以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明は、これに限らず、たとえばパチンコ遊技機やスロットマシン等であってもよく、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示手段を有し、該可変表示手段の表示結果が予め定められた特定の識別情報になった場合に、遊技者に有利な特定遊技状態に制御可能な遊技機であれば、すべてに適用することが可能である。
図1は、遊技機の一例のパチンコ遊技機の遊技盤面を示す正面図である。このパチンコ遊技機には、遊技者が打球操作するための打球操作ハンドル(図示せず)が設けられており、この打球操作ハンドルを遊技者が操作することにより、パチンコ玉を1つずつ発射することができる。発射されたパチンコ玉(打玉)は区画レール2の間を通って、遊技盤1の前面に形成された遊技領域3内に打込まれる。
この遊技領域3内には、図柄等からなる複数種類の識別情報を可変表示して表示状態が変化可能な可変表示装置として、特別図柄用可変表示装置24および飾り図柄用可変表示装置4の2種類の装置が設けられている。
特別図柄用可変表示装置24は、3つの7セグメントLEDよりなり、特別図柄と呼ばれる識別情報を可変表示するためのものである。この特別図柄用可変表示装置24は、横一列に並ぶ左,中,右の各特別図柄可変表示部を有し、各特別図柄可変表示部に表示される特別図柄を可変表示可能に構成されている。以下の説明においては、左,中,右の各特別図柄表示部に表示される特別図柄を、左特別図柄,中特別図柄,右特別図柄と呼ぶ。
飾り図柄用可変表示装置4は、飾り図柄と呼ばれる識別情報等を可変表示するためのものであり、CRT表示装置よりなる画像表示装置5を有している。この画像表示装置5は、3行×3列の合計9個の可変表示用の飾り図柄表示部5a〜5iを表示することが可能である。さらに画像表示装置5は、飾り図柄表示部5a〜5iのほかにも、キャラクタ画像およびその他の多種類の画像を適宜表示することが可能である。ここで、キャラクタ画像とは、画像表示装置5に表示される人間,動物,図形あるいは物等を表わす映像をいう。
このように構成された特別図柄用可変表示装置24および飾り図柄用可変表示装置4は、連動して可変表示を行なう。このため、特別図柄用可変表示装置24の表示内容と、飾り図柄用可変表示装置4の表示内容との間には、一定の関連性がある。その関連性とは、たとえば次のような関連性である。
特別図柄用可変表示装置24の表示結果が後述する特定遊技状態(以下、大当り状態という)を示す結果になる場合には、飾り図柄用可変表示装置4の表示結果も大当り状態を示す結果になる。また、特別図柄用可変表示装置24の表示結果が大当り状態以外の外れ状態を示す場合には、飾り図柄用可変表示装置4の表示結果も外れ状態を示す結果となる。すなわち、可変表示結果が大当り状態を示す結果になるか外れ状態を示す結果になるか
に関し、特別図柄用可変表示装置24の表示内容と、飾り図柄用可変表示装置4の表示内容とが対応したものになる。
一方、可変表示中の表示態様については、特別図柄用可変表示装置24の表示態様と、飾り図柄用可変表示装置4の表示態様とが必ずしも対応したものにはならない。
飾り図柄用可変表示装置4の上部には、7セグメントLEDにより構成された普通図柄用可変表示装置25が設けられている。この普通図柄用可変表示装置25は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報を可変表示可能なものである。
飾り図柄用可変表示装置4の下方には、可変入賞球装置8が設けられている。この可変入賞球装置8は、ソレノイド41が励磁状態にされることにより開閉板10が開成して打玉が入賞可能な遊技者にとって有利となる第1の状態と、ソレノイド41が非励磁状態にされることにより開閉板10が閉成して打玉が入賞不可能な遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能に構成されている。
飾り図柄用可変表示装置4と、可変入賞球装置8との間には、始動入賞口7が設けられている。可変入賞球装置8の下方には、始動入賞口29が設けられている。この始動入賞口29は、上下方向に開閉可能な開閉扉を有しており、ソレノイド42が励磁状態にされることにより開閉扉が開成して打玉が始動入賞可能な状態と、ソレノイド42が非励磁状態にされることにより開閉扉が閉成して打玉が始動入賞不可能な状態とに変化可能に構成されている。
飾り図柄用可変表示装置4の左側方部分および右側方部分には、それぞれワープ入口13が設けられている。このワープ入口13に進入した打玉は、飾り図柄用可変表示装置4の裏面側を通って下方に流下してワープ出口16から再度遊技領域3に放出される。このワープ出口16は、始動入賞口7のちょうど上方部分に位置する。このため、ワープ入口13に進入した打玉は、始動入賞口7に比較的入賞しやすくなる。このワープ入口13およびワープ出口16が設けられていることにより、それらが設けられていない場合と比べて、より遊技者の興趣が高くなるという効果が生じる。
飾り図柄用可変表示装置4の左側方部分に設けられたワープ入口13に進入した打玉の通過経路には、普通図柄用始動ゲート14が設けられている。その普通図柄用始動ゲート14の下方部分には、普通図柄用始動ゲート14を通過した打玉を検出するための普通図柄用始動ゲート検出スイッチ15が設けられている。
遊技領域3内に打込まれた打玉が普通図柄用始動ゲート14を通過すれば、その通過した打玉が普通図柄用始動ゲート検出スイッチ15により検出され、その検出出力に基づいて普通図柄用可変表示装置25が可変開始される。
そして、その普通図柄用可変表示装置25の表示結果が予め定められた特定の識別情報(たとえば「7」)となれば、ソレノイド42が励磁されて、始動入賞口29の開閉扉が所定期間だけ開成して始動入賞口29が開成状態となり、打玉が始動入賞口29に入賞しやすい状態になる。この始動入賞口29に入賞した打玉である始動入賞玉が始動入賞玉検出スイッチ30により検出される。その始動入賞玉検出スイッチの検出出力に基づいて特別図柄用可変表示装置24および飾り図柄用可変表示装置4がともに可変開始される。
同様に、遊技領域3内に打込まれた打玉が始動入賞口7に入賞した場合にも、特別図柄用可変表示装置24および飾り図柄用可変表示装置4がともに可変開始される。その場合には、始動入賞口7に入賞した打玉である始動入賞玉が始動入賞玉検出スイッチ28によ
り検出され、その検出出力に基づいて特別図柄用可変表示装置24および飾り図柄用可変表示装置4が可変開始されるのである。
特別図柄用可変表示装置24においては、左,中,右の各特別図柄がスクロール表示により可変表示される。同様に、飾り図柄用可変表示装置4においても、飾り図柄表示部5a〜5iの各々において飾り図柄がスクロール表示されることにより可変表示が行なわれる。その後、特別図柄用可変表示装置24および飾り図柄用可変表示装置4において、可変表示が停止制御される。詳しくは、飾り図柄用可変表示装置4の飾り図柄表示部5a〜5iのすべてが停止した直後に、左,中,右特別図柄可変表示部がすべて同時に停止される制御が行なわれる。なお、特別図柄用可変表示装置24の左,中,右特別図柄可変表示部の停止タイミングは、飾り図柄用可変表示装置4の飾り図柄表示部の停止と同時またはそれよりも後であればよく、左,中,右特別図柄可変表示部のすべての表示結果が飾り図柄表示部のすべての表示結果よりも先に得られないようなタイミングであればよい。また、特別図柄用可変表示装置24の左,中,右特別図柄可変表示部は、すべて同時に停止する場合に限らず、順次停止するように制御してもよい。すなわち、飾り図柄用可変表示装置4においてリーチ(後述する)が発生した場合に、特別図柄用可変表示装置24の表示結果により大当りか否かがわからないような停止方法であれば、同時に停止してもよく、順次停止してもよい。
ここで、飾り図柄用可変表示装置4および特別図柄用可変表示装置24のそれぞれについて、可変開始されてから停止制御されるまでの間の表示態様を簡単に説明する。飾り図柄用可変表示装置4では、画像表示装置5の表示画像において、3行×3列の合計9個の飾り図柄表示部5a〜5iが一斉に可変開始(スクロール表示を開始)した後、まず2つの飾り図柄表示部5a,5bが停止し、次に4つの飾り図柄表示部5c〜5fが停止し、次に2つの飾り図柄表示部5g,5hが停止し、最後に真ん中の飾り図柄表示部5iが停止する。なお、飾り図柄用可変表示装置4においては、所定条件が満たされた場合において、すべての飾り図柄表示部が同時に停止制御される場合もある。
飾り図柄用可変表示装置4においては、横方向における上段,中断,下段の3本の当りラインと、縦方向における左,中,右の3本の当りラインと、斜め対角線上に2本の当りラインとの合計8本の当りラインが定められている。この8本の当りラインのうちのある当りライン上で、予め定められた特定の表示態様(たとえば777)となれば、大当り状態が発生する。さらに、この9個の飾り図柄表示部5a〜5iのすべてが、後述するフルーツ図柄となった場合(オールフルーツになった場合)にも大当り状態が発生する。
特別図柄用可変表示装置24では、左,中,右の各特別図柄可変表示部が一斉に可変表示(スクロール表示を開始)した後、左,中,右の各特別図柄可変表示部がすべて同時に停止される。この特別図柄用可変表示装置24においては、左,中,右特別図柄可変表示部の可変停止時の表示結果がゾロ目となって揃った場合(たとえば777)に、大当り状態が発生する。
すなわち、このパチンコ遊技機においては、特別図柄用可変表示装置24の可変表示停止時の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)となり、かつ、飾り図柄用可変表示装置4の可変停止時の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえばライン上で777)となれば、可変入賞球装置8の開閉板10が開成して打玉が入賞可能な遊技者にとって有利な第1の状態となり、大当り状態(特定遊技状態)が発生する。
飾り図柄用可変表示装置4の可変表示中においては、リーチ状態が発生する場合がある。ここで、リーチとは、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特定の
表示態様の組合せとなった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が前記特定の表示態様の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチとは、表示状態が変化可能な可変表示部を複数有する可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せになった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記可変表示装置の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、前記特定の表示態様の組合せが表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部による可変表示を行なう状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
可変入賞球装置8は、通常時において、開閉板10が閉成して打玉が入賞不可能な遊技者にとって不利な第2の状態となっているが、大当り状態が発生すればソレノイド41が励磁されて開閉板10が開成して入賞開口9が開放された第1の状態となる。この可変入賞球装置8の第1の状態は、所定期間(たとえば29.5秒)の経過あるいは所定個数(たとえば10個)の打玉の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立したことにより終了して第2の状態となる。
可変入賞球装置8には、特定入賞領域(Vポケット)と、通常入賞領域とが設けられている。これらの特定入賞領域および通常入賞領域は、開閉板10が開成することにより入賞開口9が開放された場合に現れ、入賞が可能となる。その特定入賞領域に入賞した打玉である入賞玉が特定入賞玉検出スイッチ11により検出される。また、可変入賞球装置8内に入賞したすべての入賞玉が入賞玉検出スイッチ12により検出される。入賞玉検出スイッチ12によって検出された入賞玉の検出個数は、開閉板10に設けられた入賞個数表示器50により表示される。
また、第1の状態となっている可変入賞球装置8に入賞した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞すれば、その入賞玉が特定入賞玉検出スイッチ11により検出され、その回(ラウンド)の可変入賞球装置8の第1の状態が終了するのを待って再度可変入賞球装置8を第1の状態に駆動制御する繰返し継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数は、たとえば16回と定められている。
特別図柄用可変表示装置24および飾り図柄用可変表示装置4が可変表示中である場合において、打玉が始動入賞口7に入賞して始動入賞玉検出スイッチ28により検出されるか、または、始動入賞口29に入賞して始動入賞玉検出スイッチ30により検出されれば、その始動入賞玉が後述するRAM312に記憶される。このような記憶を始動入賞記憶という。この始動入賞記憶の上限は、たとえば「4」と定められている。現時点における始動入賞記憶数が、画像表示装置5の下方に設けられたLEDよりなる始動入賞記憶表示器6により表示される。特別図柄用可変表示装置24および飾り図柄用可変表示装置4の可変表示が停止した後、再度可変表示可能な状態になってから前記始動入賞記憶に基づいてそれらの可変表示装置が再度可変開始される。
普通図柄用可変表示装置25が可変表示をしているときに打玉が再度普通図柄用始動入賞ゲート14を通過して普通図柄用始動ゲート検出スイッチ15により検出されれば、その検出された打玉である通過玉が記憶される。そのような記憶を普通始動入賞記憶という。この普通始動入賞記憶数の上限は、たとえば「4」と定められている。現時点における普通始動入賞記憶個数が、普通図柄用可変表示装置25の左側方および右側方に設けられたLEDよりなる普通始動入賞記憶表示器60により表示される。普通図柄用可変表示装
置25が可変表示を停止した後、再度可変開始可能な状態になってから前記普通始動入賞記憶に基づいて普通図柄用可変表示装置25が再度可変開始される。
遊技領域3内には、さらに通常入賞口17,18,19,20が設けられているとともに、ランプ風車21が設けられている。さらに、遊技領域3内には、サイドランプ22等に代表される装飾ランプおよび装飾LEDが各種設けられている。また、区画レール2における遊技領域3側の終端部分には、遊技領域3内に打込まれて再び区画レール2内に跳ね返ってくる打玉であるファール玉を防ぐためのファール止め部材23が設けられている。遊技領域3内に打込まれた打玉がいずれの入賞口や可変入賞球装置にも入賞しなかった場合には、その打玉がアウト玉としてアウト口27から回収される。
なお、飾り図柄用可変表示装置4は、CRT表示装置を用いたものに限らず、液晶表示装置、プラズマ表示装置、または、マトリックスLED表示装置等の画像を表示するその他の表示装置を用いてもよい。さらに、飾り図柄用可変表示装置4は、次のような機械式の表示装置を用いてもよい。すなわち、飾り図柄用可変表示装置4は、回転ドラム式、複数の図柄が付されたベルトが巡回することにより表示状態が変化するいわゆるベルト式、リーフ式、複数の図柄が付された回転円盤が回転することにより表示状態が変化するいわゆるディスク式等のものであってもよい。また、特別図柄用可変表示装置24についても同様に、そのような機械式の表示装置を用いてもよい。さらに、飾り図柄用可変表示装置4の飾り図柄表示部の数は、9個に限るものではなく、9個以外の個数にしてもよい。さらに、飾り図柄用可変表示装置4の表示における当りラインは、前述した8本に限らず、たとえば5本あるいは1本等のその他の本数であってもよい。また、可変入賞球装置8の第2の状態は、打玉が入賞可能ではあるが、入賞困難なものであってもよい。
また、特別図柄用可変表示装置24と、飾り図柄用可変表示装置4とは、前述したように別個に独立的に設ける場合の他の例として、単一の可変表示装置により構成してもよい。すなわち、1つの可変表示装置の表示領域を2つに区分した形態で特別図柄と、飾り図柄とを可変表示するようにしてもよい。なお、このような単一の可変表示装置により特別図柄および飾り図柄を可変表示する場合には、その可変表示装置を図1に示した飾り図柄用可変表示装置4が設けられた位置に設ければよい。
次に、このパチンコ遊技機に設けられている制御回路について説明する。まず、パチンコ遊技機の遊技制御を行なう制御回路を説明する。図2,図3および図4は、パチンコ遊技機の遊技制御を行なう制御回路を示すブロック図である。この図2〜図4に示された制御回路は、主に、主基板に形成されている。
図2〜図4を参照して、遊技制御を行なう制御回路は、基本回路31、入力回路32、初期リセット回路33、定期リセット回路34、アドレスデコード回路35、情報出力回路37、電飾信号回路38、ソレノイド回路39、ランプ回路40、CRT回路44、電源回路45、音声合成回路47、音量増幅回路48およびLED回路49を含む。さらに、情報出力回路37および電飾信号回路38は、主中継基板36に接続されている。また、CRT回路44は、表示制御基板46を介して、飾り図柄用可変表示装置4に接続されている。
基本回路31の内部には、制御用プログラムを記憶しているROM313、その制御用プログラムに従って制御を行なうCPU311、そのCPU311のワーク用メモリとして用いられるRAM312、および、I/Oポート(図示せず)等が設けられている。
アドレスデコード回路35は、基本回路31から送られてきたアドレス信号を解読(デコード)し、基本回路31の内部に含まれるRAM312、ROM313、I/Oポート
等のうちのいずれかを選択するための信号を出力する回路である。初期リセット回路34は、電源投入時に基本回路31をリセットするための初期リセットパルスを出力する回路である。この初期リセット回路33から送られてきた初期リセットパルスに応じて、基本回路31がRAM312およびI/Oポートを初期化する。
定期リセット回路34は、定期リセット用のクロックパルスであるリセットパルスを基本回路31に供給するための回路である。基本回路31のCPU311は、定期リセット回路34から定期的に送られてくるリセットパルスに応答して、所定の制御用プログラムを先頭から繰返し実行するためのリセット処理を行なう。この定期リセット回路34からのリセットパルスは、たとえば、0.002秒ごとに送られてくる。
入力回路32には、普通図柄用始動ゲート検出スイッチ15、特定入賞玉検出スイッチ11、始動入賞玉検出スイッチ28,30、および、入賞玉検出スイッチ12等が接続されている。打玉が普通図柄用始動ゲート14を通過して普通図柄用始動ゲート検出スイッチ15により検出されれば、その検出信号が、入力回路32を介して基本回路31に入力される。打玉が可変入賞球装置8内の特定入賞領域に入賞して特定入賞玉検出スイッチ11により検出されれば、その検出信号が、入力回路32を介して基本回路31に入力される。打玉が始動入賞口7に入賞して始動入賞玉検出スイッチ28により検出されれば、その検出信号が入力回路32を介して基本回路31に入力される。打玉が始動入賞口29に入賞して始動入賞玉検出スイッチ30により検出されれば、その検出信号が入力回路32を介して基本回路31に入力される。打玉が可変入賞球装置8内の通常入賞領域に入賞して入賞玉検出スイッチ13により検出されれば、その検出信号が入力回路32を介して基本回路31に入力される。
このパチンコ遊技機には、入賞にともなって景品玉を払出す払出制御を行なうための払出制御基板(図示せず)が設けられている。そして、可変入賞球装置8に打玉が入賞すれば、1個の入賞玉につきたとえば15個の景品玉(賞球)が払出制御される。また、それ以外の入賞口に入賞した場合には、1個の入賞玉につきたとえば7個の景品玉(賞球)が払出制御される。
基本回路31は、情報出力回路37および主中継基板36を介して、図柄確定回数情報および大当り情報等の情報を、ホストコンピュータであるホール用管理コンピュータ等に対して出力する。その図柄確定回数情報とは、特別図柄用可変表示装置24および飾り図柄用可変表示装置4において図柄が確定した回数に関する情報である。大当り情報とは、特別図柄用可変表示装置24および飾り図柄用可変表示装置4の可変表示による大当りの発生に関する情報である。
基本回路31は、電飾信号回路38に対して、パチンコ遊技機に設けられた複数種類の電飾の点灯状態を制御するための制御信号を与える。電飾信号回路38は、基本回路31から与えられた制御信号に応答して、主中継基板36を介して、複数種類の電飾の点灯状態を制御する電飾基板へランプ制御データを送信する。ランプ制御データは、電飾の点灯状態を制御するためのデータであり、大当り時等における電飾の点灯状態を指定するものである。
基本回路31は、ソレノイド回路39を介してソレノイド41,42と接続されており、これらのソレノイドを励磁制御することにより、可変入賞球装置8の開閉板10の開閉制御および始動入賞口29の開閉扉の開閉制御を行なう。基本回路31は、ランプ回路40を介して、サイドランプ22および風車ランプ21等のこのパチンコ遊技機に設けられた各種ランプ43を点灯または点滅表示させる制御を行なう。
基本回路31は、CRT回路44を介して表示制御基板46に表示制御用の指令信号を出力する。この表示制御基板46には、後述する図6に示される表示制御用の制御回路が設けられている。CRT回路44は、基本回路31から制御信号を受け、その制御信号に基づいて、指令信号を表示制御基板46に与える。表示制御基板46は、与えられた指令信号に基づいて、飾り図柄用可変表示装置4に対し、画像表示のための制御信号を与える。飾り図柄用可変表示装置4は、表示制御基板46から受けた画像表示用の制御信号に基づいて、可変表示等の画像表示を行なう。
基本回路31からCRT回路44を介して表示制御基板46に送信される指令信号の中には、コマンドデータ(可変表示指令情報)CD0〜CD7と、表示制御通信用のトリガ信号である割込信号INTとが含まれる。さらに、CRT回路44と、表示制御基板46との間を接続する信号線には、電源電圧供給のための+5V線、+12V線およびGND線(グランド信号線)が含まれる。
電源回路45は、AC24Vの交流電源に接続され、+30V,+21V,+12V,+5V,GND等の複数種類の直流電圧である電源電圧を各回路に供給するための回路である。電源回路45から発生される+30VおよびGNDの電源電圧は、飾り図柄用可変表示装置4へ供給される。
基本回路31は、遊技状態に応じて、音声合成回路47を介して音量増幅回路48に音制御用信号を出力する。音量増幅回路48からは、増幅された音制御用信号が出力され、パチンコ遊技機に設けられたスピーカ等から音が発せられる。この音制御用信号としては、左のスピーカ制御用の音出力(L)と、右スピーカ制御用の音出力(R)とが出力され、それらの出力に基づいて、スピーカからステレオ音が発せられる。
基本回路31は、LED回路49を介して、特別図柄用可変表示装置24、入賞個数表示器50、V表示器51、始動入賞記憶表示器6、普通図柄用可変表示装置25、普通図柄始動入賞記憶表示器59、および、飾り用LED52に接続されており、これらの表示器をそれぞれ表示制御する。これらの表示器は、各々がLEDよりなるため、LED回路49により、まとめて制御される。
次に、このパチンコ遊技機の飾り図柄用可変表示装置4の表示制御を行なう制御回路について説明する。飾り図柄用可変表示装置4の表示制御を行なう制御回路は、図3に示された表示制御基板46に形成されている。以下、その制御回路を詳細に説明する。
図5は、表示制御基板46に形成された表示制御用の制御回路を示すブロック図である。この図5においては、その制御回路のほかに、CRT回路44および飾り図柄用可変表示装置4も示されている。図5を参照して、表示制御基板46に形成された制御回路は、CRTコントロール回路53、VDP(Video Display Processer )54、リセット回路55、発振回路56、VRAM57、キャラクタROM58およびDA変換回路60を含む。
リセット回路55からリセット信号がCRTコントロール回路53およびVDP54に入力される。発振回路56からクロック信号がVDP54に入力される。CRTコントロール回路53は、演算および制御を行なうCPU531、ワークエリアとして用いられるRAM532および制御用プログラムを記憶したROM533を含む。CRTコントロール回路53では、受信したコマンドデータCD0〜CD7に基づいて、CPU531が、ROM533の制御用プログラムを適宜実行し、RAM532を作業領域として用いてこの制御回路全体の制御を行なう。
キャラクタROM58には、飾り図柄用可変表示装置4に表示される画像の画像データが予め記憶されている。その画像データには、飾り図柄の画像データ、およびキャラクタ画像の画像データ等の各種の画像データが含まれる。
CRTコントロール回路53は、VDPに対して、VDPアドレス信号、VDPデータ信号およびVDPライト信号等の各種信号を与え、それらの信号に基づいて、VDPを動作させて次のような制御を行なう。VDPは、CRTコントロール回路53から与えられる各種信号に応答して次のような制御を行なう。キャラクタROM58に記憶されている画像データを読出し、その画像データをVRAM57へ転送させ、転送した画像データをVRAMに書込む。そして、その書込んだ画像データを読出し、DA変換回路60を介して映像信号R,G,Bを飾り図柄用可変表示装置4に向けて出力させる制御を行なう。CRTコントロール回路53は、VDP54から飾り図柄用可変表示装置4へ同期信号/CSYNCを供給させる制御も行なう。このような制御が行なわれることにより、飾り図柄用可変表示装置4に画像が表示される。
CRTコントロール回路53は、基本回路31からCRT回路44を介して送られてくるコマンドデータCD0〜CD7および割込信号INTを受け、割込信号INTの入力に応じた割込動作を行ない、コマンドデータCD0〜CD7を内部に読込む。そして、その読込んだコマンドデータに基づいて、可変表示装置4に画像を表示するために、前述したような制御を行なう。
この表示制御基板46に形成された制御回路内における主な信号のやり取りは、以下のとおりである。CRTコントロール回路53は、VDP54に対し、VDPアドレス信号、VDPデータ信号、VDPライト信号を適宜供給する。そして、VDP54からCRTコントロール回路53には、CPUクロック信号、VDPウエイト信号およびVDP割込信号が供給される。
VDP54は、キャラクタROM58にVROMアドレス信号を与える。キャラクタROM58は、VROMアドレス信号に従ってキャラクタROM58内の指定されたアドレスに記憶されている画像データを、VROMデータ信号としてVDP54へ与える。さらに、VDP54は、VRAM57にVRAMアドレス信号、VRAMライト信号およびVRAMデータ信号を与える。これにより、VRAM内の指定されたアドレスにVDP54から与えられた画像データが書込まれる。このようにして、キャラクタROM58から読出された画像データが、VDP54を介してVRAM57に転送されることになる。
さらに、VDP54は、VRAM57に対して、VRAMアドレス信号を与える。このようにVRAMアドレス信号のみが与えられた場合には、VRAM57内の指定されたアドレスに記憶されている画像データがVDP54に読出される。VDP54では、キャラクタROM58からVRAM57へデータを転送してVRAM57において表示する画像のデータを割付け、その割付けた画像データをVRAM57から読出すことにより、飾り図柄用可変表示装置4における画像表示のための画像データを得る。このようにして得られた画像データは、DA変換回路59に与えられる。
DA変換回路59では、VDP54から与えられたディジタル信号よりなる画像データをアナログ信号である映像信号R,G,BにD/A変換し、その変換により得られたRGB信号を飾り図柄用可変表示装置4に与える。また、VDP54は、飾り図柄用可変表示装置4における画像表示のための同期信号/CSYNCを飾り図柄用可変表示装置4に与える。このように映像信号R,G,Bおよび同期信号/CSYNCが飾り図柄用可変表示装置4に与えられることにより、飾り図柄の画像およびキャラクタ画像等の画像が、可変表示装置4の画像表示部に表示制御される。
このように、このパチンコ遊技機では、基本回路31から、CRTコントロール回路53へ単方向のデータ転送が行なわれる。そして、そのように転送されたデータに基づいて、表示制御基板46においては、CRTコントロール回路53が表示画像の制御を行なうことにより、飾り図柄用可変表示装置4の画像表示部5に表示される画像の制御が行なわれるのである。
図6は、飾り図柄用可変表示装置4の当りラインと、飾り図柄との配置関係を説明するための説明図である。飾り図柄用可変表示装置4は、前述したように、3行×3列の合計9個の飾り図柄表示部5a〜5iを有しており、それぞれの飾り図柄表示部により、図示するように、飾り図柄1〜飾り図柄9の9個の飾り図柄が可変表示される。そして、横方向3行の3本と、縦方向3列の3本と、斜め対角線上に2本との合計8本の当りライン1〜8(図面の丸付数字1〜8)が定められている。この8本の当りライン1〜8のうちの少なくともいずれか1つの当りライン上において、「777」の飾り図柄のゾロ目が揃うか、あるいは、すべての飾り図柄表示部5a〜5iの表示結果がフルーツ図柄(オールフルーツ)である場合には、大当り状態が発生する。
図7は、遊技制御,特別図柄用可変表示装置24の可変表示制御,飾り図柄用可変表示装置4の可変表示制御に用いられる各種ランダムカウンタを説明するための説明図である。ここでは、ランダムカウンタの代表例として、16種類のランダムカウンタを説明する。それぞれのランダムカウンタは、前述した基本回路31によりカウント動作される。
ここで、前述の基本回路31に設けられたCPU311は、定期的(0.002秒ごと)に定期リセット回路34からリセット信号が入力され、制御用プログラムを先頭から実行してその最後まで実行したアドレスでリセット待ち状態となっており、前記リセット信号が入力されることにより再度制御用プログラムを先頭から実行し直すことを繰返し、リセット信号の入力ごとに制御用プログラムを先頭から最後まで実行することを繰返すことにより、パチンコ遊技機の遊技状態を制御できるように構成されている。
WC RND1は、特別図柄に関し、大当り状態(特定遊技状態)を発生させるか否かを事前に決定するために用いられる。このWC RND1は、「0」からカウントアップしてその上限である「304」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このWC RND1のカウントアップの更新は、0.002秒ごとにWC RND1が「1」ずつ加算されることにより行なわれる。このWC RND1の値が予め定められた値になった場合に、大当り状態を発生させることが事前に決定される。
WC RND ZULは、特別図柄用可変表示装置24の左特別図柄可変表示部の停止時に表示される左特別図柄を事前に決定するためと、後述する普通図柄の変動時間短縮制御を実行するか否かを事前に決定するためとに用いられる。このWC RND ZULは、「0」からカウントアップしてその上限である「13」までカウントアップした後、再度「0」からカウントアップし直されるものである。このWC RND ZULのカウントアップの更新は、0.002秒ごとにWC RND ZULが「1」ずつ加算されることにより行なわれる。
WC RND ZUCは、特別図柄用可変表示装置24の中特別図柄可変表示部の停止時に表示される中特別図柄を事前に決定するために用いられる。このWC RND ZUCは、「0」からカウントアップしてその上限である「16」までカウントアップした後、再度「0」からカウントアップし直されるものである。このパチンコ遊技機の遊技用の制御用プログラムは、0.002秒ごとに先頭から実行開始されてプログラムの最後まで
実行され、それを0.002秒ごとに繰返し実行することにより遊技制御が実行されるのであり、プログラムの先頭からその最後までの実行が通常は0.002秒かからないために、その0.002秒が終了するまでの割込処理余り時間が生じる。このWC RND ZUCは、そのような割込処理余り時間を利用して無限ループにより「1」ずつ加算更新される。
WC RND ZURは、特別図柄用可変表示装置24の右特別図柄可変表示部の停止時に表示される右特別図柄を事前に決定するために用いられる。このWC RND ZURは、「0」からカウントアップしてその上限である「16」までカウントアップした後、再度「0」からカウントアップし直されるものである。このWC RND ZURは、XC RND ZUCの桁上げのときに「1」ずつ加算更新される。すなわち、WC RND ZUCの値が「16」から「0」に変化したときに「1」ずつこのWC RND ZURが加算更新されるのである。
WC RND REACHは、飾り図柄用可変表示装置4においてリーチ表示をするか否かを決定するためのものであり、「0」からカウントアップしてその上限である「22」までカウントアップした後、再度「0」からカウントアップし直されるものである。このWC RND REACHは、WC RND ZURの桁上げのときに1ずつ加算更新される。すなわち、WC RND ZURの値が「16」から「0」に変化したときに1ずつこのWC RND REACHが加算更新されるのである。このWC RND REACHの値が予め定められた値になった場合に、飾り図柄用可変表示装置1においてリーチ表示を行なうことが決定される。
WC RND RCHACTは、飾り図柄用可変表示装置4においてなされるリーチ表示の種類を決定するために用いられるものである。このリーチ表示の種類は、複数種類予め用意されており、その中からこのWC RND RCHACTの値に基づいて選択される。このWC RND RCHACTは、「0」からカウントアップしてその上限である「52」までカウントアップした後、再度「0」からカウントアップし直されるものである。このWC RND RCHACTは、WC RND REACHの桁上げのときに1ずつ加算更新される。すなわちWC RND REACHの値が「22」から「0」に変化したときに1ずつこのWC RND RCHACTが加算更新されるのである。
WC RND KZUSETは、飾り図柄用可変表示装置4のラインを設定するために用いられるものである。このWC RND KZUSETは、飾り図柄用可変表示装置4の飾り図柄によりリーチ等を発生させる場合の飾り図柄のラインを設定するために用いられるものである。WC RND KZUSETは、「0」からカウンタアップしてその上限である「240」までカウントアップした後、再度「0」からカウントアップし直されるものである。このWC RND KZUSETは、前記割込処理余り時間を利用して無限ループにより1ずつ加算更新される。
WC RND KZU1は、飾り図柄用可変表示装置4の停止時に表示される飾り図柄1を事前に決定するために用いられる。このWC RND KZU1は、「0」からカウントアップしてその上限である「8」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このWC RND KZU1は、前記割込処理余り時間を利用して無限ループにより1ずつ加算更新される。
WC RND KZU4は、飾り図柄用可変表示装置4の停止時に表示される飾り図柄4を事前に決定するために用いられる。このWC RND KZU4は、「0」からカウントアップしてその上限である「8」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このWC RND KZU4は、WC RND KZ
U1の桁上げのときに1ずつ加算更新される。すなわち、WC RND KZU1の値が「8」から「0」に変化したときに1ずつこのWC RND KZU4が加算更新されるのである。
WC RND KZU7は、飾り図柄用可変表示装置4の停止時に表示される飾り図柄7を事前に決定するために用いられる。このWC RND KZU7は、「0」からカウントアップしてその上限である「20」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このWC RND KZU7は、WC RND KZU4の桁上げのときに1ずつ加算更新される。すなわち、WC RND KZU4の値が「8」から「0」に変化したときに1ずつこのWC RND KZU7が加算更新されるのである。
WC RND KZU2は、飾り図柄用可変表示装置4の停止時に表示される飾り図柄2を事前に決定するために用いられる。このWC RND KZU2は、「0」からカウントアップしてその上限である「8」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このWC RND KZU2は、WC RND KZU7の桁上げのときに1ずつ加算更新される。すなわち、WC RND KZU7の値が「20」から「0」に変化したときに1ずつこのWC RND KZU2が加算更新されるのである。
WC RND KZU5は、飾り図柄用可変表示装置4の停止時に表示される飾り図柄5を事前に決定するために用いられる。このWC RND KZU5は、「0」からカウントアップしてその上限である「8」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このWC RND KZU5は、WC RND KZU2の桁上げのときに1ずつ加算更新される。すなわち、WC RND KZU2の値が「8」から「0」に変化したときに1ずつこのWC RND KZU5が加算更新されるのである。
WC RND KZU8は、飾り図柄用可変表示装置4の停止時に表示される飾り図柄8を事前に決定するために用いられる。このWC RND KZU8は、「0」からカウントアップしてその上限である「20」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このWC RND KZU8は、WC RND KZU5の桁上げのときに1ずつ加算更新される。すなわち、WC RND KZU5の値が「8」から「0」に変化したきとに1ずつこのWC RND KZU8が加算更新されるのである。
WC RND KZU3は、飾り図柄用可変表示装置4の停止時に表示される飾り図柄3を事前に決定するために用いられる。このWC RND KZU3は、「0」からカウントアップしてその上限である「8」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このWC RND KZU3は、WC RND KZU8の桁上げのときに1ずつ加算更新される。すなわち、WC RND KZU8の値が「20」から「0」に変化したときに1ずつこのWC RND KZU3が加算更新されるのである。
WC RND KZU6は、飾り図柄用可変表示装置4の停止時に表示される飾り図柄6を自然に決定するために用いられる。このWC RND KZU6は、「0」からカウントアップしてその上限である「8」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このWC RND KZU6は、WC RND KZU3の桁上げのときに1ずつ加算更新される。すなわち、WC RND KZU3の値が「8」から「0」に変化したときに1ずつこのWC RND KZU6が加算更新される
のである。
WC RND KZU9は、飾り図柄用可変表示装置4の停止時に表示される飾り図柄9を事前に決定するために用いられる。このWC RND KZU9は、「0」からカウントアップしてその上限である「20」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このWC RND KZU9は、WC RND KZU6の桁上げのときに1ずつ加算更新される。すなわち、WC RND KZU6の値が「8」から「0」に変化したときに1ずつこのWC RAN KZU9が加算更新されるのである。
次に、特別図柄用可変表示装置24において可変表示される特別図柄の配列構成について説明する。左特別図柄は、0〜9,A,J,F,Uの14種類の図柄に定められている。中,右の各特別図柄は、0〜9,A,J,F,U,P,L,/の17種類の図柄に定められている。そのような左特別図柄は、WC RND ZULの0〜13に割振られている。そして、WC RND ZULの抽出値に基づいて、左特別図柄の予定停止図柄が選択決定される。また、そのような中,右の各特別図柄は、WC RND ZUC,ZURの各々の0〜16に割振られている。そして、そのWC RND ZUC,ZURの各々の抽出値に基づいて、対応する特別図柄の予定停止図柄が選択決定される。
次に、飾り図柄用可変表示装置4において可変表示される飾り図柄の配列構成について説明する。飾り図柄1〜6の各々は、「7」が1個,「星印」が3個,「フルーツ図柄」が5個(イチゴ,チェリー,プラム,オレンジ,ブドウの5種類)の9個の図柄に定められている。それらの飾り図柄は、WC RND KZU1〜KZU6の各々の0〜8に割振られている。そして、そのWC RND KZU1〜KZU6の各々の抽出値に基づいて、対応する飾り図柄の予定停止図柄が選択決定される。
飾り図柄7,8の各々は、「7」が1個,「星印」が15個,「フルーツ図柄」が5種類(バナナ,ピーチ,リンゴ,レモン,メロンの5種類)の合計21個の図柄に定められている。それらの飾り図柄は、WC RND KZU7,KZU8の各々の0〜20に割振られている。そして、WC RND KZU7,KZU8の各抽出値に基づいて、対応する飾り図柄の予定停止図柄が選択決定される。
飾り図柄9は、「7」が1個,「星印」が15個,「フルーツ図柄」が5個(スイカ,カットリンゴ,カットオレンジ,カットレモン,カットメロンの5種類)の合計21個の図柄に定められている。それらの飾り図柄は、WC RND KZU9の0〜20に割振られている。そして、WC RND KZU9の抽出値に基づいて、飾り図柄9の予定停止図柄が選択決定される。
次に、ランダムカウンタの値により大当りを発生させるか否かを事前に決定するための手順について説明する。打玉が始動入賞口7に入賞して始動入賞玉検出スイッチ28により検出されるか、または、打玉が始動入賞口29に入賞して始動入賞玉検出スイッチ30により検出されれば、その時点におけるWC RND1の値を抽出し、その値が「7」のときに大当りを発生させることが事前決定される。その場合、WC RND ZULの抽出値により、大当りとなる特別図柄が決定される。すなわち、WC RND ZULの抽出値により選択決定される左特別図柄に中,右特別図柄が揃えられることにより、大当りを示すゾロ目の左,中,右の特別図柄が成立することになる。
一方、WC RND1の抽出値が「7」以外のときには、外れが事前決定される。その場合には、WC RND ZUL,ZUC,ZURの各抽出値に基づいて、対応する特別図柄の予定停止図柄が決定される。なお、これら3つの予定停止図柄を決定した際に、そ
の決定内容がたとえばゾロ目となり大当りを発生させるための図柄の組合せが偶然一致した場合には、WC RND ZUCの抽出値に「1」を加算して強制的に外れの図柄となるように制御される。
また、飾り図柄用可変表示装置4においては、WC RND1により大当りを発生させることが事前に決定された場合に、WC RND KZUSETの抽出値により、大当りとなる飾り図柄のラインが決定される。その飾り図柄の決定においては、「7」を並べるラインを決定すること、または、オールフルーツを表示することが決定される。
一方、WC RND1の抽出値により外れが事前決定された場合には、WC RND KZU1〜KZU9の抽出値により、外れとなる飾り図柄が決定される。
なお、飾り図柄表示部5a〜5iの9つの外れの予定停止図柄を決定した際に、その決定内容がたとえば大当りを発生させるための図柄の組合せに偶然なった場合には、WC RND KZU1〜KZU9の値を調整して強制的に外れの図柄となるように制御される。
以上のように、特別図柄用可変表示装置24の表示結果が大当り状態になる場合には、飾り図柄用可変表示装置4の表示結果も大当り状態になる。また、特別図柄用可変表示装置24の表示結果が外れの状態になる場合には、飾り図柄用可変表示装置4の表示結果も外れの状態になる。
また、このパチンコ遊技機では、所定の条件が成立した場合に、特定遊技状態(大当り状態)とは異なる遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる制御が行なわれる。その特別遊技状態には、以下に示す普通図柄の変動時間短縮制御と、特別図柄および飾り図柄の変動時間短縮制御とが含まれる。
普通図柄の変動時間短縮制御においては、普通図柄用可変表示装置25における普通図柄の変動時間(可変表示時間)を通常状態時における変動時間よりも短縮する制御が行なわれる。このような普通図柄の変動時間短縮制御が行なわれると、始動入賞口29の開閉扉が、普通図柄の変動時間短縮制御がなされていないときに比べ頻繁に開くため、始動入賞口29への打玉の入賞が比較的容易となり、短時間で可変表示が多く得られる。そのため、大当りが発生する確率が向上していなくとも短時間で大当りが発生しやすくなり、また、始動入賞球数の増加により、それに対応する払出玉数が増加し、遊技者は持玉を減らすことなく遊技が可能となる。このように、普通図柄の変動時間短縮制御が行なわれると、遊技者にとって有利な状態となる。
特別図柄および飾り図柄の変動時間短縮制御は、始動入賞記憶数が2個以上ある場合に実行される。この特別図柄および飾り図柄の変動時間短縮制御においては、特別図柄用可変表示装置24における特別図柄の変動時間(可変表示時間)および飾り図柄用可変表示装置4における飾り図柄の変動時間(可変表示時間)を通常状態における変動時間よりも短縮する制御が行なわれる。その変動時間短縮制御が行なわれると、始動入賞記憶が早期に消化されるため、無駄な始動入賞を減らすことができ、さらに、大当りが発生する確率が向上していなくとも短時間で大当りが発生しやすくなる。なお、普通図柄の変動時間短縮制御だけでなく大当りの発生する確率を向上させ、また、普通図柄の当り確率を向上させる制御を行なってもよいし、そのいずれかのみでもよい。
次に、普通図柄の変動時間短縮制御の開始条件および終了条件について説明する。普通図柄の変動時間短縮制御を開始させるか否かは、WC RND ZULの抽出値に基づいて決定される。
図8は、普通図柄の変動時間短縮制御を実行させる条件を表形式で示す図である。図8を参照して、普通図柄の変動時間短縮制御を実行するか否かは、WC RND ZULの値に基づいて次のように決定される。普通図柄の変動時間短縮制御が現在行なわれていない場合(通常時)には、WC RND ZULの値が3,7,12のいずれかである場合に、普通図柄の変動時間短縮制御を実行することが決定される。
また、普通図柄の変動時間短縮制御が現在行なわれている場合(時短時)には、WC RND ZULの値が1,3,5,7,10,11または12である場合に、普通図柄の変動時間短縮制御を継続して実行することが決定される。言い換えると、それらの値以外の場合には、実行中の普通図柄の変動時間の短縮制御が終了させられるのである。
また、このパチンコ遊技機においては、前述したように、WC RND REACHの値に基づいて、飾り図柄用可変表示装置4においてリーチ状態を発生させるか否かが決定されるが、その決定がなされる確率は、次に示すように遊技状態により異なる。
図9は、飾り図柄用可変表示装置においてリーチ状態を発生させる条件を表形式で示す図である。図9を参照して、リーチ状態を発生させる条件となるWC RND REACHの値(リーチ抽選値)は、次のように遊技状態により異なる。
普通図柄の変動時間短縮制御が現在行なわれていない場合(通常時)には、WC RND REACHの値が5または7である場合に、リーチ状態を発生させることが決定される。普通図柄の変動時間短縮制御が現在実行されている場合(時短時)には、WC RND REACHの値が7である場合に、リーチ状態を発生させることが決定される。現在の遊技状態が、大当り状態の終了後または電源投入後から現在までに行なわれた可変表示の回数が10回未満である場合には、WC RND REACHの値が3,5または7である場合に、リーチ状態を発生させることが決定される。
このように、このパチンコ遊技機においては、飾り図柄用可変表示装置4において、特別図柄用可変表示装置24における特別図柄の表示態様とは無関係に、リーチ状態を表示するか否かが決定される。また、そのリーチ状態を表示することを決定する確率は、遊技状態ごとに異なるのである。
このように、飾り図柄用可変表示装置4においては、前述したような決定に基づいて、リーチ状態が表示されるが、そのリーチ状態が成立する飾り図柄の配列は、シングルリーチ(1ライン上でリーチが成立したリーチ状態)、複数ラインリーチ(複数ライン上でリーチが成立したリーチ状態)、および、オールフルーツリーチ(オールフルーツの大当りのリーチが成立したリーチ状態)の3種類に大別される。
このようなリーチ状態の飾り図柄の配列は、前述したようにWC RND KZUSETの値に基づいて選択決定される。そのWC RND KZUSETが取り得る値は、0〜240の241個であり、その241個の値が、シングルリーチ、複数ラインリーチおよびオールフルーツリーチに適宜振分けられており、その振分けられた値が抽出された場合に、対応する配列のリーチ状態を表示することが決定される。そのようなWC RND
KZUSETの値の振分けは、以下に示すように、遊技状態ごとに異なる設定がなされている。すなわち、遊技状態により、シングルリーチ、複数ラインリーチおよびオールフルーツリーチが発生する割合が異なるのである。
図10は、シングルリーチ、複数ラインリーチおよびオールフルーツリーチに振分けられた乱数の値の割合を示すグラフである。図10を参照して、WC RND ZULの値
が普通図柄の変動時間短縮制御を実行させる値以外の値の大当りの場合には、WC RND ZUSETの乱数のうち、156個の値がシングルリーチに割当てられ、85個の値が複数ラインリーチに割当てられている。この場合には、オールフルーツリーチへの乱数の割当がない。したがって、普通図柄の変動時間短縮制御が行なわれない大当りの場合には、オールフルーツリーチが発生させられない。
また、WC RND1の値が大当りの値以外である場合、すなわち、表示結果が外れになる場合には、WC RND ZUSETのうち、140個の値がシングルリーチに割当てられ、86個の値が複数ラインリーチに割当てられ、15個の値がオールフルーツリーチに割当てられる。この場合には、シングルリーチ、複数ラインリーチおよびオールフルーツリーチのいずれかが発生させられることになる。
また、WC RND ZULの値が普通図柄の変動時間短縮制御を示す値である場合、すなわち、普通図柄の変動時間短縮制御が行なわれる場合には、WC RND ZUSETの値は、121以上の値となった場合に、その値が、その値を2で割算し、小数点以下の値を切捨てた値に変換される。したがって、この場合には、WC RND ZUSETがとり得る値の範囲は、0〜120となる。この場合には、そのような121個のWC RND ZUSETの値のうち、88個の値が複数ラインリーチに割当てられ、33個の値がオールフルーツリーチに割当てられる。すなわち、普通図柄の変動時間短縮制御が行なわれる場合には、シングルリーチは表示されず、複数ラインリーチと、オールフルーツリーチとのいずれかが表示されることになる。
なお、複数ライン上で大当りを発生させる場合には、飾り図柄9が停止するまで複数ラインの大当りが確定しないようにしてもよい。
次に、基本回路31のRAM312のワークエリアの内容を説明する。ここでは、ワークエリアの内容のうちの一部を選択して説明する。そのワークエリアには、各種フラグおよび各種データが記憶され、それらのフラグおよびデータがこのパチンコ遊技機の制御に用いられる。
図11〜図17は、基本回路31のRAM312のワークエリアの内容を表形式で示す図である。これらの図11〜図17においては、ワークエリア内のアドレス、そのアドレスに記憶されたフラグまたはデータの内容、そのフラグまたはデータのラベル名、および、そのフラグまたはデータがとり得る範囲が表形式で示されている。
ここで、代表例として1つのフラグについて説明する。図11を参照して、ワークエリアの「0010」のアドレスには、特別図柄変動短縮フラグが記憶される。そのフラグのラベル名は、WF TFASTであり、そのフラグがとり得る範囲は00H,01Hである。そのフラグの値が00Hである場合には、特別図柄変動短縮(特別図柄および飾り図柄の変動時間短縮制御)が設定されていないことを示し、そのフラグの値が01Hである場合には、特別変動短縮フラグが設定(セット)されていることを示している。その他のフラグおよびデータについても、以上のような表現形式でアドレスごとに示されている。
図11には、特別図柄変動短縮フラグ、飾り図柄プロセスフラグ、飾り図柄リーチフラグ、飾り図柄オールフルーツリーチ検出フラグおよび飾り図柄オールフルーツ成立配列検出フラグが示されている。特別図柄変動短縮フラグは、前述のように特別図柄の変動短縮制御を行なうか否かを示すフラグである。飾り図柄プロセスフラグは、飾り図柄のプロセスを示すフラグである。特別図柄プロセスフラグは、特別図柄のプロセスを示すフラグである。飾り図柄リーチフラグは、飾り図柄のリーチが設定されているか否かを示すフラグである。飾り図柄オールフルーツリーチ検出フラグは、飾り図柄のオールフルーツリーチ
の検出が指定されているか否かを示すフラグである。飾り図柄オールフルーツ成立配列検出フラグは、オールフルーツの図柄の成立配列の検出が指定されているか否かを示すフラグである。
図12には、飾り図柄ラインリーチ配列検出フラグ、飾り図柄ライン成立配列検出フラグ、飾り図柄1ライン成立配列検出フラグ、飾り図柄9リーチ制御フラグ、電源投入後初回変動フラグ、初期化フラグ2および表示ヘッダデータが示されている。
飾り図柄ラインリーチ配列検出フラグは、飾り図柄に関し、どのライン上にリーチ状態が成立したかを示すフラグである。飾り図柄ライン成立配列検出フラグは、飾り図柄に関し、どのラインに大当りが成立したかを示すフラグである。飾り図柄1ライン成立配列検出フラグは、飾り図柄に関し、どの1ラインに大当りが成立したかを示すフラグである。
飾り図柄9リーチ制御フラグは、飾り図柄9に関し、リーチ制御を行なうか否かを示すフラグである。電源投入後初回変動フラグは、電源投入後における初回の可変表示であるか否かを示すフラグである。初期化フラグ2は、初期化に関する所定の処理を指定するためのフラグである。表示ヘッダデータは、表示ヘッダデータであることを示すデータである。
図13には、データ0(飾り図柄表示制御データ)およびデータ1(飾り図柄1/2停止図柄番号)が示されている。データ0は、飾り図柄の表示制御に用いられるデータである。データ1は、飾り図柄1および飾り図柄2の停止図柄の番号に関するデータである。
図14には、データ2(飾り図柄3/4停止図柄番号)、データ3(飾り図柄5/6停止図柄番号)、データ4(飾り図柄8停止図柄番号)、データ5(飾り図柄9停止図柄番号)、データ6(ライン表示指定)、データ7(飾り図柄7停止図柄番号)、データ8、表示データチェックサム、および、汎用タイマが示されている。
データ2は、飾り図柄3および飾り図柄4の停止図柄番号に関するデータである。データ3は、飾り図柄5および飾り図柄6の停止図柄番号に関するデータである。データ4は、飾り図柄8の停止図柄番号に関するデータである。データ5は、飾り図柄9の停止図柄番号に関するデータである。データ6は、飾り図柄のラインの表示の指定に関するデータである。データ7は、飾り図柄7の停止図柄番号に関するデータである。データ8は、予め定められた固定データである。表示データチェックサムは、コマンドデータに含まれるチェックサムに関するデータである。汎用タイマは、汎用タイマに関するデータである。
図15には、特別図柄プロセスタイマ、図柄確定回数信号出力タイマ、特別図柄変動表示タイマ、特別図柄左表示図柄カウンタ、特別図柄中表示図柄カウンタ、特別図柄右表示図柄カウンタ、特別図柄左停止図柄カウンタ、特別図柄中停止図柄カウンタ、特別図柄右停止図柄カウンタ、DGカウンタ、飾り図柄表示データ伝送カウンタ、特別図柄大当り判定用ランダムカウンタ、特別図柄左表示および時短開始図柄判定用ランダムカウンタ、特別図柄中表示用ランダムカウンタ、および、特別図柄右表示用ランダムカウンタが示されている。
特別図柄プロセスタイマは、特別図柄のプロセス制御に用いられるタイマである特別図柄プロセスタイマに関するデータである。図柄確定回数信号出力タイマは、図柄確定回数信号を出力する時間を規定する図柄確定回数信号出力タイマに関するデータである。特別図柄変動表示タイマは、特別図柄の変動表示時間を規定する特別図柄変動表示タイマに関するデータである。特別図柄左表示図柄カウンタは、左特別図柄の表示図柄数の計数に用いられる特別図柄左表示図柄カウンタに関するデータである。特別図柄中表示図柄カウン
タは、中特別図柄の表示図柄数の計数に用いられる特別図柄中表示図柄カウンタに関するデータである。特別図柄右表示図柄カウンタは、右特別図柄の表示図柄数の計数に用いられる特別図柄右表示図柄カウンタに関するデータである。
特別図柄左停止図柄カウンタは、左特別図柄の停止図柄の計数に用いられる特別図柄左停止図柄カウンタに関するデータである。特別図柄中停止図柄カウンタは、中特別図柄の停止図柄の計数に用いられる特別図柄中停止図柄カウンタに関するデータである。特別図柄右停止図柄カウンタは、右特別図柄の停止図柄の計数に用いられる特別図柄中停止図柄カウンタに関するデータである。DGカウンタは、DG数の計数に用いられるDGカウンタに関するデータである。飾り図柄表示データ伝送カウンタは、飾り図柄の表示のためにコマンドデータとして伝送されるデータの伝送数の計数に用いられる飾り図柄表示データ伝送カウンタに関するデータである。
特別図柄大当り判定用ランダムカウンタWC RND1、特別図柄左表示および時短開始図柄判定用ランダムカウンタWC RND ZUL、特別図柄中表示用ランダムカウンタWC RND ZUC、および、特別図柄右表示用ランダムカウンタWC RND ZURのそれぞれについては、既に説明をしたため、ここでの説明は省略する。
図16には、飾り図柄リーチ動作指定カウンタ、飾り図柄リーチ発生用ランダムカウンタ、飾り図柄リーチ動作用ランダムカウンタ、飾り図柄ライン設定用ランダムカウンタ、および、飾り図柄1表示用ランダムカウンタ〜飾り図柄9表示用ランダムカウンタが示されている。
飾り図柄リーチ動作指定カウンタは、飾り図柄のリーチ動作の指定のための計数に用いられる飾り図柄リーチ動作指定カウンタに関するデータである。飾り図柄リーチ動作用ランダムカウンタWC RND RCHACT、飾り図柄ライン設定用ランダムカウンタWC RND KZUSET、および、飾り図柄1表示用ランダムカウンタWC RND KZU1〜飾り図柄9表示用ランダムカウンタWC RND KZU9については、前述したため、ここでの説明は省略する。
図17には、特別図柄プロセスデータトップポインタ、特別図柄プロセスデータ出力中ポインタ、および、始動入賞記憶に関連するデータの格納バンク(記憶1〜記憶4)が示されている。特別図柄プロセスデータトップポインタは、特別図柄のプロセスデータの先頭のポインタを示すデータである。特別図柄プロセスデータ出力中ポインタは、特別図柄のプロセスデータの出力中のポインタに関するデータである。始動入賞記憶に関連するデータの格納バンクには、記憶1〜記憶4の各々に関し、特別図柄大当り判定用ランダムカウンタ格納バンク、飾り図柄リーチ発生用ランダムカウンタ格納バンク、特別図柄左表示および短縮開始図柄判定用ランダムカウンタ格納バンク、および、特別図柄変動短縮フラグ格納バンクが含まれる。
特別図柄大当り判定用ランダムカウンタ格納バンクは、WC RND1のデータを格納するための格納バンクである。飾り図柄リーチ発生用ランダムカウンタ格納バンクは、WC RND REACHのデータを格納するための格納バンクである。特別図柄左表示および時短開始図柄判定用ランダムカウンタ格納バンクは、WC RND ZULの値を格納するための格納バンクである。特別図柄変動短縮フラグ格納バンクは、WF TFASTの値を格納するための格納バンクである。
次に、基本回路31により実行される遊技制御の内容について説明する。図18〜図67は、基本回路31のROM312に格納されている遊技制御のための制御用プログラムの処理手順を示すフローチャートである。基本回路31は、以下に説明する各フローチャ
ートに従い、CPU311が遊技制御を行なう。
図18は、タイマ1割込処理(P TNT OC1)の処理手順を示すフローチャートである。タイマ1割込処理は、割込信号の出力期間を一定にするために実行される処理である。まず、表示制御信号である割込信号INTがクリアされる(EE00H)。次に、割込状態であることを示す割込フラグがクリアされる(EE09H)。その後、このタイマ1割込処理が終了する。このような処理が行なわれると、割込信号INTの出力期間は、割込処理の実行の処理サイクル誤差範囲内の精度となる。
図19は、遊技制御を行なうためのメインプログラム(P MAIN)の処理手順を示すフローチャートである。基本回路31内のCPU311がROM312から読出した制御用プログラムにおけるメインプログラムを実行すると、始めに、スタックポインタのアドレスをセットする処理が実行される(EE0FH)。次に、初期化処理(P INI)が実行される(EE12H)。初期化処理については、図20,図21を用いて後述する。次に、出力制御処理(P OUT)が実行される(EE15H)。出力制御処理については図22,図23を用いて後述する。次に、表示制御処理(P DISP)が実行される(EE18H)。表示制御処理については図24を用いて後述する。次に、音処理(P
SOUND)が実行される(EE1BH)。音処理については図25を用いて後述する。
次に、特別図柄プロセス処理・飾り図柄プロセス処理(P TPROC)が実行される(EE1EH)。特別図柄プロセス処理・飾り図柄プロセス処理については図26を用いて後述する。次に、普通図柄プロセス処理(P FPROC)が実行される(EE21H)。普通図柄プロセス処理については図27を用いて後述する。次に、ランダム作成処理(P RANDOM)が実行される(EE24H)。ランダム作成処理については図28を用いて後述する。
次に、スイッチ処理(P SWCK)が実行される(EE27H)。スイッチ処理については図29〜図31を用いて後述する。次に、エラー処理(P WAR)が実行される(EE2AH)。エラー処理については図32を用いて後述する。次に、図柄用ランダム更新処理(P RND ZU)が実行される(EE2D1)。図柄用ランダム更新処理については図33を用いて後述する。この図柄用ランダム更新処理は、割込があるまで繰返し実行される。
図20は、初期化処理(P INI)の処理手順を示すフローチャートである。初期化処理は、初期化フラグの判定を行い、各種初期化処理へ分岐する処理である。この初期化処理においては、初期化フラグ1および初期化フラグ2の2種類のフラグが初期化の状態を示すために用いられる。
まず、初期化フラグ1および初期化フラグ2の判定を行なうことにより、初期化終了以外であるか否かの判断がなされる(EE32H)。具体的には、初期化フラグ1および初期化フラグ2がともに初期化中であることを示すか否かが判断される。
初期化終了以外ではないと判断された場合、すなわち、初期化が終了したと判断された場合には、この初期化処理が終了する。一方、初期化終了以外であると判断された場合には、初期化中である否かが判断される(EE43H)。具体的には、初期化フラグ1が初期化中を示しているか否かが判断される。初期化中ではないと判断された場合には、初期化フラグ1が初期化中であることを示すようにするために、初期化フラグ1がセットされる(EE4AH)。その後、割込待ち状態となる(EE4FH)。
また、前述のEE43Hにより、初期化中であると判断された場合には、初期化1回目以外であるか否かが判断される(EE51H)。具体的には、初期化フラグ2が初期化2回目を示しているか否かが判断される。初期化1回目以外であると判断された場合には、後述する初期化2回目処理(P INI ?INI SET)が実行される。一方、初期化1回目以外ではないと判断された場合には、初期化準備をセットする処理がなされる(EE54H)。
次に、RAM312のデータをクリアする処理がなされる(EF58H)。ここでは、ポインタにより指定されたアドレスのデータがクリアされる。そのポインタは所定値からダウンカウントされるものである。次に、ポインタを更新し、その更新したポインタがアドレスの0番地以外を示しているか否かが判断される(EE5AH)。0番地以外であると判断された場合には、EF58Hに戻り、EE5AHにおいて更新されたポインタに基づくアドレスのデータがクリアされる。そのクリアは、ポインタの更新値が0番地になるまで繰返し行なわれる。
EE5AHにより、0番地以外ではないと判断された場合、すなわち、0番地であると判断された場合には、RAM312の0番地のデータをクリアする処理がなされる(EE5DH)。次に、初期化フラグをセットする処理がなされる(EE5FH)。具体的には、初期化フラグ1が初期化中を示し、かつ、初期化フラグ2が初期化2回目を指定することを示すようにセットされる。その後、割込待ち処理となる。このように、初期化フラグ2がセットされることにより、前述したEE51Hにより、初期化1回目以外であると判断されるのである。
図21は、初期化2回目処理(P INI ?INI SET)の処理手順を示すフローチャートである。初期化2回目処理は、RAM312のワークエリアの初期値の設定を行なう処理である。まず、初期化2回目以外であるか否かが判断される(EE6AH)。具体的には、初期化フラグ2が初期化2回目を示しているか否かが判断される。
初期化2回目以外ではないと判断された場合には、初期値を設定するための処理がなされる。まず、通常時のデモ表示のプロセスデータをセットするために、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理(P PRO TM)が実行される(EE6DH)。特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理については、図49を用いて後述する。次に、データを初期化するために、データセット処理(P DATASET)が実行される(EE78H)。データセット処理については、図63を用いて後述する。次に、特別図柄左表示および時短開始図柄ランダム格納バンクの値をセットする処理がなされる(EE7EH)。その後、割込待ち状態となる。
一方、EE6AHにより、初期化2回目以外であると判断された場合には、初期化が失敗したものとみなされる。その場合には、初期化フラグ1をクリアし(EE8AH)、割込待ち状態となる。このように、初期化フラグ1がクリアされることにより、初期化処理が再度実行されることになるのである。
図22は、出力制御処理(P OUT)の処理手順を示すフローチャートである。出力制御処理は、出力データの制御処理を行なうための処理である。まず、ランプの制御に用いられるランプタイマを減算更新(−1)し、ランプタイマが演算中であるか否か(終了したか否か)が判断される(EE8FH)。具体的には、基本回路31のRAM312に記憶されているランプタイマの値が0であるか否かが判断される。すなわち、このランプタイマは、時間経過に応じてその値が減算更新されるものである。
ランプタイマが演算中ではないと判断された場合は、ランプデータのポインタが更新さ
れ(EE98H)、ランプタイマがセットされる(EEA5H)。一方、ランプタイマが演算中であると判断された場合またはランプタイマがセットされた後には、汎用タイマを加算更新(+1)する処理がなされる(EEA9H)。汎用タイマとは、汎用性があるタイマである。
次に、エラー表示データ(DG7)をセットする処理がなされる(EEACH)。次に、基本回路31の出力ポートBに、ランプの動作に用いられるランプデータと、始動入賞口29の開閉扉の動作に用いられる普通電動役物作動データとをセットする処理がなされる(EEDEH)。次に、普通図柄始動入賞記憶の表示のためのデータをセットする処理がなされる(EEE6H)。
次に、特定領域およびカウントスイッチ入賞表示データのカウンタをセットする処理がなされる(EEF2H)。この特定領域およびカウントスイッチ入賞表示データのカウンタとは、特定入賞玉検出スイッチ11による入賞玉の検出個数をカウントするためのカウンタである。次に、基本回路31の出力ポートCのデータをセットする処理がなされる(EEF8H)。ここでは、ランプデータにより定義された電飾信号がセットされる。
次に、各種情報出力データの設定を行なうために、情報出力データをクリアする処理がなされる(EF08H)。次に、図柄確定回数出力タイマの演算が終了したか否かの判断がなされる(EF0CH)。図柄確定回数出力タイマとは、特別図柄が確定した回数を示す図柄確定回数情報信号を出力する期間を規定するタイマであり、所定値から減算更新されるものである。図柄確定回数情報信号出力タイマの演算が終了していないと判断された場合には、そのタイマを減算更新(−1)する処理がなされる(EF10H)。
次に、図柄確定回数情報信号のデータをセットする処理がなされる(EF13H)。そのデータをセットした後、または、前述した図柄確定回数情報信号出力タイマの演算が終了したと判断された場合には、特別図柄プロセスフラグ(WF KPRO)をチェックすることにより、特別図柄の大当り中以外であるか否かの判断がなされる(EF15H)。大当り中以外ではないと判断された場合は、大当り1情報信号のデータおよび大当り2情報信号のデータをセットする処理がなされる(EF1BH)。そのデータがセットされた場合、または、前述した大当り中以外であると判断された場合には、現在が普通図柄の変動時間短縮制御時以外であるか否かが判断される(EF1DH)。その変動時間短縮制御時以外ではないと判断された場合には、大当り2情報信号をセットする処理がなされる(EF21H)。その大当り2情報信号をセットした後の場合、または、前述した普通図柄の変動時間短縮制御時以外であると判断された場合には、情報信号の出力データをセットする処理がなされる(EF23H)。
次に、出力処理(P OUT ?P OUTSET)に進む。図23は、その出力処理の処理手順を示すフローチャートである。この出力処理は、基本回路31の出力ポートへのデータの出力をする処理である。まず、点灯表示のにじみ点灯防止のためにダイナミック点灯をクリアする処理(ブランキング処理)がなされる(EF25H)。その後、出力ポートBへのデータの出力(EF2CH)、出力ポートCへのデータの出力(EF31H)、出力ポートDへのデータの出力(EF36H)、出力ポートFへのデータの出力(EF3BH)、および、出力ポートGへのデータの出力(EF46H)が順次行なわれる(EF51H)。そして次にDGカウンタを更新するためのカウンタ更新処理(P ADDCHK)が行なわれる。このカウンタ更新処理については、図64を用いて後述する。
図24は、表示制御処理(P DISP)の処理手順を示すフローチャートである。表示制御処理は、飾り図柄の表示制御コード、すなわち、飾り図柄用可変表示装置4の表示制御に関するコマンドデータを表示制御基板46へ向けて出力するための処理である。ま
ず、表示ヘッダデータ(ヘッダコマンド)をセットする処理がなされる(EF58H)。次に、表示制御のためのデータであるコマンドデータを出力する処理がなされる(EF5FH)。
ここでは、飾り図柄表示データ伝送カウンタのカウント値に対応するコマンドデータが出力される。飾り図柄表示データ伝送カウンタは、コマンドデータを順次出力するために0〜7の値をとり得るカウンタであり、その0〜7の値にそれぞれ1つずつ8つのコマンドデータCD0〜CD7が予め対応付けられている。したがって、飾り図柄表示データ伝送カウンタが更新されるに従って、8つのコマンドデータCD0〜CD7が順次出力される。
次に、チェックサム演算を行なう処理がなされる(EF7AH)。次に、前述した飾り図柄表示データ伝送カウンタの更新を行なうために、カウンタ更新処理(P ADDCHK)が実行される(EF86H)。このカウンタ更新処理については、図64を用いて後述する。
次に、割込処理を利用して割込信号INTを500μ秒間出力するために、タイマ1割込をセットする処理がなされる。次に、割込信号(表示制御信号)INTをセットする処理がなされる(EF9DH)。次に、前述のようにセットしたタイマ1割込を許可する処理がなされる(EFA6H)。その後、表示制御処理が終了する。この表示制御処理が行なわれることにより、コマンドデータCD0〜CD7がそれぞれ2msごとに出力され、割込信号INTが所定周期で500μ秒間出力される。
図25は、音処理(P SOUND)の処理手順を示すフローチャートである。音処理は、音フラグの指定により、音データポインタの設定を行ない、音を出力させるための処理である。このパチンコ遊技機では、音の出力に用いられる音データが、音データポインタにより指定される。
まず、音データポインタに変更がないかどうかが判断される(EFA8H)。変更があると判断された場合は、新規の音データポインタをセットする処理がなされる(EFB9H)。この音データポインタのセットが行なわれた場合、または、音データポインタの変更がないと判断された場合は、音制御信号の初期化をセットする処理がなされる(EFC2H)。音制御信号は、音出力の制御に用いられる信号である。
次に、出力中の音データを示す音データ出力中ポインタが指定される(EFCAH)。次に、音用タイマを減算更新(−1)し、その音用タイマが終了以外の状態であるか否かが判断される(EFCDH)。音用タイマとは、音の出力に用いられるタイマであり、この音用タイマが終了した場合に、音の出力が終了する。
音用タイマが終了以外であると判断された場合は、音データ出力中ポインタがセットされ(F01BH)、この音処理が終了する。一方、音用タイマが終了したと判断された場合には、音データが終了したか否かが判断される(EFD6H)。音データが終了したと判断された場合は、前述したF01BHの処理に進む。一方、音データが終了していないと判断された場合は、音制御信号がリセットコードであるか否かが判断される(EFDDH)。リセットコードであると判断された場合は、音声IC用のリセット信号を発生出力させる処理がなされる(EFE2H)。そして、音データ出力中ポインタが加算更新(+2)される(EFECH)。これにより、次の音データ出力ポインタが設定される。次に、音用タイマがクリアされる(EFF0H)。その後、前述したF01BHの処理に進む。
一方、音制御信号がリセットコードでないと判断された場合には、音制御信号がジャンプコードであるか否かが判断される(EFF7H)。ジャンプコードとは、動作コードの1種類であり、音データにおいて、ポインタをジャンプさせるためのコードである。ジャンプコード以外ではないと判断された場合は、ジャンプ先のポインタがセットされ(EFFCH)、前述したEFD6Hの処理に戻る。一方、ジャンプコード以外であると判断された場合は、音データのうちの下位ビットのデータを伝送するための音データ伝送処理(P SERIAL)および音データのうちの上位ビットを伝送するための音データ伝送処理(P SERIAL)が順次実行される。音データ伝送処理については、図34を用いて後述する。
次に、音声ICのSRDY信号をセットする処理がなされる(F00DH)。次に、音データ出力中ポインタを加算更新(+4)し、次回の音データ出力中ポインタの設定が行なわれる。その後、前述したF01BHの処理に進む。
図26は、特別図柄プロセス処理・飾り図柄プロセス処理(P TPROC)の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、特別図柄プロセスフラグ(WF KPRO)に対応する処理を分岐実行するための処理である。まず、エラー中であるか否かが判断される(F01FH)。具体的には、エラーフラグ(エラー状態であることを示すフラグ)がセットされているか否かが判断される。エラー中ではないと判断された場合は、各プロセス処理が実行される(F023H)。この各プロセス処理とは、特別図柄および飾り図柄の可変表示に関するプロセス処理である。その後、この特別図柄プロセス処理・飾り図柄プロセス処理が終了する。
図27は、普通図柄プロセス処理(P FPROC)の処理手順を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理は、普通図柄プロセスフラグ(普通図柄のプロセスを示すフラグ)に対応する各処理を分岐実行する処理である。まず、エラー中であるか否かが判断される(F041H)。エラー中であると判断された場合は、この普通図柄プロセス処理が終了する。一方、エラー中ではないと判断された場合は、普通図柄プロセスフラグに基づいて、普通図柄が動作中であるか否かが判断される(F045H)。
普通図柄が動作中であると判断された場合は、後述するF084Hの処理に進む。一方、普通図柄が動作中ではないと判断された場合は、普通始動入賞記憶(普通図柄記憶)があるか否かが判断される(F049H)。普通始動入賞記憶がないと判断された場合は、後述するF084Hの処理に進む。一方、普通始動入賞記憶があると判断された場合は、普通始動入賞記憶数(普通図柄記憶数)を減算更新(−1)する処理がなされる(F04DH)。
次に、普通図柄プロセスフラグを加算更新(+1)する処理がなされる(F050H)。これにより、一旦、普通図柄プロセスフラグが、普通図柄の外れを示す値にされる。次に、普通図柄の外れ表示を行なうために、外れの普通図柄を作成する処理がなされる(F051H)。これにより、一旦、普通図柄の当りを判定するランダムカウンタの値をチェックし、普通図柄を当りの図柄にするか否かが判定される(F05BH)。普通図柄を当りにすると判定された場合は、普通図柄プロセスフラグを加算更新(+1)する処理がなされる(F061H)。これにより、普通図柄プロセスフラグが、普通図柄の当りを示す値にされる。次に、普通図柄の当り表示を行なうために、普通図柄の当り図柄を作成する処理がなされる(F062H)。
普通図柄の当り図柄を作成した場合、または、前述した普通図柄の当りのチェックにおいて普通図柄を外れにすると判断された場合は、現在が普通図柄の変動時間短縮制御時以外であるか、または、大当り状態による大入賞口の開放動作中であるかのいずれかに該当
するか否かが判断される(F065H)。この判断においてYESと判断された場合は、後述するF077Hの処理に進む。
一方、F065Hの判断においてNOであると判断された場合は、普通図柄プロセスフラグを加算更新(+2)する処理がなされる(F06FH)。次に、現在が普通図柄変動短縮制御なしの状態であるか否かが判断される(F071H)。普通図柄変動短縮制御なしの状態であると判断された場合は、後述するF077Hの処理に進む。一方、普通図柄変動時間短縮制御ありの状態であると判断された場合は、普通図柄プロセスフラグをさらに加算更新(+2)する処理がなされる(F075H)。
ここで、普通図柄プロセスフラグの内容を簡単に説明する。普通図柄プロセスフラグは、00〜06の値をとり得る。それらの値のそれぞれに対応して、普通図柄のプロセスデータが予め定められている。
そのフラグの値と、普通図柄プロセスデータの内容との間には、次のような関係がある。フラグの値が「00」には、普通図柄通常時プロセスデータが対応する。フラグの値「01」には、普通図柄外れプロセスデータが対応する。フラグの値「02」には、普通図柄当りプロセスデータが対応する。フラグの値「03」には、普通図柄時短時(普通図柄の変動時間短縮時)外れプロセスデータが対応する。フラグの値が「04」には、普通図柄時短時当りプロセスデータが対応する。フラグの値「05」には、普通図柄の変動時間短縮制御時におけるさらなる普通図柄時短縮時外れプロセスデータが対応する。フラグの値「06」には、普通図柄の変動時間短縮制御時におけるさらなる普通図柄時短時当りプロセスデータが対応する。このため、前述したような普通図柄プロセスフラグの加算更新が行なわれることにより、普通図柄の制御状態に応じたプロセスデータがセットされ得る。
次に、前述したように更新された結果の普通図柄プロセスフラグをセットする処理がなされる(F077H)。次に、普通始動入賞記憶の格納バンクのデータをシフト(バンクシフト)するために、ブロックバイト転送処理(P BBCOPY)が実行される(FO79H)。ブロックバイト転送処理については、図51を用いて後述する。
次に、普通図柄バンク3(普通始動入賞記憶4)のデータをクリアする処理がなされる(F07FH)。これにより、普通始動入賞記憶が1つ消化される。次に、普通図柄プロセスデータ処理(P FTIM)が実行される(F084H)。普通図柄プロセスデータ処理については、図45を用いて後述する。その後、この普通図柄プロセス処理が終了する。
図28は、ランダム作成処理(P RANDOM)の処理手順を示すフローチャートである。ランダム作成処理は、左特別図柄および変動時間短縮制御実行の判定のためのランダムカウンタWC RND ZUL、特別図柄大当り判定用のランダムカウンタWC RND1、および、普通図柄当り判定用のランダムカウンタWC RND2の更新を行なう処理である。まず、WC RND ZULの更新のために、カウンタ更新処理(P ADDCHK)が実行される(F088H)。カウンタ更新処理については、図64を用いて後述する。次に、特別図柄大当り判定用のランダムカウンタを加算更新(+1)する処理がなされる(F08EH)。
次に、特別図柄大当り判定用のランダムカウンタWC RND1が最大値未満であるか否かが判断される(F091H)。そのランダムカウンタの値が最大値未満ではないと判断された場合は、そのランダムカウンタをクリアする処理がなされる(F096H)。
そのランダムカウンタがクリアされた後の場合、または、そのランダムカウンタが最大値未満であると判断された場合には、更新された特別図柄大当り判定用のランダムカウンタをセットする処理がなされる(F099H)。
次に、普通図柄当り判定用のランダムカウンタを加算更新(+1)する処理がなされる(F09BH)。そして、そのランダムカウンタの値が、カウンタがとり得る最大値未満であるか否かが判断される(F09EH)。そのランダムカウンタの値が最大値未満ではないと判断された場合は、そのランダムカウンタの値として、そのランダムカウンタがとり得る最小の値を指定する処理がなされる(F0A2H)。そのように最小の値が指定された後の場合、または、そのランダムカウンタが最大値未満であると判断された場合には、そのように指定または更新された普通図柄当り判定用のランダムカウンタをセットする処理がなされる(F0A4H)。その後、ランダム作成処理が終了する。
図29は、スイッチ処理(P SWCK)の処理手順を示すフローチャートである。スイッチ処理は、後述する第1種始動口スイッチ処理を実行するか、または、後述するカウントスイッチ処理を実行するかの判断を、エラー中か否かで判定する処理である。まず、エラー中であるか否かの判断がなされる(F0A7H)。エラー中ではないと判断された場合には、第1種始動口スイッチ処理(P SWCH ?P SW1)が実行される。この処理については、図30を用いて後述する。一方、エラー中であると判断された場合には、カウントスイッチ処理(P SWCK ?P SWCOUNT)が実行される。この処理については、図31を用いて後述する。
第1種始動口スイッチ処理が実行された場合、その処理が終了すると、カウントスイッチ処理に進む。このため、前述のようにエラー中であると判断された場合には、その第1種始動口スイッチ処理が行なわれずに、カウントスイッチ処理のみが行なわれることになる。
図30は、第1種始動口スイッチ処理の処理手順を示すフローチャートである。第1種始動口スイッチ処理は、始動入賞玉検出スイッチ28,30の入賞判定をして、入賞時に入賞処理を実行するための処理である。まず、スイッチチェック処理(P SW CHK)が実行される(F0ABH)。この処理については、図46を用いて後述する。
次に、スイッチオンチェック値(スイッチチェック処理でスイッチがオンしたとチェックされた場合を示し、以下の説明においても同様の意味で用いる。)以外であるか否かが判断される(F0B1H)。スイッチオンチェック値以外の場合(スイッチがオフ状態である場合)には、後述するF0B6Hの処理に進む。一方、スイッチオンチェック値以外ではない場合(スイッチがオン状態である場合)には、第1種始動口スイッチ入賞処理(P START ON)が実行される(F0B3H)。この処理については、図47を用いて後述する。
次に、始動入賞玉検出スイッチ30に関し、スイッチチェック処理(P SW CHK)が実行される(F0B6H)。次に、始動入賞検出スイッチ30に関するスイッチチェック処理の結果、スイッチオンチェック値以外であるか否かが判断される(F0BCH)。スイッチオンチェック値以外であると判断された場合には、後述するF0C1Hの処理に進む。一方、スイッチオンチェック値以外ではないと判断された場合は、始動入賞玉検出スイッチ30に関し、第1種始動口スイッチ入賞処理(P START ON)が実行される(F0BEH)。この処理については、図47を用いて後述する。
次に、普通図柄用始動ゲート検出スイッチ15に関し、スイッチチェック処理(P SW CHK)が実行される(FOC1H)。この処理については、図46を用いて後述す
る。次に、そのスイッチチェック処理の結果、スイッチオンチェック値以外であるか否かが判断される(F0C7H)。スイッチオンチェック値以外であると判断された場合は、図31に示されるカウントスイッチ処理に進む。一方、スイッチオンチェック値以外ではないと判断された場合は、普通始動入賞記憶数が最大値(4個)以上であるか否かが判断される(F0CQH)。最大値以上であると判断された場合は、図31に示されるカウントスイッチ処理に進む。一方、最大値以上ではないと判断された場合は、普通始動入賞記憶数に対応して、新たな普通始動入賞記憶データを格納するための格納バンクを指定するバンクポインタを算出する処理がなされる(F0CFH)。
次に、算出されたバンクポインタにより指定される格納バンクに普通図柄当り判定用のランダムカウンタの値を格納する処理がなされる(F0D6H)。次に、算出された格納バンクに、普通図柄変動短縮フラグ(普通図柄の変動短縮制御を行なうか否かを示すフラグ)を格納する処理がなされる(F0DAH)。ここでは、普通始動入賞記憶が所定数(2個)以上の場合に、普通図柄の変動短縮制御を行なうことを示す普通図柄変動短縮フラグが格納される。次に、普通始動入賞記憶カウンタ(普通始動入賞記憶数を計数するカウンタ)を加算更新(+1)する処理がなされる。これにより、普通始動入賞記憶が加算更新される。その後、図31に示されるカウントスイッチ処理に進む。
図31は、カウントスイッチ処理の処理手順を示すフローチャートである。カウントスイッチ処理は、特定入賞玉検出スイッチ11および入賞玉検出スイッチ12の入賞判定および入賞設定を行なう処理である。
まず、入賞玉検出スイッチ12に関してスイッチチェック処理(P SW CHK)が実行される(F0E8H)。次に、そのスイッチチェック処理の結果に基づいて、スイッチオンチェック値以外であるか否かが判断される(F0EEH)。スイッチオンチェック値以外であると判断された場合は、後述するF0F3Hの処理に進む。一方、スイッチオンチェック値以外ではないと判断された場合は、カウントスイッチ入賞処理(P COUNT ON)が実行される(F0F0H)。カウントスイッチ入賞処理については、図48を用いて後述する。
次に、特定入賞玉検出スイッチ11(「特定領域およびカウントスイッチ」とも呼ばれる)の検出有効時間を規定するタイマである特定領域およびカウントスイッチ有効タイマを更新(−1)する処理がなされる(F0F3H)。次に、特定入賞玉検出スイッチ11に関し、スイッチチェック処理(P SW CHK)が実行される(F0F4H)。スイッチチェック処理については、図46を用いて後述する。
次に、そのスイッチチェック処理の結果に基づいて、スイッチオンチェック値であるか否かが判断される(F100H)。スイッチオンチェック値以外であると判断された場合は、この処理が終了する。一方、スイッチオンチェック値以外ではないと判断された場合は、特定入賞玉検出スイッチ11に関し、カウントスイッチ入賞処理(P COUNT ON)が実行される(F102H)。カウントスイッチ入賞処理については、図48を用いて後述する。
次に、入賞条件がNGであるか否かが判断される(F105H)。すなわち、入賞条件が満たされているか否かが判断される。この入賞条件が満たされていない(NG)と判断されるのは、特定入賞玉検出スイッチ11の設置場所が移動していると判断された場合、特定領域およびカウントスイッチ有効タイマが終了した場合、大入賞口開放回数が最終回(18回)である場合、かつ、特定領域およびカウントスイッチ入賞フラグが既にセットされている場合である。
入賞条件がNGである場合には、この処理が終了する。一方、入賞条件がNGではないと判断された場合は、特定領域およびカウントスイッチ入賞フラグをセットする処理(特定領域およびカウントスイッチ処理)がなされる(F117H)。その後、この処理が終了する。
図32は、エラー処理(P WAR)の処理手順を示すフローチャートである。エラー処理は、不正入賞エラーを解除する制御およびエラー状態の設定をする処理である。
まず、不正入賞エラー中以外であるか否かが判断される(F11BH)。具体的には、不正入賞があったことに基づいてセットされた不正入賞エラーフラグをクリアするためのタイマである不正入賞エラーフラグクリアタイマが終了(0)しているか否かが判断される。すなわち、そのタイマは、ダウンカウントされるタイマであり、そのタイマが0になっていない場合は不正入賞エラー中であると判断され、そのタイマが0になった場合には、不正入賞エラー中ではないと判断される。
F11BHで、不正入賞エラー中以外であると判断された場合は、後述するF124Hの処理に進む。一方、不正入賞エラー中以外ではないと判断された場合は、不正入賞エラークリアタイマを減算更新(−1)するとともに、そのタイマの値が0以外であるか否かが判断される(F11FH)。そのタイマが0以外であると判断された場合は、後述するF127Hの処理に進む。一方、そのタイマが0以外ではないと判断された場合は、不正入賞エラーフラグをクリアする処理がなされる。
次に、エラー中以外であるかどうかが判断される(F127H)。具体的には、不正入賞エラー以外のエラーが生じた場合にセットされるエラーフラグがセットされているか否かが判断される。エラー中以外であると判断された場合は、この処理が終了する。一方、エラー中以外ではないと判断された場合は、特別図柄プロセスデータ設定処理(P PRO DATA SET)が実行される(F12BH)。これにより、エラー時のプロセスデータがセットされる。その後、このエラー処理が終了する。
図33は、図柄用ランダム更新処理(P RND ZU)の処理手順を示すフローチャートである。図柄用ランダム更新処理は、特別図柄および飾り図柄の表示に関するランダムカウンタの更新を行なう処理である。この処理においては、各種ランダムカウンタに関し、カウンタ更新処理(P ADDCHK)が実行される。カウンタ更新処理については、図64を用いて後述する。
まず、飾り図柄ライン設定用のランダムカウンタWC RND KZUSETに関し、カウント更新処理が実行される。次に、中特別図柄表示用のランダムカウンタWC RND ZUCおよび右特別図柄表示用のランダムカウンタWC RND ZURに関し、カウンタ更新処理が実行される(F138H)。次に、飾り図柄のリーチ判定用のランダムカウンタWC RND REACHに関し、カウンタ更新処理が実行される(F13EH)。次に、飾り図柄1表示用のランダムカウンタWC RND KZU1および飾り図柄4表示用のランダムカウンタWC RND KZU4に関し、カウンタ更新処理が実行される(F144H)。
次に、桁上りがないかどうかが判断される(F14AH)。桁上りがないと判断された場合は、後述するF154Hの処理に進む。一方、桁上りがあると判断された場合は、飾り図柄7表示用のランダムカウンタWC RND KZU7に関し、カウンタ更新処理が実行される(F14CH)。次に、桁上りがないかどうかが判断される(F152H)。桁上りがないと判断された場合は、後述するF15AHの処理に進む。一方、桁上りがあると判断された場合は、飾り図柄2,5,8表示用のランダムカウンタWC RND K
ZU2,KZU5,KZU8に関し、カウンタ更新処理が実行される(F154H)。
次に、飾り図柄3,6,9表示用のランダムカウンタWC RND KZU3,KZU6,KZU9に関し、カウンタ更新処理が実行される(F15AH)。その後、この図柄ランダム更新処理が終了する。
図34は、音データ伝送処理(P SERIAL)の処理手順を示すフローチャートである。音データ伝送処理は、音声ICへの音データの伝送をシリアル形式で行なう処理である。音声合成回路47においては、音声ICが、供給されるリクエスト信号(SIRQ信号)が有効になった後に、供給される8ビットの音データを1ビットずつシリアルに読込み、前述したような音出力のための動作を行なう。この音データ伝送処理では、そのように音声ICへ音データを伝送する処理が実行される。
まず、音声ICに関するSIRQ信号を出力する処理がなされる(F161H)。次に、8ビットの音データの出力を準備する処理がなされる(F168H)。次に、8ビットの音データを1ビット出力する処理がなされる(F16DH)。次に、音声ICに関するクロック信号であるSCLK信号を出力する処理がなされる(F170H)。次に、通信カウンタを減算更新(−1)し、音データが伝送中であるか否かが判断される。
ここで、通信カウンタは、8ビットの音データが1ビット出力されるごとに減算更新されるカウンタであり、「8」の値から減算更新を開始され、8ビットのデータの出力が完了した場合に、「0」になるものである。ここでは、その通信カウンタの値が「0」であるか否かを判断することにより、音データが伝送中であるか否かが判断される。
音データが伝送中であると判断された場合は、前述したF16DHの処理に戻り、8ビットのデータをすべて出力するまで前述した処理が繰返し実行される。一方、伝送中ではないと判断された場合には、この音データ伝送処理が終了する。
図35は、特別図柄通常時処理・飾り図柄通常時処理(P TNORMAL)の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、特別図柄および飾り図柄についての通常時処理を行なうための処理である。まず、RAM312のワークエリアに関し、通常時以外の状態における遊技の進行に関与するワークエリアのデータをクリアするために、データセット処理(P DATASET)が実行される(F17EH)。データセット処理については、図63を用いて後述する。
次に、始動入賞記憶があるか否かが判断される(F187H)。始動入賞記憶があると判断された場合は、後述する特別図柄・飾り図柄変動開始設定処理(P TNORMAL
?START)に進む。一方、始動入賞記憶(特別図柄の始動入賞記憶)がないと判断された場合は、特別図柄および飾り図柄に関し、通常時の表示を行なうためのプロセスデータをセットするために、プロセスデータ処理(P PRO TM)が実行される(F18BH)。プロセスデータ処理については、図49を用いて後述する。次に、特別図柄プロセスフラグ(WF TPRO)をクリアする処理がなされる(F191H)。その後、この処理が終了する。
図36は、特別図柄・飾り図柄変動開始設定処理(P TNORMAL ?START)の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、特別図柄および飾り図柄の図柄変動開始(可変表示開始)へのプロセス処理の移行のための設定を行なう処理である。まず、特別図柄および飾り図柄の変動短縮制御を行なうか否かを指定する特別図柄変動短縮フラグの設定を行なう処理がなされる(F195H)。ここでは、特別図柄および飾り図柄の変動時間短縮制御を行なうか否かが遊技状態に応じて、設定される。
次に、大当り状態を発生させるか否かを判断するために、特別図柄ランダムチェック処理(P TRNDCHK)が実行される(F1A0H)。特別図柄ランダムチェック処理については、図60を用いて後述する。次に、特別図柄の停止図柄データを設定するために、特別図柄停止図柄セット処理(P TZUSET)が実行される(F1A3H)。特別図柄停止図柄セット処理については、図50を用いて後述する。
次に、飾り図柄リーチ発生用ランダムカウンタ用の格納バンクに格納されたリーチ判定用のWC RND REACHの値に基づいて、リーチ発生以外であるか否かが判断される(F1A6H)。リーチ発生以外ではないと判断された場合(リーチを発生させることが判断された場合)は、飾り図柄のリーチを発生させることを示す飾り図柄リーチフラグ(WF REACH)をセットする処理がなされる(F1B4H)。
飾り図柄リーチフラグをセットした後、または、リーチ発生以外であると判断された場合(リーチを発生させないと判断された場合)は、始動入賞記憶数を減算更新(−1)する処理がなされる(F1B7H)。次に、特別図柄および飾り図柄に関するバンクデータを格納バンク間でシフトするために、ブロックバイト転送処理(P BBCOPY)が実行される(F1BAH)。ブロックバイト転送処理については、図51を用いて後述する。
次に、始動入賞記憶4に対応する特別図柄および飾り図柄の最終のデータバンクをクリアするために、データセット処理(P DATASET)が実行される(F1C0H)。データセット処理については、図63を用いて後述する。次に、不正入賞カウンタを減算更新する処理が行なわれる(F1C6H)。ここで、不正入賞カウンタとは、不正入賞によるエラーの検出に用いられるカウンタである。次に、特別図柄プロセスフラグ(WF TPRO)を加算更新(+1)する処理がなされる(F1CDH)。その後、この特別図柄・飾り図柄変動開始設定処理が終了する。
図37は、特別図柄全図柄変動処理[飾り図柄1/2,3〜6停止処理](P TSTOP1 6)の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、特別図柄の全図柄変動処理と、飾り図柄1〜飾り図柄6の停止処理とを行なうための処理である。まず、特別図柄の変動表示(可変表示)を行なうために、特別図柄変動表示処理(P TZUCYC)が実行される(F227H)。特別図柄変動表示処理については、図52を用いて後述する。
次に、飾り図柄1〜飾り図柄6に関し、図柄停止のためのプロセスデータを選択する処理がなされる(F22AH)。次に、選択されたプロセスデータに基づいて飾り図柄1〜飾り図柄6の停止処理を行なうために、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理(P PRO TM)が実行される(F236H)。その後、この特別図柄全図柄変動処理が終了する。
図38は、特別図柄全図柄変動処理[飾り図柄設定/変動処理](P TSCROLL)の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、特別図柄の全図柄変動処理と、飾り図柄の設定および変動処理とを行なうための処理である。まず、特別図柄の可変表示を行なうために、特別図柄変動表示処理(P TZUCYC)が実行される(F1D4H)。特別図柄変動表示処理については、図52を用いて後述する。次に、後述する飾り図柄設定処理が終了したか否かが判断される(F1D7H)。飾り図柄設定処理が終了したと判断された場合は、後述するF1E9Hの処理に進む。一方、飾り図柄設定処理が終了していないと判断された場合は、飾り図柄設定処理を実行するために、F1DDHの処理に進む。
F1DDHの処理は、飾り図柄設定処理である。この処理においては、飾り図柄プロセスフラグ(WF KPRO)の値に基づいて、飾り図柄の設定に関する各プロセス処理のルーチンが実行される。飾り図柄のプロセスについては、図11に示されている。このように飾り図柄設定処理が実行されると、飾り図柄プロセスフラグを加算更新(+1)する処理がなされる(F1E6H)。次に、特別図柄および飾り図柄の変動時間短縮制御時、電源投入直後時、または、それらのとき以外の3つの条件のうち、現在の遊技状態に基づいて、該当する条件のプロセスデータを選択する処理がなされる(F1E9H)。次に、選択されたプロセスデータに基づいて、特別図柄および飾り図柄の全図柄の変動表示を行なうために、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理(P PRO TM)が実行される(F1FAH)。この処理については、図49を用いて後述する。
次に、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理が演算中(実行中)であるか否かが判断される(F1FDH)。演算中であると判断された場合は、この処理が終了する。一方、演算中ではないと判断された場合は、飾り図柄7および飾り図柄8の停止時に、2ライン以上の大当りが成立する図柄のの配列が設定されているか否かの判定がなされる(F1FFH)。
次に、特別図柄および飾り図柄の変動時間短縮制御の設定がないかどうかの判定と、飾り図柄のリーチ状態の発生があるか否かの判定とが行なわれる(F20EH)。特別図柄および飾り図柄の変動時間短縮制御がないと判断された場合、または、飾り図柄のリーチ状態の発生があると判断された場合は、この処理が終了する。一方、それら以外であると判定された場合は、特別図柄および飾り図柄の変動時間短縮制御を行なうために、飾り図柄の全図柄を同時に減速停止させるための指定が行なわれる(F218H)。その後、この処理が終了する。
図39は、大入賞口開放前処理(P TJOY)の処理手順を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理は、大入賞口9の開放前における待ち時間において実行する処理である。具体的には、大入賞口開放前の飾り図柄の表示に関するプロセスデータが実行される。まず、飾り図柄の大当り成立配列ラインを表示するための指定と、そのラインの表示の点滅速度を高速にする指定を行なう処理がなされる(F2F8H)。
次に、大入賞口開放前のプロセス処理のために、プロセスデータを選択する処理がなされる(F301H)。次に、選択されたプロセスデータに基づいて、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理(P PRO TM)が実行される。これにより、大入賞口開放前処理が実行される。次に特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理については、図49を用いて後述する。
次に、そのプロセスデータ処理が演算中(実行中)であるか否かが判断される。演算中であると判断された場合は、この大入賞口開放前処理が終了する。一方、演算中ではないと判断された場合は、RAM312における大入賞口開放の処理に関連するワークエリアをクリアする処理がなされる(F31AH)。その後、この大入賞口開放前処理が終了する。
図40は、特別図柄全図柄変動処理[飾り図柄7/8停止処理](P TSTOP78)の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、特別図柄の全図柄変動処理と、飾り図柄7および飾り図柄8の停止処理とを行なうための処理である。まず、特別図柄の変動表示を行なうために、特別図柄変動表示処理(P TZUCYC)が実行される(F23AH)。特別図柄変動表示処理については、図52を用いて後述する。
次に、飾り図柄ラインリーチ配列検出フラグに基づいて、リーチラインの表示のためのデータ(WF COM6)を設定する処理がなされる(F23DH)。次に、飾り図柄7および飾り図柄8を停止させるためのプロセスデータを指定する処理がなされる(F247H)。
次に、飾り図柄7および飾り図柄8がまだ停止していない段階における飾り図柄のライン1またはライン6にリーチ状態の図柄配列があるか否かが判断される(F251H)。そのような図柄の配列がないと判断された場合は、後述するF271Hの処理に進む。一方、そのような配列があると判断された場合は、そのリーチ状態に関与する飾り図柄7の予定停止図柄の図柄番号が「20」であるか否かが判断される。その「20」の図柄番号の図柄は、21個ある飾り図柄7の図柄のうち、飾り図柄7が停止表示される場合において、減速を開始してから停止されるまでに要する時間が最も長く設定されている図柄である。
飾り図柄7の予定停止図柄が「20」の図柄番号の図柄であると判断された場合には、後述するF271Hの処理に進む。一方、その予定停止図柄が「20」の図柄番号の図柄ではないと判断された場合は、飾り図柄7および飾り図柄8がまだ停止していない段階における飾り図柄のライン3上またはライン4上にリーチ状態の図柄配列があるか否かが判断される(F261H)。そのようなリーチ状態の配列がないと判断された場合は、後述するF271Hの処理に進む。一方、そのような図柄の配列があると判断された場合は、そのリーチ状態に関与する飾り図柄8の予定停止図柄が「20」の図柄番号の図柄であるか否かが判断される(F265H)。
その「20」の図柄番号の図柄は、飾り図柄7の場合と同様に、飾り図柄8を構成する21個の図柄のうち、飾り図柄8が停止表示される場合に、減速を開始してから停止するまでに要する時間が最も長く設定されている図柄である。飾り図柄8の予定停止図柄が「20」の図柄番号の図柄であると判断された場合は、後述するF271Hの処理に進む。
一方、「20」の図柄番号の図柄ではないと判断された場合は、飾り図柄7に関連するリーチ状態における飾り図柄7の停止に要する時間と、飾り図柄8に関連するリーチ状態における飾り図柄8の停止に要する時間とのうち、長い方の時間を、飾り図柄7および飾り図柄8のリーチ状態の動作時間として選択する処理が行なわれる(F26BH)。そのように、飾り図柄7および飾り図柄8のリーチ動作の時間を同じにするのは、飾り図柄7および飾り図柄8が常に同時に停止表示されるからである。
次に、リーチ動作の時間を指定するデータをセットする処理がなされる(F271H)。次に、飾り図柄7および飾り図柄8の停止処理に関するプロセスデータに基づいて、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理(P PRO TM)を実行する処理がなされる(F273H)。特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理については、図49を用いて後述する。その後、この処理が終了する。
図41は、大入賞口開放中処理(P TOPEN)の処理手順を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理は、大入賞口9の開放動作中のプロセス処理を行なう処理である。まず、特定領域およびカウントスイッチ有効時間タイマをセットする処理がなされる(F320H)。次に、大入賞口9への入賞個数が最大値(10個)以上であるか否かの判断がなされる(F325H)。入賞個数が最大値以上ではないと判断された場合には、大入賞口開放中のプロセスデータを、大入賞口の開放回数に対応して選択する処理がなされる(F333H)。次に、選択された大入賞口開放中のプロセスデータに基づいて、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理(P PRO TM)が実行される(F33CH)。その後、大入賞口開放中処理が終了する。
一方、F325Hで、大入賞口9への入賞個数が最大値以上であると判断された場合には、特別図柄プロセスフラグ(WF TPRO)を加算更新(+1)する処理がなされる(F32BH)。これにより、プロセスが更新される。その後、大入賞口開放中処理が終了する。
図42は、特別図柄全図柄変動処理[飾り図柄9停止処理](P TSTOP9)の処理手順を含むフローチャートである。この処理は、特別図柄の全図柄変動処理と、飾り図柄9の停止処理とを行なうための処理である。まず、特別図柄の変動表示を行なうために、特別図柄変動表示処理(P TZUCYC)が実行される(F277H)。特別図柄変動表示処理については、図52を用いて後述する。次に、飾り図柄に関し、リーチ状態の配列がどのラインに成立するかを判断し、リーチラインを表示するために、飾り図柄のラインの表示に用いられるライン表示指定データをセットする処理がなされる(F27AH)。
次に、リーチ状態を発生させない場合における飾り図柄9の停止処理に関するプロセスデータを選択する処理がなされる(F284H)。次に、リーチ状態を発生させる場合における飾り図柄9の停止処理のためのプロセスデータを選択する処理がなされる(F299H)。
次に、リーチ状態を発生させる場合における飾り図柄9の停止時間を指定する処理がなされる(F2A8H)。具体的には、飾り図柄9の予定停止図柄の図柄番号に基づいて、停止時間が指定される。次に、飾り図柄9の停止処理に関して選択されたプロセスデータに基づいて、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理(P PRO TM)が実行される(F2ACH)。この処理では、リーチ状態を発生させない場合には、F284Hにより選択されたプロセスデータを用いた処理を行ない、リーチ状態を発生させる場合には、F299Hにより選択されたプロセスデータを用いた処理が行なわれる。
次に、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理が演算中(実行中)であるか否かの判断がなされる(F2AFH)。演算中であると判断された場合は、この処理を終了する。一方、演算中でないと判断された場合は、特別図柄の停止図柄の表示の設定を行なうために、ブロックバイト転送処理(P BBCOPY)が実行される(F2B1H)。ブロックバイト転送処理については、図51を用いて後述する。次に、飾り図柄のライン表示をクリアする処理がなされる(F2B7H)。次に、電源投入後初回変動フラグ(FW 1ST START)をクリアする処理がなされる(F2BAH)。このフラグは、電源投入後の初回の可変表示であることを示すフラグである。次に、図柄確定回数情報信号出力タイマ(WT ZUSTOP)をセットする処理がなされる(F2BCH)。その後、この一連の処理が終了する。
図43は、特別図柄・飾り図柄全図柄停止処理(P TALLSTOP)の処理手順を示すフローチャートである。特別図柄・飾り図柄全図柄停止処理は、特別図柄および飾り図柄が大当りであるか否かを判定し、以降のプロセス処理の設定をするための処理である。まず、飾り図柄の全図柄停止のためのプロセスデータを選択する処理がなされる(F2C1H)。次に、そのように選択されたプロセスデータに基づいて、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理(P PRO TM)が実行される(F2DBH)。特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理については、図49を用いて後述する。
次に、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理が演算中(実行中)であるか否かが判断される(F2DEH)。演算中であると判断された場合は、特別図柄全図柄停止処理が終了する。一方、演算中ではないと判断された場合は、特別図柄大当り判定用のランダムカ
ウンタ(WC RND1)をチェックすることにより、大当りを発生させるか否かの判断がなされる(F2E0H)。大当りを発生させないと判断された場合は、特別図柄大当りフラグおよび特別図柄プロセスフラグをクリアする処理がなされる(F2E4H)。その後、特別図柄全図柄停止処理が終了する。一方、大当りを発生させると判断された場合は、大当り状態において使用するRAM312のワークエリアをクリアするために、データセット処理(P DATASET)が実行される(F2EBH)。データセット処理については、図63を用いて後述する。
次に、大当りの図柄が、普通図柄の変動時間短縮制御の開始条件として定められた図柄以外の図柄であるか否かが判断される(F2F1H)。その図柄以外であると判断された場合は、この特別図柄全図柄停止処理が終了する。一方、その図柄以外の図柄ではないと判断された場合は、普通図柄の変動時間短縮制御を実行することを示す普通図柄時短フラグをセットする処理がなされる(F2F5H)。その後、特別図柄全図柄停止処理が終了する。
図44は、大入賞口開放後処理(P TEMD)の処理手順を示すフローチャートである。大入賞口開放後処理は、大入賞口9の開放後のプロセス処理を行なうための処理である。まず、飾り図柄のライン表示をクリアする処理がなされる(F340H)。次に、特定領域およびカウントスイッチ有効時間内であるか否かが判断される。すなわち、特定領域およびカウントスイッチ有効タイマが終了しているか否かが判断される(F343H)。有効時間内であると判断された場合は、後述するF34BHの処理に進む。一方、有効時間内ではないと判断された場合は、大入賞口9への入賞個数が「0」以外であるか否かが判断される(F347H)。具体的には、入賞個数カウンタのカウント値が「0」以外であるか否かが判断される。
大入賞口9への入賞個数が「0」以外であると判断された場合は、後述するF34BHの処理に進む。一方、大入賞口9への入賞個数が「0」以外ではないと判断された場合は、入賞玉検出器12が不正に移動されているとみなし、カウントスイッチ移動エラーフラグをセットする処理がなされる(F34BH)。カウントスイッチ移動エラーフラグとは、入賞玉検出器12の位置を不正に移動させたことによるエラーの発生を示すフラグである。
次に、特定入賞領域への入賞がないか否かが判断される(F34EH)。具体的には、特定入賞玉検出スイッチ11による入賞玉の検出がないかどうかが判断される。入賞があったと判断された場合には、特別図柄プロセスフラグ(FW TPRO)を大入賞口開放前の値にセットする処理がなされる(F352H)。これにより、大入賞口開放前処理に進むための設定がなされる。次に、大入賞口開放回数カウンタ(大入賞口9の開放回数をカウントするカウンタ)のカウント値を加算更新(+1)する処理がなされる(F359H)。その後、大入賞口開放後処理が終了する。
一方、特定入賞領域への入賞がないと判断された場合は、大入賞口開放後処理のためのプロセスデータを選択する処理がなされる(F35EH)。次に、選択された大入賞口開放後処理のためのプロセスデータに基づいて、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理(P PRO TM)が実行される(F361H)。特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理については、図49を用いて後述する。
次に、その特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理が演算中(実行中)であるか否かが判断される(F364H)。演算中であると判断された場合は、大入賞口開放後処理が終了する。一方、演算中ではないと判断された場合は、普通図柄の変動時間短縮フラグの値を減算更新(−1)する処理がなされる(F366H)。次に、特別図柄プロセスフラグ
(WF TPRO)をクリアする処理がなされる(F36DH)。その後、大入賞口開放後処理が終了する。
図45は、普通図柄プロセスデータ処理(P FTIM)の処理手順を示すフローチャートである。普通図柄プロセスデータ処理は、普通図柄プロセスデータを実行し、普通図柄の変動表示(可変表示)に関する処理および普通電動役物(始動入賞口29の開閉扉)の作動に関する処理を行なうための処理である。
普通図柄プロセスフラグに対応するプロセスデータが、現在実行中のプロセスデータと一致するか否かが判断される(F371H)。それが一致すると判断された場合には、後述するF386Hの処理に進む。一方、それが一致しないと判断された場合は、普通図柄のプロセスデータのポインタをセットする処理がなされる(F37EH)。次に、普通図柄のプロセスタイマをセットする処理がなされる(F382H)。
次に、普通図柄のプロセスタイマを減算更新(−1)し、普通図柄のプロセスタイマが動作中(0以外)であるか否かが判断される(F386H)。普通図柄のプロセスタイマが動作中であると判断された場合は、後述するF3A5Hの処理に進む。一方、普通図柄のプロセスタイマが動作中ではないと判断された場合は、後述するF3A5Hの処理に進む。一方、普通図柄のプロセスタイマが動作中ではないと判断された場合は、普通図柄のプロセスデータが出力中であることを示す普通図柄プロセスデータ出力中ポインタを加算更新(+4)する処理がなされる(F393H)。
次に、普通図柄のプロセスタイマを新規にセットし、そのタイマが終了コード(タイマの値が0である場合を意味する)以外であるかどうかが判断される(F398H)。そのタイマが終了コード以外であると判断された場合は、後述するF3A5Hの処理に進む。一方、そのタイマが終了コード以外ではないと判断された場合は、普通図柄のプロセスデータを終了させる処理がなされる(F39EH)。
次に、普通図柄電動役物の作動データをセットする処理がなされる(F3A5H)。次に、普通図柄が変動中(可変表示中)であるか否かが判断される(F3A9H)。変動中であると判断された場合は、普通図柄の変動表示カウンタ(普通図柄の変動表示のために用いられるカウンタ)を更新するために、カウンタ更新処理(P ADDCHK)が実行される(F3B3H)。カウンタ更新処理については、図64を用いて後述する。その後、普通図柄プロセスデータ処理が終了する。一方、変動中ではないと判断された場合は、普通図柄の停止図柄をセットする処理がなされる。その後、普通図柄プロセスデータ処理が終了する。
図46は、スイッチチェック処理(P SW CHK)の処理手順を示すフローチャートである。スイッチチェック処理は、スイッチ対応ビットのオンオフ判別、オンタイマの更新、および、エラーフラグの設定を行なうための処理である。ここで、スイッチとは、各種検出スイッチ等のスイッチをいう。まず、スイッチチェックデータのポインタを退避させる処理がなされる(F3BAH)。次に、スイッチデータを読込む処理がなされる(F3BBH)。次に、スイッチ入力の論理定義が正論理であるか否かの判定がなされる(F3C1H)。正論理であると判断された場合は、後述するF3C6Hの処理に進む。一方、正論理でないと判断された場合は、スイッチ入力を負論理に整合させる処理がなされる(F3C5H)。
次に、指定されたスイッチがオンしているか否かが判断される(F3C6H)。指定されたスイッチがオンしていると判断された場合は、後述するF3D9Hの処理に進む。一方、指定されたスイッチがオンしていないと判断された場合は、スイッチ短絡エラーに関
するエラーフラグをクリアする処理がなされる(F3CFH)。次に、スイッチタイマをクリアする処理がなされる(F3D4H)。
次に、スイッチタイマの値が最大値未満であるか否かが判断される(F3D9H)。最大値未満ではないと判断された場合は、スイッチが短絡したエラーが発生したとみなし、スイッチ短絡エラーに関するエラーフラグをセットする処理がなされ(F3E1H)、後述するF3E8Hに進む。一方、最大値未満であると判断された場合は、スイッチタイマを加算更新(+1)する処理がなされる(F3E7H)。次に、スイッチタイマをセットする処理がなされる(F3E8H)。次に、スイッチタイマがオンであるか否かの判断がなされる(F3EBH)。その後、スイッチチェック処理が終了する。
図47は、第1種始動口スイッチ入賞処理(P START ON)の処理手順を示すフローチャートである。第1種始動口スイッチ入賞処理は、第1種始動口スイッチとも呼ばれる始動入賞玉検出スイッチ28,30の入賞に関する処理である。
まず、特別図柄および飾り図柄に関する始動入賞記憶数が最大値以上であるか否かの判断がなされる(F3F1H)。始動入賞記憶数が最大値以上である場合には、第1種始動口スイッチ入賞処理が終了する。一方、始動入賞記憶数が最大値以上ではないと判断された場合には、現在の始動入賞記憶数に基づいて、始動入賞記憶に関連するデータの格納先の格納バンクを示すバンクポインタを算出する処理がなされる(F3F7H)。
そして、算出されたバンクポインタが示す各々のバンクに、特別図柄変動短縮フラグ(WF TFAST)、特別図柄左表示および時短開始図柄用判定ランダムカウンタ(WC
RND ZUL)、飾り図柄リーチ発生用ランダムカウンタ(WC RND REACH)、および、特別図柄大当り判定用ランダムカウンタ(WC RND1)の各値を順次格納する処理がなされる(F400H,F40BH,F40FH,F413H)。次に、そのようなデータの格納に対応して、特別図柄および飾り図柄に関する始動入賞記憶数を加算更新(+1)する処理がなされる(F417H)。その後、第1種始動口スイッチ入賞処理が終了する。
図48は、カウントスイッチ入賞処理(P COUNT ON)の処理手順を示すフローチャートである。カウントスイッチ入賞処理は、カウントスイッチ(入賞玉検出スイッチ12)の入賞検出に基づいて、大入賞口入賞個数カウンタ(大入賞口9への入賞個数をカウントするためのカウンタ)のカウント値の更新を行なう処理である。まず、カウントスイッチ移動エラーフラグをクリアすることにより、カウントスイッチ移動エラーを解除する処理がなされる(F41BH)。
次に、現在が、不正入賞の検出期間以外の期間であるか否かが判断される(F41EH)。不正入賞の検出期間以外であると判断された場合は、後述するF42AHの処理に進む。一方、不正入賞の検出期間以外ではないと判断された場合は、不正入賞エラーフラグをセットする処理がなされる(F422H)。これにより不正入賞エラーフラグが発生したことが設定される。
次に、現在がカウントスイッチ有効期間(入賞玉検出スイッチ12の検出出力が有効とみなされる期間)以外の期間であるか否かの判断がなされる(F42AH)。カウントスイッチ有効期間以外の期間であると判断された場合は、カウントスイッチ入賞処理が終了する。一方、カウントスイッチ有効期間以外の期間ではないと判断された場合は、大入賞口入賞個数カウンタの値が最大値以上であるか否かが判断される(F430H)。その値が最大値以上であると判断された場合は、カウントスイッチ入賞処理が終了する。一方、その値が最大値以上ではないと判断された場合は、大入賞口入賞個数カウンタを加算更新
(+1)する処理がなされ(F436H)、その後、カウントスイッチ入賞処理が終了する。
図49は、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理(P PRO TM)の処理手順を示すフローチャートである。特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理は、特別図柄および飾り図柄のプロセスデータを実行する処理である。まず、特別図柄プロセスデータポインタ設定処理(P PRO SET)が実行される。
次に、特別図柄プロセスタイマ(WT TPRO)が未設定(=0)であるか否かが判断される(F43DH)。そのプロセスタイマが未設定であると判断された場合は、後述するF469Hの処理に進む。一方、そのプロセスタイマが未設定ではないと判断された場合は、そのプロセスタイマがデータ参照コード(データを参照することを指令する制御コード)を示しているか否かが判断される(F441H)。
データ参照コードを示していると判断された場合は、後述するF471Hの処理に進む。一方、データ参照コードを示していないと判断された場合は、特別図柄プロセスタイマの値が減算更新(−1)され、そのプロセスタイマが終了(0)以外であるかどうかが判断される(F445H)。そのプロセスタイマが終了以外であると判断された場合は、後述するF480Hの処理に進む。一方、そのプロセスタイマが終了以外ではないと判断された場合は、特別図柄プロセスデータ出力中ポインタ(WF PRODAT KZUSET)を加算更新(+5)する処理がなされる(F44CH)。
次に、特別図柄プロセスデータが終了以外であるか否かが判断される(F453H)。具体的には、特別図柄プロセスタイマが終了したか否かが判断される。特別図柄プロセスデータが終了以外であると判断された場合は、後述するF469Hの処理に進む。
一方、特別図柄プロセスデータが終了以外ではないと判断された場合は、特別図柄プロセスデータの処理の再スタートのためのセットが行なわれる。具体的には、特別図柄プロセスデータのポインタをセットし、特別図柄プロセスタイマをセットする。次に、特別図柄プロセスフラグ(WF TPRO)を加算更新(+1)する処理がなされる(F461H)。これにより、次のプロセスに進むことが可能になる。その後、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理が終了する。
F43DHまたはF453Hにおいて、YESの判断がなされた場合は、次回の特別図柄プロセスタイマを算出する処理がなされる(F469H)。次に、特別図柄プロセスタイマがデータ参照コード以外を示しているか否かが判断される。データ参照コード以外であると判断された場合は、後述するF47EHの処理に進む。一方、データ参照コード以外ではないと判断された場合は、状態に応じてデータ参照タイマを選択する処理がなされる(F471H)。次に、特別図柄プロセスタイマをセットする処理がなされる(F47EH)。次に、演算中であることを示す演算中フラグをセット(C=1)する処理がなされ(F480H)、その後、特別図柄・飾り図柄プロセスデータ処理が終了する。
図50は、特別図柄停止図柄セット処理(P TZUSET)の処理手順を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄セット処理は、特別図柄の停止図柄データを設定するための処理である。
まず、特別図柄大当りフラグ(大当り状態を発生させるか否かを示すフラグ)が外れを示しているか否かが判断される(F49DH)。特別図柄大当りフラグが外れを示していない、すなわち、大当りを示していると判断された場合は、特別図柄のうちの左図柄の停止図柄が普通図柄の変動時間短縮制御を開始させる条件を満たす図柄以外であるか否かが
判断される(F4A1H)。このような判断が行なわれるのは、大当りを示す図柄は、中,右特別図柄が左特別図柄に揃えられるからである。その図柄以外であると判断された場合は、後述するF4B6Hの処理に進む。一方、その図柄以外ではないと判断された場合は、普通図柄時短開始図柄大当り設定フラグ(普通図柄の変動時間短縮制御を開始させる図柄による大当りを設定することを示すフラグ)をセットする処理がなされる(F4B2H)。次に、特別図柄の大当り図柄をセットする処理がなされる(F4B6H)。その後、特別図柄停止図柄セット処理が終了する。
一方、F49DHの処理において、特別図柄大当りフラグが外れを示していると判断された場合は、特別図柄の外れ停止図柄をセットする処理がなされる(F4BEH)。次に、特別図柄の停止図柄に関し、右特別図柄と、中特別図柄とが不一致であるか否かが判断される(F4C8H)。それらの図柄が不一致であると判断された場合は、後述するF4D4Hの処理に進む。一方、それらの図柄が不一致ではないと判断された場合は、特別図柄の停止図柄に関し、右特別図柄と、左特別図柄とが不一致であるか否かが判断される(F4CBH)。
それらの図柄が不一致であると判断された場合は、後述するF4D4Hの処理に進む。一方、それらの図柄が不一致ではないと判断された場合、すなわち、F4C8HおよびF4CBHにより、左,中,右特別図柄が一致し、大当りの図柄が発生すると判断された場合は、特別図柄の大当り図柄を削除する処理がなされる(F4CFH)。具体的には、右特別図柄の停止図柄を変更(図柄を1つずらす)する処理が行なわれる。次に、特別図柄の右停止図柄(右特別図柄)を指定するためのカウンタを前述のように変更された値にセットする処理がなされる(F4D4H)。その後、特別図柄停止図柄セット処理が終了する。
図51は、ブロックバイト転送処理(P BBCOPY)の処理手順を示すフローチャートである。ブロックバイト転送処理は、バイト単位でブロックデータの転送を行なうための処理である。ここでは、転送データで指定された転送元のポインタから転送先のポインタへ所定転送数だけバイト形式のデータが転送される。まず、データの転送数を指定する処理がなされる(F4D7H)。次に、転送元のポインタおよび転送先のポインタを指定する処理がなされる(F4D9H)。
次に、データの転送を実行する処理がなされる(F4DEH)。次に、転送元のポインタおよび転送先のポインタをそれぞれ更新(+1)する処理がなされる(F4E3H)。次に、データの転送数を更新(−1)し、更新された転送数に基づいて、データの転送中であるか否か(残りのデータ転送数が0であるか否か)が判断される。すなわち、ここでいうデータの転送数とは、F4D7Hにより指定された転送数からデータを転送するごとに更新される残りの転送数である。データの転送中であると判断された場合は、F4DEHの処理に戻り、それ以降の処理が、すべてのデータの転送が完了するまで繰返し実行される。そして、すべてのデータを転送した後、ブロックバイト転送処理が終了する。
図52は、特別図柄変動表示処理(P TZUCYC)の処理手順を示すフローチャートである。特別図柄変動表示処理は、特別図柄の表示図柄カウンタの更新を行なうための処理である。ここでは、カウンタ更新処理(P ADDCHK)が各カウンタ更新のために順次実行される。カウンタ更新処理については、図64を用いて後述する。
まず、特別図柄変動表示タイマ(WT ZU)の更新のために、カウンタ更新処理が実行される(F4EAH)。次に、特別図柄変動表示タイマの桁上りがないかどうかが判断される(F3E0H)。桁上りがないと判断された場合は、特別図柄変動表示処理が終了する。一方、桁上りがあったと判断された場合は、以下のように、各カウンタの更新が行
なわれる。
まず、特別図柄左表示図柄カウンタ(WC ZUL)の更新のために、カウンタ更新処理が実行される(F4F2H)。次に、特別図柄中表示図柄カウンタ(WC ZUC)の更新のために、カウンタ更新処理が実行される(F4F8H)。次に、特別図柄右表示図柄カウンタ(WC ZUR)の更新のために、カウンタ更新処理が実行される(F4FEH)。その後、特別図柄変動表示処理が終了する。
図53は、飾り図柄セット処理(P KZUSET)の処理手順を示すフローチャートである。飾り図柄セット処理は、飾り図柄の停止図柄を設定するための処理である。
まず、飾り図柄をセットする処理がなされる(F505H)。次に、セットされたデータの設定が終了したか否かが判断される(F50BH)。データの設定が終了したと判断された場合は、飾り図柄セット処理が終了する。一方、データの設定が終了していないと判断された場合は、転送元データを指定する処理がなされる(F510H)。
次に、飾り図柄7,飾り図柄8,飾り図柄9のいずれかのデータの設定であるか否かが判断される(F512H)。それらの飾り図柄の設定であると判断された場合は、後述するF51DHの処理に進む。一方、それらの飾り図柄の設定ではないと判断された場合、すなわち、飾り図柄1〜6の指定を行なう場合であると判断された場合は、飾り図柄1,飾り図柄3,飾り図柄5に関しては、転送元データの上位4ビットにセットするデータ変換がなされる(F517H)。
次に、転送元データの下位4ビットを指定する処理がなされる。これにより、飾り図柄2,飾り図柄4,飾り図柄6については、転送元データの下位4ビットにセットされる。次に、セットされた転送元データを、転送先に格納する処理がなされる(F51DH)。次に、セットしたデータのポインタを更新(+4)する処理がなされる(F522H)。その後、F50BHの処理に戻り、データの設定が終了するまで、前述した一連の処理が繰返し実行される。
図54は、飾り図柄リーチ配列/成立配列設定処理(P KZUFVR SET)の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、飾り図柄のリーチ配列および飾り図柄の成立配列の設定を行なうための処理である。
まず、特別図柄が大当りであるか否かが判断される。特別図柄が大当りではないと判断された場合は、飾り図柄のラインリーチ(飾り図柄のライン上に発生するリーチ)の配列設定のためのデータを準備する処理がなされる(F52DH)。次に、飾り図柄のリーチを発生させるか否かが判断される(F530H)。飾り図柄のリーチを発生させないと判断された場合は、この一連の処理が終了する。一方、飾り図柄のリーチを発生させると判断された場合は、後述するF540Hの処理に進む。
一方、前述のF527Hにおいて、特別図柄が大当りであると判断された場合は、飾り図柄の1ライン上にのみ大当りが成立する配列を設定するデータを準備する処理がなされる(F535H)。次に、特別図柄および飾り図柄の変動時間短縮制御の開始条件となる図柄以外で大当りが発生したか否かが判断される(F538H)。その図柄以外で大当りが発生したと判断された場合は、後述するF540Hの処理に進む。一方、その図柄で大当りが発生したと判断された場合は、飾り図柄の2ライン以上のライン上において大当りが成立する配列を設定するデータを準備する処理がなされる(F53CH)。次に、飾り図柄の指定された配列のデータのポインタを選択する処理がなされる(F540H)。
次に、飾り図柄のオールフルーツの配列の指定がないかどうかが判断される。オールフルーツの配列の指定がないと判断された場合は、後述する飾り図柄ライン成立配列セット処理(P KZU LINE)に進む。この処理については、図56を用いて後述する。一方、オールフルーツの配列の指定がないと判断された場合は、飾り図柄オールフルーツ配列セット処理(P KZUSET CHK?P KZU FRUIT)に進む。この処理については、図55を用いて後述する。
図55は、飾り図柄オールフルーツ配列セット処理の処理手順を示すフローチャートである。飾り図柄オールフルーツ配列セット処理は、飾り図柄にオールフルーツの大当りが成立する図柄配列を設定するための処理である。具体的には、飾り図柄のオールフルーツ配列データの指定により、フルーツ図柄以外の飾り図柄をフルーツ図柄へ変更する処理がなされる。
まず、飾り図柄1〜飾り図柄6を同一のフルーツ図柄にし、かつ、飾り図柄7および飾り図柄8を同一のフルーツ図柄にするオールフルーツ図柄のセットを行なわないかどうかが判断される。そのような同一図柄のオールフルーツ図柄をセットしないと判断された場合は、後述するF55BHの処理に進む。一方、そのような同一図柄のオールフルーツ図柄をセットすると判断された場合は、そのように図柄の揃ったフルーツ図柄を作成する準備がなされる(F547H)。次に、飾り図柄のオールフルーツ図柄の配列をセットする準備が行なわれる(F55BH)。
次に、オールフルーツ図柄の表示のために設定されるデータのポインタが指定され、そのポインタが設定終了を表わす値であるか否かが判断される(F560H)。ポインタが設定終了を示していないと判断された場合は、飾り図柄のフルーツ図柄をセットする処理がなされる(F565H)。次に、データポインタを更新(+3)する処理がなされる(F56DH)。その後、前述したF560Hの処理に戻り、設定が終了するまで、前述した処理が繰返し実行される。
F560Hの処理により、設定が終了したと判断された場合は、結果的に外れとなるリーチ動作を指定するためのオフセット値データを選択する処理がなされる(F5A4H)。次に、飾り図柄のリーチ動作を指定するためのカウンタをセットする処理がなされる(F5AEH)。その後、飾り図柄オールフルーツ配列セット処理が終了する。
図56は、飾り図柄ライン成立配列セット処理の処理手順を示すフローチャートである。飾り図柄ライン成立配列セット処理は、飾り図柄のライン上に大当りが成立する図柄の配列の設定をするための処理である。
まず、飾り図柄ラインの配列を設定するデータのポインタを指定する処理がなされる(F572H)。次に、飾り図柄1および飾り図柄2の表示図柄を変更する処理がなされる(F57CH)。次に、飾り図柄3および飾り図柄4の表示図柄を変更する処理がなされる(F582H)。次に、飾り図柄5および飾り図柄6の表示図柄を変更する処理がなされる(F588H)。次に、飾り図柄7の表示図柄を変更する処理がなされる(F58EH)。次に、飾り図柄8の表示図柄を変更する処理がなされる(F594H)。次に、飾り図柄9の表示図柄を変更する処理がなされる(F59AH)。
以上に示した飾り図柄1〜飾り図柄9の表示図柄の変更のための処理においては、大当り図柄に変更する必要がある飾り図柄のみについて行なわれる。すなわち、既に大当り図柄となっている飾り図柄については、大当り図柄への表示の変更が行なわれない。
次に、飾り図柄1ライン成立配列指定フラグ(飾り図柄の1ライン上において大当りの
図柄の配列を行なうことを指定するフラグ)をセットする処理がなされる(F5A0H)。次に、結果的に大当りとなるリーチ動作を指定するためのオフセット値データを選択する処理がなされる(F5A4H)。次に、飾り図柄リーチ動作指定カウンタをセットする処理がなされる(F5AEH)。その後、飾り図柄ライン成立配列セット処理が終了する。
図57は、飾り図柄チェック処理(P KZUCHK)の処理手順を示すフローチャートである。飾り図柄チェック処理は、飾り図柄の設定状態を判定するための処理である。まず、飾り図柄リーチ/成立配列表示フラグ(飾り図柄のリーチ配列および飾り図柄の大当り図柄の配列を表示することを示すフラグ)のクリアのために、データセット処理(P
DATASET)を実行する処理がなされる(F5B6H)。データセット処理については、図63を用いて後述する。
次に、飾り図柄のオールフルーツ図柄でのリーチの配列が定められているか否かが判断される(F5BCH)。オールフルーツリーチ以外の配列が定められていると判断された場合は、後述するF5ECHの処理に進む。一方、オールフルーツリーチの配列が定められていると判断された場合は、飾り図柄オールフルーツリーチ検出フラグ(WF RCH
FRUIT)をセットする処理がなされる(F5DEH)。
次に、飾り図柄のオールフルーツの大当りが成立する図柄配列が定められていないかどうかが判断される(F5E1H)。オールフルーツの大当りの成立の図柄配列が定められていないと判断された場合は、後述するF5ECHの処理に進む。一方、オールフルーツの大当りが成立する配列が定められていると判断された場合は、飾り図柄オールフルーツ成立配列検出フラグ(FW FVR FRUIT)をセットする処理がなされる(F5E9H)。
次に、飾り図柄のラインリーチ(飾り図柄のライン上において発生するリーチ)の配列および飾り図柄の大当りが成立する配列をチェックするためのチェックデータを準備する処理がなされる(F5ECH)。次に、飾り図柄のライン1〜ライン7において、大当りが成立する図柄配列がないかどうかが判断される(F5F5H)。そのような配列がないと判断された場合は、後述するF625Hに進む。一方、そのような配列があると判断された場合は、飾り図柄ラインリーチ配列検出フラグ(FW RCH LINE)をセットする処理がなされる(F607H)。
次に、飾り図柄のライン8に大当りが成立する図柄配列がないかどうかが判断される(F60DH)。そのような配列がないと判断された場合は、後述するF625Hの処理に進む。一方、そのような配列があると判断された場合は、飾り図柄ライン成立配列表示フラグをセットする処理がなされる(F61FH)。
次に、次のチェックデータを準備し、データのチェック中であるか否かが判断される(F625H)。チェック中であると判断された場合は、前述したF5F5Hの処理に戻り、データのチェックが終了するまで、前述した一連の処理が繰返し実行される。チェック中ではないと判断された場合は、飾り図柄のライン8においてリーチ図柄の配列が成立したか否かが判断される。成立したと判断された場合は、飾り図柄チェック処理が終了する。一方、成立していないと判断された場合は、飾り図柄のライン8に関し、飾り図柄ラインリーチ配列検出フラグ(WF RCH LINE)をクリアする処理がなされ(F637H)、その後、飾り図柄チェック処理が終了する。
図58は、飾り図柄変更設定処理(P KZU RESET)の処理手順を示すフローチャートである。飾り図柄変更設定処理は、飾り図柄を特別図柄の大当り状態および外れ
状態に対応した図柄に変更するための処理である。
まず、特別図柄が外れの図柄であるか否かが判断される(F36BH)。外れであると判断された場合は、後述する飾り図柄成立配列削除処理(P KZUNG)に進む。この処理については、図59を用いて後述する。一方、外れではないと判断された場合は、特別図柄が、普通図柄の変動時間短縮制御を開始させる図柄での大当りになっているか否かが判断される(F63FH)。
そのような図柄での大当りになっていると判断された場合は、後述する飾り図柄補正処理(P KZU RESET REMAKE)に進む。一方、そのような図柄での大当りになっていないと判断された場合には、飾り図柄について、1ライン上の大当り以外の大当りが成立する配列の図柄を削除変更するために、飾り図柄変更処理(P NGSET)が実行される(F643H)。飾り図柄変更処理については、図65を用いて後述する。
次に、飾り図柄9が関与する大当りの図柄配列以外の図柄配列での大当りが成立する場合において、飾り図柄9の停止図柄を変更する処理がなされる(F64BH)。その後、後述する飾り図柄補正処理に進む。
図59は、飾り図柄成立配列削除処理(P KZUNG)の処理手順を示すフローチャートである。飾り図柄成立配列削除処理は、飾り図柄の大当りが成立する配列の図柄の削除を行なうための処理である。
まず、飾り図柄のリーチ状態を発生させるか否かが判断される(F661H)。リーチ状態を発生させないと判断された場合は、後述する飾り図柄リーチ配列削除処理(P KRCHNG)に進む。飾り図柄リーチ配列削除処理は、図61を用いて後述する。一方、リーチ状態を発生させると判断された場合は、飾り図柄のオールフルーツの大当りが成立する図柄の配列が検出されていないかどうかが判断される(F665H)。そのような図柄の配列が検出されていないと判断された場合は、後述するF67FHの処理に進む。一方、そのような図柄の配列が検出されたと判断された場合は、オールフルーツの大当りが成立する図柄の配列を削除し変更する処理がなされる(F669H)。具体的には、飾り図柄9を、オールフルーツが発生しない外れ図柄にする。
次に、大当りが成立する図柄図柄の配列を飾り図柄のライン別に変更するために、飾り図柄変更処理(P KZU NGSET)が実行される(F67FH)。飾り図柄変更処理については、図65を用いて後述する。次に、飾り図柄9の停止図柄が大当り成立の有無に関与するリーチ状態(リーチ3,4)の外れ動作時に、飾り図柄9を外れの図柄(大当りが成立しない図柄)に変更する処理が実行される(F687H)。次に、飾り図柄補正処理(P KZU REMAKE)に進む。以下に示すF6B6H〜F6C6Hが、その飾り図柄補正処理である。
以下に示す飾り図柄補正処理は、飾り図柄7,飾り図柄8,飾り図柄9の図柄の設定および変更により図柄番号が最大値を超えた図柄を補正するための処理である。たとえば、飾り図柄変更処理(P KZU NGSET)では、飾り図柄1〜飾り図柄9の表示図柄を変更する場合において、飾り図柄の図柄番号を示すデータに関し、所定の演算を行なうことにより各飾り図柄の表示図柄が変更されるが、そのような変更が行なわれた場合においては、飾り図柄7〜9については、飾り図柄の種類を指定する図柄番号が最大値を超える状態が発生する場合がある。このような状態が発生した場合には、正常な図柄を指定することができないため、そのように最大値を超えた飾り図柄の図柄番号をフルーツの図柄番号へ補正する処理が行なわれる。
まず、飾り図柄7,飾り図柄8,飾り図柄9に関し、図柄番号の補正を準備する処理がなされる(F6B6H)。次に、飾り図柄7に関し、最大値を超えた図柄番号を補正する処理がなされる(F6BAH)。次に、飾り図柄8に関し、最大値を超えた図柄番号を補正する処理がなされる(F6C0H)。次に、飾り図柄9に関し、最大値以上を超えた図柄番号を補正する処理がなされる(F6C6H)。その後、このような飾り図柄補正処理を含む飾り図柄成立配列削除処理が終了する。
図60は、特別図柄ランダムチェック処理(P TRNDCHK)の処理手順を示すフローチャートである。特別図柄ランダムチェック処理は、大当り判定用のランダムカウンタのチェックをし、大当りフラグの設定をするための処理である。
まず、特別図柄大当りフラグ(大当り状態を発生させる場合にセットされるフラグ)をクリアする処理がなされる(F482H)。次に、特別図柄の大当り判定用のランダムカウンタWC RND1がとり得る範囲の値のうちの大当りを発生させる判定値のデータ(以下、判定値データという)のポインタを指定する処理がなされる(F485H)。その判定値データは、大当りの判定値と、終了コードとからなる。
次に、ポインタにより指定された特別図柄の大当り判定用の判定値データが終了コードであるか否かが判断される(F488H)。終了コードであると判断された場合は、特別図柄ランダムチェック処理が終了する。一方、終了コードではないと判断された場合(判定値である場合)は、格納バンクに格納された特別図柄の大当り判定用のランダムカウンタの値と、その判定値とが一致するか否かのチェックが行なわれることにより、大当りを発生させるか否かが判断される(F490H)。
大当りを発生させると判断された場合(値が一致した場合)は、特別図柄大当りフラグがセットされ(F499H)、その後特別図柄ランダムチェック処理が終了する。一方、大当りを発生させないと判断された場合(値が不一致の場合)は、判定値データのポインタを更新(+2)する処理がなされる(F495H)。その後、前述したF488Hの処理に戻り、ランダム判定値データが終了コードを示すまで、前述した一連の処理が行なわれる。
図61は、飾り図柄リーチ配列削除処理(P KRCHNG)の処理手順を示すフローチャートである。飾り図柄リーチ配列削除処理は、飾り図柄のリーチ図柄の配列の削除を行なうための処理である。
まず、飾り図柄のオールフルーツリーチの図柄の配列がないかどうかが判断される(F6A3H)。そのような図柄の配列がないと判断された場合は、後述するF6AEHの処理に進む。一方、そのような図柄の配列があると判断された場合は、飾り図柄のオールフルーツリーチの図柄の配列を変更する処理がなされる(F6A7H)。具体的には、飾り図柄8の停止図柄が変更されることにより、オールフルーツリーチの図柄の配列が削除される。
次に、飾り図柄のラインリーチ(「7」の配列により1ライン以上のライン上に生じたリーチ)が発生する図柄の配列の検出がないかどうかが判断される(F6AAH)。そのような図柄の配列の検出がないと判断された場合は、前述したような飾り図柄補正処理(P KZU REMAKE)に進む(F6B6H)。一方、そのような図柄の配列の検出があったと判断された場合は、飾り図柄のライン別にリーチ図柄の配列を変更するために、飾り図柄変更処理(P KZU NGSET)が実行される(F6AEH)。これによりラインリーチの図柄の配列が削除される。飾り図柄変更処理については、図65を用いて後述する。
図62は、特別図柄プロセスデータポインタ設定処理(P PRO SET)の処理手順を示すフローチャートである。特別図柄プロセスデータポインタ設定処理は、実行する特別図柄プロセスデータポインタおよび特別図柄プロセスデータタイマを設定するための処理である。
まず、現在実行中の特別図柄プロセスデータの先頭ポインタと、指定された特別図柄プロセスデータの先頭ポインタとが一致するか否かの判断がなされる(F6CDH)。一致すると判断された場合は、プロセスデータの変更がないと判断され、後述するF6D9Hの処理に進む。一方、一致しないと判断された場合は、プロセスデータに変更があったと判断され、指定された特別図柄プロセスデータのポインタが新規のポインタとしてセットされる(F6D1H)。次に、特別図柄プロセスデータ出力中ポインタの準備が行なわれる。
次に、特別図柄プロセスデータ出力中ポインタを退避させる処理がなされる(F6DBH)。次に、ランプデータのポインタを算出する処理がなされる(F6DCH)。次に、算出されたランプデータポインタである指定ランプデータポインタが、現在実行中のランプデータのポインタと一致するか否かが判断される(F6E3H)。一致すると判断された場合は、後述するF6F1Hの処理に進む。一方、一致しないと判断された場合は、その指定ランプデータを新規のランプデータとしてセットする処理がなされる(F6E9H)。
次に、特別図柄プロセスデータ出力中ポインタを指定する処理がなされる(F6F1H)。次に、音フラグをセットする処理がなされる(F6F2H)。次に、表示制御データをセットする処理がなされる(F6F6H)。その後、特別図柄プロセスデータポインタ設定処理が終了する。
図63は、データセット処理(P DATASET)の処理手順を示すフローチャートである。データセット処理は、指定されたデータを指定のポインタに設定するための処理である。
まず、データのセットが終了したか否かが判断される(F71BH)。データのセットが終了したと判断された場合は、データセット処理が終了する。一方、データのセットが終了していないと判断された場合は、指定されたデータをセットする処理がなされる(F724H)。次に、データポインタを更新(+3)する処理がなされる(F72CH)。その後、前述したF71BHの処理に戻り、データのポインタの更新によりデータのセットが終了したと判断されるまで、前述した一連の処理が繰返し実行される。
図64は、カウンタ更新処理(P ADDCHK)の処理手順を示すフローチャートである。カウンタ更新処理は、指定されたカウンタの更新および桁上りに関する処理を行なうための処理である。まず、指定されたカウンタのポインタを算出する処理がなされる(F6FFH)。次に、指定されたカウンタを加算更新(+1)する処理がなされる(F702H)。
次に、カウンタの値が最大値以上であるか否かが判断される(F706H)。最大値以上ではないと判断された場合は、カウンタがセットされ(F70AH)、カウンタ更新処理が終了する。一方、最大値以上であると判断された場合は、桁上り補正(クリア)が行なわれる(F70FH)。具体的には、カウンタがクリアされる。
次に、カウンタに関し、桁上りの継続処理の指定がないかどうかが判断される(F71
2H)。桁上りの継続処理の指定がないと判断された場合は、カウンタ更新処理が終了する。一方、桁上りの継続処理の指定があると判断された場合は、カウンタの更新を継続するために、新規のデータポインタをセットする処理がなされ(F716H)、その後、前述したF6FFHの処理に戻り、前述した一連の処理が繰返し実行される。
図65は、飾り図柄変更処理(P KZU NGSET)の処理手順を示すフローチャートである。飾り図柄変更処理は、飾り図柄の図柄番号と、指定されたデータの定義値とを演算することにより飾り図柄の図柄を変更する処理である。
まず、データが終了コードであるか否かが判断される(F732H)。終了コードであると判断された場合は、飾り図柄変更処理が終了する。一方、終了コードではないと判断された場合は、飾り図柄配列検出フラグがセットされていないかどうかが判断される(F736H)。飾り図柄配列検出フラグがセットされていないと判断された場合は、後述するF766Hの処理に進む。一方、飾り図柄配列検出フラグがセットされていると判断された場合は、所定の演算が行なわれることにより、飾り図柄の変更が行なわれる(F739H)。具体的には、既に指定されている図柄番号にデータの定義値(所定値)が加算され、図柄番号が変更されることにより飾り図柄が変更される。
次に、データポインタが更新(+6)され、次のポインタが指定される(F766H)。その後、前述したF732Hの処理に戻り、データの終了コードになるまで、前述した一連の処理が繰返し実行される。これにより、リーチの図柄配列または大当りの図柄配列が変更される。
図66および図67は、始動入賞に伴う処理動作を示すフローチャートである。この処理は、図29に示されるスイッチ処理(P SWCK)に関連して実行される。
図66を参照して、まず、ステップS(以下単にSという)1において、WC RND
ZU1〜ZU9により、飾り図柄1〜飾り図柄9の停止図柄が仮決定される。次に、S1で仮決定された停止図柄が、偶然大当り図柄になった場合には、S2で、強制的に外れの図柄に変更する処理がなされる。
次に、S3により、大当り判定用のWC RND1(0〜304)の値が、大当りを示す判定値(7)であるか否かが判断される。S3で、「7」以外であると判断された場合、すなわち、外れであると判断された場合には、図67に示されるS18に進む。一方、S3で、「7」であると判断された場合、すなわち、大当りであると判断された場合には、S4に進み、現在が普通図柄の変動時間短縮制御中であるか否かが判断される。
S4で、変動時間短縮制御中であると判断された場合は、後述するS11に進む。一方、S4で、変動時間短縮制御中ではないと判断された場合は、S5に進み、WC RND
ZUL(0〜13)の値が、3,7またはF(12)に該当するか否かの判定が行なわれる。3,7またはF(12)に該当しないと判断された場合、すなわち、以後に普通図柄の変動時間短縮制御を実行しないと判断された場合は、後述するS12に進む。
一方、S5で、3,7または12に該当すると判断された場合、すなわち、以後に普通図柄の変動時間短縮制御を行なうと判断された場合は、S6に進み、WC RND KZUSET(0〜120)の値に基づいて、リーチ図柄(リーチ状態を構成する図柄)の配列を決定する処理がなされる。次に、S7に進み、WC RND RCHACT(0〜52)の値に基づいて、リーチ種類を決定する処理がなされる。次に、S8に進み、S7で決定されたリーチ種類に対応して予め定められたリーチ演出表示を行なう処理がなされる。
次に、S9に進み、2ライン以上のライン上でのリーチ状態またはオールフルーツでのリーチ状態を発生させる処理がなされる。次に、S10に進み、2ライン以上のライン上での大当りまたはオールフルーツでの大当りを発生させる処理がなされる。その後、始動入賞処理が終了する。このように、以後に普通図柄の変動時間短縮制御を実行する大当りの場合には、大当りの図柄が、2ライン以上のライン上またはオールフルーツでの大当りの図柄となる。
S4でYESの判断がなされた場合に実行されるS11では、WC RND ZUL(0〜13)の値が、1,3,5,7,10,11または12に該当するか否かの判定が行なわれる。該当すると判断された場合、すなわち、以後に普通図柄の変動時短短縮制御を実行する(継続する)と判断された場合は、前述したS6に進む。一方、そのような値に該当しないと判断された場合、すなわち、以後に普通図柄の変動時間短縮制御を実行しない(継続しない)と判断された場合は、S12に進む。S12では、WC RND KZUSET(0〜240)の値に基づいて、リーチ図柄の配列を決定する処理がなされる。
次に、S13に進み、大当りの図柄となるライン数が1ラインであるか否かが判断される。S13で、大当りの図柄となるライン数が1ラインではないと判断された場合には、S14に進み、偶然大当りの図柄に一致した「7」の飾り図柄をフルーツ図柄の「ブドウ」に変換(変更)する処理がなされる。その後、S13に戻る。このように、大当りの図柄となるライン数が1ラインに修正される。
一方、S13で、大当りの図柄となるライン数が1ラインであると判断された場合には、S15に進み、WC RND RCHACT(0〜52)の値に基づいて、リーチ種類を決定する処理がなされる。次に、S16に進み、S15で決定されたリーチ種類に対応して予め定められたリーチ演出表示を行なう処理がなされる。次に、S17に進み、1ライン上での大当りを発生させる処理がなされる。その後、始動入賞処理が終了する。このように、以後に普通図柄の変動時間短縮制御を実行しない場合には、大当りの図柄が1ライン上での大当りの図柄となる。
次に、図67を参照して、S3で「7」以外であると判断された場合に実行されるS18においては、現在が普通図柄の変動時間短縮制御中であるか否かが判断される。その変動時間短縮制御中であると判断された場合は、後述するS21に進む。一方、その変動時間短縮制御中ではないと判断された場合は、大当り終了後または電源投入後から現在までに10回の可変表示が行なわれたか否かが判断される。S19で、そのような10回の可変表示がまだなされていないと判断された場合は、後述するS22に進む。
一方、S19で、そのような10回の可変表示がなされたと判断された場合は、S20に進み、WC RND REACH(0〜22)の値が5または7に該当するか否かが判断される。その値が5または7に該当すると判断された場合には、後述するS24に進む。一方、その値が5または7に該当しないと判断された場合には、S23に進み、外れの飾り図柄を表示する処理がなされる。その後、始動入賞処理が終了する。
前述したS18で、普通図柄の変動時間短縮制御中であると判断された場合に実行されるS21では、WC RND REACH(0〜22)の値が7に該当するか否かが判断される。その値が7に該当すると判断された場合には、リーチ状態を表示するために、後述するS24に進む。一方、その値が7に該当しないと判断された場合には、前述したS23に進む。また、前述したS19で、大当り終了後または電源投入後に10回の可変表示がまだなされていないと判断された場合に実行されるS22では、WC RND REACH(0〜22)の値が3,5または7に該当するか否かが判断される。その値が3,
5または7に該当すると判断された場合には、リーチ状態を表示するために、後述するS24に進む。一方、その値が3,5または7に該当しないと判断された場合には、前述したS23に進む。
S24では、WC RND KZUSET(0〜240)の値に基づいて、リーチ図柄の配列を決定する処理がなされる。次に、S25に進み、WC RND RCHACT(0〜52)の値に基づいて、リーチ種類を決定する処理がなされる。次に、S26に進み、WC RND ZU7〜ZU9により、飾り図柄7〜飾り図柄9の停止図柄を大当りの図柄以外の図柄に変換(変更)する処理がなされる。次に、S27に進み、S25で決定されたリーチ種類に対応して予め定められているリーチ演出表示を行なう処理がなされる。次に、S28に進み、外れの表示結果を表示する処理がなされる。その後、始動入賞処理が終了する。
この始動入賞処理の内容をまとめると次のとおりである。以後に普通図柄の変動時間短縮制御を実行する大当りを発生させる場合には、2ライン以上の当りライン上での大当りまたはオールフルーツの大当りが表示される。一方、以後に普通図柄の変動時間短縮制御を実行しない大当りを発生させる場合には、1ラインの当りライン上での大当りのみを表示する。そのような1ライン上での大当りの図柄は、偶然複数ライン上に大当りの図柄が生じた場合においては、1ラインを超えた、大当りの図柄を1ラインを残して外れの図柄に変更する処理(S14参照)が行なわれることにより、1ライン上での大当りが強制的に発生させられる。
このように、大当りの図柄の種類は、以後に普通図柄の変動時間短縮制御を実行するか否かに応じて異なる。このため、大当りの図柄の種類により、以後に普通図柄の変動時間短縮制御が実行されるか否かが遊技者に知らされる。したがって、以後に普通図柄の変動時間短縮制御を実行するか否かに関し、その判別を行ないやすい表示を遊技者に提供することができる。
また、以後に普通図柄の変動時間短縮制御を実行することを示す大当り状態の表示では、2ライン以上またはオールフルーツの図柄を表示するが、そのような図柄は、多種類存在するので、そのような変動時間短縮制御を実行するか否かに関し、バリエーションに富んだ表示をすることができる。このため、そのような変動時間短縮制御を実行するか否かに関し、遊技者が飽きにくい表示をすることができる。
また、この始動入賞処理においては、遊技の状態に応じて、リーチを発生させる確率が異なるように制御される。具体的には、普通図柄の変動時間短縮制御中における外れのリーチは、1/23の確率で発生させられ、普通図柄の変動時間短縮制御中以外における外れのリーチは、大当り終了後または電源投入後における10回の可変表示までは3/23の確率で発生させられ、そのような可変表示が10回を超えた場合には、2/23の確率で発生させられる。
このように、飾り図柄のリーチの発生は、特別図柄の可変表示の態様とは無関係に決定され、実行される。飾り図柄のリーチの発生を、特別図柄の可変表示の態様と無関係に決定できるため、飾り図柄の方だけでリーチの発生確率を向上させることができるので、そのようにした場合における遊技者の興趣を向上させることができる。
一方、飾り図柄の図柄の配列を大当り状態にするか否かは、特別図柄の図柄の配列を大当り状態にするか否かに対応して決定され、実行される。このように、遊技において重要な事項である大当りが発生するか否かに関しては、特別図柄用可変表示装置24の表示結果と、飾り図柄用可変表示装置4の表示結果とが対応するように制御されるのである。
次に、このパチンコ遊技機における可変表示の態様について説明する。
図68は、飾り図柄用可変表示装置4において表示される飾り図柄の図柄の変更が行なわれる状態を示す図である。
図68(a)には、本来の図柄の配列が外れの場合において、その図柄の配列を複数ライン上でのリーチ状態の配列に変更する場合の状態が示される。この場合には、たとえば、飾り図柄表示部5b,5c,5gの停止図柄が変更されることにより、複数ライン上でのリーチ状態が作成される。
図68(b)には、本来の図柄の配列が1ライン上でのリーチ状態の場合において、その図柄の配列を複数ライン上でのリーチ状態に変更する場合の状態が示される。この場合には、飾り図柄表示部5bの停止図柄が変更されることにより、複数ライン上でのリーチ状態が作成される。
図68(c)には、普通図柄の変動時間短縮制御を実行する大当りを発生させなければならないが、本来の図柄の配列が、2ライン上での大当りである場合において、その図柄の配列を1ライン上での大当りの配列に変更する場合の状態が示される。この場合には、飾り図柄表示部5iの停止図柄が変更されることにより、1ライン上での大当り状態が作成される。
図69は、可変表示中および可変表示の停止時における飾り図柄用可変表示装置4の表示内容と、特別図柄用可変表示装置24の表示内容との関係を示す図である。
図69を参照して、飾り図柄用可変表示装置4は、前述したように、可変表示開始後に、一定の順序で飾り図柄表示部5a〜5iの可変表示が順次停止されていく。一方、特別図柄用可変表示装置24では、前述したように、特別図柄用可変表示装置24の可変開始後、飾り図柄用可変表示装置4においてすべての可変表示部の可変表示が停止した直後に、左,中,右特別図柄可変表示部24a,24b,24cの可変表示が同時に停止される。
なお、特別図柄用可変表示装置24の左,中,右特別図柄可変表示部24a,24b,24cを同時に停止させるタイミングは、飾り図柄用可変表示装置4の停止直後に限らず、飾り図柄用可変表示装置4の停止と同時であってもよい。すなわち、特別図柄用可変表示装置においてすべての特別図柄を停止させるタイミングは、飾り図柄用可変表示装置4においてすべての飾り図柄が停止した以後であればよく、特別図柄用可変表示装置24の表示結果が飾り図柄用可変表示装置4の表示結果よりも先に得られないようなタイミングであればよい。
また、特別図柄用可変表示装置24の左,中,右特別図柄可変表示部24a,24b,24cの表示結果(停止図柄)の導出は同時でなくてもよい。すなわち、特別図柄用可変表示装置24の表示結果は、飾り図柄用可変表示装置4においてリーチ状態が発生した場合に、特別図柄用可変表示装置24の表示結果により先に大当りとなるか否かの結果がわかってしまわないように制御すればよい。すなわち、そのようなタイミングでの制御を行なうのであれば、特別図柄用可変表示装置24の左,中,右特別図柄可変表示部24a,24b,24cの停止タイミングは、同時停止であってもよく、順次停止であってもよい。
このように、特別図柄用可変表示装置24は、すべての特別図柄が同時に停止されるの
で、特別図柄用可変表示装置24の可変表示中の表示態様により、遊技者が大当りの発生がないことを事前に悟ってしまうことを防ぐことができる。
次に、この実施の形態によるパチンコ遊技機の主な特徴点を列挙する。
この種のパチンコ遊技機においては、遊技機の設計段階において、大当りの発生等の遊技価値を付与するか否かに関連する図柄(識別情報)の組合せの表示結果のすべての種類が可変表示装置に出現するか否かをチェックすることが行なわれる。
このパチンコ遊技機においては、可変表示手段である特別図柄用可変表示装置24と、飾り可変表示手段である飾り図柄用可変表示装置4とが設けられているが、飾り図柄用可変表示装置4は、特別図柄用可変表示装置24と連動して可変表示を行なうものであり、大当り状態を発生させるか否かに関し、飾り図柄用可変表示装置4には、特別図柄用可変表示装置24の表示結果に対応する表示結果を表示する制御がなされる。
具体的には、特別図柄用可変表示装置24の表示結果が大当り(特定の識別情報)になれば、飾り図柄用可変表示装置4の表示結果も大当り(特定の飾り識別情報)となり、一方、特別図柄用可変表示装置24の表示結果が外れとなれば、飾り図柄用可変表示装置4の表示結果も外れとなる。
飾り図柄用可変表示装置4における飾り図柄の組合せの表示結果の総数は、96×213であり、これに対し、特別図柄用可変表示装置24における特別図柄の組合せの表示結果の総数は、153である。したがって、特別図柄用可変表示装置24の特別図柄の組合せ
の総数は、飾り図柄用可変表示装置4の飾り図柄の組合せの総数に比べて大幅に少ない。
このように、飾り図柄用可変表示装置4においては、飾り図柄の組合せの表示結果の総数が極めて多いため、すべての表示結果をチェックしようとすると、チェック作業が煩雑になり、かつ、チェック作業に長時間を要する。一方、特別図柄用可変表示装置24の特別図柄の組合せの表示結果の総数が、飾り図柄用可変表示装置4の飾り図柄の組合せの表示結果の総数よりも大幅に少ないため、特別図柄用可変表示装置24における表示結果のチェックは、比較的容易であり、チェック作業に長時間を要しない。
前述したように、特別図柄用可変表示装置24の表示結果と、飾り図柄用可変表示装置4の表示結果とには、大当りを発生させるか否かに関し関連性があるため、このパチンコ遊技機においては、最低限、特別図柄用可変表示装置24において特別図柄の組合せの表示結果がすべて表示可能であることをチェックできれば、大当り等の遊技価値の付与に関連する識別情報がすべて表示可能か否かの判断をすることが可能である。
このため、このパチンコ遊技機においては、特別図柄用可変表示装置24が主として遊技機の設計段階での識別情報の表示結果のチェックのために用いられ、飾り図柄用可変表示装置4が主として実際の遊技時に識別情報の表示結果をバラエティに富んだものにするために用いられる。このように、このパチンコ遊技機では、識別情報の組合せの表示結果の総数が比較的少ない特別図柄用可変表示装置24により設計段階の識別情報の表示結果のチェックを行なうことが可能であるので、そのような設計段階でのチェックを容易にすることができる。
さらに具体的には、このパチンコ遊技機において設計段階で、大当りの表示結果となる識別情報の組合せのみをチェックする場合においても、そのチェックが容易にできるようにすることができる。すなわち、特別図柄用可変表示装置24の表示結果が大当りの表示結果となる場合には、必ず、飾り図柄用可変表示装置4の表示結果も大当りの表示結果と
なる。したがって、大当りを発生させる表示結果の種類がすべて出現するか否かのチェックは、最低限、特別図柄用可変表示装置24の表示結果をチェックすることで足りる。
このように、このパチンコ遊技機においては、識別情報の組合せの表示結果の総数が多い飾り可変表示手段である飾り図柄用可変表示装置4を設けたことにより、識別情報の表示結果をバラエティに富んだものにすることができる。それとともに、大当りを発生させるか否かに関し、飾り可変表示手段である飾り図柄用可変表示装置4の表示結果を可変表示手段である特別図柄用可変表示装置24の表示結果に対応させる表示制御を行なうようにしたことにより、設計段階において、大当り等の遊技価値を付与するか否かに関する識別情報がすべて表示されるか否かのチェックを、識別情報の組合せの表示結果の総数が比較的少ない特別図柄用可変表示装置24の表示結果を用いて行なうことができる。このため、遊技価値の付与に関連する識別情報の表示結果の設計段階におけるチェックを簡単化することができ、さらに、そのようなチェックに要する時間を短時間にすることができる。その結果として、そのようなチェックを容易にすることができる。
次に、図7および図66,図67に示されるように、飾り識別情報である飾り図柄によりリーチ状態を発生させるか否かは、識別情報である特別図柄の可変表示の態様にかかわらず決定される。すなわち、飾り図柄によりリーチ状態を発生させる確率は、特別図柄の可変表示態様とは無関係に、任意に設定することができる。このため、飾り図柄のリーチ発生率を特別図柄の可変表示態様とは無関係に向上させることが可能であるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
次に、可変表示手段である特別図柄用可変表示装置24の左,中,右の特別図柄可変表示部は、飾り可変表示手段である飾り図柄用可変表示装置4の飾り図柄表示部5a〜5iがすべて停止して表示結果が得られた直後に、すべて同時に停止される制御が行なわれる。すなわち、飾り図柄用可変表示装置4の飾り図柄の表示結果が得られた直後に、可変表示手段である特別図柄用可変表示装置24の特別図柄(識別情報)のすべての表示結果が同時に得られる。
このような停止制御が行なわれることにより、次のような効果が得られる。すなわち、特別図柄(識別情報)よりも先に飾り図柄(飾り識別情報)の表示結果が得られるため、遊技者の注意を飾り図柄用可変表示装置4の表示に集中させることができる。また、特別図柄用可変表示装置24の表示結果は、飾り図柄用可変表示装置4の最終的な表示結果が得られるまで得られないため、特別図柄の表示によって大当り状態にならないことを遊技者に事前に悟られないようにすることができる。なお、特別図柄用可変表示装置24の表示結果は、飾り図柄用可変表示装置4の表示結果の導出表示の直後に限らず、飾り図柄用可変表示装置4の表示結果の導出表示が行なわれるまでに導出表示しないようにすればよい。
普通図柄の変動時間短縮制御(特別遊技状態)を実行するか否かは、図66のS5およびS11に示されるように、飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する前に決定される。すなわち、図66のS5およびS11に示されるように普通図柄の変動時間短縮制御を実行するか否かが先に決定され、その決定結果に基づいて、図66のS6,S9,S10に示されるように、飾り図柄のリーチの図柄および大当りの図柄の配列が選択決定される。すなわち、一旦、普通図柄の変動時間短縮制御を実行することが決定されれば、その変動時間短縮制御を実行することを示す予め定められた飾り図柄の種類の範囲(複数ラインでの大当りおよびオールフルーツでの大当りの範囲)内で、飾り図柄の表示のバリエーションを自由に設定することが可能である。
このため、普通図柄の変動時間短縮制御(特別遊技状態)の発生確率に規制されること
なく、普通図柄の変動時間短縮制御(特別遊技状態)の発生を示す飾り図柄の表示態様のバリエーションを自由に設定することができる。その結果として、普通図柄の変動時間短縮制御(特別遊技状態)の発生を示す表示に関し、遊技者が飽きにくい表示をすることができる。
このように、このパチンコ遊技機では、普通図柄の変動時間短縮制御を代表例とする特別遊技状態を実行するか否かを決定し、その実行をする旨の決定が行なわれた場合に、特別遊技状態が実行されることを示す表示態様を選択決定する制御が行なわれるが、このパチンコ遊技機における特別遊技状態には、次のような遊技状態も含まれる。
すなわち、特別遊技状態は、(i)普通図柄の変動時間短縮制御の他に、(ii)特別図柄(
飾り図柄も含まれる)の大当りの発生確率を向上させる大当り確率向上制御,(iii)普通
図柄の当りの発生確率を向上させる普通図柄当り確率向上制御,(iv)特別図柄(飾り図柄も含まれる)の変動時間短縮制御も含まれる。具体的には、特別遊技状態は、前記(i)〜
前記(iv)のうちのいずれかの単独制御またはその(i)〜(iv)が組合された制御でもよい。
すなわち、特別遊技状態は、大当り発生確率が向上する制御または大当りの判定回数が増加する制御等の結果的に特別図柄(飾り図柄も含まれる)の大当りが発生しやすくなる状態であればよい。
次に、図10および図66,図67に示されるように、飾り識別情報である飾り図柄による大当りの図柄の表示は、普通図柄の変動時間短縮制御(特別遊技状態)を実行するか否かに応じて異なるように制御される。具体的には、以後に普通図柄の変動時間短縮制御を実行する大当りを表示する場合には、2ライン以上の大当りまたはオールフルーツの大当りを表示するが、そのような図柄は飾り可変表示手段である飾り図柄用可変表示装置4の表示結果として多数存在するため、特別遊技状態を実行するか否かを示す表示態様に関し、バリエーションに富んだ表示をすることができる。このため、特別遊技状態を発生させるか否かを示す表示に関し、遊技者が飽きにくい表示をすることができる。
また、そのような特別遊技状態を実行するか否かを示す表示は、飾り可変表示手段である飾り図柄用可変表示装置4における飾り図柄の大当りのライン数により示されるため、特別遊技状態を実行させるか否かの判別がつきやすい表示を遊技者に提供することができる。また、飾り図柄用可変表示装置4においてリーチ状態を表示する際には、大当り状態を表示する場合と同様に、特別遊技状態を実行するか否かに応じてリーチ状態の表示の図柄が異なるように決定されるため、特別遊技状態を実行可能なリーチ状態を示す場合においても、バリエーションに富んだ表示をすることができる。このため、そのようなリーチ状態に関しても、遊技者が飽きにくい表示を提供することができる。
次に、図69に示されるように、可変表示手段である特別図柄用可変表示装置24の複数の特別図柄(識別情報)は、同時に導出表示されるため、その可変表示中の表示態様に特に面白味がないので、可変表示中の遊技者の注意を飾り可変表示手段である飾り図柄用可変表示装置4の可変表示態様に集めることができる。なお、特別図柄用可変表示装置24の複数の特別図柄の表示結果の導出は、同時に限らず、順次行なうようにしてもよい。すなわち、飾り図柄用可変表示装置4のリーチ状態の発生時において、特別図柄用可変表示装置24の表示結果により先に大当り(特定遊技状態)になるか否かがわかってしまわないようなタイミングであれば、複数の特別図柄は順次停止する制御をしてもよい。
次に、可変表示手段である特別図柄用可変表示装置24と、飾り可変表示手段である飾り図柄用可変表示装置4とは、図1に示されるように別個に独立的に設ける場合の他の例として、単一の可変表示装置で構成してもよい。すなわち、1つの可変表示装置の表示領域を2つに区分した形態で可変表示制御手段による識別情報(特別図柄)の可変表示およ
び飾り可変表示手段による飾り識別情報(飾り図柄)の可変表示を行なうようにしてもよい。
次に、飾り可変表示手段である飾り図柄用可変表示装置4は、図1,図6に示されるような9個の可変表示部および8本の当りラインを有する画像表示装置5に限るものではない。すなわち、飾り図柄用可変表示装置4は、前述したように、画像表示式のものに限らず、ドラム式,ベルト式等の機械式のものであってもよく、可変表示部の数が9個以外であり、当りラインが8ライン以外で構成されてもよい。
(1) 図1に示される特別図柄用可変表示装置24により、複数種類の識別情報(特別図柄)を可変表示可能な可変表示手段が構成されている。図1に示した飾り図柄用可変表示装置4により、前記可変表示手段とは別に設けられ、複数の飾り識別情報(飾り図柄)を可変表示可能な飾り可変表示手段が構成されている。図2に示した基本回路31,図5に示したCRTコントロール回路53により、可変表示手段および飾り可変表示手段を可変開始させた後、それぞれの表示結果を導出表示させ、特定遊技状態に制御するか否かに関し、飾り可変表示手段における飾り識別情報(飾り図柄)の表示結果を、可変表示手段における識別情報(特別図柄)の表示結果に対応する表示結果にする制御を行なう可変表示制御手段が構成されている。図2に示した基本回路31,図7に示したWC RND
REACH,WC RND RCHACT,図66,図67に示したフローチャートにより、所定条件が成立した場合に、可変表示手段および飾り可変表示手段の可変表示中において、可変表示手段の表示態様にかかわらず、飾り可変表示手段にリーチ状態を表示する制御を行なうリーチ表示制御手段が構成されている。
(2) 前記可変表示制御手段は、飾り可変表示手段(飾り図柄用可変表示装置4)の表示結果の導出表示が行なわれるまで前記可変表示手段(特別図柄用可変表示装置24)の表示結果の導出表示が行なわれないように制御を行なう(図69参照)。
1 遊技盤、3 遊技領域、4 飾り図柄用可変表示装置、5 画像表示装置、24 特別図柄用可変表示装置、31 基本回路、311 CPU、53 CRTコントロール回路、531 CPU。