JP2001032058A - 金属材の表面改質方法 - Google Patents

金属材の表面改質方法

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JP2001032058A
JP2001032058A JP11207159A JP20715999A JP2001032058A JP 2001032058 A JP2001032058 A JP 2001032058A JP 11207159 A JP11207159 A JP 11207159A JP 20715999 A JP20715999 A JP 20715999A JP 2001032058 A JP2001032058 A JP 2001032058A
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rod
metallic material
surface part
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Shigetaka Morita
茂隆 森田
Hideaki Nagayoshi
英昭 永吉
Akira Yoshizawa
亮 吉沢
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23K20/00Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating
    • B23K20/12Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding
    • B23K20/122Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding using a non-consumable tool, e.g. friction stir welding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な手段で金属材の表面部の組
織を微細化すると共に表面部に介在する空孔を減少し
て、機械的性質や耐熱性を向上する金属材の表面改質方
法を得る。 【解決手段】 金属材より高融点および高硬度の
ロッドを回転して前記金属材の表面部を押圧しつつ移動
させ、前記金属材の表面部を塑性変形自在となる温度ま
で加熱すると共に攪拌し、もって前記金属材が冷却後に
前記表面部の組織を微細化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材の表面改質
方法に関し、より詳しくは、摩擦熱を利用して、金属材
の表面部の組織を微細化すると共に金属材の表面部に介
在する空孔を減少する金属材の表面改質方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンにおいては、軽量化、
冷却性能の向上、加工の容易性などの観点から、アルミ
ニウム合金製のシリンダヘッドが多く用いられてきてい
る。シリンダヘッド用のアルミニウム合金としては、
(JIS)AC2A、AC2B、AC4B、AC4C合
金などが使用されている。そして、耐熱性向上のひとつ
で熱疲労特性を向上させるために、TIGアーク、レー
ザー、電子ビームなどの高密度エネルギーを用いて、金
属材の表面を加熱して溶融させた後、急冷凝固させる方
法、いわゆる再溶融改質法を用いて組織の微細化を図る
ことも行われてきている。
【0003】一方、金属材に異種材の肉盛りを施すこと
により、組織を微細化することも行われてきている。例
えば特開59−28049号公報には、(JIS)AC
4Bで鋳造し、高温となるエキゾースト・バルブ・シー
ト部に高靭性アルミニウム合金を肉盛りして部分強化す
る記載がある。
【0004】また、特開昭56−80453号公報に
は、金属材の表面に対して相対的に高い機械的エネルギ
ーおよび/または高い押圧力と共に動かされる工具との
摩擦によって熱エネルギーを作り出し、アルミニウム合
金などよりなる機械部材の表面上に部分的な溶融をもた
らすような熱的改質によって耐摩耗性および/または耐
食性の表面層を形成する記載がある。
【0005】特表平7−505090号公報には、非消
耗工具のプローブを、突き合わせ結合される両金属材間
に挿入しつつ回転することで、両金属材間に摩擦熱を発
生させ、十分に加熱してプローブ周囲の両金属材間に塑
性領域を形成しつつ回転するプローブを結合線に沿って
ゆっくり移動することで、塑性材を結合線に沿って拡散
させ、冷却後、塑性材で両金属材間を所望のとおりに結
合する、摩擦溶接方法の記載がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
再溶融改質法、また異種材の肉盛りによる部分強化法
は、金属材を表面改質するには比較的経費が高くまた手
間がかかるという問題点がある。
【0007】また、特開昭56−80453号公報は、
被加工物が溶融したときにガスを吸収しやすく、凝固時
に吸収されたガスが空孔となって大きな熱負荷のかかる
表面部では耐熱強度が不十分になる可能性がある。
【0008】一方、特表平7−505090号公報には
摩擦溶接方法の記載はあるが、金属材の表面改質に関す
る記載または示唆は見当たらない。
【0009】本発明は上記課題に鑑みなされたもので、
簡易な手段で金属材の表面部の組織を微細化すると共に
表面部に介在する空孔を減少して、機械的性質や耐熱性
を向上する金属材の表面改質方法を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、金属材よ
り高融点および高硬度のロッドを回転して金属材の表面
部を押圧しつつ移動させ、金属材の表面部を塑性変形自
在となる温度まで加熱すると共に攪拌することで、金属
材の表面部の組織が微細化されると共に金属材の表面部
に介在する空孔が減少でき、機械的性質や耐熱性が向上
するとの知見を得て本発明に想到した。
【0011】すなわち本発明の金属材の表面改質方法
は、金属材より高融点および高硬度のロッドを回転して
前記金属材の表面部を押圧しつつ移動させ、前記金属材
の表面部を塑性変形自在となる温度まで加熱すると共に
攪拌し、もって前記金属材が冷却後に前記表面部の組織
を微細化することを特徴とする。
【0012】前記ロッドは先端に突起部を有し、好まし
くはロッドの突起部の長さを0.1〜10mmとするこ
とを特徴とする。
【0013】また、前記ロッドを進行方向に後傾しつつ
移動させ、好ましくは傾斜角を1〜10°とすることを
特徴とする。
【0014】金属材はアルミニウム合金であり、このア
ルミニウム合金においては、表面部の平均結晶粒径が改
質前の0.5以下、析出物の平均径が改質前の0.5以
下、かつ析出物の平均円形度が0.8以上となることを
特徴とする。
【0015】そして、表面部が自動車用シリンダヘッド
の触火面であることを特徴とする。
【0016】金属材より高融点および高硬度のロッドを
回転して金属材の表面部を押圧すると、両者の摩擦によ
り金属材の表面部は高温に加熱されて軟化する。金属材
の表面部が溶融しない状態でロッドにより摩擦攪拌する
と、塑性変形により流動化し、表面部の組織が微細化さ
れる。表面部は溶融していないので、空気中のガスが巻
き込まれる恐れがなく、金属材が冷却後に空孔のない均
一で微細な組織を得ることができる。
【0017】ロッドと金属材との相対運動は、何れか一
方または双方を移動させることにより行う。ロッドと金
属材の何れか一方または双方を移動することにより、金
属材の表面部に面積を持って組織を微細化することがで
きる。移動速度(送り速度)は回転数などの条件にもよ
るが、ロッドと表面部の接触時間(T)が0.8〜1.
7秒となるように設定する。ここで接触時間(T)と
は、表面部の任意の点がロッドと接触し始めてから終わ
るまでの時間である。金属材と接触するロッドの半径を
rとすると、接触距離は最大2rであるので、送り速度
の最大値は2r(mm)/T(秒)となる。
【0018】金属材とロッドの摩擦による金属材の表面
部の温度は、金属材の固相線以上でなければならない。
好ましくは、金属材の表面部の温度は(固相線+10)
℃〜(液相線−10)℃とする。金属材の表面部が固相
線温度未満であると表面部の摩擦撹拌が行えず、また液
相線を超えると組織の微細化が十分に達成されないだけ
でなく、溶融した表面部に空気中のガスが混入して、空
孔ができ易くなる。
【0019】ロッドが先端に突起部を有し、好ましくは
ロッドの突起部の長さを0.1〜10mmとすること
で、金属材を摩擦攪拌して塑性変形により流動化させる
効果が大きくなる。
【0020】また、ロッドを進行方向に後傾しつつ移動
させることによって、金属材の表面部に介在する空孔を
傾斜部で押圧して減少させる作用が増大する。後傾角は
1〜10°が好ましい。
【0021】本発明の表面改質方法が適用できる金属材
としては、アルミニウム合金、マグネシウム合金などが
挙げられる。特に、自動車用のアルミニウム合金製シリ
ンダヘッドの触火面などや、アルミニウム合金鋳物同士
またはアルミニウム合金鋳物とほかの材質との溶融溶接
後、この溶融溶接部の表面改質に好適である。
【0022】アルミニウム合金について本発明を適用す
ると、表面部の平均結晶粒径が改質前の0.5以下にな
り、析出物の平均径が改質前の0.5以下になり、かつ
析出物の平均円形度が0.8以上となる。ここで、円平
均円形度とは、結晶粒の面積をその対象結晶粒の周囲長
さと同一長さの円周をもつ円の面積で除した値と定義す
る。このような表面部を有する金属材は、機械的性質や
耐熱性が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図1は、本発明の金属材の表面改質方法に
用いる表面改質装置の一例の模式図である。図1の表面
改質装置で、1は工作機械の主軸(図示せず)に把持し
たロッド、2は工作機械(図示せず)のテーブル(図示
せず)上に載置固定した金属材である。ロッド1は金属
材2より高融点および高硬度の材質からなり、例えば工
具鋼、超硬などにより形成する。ロッド1を回転して金
属材2の表面部2aを押圧面1aで押圧しつつテーブル
を移動すると、金属材2の表面部2aが塑性変形自在と
なる温度まで加熱されると共に攪拌され、表面部2aは
冷却後に組織が微細化され、改質部2bが形成される。
【0024】図2は、好ましい実施の形態におけるロッ
ド1を示す。ロッド1は円柱状の本体のみまたは本体の
底面中央部に設けた突起部1bとからなる。突起部1b
は金属材2に押し込まれて内部の組織を攪拌する作用を
有する。ロッド1の直径は、表面改質する金属材2の種
類にもよるが、アルミニウム合金の場合には10〜50
mm程度でよい。また、突起部1bは、表面改質する金
属材2の種類にもよるが、アルミニウム合金の場合には
直径が5〜20mm、長さ1eは0.1〜10mmが好
ましい。突起部1bで金属材2の表面部2aを塑性変形
自在となる温度まで加熱すると共に攪拌し、金属材2が
冷却後に表面部2aの組織が微細化され、改質部2bが
形成される。
【0025】ロッド1の回転数は、金属材2の材質など
により異なるが、ロッド1の突出部1bの直径が5〜2
0mmの場合、一般に500〜3000rpmが好まし
い。回転数が500rpm未満では、金属材2の表面部
2aの組織が微細にならない。一方、回転数が3000
rpmを超えると、摩擦熱で金属材2の表面部2aが溶
融して、溶融した表面部2aに空気中のガスが混入し
て、空孔ができ易くなる。
【0026】ロッド1の金属材2への摩擦圧力は金属材
2の材質などにより異なるが、アルミニウム合金の場合
には5〜100MPaが好ましい。摩擦圧力が5MPa
未満では金属材2の表面部2aの組織が微細にならな
い。一方、摩擦圧力が100MPaを超えると、摩擦熱
で金属材2の表面部2aが溶融して、溶融した表面部2
aに空気中のガスが混入して、空孔ができ易くなる。
【0027】突起部1bの先端部1fは平面でも良い
が、攪拌作用を増大するために図2に示すような球面な
どの曲面としても、また拡径状としても良い。図3は、
突起部1bの先端部を拡径1dとしたロッド1を示す。
拡径1dとした場合、その拡径1dは突起部1bの直径
の1.2〜2.0倍程度で良い。
【0028】図4は、突起部1bの先端部に、1つ以上
のリング状の膨径部1cを設けたロッド1を示す。図4
で、突起部1bの直径が10〜20mmの場合、膨径部
1cは12〜40mmで良い。
【0029】図3および図4に示すロッド1によって
も、金属材2の表面部2aを塑性変形自在となる温度ま
で加熱すると共に攪拌し、金属材2が冷却後に表面部2
aの組織が微細化され、改質部2bが形成される。
【0030】図5は、ロッド1を進行方向(矢印で示
す)に角度θで後傾しつつ移動させる表面改質装置の一
例の模式図である。ロッド1を角度θ後傾とすることに
よって、金属材1の表面部1aに介在する空孔を押圧し
て減少させる作用が増大する。後傾する角度θは1〜1
0°が好ましい。
【0031】
【実施例】(実施例1〜6)図2の表面改質装置を使用
して、(JIS)ADC12組成のダイカスト材、(J
IS)AC4C、AC7A組成の重力鋳造材を鋳造し、
表1に示す各条件でそれぞれ表面改質を行った。表面改
質前後の平均結晶粒径、析出物の平均径、平均円形度の
測定結果を表2に示す。なお、表面改質後については、
表面部より1.5mm深さで測定した。また、実施例1
〜6について、母材と改質部についてビッカース硬度
(加重100g)を測定した。その結果を図6に示す。
【0032】 (表1)表面改質条件No. 材質 鋳造材 回転数 送り速度 摩擦圧力 (rpm) (mm/秒) (MPa) 実施例1 ADC12 タ゛イカスト材 800 0.2 25 実施例2 ADC12 タ゛イカスト材 800 0.5 30 実施例3 AC4C 重力鋳造材 400 0.2 25 実施例4 AC4C 重力鋳造材 800 0.2 30 実施例5 AC7A 重力鋳造材 400 0.2 25 実施例6 AC7A 重力鋳造材 800 0.2 30
【0033】 (表2)表面改質前後の平均結晶粒径、析出物の平均径、平均円形度No. 平均結晶粒径 析出物の平均径 平均円形度 (μm) (μm) (%) 改質後 改質前 粒径比 改質後 改質前 平均径比 改質後 改質前 (A) (B) (A/B) (C) (D) (D/C) (E) (F) 実施例1 3 10 0.33 3 9 0.33 82 50 実施例2 4 10 0.4 4 9 0.44 85 52 実施例3 5 14 0.35 1 5 0.2 81 70 実施例4 4 10 0.4 2 8 0.25 85 72 実施例5 5 13 0.38 1 3 0.33 85 52 実施例6 6 14 0.42 1 6 0.16 88 55
【0034】表2から、実施例1、2の(JIS)AD
C12組成のダイカスト材は、表面改質によって改質部
の組織が微細化され、改質後の組織の平均結晶粒径は3
〜4μmであり、改質前の平均結晶粒径10μmの0.
33〜0.4であった。また、析出物の平均径は改質後
3〜4μmであり、改質前の9μmの0.33〜0.4
4あった。さらに、結晶粒の平均円形度は改質後82〜
85%であり、改質前は50〜52%であった。
【0035】また、表2から、実施例3、4の(JI
S)AC4C組成の重力鋳造材は、表面改質によって改
質部の組織が微細化され、改質後の組織の平均結晶粒径
は4〜5μmであり、改質前の平均結晶粒径10〜14
μmの0.35〜0.4であった。また、析出物の平均
径はは改質後1〜2μmであり、改質前の5〜8μmの
0.2〜0.25あった。さらに、結晶粒の平均円形度
は改質後81〜85%であり、改質前は70〜72%で
あった。
【0036】また、表2から、実施例5、6の(JI
S)AC7A組成の重力鋳造材は、表面改質によって組
織が微細化され、改質後の組織の平均結晶粒径は、5〜
6μmであり、改質前の平均結晶粒径13〜14μmの
0.38〜0.42であった。また、析出物の平均径は
は改質後1μmであり、改質前の3〜6μmの0.16
〜0.33であった。さらに、結晶粒の平均円形度は改
質後85〜88%であり、改質前は52〜55%であっ
た。
【0037】図6のビッカース硬度測定結果から、実施
例1、2の(JIS)ADC12組成のダイカスト材、
実施例3、4の(JIS)AC4C組成の重力鋳造材、
実施例5、6の(JIS)AC7A組成重力鋳造材何れ
も、表面改質後にビッカース硬度(荷重100g)が高
くなっており、改質部2bが形成されていた。
【0038】(実施例7)(JIS)AC4C組成でダ
イカスト法により鋳造した。そして、図2の突起部1b
を有するロッド1で表面改質を行った。なお条件は、ロ
ッド1の突出部1bの直径を15mm、突起部の長さを
2mm、回転数1500rpm、送り速度0.5mm/
秒、摩擦圧力25MPaとした。表面改質後の金属組織
写真を、図7(a)のロッド送り方向断面図、および図
7(b)のロッド送り直角方向断面図として示す。
【0039】図7(a)および図7(b)から、鋳造材
2には、表面部2aに組織が微細化された改質部2bが
形成されていることがわかる。また、表面改質により母
材中の空孔は押潰または排出されるが、排出されない場
合は図7(b)の空孔2dのように無害な程度に微小と
なる。
【0040】(実施例8)(JIS)AC4C組成でダ
イカスト法により鋳造した。そして、図5の突起部1b
を有し、角度(θ)が3°後傾するロッド1で表面改質
を行った。なお条件は、角度(θ)を3°付与する以外
は実施例7と同じ条件で表面改質を行った。表面改質後
の金属組織写真を、図8(a)のロッド送り方向直角断
面図、および図8(b)のロッド送り方向縦断面図とし
て示す。
【0041】図8(a)および図8(b)から、角度
(θ)が3°後傾するロッド1で表面改質を行うこと
で、鋳造材2には、表面部2aに組織が微細化された改
質部2bが形成されていることがわかる。また、後傾す
るロッド1により母材中の空孔が押圧または排出され、
図8(b)では空孔が無くなっている。
【0042】(実施例9)図9は、自動車用シリンダヘ
ッドの触火面を含む要部断面図である。図9で、シリン
ダヘッド12は、シリンダブロック13の上部にガスケ
ット17を介して取り付けられ、シリンダヘッド12、
シリンダブロック13、ピストン14間で燃焼室18を
形成している。シリンダヘッド12には、各シリンダ
(複数は図示せず)それぞれ吸気ポート(図示せず)お
よび排気ポート12d、内部に水冷ジャケット12cな
どが形成されている。そして、吸気ポートおよび排気ポ
ート12dにはそれぞれ吸気バルブ(図示せず)および
排気バルブ15が、また吸気バルブシート(図示せず)
および排気バルブシート19が装着されている。これら
のバルブシートが上述の吸気バルブおよび排気バルブ1
5の弁座を構成している。また、シリンダヘッド12に
は燃料噴射ノズル16が装着され、その先端部が燃焼室
18に突出している。吸気ポートより吸気を燃焼室に供
給し、燃料噴射ノズル16で燃料を供給して爆発・燃焼
させ、排気ポート12dで燃焼室の排気を行っている。
そして、シリンダヘッド12の触火面12aは、燃焼室
の燃焼により高温、高圧に曝される。
【0043】(JIS)AC4C組成で重力鋳造法によ
り図9のシリンダヘッド12を鋳造した。そして、シリ
ンダヘッド12の触火面12aに対し、図5のロッド1
に突起部1bを有し、突出部1bの直径を15mm、突
起部の長さを2mm、後傾角(θ)3°で表面改質を行
った。なお条件は、回転数1500rpm、送り速度
0.5mm/秒、摩擦圧力25MPaとした。
【0044】表面改質を行った結果、表面部12aに組
織が微細化された改質部12bが形成されていた。シリ
ンダヘッド12の触火面12bは燃焼ガスに曝されまた
吸気と排気の熱サイクルのため、シリンダヘッド12の
吸気弁と排気弁の弁間部が熱疲労のため割れが発生する
おそれがあるが、本発明の表面改質を自動車用シリンダ
ヘッドに適用して、耐熱性が向上できる。
【0045】
【発明の効果】本発明の金属材の表面改質方法によれ
ば、簡易な手段で金属材の表面部の組織を微細化すると
共に表面部に介在する空孔を減少して、機械的性質や耐
熱性が向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属材の表面改質方法に用いる表面改
質装置の一例の模式図である。
【図2】好ましい実施の形態におけるロッド1の一例を
示す部分断面図である。
【図3】突起部の先端部を拡径としたロッドのもう一つ
の例を示す部分断面図である。
【図4】突起部の先端部に1つ以上のリング状の膨径部
を設けたロッドロッドのもう一つの例を示す部分断面図
である。
【図5】ロッドを進行方向に角度(θ)で後傾しつつ移
動させる表面改質装置の一例の模式図である。
【図6】実施例1〜8の母材と改質部についてビッカー
ス硬度(加重100g)を測定した結果を示す図であ
る。
【図7】実施例7の表面改質後の金属組織写真であり、
(a)はロッド送り方向断面図、(b)はロッド送り直
角方向断面図である。
【図8】実施例8の表面改質後の金属組織写真であり、
(a)はロッド送り方向断面図、(b)はロッド送り直
角方向断面図である。
【図9】自動車用シリンダヘッドの触火面を含む要部断
面図である。
【符号の説明】
1:ロッド、1a:押圧面、1b:突出部、1c:膨径
部、1d:拡径、1e:長さ、1f:先端、1i:膨径
部、2:金属材、2a:表面部、2b:改質部、2d:
空孔、12:シリンダブロック、12a:触火面、12
b:改質部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 650 C22F 1/00 650A 651 651B B23K 103:10 Fターム(参考) 3G024 AA02 EA01 FA00 FA04 GA01 GA06 GA16 HA07 4E067 AA05 BG00 DA10 EA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材より高融点および高硬度のロッド
    を回転して前記金属材の表面部を押圧しつつ移動させ、
    前記金属材の表面部を塑性変形自在となる温度まで加熱
    すると共に攪拌し、もって前記金属材が冷却後に前記表
    面部の組織を微細化することを特徴とする金属材の表面
    改質方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の金属材の表面改質方法
    において、前記ロッドは先端に突起部を有することを特
    徴とする金属材の表面改質方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の金属材
    の表面改質方法において、前記ロッドの突起部の長さを
    0.1〜10mmとすることを特徴とする金属材の表面
    改質方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3何れか1項に記載
    の表面改質方法において、前記ロッドを進行方向に後傾
    しつつ移動させることを特徴とする金属材に表面改質方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の表面改質方法において、
    前記ロッドの後傾角が1〜10°であることを特徴とす
    る金属材の表面改質方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5何れか1項に記載
    の金属材の表面改質方法において、前記金属材がアルミ
    ニウム合金であることを特徴とする金属材の表面改質方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の金属材の表面改質方法
    において、前記アルミニウム合金の表面部の平均結晶粒
    径が改質前の0.5以下、析出物の平均径が改質前の
    0.5以下、かつ析出物の平均円形度が0.8以上とな
    ることを特徴とする金属材の表面改質方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7何れか1項に記載
    の金属材の表面改質方法において、前記表面部が自動車
    用シリンダヘッドの触火面であることを特徴とする金属
    材の表面改質方法。
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