JP4611891B2 - 省エネルギーサービス提供方法、電動機の仕様決定方法、圧縮機のバージョンアップサービス方法、永久磁石電動機の駆動装置を用いた省エネルギーサービスの提供方法、圧縮機交換方法、冷凍空調装置 - Google Patents

省エネルギーサービス提供方法、電動機の仕様決定方法、圧縮機のバージョンアップサービス方法、永久磁石電動機の駆動装置を用いた省エネルギーサービスの提供方法、圧縮機交換方法、冷凍空調装置 Download PDF

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Description

本発明は、電動機及びそれを駆動する駆動装置を用いたサービスの提供方法に関するもので、電動機定数を駆動装置自身で同定することによって新たに創出可能なサービスに関する。
従来の永久磁石電動機の電動機定数を駆動装置自身で同定する技術は、電動機に流れる電流と電動機に印加する電圧を同定可能なように制御して、電動機の逆起電圧定数を同定する構成のものである。(例えば、特許文献1参照)。
また、上記と同様電動機に流れる電流と電動機に印加する電圧を同定可能なように制御して、電動機の逆起電圧定数を同定する構成するものもある。(例えば、特許文献2参照)。
また、電動機が回転中に印加電圧を遮断し、その際の端子電圧と速度を検出することによって、逆起電圧定数を算出する構成のものもある。(例えば、特許文献3参照)。
また、任意の方向の軸に所定の入力電流を流し、任意の方向と直交する方向の軸の電流が0となるような座標軸上で、永久磁石電動機の磁石磁束φを回転中に検出するものもある。(例えば、特許文献4参照)。
また、dq軸成分の電流から永久磁石電動機の磁束演算器の演算係数を調整することで鎖交磁束を同定する構成のものもある。(例えば、特許文献5参照)。
また、トルク指令電流値とフィードバックしたトルク電流検出値とから永久磁石電動機の鎖交磁束を推定し、推定した鎖交磁束に基づいてトルク指令電流値を出力するような構成のものもある。(例えば、特許文献6参照)。
また、3種のパルス印加によって得られた電流を静止座標変換することで永久磁石電動機のd軸およびq軸のインダクタンスを計測する構成のものもある。(例えば、特許文献7参照)。
さらに、インバータ導入による初期投資を少なくしながら、省エネルギ効果を提供する省エネサービスに関するものもある。(例えば、特許文献8、9参照)。
特開2000−341999号公報 特開平9−191698号公報 特開2000−245191号公報 特開2000−312498号公報 特開平9−182499号公報 特開平10−229700号公報 特開2001−69783号公報 特開2001−155083号公報 特開2002−327947号公報
特許文献1に開示されている技術は、同期電動機の回転子位置を検出しない位置センサレス方式を採用している。そのため、速度の推定や位置の推定を行うことも同時に行うような制御ブロックになっている。
しかしながら、速度や位置を推定するために電動機定数は必要であるが、その電動機定数を同定する為に、γδ軸上の電流の推定値と検出値とから誘起電圧を推定してから、電動機定数を同定している。このように制御ブロックを構成すると、電動機定数の同定に誤差が生じると、速度や位置の推定にも誤差を生じる結果となり、回転子位置の推定に誤差が生じると、さらに3相電流をγδ軸上の電流に変換する部分にも誤差が発生する。したがって、推定の推定にて成り立つ制御であるため、全ての推定に対して加算された誤差を極力小さくしないとならず、高性能な制御が困難であった。
さらに、γδ軸電流を定数同定のために電流制御するため、同定のために電圧を印加しており、モータの最高効率動作点となるような最適電圧印加となっておらず効率が悪い状態で使用していた。また、特許文献1に開示されている技術は、電動機の効率よりも速度応答性や安定性などいった制御性能を追求するための技術であり、電動機効率の最適化や省エネなどを満足できなかった。
また、特許文献2にも同様な技術が記載されているが、位置推定を行う制御ブロック内部にて電動機定数を同定、推定をする制御ブロックを構成しており、これも制御性能を追求する技術であり、電動機効率の最適化や省エネなどを満足できていない。
さらに、特許文献3に示される技術は、電動機が回転中に印加電圧を遮断し、その際の端子電圧と速度を検出することによって、逆起電圧定数を算出するものである。また、特許文献3に示される技術では、一時的にも印加電圧を遮断してしまうため、電動機の速度が低下する。したがって、電動機に接続されている負荷によっては、印加電圧を遮断することが不可能であることもある。また、負荷の慣性力が小さい場合、印加電圧の遮断後に素早く電動機の端子電圧および速度を検出する検出の速度応答も必要であり、そのような状態の速度の検出は、非常に高い精度が要求され、高コストとなっていた。
また、印加電圧の遮断を瞬時に解除しても電動機が停止もしくは停止状態に近い状態にまで速度が低下してしまい、再起動といった状況に陥る可能性がある。センサレス駆動の場合、100%起動が確実に行えるとは言えないため、逆起電圧定数の同定のために電動機が一時的にも停止してしまう恐れがあった。
さらに、特許文献4にも永久磁石同期電動機の電動機定数を同定する同定方法の技術が開示されている。永久磁石の磁束φを回転中に検出する方法が示されているが、位置センサレスではなく、位置センサを用いたセンサ駆動の構成であるため、特許文献4に示される技術をセンサレス駆動に適用することはコスト的にも技術的にも非常に困難であった。
また、特許文献5、および特許文献6にも電動機定数を同定する技術が示されているが、前述と同様に位置センサを使用することによって電動機定数を精度良く検出可能な技術であって、位置センサレスの場合、適用は困難である。
さらに、特許文献7に示されている技術についてであるが、パルス印加によりインダクタンスを計測する技術が開示されている。しかしながら、電動機がLR負荷であることは公知の技術であり、微少時間のパルス印加によって、LR回路の抵抗成分(R)は無視できることも公知の技術である。また、特許文献7に示されている技術は、スイッチング素子のu+、v−、w−とu−、v+、w−とu−、v−、w+の3種のパルス印加によって得られた電流を静止座標変換することでインダクタンスを計測できるとしている。
しかしながら、このように微少時間パルスを印加するとして、その微少時間は永久磁石電動機の時定数L/Rよりも充分に短い時間と記されている。定数が不明である電動機定数を計測するためのパルス時間が電動機定数の時定数L/Rよりも充分短い時間というのは矛盾がある。
さらに、パルス時間が短すぎる場合、電流が充分に流れずに、パルス印加による残留磁束によって、電流にオフセットが発生し正確なインダクタンス計測ができなくなるといった課題がある。この課題解決のため印加パルスの微少時間を広げる必要があるが、電動機定数の時定数L/Rよりも充分短い時間程度に抑える必要があり、ある程度、インダクタンス成分の値が既知である場合には、有効であるが、インダクタンス成分の値が未知の場合には使用困難である。
また、特許文献7には逆起電圧定数を算出する技術についても示されている。本公報での方式は、既存のセンサレス駆動中に推定した起電力による速度誤差を調整するように起電力係数を調整するというもので、起電力推定を行うセンサレス制御でのみ適用できる技術である。
さらに、特許文献8や特許文献9では、インバータを有さないユーザーが省エネを希望した場合に、インバータによる容量制御での電力削減効果と言うメリットをユーザーへ提供するサービスが示されている。本発明では、モータの一定速よりもインバータによる容量制御を行なった方が電力が少ないことに着目し、インバータ導入による投資分を電力削減によって減る電気代からサービス料金を得るものである。
また、特許文献8や特許文献9に示されるサービスでは、インバータをすでに導入しているユーザーでは電力削減効果が発生しないため、本発明で説明するサービスは行うことができない。
上記のように、永久磁石電動機の電動機定数を同定する方法は提案されて始めているが、同定した結果の利用技術に関しては、実用化されていない。さらに、インバータが既に導入されている使用者に対する省エネルギの提供サービスは上述のような理由により困難であった。
本発明は上記の課題を解決するために鑑みられたもので、位置センサ駆動制御や位置センサレス駆動制御に関係なく、常に効率良く運転できる信頼性の高い電動機装置を用いたサービス及び電動機の駆動方法を用いたサービスを提供することを目的とする。また、位置センサ駆動制御や位置センサレス駆動制御に関係なく、電動機定数が未知の電動機であっても、電動機や電動機を搭載した圧縮機の交換を可能にするサービスを提供することを目的とする。
また、電動機定数が未知の電動機であっても、電動機を動作させることによって時々刻々変化する電動機定数を検出しながら、電動機を高効率動作状態にて運転する電動機装置及び電動機の駆動方法を用いたサービスを得ることを目的とする。更に本発明はインバータが既に導入されている場合であっても、位置センサ駆動制御や位置センサレス駆動制御に関係なく、電動機定数が未知の電動機に対し、電動機や電動機を搭載した圧縮機の交換を可能にし、電動機を高効率動作状態にて運転する電動機装置及び電動機の駆動方法を用いたサービスを得ることを目的とする。
また、位置センサレス駆動を実現し、かつ位置センサレス駆動に対し効率良く運転できる電動機装置を用いたサービスを提供することを目的とする。本発明は効率の良い信頼性の高い冷凍サイクル装置を用いたサービスおよび冷凍空調装置を提供することを目的とする。
更に本発明は、電動機の真の回転座標軸を推定することが可能な推定器を有することで、どのような位置センサレス駆動においても逆起電圧定数検出を実現し、かつ軸推定器を利用した位置センサレス駆動も実現する電動機の駆動装置を用いたサービスを提供することを目的とする。さらに、パルス印加の時間に係わらず精度良くインダクタンスを計測する電動機の駆動装置を用いたサービスを得ることを目的とする。
更に本発明は、異なる電動機の仕様であっても、印加電圧量、加速する周波数および起動判別を行う周波数を起動時の電動機の軸負荷に応じてインバータである駆動装置自身が適値に収束させることで、電動機の確実な起動を実現し、また起動状態を判別する電動機の駆動装置を用いた各種のサービスを提供することを目的としている。
また、本発明は電動機を駆動する上で必要とする電動機定数を同定するよう構成された電動機定数の同定機能を有する電動機の駆動装置を用いて電動機や圧縮機の高性能なものへの交換サービス、および省エネルギー提供サービスを行うことを目的とする。
また、顧客に対する設備変更による初期投資費用を低減でき、省エネルギーが達成できる省エネルギーサービスを提供することを目的とする。また、如何なる仕様の電動機搭載製品であっても、短期間で開発でき、しかも低コストである電動機の駆動装置および電動機を用いたサービスを提供することを目的とする。
本発明の省エネルギーサービス提供方法は、電動機が搭載された製品を購入した顧客、あるいは購入しようとする顧客に対しサービス契約を締結するサービス契約締結ステップと、前記サービス契約に基づき如何なる仕様の電動機でも駆動可能な駆動装置を提供する駆動装置提供ステップと、前記駆動装置により前記電動機を駆動することにより前記電動機を搭載した製品の性能が向上するように前記電動機を搭載した製品を駆動制御してグレードアップする製品グレードアップステップと、を備えたものである。
本発明によれば、自動チューニングインバータを用いたサービスを提供することで、ユーザへ安価に省エネ技術の提供やユーザで製造する製品への電動機の容易な導入が可能となる。また常に効率の良い運転が可能になる。
図1は、本発明の実施の形態1を表す永久磁石電動機の駆動方法を説明する図である。
図2は、本発明の実施の形態1を表すサービスのフローを説明する説明概念図である。
図3は、本発明の実施の形態1を表すサービスのフローを説明するフローチャート図である。
図4は、本発明の実施の形態1を表すサービスを説明するための全体構成図である。
図5は、本発明の実施の形態1を表す別のサービスを説明するための全体構成図である。
図6は、本発明の実施の形態1を示すサービスのフローを説明する別の説明概念図である。
図7は、本発明の実施の形態1を示すサービスのフローを説明する別のフローチャート図である。
図8は、本発明の実施の形態1を表すサービスのフローを説明する別の説明概念図である。
図9は、本発明の実施の形態1を表すサービス契約のフローを説明する別のフローチャート図である。
図10は、本発明の実施の形態1で説明する誘導電動機における回転数とトルクの関係を示した図である。
図11は、本発明の実施の形態1で説明する永久磁石電動機における回転数とトルクの関係を示した図である。
図12は、本発明の実施の形態1を表すブロック図である。
図13は、本発明の実施の形態1を表す別のブロック図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態を説明する前に、圧縮機と圧縮機を駆動する駆動装置であるインバータについて説明する。空気調和機などの冷凍・空調装置に搭載されている圧縮機は、永久磁石電動機を用いたものが普及している。永久磁石電動機は同期電動機であるため、電動機を構成する回転子の位置に応じて、インバータにて通電位相を制御する必要がある。永久磁石電動機である同期電動機を使用するため、すべりロスがないなど高い省エネルギー性を有する。
しかしながら、圧縮機は高温高圧の密閉状態の容器内部に電動機を配置させるため、圧縮機の場合には電動機の回転子位置を検出する位置検出器を配置することが困難である。そのため、位置センサレス駆動が圧縮機駆動の主流となっている。
永久磁石電動機の位置センサレス方法には、2つの方法がある。一つは、矩形波駆動と呼ばれる図1(a)に示す波形の駆動方法であり、もう一つは正弦波駆動と呼ばれる図1(b)に示す波形の駆動方法である。図1は永久磁石電動機の駆動方法を説明するための図であり、図1(a)は矩形波駆動、図1(b)は正弦波駆動の場合である。矩形波駆動の場合、図1(a)に示すように通電が休止される休止区間があり、この休止区間中に電動機の端子より検出できる逆起電圧を検出して、回転子位置を検出することで位置センサレスを実現する方法である。
この矩形波駆動による位置センサレス駆動が一般的に用いられており、矩形波駆動を用いた場合、通電休止区間中に電動機の逆起電圧を直接検出可能なため、仕様の異なる永久磁石電動機であっても駆動することが可能である。
正弦波駆動による位置センサレス駆動は、インバータに接続される永久磁石電動機の仕様を表す電動機定数を利用し、この電動機定数から回転子位置もしくは通電位相を演算によって求め、位置センサレスを実現する方法である。
この正弦波駆動による位置センサレス駆動の場合、矩形波駆動に対し、静音性に優れ、また、電動機のV/fと呼ばれる回転数に対する印加電圧の傾きも大きくすることが出来る。電動機のV/fが大きくなるということは、電動機に流れる電流を低減できると言うことなので、一般的にV/fの大きな電動機の方が効率面で優れた電動機と言える。
そのため、ここ数年、正弦波駆動による圧縮機用のインバータが製品化され始めているが、正弦波駆動は電動機定数を利用しているため、インバータと電動機を一体として電動機定数が既知の状態で取り扱う必要があり、インバータが内部に有するデータと異なる電動機定数の電動機が接続されている場合、電動機を駆動することができない。
矩形波駆動を利用した駆動装置であれば、圧縮機を交換しただけでも圧縮機は駆動可能であったが、正弦波駆動の場合には、電動機定数が必要なため、単純に圧縮機の交換をしただけでは駆動不可能であり、駆動装置であるインバータの交換も必要となる。そこで、どのような仕様の永久磁石電動機であっても、電動機の定数をインバータ自身で同定し、同定した電動機定数を用いて電動機を駆動できるように自動チューニング機能をインバータに付加することによって、どのような仕様の電動機を搭載した圧縮機(たとえば正弦波駆動の圧縮機)であっても、圧縮機交換後の駆動が可能となる。
ここで、自動チューニング機能について説明する。自動チューニング機能とは、駆動する電動機の電動機定数を同定する機能のことをいう。また、電動機定数だけでなく、電動機に接続される負荷の慣性(イナーシャともいう)や制御器のゲインなどの制御係数などの定数同定も含める。
永久磁石電動機の電動機定数は、相抵抗、d軸インダクタンス、q軸インダクタンス、逆起電圧定数の4つの電動機定数が一般的に知られる電動機同数であるが、永久磁石電動機の場合には、電動機が回転していなければ同定が困難な逆起電圧定数という電動機定数が存在する。本実施の形態では、これらの電動機定数(相抵抗、d軸インダクタンス、q軸インダクタンス、逆起電圧定数など)を、永久磁石電動機の自動チューニング技術として取り扱うこととし、起動のためのパラメータを同定するチューニングも自動チューニングとしてとり扱う。
例えば、強制的な回転磁界を印加して電動機を強制V/fと呼ばれる方法によって、起動可能な電圧印加量を自動でインバータに自動設定させ、さらに強制回転での限界回転数まで自動で加速可能な起動方法がある。
このような起動方法は、電動機の仕様と言うべき、電動機定数を同定する技術である電動機定数同定技術(自動チューニング機能とも呼称す)に対し、回転しなければ同定が困難な逆起電圧定数が、電動機の仕様が未知でも、起動し回転状態を確保することが可能となるため、逆起電圧定数の同定が可能となる起動方法であり、自動チューニング向けの起動方法である。
ここで、本実施の形態における電動機定数の同定方法について説明する。まず相抵抗の同定方法であるが、抵抗成分を同定するには、電動機が拘束されるようにインバータより直流電圧を印加して流れた拘束電流から抵抗成分を同定することが最も容易である。これは、電動機が拘束されている場合は、電動機は単なるLR負荷と考えることができ、LR負荷に直流電圧(例えば、Eとおく)を印加すると、ある一定時間経過すると、電流は一定値(E/R)に収束、安定するからである。
次に、インダクタンス成分の同定方法について説明する。電動機は永久磁石電動機であり、電動機が回転した場合、回転子に設けられている永久磁石による誘導電圧が電動機の固定子側に誘起される。その為、前述の抵抗の同定方法も電動機が回転しないよう拘束して同定する方法について説明したが、インダクタンス成分についても電動機を回転させずに同定した方がよい。
そこで、電動機に高周波のパルス電圧を印加する。印加されるパルス電圧により電動機にパルス電流が流れるが、パルス電圧の印加によって電動機が回転しなければ、上記したように電動機はLR負荷と考えることができる。印加されるパルス時間が微少時間でLRの時定数よりも遙かに小さい場合、流れるパルス電流に抵抗成分Rの影響が現れない。これは、LR直流回路における電流iを時間tの関数とおくと、tが微少時間である場合、t=0の極限を求めると、E/Lとなり、抵抗成分Rの影響を排除できることを意味する。従って、パルス印加により抵抗成分Rが除去でき、電動機が回転しないため誘導電圧の影響も無視できる為、印加するパルス電圧と検出されるパルス電流からインダクタンス成分が同定できる。
最後に逆起電圧定数の同定方法であるが、強制回転にて安定して回転していれば、安定回転時における電動機の電圧電流方程式は、過渡項となる微分項が0になる。そこで、電動機の電圧電流方程式より、逆算で逆起電圧定数を算出するようにすればよい。但し、この場合、電動機の相抵抗Rおよびインダクタンス成分Ld、Lqを電圧電流方程式にて使用するため、前述した抵抗およびインダクタンスの同定完了後に行うようにすれば同定できる。尚、抵抗の同定とインダクタンスの同定の順序はどちらが先でも問題はない。
さらに、ここで述べる自動チューニング機能は、如何なる電動機仕様であっても動作するように定数の同定を行うだけでなく、永久磁石電動機の省エネルギ性を損なわないよう定数の同定を行い、永久磁石電動機を最適に駆動することも実現する機能もある。
ここで、電動機を最適に駆動する方法であるが、例えば、電動機の相電流最小制御を行えばよい。電動機のトルクは電動機定数を用いた数式にて表され、この出力トルクを表す数式の電流成分を微分すれば、相電流の最小値を求めることができる。この電流最小制御法の場合、電動機に含まれる鉄損があるため、電動機効率は最大にはならないが、最大効率に非常に近い状態で駆動することが可能となる。以上のような駆動方法においても、電動機定数を利用するため、電動機定数同定技術は永久磁石電動機を駆動する場合、非常に重要な技術である。
ところで、通常、販売される空気調和機などの冷凍・空調装置は、圧縮機を変更することは極稀であるため、自動チューニング機能を有するインバータは過剰スペックであり、自動チューニング機能のためのコストアップは、空気調和機を購入するユーザーへ全く還元されないコストとなるためコストアップとなっていた。冷凍空調装置は圧縮機から吐出した冷媒を配管を通して凝縮器、膨張弁、蒸発器を循環させ圧縮機に戻す冷凍サイクルを設けている。
一方、一度購入した空気調和機などの冷凍・空調装置は、経年劣化による極端な能力低下が発生するか、あるいは故障した場合のほかは、ユーザの買い換えによる新規購入は行なわれない。したがって、空気調和機などの冷凍・空調装置は年々、省エネルギー性の高い製品が製造、販売されているにもかかわらず、一度購入したユーザーが省エネルギーを望んでもユーザの買い換えによる新規ユニット購入費用が必要なため、簡単には買い替えできなかった。
本実施の形態では、年々高くなる省エネルギー技術を安価にユーザーに提供するサービスに自動チューニング機能を利用するものである。またこれにより製品の性能低下により誰も気づかないうちに増大する各家庭や店舗などからのエネルギー損失を防ぎ有効な環境対策と仕様と言うものである。
従来は、サービス利用側であるユーザーは、メーカにて製造した空気調和機などの冷凍・空調装置を購入した場合、購入した空気調和機などの冷凍・空調装置を使用し続けるのが一般的である。しかしながら空気調和機などの冷凍・空調装置は、一般家庭の一世帯全消費電力の約1/4を占めるほど大きな電力を消費する製品であるため、年々、省エネルギー性の高い製品が製造されている。
また、空気調和機などの冷凍・空調装置において圧縮機は心臓部であり、圧縮機能力が空気調和機などの冷凍・空調装置の能力を決めると言っても過言ではない。空気調和機などの冷凍・空調装置の高効率化のため、特に圧縮機は年々、改良が進められ、適用されている永久磁石電動機も形状変更されたり、使用材料の改良などが行なわれ、より高効率、静音性を実現している。
本実施の形態では、自動チューニング機能を利用し、より高効率化された電動機を搭載した圧縮機に交換することによって、空気調和機を買い換えるより安価に省エネルギー性の高い空気調和機に交換可能とすることを目的とするものである。
そこで、本実施の形態を図2の概念図および図3のフローチャートを用いて説明する。図2は本発明の実施の形態1を表すサービスの概念図、図3は本発明の実施の形態1を表すサービスのフローチャート図である。図2において、ユーザーAは、たとえば空気調和機1を購入した場合に、バージョンアップサービスをメーカーBと結ぶ。この場合、ユーザーAはメーカーBにバージョンアップサービス費用を支払えば、インバータ回路2のみの交換によるバージョンアップサービスの提供が受けられる。したがって、ユーザーは省エネタイプの空気調和機に交換したくなった場合には、空気調和機をまるごと交換したり、室外機1のみ交換したりしなくとも、圧縮機3のみの交換ですむため安価に省エネタイプの空気調和機に変更できる。
図3において、S−1はエアコンなどの冷凍・空調装置購入ステップ、S−2はユーザーがメーカーとのサービス契約を行うサービス契約ステップである。ステップS2でサービスの契約が締結されると、ユーザーが省エネタイプの空気調和機に変更したいとメーカーに要求すると、インバータ交換ステップS−3にてメーカーは空気調和機に内蔵されているインバータ回路を自動チューニング用のインバータ回路に交換するサービスを行う。あるいは、省エネ制御タイプのインバータ回路が発売された時点で、メーカーがユーザーに省エネタイプにインバータ回路を交換する旨をユーザーに打診し、ユーザーが了承した場合にメーカーはインバータ交換ステップS−3にてインバータ回路を自動チューニング機能を有するタイプに交換するサービスを行う。
ここで、新型の高効率化された圧縮機が開発され製品化された場合、この新型圧縮機を既存の空気調和機に搭載(乗せ替え)すると、高効率の新型の空気調和機として使用することが可能となる。したがって、新形圧縮機確認ステップS−4にて、新形圧縮機が開発されているかどうかを確認し、新形圧縮機が開発されていた場合には、新形圧縮機提供ステップS−5にて、メーカーはユーザーに新形圧縮機を提供し、圧縮機の交換を行う。そして、サービス契約延長確認ステップS−6にて、メーカーはサービス契約の延長を行うかどうかをユーザーに確認する。
もし、新形圧縮機確認ステップS−4にて新形圧縮機が開発されていない場合には、サービス契約延長確認ステップS−6にて、メーカーはサービス契約の延長を行うかどうかをユーザーに確認する。そして、バージョンアップ終了ステップS−7にて、サービス契約による所定のバージョンアップサービスは終了する。
ステップS−1にてユーザーが購入している空気調和機は、自動チューニング機能を有するインバータが搭載されているため、どのような仕様の圧縮機であっても、圧縮機の交換のみで簡単に空気調和機は動作する。したがって、高効率化された新型圧縮機にて運転した空気調和機は、圧縮機の交換以前より高効率となり、省エネ性能向上により、ユーザーは電気代の低減という効果を得る。更にそれ以上に社会の損失となる無駄なエネルギー損失を防止することができる。
図3では、サービス契約に有効期限を設けて、ステップS−6にて、サービス契約を更新するか否かを確認しているが、別にサービス契約に有効期限を設けなくとも良く、無期限でも、上記と同等効果を有することは言うまでも無い。本実施の形態でのサービス契約の内容であるが、例えば、図3に示すようなフローチャートの場合は、ユーザーが支払うサービス費用は年会費のようなある所定の一定期間毎に支払うものであり、その期間中に開発された新型の高性能圧縮機があれば、随時、圧縮機の交換が行なわれるようになっている。
上記で説明した自動チューニング機能は、如何なる電動機仕様であっても動作するように定数の同定を行うだけでなく、永久磁石電動機の省エネルギ性を損なわないよう定数の同定を行い、永久磁石電動機を最適に駆動することも実現する機能であるが、次にこの具体的な内容の一例を図13などにより説明する。図13は電源からの電力をインバータ22で電圧制御して永久磁石電動機であるモーター21を駆動し回転数や出力、トルクなどを制御するインバータ回路2を説明する図である。モーター21から電流検出器27にて電流を検出した信号を使用し、モーター21の回転位置を検出することなく位置センサレスにてモーターを駆動することが出来る。但し回転位置を検出してモーター定数を同定しても良い。この同定、identify、は固有の値を特定するという意味で、モーター自身の持っている特性を特定することを示す。モーター21に流れる電流を3相電流から直交座標系である2軸電流に変換し、センサレス制御部23内部で指令値格納部23からの指令値と比較してモーターの電圧電流方程式などから2軸電圧Vrδ、2軸と3軸との間の座標変換角度θm、モーター21の角速度ω1を出力する。モーター21のモータ定数を同定するモーター定数同定部10では既に説明した方法でモーターの抵抗成分R、インダクタンス成分Ld、Lq、逆起電圧定数φを同定しこの定数をモーター出力算出部11へ出力する。
以上のように本発明のインバータ回路2に使用するモーター定数はあらかじめ設定され固定された値でなく、モーター起動前もしくは起動後に計測された値から同定されるものを使用する、即ち自動チューニングを行うものである。モーター出力算出部では高効率運転になる出力を算出するが、既に電動機の相電流最小制御を行えば良いことと、電動機のトルクは電動機定数を用いた数式にて表され、この出力トルクを表す数式の電流成分を微分すれば、相電流の最小値を求めることができることを説明済みである。更にモーターに加える電圧は自らの制御で決定し、電流は検出しており、インバータ出力であるモーター入力は分かっているため、モーター効率の算出が出来る。したがってモーターの動作状態を決定する指令値は指令値調整部12にて、より良い効率点に追従させる様に自動で調整させる。なおトルクはモーター定数を利用して求められ、出力はトルクと回転数から求められる。この様にモーターを高効率で運転するポイントは、銅損を最小にする出力トルク一定で電流を最小にする方法、これとは逆に電流一定で出力トルクを最大にする方法、あるいは回転数一定でモーター入力を一定として出力トルクを細大にする方法、回転数を可変させてモーター入出力比が最大になる様にする方法などがある。本発明のモーター21を制御するインバータ回路2は制御整流素子からなる直流を制御して可変電圧可変周波数などに変換する回路などと制御を行うセンサレス制御部23などのマイコン等のCPUに設定したプログラムなどのソフトウェアから構成されているが、このなかで自動チューニングの制御を行うモーター定数同定部10、モーター出力算出部11、指令調整部12は同様にマイコン内に設定されるソフトウェアから構成される。
上記図3のような構成の場合、所定期間中に新型の高性能圧縮機が開発されないと、サービス費用を支払っているのに圧縮機が交換されない、言い換えれば、サービスが提供されないということが発生する。その為、サービス期間中に圧縮機の交換がされない場合は、翌年のサービス費用を低減するように構成してもよい。
また、上記のような構成ではなく、前記の所定期間を設けない構成でもよい。所定期間や無期限とせず、圧縮機の交換回数、例えば、3回まで交換されるまでの期間というように、不定期の期間としても、本実施の形態で述べる圧縮機のバージョンアップサービス方法を妨げるものではない。
さらに、上述のようにサービスの契約期間を定めず、ユーザーの購入した室外機などが故障するまでとしても良いし、新形圧縮機への交換は、高性能化を目的とするだけでなく、故障による交換も含めるようなオプションサービス契約を含めても、本実施の形態で説明する圧縮機のバージョンアップサービス方法を妨げるものではない。
また、サービス契約のみ締結し、圧縮機の交換時に発生する交換費用のみユーザーがその都度負担するような構成を取っても良い。図4は本実施の形態を表すサービスを説明するための全体構成図である。情報管理センタ100は、ユーザー200とインターネット500を介して、相互に連絡を取り合う。情報管理センタ100からサービス契約を締結することのみならず契約したユーザー200へ新型圧縮機の完成情報などが提供される。
ユーザー200は、情報管理センタ100へ具体的な電気代削減効果のデータ(予測効果も含む)を問い合わせることができ、新形圧縮機への交換の是非をユーザー200が自分で判断することが可能で、この判断結果に基づき契約を行えば良い。
ユーザー200よりの新形圧縮機への交換希望が情報管理センタ100へ伝えられると、情報管理センタ100は、新形圧縮機を製造しているメーカ101へ新型圧縮機を発注する。メーカ101は、ユーザー200の最寄の販売店や量販店102へ新型圧縮機を送付し、販売店や量販店102がユーザー200へ圧縮機を届け、交換作業を行う。
このような図4に示す構成であっても圧縮機のバージョンアップサービス方法は実現できる。ここで、このような場合のサービス費用は、所定期間分の電気代削減金額で支払うようにしてもよい。この様に冷凍空調装置の冷凍サイクルにおける圧縮機を例に取ると、通常のインバータは圧縮機に搭載されたモーター毎にパラメータが設定され設定パラメータの指令どおりに動作するが、このパラメータはモーター毎に異なり、モータが異なる圧縮機を通常のインバータと接続しても効率良く動作しないだけでなく回転すらしないことが多い。自動チューニングインバータを搭載した冷凍サイクルを有する空調機などでは圧縮機だけを交換しても回転させることは当然ながら、交換後の圧縮機を特別なチューニング無しに簡単に良い効率で運転させることが出来る。これにより圧縮機のみの交換で古い機械が新製品として販売される空調機並みの省エネルギー効果が期待できるバージョンアップサービスが可能になる。この具体的な省エネルギー効果は図4のシステムにて開示され確認することが出来る。この場合、インバータ回路2が従来のものであれば、自動チューニング機能の追加、例えばモータ同定部10、モーター出力部11、指令調整部12などのソフトウェアを追加することが必要になる。
また、図4の情報管理センタ100が圧縮機の交換前(購入時点)からの運転状態のデータ(電気代など)を収集するよう構成しておく。このように構成した場合、交換前と交換後による電気代削減効果が数値として得られるようになるので、所定期間分の電気代削減額分が収集可能となる。この場合のサービス費用は、基本料に交換後の電気代削減効果に応じた電気代削減額を加算するような構成としてもよい。
本発明では、自動チューニング機能を有するインバータを搭載した空気調和機などの冷凍装置を購入もしくは使用するユーザーに対するサービスのため、どのようなメーカのどのような仕様のモータが搭載された圧縮機であっても最適な状態で駆動できる。
したがって、情報管理センタ100とメーカ101は同一の経営団体であっても異なる団体であっても、圧縮機のバージョンアップサービスを提供できる。このような場合、情報管理センタ100を経営する団体は自動チューニング機能を有するインバータ回路だけの提供を行ってもよい。
本発明では、サービス契約の締結により、自動チューニングインバータが搭載された空気調和機であれば、どのような仕様の電動機が搭載された圧縮機であっても駆動することが可能となり、圧縮機の乗せ換えだけで、高性能、高効率な新形圧縮機へのバージョンアップが実現でき、圧縮機の交換が行なわれたユーザは、電気代の削減が得られ、また、新形圧縮機へのバージョシアップサービスが所定期間分の電気代の削減効果分で得られる。あるいは電力を供給する組織が所定の効率を維持できない場合に割増電力料金を徴収したり、あるいは、所定の効率や性能を維持している場合は割引電力料金とするなどしても良い。
また、サービスを受けた分に対する費用の支払が生じた場合は、銀行、郵便局やコンビニエンスストアなどによる振込みやパソコンを利用したクレジットカードによる口座引落しなど、何れの方法であっても問題はない。
また、本実施の形態では、自動チューニングインバータが、電動機定数を同定し、電動機の効率が最も高くなるような動作点を追尾して最適に駆動するよう構成されているので、電動機の効率をユーザーが常時概略把握できる。ユーザー200は、自己の所有する空気調和機201を直接もしくはインターフェイス(I/F)202を介してインターネット500に接続することによって、情報管理センタ100に空気調和機201の運転状態や、永久磁石電動機の逆起電圧定数を常時把握させ、これにより性能を評価して性能低下が無いことを監視する監視装置を設けることもできる。
尚、前記インターフェイス202は、ユーザー200がパソコンであった場合は、パソコンと空気調和機201とを接続するインターフェイスであり、空気調和機201が直接インターネット500に接続する場合は、有線もしくは無線にてインターネット500と接続するためのインターフェイスである。また、空気調和機201は必ず電源供給の為、系統(電力線)と連係されるため、この電力線を使用したデータ送受信を行う電力線通信などのインターフェイスであってもよい。
このように構成すると、例えば逆起電圧定数の製造時点の固有値からの変化量が把握でき、空気調和機などの冷凍・空調装置の効率も把握でき、この監視を継続して行うことにより無駄なエネルギー損失を防止できる。ここで、空気調和機の効率が低下し、その原因が逆起電圧定数の低下であれば、この圧縮機の減磁量を検出でき、また逆起電圧定数の低下が検出されない場合は、空気調和機201の性能劣化を情報管理センタ100で把握し、例えば表示させたり、所定値以下になったことを報知することができる。
圧縮機が減磁している場合は、圧縮機を交換することによって減磁による性能劣化が改善されるため、性能劣化した圧縮機から性能劣化のない圧縮機へのバージョンアップを行うことができる。このような性能低下検出には、先ず、同定するモーター定数の一つである逆起電圧定数φはモーターの磁力で決まる値であり永久磁石が減じすれば変化する。減磁したモーターは磁石トルクが不足するためトルクを補う様に電流が増加して効率を低下させる。逆起電圧定数を検出すれば減磁が検出できるし、またスラッジなどの目詰まりなどで冷凍サイクル配管内を循環する冷媒流量が確保できない場合、圧縮機は圧力差は発生するが仕事量が低減し、負荷トルクが減少する。即ち能力が出ておらず負荷トルクも軽い場合は目詰まりと検出可能である。またフィルターや熱交換器の目詰まり等でファンの仕事量が減少したときには熱交換器における熱交換量が低下し、圧縮機の負荷トルクが重く仕事をしているのに室内の温度などに変化が見られないという現象が起こる。この様に空調機などの性能低下につながる要因がモーターの出力トルクからも検出することが出来る。
ここで、空気調和機などの冷凍・空調装置の劣化とは、例えば、スラッジによる目詰まりや冷凍機油上がりによる油枯渇、熱交換器の目詰まりやフィルタの目詰まり、冷媒ガス漏れなど、を表し、本実施の形態では、これらが検出できることを意味する。さらに、冷蔵庫や冷凍機であれば、例えば、真空断熱の断熱効果の低下など、が検出できる。以上説明したような劣化の情報は、情報管理センタ100からメンテナンスセンタ103へ伝わるので、装置の劣化原因の検査等、メンテナンスサービスの提供が実施可能となる。本実施の形態では、自動チューニング機能を有するインバータを備えているので、上述したメンテナンスサービスやバージョンアップサービスが行える。
以上のように、自動チューニングインバータをユーザー200に提供することによって、装置の性能劣化を検出することが可能となり、メンテナンスセンタ103がメンテナンスを行なって、空気調和機201が故障して運転不可となる前に圧縮機の交換などの対応が行え、ユーザー200の不満も解消できる。また、空気調和機201などの故障前に圧縮機交換などの対応が行えるので、空気調和機などの冷凍・空調装置自身の信頼性の向上にも役立つ。さらに、自動チューニングインバータを備えているので、どのような仕様の圧縮機であっても、交換可能であるため、圧縮機の選定が容易であり、低コストの圧縮機を選択できる。
また、製品個々毎に異なる性能劣化度合いを把握しながら運転することが可能となり、悪化する前に圧縮機交換などの対応が行えるので、環境にやさしくリサイクル性が高い製品を省エネ還元サービスの一環として提供することも可能となる。また更に圧縮機が性能低下や故障などで、故障した圧縮機と同一仕様のものがないなど新たな圧縮機に交換する際に時間を必要とする場合、通常のインバータでは運転停止期間が必要になるが、自動チューニング機能付きのインバータ回路であれば空気調和機などの運転を直ちに継続することが出来る。病院や役所などの公共施設、レストランやコンビニエンスストアなどの営業施設、閉鎖されたビル内の事務所など空調が出来ない場合問題が大きくなるし、冷蔵倉庫、ショーケースなどでは保存食品に被害が発生するし、温水を生成する冷凍サイクル、例えば浴場や寒冷地などの給湯、床暖房などに温水供給停止などが問題になるが、本発明における自動チューニング機能を有するインバータでは、異なる仕様の永久磁石電動機であっても動作する様に定数の同定を行うだけでなく、電動機の省エネルギー性能を損なわない様に定数を同定して直ちに運転動作を行うことが出来る。即ち性能の良い新たな圧縮機の交換までに時間がかかるようであれば、何らかの代替圧縮機を取りつけ簡単に交換して自動チューニングにて運転することが出来、新たな圧縮機との交換時に代替圧縮機を回収することにより、冷凍サイクルの停止という事態を問題を発生させずに避けることが出来る。このような応急運転を一つのサービスとして提供することも可能である。すなわち冷凍サイクルの冷媒を循環させるどのような電動機によっても駆動されている古い圧縮機に対し、緊急時など故障対策やバージョンアップ対策などもろもろの理由で新しい圧縮機に取り替えが必要になっても、自動チューニング機能を有するインバータと同期電動機の組合せを代替用として提供し、動作仕様の評価運転を行った後で新しい圧縮機を使うまでの期間、応急的に使用するサービスが自動チューニングにて運転することにより可能である。この代替運転では効率の低下など不具合を起こさないようにインバータにて制御される。
尚、上述に示した装置の性能劣化度合いを検出して、アラームや表示灯の設置などによりユーザへ周知するよう構成しても、インバータのCPU内に記憶するような構成やインバータに表示する構成であってもよい。なおこのCPU内には同定された電動機定数などが引き出せるような形で記憶されている。
以上のように、永久磁石電動機を搭載した圧縮機を購入した顧客、あるいは購入しようとする顧客、あるいは電動機が組み込まれた製品を購入しようとしたり販売しようとする顧客に対して永久磁石電動機の電動機定数の同定を行えるインバータを含む駆動装置を提供してこの駆動装置により圧縮機に組み込まれた永久磁石電動機等の電動機を駆動して永久磁石電動機の逆起電圧定数などの電動機定数の抽出を行う動作仕様評価ステップと、動作仕様評価ステップにて得られた永久磁石電動機の電動機定数の変化量より永久磁石電動機を搭載した圧縮機が組み込まれた製品の効率を把握する効率把握ステップと、効率把握ステップにより得られた製品の効率が低下していた場合に圧縮機の交換時期を通知する効率低下通知ステップと、を備え、効率低下通知ステップにて得られた製品の効率低下度合いに基づいて報知可能とし、且つそれに基づき圧縮機を交換するようにしたので、効率(性能)が低下する前や故障前に圧縮機の交換が行え、省エネルギーで高性能(高効率、低騒音など)な製品が得られ、社会的にも無駄な損失を防止することができる。
また、効率把握ステップにより得られた効率が低下していた場合にアラームや表示灯などの通知手段でユーザーやメーカーなどに通知するようにしたので、ユーザーやメーカーなどが圧縮機の交換時期をすぐの把握でき、早期に対応できる。
上述のように本実施の形態では、省エネルギーの提供サービスといった形で説明しているが、圧縮機のバージョンアップサービスの場合は、なにも省エネルギーの提供サービスに限るものではない。例えば、新型の圧縮機として低騒音化が実現できた場合、圧縮機の交換による低騒音へのバージョンアップが実現できる。また、最大能力をアップした圧縮機への交換によって急速冷房や暖房能力の拡大等の空調機や冷蔵庫などのユーザーの要求に応じたバージョンアップも実現できる。
また、本発明の冷凍サイクルでは自動チューニング機能を有するため、オゾン破壊係数の小さい冷媒への変更による圧縮機のみの交換にも対応できる。冷媒変更による配管洗浄も冷媒変更のサービスとして組み合わせてもよい。このような冷凍サイクルの冷媒変更サービスが圧縮機のバージョンアップサービスの一つとすることで更なるサービス性の向上が図られる。
図4で説明したサービス提供は、サービス提供側や情報管理センタ100からの通知により圧縮機を交換しても良いし、ユーザー200からの通知で圧縮機を交換しても良い。また、図4には図示していないが、携帯端末などの移動型インターネット接続機器を使用している装置保安の循環員やサービスマンなどからの通知により圧縮機交換などのサービスを行ってもよく、どのようなタイミングであっても本実施の形態のバージョンアップサービスを妨げるものでは無い。
さらに、本実施の形態では、正弦波駆動するインバータを使用している。図1(a)に示す矩形波駆動の波形の場合、前述した通り、どのような仕様の圧縮機であっても圧縮機交換に対して、インバータが自動チューニングインバータである必要性はない。しかしながら、正弦波駆動対応の圧縮機を矩形波駆動にて駆動した場合、最大出力が不足する恐れがある。これは、正弦波駆動対応の電動機は、V/f(Vはインバータの直流電圧を表し、fは周波数を表す)を大きく設計できるためであり、高効率化のため、矩形波駆動用の圧縮機よりもV/fが大きく設計されている。
V/fが大きく設計されている場合、V(インバータの直流電圧を表す)が一定であれば、必然的にf(電動機の回転数を表す)は低下する。一定のVを大きくなったV/fで除算すれば、残されたfは小さくなるという数式上も明らかである。
よって、正弦波駆動対応にて開発された圧縮機を矩形波駆動にて駆動した場合の最大出力が不足するが、その原因は最大回転数が低下することである。最大出力不足は、空気調和機の場合、冷房であればすぐに冷えない、暖房であればすぐに温まらないと言った問題となって表れる。そのため、正弦波駆動対応の電動機を矩形波駆動インバータで駆動することは、製品仕様を満足しなくなる可能性があり、圧縮機の交換が行われにくい。また、正弦波駆動される圧縮機が実用化されてきているため、自動チューニングの機能を有するインバータを搭載していれば、正弦波駆動のどのような仕様の圧縮機であっても、圧縮機交換が行える。
従って、本実施の形態では、ユーザへの還元コストやメリットが少なかった自動チューニング機能に着目し、圧縮機のバージョンアップサービスといったサービスや工場・ビル・地域などの社会等設備全体から無駄を防止すると言う観点からの対策案を提供し、各ユーザーへのサービスの一つとして自動チューニング機能を利用することで、ユーザへ安価に省エネ技術を提供でき、更には応急対策サービスも提供出来る。
また、図3のフローでは、自動チューニングインバータを提供する(ステップS−3)ような構成をとっていたが、図5に示すように新型圧縮機とともに新型圧縮機対応のインバータプログラムだけ提供するようなサービスであっても良い。図5は、本発明の実施の形態1を表す別のサービスを説明するための全体構成図である。図5に示すようにバージョンアップ契約を締結したユーザAに対して、メーカBはインバータプログラムのみを提供するようにしてもよい。このようにしても圧縮機交換による空気調和機などの冷凍・空調装置の省エネ化は実現でき、上記と同様なサービス形態を行うことにより、圧縮機のバージョンアップによる省エネのユーザへの還元効果を有することは言うまでも無い。このようなソフトウェア提供の場合、自動チューニング機能部分のソフトウェアの追加だけで良く最も安い形態のサービスが行える。
更に性能の良いインバータプログラムの提供サービスであれば、最初の契約時からソフトを提供したり、自動チューニングインバータとしてH/Wを送付し、それ以後は、インターネットを通じて新規プログラムのみ配布するような構成でも構わない。特に、この場合、最初に送付する自動チューニングインバータH/WのCPUに書換え可能なフラッシュメモリを搭載しておくことで簡単に実現できる。ユーザーは書換え用のインターフェイスを介してパソコンと空気調和機などとを接続するだけでプログラムの書換えが簡単に実現できる。
さらに、省エネの還元サービスについて、本実施の形態では述べているが、なにも省エネの還元サービスに限ったものでなく、例えば、ユーザーの要求に基づき年々開発している圧縮機の開発中途段階では、圧縮機対応のインバータが完成していない場合も考えられ、このような場合には新規開発インバータの検証用とした提供であってもなんら問題はない。また、本実施の形態では、圧縮機の交換によっても、簡単に圧縮機を動作可能とすることができるので、検証が短期間に容易に行え、開発期間の短縮、開発負荷の軽減に繋がる。このような開発負荷の軽減サービスであっても何ら問題はない。
また、以上は、圧縮機について記述しているが、何も圧縮機に限ったことではなく、永久磁石電動機を位置センサレスで駆動する用途のもの、例えば、水を汲み上げるポンプモータなど、であれば、同様のサービスにて同等の効果を有することは言うまでもない。
さらに、永久磁石電動機の自動チューニング機能を有するインバータを用いたサービスとして記述してきたが、電動機定数が未知では駆動することができない電動機、例えば、スイッチドリラクタンスモータ、シンクロナスリラクタンスモータなどの同期電動機においても、それらの電動機の自動チューニング機能を有するインバータであれば、上述と同様のサービスを実現でき、同等効果を有することは言うまでも無い。この場合の自動チューニング機能は、これらの電動機の電動機定数を同定する機能を備えたものであればよい。
図6は、本発明のサービスのフローを説明する別の説明概念図であり、図6(a)は従来のサービスの態様を説明するための図、図6(b)は本実施の形態のサービスの態様を説明するための図である。また、図7は本発明のサービスのフローを説明するフローチャート図である。
空気調和機を製造するメーカは、自社内で圧縮機を製造するメーカと、圧縮機を製造せず他社から圧縮機を購入するメーカの2通りのメーカが存在する。自社内で圧縮機を製造するメーカは圧縮機を他のメーカに販売し(以後、外販メーカと称す)、購入するメーカ(以後、購入メーカと称す)は各外販メーカから提供される圧縮機を評価し、採用する圧縮機を選定している。
永久磁石電動機を搭載した外販圧縮機は、通常、インバータとセットにてサンプル提供される。特に、正弦波駆動対応の圧縮機を動作させて評価する場合、外販圧縮機とセットで提供されたインバータを用いるのがほとんどである。または、外販メーカ各社から提供される圧縮機を駆動可能なインバータを別途購入するが、購入メーカが自らがインバータを試作、製造する必要がある。
仮に、購入メーカ自らが、新規購入圧縮機を比較評価するための評価用インバータ(評価を実施する圧縮機全てを駆動可能な仕様のインバータ)を試作する場合、圧縮機を動作させるまでのパラメータ調整に多くの時間を要し、肝心の比較評価の時間が十分に取れなくなることが多々あった。
また、圧縮機とセットで提供されるインバータにて、各々の圧縮機を動作させ、各圧縮機の能力データの比較評価を実施する場合、インバータが異なっているため、同じ土俵上での比較評価が実施できない。
本発明の実施の形態では、圧縮機を購入して製品を製造するメーカに自動チューニングインバータ機能を有するインバータを提供するサービスを目的とするものであり、自動チューニングインバータの提供により同一のインバータ回路での絶対評価を可能とするものである。
図6について説明する。図6(a)のように従来は、上述の通り、セットにて提供された圧縮機とインバータとの組み合わせによる従来の比較評価の様子を示している。図6(a)の場合は、圧縮機と共にインバータもセットで購入するのであれば問題ないが、インバータは販売せず圧縮機のみの販売するというメーカもあり、あとで圧縮機のみ購入する場合を考慮すると、別の圧縮機とセットで提供されたインバータでの評価では同一条件での評価が行えず、問題となる。
また、インバータのみを自社内で内製する場合は、自社内で内製したインバータが、圧縮機と共に提供されたインバータと同一性能を有しなければならないため、内製したインバータでは思うような能力が圧縮機から出力されない可能性がある。これは、パラメータ調整によるノウハウの差であり、ノウハウまで販売するメーカは少ない。したがって、インバータとセットで評価した場合と自社内で内製したインバータで評価した場合の結果が異なる可能性があり、評価結果を評価するのに多大の時間を有する。
さらに、提供されるサンプルインバータが過剰スペックの非常に効率の高いインバータであった場合、電源入力からの比較ができなくなるといった課題もある。特に、永久磁石電動機を用いた圧縮機の場合、その省エネルギー性を期待しているのであるが、提供されるインバータが異なることによって圧縮機の効率が大きく異なったり、騒音レベルが異なったりすることも考えられる。評価は特に、効率と騒音面が主体となるが、最大能力や動作可能最小出力なども評価の対象になる。
永久磁石電動機の効率(逆に言えば損失となる)は、電動機に電流Iが流れることによって発生する銅損(I2R)と電動機に使用されている鉄の部分に発生する鉄損の2つに分離できる。この2つの損失のバランスが電動機の効率には重要であり、電動機の最も効率の良い動作点は、電流が最も少ない点(銅損の最小点)とならないことが多い。
これは、鉄損が電動機にあるためで、鉄損と銅損の合計が電動機の損失となるためである。一方、電動機を駆動するインバータは、半導体が主体で構成されているため、電流の最小点(銅損の最小点)が最も効率が良くなることが一般的である。
そのため、電動機の最も効率の良い動作点であってもインバータの効率が悪くなり、電動機とインバータとの総合効率である電源入力の最高効率点は、電動機の最も効率の良い動作点と一致しないことがある。従って、インバータを除外して、圧縮機のみで効率を評価することは、インバータ無しで動作しない圧縮機の場合、意味の無い評価となり得るため、電源入力からの効率比較ができないことは、効率評価を行う上での非常に大きな課題となる。
そこで、図6(b)に示すように本実施の形態では、同一のインバータで外販圧縮機を動作させ、電源の入力点を起点とする製品の形態に近い状態(同一土俵上)での比較評価が自動チューニング機能を有するインバータによって実現する。これにより、自動チューニング機能を有するインバータにて効率評価を行うため、得られる効率の評価結果は、自社で内製したインバータにて駆動した場合と同一の結果が得られる。
よって、最終的な形態として、圧縮機のみ購入し、インバータは自社で製造するメーカに対し、同一土俵上で、特に効率の評価を実施することが可能な自動チューニングインバータが提供されるだけで、購入メーカは評価のためだけのインバータを試作する必要も無くなり、開発時間の短縮化や試作製造の費用の低減が行える。
従って、このサービス契約としては、自動チューニングインバータを必要とする圧縮機購入メーカがサービス利用側、自動チューニングインバータを提供するメーカがサービス提供側となり、サービス利用側は、サービスのための費用を銀行引落しや振替などの手段を利用して支払い、サービス提供側は自動チューニングインバータとその操作方法を提供するものである。
さらに、提供した自動チューニングインバータによって調整されたパラメータをも提供するサービスをオプションとしてサービスの中に付加すると、自動チューニングインバータというサービスを提供されたメーカでは、時間のかかるパラメータ調整の負荷が無くなる、もしくは、パラメータの概値が得られるので、パラメータ調整のための開発負荷が軽減でき、サービス利用側での開発期間の短縮化などがさらに可能になる。
また、自動チューニングインバータ機能付きインバータ回路の貸与というサービスで上述のとおり説明したが、何も貸与で無くとも販売でも上記と同等効果を有することは言うまでもない。
さらに、本実施の形態のサービスの手順を図7にて説明する。図7において、ステップS−11は圧縮機とセットで購入したインバータによる圧縮機の相対評価を行う相対評価ステップ、ステップS−12は自動チューニングインバータ提供メーカーとサービス契約を締結するかどうかのサービス契約確認ステップ、ステップS−13は、サービス契約確認ステップS−12にてサービス契約を締結する場合に自動チューニングインバータを提供するインバータ提供ステップである。
ステップS−14はステップS−13にて提供された自動チューニングインバータにて各圧縮機を絶対評価する圧縮機絶対評価ステップ、ステップS−15はステップS−14にて絶対評価されたインバータと圧縮機の評価データより最適な圧縮機を選定し、圧縮機の購入メーカーを決定する圧縮機購入先決定ステップである。
図7のフローチャートで示す評価の手順は、サービス提供を受ける前に圧縮機とセットのインバータで、各々の圧縮機(図6(a)に示すA社製圧縮機やB社製圧縮機など)をそれぞれに対応したインバータ(図(a)のA社製インバータやB社製インバータなど)にて評価(S−11)を実施し、サービスの契約後(S−12)に自動チューニングインバータが提供(S−13)され、同一のインバータによる同一土俵上での絶対評価(S−14)を実施する。その後、効率や運転範囲などが最適な圧縮機を購入(S−15)すればよい。このようにすることで、評価に無駄が生じず、効率的に開発が行え、開発期間の短縮につながる。ここで説明した手順については、どのような手順でもよく、手順はサービス利用側の評価基準に基づいて実施されるものであり、図7は一例であることはいうまでもない。
さらに、圧縮機の場合、冷媒によって圧力が異なるため、電動機が同一でも圧縮機としての能力が異なることがある。しかしながら、近年の環境意識の変化によって、オゾン破壊係数が0の冷媒や地球温暖化係数の小さな冷媒が注目されているが、冷媒を変更すると、冷媒の圧力が異なるので圧縮機自体の設計を変更するだけでなく、製造ラインも変更しなければならない。
そのため、今までは圧縮機を自社内で製造していたが、冷媒の変更に伴い、外販の圧縮機を使用するメーカも現れることが想定される。このようなメーカに対しても、自動チューニングインバータの提供サービスを行うことによって、冷媒の違いによって駆動できなくなっていた圧縮機を同一土俵上での絶対評価が可能となり、開発期間の短縮、開発コストの短縮が得られるようになる。
以上は、外販圧縮機の購入メーカ向けサービスについて、説明したが、なにも外販圧縮機の購入メーカ向けサービスに限ったものでなく、例えば、年々開発している空気調和機などの冷凍・空調装置の開発中途段階では、最終的なインバータが完成していないため、前年度品と新規開発品との同一インバータでの比較検証用としての提供であってもなんら問題はなく、この場合、同一土俵上での絶対比較が可能となる。
さらに、本実施の形態では、上述までの同一土俵上の評価については、効率に限ったことではなく、騒音や最大能力、最小出力などの性能面でも同一土俵上で評価できることによる効果も有する。
例えば、騒音については、製品としての騒音は最終形態に近い製品状態で評価する必要があるが、最終形態に近い形状で問題となった場合、修正することはかなり困難となるので、最終形態となる以前に最終形態で問題ないレベルであることを予め確認したいという要求がある。
その場合に、同一土俵上での騒音評価、新旧の圧縮機のみの変更による評価、が実現できれば、新旧製品での圧縮機単体の相対レベルを最終形態となる以前に把握することも可能である。また、外販メーカから提供されたサンプルインバータで駆動した場合、外販メーカからのサンプルインバータが過剰スペックの場合、インバータまで異なるため、騒音レベルの相対レベル評価は実施できなくなる。したがって、本実施の形態で説明した自動チューニング機能を備えたインバータが使用できれば、最終形態前であっても同一土俵上での騒音評価が可能となる。
最大能力や最小出力についても同様であり、最大能力は圧縮機を組み込んだ状態での冷凍サイクルとしての最大出力であり、これが低下するようだと、空気調和機の場合、低温時の暖房能力が低下するなどいった製品仕様が低下する。また、最小出力が増加すると、空気調和機の場合、夏に冷えすぎるなどといった、これも製品仕様を低下させるため、最終形態以前に同一土俵上で評価しておく意義は非常に高い。この場合も本実施の形態で説明した自動チューニング機能を備えたインバータが使用できれば、最終形態前であっても同一土俵上での能力や出力の評価が行える。
以上のように、永久磁石電動機を用いた圧縮機の場合、異なる圧縮機の性能(効率、能力、騒音など)の評価検証を実施する為には、インバータが必要であり、それもできる限り同一インバータで行うことが望ましい。本実施の形態は、このようなニーズに応えるサービスを提供するものである。
また、以上は圧縮機として説明したが、何も圧縮機に限ったことではなく、永久磁石電動機を位置センサレスで駆動する用途のもの、例えば、ポンプモータなど、であっても、同様のサービスにて同等の効果を有することは言うまでもない。
図8は、本発明のサービスのフローを説明する別の説明概念図であり、図8(a)は従来のサービスであり、図8(b)は本実施の形態を示すサービスである。また、図9はサービス契約のフローを説明するためのフローチャート図であり、図9(a)は従来のサービスのフローを説明するフローチャート図、図9(b)は本実施の形態のサービスのフローを説明するフローチャート図である。
図において、サービス利用側であるユーザAは、永久磁石電動機(以後、モータと呼称す)を購入し、この購入したモータを自社内で製造する製品に組み込む製造メーカであるが、本実施の形態では、ユーザと記述する。このユーザAは、モータを組み込む製品の仕様に従い、モータの動作仕様を考慮したモータを組み込まなければならない。例えば、図8(a)に示すように、定格回転数や定格トルク、最大回転数、動作範囲トルク、起動トルク等の動作仕様である。
しかしながら、モータの動作仕様は机上で概ね設計できる場合もあるが、大多数の場合、モータを組み込む製品の試作品が完成し、実動作させないと最終的には決められない。そのため、概算で設計したモータのサンプルを実製品に組込み、その状態でさらに製品が仕様を満足しているか評価し、評価結果が思わしくない状態であれば、モータ再設計をし、製品に組み込み評価を実施するといった循環を繰り返しながら、モータを組み込む製品が完成する。
上記の様子を示したのが、図9(a)のステップS−21からステップS−25のフローである。図において、S−21はユーザ側Aにおいて製品仕様を検討する製品仕様決定ステップ、S−22はメーカ側Bにおいて導入するモータの仕様を検討するモータ仕様検討ステップ、S−23はメーカ側Bにおいてサンプルモータを試作するサンプルモータ試作ステップ、S−24はユーザ側Aにおいてサンプルモータを製品にくみ込むサンプルモータ組込みステップ、S−25はユーザ側Aにおいてサンプルモータの動作評価を行うサンプルモータ評価ステップ、S−26はサンプルモータ評価ステップS−25におけるユーザ側Aでの評価結果がOKの場合に、メーカ側Bにおいて製品に組込むモータを量産試作するモータ量産試作ステップ、S27はユーザ側Aにおいて量産試作モータでの製品評価を行う製品評価ステップ、S−28はユーザ側Aにおいてモータを購入するモータ購入ステップである。
ここで、S−21で検討された動作仕様においては、特にモータの動作仕様の場合には、机上の概算値と実使用上の動作ポイントが一致していなかったことが原因で、トルク条件が実使用ポイントと机上での概算値とが一致していないことが多々ある。そのため、図9(a)における動作評価ステップS−25でNGが発生するため、S−22からS−25の間でループが発生し、何度となく試作を繰り返す必要が生じ、開発期間が長期化し、製品のコストが上昇してしまっている。
その後、S−25における評価がOKであれば、モータを提供するメーカ側Bでは、仕様を満たしつつ、メーカ側も採算の合う形状等の量産仕様モータを試作し(S−26)、ユーザ側Aにおける製品での最終評価(S−27)を受けた上で、購入して頂ける状態(S−28)となっていた。
次に、本発明のサービスについて、図8(b)の概念図および図9(b)のフローチャート図を用いて説明する。本サービスは、モータの動作仕様はモータを提供するメーカ側Bで検討して明確化して提供するサービスである。図において、S−31はメーカ側Bにおいて自動チューニングインバータ及び仕様確認用モータを提供するインバータ・モータ提供ステップ、S−32はユーザ側Aにおいて提供されたモータを製品に組込むモータ組み込みステップ、S−33はユーザ側Aにおいてモータの動作パラメータを抽出する動作パラメータ抽出ステップである。
S−34はメーカ側Bにおいて、動作仕様を明確化する動作仕様明確化ステップ、S−35はメーカ側Bにおいてモータ仕様の検討を行うモータ仕様検討ステップ、S−36はメーカ側Bにおいてサンプルモータを提供するサンプルモータ提供ステップ、S−37はユーザ側Aにおいてサンプルモータを製品に組込むサンプルモータ製品組み込みステップ、S−38はユーザ側Aにおいてサンプルモータの評価を行うサンプルモータ評価ステップ、S−39はメーカ側Bにおいてサンプルモータを量産試作するサンプルモータ量産試作ステップ、S−40はユーザ側Aにおいてサンプルモータを搭載した製品の品質評価を行う製品品質評価ステップ、S−41は、ユーザ側Aにおいて量産されたモータを購入する量産モータ購入ステップである。
まず、ユーザであるサービス利用側Aは、サービス提供側であるメーカ側Bより動作環境把握用のサンプルモータ及び自動チューニングインバータの提供を受ける(S−31)。サービス利用側Aは、提供されたモータをモータの組み込み製品の試作品に組込み(S−32)、製品を動作させる。この際、自動チューニングインバータは、モータが動作する状況に応じてパラメータ調整する機能を有しており、製品を動作させることによって、モータが動作する状況が把握できる。特に、起動時の起動トルクや定格運転時の定格トルク、さらには、運転範囲トルクなどが把握できる(S−33)。
自動チューニングインバータを用いることによって、ユーザ側Aにおいて動作パラメータの抽出ができるので、製品の実動作に一致した動作仕様値を把握でき(S−34)、この動作仕様に基づいたモータ設計がメーカ側Bにおいて可能となる(S−35)。したがって、メーカ側Bはこの条件にて設計されたモータを試作し(S−36)、ユーザ側Aにて試作されたサンプルモータを製品に組込み(S−37)、動作評価を実施する(S−38)。
従来は、動作仕様が明確化されていても、実情と一致(製品の実動作に一致)していないケースがあったため、何度となくモータを再設計、再試作していたが、本サービスの提供により、図9(b)に示すように1回の試作でも製品の実動作に一致したモータの試作が可能となり、繰り返しのループによる無駄な開発期間や無駄な開発コストを無くすことが可能となる。
また、サンプルとして提供したモータの評価(S−38)をユーザ側Aにて実施中に、メーカ側Bでは並行して最終量産仕様を検討することが出来る。これは、自動チューニングインバータにて動作条件を把握しているためであり、製品が変更されていなければ動作条件が変化しないため、モータの仕様を変える必要がないためである。従来は図9(a)に示すように、S−25の判定結果がOKでなければ、量産仕様の検討(S−26)へ進むことができなかった。そのため、従来(図9(a))と本実施の形態(図9(b))では、量産仕様の検討(S−26、S−39)において、本実施の形態の方が開発期間が短くできる。さらに本実施の形態では、最終形態に近い試作品モータで製品としての評価(S−40)が実施でき、モータ購入(S−41)を行うことができる。
上記のようなケースは、従来まで、誘導電動機を用いていたユーザ側Aが、サービスを利用すると仮定すればサービス利用側Aであるが、省エネのため、永久磁石電動機への置き換え時に本サービスの提供を受ける。
ここで、誘導電動機は、トルク条件がある程度既知であり、そのトルク条件で設計された誘導電動機であれば、電動機自身は停止することなく回転トルクを発生する。これは誘導電動機には特有のすべりと言う現象が発生するためである。図10は、誘導電動機における回転数とトルクの関係を示した図である。図において、横軸は誘導電動機の回転数、縦軸はトルクを表している。誘導電動機の場合には、すべりを有する為、図に示すように、トルク(図10の縦軸)が変化しても、回転数(図10の横軸)は大きく変動しない。
しかしながら、永久磁石電動機はすべりがない同期電動機であるため、速度制御がなされていない場合、図11に示すような回転数とトルクの関係になる。図11は永久磁石電動機における回転数とトルクの関係を示した図である。図において、横軸は永久磁石電動機の回転数、縦軸はトルクを表している。図11より明らかのように、永久磁石電動機は負荷トルクが変化すると回転数が大きく変化しており、図10に示した誘導電動機とは異なる。したがって、回転数を安定させたい(あまり変化させない)と言うこととなると速度制御が必要となるが、この場合、出力可能トルク以上の負荷トルクが印加された場合、脱調というモータが停止する状態に陥る可能性がある。さらに、速度制御による安定性も制御理論面から考慮しなければならない。
また、トルク条件が既知としてモータを設定しなければ、永久磁石電動機の高効率といった特性が活かせなくなり、誘導電動機を永久磁石電動機に置き換えたが、思ったほどの省エネを実現できないと言うことにもなり得る。しかしながら、本実施の形態のように、自動チューニング機能を有するインバータにてモータおよび製品を評価するようにすれば、上記問題点が解消さ、開発期間の短縮、開発コストの低減、省エネの達成などの効果を得ることができる。
以上のように、本サービスを提供することによって、ユーザ側Aでは、動作仕様の検討が不要となり、設計期間の短縮および実使用に合った仕様を製品に織り込むことが出来るので、製品の信頼性が向上する。また、製品のラインナップを拡大することが容易となり、幅広い機種を持つメーカとなり得る。
また、容易に誘導電動機から永久磁石電動機への置き換えることが可能となり、製品の省エネ化が容易に実現できるようになる。さらに、評価回数も低減でき、評価期間も短縮することが可能となり、従来と同等の評価時間であっても、細部に亘った細かな評価が可能となり、製品の信頼性がさらに向上する。
また、設計期間及び評価期間が短縮されるので、これによって発生する製品コストが抑制でき、製品の低コスト化を達成できる。また、メーカ側Bでのサンプル試作回数が大幅に低減され、ユーザ側Aも低コストにてモータを購入することが可能となるので、製品のコスト低減にも効果も行える。
さらに、本発明の自動チューニングインバータおよびモータの提供サービスは、購入するモータや販売するモータを通じてユーザー側Aとメーカ側Bとが動作環境というデータを共有できる。例えば、従来までは図9(a)に示す動作評価(S−25)がOKとなる為に、電話やFAXでは正確に通じないニュアンスを伝えなければならず、データの共有ではなく、感覚の共有が重要であった。
本サービスでは、図12に示すように動作環境が数値データとして共有できる。図12は本実施の形態を表すブロック図である。図12において、自動チューニングインバータにて抽出された動作パラメータや動作仕様などがインターネット500を介してデータ共用の為のサーバー300に動作条件を示す数値データとして蓄積され、ここに蓄積されたデータを基に、メーカ310にてモータを試作する。試作されたモータがユーザー320へ送付され、ユーザー320はこのモータを製品に組込み検証する。この検証データに対し、メーカ310はサーバー300よりサンプルモータの性能を確認できる。
以上のように、従来まではニュアンスの共有であったが、自動チューニングインバータを用いることにより数値の共有が可能となり、製品の開発時における後戻りが無くなり、開発期間の短縮が行なわれ、サービスの提供を受けるユーザーだけでなく、サービスを提供するメーカ側もより高品質の製品を納入することが可能となる。上記で説明した動作環境の数値データは、例えば図8に示す様に、モータの場合、負荷のトルク条件が不明だと最適化、即ち効率の良い運転が出来ない。動作トルク範囲や定格トルク、起動トルクなどのトルク条件を既に説明してきた様に自動チューニング機能で取りこむことが出来る。電動機を負荷である製品例えば圧縮機やファンなどに組み込んで運転させる場合、従来と同様な回転数で動作させても周囲温度や圧力損失などの環境が異なればトルクも変わってくる。電動機を負荷と組合せてこれらの環境条件に応じた動作データなどインバータ回路2でモーター毎に与えているパラメータを自動的にチューニングしたものを算出できればモーターを効率良く動作させることが出来る定数が得られるだけ出なく、モーターの限界仕様が得られることになる。この様にモーターを負荷に対して過剰仕様のものとすることも防止できる。本発明の契約形態は通信で処理するなどいずれの形態であっても良い。また上記で説明した各サービスに対する対価の支払いを通信を利用する電子支払いなどどのような形態で処理しても良い。例えば、モーターの出力や効率等のデータを自動的に通信にて把握できるので従来製品からバージョンアップした効率アップによる入力低下、即ち電気代の従来との差額分を請求し、支払いに当てることも可能である。いずれにしろ取り交わした契約条件にて支払いが行われることになる。
また、永久磁石電動機を購入した顧客、あるいは購入しようとする顧客に対して永久磁石電動機の電動機定数の同定を行える駆動装置および動作環境把握用のサンプルモータを提供して駆動装置により製品に組み込まれたサンプルモータを駆動して動作仕様評価を行う動作仕様評価ステップと、動作仕様評価ステップにより抽出される動作パラメータに基づいて納入する永久磁石電動機の仕様を決定する電動機仕様決定ステップと、を備えているので、製品の開発時における後戻りの無い、開発期間の短縮を行える電動機の仕様決定方法を提供できる。
さらに、動作仕様評価ステップにより抽出される動作パラメータをインターネット等の通信手段を介して数値データとしてサーバーに蓄積する動作パラメータ蓄積ステップと、サーバーに蓄積された動作パラメータに基づいて納入する永久磁石電動機の仕様を決定する仕様決定ステップと、とを備えたので、短時間でデータのやり取りができ、開発期間が短縮できる。また、駆動装置が自動チューニングインバータであるため、いかなる仕様の電動機であっても電動機の仕様が決定できる。
以上、本発明の実施の形態で説明したように、永久磁石電動機が搭載された製品を購入した顧客、あるいは購入しようとする顧客に対しサービス契約を締結するサービス契約締結ステップと、サービス契約に基づき如何なる仕様の永久磁石電動機でも駆動可能な駆動装置を提供する駆動装置提供ステップと、駆動装置により永久磁石電動機を駆動することにより永久磁石電動機を搭載した製品の性能が向上するように永久磁石電動機を搭載した製品を駆動制御してグレードアップする製品グレードアップステップと、を備えているので、自動チューニングインバータを用いたサービスを提供することで、ユーザへ安価に省エネ技術の提供やユーザで製造する製品への永久磁石電動機の容易な導入が可能となる。
また、永久磁石電動機が搭載された製品を購入した顧客、あるいは購入しようとする顧客に対しサービス契約を締結するサービス契約締結ステップと、サービス契約に基づき如何なる仕様の永久磁石電動機でも駆動可能な駆動装置を提供する駆動装置提供ステップと、駆動装置提供ステップにより提供された駆動装置にて複数の仕様の異なる永久磁石電動機を駆動して同一駆動装置による製品の性能評価結果に基づいて納入する電動機を決定する電動機納入ステップと、を備えているので、仕様の異なる他メーカー製の電動機搭載製品を同一土俵上で比較でき、顧客の仕様に合致した省エネルギーで低コストの製品を購入できる。
また、永久磁石電動機を購入して永久磁石電動機を搭載した製品を製造する顧客に対し、如何なる仕様の永久磁石電動機でも電動機定数を同定して駆動可能な永久磁石電動機の駆動装置を提供する駆動装置提供ステップと、駆動装置により製品に搭載された永久磁石電動機を駆動することによって顧客の必要とする製品仕様に合致した永久磁石電動機を提供すること電動機提供ステップと、を備えているので、顧客の要求仕様を満足できる永久磁石電動機搭載製品の提供が短期間でしかも低コストで提供できる。
また、永久磁石電動機が搭載された製品を購入した顧客、あるいは購入しようとする顧客に対しサービス契約を締結するサービス契約締結ステップと、サービス契約に基づき如何なる仕様の永久磁石電動機でも電動機定数を同定することによって駆動可能とする駆動装置を提供する駆動装置提供ステップと、駆動装置提供ステップにより提供された駆動装置にて前記永久磁石電動機を駆動した製品の性能評価結果に基づいて納入する電動機仕様を決定する電動機仕様決定ステップと、を備えているので、電動機の仕様が簡単に実機にて確認でき、短期間で低コストの製品を提供できる。
また、永久磁石電動機が搭載された製品を購入した顧客、あるいは購入しようとする顧客に対しサービス契約を締結するサービス契約締結ステップと、サービス契約に基づき如何なる仕様の永久磁石電動機でも駆動可能な駆動装置を提供する駆動装置提供ステップと、駆動装置提供ステップにより提供された駆動装置にて永久磁石電動機を駆動した製品の性能評価結果に基づいて顧客に納入する電動機仕様を決定する電動機仕様決定ステップと、を備え、電動機仕様決定ステップにて決定された永久磁石電動機を使用した場合の消費電力データと現状の消費電力データとの差分に基づいて省消費電力に応じた省エネ料金を求め、駆動装置及び永久磁石電動機の提供費用に省エネ料金を反映させて料金を請求するようにしているので、顧客にとっては設備変更による初期投資費用を低減でき、省エネルギーが達成できる。また、サービス提供側は省エネによるメリット分で設備費用を回収できる。
また、永久磁石電動機が搭載された製品を購入した顧客、あるいは購入しようとする顧客に対して永久磁石電動機の電動機定数の同定を行える駆動装置を提供して前記電動機を交換した場合に駆動装置にて交換後の永久磁石電動機の電動機定数の同定を行う電動機定数同定ステップと、電動機定数同定ステップにより得られた電動機定数にて交換後の永久磁石電動機を駆動する電動機駆動ステップと、電動機駆動ステップにより駆動された交換後の永久磁石電動機を製品の性能が向上するように電動機の効率の良い動作点で運転制御する製品グレードアップステップと、を備えたので、ユーザへ安価に省エネ技術の提供やユーザで製造する製品への永久磁石電動機の容易な導入が可能となる。
また、永久磁石電動機が搭載された製品を購入した顧客、あるいは購入しようとする顧客に対して永久磁石電動機の電動機定数の同定を行える駆動装置を提供して電動機を交換した場合に交換前後の永久磁石電動機の電動機定数の同定を行う電動機定数同定ステップと、電動機定数同定ステップにより得られた電動機定数にて交換前後の永久磁石電動機を駆動する電動機駆動ステップと、電動機駆動ステップにて交換前後の永久磁石電動機を駆動して交換前後の永久磁石電動機の性能評価を行う性能評価ステップと、性能評価ステップにより得られた交換前後の永久磁石電動機の性能評価結果に基づいて交換後の永久磁石電動機を搭載した製品の性能が交換前の永久磁石電動機を搭載した製品の性能よりも向上するように交換後の永久磁石電動機が効率の良い動作点で運転されるように運転制御する電動機運転制御ステップと、を備えたので、仕様の異なる他メーカー製の電動機搭載製品を同一土俵上で比較でき、顧客の仕様に合致した省エネルギーで低コストの製品を購入できる。
また、永久磁石電動機あるいは永久磁石電動機を搭載した製品を購入契約した顧客、あるいは購入しようとする顧客に対して永久磁石電動機の電動機定数の同定を行える駆動装置および動作環境把握用のサンプルモータを提供して駆動装置により製品に組み込まれたサンプルモータを駆動して製品の動作仕様評価を行う動作仕様評価ステップと、動作仕様評価ステップにより抽出される動作パラメータに基づいて納入する永久磁石電動機の仕様を決定する仕様決定ステップと、仕様決定ステップにて得られた製品仕様を満足する永久磁石電動機を提供して駆動装置にて永久磁石電動機が組み込まれた製品の性能が向上するように永久磁石電動機を運転制御する電動機運転制御ステップと、を備えたので、電動機の仕様が簡単に実機にて確認でき、短期間で低コストの製品を提供できる。
また、動作仕様評価ステップにより抽出される動作パラメータをインターネットや電力線通信などの通信手段を介して数値データとしてサーバーに蓄積する蓄積ステップと、蓄積ステップにてサーバーに蓄積された動作パラメータに基づいて納入する永久磁石電動機の仕様を決定する仕様決定ステップと、を備えたので、容易に、しかも即座にサーバーより動作パラメータを入手でき、安価で短期間で電動機の仕様を決定できる。
また、永久磁石電動機が搭載された製品を購入した顧客、あるいは購入しようとする顧客に対して永久磁石電動機の電動機定数の同定を行える駆動装置を提供して永久磁石電動機を交換する場合に交換前の永久磁石電動機を駆動装置により駆動して性能を評価する性能評価ステップと、性能評価ステップにより得られた交換前の永久磁石電動機の性能評価結果に基づいて交換後の永久磁石電動機を組込んだ製品の性能が向上するように交換後の永久磁石電動機の仕様を決定する電動機仕様決定ステップと、電動機仕様決定ステップにて決定された仕様の永久磁石電動機を使用した場合の消費電力データと現状の消費電力データとの差分に基づいて消費電力に応じた省エネ料金を求める省エネ料金演算ステップと、を備え、駆動装置及び永久磁石電動機の提供費用に省エネ料金を反映させて料金を請求するようにしたので、顧客にとっては設備変更による初期投資費用を低減でき、省エネルギーが達成できる。また、サービス提供側は省エネによるメリット分で設備費用を回収できる。
また、駆動装置が自動チューニングインバータであるため、如何なる仕様の電動機であっても安価で用意に電動機の交換が短期間で行える。また、2回目以降の電動機の交換の場合には、駆動装置の代わりにインバータプログラムあるいはインバータ回路を提供するようにしたので、安価にサービスを提供できる。また、サービス契約に基づいて行うようにしているので、ユーザーが安心して圧縮機交換などのサービスを受けることができる。また、サービス提供側も安価に短期間でサービスが提供できる。すなわち本発明では自動チューニング機能によりモーターを選択する際や長期運転中に常に良い効率を確保できる。また自動チューニング機能を利用してモーターとインバータの組合せにおける動作や性能の透明化が測れ製品の能力維持に有効な方法、装置が得られる。

Claims (21)

  1. 電動機もしくは前記電動機が搭載された製品を利用する利用者側に前記電動機の相抵抗成分、インダクタンス成分および逆起電圧定数を含む電動機定数の同定が可能でかつ起動のためのパラメータを同定可能な自動チューニング機能を有するインバータもしくはインバータのプログラムを提供し、
    前記インバータもしくはインバータのプログラムを使用して前記電動機に強制的に電圧を印加して前記電動機定数を同定させる定数同定ステップと、
    前記定数同定ステップにて得られた前記電動機定数にて前記電動機を駆動するインバータを、前記電動機の効率を算出して該電動機の動作点をより良い効率点に追従させるように制御するインバータ制御ステップと、を備え、
    同定された前記電動機定数を用いて同期機である前記電動機をインバータにて駆動することを特徴とする省エネルギーサービス提供方法。
  2. 前記定数同定ステップにより得られた逆起電圧定数の変化量を把握しながら前記電動機を駆動することを特徴とする請求項1記載の省エネルギーサービス提供方法。
  3. 前記定数同定ステップにより得られた電動機定数にて前記電動機を駆動して前記電動機の性能評価を行う性能評価ステップと、を備え、前記性能評価ステップにより得られた前記電動機の性能評価結果に基づいて選択された電動機とインバータを使用することを特徴とする請求項1または2記載の省エネルギーサービス提供方法。
  4. 前記電動機として前記製品の動作環境把握用のサンプル電動機を使用し、
    前記製品に組み込まれた前記サンプル電動機を前記インバータもしくはインバータのプログラムにより駆動して前記製品の動作仕様評価を行う動作仕様評価ステップと、
    前記動作仕様評価ステップにより抽出される動作パラメータに基づいて前記製品に使用する電動機の仕様を決定する仕様決定ステップと、を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の省エネルギーサービス提供方法。
  5. 前記動作仕様評価ステップにより抽出される動作パラメータをインターネットを介して数値データとしてサーバーに蓄積する蓄積ステップと、前記蓄積ステップにてサーバーに蓄積された前記動作パラメータに基づいて前記電動機の仕様を決定する仕様決定ステップと、を備えたことを特徴とする請求項4記載の省エネルギーサービス提供方法。
  6. 交換前の電動機を前記インバータもしくはインバータのプログラムにより駆動して性能を評価する性能評価ステップと、
    前記性能評価ステップにより得られた前記交換前の電動機の性能評価結果に基づいて交換後の電動機を組込んだ製品の性能が向上するように前記交換後の電動機の仕様を決定する電動機仕様決定ステップと、を備え、
    前記交換前の電動機が誘導電動機もしくは矩形波駆動永久磁石電動機であって前記交換後の電動機が正弦波駆動永久磁石電動機であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の省エネルギーサービス提供方法。
  7. 前記インバータもしくはインバータのプログラムにより電動機を駆動して、前記電動機を交換する場合の交換前の電動機の性能を評価する性能評価ステップと、
    前記性能評価ステップにより得られた前記交換前の電動機の性能評価結果に基づいて交換後の電動機を組込んだ製品の性能が向上するように前記交換後の電動機の仕様を決定する電動機仕様決定ステップと、
    前記電動機仕様決定ステップにて決定された仕様の電動機を使用した場合の消費電力データと現状の消費電力データとの差分に基づいて消費電力に応じた省エネ料金を求める省エネ料金演算ステップと、を備えたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の省エネルギーサービス提供方法。
  8. 前記インバータにて位置センサレスで前記電動機を駆動することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の省エネルギーサービス提供方法。
  9. 前記自動チューニング機能を有するインバータもしくはインバータのプログラムにより前記電動機を駆動し、運転中に同定された前記電動機定数により前記電動機の効率を継続して把握することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の省エネルギーサービス提供方法。
  10. 前記インバータ制御ステップは、相電流最小制御により行うことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の省エネルギーサービス提供方法。
  11. 電動機の相抵抗成分、インダクタンス成分および逆起電圧定数を含む電動機定数の同定が可能でかつ起動のためのパラメータを同定可能な自動チューニング機能を有するインバータを有した駆動装置により、製品に組み込まれた動作環境把握用のサンプルモータを駆動して動作仕様評価を行う動作仕様評価ステップと、
    前記動作仕様評価ステップにより抽出される動作パラメータに基づいて納入する電動機の仕様を決定する電動機仕様決定ステップと、
    を備えたことを特徴とする電動機の仕様決定方法。
  12. 前記動作仕様評価ステップにより抽出される動作パラメータを通信手段を介して数値データとしてサーバーに蓄積する動作パラメータ蓄積ステップと、前記サーバーに蓄積された前記動作パラメータに基づいて納入する永久磁石電動機の仕様を決定する仕様決定ステップと、とを備えたことを特徴とする請求項11に記載の電動機の仕様決定方法。
  13. 永久磁石電動機の相抵抗成分、インダクタンス成分および逆起電圧定数を含む電動機定数の同定が可能でかつ起動のためのパラメータを同定可能な自動チューニング機能を有するインバータを有した駆動装置を使用し、圧縮機に組み込まれた永久磁石電動機を駆動して前記永久磁石電動機の逆起電圧定数を含む電動機定数の抽出を行う動作仕様評価ステップと、
    前記動作仕様評価ステップにて得られた前記永久磁石電動機の電動機定数の変化量より前記永久磁石電動機を搭載した圧縮機が組み込まれた製品の効率を把握する効率把握ステップと、
    前記効率把握ステップにより得られた前記製品の効率が低下した場合に前記圧縮機の交換時期を通知する効率低下通知ステップと、を備えたことを特徴とする圧縮機のバージョンアップサービス方法。
  14. 前記効率把握ステップにより得られた効率が低下した場合にアラームまたは表示灯により通知するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の圧縮機のバージョンアップサービス方法。
  15. 永久磁石電動機の相抵抗成分、インダクタンス成分および逆起電圧定数を含む電動機定数の同定が可能でかつ起動のためのパラメータを同定可能な自動チューニング機能を有するインバータを有した駆動装置を使用し、永久磁石電動機を搭載した製品の性能が向上するように駆動制御して前記永久磁石電動機を搭載した製品をグレードアップすることを特徴とする永久磁石電動機の駆動装置を用いた省エネルギーサービスの提供方法。
  16. 永久磁石電動機の相抵抗成分、インダクタンス成分および逆起電圧定数を含む電動機定数の同定が可能でかつ起動のためのパラメータを同定可能な自動チューニング機能を有するインバータを有した同一の駆動装置を使用し、複数の仕様の異なる永久磁石電動機をそれぞれ駆動して前記永久磁石電動機を備えた製品の性能評価を行い、その性能評価結果に基づいて納入する電動機を決定することを特徴とする永久磁石電動機の駆動装置を用いた省エネルギーサービスの提供方法。
  17. 永久磁石電動機の相抵抗成分、インダクタンス成分および逆起電圧定数を含む電動機定数の同定が可能でかつ起動のためのパラメータを同定可能な自動チューニング機能を有するインバータを有した駆動装置を使用し、製品に搭載された永久磁石電動機を駆動することによって必要とする製品仕様に合致した永久磁石電動機を決定することを特徴とする永久磁石電動機の駆動装置を用いた省エネルギーサービスの提供方法。
  18. 永久磁石電動機の相抵抗成分、インダクタンス成分および逆起電圧定数を含む電動機定数の同定が可能でかつ起動のためのパラメータを同定可能な自動チューニング機能を有するインバータを有した駆動装置を使用し、永久磁石電動機が搭載された製品の該永久磁石電動機を駆動した前記製品の性能評価結果に基づいて納入する電動機仕様を決定することを特徴とする永久磁石電動機の駆動装置を用いた省エネルギーサービスの提供方法。
  19. 永久磁石電動機の相抵抗成分、インダクタンス成分および逆起電圧定数を含む電動機定数の同定が可能でかつ起動のためのパラメータを同定可能な自動チューニング機能を有するインバータを有した駆動装置を使用し、永久磁石電動機が搭載された製品の該永久磁石電動機を駆動した前記製品の性能評価結果に基づいて納入する永久磁石電動機の仕様を決定し、前記仕様の決定された永久磁石電動機を使用した場合の消費電力データと現状の消費電力データとの差分に基づいて省消費電力に応じた省エネ料金を求めることを特徴とする永久磁石電動機の駆動装置を用いた省エネルギーサービスの提供方法。
  20. 冷凍サイクルに使用される電動機により駆動される古い圧縮機を新しい圧縮機に交換する圧縮機交換方法であって、
    電動機の相抵抗成分、インダクタンス成分および逆起電圧定数を含む電動機定数の同定が可能でかつ起動のためのパラメータを同定可能な自動チューニング機能を有するインバータにより、前記古い圧縮機に代えて設けた代替圧縮機に組み込まれた同期電動機を駆動して前記冷凍サイクルを運転させ前記同期電動機の逆起電圧定数を含む電動機定数の抽出を行う動作仕様評価ステップと、
    前記代替圧縮機を新しい圧縮機に交換するまでの間、前記動作仕様評価ステップにて得られた前記同期電動機の電動機定数を使用して前記インバータにより前記代替圧縮機を駆動し前記冷凍サイクルを運転する応急運転ステップと、を備えたことを特徴とする圧縮機交換方法。
  21. 電動機の相抵抗成分、インダクタンス成分および逆起電圧定数を含む電動機定数の同定が可能でかつ起動のためのパラメータを同定可能な自動チューニング機能を有するインバータもしくはインバータのプログラムにて可変速に運転される永久磁石電動機と、
    前記永久磁石電動機にて駆動され冷凍サイクルを循環する冷媒を吐出する圧縮機と、
    運転中に同定される前記電動機定数を把握して効率の低下を監視する監視装置とを備え、
    前記インバータもしくは前記プログラムを使用して前記電動機に強制的に電圧を印加して前記電動機定数を同定すること、および得られた前記電動機定数にて前記電動機を駆動するインバータを、前記電動機の効率を算出して該電動機の動作点をより良い効率点に追従させるように制御することを可能としている冷凍空調装置。
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