JP4604938B2 - 電話システム、電話制御装置、およびプログラム - Google Patents
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例えば、有線伝送路を介して電話制御装置に接続された無線親機とハンドセット型の無線子機とからなるカールコードレス電話機では、無線親機と無線子機との間でやり取りする音声データや制御データをブルートゥース無線通信方式で送受信する構成をとっており、無線親機からある程度離れた場所でも無線子機により通話できる。
一般に、任意の帯域幅の電力は周波数ホッピングする周期に対して十分長い時間で平均すると低くなるので他のシステムの通信を妨害しにくく、また特定の周波数に妨害波が存在してもすぐ別の周波数にホッピングするので他のシステムからの干渉に強いといわれている。
このアダプティブ周波数ホッピング技術によれば、使用不可と判断されたチャネルはチャネル選択順から除外されるため、そのチャネルに対してそれ以降周波数ホッピングが行われなくなり、当該チャネルの搬送波周波数における他の装置との電波の相互干渉や、同種の無線通信装置との当該チャネルにおけるパケット送受信の衝突による無線通信の途切れを低減できる。
例えば、無線LAN通信方式のIEEE 802.11gでは、2.4GHz帯に5MHz間隔で13個のチャネルを設け、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式により無線通信を行う。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムについて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの構成を示すブロック図である。
この電話システムは、内線電話機として動作する複数の無線電話機4(4A,4B,4C,…)と、これら無線電話機4を有線の内線伝送路5を介して接続するとともにアナログ電話回線、ISDN回線、あるいはIP電話回線などからなる1つ以上の通話回線9を収容する電話制御装置1とから構成されている。
次に、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの電話制御装置について詳細に説明する。ここでは、内線電話機のすべてが無線電話機4から構成されている場合を例として説明する。
内線I/F部11は、専用のインターフェース回路部からなり、内線伝送路5を介して無線電話機4(4A,4B,4C,…)とデータ伝送を行う機能を有している。
スイッチ12は、専用のスイッチング回路部からなり、外線I/F部10と内線I/F部11との伝送路を交換接続する機能を有している。
主な処理情報としては、呼制御情報14Aおよび無線チャネル情報14Bがある。
無線チャネル情報14Bは、各無線電話機4での無線データ通信に関する通信条件を示す情報である。図3は、無線チャネル情報の構成例である。この無線チャネル情報14Bには、無線電話機4を識別するための無線電話機IDと当該無線電話機での無線データ通信を行う際の通信条件としてブルートゥース無線通信方式の使用不可チャネル番号とが組として登録されている。例えば図3では、無線電話機「4B」に対して使用不可チャネル「20〜40」が登録されている。
主な機能手段としては、呼制御手段15Aと通信条件設定手段15Bがある。
次に、図2を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムで用いられる無線電話機について詳細に説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムで用いられる無線電話機の構成を示すブロック図である。
親機2には、伝送インターフェース部(以下、伝送I/F部という)20、音声処理部21、表示部22、操作入力部23、記憶部24、親機制御部25、および無線モジュール26が設けられている。
音声処理部21は、専用の音声処理回路とスピーカ(図示せず)およびマイク(図示せず)からなり、親機制御部25からの指示に応じて伝送I/F部20で受信した音声データを音声信号に復号してスピーカから出力する機能と、マイクから入力された音声信号を音声データに符号化して伝送I/F部20へ出力する機能とを有している。
操作入力部23は、ダイヤルキーや項目選択用の操作キー、さらには各種スイッチからなり、利用者の操作を検出して親機制御部25へ出力する機能を有している。
記憶部24は、メモリなどの記憶装置からなり、親機制御部25での処理に用いる各種処理情報やプログラムを記憶する機能を有している。
主な機能手段としては、呼制御手段25A、通信条件選択手段25B、通信条件指示手段25Cがある。
通信条件選択手段25Bは、当該無線電話機4の親機2と子機3との間の無線データ通信に関する通信条件を特定するための各項目を電話制御装置1から取得して表示部22で画面表示する機能と、操作に応じて通信条件を特定するための項目を選択して電話制御装置1へ通知する機能を有している。
無線モジュール26に設けられている主な機能部としては、無線送受信部27、モジュール記憶部28、およびモジュール制御部29がある。
チャネルテーブル28Aは、周波数ホッピング・スペクトラム拡散変調方式で順次選択する各チャネルの使用可否を管理するための処理情報であり、図4に示すように、チャネル番号ごとに当該チャネルの使用可否情報が対応付けて登録されている。図4の例では、チャネル番号「20〜40」に対して「使用不可」が登録されている。
このほか、モジュール記憶部28には、モジュール制御部29に読み込まれて実行されることにより各種機能手段を実現するためのプログラムなどを予め格納しておいてもよい。
通信制御手段29Aは、無線送受信部27を制御して子機3と親機制御部25との間のデータ通信を制御する機能と、周波数ホッピング・スペクトラム拡散変調方式に基づき、子機3との間でデータ通信開始時に取り決めたチャネル選択順に基づき各チャネルのうちからいずか1つを順次選択して無線送受信部27へ指示する機能とを有している。この際、通信制御手段29Aは、モジュール記憶部28のチャネルテーブル28Aを参照し、チャネル選択順にしたがって選択される次のチャネルが使用不可の場合、後続する使用可のチャネルまでスキップし、その使用可のチャネルを選択する。
子機3には、音声処理部31、表示部32、操作入力部33、記憶部34、子機制御部35、および無線モジュール36が設けられている。
操作入力部33は、ダイヤルキーなどの操作キー、さらには各種スイッチからなり、利用者の操作を検出して子機制御部35へ出力する機能を有している。
記憶部34は、メモリなどの記憶装置からなり、子機制御部35での処理に用いる各種処理情報やプログラムを記憶する機能を有している。
主な機能としては、無線回線6および無線モジュール36を介して親機2と各種制御情報をやり取りすることにより当該子機3の動作状態を制御する機能や、操作入力部33で検出された操作の内容を親機2へ通知する機能を有している。
無線モジュール36の具体的構成は、親機2の無線モジュール26と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図5を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの動作について説明する。図5は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの動作として通信条件設定動作を示すシーケンス図である。
ここでは、無線電話機4Aから自己の通信条件を設定する動作を例として説明する。
電話制御装置1の制御部15は、内線I/F部11を介して無線電話機4Aからの設定画面要求を受信した場合、通信条件設定手段15Bにより、記憶部14から設定画面データ(図示せず)を読み出し、内線I/F部11から内線伝送路5を介して無線電話機4Aへ通知する(ステップ102)。
図6は、設定画面の表示例である。画面200は、通信条件設定動作で最初に表示される対象電話機の設定画面である。ここでは、通信条件を設定する対象となる無線電話機の内線番号など、無線電話機を識別する情報を入力する(ステップ103)。
例えば、画面210において、設定方法として「1.無線LANチャネル」が選択された場合、無線LANチャネル項目選択用の画面211が表示される。ここでは、無線電話機4A周辺で併用される無線LAN機器で使用されるチャネル番号が項目として表示されており、利用者の操作に応じていずれかの項目が選択される。
また、画面210において、設定方法として「3.電子機器」が選択された場合、電子機器項目選択用の画面213が表示される。ここでは、無線電話機4A周辺で併用される電子機器(ISM機器)の名称(機種名や製品名)が項目として表示されており、利用者の操作に応じていずれかの項目が選択される。
一方、無線LAN通信方式では、同様にして無線データ通信で使用する搬送周波数fbにそれぞれ固有のチャネル番号が割り当てられている。図8は、無線LAN通信方式のチャネル構成を示す説明図であり、2412MHzから2472MHzまで5MHzおきに設定されたチャネル1(CH1)〜チャネル13(CH13)と、最後の2484MHzのチャネル14の併せて14個のチャネルが設定されている。
通信条件設定手段15Bでは、これらチャネル構成に基づいて、無線電話機4Aで選択された通信条件特定項目から、無線データ通信に関する通信条件として無線電話機4Aで使用不可とするチャネルを抽出している。
fa=2402(MHz)+X×1(MHz) …(1)
また、無線LAN通信方式で使用する搬送周波数fbは、そのチャネル番号Y(Yは1〜14の整数)を用いて式(2)で求められる。
fb=2407(MHz)+Y×5(MHz)+fb'(MHz) …(2)
但し、Y=1〜13の場合fb'=0であり、Y=14の場合fb'=7である。
Xw={Y+1(MHz)}×5(MHz)+{fb'/1(MHz)}±{Δf/1(MHz)} …(3)
但し、Y=1〜13の場合fb'=0であり、Y=14の場合fb'=7である。
また、通信条件設定手段15Bは、使用不可チャネルを含む設定通知を内線I/F部11から無線電話機4Aに対して通知することにより、この通信条件を無線電話機4Aに設定する(ステップ120)。
無線モジュール26のモジュール制御部29は、通信制御手段29Aにより、通信条件指示手段25Cから指定された使用不可チャネルを、モジュール記憶部28のチャネルテーブル28Aに登録する。これにより、図11に示すように、チャネル番号20〜40に対して使用不可が登録される。
なお、本実施の形態では、無線電話機4Aを通信条件の設定用電話機とした場合を例として説明したが、設定用電話機が無線電話機4である必要はなく、例えばハンドセットがカールコードを介して電話機本体に接続されている一般的な内線電話機であってもよい。
また、通信条件特定項目としてブルートゥース無線通信方式の搬送周波数を示す項目を選択し、その項目で指定された搬送周波数のチャネルを使用不可とする通信条件を抽出するようにしてもよく、任意のISM機器から放出される所定周波数の電磁波との干渉を、AFHで確認することなく容易に回避できる。
次に、図12を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる電話システムについて説明する。図12は、本発明の第2の実施の形態にかかる電話システムの構成を示すブロック図であり、前述の図1と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
図13は、グループ情報の構成例である。ここでは、グループを識別するためのグループIDと当該グループに属する無線電話機を識別するための無線電話機IDとが組として登録されている。
なお、電話機制御装置1のその他の構成、および無線電話機4の構成については、前述した第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図14を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる電話システムの動作について説明する。図14は、本発明の第2の実施の形態にかかる電話システムの動作として通信条件設定動作を示すシーケンス図であり、前述の図5と同じまたは同様部分には同一符号を付してある。
ここでは、無線電話機4Aから自己と無線電話機4Cとを設定対象として指定することにより、同一グループの各無線電話機4A,4Bと無線電話機4Cへ同一通信条件を設定する動作を例として説明する。なお、グループ情報14Cには、図13の内容が登録されているものとする。
電話制御装置1の制御部15は、内線I/F部11を介して無線電話機4Aからの設定画面要求を受信した場合、通信条件設定手段15Bにより、記憶部14から設定画面データ(図示せず)を読み出し、内線I/F部11から内線伝送路5を介して無線電話機4Aへ通知する(ステップ102)。
通信条件選択手段25Bは、表示した画面に対する利用者の操作を操作入力部23で検出し、その操作に応じて取得した対象電話機識別情報と通信条件特定項目を含む設定要求を、伝送I/F部20から内線伝送路5を介して電話制御装置1へ送信する(ステップ105)。
したがって、設定要求の電話機情報で指定された無線電話機4A,4Cと、これら無線電話機のグループ無線電話機4Bが通信条件の設定対象となる。
また、通信条件設定手段15Bは、使用不可チャネルを含む設定通知を内線I/F部11から無線電話機4A,4B,4Cに対して通知することにより、この通信条件を無線電話機4Aに設定する(ステップ120)。
無線モジュール26のモジュール制御部29は、通信制御手段29Aにより、通信条件指示手段25Cから指定された使用不可チャネルを、モジュール記憶部28のチャネルテーブル28Aに登録する。
本実施の形態によれば、図16に示すように、無線電話機4Aと無線電話機4Bの設置位置が近く、これら無線電話機4A,4Bに対して電波干渉300が発生している場合、これら無線電話機4A,4BをグループG1と設定しておくことにより、例えば無線電話機4Aを対象として新たな通信条件が設定された場合、同じグループG1の無線電話機4Bにも同一通信条件が設定され、電波干渉300に対応できる。
このとき、無線電話機4B,4Cの設置位置が離れていて両者の無線環境が異なる場合には、無線電話機4Cでの電波干渉301が無線電話機4Bで発生する可能性は少ない。したがって、無線電話機4Cを元にしてグループ無線電話機を検索した場合には、無線電話機4Aと同じグループG1に属する無線電話機4Bはグループ無線電話機として検索されず、無線電話機4Bには新たな通信条件が設定されない。
次に、図17を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる電話システムについて説明する。図17は、本発明の第3の実施の形態にかかる電話システムで用いられるチャネル番号抽出テーブルの構成例である。
本実施の形態では、図17のチャネル番号抽出テーブルを用いてブルートゥース無線通信方式のチャネル番号を求める場合について説明する。なお、電話システムの構成については前述した第1の実施の形態と同様であり、ここでの説明は省略する。
電話制御装置1の通信条件設定手段15Bでは、チャネル番号抽出テーブルに基づき、項目選択手段18Bで選択された通信条件特定項目から、無線データ通信に関する通信条件として、無線電話機4で使用不可とするチャネルを抽出する。
以上の各実施の形態では、無線電話機4において、親機2と子機3とを無線回線を介して接続する際にブルートゥース無線通信方式を用いる場合を例として説明したが、ブルートゥース無線通信方式の用い方についてはこれに限定されるものではなく、例えば内線電話機が他の端末機器とのデータ通信にブルートゥース無線通信方式を用いている場合であっても、この内線電話機を無線電話機4と見なして各実施の形態を前述と同様に実施でき、同様の作用効果が得られる。
Claims (3)
- ブルートゥース(登録商標)無線通信方式を用いたデータ通信機能を有する無線電話機を含む複数の内線電話機と、これら内線電話機を接続するとともに通話回線を収容する電話制御装置とを有し、前記電話制御装置により、前記内線電話機と前記通話回線とを制御して任意に交換接続することにより当該通話回線を用いた当該内線電話機による通話を実現する電話システムであって、
前記無線電話機は、搬送波周波数の異なる複数のチャネルのうちから任意の通信条件に基づき順次選択したチャネルを用いて無線データ通信を行う通信制御手段と、前記電話制御装置から通知された通信条件を前記無線データ通信の通信条件として前記通信制御手段に指定する通信条件指示手段とを有し、
前記電話制御装置は、互いの設置位置の近さに応じて予め設定された、前記各無線電話機が属するグループを示すグループ情報を記憶する記憶部と、前記グループ情報を参照して任意の無線電話機と同一グループに属するグループ無線電話機を検索するグループ検索手段と、設定対象となる前記無線電話機での無線データ通信に関する通信条件を当該無線電話機へ通知するとともに、前記グループ検索手段により検索した当該無線電話機と同一グループに属するすべてのグループ無線電話機に対しても同一の通信条件を通知する通信条件設定手段とを有する
ことを特徴とする電話システム。 - ブルートゥース(登録商標)無線通信方式を用いたデータ通信機能を有する無線電話機を含む複数の内線電話機と、これら内線電話機を接続するとともに通話回線を収容する電話制御装置とを有する電話システムで用いられ、前記内線電話機と前記通話回線とを制御して任意に交換接続することにより当該通話回線を用いた当該内線電話機による通話を実現する電話制御装置であって、
互いの設置位置の近さに応じて予め設定された、前記各無線電話機の属するグループを示すグループ情報を記憶する記憶部と、
前記グループ情報を参照して任意の無線電話機と同一グループに属するグループ無線電話機を検索するグループ検索手段と、
前記無線電話機で搬送波周波数の異なる複数のチャネルのうちから任意の通信条件に基づき順次選択したチャネルを用いて無線データ通信を行う際の通信条件を、設定対象となる前記無線電話機へ通知するとともに、前記グループ検索手段により検索した当該無線電話機と同一グループに属するすべてのグループ無線電話機に対しても同一の通信条件を通知する通信条件設定手段と
を備えることを特徴とする電話制御装置。 - ブルートゥース(登録商標)無線通信方式を用いたデータ通信機能を有する無線電話機を含む複数の内線電話機と、これら内線電話機を接続するとともに通話回線を収容する電話制御装置とを有する電話システムで用いられ、前記内線電話機と前記通話回線とを制御して任意に交換接続することにより当該通話回線を用いた当該内線電話機による通話を実現する電話制御装置のコンピュータに、
互いの設置位置の近さに応じて予め設定された、前記各無線電話機の属するグループを示すグループ情報を記憶部で記憶する記憶ステップと、
前記グループ情報を参照して任意の無線電話機と同一グループに属するグループ無線電話機を検索するグループ検索ステップと、
前記無線電話機で搬送波周波数の異なる複数のチャネルのうちから任意の通信条件に基づき順次選択したチャネルを用いて無線データ通信を行う際の通信条件を、設定対象となる前記無線電話機へ通知するとともに、前記グループ検索手段により検索した当該無線電話機と同一グループに属するすべてのグループ無線電話機に対しても同一の通信条件を通知する通信条件設定ステップと
を実行させるプログラム。
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