JP2007175323A - 放射線情報の蓄積方法及び放射線情報の表示システム - Google Patents

放射線情報の蓄積方法及び放射線情報の表示システム Download PDF

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Abstract

【課題】人体のどの部分にどれだけの放射線が被曝しているかの情報を三次元で表示する放射線情報の表示方法および表示システムを提供する。
【解決手段】本発明の放射線情報の表示方法は、被検体に対して放射線を照射した第1照射量と該第1照射量を照射した被検体の第1部位とを記録し、被検体の第1の三次元形体を作成し、第1の三次元形体(160)を表示部に表示するとともに、第1照射量及び第1部位領域を第1の三次元形体に重ねて表示する。
【選択図】図5

Description

本発明は、2つ以上の放射線診断・治療装置を使った診断・治療に関するもので、具体的には、放射線診断・治療装置の際に、患者がこれまでに浴びている放射線量の三次元情報を蓄積するシステムに関する。
健康診断においては、例えばX線などの放射線を患者に照射して診断するCR装置、CT装置、PET装置などがあり、また、病気治療においては放射線ビームを患者体内の腫瘍に向けて照射する治療装置などがある。放射線の被曝量に関しては、法令で所定期間内における放射線被曝量(許容線量)が規定されている。
アナログ画像時代には線量の過多はフィルムが真っ黒になるので判断できた。しかし、デジタル画像では線量が過多でも画像は適正な濃度となり,むしろノイズが少ない良好な画質の画像となるので、医師又は放射線技師(操作者)にとって問題のない画像として見過ごされやすい。また、施設における適正な撮影条件を決定する場合においても画質の良い条件を選ぶ傾向が強く、線量を多めに設定する傾向がある。
このため、一病院内では放射線被曝量を考慮するため、LANを利用して患者情報その他を伝達する病院情報システム(HIS:Hospital Information System)、放射線に関する患者情報管理に関するコンピュータシステム(RIS:Radiology Information System)などを利用して診断情報管理などをコンピュータシステムで管理する場合もある。
しかし、患者が他の病院に移送された場合などには、必ずしも放射線被曝量が移送された病院に伝わらない場合も生じる。また、HIS又はRISを使用していてもモダリティが異なる装置であると放射線被曝量の情報連携がうまくいっていない。さらに、法令で規定されている許容線量は、患者の年齢又は人体の部位、例えば大人の手足の関節と妊娠時の女子の腹部とでは基準が大きく異なり、単に患者がどれだけ放射線を被曝しているかの情報では不十分であり、どの部位にどれだけの放射線が被曝しているかの情報が必要であった。
特開2005−169127号公報
放射線を使った診断・治療を受ける患者にとっては、低被曝は最大の関心ごとの一つである。また、医者又は放射線技術者は、許容線量であったとしても少ない被曝で患者を放射線診断・治療してあげたいと考えている。
そこで、本発明は、人体のどの部分にどれだけの放射線が被曝しているかの情報を三次元で表示する放射線情報の表示方法および表示システムを提供することを目的とする。
第1の観点の放射線情報の表示方法は、被検体に対して放射線を照射した第1照射量と該第1照射量を照射した被検体の第1部位とを記録し、被検体の第1の三次元形体を作成し、第1の三次元形体を表示部に表示するとともに、第1照射量及び第1部位領域を第1の三次元形体に重ねて表示する。この構成により、操作者に対して、放射線の過被曝の危険性を喚起することができる。また、操作者は、放射線の被曝を伴う診断・医療行為を実施することによってもたらされる患者個人の健康状態の改善あるいは社会全体の保健上の便益と、被曝によるリスク等とを考慮することができる。このような表示方法を導入する病院は、患者にやさしい病院とアピールすることにつながる。
第2の観点の放射線情報の表示方法は、第1記録ステップと異なるときに、被検体に対して放射線を照射した第2照射量と第2照射量を照射した被検体の第2部位とを記録する第2記録ステップを含み、表示ステップは、表示部に第1の三次元形体に重ねて表示された第1照射量及び第1部位領域に、第2照射量及び第2部位領域を重ねて表示する。この構成により、操作者は、これまで何度も放射線を被曝している患者に対して、適した診断・医療行為を実施することができる。なお、第1部位領域と第2部位領域とが同じ部位であってもよい。
第3の観点の放射線情報の表示システムは、被検体の第1部位に対して第1照射量の放射線を照射する第1の放射線装置と、被検体の三次元形体を作成する形体作成装置と、第1照射量および前記第1部位を前記三次元形体に合わせて表示する表示装置とを含む。この構成により、
操作者に対して、放射線の過被曝の危険性を喚起することができる。
第4の観点の放射線情報の表示システムは、被検体の第2部位に対して第2照射量の放射線を照射する第2の放射線装置を含み、表示装置が前記三次元形体に重ねて表示された第1照射量及び第1部位領域に、第2照射量及び第2部位領域を重ねて表示する。この構成において、第1部位領域と第2部位領域とが同じ部位であってもよく、第2の放射線装置が第1の放射線装置と同じであってもよい。例えば、同じ放射線装置で何度も同じ部位を診断・治療する必要があるからである。この場合でも、操作者は、患者がこれまで何度も放射線を被曝していることを表示から確認できるので、適した診断・医療行為を実施することができる。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。
(システムの全体構成)
図1は、本発明の一実施形態にかかる放射線の被曝情報を蓄積するシステムである。本実施形態は、大別して、X線CT装置10、デジタルX線撮影装置(CR:Computed Radiography、以下CR装置という)20、およびポジトロン断層撮影装置(PET:Positron
Emission Tomography、以下PET装置という)30が検査装置として配置されている。これらX線CT装置10、CR装置20及びPET装置30は、LANケーブル50で互いに接続されており、さらに、LANケーブル50には被曝情報を蓄積する主演算装置100が接続されている。本実施形態では、LANケーブル50一定の区切られた領域の通信のみで説明するが、広域のネットワークであるWANで接続されていてもよく、インターネットに接続されていてもよい。具体的には、日本のある病院にX線CT装置10が設置され、米国のある病院にCR装置20が設置されている状況でもよい。また、実施形態では、上記3種類の画像の発生装置を挙げているがこれに限定するものではない。
X線CT装置10は、CT操作コンソール11、CT走査ガントリ12及びCT撮影寝台13を具備している。CT操作コンソール11では、患者HBの診断の際に、患者HBの部位のCT画像だけではなく、そのCT画像を撮影する際に、患者HBのどの部位をどれくらいの放射線量X(線量当量H(Sv)又は吸収線量D(Gy)を含む。以下放射線量Xで説明する。)で撮影したかのデータを記録している。
CR装置20は、CR操作コンソール21及び撮影部22を具備している。CR操作コンソール21では、患者HBの診断の際に、患者HBの部位のX線画像だけではなく、そのX線画像を撮影する際に、患者HBのどの部位をどれくらいの放射線量Xで撮影したかのデータを記録している。
PET装置30は、PET操作コンソール31、PET走査ガントリ32及びPET撮影部22を具備している。CR操作コンソール21では、患者HBの診断の際に、患者HBの部位のPET画像だけではなく、そのPET画像を撮影する際に、患者HBのどの部位をどれくらいの放射線量Xで撮影したかのデータを記録している。
CT操作コンソール11、CR操作コンソール21及びPET操作コンソール31では、患者HBのどの部位にどれくらいの放射線量Xが照射されたかが記録されている。この患者HB名、患者HBの部位及び放射線量Xなどが、LANケーブル50を介して主演算装置100に送られる。主演算装置100は、モニター101、メインコンピュータ102及びプリンタ103から構成される。さらに、メインコンピュータ102は、記録媒体として内部のハードディスク(不図示)だけでなく、持ち運びが可能な外部記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD-ROM、USBメモリ、カードなど)104に記録することが可能となっている。主演算装置100内のハードディスク又はROMには、患者HBの放射線量Xの三次元情報を表示したり蓄積したりための画像処理などのソフトウエハが記録されている。
主演算装置100では、どの患者HBに、それぐらいの放射線量Xがどの部位に照射されたかを患者HBの三次元の体全体体型又は一部の体型を含めて記録し蓄積する。記録された患者HBの情報はモニター101で医師又は放射線技師は確認することができる。
(メインコンピュータ102の第1フローチャート110)
図2は、患者HBの放射線の被曝に関して、患者HBの三次元の身体情報とともに放射線量Xを表示する第1フローチャート110である。
ステップS111にて、メインコンピュータ102は、まず、患者HBを特定する。このフローチャートの説明では患者HBとする。患者HBであることは、図4に示すように電子カルテ150などの情報を利用する。電子カルテ150には、患者HB情報151と診断治療履歴152とが含まれる。患者HB情報151には、患者HBのID番号、氏名、生年月日、身長及び体重などが含まれており、その患者HB情報を使って患者HBであることを特定する。
ステップS112にて、メインコンピュータ102は、CT装置10のCT操作コンソール11、CR装置20のCR操作コンソール21、又はPET装置30のPET操作コンソール31のいずれか一つの装置から、診断治療履歴152から診断日、放射線量X、放射線を照射した部位などの情報(以下、放射線量Xに関する情報)を受け取る。
ステップS113にて、メインコンピュータ102は、すでに患者HBの放射線量Xに関する三次元の身体モデル160を蓄積しているか否かを判断する。三次元の身体モデル160とは、患者HBの全身体型又は部位体型の三次元データ、つまり患者HBの体型の輪郭である。すでに患者HBの三次元の身体モデル160を蓄積しているのであれば、三次元の身体モデル160を新たに作成する必要がないのでステップS117に進み、まだ患者HBの三次元の身体モデル160を作成していないので、三次元の身体モデル160を新たに作成するためステップS114に進む。
ステップS114では、メインコンピュータ102は、電子カルテ150の情報及びCT装置10、CR装置20又はPET装置30のいずれかの画像情報を入力する。
ステップS115では、患者HB情報151の身長及び体重、及びCT装置10又はPET装置30の全身断層像があればその断層像から患者HBの三次元の身体モデル160を作成する。身体の一部分の部位しかなければ、その部位だけの患者HBの三次元の身体モデル160を作成してもよい。CT装置10又はPET装置30の断層像があれば、患者HBの心臓又は肝臓などの内臓の位置の情報を得ることができる。このため三次元の身体モデル160には、身体の外周輪郭だけでなく内臓や骨格などの三次元位置情報も含むことができる。
患者HBの三次元の身体モデル160を作成する方法として、CR装置20のX線画像の輪郭から、CT装置10又はPET装置30のスカウト(Scout)画像の輪郭から作成することも可能である。また、図面には記載していないがMRI装置のスカウト(Scout)画像を利用してもよい。さらには、一般に使用されるデジタルカメラで患者HBを撮影し、その画像から輪郭抽出する画像処理のソフトウエハを利用して三次元の身体モデル160を作成してもよい。スカウト(Scout)画像、画像取得装置であるデジタルカメラで撮影した画像からは、内臓の三次元位置情報も含むことができず、身体の外周輪郭だけからなる三次元の身体モデル160となる。すなわち、三次元の身体モデル160を作成する形体作成装置としては、CT装置10、CR装置20又はPET装置30などの放射線装置からデジタルカメラまでを含まれる。
ステップS116では、患者HBの三次元の身体モデル160に対してステップS112で取得した放射線量Xに関するデータを、三次元の身体モデル160の部位に対応して蓄積する。ここで、放射線量Xに関するデータとは、放射線量X自体の値又はルックアップテーブルなどを使い放射線量Xの比例した表示に適したデータに変換した値を含むものである。
患者HBの三次元の身体モデル160及び放射線量Xは、医用画像と通信の標準規格であるDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格を画像規格として使用することが好ましい。DICOM規格は、病院内外で、異なった製造業者の、異なった種類(マルチモダリティ)のデジタル画像機器(画像の発生装置(CT、MRI、超音波画像装置、核医学画像装置、CR、フィルムディジタイザ等)、画像の保管装置(サーバ等)、画像の表示・処理・診断装置(CRT、ワークステーション等)、画像の印刷装置(レーザイメージャ等))を、ネットワーク又は画像保存媒体で相互に接続して、患者HBの画像検査情報のやり取りや、画像データの伝送を可能とする。しかし、これに限られるのではなく、JPEG又はMPEGなどの画像規格を用いてもよい。
ステップS117では、すでに患者HBの三次元の身体モデル160が存在しているので、すでに蓄積してある患者HBの三次元の身体モデル160に対して、さらにステップS112で取得した放射線量Xに関するデータを、身体モデル160の部位に対応して蓄積する。すなわち、異なる時期に被曝した放射線量Xを互いに関連付けて記録することができる。
ステップS118では、医者又は放射線技術者が観察できるように、モニター101に患者HBの三次元の身体モデル160に放射線量Xが重ねて表示される。必要があれば、プリンタ103で、患者HBの三次元の身体モデル160に放射線量Xが重ねて表示された図面を印刷することができる。また、患者HBが別の病院に自分の放射線の被曝状態を知らせるために、持ち運びが可能な外部記録媒体104にコピーすることができる。
(メインコンピュータ102の第2フローチャート120)
図3は、患者HBの放射線の被曝に関して、患者HBの三次元情報とともに放射線量Xを表示する第2フローチャート120である。第1フローチャート110と第2フローチャート120とが異なる箇所を以下説明する。異なる箇所は、ステップS113において、すでに患者HBの放射線量Xに関する三次元の身体モデル160を蓄積している場合である。第1フローチャート110と同じステップには同じ符号を第2フローチャート120に付してある。
ステップS121では、メインコンピュータ102は、電子カルテ150の情報及びCT装置10、CR装置20又はPET装置30のいずれかの画像情報を入力する。
ステップS122では、ステップS115と同様に、患者HB情報151の身長及び体重、及びCT装置10又はPET装置30の全身断層像があればその断層像から患者HBの三次元の身体モデル160を作成する。
ステップS123では、すでに蓄積されてある三次元の身体モデル160と、ステップS122で作成した三次元の身体モデル160とを比較する。ほぼ同じ三次元の身体モデル160であればそのまま合成する。しかし、大きく三次元の身体モデル160が異なることがある。例えば、患者HBが身体の成長が著しい学生であって、すでに蓄積されてある三次元の身体モデル160が1年前のものだったとする。この場合には、すでに蓄積されてある三次元の身体モデル160(過去の三次元の身体モデル160)よりステップS122で作成した三次元の身体モデル160と大きさが大きくなっている。そこで、過去の三次元の身体モデル160を今回ステップS122で作成した三次元の身体モデル160に合わせるようにする。そして過去の三次元の身体モデル160と今回の三次元の身体モデル160とを合成する。
具体的には、過去の三次元の身体モデル160から、頭蓋骨、背骨及び骨盤などの主要な骨格画像を取り出し、ステップS122で作成した三次元の身体モデル160から同様に、頭蓋骨、背骨及び骨盤などの主要な骨格画像を取り出す。これらの主要な骨格画像の大きさ(太さ、長さ)を比較し大きさの倍率を求める。そして、その倍率を過去の三次元の身体モデル160にかけて、過去の三次元の身体モデル160をステップS122で作成した三次元の身体モデル160とほぼ同じ大きさにして、両者を合成する。過去の三次元の身体モデル160には、被曝した放射線量Xが身体の部位と関連付けられているため、同じ倍率をかけて身体の部位も移動させる。なお、身体の部位が、心臓、胃、肝臓などの内臓である場合には、画像処理でこれら内臓の形状が特定しやすい。このような身体の部位に対しては、骨格画像の大きさから求められた倍率をかけるのではなく、ステップS122で作成した三次元の身体モデル160の個々の内臓の位置に合わせて合成することが可能である。
また、過去の三次元の身体モデル160が、デジタルカメラで撮影した画像から作成された身体の外周輪郭だけからなる三次元の身体モデル160であり、ステップS122で作成した三次元の身体モデル160がCT装置10の断層像で作成された内臓の三次元の位置情報も含むものである場合には、より細かい三次元の位置情報を有する三次元の身体モデル160に合わせて合成することができる。
ステップS124では、患者HBの三次元の身体モデル160に対してステップS112で取得した放射線量Xに関するデータを、合成された三次元の身体モデル160の部位に対応して蓄積する。これにより、過去の三次元の身体モデル160に蓄積されていた放射線量Xに加え、新たな放射線量Xが身体の部位と関連付けられて蓄積される。そして、ステップS118で、医者又は放射線技術者が観察できるように、モニター101に患者HBの合成された三次元の身体モデル160に放射線量Xが重ねて表示される。
(モニター101で表示される三次元の身体モデル160の表示例)
図5は、モニター101で表示される三次元の身体モデル160に放射線量Xを重ねて表示した例である。なお、三次元の身体モデル160は、斜視像、断層像などの身体モデルを含むが、図5では、身体の正面像と側面像とから表示される身体モデルを示す。また、放射線を被曝している箇所は灰色で示し、放射線量Xが大きくなるにつれて灰色の色が濃くなるように描いてある。
図5のAは、X線CT装置10で患者HBの頭部のみをヘリカルスキャンにより撮影した場合である。対象部位である頭部が均一に放射線量Xを被曝した状態を示している。
図5のBは、CR装置20で患者HBの肺部を背中側から撮影した場合である。対象部位である背中から腹部に向けて放射線量Xを被曝した状態を示している。背中側から一方方向に放射線を被曝しているので背中側の方が腹部側より多くの放射線量Xを被曝している。このため、図5のBは、背中から腹部に向けて灰色が薄くなるように放射線量Xが描かれている。
図5のCは、PET装置30で患者HBを撮影した場合である。PET装置30は、放射性薬剤の投与により人体内部の特定の臓器に分布した放射性元素の位置を体外から放出される放射線により測定する。つまり、陽電子(ポジトロン)を放出する放射性同位元素で標識をつけた放射性薬剤を放射線源にしている。図5のCでは、脳および胃の特定部位に集中した放射性薬剤からの放射線量Xにより患者HBが被曝した状態を示している。放射性薬剤が特定部位に集中した箇所が、放射線量Xが一番多く、特定部位から距離が離れるにつれて放射線量Xが少なくなる。このため、図5のCは、特定部位から距離が離れるにつれて灰色が薄くなるように放射線量Xが描かれている。
図2のステップS117又は、図3のステップS123及びステップS124において、すでに蓄積してある患者HBの放射線量Xに関するデータと新たな放射線量Xに関するデータとを、三次元の身体モデル160の部位に対応して重ねて表示する。すると、図5のモニター101に描かれたような三次元の身体モデル160になる。頭部に関しては、X線CT装置10で頭部が均一に被曝した放射線量XとPET装置30で頭部が特定部位から放射状に被曝した放射線量Xとが、重ねて表示されている。腹部に関しては、CR装置20で背中から腹部に向けて被曝した放射線量XとPET装置30で胃から放射状に被曝した放射線量Xとが、重ねて表示されている。
患者HBがこれまで被曝した放射線量Xを蓄積してモニター101に表示しているため、何度も被曝している部位は濃い灰色になっている。このため、医師又は放射線技師は患者HBのこれまでの被曝の状態を容易に確認することができる。図5では、放射線量Xの被曝状態の多少を灰色の濃淡で表現したが、カラー画像で色の識別で表現してもよい。また、モニター101上で三次元の身体モデル160の特定部位にマウスポインター(不図示)を移動させると、放射線量X(線量当量H(Sv)又は吸収線量D(Gy))の数値を同時に表示するようにしてもよい。
(三次元の身体モデル160の利用方法)
図6は、放射線量Xに関するデータ含む三次元の身体モデル160の利用方法を示したフローチャート130である。なお、このフローチャート130では、主演算装置100を使ったシステムではなく、X線CT装置10のみ単体で本発明を適用する例である。
ステップS131では、患者HBは、新たな病院においてCT装置10で診断してもらうため、別の病院でコピーしてもらった自分の放射線量Xの被曝状態を記録した外部記録媒体104を新たな病院に持参する。新たな病院内の医師又は放射線技師は、外部記録媒体104を受け取りCT操作コンソール11に挿入する。CT操作コンソール11がまだ三次元の身体モデル160の放射線量Xの蓄積に対応していない場合に備えて、外部記録媒体104に三次元の身体モデル160の表示及び作成、並びに放射線量Xの蓄積に関するソフトウエアを入れておいてもよい。
ステップS132では、CT操作コンソール11が放射線量Xに関する三次元の身体モデル160の蓄積データの受取り、ステップS133で三次元の身体モデル160の蓄積データをCT操作コンソール11のモニターに表示する。
ステップS134において、医師又は放射線技師は、初めての患者HBがこれまでどのくらい放射線量Xをその部位に被曝してきたかを、モニターを見ながら確認することができる。これにより、医師又は放射線技師は、患者HBのどの部位に対して放射線量Xをどれぐらい照射できるかをCT操作コンソール11で設定する。患者HBは、CT装置10による不必要な被曝を避けることができ、医師又は放射線技師は必要な医療被曝を最小にする為ための配慮ができるようになる。なお、医師又は放射線技師は、CT装置10を使用しないでその他の代替の診療手法によって得られる利益ならびにその診療手法に伴うリスクなども検討することができる。
ステップS135において、今回CT装置10によって被曝した放射線量Xに関するデータを、患者HBの部位(三次元位置情報)と関連付けて蓄積する。ステップS136において、医師又は放射線技師はステップS134で設定した結果が適当であったか否かを確認するため、別の病院で蓄積してあった患者HBの放射線量Xに関するデータと今回の放射線量Xに関するデータとを重ねてCT操作コンソール11のモニターに表示する。
なお、ステップS136の表示を、ステップS134中に入れたフローチャートでもよい。医師又は放射線技師は、患者HBのどの部位に対して放射線量Xをどれぐらい照射できるかをCT操作コンソール11で設定する。そして、CTスキャンを実際に行う前に前もって、どの部位がどのくらいの放射線量Xの被曝になるかをCT操作コンソール11のモニターに表示するのである。ある部位の放射線被曝が制限値を超えてしまうおそれがあるか否かを前もって知ることができる。放射線被曝が制限値を超えるのであれば、CT操作コンソール11で放射線量Xを設定し直し、患者にとって安全な範囲で放射線量Xを照射できる。
以上の実施形態では、図1において互いに異なる放射線装置で構成していたが、同じ種類の放射線装置で構成してもよい。また放射線を患者HBに照射して診断する放射線診断装置で説明したが、病気治療においては放射線ビームを患者HB体内の腫瘍に向けて照射する放射線治療装置に本発明を適用してもよい。さらに、放射線診断装置と放射線治療装置との組み合わせでも本発明を適用できる。
また、以上の実施形態では、放射線量X(線量当量H(Sv)又は吸収線量D(Gy))で説明してきたが、複数のX線CT装置10で構成する場合には、CT値から算出した被曝量に相当する値を適用してもよい。さらに、骨、臓器などのX線鋭敏度がわかれば、X線照射に対するよるX線鋭敏度を三次元の身体モデル160に加えて表示してもよい。なお、放射線を照射した照射量という概念には、CT値から換算した被曝量を含む。
三次元の身体モデル160と放射線量Xとを外部記録媒体に記録することを主に説明してきたが、内部のハードディスクに記録するようにしてもよく、いわゆる図4で示した電子カルテに、三次元の身体モデル160と放射線量Xの蓄積情報とを加えて記録するようにしてもよい。当業者は、各請求項の範囲及び技術思想から逸脱しない限り、上述の実施形態を種々異なって適合化して、変更することができる。
本発明の一実施形態にかかる放射線の被曝情報を蓄積するシステム図。 患者HBの三次元情報とともに放射線量Xを表示する第1フローチャート。 患者HBの三次元情報とともに放射線量Xを表示する第2フローチャート。 電子カルテを示す図。 モニターで表示される三次元の身体モデルに放射線量Xを重ねた図。 放射線量Xに関するデータ含む三次元の身体モデルの利用方法を示したフローチャート。
符号の説明
10 …… X線CT装置
11 …… CT操作コンソール
20 …… CR装置
21 …… CR操作コンソール
30 …… PET装置
31 …… PET操作コンソール
100 …… 主演算装置
101 …… モニター、
102 …… メインコンピュータ
103 …… プリンタ
150 …… 電子カルテ
160 …… 三次元の身体モデル
HB …… 患者

Claims (8)

  1. 被検体に対して放射線を照射した第1照射量と該第1照射量を照射した前記被検体の第1部位とを記録する第1記録ステップと、
    前記被検体の第1の三次元形体を作成する第1形体作成ステップと、
    前記第1の三次元形体を表示部に表示するとともに、前記第1照射量及び前記第1部位領域を、前記第1の三次元形体に重ねて表示する表示ステップと
    を含むことを特徴とする放射線情報の表示方法。
  2. 前記第1記録ステップと異なるときに、前記被検体に対して放射線を照射した第2照射量と該第2照射量を照射した前記被検体の第2部位とを記録する第2記録ステップを含み、
    前記表示ステップは、前記表示部に前記第1の三次元形体に重ねて表示された前記第1照射量及び前記第1部位領域に、前記第2照射量及び前記第2部位領域を重ねて表示することを特徴とする請求項1に記載の放射線情報の表示方法。
  3. 前記第1記録ステップと異なるときに、前記被検体に対して放射線を照射した第2照射量と該第2照射量を照射した前記被検体の第2部位とを記録する第2記録ステップと、
    前記第2記録ステップの際に、前記被検体の第2の三次元形体を作成する第2形体作成ステップと、
    前記第1の三次元形体と前記第2の三次元形体とを合成し、第3の三次元形体を作成する形体合成ステップとを含み、
    前記表示ステップは、前記表示部に前記第3の三次元形体に、前記第1照射量及び前記第1部位領域ならびに前記第2照射量及び前記第2部位領域を重ねて表示することを特徴とする請求項1に記載の放射線情報の表示方法。
  4. 前記形体合成ステップは、前記第1の三次元形体および前記第2の三次元形体の作成時期の古い方を新しい方に合わせて合成することを特徴とする請求項1に記載の放射線情報の表示方法。
  5. 前記第1および第2形体作成ステップは、形体作成装置で得られた前記被検体の画像から、前記被検体の第1および第2の三次元形体を作成することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の放射線情報の表示方法。
  6. 被検体の第1部位に対して第1照射量の放射線を照射する第1の放射線装置と、
    前記被検体の三次元形体を作成する形体作成装置と、
    前記第1照射量および前記第1部位を前記三次元形体に合わせて表示する表示装置と
    を含むことを特徴とする放射線情報の表示システム。
  7. 前記被検体の第2部位に対して第2照射量の放射線を照射する第2の放射線装置を含み、
    前記表示装置は、前記三次元形体に重ねて表示された前記第1照射量及び前記第1部位領域に、前記第2照射量及び前記第2部位領域を重ねて表示することを特徴とする請求項6に記載の放射線情報の表示システム。
  8. 前記形体作成装置は、前記第1の放射線装置および前記被検体を撮像して画像を取得する画像取得装置の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の放射線情報の表示システム。
JP2005378060A 2005-12-28 2005-12-28 放射線情報の蓄積方法及び放射線情報の表示システム Pending JP2007175323A (ja)

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