JP4607364B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線CT(X−ray Computed Tomography)装置に関し、特に、ハーフスキャン(half scan)分のビュー・チャンネルデータ(view−channel data)から断層像を再構成するX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置では、X線照射・検出装置によって撮影の対象について複数ビュー(view)の透過X線信号を獲得し、この透過X線信号に基づき画像生成装置によって対象の断層像を生成する。
【0003】
X線照射装置は、X線管の焦点から放射されるコーン(cone)状のX線ビームを、コリメータ(collimator)で扇状のX線ビームすなわちファンビームX線(fan beam X−ray)に整形して撮影空間に照射する。
【0004】
X線検出装置は、撮影空間を透過してきたX線を、ファンビームX線の扇状の広がりに沿って多数のX線検出素子をアレイ(array)状に配置してなる多チャンネル(multi channel)のX線検出器で検出する。このようなX線照射・検出装置を対象の周りで回転(スキャン:scan)させて複数ビューの透過X線信号を獲得する。
【0005】
獲得した複数ビューの透過X線信号を表すデータはビュー・チャンネルデータとも呼ばれる。画像の生成すなわち画像再構成はこのビュー・チャンネルデータを用いて、例えばフィルタード・バックプロジェクション(filtered back projection)法等によって行われる。
【0006】
ビュー・チャンネルデータは、画像再構成に用いる前に、各チャンネルに入射するX線の経路が全て平行ないわゆるパラレルビームX線(parallel beam X−ray)によって得られたデータに相当するビュー・チャンネルデータに変換され、このような変換後のデータを用いて画像再構成が行われる。
【0007】
通常は、360°の角度範囲のビュー・チャンネルデータ、すなわち、いわゆるフルスキャン(full scan)分のデータを用いて画像再構成が行われるが、180°の角度範囲のビュー・チャンネルデータ、すなわち、いわゆるハーフスキャン分のデータを用いて画像再構成を行う場合もある。
【0008】
前者をフルリコン(full reconstruction)ともいい、後者をハーフリコン(half reconstruction)ともいう。ハーフリコンはフルリコンよりも画像の時間分解能が2倍向上するので、例えば心臓等のような運動する組織の断層像を撮影するのに利用される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ハーフリコンによる画像は、アーチファクト(artifact)の発生等により、フルリコンによる画像よりも品質が劣る傾向がある。
【0010】
そこで、本発明の課題は、ハーフリコンにより品質の良い断層像を得るX線CT装置を実現することである。
【0011】
【課題を解決するための装置】
(1)上記の課題を解決するためのひとつの観点での本発明は、ファンビームX線による撮影対象の投影に関するビュー・チャンネルデータを多チャンネルX線検出器を通じて少なくとも180°に前記ファンビームX線のファン角度に相当する角度を加えた角度範囲の複数のビューで獲得し、前記獲得したビュー・チャンネルデータをパラレルビームX線に基づくビュー・チャンネルデータに相当するビュー・チャンネルデータに変換し、前記変換後のビュー・チャンネルデータに基づいて撮影対象の断層像を再構成するX線CT装置であって、前記ビュー・チャンネルデータについて180°を超え360°までの角度範囲におけるビューのビュー・チャンネルデータのチャンネル番号を0°から180°までの角度範囲におけるビューのビュー・チャンネルデータのチャンネル番号とは逆順の番号に変更するチャンネル番号変更手段と、同一チャンネル番号のビュー・チャンネルデータごとに、180°に前記ファンビームX線のファン角度に相当する角度を加えた角度範囲における複数ビューにわたり最大値が1で最小値が0の概ね台形状のプロファイルを持つ重み係数を乗じる重み係数乗算手段と、前記重み係数を乗じたビュー・チャンネルデータを用いて撮影対象の断層像を再構成する画像再構成手段と、を具備することを特徴とするX線CT装置である。
【0012】
(2)上記の課題を解決するための他の観点での本発明は、ファンビームX線による撮影対象の投影に関するビュー・チャンネルデータを多チャンネルX線検出器を通じて少なくとも360°の角度範囲の複数のビューで獲得し、前記獲得したビュー・チャンネルデータをパラレルビームX線に基づくビュー・チャンネルデータに相当するビュー・チャンネルデータに変換し、前記変換後のビュー・チャンネルデータに基づいて撮影対象の断層像を再構成するX線CT装置であって、前記ビュー・チャンネルデータについて180°を超え360°までの角度範囲におけるビューのビュー・チャンネルデータのチャンネル番号を0°から180°までの角度範囲におけるビューのビュー・チャンネルデータのチャンネル番号とは逆順の番号に変更するチャンネル番号変更手段と、同一チャンネル番号のビュー・チャンネルデータごとに、180°に前記ファンビームX線のファン角度に相当する角度を加えた角度範囲における複数ビューにわたり最大値が1で最小値が0の概ね台形状のプロファイルを持つ重み係数を乗じる重み係数乗算手段と、前記重み係数を乗じたビュー・チャンネルデータを用いて撮影対象の断層像を再構成する画像再構成手段と、を具備することを特徴とするX線CT装置である。
【0013】
(1)および(2)に記載の各観点での発明では、ビュー・チャンネルデータについて180°を超え360°までの角度範囲におけるビューのビュー・チャンネルデータのチャンネル番号を0°から180°までの角度範囲におけるビューのビュー・チャンネルデータのチャンネル番号とは逆順の番号に変更し、同一チャンネル番号のビュー・チャンネルデータごとに、180°にファンビームX線のファン角度に相当する角度を加えた角度範囲における複数ビューにわたり、最大値が1で最小値が0の概ね台形状のプロファイルを持つ重み係数を乗じ、重み係数を乗じたビュー・チャンネルデータを用いて撮影対象の断層像を再構成するので、ビュー方向が180°異なるデータ同士の重み付け加算効果により、再構成画像におけるアーチファクトが低減する。
【0014】
前記プロファイルは、180°から前記ファン角度を減じた角度範囲に相当する中央部の複数のビューにわたって重み係数が1であることが、ビュー方向が180°異なるデータ同士の重み付け加算を適切に行う点で好ましい。
【0015】
その場合、前記プロファイルは、前記中央部の両側において重み係数が1から0まで直線的に減少するものであることが、加算されるデータの重みの和が1になる点で好ましい。
【0016】
あるいは、前記プロファイルは、前記中央部の両側において重み係数が1から0まで3次曲線的に減少するものであることが、重み係数をなめらかに変化させる点で好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。図1にX線CT装置のブロック(block)図を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。
【0018】
図1に示すように、本装置は、走査ガントリ(gantry)2、撮影テーブル(table)4および操作コンソール(console)6を備えている。
走査ガントリ2はX線管20を有する。X線管20から放射された図示しないX線は、コリメータ22により例えば扇状のX線ビームすなわちファンビームX線となるように成形され、検出器アレイ24に照射される。
【0019】
検出器アレイ24は、ファンビームX線の広がりの方向にアレイ(array)状に配列された複数のX線検出素子を有する。検出器アレイ24は、本発明における多チャンネルX線検出器の実施の形態の一例である。検出器アレイ24の構成については後にあらためて説明する。X線管20、コリメータ22および検出器アレイ24は、X線照射・検出装置を構成する。X線照射・検出装置については後にあらためて説明する。
【0020】
検出器アレイ24にはデータ収集部26が接続されている。データ収集部26は検出器アレイ24の個々のX線検出素子の検出データを収集する。
X線管20からのX線の照射は、X線コントローラ(controller)28によって制御される。なお、X線管20とX線コントローラ28との接続関係については図示を省略する。コリメータ22は、コリメータコントローラ30によって制御される。なお、コリメータ22とコリメータコントローラ30との接続関係については図示を省略する。
【0021】
以上の、X線管20からコリメータコントローラ30までのものが、走査ガントリ2の回転部34に搭載されている。回転部34の回転は、回転コントローラ36によって制御される。なお、回転部34と回転コントローラ36との接続関係については図示を省略する。
【0022】
撮影テーブル4は、図示しない撮影の対象を走査ガントリ2のX線照射空間に搬入および搬出するようになっている。対象とX線照射空間との関係については後にあらためて説明する。
【0023】
操作コンソール6はデータ処理装置60を有する。データ処理装置60は、例えばコンピュータ(computer)等によって構成される。データ処理装置60には、制御インタフェース(interface)62が接続されている。制御インタフェース62には、走査ガントリ2と撮影テーブル4が接続されている。データ処理装置60は制御インタフェース62を通じて走査ガントリ2および撮影テーブル4を制御する。
【0024】
走査ガントリ2内のデータ収集部26、X線コントローラ28、コリメータコントローラ30および回転コントローラ36が制御インタフェース62を通じて制御される。なお、それら各部と制御インタフェース62との個別の接続については図示を省略する。
【0025】
データ処理装置60には、また、データ収集バッファ64が接続されている。データ収集バッファ64には、走査ガントリ2のデータ収集部26が接続されている。データ収集部26で収集されたデータがデータ収集バッファ64を通じてデータ処理装置60に入力される。
【0026】
データ処理装置60は、データ収集バッファ64を通じて収集した複数ビューの透過X線信号すなわちビュー・チャンネルデータを用いて画像再構成を行う。画像再構成には、例えばフィルタード・バックプロジェクション法等が用いられる。
【0027】
データ処理装置60には、また、記憶装置66が接続されている。記憶装置66は、各種のデータや再構成画像および本装置の機能を実現するためのプログラム(program)等を記憶する。
【0028】
データ処理装置60には、また、表示装置68と操作装置70がそれぞれ接続されている。表示装置68は、データ処理装置60から出力される再構成画像やその他の情報を表示する。操作装置70は、使用者によって操作され、各種の指示や情報等をデータ処理装置60に入力する。使用者は表示装置68および操作装置70を使用してインタラクティブ(interactive)に本装置を操作する。
【0029】
図2に、検出器アレイ24の一例の模式的構成を示す。同図に示すように、検出器アレイ24は、複数のX線検出素子24(i)をアレイ状に配列した、多チャンネルのX線検出器となっている。
【0030】
複数のX線検出素子24(i)は、全体として、円筒凹面状に湾曲したX線入射面を形成する。iはチャンネル番号であり例えばi=1〜1000である。X線検出素子24(i)は、例えばシンチレータ(scintillator)とフォトダイオード(photo diode)の組み合わせによって構成される。なお、これに限るものではなく、例えばカドミウム・テルル(CdTe)等を利用した半導体X線検出素子またはXeガス(gas)を用いる電離箱型のX線検出素子であって良い。
【0031】
図3に、X線照射・検出装置におけるX線管20とコリメータ22と検出器アレイ24の相互関係を示す。なお、図3の(a)は走査ガントリ2の正面から見た状態を示す図、(b)は側面から見た状態を示す図である。同図に示すように、X線管20から放射されたX線は、コリメータ22によりファンビームX線400となるように成形され、検出器アレイ24に照射されるようになっている。
【0032】
図3の(a)では、ファンビームX線400の広がりを示す。ファンビームX線400の広がりの角度すなわちいわゆるファン角度はαである。ファンビームX線400の広がり方向は、検出器アレイ24におけるチャンネルの配列方向に一致する。(b)ではファンビームX線400の厚みを示す。
【0033】
このようなファンビームX線400の扇面に体軸を交差させて、例えば図4に示すように、撮影テーブル4に載置された対象8がX線照射空間に搬入される。走査ガントリ2は、内部にX線照射・検出装置を包含する筒状の構造になっている。
【0034】
X線照射空間は走査ガントリ2の筒状構造の内側空間に形成される。ファンビームX線400によってスライスされた対象8の像が検出器アレイ24に投影される。検出器アレイ24によって、対象8を透過したX線が検出される。対象8に照射するファンビームX線400の厚みthは、コリメータ22のアパーチャの開度により調節される。
【0035】
X線管20、コリメータ22および検出器アレイ24からなるX線照射・検出装置は、それらの相互関係を保ったまま対象8の体軸の周りを回転(スキャン)する。
【0036】
図5に、本装置の動作のフロー(flow)図を示す。同図に示すように、ステップ(step)502で、撮影条件設定が行われる。撮影条件設定は使用者により操作装置70を通じて行われる。設定する撮影条件は、管電圧、管電流、スライス位置、スライス厚、スキャンスピード(scan speed)等である。
【0037】
次に、ステップ504で、スキャンが行われる。スキャンの1回転当たり複数(例えば1000程度)のビューの投影データが収集される。投影データの収集は、検出器アレイ24−データ収集部26−データ収集バッファ64の系統によって行われる。収集されたデータは記憶装置66に記憶される。このデータはビュー・チャンネルデータを構成する。
【0038】
次に、ステップ506で、ファン/パラレル変換が行われる。ファン/パラレル変換とは、ファンビームX線によって得られたビュー・チャンネルデータを、各チャンネルに入射するX線の経路が全て平行な、いわゆるパラレルビームX線によって得られたデータに相当するビュー・チャンネルデータに変換する処理である。ファン/パラレル変換は、データ収集部26によるデータ収集のタイミングを各チャンネルごとに調節することにより行うようにしても良い。
【0039】
図6に、ファン/パラレル変換後のビュー・チャンネルデータが構成するデータ空間の概念図を示す。同図では、チャンネル番号iの昇順の方向を横軸とし、ビュー番号jの昇順の方向を縦軸とする。
【0040】
チャンネル番号iは1,2,3,・・・,mであり、ビュー番号jは1,2,3,・・・,nである。ビュー番号1〜nはスライス面内でのビュー角度0°〜360°に対応する。ビュー番号n/2はビュー角度180°に対応する。
【0041】
このようなデータ空間では、元のデータがファンビームX線によって得られているのでデータの重複が生じる。すなわち、領域A,A’のデータ、領域B,B’のデータ、および、領域C,C’のデータがそれぞれ重複する。
【0042】
領域A,A’および領域C,C’は、いずれも直角三角形をなす。直角三角形の底辺の長さはチャンネル数mである。直角三角形の高さはビュー数wである。このビュー数wを以下ビュー幅(view width)wともいう。ビュー幅wはファン角度αに対応する。
【0043】
領域Aは、チャンネル番号1に相当する部分がビュー番号1〜wの範囲にわたっている。その他のチャンネル番号に相当する部分のビュー方向の範囲は、チャンネル番号の昇順に直線的に減少して、チャンネル番号mに相当する部分で1となる。
【0044】
領域A’は、チャンネル番号mに相当する部分がビュー番号n/2+1〜n/2+wの範囲にわたる。その他のチャンネル番号に相当する部分の範囲は、チャンネル番号の降順に直線的に減少して、チャンネル番号1に相当する部分で1となる。
【0045】
これらの領域A,A’において、ビュー角度が互いに180°異なり、チャンネル位置が中心チャンネルに関して互いに対称的なデータ同士は同一の値を持つ。ビュー角度の180°の相違はビュー数にしてn/2である。
【0046】
領域Cは、チャンネル番号mに相当する部分がビュー番号n/2−w+1〜n/2の範囲にわたる。その他のチャンネル番号に相当する部分の範囲は、チャンネル番号の降順に直線的に減少して、チャンネル番号1に相当する部分で1となる。
【0047】
領域C’は、チャンネル番号1に相当する部分がビュー番号n−w+1〜nの範囲にわたる。その他のチャンネル番号に相当する部分の範囲は、チャンネル番号の昇順に直線的に減少して、チャンネル番号mに相当する部分で1となる。
【0048】
これらの領域C,C’において、ビュー角度が互いに180°異なり、チャンネル位置が中心チャンネルに関して互いに対称的なデータ同士は同一の値を持つ。ビュー角度の180°の相違はビュー数にしてn/2である。
【0049】
領域Bは、チャンネル番号1〜m、ビュー番号1〜n/2の範囲から領域AおよびCを除いた部分であり、領域B’は、チャンネル番号1〜m、ビュー番号n/2+1〜nの範囲から領域A’およびC’を除いた部分である。領域B,B’はいずれも平行四辺形をなす。
【0050】
これら領域B,B’においても、ビュー角度が互いに180°異なり、チャンネル位置が中心チャンネルに関して互いに対称的なデータ同士は同一の値を持つ。ビュー角度の180°の相違はビュー数にしてn/2である。
【0051】
このようなビュー・チャンネルデータについて、ステップ508でチャンネル番号変更が行われる。チャンネル番号変更はビュー番号n/2+1〜nのビュー・チャンネルデータについて、チャンネル番号を逆順に付け直す処理である。すなわち、図における右端から左端に向かって順に1,2,3,・・・,mの番号を付す。
【0052】
チャンネル番号の変更はデータ処理装置60の機能によって行われる。ステップ508でチャンネル番号変更を行うデータ処理装置60は、本発明におけるチャンネル番号変更手段の実施の形態の一例である。
【0053】
図7に、チャンネル番号変更後のビュー・チャンネルデータ配列の概念図を示す。上記のようなチャンネル番号の付け直しにより、同図に示すように、ビュー番号n/2+1〜nのビュー・チャンネルデータの配列は、図6に示したものの左右を反転したものとなる。
【0054】
これによって、領域A,A’において、ビュー角度が互いに180°異なりチャンネル番号が同一なデータ同士が同一の値を持つようになり、また、領域C,C’において、ビュー角度が互いに180°異なりチャンネル番号が同一なデータ同士が同一の値を持つようになる。領域B,B’のデータも同様である。
【0055】
次に、ステップ510で、このようなビュー・チャンネルデータに対する重み付けが行われる。重み付けはビュー方向に沿って行われる。重み付けはデータ処理装置60の機能によって行われる。ステップ510で重み付けを行うデータ処理装置60は、本発明における重み係数乗算手段の実施の形態の一例である。
【0056】
図8に、ビュー方向の重み係数のプロファイル(profile)の一例を示す。同図の(1)はチャンネル番号がi=1のビューデータに対する重み係数のプロファイルである。以下、重み係数を単に重みともいう。
【0057】
同図に示すように、ビュー番号w〜n/2のデータには重み1が付与される。ビュー番号w〜n/2の範囲は180°−αの角度範囲に相当する。ビュー番号w〜1のデータにはビュー番号の降順に1から0まで直線的に低減する重みが付与される。ビュー番号w〜1の範囲はファン角度αに相当する。ビュー番号n/2〜n/2+w−1のデータにはビュー番号の昇順に1から0まで直線的に低減する重みが付与される。ビュー番号n/2〜n/2+w−1の範囲はファン角度αに相当する。ビュー番号n/2+w−1〜nのデータには重み0が付与される。
【0058】
この結果、重みプロファイルはビュー番号1〜n/2+w−1の範囲、すなわち、ビュー角度にして範囲180°+αの範囲において台形状の形状をなす。このような重みを付与することにより、ビュー番号が互いにn/2異なる(ビュー角度が180°異なる)2つのデータの重みの和は常に1となる。
【0059】
図8の(2)はチャンネル番号が1<i<mのビューデータに対する重みプロファイルである。同図に示すように、ビュー番号1+w(1−i/m)〜n/2−(w・i/m−1)のデータには重み1が付与される。
【0060】
ビュー番号1+w(1−i/m)〜1のデータにはビュー番号の降順に1からi/mまで直線的に低減する重みが付与される。ビュー番号n/2−(w・i/m−1)〜n/2+w(1−i/m)のデータにはビュー番号の昇順に1から0まで直線的に低減する重みが付与される。
【0061】
ビュー番号n/2+w(1−i/m)〜n−(w・i/m−1)のデータには重み0が付与される。ビュー番号n−(w・i/m−1)〜nのデータにはビュー番号の昇順に0からi/mまで直線的に増加する重みが付与される。
【0062】
ビュー番号n−(w・i/m−1)〜nのデータは、ビュー番号−(w・i/m−1)〜1のデータに相当するので、重みプロファイルは破線で示すようにビュー番号−(w・i/m−1)まで延長したものと等価になる。
【0063】
ビュー番号1+w(1−i/m)〜n/2−(w・i/m−1)の範囲は180°−αの角度範囲に相当する。ビュー番号1+w(1−i/m)〜−(w・i/m−1)の範囲はファン角度αに相当する。ビュー番号n/2−(w・i/m−1)〜n/2+w(1−i/m)の範囲はファン角度αに相当する。
【0064】
これによって、この重みプロファイルも、ビュー角度にして180°+αの範囲において台形状の形状をなす。このような重みを付与することにより、ビュー角度が180°異なる2つのデータの重みの和は常に1となる。
【0065】
図8の(3)はチャンネル番号がi=mのビューデータに対する重みプロファイルである。同図に示すように、ビュー番号1〜n/2−w+1のデータには重み1が付与される。ビュー番号n/2−w+1〜n/2のデータにはビュー番号の昇順に1から0まで直線的に低減する重みが付与される。
【0066】
ビュー番号n/2〜n−w+1のデータには重み0が付与される。ビュー番号n−w+1〜nのデータにはビュー番号の昇順に0から1まで直線的に増加する重みが付与される。
【0067】
ビュー番号n−w+1〜nのデータは、ビュー番号−(w−1)〜1のデータに相当するので、重みプロファイルは破線で示すようにビュー番号−(w−1)まで延長したものと等価になる。
【0068】
ビュー番号1〜n/2−w+1の範囲は180°−αの角度範囲に相当する。ビュー番号−(w−1)〜1の範囲はファン角度αに相当する。ビュー番号n/2−w+1〜n/2の範囲はファン角度αに相当する。
【0069】
これによって、この重みプロファイルも、ビュー角度にして180°+αの範囲において台形状の形状をなす。このような重みを付与することにより、ビュー角度が180°異なる2つのデータの重みの和は常に1となる。
【0070】
台形状の重みプロファイルの両側の傾斜部分は、上記のような直線的な傾斜とする代わりに、例えば図9に示すように、3次曲線で表される傾斜としても良い。
【0071】
このようにすることにより、重み1および0の部分から傾斜部分への移行をなめらかにすることができる。なお、この傾斜部分における重みは、ビュー角度が180°異なる2つのデータの重みの和が常に1となるようにすることはいうまでもない。本書では、このような曲線的な傾斜部分を持つ概ね台形状の形状も台形状の範疇に含めることとする。
【0072】
以上のような重みを付与したビュー・チャンネルデータを用いて、ステップ512で画像再構成が行われる。画像再構成は、例えばフィルタード・バックプロジェクション法等により行われる。
【0073】
画像再構成はデータ処理装置60の機能によって行われる。ステップ510で画像再構成を行うデータ処理装置60は、本発明における画像再構成手段の実施の形態の一例である。
【0074】
画像再構成に用いられるデータがビュー角度にして180°+αの範囲のデータなので、実質的にハーフリコンによる画像再構成が行われる。これによって、時間分解能が高い断層像を得ることができる。
【0075】
ビュー・チャンネルデータには上記のような重み付けがなされているので、ハーフリコンには、ビュー角度が180°異なり重みの和が常に1となる2つのデータも利用される。これら2つのデータは、画像再構成の過程で結果的に重み付け加算されて利用されることになる。
【0076】
このため、従来のようにビュー角度範囲が180°のビュー・チャンネルデータだけを用いるハーフリコンの場合よりもはるかにアーチファクトが少ない品質の良い画像を得ることができる。また、利用するデータ数が増えたので画像のノイズ(noise)も従来より低減する。
【0077】
このような画像がステップ514で表示装置68に表示され、また、記憶装置66に記憶される。これによって、使用者は表示装置68に表示された高品質の断層像を観察することができ、的確な画像診断等を行うことができる。
【0078】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、ハーフリコンにより品質の良い断層像を得るX線CT装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図である。
【図2】図1に示した装置における検出器アレイの模式図である。
【図3】図1に示した装置におけるX線照射・検出装置の模式図である。
【図4】図1に示した装置におけるX線照射・検出装置の模式図である。
【図5】図1に示した装置の動作のフロー図である。
【図6】ビュー・チャンネル空間の概念図である。
【図7】ビュー・チャンネル空間の概念図である。
【図8】重み係数のプロファイルの一例を示す図である。
【図9】重み係数のプロファイルの一例を示す図である。
【符号の説明】
2 走査ガントリ
4 撮影テーブル
6 操作コンソール
8 対象
20 X線管
22 コリメータ
24 検出器アレイ
26 データ収集部
28 X線コントローラ
30 コリメータコントローラ
34 回転部
36 回転コントローラ
60 データ処理装置
62 制御インタフェース
64 データ収集バッファ
66 記憶装置
68 表示装置
70 操作装置
400 ファンビームX線

Claims (5)

  1. ファンビームX線による撮影対象の投影に関するファンビームビュー・チャンネルデータを多チャンネルX線検出器を通じて少なくとも180°に前記ファンビームX線のファン角度に相当する角度を加えた角度範囲の複数のビューで獲得し、前記獲得したファンビームビュー・チャンネルデータをパラレルビームX線に基づくビュー・チャンネルデータに相当するパラレルビームビュー・チャンネルデータに変換し、前記変換後のパラレルビームビュー・チャンネルデータに基づいて撮影対象の断層像を再構成するX線CT装置であって、
    前記変換後のパラレルビームビュー・チャンネルデータについて180°を超え360°までの角度範囲におけるビューのパラレルビームビュー・チャンネルデータのチャンネル番号を0°から180°までの角度範囲におけるビューのパラレルビームビュー・チャンネルデータのチャンネル番号とは逆順の番号に変更するチャンネル番号変更手段と、
    前記番号変換後同一チャンネル番号のパラレルビームビュー・チャンネルデータごとに、180°に前記ファンビームX線のファン角度に相当する角度を加えた角度範囲における複数ビューにわたり最大値が1で最小値が0の概ね台形状のプロファイルを持つ重み係数を乗じる重み係数乗算手段と、
    前記重み係数を乗じたパラレルビームビュー・チャンネルデータを用いて撮影対象の断層像を再構成する画像再構成手段と、
    を具備することを特徴とするX線CT装置。
  2. ファンビームX線による撮影対象の投影に関するファンビームビュー・チャンネルデータを多チャンネルX線検出器を通じて少なくとも360°の角度範囲の複数のビューで獲得し、前記獲得したファンビームビュー・チャンネルデータをパラレルビームX線に基づくパラレルビュー・チャンネルデータに相当するパラレルビームビュー・チャンネルデータに変換し、前記変換後のパラレルビームビュー・チャンネルデータに基づいて撮影対象の断層像を再構成するX線CT装置であって、
    前記変換後のパラレルビームビュー・チャンネルデータについて180°を超え360°までの角度範囲におけるビューのパラレルビームビュー・チャンネルデータのチャンネル番号を0°から180°までの角度範囲におけるビューのパラレルビームビュー・チャンネルデータのチャンネル番号とは逆順の番号に変更するチャンネル番号変更手段と、
    番号変換後の同一チャンネル番号のパラレルビームビュー・チャンネルデータごとに、180°に前記ファンビームX線のファン角度に相当する角度を加えた角度範囲における複数ビューにわたり最大値が1で最小値が0の概ね台形状のプロファイルを持つ重み係数を乗じる重み係数乗算手段と、前記重み係数を乗じたパラレルビームビュー・チャンネルデータを用いて撮影対象の断層像を再構成する画像再構成手段と、
    を具備することを特徴とするX線CT装置。
  3. 前記プロファイルは、180°から前記ファン角度を減じた角度範囲に相当する中央部の複数のビューにわたって重み係数が1である、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記プロファイルは、前記中央部の両側において重み係数が1から0まで直線的に減少するものである、ことを特徴とする請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記プロファイルは、前記中央部の両側において重み係数が1から0まで3次曲線的に減少するものである、ことを特徴とする請求項3に記載のX線CT装置。
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