JP4605038B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関(以下、エンジン)に燃料を噴射する燃料噴射装置に関するものであり、特にインジェクタのバラツキを補正する技術に関する。
(従来の技術)
インジェクタは、出荷時にエンジンの筒外において測定したインジェクタの噴射率に基づく「インジェクタ個別データ」をコード表に記憶させ、そのコード表をインジェクタに添付している。
具体的には、出荷時にエンジンの筒外において「噴射開始遅れTd」、「噴射終了遅れTe」および「数点の噴射量Q」を計測し、設計中央値からのバラツキを通電時間等に換算してQRコード等のコード表に記憶させ、そのコード表をインジェクタに添付している。
インジェクタが搭載される車両では、インジェクタに添付されたコード表からインジェクタの「インジェクタ個別データ」を読み込み、制御装置に記憶させる。
制御装置は、記憶した「インジェクタ個別データ」に基づいてインジェクタのバラツキ補正を行う補正手段を備える。
この補正手段は、エンジンの運転状態に応じた制御パラメータを「インジェクタ個別データ」に基づいて補正して、インジェクタの噴射特性を略設計中央値(具体的には、設計中央値の±適正バラツキ範囲内)に補正するものである(例えば、特許文献1参照)。
(従来技術の問題点)
近年、エンジン振動およびエンジン騒音の防止、排気ガスの浄化、エンジン出力と燃費を高い次元で両立させる目的で、高精度な噴射制御が求められている。特に、1サイクル中に複数回の燃料噴射を実施するマルチ噴射においては、非常に高精度な噴射制御が求められている。
そこで、上記のバラツキ補正を実施して、インジェクタの噴射バラツキを補正しているが、エンジンに実装した状態において略設計中央値に一致する正確な噴射特性を得ることができなかった。
特開2003−227393号公報
発明者は、筒外と筒内でバラツキの傾向が変わることを見いだした。即ち、筒外で得た「インジェクタ個別データ」からそのまま「バラツキ補正値」を求めると、筒内では筒内圧Pcylの影響により過補正になり、噴射特性が設計中央値からズレる現象が生じる場合が存在することを見いだした。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、インジェクタのバラツキデータを筒外において測定するものであっても、筒内において略設計中央値に一致する正確な噴射特性が得られる燃料噴射装置の提供にある。
〔請求項1の手段〕
請求項1の手段を採用する燃料噴射装置の補正手段は、インジェクタ個別データに基づいてシート径Dnsを算出し、筒内圧Pcylとシート径Dnsとに基づいて、筒内においてニードルがリフトを開始する制御室の圧力である筒内開弁圧Popn(1)を求め、開弁圧Popnと噴射開始遅れTdの関係が「開弁圧Popnの上昇幅ΔPが同じなら、開弁圧Popnが高い方の噴射開始遅れTdの変化差ΔT1が、開弁圧Popnが低い方の噴射開始遅れTdの変化差ΔT2より小さくなる特性」を用いて筒内開弁圧Popn(1)から筒内噴射開始遅れTd(1)を求め、さらに、筒外で測定した筒外噴射開始遅れTd(0)と前記筒内噴射開始遅れTd(1)とから、インジェクタの噴射期間の筒内外差ΔTdを、ΔTd={Td(1)−Td()}×2にて求め、これをインジェクタへの通電期間の補正値とするため、筒内において略設計中央値に一致する正確な噴射特性を得ることができる。
即ち、インジェクタのバラツキデータを筒外において測定しても、筒内において略設計中央値に一致する正確な噴射特性を得ることができ、高精度の噴射制御を実施できる。
なお、本発明において「インジェクタ個別データ」の元となるインジェクタの「噴射率」とは、
・噴射開始の指令を行ってから(駆動電流のON)、実際にインジェクタが噴射を開始するまでの「噴射開始遅れTd」、
・噴射終了の指令を行ってから(駆動電流のOFF)、実際にインジェクタが噴射を終了するまでの「噴射終了遅れTe」、
・噴射開始指令を行ってから、あるいは噴射開始してからの所定時期(1つまたは複数時期)における「噴射量Q」、
・噴射中の「最大噴射率Qd」、
・噴射中の「噴射率波形」など、「噴射率」を計測することで得られる数値である。
そして、「インジェクタ個別データ」は、「噴射率」に関わる数値から直接、あるいは間接的に導き出されるデータである。
請求項2の手段〕
請求項2の手段を採用する燃料噴射装置の補正手段は、筒内開弁圧Popn(1)を加味して目標噴射量Qのバラツキ補正値を求める。
このように、筒内圧Pcylに応じて変化する筒内開弁圧Popn(1)を加味して目標噴射量Qを求めるため、筒内において正確な目標噴射量を得ることができる。
請求項3の手段〕
請求項3の手段を採用する燃料噴射装置は、1サイクル中に燃料噴射を複数回に分けて行うマルチ噴射を実行するものである。
上述したように、本発明はインジェクタのバラツキを補正して、筒内において略設計中央値に一致する非常に高精度な噴射制御が実施できる。このため、マルチ噴射に適用することにより、非常に高精度なマルチ噴射制御を実施でき、エンジン振動およびエンジン騒音の防止、排気ガスの浄化、エンジン出力と燃費を高い次元で両立させることができる。
請求項4の手段〕
請求項4の手段を採用する燃料噴射装置は、インジェクタへの燃料供給圧Pcに生じる脈動を加味して筒内開弁圧Popn(1)を求めるものである。
このように、筒内開弁圧Popn(1)に脈動が加味されるため、マルチ噴射に伴う脈動の影響を補正することができ、筒内において略設計中央値に一致する非常に高精度なマルチ噴射制御を実施できる。
最良の形態1の燃料噴射装置は、内燃機関の筒外で測定したインジェクタの噴射率に基づくインジェクタ個別データを用いて、インジェクタのバラツキ補正を行う補正手段を備える。
この燃料噴射装置は、内燃機関の筒内圧Pcylを検出あるいは推定あるいは所定の値に設定する筒内圧設定手段を備える。
そして、補正手段は、インジェクタ個別データに、筒内圧Pcylを加味して筒内バラツキ補正値を求めるものである。
本発明をコモンレール式燃料噴射装置に適用した実施例1を図1〜図16を参照して説明する。
(実施例1の構成)
コモンレール式燃料噴射装置の構成を図2を参照して説明する。
コモンレール式燃料噴射装置は、例えばディーゼルエンジン(以下、エンジン:図示しない)に燃料噴射を行うシステムであり、コモンレール1、インジェクタ2、サプライポンプ3、制御装置4等によって構成される。なお、制御装置4は、ECU(エンジン制御ユニット)4aとEDU(駆動ユニット)4bで構成されるものであり、EDU4bはECU4aのケース内に内蔵されるものであっても良い。
エンジンは、吸入・圧縮・爆発・排気の各工程を連続して行う気筒を複数備えたものであり、図2では一例として4気筒エンジンを想定してインジェクタ2が4つの例を示すが、他の気筒数のエンジンに対応させても良い。
コモンレール1は、インジェクタ2に供給する高圧燃料を蓄圧する蓄圧容器であり、高圧に加圧されたコモンレール圧(インジェクタ2への燃料供給圧に相当する)Pcが蓄圧されるように燃料配管(高圧燃料流路)5を介して高圧燃料を圧送するサプライポンプ3の吐出口と接続されている。また、コモンレール1には、各インジェクタ2へ高圧燃料を供給する複数のインジェクタ配管6が接続されている。
インジェクタ2からのリーク燃料は、燃料還流路(リーク配管)7を経て燃料タンク8に戻される。また、コモンレール1から燃料タンク8への燃料還流路(リリーフ配管)7には、プレッシャリミッタ9が取り付けられている。このプレッシャリミッタ9には、コモンレール1内の燃料圧が限界設定圧を超えた際に開弁して、コモンレール1の燃料圧を限界設定圧以下に抑える圧力安全弁の機能と、ECU4aの指示によってコモンレール圧Pcを急速に減圧する減圧弁の機能とが設けられている。
インジェクタ2は、エンジンの各気筒毎に搭載されて燃料を各気筒内に噴射供給するものであり、コモンレール1より分岐する複数のインジェクタ配管6の下流端に接続されて、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料を各気筒に噴射供給する。なお、インジェクタ2の詳細は後述する。
サプライポンプ3は、コモンレール1へ高圧燃料を圧送する燃料ポンプであり、燃料タンク8内の燃料をサプライポンプ3へ吸引するフィードポンプと、このフィードポンプによって吸い上げられた燃料を高圧に圧縮してコモンレール1へ圧送する高圧ポンプとを搭載しており、フィードポンプおよび高圧ポンプは共通のカムシャフト11によって駆動される。なお、このカムシャフト11は、エンジンのクランク軸等によって回転駆動されるものである。
また、サプライポンプ3には、高圧ポンプに吸引される燃料の量を調整する吸入調量弁(SCV)が搭載されており、この吸入調量弁がECU4aによって調整されることにより、コモンレール圧Pcが調整されるようになっている。
ECU4aには、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(ROM、SRAMまたはEEPROM、RAM等のメモリ)、入力回路、出力回路、電源回路、インジェクタ駆動回路およびポンプ駆動回路等の機能を含んで構成されている周知構造のマイクロコンピュータが設けられている。そして、ECU4aに読み込まれたセンサ類の信号(エンジンパラメータ:乗員の運転状態、エンジンの運転状態等に応じた信号)に基づいて各種の演算処理を行うようになっている。
EDU4bは、ECU4aから与えられる制御信号に応じて、インジェクタ2およびプレッシャリミッタ9に駆動電流を与える駆動回路である。
なお、ECU4aには、コモンレール圧Pcを検出するコモンレール圧センサ21の他に、アクセル開度を検出するアクセルセンサ、エンジン回転数を検出する回転数センサ、エンジンの冷却水温度を検出する水温センサなど、種々のセンサが接続されている。
(インジェクタ2の構造説明)
次に、インジェクタ2の基本構造を図3、図4を参照して説明する。
インジェクタ2は、コモンレール1から供給される高圧燃料をエンジンの気筒内に噴射するものであり、コモンレール圧Pcが流入通路31(インオリフィスが配置された燃料通路)を介して与えられるとともに、排出通路32(アウトオリフィスが配置された燃料通路)を介して排圧される制御室33を具備し、排出通路32を電磁弁34(電動弁の一例)によって開閉して、制御室圧力(制御室33内の圧力)Pccが開弁圧Popnに低下するとニードル35が上昇して燃料を噴射するノズル36を有する2ウェイバルブ型インジェクタである。
インジェクタ2のハウジング37(例えば、ノズルホルダ)には、コマンドピストン38を上下方向(ニードル35の開閉弁方向)に摺動自在に支持するシリンダ41、コモンレール1から供給された高圧燃料をノズル36側および流入通路31側へ導く高圧燃料通路42、および高圧燃料を低圧側へ排出する排圧燃料通路43等が形成されている。
コマンドピストン38は、シリンダ41内に挿入され、プレッシャピン44を介してニードル35に連接されている。
プレッシャピン44は、コマンドピストン38とニードル35との間に介在され、プレッシャピン44の周囲には、ニードル35を下方(閉弁方向)へ付勢するスプリング45が配置されている。
制御室33は、シリンダ41の上側(電磁弁34側)に形成され、コマンドピストン38の上下移動に応じて容積が変化する。
流入通路31は、高圧燃料通路42から供給される高圧燃料を減圧する入口側の燃料絞りであり、高圧燃料通路42と制御室33は流入通路31を介して連通する。
排出通路32は、制御室33の上側に形成され、制御室33から排圧燃料通路43(低圧側)に排出される燃料を絞る出口側の燃料絞りであり、制御室33と排圧燃料通路43は排出通路32を介して連通する。
電磁弁34は、通電(ON)されると電磁力を発生するソレノイド46と、このソレノイド46の発生する電磁力によって上方(開弁方向)へ磁気吸引されるバルブ47と、バルブ47を下方(閉弁方向)へ付勢するリターンスプリング48とを備える。
例えば、バルブ47は排出通路32を開閉するボール弁47a(符号、図4参照)を備えるものであり、ソレノイド46がOFFの状態では、リターンスプリング48の付勢力によってバルブ47が下方に押し付けられ、ボール弁47aが排出通路32を塞ぐ。ソレノイド46がONの状態では、リターンスプリング48の付勢力に抗してバルブ47が上方に移動し、ボール弁47aが着座面から上方へリフトして排出通路32が開かれる。
インジェクタ2のハウジング37(例えば、ノズルボディ)には、ニードル35を上下方向(開閉方向)へ摺動自在に支持する摺動孔51と、高圧燃料通路42に連通しており、ニードル35の外周に環状に設けられたノズル室52と、ニードル35が閉弁時に着座する円錐状の弁座53と、高圧燃料を噴射するための複数の噴孔54とが形成されている。この噴孔54は、ニードル35と弁座53とが着座時に当接する着座シート55(符号、図4参照)のシート径Dnsより内側に穿設されている。
ニードル35は、摺動孔51に保持される摺動軸部35aと、この摺動軸部35aの下部に形成される受圧面35bと、この受圧面35bより下方へ伸びる小径軸状のシャフト35cと、弁座53に着座および離座して噴孔54を開閉する円錐弁35dとから構成され、摺動軸部35aがノズル室52と低圧側(プレッシャピン44の周囲)との間をシールしながら軸方向へ往復動可能に設けられている。
ニードル35の先端の円錐弁35dは、上側の円錐台部と下側の円錐先端部とから構成され、その境界部に着座シート55が形成される。円錐台部の広がり角度は、弁座53の広がり角度より小さいものであり、円錐先端部の広がり角度は、弁座53の広がり角度より大きいものである。
つまり、円錐弁35dが弁座53に着座する際は、円錐弁35dの着座シート55が弁座53に当接してノズル室52と噴孔54との連通を遮断するものである。
(インジェクタ2の作動説明)
次に、インジェクタ2の基本動作を、図5、図6を参照して説明する。
(1)インジェクタ2の停止中は、電磁弁34の通電が停止されて、バルブ47が排出通路32を閉じて、制御室33の圧力が高圧に保たれる。これにより、ニードル35が弁座53に押し付けられて、ノズル室52と噴孔54が遮断された状態となっており、噴孔54から燃料の噴射は行われない。
(2)ECU4aの噴射開始の指示(噴射指令ON)により、EDU4bから電磁弁34に駆動電流が与えられると、ソレノイド46がバルブ47を磁気吸引する。バルブ47がリフトアップを開始すると、排出通路32が開いて、流入通路31で減圧された制御室33の圧力が低下を開始する。
(3)制御室33の圧力が開弁圧Popnに低下すると、ニードル35が上昇を開始する。ニードル35が弁座53から離座すると、ノズル室52と噴孔54とが連通し、ノズル室52に供給された高圧燃料が噴孔54から噴射する(噴射開始の指示から実際に噴射を開始するまでの期間を噴射開始遅れTdと称す)。
ニードル35の上昇に従い、噴射率が上昇する。噴射中に噴射率が最大噴射率に到達する場合は、それ以上噴射率は上昇せず、噴射波形は台形形状となる。
ここで、インジェクタ2は、最大噴射率に到達後もニードル35が上昇を続けるフライングニードルタイプである。
(4)ECU4aの噴射停止の指示(噴射指令OFF)により、EDU4bから電磁弁34に与えられていた駆動電流が停止されると、ソレノイド46がバルブ47の磁気吸引を停止して、そのバルブ47がリフトダウンを開始する。そして、電磁弁34のバルブ47が排出通路32を閉じると、制御室33の圧力が上昇を開始する。制御室33の圧力が閉弁圧まで上昇すると、ニードル35が下降を開始する。
(5)ニードル35が下降して、ニードル35が弁座53に着座すると、ノズル室52と噴孔54の連通が遮断されて、噴孔54からの燃料噴射が停止し(駆動信号停止から噴射停止までを噴射終了遅れTeと称す)、上記(1)の状態に戻る。
(噴射制御の説明)
次に、ECU4aによる燃料噴射制御について説明する。
この実施例1では、エンジンの運転状態に応じて、1サイクル中に複数回の燃料噴射(マルチ噴射)を実施し、エンジン振動およびエンジン騒音の防止、排気ガスの浄化、エンジン出力と燃費を高い次元で両立させるものであり、ECU4aは、燃料の各噴射毎に、ROMに記憶されたプログラム(マップ等)と、RAMに読み込まれたエンジンパラメータとに基づいて、現運転状態に応じた目標噴射タイミングと目標噴射量を求め、その目標噴射タイミングでインジェクタ2から燃料噴射を開始させるとともに、インジェクタ2から目標噴射量を噴射させるようにインジェクタ2の指令信号の発生時期(インジェクタ駆動電流のON/OFF時期)を算出するように設けられている。
(実施例1の背景)
燃料噴射装置に搭載される各インジェクタ2には、QRコード等のコード表によって「インジェクタ個別データ」が添付されている。
この「インジェクタ個別データ」は、出荷時にエンジンの筒外において測定したインジェクタ2の噴射率に基づく「インジェクタ・バラツキ・データ」である。
ECU4aは、車両搭載時に各インジェクタ2に添付されたコード表から各インジェクタ2の「インジェクタ個別データ」を読み込み、記憶装置に記憶する。
ECU4aは、記憶した「インジェクタ個別データ」に基づいてインジェクタ2のバラツキ補正を行う補正手段を備えている。
この補正手段は、エンジンの運転状態に応じた燃料噴射のための制御パラメータを「インジェクタ個別データ」に基づいて補正して、インジェクタ2の噴射特性を略設計中央値に補正する。
ここで、エンジン振動およびエンジン騒音の防止、排気ガスの浄化、エンジン出力と燃費を高い次元で両立させる目的で、インジェクタ2には高精度な噴射制御が求められている。特に、マルチ噴射においては、非常に高精度な噴射制御が求められる。
そこで、ECU4aは、各インジェクタ2から略設計中央値に一致する正確な噴射特性が得られるように、各インジェクタ2の噴射バラツキを補正している。
しかし、エンジンに実装した状態においては、略設計中央値に一致する正確な噴射特性を得ることができない場合があった。
発明者は、筒外と筒内でバラツキの傾向が変わることを見いだした。即ち、筒外で得た「インジェクタ個別データ」からそのまま「バラツキ補正値」を求めると、エンジンの運転中は筒内圧Pcylの影響により過補正になり、噴射特性が略設計中央値からズレる現象が生じる場合が存在することを見いだした。
具体的に従来の技術は、筒外で得た「インジェクタ個別データ」に基づいて噴射補正を行い、筒外において噴射特性が略設計中央値となるように補正するものであった。
先ず、筒内においてインジェクタ2が噴射を開始する場合は、図7(a)、(b)に示すように、着座シート55の内側に、筒内圧Pcylが加わることで、ニードル35に上向きの力が加わり、筒外と筒内で噴射特性が変化する。
これによって、図8に示すように、開弁圧Popnが、筒外値Popn(0)→筒内値Popn(1)に上昇する。この結果、ニードル35のリフト開始時期が早まり、その結果、噴射開始遅れTdが筒外値Td(0)から筒内値Td(1)に短くなる。また、ニードル35の着座時期が遅れることになり、噴射終了遅れTeが筒外値Te(0)から筒内値Te(1)に長くなる。
即ち、筒内圧Pcylの影響により、噴射開始時期が早くなるとともに、噴射終了時期が遅くなる現象が生じる。
同様に、筒内においてインジェクタ2が噴射を行う場合は、図7(c)に示すように、ノズル36に供給される燃料圧Pnzlと筒内圧Pcylの差圧が筒外より小さくなる。 これによって、図8に示すように、最大噴射率が筒外値Qmax(0)より筒内値Qmax(1)に低下する。
(具体的な課題の説明)
次に、図9を参照して、筒外と筒内において、バラツキ補正値が不適切(過補正)になる例を説明する。
例えば、3つのインジェクタ2の噴射開始遅れTdのバラツキが、個体A、B、Cであったとする。なお、各インジェクタ2は、無調整であったとしても、バラツキの範囲が「無調整時バラツキ幅」内に納まるように設けられている。
従来の技術における「補正手段」は、図9の二点鎖線左側に示すように、筒外において「噴射開始遅れTd」を略設計中央値の調整バラツキ幅内に補正するものである。このため、個体A、B、Cの補正量が補正量A’、B’、C’となる。
しかし、筒内では、筒内圧Pcylの影響により、バラツキが縮小する傾向になるため、図9の二点鎖線右側に示すように、筒内において補正量A’、B’、C’の補正量を加えると、個体B、Cのように過補正になる場合が存在し、噴射精度の悪化を招いていた。
(実施例1の特徴)
そこで、実施例1のECU4aは、インジェクタ2の個体バラツキに関係なく、筒内圧Pcylの影響によって変化してしまう噴射率と噴射開始時期と噴射終了時期の補正を行う第1補正機能と、インジェクタ2の個体バラツキを要因として筒内圧Pcylの影響によって変化してしまう噴射率と噴射開始時期と噴射終了時期の補正を行う第2補正機能とを同時に果たす筒内圧補正手段を備える。
この筒内圧補正手段は、上述した、補正手段(プログラム)の一部であり、「インジェクタ個別データ」に「筒内圧Pcyl」を加味して筒内外で変化する噴射特性のバラツキを適正値に補正するものである。
なお、ECU4aは、少なくても筒内圧補正手段のために、筒内圧Pcylを検出あるいは推定あるいは所定の値に設定する筒内圧設定手段を備えている。
次に、筒内圧補正手段について説明する。
先ず、インジェクタ2の個体バラツキと、筒内圧Pcylとの関係により、噴射特性が変化する要因を推定する。
(推定要因1)
開弁圧Popnの上昇による噴射開始遅れTdの感度の低下の要因を推定する。
上述したように、筒内では、ニードル35が筒内圧Pcylのアシストを受けるため、開弁圧Popnの絶対値が上昇し、噴射開始遅れTdのバラツキ感度が縮小する。
具体的には、図10に示すように、開弁圧Popnの上昇幅ΔPが同じなら、開弁圧Popnが高い方の噴射開始遅れTdの変化差ΔT1が、開弁圧Popnが低い方の噴射開始遅れTdの変化差ΔT2より小さくなる。
(推定要因2)
シート径Dnsのバラツキの影響による噴射開始遅れTdの変化を推定する。
筒外では、シート径Dnsが大きいと、単に開弁圧Popnが小さくなり、それに従い噴射開始遅れTdが大きくなり、噴射量Qが小さくなる。
しかし、筒内では、図11(a)に示すようにシート径Dnsが小さいと筒内圧Pcylによるニードル35のアシスト量が小さくなり、逆に、図11(b)に示すようにシート径Dnsが大きいと筒内圧Pcylによるニードル35のアシスト量が大きくなる。
即ち、次の表1に示す関係となる。
Figure 0004605038
(推定要因3)
噴射流量Q’0、噴射流量バラツキΔQ’0、噴射率Q’噴射率バラツキΔQ’とした場合における、噴射流量バラツキΔQ’0による噴射率Q’の変化を推定する。
筒外は、図12(a)に示すように、噴射空間は大気圧(Pnzl=0)であるため、ノズル36に供給される燃料圧Pnzlと大気圧の差圧が大きい。
しかし、筒内では、図12(b)に示すように、噴射空間は筒内圧Pcylであるため、ノズル36に供給される燃料圧Pnzlと筒内圧Pcylの差圧が筒外より小さくなる。
ここで、
Q’=Q’0×√(Pnzl−Pcyl)
であるから、
Q’+ΔQ’=(Q’0+ΔQ’0)×√(Pnzl−Pcyl)
ΔQ’=ΔQ’0×√(Pnzl−Pcyl)
となり、噴射流量バラツキΔQ’0に対する噴射率バラツキΔQ’の感度は、筒外の方が大きい。なお、数式中の√は、括弧内にかかるものである。
具体的には、個体A、Bの噴射流量Q’0のバラツキは、図13に示すように、筒外よりも筒内の方が小さくなる。即ち、筒内では、個体A、B共に噴射率Q’が減少するが、その差が縮まる。なお、燃料温度等により噴射流量Q’0自体が筒外と筒内で変化する場合も、個体差感度が小さくなる方向へ変化する。
(実施例1の具体的な構成)
各インジェクタ2には、上述したように、QRコード等のコード表によって「インジェクタ個別データ」が添付されている。
この「インジェクタ個別データ」は、出荷時にエンジンの筒外において測定したインジェクタ2の噴射率に基づく「インジェクタ・バラツキ・データ」である。
具体的に、インジェクタ2は、出荷時に、筒外にて数点、コモンレール圧Pc、インジェクタ通電期間を変え、図14(a)、(b)に示すように、インジェクタ2の各個体毎の噴射量Q、噴射開始遅れTd、噴射終了遅れTe、噴射率Qdを計測し、計測データと設計中央値との差(バラツキ度合)が求められ、そのバラツキデータがQRコード等のコード表としてインジェクタ2に添付される。
ECU4aは、車両搭載時に各インジェクタ2に添付されたコード表から各インジェクタ2の「インジェクタ個別データ」を読み込み、記憶装置に記憶する。
具体的には、コード表から読み込んだ噴射量Q、噴射開始遅れTd、噴射終了遅れTe、噴射率Qd等のバラツキから、シート径Dns、オリフィス流量Qor(排出通路32を介して制御室33から流出される燃料の流出量)、バルブリフトLtwv(バルブ47の着座状態から最大リフトまでのリフト量)等のバラツキを次の[数1]の如く推定し、記憶装置に記憶する。
Figure 0004605038
なお、上記[数1]におけるA行列は、感度検討等により求めた設計値である。
(筒内圧補正手段の説明)
ECU4aの筒内圧補正手段は、インジェクタ2の噴射毎に次のバラツキ補正の演算を行う。
<第1ステップ>
シート径Dnsから筒内開弁圧Popn(1)を求める(開弁圧算出手段の機能に相当する)。
筒内開弁圧Popn(1)は、次の[数2]から求める。
Figure 0004605038
<第2ステップ>
上記で求めた筒内開弁圧Popn(1)と、オリフィス流量Qorの関係とから、筒内噴射開始遅れTd(1)を求める。
具体的には、図15に示すマップと、筒内開弁圧Popn(1)とオリフィス流量Qorの関係から筒内噴射開始遅れTd(1)を求める。
<第3ステップ>
上記<第2ステップ>で求めた筒内噴射開始遅れTd(1)の2倍を、インジェクタ噴射期間Tに加算する(図16参照)。
即ち、「インジェクタ噴射期間Tの筒内外差ΔTd」={Td(1)−Td(0)}×2として求める。
<第4ステップ>
次の[数3]から、噴射率の筒内外差ΔQdを求める。なお、この式中において筒内噴射率Qd、筒外噴射率Qd0とする(図16参照)。
Figure 0004605038
そして、求めた「インジェクタ通電期間の筒内外差ΔTd」と「噴射率の筒内外差ΔQd」とを用いて噴射量の補正値を算出する。
具体的には、次の[数4]に基づいて噴射量の補正値を算出する。なお、この式中において筒内噴射量Q、筒外噴射量Q0とする。
Figure 0004605038
(筒内噴射バラツキの補正フローの説明)
ECU4aにおける具体的な筒内噴射バラツキの補正の流れを、図1に示すブロック図を参照して説明する。
ステップS1において、燃料噴射毎に算出される目標噴射量を読み込む。
ステップS2において、コモンレール圧Pc、筒内圧Pcyl、シート径Dnsの読み込みを行う。なお、筒内圧Pcylは推定値でも良いし、実際に筒内圧センサによって検出した値であっても良い。
ステップS3において、上述した<第4ステップ>により、噴射量の補正値を算出する。
ステップS4において、圧力脈動を算出する。
ステップS5において、上述した<第1ステップ>により、筒内開弁圧Popn(1)を算出する。
ステップS6において、オリフィス流量Qorのバラツキを読み込む。
ステップS7において、上述した<第2ステップ>により、筒内噴射開始遅れTd(1)を算出する。
ステップS8において、バルブリフトLtwvのバラツキを読み込む。
ステップS9において、上述した<第3、第4ステップ>に基づきインジェクタ通電期間(開弁時間)の補正値を求める。
ステップS10において、上記<第2ステップ>で求めた筒内噴射開始遅れTd(1)に基づいてインジェクタ2の指令信号の発生時期(インジェクタ駆動電流のON/OFF時期)の補正値を求める。
(実施例1の効果)
この実施例1に示すコモンレール式燃料噴射装置は、上述したように、筒外の測定により得られた「インジェクタ個別データ」に「筒内圧Pcyl」を加味して筒内バラツキ補正値を求めて、目標噴射量およびインジェクタ2の指令信号の発生時期(インジェクタ駆動電流のON/OFF時期)を補正するため、筒内において略設計中央値に一致する正確な噴射特性を得ることができる。
即ち、インジェクタ2のバラツキデータを筒外において測定しても、筒内において略設計中央値に一致する正確な噴射特性を得ることができ、非常に高い精度の噴射制御を実施できる。
また、筒外の測定により得られた「インジェクタ個別データ」に「筒内圧Pcyl」を加味してインジェクタ2のバラツキを補正することで、非常に高精度な噴射制御が実施できるため、マルチ噴射に適用することにより、非常に高精度なマルチ噴射制御を実施でき、エンジン振動およびエンジン騒音の防止、排気ガスの浄化、エンジン出力と燃費を高い次元で両立させることができる。
さらに、インジェクタ2に与えられるコモンレール圧Pcに生じる脈動を加味して筒内開弁圧Popn(1)を求め、その筒内開弁圧Popn(1)に基づいて「筒内圧Pcyl」を加味したバラツキ補正を行うものであるため、マルチ噴射に伴う脈動の影響を補正することができ、筒内において略設計中央値に一致する非常に高精度なマルチ噴射制御を実施できる。
[変形例]
上記の実施例では、マルチ噴射を行う例を説明したが、本発明はマルチ噴射に限定されるものではなく、例えば1サイクル中に1回の噴射を実施する単噴射時であっても適用可能なものである。
また、マルチ噴射に適用する場合、1サイクル中に噴射される噴射量をほぼ均等に複数回に分割して噴射する均等マルチ噴射に適用しても良いし、1サイクル中の噴射を微少噴射とメイン噴射に分け、メイン噴射の前に1回の微少噴射、あるいは複数回の微少噴射を行うマルチ噴射に本発明を適用しても良いし、メイン噴射の後に1回の微少噴射、あるいは複数回の微少噴射を行うマルチ噴射に本発明を適用しても良いし、メイン噴射の前後に1回の微少噴射、あるいは複数回の微少噴射を行うマルチ噴射に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、電動弁の一例としてソレノイド46の吸引力でバルブ47を駆動する電磁弁34を示したが、ピエゾアクチュエータの作動でバルブ47を駆動させるなど、通電によってバルブ47を駆動する他の電気的アクチュエータを用いた電動弁を用いても良い。
上記の実施例では、本発明をコモンレール式燃料噴射装置に適用した例を示したが、コモンレールを用いない燃料噴射装置に本発明を適用しても良い。つまり、ディーゼルエンジン以外の例えばガソリンエンジン等に用いられる燃料噴射装置に本発明を適用しても良い。
筒内噴射バラツキの補正フローである。 コモンレール式燃料噴射装置の概略図である。 インジェクタの概略断面図である。 モデル化したインジェクタの説明図である。 インジェクタの作動説明図である。 インジェクタ駆動電流、制御室圧、ニードルリフト量、噴射率の関係を示すタイムチャートである。 インジェクタの要部説明図である。 筒外に対する筒内の変化を示すタイムチャートである。 筒内において過補正が生じる例の説明図である。 開弁圧の上昇により噴射開始遅れの感度が小さくなることを説明する開弁圧と開弁時間との関係を示すグラフである。 シート径と筒内圧の受圧面積との関係を示す説明図である。 筒内圧により噴孔流量が低下してバラツキが小さくなることの説明図である。 筒内圧により噴射率が小さくなり、バラツキが小さくなることの説明図である。 筒外におけるインジェクタの噴射率の測定例の説明図である。 筒内開弁圧とオリフィス流量から噴射開始遅れを求めるマップである。 筒外と筒内の噴射率の変化を示す説明図である。
符号の説明
2 インジェクタ(2ウェイバルブ型インジェクタ)
4a ECU(筒内圧設定手段、補正手段、開弁圧算出手段)
31 流入通路
32 排出通路
33 制御室
34 電磁弁(電動弁)
35 ニードル

Claims (4)

  1. 内燃機関の筒外で測定したインジェクタの噴射率に基づくインジェクタ個別データを用いて、前記インジェクタのバラツキ補正を行う補正手段を備えた燃料噴射装置において、
    この燃料噴射装置は、前記内燃機関の筒内圧Pcylを検出あるいは推定あるいは所定の値に設定する筒内圧設定手段を備え、
    前記インジェクタは、燃料供給圧Pcが流入通路を介して与えられるとともに、排出通路を介して排圧される制御室、前記排出通路の連通を開閉する電動弁を備え、前記制御室の制御室圧を制御することにより、ニードルを駆動制御する2ウェイバルブ型インジェクタであり、
    前記補正手段は、
    前記インジェクタ個別データに基づいてシート径Dnsを算出し、
    前記筒内圧Pcylと前記シート径Dnsとに基づいて、筒内において前記ニードルがリフトを開始する前記制御室の圧力である筒内開弁圧Popn(1)を求め、
    開弁圧Popnと噴射開始遅れTdの関係が「開弁圧Popnの上昇幅ΔPが同じなら、開弁圧Popnが高い方の噴射開始遅れTdの変化差ΔT1が、開弁圧Popnが低い方の噴射開始遅れTdの変化差ΔT2より小さくなる特性」を用いて前記筒内開弁圧Popn(1)から筒内噴射開始遅れTd(1)を求め、
    さらに、前記内燃機関の筒外で測定した筒外噴射開始遅れTd(0)と前記筒内噴射開始遅れTd(1)とから、前記インジェクタの噴射期間の筒内外差ΔTdを、
    ΔTd={Td(1)−Td()}×2
    にて求め、これを前記インジェクタへの通電期間の補正値とすることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射装置において、
    前記補正手段は、前記筒内開弁圧Popn(1)を加味して目標噴射量Qのバラツキ補正値を求めることを特徴とする燃料噴射装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料噴射装置において、
    この燃料噴射装置は、1サイクル中に燃料噴射を複数回に分けて行うマルチ噴射を実行することを特徴とする燃料噴射装置。
  4. 請求項3に記載の燃料噴射装置において、
    前記補正手段は、前記インジェクタへの燃料供給圧Pcに生じる脈動を加味して前記筒内開弁圧Popn(1)を求めることを特徴とする燃料噴射装置。
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