JP4615209B2 - 音響モニター・システム - Google Patents

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Description

本発明はX線、超音波、または遠隔測定法等のような付加的なエネルギー手段を必要とすることなく移植した種々の医療装置の性能を非侵襲的にモニターするための方法および装置に関連している。さらに具体的に言えば、本発明は一定の音響モニター用の装置およびシステムによる一定の移植した調節可能なシャント弁の活性を検出するための方法に関連している。
体液を一定の領域から別の領域に配向するための種々のシャント・システムが医療分野において知られている。このようなシャント・システムに対応する一例の適用例は脳脊髄液が患者の脳室内に集まる一定の状況である水頭症の治療における適用例である。脳脊髄液は脳室系により生成されて通常的に静脈系により吸収される。しかしながら、この脳脊髄液が吸収されない場合には、その脳脊髄液の容積が増加して頭蓋内圧力が上昇する。このような過剰の脳脊髄液は異常に高い硬膜外および硬膜内の圧力を生じる可能性がある。これを放置したままにしておくと、水頭症が硬膜下血腫、脳組織の圧縮、および損なわれた血流を含む深刻な医療状況を生じる可能性がある。
水頭症を伴う患者を治療するために、種々のシャント・システムが過剰な脳脊髄液の除去およびその液体の右室または腹膜腔等のような患者の別の部分への排出のために用いられている。このような過剰の液体を排出することにより、上昇した頭蓋内圧力が軽減される。一般に、上記のような流体シャント・システムは当該シャント・システムの中を通る流体の流量を制御および調整するための一定の弁機構を備えている。このシャント・システムは多くの場合に上記弁機構に対して流体を介して連絡する一定の脳室カテーテルを備えている。この脳室カテーテルは脳内の一定の脳室の中に挿入され、同様に上記弁機構に対して流体を介して連絡する一定の腹膜カテーテルが過剰の脳脊髄液を排出するために患者の腹膜腔内に挿入される。これらのシャント・システムの弁機構は一般的に流体の圧力が一定の閾値レベルに到達した時のみに流体の流れを可能にするように動作する。この流体の流量は上記弁機構における圧力に比例する。従って、上記の閾値または開口圧力よりもわずかに高い圧力において、この流量は比較的に少ない。この圧力が高まるに従って、上記シャント・システムの中を通る流量が追随的に高まる。さらに、この圧力が上記閾値圧力よりも相当に高くなると、上記システムにおける一定の最大流量に到達する。この流体の流れは頭蓋内圧力が上記閾値圧力よりも低い一定のレベルに到達するまで通常的に継続して、その装置の何らかのヒステリシスに従う。
一定のシャント・システムの中を通る流体の流れを可能にする上記閾値または開口の圧力は頻繁に調節する必要がある。例えば、一定の外科医は流体の流れを開始するために一定の比較的に低い開口圧力を初期的に選択できる。しかしながら、時間の経過と共に、この開口圧力は理想的でなくなる可能性がある。例えば、この圧力が過剰な流体の流れを引き起こして、過度に多い流体が脳室から排出される一定の望ましくない過剰排出の状況を生じることも有り得る。このような状況は、過剰な頭蓋内圧力および過剰排出の両方の状況を避けるために、均衡されている一定の流体流量を生じるために開口圧力を増加する必要性を生じると考えられる。
生理学的状況は時間の経過により変わり個人ごとに異なるので、一部の弁システムは侵襲性の処置を必要とすることなく調節可能に設計されている。このような調節可能な弁は臨床医が、移植したシャント・システムを外科的に除去して、その弁機構を調節し、さらにそのシャント・システムを再び外科的に移植する必要性を伴わずに、特定の患者に対応して移植した弁機構の開口圧力を誂えることを可能にする。このような調節可能な弁システムは、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4において記載されており、これらは全て本明細書に参考文献として含まれる。ハキム(Hakim)型プログラム可能弁として一般的に呼ばれている、上記の各特許において記載されているハキム型弁は一定のルビー・シート内における一定のルビー・ボール上に加えられる力により決定される極めて高精度な開口圧力を伴う一定の差圧弁である。この弁が開口する圧力は一定の外部から供給される回転磁場により臨床医により非侵襲的に調節可能である。さらに、この弁の開口圧力は上記ルビー・ボール上に加えられるばねの張力を変化することにより調節される。また、この弁における軟質磁気固定子部品を励起するために一定の外部磁場を供給することにより、その調節周期が開始する。この固定子の極性は周期化されているので、この装置の回転子(カム)はこの固定子に対して整合するために異なる位置に移動する。これにより、これらの部品は一体となって一定のステッピング・モーターとして作用する。上記のばねが上記カムに沿って延在しており、このカムが時計方向または反時計方向に回転すると、このばねの張力がそれぞれ増加または減少する。さらに、別の例示的な種類の調節可能なシャント弁が特許文献5および特許文献6において記載されている。
現行の実用面において、上記の新しい設定を確認するために各弁の調節後における一定のX線検査が推奨されている。しかしながら、このような従来的な弁位置の決定のための付加的なエネルギー手段の使用は望ましくない種々の複雑な問題を引き起こす場合が多い。例えば、種々の磁場を弁位置の確認のために用いる場合に、その臨床環境内における金属製の装置は種々の磁力の使用により得られる情報の精度に干渉して不正確な読取値を生じる可能性がある。
米国特許第4,595,390号明細書 米国特許第4,615,691号明細書 米国特許第4,772,257号明細書 米国特許第5,928,182号明細書 米国特許第5,637,038号明細書 米国特許第5,643,194号明細書
従って、放射線エネルギーに対して患者を繰り返して曝露することを減少または無くすために、一定の患者の体内における一定の移植された調節可能な弁の位置を正確に確認する一定の非侵襲性の手段に対する要望が存在している。さらに、小形で、使用が容易であり、好ましくは携帯可能である一定の弁位置確認装置も望ましい。好ましくは、この装置は付加的なエネルギー手段を必要とすることなく種々の弁機能をモニターすることも可能である。
本発明はX線を必要とすることなく一定の可変の開口圧力を有する移植された調節可能な弁の種々の弁位置を確認することができる一定の音響モニター・システムを提供することにより上記の目的を達成している。この音響モニター・システムは上記弁の構成部品の移動による機械的動作が音響エネルギーを生じる種々の振動を設定するという観察に基づいている。種々の音響エネルギーは上記弁を調節すると共に可聴音の発生を聞くことにより注目されている。従って、本発明は一定の調節周期において弁により発生される種々の音響エネルギーをモニターすることによりその調節周期の成功または不成功の即時的な指示を臨床医に提供する。このようにモニターされるエネルギーは上記弁に送られる命令に相関付けられてその弁の調節の成功または不成功が決定される。
本発明の一例の態様において、一定の患者において一定の調節可能でプログラム可能な弁の中における一定の弁機構の位置を確認するための方法が提供されている。初めに、一定の音響モニター・システムが供給される。この音響モニター・システムは上記弁機構における一定の開口圧力を調節するために一連の命令を発生するための一定のプログラマーまたはプログラム装置を備えている。このプログラム装置は上記命令を受信するための一定の送信機に電気的に連結されており、この送信機はさらに上記各命令の実行中に上記弁機構から発生される一定の音響信号を検出するための一定のセンサーに電気的に連結されている。その後、この移植された弁の弁機構の位置が臨床医により決定される。上記送信機は上記弁機構の上方に配置されており、上記プログラム装置からの一連の命令が開始される。これらの命令は上記送信機に送られ、この送信機がその後に追随的に上記弁機構を調節する。その後、上記弁から発生される音響信号が上記センサーにより検出されて、上記プログラム装置に送り戻される。その後、このプログラム装置はその音響信号を分析して上記弁機構の位置を確認する。好ましくは、この音響モニター・システムにおけるプログラム装置は上記調節の成功または不成功を確認するための一定の音響信号を発生する。さらに、一定のパネルまたはLCD上に表示されるメッセージにより視覚的な確認も達成可能である。
上記弁機構の開口圧力を調節するために、上記プログラム装置からの一連の命令が上記送信機に一定の磁場を発生してその磁力を上記弁機構に供給するように指示する。この弁機構は一定のステップ型モーター(stepped motor)を有する種類とすることができ、これにより、上記調節がこのステップ型モーターを回転することにより達成される。上記弁機構が移動している際に、一定の音響信号が発生され、この信号が上記センサーにより取り上げられて、一定の電気的信号に変換される。この電気的な信号は分析のために上記プログラム装置にリレーを介して戻される。このプログラム装置は上記音響信号を上記調節周期の成功または不成功を決定するための情報に変換するための一定のアルゴリズムを供給する一定のソフトウェアを動作するための一定のマイクロプロセッサを備えることができる。このアルゴリズムは上記音響信号をクリック信号、バング信号またはその他の信号に分類できる。その後、このアルゴリズムは上記送信機から検出されるクリック信号およびバング信号の実際の流れを一定の予測されるクリック信号およびバング信号の流れに対して比較して上記調節周期の成功または不成功を決定する。
上記プログラム装置が上記電気的信号の分析を行なうと、上記命令が適正に実行されたか否かを指示するために一定の可聴信号が生成される。上記音響信号を検出するための上記センサーの能力を最大にするために、超音波ゲルを上記送信機の位置決めの前に一定の患者に供給できる。また、本発明の一例の例示的な実施形態においては、上記センサーは上記送信機を患者に対して上記弁機構の上方に位置決めした後に挿入できる。
本発明の別の態様によれば、一定の音響モニター装置が一定の患者における一定の調節可能でプログラム可能な弁の中における一定の弁機構の位置を確認するために提供されている。この音響モニター装置は一定の上面部、一定の下面部、および当該下面部を貫通している一定の中央開口部を有する一定のハウジングを備えている。さらに、一定の送信機がこのハウジングの中に収容されている。この送信機は上記調節可能でプログラム可能な弁の弁機構を回転するために十分な電磁場を発生するための複数の電磁コイルを有している。このハウジングは上記電磁場を上記弁機構の上に集中することに役立つ上記下面部から延出しているステンレス・スチールの足部を有することができる。また、一定の管状の連結部材が上記ハウジングの中央開口部の中を貫通している。さらに、この管状の連結部材の上部に一定の音響センサーが支持されており、このセンサーは調節中において上記弁機構により発生される一定の音響信号を検出できる。さらに、この音響信号は種々のクリック信号およびバング信号から成る種類の信号とすることができる。
本発明の別の特徴において、上記管状の連結部材は上記ハウジングの下面部から延出していて、一定の患者の皮膚に接触するように構成されている。さらに、上記音響センサーは上記送信機から機械的に分離している。このような機械的な分離は上記管状の連結部材の外径部分を囲む複数のパッドまたはO−リング部材を備えることにより達成できる。このような管状の連結部材における分離用のパッドは上記ハウジングの機械的な振動が上記センサーに伝達することを防ぐ。本発明のさらに別の特徴は上記ハウジングが上記弁機構の上方に位置決めされた後に上記音響センサーが当該ハウジングの中に挿入されるように構成可能であることである。これにより、上記音響モニター装置はモジュール式にすることができ、あるいは、使用中に臨床医により構築することも可能である。上記管状の連結ロッド部材は上記ハウジング内にばね式の係合で保持することにより当該ハウジングの基部に対して移動可能にすることもできる。この特徴は患者の解剖学的構造に対する上記連結ロッド部材の自己調節を可能にして、上記センサーと患者との間の接触を最適化している。
加えて、上記の音響モニター装置は上記ハウジング内に収容されている電磁コイルを駆動するための一定の電力供給源を備えることができる。さらに、一定の信号増幅器、デジタル化フィルター、およびデータ保管装置も上記音響信号を分析のために上記プログラム装置にダウンロードするために上記ハウジング内に備えることも可能である。さらに、上記音響モニター装置は上記音響信号情報を上記プログラム装置に対して無線送信するための無線通信に対応するように構成できる。例えば、一定の無線通信用の送信機を上記音響モニター装置の送信機に接続して上記音響データを分析のために上記プログラム装置に対して無線送信することを可能にできる。
従って、本発明によれば、放射線エネルギーに対して患者を繰り返して曝露することを減少または無くすために、一定の患者の体内における一定の移植された調節可能な弁の位置を正確に確認する一定の非侵襲性の手段が提供できる。さらに、本発明によれば、小形で、使用が容易であり、好ましくは携帯可能である一定の弁位置確認装置も提供できる。
初めに、図1Aは従来技術の外部プログラム可能なシャント弁システム50を示している図である。このシャント弁50は一般的に一定の患者の頭皮の下に外科的に移植される。このシャント弁50は一定の入口開口部64および一定の出口開口部66を伴う一定のチャンバー62を定めている一定の弁本体部分60を有している。この入口開口部における一定の流体圧力が所定の閾値を超える場合に、流体は当該入口開口部64および出口開口部66を介してこのシャント弁の中に流動し始める。一定の支持プレート68が上記弁本体部分60内に配置されていて、一定の弁座72を備えている一定の孔70をその一端部において有している。さらに、一定のボール74が上記弁座72に対してシールを構成するように係合することに適合している。また、一定のばね78の第1の端部76が上記ボールを弁座72に対して付勢することにより流体の流れを阻止している。このばね78の付勢力は第2の端部80における上記ばねの垂直方向の位置を変化することにより調節可能であり、この位置は一定のカム82により調節できる。このカム82は上記プレート68に対する垂直方向の位置を変化する複数の段部を有している。各段部は上記ばね78を介して上記ボール74に異なる圧力を加える。このようなばね78により加えられる付勢力は上記ボール74を弁座72から分離して流体をチャンバー62の中に流れることを可能にするために打ち勝つ必要のある一定の閾値圧力を決定する。
上記カム82は交互の極性の複数の永久磁極を有する一定の回転子84内における一定の中央に位置決めされている穴の中に配置されている。任意の一定角度の位置において、その上面部において露出する一定の極はその別の面部において反対の局を有する。さらに、この回転子84の下方において、4個の固定子要素が一定の固定子部材86の中に固定されている。これらの固定子要素は一定の磁気的に軟質で透磁性の材料により形成されている。さらに、これらの固定子要素は上記回転子84の要素に対して一致するようにそれぞれ形付けられている。
一定の患者の頭皮下に上記シャント弁50を外科的に移植した後に、上記の閾値圧力が調節可能になる。図1Bは流体が上記の調節可能な弁システム50の中に流れ始める一定の開口圧力を調節するための従来技術の外部プログラム装置52を示している。このプログラム装置52は一定の閾値圧力を選択するための一定の制御装置54および上記の移植したシャント弁により形成される頭皮の突出部分の上に配置される一定のプログラム要素56を備えている。さらに、このプログラム要素56は上記突出部分に一致することに適合している一定の溝部92を有する一定のハウジング90を有している。一定のオペレーターはこのプログラム要素56を操作して上記頭皮の突出部分を溝部92の中に入れる。その後、一定の中心軸の周囲に配置されている一連の電磁石94が連続的に励起されて上記のステップ型モーターに対して一定のパルス化された磁場が供給されることにより上記回転子が回転する。このことにより、上記カム82が回転して、上記ばねの第1の端部76により上記ボール74に加えられる圧力が調節される。このようにして、上記シャント弁の閾値または開口の圧力が調節される。
上記シャント弁に対する一定の調節が行なわれた後に、現行において一定のX線検査がその新しい設定を確認するためにそれぞれの弁調節の後に行なわれることが推奨されている。しかしながら、このような弁の位置を従来的に決定するための付加的なエネルギー手段の使用は望ましくない。すなわち、患者の上記のような放射線に対する曝露は多くの場合において有害な放射物の蓄積を引き起こす可能性がある。加えて、一定の臨床環境内における磁気装置は多くの場合において上記のような磁力の使用により得られる情報の精度に対して影響を及して不正確な読取値を生じる可能性がある。本発明は一定の音響モニター・システムを提供することにより上記の諸問題を回避しており、この音響モニター・システムは非侵襲的に一定の患者の体内に移植された一定の調節可能な弁の開口圧力をプログラムするように動作することができ、放射線を必要とすることなく調節後においてその弁の位置を確認できる。
図2Aにおいて示されているように、本発明による一定の音響モニター・システム100が提供されている。本発明の種々の特徴を実行するために、上記音響モニター・システム100は上記の調節可能な弁の位置を調節するための種々の命令を発生する一定のプログラマーまたはプログラム装置110を備えている。このプログラム装置110はユーザー・インターフェイス、種々の制御プログラム、センサー増幅および処理要素、ステッパー駆動回路、および電力供給装置を収容している。好ましくは、上記プログラム装置110は臨床医の便宜のために手持型および/または携帯可能にするために十分に小形である。上記の各命令は一定の送信機に送られ、この送信機がその後に上記弁のステッパー・モーターの移動を駆動する磁場を発生する。
図示の例示的な実施形態において、上記音響モニター・システム100は2個の送信機、すなわち、中央開口部124を通して上記の移植された弁により患者の頭皮下に形成された突出部分を可視化および確認するために用いられる第1の観察用送信機120、および上記弁機構の動作をモニターするための第2の移植用送信機130を備えている。図2Aにおいて示されているように、この第2の送信機130は図示のような送信ケーブル112を介して上記プログラム装置110に直接的に接続可能である。なお、図示されていないが、上記第1の送信機120も同様の様式で上記プログラム装置110に電気的に連結するための一定の送信ケーブルを備えることができることが理解されると考える。
上記第1の送信機120および第2の送信機130はそれぞれ一定の調節周期開始ボタン122,132を備えている。図2Bにおいて示されているように、この周期開始ボタン132は一定の押圧型の指の領域を有する一定の瞬時スイッチとして構成可能である。これら第1の送信機120および第2の送信機130のそれぞれは上記弁のステッパー・モーターを励起する磁場を形成するために必要とされる(図3Aにおいてコイル150として示されているような)複数のコイルを収容している。一例の実施形態において、上記第1の送信機120および第2の送信機130は4個のコイルをそれぞれ備えることができ、各コイルは一対として直列に配線されている。さらに、各送信機120,130はまたそれぞれのコイルが過度に多量の熱を発生しないことおよび患者の快適感および安全を損なわないことを確実にするために一定の温度センサーを備えることもできる。加えて、各送信機120,130は当該送信機120,130の位置決め中に上記頭皮の突出部分および移植した弁を臨床医が比較的に良好に可視化するために役立つようにその作業領域を証明することのできる種々のLED等のような証明手段を含むこともできる。
次に、図3Aおよび図3Bにおいて、上記送信機130はまた一定の音響センサー140に対応する支持、案内および整合手段も備えている。この音響センサー140は上記の調節周期中に上記弁機構から発生される種々の音響信号を取り上げる。図示のように、この音響センサー140は第2の送信機130の組立体134内に保持されて、そのハウジング136の中に収容できる。この第2の弁調節用送信機130はその音響センサー140と共に本発明の一定の音響モニター装置102を形成している。この音響モニター装置102は一定の位置部品型送信機および信号検出器であり、この装置は上記の調節可能な弁をプログラムすると共に調節中におけるこの弁の動作を検出するために作用する。
上記音響センサー140は一定の信号フィルターに接続可能な一定の音響増幅器に接続できる。さらに、この信号フィルターおよび上記プログラム装置110は共に一定の接続ボックスに接続可能である。加えて、プログラム装置110は一定の絶縁変圧器に接続可能であり、この絶縁変圧器は、上記接続ボックスと共に、当業界において周知であるような一定のモニターおよび/または記録システムに接続されている。図2Aにおいて示されている好ましい実施形態において、上記の音響増幅器、信号フィルター、絶縁変圧器、モニターおよび/または記録装置、および接続ボックスは全て上記プログラム装置110の中に含まれている。
使用時において、上記音響センサー140は一定の調節周期中に上記弁機構により発生される音響エネルギーを処理するために上記プログラム装置110に送られる一定の電気的信号に変換する。好ましくは、このプログラム装置110は上記音響センサー140に電気的に接続しており、このセンサー140が一定の調節周期中における移植された弁からの信号を検出する。さらに、この弁から発せられる信号は所定のアルゴリズムにより受信および分析されて、上記の調節可能な弁の位置、性能等のような情報が提供される。このアルゴリズムは、例えば、「クリック(click)」信号、「バング(bang)」信号、または「その他(other)」等のような種々の信号を処理および分類する。なお、この場合の「その他(other)」はその現象が一定の「クリック(click)」信号または一定の「バング(bang)」信号としての分類のために必要とされる基準に合わないことを意味する。上記のような現象の分類結果がその後に上記弁の既知の予測される挙動に比較されて上記調節周期の成功または不成功が決定される。あるいは、音響センサー140は上記シャント弁の特定の機能を聞き取るか分離するために一定の受動的な様式において、すなわち、一定のプログラム装置を用いずに使用することも可能である。一定の例として、一定のシャント弁機構の開口または閉鎖が考えられる。
図3Aおよび図3Bにおいて示されているように、上記音響モニター装置102の一例の実施形態において、音響センサー140が一定の管状の連結部材142を介して上記第2の送信機130の送信機組立体134の中に保持できる。図3Aにおいて示されているように、音響センサー140は連結部材142の上部に支持されており、第2の移植用の送信機130におけるハウジング基部138において支持されている一定の金属ブラケット146に一定の電気リード線144を介して電気的に接続できる。好ましくは、ハウジング基部138もアルミニウム等のような一定の非磁性材料により形成されている。さらに、分離用パッド148が連結部材142の周囲を囲っている。この分離用パッド148は外部の振動に対して音響センサー140に緩衝作用を及ぼし、上記の管状連結部材142の外表面部の周囲における複数のO−リングとして構成できる。さらに、連結部材142を囲っている一定のばね150が患者の解剖学的構造内における種々の振動に適応するために上記センサー140の上下方向の移動を可能にしている。このばね150はまた連結部材142と患者との間の接触を最適化する。図3Bにおいて示されている送信機組立体の全体は第2の送信機130のプラスチック・ハウジング136の中に包容されている。さらに、一定の上部プレート152が音響センサー140を囲っており、このプレート材152は複数のポスト部156を貫通しているねじ154によりハウジング基部138に取り付けられている。この上部プレート152はステンレス・スチール等のような一定の金属により構成することができ、複数の足部158と共に、ポスト部156(これらは磁場を発生するための複数のコイルを収容できる)の周囲に発生される磁場を囲む。さらに、患者に対して移植した弁の上方においてハウジング136を静止して均衡を保つための複数の足部158がハウジング基部138から延出している。これらの足部158はまた上記弁機構を作動する磁場を集中することに役立つ。
上述したように、上記音響モニター・システム100は2個の異なる送信機、すなわち、1個は視覚的な弁の位置確認のための一定の中央開口部124を有する送信機、および他の1個は一定の中央開口部を有していないが一定の音響センサー140が連結されている第2の送信機を備えることができる。本発明の実施形態において、臨床医が先ず移植前に上記弁機構を調節するために第1の送信機120を使用した後に、調節が移植後において必要とされる場合に第2の送信機130を使用できることが目的に含まれている。本発明の実施形態における音響モニター・システム100は一定の2個送信機型システムとして図示および説明されているが、この音響モニター・システム100が一定の単一送信機型システムとして動作できて、上記プログラム装置110が、臨床医の必要に応じて、上記第1の送信機120または第2の送信機130のいずれかとの組み合わせにおいて用いられることも目的に含まれている。あるいは、この音響モニター・システム100は上記第1の送信機120および第2の送信機130の両方の機能を組み合わせている一定の単一型送信機を備えることができる。
図4Aおよび図4Bは本発明の音響モニター装置の別の例示的な実施形態をそれぞれ示している図である。図示のように、第2の送信機230はそのハウジング236内における一定の音響センサー240を含む。集合的に、この第2の弁調節用送信機230はその包容されている音響センサー240と共に本発明の一定の音響モニター装置202を形成している。前述の実施形態と同様に、この音響センサー240は上記弁機構により発生される音響エネルギーを一定の電気的信号に変換し、この信号が上記プログラム装置110に送られて一定の弁調節周期中に処理される。この音響センサー240は一定の管状連結部材242を介して第2の送信機230の中に保持されるように構成できる。さらに、この音響センサー240およびその連結部材242は図4Bにおいて示されているように第2の送信機組立体234の中に組み込まれて集合的に一定の音響モニター装置202を形成することができる。好ましくは、上記プログラム装置110は一定の電気リード線244を介して上記音響センサー240に電気的に接続している。上記装置202から発生される信号は前述の音響モニター装置102において説明されている様式と同様の様式で所定のアルゴリズムにより受信されて翻訳される。
一定の2個送信機型音響モニター・システム100における上記第2の送信機230の例示的な実施形態において、図示の音響モニター装置202は上記第2の送信機230の中央開口部262の中を貫通している一定の管状連結部材242の上部において保持されている一定の音響センサー240を有している。この連結部材242は患者の皮膚に対して接触して上記センサー240を当該センサーの種々の信号を読み取る能力に悪影響する可能性のある振動および種々の磁場等のような環境の影響から分離している。この音響センサー240は上記連結部材242の上部に支持できる。また、この連結部材242は当該連結部材242の外表面部を囲う複数の分離用パッドまたはO−リング248を有している。図示のように、これらの分離用パッド248は連結部材242の外周に沿って等間隔で離間している。これらの分離用パッド248は上記送信機230の振動等のような外部の振動または臨床医の手の動作に対して音響センサー240に緩衝作用を及ぼす。あるいは、センサー240を連結部材242の中に維持するために低ジュロメーター値の複数のO−リングを用いて上記音響センサー240の機械的な分離を達成できる。例えば、軟質シリコーンのO−リングがこの目的に適当であると考えられる。これらのO−リングは分離を維持するためにできるだけ柔軟であることが必要であるが、一定の患者の解剖学的構造に対して一致する場合に上記センサー240および連結部材242を一体に移動するために十分な強度が必要である。
一定のハウジング236が上記第2の送信機230を囲っている。このハウジング236はハウジング基部238の上部に支持されている。さらに、患者に対して移植した弁の上方においてハウジング236を静止して均衡を保つための複数の足部258がハウジング基部238から延出可能である。これらの足部258はまた上記弁機構を作動する磁場を集中することに役立つ。図4Bにおいて示されている4個の足部258はそれぞれ一定の平坦な接触面部260を伴う一定の湾曲した棒状の形状を有している。なお、これらの足部258の数および形状が本発明の趣旨から逸脱することなく変更可能であることが理解されると考える。例えば、これらの足部258は接触時における患者の皮膚の損傷を避けるために丸みを付けたエッジ部分を有することができる。加えて、各足部258は患者の快適感のためにそれぞれの端部にクッションを備えることも可能である。さらに、各足部258は図3Bにおいて示されているようなハウジング236のハウジング基部238から延出できる。好ましくは、一定のサーミスタを上記の種々の送信機120,130,230のいずれかに組み込むことにより、各足部258の温度が患者または臨床医の接触中に特定の温度を超えないことを確実にすることができる。
図4Aにおいて示されているように、一定のキャップ270を上記音響センサー240の上方に随意的に配置して上記ハウジング236の上面部に取り付けることにより、音響センサー240をハウジング236の中に保持および保護することができる。図示のように、このキャップ270は当該キャップ270からセンサー240の電気リード線244が出ることを可能にするための一定の溝部272を有しており、ねじ、類似の固定装置、または摩擦係合等により、ハウジング236の上部に随意的に取り付けることができる。
図5A乃至図5Cは本発明の音響モニター装置302のさらに別の実施形態を示している図である。この例示的な実施形態において、音響モニター装置302のキャップ370は一定の送信機組立体334に取り付けられている。上記のプログラム可能な弁を作動するために必要な磁場を発生する複数の磁気コイル350と共に、図5Cにおいて示されているキャップ370および送信機組立体334は管状連結部材342および音響センサー340を囲っている一定のケージ状構造を形成している。このように組み合わされた送信機組立体334および音響センサー340、または送信機−センサー装置304は図5Bにおいて示されている部材に類似している一定の保持リング364によりハウジング336の中に保持できる。この保持リング364は上記の組み合わされた送信機組立体および音響センサー装置304に対して係合して支持されるように構成されている一定の輪郭形状を有している。この保持リング364の輪郭形状の一部は上記送信機組立体と音響センサー装置との間の機械的な分離を行なう一定の発泡パッド366をこの保持リング364の内周面部に沿って構成可能にしている。さらに、この保持リング364は一定の中央開口部362の中に支持されるように構成されている。前述の音響モニター装置102の場合と同様に、ハウジング346はハウジング基部338から延出している複数の足部358および一定の上面部からハウジング336の全体を貫通している一定の中央開口部362を有している。この中央開口部362は移植された弁を調節する場合にその弁機構の上方における音響モニター装置302の配置中の視覚的観察を可能にする。上記足部358は上記弁機構の上に送信機組立体334の各コイル350により発生される磁場を集中するために役立つ。
上述のように、上記音響モニター装置302は臨床医が使用中にこの音響モニター装置302を「構築する(build)」ことを可能にする一定のモジュール式システムとすることができる。すなわち、臨床医が移植された弁機構の位置を決定した後に、その患者における上記ハウジング336および足部358の配置を視覚的に観察するための中央開口部362を用いて、その頭皮の突出部分および弁機構の上方にハウジング336を位置決めできる。この移植された弁機構の上方においてハウジング336および中央開口部362が適正に配置されたことが満足されると、臨床医は上記保持リング364を中央開口部362の中に摺動して上記送信機−センサー装置304をこの保持リング364の中に位置決めすることができる。一方、上記装置302が適正に位置決めされていない場合、あるいは、臨床医がこの音響モニター装置302の位置を直すことを望む場合には、この装置302を分解して上記の各工程を繰り返すことができる。このような様式において、この音響モニター装置302は一定の2個送信機型音響モニター・システムにおける上記第1の観察用送信機および第2の移植用送信機の両方の特徴を一定の単一型送信機に組み合わせている。
図6Aは本発明の一定のモジュール式音響モニター装置402のさらに別の例示的な実施形態を示している図である。前述の各実施形態の場合と同様に、この音響モニター装置402は複数の足部458が延出している一定のハウジング基部438を有する一定のハウジング436を含む一定の送信機を備えている。これらの足部458は患者に対して上記装置402を安定化するため、および弁機構に対して磁場を集中するために有効である。さらに、一定の中央開口部462がハウジング436の中を貫通していて、臨床医が上記装置402を移植された弁の上方に視覚的に配向および位置決めすることを可能にしている。
図6Bは一定の音響センサー440が支持されている一定の管状連結部材442および送信機ハウジング436からの機械的な分離を行なうための一定のばね450を有するセンサー装置404の詳細図である。このばね450はまた患者の解剖学的構造に対して一致するための連結部材442の調節も可能にしている。さらに、このばね450は連結部材442と患者との間における接触も最適化する。この連結部材442もまたその外表面部に複数のフランジ部分466を有している。好ましくは、上記の送信機−センサー装置404は当該装置402が移植された弁の上方に位置決めされた後に上記中央開口部462の中に挿入される。このような実施形態の一例の態様において、センサー装置404は、図6Bにおいて示されているように、連結部材442において配置されている複数のフランジ部分466を含むことができる。これらのフランジ部分466は上記ハウジング436の中における複数の溝部または凹部(図示せず)と係合してセンサー装置404をハウジング436に対して適正に整合された状態で保持する。従って、このようなモジュール式のモニター装置402は一定の2個送信機型音響モニター・システムにおける上記第1の観察用送信機および第2の移植用送信機の両方の特徴を一定の単一型送信機に組み合わせている。
前述の音響モニター・システム100の実施形態に加えて、上記移植用送信機130,230,330,430がさらに信号増幅、フィルター・デジタル化、データ保管のための種々の構成部品、および当該送信機の中の各コイル150,250,350,450を駆動するための一定の電力供給源を備えることができることも目的に含まれている。これらの信号増幅器、デジタル化フィルター、データ保管装置、および電力供給源は当該電気業界において周知であり、上記送信機をプログラム装置110に対する配線(すなわち、電気ケーブル)から遊離させることを可能にすると考えられる。例えば、このプログラム装置110を上記弁調節用送信機を支持するための一定の受台またはクレードル(図示せず)を含むように構成して、当該プログラム装置110からのその送信機に対する命令の流れの直接的な通信を可能にすることができる。さらに、この送信機がプログラムされると、臨床医がこの送信機を受台から取り上げて、この送信機をシャント弁の上方に配置してその弁機構の開口圧力を調節した後に、この送信機をプログラム装置110の受台の中に戻すことができる。その後、この送信機により取り上げられた音響データをプログラム装置110にダウンロードしてさらに分析することができる。あるいは、この送信機を無線接続用に構成することにより、高周波または赤外波による送信を介して音響信号データをその取得時に移植された弁からプログラム装置110に対して送信できる。例えば、上記送信機はさらにプログラム装置110に対する通信用の一定の無線通信型送信機に接続することができる。
本発明の別の態様において、上記ハウジング136,236,336,436を形成できる適当な材料は成形ポリカーボネート等のような一定の医療品級のプラスチック材料を含む。別の適当な材料はアルミニウム、テフロン(登録商標)(Teflon(R))、およびアセタール(Acetal)(デルリン(Delrin)(登録商標))を含む。また、上記ハウジング136,236,336,436およびその基部138,238,338,438からそれぞれ延出している足部158,258,358,458はステンレス・スチール等のような一定の金属により作成できる。また、上記音響センサー140,240,340,440は一定の加速度計等のような振動に感応する任意のトランスデューサとすることができ、その連結部材142,242,342,442はポリカーボネート(レクサン(Lexan)(登録商標))により形成できる。さらに、上記分離用パッドは吸音発泡材料により作成可能であり、上記分離用O−リングは低ジュロメーター値(40)のシリコーンにより作成できる。
本発明の音響モニター・システム100は一定の調節周期(一定のプログラム可能な弁の弁機構における開口圧力の変化に伴う過程)中において発生する2種類の音響的現象の、「クリック(clicks)」信号、すなわち、回転子カムが時計方向(CW)または反時計方向(CCW)に回転する時にこの回転子カムに沿う弁のばねの動作に伴う一定の音響現象、および「バング(bangs)」信号、すなわち、上記カムが反時計方向に回転してその機械的な限界点に到達した時に伴う一定の音響現象を確認することにより動作する。この「バング(bang)」信号は上記弁がその「ホーム位置(home)」または開始位置、すなわち、上記ばねが最下である上記カムにおける位置にある時を指示できる。これらの2種類の音響信号の区別が図7A乃至図7Cにおいて図形的に示されており、図7Aは一定の例示的なプログラム可能な弁における一定の完全な調節周期中に発生する全ての音響現象を示しており、図7Bは一定の完全な調節周期中に発生するクリック信号を示しており、図7Cは一定の完全な調節周期中におけるバング信号を示している。さらに、図8において図形的に示されているように、経時的に一定の例示的なプログラム可能な弁において発生するバング現象は別の信号(上記プログラム装置または環境からの信号等)とは異なっている。また、経時的に上記弁において発生するクリック信号は図9において図形的に示されているように異なっており再現性を有している。さらに、図10は経時的に上記弁において発生する全ての音響現象を示している。この「全ての音響現象(all the acoustic events)」とは、クリック信号およびバング信号の組み合わせを意味している。さらに、明確な基準に適合していない現象は、十分な信号エネルギーが存在していないことを意味しており、一定の「クリック(click)」信号または一定の「バング(bang)」信号として分類されない。
本発明においては、上記音響信号がそれぞれの現象を「クリック(clicks)」信号、「バング(bangs)」信号、または「その他(other)」として先ず分類するために翻訳および分析された後に、その弁機構が適正に調整されているか否かについての決定が行なわれる。好ましくは、成功または不成功の一定の可聴の指示が存在し得る。例えば、上記音響モニター・システム100は一定の圧電ブザーを採用することができ、この場合の音響モニター・システム100は1回のビープ音を成功に対応して発生し、3回のビープ音を不成功に対応して発生する。もちろん、上記可聴の指示を行なうために任意の種類のノイズ発生装置が使用可能であること、および種々の音が成功および不成功に対応して異なる限りにおいて、上記可聴の指示は任意の所望の音の形態を採り得ることが理解されると考える。あるいは、上記システム100は成功または不成功の一定の視覚的な指示を行なうことができる。このような視覚的な指示は、例えば、一定のパネルまたはLCD上に表示される一定のメッセージの形態を採ることができる。このような視覚的な確認手段は可聴的な確認手段の代わりに、あるいは、これに加えて使用できる。
当該技術分野における通常の熟練者であれば、種々のプログラム装置が本発明に関連して使用可能であることが認識できる。例えば、一例の有用なプログラム装置システム110が以下において説明されている。
プログラム装置
上記プログラム可能な弁の調節周期を実行するために有用な一例のプログラム装置は種々のハキム型(Hakim-type)の弁を再プログラムするために各種臨床医により現在において用いられているコッドマン・モデル(Codman Model)番号82−3190である。このプログラム装置に対する改良が上記確認処理のために必要とされている種々の電子機器および処理が加えられている。このようなプログラム装置110が上記音響モニター・システム100の命令の中心部として動作している。このプログラム装置110はユーザー・インターフェイス、コントローラ・ボードおよびパワー・ドライバー・ボードを収容している。さらに、これらの要素のそれぞれが以下において詳細に説明されている。
ユーザー・インターフェイス
上記ユーザー・インターフェイス部品は上記音響モニター・システム100を動作するための種々の視覚要素を含み、臨床医に対して種々の命令、プログラム確認情報、構成上の付随情報および検出されたエラーを伝達するための一定の表示パネル、通常において一定の液晶表示装置(LCD)を備えている。この表示装置は英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、フィンランド語、デンマーク語、スウェーデン語、オランダ語、ギリシャ語および日本語を含むがこれらに限らない種々の言語に適応するための一定の20文字×4行のフォーマットを有することができる。
上記プログラム装置110に選択可能な弁開口圧力を示している18個のキーのアレイが付随している。これらのキーは図1Bにおいて示されているキーパッドに類似している一定の選択キーパッドを形成しており、この図1Bは種々のハキム型弁を調節するために用いられている一定の既知のプログラム装置54を示している。電力供給がオン状態になってから最初の3秒間においてこれらのキーが押されると、構成の選択がイネーブルになる。さらに、上記プログラム装置110を一定の1個送信機型の設計または一定の2個送信機型の設計のいずれも伴って使用可能にするために一定の2個位置型のオン/オフ・スイッチも備えることができることも考慮されている。加えて、上記プログラム装置110は上記2個送信機型の解決方法または上記1個送信機型におけるスイッチの解決方法に対応する上記送信機コネクターからの送信機の種類の入力情報を検出するための一定のオン−ボード型ジャンパー、すなわち、一定のゼロ・オーム抵抗器も備えることができる。
コントローラ・ボード
上記プログラム装置110のコントローラ・ボードは一定のデジタル信号プロセッサ(DSP)またはマイクロプロセッサを含み、このプロセッサは上記音響モニター・システム100における全ての要素を制御する。このDSPは使用者の入力を受け取り適当に対応する役目を受けている。このDSPは種々の動作の視覚的な確認情報を提供するように種々の表示要素に連絡し、ボード上に取り付けられている一定の圧電ブザーを駆動して可聴の確認情報を提供する。さらに、このDSPはコイル励起のための段階的な駆動シーケンス情報を提供し、種々の信号処理動作を調整して種々のエラー検出および応答の動作を調整する。加えて、このDSPは上記センサーから受信した信号を分析してその結果を調節周期中に提供される命令の流れに対して相関付けすることによりその調節の成功または不成功を設定する。
加えて、上記コントローラ・ボードは上記音響信号を発生するために上記センサー140に電力を供給する。このセンサー140により取り上げられた音響信号は上記コントローラ・ボードに帰還する際にフィルター処理および増幅を必要とする。この場合に必要とされる電力は15mAにおいて約18V乃至35Vの範囲内であり、好ましくは24Vである。また、この信号に加えられるフィルター処理は4kHz乃至30kHzの一定の帯域である。さらに、適用される利得は一定のアナログ−デジタル(A/D)変換装置の範囲の完全な利用を可能にする。このA/D変換装置は上記信号プロセッサによりさらに分析するために上記アナログ・センサー信号を一定のデジタル・データに変換する。さらに、上記コントローラ・ボードはそのシステム・ソフトウェアを実行するために必要な十分なメモリーも備えている。
既に説明されているように、上記DSPは上記弁機構を回転するために必要とされる論理駆動シーケンスを定める一定のアルゴリズムを含む一定のソフトウェア・プログラムを実行する。好ましくは、上記シーケンスは反時計方向に回転するための22個の命令の流れにより開始される。この数は上記機構が「ホーム状態(home)」に到達して正常な状況下において一定のバング信号を発生することを確実にしている。4個の信号が存在しており、以下において説明されているドライバーを介して、上記4個のコイルのそれぞれに対して1個ずつ接続している。各コイルが対を成して直列に配線されているので、それぞれの側のコイルの対を駆動する信号は同時に「オン(on)」になることは決してない。単一のシーケンスにおいては、上記弁機構は当該機構がその「ホーム状態」の位置に到達するまで一定の完全な回転移動を行なうように命令される。上記DSPはまた発生された種々の音響信号を分析して、その位置に到達している弁機構の成功または不成功を決定し、その情報をその弁の調節周期中に上記命令のループに戻す。
当該技術分野における熟練者であれば、一定のステッパー・モーターを調節または駆動するために種々の異なる方法が存在することが認識できる。上記の音響モニター・システム100においては、それぞれのコイルが上記弁機構の「ホーム状態」の位置に対する反時計方向の回転中において一定の「全工程(full step)」モードで励起される。このことは2種類の巻線(4個のコイルの全体)が励起されて互いに90°だけ位相がずれていることを意味する。その後、最終的な設定に到る時に与えられる最後の命令は1個のコイルに対するエネルギー供給を停止して、上記固定子および回転子の磁石が上記弁機構における一定の定められた位置に整合することを可能にする。これらのコイルにエネルギー供給するために発せられる命令と上記弁機構の位置との間の関係が以下の表1において記載されている。
Figure 0004615209
上記の数は2個のコイル対の内の励起されている数を表しており、+および−の記号は電流の方向を示している。上記機構をその「ホーム状態」の位置に帰還するための命令のシーケンスは常に[1+/2+,5x(1−/2+,1−/2−,1+/2−,1−/2+),1−/2+]である。この結果として得られる上記カムに沿う「各位置(positions)」は、一定の初期設定値を200とする場合に、それぞれ195,185,175,165,155,145,135,125,115,105,95,85,75,65,55,45,35,25,「15」、移動なし、ばねが捩れている、バング(35,25(ホーム状態)に移動する)である。さらに、上記シーケンスの内の「15」、移動なし、バング(35),25は初期設定に応じて4回まで繰り返される。
上方(時計方向)への移動を開始する次の命令は1+/2+である。この上方(時計方向)への移動は所望の設定状態に到達するまで1+/2−、1−/2−、1−/2+、1+/2+の繰り返しのパターンで続けられる。その後、上記巻線の一方が、他方が励起されたままの状態で、オフに切り替えられる。このことにより、上記固定子が一定の定められた機械的位置において上記回転子機構に正確に整合することが可能になる。その後、このコイルはオフに切り替えられて、その調節周期が完了する。例えば、選択された設定値が70である場合に、以下の命令、すなわち、1+/2+、1+/2−、1−/2−、1−/2+、1+/2+(この位置はこの段階において「75」である)、2+(コイル1がオフになり、この位置はこの段階において「70」である)、全てのコイルがオフ、が上記のホーム・シーケンスの完了後に発せられる。
上記の調節周期を開始する前に、一定の調節に進行する前に機能性を確認するために上記音響モニター・システム100が最初にオン状態になる時にこのシステム100の幾つかの態様がモニターされる。例えば、この音響モニター・システム100は一定の内蔵型の自己検査手段を有することができ、この検査手段はプログラムの完全性、十分なメモリー機能、LCD状態、および各種製造試験の有効な完了状態について調べる。この自己検査手段がこれらのいずれかにおいてエラーを検出する場合に、一定の「フェイタル(FATAL)(決定的な)」エラーがLCD上に現れ、この表示によりそのシステム100のその後の使用が禁止される。また、送信機の連絡、各コイルの中を流れる電流の量、送信機のサーミスタ、またはセンサー等によるような別の種類のエラーは一定の「テンポラリー(temporary)(一時的な)」エラー・メッセージを発生し、このメッセージはそのエラーが修正された後に除去できる。さらに、種々の失敗例が一定のエラー言語で保持できる。
上記の調節周期中に、上記コントローラ・ボードは送信機の温度もモニターしており、この温度は41℃よりも低くする必要がある。この送信機の温度がこの値またはこれよりも高い場合には、「トランスミッタ・クーリング,プリーズ・ウエイト(TRANSMITTER COOLING,PLEASE WAIT)」等のような一定のメッセージが表示されて、その臨床医は処理を進める前に温度が下がるまで待つことが必要になる。このようなエラーは記録されない。加えて、上記の各コイルの中に流れる電流がその調節周期中に動作制限値(1アンペア乃至3アンペア)の範囲内に維持されるようにモニターされる。また、一定のタイマーが300ミリ秒乃至500ミリ秒ごとに上記ソフトウェアをリセットするために用いられている。このような保全のための測定により上記システム100が一定の調節周期中において検出を伴わずに過度に多くの調節工程を行なうことが防げる。このリセット処理が一定の調節工程中において行なわれると、一定の「インコンプリート・アジャストメント,トライ・アゲイン(INCOMPLETE ADJUSTMENT,TRY AGAIN)」メッセージが表示されて、その使用者は3回のビープ音および一定の光るLCDアレイによりそのエラーを知らされる。このようなエラーはそのファイル中に記入される。しかしながら、上記のリセットが調節周期中以外の時間に行なわれる場合には、何らの動作も採られず、そのエラーは記録されない。
上記のコントローラ・ボードおよびマイクロプロセッサの最も重要な機能は信号分析および弁の移動補正である。上記において説明されているように、種々の音響現象は以下のカテゴリーに分類できる。
・クリック信号−既に定義されているように、上記カムに沿う上記ばねの動作に相関している
・バング信号−既に定義されているように、上記ホーム位置の近辺における動作に相関している
・その他−既に定義されているように、「クリック信号」または「バング信号」として分類されるために必要な基準に適合しない
上記のホーム・シーケンス中における一定の分類されたバング現象の不足は一定の調節周期における不成功を指示している。上記のホーム位置が到達されず、それゆえ、その設定位置が不適正である場合に、「リピート・アジャストメント(REPEAT ADJUSTMENT)」メッセージが表示される。また、上記の設定シーケンス中における一定の分類されたバング現象の存在も一定の調節周期の不成功を示す。この場合の可能な説明は、一定の反転状態の弁の場合において、上記ホーム位置がCW移動中に到達されることによるか、あるいは、一定のはめ込み状態の弁の場合において、完全な上方への移動を阻止する何らかの機械的な障害が存在していることによる。また、一定の機能しているシステムにおいて「クリック」または「バング」の現象が存在しないことはその弁に対する上記送信機の不適正な配置を示す。この場合に、「ノー・シグナル,リピート・アジャストメント(NO SIGNAL,REPEAT ADJUSTMENT)」というメッセージが(その製品の一部としてではなく、臨床医の養成を通して)臨床医に再試行の前にその送信機を弁の上方に再位置決めすることを指示するために表示される。
パワー/ドライバー・ボード
このパワー/ドライバー・ボードは2種類の主な機能を支援する。第1の機能は動作のために上記音響モニター・システム100により必要とされるDC電力供給の発生である。第2の機能は各送信機コイルの高度の電流の切り替えを可能にするための上記ステッパー・モーター駆動回路の配置である。
上記のパワー/ドライバー・ボードは上記主電力を音響モニター・システム100の動作に必要とされる電力に変換すること、当該システム100を回線の乱れの影響から分離して当該回線をシステム100の影響から分離すること、および上記主電力を患者および/または使用者が接近可能な部品から分離することのために作用する一定の電力供給源を備えている。このような分離を達成するために、EN60601基準に従う上記主電力回路および任意の適用部分回路の間における4000V(AC)の分離が存在する。上記入力値の範囲は約47Hz乃至63Hzの周波数において約90V乃至253V(AC)の範囲内である。さらに、この入力範囲は自動化された検出により2個の範囲(90乃至132および207乃至253)に分割できる。これらの範囲は上記の製品に供給されるものとして述べられている。さらに、この設計は各線またはフィルターに沿う降下を考慮する必要がある。
上記の主電力供給は5種類のDC電圧、すなわち、コイル駆動用の48V、論理回路用の5V、アナログ回路用の±12V、および音響センサー140用の24Vに変換される。これらの電流および精度の必要条件が以下の表2において記載されている。
Figure 0004615209
上記のパワー/ドライバー・ボードは全ての付随の検査基準を伴うEMCコンプライアンスにおけるEN60601−1−2基準に従う必要がある。また、種々の回線入力モジュール、外部コネクタおよび帯電防止を含む部品の選択もこれらの必要条件を考慮しなければならない。
上記のパワー/ドライバー・ボードはまた上記マイクロコントローラから受信した論理信号を上記各コイルからの磁場の形成に必要とされる高電流駆動信号に変換するために作用する。上記ステッパー・ドライバーは電流モニター用に利用できる。各コイルの中を流れる電流はこの電流が上記仕様(1アンペア乃至3アンペア)内にあることを確認するために一定の低オーム値の高精度な抵抗器を通して帰還する。このことにより、一定の調節工程が開始する前に各巻線内における短絡または開放した回路についての試験が可能になる。加えて、上記のステッパー・ドライバーはまたクロス・コンダクション(cross conduction)を防止する。4個のステッパー駆動回路がそれぞれの対として駆動する上記4個のコイル(すなわち、2個のコイルが1個のモーター巻線に対応して組み合わされている)の中に流れる電流を調整する。このようなクロス・コンダクションの防止はこれらの駆動回路において固有である。さらに、各コイルの切り替えの間における「ウエイト・ステーツ(wait states)(待ち状態)」の設定により上記ソフトウェアにおける付加的な保護が行なえる。例えば、4ミリ秒の例示的な待ち時間が許容可能である。
送信機
2個の特異的な送信機、すなわち、1個がパッケージ調節用であり1個が移植調節用の送信機を本発明のシステムに備えることができる。既に論じられているように、上記プログラム装置110は上記送信ケーブルの配線に基づいて上記2個の送信機を相互に区別する。上記パッケージ/観察用の送信機120は、図2Aにおいて示されているように、パッケージ内において調節しながら上記弁機構の可視化を可能にするための一定の観察穴124を有している。この送信機120は一定のセンサーを含まず、信号の分析も行なわれない。2個のLED装置を上記の包装されている弁を証明して上記送信機が調節のための待機状態にあることを示すために備えることができる。これに対して、上記移植用送信機130は可視化を可能にしない。その代わりに、この送信機130は種々の音響エネルギーを検出して一定の移植された弁の弁移動を確認するために信号分析を可能にするためのセンサー140を有している。この送信機はまたこの送信機が調節のための待機状態にあることを示すための2個の照明用のLED装置も含むことができる。
上記送信機120,130は2種類の主要な機能を有している。第1の機能は上記プログラム装置110から受信される種々の信号に基づいて上記弁のステッパー・モーター機構における固定子にエネルギー供給することである。また、第2の主要な機能は、一定の2個送信機型システムの場合において、上記移植用送信機130の中に組み込まれている音響センサー140に対する支持および整合を行なうことである。なお、上記パッケージ/観察用の送信機120は一定の音響センサー140を含まない。
さらに、上記足部158の温度が上記EN60601において定められているような短時間の患者の接触に対する種々の必要条件を超えないことを確実にするためにPT100等のような一定のサーミスタを上記送信機の中に組み込むことができる。加えて、上記送信機を上記プログラム装置に接続しているケーブルは移植用またはパッケージ調節用のいずれかのための上記送信機の種類の確認を可能にする配線を含むことができる。さらに、上記送信機における2個のLED装置(1個の制御回線により駆動される)がパッケージ調節モードにある場合の上記弁をさらに良好に可視化するために上記送信機の中心部分の下方を照明できる。また、これらのLEDは上記送信機が調節のための「待機状態(ready)」にあることの臨床医に対する一定の指示も行なう。
上記の励起された各コイルにより発生される磁場は調節工程中において上記送信機の足部から5mm下方の一定の平面内において測定した場合に最低で350Gである。これらのコイルはそれぞれの対においてエネルギー供給され、例えば、2個のコイルが直列に配線されて一定の固定子巻線が形成されている。一定の「スタート(start)」キーが上記調節工程を開始するために上記送信機に備えられている。上記の磁場は、好ましくはステンレス・スチールにより形成されている、4個の足部により上記弁の上方に集められ、これらの足部は上記の送信機基部および一定のステンレス・スチール・プレートの下方に突出しており、このプレートはこれらの足部の上部を上記送信機ハウジング136の内側に連結している。動作するためには、上記送信機130は適正な調節を確実にするために上記弁の回転子機構の上方に適正に配置される必要がある。さらに、上記センサー140は信号検出を最適化するために上記機構の上方に中心を定める必要がある。実験室的な試験により、上記センサー組立体が上記弁機構の上方における一定の5mmの直径の中にその中心が定められている時に最適な信号を示すことが分かる。
センサー
上記の音響センサー140は一定の調節工程中に一定の弁により発生される機械的(音響的)エネルギーをその弁の位置確認のために分析できる電気的信号に変換するために作用する。上記センサー組立体を形成している連結部材142は2個の主要な機能を有している。第1に、この連結部材142は患者の皮膚に接触することにより上記音響センサー140をその患者の体内に移植されている弁に接触させる。第2に、この連結部材142は上記センサー140を振動および種々の磁場等のような環境の影響から隔離する。さらに、上記音響センサー140の(患者の皮膚を介する)移植された弁に対する連結は2種類の方法において達成される。第1の方法は上記センサーの連結ロッド部材と患者との間に供給される圧力である。第2の方法は音響インピーダンスに比較的に良好に適合するための超音波ゲルの使用である。この場合の圧力は接触するために十分ではあるが、上記超音波ゲルの全てをしぼり出すほどには大きくないことが必要である。さらに、上記センサー組立体における連結部材142は患者の解剖学的構造および弁の配置における臨床的な種々の振動に適応するために8mmの移動を可能にする必要がある。
上記のセンサー信号は上記送信機の振動または臨床医の手の動き等のような機械的な影響および上記第2の送信機130により発生される磁場等のような電気的な影響を受けやすい。上記連結部材142は上記音響センサー140をこれらの影響から可能な限り隔離する必要がある。機械的な隔離は設計および低ジュロメーター値の種々のO−リング等のような柔軟な材料の使用により達成される。さらに、電磁的な隔離は上記センサーを上記磁場集中用プレートの上方に配置することにより達成される。
本発明を用いるための一定の例示的な方法が以下の表3において概略的に示されている。以下において示されている各工程は1個送信機型または2個送信機型のいずれにおいても使用可能であるが、以下の詳細は一定の2個送信機型システムを使用する場合として説明されている。
Figure 0004615209
上記表3において概略的に示されているように、最初に超音波ゲルが調節可能でプログラム可能な弁が移植されている領域の近辺において患者に供給される。あるいは、このゲルは上記連結ロッド部材の下部に直接的に供給できる。次に、上記第2の送信機130が上記弁機構の上方に配置される。この送信機130の適正な配置が弁の回転子の調節にとって極めて重要である。さらに、上記センサー140は、信号検出を最適化するために上記弁機構の上方において、好ましくは当該弁機構の上方における一定の5mmの直径の中においてその中心を定める必要がある。
上記の音響モニター装置102を適正に位置決めした後に、所望の命令のシーケンスを開始することができる。この処理は上記送信機130における一定の「スタート」キー132を押すことにより達成され、この処理により上記プログラム装置110が活性化して送信機130に一連の命令が送り出される。その後、一定の磁場がこの送信機130の中に収容されている励起された各コイルから発生される。この磁場は上記ハウジング136の各足部158の間に集められて上記弁機構を追随的に調節する。この弁機構の各移動と共に、その現象から発生する音響信号が上記音響センサー140により取り上げられる。これらの音響信号はそれぞれさらに一定の電気的信号に翻訳されてプログラム装置110に中継を介して送られ、この場所において、上記マイクロプロセッサが各信号を分析してその現象が予想通りに発生しているか否かを決定する。この現象が適正に行なわれている場合、すなわち、上記弁機構が上記ステップ型モーターにおけるその回転において適正な位置にある場合に、その弁機構が上記一連の命令における次の工程に進行する準備ができていることを臨床医に知らせるために一定の可聴音が生成可能になる。一方、上記の現象が適正に行なわれていない場合には、臨床医にその事を知らせるために一定の異なる可聴音が発生可能になる。このような本発明の音響モニター・システム100は一定の不適正な現象についての情報が上記マイクロプロセッサにフィードバックできるような一定のフィードバック・ループとして構成されている。その後、上記プログラム装置110はその最後の命令を繰り返すか、あるいは、その処理を停止してさらに別の調査を行なうことを決定できる。あるいは、全ての音響的な現象を上記プログラム装置に保管した後に、上記命令の流れの完了後にそれぞれの全体において分析することも可能である。
上記センサー信号の分析は成功の場合における「アジャストメント・コンプリート(ADJUSTMENT COMPLETE)」または「リピート・アジャストメント(REPEAT ADJUSTMENT)」のメッセージのいずれかを表示することを決定する。この場合の成功は、命令の流れに対して、選択された圧力値における所定の許容値(mmH2 O)内に一定の値があることが確信できる十分な音響的現象が存在していることにより決定される。この場合に、所定の値よりも高い一定の信頼性の高さが上記許容の基準になる。例えば、一例の実施形態において、この信頼性の高さの所定の値は99%よりも高い。また、別の実施形態において、この信頼性の高さの所定の値は99.5%よりも高い。換言すれば、上記「アジャストメント・コンプリート」が表示される誤った肯定的現象の発生率は、例えば、1%未満または0.5%未満のような所定の許容基準よりも低くする必要がある。
また、調節工程が有効であることを信頼するための十分な音響現象が存在しない場合には、上記メッセージの「リピート・アジャストメント」が表示される。さらに、音響的現象が全く確認されず、そのハードウエアは機能していると思われる場合には、「ノー・シグナル,リピート・アジャストメント(NO SIGNAL,REPEAT ADJUSTMENT)」という一定のメッセージが表示される。その後、上記の第2の場合において、上記送信機がおそらく弁の上方に配置されておらず、この送信機を再位置決めする必要があることを臨床医に知らせるためにこれらの2種類の状況の間の識別が行なわれる。
上記の「リピート・アジャストメント」メッセージの一方が3回の試行において1個のメッセージと同程度に多く表示されることが予想される。従って、臨床医は満足できるまでその調節処理を繰り返すことができる。ただし、上記弁機構が棒状であり、過度に深く、逆転する傾向が高いので、4回以上の連続的な試行の発生率は1%よりも低くなると予測される。
上記の本発明のシステム100は一定の調節可能でプログラム可能な弁の中における適当な弁機構の位置を確認することにおいて使用するために説明されているが、一般に、本発明は任意の移植された装置により発生される信号とその装置が移植されている組織により発生される信号との間の種々の差を確認するために一定の音響信号を分析することに適している一定の装置および方法を提供している。すなわち、本発明は体内に移植されている装置の診断モニター処理(聴診)に広く関連していると言える。この受信される音響信号は上記装置の尋問の有無によらず何らかの侵襲性の処置を伴わずにその移植された装置に関する情報が提供できる。すなわち、このように発生される音響信号はその開口式の装置の一定の固有の特徴と言える。さらに、一定のシャント弁の特定の場合において、一部の可能性のある検出現象は弁の開口および/または閉鎖の圧力、または上記装置の中における流体の流量および圧力の決定(すなわち、一定のシャント部分および頭蓋内の圧力測定による脳脊髄液の流量)も含む。また、さらに別の例は一定の移植した装置が適正に機能しているか否かを決定するために種々の音響的特徴を使用することであると考えられる。
上記の説明が本発明の原理の例示に過ぎず、種々の変更が本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく当該技術分野における熟練者により行なうことができることが理解されると考える。また、本明細書において引用されている全ての参考文献はそれぞれの内容全体が本明細書に参考文献として含まれる。
本発明は一定の患者において一定の調節可能でプログラム可能な弁の中における一定の弁機構の位置を確認するための方法に適用可能である。初めに、一定の音響モニター・システムが供給される。この音響モニター・システムは上記弁機構における一定の開口圧力を調節するために一連の命令を発生するための一定のプログラマーまたはプログラム装置を備えている。このプログラム装置は上記命令を受信するための一定の送信機に電気的に連結されており、この送信機はさらに上記各命令の実行中に上記弁機構から発生される一定の音響信号を検出するための一定のセンサーに電気的に連結されている。その後、この移植された弁の弁機構の位置が臨床医により決定される。上記送信機は上記弁機構の上方に配置されており、上記プログラム装置からの一連の命令が開始される。これらの命令は上記送信機に送られ、この送信機がその後に追随的に上記弁機構を調節する。その後、上記弁から発生される音響信号が上記センサーにより検出されて、上記プログラム装置に送り戻される。その後、このプログラム装置はその音響信号を分析して上記弁機構の位置を確認する。好ましくは、この音響モニター・システムにおけるプログラム装置は上記調節の成功または不成功を確認するための一定の音響信号を発生する。さらに、一定のパネルまたはLCD上に表示されるメッセージにより視覚的な確認も達成可能である。
さらに、本発明は一定の患者において一定の調節可能でプログラム可能な弁の中における一定の弁機構の位置を確認するための音響モニター装置に適用可能である。この音響モニター装置は一定の上面部、一定の下面部、および当該下面部を貫通している一定の中央開口部を有する一定のハウジングを備えている。さらに、一定の送信機がこのハウジングの中に収容されている。この送信機は上記調節可能でプログラム可能な弁の弁機構を回転するために十分な電磁場を発生するための複数の電磁コイルを有している。このハウジングは上記電磁場を上記弁機構の上に集中することに役立つ上記下面部から延出しているステンレス・スチールの足部を有することができる。また、一定の管状の連結部材が上記ハウジングの中央開口部の中を貫通している。さらに、この管状の連結部材の上部に一定の音響センサーが支持されており、このセンサーは調節中において上記弁機構により発生される一定の音響信号を検出できる。さらに、この音響信号は種々のクリック信号およびバング信号から成る種類の信号とすることができる。
本発明の具体的な実施態様は以下のとおりである。
(A)一定の患者において移植されている一定の調節可能でプログラム可能な弁における弁機構の位置を確認するための方法において、
前記の弁機構の開口圧力を調節するための一定シーケンスの命令を発生するためのプログラム装置、および前記命令を受信するために前記プログラム装置に電気的に連結している一定の送信機を備えている一定の音響モニター・システムを供給する工程を含み、前記送信機が一定の調節工程中に前記弁機構から発生される一定の音響信号を検出するための一定のセンサーに電気的に連結しており、当該センサーが前記送信機内の一定の管状連結ロッド部材により保持されており、さらに、
前記移植された弁の弁機構の位置を手動により決定する工程、
前記弁機構の上方に前記送信機を位置決めする工程、
前記プログラム装置からの命令のシーケンスを開始する工程、
前記センサーにより前記調節工程中において前記弁機構から発生される音響信号を検出する工程、
前記プログラム装置により前記音響信号を分析する工程、および
前記調節の成功または不成功を確認するための一定の信号を発生する工程を含む方法。
(1)さらに、前記管状連結ロッド部材を前記患者の皮膚に接触させる工程を含む実施態様(A)に記載の方法。
(2)さらに、前記管状連結ロッド部材と前記弁機構との間における連結を最適化するために前記患者の皮膚に一定の超音波ゲルを供給する工程を含む実施態様(1)に記載の方法。
(3)前記命令のシーケンスが前記調節工程中において前記送信機に一定の磁場を発生するように指示する実施態様(A)に記載の方法。
(4)前記弁機構の開口圧力を調節する工程が前記送信機により一定の磁場を前記弁機構に供給する工程を含む実施態様(A)に記載の方法。
(5)前記弁機構が一定のステップ型モーターを含み、前記弁機構の開口圧力を調節する工程が当該ステップ型モーターを回転する処理を含む実施態様(4)に記載の方法。
(6)さらに、前記送信機を前記患者の上方に位置決めした後において当該送信機の中に前記センサーを挿入する工程を含む実施態様(A)に記載の方法。
(7)前記分析する工程が前記弁機構から発生される音響信号を前記調節工程の成功または不成功を決定するための一定の電気的信号に変換する処理を含む実施態様(A)に記載の方法。
(8)さらに、前記音響信号を種々のクリック信号またはバング信号に分類する工程を含む実施態様(7)に記載の方法。
(9)前記クリック信号およびバング信号の実際の流れを当該クリック信号およびバング信号の一定の予測される流れに比較して前記調節工程の成功または不成功を決定する実施態様(8)に記載の方法。
(10)前記調節工程の成功または不成功を確認するための一定の信号を発生する工程が一定の可聴信号または視覚的信号を発生する処理を含む実施態様(A)に記載の方法。
(B)一定の患者における一定の調節可能でプログラム可能な弁における弁機構の位置を確認するための音響モニター装置において、
一定の上面部、一定の下面部、およびこれらを貫通している一定の中央開口部を有する一定のハウジング、
前記ハウジングの中に収容されている一定の送信機を備えており、当該送信機が前記調節可能でプログラム可能な弁の弁機構を回転するために十分な一定の電磁場を発生するための複数の電磁コイルを有しており、さらに
前記ハウジングの中央開口部の中を貫通している一定の管状連結部材、および
前記管状連結部材の内側に選択的に配置されている一定の音響センサーを備えており、当該音響センサーが前記ハウジングが前記弁機構の上方に配置された後における一定の調節工程中に前記弁機構に発生される一定の音響信号を検出する音響モニター装置。
(11)前記管状連結部材が前記ハウジングの下面部から延出している実施態様(B)に記載の装置。
(12)前記管状連結部材が一定の患者の皮膚に接触するように構成されている実施態様(11)に記載の装置。
(13)前記音響センサーが前記送信機から電磁的に隔離されている実施態様(B)に記載の装置。
(14)さらに、前記管状連結部材の内表面部を囲っている機械的な分離用パッドを備えている実施態様(B)に記載の装置。
(15)前記センサーが前記管状連結部材の上部において支持されている実施態様(14)に記載の装置。
(16)さらに、前記発生された磁場を前記弁機構に集中するために前記ハウジングの下面部から延出している複数の足部を備えている実施態様(B)に記載の装置。
(17)前記音響信号が種々のクリック信号およびバング信号から成る群から選択される実施態様(B)に記載の装置。
(18)さらに、前記電磁コイルを駆動するための一定の電力供給源を備えている実施態様(B)に記載の装置。
(19)さらに、一定の信号増幅器、一定のデジタル化フィルター、および前記音響信号を分析のための一定のプログラム装置にダウンロードするための一定のデータ保管装置を備えている実施態様(B)に記載の装置。
(20)さらに、前記音響モニター装置と前記プログラム装置との間における無線通信用の手段を備えている実施態様(B)に記載の装置。
(21)前記無線通信用の手段が前記音響モニター装置の送信機に接続している一定の無線通信用送信機を含む実施態様(20)に記載の装置。
(22)前記音響センサーが前記ハウジングが前記弁機構の上方に配置された後において当該ハウジングの中に挿入される実施態様(B)に記載の装置。
(23)前記管状連結部材が前記ハウジングに対してばね式の係合で保持されていて、前記患者の解剖学的構造に一致するように自己調節する実施態様(B)に記載の装置。
(C)一定の患者における一定の調節可能でプログラム可能な弁における弁機構の位置を確認するための音響モニター・システムにおいて、
前記弁の一定の開口圧力を調節するための一組の命令を発生するための一定のプログラム装置、および
前記一組の命令を作動するための一定の送信機を備えており、当該送信機が一定の上面部、一定の下面部、およびこれらを貫通している一定の中央開口部を有する一定のハウジングを含み、当該ハウジングがその中において前記調節可能でプログラム可能な弁の弁機構を回転するために十分な一定の電磁場を発生するための複数の電磁コイル、前記ハウジングの中央開口部の中を貫通している一定の管状連結部材、および当該管状連結部材の内側に支持されている一定の音響センサーを包容しており、当該音響センサーが一定の調節工程中に前記弁機構により発生される一定の音響信号を検出し、
前記送信機が前記検出された音響信号を分析のために前記プログラム装置に伝達する音響モニター・システム。
(24)前記プログラム装置が一定の調節工程の成功または不成功を決定するために前記音響信号を一定の情報に翻訳する一定のマイクロプロセッサを含む実施態様(C)に記載のシステム。
(25)前記マイクロプロセッサが前記音響信号を種々のクリック信号およびバング信号に分類する実施態様(24)に記載のシステム。
(26)前記マイクロプロセッサが前記クリック信号およびバング信号の実際の流れを当該クリック信号およびバング信号の一定の予測される流れに比較して前記調節工程の成功または不成功を決定する実施態様(25)に記載のシステム。
本発明は以下の添付図面に基づく詳細な説明によりさらに完全に理解することができる。
従来技術の外部プログラム可能なシャント弁の側断面図である。 図1Aの従来技術のシャント弁をプログラムするための従来技術のプログラム装置の斜視図である。 本発明の例示的な音響モニター・システムの斜視図である。 図2Aの音響モニター・システムにおける第2の送信機の拡大図である。 図2Bの第2の送信機における送信機組立体内の第2の組立体の斜視図である。 図2Bの第2の送信機における送信機組立体のさらに別の斜視図である。 本発明の一定の音響センサー装置の斜視図である。 図4Aの音響センサー装置の下面図である。 本発明の音響センサー装置の別の実施形態の部分破断図である。 図5Aの音響センサー装置における保持リングの拡大図である。 図5Aの音響センサー装置の拡大図である。 本発明の音響モニター装置のさらに別の実施形態の斜視図である。 図6Aの送信機およびセンサーの拡大図である。 一定の完全な調節周期中に発生される全ての音響現象の概略図である。 一定の完全な調節周期中に発生されるクリック信号の概略図である。 一定の完全な調節周期中に発生されるバング信号の概略図である。 経時的に一定のプログラム可能な弁の中に発生される例示的なバング信号の概略図である。 経時的に一定のプログラム可能な弁の中に発生される例示的なクリック信号の概略図である。 経時的に一定のプログラム可能な弁の中に発生される全ての音響現象の概略図である。
符号の説明
50 従来技術のシャント弁システム
52 従来技術の外部プログラム装置
100 音響モニター・システム
102 音響モニター装置
110 プログラム装置
112 送信ケーブル
120 (第1の)観察用送信機
122 周期開始ボタン
124 中央開口部
130 (第2の)移植用送信機
132 周期開始ボタン
134 組立体
136 ハウジング
140 音響センサー
150 コイル

Claims (17)

  1. 者に移植されている調節可能でプログラム可能な弁における弁機構の位置を確認する音響モニター・システムの作動方法において、
    前記音響モニターシステムは、前記弁機構の開口圧力を調節するためのシーケンスの命令を発生するためのプログラム装置、および前記命令を受信するために前記プログラム装置に電気的に連結している送信機を備え、前記送信機が調節工程中に前記弁機構から発生される音響信号を検出するためのセンサーに電気的に連結しており、当該センサーが前記送信機内の管状連結ロッド部材により保持されており
    記プログラム装置命令のシーケンスを発生する工程、
    前記センサー前記調節工程中において前記弁機構から発生される音響信号を検出する工程、
    前記プログラム装置前記音響信号を分析する工程、および
    前記プログラム装置が前記調節の成功または不成功を確認するための信号を発生する工程を含む方法。
  2. 前記命令のシーケンスが前記調節工程中において前記送信機に磁場を発生するように指示する請求項1に記載の方法。
  3. 前記分析する工程が前記弁機構から発生される音響信号を前記調節工程の成功または不成功を決定するための電気的信号に変換することを含む請求項1に記載の方法。
  4. 前記調節の成功または不成功を確認するための信号を発生する工程が可聴信号または視覚的信号を発生することを含む請求項1に記載の方法。
  5. 患者における調節可能でプログラム可能な弁における弁機構の位置を確認するための音響モニター装置において、
    上面部、下面部、およびこれらを貫通している中央開口部を有するハウジング、
    前記ハウジングの中に収容されている送信機を備えており、当該送信機が前記調節可能でプログラム可能な弁の弁機構を回転するために十分な電磁場を発生するための複数の電磁コイルを有しており、さらに
    前記ハウジングの中央開口部の中を貫通している管状連結部材、および
    前記管状連結部材の内側に選択的に配置されている音響センサーを備えており、当該音響センサーが前記ハウジングが前記弁機構の上方に配置された後における調節工程中に前記弁機構に発生される音響信号を検出する音響モニター装置。
  6. 前記管状連結部材が前記ハウジングの下面部から延出している請求項に記載の装置。
  7. 前記音響センサーが前記送信機から電磁的に隔離されている請求項に記載の装置。
  8. さらに、前記管状連結部材の内表面部を囲っている機械的な分離用パッドを備えている請求項に記載の装置。
  9. さらに、前記発生された磁場を前記弁機構に集中するために前記ハウジングの下面部から延出している複数の足部を備えている請求項に記載の装置。
  10. 前記音響信号がクリック信号およびバング信号から成る群から選択される請求項に記載の装置。
  11. さらに、前記電磁コイルを駆動するための電力供給源を備えている請求項に記載の装置。
  12. さらに、信号増幅器、デジタル化フィルター、および前記音響信号を分析のためのプログラム装置にダウンロードするためのデータ保管装置を備えている請求項に記載の装置。
  13. さらに、前記音響モニター装置と前記プログラム装置との間における無線通信用の手段を備えている請求項に記載の装置。
  14. 前記音響センサーが前記ハウジングが前記弁機構の上方に配置された後において当該ハウジングの中に挿入される請求項に記載の装置。
  15. 前記管状連結部材が前記ハウジングに対してばね式の係合で保持されていて、前記患者の解剖学的構造に一致するように自己調節する請求項に記載の装置。
  16. 患者における調節可能でプログラム可能な弁における弁機構の位置を確認するための音響モニター・システムにおいて、
    前記弁の開口圧力を調節するための一組の命令を発生するためのプログラム装置、および
    前記一組の命令を作動するための送信機を備えており、当該送信機が上面部、下面部、およびこれらを貫通している中央開口部を有するハウジングを含み、当該ハウジングがその中において前記調節可能でプログラム可能な弁の弁機構を回転するために十分な電磁場を発生するための複数の電磁コイル、前記ハウジングの中央開口部の中を貫通している管状連結部材、および当該管状連結部材の内側に支持されている音響センサーを包容しており、当該音響センサーが調節工程中に前記弁機構により発生される音響信号を検出し、
    前記送信機が前記検出された音響信号を分析のために前記プログラム装置に伝達する音響モニター・システム。
  17. 前記プログラム装置が調節工程の成功または不成功を決定するための情報に前記音響信号を翻訳するマイクロプロセッサを含む請求項16に記載のシステム。
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