JP4606229B2 - シクロペンタジエニル鉄(ii)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の製造法 - Google Patents

シクロペンタジエニル鉄(ii)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の製造法 Download PDF

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Description

本発明は、シクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の製造法に関する。より詳細には、フェロセン又はフェロセン類縁体を、金属還元剤及び特定のルイス酸の存在下でπ−アレーンと反応させて、配位子交換によりシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体とし、さらにアニオン部分を特定のアニオンに置き換えて安定なシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体を得る方法に関する。
シクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩及びその類縁体はカチオン重合の光開始剤等として有用である。特許第2575031号公報には、フェロセン又はフェロセン誘導体を、該フェロセン又はフェロセン誘導体1モルに対して、ハロゲン化Alとハロゲン化Ti(IV)の混合物の少なくとも1.4モルの存在下で、π−アレーンの少なくとも1モルと反応させて、シクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩等を製造する方法が開示されている。
特開平1−146889号公報には、フェロセン又はフェロセン誘導体とπ−アレーンとを、金属還元剤の存在下又は不存在下で、特定量のZr(IV)四ハロゲン化物、Hf(IV)四ハロゲン化物、Al(III)三ハロゲン化物を使用して反応させて、シクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩等を製造する方法が開示されている。
しかし、従来の製造法で得られるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体は着色度が大きく、また臭気があったり、長期間保存すると品質が劣化するという問題があった。
特許第2575031号公報 特開平1−146889号公報
従って、本発明の目的は、着色度が小さく不純物含量の少ない高純度のシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体を簡易に製造できる方法を提供することにある。
本発明者は、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、フェロセン又はフェロセン類縁体を、金属還元剤及び特定のルイス酸の存在下、特定条件下でπ−アレーンと反応させるとともに、得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体のアニオン部分の置換を特定条件下で行うと、着色が小さく不純物含量が少なく、保存安定性に優れたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記式(1a)又は(1b)
1FeR2 (1a)
3FeR3 (1b)
[式中、R1及びR2は、同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいシクロペンタジエニルアニオンを示し、R3はインデニルアニオンを示す]
で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体を、金属還元剤と、Ti(IV)四ハロゲン化物、Zr(IV)四ハロゲン化物及びHf(IV)四ハロゲン化物からなる群より選択された少なくとも1種のルイス酸の存在下、π−アレーンと反応させてシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体を生成させる工程A、及び工程Aで得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の水性溶液と、下記式(2)
MX (2)
(式中、Xは、PF6、AsF6、SbF6、BF4又はCF3SO3を示し、MはH、置換されていてもよいアンモニウム又は金属原子を示す)
で表される化合物の水性溶液とを混合して、下記式(3)
[R4FeR5+- (3)
[式中、R4は炭素数1〜6のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいシクロペンタジエニルアニオン又はインデニルアニオン示し、R5はπ−アレーンを示す。Xは前記に同じ]
で表されるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体を得る工程Bとを含むシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の製造法であって、前記工程Aにおいて、Ti(IV)四ハロゲン化物、Zr(IV)四ハロゲン化物及びHf(IV)四ハロゲン化物からなる群より選択された少なくとも1種のルイス酸の総使用量を式(1a)又は(1b)で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体1モルに対して0.7モル以上とし、反応温度を40〜90℃とするとともに、工程Bにおいて、工程Aで得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の水性溶液の濃度を0.01〜1.00モル/kg、前記式(2)で表される化合物の水性溶液の濃度を0.1〜0.8モル/kgとし、且つ混合時の温度を−20℃〜80℃とすることを特徴とするシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の製造法を提供する。
工程Aにおいて、式(1a)又は(1b)で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体とπ−アレーンとの反応を、さらにAl(III)三ハロゲン化物の存在下で行ってもよい。
本発明の方法によれば、着色度が小さく不純物含量の少ない高純度のシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体を簡易に製造することができる。
[工程A]
工程Aでは、前記式(1a)又は(1b)で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体を、金属還元剤と、Ti(IV)四ハロゲン化物、Zr(IV)四ハロゲン化物及びHf(IV)四ハロゲン化物からなる群より選択された少なくとも1種のルイス酸の存在下、π−アレーンと反応させてシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体を生成させる。
式(1a)中、R1、R2における炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシル基などの直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。これらのなかでも、特にメチル基が好ましい。R1、R2におけるハロゲン原子には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が含まれる。これらのなかでも、特に塩素原子が好ましい。R1、R2としては、それぞれ、水素原子又はメチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。式(1a)又は(1b)で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
金属還元剤としては、マグネシウム、亜鉛、アルミニウムなどが挙げられる。これらのなかでも、特にアルミニウムが好ましい。金属還元剤の使用量は、式(1a)又は(1b)で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体(2種以上用いる場合はその総量)1モルに対して、例えば0.1〜1モル程度である。また、金属還元剤の使用量は、Ti(IV)四ハロゲン化物、Zr(IV)四ハロゲン化物及びHf(IV)四ハロゲン化物からなる群より選択された少なくとも1種のルイス酸の総使用量に対して当量程度存在するのが好ましい。例えば、金属還元剤がアルミニウムの場合、その使用量は、Ti(IV)四ハロゲン化物、Zr(IV)四ハロゲン化物及びHf(IV)四ハロゲン化物からなる群より選択された少なくとも1種のルイス酸の総使用量1モルに対して1/3モル程度使用するのが好ましい。
Ti(IV)四ハロゲン化物として、例えば、四塩化チタン(TiCl4)、四臭化チタン(TiBr4)などが挙げられる。Zr(IV)四ハロゲン化物として、例えば、四塩化ジルコニウム(ZrCl4)、四臭化ジルコニウム(ZrBr4)などが挙げられる。Hf(IV)四ハロゲン化物として、例えば、四塩化ハフニウム(HfCl4)、四臭化ハフニウム(HfBr4)などが挙げられる。これらのルイス酸は無水物でも水和物でも使用できる。
本発明においては、前記Ti(IV)四ハロゲン化物、Zr(IV)四ハロゲン化物及びHf(IV)四ハロゲン化物からなる群より選択された少なくとも1種のルイス酸の総使用量は、式(1a)又は(1b)で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体(2種以上用いる場合はその総量)1モルに対して0.7モル以上であり、好ましくは0.8〜1.5モル、さらに好ましくは0.9〜1.2モル程度である。この使用量が0.7モル未満の場合には、製品として得られるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の純度が著しく低下し、色相も悪くなる。
なお、本発明では、必要に応じて、前記ルイス酸以外のルイス酸をさらに添加してもよい。このようなルイス酸として、例えば、Al(III)三ハロゲン化物などが挙げられる。Al(III)三ハロゲン化物には、例えば、三塩化アルミニウム(AlCl3)、三臭化アルミニウム(AlBr3)などが含まれる。Al(III)三ハロゲン化物の使用量は、式(1a)又は(1b)で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体(2種以上用いる場合はその総量)1モルに対して、例えば0.5〜5モル、好ましくは1〜3モル程度である。
π−アレーンには、例えば、炭素数6〜24の単環又は多環の芳香族炭化水素、3〜30個の炭素原子を有しかつ1又は2個のヘテロ原子を有する単環又は多環の芳香族複素環化合物が含まれる。これらの芳香族炭化水素、芳香族複素環化合物は、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子等)、C1-8アルキル基、C1-8アルコキシ基、C1-8アルキルチオ基、シアノ基、C1-6アシル基、フェニル基などの置換基の1〜3個程度で置換されていてもよい。また、芳香環には非芳香族性の炭素環又は複素環が縮合していてもよい。該非芳香族性の炭素環、複素環は単環であっても多環(橋架け環)であってもよい。
π−アレーンの代表的な例として、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メトキシベンゼン、ジメトキシベンゼン、p−クロロトルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、トリメチルベンゼン(メシチレン等)、ナフタレン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、メチルナフタレン、メトキシナフタレン、クロロナフタレン、ビフェニル、スチルベン、インデン、フルオレン、フェナントレン、アントラセン、トリフェニル、ピレン、ペリレン、ナフタセン、チオフェン、クロメン、キサンテン、ベンゾフランなどが挙げられる。
π−アレーンの使用量は、式(1a)又は(1b)で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体(2種以上用いる場合はその総量)1モルに対して、通常1モル以上、好ましくは1〜100モル、さらに好ましくは2〜30モル程度である。π−アレーンは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
式(1a)又は(1b)で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体とπ−アレーンとの反応は溶媒の存在下又は非存在下で行われる。溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素などのハロゲン化脂肪族炭化水素などが挙げられる。
本発明の方法では、工程Aにおける反応温度を40〜90℃とする。反応温度が40℃未満では反応速度が遅く生産性が低くなる。また、反応温度が90℃を超えると、製品として得られるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の純度が著しく低下し、色相も悪くなる。
反応時間は反応温度等により適宜選択できる。反応は大気中で行ってもよく、窒素やアルゴン等の不活性ガス下で行ってもよい。反応方式としては、特に限定されず、回分式、半回分式、連続式等の何れの方式も採用できる。反応成分、触媒等は、それぞれ、反応器に一括添加してもよく、逐次的に添加してもよい。
反応終了後、反応生成物は、水又は酸(例えば、塩酸等)によりクエンチされ、濾過、分液、濃縮、晶析等の操作に付される。こうして得られるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体のアニオン部分は、ハロゲン化物イオンや金属アート錯イオン(AlCl4 -等)であり、安定性に劣る。そのため、次の工程Bで、アニオン部分を特定のアニオンに置き換えて安定なシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体とする。
[工程B]
工程Bでは、工程Aで得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の水性溶液と、前記式(2)で表される化合物の水性溶液とを混合して、塩交換反応により、前記式(3)で表されるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体を得る。前記水性溶液には水溶液、水と水混和性有機溶媒との混合溶媒の溶液が含まれる。工程Aで得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の水性溶液としては、クエンチ後の分液で得られる水層又はこれを濃縮若しくは希釈したものであってもよく、その後適宜な分離手段によりシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体を単離し、これを水(又は水含有溶媒)に溶解した水性溶液であってもよい。
式(2)中、Mにおける置換されていてもよいアンモニウムには、NH4、第4級アンモニウムなどが含まれる。Mにおける金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属原子、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、遷移金属などが挙げられる。これらのなかでも、カリウム等のアルカリ金属原子が好ましい。
本発明の方法では、この工程Bにおいて、工程Aで得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の水性溶液の濃度(錯塩の濃度)を0.01〜1.00モル/kg、前記式(2)で表される化合物の水性溶液の濃度[式(2)の化合物の濃度]を0.1〜0.8モル/kgとし、且つ混合時の温度を−20℃〜80℃とする。工程Aで得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の水性溶液の濃度が0.01モル/kg未満の場合には、設備が大きくなるため好ましくない。工程Aで得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の水性溶液の濃度が1.00モル/kgを超えると、未反応物が結晶に取り込まれるためか、製品として得られるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の純度が著しく低下し、色相も悪化する。また、式(2)で表される化合物の水性溶液の濃度が0.1モル/kg未満の場合には、設備が大きくなるため好ましくない。式(2)で表される化合物の水性溶液の濃度が0.8モル/kgを超える場合も、未反応物が結晶に取り込まれるためか、製品として得られるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の純度が著しく低下し、色相も悪化する。さらに、混合時の温度が−20℃未満の場合には特殊な冷却設備が必要になるとともに、式(2)で表される化合物の溶解度が低下するため好ましくなく、混合時の温度が80℃を超えると、製品として得られるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の純度が著しく低下し、色相も悪化する。
上記操作により、アニオン部分が置き換わった前記式(3)で表されるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体が生成する。この化合物は、工程Aで得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の水性溶液と式(2)で表される化合物の水性溶液との混合操作において、通常、沈殿物又は結晶として得られる。沈殿物又は結晶は、必要に応じて水等で洗浄し、好ましくは真空下で乾燥することにより単離できる。
こうして得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体は、純度を高めるため、さらに精製に付してもよい。好ましい精製法には晶析(又は再沈殿)が含まれる。晶析溶媒(又は再沈殿溶媒)としては、特に2−プロパノールが好ましい。例えば、上記で得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体をアセトン等の良溶媒に溶解させた溶液を、2−プロパノール中に注ぎ、アセトン等の良溶媒を留去し、析出(又は沈殿)した固体を濾過し、必要に応じて水(好ましくは冷水)等によりリンスした後、乾燥(好ましくは減圧乾燥)することにより、高純度のシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の結晶(又は非晶質の固体)を得ることができる。アセトン等の良溶媒の留去は、50℃以下(例えば0〜50℃)、特に30℃以下(例えば10〜30℃)で行うのが品質の保持のため好ましい。また、結晶等の乾燥も、同じ理由から50℃以下で行うのが好ましい。
なお、工程A、工程B、その後の精製処理は、着色物等の不純物の副生を抑制するため、紫外線遮断下で行うのが好ましい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
なお、シクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩の純度は以下の方法により求めた。
(1)核磁気共鳴法(1H−NMR)による純度測定
アセトン−d6に、1,2−ジクロロエタン(EDC;内部標準)、四塩化炭素(内部標準希釈液)及びサンプルを溶かして1H−NMR測定を行い、内部標準の量、サンプルの量、NMRチャートにおけるEDCのCH2プロトンのシグナルの積分値、及びNMRチャートにおけるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩のシクロペンタジエニル基のCHプロトンのシグナルの積分値よりシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩の純度を算出した。
(2)TG/DTA(熱重量測定/示差熱分析)による熱重量減少量の測定
セイコー電子工業製、装置名「TG/DTA6300」を用い、アルミ製パンにサンプルを、リファレンス用パンにアルミナをのせ、窒素気流中、室温から450℃まで毎分20℃ずつ昇温させて、サンプルの熱重量減少量(40℃〜400℃)を測定した。
実施例1
冷却管と撹拌装置を装備した200mlのガラス製フラスコに、クメン48.1g(0.4モル)、フェロセン7.44g(0.04モル)、アルミニウム粉末0.35g(0.013モル)及び無水塩化アルミニウム14.1g(0.11モル)を入れ、その混合物に、撹拌しながら、窒素下で、25℃で30分かけて、四塩化ジルコニウム(無水物)9.32g(0.04モル)を添加した。この混合物を60℃で2時間撹拌した後、25℃まで冷却した。撹拌装置を備えた500mlのガラス製フラスコに、0℃の塩酸水溶液(32重量%塩酸15gと水65gの混合物)を入れ、ここに反応混合液をゆっくりと注いでいった。25℃まで昇温し、30分撹拌した。得られた混合物を濾紙(5C)、引き続き0.5μmのメンブレンフィルターを用いて減圧濾過し、分液後、水層をカチオン水溶液(シクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩の水性溶液)として以下の塩交換反応に用いた。
得られたカチオン水溶液(0.38ミリモル/g)に対して、カリウムヘキサフルオロホスフェート(KPF6)8.1gと水110gからなる水溶液(0.37ミリモル/g)を25℃で加えた。その後、沈殿した(η6−クメン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェートを濾別し、水で洗浄を行った(50ml×2回)。その後、真空乾燥機において乾燥し、大部分の溶媒を留去した後、一旦取り出して粒子の大きさを確認し、次いでスパチュラを用いて簡単にかき混ぜ、さらに50℃で8時間真空乾燥を行った。
得られた(η6−クメン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート(黄色固体)の収量は13.1g、1H−NMRによる純度は100%であり、TG/DTAによる熱重量減少量は82.9%であった。
比較例1
実施例1と同様にして得られたカチオン水溶液(シクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩の水性溶液)(0.38ミリモル/g)に対して、カリウムヘキサフルオロホスフェート(KPF6)8.1gと水42gからなる水溶液(0.88ミリモル/g)を25℃で加えたこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた(η6−クメン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェートの収量は13.8g、1H−NMRによる純度は68%であり、TG/DTAによる熱重量減少量は58.1%であった。
比較例2
四塩化ジルコニウム(無水物)の添加量を4.66g(0.02モル)としたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた(η6−クメン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート(黄色固体)の収量は11.7g、1H−NMRによる純度は92%であり、TG/DTAによる熱重量減少量は77.8%であった。
比較例3
四塩化ジルコニウム(無水物)を添加した後の混合物を60℃で2時間撹拌した後、100℃まで昇温し、さらに1時間撹拌したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた(η6−クメン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート(黄色固体)の収量は12.1g、1H−NMRによる純度は89%であり、TG/DTAによる熱重量減少量は76.2%であった。
実施例2
実施例1で得られた(η6−クメン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート10.02gを、25℃にて、アセトン10gに溶解し、メンブレンフィルター(0.5μm)を使い減圧濾過を行った。この濾液(アセトン溶液)を、2−プロパノール100g中に、25℃で撹拌しながら3分かけて滴下していった。アセトン溶液の入っていた容器を少量(約2g)のアセトンで洗浄し、その洗浄液も前記2−プロパノールへ加えた。滴下終了後、熟成の目的でさらに30分間撹拌を続けた。25℃を保ちながら、60mmHg(=8kPa)でアセトンを留去した。得られた固体を濾紙(5C)を用いて濾別した。濾紙上のケーキを冷水(4℃;15ml)で2回リンスした(冷水を注いでから3〜5分間静置後、吸引濾過した)。室温にて、デシケーター(青色シリカゲル)を用いて真空ポンプにより減圧乾燥を行った。6時間後、9.36gの(η6−クメン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェートの精製品を得た(回収率93.4%)。精製品中の水分(カールフィッシャーにより測定)は840重量ppmであった。
実施例3
(製造工程)
窒素雰囲気下、ガラス製反応器にフェロセン25.11g(0.135モル)とクメン163.77g(1.362モル)を入れて溶解させ、溶解を確認した後、アルミニウム1.2g(0.044モル)と無水塩化アルミニウム47.80g(0.358モル)をこの順に加えた。反応液の温度を20℃に維持したまま、塩化ジルコニウム(無水物)31.83g(0.137モル)をゆっくりと加えた。その後、反応液の温度を60℃まで昇温し、その温度を維持したまま、3時間撹拌を続けた。その後、ガスクロマトグラフィーにてフェロセンの消失を確認した後、反応液の温度を30℃まで冷却した。この間も撹拌を続けた。
6重量%塩酸水溶液277.64gを別の反応器に用意し、この温度を5℃に維持し、撹拌しながら、前記の反応混合液をゆっくりと加えていった。その後、混合液の温度を20℃まで上昇させて、さらに30分間撹拌し、その後、30分間静置した。分層状態のまま、下層(水層)を一旦きれいな容器に移した。この時、できる限りクメン層を水層に混入しないように気をつけた。この水層をカチオン水溶液(シクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩の水性溶液)として以下の塩交換反応に用いた。
得られたカチオン水溶液(0.38ミリモル/g)をガラス製反応器に入れ、20℃を維持しながら撹拌し、そこに、別途調製したカリウムヘキサフルオロホスフェート(KPF6)27.24gと水366.73gからなる水溶液(0.38ミリモル/g)をゆっくりと加えていった。その後、20℃を維持しながら60分間撹拌を続け、熟成した。沈殿した(η6−クメン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェートを濾紙(5C)を用いて減圧濾過し、固体(ケーキ)を濾取した。ケーキの水リンスを6回行い、濾液のpHが5になったことを確認した。ケーキを数箇所からサンプリングし、カールフィッシャーにより水分濃度を測定し、何れの箇所においても水分濃度が20重量%以下になったことを確認して減圧濾過を終了した。
(精製工程)
窒素雰囲気下、室温(20℃)にて、上記(η6−クメン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェートの湿晶57.03gをアセトン57.13gに溶解した(1時間撹拌後、サンプリングにより溶解を確認した)。これをメンブレンフィルター(0.5μm)で濾過し、濾液をサンプリングして、目視で不溶解物がないことを確認した。室温(20℃)で撹拌しながら、2−プロパノール570.75gへ、前記濾液(アセトン溶液)をゆっくりと加えていった。アセトン溶液の入っていた容器を少量(約5g)のアセトンで洗浄し、その洗浄液も前記2−プロパノールへ加えた。滴下終了後、60mmHg(=8kPa)を保ちながらアセトンを留去した(バス温度を30℃に維持する)。熟成の目的で、さらに5℃まで冷却し、30分間撹拌を続けた。得られた固体を濾紙(5C)を用い、減圧濾過で固体を濾取した。濾紙上のケーキを冷水(5℃;75ml)で2回リンスした。このケーキを真空乾燥機(内温50℃以下)を用いて乾燥した。乾燥時間5時間で、カールフィッシャーにより水分測定を行い、1000重量ppm以下であることを確認し、乾燥を終了した。その結果、39.07gの(η6−クメン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェートの精製品を得た(一貫収率75.0%)。

Claims (2)

  1. 下記式(1a)又は(1b)
    1FeR2 (1a)
    3FeR3 (1b)
    [式中、R1及びR2は、同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいシクロペンタジエニルアニオンを示し、R3はインデニルアニオンを示す]
    で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体を、金属還元剤と、Ti(IV)四ハロゲン化物、Zr(IV)四ハロゲン化物及びHf(IV)四ハロゲン化物からなる群より選択された少なくとも1種のルイス酸の存在下、π−アレーンと反応させてシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体を生成させる工程A、及び工程Aで得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の水性溶液と、下記式(2)
    MX (2)
    (式中、Xは、PF6、AsF6、SbF6、BF4又はCF3SO3を示し、MはH、置換されていてもよいアンモニウム又は金属原子を示す)
    で表される化合物の水性溶液とを混合して、下記式(3)
    [R4FeR5+- (3)
    [式中、R4は炭素数1〜6のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいシクロペンタジエニルアニオン又はインデニルアニオン示し、R5はπ−アレーンを示す。Xは前記に同じ]
    で表されるシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体を得る工程Bとを含むシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の製造法であって、前記工程Aにおいて、Ti(IV)四ハロゲン化物、Zr(IV)四ハロゲン化物及びHf(IV)四ハロゲン化物からなる群より選択された少なくとも1種のルイス酸の総使用量を式(1a)又は(1b)で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体1モルに対して0.7モル以上とし、反応温度を40〜90℃とするとともに、工程Bにおいて、工程Aで得られたシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の水性溶液の濃度を0.01〜1.00モル/kg、前記式(2)で表される化合物の水性溶液の濃度を0.1〜0.8モル/kgとし、且つ混合時の温度を−20℃〜80℃とすることを特徴とするシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の製造法。
  2. 工程Aにおいて、式(1a)又は(1b)で表されるフェロセン又はフェロセン類縁体とπ−アレーンとの反応を、さらにAl(III)三ハロゲン化物の存在下で行う請求項1記載のシクロペンタジエニル鉄(II)アレーンカチオン錯塩又はその類縁体の製造法。
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