JP4612617B2 - 半導体基材 - Google Patents
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Description
る事を示している。この事は、マスク上のラテラル成長の合体部分に新たな欠陥を多数誘起する可能性を示唆している。
成長層が積重されるとSi成分がこの結晶成長層中に移行するという、いわゆるオートドーピング汚染の問題があることも判明した。
さらに、Alを含む半導体材料、例えばAlGaNをSiO2マスク層付き基板上に成長
させた場合、マスク層上にも結晶成長し、選択成長自体が効果的に行えないという問題もあった。
消することが可能となる。
また、本発明の半導体基材は、サファイアC面基板を備え、前記基板の表面である結晶成長面は、段差で区画された凹面および凸面からなる凹凸面とされており、該段差は、該結晶成長面上に成長するAlxGa1−x−yInyN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)結晶の<11−20>方向に平行となるように形成されており、AlxGa1−x−yInyN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)結晶(マグネシウムを含むものを除く)が、前記基板の結晶成長面における凹部および凸部のそれぞれから成長し、隙間を残すことなくつながって、該結晶成長面を平坦に覆っている、半導体基材である。
に凹凸面を設けた後に、一回の成長でバッファ層成長から発光部等の半導体結晶層の成長を連続して行えるので、製造プロセスの簡略化が図れるという利点がある。また特には空洞部を形成する必要が無い為、熱放散の問題が回避できるなどの効果もあり特性向上、低
コスト化の面から非常に価値のある発明である。
図1(a)乃至(c)は本発明に係る半導体基材の結晶成長状態を説明するための断面図である。図において、1は基板であり、2は該基板1上に気相成長された半導体結晶をそれぞれ示している。基板1の結晶成長面には凸部11及び凹部12が形成されており、前記凸部11及び/または凹部12からファセット面を形成し得る素地面とされている。
かる問題が解消されるため、従来できなかったAlGaN低転位密度化が可能となり低転位で高品質な膜の成長が基板直上から可能となる。このため紫外線発光素子等で問題となるGaN層による光吸収がなくなり応用上特に好適である。
成し得る素地面とされている状態について説明する。
GaNの一般的な成長はMOCVD法などによりサファイアC面基板に低温バッファー層を介し、高温GaN膜を成長するものである。低温バッファー層上に高温GaNを成長するとバッファー層を核とし、その核が横方向成長しながら合体し、やがて平坦になるというものである。この時、サファイア基板には何も施されていない為、安定であるC面が出るように成長が進むため平坦化される。これは安定であるC面の成長速度に比べ横方向の成長速度が速い為である。
一方、横方向成長速度を抑え、C軸方向の成長速度を上げると、{1−101}などの斜めのファセットが形成し得る。本発明では基板の成長面に凹凸加工を施す事で、上記横方向成長を抑えている。
このような凹凸面の形成の態様としては、島状の点在型の凸部、ストライプ型の凸条からなる凸部、格子状の凸部、これらを形成する線が曲線である凸部などが例示できる。
なお幅の組み合わせだけでなく、凹部の深さ(凸部の高さ)hを変化させる事でもファセット面形成領域の制御が可能である。
また、凹部深さhは上記と同様の考えのもと検討をした結果、A,Bいずれか長い方の幅の20%以上とした時にファセットの形成が生じ、転位低減が促進されることが確認された。
成長を続けると、各凸部11から成長した結晶単位20がつながって、やがて図3(c)のように凹凸面を覆うことになる。かかる態様にあっても、ファセット面が形成されることにより転位の伝播を曲げる事ができ、低転位密度化を図ることができる。
のように薄膜を形成する他、実質的に結晶成長し得ない加工であれば特に制限はない。また、凹部又は凸部のいずれかを、実質的な結晶成長自体が起こり得ないような微小開口の凹部、又は微小幅の凸部とすることで、いずれかのみからファセット構造成長が起こるようにすることもできる。
ファセットが出易く、常圧成長では減圧に比べファセット面が出易い。
また成長温度を上げると横方向成長が促進されるが、低温成長すると横方向成長よりもC軸方向の成長が速くなり、ファセット面が形成されやすくなる。
以上成長条件によってファセット形状の制御が可能である事を示したが、本発明の効果が出る範囲内であれば、目的に応じ使い分ければよい。
c面サファイア基板上にフォトレジストのパターニング(幅:2μm、周期:4μm、ストライプ方位:ストライプ延伸方向がサファイア基板の<1−100>方向)を行い、RIE(Reactive Ion Etching)装置で2μmの深さまで断面方形型にエッチングした。この時のアスペクト比は1であった。フォトレジストを除去後、MOVPE装置に基板を装着した。その後、水素雰囲気下で1100℃まで昇温し、サーマルエッチングを行った。その後温度を500℃まで下げ、3族原料としてトリメチルガリウム(以下TMG)を、N原料としてアンモニアを流し、GaN低温バッファー層を成長した。つづいて温度を1000℃に昇温し原料としてTMG・アンモニアを、ドーパントとしてシランを流しn型GaN層を成長した。その時の成長時間は、通常の凹凸の施していない場合のGaN成長における2μmに相当する時間とした。
成長後の断面を観察すると、図1(b)に示すように凸部、凹部両方での成長が観察され
た。
間成長を行なった。結果、凹凸部を覆い、平坦になったGaN膜が得られた。
リア濃度をHall測定にて行なった。さらにX線ロッキングカーブ半値幅測定も行なった。
同様のストライプ方向、幅で形成した基材の上にGaNを4μm成長したサンプルも作成した。各サンプルの評価結果を表1に示す。
これは凹部でも貫通転位が曲げられる事が生じたためと考えられる。
一方、キャリア濃度は通常GaN成長と同程度であった。またXRCのFWHMは107secと一番小さく、総合的にみて高品質の膜であるといえる。
実施例1の内、凹凸部の形状を以下の様に変更した以外は同じとした。
(幅:2μm、周期:6μm、ストライプ方位:サファイア基板の<1−100>)を行い、RIE装置で0.5μmの深さまで断面方形型にエッチングした。
まれ平坦化した膜が得られていた。転位密度の観察を行なう為、実施例1と同様の手法でピットを形成し数を数えた。
凸部上部には転位に対応したピットはほとんど観測されなかった。これは凸部上ではファセット面が形成された状態で成長が進み、転位が横方向に曲げられた結果と考えられる。
一方、凹部のうち、凸部に近いあたりではピットはあまり観測されなかったが、中央付近の幅4μmの領域ではピットが多数見られた。これは、凹部中央付近ではファセット面
の形成が生じていないため、転位が表面まで伝播した結果と考えられる。しかしウエハー全体でみると、凹凸加工を施していない基板上の成長に比べ転位密度は低減していることがわかる。
実施例1の内、凹部にSiO2マスクを形成した以外は同じとし、GaNの成長を行なった。2μm相当成長した膜の断面を観察すると、図3(b)に示すように凸部上部にはファセット面を形成したGaNが成長していた。一方、凹部には膜は形成されていなかった。
成長をさらに行なうと隣り合う凸部上部のファセットはやがて合体した。その後、合体した谷部が埋まるように成長が進み、やがて凹部上部に空洞を残し平坦となったGaN膜が得られた。
エッチングによりピットを形成したところ凹部中央に若干の転位に対応するピットが確認されたが、それ以外ではピットはほとんど観測されなかった。
実施例1で得られた膜に連続してn型AlGaNクラッド層、InGaN発光層、p型AlGaNクラッド層、p型GaNコンタクト層を順に形成し、発光波長370nmの紫外LEDウエハーを作製した。
その後、電極形成、素子分離を行い、LED素子とした。ウェハ全体で採取されたLEDチップの出力の平均値と逆電流特性を評価した。比較対象としては、従来のELO技術を使って上記構造を作製した紫外LEDチップと通常のサファイア基板を使って上記構造を作製した紫外LEDチップである。これらの評価結果を表2に示す。
実施例1の内、半導体層成長時にトリメチルアルミニウム(TMA)を追加した以外は同じとした。
結果、AlGaN(Al組成0.2)の膜が凹凸部を覆うように平坦な膜が成長できていた。エッチングによりピットを形成したところ凸部上方部には転位に対応するピットは少なかった。これにより従来のELO技術では成し得なかったAlGaN膜の高品質化(低転位密度化)が本発明を用いてできた事を確認した。
次にGaNを基板として用いた例を示す。GaN基板上にフォトレジストのパターニング(幅:2μm、周期:4μm、ストライプ方位:GaN基板の<11−20>)を行い、RIE装置で2μmの深さまで断面方形型にエッチングした。フォトレジストを除去後、MOVPE装置に基板を装着した。その後、窒素、水素、アンモニア混合雰囲気下で1000℃まで昇温した。その後、原料としてTMG・アンモニアを、ドーパントとしてシランを流しn型GaN層を成長した。その時の成長時間は、通常の凹凸の施していない場合のGaN成長における4μmに相当する時間とした。
×104cm-3にピットが減少している事がわかった。このように既に転位の少ない基板に
対しても更なる転位密度低減効果があることが確認できた。
実施例1で作製したGaN結晶を第一結晶とし、その上に第二結晶を成長させた。まずGaN第一結晶にフォトレジストのパターニング(幅:2μm、周期:4μm、ストライプ方位:GaN基板の<11−20>)を行い、RIE装置で2μmの深さまで断面方形型にエッチングした。この時のパターニングは基板凸部の上に第一結晶の凹部がくるような配置とした。フォトレジストを除去後、MOVPE装置に基板を装着した。その後、窒素、水素、アンモニア混合雰囲気下で1000℃まで昇温した。その後、原料としてTMG・アンモニアを、ドーパントとしてシランを流しn型GaN層を成長した。その時の成長時間は、通常の凹凸の施していない場合のGaN成長における4μmに相当する時間とした。
がわかった。このように本実施例を繰り返す事により更なる転位密度低減効果があることが確認できた。
11 凸部
12 凹部
13 空洞部
2 半導体層
Claims (2)
- サファイアC面基板を備え、
前記基板の表面である結晶成長面は、段差で区画された凹面および凸面からなる凹凸面とされており、
該段差は、該結晶成長面上に成長するAlxGa1−x−yInyN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)結晶の<11−20>方向に平行となるように形成されており、
SiがドープされたAlxGa1−x−yInyN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)結晶が、前記結晶成長面における凹部および凸部のそれぞれからファセット構造を形成しながら成長し、隙間を残すことなくつながって、該結晶成長面を平坦に覆っている、
半導体基材。 - サファイアC面基板を備え、
前記基板の表面である結晶成長面は、段差で区画された凹面および凸面からなる凹凸面とされており、
該段差は、該結晶成長面上に成長するAlxGa1−x−yInyN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)結晶の<11−20>方向に平行となるように形成されており、
AlxGa1−x−yInyN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)結晶(マグネシウムを含むものを除く)が、前記結晶成長面における凹部および凸部のそれぞれからファセット構造を形成しながら成長し、隙間を残すことなくつながって、該結晶成長面を平坦に覆っている、
半導体基材。
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