JP2005041956A - 多孔質膜の凝固成形方法および製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、溶解した高分子材料を微粒子状態にした凝固溶剤で接触凝固させる工程において、滲出する溶剤を洗浄置換するまでに保持することにより、含浸に適した多孔質膜を形成できる凝固成形方法および製造装置を提供することにある。
【解決手段】薄膜状にした高分子材料の溶解物において、微粒子状態の凝固溶剤と、水平状態にて接触凝固させ、湿度状態を保ったまま洗浄工程まで導くことによって、多孔質膜を安定に形成させる。
【解決手段】薄膜状にした高分子材料の溶解物において、微粒子状態の凝固溶剤と、水平状態にて接触凝固させ、湿度状態を保ったまま洗浄工程まで導くことによって、多孔質膜を安定に形成させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜状の複合化材料の基材に適した高分子多孔質材料の湿式凝固成形方法および装置に関するもので、特に高分子固体電解質膜用の補強基材に適したものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、シート状の高分子多孔質材料の製造法としては、1)熱可塑性高分子に無機塩粉末を練り込み、薄膜状に成形したのち無機塩を溶剤で溶解抽出する方法、2)無機塩等を練り込んで薄膜としたものを延伸することにより物理的に小孔を生じさせる方法、3)溶剤(溶媒)に溶解した高分子溶液を薄膜状とし、溶剤に相溶性を持ち、かつその高分子材料を溶解しない他の溶剤(非溶媒)に接触させ、そして、元の溶剤の抽出・溶剤置換により高分子材料を凝集させて得る方法などが知られている。
しかし、前記の方法は無機塩等の粉末のサイズ孔径が規制されるため、1μm以下の微細な孔径を有する多孔質シートを得ることは困難であり、そのような微細な孔径を持つ多孔質シートを得る方法としては、3)の方法が広く用いられている。
【0003】
上記3)の方法による適用例の一つとして、近年、エネルギー効率や環境性に優れた新しい発電技術として注目されている燃料電池がある。取り分け、高分子固体電解質膜を使用した固体高分子形燃料電池用途への適用が期待されている。高分子固体電解質膜には通常プロトン伝導性のイオン交換樹脂膜が使用されるが、プロトン伝導性以外にも、燃料の水素等の透過を防ぐ燃料透過抑止性や機械的強度などの特性が必要である。このような高分子固体電解質膜としては例えば米国デュポン社製ナフィオン(商品名)に代表されるようなスルホン酸基を導入したパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー膜が知られている。
【0004】
固体高分子形燃料電池の高出力化や高効率化の方策の一つとして膜厚の低減の試みがなされている。しかし、上記のような単膜では、膜厚低減に伴い機械的強度も低減し、その結果、高分子固体電解質膜と電極との一体化製造時や熱、水分率変動による膜の寸法の変動を伴う発電時において、高分子固体電解質膜と電極の剥離が発生し、発電特性の低下等を引き起こす問題点を有していた。さらに、膜厚を低減させることで燃料透過抑止性が低下し、起電力の低下や燃料の利用効率の低下を招くなどの問題点も有していた。
【0005】
そこで、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー膜等の機械的強度を高めるために、多孔質基材を用いる複合化材料の検討が盛んに行われるようになった。この多孔質基材を安定に作ることが、固体高分子形燃料電池用の複合膜を作るうえで、不可欠である。
【0006】
前記の凝固方法は、溶媒と非溶媒の相互の置換速度によりその多孔質材料の孔径を制御するが、溶媒と非溶媒の相互の容積的な置換が理想的に行われれば、脱溶媒にともなって生じる薄膜状物内の多孔空隙は、減容なく保たれる。しかしながら、相分離の速度を規制することは、温度、湿度、濃度、同伴物質等の因子およびそれら相互作用等の影響を強く受け、容易でない。そのため、溶媒と非溶媒の相互置換が完了する前に、相分離が進み、多孔質構造を形成すべき高分子の凝集が起こる。その結果、緻密構造に進むと同時に、その減容により、大きな収縮が発生する。
【0007】
凝固収縮は、当然、膜全体に対して必ずしも均一ではなく、収縮斑となり、結果的に多孔質構造の不均一化となる。その多孔質構造の不均一化は、複合化時の構造斑となり、品質特性が得られない要因にもなり得る。また、凝固収縮斑に起因する膜の形体不良は、イオン伝導性ポリマー等の含浸、乾燥等の複合膜化等の後工程において、トラブルの要因になる。すなわち、搬送中の蛇行、ロール等への挟まれ・巻き込まれ等を引き起こし、結果的に膜の破断につながる。その為、蛇行監視、巻き込まれ検知等の過剰な設備対応が必要となり、結果的に製品のコストアップにつながる。
【0008】
上記凝固収縮については、面方向の収縮について問題にされることが多いが、当然ながら厚み方向の収縮も起こっている。特に多孔質膜に関しては、薄膜化に伴ない、多孔質構造の均一性の影響が顕著になってくる。
【0009】
多孔質膜の凝固収縮を制御できる理想的な条件は、1)溶媒と非溶媒の容積的な相互置換、2)該溶剤を含む多孔質膜と洗浄液の容積的な相互置換にある。
【0010】
特許文献1に、経済性の面から、凝固溶剤を含む溶液中の凝固に対して、凝固溶剤を微粒子状態で接触させ、滲出する溶剤を高濃度で回収できることが記述されている。しかし、溶剤を高濃度で回収するということは、特許文献1の実施例にあるような薄膜状の高分子材料を水平に対して角度を持たせて、重力の力により回収したり、スクイーズロール等で強制的に絞りとる方法等が必要である。
【0011】
上記前者の方法では、多孔空隙に溜まった液体が重力の影響によって流れ出してしまい、多孔空隙を形成するフィブリル構造が凝集し、収縮が起こる。その結果、高分子固体電解質膜としての複合膜にする為に必要な含浸処理に適さない基材となってしまう。また、後者の方法では、スクイーズによって、多孔質構造が潰れ、緻密構造になってしまう恐れがあり、同様に含浸処理に適した基材が得られにくい。
【0012】
【特許文献1】
特開平6−80817
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたもので、溶解した高分子材料を微粒子状態にした凝固溶剤で接触凝固させる工程において、滲出する溶剤を洗浄置換が完了するまでに高分子材料の内部および表面に保持することにより、凝固収縮しない多孔質膜、すなわち、含浸に適した多孔質膜を形成できる凝固成形方法および製造装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(1)薄膜状にした高分子材料の溶解物において、該高分子材料溶解用の溶剤と相溶性を有し、かつ高分子材料を溶解しない凝固溶剤と、該凝固溶剤の微粒子状態において、水平状態にて接触凝固させることを特徴とする多孔質膜の凝固成形方法。
(2)薄膜状にした高分子材料の溶解物と凝固溶剤との接触凝固工程において、水平にに据えた支持基板を用いることで、滲出する該高分子材料溶解用の溶剤を高分子材料中に保持することを特徴とする多孔質膜の凝固成形方法。
(3)薄膜状にした高分子材料の溶解物と凝固溶剤との接触凝固工程から、後工程である洗浄工程への導入角度を水平に対して10°以上45°以下にすることで、高分子材料の湿度状態を保つことを特徴とする凝固成形方法。
(4)上記(1)、(2)、及び(3)のいずれかに記載の凝固成形方法を実施する製造装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる薄膜状物の形態としては、溶液状にしたポリマーを基板上にキャストして、成形可能なものであれば、種類は問わないが、例えば酢酸セルロール、ポリスルホン、ポリカーボネイト、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリ弗化ビニリデン、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンズイミダゾール、それらの前駆体、および、それらの混合物などがあり、燃料電池用の高分子固体電解質膜の基材に適した材料としては、ポリベンゾオキサゾールやポリベンズイミダゾールのようなポリベンザゾール系ポリマーである。ポリマーを溶液にするために用いる溶媒は、湿式凝固にて、除去できるものなら何でもよいが、例えばメタンスルホン酸、ジメチル硫酸、ポリ燐酸、硫酸、トリフルオロ酢酸などが挙げられ、あるいはこれらの溶媒を組み合わせた混合溶媒を用いることもできる。中でも特にメタンスルホン酸、ポリ燐酸が好ましい。
【0016】
本発明における等方性のポリベンザゾール系ポリマー溶液の凝固においては、水蒸気、メタンスルホン酸水溶液、リン酸水溶液、グリセリン水溶液の他、塩化マグネシウム水溶液などの無機塩水溶液などの中から非溶媒(貧溶媒)と凝固条件を選択することにより支持体膜表面および内部の構造、空隙率を制御するに至った。特に好ましい凝固の手段は水蒸気と接触させて凝固する方法や、凝固の初期において水蒸気に短時間接触させた後に水に接触させて凝固する方法、メタンスルホン酸水溶液に接触させて凝固する方法などである。
【0017】
薄膜状物の成形方法としては、ドクターブレード等を用いてポリマー溶液を基板上に延展する流延法と呼ばれる製膜方法の他にも、直線状スリットダイから押し出す方法や円周状スリットダイからブロー押し出しする方法、二枚の基板に挟んだポリマー溶液をローラーでプレスするサンドイッチ法、回転基板にドープを投下し、基板の回転によって薄膜化するスピンコート法など、溶液を膜状に成型するあらゆる方法が使用できる。本発明の目的に適した好ましい製膜方法は流延法、サンドイッチ法である。流延法の基板やサンドイッチ法の基板にはガラス板や金属板、樹脂フィルム等の他、凝固時の支持体膜の空隙構造を制御する等の目的で種々の多孔質材料を基板として好ましく用いることができる。また、上記基板を、ワンパスあるいは、エンドレス化により、容易に連続プロセスに適用することが可能である。
【0018】
成形物を凝固する方法としては、基板上にバッチ成形した後に凝固液が微粒子状に充填された槽に成形物を投入し、滲出液を含む凝固液に浸されたまま、洗浄工程にて、凝固液と洗浄液との置換が行われる。
【0019】
連続プロセスとしては、成形に引き続き、凝固ゾーンに連続通過させることによって、連続凝固が可能となる。この間、成形物を水平に保つことが重要で、滲出液を含む凝固液が流れ出すのを抑える役割を果たす。本願発明における、「水平状態にて接触凝固」、「水平状態に据えた支持基板」等の記載における「水平」とは、後述の水平度以下の範囲にある、「実質上水平である状態」を意味する。水平度としては、ライン速度、凝固・滲出液の性状による流動性、表面張力等によってきまるが、水平に対して、±3°以下にすることが望ましく、液の急激な流出を抑制することができる。さらに望ましくは、±2°以下である。
【0020】
微粒子状の凝固液の形態としては、蒸気状態または噴霧化されたもので、その粒径が0.5mm以下、好ましくは、0.1mm以下、さらにより好ましくは0.01mm以下のものが適当である。微粒子の粒径が大きいと局所的に凝固が進み、膜の構造斑の要因となる。さらに、凝固液が滴状になると、膜への衝突により、衝突痕を与えるだけでなく、膜厚斑にもなる。その結果、膜強度の低下を招いてしまう。いずれも、好ましい方法とは言えない。
【0021】
微粒子状の凝固液の生成方法としては、通常適宜の微粒子発生装置を用いることができるが、凝固液が水蒸気の場合は、加湿器を用いることが簡便である。あるいは、噴霧ノズルを用いて、局所的に水蒸気量を増減させて、コントロールする方法でもよいが、一般に噴霧ノズルによる微粒子状物の径は、数十〜数百μmと大きく、凝固斑になりやすいため、好ましい方法は、加湿器である。
【0022】
微粒子状の凝固液による凝固完了後は、薄膜状物を水平に洗浄槽に導くことが理想的であるが、装置構成上、傾斜部が発生することが避けられない。水平に対する傾斜角としては、小さい方が望ましいが、傾斜角が小さいほど、設備ラインが長くなってしまい、生産設備コストを考える上では、好ましくない。現実的な傾斜角度の下限値としては、水平に対して10°であり、より好ましくは、15°である。
【0023】
また、傾斜角度に関しては、ライン速度と滲出液を含む凝固液が傾斜部を重力の力によって生じる流下速度との速度差を与え、前者が速い場合は、凝固液の流出を抑制できるが、後者が著しく早い場合は、薄膜状物の内部に保持されている凝固液が流出してしまう。凝固液の流下速度については、凝固液の粘性、基板の表面粗さ等によっても決まるが、適切な傾斜角度の上限値は、水平に対して45°であり、より好ましくは、30°である。
【0024】
洗浄工程については、凝固と同様に微粒子状態の洗浄液にて処理することで、水平状態を保ったまま工程を進めることが考えられるが、噴射状の雰囲気下での処理でないと効率が悪く、実用に耐え兼ねない。洗浄効率を上げようとして、噴霧量を上げたりすると、洗浄廃液の飛散につながり、飛散防止用の設備対策が必要となる。さらには、ミスト状洗浄液の凝集による液滴化が起こり、膜へ衝突することによって、強度低下にもつながる恐れがある。
【0025】
連続プロセスとしては、傾斜部における、薄膜状物からの滲出液を含む凝固液の流出の影響を考慮する必要がある。ライン速度が数十m/min以上の場合は、凝固液が流出する前か流出と同時に洗浄等の後工程に搬送されるため、含液率の低下の影響は小さい。しかし、現実的なプロセスとして、そのようなライン速度のプロセスを考えると、凝固時間を確保するために、設備ラインが長くなるか、加湿量アップが必要であり、いずれも、設備コストのアップにつながる。数m/min以下の比較的低速の場合は、凝固液の相対的な流出速度が速く、薄膜状物の含液率が一時的に低下してしまう。このような場合は、凝固ゾーン通過後に凝固液あるいは、洗浄液を併送させてやることで、含液率低下を抑制できる。
【0026】
この膜状物を凝固後の洗浄槽内の洗浄液中で、pH値が一定値になるか、特定成分の濃度が一定値以下になるまで洗浄する。あるいは、数槽に連続的に通過させて洗浄させてもよい。洗浄完了後、巻き取りを行うことで、含浸に適した湿潤な多孔質膜を得ることができる。
【0027】
以下、本発明を図面に従って、具体的に説明する。なお、図面により本発明が特に制限されるものではない。
【0028】
図1はバッチ式、図2は連続式の本発明に関わる装置の概略図である。
【0029】
以下各部について詳細に説明する。まず、図1は、バッチプロセスの一例である。移動式の成形用基板1の上に投下されたポリマー2が、一定のクリアランスを持つ静止したドクターブレード3で掻き出されることによって、一定の厚みに成形される。なお、移動式の基板1およびドクターブレード3は、どちらが移動してもよい。成形後、基板と共に水平状態を保ったまま、一定に加湿された恒温恒湿槽5に投入し、凝固を行った後、水洗槽6により洗浄され、湿潤で薄膜状の多孔質膜を得る。
【0030】
図2は、連続プロセスの一例である。スチールベルト8とドラム9、10によって構成される連続基板上にポリマー12を連続的に供給し、ドクターブレード13を介して、一定厚みに成形薄膜化される。移動するスチールベルト上に設けた加湿ゾーン14を水平状態で通過させることによって、凝固を完了させた後、水平に対し、10°以上45°以下の傾斜角度θで、洗浄槽15に投入して洗浄を行う。あるいは、凝固の初期において、短時間のみ加湿ゾーン14で凝固を進めたのち、洗浄槽にて凝固を完成させてもよい。加湿ゾーンの条件としては、高温高湿条件ほど凝固速度が早くなるが、50℃×相対湿度90%(絶対湿度0.0766kg/kg−DA)以上では、結露の影響を抑えるための設備コストが上がり、管理の点からも現実的ではない。また、ポリマー自身への熱劣化の影響も現れてくる。望ましい条件は、20℃×相対湿度100%(絶対湿度0.0147kg/kg−DA)〜40℃×相対湿度80%(絶対湿度0.0385kg/kg−DA)である。洗浄完了後、巻き取りを行うことで、湿潤で薄膜状の多孔質膜を得る。
【0031】
実施例
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下に本発明を実施するに当たり用いた評価法および解析法を示す。
【0032】
<走査型電子顕微鏡による構造観察>
走査型電子顕微鏡(SEM)による構造観察は以下の方法で行った。まず、水洗した支持体膜内部の水をエタノールに置換、さらに酢酸イソアミルに十分置換した後、日立製臨界点乾燥装置(HCP−1)を用いて、CO2臨界点乾燥を施した。このようにして臨界点乾燥した支持体膜に厚さ150オングストロームの白金コートを施し、日立製SEM(S−800)を用いて加速電圧10kV、試料傾斜角度30°で観察を行った。
【0033】
<支持体膜の表面開孔率>
支持体膜の表面開孔率は次の方法により測定した。すなわち、上述した方法で撮影した支持体膜の表面の撮影倍率1万倍の走査型電子顕微鏡写真上で5μm角に相当する視野を選び、膜の最外表面に相当するポリマー部分を白、それ以外の部分を黒に色分けした後、イメージスキャナーを用いて画像をコンピューターに取り込み、米国Scion社製の画像解析ソフトScion Imageを用いて画像のヒストグラムから画像中の黒部分が占める比率を測定した。この操作を一つのサンプルに対して重複しない3視野について行い、その平均を表面開孔率とした。
【0034】
<支持体膜厚み>
未乾燥の支持体膜の厚みは次に示す方法により測定した。測定荷重を変更可能なマイクロメータを用い、各荷重における水中での支持体膜の厚みを測定した。測定した厚みを荷重に対してプロットし、直線部分を荷重0に外挿したときの切片の値を厚みとし、一つの試料について5ヶ所で測定した厚みの平均値を支持体膜の厚みとした。
【0035】
実施例1
ポリ燐酸中にIV=24dL/gのポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾールポリマーを14重量%含んだドープにメタンスルホン酸(純度99.5重量%)を加えて希釈し、ポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾール濃度1重量%の等方性溶液を調製した。この溶液を、90℃に加熱したガラス板上に成形幅480mm、クリアランス300μmのアプリケータを用いて製膜速度5mm/秒で製膜した。このようにしてガラス板上に製膜したドープ膜をそのまま温度25℃、相対湿度80%の恒温恒湿槽(ナガノ科学機械製作所製:LH21−14P)中に置いて1時間凝固し、生成した膜を洗液がpH7±0.5を示すまで洗浄を行って支持体膜を作成した。作成した支持体膜は両面に開口部を持つ連続した空孔を有する多孔質の膜であることを原子間力顕微鏡(Seiko Instruments社製AFM:SPA300)による表面形態観察および、透過型電子顕微鏡(JEOL製TEM:JEM−2010)による断面形態観察により確認した。洗浄後の膜厚、空隙率は、表1記載の数値を示した。
【0036】
実施例2
基板にステンレス(SUS304)製で、幅400mm、周長7000mm、厚み0.5mmのエンドレスベルトを用い、成形幅300mm、クリアランス300μmのアプリケータで成形後、連続的に温度25℃、相対湿度80%の加湿ゾーンを滞留時間3minで通過させたのち水平に対する斜傾角度30°にて、洗浄槽に投入した以外は、実施例1と同じ方法とした。なお、加湿ゾーンの温湿度制御には、精密空調機(Apiste製PAUユニット:PAU−1220S−HC)を用いた。
【0037】
比較例1
ガラス基板上に製膜したドープ膜を水平に対して60°の傾斜角度をもたせたまま、恒温恒湿槽にて凝固させた以外は、実施例1と同じ方法とした。
【0038】
比較例2
基板にステンレス(SUS304)製で、幅350mm、周長3300mm、厚み0.15mmのエンドレスベルトを用い、成形幅250mm、クリアランス300μmのアプリケータで成形後、連続的に加湿ゾーンを通過させたのち水平に対する傾斜角度90°にて、洗浄槽に投入した以外は、実施例2と同じ方法とした。
【0039】
表1に記載された実施例1、2における膜の表面開口率は、比較例1、2に対して、大きな値を取っており、また、表面写真により、多孔質構造の度合いが大きいことを確認している。これは、凝固による滲出液が凝固中に流れ出すことによって、発現した多孔質構造が凝集して緻密構造となってしまったことを表している。この現象は、膜厚の差にも現れており、実施例1、2に対し、比較例1、2の方は、約30%程度膜厚が薄くなっている。膜厚が薄くできると言うことは、燃料電池としてイオンの移動抵抗低減につながり、発電性能を上げられる方向である。しかし、多孔性が低いということは、含浸樹脂量が少なくなってしまうことであり、結果として、発電性能が低いものとなり、燃料電池として致命的である。そこで、水平状態で凝固を行うことで、多孔質構造の発達した複合膜用基材を得ることが出来、結果的に燃料電池の性能を向上させることが可能となる。さらには、成形後の不安定な薄膜成形物を凝固完了までに水平状態に保つことは、成形物の形体保持の効果があるばかりでなく、微視的な膜厚斑を緩和させ、均一化させる効果もある。
実施例に説明したが、本発明はもとより上記例に限定されるものではなく、前記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】
本発明に関わる凝固成形方法の実施および装置を用いることによって、薄膜状の複合化材料の含浸用基材に適した均質な多孔質膜を生成することが可能となる。
【0042】
また、水平状態で凝固を進めることで、比較的粘度が低く、凝固中にその形体を保持しにくいポリマーでも安定に凝固させることができ、効率良く、かつ安定に多孔質化を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる薄膜状物のバッチ式凝固設備の概略図の一例
【図2】本発明に関わる薄膜状物の連続式凝固設備の概略図の一例
【符号の説明】
1. 移動式の成形用基板、
2. ポリマー
3. ドクターブレード、
4. 基板移動用モータ
5. 恒温恒湿槽、
6. 水洗槽、
7. pH計
8. スチールベルト、
9. 第1ドラム、
10. 第2ドラム、
11. ベルト駆動用モータ
12. ポリマー
13. ドクターブレード、
14. 加湿ゾーン、
15. 洗浄槽
16. ガイドロール
17. 巻取ロール
18. pH計
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜状の複合化材料の基材に適した高分子多孔質材料の湿式凝固成形方法および装置に関するもので、特に高分子固体電解質膜用の補強基材に適したものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、シート状の高分子多孔質材料の製造法としては、1)熱可塑性高分子に無機塩粉末を練り込み、薄膜状に成形したのち無機塩を溶剤で溶解抽出する方法、2)無機塩等を練り込んで薄膜としたものを延伸することにより物理的に小孔を生じさせる方法、3)溶剤(溶媒)に溶解した高分子溶液を薄膜状とし、溶剤に相溶性を持ち、かつその高分子材料を溶解しない他の溶剤(非溶媒)に接触させ、そして、元の溶剤の抽出・溶剤置換により高分子材料を凝集させて得る方法などが知られている。
しかし、前記の方法は無機塩等の粉末のサイズ孔径が規制されるため、1μm以下の微細な孔径を有する多孔質シートを得ることは困難であり、そのような微細な孔径を持つ多孔質シートを得る方法としては、3)の方法が広く用いられている。
【0003】
上記3)の方法による適用例の一つとして、近年、エネルギー効率や環境性に優れた新しい発電技術として注目されている燃料電池がある。取り分け、高分子固体電解質膜を使用した固体高分子形燃料電池用途への適用が期待されている。高分子固体電解質膜には通常プロトン伝導性のイオン交換樹脂膜が使用されるが、プロトン伝導性以外にも、燃料の水素等の透過を防ぐ燃料透過抑止性や機械的強度などの特性が必要である。このような高分子固体電解質膜としては例えば米国デュポン社製ナフィオン(商品名)に代表されるようなスルホン酸基を導入したパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー膜が知られている。
【0004】
固体高分子形燃料電池の高出力化や高効率化の方策の一つとして膜厚の低減の試みがなされている。しかし、上記のような単膜では、膜厚低減に伴い機械的強度も低減し、その結果、高分子固体電解質膜と電極との一体化製造時や熱、水分率変動による膜の寸法の変動を伴う発電時において、高分子固体電解質膜と電極の剥離が発生し、発電特性の低下等を引き起こす問題点を有していた。さらに、膜厚を低減させることで燃料透過抑止性が低下し、起電力の低下や燃料の利用効率の低下を招くなどの問題点も有していた。
【0005】
そこで、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー膜等の機械的強度を高めるために、多孔質基材を用いる複合化材料の検討が盛んに行われるようになった。この多孔質基材を安定に作ることが、固体高分子形燃料電池用の複合膜を作るうえで、不可欠である。
【0006】
前記の凝固方法は、溶媒と非溶媒の相互の置換速度によりその多孔質材料の孔径を制御するが、溶媒と非溶媒の相互の容積的な置換が理想的に行われれば、脱溶媒にともなって生じる薄膜状物内の多孔空隙は、減容なく保たれる。しかしながら、相分離の速度を規制することは、温度、湿度、濃度、同伴物質等の因子およびそれら相互作用等の影響を強く受け、容易でない。そのため、溶媒と非溶媒の相互置換が完了する前に、相分離が進み、多孔質構造を形成すべき高分子の凝集が起こる。その結果、緻密構造に進むと同時に、その減容により、大きな収縮が発生する。
【0007】
凝固収縮は、当然、膜全体に対して必ずしも均一ではなく、収縮斑となり、結果的に多孔質構造の不均一化となる。その多孔質構造の不均一化は、複合化時の構造斑となり、品質特性が得られない要因にもなり得る。また、凝固収縮斑に起因する膜の形体不良は、イオン伝導性ポリマー等の含浸、乾燥等の複合膜化等の後工程において、トラブルの要因になる。すなわち、搬送中の蛇行、ロール等への挟まれ・巻き込まれ等を引き起こし、結果的に膜の破断につながる。その為、蛇行監視、巻き込まれ検知等の過剰な設備対応が必要となり、結果的に製品のコストアップにつながる。
【0008】
上記凝固収縮については、面方向の収縮について問題にされることが多いが、当然ながら厚み方向の収縮も起こっている。特に多孔質膜に関しては、薄膜化に伴ない、多孔質構造の均一性の影響が顕著になってくる。
【0009】
多孔質膜の凝固収縮を制御できる理想的な条件は、1)溶媒と非溶媒の容積的な相互置換、2)該溶剤を含む多孔質膜と洗浄液の容積的な相互置換にある。
【0010】
特許文献1に、経済性の面から、凝固溶剤を含む溶液中の凝固に対して、凝固溶剤を微粒子状態で接触させ、滲出する溶剤を高濃度で回収できることが記述されている。しかし、溶剤を高濃度で回収するということは、特許文献1の実施例にあるような薄膜状の高分子材料を水平に対して角度を持たせて、重力の力により回収したり、スクイーズロール等で強制的に絞りとる方法等が必要である。
【0011】
上記前者の方法では、多孔空隙に溜まった液体が重力の影響によって流れ出してしまい、多孔空隙を形成するフィブリル構造が凝集し、収縮が起こる。その結果、高分子固体電解質膜としての複合膜にする為に必要な含浸処理に適さない基材となってしまう。また、後者の方法では、スクイーズによって、多孔質構造が潰れ、緻密構造になってしまう恐れがあり、同様に含浸処理に適した基材が得られにくい。
【0012】
【特許文献1】
特開平6−80817
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたもので、溶解した高分子材料を微粒子状態にした凝固溶剤で接触凝固させる工程において、滲出する溶剤を洗浄置換が完了するまでに高分子材料の内部および表面に保持することにより、凝固収縮しない多孔質膜、すなわち、含浸に適した多孔質膜を形成できる凝固成形方法および製造装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(1)薄膜状にした高分子材料の溶解物において、該高分子材料溶解用の溶剤と相溶性を有し、かつ高分子材料を溶解しない凝固溶剤と、該凝固溶剤の微粒子状態において、水平状態にて接触凝固させることを特徴とする多孔質膜の凝固成形方法。
(2)薄膜状にした高分子材料の溶解物と凝固溶剤との接触凝固工程において、水平にに据えた支持基板を用いることで、滲出する該高分子材料溶解用の溶剤を高分子材料中に保持することを特徴とする多孔質膜の凝固成形方法。
(3)薄膜状にした高分子材料の溶解物と凝固溶剤との接触凝固工程から、後工程である洗浄工程への導入角度を水平に対して10°以上45°以下にすることで、高分子材料の湿度状態を保つことを特徴とする凝固成形方法。
(4)上記(1)、(2)、及び(3)のいずれかに記載の凝固成形方法を実施する製造装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる薄膜状物の形態としては、溶液状にしたポリマーを基板上にキャストして、成形可能なものであれば、種類は問わないが、例えば酢酸セルロール、ポリスルホン、ポリカーボネイト、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリ弗化ビニリデン、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンズイミダゾール、それらの前駆体、および、それらの混合物などがあり、燃料電池用の高分子固体電解質膜の基材に適した材料としては、ポリベンゾオキサゾールやポリベンズイミダゾールのようなポリベンザゾール系ポリマーである。ポリマーを溶液にするために用いる溶媒は、湿式凝固にて、除去できるものなら何でもよいが、例えばメタンスルホン酸、ジメチル硫酸、ポリ燐酸、硫酸、トリフルオロ酢酸などが挙げられ、あるいはこれらの溶媒を組み合わせた混合溶媒を用いることもできる。中でも特にメタンスルホン酸、ポリ燐酸が好ましい。
【0016】
本発明における等方性のポリベンザゾール系ポリマー溶液の凝固においては、水蒸気、メタンスルホン酸水溶液、リン酸水溶液、グリセリン水溶液の他、塩化マグネシウム水溶液などの無機塩水溶液などの中から非溶媒(貧溶媒)と凝固条件を選択することにより支持体膜表面および内部の構造、空隙率を制御するに至った。特に好ましい凝固の手段は水蒸気と接触させて凝固する方法や、凝固の初期において水蒸気に短時間接触させた後に水に接触させて凝固する方法、メタンスルホン酸水溶液に接触させて凝固する方法などである。
【0017】
薄膜状物の成形方法としては、ドクターブレード等を用いてポリマー溶液を基板上に延展する流延法と呼ばれる製膜方法の他にも、直線状スリットダイから押し出す方法や円周状スリットダイからブロー押し出しする方法、二枚の基板に挟んだポリマー溶液をローラーでプレスするサンドイッチ法、回転基板にドープを投下し、基板の回転によって薄膜化するスピンコート法など、溶液を膜状に成型するあらゆる方法が使用できる。本発明の目的に適した好ましい製膜方法は流延法、サンドイッチ法である。流延法の基板やサンドイッチ法の基板にはガラス板や金属板、樹脂フィルム等の他、凝固時の支持体膜の空隙構造を制御する等の目的で種々の多孔質材料を基板として好ましく用いることができる。また、上記基板を、ワンパスあるいは、エンドレス化により、容易に連続プロセスに適用することが可能である。
【0018】
成形物を凝固する方法としては、基板上にバッチ成形した後に凝固液が微粒子状に充填された槽に成形物を投入し、滲出液を含む凝固液に浸されたまま、洗浄工程にて、凝固液と洗浄液との置換が行われる。
【0019】
連続プロセスとしては、成形に引き続き、凝固ゾーンに連続通過させることによって、連続凝固が可能となる。この間、成形物を水平に保つことが重要で、滲出液を含む凝固液が流れ出すのを抑える役割を果たす。本願発明における、「水平状態にて接触凝固」、「水平状態に据えた支持基板」等の記載における「水平」とは、後述の水平度以下の範囲にある、「実質上水平である状態」を意味する。水平度としては、ライン速度、凝固・滲出液の性状による流動性、表面張力等によってきまるが、水平に対して、±3°以下にすることが望ましく、液の急激な流出を抑制することができる。さらに望ましくは、±2°以下である。
【0020】
微粒子状の凝固液の形態としては、蒸気状態または噴霧化されたもので、その粒径が0.5mm以下、好ましくは、0.1mm以下、さらにより好ましくは0.01mm以下のものが適当である。微粒子の粒径が大きいと局所的に凝固が進み、膜の構造斑の要因となる。さらに、凝固液が滴状になると、膜への衝突により、衝突痕を与えるだけでなく、膜厚斑にもなる。その結果、膜強度の低下を招いてしまう。いずれも、好ましい方法とは言えない。
【0021】
微粒子状の凝固液の生成方法としては、通常適宜の微粒子発生装置を用いることができるが、凝固液が水蒸気の場合は、加湿器を用いることが簡便である。あるいは、噴霧ノズルを用いて、局所的に水蒸気量を増減させて、コントロールする方法でもよいが、一般に噴霧ノズルによる微粒子状物の径は、数十〜数百μmと大きく、凝固斑になりやすいため、好ましい方法は、加湿器である。
【0022】
微粒子状の凝固液による凝固完了後は、薄膜状物を水平に洗浄槽に導くことが理想的であるが、装置構成上、傾斜部が発生することが避けられない。水平に対する傾斜角としては、小さい方が望ましいが、傾斜角が小さいほど、設備ラインが長くなってしまい、生産設備コストを考える上では、好ましくない。現実的な傾斜角度の下限値としては、水平に対して10°であり、より好ましくは、15°である。
【0023】
また、傾斜角度に関しては、ライン速度と滲出液を含む凝固液が傾斜部を重力の力によって生じる流下速度との速度差を与え、前者が速い場合は、凝固液の流出を抑制できるが、後者が著しく早い場合は、薄膜状物の内部に保持されている凝固液が流出してしまう。凝固液の流下速度については、凝固液の粘性、基板の表面粗さ等によっても決まるが、適切な傾斜角度の上限値は、水平に対して45°であり、より好ましくは、30°である。
【0024】
洗浄工程については、凝固と同様に微粒子状態の洗浄液にて処理することで、水平状態を保ったまま工程を進めることが考えられるが、噴射状の雰囲気下での処理でないと効率が悪く、実用に耐え兼ねない。洗浄効率を上げようとして、噴霧量を上げたりすると、洗浄廃液の飛散につながり、飛散防止用の設備対策が必要となる。さらには、ミスト状洗浄液の凝集による液滴化が起こり、膜へ衝突することによって、強度低下にもつながる恐れがある。
【0025】
連続プロセスとしては、傾斜部における、薄膜状物からの滲出液を含む凝固液の流出の影響を考慮する必要がある。ライン速度が数十m/min以上の場合は、凝固液が流出する前か流出と同時に洗浄等の後工程に搬送されるため、含液率の低下の影響は小さい。しかし、現実的なプロセスとして、そのようなライン速度のプロセスを考えると、凝固時間を確保するために、設備ラインが長くなるか、加湿量アップが必要であり、いずれも、設備コストのアップにつながる。数m/min以下の比較的低速の場合は、凝固液の相対的な流出速度が速く、薄膜状物の含液率が一時的に低下してしまう。このような場合は、凝固ゾーン通過後に凝固液あるいは、洗浄液を併送させてやることで、含液率低下を抑制できる。
【0026】
この膜状物を凝固後の洗浄槽内の洗浄液中で、pH値が一定値になるか、特定成分の濃度が一定値以下になるまで洗浄する。あるいは、数槽に連続的に通過させて洗浄させてもよい。洗浄完了後、巻き取りを行うことで、含浸に適した湿潤な多孔質膜を得ることができる。
【0027】
以下、本発明を図面に従って、具体的に説明する。なお、図面により本発明が特に制限されるものではない。
【0028】
図1はバッチ式、図2は連続式の本発明に関わる装置の概略図である。
【0029】
以下各部について詳細に説明する。まず、図1は、バッチプロセスの一例である。移動式の成形用基板1の上に投下されたポリマー2が、一定のクリアランスを持つ静止したドクターブレード3で掻き出されることによって、一定の厚みに成形される。なお、移動式の基板1およびドクターブレード3は、どちらが移動してもよい。成形後、基板と共に水平状態を保ったまま、一定に加湿された恒温恒湿槽5に投入し、凝固を行った後、水洗槽6により洗浄され、湿潤で薄膜状の多孔質膜を得る。
【0030】
図2は、連続プロセスの一例である。スチールベルト8とドラム9、10によって構成される連続基板上にポリマー12を連続的に供給し、ドクターブレード13を介して、一定厚みに成形薄膜化される。移動するスチールベルト上に設けた加湿ゾーン14を水平状態で通過させることによって、凝固を完了させた後、水平に対し、10°以上45°以下の傾斜角度θで、洗浄槽15に投入して洗浄を行う。あるいは、凝固の初期において、短時間のみ加湿ゾーン14で凝固を進めたのち、洗浄槽にて凝固を完成させてもよい。加湿ゾーンの条件としては、高温高湿条件ほど凝固速度が早くなるが、50℃×相対湿度90%(絶対湿度0.0766kg/kg−DA)以上では、結露の影響を抑えるための設備コストが上がり、管理の点からも現実的ではない。また、ポリマー自身への熱劣化の影響も現れてくる。望ましい条件は、20℃×相対湿度100%(絶対湿度0.0147kg/kg−DA)〜40℃×相対湿度80%(絶対湿度0.0385kg/kg−DA)である。洗浄完了後、巻き取りを行うことで、湿潤で薄膜状の多孔質膜を得る。
【0031】
実施例
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下に本発明を実施するに当たり用いた評価法および解析法を示す。
【0032】
<走査型電子顕微鏡による構造観察>
走査型電子顕微鏡(SEM)による構造観察は以下の方法で行った。まず、水洗した支持体膜内部の水をエタノールに置換、さらに酢酸イソアミルに十分置換した後、日立製臨界点乾燥装置(HCP−1)を用いて、CO2臨界点乾燥を施した。このようにして臨界点乾燥した支持体膜に厚さ150オングストロームの白金コートを施し、日立製SEM(S−800)を用いて加速電圧10kV、試料傾斜角度30°で観察を行った。
【0033】
<支持体膜の表面開孔率>
支持体膜の表面開孔率は次の方法により測定した。すなわち、上述した方法で撮影した支持体膜の表面の撮影倍率1万倍の走査型電子顕微鏡写真上で5μm角に相当する視野を選び、膜の最外表面に相当するポリマー部分を白、それ以外の部分を黒に色分けした後、イメージスキャナーを用いて画像をコンピューターに取り込み、米国Scion社製の画像解析ソフトScion Imageを用いて画像のヒストグラムから画像中の黒部分が占める比率を測定した。この操作を一つのサンプルに対して重複しない3視野について行い、その平均を表面開孔率とした。
【0034】
<支持体膜厚み>
未乾燥の支持体膜の厚みは次に示す方法により測定した。測定荷重を変更可能なマイクロメータを用い、各荷重における水中での支持体膜の厚みを測定した。測定した厚みを荷重に対してプロットし、直線部分を荷重0に外挿したときの切片の値を厚みとし、一つの試料について5ヶ所で測定した厚みの平均値を支持体膜の厚みとした。
【0035】
実施例1
ポリ燐酸中にIV=24dL/gのポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾールポリマーを14重量%含んだドープにメタンスルホン酸(純度99.5重量%)を加えて希釈し、ポリパラフェニレンシスベンゾビスオキサゾール濃度1重量%の等方性溶液を調製した。この溶液を、90℃に加熱したガラス板上に成形幅480mm、クリアランス300μmのアプリケータを用いて製膜速度5mm/秒で製膜した。このようにしてガラス板上に製膜したドープ膜をそのまま温度25℃、相対湿度80%の恒温恒湿槽(ナガノ科学機械製作所製:LH21−14P)中に置いて1時間凝固し、生成した膜を洗液がpH7±0.5を示すまで洗浄を行って支持体膜を作成した。作成した支持体膜は両面に開口部を持つ連続した空孔を有する多孔質の膜であることを原子間力顕微鏡(Seiko Instruments社製AFM:SPA300)による表面形態観察および、透過型電子顕微鏡(JEOL製TEM:JEM−2010)による断面形態観察により確認した。洗浄後の膜厚、空隙率は、表1記載の数値を示した。
【0036】
実施例2
基板にステンレス(SUS304)製で、幅400mm、周長7000mm、厚み0.5mmのエンドレスベルトを用い、成形幅300mm、クリアランス300μmのアプリケータで成形後、連続的に温度25℃、相対湿度80%の加湿ゾーンを滞留時間3minで通過させたのち水平に対する斜傾角度30°にて、洗浄槽に投入した以外は、実施例1と同じ方法とした。なお、加湿ゾーンの温湿度制御には、精密空調機(Apiste製PAUユニット:PAU−1220S−HC)を用いた。
【0037】
比較例1
ガラス基板上に製膜したドープ膜を水平に対して60°の傾斜角度をもたせたまま、恒温恒湿槽にて凝固させた以外は、実施例1と同じ方法とした。
【0038】
比較例2
基板にステンレス(SUS304)製で、幅350mm、周長3300mm、厚み0.15mmのエンドレスベルトを用い、成形幅250mm、クリアランス300μmのアプリケータで成形後、連続的に加湿ゾーンを通過させたのち水平に対する傾斜角度90°にて、洗浄槽に投入した以外は、実施例2と同じ方法とした。
【0039】
表1に記載された実施例1、2における膜の表面開口率は、比較例1、2に対して、大きな値を取っており、また、表面写真により、多孔質構造の度合いが大きいことを確認している。これは、凝固による滲出液が凝固中に流れ出すことによって、発現した多孔質構造が凝集して緻密構造となってしまったことを表している。この現象は、膜厚の差にも現れており、実施例1、2に対し、比較例1、2の方は、約30%程度膜厚が薄くなっている。膜厚が薄くできると言うことは、燃料電池としてイオンの移動抵抗低減につながり、発電性能を上げられる方向である。しかし、多孔性が低いということは、含浸樹脂量が少なくなってしまうことであり、結果として、発電性能が低いものとなり、燃料電池として致命的である。そこで、水平状態で凝固を行うことで、多孔質構造の発達した複合膜用基材を得ることが出来、結果的に燃料電池の性能を向上させることが可能となる。さらには、成形後の不安定な薄膜成形物を凝固完了までに水平状態に保つことは、成形物の形体保持の効果があるばかりでなく、微視的な膜厚斑を緩和させ、均一化させる効果もある。
実施例に説明したが、本発明はもとより上記例に限定されるものではなく、前記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】
本発明に関わる凝固成形方法の実施および装置を用いることによって、薄膜状の複合化材料の含浸用基材に適した均質な多孔質膜を生成することが可能となる。
【0042】
また、水平状態で凝固を進めることで、比較的粘度が低く、凝固中にその形体を保持しにくいポリマーでも安定に凝固させることができ、効率良く、かつ安定に多孔質化を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる薄膜状物のバッチ式凝固設備の概略図の一例
【図2】本発明に関わる薄膜状物の連続式凝固設備の概略図の一例
【符号の説明】
1. 移動式の成形用基板、
2. ポリマー
3. ドクターブレード、
4. 基板移動用モータ
5. 恒温恒湿槽、
6. 水洗槽、
7. pH計
8. スチールベルト、
9. 第1ドラム、
10. 第2ドラム、
11. ベルト駆動用モータ
12. ポリマー
13. ドクターブレード、
14. 加湿ゾーン、
15. 洗浄槽
16. ガイドロール
17. 巻取ロール
18. pH計
Claims (4)
- 薄膜状にした高分子材料の溶解物において、該高分子材料溶解用の溶剤と相溶性を有し、かつ高分子材料を溶解しない凝固溶剤と、該凝固溶剤の微粒子状態において、水平状態にて接触凝固させることを特徴とする多孔質膜の凝固成形方法。
- 薄膜状にした高分子材料の溶解物と凝固溶剤との接触凝固工程において、水平状態に据えた支持基板を用いることで、滲出する該高分子材料溶解用の溶剤を高分子材料中に保持することを特徴とする多孔質膜の凝固成形方法。
- 薄膜状にした高分子材料の溶解物と凝固溶剤との接触凝固工程から、後工程である洗浄工程への導入角度を水平に対して10°以上45°以下にすることで、高分子材料の湿度状態を保つことを特徴とする凝固成形方法。
- 請求項1、請求項2、又は請求項3のいずれかに記載の凝固成形方法を実施する製造装置。
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