JP4608193B2 - 基板露光方法、基板露光装置および表示パネルの製造方法 - Google Patents

基板露光方法、基板露光装置および表示パネルの製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、基板露光方法および基板露光装置に関し、詳しくは、液晶パネルの基板露光装置において、小さな液晶基板を複数枚、1枚の露光基板に割付けて露光する複数枚取りの大型液晶基板において、割付けられたそれぞれの基板部分に対するギャップ設定が簡単にでき、露光処理のスループットを向上することができるような基板露光方法に関するものである。
液晶パネルにあっては、透明板にパターンを描いたマスクを原板として、これをガラス基板等の被露光基板に光学的に投影してパターンが複写される。
近年、大型の液晶基板の露光についての歩留まりが向上したことから被割付基板を大型露光基板(複数枚取り露光基板)に割付けて露光を行い、露光後に大型基板から被割付基板を分割して切り出す、いわゆる複数枚取りすることが行われている。
この種の投影露光においては、通常、数十μm〜数百μmのプロキシミティギャップで露光が行われる。このとき、マスク原板と被露光基板とは、微小距離Δg隔てて接近した投影位置において両者が平行になることが必要である。そのために複数の光学測定器によりマスクに対する基板の高さ位置をギャップセンサ等により複数個所で測定して、その測定データにより3点の各チルト機構を上下に駆動して基板チャックテーブルを上下方向に移動し、投影位置において両者を平行にする平行出し(ギャップ設定)が行われる。この種の露光装置として出願人による特許文献1が公知である。
なお、複数枚取り液晶基板の露光は、切出す各基板対応に投影露光が行われるので、割付けられた各基板ごとにそれぞれ平行出しをする必要がある。
特開平6−291012号公報
複数枚取り露光基板を露光する場合に、切出す基板ごとに平行出しをしなければならないことから、切り出す枚数が増えるに応じて露光処理のスループットが低下する問題がある。
この発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決するものであって、被割付基板を複数枚、1枚の露光基板に割付けて露光する複数枚取り露光基板に対して割付けられたそれぞれの基板部分に対するギャップ設定が簡単にでき、露光処理のスループットを向上することができる基板露光方法および基板露光装置を提供することにある。
この発明の他の目的は、前記基板露光方法あるいは基板露光装置を用いる表示パネルの製造方法を提供することにある。
このような目的を達成するためのこの発明の基板露光方法および基板露光装置の特徴は、被割付基板を複数枚、1枚の露光基板に割付けて被割付基板ごとにマスクを介して露光処理をする複数枚取り露光基板の基板露光方法において、
露光基板を少なくとも3個のチルト機構で上下移動可能なテーブルに載置し、載置した第1枚目の露光基板に対してマスクに対する被割付基板の高さ位置を複数個所で測定してこれらの測定値に応じて回帰平面を算出してチルト機構を駆動してマスクに対してギャップ設定を行う被割付基板の平行出しをしてマスクと被割付基板とのギャップを所定値に設定して、平行出ししたときの各被割付基板のチルト機構の高さ位置についてのデータを各被割付基板に対応してメモリに記憶し、テーブルに載置した2枚目以降の露光基板については、複数枚の被割付基板のうち少なくとも1枚(ただし全部を除く)については平行出しをして露光をし、平行出ししたときのチルト機構の高さ位置とこの平行出しした被割付基板に対応する割付位置にある第1枚目の露光基板の被割付基板のチルト機構の高さ位置との差分を算出し、残りの被割付基板については、メモリに記憶されたその被割付基板の割付位置に対応する第1枚目の露光基板の被割付基板についてのチルト機構の高さ位置を前記差分に応じて補正した高さ位置に位置決めして回帰平面を算出をせずにマスクと被割付基板とのギャップの設定を行って、露光をするものである。
このように、この発明は、2枚目以降の露光基板については、大型露光基板の割付けられた少なくとも1枚の被割付基板に対して行うだけで済み、残りの被割付基板は、平行出し処理をすることなく、単に、チルト機構の高さ位置に応じたギャップ設定を行うだけで露光処理に入ることができる。
その結果、平行出し処理が省略できるので、割付けられたそれぞれの基板部分に対するギャップ設定の位置決めが短時間で済み、露光処理のスループットを向上することができる。
図1は、この発明の基板露光方法を適用した複数枚取り露光基板の基板露光装置の説明図、図2は、その複数枚取り露光基板の説明図、図3は、その平行出し処理の説明図、図4は、露光処理順序の説明図、図5は、露光処理のフローチャート、そして図6は、LCD基板の製造工程の概略説明図である。
図1において、10は、基板露光装置の機構部であり、20は、制御部である。
2は、機構部10における露光ステージであり、XYθステージ3とXYθステージ3上に設けられたチルト装置4(チルト機構4F,4R,4Cからなる。)と基板チャックテーブル5とからなる。基板チャックテーブル5は、チルト装置4に支持されている。基板チャックテーブル5は、X方向,Y方向の直線移動と回転とが可能になっていて、さらにチルト装置4による傾斜制御が可能となっている。なお、XYθステージ3は、Yステージ3aとXステージ3b、そしてθステージ3cとからなり、石定盤2a上に載置されている。そして、ここでは、前記のチルト装置4がZステージになっている。
チルト装置4は、図1に示すように、チルト機構4F,4R,4Cからなり、チルト機構4Fがフロント位置Fに設けられ、チルト機構4Rがリアー位置Rに設けられ、チルト機構4Cがセンタ位置に設けられ、それぞれが三角形の各頂点となる位置に配置されている(図3(a)参照)。
基板チャックテーブル5上には、図2に示す露光基板6が載置される。露光基板6には、6枚の被割付基板(以下セル基板)6a,6b,6c,6d,6e,6fが割付けられている。
図1に戻り、7a,7b,7c,7dは、基板チャックテーブル5上に載置された露光基板6とマスク1とのギャップを測定するギャップセンサである。ギャップセンサ7a,7b,7c,7dは、基板チャックテーブル5のXY移動によりマスク1とともに被割付基板6a〜6fのそれぞれの上部四隅に順次配置され、図3(a)に示されるように、マスク1上の各測定点FL (前面左−フロントレフト位置),FR(前面右−フロントライト位置) ,RL(後面左−リアーレフト位置) ,RR(後面右−リアーライト位置)に対応して各測定点(セル基板上の所定の座標位置)のギャップの測定データを発生する。
ギャップセンサ7a,7b,7c,7dは、図3(b)に示すように、それぞれ半導体レーザ光源8と一次元CCD9とが内部に内蔵され、露光基板6に割付られた6枚のセル基板6a〜6fの1つの表面からとマスク1の裏面からのそれぞれの反射光とを同時に一次元CCD9で受け、その受けた素子の位置によりギャップに対応した信号を発生する。なお、図3(b)では、一次元CCD9の受光状態を説明するために、露光基板6とマスク1のギャップをマスク1の厚さdよりも大きく採っているが、マスク1は、通常数mmであり、ギャップΔgは数百μmであるので、ギャップ測定状態では、マスク1の表面からの反射光は、一次元CCD9には受光されない。
ギャップセンサ7a,7b,7c,7dから得られるギャップ検出信号は、反射光を受けた素子の位置が高いレベルの信号になる。そこで、この信号を二値化回路24で受けて二値化することで、受光位置が“1”になる信号が発生する。このデジタル値は、制御部20において、そのインタフェース22を介してマイクロプロセッサ(MPU)21に入力される。二値化された“1”、“0”のビットのうち“1”のビットの間隔がギャップ値を表すので、MPU21によりギャップが算出され、ギャップセンサ7a,7b,7c,7dにより検出されたそれぞれのギャップ値が各測定点FL ,FR ,RL ,RR に対応してメモリ23に記憶される。
そして、MPU21は、インタフェース22を介して駆動回路25を駆動し、チルト装置4によりマスク1とセル基板6a,6b,6c,6d,6e,6fとのギャップ設定をそれぞれに行う。
ここで、メモリ23には、ギャップ直接制御露光処理プログラム23a、ギャップ設定マスターデータ記憶プログラム23b、回帰平面関数算出プログラム23c、チルト制御値算出プログラム23d、そしてチルト機構駆動プログラム23eとが設けられている。さらにメモリ23には、ギャップ設定マスターデータDF(フロント位置チルト機構4Fに対応),DR(リアー位置チルト機構4Rに対応),DC(センタ位置チルト機構4Cに対応)等を記憶するパラメータ領域23fが設けられている。
ギャップ直接制御露光処理プログラム23aは、MPU21により実行されて、MPU21は、図5のフローチャートに従って、1枚目の複数枚取り露光基板6のセル基板6a〜6fを露光する際に、セル基板6a〜6f(第1セル基板〜第6セル基板)を平行出し、露光処理をする。さらに、この平行出しした際のギャップ設定値をセル基板6a〜6fのそれぞれに対応してマスターデータDF,DR,DCとしてパラメータ領域23fに記憶する。
また、2枚目以降の複数枚取り露光基板6のセル基板6a〜6fを露光する際には、セル基板6a(第1セル基板)だけを平行出し、平行出しした際のギャップ設定値と1枚目の露光基板6のセル基板6aを露光する際のマスターデータDF,DR,DCとの差ΔF,ΔR,ΔCをパラメータ領域23fに補正値として記憶して、2枚目以降における残りのセル基板6b〜6fの平行出しの際には、それぞれのマスターデータDF,DR,DCに対して差ΔF,ΔR,ΔC分だけを補正して平行出しをせずに直接チルト機構4F,4R,4Cを制御してギャップ設定をし、露光処理に入るものである。
ギャップ設定マスターデータ記憶プログラム23bは、複数枚取り露光基板6を処理するときに、ギャップ直接制御露光処理プログラム23aの実行中にコールされて、MPU21により実行されて、MPU21は、セル基板6a〜6fを平行出しした際のギャップ設定値をそれぞれにマスターデータDF,DR,DCとしてパラメータ領域23fに記憶する処理をする。
回帰平面関数算出プログラム23cは、ギャップ設定マスターデータ記憶プログラム23bの実行中にコールされて、MPU21により実行されて、後述する平行出しのための回帰面SP(図3参照)を算出して、チルト制御値算出プログラム23dをコールする。
チルト制御値算出プログラム23dは、回帰平面関数算出プログラム23cの実行中にコールされて、MPU21により実行されて、MPU21は、平行出しのためのチルト機構4F,4R,4Cの駆動値を算出して、ギャップ直接制御露光処理プログラム23aにリターンする。
チルト機構駆動プログラム23eは、ギャップ直接制御露光処理プログラム23aの実行中にコールされて、MPU21により実行されて、MPU21は、チルト機構4F,4R,4Cを駆動値に応じて制御する。
以下、MPU21がギャップ直接制御露光処理プログラム23aを実行することで行われる露光処理を図5のフローチャートを参照して説明する。
所定の機能キー入力割込みにより、ギャップ直接制御露光処理プログラム23aがMPU21により実行されると、変数N,mの初期値をN=1,m=1として設定し(ステップ101)、N枚目(最初はN=1)の複数枚取り露光基板6を基板チャックテーブル5に載置処理をする(ステップ102)。N枚目(最初はN=1)の複数枚取り露光基板6が基板チャックテーブル5に載置されると、次に、XYθステージ3を駆動してセル基板6a〜6fの第mセル基板(m=1)をマスク1の位置に位置決めする(ステップ103)。なお、この場合の移動は、露光基板6とこれに割付られたセル基板の大きさと、その枚数との関係が図2に示す状態となっているので、あらかじめ設定された量のステップ移動により、セル基板のマスク1への位置決めをすることができる。
そして、N=1かあるいはm=1かを判定する(ステップ104)、最初は、N=1であり、m=1であるので、ここでYESとなる。そこで、次に、回帰平面関数算出プログラム23cをコールして回帰平面関数算出処理を行う(ステップ105)。
ここで、MPU21は、回帰平面関数算出プログラム23cをコールして実行し、ギャップセンサ7a,7b,7c,7dで測定されたそれぞれのギャップデータZFL,ZFR,ZRL,ZRRを読込み、マスク1を基準としたギャップセンサ7a,7b,7c,7dの各測定点FL ,FR ,RL ,RR の座標値(xFL,yFL),(xFR,yFR),(xRL,yRL),(xRR,yRR)と、ギャップセンサ7a,7b,7c,7dで測定されたそれぞれのギャップデータZFL,ZFR,ZRL,ZRRの値を次の式に入れて、
ZFL=αxFL+βyFL+γ,ZFR=αxFR+βyFR+γ
ZRL=αxRL+βyRL+γ,ZRR=αxRR+βyRR+γ
上記式より定数α,βおよびγを求め、パラメータとしてメモリ23に記憶する処理をいする。
次に、チルト機構の駆動値算出に入る(ステップ106)。
チルト機構の駆動値算出は、MPU21がチルト制御値算出プログラム23dをコールしてチルト制御値算出プログラム23dを実行して、α,βおよびγのデータと、チルト機構4F,4R,4Cのそれぞれの座標値(x,y)を代入して、各チルト機構4F,4R,4Cの位置における露光基板6のギャップを算出する。そして、目標となるギャップ値Δgが引かれて各チルト機構4F,4R,4Cの各駆動値gf,gr,gcを算出する。
そして、次のギャップ設定を行う(ステップ107)。
ギャップ設定は、チルト機構駆動プログラム23eがコールされてMPU21に実行され、チルト機構4F,4R,4Cが各駆動値gf,gr,gcで駆動されてギャップ設定が行われる。これにより平行出しが終了する。
なお、ここでの平行出しは、ステップ105〜ステップ107を経て行われ、ギャップセンサ7a,7b,7c,7dで測定されたそれぞれのギャップデータZFL,ZFR,ZRL,ZRRを読込み、再計算された結果、目標となるギャップ値Δgとなっていないときには、点線で示すように、ステップ105へと戻り、ステップ105〜ステップ107の処理が何回か繰り返される。
次に、、N=1かを判定して(ステップ108)、最初はYESとなるので、このときの駆動値gf,gr,gcをギャップ設定のマスターデータDF,DR,DCとしてパラメータ領域23fの第mセル基板(最初はm=1)の記憶位置に記憶する(ステップ109)。そして、第mセル基板(最初はm=1)についてマスク1とのアライメントマーク認識によるマーク位置決め処理を行って露光処理に入り、第mセル基板について露光処理が行われる(ステップ110)。
露光処理が終了すると、次に露光基板全体の処理が終了か否かをm>6により判定する(ステップ111)。最初は、NOであるので、m=m+1としてmを更新して(ステップ112)、ステップ103へと戻り、次のセル基板に移る。なお、Kは、複数枚取り露光基板6の処理すべき全枚数である。
これにより、図4(a)の最初の複数枚取り露光基板6の第1セル基板から第6セル基板まで露光が行われる。この露光が終了すると、斜線で示す第1セル基板〜第6セル基板の平行出しの駆動値gf,gr,gcがマスターデータDF,DR,DCとしてパラメータ領域23fのそれぞれのセル基板の記憶位置に記憶される。
そして、ステップ111の判定がYESとなると、露光処理全体の処理が終了か否かをN>Kにより判定する(ステップ113)。最初は、NOであるので、N=N+1としてNを更新し(ステップ114)、m=1にセットして(ステップ102)へと戻り、次の露光基板の処理に移る。
ステップ102でN枚目(現在はN=2)の複数枚取り露光基板6が基板チャックテーブル5に載置されると、最初は、m=1であるので、ステップ103,104を経てステップ105〜107で平行出しが行われ、ステップ108の判定でN=1ではないので、ここでNOとなる。そこで、処理がステップ108aに移って、ここで、先のステップ104でm=1か否かが判定され、最初は、m=1であるので、ステップ106で算出した駆動値gf,gr,gcと第1セル基板のマスターデータDF,DR,DCとの差ΔF,ΔR,ΔCを補正値として算出し(ステップ108a)、差ΔF,ΔR,ΔCをパラメータ領域23fに記憶する(ステップ109a)。そして、ステップ110へと戻り、露光処理が行われる。そして、ステップ111の判定を経てNOのときにはステップ112を経てステップ103へと戻る。
N>1かつm>1のときには、ステップ104の判定でNOとなるので、ステップ115へと移り、現在の露光対象である位置決め位置のm枚目(m>1)のセル基板に対応する1枚目の露光基板6の第mセル基板のマスターデータDF,DR,DCをパラメータ領域23fから読出して(ステップ115)、マスターデータDF,DR,DCを差ΔF,ΔR,ΔC分補正して補正駆動値Gf ,Gr ,Gcを算出する(ステップ116)。そして、チルト機構駆動プログラム23eをMPU21が実行して各補正駆動値Gf ,Gr ,Gcで各チルト機構4F,4R,4Cをそれぞれ駆動してギャップ設定が行われ(ステップ117)、ステップ110へと戻り、露光処理が行われる。
そして、ステップ111の判定でN>Kとなり、YESとなると、ここでの露光処理は終了する。
その結果、図4(b)の斜線で示す第1セル基板のみが平行出しされ、それ以外の第2セル基板〜第6セル基板の平行出しを行うことなく露光処理が可能になる。
なお、前記の差ΔF,ΔR,ΔC分による補正駆動値Gd ,Ge ,Gfは、駆動値gf,gr,gcがマスターデータDF,DR,DCより大きいときには加算補正となり、小さいときには減算補正となる。
以上の処理では、N>1かつm>1のときに、すなわち、2枚目以降の露光基板6については、第2セル基板〜第6セル基板は、ステップ104〜ステップ105の平行出し処理はなく、ステップ117で単に各チルト機構4F,4R,4Cを駆動してギャップ設定するだけであるので、露光処理の時間が短縮する。
前記実施例の機構部10と制御部20とからなる基板露光装置は、LCDパネルの製造工程における露光工程において使用される。
図6は、そのLCDパネルの製造工程の概略説明図である。
LCDパネルは、大きく分けて、ガラス基板にTFTアレイを形成するTFTアレイ基板製造工程とカラーフィルタ基板製造工程とマスク製作工程とからなる。
このうちTFTアレイ基板製造工程とカラーフィルタ基板製造工程にはそれぞれ前記の実施例で説明した基板露光装置が使用される。
以下、これについて説明する。
露光基板6に対応する所定の大きさのガラス基板を製造する基板製造工程(ステップ201)を経て、製造された基板が洗浄・乾燥された後に、成膜工程に入り、各種の薄膜形成がされて(ステップ202)、その後、洗浄されて(ステップ203)、塗布工程でフォトレジスト(感光剤)が塗布される(ステップ204)。これにより複数枚取りの露光基板6が製造される。そして、露光基板6に対して前記した実施例の基板露光装置によりギャップ直接制御の露光処理が行われて、ステップ露光によりパターンの露光が各セル基板6a,6b,6c,6d,6e,6fに対して順次行われる(ステップ205)。次に、現像工程に移って露光基板6が現像される(ステップ206)。そして、エッチング工程でエッジング処理され(ステップ207)、レジスト剥離工程でフォトレジストが剥離されて(ステップ208)、洗浄・乾燥後に(ステップ209)、ステップ202へと戻る。複数回前記の各工程が繰り返された後に、前記の工程の繰り返しで製造されたTFTアレイ基板とカラーフィルタとが、それぞれパネル製造工程(ステップ210)に送られ、ここでパネルとして形成されて、検査工程(ステップ211)を経てLCDパネルが製造される。
なお、前記実施例の基板露光装置は、このような製造工程のLCDパネルに限定されるものではなく、表示パネル一般に適用可能である。
以上説明してきたが、実施例では、2枚目以降の露光基板6については、第1セル基板に対して平行出し処理を行いギャップ設定をしているが、この平行出し処理を行うセル基板は第1セル基板に限定されるものではない。露光基板に割付られた複数の被割付基板のうちいずれか少なくとも1つのセル基板が平行出しされればよい。さらに、露光基板に割付られた複数の被割付基板の全部の除いて複数枚の平行出しをしてもよいが、この場合には、複数枚の平行出しのときのチルト機構の駆動値の平均値を差値として用いてもよい。
また、実施例では、ギャップセンサによるギャップ測定で、マスクに対するセル基板の高さを測定しているが、この発明は、マスクに対するセル基板の高さは、ギャップセンサによるギャップ測定に限定されるものではない。さらに、チルト機構の駆動量もギャップ設定に対応する駆動値として算出しているが、この発明は、これに限定されるものではなく、ギャップを設定するために特定の高さに設定する駆動値であればどのような駆動値が算出されてもよい。
実施例では、6枚のセル基板が割付けられた例を挙げているが、この発明は、6枚に限定されるものではなく、複数枚割付けられていればよい。
さらに、実施例における第1枚目とは、処理単位をN枚として処理する場合には、N単位(ただしNは2以上の整数)における第1枚目であってよいことはもちろんである。
図1は、この発明の基板露光方法を適用した複数枚取り露光基板の基板露光装置の説明図である。 図2は、その複数枚取り露光基板の説明図である。 図3は、その平行出し処理の説明図である。 図4は、露光処理順序の説明図である。 図5は、その露光処理のフローチャートである。 図6は、LCD基板の製造工程の概略説明図である。
符号の説明
1…マスク、2…露光ステージ、
3…XYθステージ、4…チルト装置4(チルト機構4F,4R,4C)
5…基板チャックテーブル、6…露光基板、
6a,6b,6c,6d,6e,6f…被割付基板(セル基板)、
7a,7b,7c,7d…ギャップセンサ、
10…基板露光装置の機構部、20…制御部、
21…MPU、22…インタフェース、
23…メモリ、
23a…ギャップ直接制御露光処理プログラム、
23b…ギャップ設定マスターデータ記憶プログラム、
23c…回帰平面関数算出プログラム、
23d…チルト制御値算出プログラム、
23e…チルト機構駆動プログラム
23f…パラメータ領域、
24…二値化回路。

Claims (6)

  1. 被割付基板を複数枚、1枚の露光基板に割付けて前記被割付基板ごとにマスクを介して露光処理をする複数枚取り露光基板の基板露光方法において、
    前記露光基板を少なくとも3個のチルト機構で上下移動可能なテーブルに載置し、載置した第1枚目の前記露光基板に対して前記マスクに対する前記被割付基板の高さ位置を複数個所で測定してこれらの測定値に応じて回帰平面を算出して前記チルト機構を駆動して前記マスクに対してギャップ設定を行う前記被割付基板の平行出しをして前記マスクと前記被割付基板とのギャップを所定値に設定して、平行出ししたときの各前記被割付基板の前記チルト機構の高さ位置についてのデータを各前記被割付基板に対応してメモリに記憶し、前記テーブルに載置した2枚目以降の前記露光基板については、前記複数枚の被割付基板のうち少なくとも1枚(ただし全部を除く)については平行出しをして露光をし、平行出ししたときの前記チルト機構の高さ位置とこの平行出しした前記被割付基板に対応する割付位置にある前記第1枚目の露光基板の前記被割付基板の前記チルト機構の高さ位置との差分を算出し、残りの前記被割付基板については、前記メモリに記憶されたその被割付基板の割付位置に対応する前記第1枚目の露光基板の前記被割付基板についての前記チルト機構の高さ位置を前記差分に応じて補正した高さ位置に位置決めして前記回帰平面を算出をせずに前記マスクと前記被割付基板とのギャップの設定を行って、露光をする基板露光方法。
  2. 前記被割付基板と前記露光基板は矩形の基板であって、前記露光基板は、縦横に前記被割付基板が複数枚割付けられる大きさである請求項1記載の基板露光方法。
  3. 前記マスクに対する前記被割付基板の高さ位置は、前記マスクと前記被割付基板のギャップとしてギャップセンサにより測定され、前記チルト機構の高さ位置についてのデータは、前記ギャップを前記所定値に設定する前記チルト機構の駆動値である請求項2記載の基板露光方法。
  4. 請求項1項記載の基板露光方法における少なくとも3個の前記チルト機構と、前記テーブルと、前記メモリを有する制御部とを備え、被割付基板を複数枚、1枚の露光基板に割付けて前記被割付基板ごとにマスクを介して露光処理をする複数枚取り露光基板の基板露光装置であって、
    前記制御部が前記基板露光方法における前記回帰平面を算出して前記平行出しをして前記マスクと前記被割付基板とのギャップを所定値に設定して、前記チルト機構の高さ位置についてのデータを各前記被割付基板に対応して前記メモリに記憶し、前記テーブルに載置した2枚目以降の前記露光基板については、前記制御部が前記複数枚の被割付基板のうち少なくとも1枚(ただし全部を除く)については平行出しをして露光をし、平行出ししたときの前記チルト機構の高さ位置とこの平行出しした前記被割付基板に対応する割付位置にある前記第1枚目の露光基板の前記被割付基板の前記チルト機構の高さ位置との差分を算出し、残りの前記被割付基板については、前記メモリに記憶されたその被割付基板の割付位置に対応する前記第1枚目の露光基板の前記被割付基板についての前記チルト機構の高さ位置を前記差分に応じて補正した高さ位置に位置決めして前記回帰平面を算出をせずに前記マスクと前記被割付基板とのギャップの設定を行う基板露光装置。
  5. 請求項4記載の基板露光装置を用いて前記複数枚取り露光基板を露光し、露光した前記複数枚取り露光基板を現像して得られた基板を使用して表示パネルを製造する表示パネルの製造方法。
  6. 請求項1〜3項のうちのいずれか1項記載の基板露光方法を用いて前記複数枚取り露光基板を露光し、露光した前記複数枚取り露光基板を現像して得られた基板を使用して表示パネルを製造する表示パネルの製造方法。
JP2003329526A 2003-09-22 2003-09-22 基板露光方法、基板露光装置および表示パネルの製造方法 Expired - Fee Related JP4608193B2 (ja)

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