JP4605489B2 - 表面処理方法及びエンジンの鋳物製シリンダヘッド - Google Patents

表面処理方法及びエンジンの鋳物製シリンダヘッド Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばアルミニウム合金鋳物の表面処理方法及びエンジンの鋳物製シリンダヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車のディーゼルエンジンの高出力化に伴って燃焼室内の最高圧縮圧力も120kgf/cm2程度から150kgf/cm2程度へと高くなって燃焼室を構成するシリンダヘッド等のアルミニウム合金鋳物に対する熱負荷が高まっており、熱疲労や熱応力に対する耐熱性を高めるために局部的に(例えば、隣り合うポート間(弁間部)に)リメルト処理を施している(図30参照)。また、従来に比べて要求されるリメルト深さも大きくなっている。
【0003】
図34は、従来のディーゼルエンジン用シリンダヘッドの製造工程を説明するフローチャートである。図35は図34の製造工程におけるリメルト処理の概要を説明する図である。
【0004】
図34に示すように、ステップT1では中間体としてのシリンダヘッドを鋳造する。ステップT2では、型から取り出して湯口を削除する。ステップT3では、鋳物に砂出しを主目的としたT6熱処理を施す。ステップT4では、リメルト処理前加工を施す。ステップT5では、鋳物を予熱する。ステップT6では、鋳物の弁間部にリメルト処理を施す。ステップT7では、鋳物に再度T6熱処理を施す。ステップT8では、仕上げ加工を施す。
【0005】
リメルト処理は、図35に示すように、砂出しした鋳物を予熱し、被表面処理領域に電極を近接させ、電極と被表面処理部材との間にTIGやプラズマアークを発生させながら移動させて被処理組織を所定深さで溶融して再度凝固させることで、金属組織を微細化すると共に、鋳造欠陥の減少を図って伸びを増加する効果がある。更に、リメルト処理後に再度T6熱処理を施すことでリメルト処理による残留応力を開放する。リメルト処理では再凝固時の冷却速度を増大させることにより金属組織を微細化している。
【0006】
別の表面処理方法として、特開平7−88645号公報には、弁間部に母材よりも固相線の高いAl−Cu系合金を肉盛り溶接することにより高強度層を形成して、母材との接合性を改善すると共に、熱疲労性の向上を図る構造が開示されている。
【0007】
また、表面処理技術とは異なる技術分野であるが、特許第2712838号公報には、2つの部材の接合面にプローブを回転させながら挿入及び並進させ、接合面近傍の金属組織を摩擦熱により可塑化させて結合する溶接技術が開示されている。
【0008】
また、特開平10−183316号公報及び特開2000−15426には、シリンダヘッドのシリンダブロックに対する合わせ面などの鋳物の表面処理において、先端のショルダ部に突出部を設けた回転工具を回転させながら押し込んで、熱により非溶融の状態で撹拌する表面処理方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記リメルト処理では、弁間部の熱容量が小さいことから、シリンダヘッドへの熱負荷増加に対応するために処理深さを増加させようと入熱量を増やしても、過溶融による肩型だれが生じてしまい、処理可能な深さに制約がある。また、入熱量を増加させると処理部の凝固時間が長くなり、組織の微細化効果が低下すると共に、ピンホール欠陥も増加するため、処理深さ増加による効果が相殺され、狙いとする耐熱性向上効果を得ることが難しい。
【0010】
更に、入熱量を増加させるとリメルト処理時の熱応力による部材の割れが発生しやすくなるため、部材の予熱が必要となる。その他、マグネシウムを含有する母材では、溶融時にマグネシウムが蒸発、減少し、リメルト処理後のT6熱処理で強度向上代が小さくなって、所要の機械的特性が得られなくなる虞がある。
【0011】
品質面では、入熱量のバラツキや磁気吹きによる位置ずれなどにより、処理深さのバラツキが大きいこと、処理部のピンホール欠陥は母材のガス含有量や鋳巣面積率に影響を受けることなどから品質安定性を確保することが課題となっている。
【0012】
生産性の面では、処理部を溶融させることから、溶融部分の酸化を防止するためのシールドガスが必要である他、表面酸化物や不純物から発生するガスによる欠陥を防止するため、処理前に鋳肌を除去する工程が追加されている。更に、処理部に発生する高い引張り残留応力を解放するため、後熱処理が必要であることなどから、コスト低減が課題となっている。
【0013】
また、上記公報記載の肉盛り溶接は、生産性の面では肉盛り部材の供給方法が、品質面ではピンホール欠陥の抑制や母材希釈率の安定性確保が課題である。また、母材を溶融させることに起因する課題は、リメルト処理と同様に有している。
【0014】
一方、上記特開平10−183316号公報及び特開2000−15426に記載の技術では、素材の変形を防止しつつ、広い領域を小さな突出部で処理するためには、処理経路などを適切に設定する必要がある。
【0015】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、素材の変形による未充填欠陥を防止しつつ、処理領域を深くできる表面処理方法及びエンジンの鋳物製シリンダヘッドを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明の表面処理方法は、凹所を有する鋳物の表面に、回転する回転工具の突出部を押し込むと共に、当該表面に当該突出部が形成される平面部であるショルダ部を押し当てて当該回転工具の摩擦熱により溶融させることなく撹拌して改質する表面処理方法であって、複数の前記凹所間の鋳物の表面における前記回転工具の表面処理経路を、当該回転工具の回転時において当該凹所と回転工具の突出部との間の素材の流動方向が当該回転工具の鋳物表面に沿った進行方向に対して同方向になるような往路である第1経路と当該第1経路に沿った復路である第2経路に設定し、当該第1経路と第2経路に沿って当該回転工具の突出部を押し込んで回転させながら鋳物表面に沿って移動させ、前記第1経路と第2経路において、前記凹所と当該凹所に最も近接する前記回転工具の突出部との間の処理領域の面積が、素材の流動方向が当該回転工具の進行方向に対して逆方向となる部分の処理領域の面積より狭く形成され、前記第1経路と第2経路における素材の流動方向が前記回転工具の進行方向に対して逆方向となる部分の各処理領域をオーバラップさせるように処理を施すことで処理深さを略同じにする
【0018】
また、好ましくは前記回転工具は、前記鋳物に施される穴あけ加工における穴径より小径の回転工具を用いて、前記回転工具による表面処理経路の終点が前記穴あけ加工を施す位置になるように表面処理を施す。
【0020】
また、好ましくは、前記表面処理経路は、その始点を通過するように当該表面処理経路の終点を設定する。
【0021】
また、好ましくは、前記鋳物は、複数の気筒に対応して吸気ポート及び排気ポートを有するエンジンのシリンダヘッドであって、前記第1経路と第2経路は、前記排気ポート及び吸気ポートの間を通るように前記シリンダヘッドに設定される
【0022】
また、本発明のエンジンの鋳物製シリンダヘッドは、複数の気筒に対応して吸気ポート及び排気ポートを有するエンジンの鋳物製シリンダヘッドの表面に、回転する回転工具の突出部を押し込むと共に、当該表面に当該突出部が形成される平面部であるショルダ部を押し当てて当該回転工具の摩擦熱により溶融させることなく撹拌して改質したエンジンの鋳物製シリンダヘッドであって、前記吸気ポート及び排気ポートの間の前記シリンダヘッドにおける前記回転工具の表面処理経路を、当該回転工具の回転時において当該ポートと回転工具の突出部との間の素材の流動方向が当該回転工具のシリンダヘッド表面に沿った進行方向に対して同方向になるような往路である第1経路と当該第1経路に沿った復路である第2経路に設定し、当該第1経路と第2経路に沿って当該回転工具の突出部を押し込んで回転させながらシリンダヘッド表面に沿って移動させ、前記第1経路と第2経路において、前記ポートと当該ポートに最も近接する前記回転工具の突出部との間の処理領域の面積が、素材の流動方向が当該回転工具の進行方向に対して逆方向となる部分の処理領域の面積より狭く形成され、前記第1経路と第2経路における素材の流動方向が前記回転工具の進行方向に対して逆方向となる部分の各処理領域をオーバラップさせるように処理を施すことで処理深さを略同じにした
【0025】
【発明の効果】
以上説明のように、請求項1又はの発明によれば、素材の変形による未充填欠陥及び凹所縁部の肩だれを防止しつつ、処理領域を広く、深くできる。
【0027】
請求項の発明によれば、鋳物に施される穴あけ加工における穴径より小径の回転工具を用いて、回転工具による表面処理経路の終点が穴あけ加工を施す位置になるように表面処理を施すことにより、製品に終端穴を残さずに仕上げることができる。
【0029】
請求項の発明によれば、表面処理経路の始点を通過するように当該表面処理経路の終点を設定することにより、製品に終端穴を残さずに仕上げることができる。
【0030】
請求項の発明によれば、鋳物は、複数の気筒に対応して吸気ポート及び排気ポートを有するエンジンのシリンダヘッドであって、表面処理経路を排気ポートと吸気ポートの間を通るようにシリンダヘッドに設定することにより、シリンダヘッドのポート端部の変形による未充填欠陥を防止しつつ、処理領域を広く、深くできる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明に係る実施形態の表面処理方法を実施するための摩擦撹拌装置の概略図である。図2は、図1の回転工具付近の拡大図である。図3は、回転工具の詳細図である。図4は、球面タイプの突出部形状を有する回転工具を示す図である。図5は、円筒タイプの突出部形状を有する回転工具示す図である。図6は、ねじ切りタイプの突出部形状を有する回転工具を示す図である。
【0033】
本実施形態の摩擦撹拌による表面処理は、被表面処理部材の一例としてアルミニウム合金鋳物を対象としており、特に自動車のシリンダヘッドに形成される隣り合うポート間(弁間部)やピストン、ブレーキディスク等の表面改質処理に用いられ、アルミニウム合金鋳物の表面改質領域を摩擦熱により溶融させることなく撹拌させることにより、金属組織の微細化や共晶シリコン(Si)粒子の均一分散化、鋳造欠陥の減少を図り、熱疲労(低サイクル疲労)寿命や伸び、耐衝撃性等の材料特性において従来のリメルト処理以上のものを得ることができる。
【0034】
ここで、溶融しないで撹拌する状態とは、母材に含有される各成分或いは共晶化合物の中で最も融点が低いものよりもさらに低い温度下で摩擦熱により金属を軟化させて撹拌することを意味する。
【0035】
図1乃至図3に示すように、摩擦撹拌装置1は、球状の非消耗型突出部2がその先端のショルダ部3に固定又は装着された円筒状の回転工具4と、この回転工具4を回転させて突出部2を回転駆動させつつ、被表面処理部材の表面改質領域に対して押圧しながら相対的に移動させる工具駆動手段5とを備える。
【0036】
工具駆動手段5としては、モータ等により回転工具4が回転可能で、かつ送りネジ機構やロボットアーム等により回転工具4を上下左右のあらゆる方向に移動可能な装置であって、回転工具4の回転数、送り速度及び押圧力を制御可能なものが用いられる。他の形態としては、回転工具4を回転可能に軸支すると共に、被表面処理部材を相対的に上下左右のあらゆる方向に移動させてもよい。
【0037】
突出部2と回転工具4のショルダ部3とは、アルミニウム合金よりも硬度の高い鋼材からなり、突出部2の形状が、所定半径の球面に形成されている。回転工具4はショルダ部3に突出部2が形成された第1円筒軸6と、この第1円筒軸6の上端部に連結されたより大径の第2円筒軸7と、この第2円筒軸7の上端部に連結された第1円筒軸6より大径で第2円筒軸7より小径の第3円筒軸8とから構成されている。第3円筒部8は工具駆動手段5に取り付けられる。
【0038】
突出部2の形状は球面タイプ(図4)の他に、円筒タイプ(図5)、ねじ切りタイプ(図6)等があるが、特にピン外周にネジ溝が形成されたねじ切りタイプの撹拌能力が高く好ましい。
【0039】
本実施形態では、図7に示すように、被表面処理部材としてJISで規格化されたアルミニウム合金であるAC4Dを一例として用いるが、アルミニウム合金のマグネシウム(Mg)含有率として0.2〜1.5重量%、シリコン(Si)含有率として1〜24重量%、好ましくは4〜13重量%の範囲で組成比率を変更可能である。他にAC4B,AC2B、ピストンに用いるAC8A等も利用できる。シリコン含有率の上限を24%に設定する理由は、それ以上シリコンを増加しても材料特性や鋳造性が飽和すると共に、撹拌性が悪化するからである。
【0040】
マグネシウムを含有するアルミニウム合金鋳物は、熱処理によりMg2Siを析出させて強度が高まる。ところが、リメルト処理のように溶融させて金属組織を微細化させる場合には、低融点(650℃)のマグネシウムが蒸発して含有量が低下することがある。そして、マグネシウム含有量が低下すると熱処理を施しても硬さや強度が低下して所望の材料特性が得られないことになる。
【0041】
一方、摩擦撹拌による表面処理では、金属組織を溶融させないのでマグネシウムが蒸発することもないため、アルミニウム合金鋳物は熱処理によりMg2Siを析出させて強度が高められるのである。
【0042】
アルミニウム合金にシリコンを添加することにより、鋳造性(溶湯の流動性、引け特性、耐熱間割れ性)は向上するが、共晶シリコンが一種の欠陥として作用して機械的特性(伸び)が低下する。
【0043】
共晶シリコンは硬くて脆く、亀裂発生の起点や伝播経路となるため伸びが低下する。また、弁間部のように繰り返し熱応力を受ける部位ではその疲労寿命が低下する。そして、金属組織ではデンドライトに沿って共晶シリコンが連なった形態を呈しているが、共晶シリコンを微細化し、均一に分散させることによって応力集中による亀裂の発生と、発生した亀裂の伝播を抑制することが可能となる。
【0044】
図8(a)は突出部長さに応じた処理深さを示す図であり、図8(b)は突出部長さPLを示す図であり、図8(c)は最大処理深さDmaxを示す図である。図9は、回転工具の回転数及び送り速度に応じた処理深さを示す図である。
【0045】
本実施形態では、突出部長さPLを要求深さの80〜90%に設定する。要求深さは突出部長さの1.1〜1.2倍となり、(0)〜10mm程度まで設定可能である。また、図8(a)に示すように、最大処理深さDmaxは突出部長さPLに比例(突出部長さの1.1〜1.2倍)して大きくなり、最大処理幅も突出部径に比例して大きくなる。また、図9に示すように、最大処理深さDmaxは突出部長さPLで決まり、回転数や送り速度による影響は少ないと言える。更に、図9に例示するリメルト処理による最大処理深さに比べてばらつきは小さくなって信頼性を高めることができる。
【0046】
本実施形態のように燃焼室内の最高圧縮圧力が150kgf/cm2程度と高いシリンダヘッドの弁間部を表面処理する場合には、生産性を考慮して回転工具の回転数を1200〜2400rpm、送り速度を30〜150mm/min、最大処理深さDmaxを仕上げ加工後で4mm以上(加工取り代1mm以下)に設定するのが好ましい。
【0047】
図10は、未充填欠陥の例を示す図である。図11は、回転工具の傾け角度を示す図である。
【0048】
また、上記処理条件において回転工具が処理表面に対して垂直(回転工具の傾け角θが0°)では、図10に示す回転工具の角部近傍に発生する未充填欠陥の防止が難しい。また、傾け角θが5°より大きくなると回転工具4のショルダ部3のエッジで処理表面に深い溝が形成され、バリが多く生成されるために外観が悪くなると共に、仕上げ加工時に取り代が多くなって好ましくない。そこで、図11に示すように回転工具4を表面処理領域面に対して送り方向とは反対方向に傾け角θを0°<θ≦5°の範囲で傾けた状態で移動させることで、未充填欠陥を抑え、処理深さや送り速度をより高めて生産性を向上することができる。
[シリンダヘッドの製造方法]
次に、本実施形態によるディーゼルエンジン用シリンダヘッドの製造工程について説明する。
【0049】
図12は、本実施形態のディーゼルエンジン用シリンダヘッドの製造工程を説明するフローチャートである。
【0050】
図12に示すように、ステップS1では中間体としてのシリンダヘッドをアルミニウム合金から鋳造する。ステップS2では、鋳物を鋳造型から取り出して湯口を削除する。ステップS3では、鋳造型から取り出した鋳物に砂出しを主目的としたT6熱処理を施す。ステップS4では、鋳物の弁間部に摩擦撹拌により表面処理を施す。ステップS5では、鋳物に再度T6熱処理を施して硬さや強度を増加する。ステップS6では、仕上げ加工を施す。
【0051】
以上のように、摩擦撹拌による表面処理を行うことで、図34のステップT4のリメルト処理前加工、ステップT5の鋳物予熱、再T6熱処理が不要となるため、従来に比べて製造工程を簡略化して製造コストの削減を図ることができる。
[摩擦撹拌による表面処理]
次に、図12の摩擦撹拌処理ついて説明する。
<第1実施形態の表面処理>
図13乃至図17は、第1実施形態として弁間部の摩擦撹拌処理手順を説明する図である。
【0052】
摩擦撹拌処理の前工程として、図13に示すように、シリンダヘッドHを鋳造する際に、隣り合う吸気ポート14及び排気ポート15の中心を結ぶ線L1に沿った弁間部10の各ポートの延長部分に余肉部11と鋳抜き穴12とを有する中間体を形成する。鋳抜き穴12は鋳造後にドリル等で加工してもよく、突出部2の直径及び長さと略同じ寸法に形成される。
【0053】
次に、図14に示すように、突出部2を回転駆動しながら鋳抜き穴12に挿入して位置決めすると共に、回転工具4のショルダ部3を弁間部10の表面に押圧して処理深さを決める。
【0054】
続いて、図15に示すように、隣り合うポートの中心を結ぶ線L1を突出部2の移動軌跡として、工具駆動手段5によって突出部2を一方の余肉部11の鋳抜き穴12を始点として他方の余肉部11に移動軌跡に沿って摩擦により撹拌しながら移動させる。この際、弁間部表面には回転工具4のショルダ部3の押圧により線L1に沿って円弧状の溝16が形成される。
【0055】
更に、図16に示すように、突出部2を他方の余肉部11まで移動させた後、弁間部11から離間させる。この際、他方の余肉部11には突出部2の終点として終端穴13が形成される。
【0056】
最後に、図17に示すように、余肉部11を削除して吸気ポート14及び排気ポート15を仕上げ加工する。
【0057】
図18(a)はリメルト処理による弁間部の処理方向を示す図であり、図18(b)は図18(a)の処理方向による処理深さを示す断面図である。図19(a)は本実施形態の摩擦撹拌処理による弁間部び処理方向を示す図であり、図19(b)は図19(a)の処理方向による処理深さを回転工具の移動軌跡に対して直角方向から見た断面図である。図20は本実施形態の摩擦撹拌処理による弁間部の処理深さを突出部の移動軌跡に平行な方向から見た断面図である。
【0058】
上記表面処理において、隣り合う吸気ポート14と排気ポート15の中心を結ぶ線L1を突出部2の移動軌跡として弁間部10を最短距離で横断させることによって、図19及び図20に示すように弁間部10の割れ発生方向に処理されるため、図18のように弁間部10の割れ発生方向に対して直角に処理するリメルト処理に比べて弁間部10の処理深さを容易に増加することができる。尚、突出部2の移動軌跡は、隣り合うポートの中心を結ぶ線だけでなく、他の割れの発生しやすい領域に設定することも可能である。
【0059】
図21(a)は、本実施形態の表面処理が施された金属組織及び母材の断面図であり、図21(b)は図21(a)の金属組織及び母材を個別に示す断面図である。図22(a)は、本実施形態の表面処理が施された金属組織を示す断面図であり、図22(b)は、リメルト処理が施された金属組織を示す断面図である。
【0060】
図21に示すように、摩擦撹拌による表面処理を施すことによって微細な共晶シリコンが均一に分散し、空孔欠陥のない金属組織が形成できる。また、図22に示すように、リメルト処理と同程度の微細な金属組織が形成できる。
<第2実施形態の表面処理>
図23に示すように、突出部形状が左ねじタイプで右回転される回転工具による処理領域断面は、当該工具の突出部を中心として素材が内部に押し付けられるように撹拌され、当該工具の回転方向に対して、素材の流動が回転工具の進行方向に対して同方向の部分は塑性流動が浅い位置となる処理深さが浅く、面積が狭い領域R1となり、逆方向の部分は塑性流動が深い位置となる処理深さが深く、面積が広い領域R2となる。この領域R1、R2の違いは、回転工具と素材との相対速度が、工具の回転と同方向では速いために速く狭く撹拌され、逆方向では相対速度が遅いためゆっくりと広く撹拌されるからと考えられる。
【0061】
尚、回転工具の突出部形状は、ねじ切りタイプに限定されず、球面タイプ(図4)や円筒タイプ(図5)でも適用可能である。
【0062】
第2実施形態の摩擦撹拌処理では、この特性を利用して、図24に示す塑性流動の浅い領域R2をオーバラップさせて処理深さを略均一になるように複数の処理経路(例えば、往復経路)を設定する第1の処理パターンと、反対に、図25に示す塑性流動の深い領域R1をオーバラップさせて処理深さを抑えて素材の流出を抑制する第2の処理パターンとを使い分けるものである。これにより、広い領域を小さな突出部を持つ回転工具により処理できると共に、第1の処理パターンでは、図26に示すように、シリンダヘッドの表面処理においてポート端部にできるだけ近づけて処理する際に、ポート端部の薄肉側に狭い領域R1がくるように処理すれば、図27に示すようなポート端部の変形を避けることができる。尚、第1及び第2の処理パターンでは、最大処理深さが略同じ高さになるようオーバラップさせ、回転工具のショルダ部の素材に対する押し込み量が決定される。
【0063】
一方、突出部を持つ回転工具を用いた表面処理の欠点は、処理経路の終点に突出部の終端穴が残ってしまうところにある。更に、処理始点においても欠陥が生じやすく、これを解決するために、始点を通過するように処理経路を設定する。また、シリンダヘッドなどのボルトの穴あけ加工が後工程で施される鋳物の表面を処理する場合には、穴あけ加工における穴径より小径の突出部を用いて、処理経路の終点を穴あけ加工を施す位置に設定する。これにより、製品に終端穴が残らないようにできる。
【0064】
次に、第2実施形態の摩擦撹拌処理を用いた直列多気筒のディーゼルエンジンのシリンダヘッドの表面処理について説明する。
【0065】
図28に示すように、シリンダヘッドHは、複数の気筒に対応して一対の吸気ポート14と、一対の排気ポート15と、不図示のシリンダブロックに締結するため複数のテンションボルト穴21とを有する。ここで、吸気ポートは吸気量をかせぐためになるべく大きくしたいという要求があるため、隣り合う吸気ポート間は狭くなり、薄肉になる。第2実施形態の摩擦撹拌処理は、このような部位の処理に特に有効である。
【0066】
そして、1つの処理経路例として、図28に示すように、1つの気筒に対して互いに対向する排気ポート15及び吸気ポート14の対の間を通るようにシリンダヘッドHの長手方向の一端部から他端部に向かって連続処理してテンションボルト穴21を終点とする第1パスP1と、この第1パスP1の処理後、この第1パスP1の終点に隣接する気筒から互いに対向する一対の排気ポート15と一対の吸気ポート14の間を順次処理してテンションボルト穴21を終点とする第2パスP2〜P5とを経て、シリンダヘッドHの表面を回転工具の熱により溶融させることなく撹拌して改質する。
【0067】
また、上記第1処理パターンに関する他の処理経路例として、図29に示すように、1つの気筒に対して互いに対向する排気ポート15及び吸気ポート14の対の間を通るようにシリンダヘッドHの長手方向の一端部から他端部に向かって連続処理してテンションボルト穴21を終点とする第1往路パスQ1と、この第1往路パスQ1とは反対方向に並列に排気ポート15及び吸気ポート14の対の間を通るようにシリンダヘッドHの長手方向の他端部から一端部に向かって連続処理してテンションボルト穴21を終点とする第1復路パスQ2と、この第1復路パスQ2の処理後、この第1復路パスQ2の終点に隣接する気筒から互いに対向する一対の排気ポート15と一対の吸気ポート14の間を往復し、復路において往路の始点Qsを通過するように順次処理してテンションボルト穴21を終点とする第2往復パスQ3〜Q6とを経て、シリンダヘッドHの表面を回転工具の熱により溶融させることなく撹拌して改質する。
【0068】
このように、シリンダヘッドHに対して処理経路を設定することにより、広い領域を必要な部位だけ処理できるので、残留応力を低減でき、処理時間も短縮できる。一方、図30に示すようにポート14,15間を8の字状にリメルト処理した場合には、ポート14,15間の略全領域を処理する必要がある。
【0069】
また、処理時間が短縮できることで、素材の変形を抑えることができる。一方、上記8の字状にリメルト処理した場合には、処理経路は短くなるが、ポート近傍を通過するため、素材の変形が起こりやすい。
【0070】
更に、往復パスでは、往路パスと復路パスの素材の温度分布が異なるため、素材が変形しにくいという利点がある。上記8の字状に処理した場合には、処理領域の重なる部分の素材抵抗が減少して、素材の変形が起こりやすい。
【0071】
上記シリンダヘッドの表面処理では、回転工具の傾け角θは0°、回転数を600〜1000rpm、送り速度を300〜500mm/min、突出部長さを5.8mm、突出部径7±1mm、ショルダ部径15±1mmとして、処理深さが6〜6.5mm、第1パスの処理幅が7.5〜8mm、第2パスの処理幅が15mmになるように設定するのが好ましい。尚、突出部径とショルダ部径とは、2≦ショルダ部/突出部<4として各寸法を設定する。また、ショルダ部の素材の処理表面に対する押し込み量は、1mm以下に設定する。
[表面処理後の熱処理]
図31は撹拌による表面処理後にT6熱処理を施した場合と施さない場合の硬さを比較して示す図である。図32は、T6熱処理のみ、撹拌による表面処理後にT6熱処理を施した場合、リメルト処理後にT6熱処理を施した場合の機械的特性を比較して示す図である。図33は、熱処理の違いに応じて変化する初期硬さと熱疲労寿命との関係を示す図である。
【0072】
上記摩擦撹拌による表面処理に加えて、仕上げ加工前に熱処理を施すと、熱処理を施さない場合に比べて、図31に示すように表面処理組織及びその下層の母材ともに硬さ(Hv)を増大させることができる。また、図32に示すようにT6処理のみ施したもの、リメルト処理後にT6熱処理を施したもの、摩擦撹拌処理のみ施したものの各機械的特性に比べて優れた引張強度及び伸び特性を得ることができる。
【0073】
また、図33からわかるように、熱処理を施さない方が初期硬さが低く、伸び特性が高いため、熱疲労寿命が高くなって熱衝撃に対する強度が大きくなる。従って、大きな熱疲労強度が要求される部位には摩擦撹拌処理のみを施した伸び特性が高い状態で使用するのが有効である。
【0074】
これに対して、熱疲労と機械的な高サイクル疲労とが重畳されるような部位には、伸びだけでなく強度も必要となるので高い強度と伸びを両立させるために、摩擦撹拌処理とT6熱処理を施すのが有効である。また、熱の影響により処理組織近傍が軟化して強度が低下する場合にも、T6熱処理は強度を回復するのに有効である。
【0075】
熱処理の一例として、JIS規格のT6熱処理(溶体化処理と時効処理)が有効である。溶体化処理は、溶体化温度535℃(±5℃)で4時間保持した後に沸騰水で焼き入れする。時効処理は、時効温度180℃(±5℃)で6時間保持した後に空冷する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の表面処理方法を実施するための摩擦撹拌装置の概略図である。
【図2】図1のピン状工具付近の拡大図である。
【図3】ピン状工具の詳細図である。
【図4】球面タイプの先端ピン形状を示す図である。
【図5】円筒タイプの先端ピン形状を示す図である。
【図6】ねじ切りタイプの先端ピン形状を示す図である。
【図7】本実施形態のアルミニウム合金の成分比率を示す図である。
【図8】(a)は先端ピン長さに応じた処理深さを示す図、(b)は先端ピン長さPLを示す図、(c)は最大処理深さDmaxを示す図である。
【図9】ピン状工具の回転数及び送り速度に応じた処理深さを示す図である。
【図10】未充填欠陥の例を示す図である。
【図11】ピン状工具の傾け角を示す図である。
【図12】本実施形態のディーゼルエンジン用シリンダヘッドの製造工程を説明するフローチャートである。
【図13】弁間部の表面処理手順を説明する図である。
【図14】弁間部の表面処理手順を説明する図である。
【図15】弁間部の表面処理手順を説明する図である。
【図16】弁間部の表面処理手順を説明する図である。
【図17】弁間部の表面処理手順を説明する図である。
【図18】(a)はリメルト処理による弁間部の処理方向を示す図であり、(b)は(a)の処理方向による処理深さを示す断面図である。
【図19】(a)は本実施形態の摩擦撹拌処理による弁間部び処理方向を示す図であり、(b)は(a)の処理方向による処理深さをピン状工具の移動軌跡に対して直角方向から見た断面図である。
【図20】本実施形態の摩擦撹拌処理による弁間部の処理深さをピン状工具の移動軌跡に平行な方向から見た断面図である。
【図21】(a)は、本実施形態の表面処理が施された金属組織及び母材の断面図であり、(b)は(a)の金属組織及び母材を個別に示す断面図である。
【図22】(a)は、本実施形態の表面処理が施された金属組織を示す断面図であり、(b)は、リメルト処理が施された金属組織を示す断面図である。
【図23】第2実施形態の摩擦撹拌処理の特徴を説明する図であり、回転工具の進行方向及び素材の処理領域断面を示す図である。
【図24】第2実施形態の摩擦撹拌処理における第1の処理パターンによる素材の処理領域断面を示す図である。
【図25】第2実施形態の摩擦撹拌処理における第2の処理パターンによる素材の処理領域断面を示す図である。
【図26】ポート端部を処理する場合の悪い例を説明する図である。
【図27】ポート端部を処理する場合の良い例を説明する図である。
【図28】第2実施形態の摩擦撹拌処理を用いた直列多気筒のディーゼルエンジンのシリンダヘッドの表面処理であって、1つの処理経路例を示す図である。
【図29】第2実施形態の摩擦撹拌処理を用いた直列多気筒のディーゼルエンジンのシリンダヘッドの表面処理であって、他の処理経路例を示す図である。
【図30】従来のリメルト処理を用いた直列多気筒のディーゼルエンジンのシリンダヘッドの表面処理例を示す図である。
【図31】撹拌による表面処理後にT6熱処理を施した場合と施さない場合の硬さを比較して示す図である。
【図32】T6熱処理のみ、撹拌による表面処理後にT6熱処理を施した場合、リメルト処理後にT6熱処理を施した場合の引張強度と伸び特性を比較して示す図である。
【図33】熱処理の違いに応じて変化する初期硬さと熱疲労寿命との関係を示す図である。
【図34】従来のディーゼルエンジン用シリンダヘッドの製造工程を説明するフローチャートである。
【図35】リメルト処理の概要を説明する図である。
【符号の説明】
1 摩擦撹拌装置
2 突出部
3 ショルダ部
4 回転工具
5 工具駆動手段
10 弁間部
11 余肉部
12 鋳抜き穴
13 終端穴
H シリンダヘッド

Claims (5)

  1. 凹所を有する鋳物の表面に、回転する回転工具の突出部を押し込むと共に、当該表面に当該突出部が形成される平面部であるショルダ部を押し当てて当該回転工具の摩擦熱により溶融させることなく撹拌して改質する表面処理方法であって、
    複数の前記凹所間の鋳物の表面における前記回転工具の表面処理経路を、当該回転工具の回転時において当該凹所と回転工具の突出部との間の素材の流動方向が当該回転工具の鋳物表面に沿った進行方向に対して同方向になるような往路である第1経路と当該第1経路に沿った復路である第2経路に設定し、当該第1経路と第2経路に沿って当該回転工具の突出部を押し込んで回転させながら鋳物表面に沿って移動させ、
    前記第1経路と第2経路において、前記凹所と当該凹所に最も近接する前記回転工具の突出部との間の処理領域の面積が、素材の流動方向が当該回転工具の進行方向に対して逆方向となる部分の処理領域の面積より狭く形成され、前記第1経路と第2経路における素材の流動方向が前記回転工具の進行方向に対して逆方向となる部分の各処理領域をオーバラップさせるように処理を施すことで処理深さを略同じにすることを特徴とする表面処理方法。
  2. 前記回転工具は、前記鋳物に施される穴あけ加工における穴径より小径の回転工具を用いて、前記回転工具による表面処理経路の終点が前記穴あけ加工を施す位置になるように表面処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  3. 前記表面処理経路は、その始点を通過するように当該表面処理経路の終点を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の表面処理方法。
  4. 前記鋳物は、複数の気筒に対応して吸気ポート及び排気ポートを有するエンジンのシリンダヘッドであって、
    前記第1経路と第2経路は、前記排気ポート及び吸気ポートの間を通るように前記シリンダヘッドに設定されることを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  5. 複数の気筒に対応して吸気ポート及び排気ポートを有するエンジンの鋳物製シリンダヘッドの表面に、回転する回転工具の突出部を押し込むと共に、当該表面に当該突出部が形成される平面部であるショルダ部を押し当てて当該回転工具の摩擦熱により溶融させることなく撹拌して改質したエンジンの鋳物製シリンダヘッドであって、
    前記吸気ポート及び排気ポートの間の前記シリンダヘッドにおける前記回転工具の表面処理経路を、当該回転工具の回転時において当該ポートと回転工具の突出部との間の素材の流動方向が当該回転工具のシリンダヘッド表面に沿った進行方向に対して同方向になるような往路である第1経路と当該第1経路に沿った復路である第2経路に設定し、
    当該第1経路と第2経路に沿って当該回転工具の突出部を押し込んで回転させながらシリンダヘッド表面に沿って移動させ、
    前記第1経路と第2経路において、前記ポートと当該ポートに最も近接する前記回転工具の突出部との間の処理領域の面積が、素材の流動方向が当該回転工具の進行方向に対して逆方向となる部分の処理領域の面積より狭く形成され、前記第1経路と第2経路における素材の流動方向が前記回転工具の進行方向に対して逆方向となる部分の各処理領域をオーバラップさせるように処理を施すことで処理深さを略同じにしたことを特徴とするエンジンの鋳物製シリンダヘッド。
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