JP4617136B2 - 新規化合物、これを含有する医薬及びこの製造方法 - Google Patents

新規化合物、これを含有する医薬及びこの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、血管新生阻害活性を有する新規化合物、その効率的な製造方法に関する。
血管新生阻害剤は、腫瘍をはじめとする過度の血管新生が原因である様々な疾病
に有効である。しかし、現在開発が進められている血管新生阻害剤には、有効性や副
作用などの問題点が存在する。
従って、新規化学構造を有する優れた血管新生阻害剤を開発することは非常に重要な
ことである。
近年、天然から以下に示すエポキシキノール(epoxyquinol )A, Bが単離・構造決定され、それらが強い血管新生阻害活性を有することが明らかになっている(非特許文献1、2参照)。
Figure 0004617136
また、これらの化合物の化学合成が最近なされている(非特許文献3〜7参照)
しかしこれらの化学合成は数行程を必要とし、量的な供給の問題があった。
カケヤ,H.(Kakeya,H.),オノセ,R.(Onose,R.),コシノ,H.(Koshino,H.),ヨシダ,A.(Yoshida,A.),コバヤシ,K.(Kobayashi,K.),カゲヤマ,S.−I.(Kageyama,S.−I.),オサダ,H.(Osada,H.)著,「ジェイ エイエム ケミ ソック(J.Am.Chem.Soc.)」2002,124,3496. カケヤ,H.(Kakeya,H.),オノセ,R.(Onose,R.),ヨシダ,A.(Yoshida,A.),コシノ,H.(Koshino,H.),オサダ,H.(Osada,H.)著,「ジェイ アンチビオット(J.Antibiot.)」2002,55,829. ショウジ,M.(Shoji,M.),ヤマグチ,J.(Yamaguchi,J.),カケヤ,H.(Kakeya,H.),オサダ,H.(Osada,H.),ハヤシ,Y.(Hayashi,Y.)著,「アンジー ケミ イント エド(Angew.Chem.,Int.Ed.)」2002,41,3192. ショウジ,M.(Shoji,M.),キシダ,S.(Kishida,S.),タケダ,M.(Takeda,M.),カケヤ,H.(Kakeya,H.),オサダ,H.(Osada,H.),ハヤシ,Y.(Hayashi,Y.)著,「テトラヒドロン レット(Tetrahedron Lett.)」2002,43,9155. リ,C.(Li,C.),バルドハン,S.(Bardhan,S.),パセ,E.A.(Pace,E.A.),リアン,M−C.(Liang,M−C.),ギルモア,T.D.(Gilmore,T.D.),ポルコ,J.A.Jr.(Porco,J.A.Jr.)著,「オーグ レット(Org.Lett.)」2002,4,3267. メタ,G.(Mehta,G.),イスラム,K.(Islam,K.)著,「テトラヒドロン レット(Tetrahedron Lett.)」2003,44,3569. メタ,G.(Mehta,G.),イスラム,K.(Islam,K.)著,「テトラヒドロン レット(Tetrahedron Lett.)」2004,45,3611.)
従って、本発明の目的は、より強い血管新生阻害活性を有し、より簡便に合成できる化合物を開発することにある。
本発明者は、このような観点から、検討を行った結果、下記一般式(I)で表される化合物が血管内皮細胞の遊走を阻害することを見い出し、かつ、その簡便な合成法を確立し、本発明を完成した。
即ち、本発明は次のものを提供するものである。
<1>次の一般式(I)で表される化合物、その光学活性体、それらの塩、又はそれらの水和物。
Figure 0004617136
[一般式(I)中、R1及びR2は、一方がヒドロキシ基を、他方が水素原子若しくは置換基を有していてもよいアルキル基を示すか、又はR1とR2が一緒になって、=O、=N−OR16(式中、R16は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R17(式中、R17は置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキルオキシカルボニル基、ホルミル基、アシル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)、−OCH2CH2O−若しくは−OCH2CH2CH2O−を示す。
R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子若しくはヒドロキシ基又はR3とR4が一緒になって−O−を示す。
R5及びR6は、一方が、水素原子、ヒドロキシ基、シリルオキシ基、−O−COR18(式中、R18は置換基を有していてもよいアルキル、アリール、アルコキシ又はアルキルアミノ基を示す)、又は−OR19(式中、R19は置換基を有していてもよいアルキル又はアルケニル基を示す)を示し、他方が水素原子、置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル若しくはアルキニル基、又はR5とR6が一緒になって、=O、若しくは=CH−COOR20(式中、R20はアルキル基を示す)を示す。
R7は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルキルオキシ基を示す。
R8は水素原子若しくはハロゲン原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。
R9及びR10は、一方が水素原子、他方が水素原子、ヒドロキシ基又はR9とR10が一緒になって、=O、=N−OR21(式中、R21は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R22(式中、R22はアルキルオキシカルボニル基、ホルミル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)、−OCH2CH2O−若しくは−OCH2CH2CH2O−を示す。
R11は、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル、アリール若しくはアルキルオキシ基を示す。
また、R9、R10 及びR11が一緒になってニトリロ基を示してもよい。
R12及びR13は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル若しくはアルキルオキシカルボニル基を示す。また、R13は、R11と結合して、置換基を有していてもよいアルキレン又はアルケニレン基を形成してもよい。
R14は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。
R15は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルキニル基を示す。]
<2> 一般式(I)中、R13が次の一般式(A)で表される基である<1>記載の化合物、その光学活性体、それらの塩、又はそれらの水和物。
Figure 0004617136
[式中、R23及びR24は、一方が水素原子、他方が水素原子若しくはヒドロキシ基、又はR23とR24が一緒になって、=O、=N−OR26(式中、R26は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R27(式中、R27はアルキルオキシカルボニル基、ホルミル基、アシル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)−OCH2CH2O−若しくは−OCH2CH2CH2O−を示す。
R25は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又はR11とR25が一緒になって、−CH2CH2−若しくは−CH=CH−を示す。]
<3> 一般式(I)中、R13とR9〜R11とが結合して次の一般式(B)又は(C)で表される基を形成したものである<1>記載の化合物、その光学活性体、それらの塩、又はそれらの水和物。
Figure 0004617136
[式中、R28及びR29は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示し、R30及びR31は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基若しくはヒドロキシ基、又はR30とR31が一緒になって、=O、=N−OR32(式中、R32は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R33(式中、R33はアルキルオキシカルボニル基、ホルミル基、アシル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)を示す。]
<4> 一般式(II)で表される3-ヒドロキシメチル-シクロヘキ-2-エン-1-オン誘導体を酸化し、対応する3-ホルミル-シクロヘキ-2-エン-1-オン誘導体(III)を得、次いで、該誘導体(III)にアルケン(IV)を作用させることを特徴をする化合物(I')の製造方法。
Figure 0004617136
[式中、 R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子若しくはヒドロキシ基又はR3とR4が一緒になって−O−を示す。
R5及びR6は、一方が、水素原子、ヒドロキシ基、シリルオキシ基、−O−COR18(式中、R18は置換基を有していてもよいアルキル、アリール、アルコキシ又はアルキルアミノ基を示す)、又は−OR19(式中、R19は置換基を有していてもよいアルキル又はアルケニル基を示す)を示し、他方が水素原子、置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル若しくはアルキニル基、又はR5とR6が一緒になって、=O、若しくは=CH−COOR20(式中、R20はアルキル基を示す)を示す。
R8は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。
R12及びR13は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル若しくはアルキルオキシカルボニル基を示す。
R14は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。
R15は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルキニル基を示す。
R40は、置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。
また、R13は、R40と結合して、置換基を有していてもよいアルキレン又はアルケニレン基を形成してもよい。
<5> <1>、<2>又は<3>記載の化合物、その光学活性体、それらの薬学上許容される塩、又はそれらの水和物を有効成分として含む医薬。
本発明の化合物は、強い血管新生阻害活性を有することから、血管新生阻害剤、抗腫瘍剤、転移抑制剤等の医薬として有用である。
また、この化合物は、本発明方法により工業的に有利に製造できる。
[化合物(I)]
本発明は、上記一般式(I)で表される化合物である。
一般式(I)中、R1及びR2は、一方がヒドロキシ基を、他方が水素原子若しくは置換基を有していてもよいアルキル基を示すか、又はR1とR2が一緒になって、=O、=N−OR16(式中、R16は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R17(式中、R17はアルキルオキシカルボニル基、ホルミル基、アシル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)、−OCH2CH2O−若しくは−OCH2CH2CH2O−を示す。この内、アルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が好ましい。これらアルキル基の置換基としては、ヒドロキシ基、オキソ、ハロゲン原子、アミノ基、フェニル基、シアノ基、アルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。
R1及びR2としては、R1とR2が一緒になった=Oが好ましい。
R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子若しくはヒドロキシ基又はR3とR4が一緒になって−O−を示す。ここで、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
R3及びR4としては、R3とR4が一緒になった−O−が血管新生阻害活性の点で好ましい。
R5及びR6は、一方が、水素原子、ヒドロキシ基、シリルオキシ基、−O−COR18(式中、R18は置換基を有していてもよいアルキル、アリール、アルコキシ又はアルキルアミノ基を示す)、又は−OR19(式中、R19は置換基を有していてもよいアルキル又はアルケニル基を示す)を示し、他方が水素原子、置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル若しくはアルキニル基、又はR5とR6が一緒になって、=O、若しくは=CH−COOR20(式中、R20はアルキル基を示す)を示す。この内、アルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が好ましい。
これらアルキル基の置換基としては、アルキルオキシカルボニル基、ヒドロキシ基、オキソ、ハロゲン原子、アミノ基、フェニル基、シアノ基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基が好ましく、アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、プロパルギル基、1−ペンチニル基、1−ヘキシニル基が好ましい。
R5及びR6としては、ヒドロキシ基、水素原子が好ましい。
R7は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルキルオキシ基を示す。R7としては、水素原子、メチル基が好ましい。
R8は水素原子、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。R8としては、水素原子、メチル基が好ましい。
R9及びR10は、一方が水素原子、他方が水素原子、ヒドロキシ基又はR9とR10が一緒になって、=O、=N−OR21(式中、R21は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R22(式中、R22はアルキルオキシカルボニル基、ホルミル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)、−OCH2CH2O−若しくは−OCH2CH2CH2O−を示す。この内、アルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が好ましい。 これらアルキル基の置換基としては、アルキルオキシカルボニル基、ヒドロキシ基、オキソ、ハロゲン原子、アミノ基、フェニル基、シアノ基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基が好ましく、アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、プロパルギル基、1−ペンチニル基、1−ヘキシニル基が好ましい。
R9及びR10としては、ヒドロキシ基、水素原子が好ましい。
R11は、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル、アリール若しくはアルキルオキシ基を示す。ここで、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。アルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が好ましい。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基等が挙げられる。
これらアルキル基、アルケニル基、アリール基の置換基としては、アルキルオキシカルボニル基、ヒドロキシ基、オキソ、ハロゲン原子、アミノ基、フェニル基、シアノ基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基が好ましい。
また、R9、R10 及びR11が一緒になってニトリロ基を示してもよい。
R12及びR13は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル若しくはアルキルオキシカルボニル基を示す。ここで、アルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が好ましい。
これらアルキル基の置換基としては、アルキルオキシカルボニル基、ヒドロキシ基、オキソ、ハロゲン原子、アミノ基、フェニル基、シアノ基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基がが好ましい。
R13が上記一般式(A)で表される基であってもよい。
一般式(A)中、R23及びR24は、一方が水素原子、他方が水素原子若しくはヒドロキシ基、又はR23とR24が一緒になって、=O、=N−OR26(式中、R26は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R27(式中、R27はアルキルオキシカルボニル基、ホルミル基、アシル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)、−OCH2CH2O−若しくは−OCH2CH2CH2O−を示す。
R25は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又はR11とR25が一緒になって、−CH2CH2−若しくは−CH=CH−を示す。
即ち、R13とR9〜R11とが結合して上記一般式(B)又は(C)で表される基を形成してもよい。
一般式(B)及び(C)中、R28及びR29は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示し、R30及びR31は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基若しくはヒドロキシ基、又はR30とR31が一緒になって、=O、=N−OR32(式中、R32は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R33(式中、R33はアルキルオキシカルボニル基、ホルミル基、アシル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)を示す。
R14は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。
この内、アルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が好ましい。 これらアルキル基の置換基としては、アルキルオキシカルボニル基、ヒドロキシ基、オキソ、ハロゲン原子、アミノ基、フェニル基、シアノ基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基が好ましく、アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、プロパルギル基、1−ペンチニル基、1−ヘキシニル基が好ましい。
R14としては、水素原子、メチル基が好ましい。
R15は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルキニル基を示す。
この内、アルキル基としては、炭素数1〜14のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基等が好ましい。これらアルキル基の置換基としては、アルキルオキシカルボニル基、ヒドロキシ基、オキソ、ハロゲン原子、アミノ基、フェニル基、シアノ基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基が好ましく、アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、プロパルギル基、1−ペンチニル基、1−ヘキシニル基が好ましい。
R15としては、低級アルキル基、特にメチル基が好ましい。
一般式(I)で表される化合物の具体例をしては、次のものが挙げられる。
Figure 0004617136
このうち、8〜11の化合物が好ましい。
[製造方法]
一般式(I’)の化合物は、例えば次の反応式に従って、一般式(II)で表される3-ヒドロキシメチル-シクロヘキ-2-エン-1-オン誘導体を酸化し、対応する3-ホルミル-シクロヘキ-2-エン-1-オン誘導体(III)を得、次いで、該誘導体(III)にアルケン(IV)を作用させることにより得られる。
Figure 0004617136
[式中、 R3〜R6、R8、R12、R13、R14及びR15は、前記と同じものを示し、R40は、置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。 また、R13は、R40と結合して、置換基を有していてもよいアルキレン又はアルケニレン基を形成してもよい。]
以下、この式に沿って説明する。
原料の一般式(II)で表される3-ヒドロキシメチル-シクロヘキ-2-エン-1-オン誘導体は、例えば下記文献を参照することにより得られる。
文献:
(1)ショウジ,M.(Shoji,M.),ヤマグチ,J.(Yamaguchi,J.),カケヤ,H.(Kakeya,H.),オサダ,H.(Osada,H.),ハヤシ,Y.(Hayashi,Y.)著,「アンジー ケミ イント エド(Angew.Chem.,Int.Ed.)」2002,41,3192.
(2)ショウジ,M.(Shoji,M.),キシダ,S.(Kishida,S.),タケダ,M.(Takeda,M.),カケヤ,H.(Kakeya,H.),オサダ,H.(Osada,H.),ハヤシ,Y.(Hayashi,Y.)著,「テトラヒドロン レット(Tetrahedron Lett.)」2002,43,9155.
(3)ショウジ,M.(Shoji,M.),イマイ,H.(Imai,H.),シイナ,I.(Shiina,I.),カケヤ,H.(Kakeya,H.),オサダ,H.(Osada,H.),ハヤシ,Y.(Hayashi,Y.)著,「ジェイ オーグ ケミ(J.Org.Chem.)」2004,69,1548.
<反応条件>
まず、下記一般式(II)で表される3-ヒドロキシメチル-シクロヘキ-2-エン-1-オン誘導体を有機溶媒に溶解して溶液を調製する。有機溶媒としては、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ノルマルヘキサン、トルエン等が挙げられるが、これら溶媒に限定されるものではない。
ついで、酸化反応に付す。ここで用いる酸化剤としては、二酸化マンガン、デスマーチンペルヨージナン、ジメチルスルホキシド等が挙げられるが、これらの酸化剤に限定されるものではない。酸化剤は、化合物(II)に対して、1〜100当量用いることが好ましい。また、酸化反応は、−80〜30℃で、1〜4時間行うことが好ましい。アルケン(IV)は、化合物(III)に対して、1〜100当量用いることが好ましい。この反応温度は0〜50℃が好ましく、反応時間は2〜48時間が好ましい。反応終了後、必要により、濾過、抽出等を行ってもよい。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
rel-(1S,8R,10R,12S)-12-アセチル-10-メチル-9-オキサトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデケ-2(7)-エン-3-オン (1)の合成
0 °C に冷却した 3-ヒドロキシメチル-2-(1-プロペニル)シクロヘキセ-2-エン-1-オン (5.0 mg, 0.030 mmol) のジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に二酸化マンガン (209 mg, 75%, 1.80 mmol) を加え、1時間撹拌する。反応終了後セライトでろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。ろ液を 0 °C に冷却しながら減圧留去したのち、メチルビニルケトン (0.25 mL, 3.0 mmol) を加え、室温で 10 時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、1 (5.3 mg, 76%) を得る。
rel-(1S,8R,10R,12S)-12-アセチル-10-メチル-9-オキサトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデケ-2(7)-エン-3-オン (1).
1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 0.84 (3H, d, J=6.1 Hz), 1.26 (1H, ddd, J=12.3, 6.
5, 2.6 Hz), 1.97-2.20 (6H, m), 2.44 (2H, t, J=6.6 Hz), 2.57 (2H, t, J=6.0 Hz), 3.19 (1H, bs), 3.29-3.39 (1H, m), 3.95 (1H, q, J=6.1 Hz), 4.46 (1H, d, J=3.0 Hz); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.1, 23.1, 27.3, 28.4, 29.7, 31.4, 37.4, 51.7, 70.2, 72.1, 134.7, 161.2, 195,8, 207.7; FT-IR (neat) ν 2966, 2925, 2864, 1712, 1664, 1456, 1194, 1173, 1014, 876 cm-1; HRMS (FAB) [M+H]+ 計算値C14H19O3: 235.1334, 実測値: 235.1327.
実施例2
rel-(1S,8R,10R,12S)-10-メチル-12-プロピオニル-9-オキサトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ-2(7)-エン-3-オン (2). の合成
0 °C に冷却した 3-ヒドロキシメチル-2-(1-プロペニル)シクロヘキセ-2-エン-1-オン (5.0 mg, 0.030 mmol) のジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に二酸化マンガン (209 mg, 75%, 1.80 mmol) を加え、1時間撹拌する。反応終了後セライトでろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。ろ液を 0 °C に冷却しながら減圧留去したのち、エチルビニルケトン (0.30 mL, 3.0 mmol) を加え、室温で 10 時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、2 (5.2 mg, 70%) を得る。
rel-(1S,8R,10R,12S)-10-メチル-12-プロピオニル-9-オキサトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ-2(7)-エン-3-オン (2).
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.84 (3H, d, J=6.2 Hz), 1.02 (3H, t, J=7.3 Hz),
1.38 (1H, ddd, J=12.3, 6.5, 2.5 Hz), 1.98-2.14 (3H, m), 2.37-2.50 (4H, m), 2.50-2.66 (2H, m), 3.18 (1H, bs), 3.34 (1H, ddd, J=10.2, 6.5, 3.0 Hz), 3.95 (1H, q, J=6.2 Hz), 4.42 (1H, d, J=3.0 Hz); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 7.6, 21.1, 23.2, 27.4, 27.7, 31.4, 34.4, 37.4, 50.6, 70.4, 72.1, 134.6, 161.4, 195.9, 210.7; FT-IR (neat) ν 2968, 2929, 2871, 1709, 1666, 1404, 1377, 1194, 1018, 800 cm-1;HRMS (FAB) [M+H]+ 計算値C15H21O3: 249.1491, 実測値: 249.1464.
実施例3
rel-(1S,8R,10R,12S)-12-ホルミル-10-メチル-9-オキサトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ-2(7)-エン-3-オン (3). の合成
0 °C に冷却した 3-ヒドロキシメチル-2-(1-プロペニル)シクロヘキセ-2-エン-1-オン (5.0 mg, 0.030 mmol) のジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に二酸化マンガン (209 mg, 75%, 1.80 mmol) を加え、1時間撹拌する。反応終了後セライトでろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。ろ液を 0 °C に冷却しながら減圧留去したのち、アクロレイン (0.20 mL, 3.0 mmol) を加え、室温で 10 時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、3 (3.4 mg, 52%) を得る。
rel-(1S,8R,10R,12S)-12-ホルミル-10-メチル-9-オキサトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ-2(7)-エン-3-オン (3).
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.85 (3H, d, J=6.2 Hz), 1.26-1.37 (1H, m), 1.88 (
1H, dd, J=12.9, 3.2 Hz), 1.93-2.14 (3H, m), 2.39-2.52 (3H, m), 2.52-2.62 (1H, m), 3.21 (1H, bs), 3.99 (1H, q, J=6.2 Hz), 4.13 (1H, s), 9.26 (1H, s); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.1, 23.0, 24.4, 27.0, 31.2, 37.3, 51.0, 69.4, 72.9, 135.4,
160.3, 195.6, 200.5; FT-IR (neat) ν 2925, 2870, 2856, 1722, 1668, 1454, 1404, 1
377, 1196, 1018 cm-1; HRMS (FAB) [M+H]+ 計算値C13H17O3: 221.1178, 実測値: 221.1189.
実施例4
rel-(1S,8R,10R,12S)-12-ホルミル-10,12-ジメチル-9-オキサトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ-2(7)-エン-3-オン (4). の合成
0 °C に冷却した 3-ヒドロキシメチル-2-(1-プロペニル)シクロヘキセ-2-エン-1-オン (5.0 mg, 0.030 mmol) のジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に二酸化マンガン (209 mg, 75%, 1.80 mmol) を加え、1時間撹拌する。反応終了後セライトでろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。ろ液を 0 °C に冷却しながら減圧留去したのち、メタクロレイン (0.25 mL, 3.0 mmol) を加え、室温で 10 時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、4 (4.4 mg, 63%) を得る。
rel-(1S,8R,10R,12S)-12-ホルミル-10,12-ジメチル-9-オキサトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ-2(7)-エン-3-オン (4).
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.85 (3H, d, J=6.2 Hz), 1.27-1.34 (1H, m), 1.39 (
3H, s), 1.89 (1H, dd, J=13.0, 3.2 Hz), 1.92-2.12 (2H, m), 2.38-2.50 (3H, m), 2.51-2.61 (1H, m), 3.15-3.24 (1H, m), 3.99 (1H, q, J=6.2 Hz), 4.14 (1H, s), 9.26 (1H, s); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.0, 21.2, 23.1, 27.2, 32.2, 32.7, 37.3, 5
2.2, 72.5, 74.3, 134.5, 161.7, 195.7, 202.7; FT-IR (neat) ν 2927, 2870, 1716,
1666, 1456, 1402, 1194, 1097, 1016, 877 cm-1; HRMS (FAB) [M+H]+ 計算値C14H19O3: 235.1334, 実測値: 235.1351.
実施例5
rel-(1S,8R,10R,12S)-12-メトキシカルボニル-10-メチル-9-オキサトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ-2(7)-エン-3-オン (5)の合成
0 °C に冷却した 3-ヒドロキシメチル-2-(1-プロペニル)シクロヘキセ-2-エン-1-オン (5.0 mg, 0.030 mmol) のジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に二酸化マンガン (209 mg, 75%, 1.80 mmol) を加え、1時間撹拌する。反応終了後セライトでろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。ろ液を 0 °C に冷却しながら減圧留去したのち、アクリル酸メチル (0.27 mL, 3.0 mmol) を加え、室温で 10 時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、5 (5.0 mg, 66%) を得る。
rel-(1S,8R,10R,12S)-12-メトキシカルボニル-10-メチル-9-オキサトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ-2(7)-エン-3-オン (5).
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.83 (3H, d, J=6.3 Hz), 1.57-1.62 (1H, m), 1.98-2
.12 (3H, m), 2.38-2.49 (3H, m), 2.54-2.63 (1H, m), 3.18-3.25 (2H, m), 3.65 (3H, s), 3.94 (1H, q, J=6.3 Hz), 4.52 (1H, d, J=3.5 Hz); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ
21.1, 23.1, 27.5, 27.7, 31.3, 37.4, 42.9, 51.9, 70.4, 72.3, 135.2, 160.2, 173.1, 195.7; FT-IR (neat) ν 2925, 2854, 1734, 1668, 1456, 1435, 1377, 1196, 1020, 993cm-1; HRMS (FAB) [M+H]+ 計算値C14H19O4: 251.1283, 実測値: 251.1269.
実施例6
rel-(1S,8R,9S,14S,15R)-15-メチル-16-オキサテトラシクロ[6.6.2.02,7.09,14]ヘキサデカ-2(7)-エンe-3,10,13-トリオン (6)の合成
0 °C に冷却した 3-ヒドロキシメチル-2-(1-プロペニル)シクロヘキセ-2-エン-1-オン (5.0 mg, 0.030 mmol) のジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に二酸化マンガン (209 mg, 75%, 1.80 mmol) を加え、1時間撹拌する。反応終了後セライトでろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。ろ液を 0 °C に冷却しながら減圧留去したのち、パラベンゾキノン (0.32 g, 3.0 mmol) を加え、室温で 15 時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮後、ベンゼン (0.3 mL)、10% Pd/C (3.0 mg) を加え、水素雰囲気下室温で 1 時間撹拌する。反応混合物をセライトでろ過し、ろ液を減圧濃縮後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、6 (4.5 mg, 55%) を得る。
rel-(1S,8R,9S,14S,15R)-15-メチル-16-オキサテトラシクロ[6.6.2.02,7.09,14] ヘキサデカ-2(7)-エンe-3,10,13-トリオン (6)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.84 (3H, d, J=6.2 Hz), 1.82-1.95 (1H, m), 1.97-2
.13 (2H, m), 2.18-2.44 (4H, m), 2.57-2.68 (1H, m), 2.71-2.85 (2H, m), 3.22 (1H, dd, J=10.9, 2.6 Hz), 3.62 (1H, dd, J=10.9, 3.9 Hz), 3.74 (1H, bs), 4.03 (1H, q, J=6.2 Hz), 4.80 (1H, d, J=3.9 Hz); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 20.6, 23.1, 27
.5, 34.9, 37.1, 37.2, 37.3, 49.9, 52.2, 70.4, 72.9, 134.3, 161.6, 194.5, 205.6, 206.4; FT-IR (neat) ν 2925, 2854, 1712, 1668, 1456, 1404, 1379, 1257, 1020, 82
3 cm-1; HRMS (FAB) [M+H]+ 計算値C16H19O4: 275.1283, 実測値: 275.1275.
実施例7
rel-(1S,8R,9R,13R,14R)-14-メチル-15-オキサテトラシクロ[6.5.2.02,7.09,13]ペンタデカ-2(7),10-ジエン-3-オン (7). の合成
0 °C に冷却した 3-ヒドロキシメチル-2-(1-プロペニル)シクロヘキセ-2-エン-1-オン (5.0 mg, 0.030 mmol) のジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に二酸化マンガン (209 mg, 75%, 1.80 mmol) を加え、1時間撹拌する。反応終了後セライトでろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。ろ液を 0 °C に冷却しながら減圧留去したのち、シクロペンタジエン (0.19 mL, 3.0 mmol) を加え、室温で 10 時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、7 (3.4 mg, 49%) を得る。
rel-(1S,8R,9R,13R,14R)-14-メチル-15-オキサテトラシクロ[6.5.2.02,7.09,13]ペンタデカ-2(7),10-ジエン-3-オン (7).
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.87 (3H, d, J=6.3 Hz), 1.70-2.65 (9H, m), 3.19 (
1H, d, J=3.0 Hz), 3.30-3.40 (1H, m), 3.93 (1H, q, J=6.3 Hz), 4.23 (1H, d, J=4.0 Hz), 5.32-5.40 (1H, m), 5.58-5.65 (1H, m); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 20.9,
22.8, 28.0, 36.8, 37.1, 37.3, 38.1, 51.4, 71.9, 72.6, 128.3, 131.8, 134.5, 162.4, 196.9; FT-IR (neat) ν 3047, 2964, 2924, 2854, 1666, 1635, 1427, 1404, 1292, 1194 cm-1; HRMS (FAB) [M+H]+ 計算値C15H19O2: 231.1385, 実測値: 231.1401.
実施例8
(1S,4R,6R,7S,9R,11R,13S)-13-アセチル-7-ヒドロキシ-11-メチル-5,10-ジオキサテトラシクロ[7.2.2.02,8.04,6]トリデカ-2(8)-エン-3-オン (8).の合成
0 °C に冷却した (1R,5S,6R)-5-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-3-(E)-プロペニル-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプテ-3-エン-2-オン (5.0 mg, 0.025 mmol) のジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に二酸化マンガン (209 mg, 75%, 1.80 mmol) を加え、1時間撹拌する。反応終了後セライトでろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。ろ液を 0 °C に冷却しながら減圧留去したのち、メチルビニルケトン (0.21 mL, 2.5 mmol)を加え、室温で 10 時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、8 (4.2 mg, 64%) を得る。
(1S,4R,6R,7S,9R,11R,13S)-13-アセチル-7-ヒドロキシ-11-メチル-5,10-ジオキサテトラシクロ[7.2.2.02,8.04,6]トリデカ-2(8)-エン-3-オン (8).
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.81 (3H, d, J=6.3 Hz), 1.28-1.33 (1H, m), 2.1
4 (3H, s), 2.24 (1H, ddd, J=12.6, 10.8, 3.1 Hz), 3.16-3.22 (1H, m), 3.36 (1H, ddd, J= 10.8, 7.4, 2.7 Hz), 3.47 (1H, d, J=3.3 Hz), 3.82 (1H, d, J=3.3 Hz), 3.95 (1H, q, J=6.3 Hz), 4.57 (1H, d, J=2.7 Hz), 4.70 (1H, d, J=3.6 Hz), 4.85 (1H, d, J=3.6 Hz); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 20.9, 27.7, 29.0, 31.9, 51.4, 52.7, 57.9
, 64.1, 68.5, 71.3, 134.1, 153.1, 190.0, 211.8; FT-IR (neat) ν 3402, 2966, 292
5, 1699, 1678, 1446, 1379, 1263, 1047, 862 cm-1; HRMS (FAB) [M+H]+ 計算値C14H17 O5: 265.1050, 実測値: 265.1076 ;[α]D 28 + 67 (c=0.33, MeOH).
実施例9
(1S,4R,6R,7S,9R,11R,13S)-13-ホルミル-7-ヒドロキシ-11,13-ジメチル-5,10-ジオキサテトラシクロ[7.2.2.02,8.04,6]トリデカ-2(8)-エン-3-オン (9). の合成
0 °C に冷却した (1R,5S,6R)-5-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-3-(E)-プロペニル-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプテ-3-エン-2-オン (5.0 mg, 0.025 mmol) のジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に二酸化マンガン (209 mg, 75%, 1.80 mmol) を加え、1時間撹拌する。反応終了後セライトでろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。ろ液を 0 °C に冷却しながら減圧留去したのち、メタクロレイン (0.21 mL, 2.5 mmol)を加え、室温で 10 時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、9 (4.6 mg, 69%) を得る。
(1S,4R,6R,7S,9R,11R,13S)-13-ホルミル-7-ヒドロキシ-11,13-ジメチル-5,10-ジオキサテトラシクロ[7.2.2.02,8.04,6]トリデカ-2(8)-エン-3-オン (9).
1H NMR (400 MHz, C6D6) δ 0.67-0.72 (1H,m), 0.69 (3H, d, J=6.3 Hz), 0.87 (3H, s), 1.48 (1H, dd, J=13.0, 3.0 Hz), 2.83 (1H, d, J=6.0 Hz), 2.94 (1H, td, J=2.8, 0.9 Hz), 3.13 (1H, dd, J=3.5, 1.1 Hz), 3.21 (1H, br-d, J=3.5 Hz), 3.41 (1H, qd, J=6.3, 0.9 Hz), 3.88 (1H, s), 4.35 (1H,d, J=6.0 Hz), 8.64 (1H, s); 13C NMR (100 MHz, C6D6) δ 20.7, 20.8, 31.7, 33.0, 51.6, 52.8, 57.8, 64.3, 71.5,
72.7, 133.6, 153.2, 189.5, 203.6; FT-IR (neat) ν 3438, 2966, 2927, 1722, 1681,
1456, 1379, 1047, 854 cm-1; HRMS (FAB) [M+H]+ 計算値C14H17O5: 265.1086, 実測値: 265.1096; [α]D 24 +87 (c=0.37, MeOH).
実施例10
(1S,4R,6R,7S,9R,11R,13S)-7-ヒドロキシ-13-メトキシカルボニル-11-メチル-5,10-ジオキサテトラシクロ[7.2.2.02,8.04,6]トリデカ-2(8)-エン-3-オン (10). の合成
0 °C に冷却した (1R,5S,6R)-5-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-3-(E)-プロペニル-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプテ-3-エン-2-オン (5.0 mg, 0.025 mmol) のジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に二酸化マンガン (209 mg, 75%, 1.80 mmol) を加え、1時間撹拌する。反応終了後セライトでろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。ろ液を 0 °C に冷却しながら減圧留去したのち、アクリル酸メチル (0.23 mL, 2.5 mmol)を加え、室温で 10 時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、10 (3.9 mg, 56%) を得る。
(1S,4R,6R,7S,9R,11R,13S)-7-ヒドロキシ-13-メトキシカルボニル-11-メチル-5,10-ジオキサテトラシクロ[7.2.2.02,8.04,6]トリデカ-2(8)-エン-3-オン (10).
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.82 (3H, d, J=6.3 Hz), 1.43 (1H, ddd, J=12.4,
6.6, 2.4 Hz), 2.18 (1H, ddd, J=12.4, 7.5, 2.4 Hz), 3.16 (1H, br-s), 3.24 (1H, ddd, J=12.4, 6.6, 3.0 Hz), 3.49 (1H, d, J=2.9 Hz), 3.67 (3H, s), 3.82 (1H, d, J=2.9 Hz), 3.95 (1H, q, J=6.3 Hz), 4.28 (1H, d, 4.7), 4.60 (1H, d, J=3.0 Hz), 4.83 (1H, d, J=4.7 Hz); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ; 21.0, 28.4, 31.8, 42.9, 52.7,
52.8, 57.9, 63.9, 68.8, 71.5, 134.6, 152.4, 175.8, 190.0; FT-IR (neat) ν 3419,
2925, 2854, 1731, 1684, 1456, 1437, 1047, 866, 742 cm-1; HRMS (FAB)[M+H]+ 計算値C14H17O6: 281.1042, 実測値: 281.1025; [α]D 28 +36 (c=0.29, MeOH).
実施例11
(1S,4R,6R,7S,9R,10R,14R,15R)-7-ヒドロキシ-15-メチル-5,16-ジオキサペンタシクロ[7.5.2.02,8.04,6.010,14]ヘキサデカ-2(8),11-ジエン-3-オン (11). の合成
0 °C に冷却した(1R,5S,6R)-5-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-3-(E)-プロペニル-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプテ-3-エン-2-オン (5.0 mg, 0.025 mmol) のジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に二酸化マンガン (209 mg, 75%, 1.80 mmol) を加え、1時間撹拌する。反応終了後セライトでろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。ろ液を 0 °C に冷却しながら減圧留去したのち、シクロペンタジエン (0.23 mL, 2.5 mmol)を加え、室温で 10 時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、11 (2.9 mg, 45%) を得る。
(1S,4R,6R,7S,9R,10R,14R,15R)-7-ヒドロキシ-15-メチル-5,16-ジオキサペンタシクロ[7.5.2.02,8.04,6.010,14]ヘキサデカ-2(8),11-ジエン-3-オン (11).
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.84 (3H, d, J=6.4 Hz), 1.46 (1H, d, J=9.6 Hz),
1.69-1.79 (1H, m), 2.44-2.56 (1H, m), 2.63-2.72 (1H, m), 3.17 (1H, d, J=3.3 Hz), 3.33-3.41 (1H, m), 3.47 (1H, dd, J=3.5, 0.8 Hz), 3.76 (1H, dd, J=3.5, 1.0 Hz), 3.94 (1H, qd, J=6.4, 0.8 Hz), 4.47 (1H, d, J=3.9 Hz), 4.68 (1H, d, J=9.6 Hz), 5.47-5.54 (1H, m), 5.67-5.73 (1H, m); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 20.7, 37.1, 37
.4, 37.7, 51.4, 52.9, 57.6, 63.9, 71.2, 71.5, 129.8, 131.7, 135.8, 154.2, 191.1; FT-IR (neat) ν 3423, 2960, 2924, 1676, 1379, 1252, 1041, 798, 762, 486 cm-1;
HRMS (FAB) [M] 計算値C15H16O4: 260.1067, 実測値: 260.1049; [α]D 27 +70 (c=0.35, MeOH).
試験例1:化合物8、9、10、および11による血管内皮細胞の走化性の阻害
HuMedia-EG2 (KURABO)培地を用いて培養維持された正常ヒトさい帯静脈血管内皮細胞HUVEC細胞(1x105)をケモタキセルチャンバー(ポアサイズ:8 um)を用いた3次元培養(24穴プラスティックディッシュ)の上層にまいた。各濃度に調製した発明化合物で細胞を1時間前処理した後、下層に血管内皮細胞増殖因子(VEGF, 12.5 ng/ml)を含むHuMedia-EG2を充填し、HUVEC細胞の走化性を誘導した。18時間後に、チャンバーの内側をリン酸緩衝液で洗浄後、遊走面(チャンバーの外側)の細胞を冷メタノールで固定化しライト液で染色した。その後、膜カット治具を用いて膜をチャンバーから取り外し、膜の遊走面を上にしてスライドガラス上で風乾し、位相差顕微鏡下で1サンプルにつき6視野ずつ遊走した細胞数を算出し、発明化合物の血管内皮細胞の遊走阻害能を検討した。
その結果、化合物8、9、10、および11は、それぞれ10〜100 uMの濃度で、VEGFによって誘導されるHUVEC細胞の走化性を顕著に抑制した。この結果は、本発明の化合物8、9、10、および11が抗VEGF作用、すなわち血管新生阻害剤および抗腫瘍剤などとして有効であることを示している。
本発明の化合物は、強い血管新生阻害活性を有することから、血管新生阻害剤、抗腫瘍剤、転移抑制剤等の医薬として有用である。
また、この化合物は、本発明方法により工業的に有利に製造できる。

Claims (5)

  1. 次の一般式(I)で表される化合物、その光学活性体、それらの塩、又はそれらの水和物。
    Figure 0004617136
    [一般式(I)中、R1及びR2は、一方がヒドロキシ基を、他方が水素原子若しくは置換基を有していてもよいアルキル基を示すか、又はR1とR2が一緒になって、=O、=N−OR16(式中、R16は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R17(式中、R17は置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキルオキシカルボニル基、ホルミル基、アシル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)、−OCH2CH2O−若しくは−OCH2CH2CH2O−を示す。
    R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子若しくはヒドロキシ基又はR3とR4が一緒になって−O−を示す。
    R5及びR6は、一方が、水素原子、ヒドロキシ基、シリルオキシ基、−O−COR18(式中、R18は置換基を有していてもよいアルキル、アリール、アルコキシ又はアルキルアミノ基を示す)、又は−OR19(式中、R19は置換基を有していてもよいアルキル又はアルケニル基を示す)を示し、他方が水素原子、置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル若しくはアルキニル基、又はR5とR6が一緒になって、=O、若しくは=CH−COOR20(式中、R20はアルキル基を示す)を示す。
    R7は水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルキルオキシ基を示す。
    R8は水素原子若しくはハロゲン原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。
    R9及びR10は、一方が水素原子、他方が水素原子、ヒドロキシ基又はR9とR10が一緒になって、=O、=N−OR21(式中、R21は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R22(式中、R22はアルキルオキシカルボニル基、ホルミル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)、−OCH2CH2O−若しくは−OCH2CH2CH2O−を示す。
    R11は、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル、アリール若しくはアルキルオキシ基を示す。
    また、R9、R10 及びR11が一緒になってニトリロ基を示してもよい。
    R12及びR13は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル若しくはアルキルオキシカルボニル基を示す。また、R13は、R11と結合して、置換基を有していてもよいアルキレン又はアルケニレン基を形成してもよい。
    R14は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。
    R15は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルキニル基を示す。]
  2. 一般式(I)中、R13が次の一般式(A)で表される基である請求項1記載の化合物、その光学活性体、それらの塩、又はそれらの水和物。
    Figure 0004617136
    [式中、R23及びR24は、一方が水素原子、他方が水素原子若しくはヒドロキシ基、又はR23とR24が一緒になって、=O、=N−OR26(式中、R26は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R27(式中、R27はアルキルオキシカルボニル基、ホルミル基アシル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)、−OCH2CH2O−若しくは−OCH2CH2CH2O−を示す。
    R25は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又はR11とR25が一緒になって、−CH2CH2−若しくは−CH=CH−を示す。]
  3. 一般式(I)中、R13とR9〜R11とが結合して次の一般式(B)又は(C)で表される基を形成したものである請求項1記載の化合物、その光学活性体、それらの塩、又はそれらの水和物。
    Figure 0004617136
    [式中、R28及びR29は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示し、R30及びR31は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基若しくはヒドロキシ基、又はR30とR31が一緒になって、=O、=N−OR32(式中、R32は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示す)、=CH−R33(式中、R33はアルキルオキシカルボニル基、ホルミル基、アシル基又はアルキルオキシカルボニルアルケニル基を示す)を示す。]
  4. 一般式(II)で表される3-ヒドロキシメチル-シクロヘキ-2-エン-1-オン誘導体を酸化し、対応する3-ホルミル-シクロヘキ-2-エン-1-オン誘導体(III)を得、次いで、該誘導体(III)にアルケン(IV)を作用させることを特徴をする化合物(I')の製造方法。
    Figure 0004617136
    [式中、 R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子若しくはヒドロキシ基又はR3とR4が一緒になって−O−を示す。
    R5及びR6は、一方が、水素原子、ヒドロキシ基、シリルオキシ基、−O−COR18(式中、R18は置換基を有していてもよいアルキル、アリール、アルコキシ又はアルキルアミノ基を示す)、又は−OR19(式中、R19は置換基を有していてもよいアルキル又はアルケニル基を示す)を示し、他方が水素原子、置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル若しくはアルキニル基、又はR5とR6が一緒になって、=O、若しくは=CH−COOR20(式中、R20はアルキル基を示す)を示す。
    R8は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル又はアルケニル基を示す。
    R12及びR13は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル、アルケニル若しくはアルキルオキシカルボニル基を示す。
    R14は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。
    R15は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルキニル基を示す。
    R40は、置換基を有していてもよいアルキル若しくはアルケニル基を示す。
    また、R13は、R40と結合して、置換基を有していてもよいアルキレン又はアルケニレン基を形成してもよい。
  5. 請求項1、2又は3記載の化合物、その光学活性体、それらの薬学上許容される塩、又はそれらの水和物を有効成分として含む医薬。
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