JP4604685B2 - 車輌旋回走行アシストヨーモーメントを求める装置 - Google Patents

車輌旋回走行アシストヨーモーメントを求める装置 Download PDF

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Description

本発明は、旋回入力とそれに対し好ましいとされるべき目標旋回状態から車輌に付与されるべきアシストヨーモーメントを求めること、およびそうして求められたアシストヨーモーメントにより車輌の旋回走行を制御することに係る。
四輪車の走行に於ける車体の横滑り角βやヨーレートγが旋回入力に応じて変化する態様を下記の式(1)の如き数式モデルにて表すことが知られている。
Figure 0004604685
ここで、Xはβおよびγのベクトル表示、即ち
Figure 0004604685
であり、かかるベクトル(β,γ)に対する伝達関数Aは、下記の行列式により表される。
Figure 0004604685
ここでKfおよびKrはそれぞれ前輪および後輪に於けるコーナリングパワー(1輪分)であり、LfおよびLrは車輌の重心より前輪軸線および後輪軸線までの距離であり、mは車輌の質量、Iは車輌のヨー慣性モーメントであり、Vは車速である。
また、uは旋回入力のベクトルである。旋回入力としては、前輪と後輪の操舵角αf,αrの組合せ、或いはステアリングホイールによる操舵角θと車体に付与されるヨーモーメントMの組合せ等が用いられてよく、旋回入力uが前輪と後輪の操舵角αf,αrによるベクトル
Figure 0004604685
とされるときには、伝達関数Bは、下記の行列式
Figure 0004604685
により表され、旋回入力uが操舵角θと車体に付与されるヨーモーメントMによるベクトル
Figure 0004604685
とされるときには、伝達関数Bは、下記の行列式
Figure 0004604685
により表わされる。いずれの場合にも、式(1)は、これをブロック線図に置き換えれば、図5に示す通りである。図中、ブロックAおよびBはそれぞれ上記の行列AおよびBに相当する伝達関数であり、∫は積分要素である。
かかる四輪車数式モデルの演算処理が可能なコンピュータを実際の車輌に組み合わせ、例えば数式モデルより算出されたヨーレートを実際の車輌についてヨーレートセンサにより検出されたヨーレートと比較し、その差を数式モデルにフィードバックすることにより、実測が困難な車体の横滑り角βを数式モデル内の値として求めることができるが、その際、ヨーレートセンサにより検出される実際のヨーレートの変化には旋回入力の変化に対比して遅れが伴うことに鑑み、数式モデルより算出されたヨーレートを遅延回路により遅延処理した後これをヨーレートセンサにて検出された実際のヨーレートと比較するようにすることが下記の特許文献1に記載されている。
特開平11−192959号公報
車輌の走行状態、特にその旋回中の走行状態が適切な制御下に維持されているか否かは、ステアリングホイールにより入力される操舵指令に対し車体の旋回状態、例えばヨーレート、が所定の正常な関係を維持しているか否かによって判断できる。この間の正常な関係が崩れ、ステアリングホイールにより入力される操舵指令に対し車体の旋回状態、例えばヨーレート、が所定の正常な関係を越えて過剰になると、それは車輌がオーバーステアの状態にあり、それが昂じると車輌はスピンを起こす虞れがある。またステアリングホイールにより入力される操舵指令に対し車体の旋回状態、例えばヨーレート、が所定の正常な関係を満たさず不足すると、それは車輌がアンダーステアの状態にあり、車輌は湾曲した走行路をそれに沿って曲がりきれない虞れがある。
従って、車輌の旋回走行を適切な制御下に維持するためには、ステアリングホイールによる操舵指令に対し車体の旋回状態、例えばヨーレート、を所定の正常な関係に維持すべく、必要に応じて車体に旋回方向またはその逆方向にヨーモーメントを付与するヨーモーメントアシスト手段が必要である。かかるヨーモーメントアシスト手段そのものは、各車輪に対し個別に制御された制動力または駆動力を付与する手段、或は左右一対の車輪間に分配されるトルクの分配比を変更する手段等として既に知られている。しかし、そのようなヨーモーメントアシスト手段を有効に作動させるためには、ステアリングホイールによる操舵指令に対応して適切な旋回状態、例えばヨーレート、が得られることが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑み、ステアリングホイールによる操舵指令に対応して旋回状態、例えばヨーレート、の好ましい目標値を定め、操舵がなされたとき、そのような目標旋回状態、例えば目標ヨーレート、を得るためには、車体に如何なるアシストヨーモーメントが付与されるべきかを求めて車輌旋回走行制御装置を作動させるための車輌旋回走行制御指令装置を提供することを第一の課題としている。
更に、本発明は、そのようにして操舵に対応してそれに相応しい目標旋回状態、例えば目標ヨーレート、を達成するアシストヨーモーメントが求められることに基づいてアシストヨーモーメント付与手段を作動させ、車輌を操舵指令に相応しい目標旋回状態、例えば目標ヨーレート、を達成するように作動させる車輌旋回走行制御装置を提供することを第二の課題としている。
上記の第一の課題を解決するものとして、本発明は、操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、前記車輌数式モデルの伝達関数を前記操舵入力と前記旋回パラメータから前記アシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、前記旋回パラメータを前記操舵入力に対応した目標値とすることにより操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出することを特徴とする車輌旋回走行制御指令装置を提案するものである。
或はまた、上記の第一の課題を解決するものとして、本発明は、操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、前記車輌数式モデルにより算出された算出旋回パラメータと車体の実旋回状態を示す実旋回パラメータの差が前記車輌数式モデルにフィードバックされるようにした回路の伝達関数を前記操舵入力と前記算出旋回パラメータと前記実旋回パラメータとからアシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、前記算出旋回パラメータを前記操舵入力に対応した目標値とすることにより前記操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出することを特徴とする車輌旋回走行制御指令装置を提案するものである。
また、上記の第二の課題を解決するものとして、本発明は、操舵装置とアシストヨーモーメントを可変に生成するアシストヨーモーメント生成装置とを有する車輌の旋回走行制御装置にして、操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、前記車輌数式モデルの伝達関数を前記操舵入力と前記旋回パラメータから前記アシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、前記旋回パラメータを前記操舵入力に対応した目標値とすることにより前記操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出し、該算出アシストヨーモーメントを生成するよう前記アシストヨーモーメント生成装置を制御するようになっていることを特徴とする車輌旋回走行制御装置を提案するものである。
或はまた、上記の第二の課題を解決するものとして、本発明は、操舵装置とアシストヨーモーメントを可変に生成するアシストヨーモーメント生成装置とを有する車輌の旋回走行制御装置にして、操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、前記車輌数式モデルにより算出された算出旋回パラメータと車体の実旋回状態を示す実旋回パラメータの差が前記車輌数式モデルにフィードバックされるようにした回路の伝達関数を前記操舵入力と前記算出旋回パラメータと前記実旋回パラメータとからアシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、前記旋回パラメータを前記操舵入力に対応した目標値とすることにより操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出し、該算出アシストヨーモーメントを生成するよう前記アシストヨーモーメント生成装置を制御するようになっていることを特徴とする車輌旋回走行制御装置を提案するものである。
上記の車輌旋回走行制御指令装置または車輌旋回走行制御装置に於いて、前記車体旋回パラメータは車体のヨーレートであってよく、また操舵入力に対応した算出旋回パラメータの目標値は車速を加味して定められるようになっていてよい。
操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、車輌数式モデルの伝達関数を操舵入力と旋回パラメータからアシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、算出旋回パラメータを操舵入力に対応した目標値とすることにより操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出する車輌旋回走行制御指令装置があれば、ステアリングホイールによる任意の操舵入力に対応してそのとき車輌の旋回走行を適切な目標旋回状態に維持するために車体に付与すべきヨーモーメントを知ることができ、常にステアリングホイールによる操舵指令に追随して適切な車体の旋回状態を得るようにアシストヨーモーメント付与手段を作動させることができる。
この場合、更に、車輌旋回走行制御指令装置が、操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、車輌数式モデルにより算出された算出旋回パラメータと車体の実旋回状態を示す実旋回パラメータの差が車輌数式モデルにフィードバックされるようにした回路の伝達関数を操舵入力と算出旋回パラメータと実旋回パラメータとからアシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、算出旋回パラメータを操舵入力に対応した目標値とすることにより操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出するようになっていれば、操舵入力とアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力に対応する車体の旋回状態に於ける車輌数式モデルと実車の差を自動的に補正しつつ目標アシストヨーモーメントを算出することができる。
また、操舵装置とアシストヨーモーメントを可変に生成するアシストヨーモーメント生成装置とを有する車輌の旋回走行制御装置として、操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、車輌数式モデルの伝達関数を操舵入力と旋回パラメータからアシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、旋回パラメータを操舵入力に対応した目標値とすることにより操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出し、該算出アシストヨーモーメントを生成するようアシストヨーモーメント生成装置を制御するようになっている車輌旋回走行制御装置が設けられれば、ステアリングホイールによる任意の操舵入力に対応してそのとき車輌の旋回走行を適切な目標旋回状態に維持するために車体に付与すべきヨーモーメントを知ってアシストヨーモーメント生成装置の作動を制御し、車輌の旋回走行を所定の適切な目標旋回状態に確実に制御することができる。
また、この場合にも、操舵装置とアシストヨーモーメントを可変に生成するアシストヨーモーメント生成装置とを有する車輌の旋回走行制御装置として、操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、車輌数式モデルにより算出された算出旋回パラメータと車体の実旋回状態を示す実旋回パラメータの差が車輌数式モデルにフィードバックされるようにした回路の伝達関数を操舵入力と算出旋回パラメータと実旋回パラメータとからアシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、旋回パラメータを操舵入力に対応した目標値とすることにより操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出し、該算出アシストヨーモーメントを生成するようアシストヨーモーメント生成装置を制御するようになっている車輌旋回走行制御装置が設けられれば、ステアリングホイールによる任意の操舵入力に対応してそのとき車輌の旋回走行を適切な目標旋回状態に維持するために車体に付与すべきヨーモーメントを、操舵入力とアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力に対応する車体の旋回状態に於ける車輌数式モデルと実車の差を自動的に補正しつつ知ってアシストヨーモーメント生成装置の作動を制御し、車輌の旋回走行を所定の適切な目標旋回状態に確実に制御することができる。
また、特に、上記の如く車輌数式モデルそのままの伝達関数を転換する代りに車輌数式モデルにより算出された算出旋回パラメータと車体の実旋回状態を示す実旋回パラメータの差が車輌数式モデルにフィードバックされるようにした回路の伝達関数を転換して用いるときには、実車に於いては、ステアリングホイールにより入力される操舵指令に対し車輌が呈する車体の旋回状態、例えばヨーレート、は、車輌の質量およびその分布、即ち乗員の搭乗状態、および路面の状態、またタイヤが季節によって交換される場合にはタイヤの種類によって変化するが、車輌数式モデルにより算出された車体旋回状態と車体が実際に呈する旋回状態とが対比され、その偏差が常時車輌数式モデルを用いたヨーモーメント算出にフィードバックされるので、乗員の搭乗状態や路面状態の変化、或はタイヤ交換があっても、それらが車体の実旋回状態に及ぼす影響はヨーモーメントの計算に自動的に反映され、これらの影響を踏まえた車輌の旋回走行制御を達成することができる。
上記の車輌旋回走行制御指令装置または車輌旋回走行制御装置に於いて、前記車体旋回パラメータが車体のヨーレートであれば、操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントに対応する車体の旋回状態が最も的確に把握される。
また、操舵入力に対応した算出旋回パラメータの目標値が車速を加味して定められるようになっていれば、目標ヨーレートを操舵角θと車速Vに対応して好ましい値に設定することができる。尚、車輌の旋回走行性能を近似する車輌数式モデルは車速を変数として含んでいるので、操舵入力と目標車体旋回状態に対応して算出されるアシストヨーモーメントは車速の変化に対応して算出される。
図1は、本発明による車輌旋回走行制御指令装置が車輌と組み合わされ、本発明による車輌旋回走行制御装置が構成される要領を一つの実施の形態について示す概略図である。図に於いて、10fl,10fr,10rl,10rrはそれぞれ左前輪、右前輪、左後輪、右後輪である。車体は省略されている。車体に付与するアシストヨーモーメントを可変に生成する手段としては、各車輪に個別に制動力或いは駆動力を付与する手段、左右一対の車輪の間に分配されるトルクの分配比を変更する手段等が公知の構成より任意に得られが、図示の例では、アシストヨーモーメント生成手段として、左前輪、右前輪、左後輪、右後輪のそれぞれに電動発電機(MG)12fl,12fr,12rl,12rrが設けられている。これらの電動発電機は、電動機として作動されることにより各車輪に対する駆動力のすべてを賄うものであっても、或いは図には示されていないエンジンによる駆動トルクに追加の駆動トルクを付加するものであってもよく、また発電機として作動されることにより各車輪に対し個別に制動トルクを及ぼすことができるものである。これらの電動発電機は、コンピュータを備えた電子式制御装置(ECU)14による制御の下に電動発電機駆動装置(MG駆動)16を経て作動され、各車輪間に適宜の差をなす駆動トルクまたは制動トルクを発生し、それらのバランスにより車輌の旋回方向またはそれと逆の方向に所定のヨーモーメントを車体に付与するようになっている。
電子式制御装置(ECU)14は種々の信号入力を供給されて種々の制御演算を行ない、車輌の運行をコンピュータ制御により助けるものであるが、特に本発明に関しては、ステアリングホイール18の操作を受ける操舵装置20より操舵入力を表す信号が供給されると共に、図示の実施の形態では、更に車速センサ22より車速を示す信号が供給され、以下に説明される要領にて車体に付与すべきアシストヨーモーメントを算出し、電動発電機駆動装置16を経て電動発電機12fl,12fr,12rl,12rrの作動を制御するようになっている。従って、本発明による車輌旋回走行制御指令装置或いは車輌旋回走行制御装置は、実質的には電子式制御装置14内にソフトウェア的に組み込まれた装置である。
図2は、図1に示す本発明による車輌旋回走行制御指令装置或は車輌旋回走行制御装置が車輌と組み合わされて作動する要領を説明するための概略図である。図2に於いて、14、20、22はそれぞれ図1に示した電子式制御装置、操舵装置、車速センサである。また図2のブロックA、B、∫は図5に於けるブロックA、B、∫と同様にそれぞれ前述の行列A、Bに相当する伝達関数および積分要素である。Cはベクトル出力Xよりヨーレートγを取り出す伝達関数であり、C=(0 1)である。
前述の式(1)を解くためラプラス変換すると、
Figure 0004604685
として、
Figure 0004604685
となる。ここで
Figure 0004604685
とすると、
Figure 0004604685
更に、両辺にF-1を掛けると、
Figure 0004604685
即ち
Figure 0004604685
-1Bの形式は
Figure 0004604685
従って、
Figure 0004604685
であり、即ち
Figure 0004604685
となる。
こうして、操舵入力とアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、車輌数式モデルの伝達関数を操舵入力と旋回パラメータからアシストモーメントを算出する伝達関数に転換した式(2)の各項に対応する個々の伝達関数を準備すると共に、操舵角θの各値に対しそれに対応する好ましいヨーレートγを目標ヨーレートとし予め準備しておき、任意の操舵角に対しそれに対応する目標ヨーレートを入力することにより、任意の操舵角θに対し好ましいヨーレートを生ずる目標ヨーモーメントMを求めることができ、またそうして求められた目標ヨーモーメントMを生成するようヨーモーメント生成装置を制御することにより、車輌の旋回走行を的確に制御することができる。
尚、図示の例では、任意の操舵角θに対する目標ヨーレートは操舵角θに車速Vを加味し、操舵角θと車速Vに対応して好ましい目標ヨーレートを設定する関数F1(θ,V)により算出され、目標アシストヨーモーメントMはこうして算出された目標ヨーレートをγとして算出されるようになっている。
図3は、本発明による車輌旋回走行制御指令装置が車輌と組み合わされ、本発明による車輌旋回走行制御装置が構成される要領を他の一つの実施の形態について示す概略図である。図3に於いて、図1に示す部分に対応する部分は図1に於けると同じ符号により示されている。この実施の形態では、図1に示す実施の形態にヨーレートセンサ24が追加されている。
図4は、図3に示す本発明による車輌旋回走行制御指令装置或は車輌旋回走行制御装置が車輌と組み合わされて作動する要領を説明するための概略図である。図4に於いても、図3に示す部分に対応する部分は図3に於けると同じ符号および記号により示されている。この場合、車輌数式モデルにより算出されるヨーレートγに対しヨーレートセンサ24により検出された車体の実ヨーレートγmedがなす差がゲインGを付されて車輌数式モデルの入力側にフィードバックされている。
この場合、前述の式(1)は下記のように変更される。
Figure 0004604685
これにγ=CXを代入して整理すると、
Figure 0004604685
となる。これを解くためラプラス変換すると、
Figure 0004604685
として、
Figure 0004604685
となる。ここで
Figure 0004604685
とすると、
Figure 0004604685
更に、両辺にF-1を掛けると、
Figure 0004604685
即ち
Figure 0004604685
となる。F-1Gの形式は
Figure 0004604685
であり、従って、
Figure 0004604685
即ち、
Figure 0004604685
である。
この場合にも、操舵入力とアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、車輌数式モデルにより算出された算出旋回パラメータと車体の実旋回状態を示す実旋回パラメータの差が旋回指令入力にフィードバックされるようにした回路の伝達関数を、操舵入力と算出旋回パラメータと実旋回パラメータとからアシストヨーモーメントを算出する伝達関数に転換した式(3)の各項に対応する個々の伝達関数を準備すると共に、操舵角θの各値に対しそれに対応する好ましいヨーレートγを目標ヨーレートとし予め準備しておき、任意の操舵角に対しそれに対応する目標ヨーレートγとヨーレートの実測値γmedとを入力することにより、任意の操舵角θに対し好ましいヨーレートを生ずる目標ヨーモーメントMを求めることができ、またそうして求められた目標ヨーモーメントMを生成するようヨーモーメント生成装置を制御することにより、車輌の旋回走行を的確に制御することができる。
この例でも、任意の操舵角θに対する目標ヨーレートは操舵角θに車速Vを加味し、操舵角θと車速Vに対応して好ましい目標ヨーレートを設定する関数F1(θ,V)により算出されるようになっている。尚、図3および4に於いては、ヨーレートセンサ24は、簡単のため一つのブロックとして示されているが、車体のヨーレートは4輪の間の回転数の差から演算によっても求められるので、必ずしも単一の装置ではない。
以上に於いては本発明を2つの実施の形態について詳細に説明したが、これらの実施の形態について本発明の範囲内にて種々の変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
本発明による車輌旋回走行制御指令装置が車輌と組み合わされ、本発明による車輌旋回走行制御装置が構成される要領を一つの実施の形態について示す概略図。 本発明による車輌旋回走行制御指令装置或は車輌旋回走行制御装置が車輌と組み合わされて作動する要領を図1に対応して説明するためのブロック線図。 本発明による車輌旋回走行制御指令装置が車輌と組み合わされ、本発明による車輌旋回走行制御装置が構成される要領を他の一つの実施の形態について示す概略図。 本発明による車輌旋回走行制御指令装置或は車輌旋回走行制御装置が車輌と組み合わされて作動する要領を図3に対応して説明するためのブロック線図。 旋回指令入力から車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用いて車輌の旋回走行を近似する公知のブロック線図。
符号の説明
10fl,10fr,10rl,10rr…車輪、12fl,12fr,12rl,12rr…電動発電機、14…電子式制御装置、16…電動発電機駆動装置、18…ステアリングホイール、20…操舵装置、22…車速センサ、24…ヨーレートセンサ

Claims (8)

  1. 操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、前記車輌数式モデルの伝達関数を前記操舵入力と前記旋回パラメータから前記アシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、前記旋回パラメータを前記操舵入力に対応した目標値とすることにより操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出することを特徴とする車輌旋回走行制御指令装置。
  2. 操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、前記車輌数式モデルにより算出された算出旋回パラメータと車体の実旋回状態を示す実旋回パラメータの差が前記車輌数式モデルにフィードバックされるようにした回路の伝達関数を前記操舵入力と前記算出旋回パラメータと前記実旋回パラメータとからアシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、前記算出旋回パラメータを前記操舵入力に対応した目標値とすることにより前記操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出することを特徴とする車輌旋回走行制御指令装置。
  3. 前記車体旋回パラメータは車体のヨーレートであることを特徴とする請求項1または2に記載の車輌旋回走行制御指令装置。
  4. 前記操舵入力に対応した前記算出旋回パラメータの目標値は車速を加味して定められるようになっていることを特徴とする請求項1、2または3に記載の車輌旋回走行制御指令装置。
  5. 操舵装置とアシストヨーモーメントを可変に生成するアシストヨーモーメント生成装置とを有する車輌の旋回走行制御装置にして、操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、前記車輌数式モデルの伝達関数を前記操舵入力と前記旋回パラメータから前記アシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、前記旋回パラメータを前記操舵入力に対応した目標値とすることにより前記操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出し、該算出アシストヨーモーメントを生成するよう前記アシストヨーモーメント生成装置を制御するようになっていることを特徴とする車輌旋回走行制御装置。
  6. 操舵装置とアシストヨーモーメントを可変に生成するアシストヨーモーメント生成装置とを有する車輌の旋回走行制御装置にして、操舵入力と車輌に付与されるアシストヨーモーメントとを含む旋回指令入力より車体の旋回状態を示す旋回パラメータを算出する車輌数式モデルを用い、前記車輌数式モデルにより算出された算出旋回パラメータと車体の実旋回状態を示す実旋回パラメータの差が前記車輌数式モデルにフィードバックされるようにした回路の伝達関数を前記操舵入力と前記算出旋回パラメータと前記実旋回パラメータとからアシストモーメントを算出する伝達関数に転換し、前記旋回パラメータを前記操舵入力に対応した目標値とすることにより操舵入力に対応した目標アシストヨーモーメントを算出し、該算出アシストヨーモーメントを生成するよう前記アシストヨーモーメント生成装置を制御するようになっていることを特徴とする車輌旋回走行制御装置。
  7. 前記車体旋回パラメータは車体のヨーレートであることを特徴とする請求項5または6に記載の車輌旋回走行制御装置。
  8. 前記操舵入力に対応した前記算出旋回パラメータの目標値は車速を加味して定められるようになっていることを特徴とする請求項5,6または7に記載の車輌旋回走行制御装置。
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