JP2007093924A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡易かつ低コストな電源回路において、帯電ローラの表面に部分的な付着物が発生しても、感光ドラムの不用な削れを防止するとともに、画像への発生を目立たなくさせる。
【解決手段】 帯電手段に対してピーク間電圧の異なる複数段階の交流電圧を出力可能な帯電電圧出力手段を有する画像形成装置で以下の構成である。電流検知手段により潜像担持体に流れる電流値を検知する際に、電流値の平均値と最小値の差分が、所定値より大きい際に、画像形成工程において帯電手段に印加される交流電圧のピーク間電圧を通常よりも大きくする。その後、設定してある期間内に段階的に小さいピーク間電圧に戻す制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図2
【解決手段】 帯電手段に対してピーク間電圧の異なる複数段階の交流電圧を出力可能な帯電電圧出力手段を有する画像形成装置で以下の構成である。電流検知手段により潜像担持体に流れる電流値を検知する際に、電流値の平均値と最小値の差分が、所定値より大きい際に、画像形成工程において帯電手段に印加される交流電圧のピーク間電圧を通常よりも大きくする。その後、設定してある期間内に段階的に小さいピーク間電圧に戻す制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図2
Description
本発明は、電子写真方式、静電記録方式等を採用する画像形成装置に関するものである。
図3に従来の画像形成装置の一例の概略構成を示した。本例の画像形成装置は電子写真方式の複写機もしくはプリンタである。100は電子写真感光体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。感光ドラム100はその回転過程で帯電装置101による所定の極性・電位の一様な帯電処理を受け、次いで露光装置102による像露光を受ける。これにより感光ドラム面に静電潜像が形成される。次いでその静電潜像は現像装置103により現像されてトナー像として顕像化される。その感光ドラム面のトナー像が不図示の給紙部から給送された紙等の記録媒体104に対して転写装置105にて転写される。トナー像の転写を受けた記録媒体104は感光ドラム面から分離されて定着装置106へ導入されてトナー像の定着処理を受けて画像形成物として排紙される。記録媒体分離後の感光ドラム面はクリーニング装置107により転写残トナーを掻き取られて清掃され、繰り返して作像に供される。画像形成装置は、上記の手段を用い、帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニングの各工程を繰り返して、画像形成を行っている。
図4に一般的な画像形成装置の動作シーケンスを示す。
画像形成本体内に着脱可能なプロセスカートリッジが挿入され、画像形成本体の電源がオンになると(S401)、メインモータが駆動され、電源投入時初期動作が始まる(S402)。この工程では、プロセスカートリッジの有り無し検知、転写ローラのクリーニング(転写ローラに付着したトナーを感光ドラム上に吐き出す)などが行われる。以降は、電源投入時初期動作の工程を前多回転工程と呼ぶ。
前多回転工程が終了すると、画像形成装置は待機状態(スタンバイ)に入る(S403)。不図示のホストコンピュータなどの出力手段から画像情報(プリント信号)が画像形成装置に送られると(S404)、メインモータは画像形成本体を駆動して画像形成前の準備工程に入る(S405)。この工程では、諸プロセス機器の印字準備動作が行われ、主として、感光ドラム上の予備帯電、レーザスキャナの立ち上げ、画像形成時の転写電圧の決定、定着装置の温度調節などが行われる。以降は、この画像形成前に行われる準備工程を前回転工程と呼ぶ。
前回転工程が終了すると、画像形成工程が開始される(S406)。画像形成工程では、所定タイミングで記録媒体の給紙、感光ドラム上の帯電、像露光、現像、転写、定着などの工程が行われる。
画像形成工程が終了すると、次のプリント信号がある場合は、次の記録媒体が到達するまでの間、紙間工程に入り次の印字動作を待つ(S408)。また、次のプリント信号がない場合は、画像形成装置は後回転工程に入る(S409)。後回転工程では、感光ドラム表面の除電や、転写ローラのクリーニングなどが行われる。後回転工程が終了すると、画像形成装置は再び待機(スタンバイ)状態となり(S403)、次のプリント信号を待つ。
次に、帯電装置、帯電バイアス電圧制御方法について述べる。
帯電装置101としては、ローラ型、ブレード型などの形態をとることができる。感光ドラム表面に帯電装置101を接触させ、帯電装置101に電圧を印加して感光ドラム表面の帯電を行う接触帯電方式が広く採用されているが、特にローラ型の帯電方式は、長期にわたって、安定した帯電を行うことができる。
帯電バイアス電源は、帯電装置たる帯電ローラ101に対して、帯電バイアス電圧を印加する。該帯電バイアス電圧は直流電圧のみを印加して感光ドラム上の帯電を行う方法がある。それ以外にも、例えば(特許文献1)に示されるような、所望のドラム上暗電位Vdに相当する直流電圧Vdcに、直流電圧印加時放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧(Vpp)をもつ交流電圧を重畳したバイアス電圧が一般的に用いられている。以下、直流をDC、交流をAC、本帯電方式をAC+DC帯電と表記する。この帯電方法は、感光ドラム100上を均一帯電するのに優れている。DC電圧に対してある一定以上のAC電圧を重畳印加すると、AC成分のならし効果によって感光ドラム上の局所的な電位ムラ(帯電不良)が解消され、感光ドラム表面の帯電電位Vdは、DC電圧値Vdcに均一に収束する。
AC+DC帯電は、直流電圧のみを印加するDC帯電と比べ、感光ドラム100に対する放電電流値が多いという特徴がある。感光ドラム100に対する放電電流値が大きくなると、感光ドラム表面の分子と分子をつないでいる鎖が切断されやすくなり、クリーニングブレード107により容易に削れるようになる。
そのため、過剰な放電電流を感光ドラム表面にかけ続けると、感光ドラム100の表面層が削られるスピードが速くなるため、使用開始から早い段階で感光ドラム100の感光層がその機能を発揮することができなくなる限界膜厚に到達し、寿命を迎えてしまう。限界膜厚に達した際には感光層としての機能が低下し、微小な帯電ムラを生じたり、また表面の電荷保持能力の減少にともなって帯電不良が発生する。このため、実使用においては、感光ドラム表面への放電量が多くなりすぎないように設定される必要がある。
交流ピーク間電圧Vppと放電電流値の関係は、使用環境(帯電ローラ101のインピーダンス変化)や、感光ドラム100の電荷輸送層の膜厚などによって異なるため常に一定ではない。例えば、帯電ローラ101に同じ交流ピーク間電圧Vppを印加しても、低温低湿環境では帯電ローラ101のインピーダンスが上昇するので放電量が少なく、逆に、高温多湿環境では帯電ローラ101のインピーダンスが低下するため放電量が増加する。また、使用環境が同じであっても、使用に伴って感光ドラム表面がクリーニングブレード107によって削れられてくると、使用初期と比べてインピーダンスが低下するので放電量は増加してくる。
この問題を回避するために、AC成分を一定電流で制御する方法(例えば特許文献2参照)が提案されている。これは、帯電ローラ101から感光ドラム100に流れる交流電流Iacを検出してこれが一定になるように制御するものである。この方式を用いると、帯電ローラ101、感光ドラム100のインピーダンス変化に対して交流ピーク間電圧Vppが自在に変化するので、放電電流値をほぼ一定に保つことができる。この方法は、良好な帯電性の確保と感光ドラム100への過剰な放電を防止するという点で、非常に大きな効果をあげている。しかしながら、この方式は安定したバイアス電圧を得るために、重畳印加されるACとDCの電源を切り分け、2つの電圧昇圧手段たる昇圧トランスを必要とする。昇圧トランスは、電源回路の中でも比較的大型、かつ、高コストであり、特に小型、低コストの画像形成装置には不向きである。
この問題を回避する為に、1つの昇圧トランスのみで、AC成分をほぼ一定の電流値で制御する方法が提案されている(例えば特許文献3参照)。これは、複数段階の交流発振出力を有する定電圧制御であり、昇圧トランスはAC成分を作成するもの1つのみで、DC成分はこの昇圧トランスがコンデンサをピークチャージする事で作成される。この方法では、非画像形成時に、交流発振出力から複数段階の交流ピーク間電圧Vppを印加する。そして、感光ドラム100に流れる交流電流Iacが、帯電不良が発生しないために必要な帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値電流Iac−0以上で、かつ、最小となるVppを画像形成時の帯電交流ピーク間電圧として選択する。
このような帯電バイアス電圧制御を行うことによって、1つの昇圧トランスのみで定電流制御を行ったときと同じように、帯電ローラ101、感光ドラム100などのインピーダンス変化によらず、放電電流値をほぼ一定に保つ事ができる。この方法は、特に小型、低コストの画像形成装置において、良好な帯電性の確保と感光ドラム100への過剰な放電を防止するという点で、非常に大きな効果をあげている。
特開昭63−149669
特公平06−093150
特開2004−4654
まず本発明が解決しようとしている課題の背景技術について説明する。
図5は、1つの昇圧トランスのみで、AC成分をほぼ一定の電流値で制御する方法(例えば特許文献3を参照)を用いたときの帯電バイアス電源回路の概念図である。この方式は、複数段階の交流発振出力(Vpp−1、Vpp−2、・・・、Vpp−n:※但し、Vpp−1>Vpp−2>・・・>Vpp−n>・・・)を有する定電圧制御である。昇圧トランスはAC成分を作成するもの1つのみで、DC成分は、この昇圧トランスがコンデンサC100をピークチャージすることで作成する。
エンジンコントローラは、交流発振出力から複数段階の交流ピーク間電圧Vppを印加する。そして、感光ドラム100に流れる交流電流Iacが、帯電不良が発生しないための必要帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値電流Iac−0以上で、かつ、最小となるVppを画像形成時の帯電交流ピーク間電圧として選択する。
従来の帯電交流ピーク間電圧選択制御シーケンスについて説明する。
図6は、帯電交流ピーク間電圧選択制御シーケンスを説明するフローチャートである。
画像形成装置の電源が投入されると(S301)、制御手段である制御部238がプロセスカートリッジCのメモリ210から帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0を読み出す(S302)。ここで、帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0とは予め目標値として定められている電流検出電圧Vの閾値である。なお、電流検出電圧Vは、帯電ローラに交流電圧を印加した際に、帯電ローラと感光ドラムの間に流れる交流電流Iacを電圧値に変換したものであり、電流検出電圧Vを見ることにより交流電流Iacを見ることとなる。さらに詳しく説明すると、帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0は、帯電工程時に帯電不良が発生しないために、帯電ローラと感光ドラムの間に流す必要がある最小の交流電流値(帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値電流Iac−0)を電圧値に変換した値である。
続いて、前多回転工程が始まる。この前多回転工程では、ピーク間電圧の異なる複数段階の交流電圧である検出用電圧Vpp−(k)を検出用電圧最大値から順に帯電ローラに印加する。なお、Vpp−(k)のkはピーク間電圧の異なる検出用電圧を表すための変数であり、ピーク間電圧が一番大きいものをk=1として、k=2、k=3・・・と表している。
例えば、検出用電圧VppをVpp−(1)=Vpp−max、Vpp−(2)、Vpp−(3)、・・・Vpp−minのように印加していく(S303)。ここで、ピーク間電圧の大きさは、Vpp−max>Vpp−(2)>Vpp−(3)>・・・>Vpp−minである。
これらの検出用電圧Vpp−(k)が印加された時に、感光ドラムに流れる帯電電流を検知する為の電流検出電圧Vkを測定し(S304)、電流検出電圧Vkについて平均化処理を施したVk−aveとする(S305)。
Vk−aveと帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0と比較し、Vk−ave≧V0かつピーク間電圧が最小となるような検出用電圧Vpp−(k)を画像形成時の交流電圧Vpp−(n)として印加することを決定する(S306)。以上の工程で交流電圧のうち均一な帯電ができる最小のピーク間電圧を決定し、待機状態に移行する(S307)。
次にホストコンピュータなどの出力手段から画像情報が画像形成装置に送られると、制御部238からプリントON信号が発信されると(S308)、画像形成時に(S306)で決定した交流電圧Vpp−(n)を印加する(S309)。次のプリント信号がない場合は、後回転を行い(S310)、待機状態に移行する。
従来は、上述したように電流検出電圧Vkについて平均化処理を施したVk−aveと帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0と比較していた。そして、Vk−ave≧V0かつピーク間電圧が最小となるような検出用電圧Vpp−(k)を画像形成時の交流電圧Vpp−(n)として印加することを決定していた。
ところが、特に、画像形成装置の電源ON時において、クリーニング装置内に回収されたトナーやトナーに含まれる外添剤及び感光ドラムの削れ粉等が、クリーニングブレードのエッジからすり抜けてしまうことがあった。その結果、帯電ローラ表面に付着し、電流検出電圧Vkが部分的に小さい値になってしまうことがある。これは、帯電ローラの表面に付着物が付いた部分において、帯電ローラ表面の抵抗が大きくなり、電流が流れ難くなるために起こる。画像形成装置及びプロセスカートリッジの小型化に伴い、感光ドラムの小径化が図られていて、感光ドラムの曲率が大きい、即ち小径の感光ドラムにおいて、発生し易い現象である。
図7に電流検出電圧Vkの概念図を示す。図7の(a)は、帯電ローラ表面に部分的な付着物がない時、図7の(b)が、付着物がある時の電流検出電圧Vkの概念図である。図7は、時間経過に対する電流検出電圧Vkの実効値を示した図である。
図7に示すように、帯電ローラ表面に部分的な付着物が付いて、即ち電流検出電圧Vkの小さい部分がある場合(図7に示すA)においても、感光ドラム1周の平均値としては、ほぼ同じになる場合がある。この場合に、図7に示すAの部分、即ち電流検出電圧Vkの最小値の部分において、感光ドラムを十分に帯電させることができず、特にハーフトーン画像等において濃度が濃くなる等の画像不良が発生してしまう場合があった。
前記課題の解決のため本発明は以下の構成を有する。
回転可能な潜像担持体と、前記潜像担持体を帯電する帯電手段と、前記帯電手段に対してピーク間電圧の異なる複数段階の交流電圧を出力可能な帯電電圧出力手段と、前記帯電電圧出力手段から前記帯電手段に対して交流電圧を出力した際に前記帯電手段から前記潜像担持体に流れる電流値を検知する電流検知手段と、非画像形成時に前記帯電手段にピーク間電圧の異なる複数段階の交流電圧を印加して、その際の前記電流検知手段による検知電流値を検知し、前記検知電流値が第一の所定値以上かつ最小値となる第一のピーク間電圧を有する前記交流電圧に基づき、画像形成時に前記帯電手段に印加される帯電用交流電圧のピーク間電圧を決定する制御を行う制御手段と、を有する画像形成装置において、前記第一のピーク間電圧を有する交流電圧印加時の前記検知電流値の平均値、最大値、最小値のうちの二つの差分を取り、前記差分が第二の所定値より小さい場合は、前記帯電用交流電圧のピーク間電圧が、前記第一のピーク間電圧の大きさ以上の前記第二のピーク間電圧となるように制御し、前記差分が第二の所定値以上の場合は、前記帯電用交流電圧のピーク間電圧が、前記第二のピーク間電圧の大きさよりも大きい第三のピーク間電圧となるように制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
本発明の効果は、帯電手段に部分的な汚れが発生したとしても、帯電不良の発生しない画像形成装置の提供をすることができる。
本発明の別の効果は、所定の期間経過後に第三のピーク間電圧から第二のピーク間電圧に戻すことで、潜像担持体の不要な削れを防止することができる。
本発明の別の効果は、簡易かつ低コストな電源回路により良好な帯電を行うことができる。
(実施例1)
まず、画像形成装置の構成と動作の概略について述べる。
まず、画像形成装置の構成と動作の概略について述べる。
図8は本実施例の画像形成装置の概略構成図である。本実施例の画像形成装置は、電子写真方式、プロセスカートリッジ着脱式のレーザプリンタである。
201は潜像担持体としての回転ドラム型の感光ドラムである。本例の感光ドラム201は負帯電性の有機感光体であり、不図示の駆動用モータによって矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。
感光ドラム201はその回転過程で帯電装置によって負の所定電位に一様に帯電処理を受ける。本例において帯電装置は帯電手段として帯電ローラ202を用いた接触帯電装置である。帯電ローラ202は感光ドラム201に対して従動回転する。帯電ローラ202に対しては、帯電電圧出力手段である帯電バイアス電源回路230(図10参照)からバイアス電圧が印加される。バイアス電源回路の基本構成は従来と同じである。電圧昇圧手段である1つの昇圧トランスT1を用いて、AC成分とDC成分を作成することができる。帯電バイアス電圧には、放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧(Vpp)を有する交流電圧に、所望のドラム上電位Vdに相当する直流電圧Vdcを重畳印加する方式が用いられている。この帯電方法は、直流電圧に交流電圧を重畳印加することによって、感光ドラム上の局所的な電位ムラを解消し、感光ドラム上を直流印加電圧Vdcに等しい電位Vdに均一帯電することを狙いとしている。
次いで露光装置221による像露光を受ける。露光装置221は、均一帯電された感光ドラム201に静電潜像を形成するものであり、本例では、半導体レーザスキャナを用いた。露光装置221は、画像形成装置内のホスト装置(不図示)から送られてくる画像信号に対応して変調されたレーザ光Lを出力して、反射鏡221aと、後述するプロセスカートリッジCの露光窓部aを介して感光ドラム201の帯電面を走査露光(像露光)する。感光ドラム表面は露光箇所の電位の絶対値が帯電電位の絶対値に比べて低くなることによって、画像情報に応じた静電潜像が順次形成される。
次いでその静電潜像は反転現像装置205により現像されてトナー像として顕像化される。本例では、ジャンピング現像方式を用いた。この方式では、不図示の現像バイアス電源から現像スリーブ207に対して交流と直流を重畳した現像バイアス電圧を印加する。これにより、現像剤層厚規制部材206と現像スリーブ207の接触箇所で摩擦帯電により負極性に帯電されたトナーを感光ドラム表面の静電潜像に適用して静電潜像を反転現像する。
その感光ドラム面のトナー像が不図示の給紙部から給送された紙等の記録媒体(転写材)に対して転写装置にて転写される。本例では転写ローラ222を用いた接触転写装置である。転写ローラ222は感光ドラム201に対して感光ドラム中心方向に不図示の押圧バネなどの付勢手段によって押圧されている。転写材が搬送されて転写工程が開始されると、不図示の転写バイアス電源から転写ローラ222に対して正極性の転写バイアス電圧が印加され、負極性に帯電している感光ドラム201上のトナーは転写材上に転写される。
トナー像の転写を受けた転写材は感光ドラム面から分離されて定着装置223へ導入されてトナー像の定着処理を受け、シートパス224を通って排紙トレイ225上に排出される。定着装置223は、転写材に転写されたトナー像を熱や圧力などの手段を用いて永久画像に定着するものである。
転写材分離後の感光ドラム面はクリーニング装置204により転写残トナーを掻き取られて清掃され、繰り返して作像に供される。本例のクリーニング装置204はクリーニングブレード203を用いたものである。クリーニングブレード203は、転写工程時に感光ドラム201から転写材に転写し切れなかった転写残トナーを回収するものであり、一定の圧力で感光ドラム201に当接し転写残トナーを回収することによって感光ドラム表面を清掃する。クリーニング工程終了後、感光ドラム表面は再び帯電工程に入る。
画像形成装置は、上記の手段を用い、帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニングの各工程を繰り返して画像形成を行う。ここで、諸プロセス機器の印字準備動作の後に行う印字動作を画像形成工程(画像形成時)とする。即ち、帯電工程における画像形成工程とは印字動作中に潜像が形成されるであろう感光ドラム上の領域を帯電手段が帯電を行っている時を指す。
本実施例のプロセスカートリッジCは、潜像担持体としての感光ドラム201と、接触帯電手段としての帯電ローラ202と、現像装置205と、クリーニング装置204の4つのプロセス機器を内包している。
本実施例の感光ドラム201は、導電性基体層としてのアルミニウム等のドラム基体と、その外周面に形成した被帯電体としての感光体層(光導電層)とを、基体構成層としている。
また、このプロセスカートリッジCには記憶媒体であるメモリ210を具備させてある。画像形成装置本体側の通信部(不図示)を介してメモリ210に対する情報の読み書きを行う。
プロセスカートリッジCは画像形成装置本体220の本体ドア(カートリッジドア)220aを開閉して画像形成装置本体220に対して着脱される。装着は本体ドア220aを開いて画像形成装置本体220内にプロセスカートリッジCを所定の要領にて挿入装着して本体ドア220aを閉じ込むことでなされる。プロセスカートリッジCは画像形成装置本体220に対して所定に装着されることで画像形成装置本体220側と機械的・電気的に連結した状態になる。
プロセスカートリッジCの画像形成装置本体220からの取り外しは本体ドア220aを開いて画像形成装置本体220内のプロセスカートリッジCを所定に引き抜くことでなされる。
図9は抜き外された状態のプロセスカートリッジCを示している。プロセスカートリッジCは抜き外された状態時にはドラムカバー208が閉じ位置に移動していて感光ドラム201の露出下面を隠蔽防護している。また露光窓部aもシャッタ板209で閉じ状態に保持されている。ドラムカバー208とシャッタ板209はプロセスカートリッジCが画像形成装置本体220内に装着された状態においてはそれぞれ開き位置に移動して保持される。
ここで、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なくとも一つと、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。又は、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものをいう。
次に、画像形成装置の動作シーケンスの概略について述べる。
画像形成装置内の電源がオンになると前多回転工程が始まる。この工程では、メインモータが感光ドラムを回転駆動させている間に、プロセスカートリッジの有り無し検知、転写ローラのクリーニングなどが行なわれる。
前多回転工程が終了すると、画像形成装置は待機(スタンバイ)状態に入る。不図示のホストコンピュータなどの出力手段から画像情報が画像形成装置に送られると、メインモータは画像形成装置本体を駆動し前回転工程に入る。前回転工程においては、諸プロセス機器の印字準備動作が行なわれ、主として、感光ドラム上の予備帯電、レーザスキャナの立ち上げ、転写プリントバイアスの決定、定着装置の温度調節などが行なわれる。
前回転工程が終了すると、印字工程が開始される。印字工程では、所定タイミングで転写材の給紙、感光ドラム上の像露光、現像などが行なわれる。印字工程が終了すると、次のプリント信号がある場合、次の転写材が到達するまでの間の紙間工程に入り、次の印字動作を待つ。
また、印字動作終了後、次のプリント信号がない場合は、画像形成装置は後回転工程に入る。後回転工程では、感光ドラム表面の除電や、転写ローラに付着したトナーを感光ドラムへ吐き出す(転写ローラのクリーニング)などの工程が行われている。
後回転工程が終了すると、画像形成装置は、再び待機(スタンバイ)状態となり、次のプリント信号を待つ。
図1のフローを用いて、ピーク間電圧選択制御シーケンスを説明する。画像形成装置の電源が投入される(S101)。そして、制御手段である制御部238がカートリッジCのメモリ210から帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0と電流検出電圧の最小値Vk−minと平均値Vk−aveの差分とを比較するための所定値Xを読み出す。また、制御部238は、出力枚数と比較するための所定枚数Yを読み出す(S102)。
続いて、前多回転工程が始まる。この前多回転工程では、ピーク間電圧の異なる複数段階の交流電圧Vpp−(k)(Vpp−max>Vpp−(2)>Vpp−(3)>・・・Vpp−min)を帯電ローラ202に印加する。交流電圧は、交流発振出力から電圧昇圧手段たる昇圧トランスT1などを経て、検出用電圧の最大値から順に帯電ローラ202に帯電バイアス電圧が印加する。Vpp−(k)のkはピーク間電圧の異なる検出用電圧を表すための変数であり、実施例1ではピーク間電圧が一番大きいものをk=1として、k=2、k=3・・・と表している。例えば、検出用電圧VppをVpp−(1)=Vpp−max、Vpp−(2)、Vpp−(3)、・・・Vpp−minのように印加していく(S103)。ここで、ピーク間電圧の大きさは、Vpp−max>Vpp−(2)>Vpp−(3)>・・・>Vpp−minである。即ち、ピーク間電圧の段階が上がるとピーク間電圧の値は小さくなる。ここで、検出用電圧のピーク間電圧の設定数は、図10に示すように6であり、(k=1〜6)、
Vpp−max(即ちVpp−(k=1))=2000v
Vpp−(k=2)=1900v
Vpp−(k=3)=1800v
Vpp−(k=4)=1700v
Vpp−(k=5)=1600v
Vpp−min(即ちVpp−(k=6))=1500v、
となっている。
Vpp−max(即ちVpp−(k=1))=2000v
Vpp−(k=2)=1900v
Vpp−(k=3)=1800v
Vpp−(k=4)=1700v
Vpp−(k=5)=1600v
Vpp−min(即ちVpp−(k=6))=1500v、
となっている。
Vpp−max・・・Vpp−minと帯電ローラ202に帯電バイアスが印加されると、交流電流Iacは帯電ローラ202、感光ドラム201を経て高圧電源回路GNDに流れる。この感光ドラム201を流れる交流電流を交流電流検知手段である交流電流検知手段236によって、抵抗、コンデンサなどからなる不図示のフィルタ回路で帯電周波数に等しい周波数をもった交流電流のみをサンプリングする。これを電圧変換し電流検出電圧Vkとし(S104)、エンジンコントローラ237へ入力する。
電流検出電圧Vkは、精度良く電流検出を行うために一定周期サンプリングするのが望ましい。これは、感光ドラムが、偏芯回転などによる削れムラなどにより、周方向の膜厚ムラが発生する場合があり、これによって、流れる交流電流Iacが感光ドラムの回転周期で変わるためである。したがって、感光ドラム1回転分の時間電流検出を行うのが好ましい。ただし、長くしすぎると、工程全体の時間が長くなるので、あまり長すぎても良くない。実施例1では、帯電ローラ2回転サンプリングを行っている。これは、感光ドラム1回転分にほぼ相当する。帯電ローラの2回転は、0.6(s)であり、0.01(s)毎にデータをサンプリングしている。即ち、データは60個となる。
電流検出電圧Vkは、エンジンコントローラ237内で最小値選択と平均化処理が行われる(S105)。ここで、最小値選択とは、図7(b)に示すような時間経過に対する電流検出電圧の実効値の変化を得た時に、所定期間(例えばローラ1周分)の中で、その実効値の中で一番小さい値(Aの部分の値)をVk−minとして値を選択することである。実効値が小さく出てくる部分というのは、帯電時に電流が流れにくくなる部分であり、画像形成時に帯電不良が起こりやすい部分である。そして、電流検知電圧の平均値Vk−aveと帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値VOと比較し、Vk−ave≧VOかつピーク間電圧が最小となるような検出用電圧Vpp−(k)(第一のピーク間電圧)を求める。次に第一のピーク間電圧印加時の、最小値選択された電流検出電圧Vk−minと平均化処理された電流検出電圧Vk−aveの差分ΔVを算出する。そして、エンジンコントローラ237内の比較手段によって差分ΔVと予め設定してある所定値X(第二の所定値)と比較される(S106)。
このように電流検出電圧Vkのうち最小値の電流検出電圧Vk−minと平均値の電流検出電圧Vk−aveの差分ΔVを検知し、所定値Xと比較する。これにより、電流検出電圧Vkの振れを検知し、即ち帯電ローラ表面の部分的な付着物の有無を検知することが可能となる。
なお、本実施例では、電流検出電圧Vkの差分ΔVを、最小値と平均値との差分としているが、これに限られるものではない。電流検出電圧Vkの最大値と平均値との差分、又は最大値と最小値との差分からΔVを求めても良い。要は電流検出電圧Vkに基づいて帯電ローラの汚れを検知できればよい。しかしながら、電流が一番通りにくい時の値である最小値と、電流の流れやすさの平均である平均値とを用いた場合が、帯電ローラの部分的な付着物を有無の検知には一番好ましい。
差分ΔVが所定値Xより小さい時は、帯電ローラ表面の部分的な付着物が無いと判断できる。電流検知電圧の平均値Vk−aveと帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値VOと比較し、Vk−ave≧VOかつピーク間電圧が最小となるような検出用電圧Vpp−(k)を画像形成工程時の交流電圧Vpp−(n)として印加することを決定する(S107)。
以上の工程で交流電圧のうち均一な帯電ができる最小のピーク間電圧Vpp−(n)を決定し、待機状態に移行する(S108)。
次に、ホストコンピュータなどの出力手段から画像情報が画像形成装置に送られると(S109)、画像形成時に(S107)で決定した交流電圧Vpp−(n)(第二のピーク間電圧)を印加する(S110)。次のプリント信号がない場合は、後回転工程を行い(S111)、待機状態に移行する。
一方、差分ΔVが所定値Xより大きい時は、帯電ローラ表面の部分的な付着物が有る(多い)と判断できる。まず、電流検知電圧の平均値Vk−aveと帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値VOと比較する。そして、Vk−ave≧VOかつピーク間電圧が最小となるような検出用電圧Vpp−(k)を画像形成工程時に印加する交流電圧Vpp−(n)(第一のピーク間電圧)として決定する(S112)。そして、待機状態に移行する(S113)。
次に、ホストコンピュータなどの出力手段から画像情報が画像形成装置に送られると(S114)、画像形成装置の電源をONしてからの出力枚数と予め設定してある所定枚数Yとをエンジンコントローラ237内において比較する(S115)。出力枚数が所定枚数Yよりも小さい時は、帯電ローラ表面に部分的な付着物が存在すると判断できる。そして、画像への発生を目立たなくさせるために、(S112)で決定してある交流電圧Vpp−(n)よりも高いピーク間電圧(第三のピーク間電圧)を印加する補正制御を行う。
この帯電ローラ表面の部分的な付着物は、ある一定時間動作せずに放置された後の画像形成装置の電源をONした直後において、発生し易いことが分かった。これは、以下のような理由と考えられる。即ち、クリーニング装置によって回収されたトナー、トナーに含まれる外添剤、及び感光ドラムの削れ粉がクリーニングブレードのエッジ部分において、クリーニングブレードの圧により押し固められる。そして、再度動作する際にクリーニングブレードエッジからすり抜けてしまう。そして、トナーが帯電ローラに付着してしまう。鋭意検討の結果、この付着物は、最長で30枚程度画像出力する間に帯電ローラから剥がれ、画像への発生が目立たなくなることが確認された。
従って、画像形成装置の電源をONしてから一定枚数の間だけ、(S112)で決定した交流電圧Vpp−(n)よりも高いピーク間電圧を印加する補正を行えば、画像への発生を目立たなくさせることが可能となる。一定期間であるので、感光ドラムの寿命への影響も最低限に抑制できる。実施例1では、印加可能な最大のピーク間電圧Vpp−maxを印加する(S116)。そして、出力枚数が所定枚数Yよりも大きくなった時は、帯電ローラ表面の部分的な付着物が無い(少ない)と判断でき、(S112)で決定した交流電圧Vpp−(n)を印加する補正を行っている(S117)。また、実施例1では、所定枚数Yは30枚に設定してある。
次のプリント信号がない場合は、後回転工程を行い(S118)、待機状態に移行する。
以上のように、電流検出電圧Vkの振れ、即ち帯電ローラ表面の部分的な付着物の有無検知結果に基づいて、帯電ローラ表面の部分的な付着物があると検知した場合においてのみ、所定枚数だけ印加可能な交流電圧の最大値Vpp−maxを印加する補正を行う。その結果、帯電ローラ表面に部分的な付着物があっても、画像への発生を目立たなくさせることができる。
なお、実施例1では少なくとも、図11−(a)に示すように、メモリ210内には以下のものが格納されている。帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値Voと検出電圧最小値Vn−minと検出電圧平均値Vn−aveの差分と比較する為の所定値X、及び出力枚数と比較する為の所定枚数Yが格納されている。又、これらメモリ情報は本体制御部238内と常に送受信可能な状態になっており、これらの情報を元に演算され、制御部238によってデータの照合が行われている。
(実施例2)
実施例2では、画像形成装置の電源をONしてからの出力枚数が、所定枚数未満の場合に、出力枚数に応じて段階的にピーク間電圧を下げていく。これにより、帯電ローラ表面に部分的な付着物があっても、更に感光ドラムの不用な削れを防止するとともに、画像への発生を目立たなくさせることができる。
実施例2では、画像形成装置の電源をONしてからの出力枚数が、所定枚数未満の場合に、出力枚数に応じて段階的にピーク間電圧を下げていく。これにより、帯電ローラ表面に部分的な付着物があっても、更に感光ドラムの不用な削れを防止するとともに、画像への発生を目立たなくさせることができる。
実施例1と同じ、画像形成装置の構成と動作の部分については、ここでの説明は省略する。
実施例2の帯電交流ピーク間電圧選択制御シーケンスについて、図2の実施例2の帯電交流ピーク間電圧選択制御シーケンスを説明するフローチャートを基に、主に実施例2の特徴に関して説明する。
画像形成装置の電源が投入される(S201)。識別手段である制御部238がプロセスカートリッジCのメモリ210から帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値V0と電流検出電圧の最小値Vk−minと平均値Vk−aveの差分とを比較するための所定値Xを読み出す。また、制御部238は、出力枚数と比較するための所定枚数Y1及びY2を読み出す(S202)。
続いて、前多回転工程が始まる。この前多回転工程では、ピーク間電圧の異なる複数段階の交流電圧Vpp−(k)(Vpp−max>Vpp−(2)>Vpp−(3)>・・・Vpp−min)を帯電ローラ202に印加する。交流電圧は、交流発振出力から電圧昇圧手段たる昇圧トランスT1などを経て、検出用電圧の最大値から順に帯電ローラ202に帯電バイアス電圧が印加する。Vpp−(k)のkはピーク間電圧の異なる検出用電圧を表すための変数であり、実施例2ではピーク間電圧が一番大きいものをk=1として、k=2、k=3・・・と表している。例えば、検出用電圧VppをVpp−(1)=Vpp−max、Vpp−(2)、Vpp−(3)、・・・Vpp−minのように印加していく(S203)。ここで、ピーク間電圧の大きさは、Vpp−max>Vpp−(2)>Vpp−(3)>・・・>Vpp−minである。即ち、ピーク間電圧の段階が上がるとピーク間電圧の値は小さくなる。ここで、検出用電圧のピーク間電圧の設定数は、図10に示すように6であり、(k=1〜6)、
Vpp−max(即ちVpp−(k=1))=2000v
Vpp−(k=2)=1900v
Vpp−(k=3)=1800v
Vpp−(k=4)=1700v
Vpp−(k=5)=1600v
Vpp−min(即ちVpp−(k=6))=1500v、
となっている。
Vpp−max(即ちVpp−(k=1))=2000v
Vpp−(k=2)=1900v
Vpp−(k=3)=1800v
Vpp−(k=4)=1700v
Vpp−(k=5)=1600v
Vpp−min(即ちVpp−(k=6))=1500v、
となっている。
Vpp−max・・・Vpp−minと帯電ローラ202に帯電バイアスが印加されると、交流電流Iacは帯電ローラ202、感光ドラム201を経て高圧電源回路GNDに流れる。この感光ドラム201を流れる交流電流を交流電流検知手段である交流電流検知手段236によって、抵抗、コンデンサなどからなる不図示のフィルタ回路で帯電周波数に等しい周波数をもった交流電流のみをサンプリングする。そして、これを電圧変換し電流検出電圧Vkとし(S204)、エンジンコントローラ237へ入力する。
電流検出電圧Vkは、エンジンコントローラ237内で最小値選択と平均化処理が行われる(S205)。最小値選択された電流検出電圧Vk−minと平均化処理された電流検出電圧Vk−aveの差分ΔVを算出し、エンジンコントローラ237内の比較手段によって差分ΔVと予め設定してある所定値Xと比較される(S206)。
まず、差分ΔVが所定値Xより小さい時は、帯電ローラ表面に部分的な付着物がすくないと判断できる。電流検知電圧の平均値Vk−aveと帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値VOと比較し、Vk−ave≧VOかつピーク間電圧が最小となるような検出用電圧Vpp−(k)を画像形成工程時の交流電圧Vpp−(n)として印加することを決定する(S207)。
以上の工程で交流電圧のうち均一な帯電ができる最小のピーク間電圧Vpp−(n)(第一のピーク間電圧)を決定し、待機状態に移行する(S208)。
次に、ホストコンピュータなどの出力手段から画像情報が画像形成装置に送られると(S209)、画像形成時に(S207)で決定した交流電圧Vpp−(n)(第二のピーク間電圧)を印加する(S210)。次のプリント信号がない場合は、後回転工程を行い(S211)、待機状態に移行する。
一方、差分ΔVが所定値Xより大きい時は、帯電ローラ表面に部分的な付着物が多いと判断できる。電流検知電圧の平均値Vk−aveと帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値VOと比較する。そして、Vk−ave≧VOかつピーク間電圧が最小となるような検出用電圧Vpp−(k)を画像形成工程時に印加する交流電圧Vpp−(n)(第一のピーク間電圧)として決定する(S212)。そして、待機状態に移行する(S213)。
次に、ホストコンピュータなどの出力手段から画像情報が画像形成装置に送られると(S214)、画像形成装置の電源をONしてからの出力枚数と予め設定してある所定枚数とをエンジンコントローラ237内において比較する。
上述したように、この帯電ローラ表面の部分的な付着物は、最長で30枚程度画像出力する間に帯電ローラから剥がれ、画像への発生が目立たなくなるが、10枚程度画像出力する間でほぼ付着物が剥がれ、ほとんど画像への発生が目立たなくなることが確認された。画像形成装置の電源をONした直後に印加するピーク間電圧は、(S212)で決定した交流電圧Vpp−(n)(第一のピーク間電圧)に対して2段階ピーク間電圧の大きい交流電圧Vpp−(n−2)(第三のピーク間電圧)を印加すれば実用上問題がない。更に、10枚以上画像出力した後では、第一のピーク間電圧より1段階ピーク間電圧の大きい下げた交流電圧Vpp−(n−1)を印加すれば実用上問題ないことも確認された。
そこで、画像形成装置の電源をONした後の出力枚数が所定枚数Y1と比較する(S215)。そして出力枚数が、Y1より小さい時は、帯電ローラ表面に部分的な付着物が存在すると考えられる。そこで、画像への発生を目立たなくさせるために、(S212)で決定してある交流電圧Vpp−(n)よりも2段階ピーク間電圧の大きいVpp−(n−2)を印加する(S216)。実施例2では、所定枚数Y1は10枚に設定してある。出力枚数が所定枚数Y1より大きくなるまで、ピーク間電圧Vpp−(n−2)を印加する。
次に、出力枚数が所定枚数Y2と比較する(S217)。出力枚数が、Y2より小さい時は、帯電ローラ表面に部分的な付着物が存在するが、ほとんど付着物が剥がれた後と考えられる。そこで、画像への発生を目立たなくさせるために、(S212)で決定してある交流電圧Vpp−(n)よりも1段階ピーク間電圧の大きいVpp−(n−1)を印加する(S218)。実施例2では、所定枚数Y2は30枚に設定してある。出力枚数が所定枚数Y2より大きくなるまで、ピーク間電圧Vpp−(n−1)を印加する。
最後に、出力枚数が所定枚数Y2よりも大きくなった時は、(S212)で決定した交流電圧Vpp−(n)(第一のピーク間電圧且つ第二のピーク間電圧)を印加する(S219)。
次のプリント信号がない場合は、後回転工程を行い(S220)、待機状態に移行する。
なお、実施例2では少なくとも、図11−(b)に示すように、メモリ210内には以下のものが格納されている。即ち、帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値Voと検出電圧最小値Vn−minと検出電圧平均値Vn−aveの差分と比較する為の所定値Xと出力枚数と比較する為の所定枚数Y1及びY2が格納されているものとする。又、これらメモリ情報は本体制御部238内と常に送受信可能な状態になっており、これらの情報を元に演算され、制御部238によってデータの照合が行われている。
なお、上記実施例1、2では、電流検知電圧Vkと帯電交流ピーク間電圧選択制御閾値VOと比較し、Vk≧VO且つピーク間電圧が最小となるような検出用電圧Vpp−(k)を、そのまま画像形成工程時の交流電圧Vpp−(n)として印加していた。本願発明における制御シーケンスでは、これに留まらず、Vk≧VO且つピーク間電圧が最小となるような検出用電圧Vpp−(k)に基づいて、画像形成工程時の交流電圧Vpp−(n)を決定するような制御を行っても構わない。例えば、Vpp−(k)=−1500Vであった場合において、そのまま−1500Vを画像形成工程時の印加電圧とするのではなく、帯電不良が起こらないように−50Vを上乗せして−1550Vを画像形成工程時の印加電圧とすることが考えられる。
201 感光ドラム
202 帯電手段(帯電ローラ)
203 クリーニングブレード
204 クリーニング装置
205 現像装置
206 現像剤層厚規制部材
207 現像スリーブ
210 メモリ
220 画像形成装置本体
221 露光装置
222 転写ローラ
223 定着装置
230 帯電バイアス電源回路
202 帯電手段(帯電ローラ)
203 クリーニングブレード
204 クリーニング装置
205 現像装置
206 現像剤層厚規制部材
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210 メモリ
220 画像形成装置本体
221 露光装置
222 転写ローラ
223 定着装置
230 帯電バイアス電源回路
Claims (9)
- 回転可能な潜像担持体と、
前記潜像担持体を帯電する帯電手段と、
前記帯電手段に対してピーク間電圧の異なる複数段階の交流電圧を出力可能な帯電電圧出力手段と、
前記帯電電圧出力手段から前記帯電手段に対して交流電圧を出力した際に前記帯電手段から前記潜像担持体に流れる電流値を検知する電流検知手段と、
非画像形成時に前記帯電手段にピーク間電圧の異なる複数段階の交流電圧を印加して、その際の前記電流検知手段による検知電流値を検知し、前記検知電流値が第一の所定値以上かつ最小値となる第一のピーク間電圧を有する前記交流電圧に基づき、画像形成時に前記帯電手段に印加される帯電用交流電圧のピーク間電圧を決定する制御を行う制御手段と、を有する画像形成装置において、
前記第一のピーク間電圧を有する交流電圧印加時の前記検知電流値の平均値、最大値、最小値のうちの二つの差分を取り、
前記差分が第二の所定値より小さい場合は、前記帯電用交流電圧のピーク間電圧が、前記第一のピーク間電圧の大きさ以上の前記第二のピーク間電圧となるように制御し、
前記差分が第二の所定値以上の場合は、前記帯電用交流電圧のピーク間電圧が、前記第二のピーク間電圧の大きさよりも大きい第三のピーク間電圧となるように制御を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 前記差分は、前記検知電流値の平均値と最小値との差分であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第二のピーク間電圧は、前記第一のピーク間電圧であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記第三のピーク間電圧は、前記帯電電圧出力手段が出力可能な前記第一のピーク間電圧よりも2段階大きいピーク間電圧であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記第三のピーク間電圧は、前記帯電電圧出力手段が出力可能な最大のピーク間電圧を有する交流電圧であることを特徴とする1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記差分が所定値より大きい場合において、
前記制御手段は、画像形成時に印加される交流電圧のピーク間電圧を、所定の期間経過後に前記第三のピーク間電圧から前記第二のピーク間電圧にすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記所定の期間の間に、前記第三のピーク間電圧から、前記第二のピーク間電圧に段階的に小さくしていくことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記所定の期間は、前記画像形成装置の電源がONにされてから、所定画像出力枚数が経過するまでの期間であることを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成装置。
- 前記帯電電圧出力手段は、AC成分とDC成分とを重畳したバイアスを作成することができる、一つの昇圧トランスを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の画像形成装置。
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Family Applications (1)
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JP2005282218A Withdrawn JP2007093924A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | 画像形成装置 |
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Cited By (4)
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JP2010019936A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Canon Inc | 帯電装置及び画像形成装置 |
JP2011154407A (ja) * | 2008-04-01 | 2011-08-11 | Canon Inc | 画像形成装置 |
-
2005
- 2005-09-28 JP JP2005282218A patent/JP2007093924A/ja not_active Withdrawn
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