JP4617739B2 - 空気清浄機 - Google Patents

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Description

本発明は、室内の空気を清浄する空気清浄機に関する。
従来、建物には換気扇が設置されているのが通常であるが、空気清浄機は必ずしも備えているとは言えない。そこで、建物の居住者自身が花粉等の除去や臭いの除去のために、居住者が空気清浄機を購入して設置することがある。このような空気清浄機は、室内のフロア等に設置されるものであり、コンセント等に電源プラグを差し込み、メインスイッチをONすることで、空気清浄処理を行うようになっているのが、通常である。
特許2512121号公報
しかしながら、従来の空気清浄機の場合、塵埃を取り除くことはできても、空気中に浮遊する細菌などを無害化して室内の空気の清浄を行うことはできないという問題があった。
本発明は、このような問題に着目してなされたものであり、空気中に浮遊する細菌などを無害化することで室内の空気の清浄を行うことのできる空気清浄機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、室内の空気を吸い込むための循環用吸込口と吸い込んだ室内の空気を前記室内へ給気するための給気開口部とを有する空気清浄機本体と、前記循環用吸込口から室内の空気を吸い込ませてこの空気を前記給気開口部から前記室内へ給気させるファンとを備えた空気清浄機であって、
前記ファンの下流に正イオンと負イオンとを発生するイオン発生装置を設け、
前記ファンをその回転軸が垂直方向に向くようにして前記空気清浄機本体内に配置させ、
該空気清浄機本体を天井に設置することを特徴とする。
求項2の発明は、外気を導入するための外気導入開口部を前記空気清浄機本体に設け、この外気導入開口部から導入された外気を前記給気開口部から前記室内へ給気させて換気が行えるようにしたことを特徴とする
求項3の発明は、前記換気は常時換気であることを特徴とする。
この発明によれば、室内の空気の清浄を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態にかかる空気清浄機を図面を用いて説明する。図1は実施の形態にかかる空気清浄機1を示しており、この空気清浄機1は換気機能を備えている。図1に示す空気清浄機1は、建物の天井(例えば、戸建てやマンション住宅の場合の廊下、階段或いは居間、寝室等の部屋の天井)に設置されている。
空気清浄機1の筐体2の内部は、空気清浄機1を設置した部屋以外の場所(例えば、建物外部の外気)から清浄な外気を直接若しくは他の部屋を経由して取り入れる外気給気風路3と、外気給気風路3に清浄な空気を導入して目的とする部屋等に給気する動力源となる給気ファン機構4と、空気清浄機1を設置した部屋(若しくは他の部屋や通路でも良い)の室内空気を設置箇所以外の場所に排出する排気風路5及び排気風路5の排気ファン機構6とを有する。
この外気給気風路3の給気ファン機構4の上流側には、設置箇所の部屋の室内空気を導入する循環吸込口7が設けられている。外気供給風路3と給気ファン機構4は給気手段を構成し、排気風路5と排気ファン機構6は排気手段を構成する。この空気清浄機1の外気給気風路3には、防塵フィルター8と、分解処理ユニット9(分解処理手段)とを有する空気清浄ユニット10が備えられている。
この実施の形態においては、空気清浄ユニット10の防塵フィルター8は、矩形で中空の枠体の中にHEPAフィルターが取り付けられており、HEPAフィルターが空気を濾過することで空気中の塵埃や花粉等を捕獲するようになっている。この防塵フィルター8にはHEPAフィルターが用いられているが、ULPAフィルターやその他の高性能フィルターであっても良い。
空気清浄機1の筐体2は矩形型平面形状を有する箱体形状を有するものであり、箱体の下部は底板部23によって閉鎖される。空気清浄機1は、室内の吊り天井Tの開口部T1の内部に据え付けられる。空気清浄機1の筐体2の外周部に取付部24が取り付けられて固定されており、この取付部24を吊り天井Tの上方にある天井壁(図示省略)にアンカーボルト等で固定することによって、空気清浄機1が固定される。
筐体2の内部には、フィルター収納室11と、給気導入室12と、給気室13と、排気導入室14と、排気案内通路15とが設けられている。
底板部23には、図2に示すように、室内の空気を筐体2の内部に吸い込んで循環させるための循環吸込口7と、室内の空気を筐体2の内部に吸い込んで建物外部に排出するための排気開口部25と、筐体2の内部に吸い込んで濾過した空気を室内に給気するための給気開口部26とが形成されている。
筐体2の内部には、外気給気風路3と排気風路5とがそれぞれ区画されて形成されている。
外気給気風路3は、筐体2の側壁2Lに形成された外気導入開口部30(給気用吸込口)と、底板部23の循環吸込口7(循環用吸込口)と、フィルター収納室11と、防塵フィルター8と、仕切壁21の開口部22と、給気導入室12と、給気室13と、底板部23の給気開口部26とで構成されている。フィルター収納室11と、給気導入室12と、給気室13と、防塵フィルター8とは全て空気が通過できるように連通している。
フィルター収納室11の側壁部2Lには、外気を取り入れるための外気導入開口部30が形成されている。この外気導入開口部30の外側にはダクトジョイント31が取り付けられており、このダクトジョイント31にダクト32の一端部が取り付けられている。ダクト32の他端部は、この実施の形態では、一戸建て或いはマンション等の建物の外壁に開口されている図示しない開口部のダクトジョイントに接続され、建物の外気を建物内部に導入するようになっている。なお、ダクト32の他端部が他の部屋の天井や壁などの開口部に接続され、一旦他の部屋などに外気を取り入れた後に、当該他の部屋から新鮮な外気を導入する可能性もある。
尚、外気導入開口部30にはダンパーD1が設けられており、ダンパーD1は図示しないモーター及びカム機構などの動力伝達機構や風力により、外気導入開口部30を開けたり、閉めたりすることができるようになっている。このダンパーD1の開閉制御は、制御回路29からの制御命令により行われ、室内の循環空気の清浄のみを行う場合には、外気導入開口部30をダンパーD1で封鎖し、外気の導入と室内空気の清浄とを行う場合には、外気導入開口部30からダンパーD1を離す。風力の場合は前記の動力伝達機構は必要としない。
フィルター収納室11と給気導入室12とは仕切壁21によって区切られており、仕切壁21には開口部22が形成されている。仕切壁21には、空気清浄ユニット10の主要部を構成する防塵フィルター8(空気清浄フィルター)が取り付けられている。この防塵フィルター8はHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルターからなるものである。この防塵フィルター8は、仕切壁21の外周にほぼ対応する枠体に支持されており、防塵フィルター8と仕切壁21との間に防塵フィルター8を通過した空気が通り抜けるための隙間が設けられている。この防塵フィルター8は筐体2の下部を閉鎖する底板部23を取り外すことで着脱可能とされている。
空気清浄機1のリモートコントローラRcには、臭いセンサS2と埃センサS1が設置されている。臭いセンサS2及び埃センサS1は制御回路29から給電され、検出信号を制御回路29に送信するように制御回路29に接続されている。
制御回路29は、電源部及びマイコンとインターフェースからなるものであり、部屋の壁等に設置されるリモートコントローラRcと接続されている。制御回路29は、このリモートコントローラRcの運転モード選択ボタンのオンオフ並びに臭いセンサS2、埃センサS1の検出結果に基づいて、空気清浄機1の給気モーター17及び換気モーター18及び分解処理ユニット9への電力供給制御を行う。
なお、給気モーター17及び給気ファン19は循環モーター及び循環ファンを兼用しており、同一或いは単一の給気モーター17及び給気ファン19により、循環モーター及び循環ファンを構成している。
フィルター収納室11は、開口部22を介して、給気導入室12に接続されている。給気導入室12にはファンケース20と給気モーター17とが配備される。給気モーター17は、給気導入室12と排気導入室14との間の仕切壁16に取り付けられている。給気モーター17の回転軸にはシロッコファン型の給気ファン19(室内循環ファン)が回り止めされて固定されている。給気モーター17と排気モーター18は制御回路29によって制御される。尚、上記ファンはシロッコファンとして記載したが、ターボファン等の他のファンであっても良い。
給気導入室12と給気室13とはファンケース20によって仕切られている。ファンケース20は、給気ファン19の周囲を囲うように、仕切壁16の上と筐体2の側壁部との亘って設置されている。ファンケース20の給気ファン19の側面に臨む部位には給気を吸い込むための吸込口20Aが形成され、ファンケース20の給気ファン19の円筒型の外周面に臨む部位は、吸い込んだ給気を、給気室13に導くように開放されている。
給気案内室12の側壁部2Rには、前述の空気清浄ユニット10の一部を構成する分解処理ユニット9(分解処理手段)が設置されている。分解処理ユニット9は、正負イオン発生型のものが用いられているが、光触媒型のものであっても良い。
分解処理ユニット9は、負イオンと正イオンとを同時に発生させて殺菌(除菌)を行うものであって、負イオンと正イオンを生成させるイオン発生部と、イオン発生部に電力を供給する電源部とを備えている。制御回路29によって制御される電源部からイオン発生部に電力を供給することで負イオンと正イオンとを発生させ、この負イオン及び正イオンで空気中に浮遊する細菌や微細蛋白質粒子を分解して無害化し、空気を清浄化するものである。
分解処理ユニット9として、光触媒方式を用いる場合には、主として紫外線領域の光を発射する蛍光ランプからなり、汚染物質を浄化するものであっても良い。
排気風路5は、底板部23の排気開口部25と、給気室13と区画された排気導入室14と、給気導入室12と区画された筒状の排気案内通路15とで構成されている。排気開口部25は、排気導入室14と排気案内通路15を経由し、筐体2の右側の側壁部2Rに形成された図示しない開口部を介して、排気用ダクトジョイント27及びダクト28に、接続されている。
排気風路5の排気導入室14には、排気ファン33と排気ファン33を囲むファンケース34とが配設されており、排気モーター18の回転軸にはシロッコファン型の排気ファン33が回り止めされて固定されている。排気モーター18は制御回路29によって制御される。ファンケース34は、排気ファン33の吸込口から空気を吸い込んで排気案内通路15に送風するように仕切壁16に設置され、排気ファン33の周囲を囲っている。ファンケース34の排気ファン33の側面に臨む部位には給気を吸い込むための吸込口34Aが形成され、ファンケース34の排気ファン33の円筒型の外周面に臨む部位は、吸い込んだ給気を、排気案内通路15に導くように開放されている。
尚、排気案内通路15内部にはダンパーD2が設けられており、ダンパーD2は図示しないモーター及びカム機構などの動力伝達機構により、排気案内通路15を開けたり、閉めたりすることができるようになっている。このダンパーD2の開閉制御は、制御回路29からの制御命令により行われ、室内の循環空気の清浄のみを行う場合には、排気風路5をダンパーD2で封鎖し、室内空気の排気と室内空気の清浄とを行う場合には、ダンパーD2を水平にして排気案内通路15を開く。
この実施の形態の空気清浄機1では、制御回路29の制御に基づいて給気モーター17を回転させると、ダクト32、ダクトジョイント31、外気導入開口部30を経由して建物の外側の外気が、フィルター収納室11に導入される。このとき、フィルター収納室11には循環吸込口7から室内の空気も導入される。フィルター収納室11に導入された空気は、防塵フィルター8によって濾過され、砂塵や塵埃或いは自動車や工場等の煤煙が除去される。防塵フィルター8にて濾過された空気は、ファンケース20の吸込口20Aを介して給気ファン19内に導入され、給気ファン19の外周部から給気室13内に送られる。給気室13に送られた濾過された空気は、給気室13の内壁に設置した分解処理ユニット9により、殺菌(除菌)され、給気開口部26から室内に給気される。
図4は、埃センサS1及び臭いセンサS2の臭い検知或いは埃検知に基づいて、制御回路29が給気モーター17と換気モータ18とを制御する状態を一覧表に示したものである。
埃センサS1及び臭いセンサS2の両者が埃も臭いも検出しないとき、給気モーター17の回転数を少なくして弱状態とし、換気モーター18もまた常時低風量の24時間(常時)換気を行うように弱状態となっている。この24時間換気は、連続的な運転もあるが、断続運転するようにしても良い。
埃センサS1が埃を検出し、臭いセンサS2が臭いを検出しないとき、給気モーター17の回転数を増大して強状態とし、換気モーター18は24時間換気より回転数を少し増やした中状態とする。これによって、埃を濾過する力を増大して給気風量を増やし、換気風量も24時間換気より増やして速やかに部屋の空気を清浄化する。
埃センサS1が埃を検出しないが、臭いセンサS2が臭いを検出する場合、給気モーター17の回転数を弱と強の中間に位置する中状態とし、換気モーター18は中状態より更に回転数を増やした強状態とする。これによって、新しい空気を外部から多く導入して給気風量を少し増やすと共に、換気風量を中状態より増大して速やかに部屋の空気を換気する。
臭いセンサS1が臭いを検出し、埃センサS2が埃を検出する場合、給気モーター17の回転数を増大して強状態とすると共に、換気モーター18も強状態とする。これによって、新しい空気を外部から多く導入して給気風量を少し増やすと共に、換気風量を中状態より増大して速やかに部屋の空気を換気する。
尚、埃センサS1と臭センサS2と給気モータ17,排気モータ18との関係は埃センサS1と臭センサS2センサに基づき、他の方法でもよく、前記モータ17,18を制御するものであれば、図4に記載の制御内容に限定されるものではない。
図5乃至図8は、別の実施例にかかる空気清浄機40を示したものである。この空気清浄機40は、筐体41の内部には、フィルター収納室42と、給気導入室43と、給気案内室44と、排気導入室45と、排気導入室45と図示しない排気案内通路を介して接続される排気ダクトジョイント46とが設けられている。
図6に示す底板部47には、室内の空気を筐体41の内部に吸い込んで循環させるための循環吸込口48と、室内の空気を筐体41の内部に吸い込んで建物外部に排出するための排気開口部49と、筐体41の内部に吸い込んで濾過した空気を室内に給気するための給気開口部50とが形成されている。
筐体41の内部には、給気風路と排気風路とがそれぞれ区画されて形成されている。給気風路は、底板部47の循環吸込口48(循環用吸込口)と、フィルター収納室42と、防塵フィルター51と、仕切壁52の開口部53と、給気導入室43と、給気案内室44と、底板部47の給気開口部50とで構成されている。フィルター収納室42と、給気導入室43と、給気案内室44と、防塵フィルター51とは全て空気が通過できるように連通している。
排気風路は、底板部47の排気開口部49と、給気案内室44と区画された排気導入室45と、給気導入室45と区画された図示しない筒状の排気案内通路とで構成されている。図7に示すように、排気開口部49は、排気導入室45と排気案内通路を経由し、筐体2の側壁部に形成された図示しない開口部を介して、排気用ダクトジョイント46に接続されている。また、ダクトジョイント46には図示しないダクトが接続されており、空気清浄機1は筐体41から離れた場所(例えば、建物外部、他の部屋等)から空気を吸い込むことができるようになっている。
給気案内室44にはファンケース54と給気モーター55並びに給気ファン56とが配備される。給気モーター55は、給気案内室44と排気導入室45との間の仕切壁57に取り付けられている。給気モーター55の回転軸にはシロッコファン型の給気ファン56(給気ファン;室内循環ファン)が回り止めされて固定されている。給気モーター55は前述の制御回路29によって制御される。
ファンケース54は、給気ファン56の周囲を囲うように形成されており、給気ファン56の側面に臨む部位には給気を吸い込むための吸込口54Aが形成され、ファンケース54の給気ファン56の円筒型の外周面に臨む部位は、吸い込んだ給気を給気開口部50から吹き出すように、開放されている。
排気風路の排気導入室45には、排気ファン58とファンケース59とが配設されており、排気モーター60の回転軸にはシロッコファン型の排気ファン61が回り止めされて固定されている。排気モーター60は前述の制御回路29によって制御される。ファンケース59は、排気ファン58の吸込口から空気を吸い込んで排気案内通路を経由してダクトジョイント46に送風するように底板部47に設置され、排気ファン58の周囲を囲っている。ファンケース59の下端部は底板部47に固定されている。底板部47の排気開口部49は、排気ファン58の側面に臨んでいる。
防塵フィルター51は図1の防塵フィルター8と同様にHEPAフィルターからなるものである。この防塵フィルター51は、筐体41の断面形状にほぼ対応する枠体に支持されており、防塵フィルター51と仕切壁52との間に防塵フィルター51を通過した空気が通り抜けるための隙間が設けられている。この防塵フィルター51は循環吸込口48(循環用吸込口)から引き出して取り外すことができるようになっている。この着脱機構は圧入機構でも、掛止爪と掛止穴の機構でも良く、またネジ機構でも良い。
防塵フィルター51のフィルター収納室42側の面には、図示しない臭いセンサと埃センサが設置されている。臭いセンサ及び埃センサは前述の制御回路29から給電され、検出信号を制御回路29に送信するように制御回路29に接続されている。制御回路29の構成、及び、臭気センサや埃センサによる給気ファン56及び排気ファン61の動作制御は、図1乃至図4のものと同様であるのでその説明を用いて、この例の説明を省略する。
図9、図10は換気機能付き空気清浄機の他の実施例を示す。この空気清浄機70は、部屋の天井Tに設置されるものであり、筐体71の中間部にある仕切壁72の下に循環空気導入室73が形成され、仕切壁72の上に排気通路74が形成されている。
循環空気導入室73の底板部80には循環空気吸込口75が形成され、吸込口75の上に防塵フィルター76が設置されている。防塵フィルター76は規模は小さいが矩形の枠体にHEPAフィルターが設置されていることは前述のものと同様であるので、それらの説明を用いる。
仕切壁72にはモーター77が設置されており、このモーター77の回転軸の上下に循環ファン78と排気ファン79とがそれぞれ固定されている。仕切壁72の下面には埃センサS1と臭いセンサS2が取り付けられている。モーター77は制御回路29の命令に基づいて回転し、埃センサS1と臭いセンサS2は制御回路29に臭いや埃を検出してモータ77の回転数を増大させる。
底板部80には、図10に示すように、循環ファン79の空気を再び室内に戻す吹出口81と、室内の汚れた空気を排出するための排気用吸込口82とが形成されている。室内の汚れた空気は、排気ファン79により、排気用吸込口82から筐体71内部に導入され、ファンケース83の吸込口83Aを通って、排気開口部84を経由し、ダクトジョイント85とダクト86を経由して建物外部に排気される。
図11は部屋R1の壁部W1に空気清浄機1、40、70を設置した場合を示すものであり、図12は部屋R1の壁部W1に空気清浄機1、40、70を埋め込んで設置した場合を示すものである。壁部W1に空気清浄機1、40、70を埋め込んで設置した場合には、壁部W1内部にダクトの配管を行う。
図13は、設置した部屋の空気を循環して清浄化する空気清浄機80を示したものであり、この空気清浄機80は、筐体81の内部に防塵フィルター82と、シロッコファンからなる循環ファン83と、ファンモーター84と、ファンケース83Aを備えており、ファンモーター84を回転させることによって、筐体81の底板部に形成された循環用吸込口85から室内空気を吸い込み、防塵フィルター82に濾過した後、再び吹出口86から室内に清浄化した空気を送風する構成とされている。
防塵フィルター82と循環ファン83の設置空間は仕切壁82Aで仕切られており、仕切壁82Aに開口部82Bが形成されている。また、ファンモーター84を固定する仕切壁87にはファンケース83Aが取り付けられており、ファンケース83Aは循環ファン83の回転中心側に空気を導入する吸込口83Bが開口されている。ファンケース83Aの他端部は開放されており、循環ファン83の放出する空気を吹出口86に送り出すようになっている。
ファンモータ84を固定する仕切壁87の下部には制御回路29が設置されており、この制御回路29には、商用電源とファンモーター84の他に埃センサS1と臭いセンサS2が接続されている。埃センサS1と臭いセンサS2は防塵フィルター82に取り付けられている。
また、吹出口86の内壁面には浮遊細菌や有害物質を正イオンと負イオンで分解処理する分解処理ユニット86Aが設置されている。分解処理ユニット86Aは、制御回路29の制御命令により、商用電源の電力供給を受けて高電圧を発生し、空気中の水分を分解して水素イオンと酸素イオンを発生させ、浮遊細菌や有害物質を分解する。ファンモーター84は制御回路29の命令に基づいて回転し、埃センサS1と臭いセンサS2は制御回路29に臭いや埃を検出してファンモーター84の回転数が増大する。
図14は、図13の空気清浄機80の変形例を示したものである。この空気清浄機80−2は、建物の外部の空気を吸い込むため、若しくは、他の部屋又は広い面積を有する同じ部屋(例えば、リビングダイニングルームや廊下等)の他の部位の空気を清浄化するために、循環用吸込口85の開口された空間の側壁部81Lに、外気導入開口部88が形成されている。この外気導入開口部88の外側には筒状のダクトジョイント88Dが取り付けられ、ダクトジョイント88Dにダクト89の一端部が取り付けられている。
ダクト89の他端部は、建物の外部の空気を吸い込む外気吸込口(図示省略)、若しくは、他の部屋又は広い面積を有する同じ部屋(例えば、リビングダイニングルームや廊下等)の他の部位(例えば、天井や壁)の吸込用開口部に接続されている。その他の構成は、図13の空気清浄機80の構成及び動作と同様であるので、その説明を援用する。
図15は、図14の空気清浄機80−2を更に変形した例を示したものである。この空気清浄機80−3は、図14の空気清浄機80−2の底板部に、循環用吸込口85が開口されておらず、防塵フィルター82の設置された空間の側壁部81Lに、外気導入開口部88が形成されている。
この外気導入開口部88の外側には筒状のダクトジョイント88Dが取り付けられ、ダクトジョイント88Dにダクト89の一端部が取り付けられている。ダクト89の他端部は、建物の外部の空気を吸い込む外気吸込口(図示省略)、若しくは、他の部屋又は広い面積を有する同じ部屋(例えば、リビングダイニングルームや廊下等)の他の部位(例えば、天井や壁)に設けられた吸込用グリルG1に接続されている。その他の構成は、図14と同様であるので、その説明を援用する。
図16は、設置室内の空気を清浄化する空気清浄機80−4を示す。この空気清浄機80−4は、設置室内の空気を吸い込んで同じ室内の離れた他の場所に清浄な空気を送り出すように、図13に示す空気清浄機80を変形させたものである。
この空気清浄機80ー4は、室内の空気を吸い込むための循環用吸込口85を備えているが、循環ファン83の放出する空気を吹き出すための吹出口86が形成されておらず、その代わりに、空気清浄機80−4の循環ファン83の下流側空間の側壁部81Rに吹出口用開口部90が形成されている。
この吹出口用開口部90の外側には筒状のダクトジョイント91が取り付けられ、ダクトジョイント91にダクト92の一端部が取り付けられている。ダクト92の他端部は、他の部屋又は広い面積を有する同じ部屋(例えば、リビングダイニングルームや廊下等)の他の部位(例えば、天井や壁)の吹出口用グリルG2に接続されている。その他の構成は、図13と同様であるので、その説明を援用する。
図17は、図15、図16の空気清浄機の機能を併用させたものであり、この空気清浄機80−5の筐体81の底板部には循環用吸込口85や吹出口86が形成されていないが、側壁部81Lには、防塵フィルター82の設置された空間の側壁部81Lに、外気導入開口部88が形成されている。
この外気導入開口部88の外側には筒状のダクトジョイント88Dが取り付けられ、ダクトジョイント88Dにダクト89の一端部が取り付けられている。ダクト89の他端部は、建物の外部の空気を吸い込む外気吸込口(図示省略)、若しくは、他の部屋又は広い面積を有する同じ部屋(例えば、リビングダイニングルームや廊下等)の他の部位(例えば、天井や壁)に設けられた吸込用グリルG1に接続されている。
また、空気清浄機80−4の循環ファン83の下流側空間の側壁部81Rに吹出口用開口部90が形成されている。
この吹出口用開口部90の外側には筒状のダクトジョイント91が取り付けられ、ダクトジョイント91にダクト92の一端部が取り付けられている。ダクト92の他端部は、他の部屋又は広い面積を有する同じ部屋(例えば、リビングダイニングルームや廊下等)の他の部位(例えば、天井や壁)の吹出口用グリルG2に接続されている。その他の構成は、図13と同様であるので、その説明を援用する。尚、空気清浄機80−5の筐体81の底板部には循環用吸込口85や吹出口86が形成されていてもよい。
この実施例の空気清浄機80−5によれば、同一室内のある場所から空気を吸い込んで同一室内の他の場所に清浄化した空気を送り出すことができ、例えば、リビングルーム等の窓際の領域から空気を吸い込んで、居住者が通常いる場所(例えばソファーやテーブル等のある場所)或いは、空気の滞留しそうな部屋の隅角などに清浄化した空気を送り込むことも可能であり、広範囲にわたる空気の清浄化を行うことができる。このダクト89、92は、同一室内に限らず、別々の部屋であっても良く、ある部屋から吸い込んだ空気、或いは、建物外部から吸い込んだ空気を清浄化した後に、中間ダクトファンなどを用いて一つの部屋だけでなく複数の部屋に清浄化した空気を送り出すことも可能である。この清浄化する前の空気を吸い込むためのダクト自身も一つであるとは限らず、複数であっても良い。このようにすると、複数の部屋の空気或いは建物外部の空気を吸い込んで濾過し、更に、部生物や有害物質を分解処理して清浄化した後に、複数の部屋或いは広い部屋の隅々にきれいな空気を送り出すことができ、住環境の清浄化が促進されることとなる。
図18乃至図26は、図1に示した換気機能付きの空気清浄機1のダクト設置例を示すものである。
図18の空気清浄機1は、前述のように換気機構が設けられているものであると共に、清浄機本体の外気導入開口部30(ここでは、循環空気吸込口として使用する)のダクトジョイント31には、端末部が複数に分岐する吸込ダクト100が接続されている。吸込ダクト100の端末部は、居室R2乃至R5の天井部に設けられたグリルG1(図17参照)に接続されている。また、清浄機本体の循環空気の吹出口26には、清浄な空気を居室R2乃至R5に送るために先端部が複数に分岐するダクト101が接続されている。ダクト101の先端部には吹出口用のグリルG2が接続されている。更に、排気用のダクト28は建物の外部に通じている。清浄機本体1の排気開口部25は廊下の天井から廊下に向かって開口しているが、通風口を有する化粧用フロントパネル等により覆われており、排気ファン33によって排気開口部25から吸い込まれた空気は、ダクト28を経由して建物外部に排出される。
この建物の構造によれば、別々の部屋R2乃至R5の室内の空気をダクト100を経由して集め、空気清浄機1で集中的に清浄化して、再び部屋R2乃至R5の室内に戻すので、建物全体の空気清浄を集中的に行うことができるとともに、ダクト100、101にシャッター等の開閉部材を設けることで、個々の部屋毎に給気や排気を制御することもできる。このため、低コストであると共に省エネルギーに有利である。更に、換気機構により建物全体の換気をも行うことができるので、空気清浄のみならず換気を含めて集中的にコントロールできることとなる。
図19の空気清浄機1は、前述のように換気機構が設けられているものである。清浄機本体の循環空気の吹出口26には、清浄な空気を居室R2乃至R5に送るために先端部が複数に分岐するダクト101が接続されている。ダクト101の先端部には吹出口用のグリルG2が接続されている。更に、排気用のダクト28は建物の外部に通じている。
この建物の構造によれば、別々の部屋R2乃至R5の室内の空気をダクト100を経由して集め、空気清浄機1で集中的に清浄化して、再び部屋R2乃至R5の室内に戻すので、建物全体の部屋の空気清浄を集中的に行ったり、建物の個々の部屋毎に空気清浄を行うことができ、低コストであると共に省エネルギーに有利である。更に、換気機構により各部屋R2乃至R5の扉等のアンダーカットを介して建物全体の換気をも行うことができるので、空気清浄のみならず換気を含めて集中的にコントロールできることとなる。
図20は、図19の建物構造の変形例を示したものであり、各部屋R2乃至R5の天井或いは壁等に埃センサS1或いは臭いセンサS2の何れか若しくは双方を設置している。この埃センサS1、臭いセンサS2は制御回路29に接続され、制御回路29のマイクロコンピュータの給気モーター17並びに排気モーター18の駆動プログラムに、部屋R2乃至R5の何れかの埃センサS1或いは臭いセンサS2が、埃或いは臭いを検出したときに、給気モーター17或いは排気モーター18の回転数を上げて空気清浄化と換気とを促進するものである。
また、例えば、各部屋R2乃至R5に分岐するダクト101の分岐部分等にダンパー或いはシャッター等の風量調整手段を設け、これらのダンパー或いはシャッター等に、駆動機構(モーター及びギア・カム・リンク機構等)を設け、ダンパー或いはシャッター等のモーターに商用電源のリレーを設け、このリレーを制御回路29により制御するように構成し、部屋R2乃至R5の何れかの部屋の埃センサS1或いは臭いセンサS2が、埃或いは臭いを検出しないときには、制御回路29により、臭いや埃を検出しない部屋R2乃至R5についてはシャッターやダンパーで分岐するダクト101を閉じてもよい。
図21は空気清浄機1の本体を1つの部屋R2(例えばリビングルーム)の天井に設置し、部屋R2の空気の清浄化や室内空気の排気については、空気清浄機1の底板部の循環用吸込口7及び排気開口25から空気を吸い込むようにした例を示す。
ここで、空気を循環する場合には、循環用吹出口26のダクト101の一部から部屋R2に清浄化した空気を送り出す。他の部屋R3(居間)については、ダクト100により室内空気を吸い込んで空気を清浄化し、ダクト101により清浄化した空気を部屋R3に送り出すようになっており、部屋R4、R5(居室)については、ダクト100により室内空気を吸い込んで空気を清浄化したり、ダクト101により清浄化した空気を部屋R3に送り出したり、できるようになっている。
図22は、部屋R3、R4に埃センサS1或いは臭いセンサS2の何れか若しくはいずれも設置した場合の構成例を示す。この場合の空気清浄機1の制御方法は、図20で説明したものと同様であるので、その説明を援用する。
図23は、制御回路29を制御する要素として、部屋R2乃至R5の照明スイッチS3を接続したものである。図24に示すように、この照明スイッチS3が商用電源と接続されているとき、その照明スイッチS3によって断続される電流の一部を制御回路29に送信することで、制御回路29は照明スイッチS3がONしていること、或いはOFFしていることを検知できる。照明スイッチS3がONであれば、空気清浄機能を司る給気モーター17並びに排気を司る排気モーター18は、通常の自動運転(センサS1、S2による回転数の大小制御もある)を行い、照明スイッチS3がOFFであれば、給気モーター17並びに排気モーター18は風量を抑えた自動運転(センサS1、S2による回転数の大小制御もある)を行う。
これによって、人がいない部屋や就寝状態に入った部屋の音を少なくでき、静かな安眠状態を確保できることとなる。
図25は、複数の部屋の空気清浄機1同士を制御線で接続したものを示す。図25の空気清浄機のシステムでは、ある部屋R2の空気清浄機1の運転が始まると、それに連動して他の部屋R3、R4の空気清浄機1も動作を開始し、より広範囲の空気を清浄化することができるように構成されている。
すなわち、屋内の複数の場所(部屋R2乃至R5等)に埃センサS1或いは臭いセンサS2等のセンサー若しくはスイッチを配置し、それらのセンサ或いはスイッチの何れかがONするとき、又は、OFFするときに複数の空気清浄機1の運転を開始したり、停止したりするものである。各空気清浄機1の制御回路29は、相互に制御信号のやりとりができるように、制御線で接続されている。そして、何れかの空気清浄機1が作動したり、埃センサS1や臭いセンサS2がONすると、他の空気清浄機1も空気清浄機能や排気機能を高めて建物全体の空気の浄化や換気を行うものである。
図26は図25の変形例であり、複数の空気清浄機1を互いに通信線或いは制御線C1で接続したものであり、各空気清浄機1の埃センサS1或いは臭いセンサS2の何れか又は双方が埃又は臭いを検出したとき、相互に検出結果を送信し合って、所定の動作内容で同時に空気清浄や排気(換気)を行うものである。
例えば、複数の空気清浄機1が、それぞれ同時に或いは異なった時期に決められた時間或いは風量等で空気清浄や換気を行う等の制御を行う場合が考えられるし、データ通信装置(例えば、電話機やネットワーク装置を用いて、外部から空気清浄を命令したり、空気の状態の監視や室内設備等或いは室内状態の監視をしたりすることも可能となる。この例では、リビングルームや廊下などの広い部屋或いは室内空間の空気清浄化や換気を同時に速やかに行うことができる。
図27は空気清浄機1と中間ダクトファン110並びにパイプファン111を制御線C1、C2により接続したものである。中間ダクトファン110はファン及びファンモーター(図示省略)を備えており、吸込用のダクト112から空気を吸い込んで排出用のダクト113から吸い込んだ空気を戸外に排出可能とされている。また、パイプファン11は、モーターを回転させてファンを動かし、室内の空気を戸外に排出できるようになっている。空気清浄機1は排気用ダクト28を備えているが、この排気用ダクト28は無くても良い。空気清浄機1が内蔵する埃センサS1或いは臭いセンサS2の何れかが埃や臭いを感知したときに、空気清浄機1も空気清浄機能及び排気機能(換気機能)を高めるよう、モーターの回転数を増大するが、同時にパイプファン111や中間ダクトファン110のモーターにも回転数を上げる制御信号を出して排気(換気)機能を高める。従って、中間ダクトファン110やパイプファン111は、新たにマイコン等を設置しなくても、モーターの電源回路にリレー等を設置し、空気清浄機1のマイコンとこれらのリレー等を制御可能に接続し、空気清浄機1のマイコン制御により、中間ダクトファン110やパイプファン111の駆動制御を行うことができる。
尚、空気清浄機1の換気機能には、24時間(常時)換気を行うような常時換気モードが設けられており、中間ダクトファン110やパイプファン111の他の換気装置の常時換気機能と併せて、トータルで、住宅の換気対象エリア(住宅全体の換気対象エリア又は住宅が複数回の場合は、各階毎の換気対象エリア等)の容積の所定換気回数(例えば、0.5回/h)を満たすようになっている。
埃センサS1或いは臭いセンサS2の何れかが感知した時に、中間ダクトファン110及びパイプファン111の駆動を制御し、モータの回転数を増大するようになっているが、臭いや埃を感知しない部屋については、モータの回転数を下げて、換気風量を落とすことにより、トータルで、一定換気量に近づけるような制御を行っている。
例えば、臭いや埃を検知した部屋にパイプファン111が設置されていた場合には、パイプファン111のモータの回転数を上げて、換気量を増やすが、中間ダクトファン110については、モータの回転数を下げるようにして、住宅全体等の対象エリアの換気量としては、所定の換気回数を満たし、常時一定に近づけるように制御している。
また、冬季において、所定換気回数(例えば、0.5回/h)を少なくする(例えば、0.3回/h)ようにする場合には、中間ダクトファン110とパイプファン111のみ駆動させ、所定の換気回数を満たすようにしてもよい。冬季モードへの切り換えは、リモートコンローラに設けたスイッチで切り換えてよく、室内に設置されたリモートコントローラに日付を入力して、自動的に24時間換気の換気量を少なくするようにしてもよい。さらに、空気清浄機1が中間ダクトファン110やパイプファン111の複数の換気装置を制御しているが、他の換気装置等の機器でもよく、単一の機器でもよい。尚、センサS1或いは、臭いセンサS2は空気清浄機1内に設置したが、リモートコントローラやその他室内に設置されていてもよい。
図28(a)(b)には、部屋R2の空気清浄機1に中間ダクトファン110或いは浴室換気装置120を接続した例を示す。この例では、空気清浄機1が作動するようにスイッチがオンされたとき、或いは、空気清浄機1に内蔵するセンサ或いは部屋に設けたセンサによって臭いや埃が検出された時に、中間ダクトファン110或いは浴室換気装置120を駆動して室内空気を排出する換気を行う。
中間ダクトファン110の動作において、部屋R2ではダクト114から室内空気が吸い込まれ、排気用ダクト112を通して屋外へ排出される。尚、室内空気吸込ダクトが設けられていない室内においては、ドアのアンダーカット部Uを通してダクト113、114、115に集められた室内空気は室内又は屋外へ排出される。尚、浴室換気装置120は衣類乾燥機能や暖房機能を有する浴室乾燥機等の浴室空調装置であっても良い。
図29は、部屋R2の空気清浄機1に給排気ユニット116である換気装置を接続した例を示す。図29の熱交換型換気装置116は、前述した24時間(上記)換気機能を備えており、全熱交換器等の熱交換器が配置され、外気導入ダクト117と外気導入ファン(図示せず)によって、外気を取り入れて、室内に給気ダクト118を介して供給する。
また、室内の空気は、各部屋のドアと床面の間のアンダーカット部を通して吸引され、廊下等の所定の位置に設置された熱交換型換気装置の本体下面に設けられた室内空気吸い込み口(図示せず)から図示しない排気ファンにより吸い込まれる。熱交換型換気装置に吸い込まれた室内空気は、図示しない外気導入ファンにより熱交換型換気装置に導入される室外の外気と潜熱及び顕熱を熱交換して、屋外へ排出されるようになっている。
尚、熱交換型換気装置の熱交換器は、潜熱及び顕熱を熱交換するものでなく、顕熱交換機としても良い。
空気清浄機1の本体或いは部屋に設けたセンサによって臭いや埃が検出された時に、空気清浄機1を作動して室内空気を浄化すると共に、熱交換型換気装置116が駆動して室内空気を排出すると共に室内に外気を供給する換気を行う。熱交換型換気装置116は空気清浄機1と連動して作動してよく、換気装置116のみで作動してもよい。
熱交換型換気装置116に換えて、給気ユニットとして、外気を室内に給気する構成のみとしてもよい。この場合に図28(a)に記載の中間ダクトファン110と連動して、センサの検出結果に応じて、空気清浄機1を作動させながら、給気ユニットで外気を室内へ給気し、中間ダクトファン110で室内空気を排出するようにしてもよい。
空気清浄機1は、連続的または断続的に駆動する常時(24時間)換気機能を備えており、近年問題となっているホルムアルデヒドやVOCといった有害物質を常時排出できるようになっている。また、図28(a)の中間ダクトファン110や図28(b)の浴室換気装置120にも24時間(常時)換気機能があり、住宅全体の容積等に関して所定のエリアの容積の0.5回/時間(h)の換気回数を満たすようになっている。
この場合に、中間ダクトファン110や浴室換気装置120のみで、前記換気回数を満たすようになっていても良いが、その場合にファンやモータ等の装置が大型化してしまう可能性がある。しかし、空気清浄機1の換気機能を利用することにより、中間ダクトファン110や浴室換気装置120を大型化しなくても、空気清浄機1の換気機能と中間ダクトファン110や浴室換気装置120等の複数の機器の常時換気機能により、住宅の必要換気回数を満たすことができるようになっている。
冬季においては、所定換気回数(例えば、0.5回/h)を少なくする(例えば、0.3回/h)ようにしても良い。その場合には、中間ファクトファン110や浴室換気装置120の24時間常時換気機能(モード)時の換気量が下がるようにモータの回転数を下げるように制御する。冬季モード等の弱換気モードへの切り換えは、リモートコンローラに設けたスイッチで切り換えてよく、室内に設置されたリモートコントローラに日付を入力して、冬季となった場合に、自動的に24時間換気の換気量を少なくするようにしてもよい。
埃センサS1と臭センサS2を検知したときに、空気清浄機1の換気モータ18の回転量を増大して換気量を増やした場合には、中間ダクトファン110や浴室換気装置120のファンモーターの回転数を低速回転として換気量を少なくし、住宅全体等で一定の風量に近づけるような制御を行っている。
本発明の実施の形態にかかる空気清浄機の構成を示す断面図。 図1の空気清浄機の天井の下側から見た底面図。 図1の空気清浄機の制御回路の接続状態を示すブロック図。 図3の制御回路のセンサのオンオフに関する動作を纏めた一覧表。 図6に示す他の換気機能付き空気清浄機のA−A線断面図。 他の換気機能付き空気清浄機の平面図。 図6に示す他の換気機能付き空気清浄機のC−C線断面図。 図6に示す他の換気機能付き空気清浄機の側面図。 図9は換気機能付き空気清浄機の他の実施例を示す。 図10は換気機能付き空気清浄機の他の実施例を示す。 図11は部屋の壁部に空気清浄機を設置した場合を示すものである。 図12は部屋の壁部に空気清浄機を埋め込んで設置した場合を示すものである。 図13は、設置した部屋の空気を循環して清浄化する空気清浄機80を示したものである。 図14は、図13の空気清浄機80の変形例を示したものである。 図15は、図14の空気清浄機を更に変形した例を示したものを示す。 図16は設置室内の空気を清浄化する空気清浄機を示す。 図17は図15、図16の空気清浄機の機能を併用させたものを示す。 換気機能付きの空気清浄機のダクト設置例を示すものである。 図19の空気清浄機は換気機構が設けられているものを示す。 図20は、図19の建物構造の変形例を示したものである。 図21は空気清浄機を1つの部屋に設置し、他の部屋の空気の清浄化や室内空気の排気については、空気清浄機の排気開口から空気を吸い込むようにした例を示す。 図22は、部屋に埃センサ或いは臭いセンサ何れか若しくはいずれも設置した場合の構成例を示す。 図23は、制御回路29を制御する要素として、部屋R2乃至R5の照明スイッチS3を接続したものである。 図24の制御回路の運転モード一覧表である。 図25は、複数の部屋の空気清浄機1同士を制御線で接続したものを示す。 図26は図25の変形例である。 図27は空気清浄機と中間ダクトファン並びにパイプファンを制御線により接続した例を示す。 図28(a)は部屋の空気清浄機に中間ダクトファン或いは浴室換気扇を接続した例、図28(b)は家屋の部屋を仕切るドアのアンダーカットから空気を吸引する構成を示す図、図28(c)は図28(a)の空気清浄機の制御回路のブロック図。 図29は部屋の空気清浄機に給気ユニットである換気装置或いは浴室換気扇を接続した例を示す。
符号の説明
1 空気清浄機
2 筐体
3 外気導入風路
4 給気ファン機構
5 排気風路
6 排気ファン機構
7 循環用吸込口
8 防塵フィルター
S1 埃センサ
S2 臭いセンサ
S3 照明スイッチ
9 イオン分解ユニット(分解処理手段)

Claims (3)

  1. 室内の空気を吸い込むための循環用吸込口と吸い込んだ室内の空気を前記室内へ給気するための給気開口部とを有する空気清浄機本体と、前記循環用吸込口から室内の空気を吸い込ませてこの空気を前記給気開口部から前記室内へ給気させるファンとを備えた空気清浄機であって、
    前記ファンの下流に正イオンと負イオンとを発生するイオン発生装置を設け、
    前記ファンをその回転軸が垂直方向に向くようにして前記空気清浄機本体内に配置させ、
    該空気清浄機本体を天井に設置することを特徴とする空気清浄機。
  2. 外気を導入するための外気導入開口部を前記空気清浄機本体に設け、この外気導入開口部から導入された外気を前記給気開口部から前記室内へ給気させて換気が行えるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機。
  3. 前記換気は常時換気であることを特徴とする請求項2に記載の空気清浄機。
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