JP4612319B2 - 放射線被曝量評価システム及びその評価方法 - Google Patents

放射線被曝量評価システム及びその評価方法 Download PDF

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本発明は、X線装置を用いた患者の医療被曝の評価技術に関するものであり、特に、診断又は治療前に予想被曝量を部位毎に表示・評価したり、診断又は治療中に実被曝積算量を部位毎にリアルタイム表示・評価したりする放射線被曝量評価システム及びその評価方法に関するものである。
放射線による診断又は治療を受ける患者の被曝は医療被曝であり、法的に線量限度を定めず、医療に対して責任を担う医師の判断に委ねられる。
医療被曝には線量限度を定めず、医療に対して責任を担う医師の判断に委ねられる理由として、(1)放射線の医療利用による利益がはっきりしていること、(2)線量限度として一律な値を示すことができないこと、(3)医師をはじめとする医療担当者は患者の被曝量の減少について必要な知識をもち常に努力していること、等が挙げられる。
従来のX線診断装置では、2次元又は3次元の人体モデル上に被曝領域と実被曝量とを表示する(例えば、特許文献1参照。)。このX線診断装置にてカテーテル術であるIVR(Interventional Radiology)を用いると、患者の被曝量は、透視被曝と撮影被曝の合算となる。透視被曝は透視線量率と総透視時間で、撮影被曝は撮影フレーム数と1フレーム当たりの線量でそれぞれ決まる。
特開2000−152924号公報(第5頁−第9頁、図1及び図2)
しかしながら、IVRでは、手技又は内容により長時間の透視と撮影が繰返される。その結果、患者のX線入射側の皮膚線量が確定的影響の閾値を超え、患者に皮膚障害等が発生することがある。
また、患者における限界被曝量については一般的に部位毎に定められているが、患者の個人情報次第では、患者によって、及び同一患者でも部位によって、その許容されうる許容被曝量は異なってくる。しかしながら、患者毎かつ部位毎に対応した許容被曝量を、予想被曝量及び実被曝積算量の評価基準とするシステムはない。
さらに、予想被曝量についてはX線診断装置の条件(X線条件及びX線装置位置条件等)によって異なってくるが、X線診断装置の条件毎かつ部位毎に対応した予想被曝量を、実被曝量の評価基準とするシステムはない。
よって、従来のX線診断装置では、診療又は治療計画の段階で、患者毎、部位毎及びX線診断装置の条件毎に、許容被曝量と予想被曝量とを比較して、予想される被曝量の妥当性を部位毎に検討することができなかった。
さらに、従来のX線診断装置では、診断又は治療中(臨床時)に、患者の実被曝量を表示することができる。しかし、実被曝量の妥当性は、患者毎、部位毎及びX線診断装置の条件毎に差があるものであるが、診断又は治療中の患者毎、部位毎及びX線診断装置の条件毎に、許容被曝量及び予想被曝量と実被曝積算量とを比較して、実際に受けたX線量の積算の妥当性を部位毎にリアルタイムに検討することができなかった。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、診断又は治療前の診断又は治療計画の段階で、所要患者における所要部位の診断又は治療計画の妥当性を適正に判断できる放射線被曝量評価システム及びその評価方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、診断又は治療中、所要患者における所要部位の診断又は治療の妥当性を適正にリアルタイムに判断できる放射線被曝量評価システム及びその評価方法を提供することにある。
本発明に係る放射線被曝量評価システムは、上述した課題を解決するために、患者の部位を診断又は治療するX線装置において、前記患者毎の個人情報と前記部位毎の限界被曝量とから前記患者毎かつ前記部位毎に、許容被曝量及びその許容被曝量に基づく1段階以上の許容被曝量閾値を記憶する許容被曝量記憶手段と、前記X線装置の条件毎かつ前記部位毎に、予想被曝量を記憶する予想被曝量記憶手段と、所要患者、複数の所要部位及び前記X線装置の所要条件を設定し、前記所要条件及び前記複数の所要部位に相当する複数の予想被曝量を前記予想被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量閾値前記段階毎に前記許容被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記読み込まれた各許容被曝量閾値と前記読み込まれた各予想被曝量とを前記所要部位毎に比較することで前記複数の所要部位の全てに相当する予想被曝量が前記複数の許容被曝量閾値以下であるかを前記段階毎に判断すると共に、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量を前記許容被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記読み込まれた各許容被曝量と前記読み込まれた各予想被曝量とを前記所要部位毎に比較することで前記複数の所要部位の全てに相当する予想被曝量が前記複数の許容被曝量以下であるかを判断することによって前記所要条件にて前記所要患者を診断又は治療する際の予想被曝量を3以上のリスクレベル評価する評価手段と、前記リスクレベルに応じて異なる出力を行なう出力手段と、が備えられた。
また、本発明に係る放射線被曝量評価システムは、患者の部位を診断又は治療するX線装置において、前記患者毎の個人情報と前記部位毎の限界被曝量とから前記患者毎かつ前記部位毎に、許容被曝量を記憶する許容被曝量記憶手段と、前記X線装置の条件毎かつ前記部位毎に、予想被曝量を記憶する予想被曝量記憶手段と、診断又は治療中に、所要患者、複数の所要部位及び前記X線装置の所要条件を基に前記複数の所要部位に相当する複数の実被曝積算量を算出して、前記所要条件及び前記複数の所要部位に相当する複数の予想被曝量を前記予想被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記実被曝積算量と前記読み込まれた各予想被曝量とを前記所要部位毎に比較することで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の予想被曝量以下であるかを判断すると共に、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量を前記許容被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記各実被曝積算量と前記読み込まれた各許容被曝量とを前記所要部位毎に比較することで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の許容被曝量以下であるかを判断することによって前記所要条件にて前記所要患者を診断又は治療する際の実被曝積算量を3以上のリスクレベル評価する評価手段と、前記リスクレベルに応じて異なる出力を行なう出力手段と、が備えられた。
本発明に係る放射線被曝量評価方法は、上述した課題を解決するために、患者の部位診断又は治療するX線装置の動作において、診断又は治療前に、前記患者毎の個人情報と前記部位毎の限界被曝量とから前記患者毎かつ前記部位毎に、許容被曝量及びその許容被曝量に基づく1段階以上の許容被曝量閾値が記憶される許容被曝量記憶工程と、診断又は治療前に、前記X線装置の条件毎かつ前記部位毎に、予想被曝量が記憶される予想被曝量記憶工程と、診断又は治療前に、所要患者、複数の所要部位及び前記X線装置の所要条件が設定され、前記所要条件及び前記複数の所要部位に相当する複数の予想被曝量がそれぞれ読み込まれ、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量閾値前記段階毎にそれぞれ読み込まれ、前記読み込まれた各許容被曝量閾値と前記読み込まれた各予想被曝量とが前記所要部位毎に比較されることで前記複数の所要部位の全てに相当する予想被曝量が前記複数の許容被曝量閾値以下であるかが前記段階毎に判断されると共に、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量がそれぞれ読み込まれ、前記読み込まれた各許容被曝量と前記読み込まれた各予想被曝量とが前記所要部位毎に比較されることで前記複数の所要部位の全てに相当する予想被曝量が前記複数の許容被曝量以下であるかが判断されることによって前記所要条件にて前記所要患者を診断又は治療する際の予想被曝量が3以上のリスクレベル評価される評価工程と、前記リスクレベルに応じて異なる出力を行なわれる出力工程と、を有する。
また、本発明に係る放射線被曝量評価方法は、患者の部位診断又は治療するX線装置の動作方法において、診断又は治療前に、前記患者毎の個人情報と前記部位毎の限界被曝量とから前記患者毎かつ前記部位毎に、許容被曝量が記憶される許容被曝量記憶工程と、診断又は治療前に、前記X線装置の条件毎かつ前記部位毎に、予想被曝量が記憶される予想被曝量記工程と、診断又は治療中に、所要患者、複数の所要部位及び前記X線装置の所要条件にて計測される実被曝量を基に前記複数の所要部位に相当する複数の実被曝積算量が算出され、前記所要条件及び前記複数の所要部位に相当する複数の予想被曝量がそれぞれ読み込まれ、前記実被曝積算量と前記読み込まれた各予想被曝量とが前記所要部位毎に比較されることで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の予想被曝量以下であるかが判断されると共に、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量がそれぞれ読み込まれ、前記各実被曝積算量と前記読み込まれた各許容被曝量とが前記所要部位毎に比較されることで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の許容被曝量以下であるかが判断されることによって前記所要条件にて前記所要患者を診断又は治療する際の実被曝積算量が3以上のリスクレベル評価される評価工程と、前記リスクレベルに応じて異なる出力が行なわれる出力工程と、を有する。
本発明に係る放射線被曝量評価システム及びその評価方法によると、診断又は治療前に、所要患者における所要部位の診断又は治療計画の妥当性を適正に判断できる。
また、本発明に係る放射線被曝量評価システム及びその評価方法によると、診断又は治療中に、所要患者における所要部位の診断又は治療の妥当性を適正にリアルタイムに判断できる。
以下、本発明に係る放射線被曝量評価システム及びその評価方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る放射線被曝量評価システムの実施の形態を示す概略図である。
図1は、放射線被曝量評価システム10と、一般的なX線装置、例えば患者の診断又は治療を行なうX線診断装置11、とを示し、この放射線被曝量評価システム10には、患者毎の個人情報(年齢、性別、体格及び過去の被曝積算量)と一般的に知られる部位毎の限界被曝量(mSv)とから患者毎かつ部位毎の許容被曝量(mSv)を許容被曝量テーブルとしてそれぞれ設定・記憶する許容被曝量設定・記憶手段12と、X線診断装置11の条件毎かつ部位毎の予想被曝量(mSv)を予想被曝量テーブルとしてそれぞれ設定・記憶する予想被曝量設定・記憶手段13と、診断又は治療前に予想被曝量のリスクレベルを評価すると共に、診断又は治療中に所要患者が実際に受けた被曝量(以下、「実被曝量」という。)を積算して実被曝積算量のリスクレベルを評価する予想被曝量・実被曝積算量評価手段14とが備えられる。
許容被曝量設定・記憶手段12には、患者の個人情報を記憶する患者情報記憶器21と、一般的に知られる部位毎の限界被曝量を記憶する限界被曝量記憶器22と、限界被曝量を個人情報にて補正して、許容被曝量及び許容被曝量閾値(以下、「許容被曝量等」という。)を患者毎かつ部位毎にそれぞれ設定する許容被曝量設定器23と、この許容被曝量設定器23にて設定された患者毎かつ部位毎の許容被曝量を許容被曝量テーブルとして記憶する許容被曝量記憶器24とが設けられる。
図2は、許容被曝量テーブルの一例を示すものである。
図2に示された許容被曝量テーブルには、患者毎(患者A,B,C,…)かつ部位毎(部位1,2,3,4,…)に、許容被曝量等がそれぞれ設定され記憶されている。
一方、図1に示された予想被曝量設定・記憶手段13には、X線診断装置11の条件毎かつ各部位に予想被曝量をそれぞれ設定する予想被曝量設定器31と、この予想被曝量設定器31にて設定された条件毎かつ部位毎の予想被曝量及び予想被曝量閾値(以下、「予想被曝量等」という。)を予想被曝量テーブルとして記憶する予想被曝量記憶器32とが設けられる。
図3は、予想被曝量テーブルの一例を示すものである。
図3に示された予想被曝量テーブルには、X線診断装置11の条件毎(透視条件a1,透視条件a2,透視条件a3,…,撮影条件b1,撮影条件b2,撮影条件b3,…)かつ部位毎(部位1,2,3,4,…)に、予想被曝量等がそれぞれ設定されて記憶されている。
図1に示された予想被曝量・実被曝積算量評価手段14には、予想被曝量のリスクレベルのシミュレーションを実施しようとする所要患者を設定する所要患者設定器41と、所要患者における所要部位を設定する所要部位設定器42と、X線透視に関するX線診断装置11の条件を設定する透視条件設定器43と、X線撮影に関するX線診断装置11の条件を設定する撮影条件設定器44とが設けられる。
さらに、予想被曝量・実被曝積算量評価手段14には、診断又は治療前に、所要患者設定器41及び所要部位設定器42にて設定された所要患者及び所要部位に相当する所要許容被曝量等を許容被曝量記憶器24から読み込む一方、所要部位設定器42、透視条件設定器43及び撮影条件設定器44にて設定された所要部位及び所要条件に相当する所要予想被曝量を予想被曝量記憶器32から読み込んで、所要許容被曝量等と所要予想被曝量とを比較する比較・評価器46と、この比較・評価器46にて比較された結果を出力する表示器47とが設けられる。
加えて、比較・評価器46は、X線診断装置11を用いた診断又は治療中(臨床時)に、許容被曝量記憶器24から読み込まれた所要患者及び所要部位に相当する所要許容被曝量等と、診断又は治療中に計測された実被曝量から算出された実被曝積算量とを比較し、また、予想被曝量記憶器32から読み込まれた所要条件及び所要部位に相応する所要予想被曝量等と、実被曝積算量とを比較することができる。さらに、その比較結果が表示器47に出力される。
また、図1に示されたX線診断装置11は、X線管が寝台天板の下方に位置するアンダーテーブルの場合として示される。なお、X線診断装置11は、X線管が寝台天板の上方に位置するオーバーテーブルの場合でもよい。
X線診断装置11には、大きくは、保持装置51及び本体制御装置52が備えられる。保持装置51のCアーム(図示しない)の一端には、本体制御装置52から高電圧電力の供給を受けて、この高電圧電力の条件に応じてX線を曝射するX線管55と、X線管55の出射側にシリコンゴム等で形成されハレーションを防止するために所定量の照射X線を減衰させる補償フィルタ56と、出射X線を絞って不要部位へのX線照射を防ぐ、複数枚の鉛羽で構成されるX線照射野絞り57と、所要患者における所要部位の受ける実被曝量をリアルタイムに計測する線量計58とが設けられる。
また、寝台天板60を挟んだCアームのもう一方の端部に設けられるX線TV装置61には、透過X線を入射させるI.I.(Image Intensifier)62が設置され、このI.I.62の出力側には変換された光学像を適切な大きさに補正する光学系64と、補正された光学像をTV映像信号に変換するTVカメラ(又は撮影素子)65とが具備される。I.I.62は、図示しない入力蛍光面、光電陰極、収束(フォーカス)電極、陽極及び出力蛍光面で構成される大形の真空管、入力窓並びに高圧電源等からなり、TVカメラ65のTV映像信号は、本体制御装置52に送られるようになっている。なお、I.I.62からTVカメラ65までの映像系は、平面検出器に置き換えられてもよい。
本体制御装置52では、X線管55、X線照射野絞り57、寝台天板60及びI.I.62等の制御を行なうことができ、所要患者における所要部位の透視・撮影像を表示させたり、画像に対し拡大/諧調/空間フィルタ処理、及びノイズを除去するための加算処理等を行なったりすることができる。
次いで、放射線被曝量評価システム10を用いた放射線被曝量評価方法について、図4に示されたフローチャートを用いて説明する。
まず、診断又は治療前に、患者毎の個人情報(年齢、性別、体格及び過去の被曝積算量等)が、許容被曝量設定・記憶手段12の患者情報記憶器21に入力され、記憶される(ステップS1)。
一方、一般的に知られる部位毎の限界被曝量(mSv)が、許容被曝量設定・記憶手段12の限界被曝量記憶器22に入力され、記憶される(ステップS2)。
ステップS1にて記憶された患者毎の個人情報と、ステップS2にて記憶された部位毎の限界被曝量とが許容被曝量設定器23に読み込まれ、許容被曝量設定器23にて限界被曝量が患者毎かつ部位毎にそれぞれ補正され、許容被曝量(mSv)が算出される。また、患者毎かつ部位毎のそれぞれの許容被曝量閾値(mSv)、例えば許容被曝量の90%の被曝量、が設定される。
ここで、年齢による限界被曝量の補正では、患者が成年者の場合は限界被曝量を許容被曝量とし、未成年者の場合は限界被曝量に所要係数、例えば0.8、を乗じて部位毎に許容被曝量を求める。性別及び体格による限界被曝量の補正についても、年齢による限界被曝量の補正と同様に、患者を場合分けして限界被曝量に所要係数をそれぞれ乗じて許容被曝量を求める。また、過去の被曝積算量による限界被曝量の補正では、限界被曝量から過去の被曝積算量を減算して部位毎に許容被曝量を求める。
なお、患者毎かつ部位毎の許容被曝量には、放射線診療従事者(医師及び医療放射線技師等)によって判断される診断主義が加味されてもよい。診断主義が加味される場合、放射線診療従事者によって患者毎かつ部位毎の許容被曝量がマニュアルで補正される。
患者毎かつ部位毎のそれぞれの許容被曝量等は許容被曝量記憶器24に入力され、図2に示された許容被曝量テーブルのように、許容被曝量記憶器24に記憶される(ステップS3)。
続いて、放射線被曝量評価システム10の予想被曝量設定・記憶手段13に設ける予想被曝量設定器31にて予想被曝量(mSv)がX線診断装置11の条件毎かつ部位毎にそれぞれ算出される。部位毎のそれぞれの予想被曝量は、X線診断装置11の各種条件から表面線量簡易換算式(NDD:Non Dosimeter Dosimetry)によって表面入射線量として算出される。また、X線診断装置11の条件毎かつ部位毎のそれぞれの予想被曝量閾値、例えば予想被曝量の90%の被曝量、が設定される。
X線診断装置11の条件には、X線条件や保持装置位置条件があり、X線条件には、管電圧(kV)、管電流(mA)、X線照射時間(msec.)、補償フィルタ56及びX線照射野絞り57の開口度等がある。また、保持装置位置条件には、Cアーム(図示しない)のLAO/RAO、CRA/CAU及びSID(Source-Image Distance)がある。
X線診断装置11の条件毎かつ部位毎のそれぞれの予想被曝量等は予想被曝量記憶器32に入力され、図3に示された予想被曝量テーブルのように、予想被曝量記憶器32に記憶される(ステップS4)。
続いて、診断又は治療計画が検討される。
まず、予想被曝量・実被曝積算量評価手段14に設ける所要患者設定器41に、予想被曝量及び実被曝積算量のリスクレベルのシミュレーションを実施しようとする所要患者、例えば患者A、が入力され設定される(ステップS5)。加えて、所要部位設定器42に、予想被曝量及び実被曝積算量のリスクレベルのシミュレーションを実施しようとする所要部位、例えば部位1,2,3,4が入力され設定される(ステップS6)。
さらに、予想被曝量・実被曝積算量評価手段14に設ける透視条件設定器43及び撮影条件設定器44の少なくとも一方に、予想被曝量及び実被曝積算量のリスクレベルのシミュレーションを実施しようとするX線診断装置11の所要条件、例えば透視条件a1,a2,a3、撮影条件b1,b2,b3が入力され設定される(ステップS7)。
ただし、以下の説明では、ステップS7の所要条件として透視条件a1のみを設定した場合について説明する。
予想被曝量・実被曝積算量評価手段14に設ける比較・評価器46では、ステップS3にて許容被曝量記憶器24に記憶された許容被曝量テーブルから、ステップS5及びS6にて設定された患者Aにおける部位1〜4毎の所要許容被曝量等(以下、「(患者)A/(部位)1〜4/許容被曝量等」と略す。)が読み込まれる。一方、比較・評価器46では、予想被曝量記憶器32に記憶された予想被曝量テーブルから、ステップS6及びS7にて設定された透視条件a1における部位1〜4毎の所要予想被曝量(以下、「(条件)a1/(部位)1〜4/予想被曝量」と略す。)が読み込まれる(ステップS8)。
比較・評価器46では、ステップS8にて読み込まれたA/1〜4/許容被曝量等と、同じくステップS8にて読み込まれたa1/1〜4/予想被曝量とが部位毎に比較される。比較・評価器46では、まず、a1/1〜4/予想被曝量とA/1〜4/許容被曝量閾値とが部位1〜4毎に比較され、a1/1〜4/予想被曝量のうち全ての部位のa1/1〜4/予想被曝量が、ステップS3にて予め部位1〜4毎に設定されたA/1〜4/許容被曝量閾値以下であるか否かが判断される(ステップS9)。ステップS9にてYes、すなわち、全ての部位のa1/1〜4/予想被曝量がA/1〜4/許容被曝量閾値以下であると判断された場合、患者Aに対して透視条件a1にて診断又は治療を行なっても、部位1〜4については予想被曝量のリスクレベルは小さいと評価される。よって、表示器47に、「リスク小」の通知が部位1〜4毎に出力される(ステップS10)。
一方、ステップS9にてNo、すなわち、a1/1〜4/予想被曝量のうち少なくとも1つの部位のa1/1〜4/予想被曝量がA/1〜4/許容被曝量閾値を超えると判断された場合、A/1〜4/許容被曝量閾値を超える部位のa1/1〜4/予想被曝量のうち全ての部位のa1/1〜4/予想被曝量が、ステップ3にて予め部位1〜4毎に設定されたA/1〜4/許容被曝量以下であるか否かが判断される(ステップS11)。ステップS11にてYes、すなわち、全ての部位のa1/1〜4/予想被曝量がA/1〜4/許容被曝量以下であると判断された場合、患者Aに対して透視条件a1にて診断又は治療を行なおうとすると、A/1〜4/許容被曝量閾値を超えるa1/1〜4/予想被曝量に相当する部位については予想被曝量のリスクレベルは大きいと評価される。よって、表示器47に、A/1〜4/許容被曝量閾値を超えるa1/1〜4/予想被曝量に相当する部位について、「リスク大」の通知が出力される(ステップS12)。
また、ステップS11にてNo、すなわち、a1/1〜4/予想被曝量のうち少なくとも1つの部位のa1/1〜4/予想被曝量がA/1〜4/許容被曝量を超えると判断された場合、患者Aに対して透視条件a1にて診断又は治療を行なおうとすると、A/1〜4/許容被曝量を超えるa1/1〜4/予想被曝量に相当する部位については予想被曝量のリスクレベルは特に大きいと評価される。よって、表示器47に、「診断又は治療計画再検討」の通知が出力され(ステップS13)、ステップS7に戻り、透視条件及び撮影条件が再検討される。
なお、「リスク大」及び「診断又は治療計画再検討」の通知は、音声等にて出力されてもよい。
図5は、所要許容被曝量等と所要予想被曝量との比較結果の表示例を示した棒グラフである。
図5に示された棒グラフは、ステップS8にて読み込まれた所要許容被曝量等、例えばA/1〜4/許容被曝量等と、同じくステップS8にて読み込まれた所要予想被曝量、例えばa1/1〜4/予想被曝量との関係を示している。なお、表示例は図5に示された棒グラフに限定されず、例えば被曝量の数値表示及び人体分布表示等でもよい。
図5に示された棒グラフのような関係では、ステップS9の判断にてNo、すなわち、a1/1〜4/予想被曝量のうち部位2のa1/2/予想被曝量が、A/2/許容被曝量閾値を超えると判断される。また、ステップS11の判断にてYes、すなわち、A/2/許容被曝量閾値を超える部位2のa1/2/予想被曝量が、A/2/許容被曝量以下と判断される。よって、図5に示されたグラフのような関係によると、ステップS12のように、患者Aにおける部位2について「リスク大」のメッセージが表示される。
よって、A/1〜4/許容被曝量等とa1/1〜4/予想被曝量とが部位毎に比較されることで、診断又は治療による予想被曝量のリスクレベルを部位毎に評価することができる。
なお、ステップS3にて、許容被曝量閾値を、許容被曝量の90%の被曝量として1つ設定したが、許容被曝量閾値を設定しなくてもよく、また、許容被曝量閾値を複数設定することで、予想被曝量のリスクレベルを数段階にて評価することができる。
続いて、X線診断装置11を用いた診断又は治療が行なわれる。
まず、ステップS5にて設定された患者AがX線診断装置11の保持装置51に設ける寝台天板60に載り、ステップS7にて設定された透視条件a1にて、X線管55に送信される管電圧、管電流及びX線照射時間、補償フィルタ56及びX線照射野絞り57の開口度がセットされる。さらに、透視条件設定器43では、保持装置位置条件、例えばCアーム(図示しない)のLAO/RAO及びCRA/CAU、並びにSIDがセットされる。
そして、ステップS6にて設定された部位1〜4にX線が曝射されて、患者Aにおける所要部位1〜4の診断又は治療が、透視条件a1にて開始される(ステップS14)。診断又は治療中、患者Aにおける部位1〜4の実被曝量が線量計58にてリアルタイムに計測される(ステップS15)。患者Aにおける部位1〜4の実被曝量のデータは、リアルタイムに比較・評価器46に入力される。
比較・評価器46では、ステップS15にて計測された患者Aにおける部位1〜4の実被曝量が部位1〜4毎に積算され、部位1〜4毎の実被曝積算量がリアルタイムに算出される(ステップS16)。
さらに、比較・評価器46では、ステップS16にてリアルタイムに算出された部位1〜4の実被曝積算量のうち全ての部位の実被曝積算量が、ステップS4にて予め部位1〜4毎に設定されたa1/1〜4/予想被曝量閾値以下であるか否かが判断される(ステップS18)。ステップS18の判断にてYes、すなわち、全ての部位の実被曝積算量がa1/1〜4/予想被曝量閾値以下であると判断された場合、患者Aに対して透視条件a1による診断又は治療を継続してもリスクは小さいと評価される。よって、表示器47に、「リスク小」の通知が部位毎に出力される(ステップS19)。
一方、ステップS18の判断にてNo、すなわち、部位1〜4の実被曝積算量のうち少なくとも1つの部位の実被曝積算量がa1/1〜4/予想被曝量閾値を超えると判断された場合、a1/1〜4/予想被曝量閾値を超える部位の実被曝積算量のうち全ての部位の実被曝積算量が、ステップS3にて予め部位1〜4毎に設定されたA/1〜4/許容被曝量閾値以下であるか否かが判断される(ステップS20)。ステップS20の判断にてYes、すなわち、全ての部位の実被曝積算量がA/1〜4/許容被曝量閾値以下であると判断された場合、患者Aに対して透視条件a1による診断又は治療を継続しようとすると、a1/1〜4/予想被曝量閾値を超える実被曝積算量に相当する部位については実被曝積算量のリスクが大きいと評価される。よって、表示器47に、「リスク大」の通知が部位毎に出力される(ステップS21)。
また、ステップS20の判断にてNo、すなわち、部位1〜4の実被曝積算量のうち少なくとも1つの部位の実被曝積算量がA/1〜4/許容被曝量閾値を超えると判断された場合、患者Aに対して透視条件a1による診断又は治療を継続しようとすると、A/1〜4/許容被曝量閾値を超える実被曝積算量に相当する部位については継続危険であると評価される。よって、表示器47に、「継続危険」の通知が出力され(ステップS22)、診断又は治療の終了が勧告される。また、この場合、診断又は治療を強制終了させてもよい。
なお、「リスク大」及び「継続危険」の通知は、音声等にて出力されてもよい。
図6は、所要許容被曝量等及び所要予想被曝量等と、実被曝積算量との比較結果の表示例を示した棒グラフである。
図6に示された棒グラフは、図5に示された棒グラフのように、ステップS8にて読み込まれた所要許容被曝量等、例えばA/1〜4/許容被曝量等と、ステップS8にて読み込まれた所要予想被曝量、例えばa1/1〜4/予想被曝量との関係を示している。
また、図6に示された棒グラフは、A/1〜4/許容被曝量等及びa1/1〜4/予想被曝量等と、部位1〜4の実被曝積算量との関係を示している。なお、表示例は図6に示された棒グラフに限定されず、例えば被曝量の数値表示、人体分布表示等でもよい。
図6に示された棒グラフのような関係では、ステップS18の判断にてYes、すなわち、全ての部位1〜4の実被曝積算量が、a1/1〜4/予想被曝量閾値以下であると判断される。よって、図6に示されたグラフのような関係によると、ステップS19のように、「リスク小」の通知が出力される。
また、ステップS19及びS21にて部位1〜4毎に通知が出力されると、X線診断装置11を用いた診断又は治療を終了するか否かが判断される(ステップS23)。ステップS23の判断にてYes、すなわち、診断又は治療を終了すると判断された場合、X線の曝射が終了される。
一方、ステップS23の判断にてNo、すなわち、診断又は治療を終了しないと判断された場合、ステップS15に戻り、患者Aにおける部位1〜4毎の実被曝量がリアルタイムに計測される。
なお、患者Aにおける部位1〜4の診断又は治療中に保持装置51の位置を動かす等、X線診断装置11の条件が変化する場合がある。その場合、X線診断装置11の条件変化前に積算した実被曝積算量を維持したままステップS15に戻り、条件変化後の実被曝量を、維持された実被曝積算量に積算していくものとする。
放射線診療従事者は、表示器47に出力された、図6に示されたグラフ等を見ながら患者Aにおける部位1〜4の診断又は治療を行なうことで、部位1〜4への実被曝積算量の時間的な変動をリアルタイムに把握することができる。さらに、放射線診療従事者は、現在の部位1〜4への実被曝積算量が、A/1〜4/許容被曝量等及びa1/1〜4/予想被曝量等に対してどの程度なのかをリアルタイムに把握することもできる。
なお、予想被曝量閾値及び許容被曝量閾値を、予想被曝量及び許容被曝量の90%の被曝量として1つずつ設定したが、予想被曝量閾値及び許容被曝量閾値を設定しなくてもよく、また、予想被曝量閾値及び許容被曝量閾値を複数設定することで、現在の実被曝積算量のリスクレベルを数段階にてリアルタイムに評価することができる。
また、本実施の形態では、X線装置としてX線診断装置11を用いて説明したが、X線診断装置11に限定されるものではなく、例えばCT(Computerized Tomography)装置を用いた診断にも適用できる。
放射線被曝量評価システム10及びその評価方法によると、診断又は治療計画の段階で、所要患者毎及びX線診断装置11の所要条件毎に、所要許容被曝量と所要予想被曝量とを比較し、所要許容被曝量に対する所要予想被曝量を部位毎に評価することができ、所要患者における所要部位の診断又は治療計画の妥当性を適正に判断できる。
また、放射線被曝量評価システム10及びその評価方法によると、診断又は治療中、所要患者毎及びX線診断装置11の所要条件毎に、所要許容被曝量及び所要予想被曝量と実被曝積算量とを比較し、所要許容被曝量及び所要予想被曝量に対する実被曝積算量を部位毎に評価することができ、所要患者における所要部位の診断又は治療の妥当性を適正にリアルタイムに判断できる。
本発明に係る放射線被曝量評価システムの実施の形態を示す概略図。 許容被曝量テーブルの一例を示す図。 予想被曝量テーブルの一例を示す図。 本発明に係る放射線被曝量評価方法を示すフローチャート。 所要許容被曝量等と所要予想被曝量との比較結果の表示例を示した棒グラフ。 所要許容被曝量等及び所要予想被曝量等と、所要部位の実被曝積算量との比較結果の表示例を示した棒グラフ。
符号の説明
10 放射線被曝量評価システム
11 X線診断装置
12 許容被曝量設定・記憶手段
13 予想被曝量設定・記憶手段
14 予想被曝量・実被曝積算量評価手段

Claims (11)

  1. 患者の部位を診断又は治療するX線装置において、
    前記患者毎の個人情報と前記部位毎の限界被曝量とから前記患者毎かつ前記部位毎に、許容被曝量及びその許容被曝量に基づく1段階以上の許容被曝量閾値を記憶する許容被曝量記憶手段と、
    前記X線装置の条件毎かつ前記部位毎に、予想被曝量を記憶する予想被曝量記憶手段と、
    所要患者、複数の所要部位及び前記X線装置の所要条件を設定し、前記所要条件及び前記複数の所要部位に相当する複数の予想被曝量を前記予想被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量閾値前記段階毎に前記許容被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記読み込まれた各許容被曝量閾値と前記読み込まれた各予想被曝量とを前記所要部位毎に比較することで前記複数の所要部位の全てに相当する予想被曝量が前記複数の許容被曝量閾値以下であるかを前記段階毎に判断すると共に、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量を前記許容被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記読み込まれた各許容被曝量と前記読み込まれた各予想被曝量とを前記所要部位毎に比較することで前記複数の所要部位の全てに相当する予想被曝量が前記複数の許容被曝量以下であるかを判断することによって前記所要条件にて前記所要患者を診断又は治療する際の予想被曝量を3以上のリスクレベル評価する評価手段と
    前記リスクレベルに応じて異なる出力を行なう出力手段と、
    が備えられたことを特徴とする放射線被曝量評価システム。
  2. 患者の部位を診断又は治療するX線装置において、
    前記患者毎の個人情報と前記部位毎の限界被曝量とから前記患者毎かつ前記部位毎に、許容被曝量を記憶する許容被曝量記憶手段と、
    前記X線装置の条件毎かつ前記部位毎に、予想被曝量を記憶する予想被曝量記憶手段と、
    診断又は治療中に、所要患者、複数の所要部位及び前記X線装置の所要条件を基に前記複数の所要部位に相当する複数の実被曝積算量を算出して、前記所要条件及び前記複数の所要部位に相当する複数の予想被曝量を前記予想被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記実被曝積算量と前記読み込まれた各予想被曝量とを前記所要部位毎に比較することで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の予想被曝量以下であるかを判断すると共に、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量を前記許容被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記各実被曝積算量と前記読み込まれた各許容被曝量とを前記所要部位毎に比較することで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の許容被曝量以下であるかを判断することによって前記所要条件にて前記所要患者を診断又は治療する際の実被曝積算量を3以上のリスクレベル評価する評価手段と
    前記リスクレベルに応じて異なる出力を行なう出力手段と、
    が備えられたことを特徴とする放射線被曝量評価システム。
  3. 前記予想被曝量記憶手段は、前記X線装置の条件毎かつ前記部位毎に、前記予想被曝量に基づく1段階以上の予想被曝量閾値を記憶し、
    前記評価手段は、前記所要条件及び前記複数の所要部位に相当する複数の予想被曝量閾値を前記段階毎に前記予想被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記各実被曝積算量と前記読み込まれた各予想被曝量閾値とを前記所要部位毎に比較することで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の予想被曝量閾値以下であるかを前記段階毎に判断することを特徴とする請求項2に記載の放射線被曝量評価システム。
  4. 前記許容被曝量記憶手段は、前記患者毎かつ前記部位毎に、前記許容被曝量に基づく1段階以上の許容被曝量閾値を記憶し、
    前記評価手段は、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量閾値を前記段階毎に前記許容被曝量記憶手段からそれぞれ読み込み、前記各実被曝積算量と前記読み込まれた各許容被曝量閾値とを前記所要部位毎に比較することで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の許容被曝量閾値以下であるかを前記段階毎に判断することを特徴とする請求項2に記載の放射線被曝量評価システム。
  5. 前記複数の許容被曝量、前記複数の予想被曝量及び前記複数の実被曝積算量をグラフにて前記所要部位毎に表示する表示手段がさらに備えられたことを特徴とする請求項2に記載の放射線被曝量評価システム。
  6. 患者の部位診断又は治療するX線装置の動作において、
    診断又は治療前に、前記患者毎の個人情報と前記部位毎の限界被曝量とから前記患者毎かつ前記部位毎に、許容被曝量及びその許容被曝量に基づく1段階以上の許容被曝量閾値が記憶される許容被曝量記憶工程と、
    診断又は治療前に、前記X線装置の条件毎かつ前記部位毎に、予想被曝量が記憶される予想被曝量記憶工程と、
    診断又は治療前に、所要患者、複数の所要部位及び前記X線装置の所要条件が設定され、前記所要条件及び前記複数の所要部位に相当する複数の予想被曝量がそれぞれ読み込まれ、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量閾値前記段階毎にそれぞれ読み込まれ、前記読み込まれた各許容被曝量閾値と前記読み込まれた各予想被曝量とが前記所要部位毎に比較されることで前記複数の所要部位の全てに相当する予想被曝量が前記複数の許容被曝量閾値以下であるかが前記段階毎に判断されると共に、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量がそれぞれ読み込まれ、前記読み込まれた各許容被曝量と前記読み込まれた各予想被曝量とが前記所要部位毎に比較されることで前記複数の所要部位の全てに相当する予想被曝量が前記複数の許容被曝量以下であるかが判断されることによって前記所要条件にて前記所要患者を診断又は治療する際の予想被曝量が3以上のリスクレベル評価される評価工程と
    前記リスクレベルに応じて異なる出力を行なわれる出力工程と、
    を有することを特徴とする放射線被曝量評価方法。
  7. 前記複数の許容被曝量及び前記複数の予想被曝量がグラフにて前記所要部位毎に表示される表示工程をさらに有することを特徴とする請求項に記載の放射線被曝量評価方法。
  8. 患者の部位診断又は治療するX線装置の動作方法において、
    診断又は治療前に、前記患者毎の個人情報と前記部位毎の限界被曝量とから前記患者毎かつ前記部位毎に、許容被曝量が記憶される許容被曝量記憶工程と、
    診断又は治療前に、前記X線装置の条件毎かつ前記部位毎に、予想被曝量が記憶される予想被曝量記工程と、
    診断又は治療中に、所要患者、複数の所要部位及び前記X線装置の所要条件にて計測される実被曝量を基に前記複数の所要部位に相当する複数の実被曝積算量が算出され、前記所要条件及び前記複数の所要部位に相当する複数の予想被曝量がそれぞれ読み込まれ、前記実被曝積算量と前記読み込まれた各予想被曝量とが前記所要部位毎に比較されることで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の予想被曝量以下であるかが判断されると共に、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量がそれぞれ読み込まれ、前記各実被曝積算量と前記読み込まれた各許容被曝量とが前記所要部位毎に比較されることで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の許容被曝量以下であるかが判断されることによって前記所要条件にて前記所要患者を診断又は治療する際の実被曝積算量が3以上のリスクレベル評価される評価工程と
    前記リスクレベルに応じて異なる出力が行なわれる出力工程と、
    を有することを特徴とする放射線被曝量評価方法。
  9. 前記予想被曝量記憶工程では、前記X線装置の条件毎かつ前記部位毎に、前記予想被曝量に基づく1段階以上の予想被曝量閾値が記憶され、
    前記評価工程では、前記所要条件及び前記複数の所要部位に相当する複数の予想被曝量閾値が前記段階毎にそれぞれ読み込まれ、前記各実被曝積算量と前記読み込まれた各予想被曝量閾値とが前記所要部位毎に比較されることで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の予想被曝量閾値以下であるかが前記段階毎に判断されることを特徴とする請求項に記載の放射線被曝量評価方法。
  10. 前記許容被曝量記憶工程では、前記患者毎かつ前記部位毎に、前記許容被曝量に基づく1段階以上の許容被曝量閾値が記憶され、
    前記評価工程では、前記所要患者及び前記複数の所要部位に相当する複数の許容被曝量閾値が前記段階毎にそれぞれ読み込まれ、前記各実被曝積算量と前記読み込まれた各許容被曝量閾値とが前記所要部位毎に比較されることで前記複数の所要部位の全てに相当する実被曝積算量が前記複数の許容被曝量閾値以下であるかが前記段階毎に判断されることを特徴とする請求項に記載の放射線被曝量評価方法。
  11. 前記複数の許容被曝量、前記複数の予想被曝量及び前記複数の実被曝積算量がグラフにて前記所要部位毎に表示される表示工程をさらに有することを特徴とする請求項に記載の放射線被曝量評価方法。
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