JP4616721B2 - ゲートスイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、ゲートスイッチに関し、より詳細には、電気信号で光信号を制御する、光通信用、光計測用およびプロジェクター、コピー機、プリンタ、スキャナー等に使用されるゲートスイッチに関する。
近年の光通信技術の発達により、光信号を高速にON/OFFするためのゲートスイッチが重要になってきている。このゲートスイッチは、上記光通信に限らず、他のデバイス(例えば、プロジェクター、コピー機、プリンタ、スキャナー等)への応用も行われており、更なる発展が望まれている。
ゲートスイッチを実現する一つの方法として、ゲートスイッチを構成する物質の屈折率nを変化させる方法がある。このような屈折率nを変化させる方法として、主に熱光学(Thermo−Optic:TO)効果、音響光学(Acousto−Optic:AO)効果、電気光学(Electro−Optic:EO)効果が挙げられる。これらの効果の中で、TO効果は、高速動作に適しておらず、せいぜい数ms程度の応答速度しか実現できない。また、AO効果は、TO効果に比べれば高速動作に適してはいるものの、屈折率の変化量が小さいために、十分な屈折率変化を誘起する事が出来ない。
以上2つの効果と比較して、EO効果は高速動作に適しており、かつ屈折率の変化量も十分に取る事が出来るため、高速動作が要求されるスイッチングに適している。
従来用いられていたEO効果を用いたゲートスイッチの主要なものに、ニオブ酸リチウム(LN)等、1次の電気光学効果を発現する結晶を用いたものがあった。ところが、LNは偏波依存性を有しており、入力光の偏波状態によらずに動作(偏波無依存動作)するためには、構成に工夫を施す必要がある。よって、スイッチの構成が複雑になってしまうという欠点かあった。またLN等が有する1次の電気光学効果は、中心対称を有さない結晶にしか発現しないため、偏波依存性が必ず現れてしまう。ゆえに、この偏波依存性は、避けて通る事の出来ない課題であった。
偏波無依存動作を行うための装置構成の工夫の仕方については、様々報告されている。特許文献1では、入力された信号光をまず第1の偏波ビームスプリッタを用いて、TEモードとTMモードとにビームを分割する。次いで、TEモードとTMモードとを別々のゲートスイッチによってON/OFFを行い、スイッチを通過した光を再び第2の偏波ビームスプリッタによって合波する。このような構成によって、TEモードとTMモードとの双方に対してスイッチングを行い、結果として偏波無依存動作を実現している。
特開2002−228997号公報 特開2003−218446号公報 ヤリーヴ 光エレクトロニクス基礎編 原書5版 4章 R.L.Prater,et al.,"Raman scattering studies of the effects of a symmetry-breaking impurity on the ferroelectric phase transition inK1-xLixTa1-yNbyO3"Solid State Communications, Vol.40,pp.697-701,1981 S.Toyoda,et al.,"Low driving voltage polarization-independent>3GHz-response electro-optic switch using KTN waveguides," ECOC-IOOC 2003,Paper MO 4.5.1.
特許文献1記載の装置では、確かに結果的に偏波無依存動作を行うことか出来るが、安定動作をさせるためには、第1の偏波ビームスプリッタと第2の偏波ビームスプリッタとの間の光路長を精密に設定したり、光路を曲げるためのミラー角度を精密に調整をしたり等、高精度な設定を必要とする。
従って、1次の電気光学効果を発現する結晶を用いたスイッチでは、安定かつ簡便な偏波無依存スイッチングを実現することが難しいという問題点があった。
加えて、電気光学効果を発現する結晶を用いたスイッチは、結晶の物理量(屈折率、長さなど)に温度依存性があるため、温度が変化するとスイッチ動作が不安定になる。すなわち、不安定動作を避けるためにスイッチの温度を一定に保つための、例えば、ペルチェ素子等の温度調節器が必要であった。
このような温度調節器を備えた構成の一例として、特許文献2で示されているような、ペルチェ素子を使った温度調節器を備えた構成がある。このような温度調節器を使用すれば、スイッチの温度は一定に保つことが出来る。しかしながら、温度調節器を動作させるための電力が必要であり、消費電力が増加するという問題点があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、エタロンの構造を用いて、温度調節器を用いること無しに、高速応答が可能であり、かつ偏波無依存を実現可能なゲートスイッチを提供することにある。
請求項記載の発明は、光が入力される、固定された光入力ポートと、前記固定された光入力ポートの後段に配置され、2次の電気光学効果を有し、強誘電相と立方晶構造となる常誘電相との間で相転移を起こす温度である相転移温度および屈折率が第1の面内において変化している空間分布領域を含む誘電体結晶と、前記誘電体結晶の前記第1の面に設けられた、前記誘電体結晶に電圧を印加し、かつ入力された光を所定の反射率で反射する第1の部材と、前記誘電体結晶の前記第1の面に対向する第2の面に設けられた、前記誘電体結晶に電圧を印加し、かつ入力された光を所定の反射率で反射する第2の部材と、前記誘電体結晶の後段に配置され、前記誘電体結晶の第2の面から出射される光を入力する、固定された光出力ポートと、環境温度と、前記光入力ポートから前記誘電体結晶の前記第1の面に入力された光が通過する地点の前記誘電体結晶の前記相転移温度との温度差が、前記環境温度が変化したときに常に一定になるように、かつ前記誘電体結晶に入力された光が通過する地点の前記誘電体結晶の屈折率と、前記誘電体結晶に入力された光が通過する地点の前記第1の面と前記第2の面との間の距離との積が、前記環境温度が変化したときに常に一定になるように、前記環境温度の変化に応じて、前記誘電体結晶を移動させる位置変動手段とを備え、前記光が通過する地点の前記誘電体結晶の前記相転移温度は、前記環境温度より低く、前記光が通過する地点の前記誘電体結晶は常誘電相であることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記空間分布は、単調かつ連続的であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又はに記載の発明において、前記位置変動手段は、一方端が固定され、他方端に前記誘電体結晶が取り付けられたバイメタルであることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記第1の部材および第2の部材が、金属薄膜電極であることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記第1の部材および第2の部材が、前記誘電体結晶の面に設けられた透明電極と、該透明電極に設けられた誘電体多層膜からなる誘電体多層膜ミラーとから構成されることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記透明電極と、前記誘電体多
層膜ミラーとの間に金属薄膜電極が設けられていることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記誘電体結晶は単結晶であり、該単結晶の結晶軸の1 つが前記誘電体結晶に照射される光の透過方向と一致するように配置されていることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記誘電
体結晶は多結晶であり、該結晶の結晶軸の少なくとも一つが前記誘電体結晶に照射された
光の透過方向と一致するように配置されていることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記誘電体結晶は、K1−yLiTa1−xNb(0<x<1,0<y<1)の組成、またはKTa1−xNb(0<x<1)の組成を有することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記誘電体結晶は、KTa1−xNb(0<x<1)におけるKの全て、もしくはK1−yLiTa1−xNb(0<x<1,0<y<1)におけるKおよびLiの全てをBa、Sr、Caのうち少なくとも一つの元素で置き換え、かつTaおよびNbの全てをTiで置き換えた組成を有することを特徴とする。
請求項1記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記誘電体結晶は、KTa1−xNb(0<x<1)におけるKの全て、もしくはK1−yLiTa1−xNb(0<x<1,0<y<1)におけるKおよびLiの全てをPbとLaのうち少なくとも一方の元素で置き換え、かつTaおよびNbの全てをTiとZrのうちの少なくとも一方の元素で置き換えた組成を有することを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項乃至11のいずれかに記載の発明において、前記誘電体結晶の組成における第1の組成比としての前記xは、0.1以上0.5以下であり、前記誘電体結晶の組成における第2の組成比としての前記yは、0より大であり0.1未満であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、誘電体結晶について、相転移温度および屈折率の少なくとも一方に空間分布を持たせ、温度と、誘電体結晶に入力された光が通過する、誘電体結晶の領域の相転移温度との温度差が、温度が変化したときに常にほぼ一定になるように、および/または誘電体結晶に入力された光が通過する、誘電体結晶の領域の誘電体結晶の屈折率と、誘電体結晶の厚さとの積が、温度が変化したときに常にほぼ一定になるように、温度の変化に応じて、誘電体結晶の位置を変動させているので、温度調節器を用いなくても動作の安定性を向上させることができ、偏波無依存であり、かつ高速応答が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
個々の実施形態について説明する前に、ファブリ−ペローエタロンによるフィルタ特性について説明する。
ファブリ−ペローエタロン(以下、エタロンと表記する)は一対のミラーの間に屈折率nの物質を挟んだ構造をしている。エタロンの特性を表す主な値として、FSR(Free Spectral Range)、Finessが挙げられる。エタロンの透過帯の中心周波数νmは下記の式で表される。
Figure 0004616721
なお、上記の式(1)において、nはミラーによって挟まれた物質の屈折率、dは共振器長(ミラー同士の距離)、θは入射光に対するエタロンの傾斜角度(エタロンの角度とも呼ぶ)、cは真空中の光速度である。式(1)より、エタロンの透過帯の中心波長λmは下記の式で表される。
Figure 0004616721
FSRとは、式(1)で表現される透過帯の中心周波数νmのうち、隣り合う2組の間隔の事なので、下記の式で表現される。
Figure 0004616721
また、Finessとは、エタロンの透過帯の広がり具合を表現する値で、以下の式によりミラーの反射率と関連付けられる。
Figure 0004616721
なお、上記の式(4)における、Δν1/2はエタロンの透過帯の半値全幅、Rは共振器を構成しているミラーの反射率である。
エタロンの入射光強度に対する透過光強度の比率をI(dB)とすると、以下の式で表される(非特許文献1参照)。
Figure 0004616721
ここで、δはエタロン内での位相の遅れを表し、
Figure 0004616721
である。
式(1)により、エタロンの透過帯の中心周波数νmを変化させるためには、エタロンを構成する物質の屈折率n、共振器長d、エタロンの角度θのいずれかを変化させればよい事が分かる。したがって、波長可変フィルタを作製するには、これらのパラメータを変化させれば実現可能である。いくつか市販されている波長可変フィルタがあるが、共振器長を変化させて波長可変をおこなう方式が主流である。その理由は、上記3つのパラメータのうち、共振器長dを変化させる事が、もっとも波長可変帯域を大きく取る事が出来るからである。
共振器長dおよびエタロンの角度θを変化させるためにはメカニカルな動作が必要である。よって、メカニカルに共振器長dおよびエタロンの角度θを変化させるに方法に関しては、高速動作には適していない。それらに比較して、エタロンを構成する物質の屈折率nを変化させる方法では、メカニカルな動作を行わずに、エタロンの透過帯の中心波長(中心周波数)を変化させる事が出来る。前述したように、電気光学効果を用いた屈折率変化の場合、屈折率の変化量が十分に取れ、かつ高速動作が可能である。
電気光学効果には、1次の電気光学効果(ポッケルス効果)と2次の電気光学効果(カー効果)とがある。1次の電気光学効果は電界強度に比例して効果が現れ、屈折率変化は下記の式で表される。
Figure 0004616721
なお、上記式(7)のn0は、電界を印加していない状態での、エタロンを構成する物質である1次の電気光学効果を有する誘電体結晶の屈折率、reffは1次の電気光学係数の有効値、Eは電界である。
また、2次の電気光学効果は電界強度の2乗に比例して効果が現れ、屈折率変化は下記の式で表される。
Figure 0004616721
なお、上記式(8)のn0は電界を印加していない状態での、エタロンを構成する物質である2次の電気光学効果を有する誘電体結晶の屈折率、Eは電界であり、s12は下記の式で定義される量である。
Figure 0004616721
なお、上記式(9)のε0は真空の誘電率、εrは上記2次の電気光学効果を有する誘電体結晶に固有の比誘電率、g12は上記2次の電気光学効果を有する誘電体結晶の電気光学定数である。
次に、2次の電気光学効果を有する誘電体結晶により構成されたエタロンの動作の温度依存性を考える。誘電体結晶として、高温時に常誘電相かつ立方晶構造となり、低温時に強誘電相となるものを考える。2つの相の境界となる温度を相転移温度Tcriという。温度T(>Tcri)を考える。キュリー−ワイス則により、比誘電率は次式のように書ける。
Figure 0004616721
ここでAは、比例定数であり、キュリー定数と呼ばれる。
すなわち、式(8)、(9)、(10)より、屈折率変化は1/(T−Tcri)2に比例する。よって、温度Tが相転移温度から離れ、高くなるに従い、屈折率変化は小さくなり、電圧効率が悪くなる。具体的には、T−Tcri=1℃の場合を基準に考えると、電圧効率が3℃離れると1/9に、10℃離れると1/100になる。
なお、温度T(<Tcri)の時、誘電体結晶は強誘電相となり、結晶に異方性が生じ、動作に関して偏波依存性が発生するため好ましくない。
よって、より小さな電圧で(=電圧効率を下げずに)デバイスを動作させ、且つ偏波無依存動作を達成するためには、式(10)から分かるように、温度をなるべく相転移温度Tcriに近くし、かつ誘電体結晶を常誘電相にする必要がある。すなわち、動作温度Tを相転移温度Tcriよりわずかに高くすれば良い。
また、ミラーによって挟まれた物質の屈折率n、厚さd(共振器長)が温度に依存する物理量であるため、式(2)より、エタロンの透過帯の中心波長λmが温度により変動する。すなわち、電圧を一定値に固定していても、ある波長の光の透過率が温度により変動することになり、好ましくない。エタロンの角度θ=0の時、エタロンの透過帯の中心波長λmの温度微分は下記の式で表される。
Figure 0004616721
次に、上述のエタロンを用いることにより、ゲートスイッチを実現することができることを図10を用いて説明する。説明を簡便にするため、温度は一定、エタロンの入射角度θ=0であるとする。エタロンを構成する物質である誘電体結晶に電圧Vを印加していない時の、エタロンの透過帯の中心波長をλm(E=0)とする。エタロンに、波長λinがλm(E=0)に等しい連続光を入射する。この時、入射された光は、エタロンでの損失分を除き、100%エタロンを透過する。ここで、エタロンを構成する物質である誘電体結晶に電圧V=V0を印加したとすると、式(7)ないしは式(8)に従ってエタロンを構成する物質である誘電体結晶の屈折率が変化するため、式(2)に従いエタロンの透過帯の中心波長λmが変化する。よって、波長λinにおける光の透過率が変化する。エタロンの透過帯の中心波長λm(中心周波数νm)の変化量及びFiness(式(4)参照)を適切な値とすることにより、波長λinにおける光の透過率を所望の透過率にすることができる。すなわち、ゲートスイッチとして機能する。
次に本発明の一実施形態について説明するが、以下の実施形態は、あくまで本発明の説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であれば、これらの各要素または全要素を含んだ各種の実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明に含まれる。
図1において、エタロン型ゲートスイッチ101は、固定された光入力ポート102と、固定された光出力ポート104とを備えている。また、エタロン型ゲートスイッチ101は、光入力ポート102と光出力ポート104との間に配置された、固定された光入力ポート102と固定された光出力ポート104との位置関係が温度により変動する機能、すなわち、光入力ポート102から入射される光の位置と、光出力ポート104へと光を出射する位置とが温度によって変動する機能を有したエタロン103を備えている。エタロン103は、ゲートスイッチとして機能するので、スイッチング信号を入力するための電極を有しており、この電極はスイッチング信号発信部に電気的に接続されている。さらに、エタロン103は、例えば、後述するバイメタル等の、光入力ポート102からの光の入射位置と、光出力ポート104への光の出射位置とを温度に応じて変更するための位置変動手段(不図示)を備えている。
連続光(波長λin)が、固定された光入力ポート102に入射される。
固定された光入力ポート102と固定された光出力ポート104との位置関係が温度により変動する機能を有したエタロン103は、温度が変化すると、光のエタロンを通過する地点が変化するものである。
その動作について図2(a)〜(c)を用いて説明する。エタロン型ゲートスイッチ101の温度が、温度TA,TB,TC(TA<TB<TC)の場合を考える。
図2(a)において、温度がTAの時は、位置変動手段によりエタロン103が移動して、固定された光入力ポート102から入射した光は、エタロン103へ地点A1から入射される。次いで、エタロン103に入射した光は、地点A2より出射して固定された光出力ポート104に入射され、固定された光出力ポート104から出射する。
図2(b)において、温度がTBの時は、位置変動手段によりエタロン103が移動して、固定された光入力ポート102から入射した光は、エタロン103へ地点B1から入射される。次いで、エタロン103に入射した光は、地点B2より出射して固定された光出力ポート104に入射され、固定された光出力ポート104から出射する。
図2(c)において、温度がTCの時は、位置変動手段によりエタロン103が移動して、固定された光入力ポート102から入射した光は、エタロン103へ地点C1から入射される。次いで、エタロン103に入射した光は、地点C2より出射して固定された光出力ポート104に入射され、固定された光出力ポート104から出射する。
温度TがTA<T<TBの時は、位置変動手段によりエタロン103が移動して、光はエタロン103の地点A1と地点B1の間の、温度に応じた位置からエタロンへ入射し、地点A2と地点B2の間の、温度に応じた位置から出射する。温度TがTAからTBに連続的に変化する時、光がエタロンに入射される地点は、地点A1から地点B1に連続的に変化し、光がエタロンから出射される地点は、地点A2から地点B2に連続的に変化する。
温度TがTB<T<TCの時は、位置変動手段によりエタロン103が移動して、光はエタロン103の地点B1と地点C1の間の、温度に応じた位置からエタロンへ入射し、地点B2と地点C2の間の、温度に応じた位置から出射する。温度TがTBからTCに連続的に変化する時、光がエタロンに入射される地点は、地点B1から地点C1に連続的に変化し、光がエタロンから出射される地点は、地点B2から地点C2に連続的に変化する。
エタロン103を構成する物質である誘電体結晶に電圧を印加していない時の、エタロン103の透過スペクトルを図3に示す。図3に示すように、地点A1,B1,C1での、エタロン103を構成する物質である誘電体結晶に電圧を印加していない時の、エタロンの透過帯の中心波長λm(E=0)が、それぞれ温度TA,TB,TCの時に、連続光の波長λinに等しくなるように設定する。
上述のように、より小さな電圧で(=電圧効率を下げずに)デバイスを動作させ、且つ偏波無依存動作を達成するためには、動作温度Tを相転移温度Tcriよりわずかに高くする。その温度差を所定の温度差α(>0)とする。すなわち、Tcri=T−αとなる。
温度TAの時に光は地点A1に到達するため、高い電圧効率を達成するためには地点A1における誘電体結晶の相転移温度TCAがTA−αである必要がある。同様に、地点B1、C1における誘電体結晶の相転移温度TCB,TCCはそれぞれTB−α、TC−αである必要がある。すなわち、温度TがTA≦T≦TCで変動する場合、誘電体結晶の相転移温度を空間分布させることにより、常に高い電圧効率を達成することができる。
なお、本明細書において、「誘電体結晶の相転移温度を空間分布させる」とは、エタロンを構成する誘電体結晶において、該誘電体結晶の組成を変化させることによって相転移温度を、光が入射される面内において、一次元的、あるいは二次元的に変化させることを指す。この空間分布は、より安定性の向上を求められる場合には、単調かつ連続的に分布していることが望ましい。
誘電体結晶がK1-yLiyTa1-xNbx3(0<x<1、0<y<1)(KLTN)の場合、K・Li比、Ta・Nb比を調節することにより、相転移温度を広い範囲(−273℃〜+435℃)で設定することができる。このため、上記組成比を空間分布させることにより、地点A1では相転移温度TA−αとなり、地点B1では相転移温度TB−αとなり、地点C1では相転移温度TC−αとなり、各地点間では連続的に、あるいはステップ状に相転移温度が変化するように、誘電体結晶の相転移温度を空間分布させることができる。その一例として、K・Li比を変化させた時のK1-yLiyTa1-0.028Nb0.0283の相転移温度の変化を図4に示す(非特許文献2)。
このような誘電体結晶の相転移温度の空間分布を有するエタロン103に対して、エタロンを装置の温度に応じて位置変動手段により移動させて、上記装置の温度に最適の位置から光を入射するので、常に相転移温度Tcriから一定の温度差α離れた温度で動作させることができる。よって、より小さな電圧で、かつ偏波無依存動作を安定して行うことができる。すなわち、各温度に適した入射位置(例えば、温度TAの場合は地点A1、温度TBの場合は地点B1、温度TCの場合は地点C1)からエタロン103に光を入射できるので、温度調節器を用いなくても、安定した光スイッチングを行うことができる。また、電気光学効果を用いてスイッチングを行うので、高速動作を実現できる。
本発明の一実施形態では、ゲートスイッチの動作を温度によらず安定に動作させるために、エタロン103を構成する誘電体結晶に、相転移温度の空間分布を持たせているが、屈折率の空間分布を持たせるようにしても良い。また、それらの組み合わせ、すなわち、エタロン103を構成する誘電体結晶に、相転移温度の空間分布および屈折率の空間分布の双方を持たせるようにしても良い。
なお、本明細書において、「誘電体結晶の屈折率を空間分布させる」とは、エタロンを構成する誘電体結晶において、該誘電体結晶の組成を変化させることによって屈折率を、光が入射される面内において、一次元的、あるいは二次元的に変化させることを指す。この空間分布は、より安定性の向上を求められる場合には、単調かつ連続的に分布していることが望ましい。
以下で、エタロン103を構成する誘電体結晶の屈折率を空間分布させる(誘電体結晶に屈折率の空間分布を持たせる)場合について説明する。
上述の通り、ミラーによって挟まれた物質の屈折率n、厚さdは、温度に依存する物理量である。そのため、上記屈折率nと厚さdとの積ndに比例する、エタロンの透過帯の中心波長λmは温度により変動する(式(2)参照)。dn/dT,d(d)/dTは正負どちらの符号も取りうるので、式(11)より、エタロンの透過帯の中心波長λmの温度依存性は、正負どちらの場合もありうる。
例として、d(nd)/dT>0の場合を考える。ndの温度依存性を図5に示す。地点A1,B1,C1におけるndをそれぞれnAd,nBd,nCdとする。温度TAの時、光は地点A1を通過する。温度TAの時の地点A1での積ndを積nAd(T=TA)とする。温度TBの時、地点B1を通過する。この時、温度TBの時の地点B1での積ndを積nBd(T=TB)とする。温度TCの時、光は地点C1を通過する。この時、温度TCの時の地点C1での積ndを積nCd(T=TC)とする。この時、nAd(T=TA)=nBd(T=TB)=nCd(T=TC)を満たしていれば、温度TA,TB,TCにおいて、光が通過する部分のエタロンの透過帯の中心波長λinは等しくなる。すなわち、屈折率nが空間分布を持つことにより、光が通過する部分のエタロンの透過帯の中心波長の温度変動を防ぐ、ないしは軽減することが可能となる。
また、屈折率nの空間分布が単調かつ連続的に変化するならば、TA≦T≦TCを満たすすべての温度において積ndをほぼ一定に保つことができる。すなわち、TA≦T≦TCにおいてエタロンの透過帯の中心周波数(透過中心波長)の変動を防ぐ、ないしは軽減することが可能となる。
誘電体結晶がKLTNの場合、K・Li比、Ta・Nb比を調節することにより、屈折率を制御できる。その例を図6に示す(非特許文献3参照)。つまり、それらの組成比を空間分布させることにより、地点A1では積nAdとなり、地点B1では積nBdとなり、地点C1では積nCdとなり、各地点間では連続的に、あるいはステップ状に屈折率が変化するように、誘電体結晶の屈折率に空間分布を持たせることができる。
このような誘電体結晶の屈折率の空間分布を有するエタロン103に対して、エタロンを装置の温度に応じて位置変動手段により移動させて、上記装置の温度に最適の位置から光を入射するので、常に積ndをほぼ一定に保って動作させることができる。よって、エタロンの透過帯の中心波長の温度変動を防ぐ、ないしは軽減しつつ、かつ偏波無依存動作を安定して行うことができる。すなわち、各温度に適した入射位置(例えば、温度TAの場合は地点A1、温度TBの場合は地点B1、温度TCの場合は地点C1)からエタロン103に光を入射できるので、温度調節器を用いなくても、安定した光スイッチングを行うことができる。また、電気光学効果を用いてスイッチングを行うので、高速動作を実現できる。
温度TA,TB,TC時にそれぞれ地点A1,B1,C1を通過した光は、それぞれ地点A2,B2,C2にてエタロン103から出力される。その後、それぞれ、固定された出力ポート104から出射される。
固定された光入力ポート102と固定された光出力ポート104との位置関係が温度により変動する機能を有した手段、すなわち位置変動手段を有するエタロン103として、バイメタルを用いた構成がある。その構成を図7(a)および(b)に示す。図7(a)および(b)において、符号1101は温度TAの時のバイメタル、符号1102は温度TCの時のバイメタル、符号1103はエタロン本体である。図7(a)および(b)において、バイメタル1101、1102の一方端には、エタロン本体1103が設けられており、他方端は、ゲートスイッチを囲むハウジングなど、回路設計によって決まる、ゲートスイッチの周囲の適切な部材に固定されている。
なお、図7(a)および(b)では、エタロン本体1103では、誘電体結晶の相転移温度を空間分布させているが、これに限らず、誘電体結晶の屈折率を空間分布させていても構わない。また、誘電体結晶の相転移温度および屈折率の双方を空間分布させても良い。
バイメタルとは、熱膨張係数の異なる二種類の金属板を貼り合わせたものである。一般的に、温度を変化させると、熱膨張率が小さい金属の方に曲がるため、一端を固定すると、別の一端の位置が温度によって変化する。よって、別の一端にエタロン本体1103を取り付けることにより、固定された光入力ポート102と固定された光出力ポート104との位置関係が温度により変動する機能を有したエタロン103を実現することが可能となる。
図7(a)は温度TAの場合であるので、エタロン本体1103を構成する誘電体結晶の領域71の相転移温度はTA−αである。また、図7(b)は温度TCの場合であるので、エタロン本体1103を構成する誘電体結晶の領域72の相転移温度はTC−αである。温度TAからTCへと変化する場合、その温度に応じてバイメタルは変形し、バイメタルの変形に伴って光入力ポート102から入射される領域は、領域71から領域72へと移動する。温度が温度TAからTCへと変化する際の、光が入射される領域において、それぞれの領域の相転移温度が、常に装置の温度(環境温度)から所定の温度差αを引いた温度となるよう、相転移温度が空間分布するように、エタロン本体1103を構成する誘電体結晶の組成を空間分布させている。
このとき、バイメタルの温度に対する変移量(変移量の温度微分)は、エタロン本体1103を構成する誘電体結晶の相転移温度の空間分布に応じて設定する。すなわち、光入力ポート102から出射された光が、温度TAのときは領域71に、温度TCのときは領域72に、また、温度TAと温度TCとの間の温度のときは、その温度に適した領域に入射するように、バイメタルの温度に対する変移量を設定すれば良いのである。
このようなバイメタルの温度に対する変移量の調節は、バイメタルの長さや大きさを変化させることによって行うことができる。また、上記調節は、バイメタルを構成する2つの金属の材料を適宜選択する、すなわち、上記2つの金属の熱膨張率の差を調節することによっても行うことができる。
固定された光入力ポート102と固定された光出力ポート104との位置関係が温度により変動する機能を有したエタロン103の構成は、バイメタルを用いることに限定されるわけではなく、固定された光入力ポート102と固定された光出力ポート104との位置関係が温度により変動すればどのような構成でも良い。例えば、気体や液体の熱膨張を用いることにより、バイメタルと同様に、ある部分の位置が温度によって変化するため、その部分にエタロン本体1103を取り付けることにより、固定された光入力ポート102と固定された光出力ポート104との位置関係が温度により変動する機能を有したエタロン103を実現することが可能となる。
エタロン本体1103の構成図を図8に示す。符号111は、第1のミラー、符号112は第1の電極、符号113は、立方晶かつ2次の電気光学効果を有するKLTNからなる誘電体結晶、符号114は第2の電極、符号115は、第2のミラーである。第1のミラー111と第2のミラー115は略並行に配置され、共振器を構成する。電極112と第2の電極114は、誘電体結晶113に電圧を印加する。
このように、誘電体結晶113の一面に第1のミラー111を配置し、誘電体結晶113の、第1のミラー111と対向する面に第2のミラー115を配置することにより、第1のミラー111および第2のミラー115は、所定の周波数近傍の光を選択的に所定の透過率で透過させ、上記所定の周波数近傍以外の光を所定の割合で反射することができる。
第1のミラー111と第2のミラー115として、誘電体多層膜ミラーや金属薄膜電極、若しくはそれら両方を用いることができる。
第1の電極112と第2の電極114として、透明電極や、金属薄膜電極、若しくはそれら両方を用いることができる。
第1および第2のミラーとして誘電体多層膜ミラーを用い、第1および第2の電極として透明電極を用いる場合は、それぞれのミラーと電極との間に、金属薄膜電極を設けるようにしても良い。
なお、本実施形態では、所定の光を透過および反射させるために、誘電体結晶に電極を設け、さらに電極にミラーを設けているが、これに限定されない。例えば、誘電体結晶の対向する面にそれぞれ、電極およびミラーの双方の機能を有する、すなわち、電極の機能、および上記エタロンの構成をとることにより、所定の周波数近傍の光を選択的に透過させ、また透過する光の周波数以外の周波数の光を反射させる機能を有する電極を設けるようにしても良い。このような部材としては、例えば金属薄膜電極が挙げられる。本実施形態で重要なことは、エタロンとして機能するために、所定の周波数近傍の光を選択的に所定の透過率で透過させ、上記所定の周波数以外の光を所定の割合で反射させることである。
また、本発明の一実施形態に係るエタロンを構成する誘電体結晶は、KLTNに限らず、立方晶構造かつ2次の電気光学効果を有する誘電体結晶であればいずれを用いても良い。例えば、本発明の一実施形態に係る誘電体結晶は、KTa1-xNbx3(0<x<1)(KTN)であっても良いし、KTa1-xNbx3(KTN)におけるKの全て、もしくは、K1-yLiyTa1-xNbx3(0<x<1、0<y<1)(KLTN)におけるKおよびLiの全てを、Ba、Sr、Caのうちの少なくとも1つの元素で置き換え、且つTaおよびNbの全てをTiで置き換えた組成を有するものであっても良い。
また、本発明の一実施形態に係る誘電体結晶は、KTa1-xNbx3(0<x<1)(KTN)におけるKの全て、もしくは、K1-yLiyTa1-xNbx3(0<x<1、0<y<1)(KLTN)におけるKおよびLiの全てを、PbとLaのうちの少なくとも一方の元素で置き換え、且つTaおよびNbの全てをTiとZrのうちの少なくとも一方の元素で置き換えた組成を有するものであっても良い。
さらに、KTNおよびKLTNにおいて、Nbの化学量論係数であるxの範囲は、0.1以上0.5以下であることが好ましい。また、KLTNにおいて、Liの化学量論係数であるyの範囲は、0より大であり0.1未満であることが好ましい。
また、本発明の一実施形態に係る誘電体結晶は、単結晶であっても多結晶であっても良い。ただし、単結晶である場合は、単結晶の結晶軸の1つを、エタロンに入射した光の光軸(エタロンに入射した光の透過方向)と一致させる。このようにすることで、変調の効率を向上させることができ、また、偏波依存性を軽減することができる。また、多結晶である場合は、結晶軸が様々な方向に向いている状態であり、その中の少なくとも1つの結晶軸を光軸と一致させる。このような結晶軸の配置を取ることで、結晶は電界印加による電気光学効果を発現することができ、また変調動作を実現することができる。
上記説明では、電圧をかけない時の透過率が最大になるように入力光の波長λinを選択したが、電圧をかけない時の透過率が小さくなるように入力光の波長λinを選択してもよい。その様子を図9に示す。
本発明の一実施形態に係る、エタロン型ゲートスイッチの構成図である。 (a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る、各温度において光の通過する地点を示した図である。 本発明の一実施形態に係る、誘電体結晶に電圧を印加していない時の、各地点および各温度におけるエタロンの透過スペクトルを示す図である。 1-yLiyTa1-0.028Nb0.0283の相転移温度を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る、屈折率nと厚さdの積の、温度依存性を示すグラフである。 KTa1-xNbx3の1.55μmにおける屈折率を示すグラフである。 (a)および(b)は、本発明の一実施形態に係る、バイメタルを用いて構成された、固定された光入力ポート102と固定された光出力ポート104との位置関係が温度により変動する機能を有したエタロン103の構成図である。 本発明の一実施形態に係る、エタロン本体1103の構成図である。 電圧をかけない時に、光の透過率が小さくなるように設定したときの、ゲートスイッチの動作を示した図である。 電圧をかけない時に、光の透過率が最大になるように設定したときの、ゲートスイッチの動作を示した図である。
符号の説明
101 エタロン型ゲートスイッチ
102 固定された光入力ポート
103 固定された光入力ポート102と固定された光出力ポート104との位置関係が温度により変動するエタロン
104 固定された光出力ポート
111 第1のミラー
112 第1の電極
113 誘電体結晶
114 第2の電極
115 第2のミラー
1101 バイメタル
1102 バイメタル
1103 エタロン本体

Claims (12)

  1. 光が入力される、固定された光入力ポートと、
    前記固定された光入力ポートの後段に配置され、2次の電気光学効果を有し、強誘電相と立方晶構造となる常誘電相との間で相転移を起こす温度である相転移温度および屈折率が第1の面内において変化している空間分布領域を含む誘電体結晶と、
    前記誘電体結晶の前記第1の面に設けられた、前記誘電体結晶に電圧を印加し、かつ入力された光を所定の反射率で反射する第1の部材と、
    前記誘電体結晶の前記第1の面に対向する第2の面に設けられた、前記誘電体結晶に電圧を印加し、かつ入力された光を所定の反射率で反射する第2の部材と、
    前記誘電体結晶の後段に配置され、前記誘電体結晶の第2の面から出射される光を入力する、固定された光出力ポートと、
    環境温度と、前記光入力ポートから前記誘電体結晶の前記第1の面に入力された光が通過する地点の前記誘電体結晶の前記相転移温度との温度差が、前記環境温度が変化したときに常に一定になるように、かつ前記誘電体結晶に入力された光が通過する地点の前記誘電体結晶の屈折率と、前記誘電体結晶に入力された光が通過する地点の前記第1の面と前記第2の面との間の距離との積が、前記環境温度が変化したときに常に一定になるように、前記環境温度の変化に応じて、前記誘電体結晶を移動させる位置変動手段と
    を備え
    前記光が通過する地点の前記誘電体結晶の前記相転移温度は、前記環境温度より低く、前記光が通過する地点の前記誘電体結晶は常誘電層であることを特徴とするゲートスイッチ。
  2. 前記空間分布は、単調かつ連続的であることを特徴とする請求項1に記載のゲートスイッチ。
  3. 前記位置変動手段は、一方端が固定され、他方端に前記誘電体結晶が取り付けられたバイメタルであることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲートスイッチ。
  4. 前記第1の部材および第2の部材が、金属薄膜電極であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゲートスイッチ。
  5. 前記第1の部材および第2の部材が、前記誘電体結晶の面に設けられた透明電極と、該透明電極に設けられた誘電体多層膜からなる誘電体多層膜ミラーとから構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゲートスイッチ。
  6. 前記透明電極と、前記誘電体多層膜ミラーとの間に金属薄膜電極が設けられていることを特徴とする請求項5記載のゲートスイッチ。
  7. 前記誘電体結晶は単結晶であり、該単結晶の結晶軸の1つが前記誘電体結晶に照射される光の透過方向と一致するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のゲートスイッチ。
  8. 前記誘電体結晶は多結晶であり、該結晶の結晶軸の少なくとも一つが前記誘電体結晶に照射された光の透過方向と一致するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のゲートスイッチ。
  9. 前記誘電体結晶は、K1−yLiTa1−xNb(0<x<1,0<y<1)の組成、またはKTa1−xNb(0<x<1)の組成を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のゲートスイッチ。
  10. 前記誘電体結晶は、KTa1−xNbxO(0<x<1)におけるKの全て、もしくはK1−yLiTa1−xNb(0<x<1,0<y<1)におけるKおよびLiの全てをBa、Sr、Caのうち少なくとも一つの元素で置き換え、かつTaおよびNbの全てをTiで置き換えた組成を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のゲートスイッチ。
  11. 前記誘電体結晶は、KTa1−xNb(0<x<1)におけるKの全て、もしくはK1−yLiTa1−xNb(0<x<1,0<y<1)におけるKおよびLiの全てをPbとLaのうち少なくとも一方の元素で置き換え、かつTaおよびNbの全てをTiとZrのうちの少なくとも一方の元素で置き換えた組成を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のゲートスイッチ。
  12. 前記誘電体結晶の組成における第1の組成比としての前記xは、0.1以上0.5以下であり、前記誘電体結晶の組成における第2の組成比としての前記yは、0より大であり0.1未満であることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載のゲートスイッチ。
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