JP2004169003A - 複合イオン交換膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 イオン交換樹脂組成物と、膜を貫通する連続した空隙を有する支持体膜と、を備える複合イオン交換膜であって、前記支持体膜は、前記空隙中に前記イオン交換樹脂組成物を含浸する支持体膜であり、前記イオン交換樹脂組成物は、特定の化学構造を有する化合物と、芳香族ジハロゲン化合物と、ビスフェノール化合物と、をアルカリ金属の炭酸塩および/または重炭酸塩と混合し、これらの混合物を有機溶媒中で重合させて得られる芳香族ポリエーテルおよび/またはその誘導体を主成分とするイオン交換樹脂を含有するイオン交換樹脂組成物である、複合イオン交換膜。
【選択図】 図1
Description
あるいは、本発明の複合イオン交換膜は、イオン交換樹脂組成物と、膜を貫通する連続した空隙を有する支持体膜と、を備える複合イオン交換膜であって、この支持体膜は、この空隙中にこのイオン交換樹脂組成物を含浸する支持体膜であり、このイオン交換樹脂組成物は、化学式2Aと化学式2Bとで表される結合単位をそれぞれ化学式2A:化学式2B=n:mの比率で含有するイオン交換樹脂を含有するイオン交換樹脂組成物である、複合イオン交換膜である。
ここで、このAr2は、化学式3、化学式4、化学式5で表される結合単位からなる群より選ばれる1種類以上の結合単位であることが好ましい。
また、このAr1およびこのAr3は、化学式6および化学式7で表される結合単位よりそれぞれ独立して選ばれる1種類以上の結合単位であることが望ましい。
さらに、このAr1およびこのAr3は、いずれもこの化学式6で表される結合単位であり、このAr2は、この化学式3で表される結合単位であり、このnおよびこのmは、数式1を満たす1〜1000の範囲の整数であることがさらに好ましい。
0.2≦n/(n+m)≦0.8 (数式1)
あるいは、このAr1およびこのAr3は、いずれもこの化学式6で表される結合単位であり、このAr2は、この化学式4で表される結合単位であり、このnおよびこのmは、数式2を満たす1〜1000の範囲の整数であってもよい。
0.2≦n/(n+m)≦0.8 (数式2)
または、このAr1およびこのAr3は、いずれもこの化学式7で表される結合単位であり、このAr2は、この化学式3で表される結合単位であり、このnおよびこのmは、数式3を満たす1〜1000の範囲の整数であってもよい。
0.3≦n/(n+m)≦0.7 (数式3)
そして、本発明の複合イオン交換膜は、このイオン交換樹脂組成物からなる表面層をこの支持体膜の両面に備えることが好ましい。また、この表面層のそれぞれの厚みは、1〜50μmの範囲であり、かつこの複合イオン交換膜の全厚みの半分を超えない範囲であることが望ましい。さらに、この支持体膜の少なくとも一方の面の開孔率は、40〜95%の範囲にあることが推奨される。
本発明の複合イオン交換膜は、イオン交換樹脂組成物と、膜を貫通する連続した空隙を有する支持体膜とを備える複合イオン交換膜であって、この支持体膜は、この空隙中にこのイオン交換樹脂組成物を含浸する支持体膜であり、このイオン交換樹脂組成物は、化学式1で表される化合物と、芳香族ジハロゲン化合物と、ビスフェノール化合物とを主成分とするモノマー成分を、アルカリ金属の炭酸塩および/または重炭酸塩と混合し、これらの混合物を有機高極性溶媒中で重合させて得られる芳香族ポリエーテルおよび/またはその誘導体を主成分とするイオン交換樹脂を含有するイオン交換樹脂組成物である、複合イオン交換膜である。
ここで、上記の化学式1の化合物は、たとえば、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ジフルオロベンゾフェノンなどの化合物を発煙硫酸などで加熱してスルホン化することにより得ることができる。
そして、本発明に用いるイオン交換樹脂の主成分である芳香族ポリエーテルおよび/またはその誘導体は、上記の化学式1で表される化合物と、芳香族ジハロゲン化合物と、ビスフェノール化合物とを主成分とするモノマー成分を、アルカリ金属の炭酸塩および/または重炭酸塩とを混合し、有機溶媒中で加熱して重合反応を生じさせることにより得られる。
上記のようにして単離されたイオン交換樹脂を、有機溶媒に溶解して溶液とした上で、支持体膜中に含浸させることにより、支持体膜と、単離されたイオン交換樹脂を含有するイオン交換樹脂組成物とを複合化して、本発明の複合イオン交換膜を得ることができる。
本発明に用いるイオン交換樹脂は、化学式2Aと化学式2Bとで表される結合単位をそれぞれ化学式2A:化学式2B=n:mの比率で含有する化学構造を有するイオン交換樹脂として表わすこともできる。
ここで、上記の化学式2Aと化学式2Bとにおけるnおよびmは、1〜1000の範囲の整数であるが、0.2≦n/(n+m)≦0.9の数式を満たす範囲の整数であることが好ましい。
なお、これらの化学構造の結合単位の中でも、化学式3〜化学式5で表される化学構造の結合単位がより好ましく、さらに化学式3または化学式4で表される化学構造の結合単位が特に好ましく、化学式4で表される化学構造の結合単位が最も好ましい。
また、上記のAr1およびAr3は、それぞれ二価の有機基を表わす。その例として、上記の化学式11A〜化学式11Pにおいてビスフェノール化合物として例示した化合物から2つの水酸基を除いた化学構造の結合単位を挙げることができる。
ここで、本発明に用いるイオン交換樹脂は、化学式2Aと化学式2Bとで表される結合単位をそれぞれ化学式2A:化学式2B=n:mの比率で含有する化学構造を有するイオン交換樹脂であって、さらにAr1およびAr3がいずれも化学式6の化学構造の結合単位であり、Ar2が化学式3で表される化学構造の結合単位であり、n、mが数式1を満たす1〜1000の範囲の整数であれば、より一層好ましい。
0.2≦n/(n+m)≦0.8 (数式1)
あるいは、本発明に用いるイオン交換樹脂は、化学式2Aと化学式2Bとで表される結合単位をそれぞれ化学式2A:化学式2B=n:mの比率で含有する化学構造を有するイオン交換樹脂であって、Ar1およびAr3がいずれも化学式6で表される化学構造の結合単位であり、Ar2が化学式4で表される化学構造の結合単位であり、n、mが数式2を満たす1〜1000の範囲の整数であっても、より一層好ましい。
0.2≦n/(n+m)≦0.8 (数式2)
また、本発明に用いるイオン交換樹脂は、化学式2Aと化学式2Bとで表される結合単位をそれぞれ化学式2A:化学式2B=n:mの比率で含有する化学構造を有するイオン交換樹脂であって、Ar1およびAr3がいずれも化学式7で表される化学構造の結合単位であり、Ar2が化学式3で表される化学構造の結合単位であり、n、mが数式3を満たす1〜1000の範囲の整数であっても、より一層好ましい。
0.3≦n/(n+m)≦0.7 (数式3)
数式1〜3におけるn/(n+m)が大きくなるとイオン伝導性が向上するが、同時に水による膨潤性が大きくなり膜の形態安定性が損なわれる傾向が出てくる。また、数式1〜3におけるn/(n+m)が小さくなると、イオン伝導性は低下するもののメタノールの透過性が小さくなる傾向がある。水素を燃料とする固体高分子形燃料電池では、n/(n+m)が大きくて高いイオン伝導性を示す膜が適している。また、メタノールを燃料とする直接メタノール型燃料電池では通常メタノールを水溶液として用いるため、n/(n+m)が小さくて水による膨潤とメタノール透過性が少ない膜が適している。
0.5≦n/(n+m)≦0.7 (数式4)
あるいは、本発明に用いるイオン交換樹脂は、化学式2Aと化学式2Bとで表される結合単位をそれぞれ化学式2A:化学式2B=n:mの比率で含有する化学構造を有するイオン交換樹脂であって、Ar1およびAr3がいずれも化学式6で表される化学構造の結合単位であり、Ar2が化学式4で表される化学構造の結合単位であり、n、mが数式5を満たす1〜1000の範囲の整数であれば、水素を燃料とするような固体高分子形燃料電池の高分子固体電解質膜として用いる場合により一層好ましい。
0.4≦n/(n+m)≦0.8 (数式5)
また、本発明に用いるイオン交換樹脂は、化学式2Aと化学式2Bとで表される結合単位をそれぞれ化学式2A:化学式2B=n:mの比率で含有する化学構造を有するイオン交換樹脂であって、Ar1およびAr3がいずれも化学式7で表される化学構造の結合単位であり、Ar2が化学式3で表される化学構造の結合単位であり、n、mが数式6を満たす1〜1000の範囲の整数であっても、より一層好ましい。
0.4≦n/(n+m)≦0.6 (数式6)
本発明に用いるイオン交換樹脂は、化学式2Aと化学式2Bとで表される結合単位をそれぞれ化学式2A:化学式2B=n:mの比率で含有する化学構造を有するイオン交換樹脂であって、さらにAr1およびAr3がいずれも化学式6の化学構造の結合単位であり、Ar2が化学式3で表される化学構造の結合単位であり、n、mが数式7を満たす1〜1000の範囲の整数であれば、メタノールを燃料として用いる直接メタノール型燃料電池の高分子固体電解質膜として用いる場合により一層好ましい。
0.2≦n/(n+m)≦0.5 (数式7)
あるいは、本発明に用いるイオン交換樹脂は、化学式2Aと化学式2Bとで表される結合単位をそれぞれ化学式2A:化学式2B=n:mの比率で含有する化学構造を有するイオン交換樹脂であって、Ar1およびAr3がいずれも化学式6で表される化学構造の結合単位であり、Ar2が化学式4で表される化学構造の結合単位であり、n、mが数式8を満たす1〜1000の範囲の整数であれば、メタノールを燃料として用いる直接メタノール型燃料電池の高分子固体電解質膜として用いる場合により一層好ましい。
0.2≦n/(n+m)≦0.5 (数式8)
また、本発明に用いるイオン交換樹脂は、化学式2Aと化学式2Bとで表される結合単位をそれぞれ化学式2A:化学式2B=n:mの比率で含有する化学構造を有するイオン交換樹脂であって、Ar1およびAr3がいずれも化学式7で表される化学構造の結合単位であり、Ar2が化学式3で表される化学構造の結合単位であり、n、mが数式9を満たす1〜1000の範囲の整数であれば、メタノールを燃料として用いる直接メタノール型燃料電池の高分子固体電解質膜として用いる場合により一層好ましい。
0.3≦n/(n+m)≦0.5 (数式9)
燃料電池において、固体高分子形燃料電池であれば加湿された燃料ガスや酸化ガスに含まれる水分や、反応で生成する水によって、直接メタノール型燃料電池であれば燃料として供給するメタノール水溶液中の水によって、それぞれイオン交換膜は膨潤する。イオン交換膜の膨潤性が大きいと、膜の破損や電極のはがれなどが起こりやすくなるため好ましくない。以上に挙げた本発明におけるイオン交換樹脂の好ましい構造の中でも、Ar1およびAr3がいずれも化学式6で表される化学構造の結合単位であり、Ar2が化学式4で表される化学構造の結合単位である構造のものが、水による膨潤性がより小さいので、特に好ましい構造である。その中でも、n、mが数式5を満たすものは固体高分子形燃料電池のイオン交換膜として適しており、n、mが数式8を満たすものは直接メタノール型燃料電池のイオン交換膜として適している。
本発明の複合イオン交換膜に用いるイオン交換樹脂の分子量は、1,000以上であることが好ましく、特に5,000以上であればより好ましい。また、この分子量は、1,000,000以下であることが好ましく、特に500,000以下であれば、物性と加工性のバランスが取れるためにより好ましい。この分子量が1,000未満の場合には、膜の形成が困難になったり、膜の膨潤性や水溶性が大きくなってしまう傾向があり、この分子量が1,000,000を超えると、溶液粘度が非常に大きくなるため取扱いが困難になるという傾向がある。
本発明の複合イオン交換膜に用いる支持体膜は、膜を貫通する連続した空隙を有する多孔性の支持体膜である必要がある。膜を貫通する連続した空隙内にイオン交換樹脂組成物が含浸されていなければ、良好なイオン伝導性を得ることができないからである。
上述のような方法で得られたポリベンザゾール系ポリマーを材質とする多孔質の支持体膜にイオン交換樹脂組成物を含浸させ、複合イオン交換膜を得る方法について説明する。
本発明の複合イオン交換膜の厚みは、10μm以上であることが好ましく、特に20μm以上であることがより好ましい。また、この厚みは、500μm以下であることが好ましく、特に100μm以下であることがより好ましい。この厚みが10μm未満の場合には、燃料のクロスオーバーなどが大きくなるという問題が生じやすくなる。また、この厚みが500μmを超えると、複合イオン交換膜の導電抵抗が増大する傾向がある。
まず、本発明の実施例および比較例に用いるイオン交換樹脂を、下記の合成例のようにして合成した。
まず、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸ソーダ12.28g(25.0mmol)、4,4’−クロロジフェニルスルホン7.18g(25.0mmol)、4,4’−ビフェノール9.31g(50.0mmol)、炭酸カリウム7.95g(57.5mmol)、N−メチル−2−ピロリドン100ml、トルエン15mlを、窒素導入管、攪拌翼、ディーンスタークトラップ、温度計を取り付けた200ml枝付きフラスコに入れ、オイルバス中で攪拌しつつ窒素気流下で加熱した。
モノマーの種類およびモル比を表1に示すように変えた点以外は、合成例1と同様にして、合成例2〜12のイオン交換樹脂を合成した。なお、イオン交換樹脂の収率および対数粘度の測定結果を表1に併せて示す。
まず、ポリフェニルスルホン(アルドリッチ社製、商品名Polyphenylsulfone)10gを、100gの濃硫酸に溶解した。次いで、5℃の冷水浴中で30%発煙硫酸4ml(SO3として0.03mol)を滴下し、3時間反応させた。その後、反応溶液を水に注いで再沈し、遊離の酸が洗浄液にpH試験紙で検出できなくなるまで水で洗浄し、濾過した後、50℃で減圧乾燥して、比較合成例1のスルホン化ポリフェニルスルホンを得た。なお、収率は90%であった。
まず、ポリ燐酸中に極限粘度25dL/gのポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾールポリマーを14質量%含んだドープに、メタンスルホン酸を加えて希釈し、ポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾール濃度1質量%の等方性溶液を調製した。
複合イオン交換膜の材質となるイオン交換樹脂を、表2に示す合成例のイオン交換樹脂に変更した点以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜12の複合イオン交換膜を作製した。
比較例1においては、実施例1〜12とは異なり、合成例1で合成したイオン交換樹脂を複合膜化せず、単独で膜を作製した。
イオン交換膜の材質となるイオン交換樹脂を、表2に示す合成例のイオン交換樹脂に変更した点以外は、比較例1と同様にして、比較例2〜12の複合イオン交換膜を作製した。
比較合成例1で重合反応により作製したスルホン化ポリフェニルスルホンを用いた他は、実施例1と同様にして、複合イオン交換膜を作製した。比較合成例のイオン交換樹脂の溶液は粘度が高く、ややゲル的な挙動を示した。
本発明の実施例および比較例においては、各種測定方法および評価方法は以下の方法に従って行なった。これらの測定方法および評価方法の結果得られた各種測定結果および評価結果を、表1および表2に示す。
支持体膜を形成するポリマーについて、メタンスルホン酸を溶媒として、0.5g/Lの濃度に調整したポリマー溶液の粘度をウベローデ型粘度計を用いて25℃恒温槽中で測定し、極限粘度を算出した。
支持体膜の表面開孔率は次の方法により測定した。
支持体膜の空隙率は次の方法により測定した。
支持体膜の空隙率[%]=Vw/Vm×100
(iv)複合イオン交換膜を構成する各層の厚さの測定方法
複合イオン交換膜を構成する複合層の厚さ、およびこの複合層を挟む形で複合層の両面に形成された支持体膜を含まないイオン交換樹脂組成物からなる表面層の厚さは、下記のようにして測定した。
まず、自作測定用プローブ(テフロン(登録商標)製)上で、短冊状複合イオン交換膜試料の表面に白金線(直径:0.2mm)を押しあて、80℃95%RHの恒温、恒湿オーブン((株)ナガノ科学機械製作所製、LH−20−01)中に試料を保持し、白金線間の10KHzにおける交流インピーダンスをSOLARTRON社製、1250FREQUENCY RESPONSE ANALYSERにより測定した。
イオン伝導率[S/cm]=1/膜幅[cm]×膜厚[cm]×抵抗極間勾配[Ω/cm]
(vi)イオン交換樹脂の対数粘度の測定方法
イオン交換樹脂を、ポリマー濃度0.25g/dlとなるようにN−メチル−2−ピロリドン溶液に溶解し、オストワルド粘度計を用いて30℃で測定した。
まず、複合イオン交換膜100mgを、0.01NのNaOH水溶液50mlに浸漬し、25℃で一晩攪拌した。その後、0.05NのHCl水溶液で中和滴定した。中和滴定には、平沼産業(株)製、電位差滴定装置COMTITE−980を用いた。イオン交換当量は下記式で計算して求めた。
イオン交換当量[meq/g]=(10−滴定量[ml])/2
(viii)複合イオン交換膜のイオン交換樹脂(ICP)含有率の測定方法
複合イオン交換膜のイオン交換樹脂含有率は以下の方法により測定した。
イオン交換樹脂含有率[質量%]=(Dc−Ds)/Dc×100
(ix)複合イオン交換膜の膨潤性の評価方法
複合イオン交換膜の膨潤性は以下のようにして測定した。
二つのガラス水槽を、サンプルを隔膜として連結し、片方の水槽に5Mのメタノール水溶液、もう片方に蒸留水をそれぞれ入れ、蒸留水を入れた側のメタノール濃度を適当な時間ごとに定量した。メタノールの定量はガスクロマトグラフィー法で行い、あらかじめ所定の濃度のメタノール溶液を注入したときのピーク面積から作成した検量線を用いてメタノール濃度を算出した。得られたメタノール濃度を経過時間に対してプロットしたときの傾きから、以下の式によりメタノール透過速度を求めた。
これらの測定結果および評価結果から分かるように、比較例1〜12のイオン交換樹脂を単独の材質とするイオン交換膜は、イオン伝導性自体は良好であるものの膨潤が著しいため、燃料電池の高分子固体電解質膜として好適に用いることは困難である。
Claims (12)
- イオン交換樹脂組成物と、膜を貫通する連続した空隙を有する支持体膜とを備える複合イオン交換膜であって、
前記支持体膜は、前記空隙中に前記イオン交換樹脂組成物を含浸する支持体膜であり、前記イオン交換樹脂組成物は、化学式1で表される化合物と、芳香族ジハロゲン化合物と、ビスフェノール化合物とを主成分とするモノマー成分を、アルカリ金属の炭酸塩および/または重炭酸塩と混合し、これらの混合物を有機溶媒中で重合させて得られる芳香族ポリエーテルおよび/またはその誘導体を主成分とするイオン交換樹脂を含有するイオン交換樹脂組成物である、複合イオン交換膜。
- イオン交換樹脂組成物と、膜を貫通する連続した空隙を有する支持体膜とを備える複合イオン交換膜であって、
前記支持体膜は、前記空隙中に前記イオン交換樹脂組成物を含浸する支持体膜であり、前記イオン交換樹脂組成物は、化学式2Aと化学式2Bとで表される結合単位をそれぞれ化学式2A:化学式2B=n:mの比率で含有するイオン交換樹脂を含有するイオン交換樹脂組成物である、複合イオン交換膜。
- 前記Ar1および前記Ar3は、いずれも前記化学式6で表される結合単位であり、前記Ar2は、前記化学式3で表される結合単位であり、前記nおよび前記mは、数式1を満たす1〜1000の範囲の整数である、請求項2に記載の複合イオン交換膜。
0.2≦n/(n+m)≦0.8 (数式1) - 前記Ar1および前記Ar3は、いずれも前記化学式6で表される結合単位であり、前記Ar2は、前記化学式4で表される結合単位であり、前記nおよび前記mは、数式2を満たす1〜1000の範囲の整数である、請求項2に記載の複合イオン交換膜。
0.2≦n/(n+m)≦0.8 (数式2) - 前記Ar1および前記Ar3は、いずれも前記化学式7で表される結合単位であり、前記Ar2は、前記化学式3で表される結合単位であり、前記nおよび前記mは、数式3を満たす1〜1000の範囲の整数である、請求項2に記載の複合イオン交換膜。
0.3≦n/(n+m)≦0.7 (数式3) - 前記イオン交換樹脂組成物からなる表面層を前記支持体膜の両面に備える、請求項1〜7のいずれかに記載の複合イオン交換膜。
- 前記表面層のそれぞれの厚みは、1〜50μmの範囲であり、かつ前記複合イオン交換膜の全厚みの半分を超えない範囲である、請求項8に記載の複合イオン交換膜。
- 前記支持体膜の少なくとも一方の面の開孔率は、40〜95%の範囲にある、請求項8または9に記載の複合イオン交換膜。
- 前記支持体膜は、ポリベンザゾール系ポリマーを材質として含む、請求項8〜10のいずれかに記載の複合イオン交換膜。
- 前記支持体膜は、前記ポリベンザゾール系ポリマーを0.5〜2質量%の範囲の含有率で含む等方性溶液を膜状に成型し、成型された前記溶液を凝固させて前記支持体膜を得ることにより得られる支持体膜である、請求項11に記載の複合イオン交換膜。
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