JP4604215B2 - テザー伸展装置 - Google Patents
テザー伸展装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4604215B2 JP4604215B2 JP2005146615A JP2005146615A JP4604215B2 JP 4604215 B2 JP4604215 B2 JP 4604215B2 JP 2005146615 A JP2005146615 A JP 2005146615A JP 2005146615 A JP2005146615 A JP 2005146615A JP 4604215 B2 JP4604215 B2 JP 4604215B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tether
- reel
- fixed
- extension device
- extension
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Storing, Repeated Paying-Out, And Re-Storing Of Elongated Articles (AREA)
Description
そのデブリを回収する方法として、スペースシャトル等の宇宙往還機からロボットアームを使用してオペレータが直接回収する方法の他に、テザー(tether)という導電性の材料から成るひも又はワイヤをロボットアームによってデブリに取り付け、電子授受装置によってそのテザーが通電し地球の回りの形成されている磁場層を横切ることにより、その電流とその磁場との相互作用によって電磁力が発生し、その電磁力がデブリの軌道周回に対する制動力としてデブリに作用し、それによりデブリの軌道半径が小さくなり大気圏に再突入し、大気との摩擦熱によりデブリを焼失する方法がある。また、その方法を実施するためのスペースデブリ軌道変換用テザー装置が公知となっている(例えば、特許文献1を参照。)。
しかし、センサや電動機によって終端フェーズでの減速機構を構成すると、デブリ伸展機構が複雑になる上に、ローラが電動機に直結しているために、テザーの初期および中期フェーズにおいてローラの回転抵抗力が増加してテザーの伸展速度が低下する問題があった。
そこで、本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その解決しようとする課題は、モータおよびセンサ等のアクティブな制御要素を付加することなくテザー伸展の終端フェーズ時の過大な衝撃力を吸収する制動機能を有するテザー伸展装置を提供することである。
上記第1の発明のテザー伸展装置では、放出手段によってカバーケースに相対速度が付与されると、テザーは固定リールから解けて伸展し、固定リールにおいて全てのテザーが解けて、次の連続する回転リールからテザーが伸展すると同時に回転リールが回転するようになる。しかし、テザー及び回転リールは、回動抑制手段によって制動力を受け、その結果、テザーの伸展速度および回転リールの回転速度が減速される。これにより、テザーは伸展の終端フェーズを迎える前に制動力を受け減速されることになり伸展の終端フェーズでの過大な衝撃力が好適に抑制されることになる。
上記第2の発明のテザー伸展装置では、テザーは固定リールを回転させることなく伸展し、伸展の終了フェーズにのみ制動力を受けるようになる。これにより、伸展の初期および中期フェーズにおいて伸展速度が低下することはない。
上記第3の発明のテザー伸展装置では、伸展の初期フェーズおよび中期フェーズで伸展されるテザーが固定リールの上層にあるため、テザーは固定リールから容易に解け伸展することが可能になる。
上記第4の発明のテザー伸展装置では、固定バンドは弾性体から成り、テザーの伸展に対応して径が縮まるので、伸展の初期フェーズから終了フェーズにかけて固定リールにおけるテザーの形状を好適に保持する。
上記第5の発明のテザー伸展装置では、カバーケースつまりテザーに容易に相対速度を付与することができる。
上記第6の発明のテザー伸展装置では、テザーが切断しにくくなる。
上記第7の発明のテザー伸展装置では、モータおよびセンサ等のアクティブな制御要素を付加することなく渦電流ブレーキという簡素な機構によって伸展の終了フェーズでのテザーおよび回転リールの伸展速度および回転速度を好適に減速し、テザー伸展の終端フェーズでの過大な衝撃力の発生を抑止する。
上記第8の発明のテザー伸展装置では、磁性体および永久磁石の相互作用によって発生する電磁力で大きな制動トルクを回転リールに作用させることが可能になる。
このテザー伸展装置100は、テザーの一の端が固定されながら回動可能な回転リール10と、回転リール10から連続しているテザーTが軸方向に沿って積層されて巻かれている固定リール20と、その回転リール10及び固定リール20を支持するブラケット30と、その回転リール10や固定リール20やブラケット30を収容するカバーケース40と、カバーケース40に相対速度を付与する放出手段としてのバネ50と、そのバネ50の一の端を固定すると共にテザーTの他の端を固定している放出ベース60と、バネ50の圧縮状態を保持する放出手段としての固定ワイヤ70と、その固定ワイヤ70を切断する切断装置80とを具備して構成されている。なお、バネ50の他の端すなわちカバーケース40側の他の端は自由端となっている。また、カバーケース40の放出ベース60と反対側の端部には、エミッタ装置(電子授受装置)Eが取り付けられている。
テザーTは、固定リール20の軸方向に沿って折り返されて積層されている。また、積層する順は、回転リール10に固定される一の端が、放出ベース60に固定される他の端よりも下になるような順である。これにより、固定リール20を回転させずにテザーTを解くことが可能になる。また、伸展の初期および中期フェーズにおいて渦電流ブレーキの制動力を受けることはなく、その結果、伸展の初期および中期フェーズにおいてテザーTの伸展速度が低下することはない。
この回転リール10は、テザーTの一の端を固定するドラム11と、ドラム11を取り付けるドラムアタッチメント12と、シャフト13を支持するベアリング14と、永久磁石15aが外周端近傍に取り付けられている磁石アタッチメント15と、ベアリング14の軸方向に対する移動を制限するストッパ16とを有している。
切断装置80が固定ワイヤ70を切断すると、バネ50が延びることによりカバーケース40と放出ベース60が相対的に分離し、その結果、カバーケース40に相対速度が与えられる。これにより、テザーTは順次、固定リール20から解けて伸展し、固定リール20に積層されて巻かれている分が全て解けた後に、テザーTは回転リール10に移行する。その時、テザーTから回転リール10にテンションが加わってドラム11が回転し、さらにテザーTが伸展される。しかし、磁性体12aおよび永久磁石15aから構成される渦電流ブレーキによって、ドラム11の回転速度に比例した回転制動力が生じ、徐々にドラム11の回転速度およびテザーTの伸展速度が減速されながらテザーTの伸展は終了する。これにより、全てのテザーTが伸展される前に伸展速度が減速され、伸展の終端フェーズにおける過大な衝撃が抑えられる。
10 回転リール
20 固定リール
12a 磁性体
15a 永久磁石
30 ブラケット
40 カバーケース
50 バネ
60 放出ベース
70 固定ワイヤ
80 切断装置
100 テザー伸展装置
Claims (7)
- テザーの一の端が固定されながら巻かれている回動可能な回転リールと、前記回転リールから連続しながらテザーが巻かれている固定リールと、前記固定リールから連続してテザーの他の端が固定されている放出ベースと、前記回転リール及び前記固定リールを収容するカバーケースと、前記カバーケースに相対速度を与えるテザー放出手段と、前記回転リールの回動を抑制する回動抑制手段とを具備し、
前記固定リールのテザーは、該固定リールの軸方向に沿って折り返しながら同周方向に沿って積層されて巻かれ、前記テザー放出手段により前記カバーケースと前記放出ベースが相対的に分離し該カバーケースに相対速度が与えられると、前記テザーは前記固定リールから解けて伸展し順次前記回転リールに伸展移行し、前記回動抑制手段から制動力を受けるように構成されていることを特徴とするテザー伸展装置。 - 前記固定リールのテザーは、前記一の端が前記他の端よりも下方に位置するように積層されて巻かれている請求項1に記載のテザー伸展装置。
- 前記固定リールのテザーは、弾性体から成るバンドによって固定されて積層されて巻かれている請求項1又は2に記載のテザー伸展装置。
- 前記テザー放出手段は、弾性体の弾性エネルギーを利用したものである請求項1に記載のテザー伸展装置。
- 前記テザーの形状はテープ状である請求項1から4のいずれかに記載のテザー伸展装置。
- 前記回動抑制手段は、磁性体および永久磁石で構成される渦電流ブレーキである請求項1に記載のテザー伸展装置。
- 前記磁性体および前記永久磁石は回転リールの外周端近傍に取り付けられている請求項6に記載のテザー伸展装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005146615A JP4604215B2 (ja) | 2005-05-19 | 2005-05-19 | テザー伸展装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005146615A JP4604215B2 (ja) | 2005-05-19 | 2005-05-19 | テザー伸展装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006321374A JP2006321374A (ja) | 2006-11-30 |
JP4604215B2 true JP4604215B2 (ja) | 2011-01-05 |
Family
ID=37541355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005146615A Expired - Fee Related JP4604215B2 (ja) | 2005-05-19 | 2005-05-19 | テザー伸展装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4604215B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103964001A (zh) * | 2014-03-28 | 2014-08-06 | 南京航空航天大学 | 小型绳系卫星弹射机构及其弹射方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106855690B (zh) * | 2016-11-24 | 2020-04-03 | 西北工业大学 | 空间绳系机器人近距离抓捕后回收目标的自适应控制方法 |
CN112960098A (zh) * | 2021-02-23 | 2021-06-15 | 中国人民解放军63660部队 | 一种采用激光触发的浮空器系留绳切割控制系统 |
CN116039970B (zh) * | 2023-01-17 | 2024-05-10 | 北京科技大学 | 一种最优的匀速-减速式绳系卫星系统分离方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000128097A (ja) * | 1998-10-22 | 2000-05-09 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | テザー張力制御装置 |
JP2000270735A (ja) * | 1999-03-29 | 2000-10-03 | Topre Corp | 魚釣用ベイトリール |
JP2001018866A (ja) * | 1999-07-06 | 2001-01-23 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 移動式無人探査装置 |
JP2003269893A (ja) * | 2002-03-15 | 2003-09-25 | Ihi Aerospace Co Ltd | 索投射装置 |
JP2004098959A (ja) * | 2002-09-12 | 2004-04-02 | National Aerospace Laboratory Of Japan | スペースデブリ軌道変換用テザー装置 |
-
2005
- 2005-05-19 JP JP2005146615A patent/JP4604215B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000128097A (ja) * | 1998-10-22 | 2000-05-09 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | テザー張力制御装置 |
JP2000270735A (ja) * | 1999-03-29 | 2000-10-03 | Topre Corp | 魚釣用ベイトリール |
JP2001018866A (ja) * | 1999-07-06 | 2001-01-23 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 移動式無人探査装置 |
JP2003269893A (ja) * | 2002-03-15 | 2003-09-25 | Ihi Aerospace Co Ltd | 索投射装置 |
JP2004098959A (ja) * | 2002-09-12 | 2004-04-02 | National Aerospace Laboratory Of Japan | スペースデブリ軌道変換用テザー装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103964001A (zh) * | 2014-03-28 | 2014-08-06 | 南京航空航天大学 | 小型绳系卫星弹射机构及其弹射方法 |
CN103964001B (zh) * | 2014-03-28 | 2015-12-30 | 南京航空航天大学 | 小型绳系卫星弹射机构及其弹射方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006321374A (ja) | 2006-11-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4604215B2 (ja) | テザー伸展装置 | |
US10870562B2 (en) | System and method for hoist with integrated drum and motor | |
EP3156335A1 (en) | Method and system for space debris orbit descent, and method and system for changing orbit of artificial satellite | |
US9995351B2 (en) | Wrap spring park brake system, apparatus and method | |
CN107636943B (zh) | 涡流式减速装置 | |
JP2007530343A (ja) | 宇宙テザーのための受動的な配備機構 | |
JPWO2015053063A1 (ja) | 回転抑制装置 | |
EP3269650A1 (en) | Spin and tilt control of a multi-degree of freedom electromagnetic machine | |
JP2018113785A (ja) | 回転電機、回転電機システム、および機械 | |
JP5856039B2 (ja) | フライホイール式電力貯蔵装置 | |
JP7016918B2 (ja) | 寿命末期後の宇宙飛行体の磁気制動 | |
JP2001025190A (ja) | 電動機のロータ | |
KR101134966B1 (ko) | 모터 브레이크가 부착된 모터 | |
KR101370655B1 (ko) | 권선형 동기 모터 | |
JP3562364B2 (ja) | 魚釣用リールのバックラッシュ防止装置 | |
JP5233196B2 (ja) | 回転電機のロータ | |
JP6194962B2 (ja) | ブレーキ付きモータ | |
WO2019026857A1 (ja) | 車輪駆動装置 | |
JP2005080329A (ja) | 渦電流減速装置 | |
JP2008017579A (ja) | 渦電流減速装置 | |
JPH08251904A (ja) | リニアモータ用ブレーキ | |
JP2006223044A (ja) | 風力発電機 | |
JPH10230849A (ja) | レールブレーキ装置 | |
US11505337B1 (en) | Gyroscopic propulsion | |
JP3396385B2 (ja) | 制動装置付き電動機とその制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080331 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100609 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100805 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100901 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100913 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |