JP4604298B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やスロットマシンに代表される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機の遊技の制御は、主に主制御基板により行われる。この主制御基板には、賞球や貸し球の払い出し制御を行う払出制御基板などが接続されている。
【0003】
賞球の払い出しは、払い出される賞球数が主制御基板から払出制御基板へ一方向に指示されることにより払出制御基板によって行われる。払い出された賞球は、賞球カウントスイッチにより検出され、主制御基板および払出制御基板によってそれぞれ管理される。
【0004】
ところで、主制御基板によって指示された数の賞球を払出制御基板が正常に払い出すことができない場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、主制御基板は、正常に払い出しが行われない原因を判別することができないので、その原因が払出制御の再実行により解消し得るものであっても、他のエラーの場合と同様に、未払分の賞球を残したまま遊技を停止しなければならないという問題点がある。
【0006】
本発明は上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、未払いの有価物体によるエラーの発生を抑えて遊技をスムースに進行することができる遊技機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、遊技の制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づいて所定の有価価値を有する有価物体を払い出す払出制御手段と、その払出制御手段による前記有価物体の払い出しを検出する払出検出手段とを備えたものであり、前記主制御手段は、前記払出制御手段が払い出すべき有価物体の残数を記憶する第1残数記憶手段と、その第1残数記憶手段に記憶されている有価物体の払い出し残数から、前記払出検出手段により払い出しが検出された有価物体の数を減算する第1残数減算手段と、有価物体の払い出し条件が満たされたかを判定する条件判定手段と、その条件判定手段により前記払い出し条件が満たされたと判定されたことを契機として、所定数の有価物体の払い出しを要求するコマンドを前記払出制御手段へ送信する払出要求手段と、その払出要求手段により送信するコマンドで要求する有価物体の払い出し数を、前記第1残数記憶手段に記憶されている有価物体の払い出し残数に加算する第1残数加算手段と、有価物体の払い出しが前記払出検出手段により最後に検出されてからの経過時間を計時する計時手段と、その計時手段により計時される経過時間が第1の所定時間を超えたかを判定する経過判定手段と、その経過判定手段により前記経過時間が第1の所定時間を超えたと判定される場合に、前記第1残数記憶手段に記憶されている有価物体の残数が1以上であれば、未払いであるその残数分の有価物体の払い出しを要求するコマンドに合わせて前記第1残数記憶手段に記憶されている値を前記払出制御手段へ送信する未払分払出要求手段とを備え、前記払出制御手段は、前記主制御手段から払い出しを要求された有価物体の数のうち、未払いである有価物体の残数を記憶する第2残数記憶手段と、その第2残数記憶手段に記憶されている残数分の有価物体が払い出されるように制御する有価物体払出制御手段と、前記第2残数記憶手段に記憶されている有価物体の払い出し残数から、前記払出検出手段により払い出しが検出された有価物体の数を減算する第2残数減算手段と、前記主制御手段の払出要求手段により送信されるコマンドを受信した場合に、そのコマンドにより要求される有価物体の払い出し数を、前記第2残数記憶手段に記憶されている有価物体の払い出し残数に加算する第2残数加算手段と、前記主制御手段の未払分払出要求手段により送信されるコマンドを受信した場合に、そのコマンドに合わせて送信される前記第1残数記憶手段の値を前記第2残数記憶手段の値として設定する残数設定手段とを備えている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や、コイン遊技機、スロットマシン等の他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0010】
図1は、本実施例のパチンコ機Pの遊技盤の正面図である。遊技盤1の周囲には、打球が入賞することにより5個から15個の球が払い出される複数の入賞口2が設けられている。また、遊技盤1の中央には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶(LCD)ディスプレイ3が設けられている。このLCDディスプレイ3の表示画面は横方向に3分割されており、3分割された各表示領域において、それぞれ右から左へ横方向にスクロールしながら図柄の変動表示が行われる。
【0011】
LCDディスプレイ3の下方には、図柄作動口(第1種始動口)4が設けられ、打球がこの図柄作動口4を通過することにより、前記したLCDディスプレイ3の変動表示が開始される。図柄作動口4の下方には、特定入賞口(大入賞口)5が設けられている。この特定入賞口5は、LCDディスプレイ3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、大当たりとなって、打球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過するまで、あるいは、打球が10個入賞するまで)開放される。
【0012】
この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが設けられており、特定入賞口5の開放中に、打球がVゾーン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又は、特定入賞口5に打球が所定個数入賞するまで)開放される。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。
【0013】
図2は、パチンコ機Pの電気的構成を示したブロック図であり、特に、パチンコ機Pの遊技内容の制御を行う主制御基板Cと、賞球や貸し球の払出制御を行う払出制御基板Hとの電気的構成を示したブロック図である。
【0014】
パチンコ機Pの主制御基板Cは、演算装置であるMPU11と、そのMPU11により実行される各種の制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM12と、ワークメモリ等として使用されるRAM13とを備えている。図3及び図4のフローチャートに示すプログラムは、制御プログラムの一部としてROM12内に記憶されている。またRAM13には、賞球バッファ13aと、賞球ポインタ13bと、残賞球数カウンタ13cと、10秒カウンタ13dと、リトライフラグ13eと、賞球オーバーエラーフラグ13fと、賞球未検知エラーフラグ13gとが設けられている。
【0015】
賞球バッファ13aは、遊技領域1へ打ち込まれた球が普通入賞口2等へ入賞した場合に、払い出される賞球数を記憶するバッファである。払い出される賞球数は入賞した球毎に賞球バッファ13aへ記憶されるので、賞球バッファ13aは複数バイトで構成されている。賞球バッファ13aに記憶された賞球数は、払出制御基板Hへ送信されることにより、賞球バッファ13aから消去される。具体的には、0番目の賞球バッファ13aに記憶される賞球数を払出制御基板Hへ送信した後、1番目以降の賞球バッファ13aの値を小さいアドレス側へ順に1バイトずつシフトすることにより、0番目の賞球バッファ13aの値が消去される。
【0016】
賞球ポインタ13bは、賞球数を記憶させる賞球バッファ13aの位置を示すポインタであり、払い出される賞球数は、賞球ポインタ13bの値番目の賞球バッファ13aへ記憶される。この賞球ポインタ13bの値は、賞球バッファ13aへ賞球数を書き込むことにより「1」加算され、逆に、0番目の賞球バッファ13aの値が払出制御基板Hへ送信されることにより「1」減算される。
【0017】
残賞球数カウンタ13cは、未払いの賞球数を記憶するカウンタであり、払出制御基板Hによって払い出される賞球数を主制御基板Cで管理するためのカウンタである。残賞球数カウンタ13cの値は、主制御基板Cが払出制御基板Hへ賞球コマンドによって賞球の払い出しを指示する毎に、その指示した数が加算され、逆に、払出制御基板Hによって賞球の払い出しが行われて、その払い出された賞球を賞球カウントスイッチ22が検出する毎に「1」ずつ減算される。
【0018】
なお、残賞球数カウンタ13cの値が「0」である場合に賞球の払い出しが行われると、即ち、残賞球数カウンタ13cの値が「0」である場合に賞球カウントスイッチ22が賞球の払い出しを検出すると、払い出すべき賞球数を上回った賞球が行われたということであるので、賞球オーバーエラーを発生させて遊技を中断する。逆に、残賞球数カウンタ13cの値が「0」でないにも拘わらず、賞球の払い出しが10秒間行われない場合には、即ち、残賞球数カウンタ13cの値が「0」でない場合に賞球カウントスイッチ22が賞球の払い出しを10秒間検出できない場合には、未払い分の賞球の払い出しを要求する賞球再実行要求コマンドを払出制御基板Hへ送信する。賞球再実行要求コマンドの送信後、更に10秒間、賞球カウントスイッチ22が賞球の払い出しを検出できない場合には、払い出すべき賞球数が不足するので、賞球未検知エラーを発生させて遊技を中断する。
【0019】
ここで、賞球再実行要求コマンド及び賞球コマンドについて説明する。賞球再実行要求コマンドは「0FEH」のコマンドコードによって構成されており、この賞球再実行要求コマンドを払出制御基板Hへ送信した後には、必ず、残賞球数カウンタ13cの値に応じた賞球コマンドが払出制御基板Hへ送信される。賞球コマンドは、払い出される賞球数を払出制御基板Hへ指示するためのコマンドであり、1回の入賞に対する最大の賞球数が15球であるので、その最大賞球数に対応した「01H」〜「0FH」の15種類の賞球コマンドが用意されている。
【0020】
よって、賞球再実行要求コマンドの送信時における残賞球数カウンタ13cの値が、例えば「5」である場合には、主制御基板Cから払出制御基板Hへ、「0FEH(賞球再実行要求コマンド)」、「05H(5球払い出しの賞球コマンド)」の順に2つのコマンドが送信される。また、残賞球数カウンタ13cの値が「47」である場合には、主制御基板Cから払出制御基板Hへ、「0FEH」、「0FH」、「0FH」、「0FH」、「02H」の順に5つのコマンドが送信される。
【0021】
なお、上記のように、賞球再実行要求コマンドと共に送信される賞球コマンドでは、最大の賞球数の払い出しを求める「0FH」の賞球コマンドをできる限り多く送信するように構成しているので、賞球再実行要求コマンドの送信時における送信コマンド数を極力少なくすることができる。よって、その分、遊技の制御を円滑に行うことができるのである。
【0022】
払出制御基板Hが賞球再実行要求コマンドを受信すると、後述する払出制御基板Hの残賞球数カウンタ33aの値を一旦「0」クリアし、その後、賞球再実行要求コマンドに続いて送信される賞球コマンドで指示される賞球数を順次、残賞球数カウンタ33aの値に加算していく。このため賞球再実行要求コマンドの送信により、払出制御基板Hの残賞球数カウンタ33aの値は、確実に主制御基板Cの残賞球数カウンタ13cの値と一致する。
【0023】
10秒カウンタ13dは、未払いの賞球がある場合に、払出制御基板Hへ賞球再実行要求コマンドを送信するタイミングをカウントするためのカウンタであり、また、賞球再実行要求コマンドの送信後は、賞球未検知エラーの発生タイミングをカウントするためのカウンタである。この10秒カウンタ13dには、払い出すべき賞球数を払出制御基板Hへ送信した後に、10秒分のカウント値である「5000」がセットされる。また、賞球カウントスイッチ22によって賞球の払い出しが検出された場合、及び、賞球再実行要求コマンドが払出制御基板Hへ送信された場合にも、この10秒カウンタ13dへ初期値の「5000」が再セットされる。10秒カウンタ13dの値は、その値が「0」でない場合に限り、2ms(ms:ミリ秒)毎に実行されるリセット割込処理において「1」ずつ減算される。
【0024】
リトライフラグ13eは、賞球再実行要求コマンドが送信済であることを示すためのフラグである。未払いの賞球があるにも拘わらず、賞球の払い出しが10秒間行われない場合には(賞球カウントスイッチ22が賞球の払い出しを10秒間検出できない場合には)、賞球再実行要求コマンドが主制御基板Cから払出制御基板Hへ送信されるが、かかる賞球再実行要求コマンドの送信により、リトライフラグ13eはオンされる。リトライフラグ13eがオンされた状態で、更に10秒間、賞球カウントスイッチ22が賞球の払い出しを検出できないと、主制御基板Cは賞球未検知エラーを発生させて、遊技を中断する。一方、リトライフラグ13eがオンされてから10秒以内に、賞球カウントスイッチ22によって賞球の払い出しが検出されると、リトライフラグ13eはオフされる。
【0025】
賞球オーバーエラーフラグ13fは、賞球オーバーエラーが発生した場合にオンされるフラグであり、賞球未検知エラーフラグ13gは、賞球未検知エラーが発生した場合にオンされるフラグである。前記した通り、賞球オーバーエラーは、主制御基板Cが指示した賞球数を超えて、払出制御基板Hにより賞球の払い出しが行われた場合に発生するエラーであり、逆に、賞球未検知エラーは、主制御基板Cが指示した賞球数に満たない払い出ししか行われない場合に発生するエラーである。いずれかのエラーが発生して、いずれかのエラーフラグ13f,13gがオンされると、パチンコ機Pの遊技の進行が停止される。
【0026】
なお、賞球未検知エラーについては、エラーの発生原因如何によっては払出制御の再実行により解消する場合があるので、賞球の払い出しが10秒間検出されない場合に直ちに賞球未検知エラーを発生させるのではなく、一旦、賞球再実行要求コマンドを主制御基板Cから払出制御基板Hへ送信して、賞球の払出制御を再実行させ、それでも賞球の払い出しが10秒間検出されない場合に、始めて賞球未検知エラーを発生させるようにしている。
【0027】
これらMPU11、ROM12、RAM13は、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン14を介して相互に接続されている。バスライン14は、また、入出力ポート15にも接続されている。入出力ポート15は、入力および出力が固定的なバッファ(インバータゲート)16,37を介して払出制御基板Hと接続されるほか、複数の普通入賞スイッチ17と、第1種始動口スイッチ18と、Vカウントスイッチ19と、10カウントスイッチ20と、賞球カウントスイッチ22と、他の入出力装置25とそれぞれ接続されている。
【0028】
普通入賞スイッチ17は、遊技領域1内の複数の普通入賞口2へ入賞した球をそれぞれ検出するためのスイッチであり、各普通入賞口2の入口近傍に設けられている。第1種始動口スイッチ18は、図柄作動口(第1種始動口)4を通過した球を検出するためのスイッチであり、図柄作動口4の近傍に設けられている。普通入賞スイッチ17のいずれか又は第1種始動口スイッチ18によって球が検出されると、払出制御基板Hによって6個の賞球が払い出される。Vカウントスイッチ19は、特定入賞口5内のVゾーン5aへ入賞した球を検出するためのスイッチであり、また、10カウントスイッチ20は、特定入賞口5内のVゾーン5a以外へ入賞した球を検出するためのスイッチである。Vカウントスイッチ19又は10カウントスイッチ20により球が検出されると、払出制御基板Hによって15個の賞球が払い出される。
【0029】
賞球カウントスイッチ22は、賞球払出用モータ21によって払い出された賞球を検出するためのスイッチであり、賞球払出用モータ21と共に賞球払出ユニットSに搭載されている。賞球払出用モータ21は賞球を払い出すためのモータであり、賞球払出用モータ21の駆動は、払出制御基板Hによって制御される。
【0030】
前記した通り主制御基板Cは、入力および出力が固定的なバッファ(インバータゲート)16,37を介して、払出制御基板Hと接続されている。このため主制御基板Cと払出制御基板Hとの間における賞球数データ等のコマンドの送受信は、主制御基板Cから払出制御基板Hへの一方向にのみ行われ、払出制御基板Hから主制御基板Cへ行うことはできない。なお、主制御基板Cと払出制御基板Hとは、8本のデータ線と1本のストローブ線とにより接続されており、ストローブ線のデータがアクティブになった時に、8本のデータ線上に出力されているデータが主制御基板Cから払出制御基板Hへコマンドとして送信される。
【0031】
払出制御基板Hは賞球や貸し球の払出制御を行うものであり、演算装置であるMPU31と、そのMPU31により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM32と、ワークメモリ等として使用されるRAM33とを備えている。図5及び図6に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてROM32内に記憶されている。また、RAM33は、残賞球数カウンタ33aと、賞球オーバーエラーフラグ33bと、賞球未検知エラーフラグ33cとを備えている。
【0032】
残賞球数カウンタ33aは、前述した主制御基板Cの残賞球数カウンタ13cと同様に、未払いの賞球数を記憶するカウンタである。残賞球数カウンタ33aの値は、賞球コマンドによって主制御基板Cから払出制御基板Hへ賞球の払い出しが指示される毎に、その指示された数が加算される。逆に、賞球カウントスイッチ22が払い出された賞球を検出する毎に「1」ずつ減算される。また、残賞球数カウンタ33aの値は、主制御基板Cから賞球再実行要求コマンドを受信すると、一旦「0」クリアされるが、その後、その賞球再実行要求コマンドに続いて送信される賞球コマンドで指示された値が順に、残賞球数カウンタ33aへ加算される。
【0033】
賞球オーバーエラーフラグ33bは、賞球オーバーエラーが発生した場合にオンされるフラグである。賞球オーバーエラーが発生すると、主制御基板Cから賞球オーバーコマンド(32H)が送信されるが、払出制御基板Hがその賞球オーバーコマンドを受信することにより、賞球オーバーエラーフラグ33bがオンされる。また、賞球未検知エラーフラグ33cは、賞球未検知エラーが発生した場合にオンされるフラグである。賞球未検知エラーが発生すると、主制御基板Cから賞球未検知コマンド(031H)が送信されるが、払出制御基板Hがその賞球未検知コマンドを受信することにより、賞球未検知エラーフラグ33cがオンされる。なお、払出制御基板Hでは、いずれかのエラーが発生して、いずれかのエラーフラグ33b,33cがオンされると、賞球の払い出しを中断すると共に、発生したエラーのエラー表示を払出制御基板Hの7セグメントLED34に行うのである。
【0034】
MPU31、ROM32及びRAM33は、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン35により互いに接続されている。バスライン35は、また、入出力ポート36にも接続されている。入出力ポート36は、前述した入力および出力が固定的なバッファ(インバータゲート)16,37を介して主制御基板Cと接続されるほか、賞球払出ユニットSの賞球払出用モータ21および賞球カウントスイッチ22と、7セグメントLED34と、他の入出力装置38とそれぞれ接続されている。7セグメントLED34は、払出制御基板Hの状態を表示するためのものであり、例えば、賞球未検知エラーの発生時には「1」が、賞球オーバーエラーの発生時には「2」が、それぞれ表示される。なお、7セグメントLED34に表示すべき状態が2以上ある場合には、各状態が所定時間ずつ順に表示される。
【0035】
次に、図3及び図4を参照して、主制御基板Cで行われるリセット割込処理および賞球チェック処理について説明する。図3は、主制御基板Cで2ms毎に実行されるリセット割込処理のフローチャートである。リセット割込処理では、まず、その処理が電源投入後、最初に実行された処理であるか否かを調べ(S1)、最初に実行された処理であれば(S1:Yes)、RAM13の内容を一旦「0」クリアした後に初期値を設定する等といった初期化処理を実行する(S2)。S2の処理の実行後は、次のリセット割込処理が発生するまで処理の実行を待機する。
【0036】
S1の処理において電源投入後2回目以降に実行されたリセット割込処理であると判断された場合には(S1:No)、いずれかの普通入賞スイッチ17又は第1種始動口スイッチ18により、球が検出された否かを確認する(S3)。いずれかのスイッチ17,18によって球が検出された場合には(S3:Yes)、6個の賞球を払い出すために、賞球ポインタ13bの値番目の賞球バッファ13aへ「6」を書き込み(S4)、賞球ポインタ13bの値を「1」加算する(S5)。一方、いずれのスイッチ17,18によっても球が検出されない場合には(S3:No)、S4およびS5の処理をスキップして、S6の処理へ移行する。
【0037】
S6の処理では、Vカウントスイッチ19又は10カウントスイッチ20により球が検出された否かを確認する(S6)。いずれかのスイッチ19,20によって球が検出された場合には(S6:Yes)、15個の賞球を払い出すために、賞球ポインタ13bの値番目の賞球バッファ13aへ「15」を書き込み(S7)、賞球ポインタ13bの値を「1」加算する(S8)。一方、いずれのスイッチ19,20によっても球が検出されない場合には(S6:No)、S7およびS8の処理をスキップして、S9の処理へ移行する。
【0038】
S9の処理では、賞球ポインタ13bの値が「0」であるか否かを調べる(S9)。賞球ポインタ13bの値が「0」でなければ(S9:No)、払い出すべき賞球数のデータが賞球バッファ13aに記憶されているということなので、0番目の賞球バッファ13aの値を払出制御基板Hへ送信する(S10)。即ち、賞球コマンドを払出制御基板Hへ送信するのである。賞球コマンドの送信後は、その賞球コマンドで指示した賞球数のデータである、0番目の賞球バッファ13aの値を残賞球数カウンタ13cへ加算する(S11)。そして、1番目以降の賞球バッファ13aの値を小さいアドレス側へ順に1バイトずつシフトして(S12)、賞球バッファ13aの値を更新すると共に、0番目の賞球バッファ13aの値を消去する。更に、賞球ポインタ13bの値を「1」減算し(S13)、10秒カウンタ13dへ10秒分のカウント値である「5000」をセットする(S14)。一方、S9の処理において、賞球ポインタ13bの値が「0」であれば(S9:Yes)、払い出すべき賞球数のデータは賞球バッファ13aに記憶されていないので、S10〜S14の各処理をスキップして処理をS15へ移行する。
【0039】
S15の処理では、図4に示す賞球チェック処理を実行し、その後は、主制御基板Cにおいて遊技の進行を制御するための各処理(S16)を実行する。各処理(S16)の実行後は、次のリセット割込処理が発生するまで処理の実行を待機する。
【0040】
図4は、主制御基板Cのリセット割込処理の中で実行される賞球チェック処理のフローチャートである。賞球チェック処理(S15)は、賞球の払い出しを検出する賞球カウントスイッチ22の出力と残賞球数カウンタ13cおよび10秒カウンタ13dの値とに基づいて、賞球再実行要求コマンドを送信したり、賞球オーバーエラーや賞球未検知エラーを発生させるための処理である。
【0041】
まず、賞球オーバーエラーフラグ13f又は賞球未検知エラーフラグ13gのいずれかがオンされているか否かを確認する(S21)。いずれかのエラーフラグ13f,13gがオンされていれば(S21:Yes)、賞球オーバーエラー又は賞球未検知エラーのいずれかが発生しているので、遊技の進行を停止するべく、以降のS22〜S41の各処理をスキップして、賞球チェック処理を終了する。
【0042】
一方、いずれのエラーフラグ13f,13gもオンされていなければ(S21:No)、賞球カウントスイッチ22がオンされたか否かを判断する(S22)。賞球カウントスイッチ22のオンが検出された場合には(S22:Yes)、賞球が1個払い出されたということなので、その場合には、残賞球数カウンタ13cの値が「0」であるか否を確認する(S23)。残賞球数カウンタ13cの値が「0」でなければ(S23:No)、その残賞球数カウンタ13cの値を1個の賞球の払い出しに対応して「1」減算し(S24)、10秒カウンタ13dへ10秒分のカウント値である「5000」をセットし(S25)、更に、リトライフラグ13eをオフして(S26)、この賞球チェック処理を終了する。
【0043】
一方、賞球カウントスイッチ22のオンが検出された場合に(S22:Yes)、残賞球数カウンタ13cの値が「0」であれば(S23:Yes)、主制御基板Cで指示した数を超えて賞球の払い出しが行われたということである。よって、かかる場合には、賞球オーバーエラーを発生させるべく、賞球オーバーコマンドを払出制御基板Hへ送信して(S27)、払出制御基板Hに賞球オーバーエラーの発生を報せると共に、賞球オーバーエラーフラグ13fをオンし(S28)、賞球オーバーエラー表示処理を実行する(S29)。なお、賞球オーバーエラー表示処理では、賞球オーバーエラーを示すエラー表示がLCD3などに行われる。
【0044】
S22の処理において、賞球カウントスイッチ22のオンが検出されない場合には(S22:No)、賞球は払い出されていないので、残賞球数カウンタ13cの値が「0」であるか否かを判断する(S30)。残賞球数カウンタ13cの値が「0」であれば(S30:Yes)、未払いの賞球は残っていないので、S31〜S41の各処理をスキップして、賞球チェック処理を終了する。
【0045】
一方、残賞球数カウンタ13cの値が「0」でなければ(S30:No)、未払いの賞球が残っているので、賞球再実行要求コマンドの送信タイミングと賞球未検知エラーの発生タイミングとをチェックするために、更に、10秒カウンタ13dの値が「0」であるか否かを判断する(S31)。残賞球数カウンタ13cの値が「0」でなく(S30:No)、且つ、10秒カウンタ13dの値が「0」であれば(S31:Yes)、既に賞球未検知エラーが発生しているので、以降のS32〜S41の各処理をスキップして、賞球チェック処理を終了する。
【0046】
また、残賞球数カウンタ13cの値が「0」でなくても(S30:No)、10秒カウンタ13dの値が「0」でなければ(S31:No)、その10秒カウンタ13dの値を「1」減算する(S32)。減算後の値が「0」なければ(S33:No)、賞球再実行要求コマンドの送信タイミングでも、賞球未検知エラーの発生タイミングでもないので、以降のS34〜S41の各処理をスキップして、賞球チェック処理を終了する。
【0047】
S32の処理において、10秒カウンタ13dの値を「1」減算した結果、その10秒カウンタ13dの値が「0」になった場合(S33:Yes)、リトライフラグ13eがオフされていれば(S34:No)、賞球再実行要求コマンドの送信タイミングであり、逆に、リトライフラグ13eがオンされていれば(S34:Yes)、既に賞球再実行要求コマンドは送信済であるので、賞球未検知エラーの発生タイミングである。
【0048】
よって、リトライフラグ13eがオフされていれば(S34:No)、賞球再実行要求コマンドを払出制御基板Hへ送信し(S35)、その賞球再実行要求コマンドに続いて、残賞球数カウンタ13cに記憶される残りの賞球数を1又は2以上の賞球コマンドによって払出制御基板Hへ送信する(S36)。その後は、リトライフラグ13eをオンして(S37)、賞球再実行要求コマンドを送信したことを記憶し、10秒カウンタ13dへ10秒分のカウント値である「5000」をセットして、この賞球チェック処理を終了する。
【0049】
逆に、S34の処理において、リトライフラグ13eがオンされていれば(S34:Yes)、賞球未検知エラーの発生タイミングであるので、賞球未検知コマンドを払出制御基板Hへ送信して(S39)、払出制御基板Hに賞球未検知エラーの発生を報せると共に、賞球未検知エラーフラグ13gをオンし(S40)、更に、賞球未検知エラー表示処理を実行して(S41)、賞球未検知エラーを発生させる。なお、賞球未検知エラー表示処理では、賞球未検知エラーを示すエラー表示がLCD3などに行われる。
【0050】
次に、図5及び図6を参照して、払出制御基板Hで行われるコマンド受信処理およびメイン処理について説明する。図5は、払出制御基板Hの割込処理で実行されるコマンド受信処理のフローチャートである。主制御基板Cから送信されたコマンドを払出制御基板Hが受信する毎に割り込みが発生し、このコマンド受信処理が実行される。
【0051】
コマンド受信処理において、受信したコマンドが賞球オーバーコマンドであれば(S51:Yes)、賞球オーバーエラーフラグ33bをオンし(S52)、賞球未検知コマンドであれば(S51:No,S53:Yes)、賞球未検知エラーフラグ33cをオンする(S54)。また、受信したコマンドが賞球再実行要求コマンドであれば(S53:No,S55:Yes)、払出制御基板Hの残賞球数カウンタ33aの値を「0」クリアし(S56)、賞球コマンドであれば(S55:No,S57:Yes)、受信した賞球コマンドで指示される賞球数を残賞球数カウンタ33aへ加算する(S58)。なお、賞球再実行要求コマンドの送信後には、主制御基板Cの残賞球数カウンタ13cの値に応じた賞球コマンドが必ず送信されるので、一連の賞球再実行要求コマンドおよび賞球コマンドの受信により、払出制御基板Hの残賞球数カウンタ33aの値が主制御基板Cの残賞球数カウンタ13cの値に一致する。一方、受信したコマンドが賞球コマンドでもない場合には(S57:No)、他のコマンドに対する処理を実行して(S59)、このコマンド受信処理を終了する。
【0052】
図6は、払出制御基板Hのメイン処理のフローチャートである。このメイン処理により賞球の払い出しなど払出制御基板Hで必要な各処理が実行される。このメイン処理では、まず、賞球オーバーエラーフラグ33b及び賞球未検知エラーフラグ33cの状態を調べる(S61,S62)。いずれのエラーフラグ33b,33cもオフされていれば(S61:No,S62:No)、賞球オーバーエラー及び賞球未検知エラーは共に発生していない。よって、かかる場合には、残賞球数カウンタ33aの値を調べ(S63)、その値が「0」でなければ(S63:No)、未払いの賞球が残っているので、賞球払出用モータ21を駆動して賞球を1個払い出す(S64)。
【0053】
一方、賞球オーバーエラーフラグ33b又は賞球未検知エラーフラグ33cのいずれかがオンされている場合には(S61:Yes又はS62:Yes)、賞球オーバーエラー又は賞球未検知エラーのいずれかが発生しているので、残賞球数カウンタ33aの値に拘わらず(未払いの賞球の有無に拘わらず)、S64の賞球の払い出し処理をスキップする。また、賞球オーバーエラーフラグ33b及び賞球未検知エラーフラグ33cのいずれもオフされており(S61:No,S62:No)、賞球オーバーエラー及び賞球未検知エラーが共に発生していない場合であっても、残賞球数カウンタ33aの値が「0」であれば(S63:Yes)、未払いの賞球は残っていないので、S64の賞球の払い出し処理をスキップする。
【0054】
S65の処理において、賞球カウントスイッチ22のオンが検出されれば(S65:Yes)、賞球の払い出しが行われたということである。よって、かかる場合には、残賞球数カウンタ33aの値を確認し(S66)、その値が「0」でなければ(S66:No)、払い出された賞球に対応して残賞球数カウンタ33aの値を「1」減算する(S67)。一方、賞球カウントスイッチ22のオンが検出されない場合や(S65:No)、賞球カウントスイッチ22のオンが検出されても(S65:Yes)、残賞球数カウンタ33aの値が「0」であれば(S66:Yes)、S67の処理をスキップする。
【0055】
S68の処理では、払出制御基板Hで必要な各処理を実行する(S68)。その後は、再び処理をS61へ移行する。なお、賞球オーバーエラーや賞球未検知エラーの発生時には、7セグメントLED34に「2」や「1」のエラー表示が行われるが、かかるエラー表示は、S68の各処理において行われる。
【0056】
上述した通り、本実施例では、未払いの賞球があるにも拘わらず、10秒間、賞球の払い出しが検出されない場合には、即座に賞球未検知エラーを発生させるのではなく、一旦、賞球再実行要求コマンドを払出制御基板Hへ送信して、払出制御基板Hに賞球の払出制御を再実行させるように構成している。そして、賞球再実行要求コマンドの送信後、更に10秒間、賞球の払い出しが検出されない場合に、始めて賞球未検知エラーを発生させて遊技を中断する。よって、賞球払出用モータ21の駆動異常や払い出される賞球の球噛みなどのように、賞球の払出制御の再実行により解消し得るものを原因とする賞球未検知エラーについては、その発生を極力抑制することができる。従って、賞球未検知エラーの発生を抑えて、遊技をスムースに進行することができるのである。
【0057】
次に、図7及び図8を参照して、第2実施例を説明する。前記した第1実施例では、一旦発生した賞球未検知エラーはパチンコ機Pの電源がオフされるまで解消できない。これに対し、第2実施例では、賞球カウントスイッチ22によって賞球の払い出しが検出されれば、発生中の賞球未検知エラーを解消するように構成している。この構成によれば、賞球の払出制御を再実行しても解消できないような球噛み等によって賞球未検知エラーが発生している場合、ホールの店員がかかる球噛みを強制的に解除すれば、パチンコ機Pの電源をオフすることなく、発生中の賞球未検知エラーを解消することができる。よって、大当たりの確率が高確率になっている状態で賞球未検知エラーが発生した場合、パチンコ機Pの電源をオフすることなく、即ち、高確率状態を維持したまま、賞球未検知エラーを解消することができるのである。なお、前記した第1実施例と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分のみについて説明する。
【0058】
図7は、第2実施例の賞球チェック処理のフローチャートである。第2実施例の賞球チェック処理も、第1実施例の賞球チェック処理の場合と同様に、主制御基板Cのリセット割込処理の中で実行される。賞球チェック処理では、まず、賞球オーバーエラーフラグ13fがオンされているか否かを確認する(S71)。賞球オーバーエラーフラグ13fがオンされていれば(S71:Yes)、賞球オーバーエラーが発生しているので、遊技の進行を停止するべく、以降のS22〜S41,S72〜S74の各処理をスキップして、賞球チェック処理を終了する。
【0059】
一方、賞球オーバーエラーフラグ13fがオフされていれば(S71:No)、賞球オーバーエラーは発生していない。よって、賞球カウントスイッチ22がオンされたか否かを判断し(S22)、そのオンが検出された場合には(S22:Yes)、賞球が1個払い出されたということなので、残賞球数カウンタ13cの値が「0」でなければ(S23:No)、その値を「1」減算し(S24)、10秒カウンタ13dへ10秒分のカウント値である「5000」をセットし(S25)、リトライフラグ13eをオフする(S26)。更に、賞球未検知エラーフラグ13gをオフし(S72)、賞球未検知解除コマンドを払出制御基板Hへ送信し(S73)、LCD3等に表示されている賞球未検知エラーのエラー表示を解除する(S74)。賞球未検知解除コマンドは、払出制御基板Hに対して賞球未検知エラーを解消するように指示するコマンドであり、「0FDH」で構成されている。よって、S72〜S74の各処理により、主制御基板C及び払出制御基板Hの賞球未検知エラーがそれぞれ解消される。
【0060】
図8は、払出制御基板Hの割込処理で実行される第2実施例のコマンド受信処理のフローチャートである。S81の処理において、受信したコマンドが賞球未検知解除コマンドであれば(S81:Yes)、賞球未検知コマンドの受信時にオンされた賞球未検知エラーフラグ33cをオフし(S82)、払出制御基板Hにおける賞球未検知エラーを解消する。なお、7セグメントLED34で行われている賞球未検知エラーのエラー表示は、賞球未検知エラーフラグ33cがオフされることにより、図6のメイン処理における各処理(S68)において解除される。
【0061】
なお、上記各実施例において、請求項1記載の所定の有価価値を有する有価物体としては払出制御基板Hによって払い出される賞球が、請求項1記載の第1残数減算手段としては、図4及び図7のS24の各処理が、請求項1記載の条件判定手段としては、図3のS9の処理が、請求項1記載の払出要求手段としては、図3のS10の処理が、請求項1記載の第1残数加算手段としては、図3のS11の処理が、請求項1記載の計時手段としては、10秒カウンタ13dが、請求項1記載の経過判定手段としては、図4及び図7のS33の各処理が、請求項1記載の未払分払出要求手段としては、図4及び図7のS35の各処理が、それぞれ該当する。また、請求項1記載の有価物体払出制御手段としては、図6のS63,S64の各処理が、請求項1記載の第2残数減算手段としては、図6のS67の処理が、請求項1記載の第2残数加算手段としては、図5及び図8のS58の各処理が、請求項1記載の残数設定手段としては、図5及び図8のS55〜S58の各処理が、それぞれ該当する。
【0062】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0063】
例えば、一旦発生した賞球未検知エラーをパチンコ機Pの電源をオフせずに解消することは、第2実施例において、賞球カウントスイッチ22が賞球の払い出しを検出した場合に行われた。しかし、これに代えて、主制御基板Cにリセットスイッチを設けて、該リセットスイッチが所定時間以上押下された場合には、パチンコ機Pの電源をオフしなくても、発生中の賞球未検知エラーを解消するようにしても良い。主制御基板Cのリセットスイッチが押下された場合には、主制御基板Cでは賞球未検知エラーフラグ13gをオフして、主制御基板Cにおける賞球未検知エラーを解消すると共に、賞球未検知解除コマンドを払出制御基板Hへ送信し、払出制御基板Hの賞球未検知エラーフラグ33cをオフさせて、払出制御基板Hにおける賞球未検知エラーを解消する。
【0064】
また、賞球再実行要求コマンドの送信と賞球未検知エラーの発生とは、賞球カウントスイッチ22が賞球の払い出しを10秒間検出できない場合に行われたが、10秒以外の時間でこれらを行うようにしても良いし、賞球再実行要求コマンドの送信と賞球未検知エラーの発生とを異なる時間で行うようにしても良い。更に、上記各実施例は、賞球の払出制御を例に説明したが、本発明を貸し球の払出制御に適用しても良い。
【0065】
以下に本発明の変形例を示す。請求項1記載の遊技機の制御装置において、前記主制御基板は、前記払出制御基板へ指示した有価物体の払い出し残数を記憶する第1残数記憶手段を備え、前記払出制御基板は、前記主制御基板から指示された有価物体の払い出し残数を記憶する第2残数記憶手段を備えており、前記未払分要求手段は、未払い分の有価物体の払い出しを要求するコマンドと共に前記第1残数記憶手段に記憶される値を前記払出制御基板へ送信するものであり、前記払出制御基板は、その未払分要求手段により送信されるコマンドを受信した場合に、そのコマンドと共に送信される前記第1残数記憶手段の値を前記第2残数記憶手段の値とすることを特徴とする遊技機の制御装置1。未払分要求手段の実行により、有価物体の払い出し残数を主制御基板と払出制御基板とで一致させることができる。
【0066】
請求項1記載の遊技機の制御装置、または、遊技機の制御装置1において、前記未払分要求手段の実行から第2の所定時間が経過するまでに前記払出検出手段により有価物体の払い出しが検出されない場合、所定のエラー処理を実行してエラー状態とするエラー手段を備えていることを特徴とする遊技機の制御装置2。なお、第2の所定時間とは、請求項1記載の所定時間と同一の時間でも異なる時間であっても良い。
【0067】
遊技機の制御装置2において、前記払出検出手段により有価物体の払い出しが検出された場合に、前記エラー状態を解除するエラー解除手段を備えていることを特徴とする遊技機の制御装置3。
【0068】
遊技機の制御装置2において、リセットスイッチを備えており、そのリセットスイッチが押下された場合に、前記エラー状態を解除するエラー解除手段を備えていることを特徴とする遊技機の制御装置4。
【0069】
遊技機の制御装置3又は4において、前記エラー解除手段は、前記主制御基板に設けられ、その主制御基板のエラー状態を解除すると共に、前記払出制御基板のエラー状態を解除するためのエラー解除コマンドをその払出制御基板へ送信することを特徴とする遊技機の制御装置5。
【0070】
請求項1記載の遊技機の制御装置、または、遊技機の制御装置1から5のいずれかにおいて、前記主制御基板と前記払出制御基板との通信を、前記主制御基板から前記払出制御基板への一方向にのみ可能とする一方向手段を備えていることを特徴とする遊技機の制御装置6。
【0071】
【発明の効果】
本発明の遊技機によれば、未払いの有価物体によるエラーの発生を抑えて、遊技をスムースに進行することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図2】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。
【図3】 主制御基板で実行されるリセット割込処理のフローチャートである。
【図4】 主制御基板のリセット割込処理の中で実行される賞球チェック処理のフローチャートである。
【図5】 払出制御基板の受信割込処理で実行されるコマンド受信処理のフローチャートである。
【図6】 払出制御基板で実行されるメイン処理のフローチャートである。
【図7】 第2実施例の賞球チェック処理のフローチャートである。
【図8】 第2実施例のコマンド受信処理のフローチャートである。
【符号の説明】
13 主制御基板のRAM
13c 主制御基板の残賞球数カウンタ(第1残数記憶手段)
13d 10秒カウンタ
13e リトライフラグ
17 普通入賞スイッチ
21 賞球払出用モータ
22 賞球カウントスイッチ(払出検出手段)
33 払出制御基板のRAM
33a 払出制御基板の残賞球数カウンタ(第2残数記憶手段)
C 主制御基板(主制御手段)
H 払出制御基板(払出制御手段)
P パチンコ機(遊技機)
S 賞球払出ユニット
Claims (1)
- 遊技の制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づいて所定の有価価値を有する有価物体を払い出す払出制御手段と、その払出制御手段による前記有価物体の払い出しを検出する払出検出手段とを備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
前記払出制御手段が払い出すべき有価物体の残数を記憶する第1残数記憶手段と、
その第1残数記憶手段に記憶されている有価物体の払い出し残数から、前記払出検出手段により払い出しが検出された有価物体の数を減算する第1残数減算手段と、
有価物体の払い出し条件が満たされたかを判定する条件判定手段と、
その条件判定手段により前記払い出し条件が満たされたと判定されたことを契機として、所定数の有価物体の払い出しを要求するコマンドを前記払出制御手段へ送信する払出要求手段と、
その払出要求手段により送信するコマンドで要求する有価物体の払い出し数を、前記第1残数記憶手段に記憶されている有価物体の払い出し残数に加算する第1残数加算手段と、
有価物体の払い出しが前記払出検出手段により最後に検出されてからの経過時間を計時する計時手段と、
その計時手段により計時される経過時間が第1の所定時間を超えたかを判定する経過判定手段と、
その経過判定手段により前記経過時間が第1の所定時間を超えたと判定される場合に、前記第1残数記憶手段に記憶されている有価物体の残数が1以上であれば、未払いであるその残数分の有価物体の払い出しを要求するコマンドに合わせて前記第1残数記憶手段に記憶されている値を前記払出制御手段へ送信する未払分払出要求手段とを備え、
前記払出制御手段は、
前記主制御手段から払い出しを要求された有価物体の数のうち、未払いである有価物体の残数を記憶する第2残数記憶手段と、
その第2残数記憶手段に記憶されている残数分の有価物体が払い出されるように制御する有価物体払出制御手段と、
前記第2残数記憶手段に記憶されている有価物体の払い出し残数から、前記払出検出手段により払い出しが検出された有価物体の数を減算する第2残数減算手段と、
前記主制御手段の払出要求手段により送信されるコマンドを受信した場合に、そのコマンドにより要求される有価物体の払い出し数を、前記第2残数記憶手段に記憶されている有価物体の払い出し残数に加算する第2残数加算手段と、
前記主制御手段の未払分払出要求手段により送信されるコマンドを受信した場合に、そのコマンドに合わせて送信される前記第1残数記憶手段の値を前記第2残数記憶手段の値として設定する残数設定手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
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