JP4612819B2 - 画像形成装置、プロセスカートリッジ、記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式等を採用する画像形成装置に関する。
(1)画像形成プロセス
図2に従来の画像形成装置の一例の概略構成を示した。本例の画像形成装置は電子写真方式の複写機もしくはプリンタである。100は電子写真感光体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。感光ドラム100はその回転過程で帯電装置101による所定の極性・電位の一様な帯電処理を受け、次いで露光装置102による像露光を受ける。これにより感光ドラム面に静電潜像が形成される。次いでその静電潜像は現像装置103により現像されてトナー像として顕像化される。その感光ドラム面のトナー像が不図示の給紙部から給送された紙等の記録媒体104に対して転写装置105にて転写される。トナー像の転写を受けた記録媒体104は感光ドラム面から分離されて定着装置106へ導入されてトナー像の定着処理を受けて画像形成物として排紙される。記録媒体分離後の感光ドラム面はクリーニング装置107により転写残トナーを掻き取られて清掃され、繰り返して作像に供される。
画像形成装置は、上記の手段を用い、帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニングの各工程を繰り返して、画像形成を行っている。
(2)画像形成装置動作シーケンス
図3に一般的な画像形成装置の動作シーケンスを示す。
画像形成本体内に着脱可能なプロセスカートリッジが挿入され、画像形成本体の電源がオンになると(S201)、メインモータが駆動され、電源投入時初期動作が始まる(S202)。この工程では、プロセスカートリッジの有り無し検知、転写ローラのクリーニング(転写ローラに付着したトナーを感光ドラム上に吐き出す)などが行われる。
以降は、電源投入時初期動作の工程を前多回転工程と呼ぶ。
前多回転工程が終了すると、画像形成装置は待機(スタンバイ)状態に入る(S203)。不図示のホストコンピュータなどの出力手段から画像情報が画像形成装置に送られると(S204)、メインモータは画像形成本体を駆動して画像形成前の準備工程に入る(S205)。この工程では、諸プロセス機器の印字準備動作が行われ、主として、感光ドラム上の予備帯電、レーザスキャナの立ち上げ、画像形成工程時の転写電圧の決定、定着装置の温度調節などが行われる。
以降は、この画像形成前に行われる準備工程を前回転工程と呼ぶ。
前回転工程が終了すると、画像形成工程が開始される(S206)。画像形成工程では、所定タイミングで記録媒体の給紙、感光ドラム上の帯電、像露光、現像、転写、定着などの工程が行われる。
画像形成工程が終了すると、次のプリント信号がある場合は、次の記録媒体が到達するまでの間、紙間工程に入り次の印字動作を待つ(S208)。また、次のプリント信号がない場合は、画像形成装置は後回転工程に入る(S209)。後回転工程では、感光ドラム表面の除電や、転写ローラのクリーニングなどが行われる。
後回転工程が終了すると、画像形成装置は再び待機(スタンバイ)状態となり(S203)、次のプリント信号を待つ。
(3)帯電装置、帯電バイアス電圧制御方法
帯電装置101としては、ローラ型、ブレード型などの感光ドラム表面に帯電装置101を接触させ、帯電装置101に電圧を印加して感光ドラム表面の帯電を行う接触帯電方式が広く採用されているが、特にローラ型の帯電方式は、長期にわたって、安定した帯電を行うことができる。
帯電バイアス電源は、帯電装置たる帯電ローラ101に対して、帯電バイアス電圧を印加する。該帯電バイアス電圧は直流電圧のみを印加して感光ドラム上の帯電を行っても良いが、例えば(特許文献1)に示されるような、所望のドラム上暗電位Vdに相当する直流電圧Vdcに、直流電圧印加時放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧(Vpp)をもつ交流電圧を重畳したバイアス電圧が一般的に用いられている(以下、直流をDC、交流をAC、本帯電方式をAC+DC帯電と表記する)。この帯電方法は、感光ドラム100上を均一帯電するのに優れている。DC電圧に対してある一定以上のAC電圧を重畳印加すると、AC成分のならし効果によって感光ドラム上の局所的な電位ムラ(帯電不良)が解消され、感光ドラム表面の帯電電位Vdは、DC電圧値Vdcに均一に収束する。
AC+DC帯電は、直流電圧のみを印加するDC帯電と比べ、感光ドラム100に対する放電電流値が多いという特徴がある。感光ドラム100に対する放電電流値が大きくなると、感光ドラム表面の分子と分子をつないでいる鎖が切断されやすくなり、クリーニングブレード107により容易に削れるようになる。
そのため、過剰な放電電流を感光ドラム表面にかけ続けると、感光ドラム100の表面層が削られるスピードが速くなるため、使用開始から早い段階で感光ドラム100の感光層がその機能を発揮することができなくなる限界膜厚に到達し、寿命を迎えてしまう。限界膜厚に達した際には感光層としての機能が低下し、微小な帯電ムラを生じたり、また表面の電荷保持能力の減少にともなって帯電不良が発生する。このため、実使用においては、感光ドラム表面への放電量が多くなりすぎないように設定される必要がある。
交流ピーク間電圧Vppと放電電流値の関係は、使用環境(帯電ローラ101のインピーダンス変化)や、感光ドラム100の電荷輸送層の膜厚などによって異なるため常に一定ではない。例えば、帯電ローラ101に同じ交流ピーク間電圧Vppを印加しても、低温低湿環境では帯電ローラ101のインピーダンスが上昇するので放電量が少なく、逆に、高温多湿環境では帯電ローラ101のインピーダンスが低下するため放電量が増加する。また、使用環境が同じであっても、使用に伴って感光ドラム表面がクリーニングブレード107によって削れられてくると、使用初期と比べてインピーダンスが低下するので放電量は増加してくる。
この問題を回避するために、AC成分を一定電流で制御する方法(例えば特許文献2参照。)が提案されている。これは、帯電ローラ101から感光ドラム100に流れる交流電流Iacを検出してこれが一定になるように制御するもので、この方式を用いると、帯電ローラ101、感光ドラム100のインピーダンス変化に対して交流ピーク間電圧Vppが自在に変化するので、放電電流値をほぼ一定に保つことができる。この方法は、良好な帯電性の確保と感光ドラム100への過剰な放電を防止するという点で、非常に大きな効果をあげている。しかしながら、この方式は安定したバイアス電圧を得るために、重畳印加されるACとDCの電源を切り分け、2つの電圧昇圧手段たる昇圧トランスを必要とする。昇圧トランスは、電源回路の中でも比較的大型、かつ、高コストであり、特に小型、低コストの画像形成装置には不向きである。
この問題を回避する為に、1つの昇圧トランスのみで、AC成分をほぼ一定の電流値で制御する方法が提案されている(例えば特許文献3参照。)。これは、複数の交流発振出力を有する定電圧制御であり、昇圧トランスはAC成分を作成するもの1つのみで、DC成分はこの昇圧トランスがコンデンサをピークチャージする事で作成される。この方法では、非画像形成工程時に、交流発振出力から複数の交流ピーク間電圧Vppを印加し、感光ドラム100に流れる交流電流Iacが、帯電不良が発生しないために必要な帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値電流Iac−0以上で、かつ、最小となるVppを画像形成工程時の帯電交流ピーク間電圧として選択する。
このような帯電バイアス電圧制御を行うことによって、1つの昇圧トランスのみで定電流制御を行ったときと同じように、帯電ローラ101、感光ドラム100などのインピーダンス変化によらず、放電電流値をほぼ一定に保つ事ができる。この方法は、特に小型、低コストの画像形成装置において、良好な帯電性の確保と感光ドラム100への過剰な放電を防止するという点で、非常に大きな効果をあげている。
特開昭63−149669 特公平06−093150 特開2004−4654
まず本発明が解決しようとしている課題の背景技術について説明する。
図4は、1つの昇圧トランスのみで、AC成分をほぼ一定の電流値で制御する方法(例えば特許文献3を参照。)を用いたときの帯電バイアス電源回路の概念図である。この方式は、複数の交流発振出力(Vpp−1、Vpp−2、・・・、Vpp−n:※但し、Vpp−1>Vpp−2>・・・>Vpp−n>・・・)を有する定電圧制御であり、昇圧トランスはAC成分を作成するもの1つのみで、DC成分は、この昇圧トランスがコンデンサC100をピークチャージすることで作成する。
エンジンコントローラは、交流発振出力から複数の交流ピーク間電圧Vppを印加し、感光ドラム100に流れる交流電流Iacが、帯電不良が発生しないための必要帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値電流Iac−0以上で、かつ、最小となるVppを画像形成工程時の帯電交流ピーク間電圧として選択する。
ところで、プロセスカートリッジは、同一の画像形成装置本体に装着可能なプロセスカートリッジであっても販売価格やランニングコストが異なるものを使用者が選択できるように、寿命の異なるプロセスカートリッジを用意することがある。このとき、例えば寿命の短いプロセスカートリッジには寿命の短い感光ドラムを、即ち感光層の膜厚が薄い感光ドラムが用いられる。
しかしながら、膜厚の薄い感光ドラムはインピーダンスが低く、膜厚の厚い感光ドラムはインピーダンスが高い。したがって、感光層の膜厚が異なる複数の種類のプロセスカートリッジを同一の画像形成装置本体に挿入可能とした場合、膜厚が薄くインピーダンスが低い感光ドラムに、インピーダンスの高い感光ドラムと同じ帯電バイアスを印加した場合、帯電ローラから感光ドラムに流れる電流が増大し、過剰な放電電流を感光ドラムにかけることになる。(特許文献3)によると、電圧昇圧手段1個で、画像形成工程時は帯電ローラから感光ドラムの膜厚に依らず感光ドラムに流れる電流をほぼ一定にする事ができる。しかしながら、非画像形成工程時の帯電交流ピーク間電圧選択時は、複数の交流発振出力を印加して、その際に感光ドラムに流れる電流を検出する工程を有する為、特に膜厚の薄い感光ドラムに対して過剰な放電電流を流す事になり、感光ドラムの磨耗削れが促進される事が考えられ、感光ドラムの寿命を満足する事が難しくなる。
前記課題の解決のため本発明は以下の構成を有する。
電子写真感光体の感光層の初期の膜厚が異なるプロセスカートリッジの種類を識別する識別手段と、
前記電子写真感光体を帯電する帯電手段と、
前記帯電手段に対してピーク間電圧の異なる複数の交流電圧を出力可能な帯電電圧出力手段と、
前記帯電電圧出力手段から前記帯電手段に対して交流電圧を出力した際に前記電子写真感光体に流れる電流値を検知する電流検知手段と、
非画像形成工程時に前記帯電手段に検出用電圧としてピーク間電圧の異なる複数の交流電圧を印加し、その際の前記電流検知手段による検知結果に応じて、画像形成工程において前記帯電手段に印加される交流電圧のピーク間電圧を決定する制御を行なう画像形成装置において、
前記電子写真感光体の感光層の初期の膜厚が異なる複数の種類の前記プロセスカートリッジを着脱可能であり、
前記検出用電圧は、前記識別手段により識別される前記プロセスカートリッジに応じて設定されることを特徴とする画像形成装置。
本発明の効果は、簡易な構成で電子写真感光体の感光層の膜厚が異なるカートリッジについて、適正な検出用電圧を印加することができることである。
本発明の効果は、必要以上の電子写真感光体の感光層の削れを防止することができることである。
本発明の効果は、画像形成工程において帯電部材に印加される交流電圧のピーク間電圧を決定する制御にかかる時間を短縮することができる。
以下、本発明に係るプロセスカートリッジ、感光層の膜厚が異なる複数の種類のプロセスカートリッジが着脱自在とされる画像形成装置、及びプロセスカートリッジ用メモリ媒体を図面に則して更に詳しく説明する。
(第1の実施例)
(1)画像形成装置の構成と動作の概略
図5は本実施例の画像形成装置の概略構成図である。本実施例の画像形成装置は、電子写真方式、プロセスカートリッジ着脱式のレーザプリンタである。
201は潜像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(感光ドラム)である。本例の感光ドラム201は負帯電性の有機感光体であり、不図示の駆動用モータによって矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。
感光ドラム201はその回転過程で帯電装置によって負の所定電位に一様に帯電処理を受ける。本例において帯電装置は帯電手段として帯電ローラ202を用いた接触帯電装置である。帯電ローラ202は感光ドラム201に対して従動回転する。帯電ローラ202に対しては、帯電電圧出力手段である帯電バイアス電源回路230(図10参照)からバイアス電圧が印加される。帯電バイアス電圧には、放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧(Vpp)を有する交流電圧に、所望のドラム上電位Vdに相当する直流電圧Vdcを重畳印加する方式が用いられている。この帯電方法は、直流電圧に交流電圧を重畳印加することによって、感光ドラム上の局所的な電位ムラを解消し、感光ドラム上を直流印加電圧Vdcに等しい電位Vdに均一帯電することを狙いとしている。
次いで露光装置221による像露光を受ける。露光装置221は、均一帯電された感光ドラム201に静電潜像を形成するものであり、本例では、半導体レーザスキャナを用いた。露光装置221は、画像形成装置内のホスト装置(不図示)から送られてくる画像信号に対応して変調されたレーザ光Lを出力して、反射鏡221aと、後述するプロセスカートリッジCの露光窓部aを介して感光ドラム201の均一帯電面を走査露光(像露光)する。感光ドラム表面は露光箇所の電位の絶対値が帯電電位の絶対値に比べて低くなることによって、画像情報に応じた静電潜像が順次形成される。
次いでその静電潜像は反転現像装置205により現像されてトナー像として顕像化される。本例では、ジャンピング現像方式を用いた。この方式では、不図示の現像バイアス電源から現像スリーブ207に対して交流と直流を重畳した現像バイアス電圧を印加することによって、現像剤層厚規制部材206と現像スリーブ207の接触箇所で摩擦帯電により負極性に帯電されたトナーを感光ドラム表面の静電潜像に適用して静電潜像を反転現像する。
その感光ドラム面のトナー像が不図示の給紙部から給送された紙等の記録媒体(転写材)に対して転写装置にて転写される。本例では転写ローラ222を用いた接触転写装置である。転写ローラ222は感光ドラム201に対して感光ドラム中心方向に不図示の押圧バネなどの付勢手段によって押圧されている。転写材が搬送されて転写工程が開始されると、不図示の転写バイアス電源から転写ローラ222に対して正極性の転写バイアス電圧が印加され、負極性に帯電している感光ドラム201上のトナーは転写材上に転写される。
トナー像の転写を受けた転写材は感光ドラム面から分離されて定着装置223へ導入されてトナー像の定着処理を受け、シートパス224を通って排紙トレイ225上に排出される。定着装置223は、転写材に転写されたトナー像を熱や圧力などの手段を用いて永久画像に定着するものである。
転写材分離後の感光ドラム面はクリーニング装置204により転写残トナーを掻き取られて清掃され、繰り返して作像に供される。本例のクリーニング装置204はクリーニングブレード203を用いたものである。クリーニングブレード203は、転写工程時に感光ドラム201から転写材に転写し切れなかった転写残トナーを回収するものであり、一定の圧力で感光ドラム201に当接し転写残トナーを回収することによって感光ドラム表面を清掃する。クリーニング工程終了後、感光ドラム表面は再び帯電工程に入る。
画像形成装置は、上記の手段を用い、帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニングの各工程を繰り返して画像形成を行う。ここで、諸プロセス機器の印字準備動作の後に行う印字動作を画像形成工程とする。即ち、帯電工程における画像形成工程時とは印字動作中に潜像が形成されるであろう感光ドラム上の領域を帯電手段が帯電を行なっている時を指す。
本例のプロセスカートリッジCは、潜像担持体としての感光ドラム201と、感光ドラム201に対する接触帯電手段としての帯電ローラ202と、現像装置205と、クリーニング装置204の4つのプロセス機器を内包させてプロセスカートリッジとしてある。本例の感光ドラム201は、導電性基体層としてのアルミニウム等のドラム基体201bと、その外周面に形成した被帯電体としての感光体層(光導電層)201aとを、基本構成層としている。
またこのプロセスカートリッジCには記憶媒体であるメモリ210を具備させてある。画像形成装置本体側の通信部(不図示)を介してメモリ210に対する情報の読み書きを行う。
プロセスカートリッジCは画像形成装置本体220の本体ドア(カートリッジドア)220aを開閉して画像形成装置本体220に対して着脱される。装着は本体ドア220aを開いて画像形成装置本体220内にプロセスカートリッジCを所定の要領にて挿入装着して本体ドア220aを閉じ込むことでなされる。プロセスカートリッジCは画像形成装置本体220に対して所定に装着されることで画像形成装置本体220側と機械的・電気的に連結した状態になる。
プロセスカートリッジCの画像形成装置本体220からの取り外しは本体ドア220aを開いて画像形成装置本体220内のプロセスカートリッジCを所定に引き抜くことでなされる。
図6は抜き外された状態のプロセスカートリッジCを示している。プロセスカートリッジCは抜き外された状態時にはドラムカバー208が閉じ位置に移動していて感光ドラム201の露出下面を隠蔽防護している。また露光窓部aもシャッタ板209で閉じ状態に保持されている。ドラムカバー208とシャッタ板209はプロセスカートリッジCが画像形成装置本体220内に装着された状態においてはそれぞれ開き位置に移動して保持される。
また、画像形成装置本体220は、販売価格やランニングコストが異なるものを使用者が選択できるように、複数の寿命の異なるプロセスカートリッジを着脱交換自在であり、プロセスカートリッジCは、感光ドラムの初期の膜厚以外に、トナー初期充填量、プロセスカートリッジの容積、等を変えることで寿命を設定する。なお、ここで言う初期とはプロセスカートリッジが未使用である時を指す。
また本実施例では、寿命の異なるプロセスカートリッジを識別する為に、プロセスカートリッジに具備されているメモリ210に寿命の異なるプロセスカートリッジを識別する為の情報を記憶する領域を設けてある。
ここで、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なくとも一つと、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものであるか、又は、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものをいう。
(2)画像形成装置の動作シーケンスの概略
まず、画像形成装置内の電源がオンになると前多回転工程が始まる。この工程では、メインモータが感光ドラムを回転駆動させている間に、プロセスカートリッジの有り無し検知、転写ローラのクリーニングなどが行なわれる。
前多回転が終了すると、画像形成装置は待機(スタンバイ)状態に入る。不図示のホストコンピュータなどの出力手段から画像情報が画像形成装置に送られると、メインモータは画像形成装置本体を駆動し前回転工程に入る。前回転工程に於いては、諸プロセス機器の印字準備動作が行なわれ、主として、感光ドラム上の予備帯電、レーザスキャナの立ち上げ、転写プリントバイアスの決定、定着装置の温度調節などが行なわれる。
前回転工程が終了すると、印字工程が開始される。印字工程では、所定タイミングで転写材の給紙、感光ドラム上の像露光、現像などが行なわれる。印字工程が終了すると、次のプリント信号がある場合、次の転写材が到達するまでの間の紙間工程に入り、次の印字動作を待つ。
また、印字動作終了後、次のプリント信号がない場合は、画像形成装置は後回転工程に入る。後回転工程では、感光ドラム表面の除電や、転写ローラに付着したトナーを感光ドラムへ吐き出す(転写ローラのクリーニング)などの工程が行われている。
後回転工程が終了すると、画像形成装置は、再び待機(スタンバイ)状態となり、次のプリント信号を待つ。
(3)帯電交流ピーク間電圧選択制御
次に本実施例の特徴である、感光ドラムの感光層の膜厚が異なるプロセスカートリッジを着脱可能である画像形成装置における、帯電交流ピーク間電圧選択制御の動作シーケンスについて図1及び図10を基に説明する。なお、標準パターンで1万枚の画像を形成する事ができるカートリッジ(以下、10kカートリッジC10)に搭載された、感光層の膜厚は30μmであり、標準パターンで5千枚の画像を形成する事ができるカートリッジ(以下、5kカートリッジC5)に搭載された、感光層の膜厚は20μmである。
画像形成装置の電源が投入されると(S101)、識別手段である制御部238がプロセスカートリッジCのメモリ210から帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0を読み出す(S102)。ここで、帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値Voとはプロセスカートリッジごとにあらかじめ目標値として定められている電流検出電圧Vの閾値である。なお、電流検出電圧Vは、帯電ローラに交流電圧を印加した際に、帯電ローラと感光ドラムの間に流れる交流電流Iacを電圧値に変換したものである。さらに詳しく説明すると、帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値Voは、帯電工程時に帯電不良が発生しないために、帯電ローラと感光ドラムの間に流す必要がある最小の交流電流値(帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値電流Iac−0)を電圧値に変換した値である。
続いて、カートリッジのそれぞれについて設定されている検出用電圧Vppの基準値である検出用電圧最大値Vpp−max(c)を読み出す。なお、後述するように当該検出用電圧最大値Vpp−max(c)は容量の異なるカートリッジで異なる値に設定されており、10kカートリッジc10であるならばVpp−max(c10)、5kカートリッジc5であるならばVpp−max(c5)となる。(S103)(S104)。検出用電圧最大値Vpp−max(c)に応じてカートリッジごとに異なる検出用電圧の印加範囲が決定され(S105)、前多回転工程が始まる。前多回転では、検出用電圧の印加範囲に応じて、ピーク間電圧の異なる複数の交流電圧である検出用電圧Vpp−(k)を検出用電圧最大値から順に帯電ローラに印加する。なお、Vpp−(k)のkはピーク間電圧の異なる検出用電圧を表すための変数であり、本実施例ではピーク間電圧が一番大きいものをk=1として、k=2、k=3・・・・と表している。後述するようにピーク間電圧の設定数(kの取りうる範囲)はカートリッジごとに異なる。例えば、カートリッジc10であるならば、検出用電圧VppをVpp−(1)=Vpp−max(c10)、Vpp−(2)、Vpp−(3),・・・Vpp−minのように印加していく。(ここで、ピーク間電圧の大きさ:Vpp−max(c10)>・・・>Vpp−(2)>Vpp−(3)>・・・>Vpp−min)(S106)。これらの検出用電圧Vpp−(k)が印加された時に、感光ドラムに流れる帯電電流を検知する為の電流検出電圧V(k)を測定し(S107)、電流検出電圧V(k)について平均化処理を施しV(k)−aveとする(S108)。V(k)−aveと帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0と比較し、V(k)−ave≧V0且つピーク間電圧が最小となるような検出用電圧Vpp−(k)を画像形成工程時の交流電圧Vpp−(n)として印加することを決定する(S109)。以上の工程で交流電圧のうち均一な帯電ができる最小のピーク間電圧を決定し、待機状態に移行する(S110)。
次にホストコンピュータなどの出力手段から画像情報が画像形成装置に送られると、制御部238からプリントON信号が発信されると(S111)、前回転工程が始まる。この前回転では、まず(S109)で選択された画像形成工程時の帯電バイアスVpp−(n)の1段階小さいピーク間電圧Vpp−(n+1)が印加される(S112)。ここで、Vpp−(n)より1段階小さいピーク間電圧Vpp−(n+1)とは、検出用電圧で選ぶことができるピーク間電圧の中で、1段階小さいピーク間電圧を指している。即ち、検出用電圧Vpp−(k)のkが1〜5の値を取れる際に、画像形成工程時の帯電バイアスVpp−(n)=Vpp−(k=4)と決定した場合、一段階低いピーク間電圧はVpp−(n+1)=Vpp−(k=5)となる。ただし、Vpp−(n)=Vpp−(k=5)であった場合、それ以上ピーク間電圧の小さい電圧の印加はすることが出来ないため、Vpp−(n+1)=Vpp−(k=5)である。そして、Vpp−(n+1)を印加した際に感光ドラムに流れる帯電電流を検知する為の電流検出電圧V(n+1)を検出する(S113)。次に検出したV(n+1)を平均化し(S114)、V(n+1)−aveを導出し、これを帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0とを比較し(S115)、V(n+1)−ave<V0であれば、画像形成工程時の帯電交流ピーク間電圧にはVpp−nを選択し、V(n+1)−ave≧V0であれば、画像形成工程時の帯電交流ピーク間電圧をVpp−(n+1)を選択し(S116),(S117)、画像形成工程時に印加する。次のプリント信号がない場合は、後回転を行い(S118)、待機状態に移行する。
以上、説明したような画像形成工程時に印加される交流電圧のピーク間電圧を決定する制御を帯電交流ピーク間電圧選択制御と呼ぶ。
(4)前多回転における帯電交流ピーク間電圧選択制御
本実施例における、前多回転時の帯電交流ピーク間電圧選択制御を説明する。詳しい制御シーケンスについては、前述した(S101)〜(S110)の工程と同じである。
画像形成装置本体の電源が投入されると、メインモータが駆動し初期回転が始まる。このとき、画像形成装置本体のエンジンコントローラの制御部238がプロセスカートリッジCのメモリ210から検出用電圧最大値Vpp−max(c)を読み出し、印加可能な複数の交流ピーク間電圧であるVpp−max〜Vpp−minのなかから、検出用電圧範囲として、Vpp−max(c)〜Vpp−minを選択する。
画像形成装置本体のエンジンコントローラは、選択された検出用電圧を段階的に帯電ローラに対して印加し、このとき帯電ローラから感光ドラムを経て流れる交流電流値が帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値電流Iac0以上で、かつ、最小となる交流ピーク間電圧を画像形成工程時の帯電バイアス電圧として使用するように帯電交流ピーク間電圧選択制御を行う。
また、ここで印加された帯電バイアス電圧の印加時間は、各々について、それぞれ感光ドラムが1回転以上する時間であることが望ましい。感光ドラムは、偏芯回転などによる削れムラなどにより、周方向の膜厚ムラが発生する場合があり、これによって、流れる交流電流Iacが感光ドラムの回転周期で変わるため、精度良く電流検出を行うためには、感光ドラムが1回転以上するまでバイアス電圧を印加すると良い。ただし、バイアス電圧印加時間を長くしすぎると、工程全体の時間が長くなるので、あまり長くしすぎない方が好ましい。
(4−1)検出用電圧範囲選択制御
本実施例の特徴であるカートリッジのメモリ情報を用いた検出用電圧範囲選択について詳細に説明する。
異なる容量のカートリッジの各々について、カートリッジに使用されているそれぞれの部品の特性及び、使用状態によって、画像形成工程時に必要な帯電交流ピーク間電圧が変わる事が分かっている。特に感光ドラムの膜厚が薄い場合、インピーダンスが低下する事により、画像形成工程時に必要な帯電交流ピーク間電圧を低くする事が可能である。
筆者らの鋭意検討の結果によると、感光ドラムの感光層の膜厚や帯電ローラの抵抗の製造時における公差等を考慮したとき、図7に示すように、感光体ドラムの感光層の膜厚を薄くしたとき、画像形成工程時に必要な最大の帯電交流ピーク間電圧を低くする事が可能である事が判った。したがって、画像形成工程時に必要な最大の帯電交流ピーク間電圧が低い場合には、帯電交流ピーク間電圧選択制御に用いられる検出用電圧の最大値を低くすることができる。
本実施例において、図8に示されるように、標準パターンで1万枚の画像を形成する事ができる10kカートリッジC10に搭載された、感光層の膜厚が30μmの感光ドラムに対し、必要な最大検出用電圧Vpp−max(c10)は2000Vであり、5千枚の画像を形成する事ができる5kカートリッジC5に搭載された、感光層の膜厚が20μmの感光ドラムに対しては、必要な最大検出用電圧Vpp−max(c5)は1700Vであった。
この最大検出用電圧を基に検出用電圧範囲選択を行った場合、帯電交流ピーク間電圧選択制御における検出用電圧印加工程は、図8に示す通り10kカートリッジC10と5kカートリッジC5とで異なるバイアス電圧を印加する事になる。5kカートリッジC5に対し図8に示すような帯電交流ピーク間電圧選択制御を行ったとき、検出用電圧範囲選択を行なわなかったときに比べ、感光ドラムの寿命を5%延ばすことに成功した。また前多回転の時間を10%短縮する事に成功した。
また本実施例では、図9−1にあるように、メモリ210に以下の情報を記憶する領域を設けてある。
(i)プロセスカートリッジの容量に応じて異なる特性をもつ、感光ドラムの感光層膜厚によって決定される検出用電圧の最大値Vpp−max(c)をメモリ210に格納する領域。
(ii)画像形成装置本体によって検出用電圧Vppを印加した時に計測される電流検出電圧Vを平均化処理を施したVaveと比較する為の帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値Voをメモリ210に格納する領域。
メモリ210内には様々な情報が格納されているが、本実施例では少なくとも、検出用電圧の最大値Vpp−max(c)と、帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値Voとが格納されているものとする。
又、これらメモリ情報は本体制御部238内と常に送受信可能な状態になっており、これらの情報を元に演算され、制御部238によってデータの照合が行われている。
ここでVpp−max(c)は、異なる容量のカートリッジに対応する為に、異なる膜厚の感光ドラムのそれぞれにあらかじめ決定した、必要な最大の交流ピーク間電圧である。例えば小容量のカートリッジに搭載された感光層膜厚が薄く放電電流が流れやすい感光ドラムに対しても、Vpp−max(c)〜Vpp−minの範囲の検出用電圧を用いることで過剰な放電を防止し、ドラム削れを抑制する事ができる。メモリに格納されたVpp−max(c)のデータによりプロセスカートリッジの識別を行なうことができる。
(4−2)帯電交流ピーク間電圧選択制御
本実施例で用いた帯電交流ピーク間電圧選択制御の流れについて説明する。
図10は帯電交流ピーク間電圧選択制御の概念図である。図10において、(4−1)で選択された検出用電圧範囲のピーク間電圧の異なる複数の交流電圧Vpp−(k)(Vpp−max(c)、Vpp−(2)、Vpp−(3)・・・Vpp−min ※ここで、ピーク間電圧の大きさ:Vpp−max(c)>Vpp−(2)>Vpp−(3)>・・・Vpp−min)を印加可能な交流発振出力から電圧昇圧手段たる昇圧手段などを経て、帯電ローラ202に帯電バイアス電圧が印加される。具体的に、本実施例では、図8に示されるように、C10カートリッジでは、検出用電圧のピーク間電圧の設定数は6であり(k=1〜6)、
Vpp−max(c10)(即ちVpp−(k=1))=2000V、
Vpp−(k=2)=1900V、
Vpp−(k=3)=1800V、
Vpp−(k=4)=1700V、
Vpp−(k=5)=1600V、
Vpp−min(即ち(Vpp−(k=6))=1500V、
となっている。
また、C5カートリッジでは、検出用電圧のピーク間電圧の設定数は3であり(k=1〜3)、
Vpp−max(c5)(即ちVpp−(k=1))=1700V、
Vpp−(k=2)=1600V、
Vpp−min(即ち(Vpp−(k=3))=1500V、
となっている。
即ち、検出用電圧のピーク間電圧の最大値(Vpp−max(c))はC10カートリッジの方が大きく、C5カートリッジのほうが小さい。また、検出用電圧として設定されるピーク間電圧の設定数は、C10がk=1〜6の6個であるのに対し、C5がk=1〜3と3個になっている。
Vpp−max(c)・・・・・・Vpp−minと帯電ローラ202に帯電バイアス電圧が印加されると、交流電流Iacは帯電ローラ202、感光ドラム201を経て高圧電源回路GNDに流れる。この感光ドラム201を流れる交流電流を、電流検知手段である交流電流検知手段236によって、抵抗、コンデンサなどからなる不図示のフィルタ回路で帯電周波数に等しい周波数をもった交流電流のみをサンプリングし、これを電圧変換し電流検出電圧Vとしてエンジンコントローラ237へ入力する。一定周期でサンプリングされた電流検出電圧Vは、エンジンコントローラ237内で平均値処理される。平均値処理された入力電圧Vaveは、エンジンコントローラ237内の比較手段によってあらかじめ設定されている帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0と比較される。なお、帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0は、電流検出電圧Vの閾値であり、均一な帯電を行うことのできる必要最小の交流電流値Iac−0(帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値電流)が感光ドラムに流れた際の電流検出電圧の値である。言い換えれば、帯電ムラが生じることのない最小の交流ピーク間電圧に対応する電流検出電圧の閾値となる。なお、Iac−0の値は、機器のプロセススピードや帯電周波数、帯電ローラ202、感光ドラム201の構成材料によって異なるため、帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0も、その都度適した設定にすると良い。
以上説明したように、感光ドラムの感光層の膜厚ごとに、帯電交流ピーク間電圧選択制御に用いられる最大検出用電圧Vpp−max(c)を変化させた場合、感光ドラムの感光層の膜厚に応じて必要最小限の検出用電圧を印加するため、検出用電圧印加による感光ドラム表面の削れや、帯電交流ピーク間電圧選択制御に要する時間の短縮を行なうことができる。
本実施例では、最大検出用電圧Vpp−max(c)を変化させた場合、最大検出用電圧Vpp−max(c)を変化をさせなかったときに比べ、感光ドラムの寿命を5%延ばすことに成功した。また前多回転の時間を10%短縮する事に成功した。
(5)前回転における帯電交流ピーク間電圧選択制御
本実施例で用いられる帯電交流ピーク間電圧選択制御は、画像形成前の前回転時にも行われる。(4)で触れた前多回転時の帯電交流ピーク間電圧選択制御は、電源投入時に前多回転が行われたときに行われる。しかし、帯電交流ピーク間電圧選択制御をこのときだけ行うと、前多回転が入らない画像形成装置(例えば、画像形成本体の電源が常時オンになっている場合)においては、適正な帯電バイアス選択が全く行われなくなってしまう。そこで、画像形成直前の前回転時に帯電交流ピーク間電圧選択制御を行うことで、画像形成工程時には常時適正な帯電バイアスを印加できる。
前回転時の帯電交流ピーク間電圧選択制御は、以下の手順で行われる。
(4)で述べた前多回転時の帯電交流ピーク間電圧選択方法で決定された画像形成工程時の帯電バイアスをVpp−(n)とした場合、前回転では、Vpp−(n)よりもの1段階小さいピーク間電圧Vpp−(n+1)が印加される。ここで、Vpp−(n)より1段階小さいピーク間電圧Vpp−(n+1)とは、前述したように検出用電圧で選ぶことができるピーク間電圧の中で、1段階小さいピーク間電圧を指している。
そして、Vpp−(n+1)を印加した際に感光ドラムに流れる帯電電流を検知する為の電流検出電圧V(n+1)を検出する。画像形成に使用される帯電バイアスは、使用に伴う感光ドラム表面の削れの影響により段階的に低くなる。ゆえに、現在指定されている帯電バイアスのVpp−(n)よりも一段階低いピーク間電圧Vpp−(n+1)を印加し、その際の電流検出電圧V(n+1)を、帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0と比較すれば、電圧切り替えを適正なタイミングで行うことができる。
電流検出電圧V(n+1)は、エンジンコントローラ内の演算手段で平均化処理され、その平均化された検知電圧V(n+1)−aveは、比較手段によって帯電交流ピーク間電圧選択閾値V0と比較される。このとき、V(n+1)−ave<V0であれば、画像形成工程時の帯電交流ピーク間電圧にはVpp−(n)を選択し、V(n+1)−ave≧V0であれば、画像形成工程時の帯電交流ピーク間電圧をVpp−(n+1)に切り替えて画像形成を行う。
この方法は、不必要な帯電電圧を印加しないので、短時間で行うことができるため、前回転時間を延ばすことがない。
(第2の実施例)
本実施例では、前多回転における帯電交流ピーク間電圧選択制御において、カートリッジの容量と製造時の条件を基に検出用電圧の範囲を設定する事で、検出用電圧の過剰な印加に伴う、感光ドラム削れを抑制し、更に検出用電圧印加時間を短縮するためのものである。
本実施例での検出用電圧範囲選択以外の工程は、第1の実施例と同じである為、ここでの説明は省略する。
(1)検出用電圧範囲選択制御画像形成装置に印加される交流電圧のピーク感電圧の適正値は、感光ドラムの感光層の膜厚によって変動する。膜厚はカートリッジの初期トナー容量差や、耐久の初期と後半の差、及び製造条件の公差等により変動する。本実施例の画像形成装置では、感光ドラムの感光層の膜厚や帯電ローラの抵抗等の全ての条件に対応できるように、広範囲の交流ピーク間電圧が出力可能な電源構成をとっている。
そのため、カートリッジの容量以外に、例えば感度やドラム材料、製造時の膜厚及び帯電ローラ202の特性により変化する感光ドラム201の特性情報を加味した上で、検出用電圧の範囲を製造時にあらかじめ決定しておく事で、帯電交流ピーク間電圧選択制御の精度を落とす事なく、検出用電圧の範囲を第1の実施例よりも更に狭く指定する事ができる。
本実施例では、検出用電圧基準値として、検出用電圧最大値Vpp−max(c)と検出用電圧最小値Vpp−min(c)を設定し、カートリッジ製造時にメモリ210に書き込み、検出用電圧の範囲をあらかじめ決定しておく事で、感光ドラムの長寿命化、及び前多回転の時間短縮が達成できた。
この検出用電圧最大値と、検出用電圧最小値とを用いて検出用電圧選択制御を行った場合、検出用電圧選択制御を行わなかった場合に比べ、感光層膜厚公差下限の感光ドラムと抵抗値公差下限の帯電ローラとを搭載した、5kカートリッジC5において、感光ドラムの寿命を8%延ばす事に成功した。また前多回転の時間を、5kカートリッジC5は15%、10kカートリッジC10は5%短縮する事に成功した。
検出用電圧選択制御について詳細に説明する。
本実施例では、図9−2にあるように、メモリ210に以下の情報を記憶する領域を設けてある。
(i)プロセスカートリッジの容量に応じて異なる特性をもつ、感光ドラムの感光層膜厚、及び帯電ローラの抵抗等によって決定される検出用電圧の最大値Vpp−max(c)、及び最小値Vpp−min(c)をメモリ210に格納する領域。
(ii)画像形成装置本体によって検出用電圧を印加した時に計測される電流検出電圧Vkを平均化処理を施したVk−aveと比較する為の帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値Voをメモリ210に格納する領域。
メモリ210内には様々な情報が格納されているが、本実施例では少なくとも、検出用電圧最大値Vpp−max(c)と、検出用電圧最小値Vpp−min(c)と、検出電圧平均値Vk−aveと比較する為の帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値Voが格納されているものとする。
又、これらメモリ情報は本体制御部238内と常に送受信可能な状態になっており、これらの情報を元に演算され、制御部238によってデータの照合が行われている。
ここでVpp−max(c)とVpp−min(c)は、各カートリッジ固有の、必要な最大の交流ピーク間電圧と最小の交流ピーク間電圧である。Vpp−max(c)とVpp−min(c)は、異なる容量、異なる製造条件のカートリッジに対応しており、感光ドラムの膜厚や帯電ローラの抵抗等の条件に対して製造時にあらかじめ決定している。Vpp−max(c)及びVpp−min(c)又はVpp−max(c)とVpp−min(c)のどちらか一方をメモリに入れておくことで、低インピーダンスのカートリッジに対しては、主に高ピーク間電圧の印加を防止し、高インピーダンスのカートリッジに対しては、主に低ピーク間電圧の印加を防止する事になる。いずれのカートリッジの場合も前多回転時の必要以上にピーク感電圧の大きい交流電圧の印加を防止する事で、感光ドラム削れの抑制と、前多回転の時間を短縮する事ができる。
なお、本実施例では、メモリ210に格納されている、ピーク間電圧選択制御の検出用電圧を選択するためのデータとして検出用電圧最大値、検出用電圧最小値を例に挙げたがこれに限られるものではなく、検出用電圧を選択することができるデータであれば何でもよい。
第1実施例の画像形成装置の帯電バイアスを説明するフローチャート 従来の画像形成装置の概略図 従来の画像形成装置の動作シーケンスを説明するフローチャート 帯電交流ピーク間電圧選択制御の帯電バイアス電源回路を説明する概念図 実施例の画像形成装置の概略図 実施例のプロセスカートリッジの概略図 感光ドラムの膜厚違いにより必要な帯電交流ピーク間電圧を示すグラフ 第1実施例の検出用電圧印加工程における検出用電圧の推移を示すグラフ 図9−1は第1実施例のプロセスカートリッジに搭載されるメモリの詳細図、図9−2は第2実施例のプロセスカートリッジに搭載されるメモリの詳細図 帯電バイアス電源回路を説明する概念図

Claims (7)

  1. 電子写真感光体の感光層の初期の膜厚が異なるプロセスカートリッジの種類を識別する識別手段と、
    前記電子写真感光体を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段に対してピーク間電圧の異なる複数の交流電圧を出力可能な帯電電圧出力手段と、
    前記帯電電圧出力手段から前記帯電手段に対して交流電圧を出力した際に前記電子写真感光体に流れる電流値を検知する電流検知手段と、
    非画像形成工程時に前記帯電手段に検出用電圧としてピーク間電圧の異なる複数の交流電圧を印加し、その際の前記電流検知手段による検知結果に応じて、画像形成工程において前記帯電手段に印加される交流電圧のピーク間電圧を決定する制御を行なう画像形成装置において、
    前記電子写真感光体の感光層の初期の膜厚が異なる複数の種類の前記プロセスカートリッジを着脱可能であり、
    前記検出用電圧は、前記識別手段により識別される前記プロセスカートリッジに応じて設定されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御は、前記帯電手段に複数の検出用電圧を印加した時に前記電子写真感光体に流れる複数の電流値のうち、所定電流値以上且つ最小の前記電流値に応じて、
    前記画像形成工程における、前記帯電手段に印加される交流電圧のピーク間電圧を決定する制御を行なうことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記電子写真感光体の感光層の初期の膜厚が異なる複数の種類のプロセスカートリッジは、充填された初期トナー容量が異なることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の画像形成装置。
  4. 前記検出用電圧は、前記プロセスカートリッジの種類に応じて前記検出用電圧のピーク間電圧の最大値が変更されて設定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記検出用電圧のピーク間電圧の最大値は、前記電子写真感光体の感光層の初期の膜厚が薄くなるほど小さく設定されることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記プロセスカートリッジの種類に応じて前記検出用電圧として使用されるピーク間電圧の設定数が変更されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記電子写真感光体の感光層の初期の膜厚が薄くなるほど、前記検出用電圧として使用されるピーク間電圧の設定数は少なくなることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
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