JP4604469B2 - 多孔膜、その製造方法及び装置 - Google Patents

多孔膜、その製造方法及び装置 Download PDF

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本発明はポリマー多孔膜ならびに、その多孔膜を支持体とした高分子固体電解質膜に関するものである。
ポリベンゾオキサゾール(PBO)やポリベンズイミダゾール(PBI)のようなポリベンザゾール系ポリマーは高耐熱性、高強度、高弾性率の点で優れることから、ポリベンザゾール系ポリマー多孔膜は他成分ポリマーとの複合体を製造する際の補強材料に適していることが期待される。ポリベンザゾール系ポリマー溶液をフィルム状に成形加工する技術については、アプリケーターを用いた流延法による製膜はよく知られた技術である。ある基板上で流延することにより得られたポリベンザゾール系ポリマーからなる多孔膜においては、基板に接している側の表面構造と基板に接していない側の表面構造は異なり非対称構造を形成する。基板に接している側の表面では緻密構造を形成するのに対して、基板に接していない側の表面は多孔構造を形成する。このような非対称構造を形成したポリベンザゾール系ポリマーからなる多孔膜に他成分ポリマー溶液を含浸させた場合、緻密構造を形成している箇所においては十分に含浸することができないという問題がある。
一方で、近年エネルギー効率や環境性に優れた新しい発電技術として注目されている燃料電池がある。取り分け、高分子固体電解質膜を使用した固体高分子型燃料電池は、エネルギー効率が高く、また、他の方式の燃料電池に比べて運転温度が低いため起動、停止が容易であるなどの特徴を有しており、電気自動車や分散発電の用途への適用が期待されている。高分子固体電解質膜には通常プロトン伝導性のイオン交換樹脂膜が使用されるが、プロトン伝導性以外にも、燃料の水素やメタノール等の透過を防ぐ燃料透過抑止性や機械的強度などの特徴が必要である。このような高分子固体電解質膜としては例えば米国デュポン社製ナフィオン(商品名)に代表されるようなスルホン酸基を導入したパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー膜が知られている。
固体高分子形燃料電池の高出力化や高効率化には、高分子固体電解質膜のイオン伝導抵抗を低減させることが有効であり、その方策の一つとして膜厚の低減の試みがなされている。しかしながら、上記のような高分子固体電解質膜単独では、膜厚低減に伴い機械的強度も低減し、その結果、高分子固体電解質膜と電極との一体化製造時や熱、水分率変動による膜の寸法の変動を伴う発電時において、高分子固体電解質膜と電極の剥離が発生し、発電特性の低下等を引き起こす問題点を有していた。さらに、膜厚を低減させることで燃料透過抑止性が低下し、起電力の低下や燃料の利用効率の低下を招くなどの問題点も有していた。
そこで、高分子固体電解質膜の機械的強度を向上させ、寸法変化を抑制する方法として、多孔質基材を用いる複合化材料の検討が盛んに行われるようになった。この多孔質基材を安定に作ることが、固体高分子形燃料電池用の複合膜を作るうえで、不可欠である
ポリベンザゾール系ポリマー溶液を繊維やフィルムに加工する場合、特許文献1および特許文献2に記載されているような高濃度の液晶ドープから成形される。特許文献3にはPBO多孔質膜と種々のイオン交換樹脂を複合化した高分子固体電解質膜が記載されている。しかしながら、これに記載されているような液晶性を示すドープから製膜したPBO溶液膜を直接水浴で凝固する方法で得られるPBO多孔質膜の表面には両面とも開孔部の少ない緻密な層が形成され、イオン交換樹脂を複合化させる際にイオン交換樹脂溶液が膜の内部に含浸されにくく、複合膜中のイオン交換樹脂の含有率が低くなり、イオン交換樹
脂本来のイオン伝導性などの特性が大幅に低下するといった問題点を有していた。ポリベンザゾール系のポリマーネットワークを補強材とする複合体において、このような高濃度の液晶ドープからポリベンザゾール系ポリマー多孔膜を作るとポリマーネットワークの間隙が小さくなるために、他成分ポリマー溶液の均一含浸が難しくなる。
また、特許文献4には光学異方性のポリベンザゾール系ポリマー溶液を製膜してから吸湿による等方化の過程を経て凝固しポリベンザゾール系ポリマーフィルムを得る方法が開示されているが、これに記載されているような方法で得られるポリベンザゾール系ポリマーフィルムは透明な緻密性の高いフィルムであり、他成分ポリマー溶液を含浸して複合体を製造する目的には適さない。
米国特許第5552221号明細書 米国特許第5367042号明細書 国際公開特許WO00/22684号 特開2000−273214号
本発明は、機械的強度が高く、耐熱性に優れたポリベンザゾール系ポリマー多孔膜の提供。さらに、その多孔膜を支持体膜として用いる際の含浸性を判断する構造パラメーターであるフィブリル直径の規定ならびに、その多孔膜の製造方法を提供するものである。
すなわち本発明は、微細孔を有するポリベンザゾール系ポリマー多孔膜において、その多孔膜が有するフィブリルの直径d(μm)が0.001≦d≦1を満たし、かつ多孔膜両表面の開孔率が共に20%以上であることを特徴とするポリベンザゾール系ポリマー多孔膜を提供する。さらに本発明は、上記ポリベンザゾール系ポリマーを良溶媒に溶解させたポリマー溶液のポリマー濃度が3重量%以下の等方性溶液であり、かつその溶液を基板上に流延し、その後にポリベンザゾール系ポリマーの貧溶媒と接触させることで凝固させて得ることを特徴とする前記ポリベンザゾール系ポリマー多孔膜の製造方法を提供する。
本発明は、他成分ポリマーとの複合体を製造する際において、他成分ポリマー溶液の含浸が十分に可能であり、機械的強度が高く、且つ耐熱性に優れたたポリベンザゾール系ポリマー多孔膜ならびに、その製造方法を提供するものである。
以下、本発明のポリベンザゾール系ポリマー多孔膜について詳細に説明する。本発明のポリベンザゾール系ポリマーよりなる多孔膜は、等方相を示すポリベンザゾール系ポリマーの溶液から製膜され、貧溶媒と接触させて凝固することにより得られた膜を洗浄することにより得られる膜である。光学異方性を示すポリベンザゾール系ポリマー溶液から製膜したポリベンザゾール系ポリマー膜では他成分ポリマーを十分に含浸できる3次元フィブリルネットワーク構造を有する多孔質状のポリベンザゾール系ポリマー膜が得られないため好ましくない。
本発明におけるポリベンザゾール系ポリマーとは、ポリマー鎖中にオキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環を含む構造のポリマーをいい、下記一般式で表される繰り返し単位をポリマー鎖中に含むものをいう。
Figure 0004604469
ここで、Ar,Ar,Arは、芳香族単位を示し、各種脂肪族基、芳香族基、ハロゲン基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基等の置換基を有していても良い。これら芳香族単位は、ベンゼン環などの単環系単位、ナフタレン、アントラセン、ピレンなどの縮合環系単位、それらの芳香族単位が2個以上任意の結合を介してつながった多環系芳香族単位でも良い。
また、芳香族単位におけるNおよびXの位置はベンザゾール環を形成できる配置であれば特に限定されるものではない。さらに、これらは炭化水素系芳香族単位だけでなく、芳香環内にN,O,S等を含んだヘテロ環系芳香族単位でも良い。XはO,S,NHを示す。
上記Arは、下記一般式で表されるものが好ましい。
Figure 0004604469
ここで、Y、YはCHまたはNを示し、Zは直接結合、−O−,−S−,−SO−,−C(CH−,−C(CF−,−CO−を示す。
Arは、下記一般式で表されるものが好ましい。
Figure 0004604469
ここで、Wは−O−,−S−,−SO−,−C(CH−,−C(CH−,−CO−を示す。
Arは、下記一般式で表されるものが好ましい。
Figure 0004604469
これらポリベンザゾール系ポリマーは、上述の繰り返し単位を有するホモポリマーであっても良いが、上記構造単位を組み合わせたランダム、交互あるいはブロック共重合体であっても良く、例えば特許文献A〜F等に記載されたものなども例示される。
特許文献A:米国特許第4703103号明細書
特許文献B:米国特許第4533692号明細書
特許文献C:米国特許第4533724号明細書
特許文献D:米国特許第4533693号明細書
特許文献E:米国特許第4539567号明細書
特許文献F:米国特許第4578432号明細書
これらポリベンザゾール系構成単位の具体例としては、下記構造式で表すものを例示することができる。
Figure 0004604469
Figure 0004604469
Figure 0004604469
Figure 0004604469
Figure 0004604469
Figure 0004604469
Figure 0004604469
さらに、これらポリベンザゾール系構成単位だけでなく、他のポリマー構成単位とのランダム、交互あるいはブロック共重合体であっても良い。この時、他のポリマー構成単位としては耐熱性に優れた芳香族系ポリマー構成単位から選ばれることが好ましい。具体的には、ポリイミド系構成単位、ポリアミド系構成単位、ポリアミドイミド系構成単位、ポリオキシジアゾール系構成単位、ポリアゾメチン系構成単位、ポリベンザゾールイミド系構成単位、ポリエーテルケトン系構成単位、ポリエーテルスルホン系構成単位などを挙げることができる。
ポリイミド系構成単位の例としては、下記一般式で表されるものが挙げられる。
Figure 0004604469
ここで、Arは4価の芳香族単位で表されるが、下記構造で表されるものが好ましい。
Figure 0004604469
また、Arは二価の芳香族単位であり、下記構造で表されるものが好ましい。ここで示される芳香環上には、メチル基、メトキシ基、ハロゲン基、トリフルオロメチル基、水酸基、ニトロ基、シアノ基等の各種置換基が存在していても良い。
Figure 0004604469
これらポリイミド系構成単位の具体例としては、下記構造式で表すものを例示することができる。
Figure 0004604469
Figure 0004604469
ポリアミド系構成単位の例としては、下記構造式で表されるものが挙げられる。
Figure 0004604469
ここで、Ar,Ar,Arはそれぞれ独立に下記構造から選ばれるものが好ましい。ここで示される芳香環上には、メチル基、メトキシ基、ハロゲン基、トリフルオロメチル基、水酸基、ニトロ基、シアノ基等の各種置換基が存在していても良い。
Figure 0004604469
これらポリアミド系構成単位の具体例としては、下記構造式で表すものを例示することができる。
Figure 0004604469
ポリアミドイミド系構成単位の例としては、下記構造で表されるものが挙げられる。
Figure 0004604469
ここで、Arは上記Arの具体例として示される構造から選ばれるものが好ましい。
これらポリアミドイミド構成単位の具体例としては、下記構造式で表すものを例示することができる。
Figure 0004604469
ポリオキシジアゾール系構成単位の例としては、下記構造式で表されるものが挙げられる。
Figure 0004604469
ここで、Ar10は上記Arの具体例として示される構造から選ばれるものが好ましい。
これらポリオキシジアゾール系構成単位の具体例としては、下記構造式で表すものを例示することができる。
Figure 0004604469
ポリアゾメチン系構成単位の例としては、下記構造で表されるものが挙げられる。
Figure 0004604469
ここで、Ar11,Ar12は、上記Arの具体例として示される構造から選ばれるものが好ましい。
これらポリアゾメチン系構成単位の具体例としては、下記構造式で表すものを例示することができる。
Figure 0004604469
ポリベンザゾールイミド系構成単位の例としては、下記構造式で表されるものが挙げられる。
Figure 0004604469
ここで、Ar13、Ar14は上記Arの具体例として示される構造から選ばれるものが好ましい。
これらポリベンザゾールイミド系構成単位の具体例としては、下記構造式で表すものを例示することができる。
Figure 0004604469
ポリエーテルケトン系構成単位、ポリエーテルスルホン系構成単位は、一般に芳香族ユニットをエーテル結合とともにケトン結合やスルホン結合で連結した構造を有するものであり、下記構造式から選択される構造成分を含む。
Figure 0004604469
ここで、Ar15〜Ar23はそれぞれ独立に下記構造で表されるものが好ましい。ここで示される芳香環上には、メチル基、メトキシ基、ハロゲン基、トリフルオロメチル基、水酸基、ニトロ基、シアノ基等の各種置換基が存在していても良い。
Figure 0004604469
これらポリエーテルケトン系構成単位の具体例としては、下記構造式で表すものを例示することができる。
Figure 0004604469
これらポリベンザゾール系ポリマー構成単位と共に共重合できる芳香族ポリマー構成単位は、厳密にポリマー鎖内の繰り返し単位を指しているのではなく、ポリマー主鎖中にポリベンザゾール系構成単位と共に存在できる構成単位を示しているものである。これら共重合できる芳香族ポリマー構成単位は一種だけでなく二種以上を組み合わせて共重合することもできる。このような共重合体を合成するには、ポリベンザゾール系ポリマー構成単位からなるユニット末端にアミノ基、カルボキシル基、水酸基、ハロゲン基等を導入して、これらの芳香族系ポリマーの合成における反応成分として重合しても良いし、これらの芳香族系ポリマー構成単位を含むユニット末端にカルボキシル基を導入してポリベンザゾール系ポリマーの合成における反応成分として重合しても良い。
前記ポリベンザゾール系ポリマーは、ポリ燐酸溶媒中で縮合重合されポリマーが得られる。ポリマーの重合度は極限粘度で表され、15dL/g以上35dL/g以下、好ましくは20dL/g以上26dL/g以下である。この範囲以下であれば、得られるポリベンザゾール系ポリマー膜の強度が低く、またこの範囲以上であれば、等方性の溶液が得られるポリベンザゾール系ポリマー溶液の濃度範囲が限られ、等方性の条件での製膜が困難となるため好ましくない。
本発明で用いるポリベンザゾール系ポリマー溶液は、均一でかつ隙間の大きなポリベンザゾール系ポリマー多孔膜を得るために等方性条件の組成で製膜することが重要である。従って、ポリベンザゾール系ポリマー溶液の好ましい濃度範囲は3%以下、より好ましくは2%以下である。この範囲よりも濃度が高いと隙間の大きなポリベンザゾール系ポリマー膜が得られないばかりか、ポリベンザゾール系ポリマーのポリマー組成や重合度によっては溶液が異方性を示すため好ましくない。
ポリベンザゾール系ポリマー溶液の等方性および異方性の確認については、偏光顕微鏡観察で実施する方法が簡便である。ほかに、流体粘度を測定する方法(例えば、H.FISCHER J.A.ODELL A.KELLER M.MURRAYらのJ. Materials Science、第29巻 頁1025)がある。偏光顕微鏡観察では、試料をスライドガラスの間でおよそ50μm以下の厚みに潰して観
察する。
ポリベンザゾール系ポリマー溶液の濃度を上記で示したような範囲に調整するには次に示すような方法をとる事ができる。すなわち、重合されたポリベンザゾール系ポリマー溶液から一旦ポリマー固体を分離し、再度溶媒を加えて溶解することで濃度調整を行う方法。さらには、ポリ燐酸中で縮合重合されたままのポリマー溶液からポリマー固体を分離することなく、そのポリマー溶液に溶媒を加えて希釈し、濃度調整を行う方法。さらにはポリマーの重合組成を調整することで上記濃度範囲のポリマー溶液を直接得る方法などである。
ポリマー溶液の濃度調整に用いるのに好ましい溶媒としては、メタンスルホン酸、ジメチル硫酸、ポリ燐酸、硫酸、トリフルオロ酢酸などがあげられ、あるいはこれらの溶媒を組み合わせた混合溶媒を用いることもできる。中でも特にメタンスルホン酸、ポリリン酸が好ましい。
ポリベンザゾール系ポリマー溶液の製膜方法としては、流延法と呼ぶポリマー溶液をガラス棒やバーコーター、さらにはドクターブレード等を用いて基板上にキャスティングする製膜方法のほかにも、直線状スリットダイから押し出す方法や円周状スリットダイからブロー押し出しする方法、二枚のフィルムに挟んだポリマー溶液をローラープレスする方法、スピンコート法等、溶液を膜状に成形するあらゆる方法が使用できる。
ポリベンザゾール系ポリマー溶液を基板に流延する場合、基板上のポリベンザゾール系ポリマー溶液の厚みは、流延可能な厚みであればよく、好ましくは1〜1500μm、さらに好ましくは20〜1000μmの範囲が好ましい。
ポリベンザゾール系ポリマー膜の多孔構造を実現する手段としては、製膜基板上に流延された等方性のポリベンザゾール系ポリマー溶液を、貧溶媒と接触させて凝固する方法を用いる。貧溶媒はポリマー溶液の溶媒と混和できる溶媒であって、液相状態であっても気相状態であっても良い。さらに、気相状態の貧溶媒による凝固と液相状態の貧溶媒による凝固を組み合わせることも好ましく用いることができる。凝固に用いる貧溶媒としては、水、酸水溶液や無機塩水溶液の他、アルコール類、グリコール類、グリセリンなどの有機溶媒等を利用することができるが、使用するポリベンザゾール系ポリマー溶液との組み合わせによっては、ポリベンザゾール系ポリマー膜の表面開孔率や空隙率が小さくなったり、ポリベンザゾール系ポリマー膜の内部に不連続な空洞ができたりするなどの問題が生じるため、凝固に用いる貧溶媒の選択には特に注意が必要である。
本発明における等方性のポリベンザゾール系ポリマー溶液の凝固においては、水蒸気、メタンスルホン酸水溶液、リン酸水溶液、グリセリン水溶液の他、塩化マグネシウムなどの無機塩水溶液などの中から貧溶媒と凝固条件を選択することによりポリベンザゾール系ポリマー膜表面および内部の構造、隙間を制御するに至った。特に好ましい凝固の手段は水蒸気と接触させて凝固する方法や、凝固の初期において水蒸気に短時間接触させた後に水に接触させて凝固する方法、メタンスルホン酸水溶液に接触させて凝固する方法などである。
このような方法により得られたポリベンザゾール系ポリマー膜は、基板に接している側の表面構造と基板に接していない側の表面構造は異なり非対称構造を形成する。基板に接している側の表面では緻密構造を形成し、基板に接していない側の表面は多孔構造を形成する。このような非対称構造を形成したポリベンザゾール系ポリマーからなる多孔膜に他成分ポリマー溶液を含浸させた場合、基板に接している側の表面の緻密構造の形成は他成分ポリマー溶液を十分に含浸することができないという問題を引き起こすために好ましく
ない。
この問題に対し、発明者らはポリベンザゾール系ポリマーからなる多孔膜に他成分ポリマー溶液を十分含浸できる構造の形成について鋭意検討を行った結果、形成された多孔膜の表面に存在するフィブリル直径d(μm)が0.001≦d≦1を満たし、かつ多孔膜両表面の開孔率が共に20%以上であれば、ポリベンザゾール系ポリマー多孔膜に他成分ポリマー溶液を十分に含浸することが可能な多孔性に優れたポリベンザゾール系ポリマー多孔膜となることを見出した。すなわち、ポリベンザゾール系ポリマー溶液を基板上に流延し、凝固させた多孔膜の表面に存在するフィブリル直径d(μm)が、0.001≦d≦1を満たし、かつ多孔膜両表面の開孔率が共に20%以上であることを満たすことのできる製膜方法ならびに凝固方法を選択し用いることが重要である。
製膜方法としては、製膜基板に用いる材質を基板とポリマー溶媒との接触角度が30°以下となるものであれば特に限定はなく、例えば、ガラス板、高分子フィルム、ステンレス鋼やハステロイ系合金からなる金属板等を用いることができる。基板に用いる材質の表面を改質することも有効な方法であり、例えば、表面研磨を施したガラス板、鏡面処理を施した金属板、コロナ処理、プラズマ処理を施した高分子フィルム等を使用することもできる。
上記の手法により得られたポリベンザゾール系ポリマー多孔膜は、残留する溶媒によるポリマーの分解の促進や、使用時の残留溶媒の流出などの問題を避ける目的で、十分に洗浄することが望ましい。洗浄は膜を洗浄液に浸漬することで行うことができる。特に好ましい洗浄液は水である。水による洗浄は、膜を水中に浸漬したときの洗液のpHが5〜8の範囲になるまで行うことが好ましく、さらに好ましくはpHが6.5〜7.5の範囲である。
上記に述べた特定の濃度範囲のポリベンザゾール系ポリマー等方性溶液を用い、上記に述べたような方法から選ばれた適当な凝固手段および製膜基板としてポリマー溶媒と基板との接触角度が30°以下となる材質を選択することにより、他成分ポリマー溶液の含浸が十分に可能であるフィブリル径を有する、多孔性に優れたポリベンザゾール系ポリマー多孔膜を製造することができる。
上記手法により得られたポリベンザゾール系ポリマー多孔膜の用途としては、精密濾過膜、限外濾過膜、ナノ濾過膜といった分離膜や、メディカル材料として使用される透析膜等の医用高分子膜などが挙げられる。更に、電池用セパレータや電気絶縁多孔膜等といった電気、電子材料の用途としても使用できる。
以下に本発明をさらに具体的に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<走査型電子顕微鏡による構造観察>
走査型電子顕微鏡(SEM)による構造観察は以下の方法で行った。まず、水洗した多孔
膜内部の水をエタノールに置換、さらに酢酸イソアミルに十分置換した後、日立製臨界点乾燥装置(HCP−1)を用いて、CO臨界点乾燥を施した。このようにして臨界点乾燥した多孔膜に厚さ150オングストロームの白金コートを施し、日立製SEM(S−800)を用いて加速電圧10kV、試料傾斜角度30度で観察を行った。
<フィブリル径>
フィブリル径の計測は以下の方法で行った。形成された多孔膜の表面を走査型電子顕微
鏡(SEM)で観察し、10,000倍に焼付けした写真を200倍に拡大し、その拡大し
た写真上で150本のフィブリルを計測することにより求めた。
<多孔膜の表面開孔率>
多孔膜の表面開孔率は次の方法により測定した。走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した多孔膜の表面の写真上で5μm角に相当する視野を選び、膜の外表面に相当するポリマー部分を白、それ以外の部分を黒に色分けした後、スキャナーを用いて画像をコンピューターに取り込み、米国Scion社製の画像解析ソフトScion Imageを用いて画像中の黒部分が占める比率を測定した。この操作を一つのサンプルに対して重複しない3視野について行い、その平均を表面開孔率とした。
<接触角度>
接触角度の測定は以下の方法で行った。接触角度の値は、液滴法で温度20℃、相対湿度65%RHにおける値であり、接触角度を測定する装置としては協和界面科学社製CA−X型を用いた。液滴は先端部が基板に対して平行となっているポリテトラフルオロエチレン製の注射針をセットしたシリンジにポリマー溶媒を充填し、押出すことで調整する。液滴の直径が1.8mmになるよう膨らませて停止させ、その状態時に基板を液滴に接触させる。基板を液滴に接触させたら基板を下方面に移動させ液滴を注射針より離し、液滴が注射針より離れた時点で移動を停止させ、その状態から10秒後の液滴の状態において接触角度を測定した。この測定を10回実施して、その平均値を接触角度の値としている。測定を行う基板については、測定前に有機溶剤や中性洗剤等を用いて十分に洗浄を行った後に蒸留水を用いて超音波洗浄を行った。その後、十分に乾燥を行った後、乾燥雰囲気に保たれたデシケーターの中で保管した。測定は、乾燥雰囲気より取り出して30分以内に終わるように速やかに測定を実施した。
<極限粘度>
メタンスルホン酸を溶媒として、0.5g/Lの濃度に調整したポリマー溶液の粘度をウベローデ型粘度計を用いて25℃恒温槽中で測定し、算出した。
<含浸率>
前記ポリベンザゾール系多孔膜を支持体とした膜に他成分ポリマーを含浸した際の含浸率は以下の方法により測定した。複合膜の目付けDc[g/m]を測定し、複合膜の作製に用いた同じ支持体膜に他成分ポリマーを複合化させずに乾燥させて測定した乾燥支持体膜の目付けDs[g/m]とから、以下の計算により他成分ポリマーの含浸率を求めた。
他成分ポリマー含浸率[重量%]=(Dc−Ds)/Dc×100
<プロトン導電率>
プロトン導電率σは次のようにして測定した。自作測定用プローブ(ポリテトラフルオロエチレン製)上で幅10mmの短冊状膜試料の表面に白金線(直径:0.2mm)を押しあて、80℃、相対湿度95%の恒温恒湿槽中に試料を保持し、白金線間の10kHzにおける交流インピーダンスをSOLARTRON社1250FREQUENCY RESPONSE ANALYSERにより測定した。極間距離を10mmから40mmまで10mm間隔で変化させて測定し、極間距離と抵抗測定値をプロットした直線の勾配Dr[Ω/cm]から下記の式により膜と白金線間の接触抵抗をキャンセルして算出した。
σ[S/cm]=1/(膜幅×膜厚[cm]×Dr)
<実施例1>
ポリ燐酸中にIV=24dL/gのポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾールポリマーを14重量%含んだドープにメタンスルホン酸を加えて希釈し、ポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾール濃度0.5重量%の溶液を調製した。できあがった溶液を
スライドガラスに挟み、偏光顕微鏡(ニコン製ECLIPSE E600 POL)を用いてクロスニコル視野で観察することで等方性溶液であることを確認した。この溶液を、25℃に調整したガラス板上にクリアランス300μmのアプリケーターを用いて、製膜速度5mm/秒で製膜した。このようにしてガラス基板上に製膜したドープ膜を、製膜に用いたガラス板上、25℃、相対湿度80%の恒温恒湿槽(ナガノ科学機械製作所製:LH21−14P)中で1時間凝固した後、洗液がpH7±0.5を示すまで水洗を行って膜を作成した。また、製膜基板としたガラス板とポリベンザゾールポリマーの良溶媒として用いたメタンスルホン酸の接触角度を測定した結果、接触角度は26.0°であった。得られた膜について、走査型電子顕微鏡による構造解析を行ったところ、両面に開口部を有する多孔膜であることを確認した。基板に接していない側の表面の走査型電子顕微鏡写真を図1に、基板に接している側の表面の走査型電子顕微鏡写真を図2に示した。図1に示す基板に接していない側の表面には、直径d(μm)が0.003≦d≦0.3を満たすフィブリルが3次元ネットワーク構造を形成しており、表面開孔率も40%であった。一方、図2に示す基板に接している側の表面では、直径d(μm)が0.01≦d≦0.3を満たすフィブリルの3次元ネットワーク構造の形成ならびに表面開孔率28%を満たす構造の形成が実現できた。すなわち、多孔膜両表面ともにフィブリル直径d(μm)が0.001≦d≦1を満たし、かつ表面開孔率が20%以上を満たす構造が形成でき、多孔性に優れたポリベンザゾールポリマー多孔膜を製造することができる。
このようにして得られた膜を水中でステンレス製のフレームに固定し、多孔膜の内部の水をイオン交換樹脂溶液であるデュポン社製20%ナフィオン(商品名)溶液(品番:SE−20192)の溶媒組成とほぼ同じ水:エタノール:1−プロパノール=26:26:48(重量比)の混合溶媒に浸漬し置換した。この多孔膜を20%ナフィオン(商品名)溶液に室温で30分間浸漬した後溶液から取り出し、膜の内部に含浸および膜表面に付着したナフィオン(商品名)溶液の溶媒を風乾により揮発させ乾燥させた。乾燥させた膜は60℃のオーブン中で1時間予備熱処理して残留した溶媒を除いた後、窒素雰囲気下、130℃で1時間熱処理を行うことにより実施例1で含浸性を評価する複合膜を調整した。このようにして調整した複合膜のイオン交換樹脂の含浸率は90重量%以上であった。
<実施例2>
ポリ燐酸中にIV=23.8dL/gのポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾールポリマーを14重量%含んだドープにメタンスルホン酸を加えて希釈し、ポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾール濃度1.5重量%の溶液を調製した。できあがった溶液を実施例1で示したのと同じ方法で等方性溶液であることを確認した。この溶液を、90℃に加熱したガラス板上にクリアランス300μmのアプリケーターを用いて5mm/秒で製膜した。このようにしてガラス板上に製膜したドープ膜をそのまま25℃、相対湿度80%の恒温恒湿槽中に置いて1時間凝固し、生成した膜を洗液がpH7±0.5を示すまで水洗を行って膜を作成した。また、製膜基板としたガラス板とポリベンザゾールポリマーの良溶媒として用いたメタンスルホン酸の接触角度を測定した結果、接触角度は28°であった。得られた膜について、走査型電子顕微鏡観察を行った結果、基板に接していない側の表面は図1と同様の形態であった。また、図3に示した基板に接している側の表面では、直径d(μm)が0.03≦d≦0.7を満たすフィブリルの3次元ネットワーク構造の形成ならびに表面開孔率が23%を満たす構造の形成が実現できた。すなわち、実施例1と同様に多孔膜両表面ともに直径d(μm)が0.001≦d≦1を満たすフィブリルの形成ならびに両表面の開孔率20%以上を満たす構造が形成でき、多孔性に優れたポリベンザゾールポリマー多孔膜を製造することができる。このようにして得られた多孔膜を実施例1で示したのと同じ方法で、含浸性を評価する実施例2の複合膜として調整した。このようにして調整した複合膜のイオン交換樹脂の含浸率は75%以上であった。
<比較例1>
ポリ燐酸中にIV=24.1dL/gのポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾールポリマーを14重量%含んだドープにメタンスルホン酸を加えて希釈し、ポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾール濃度1重量%の溶液を調製した。できあがった溶液を実施例1で示したのと同じ方法で等方性溶液であることを確認した。この溶液を、実施例2で示したのと同じ方法で製膜、凝固、水洗し、膜とした。また、製膜基板としたガラス板とポリベンザゾールポリマーの良溶媒として用いたメタンスルホン酸の接触角度を測定した結果、接触角度は36.3°であった。得られた膜について、走査型電子顕微鏡観察を行った結果、基板に接していない側の表面は図1と同様の形態であった。一方、基板に接している側の表面の走査型電子顕微鏡写真を図4に示した。図からもわかるように、基板に接している側の表面においては緻密な構造を形成しており、直径d(μm)が0.001≦d≦1を満たすフィブリルの形成ならびに表面開孔率が共に20%以上を満たす構造の形成が実現できなかった。すなわち、多孔膜両表面ともに直径d(μm)が0.001≦d≦1を満たすフィブリルの形成ならびに両表面の開孔率20%以上を満たす構造が形成できず、多孔性に優れたポリベンザゾールポリマー多孔膜を製造することはできなかった。このようにして得られた多孔膜を実施例1で示したのと同じ方法で、含浸性を評価する比較例1の複合膜として調整した。このようにして調整した複合膜のイオン交換樹脂の含浸率は60%以下であった。
<比較例2>
ポリ燐酸中にIV=24dL/gのポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾールポリマーを6重量%含んだドープを2Lのフラスコで重合した。できあがったドープをスライドガラスに挟み、リンカムホットステージで温調して偏光顕微鏡(ニコン製ECLIPSE E600 POL)を用いクロスニコル視野で観察した。濃度6%溶液では、140℃以下の温度では光学異方性溶液であり、140℃で部分的に異方相が消失して等方相との混相状態になることが確認された。この溶液を、90℃に加熱したガラス板上にクリアランス300μmのアプリケーターを用いて製膜速度5mm/秒で製膜した。このようにしてガラス板上に製膜したドープ膜をそのまま25℃、相対湿度80%の恒温恒湿槽中に置いて1時間凝固し、生成した膜を洗液がpH7±0.5を示すまで水洗を行って膜を作成した。また、基板としたガラス板とポリベンザゾールポリマーの良溶媒として用いたポリリン酸の接触角度を測定した結果、接触角度は28.2°であった。得られた膜について、走査型電子顕微鏡観察を行った結果、基板に接していない側の表面および基板に接している側の表面は共に図4と同様な緻密な構造を形成しており、直径d(μm)が0.001≦d≦1を満たすフィブリルの形成ならびに表面開孔率が共に20%以上を満たす構造が形成できず、多孔性に優れたポリベンザゾールポリマー多孔膜を製造することはできなかった。このようにして得られた多孔膜を実施例1で示したのと同じ方法で、含浸性を評価する比較例2の複合膜として調整した。このようにして調整した複合膜のイオン交換樹脂の含浸率は10%以下であった。
実施例1、実施例2ならびに比較例1、比較例2の高分子固体電解質膜に関し、プロトン導電率の評価を行った。結果を表1に示した。
表1から示されるように、本発明において、上記ポリベンザゾール系ポリマー多孔膜と他成分ポリマーとの複合体を製造する際、ポリベンザゾール系ポリマー多孔膜に他成分ポリマー溶液を十分に含浸することができる。
Figure 0004604469
本発明は、他成分ポリマーとの複合体を製造する際において、他成分ポリマー溶液の含浸が十分に可能である多孔性に優れたポリベンザゾール系ポリマー多孔膜ならびに、その製造方法を提供するものである。 本発明を利用することで、固体高分子型燃料電池等の高分子電解質膜として、機械的強度が高く、且つ耐熱性に優れた、高性能な固体高分子膜が作成可能となる。
実施例1の基板に接していない側の表面の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例1の基板に接している側の表面の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2の基板に接している側の表面の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1の基板に接している側の表面の走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (4)

  1. ポリベンザゾール系ポリマーからなり、3次元フィブリルネットワーク構造からなる微細孔を有する多孔膜において、該フィブリルの平均直径d(μm)が0.01≦d≦0.1、であり、該フィブリルの直径d’(μm)が0.001≦d≦1の範囲であり、表面の開孔率がいずれの面においても20%以上であることを特徴とする多孔膜。
  2. 良溶媒に溶解した、濃度が3質量%以下のポリベンザゾール系ポリマー溶液を、ポリベンザゾール系ポリマー溶液に対する接触角が30°以下である製膜基板に流延し、ポリベンザゾール系ポリマーの貧溶媒に接触させることによって、ポリベンザゾール系ポリマーを凝固させることを特徴とするポリベンザゾール系ポリマー多孔膜の製造方法。
  3. 貧溶媒が水又は水溶液であることを特徴とする請求項2に記載のポリベンザゾール系ポリマー多孔膜の製造方法。
  4. 貧溶媒が水蒸気であることを特徴とする請求項3に記載のポリベンザゾール系ポリマー多孔膜の製造方法。
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