JP4604184B2 - 新規糖鎖認識蛋白質及びその遺伝子 - Google Patents
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Description
一方、細胞の正常分化、癌性変化や免疫疾患などに伴って細胞表面の糖鎖構造が変化することが知られており、これらの変化を検出するものには、糖鎖を認識する抗体がよく用いられている(特許文献1)。また、このような抗体以外の、ヒト細胞あるいは組織に発現する糖鎖構造を特異的に認識する蛋白質も、ガン細胞等の検出や抗体医療に類するドラッグデリバリーに有用であると考えられている(特許文献2、特許文献3)。しかし、従来知られている、シグレックファミリーの蛋白質は糖鎖検出感度が十分でない場合が多い。
一方、例えば、シグレック2(別名CD22)、シグレック3(別名CD33)等のシグレックファミリーに属する蛋白質は、抗体医療の標的として有用であることが知られている(非特許文献2、非特許文献3)。また、シグレック5に関しても、骨髄性白血病細胞の検出に有用である事が報告されている(非特許文献4)。しかしながら一次配列上の相似性から抗シグレック抗体には他のシグレックと交差反応を示す物が少なからずあり、それぞれを特異的に認識する抗体の作出が望まれる。
また、従来知られているシグレックは細胞質に免疫受容体チロシン含有抑制モチーフ(ITIM)を有する物がほとんどであり、抗体を用いたシグレックの架橋は細胞に負のシグナルを伝達すると考えられている(非特許文献5、非特許文献6)。ITIMを持たないシグレックが存在すれば、これを抗体等で架橋する事により従来のシグレックとは異なる効果、例えば免疫細胞の活性化をもたらす事ができると期待される。
(1) 配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するか、または配列番号2に示されるアミノ酸配列において、少なくとも一つのアミノ酸残基が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有する蛋白質。
(2)配列番号2に示されるアミノ酸配列における21〜328番目のアミノ酸配列を有するか、または該21〜328番目のアミノ酸配列において、少なくとも一つのアミノ酸残基が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有する蛋白質。
(3)配列番号2に示されるアミノ酸配列における26〜326番目のアミノ酸配列を有するか、または該49〜244番目のアミノ酸配列において、少なくとも一つのアミノ酸残基が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有する蛋白質。
(4)配列番号2に示されるアミノ酸配列における49〜165番目のアミノ酸配列を有するか、または該49〜165番目のアミノ酸配列において、少なくとも一つのアミノ酸残基が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有する蛋白質。
(5)配列番号4に示されるアミノ酸配列を有するか、または配列番号4に示されるアミノ酸配列において、少なくとも一つのアミノ酸残基が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有する蛋白質。
(6)配列番号4に示されるアミノ酸配列における18〜342番目のアミノ酸配列を有するか、または該18〜342番目のアミノ酸配列において、少なくとも一つのアミノ酸残基が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有する蛋白質。
(7)配列番号4に示されるアミノ酸配列における49〜243番目のアミノ酸配列を有するか、または該49〜243番目のアミノ酸配列において、少なくとも一つのアミノ酸残基が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有する蛋白質。
(8)配列番号4に示されるアミノ酸配列における49〜165番目のアミノ酸配列を有するか、または該49〜165番目のアミノ酸配列において、少なくとも一つのアミノ酸残基が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有する蛋白質。
(9)上記(1)〜(8)のいずれかに記載の蛋白質をコードする遺伝子。
(10) 配列番号1に示される塩基配列を有するか、または配列番号1に示される塩基配列において、少なくとも1つのヌクレオチドが欠失、置換または付加された塩基配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
(11) 配列番号1に示される塩基配列における61〜984番目の塩基配列を有するか、または該61〜984番目の塩基配列において、少なくとも1つのヌクレオチドが欠失、置換または付加された塩基配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
(12) 配列番号1に示される塩基配列における145〜732番目の塩基配列を有するか、または該145〜732番目の塩基配列において、少なくとも1つのヌクレオチドが欠失、置換または付加された塩基配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
(13) 配列番号1に示される塩基配列における145〜495番目の塩基配列を有するか、または該145〜495番目の塩基配列において、少なくとも1つのヌクレオチドが欠失、置換または付加された塩基配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
(14)配列番号3に示される塩基配列を有するか、または配列番号3に示される塩基配列において、少なくとも1つのヌクレオチドが欠失、置換または付加された塩基配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
(15) 配列番号3に示される塩基配列における52〜1026番目の塩基配列を有するか、または該52〜1026番目の塩基配列において、少なくとも1つのヌクレオチドが欠失、置換または付加された塩基配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
(16) 配列番号3に示される塩基配列における145〜729番目の塩基配列を有するか、または該145〜729番目の塩基配列において、少なくとも1つのヌクレオチドが欠失、置換または付加された塩基配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
(17) 配列番号3に示される塩基配列における145〜498番目の塩基配列を有するか、または該145〜498番目の塩基配列において、少なくとも1つのヌクレオチドが欠失、置換または付加された塩基配列を有し、かつ糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
(18) 上記(9)〜(17)のいずれかに記載の遺伝子が導入された組換えベクター。
(19) ベクターに抗体のFc部分をコードする遺伝子が導入されていることを特徴とする上記(18)に記載の組み換えベクター
(20) 上記(18)または(19)に記載の組み換えベクターにより形質転換された形質転換体。
(21) 上記(1)〜(8)のいずれかに記載の蛋白質に、抗体のFc部分が付加された融合蛋白質。
(22) 上記(1)〜(8)のいずれかに記載の蛋白質を含有する、糖鎖表出細胞または組織の検出試薬。
(23) 上記(1)〜(8)のいずれかに記載の蛋白質を特異的に認識する抗体。
(24) 上記(23)に記載の抗体を含有する、上記(1)または(5)に記載の蛋白質の発現細胞または組織の検出試薬。
ヒトシグレック15の全長遺伝子の塩基配列は、配列表の配列番号1に示され、対応する蛋白質のアミノ酸配列は、同配列番号2に示される。
該蛋白質は、シグナルペプタイド部分(配列番号2で示されるアミノ酸配列における1〜20番目)及び成熟蛋白質部分(同21〜328番目)からなる。成熟タンパク質は細胞外領域(アミノ酸番号21〜260番目)、膜貫通領域(同261〜283番目)、及び細胞内領域(同284〜328番目)に分けられる。細胞外領域には免疫グロブリン様領域が2つ含まれている(それぞれ、同49〜165番目,178〜244番目)。
本発明のシグレッック15蛋白質とは、直接的には配列番号2に示されるアミノ酸配列からシグナルペプタイド部分が削除された成熟蛋白質(配列番号2のアミノ酸配列のうち21〜328番目のアミノ酸配列を有する蛋白質)を指すが、本発明においては、これに限らず、配列番号2に示される、シグナルペプタイドが付加された全長蛋白質、あるいは、さらに、糖鎖を認識する機能的領域である1番目の免疫グロブリン様領域(同49〜165番目)のアミノ酸配列を少なくとも有する蛋白質、乃至上記2つの免疫グロブリン領域を含む領域(同49〜244番目)のアミノ酸配列を有する蛋白質も包含する。これらのアミノ酸配列を含む、細胞外領域(同21〜260番目)のみあるいはその部分配列を有する蛋白質は可溶性である。
また、本発明のヒトシグレック15遺伝子は、これら蛋白質をコードするDNAであればよく、より具体的には、少なくとも配列番号1で示される塩基配列を有する、シグナルペプタイドに対応する塩基配列を含むDNA、配列番号1に示される塩基配列における61〜984番目の塩基配列を有し、成熟蛋白質に対応する塩基配列を有するDNA、配列番号1に示される塩基配列における145〜495番目の塩基配列(1番目の免疫グロブリン様領域に対応)を有するDNA、または配列番号1に示される塩基配列における145〜732番目の塩基配列(2つの免疫グロブリン様領域に対応)を有するDNAである。
さらに、これら塩基配列において、少なくとも1つの、具体的には1乃至数個のヌクレオチドが欠失、置換または付加された塩基配列を有するものであっても、糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードするものであれば、これらDNAを含む。
該蛋白質は、シグナルペプタイド部分(配列番号4で示されるアミノ酸配列における1〜17番目)及び成熟蛋白質部分(同18〜342番目)からなる。成熟タンパク質は細胞外領域(アミノ酸番号18〜259番目)、膜貫通領域(同260〜282番目)、及び細胞内領域(同283〜342番目)に分けられる。細胞外領域には免疫グロブリン様領域が2つ含まれている(それぞれ、同49〜165番目,179〜243番目)。
本発明のマウスシグレッック15蛋白質とは、直接的には配列番号4に示されるアミノ酸配列からシグナルペプタイド部分が削除された成熟蛋白質(配列番号4のアミノ酸配列のうち18〜342番目のアミノ酸配列を有する蛋白質)を指すが、本発明においては、これに限らず、配列番号4に示される、シグナルペプタイドが付加された全長蛋白質、あるいは、さらに、糖鎖を認識する機能的領域である1番目の免疫グロブリン様領域(同49〜165番目)のアミノ酸配列を少なくとも有する蛋白質、乃至上記2つの免疫グロブリン領域を含む領域(同49〜243番目)のアミノ酸配列を有する蛋白質も包含する。これらのアミノ酸配列を含む、細胞外領域(同18〜259番目)のみあるいはその部分配列を有する蛋白質は可溶性である。
また、本発明のマウスシグレック15遺伝子は、これら蛋白質をコードするDNAであればよく、より具体的には、少なくとも配列番号3で示される塩基配列を有する、シグナルペプタイドに対応する塩基配列を含むDNA、配列番号3に示される塩基配列における52〜1026番目の塩基配列を有し、成熟蛋白質に対応する塩基配列を有するDNA、配列番号3に示される塩基配列における145〜498番目の塩基配列(1番目の免疫グロブリン様領域に対応)を有するDNA、または配列番号3に示される塩基配列における145〜729番目の塩基配列(2つの免疫グロブリン様領域に対応)を有するDNAである。
さらに、これら塩基配列において、少なくとも1つの、具体的には1乃至数個のヌクレオチドが欠失、置換または付加された塩基配列を有するものであっても、糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードするものであれば、これらDNAを含む。
本発明においては、ヒトあるいはマウス由来のシグレック15遺伝子を用いて以下に示す遺伝子工学的手段により、ヒトシグレック15蛋白質、あるいはマウスシグレック15タンパク質を得ることができる。
ヒトシグレック15遺伝子;本発明者らは、米国IMAGEコンソーシアムの作製したcDNAクローン(IMAGEコンソーシアムによるクローンID番号6280178)中に、本発明のシグレック15遺伝子が含まれていることを見いだしている。したがって該クローンを、OpenBiosystems社(米国・アラバマ州)ないし同様にIMAGEコンソーシアムよりクローンの頒布を委任されている組織(例えばInvitrogen社、American Type Culture Collectionなど)から購入し、本発明のシグレック15遺伝子の塩基配列部分を切りだすか、あるいは該クローンをテンプレートとして、本発明により明らかになったシグレック15遺伝子のcDNA配列情報に基づき適当な一本鎖オリゴDNAからなるプライマー対を設計し、PCRを行うことによりシグレック15遺伝子を得ることができる。またこのプライマー対を用い、例えばヒト胸腺由来の全RNAないしメッセンジャーRNAをテンプレートに、逆転写PCRを行うことによっても同cDNAを得ることができる。しかし、本発明により上記IMAGEクローン中のシグレック15遺伝子の配列が既に確認されている事から、上記のIMAGEクローンを入手する方が簡便である。
マウスシグレック15遺伝子; マウス胸腺由来の全RNAないしメッセンジャーRNAをテンプレートに、逆転写を行った後、配列番号8及び9に示すオリゴDNAを用いたPCR及び配列番号10及び11に示すオリゴDNAを用いたnested PCRにより目的のDNA断片を得ることが出来る。得られたDNA断片を末端リン酸化し、適当なクローニングベクターにクローニングする。
ヒトシグレック15遺伝子を有する組み換えベクターを作成するには、上記cDNAクローンの塩基配列を常法により確認した後、同プラスミドをテンプレートに用いて、目的とするコード領域を適当なプライマーを用いてPCRにより増幅する。
この際、全長タンパク質を組み換え体タンパク質として発現するためのベクターを作成する場合には配列番号5及び配列番号6で示されるオリゴDNAをプライマーに用いるのが望ましい。例えば、ヒトシグレック15全長蛋白質のうち、上記2つの免疫グロブリン領域(配列番号2の49〜244番目)を含む可溶性蛋白質を得るために、分泌型組み換え体タンパク質として発現するためのベクターを作成する場合には配列番号5及び配列番号7で示されるオリゴDNAをプライマーに用いることができる。なお、これらプライマーを用いてPCRにより得られるDNAは、シグナルペプタイド部分を含む同1〜260番目のアミノ酸配列に対応する塩基配列を有する。
PCRで得られた断片を適当な制限酵素で処理した後、適当な制限酵素で処理したベクターにライゲーションする。この際ベクターは全長タンパク質を発現する場合にはpIRESneo3(Clontech社)やpCI Mammalian Expression Vector(Promega社)、pcDNA3.1(Invitrogen社)等のプラスミドが使用可能であるが、使用可能な制限酵素サイトの数が多く、薬物選択が可能で、かつ強力なプロモーターを有するpcDNA3.1を使用する事が好ましい。細胞外領域のみを分泌型組み換え体タンパク質として発現する場合にはp3XFLAG-CMV-13(シグマ)やEK-Fc/pcDNA(自家製)等が利用できるが、得られた組み替え体タンパク質の検出を容易にするFLAGタグをコードする部分、及び固相化プロテインA(例えばプロテインAアガロース)を用いた精製を容易にするヒト免疫グロブリンG(IgG)のFc領域をコードする部分を含むEK-Fc/pcDNAを用いる事が好ましい。
ライゲーションしたプラスミドを用いて大腸菌をトランスフォームし、薬物選択を行って目的のプラスミドを持つクローンを単離する。得られたプラスミドの配列を確認し、哺乳動物細胞の形質転換に適した品質のプラスミドの大量調製を行う。
マウスシグレック15遺伝子を有する組み換えベクターを作成するには、上記cDNAクローンの塩基配列を常法により確認した後、同プラスミドをテンプレートに用いて、目的とするコード領域を適当なプライマーを用いてPCRにより増幅する。
この際、全長タンパク質を組み換え体タンパク質として発現するためのベクターを作成する場合には配列番号11及び配列番号12で示されるオリゴDNAをプライマーに用いるのが望ましい。例えば、マウスシグレック15全長蛋白質のうち、上記2つの免疫グロブリン領域(配列番号4の49〜243番目)を含む可溶性蛋白質を得るために、分泌型組み換え体タンパク質として発現するためのベクターを作成する場合には配列番号12及び配列番号13で示されるオリゴDNAをプライマーに用いることができる。なお、これらプライマーを用いてPCRにより得られるDNAは、シグナルペプタイド部分を含む同1〜259番目のアミノ酸配列に対応する塩基配列を有する。
PCRで得られた断片を適当な制限酵素で処理した後、適当な制限酵素で処理したベクターにライゲーションする。この際ベクターは全長タンパク質を発現する場合にはpIRESneo3(Clontech社)やpCI Mammalian Expression Vector(Promega社)、pcDNA3.1(Invitrogen社)等のプラスミドが使用可能であるが、使用可能な制限酵素サイトの数が多く、薬物選択が可能で、かつ強力なプロモーターを有するpcDNA3.1を使用する事が好ましい。細胞外領域のみを分泌型組み換え体タンパク質として発現する場合にはp3XFLAG-CMV-13(シグマ)やEK-Fc/pcDNA(自家製)等が利用できるが、得られた組み替え体タンパク質の検出を容易にするFLAGタグをコードする部分、及び固相化プロテインA(例えばプロテインAアガロース)を用いた精製を容易にするヒト免疫グロブリンG(IgG)のFc領域をコードする部分を含むEK-Fc/pcDNAを用いる事が好ましい。
ライゲーションしたプラスミドを用いて大腸菌をトランスフォームし、薬物選択を行って目的のプラスミドを持つクローンを単離する。得られたプラスミドの配列を確認し、哺乳動物細胞の形質転換に適した品質のプラスミドの大量調製を行う。
上記で調製したヒトシグレック15遺伝子あるいはマウスシグレック15遺伝子を有する組換えベクターはリポフェクション法、リン酸カルシウム法等を用いて哺乳動物由来の培養細胞に導入する。この際宿主細胞についてはCOS細胞、CHO細胞、HEK293細胞などが利用できる。細胞外領域のみを分泌型の組み換え体タンパク質として発現する場合は、組み換えタンパク質の発現量が高いHEK293細胞ないしそれ由来の亜株を使用する事が好ましい。
得られた形質転換体を哺乳動物細胞に適した培地を用いて培養し、上清を集め、組み換えタンパク質を精製する。例えばHEK293細胞を用いて形質転換体を作成した場合には10%のウシ胎児血清を含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)や2%の低IgGウシ胎児血清(HyClone社)を含むOpti-MEM培地(Invitrogen社)などが使用可能であるが、精製の際にウシ胎児血清由来のIgGの混入が少ない事から2%の低IgGウシ胎児血清を含むOpti-MEM培地を使用する事が好ましい。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
(1)ヒトシグレック15遺伝子の取得
米国IMAGEコンソーシアムの作製したcDNAクローン(IMAGEコンソーシアムによるクローンID番号6280178)をOpenBiosystems社(米国・アラバマ州)から購入した。液体培養により大腸菌を培養し、得られた菌体からQiaprep Spin Miniprep Kit(Qiagen社)を用いてプラスミドを調製した。
同プラスミドの挿入断片の配列はジデオキシターミネーター法を用い、常法に従って解析した。具体的には適当な一本鎖オリゴDNAをプライマーに用い、CEQ DTCS Quick Start Kit(ベックマンコールター社)を用いて試薬及び機器の取扱説明書通りにサイクルシークエンシングを行ってDNA断片を末端蛍光ラベルし、CEQ8000(ベックマンコールター社)を用いて解析した。得られた部分配列を相互の重複をもとにアセンブルし、挿入断片は配列番号1に示した全長cDNA配列を有することを確認した。
a.ヒトシグレック14の全長タンパク質の発現に用いる組み換えベクターの作成は以下のように行った。
まず、ヒトシグレック15の全長cDNAを含む上記のプラスミドをテンプレートに用いてPCRを行った。プライマーには配列番号5及び配列番号6に示す一本鎖オリゴDNAを用い、DNAポリメラーゼにはPhusion(Finnzymes社)を用いた。反応液組成は酵素の取扱説明書の指示に従い、反応は98℃15秒、60℃30秒、72℃1分のサイクルを15サイクル行った。
反応生成物をアガロースゲル電気泳動で分離し、目的の生成物(1030bp)をQIAQuick Gel Extraction Kit(Qiagen社)を用いて抽出した。得られた断片を制限酵素XhoIで消化し、QIAQuick PCR Purification kit(Qiagen社)で精製した。
一方ベクターとしてpcDNA3.1(-)(Invitrogen社)をXhoI及びEcoRVで消化し、アガロースゲル電気泳動で精製し、QIAQuick Gel Extraction kitで抽出した。
両者をライゲーションし、大腸菌をトランスフォームし、得られたコロニーを単離し、常法に従ってプラスミドを調製した。得られたプラスミドをヒトシグレック15/pcDNAと名付けた。得られたプラスミドの挿入配列は常法に従って決定した。該配列は所定の配列と一致した。
まずヒトシグレック15の全長cDNAを含む上記のプラスミドをテンプレートに用いてPCRを行った。プライマーには配列番号5及び配列番号7に示す一本鎖オリゴDNAを用い、DNAポリメラーゼにはPhusion(Finnzymes社)を用いた。反応液組成は酵素の取扱説明書の指示に従い、反応は98℃15秒、60℃30秒、72℃1分のサイクルを15サイクル行った。
一方ベクターとしてEK-Fc/pcDNAを制限酵素XbaI及びEcoRVで消化し、アガロースゲル電気泳動で精製し、QIAEx II Gel Extraction kit(Qiagen社)を用いて抽出した。EK-Fc/pcDNAはpcDNA3.1(-)(Invitrogen社)のEcoRVとEcoRIサイトの間にFLAGタグ/エンテロキナーゼ認識配列をコードする領域及びヒトIgG1のヒンジ領域からC末端までをコードするゲノム由来DNA断片を含むベクターであり、FLAGタグ/エンテロキナーゼ認識配列をコードする領域の5’上流に読み枠が合うようにcDNA断片を挿入する事により、挿入したcDNA断片由来のポリペプチドとFLAGタグ/エンテロキナーゼ認識配列、ヒトIgGのヒンジ領域及びFc領域が融合された可溶性タンパク質を発現するためのコンストラクトを得ることができる。
両者をライゲーションし、大腸菌をトランスフォームし、得られたコロニーを単離し、常法に従ってプラスミドを調製した。得られたプラスミドをヒトシグレック15-EK-Fc/pcDNAと名付けた。得られたプラスミドの挿入配列を常法に従って決定した。
該配列は所定の配列と一致した。
(1)マウスシグレック15遺伝子の取得
マウス胸腺からRNeasy mini kit(Qiagen社)を用いて全RNAを抽出し、得られた全RNA約100μgから更にOligotex dT30(タカラ)を用いてpoly A RNAを精製した。得られたpoly A RNAの1/20量をSuperscript II(Invitrogen社)の取扱説明書に従ってoligo dT(12-18)をプライマーに用いて逆転写し、first strand cDNAを得た。
得られたfirst strand cDNAの1/20量をテンプレートに用いてPCRを行った。PCRには配列番号8及び9に示した一本鎖オリゴDNAをプライマーに、Phusion(Finnzymes社)をDNAポリメラーゼに用いた。PCR反応液にはこれらの他にdNTP(各0.2mM)、Phusion用1 x GC bufferおよびDMSO(終濃度3%)ないしベタイン(終濃度1M)を含む。酵素の取扱説明書に従って98℃15秒、60℃30秒、72℃1分からなるサイクルを25サイクル繰り返した。
反応生成物の一部をテンプレートに用いてnested PCRを行った。Nested PCRには配列番号10及び11に示した一本鎖オリゴDNAをプライマーに、Phusion(Finnzymes社)をDNAポリメラーゼに用いた。PCR反応液にはこれらの他にdNTP(各0.2mM)、Phusion用1 x GC bufferおよびDMSO(終濃度3%)ないしベタイン(終濃度1M)を含む。酵素の取扱説明書に従って98℃15秒、60℃30秒、72℃1分からなるサイクルを25サイクル繰り返した。
得られた反応産物をアガロースゲル電気泳動で分離し、目的のサイズ(1068bp)のDNA断片をQIAExII Gel Extraction Kit(Qiagen社)を用いて精製した。得られたDNA断片をT4 polynulcleotide kinase(東洋紡)を用いて末端リン酸化し、EcoRV消化及び末端脱リン酸化を行ったpBluescript SK(Stratagene社)とライゲーションし、大腸菌をトランスフォームし、形質転換体を得た。得られたコロニーを単離し、常法に従ってプラスミドを調製した。得られたプラスミドの挿入配列を常法に従って決定し、本プラスミドがマウスシグレック15の全長cDNAを含む事を確認した。
a.マウスシグレック15の全長タンパク質の発現に用いる組み換えベクターの作成は以下のように行った。
まず、マウスシグレック15の全長cDNAを含む上記のプラスミドをテンプレートに用いてPCRを行った。プライマーには配列番号11及び配列番号12に示す一本鎖オリゴDNAを用い、DNAポリメラーゼにはPhusion(Finnzymes社)を用いた。反応液組成は酵素の取扱説明書の指示に従い、反応は98℃15秒、60℃30秒、72℃1分のサイクルを15サイクル行った。
反応生成物をアガロースゲル電気泳動で分離し、目的の生成物(1074bp)をQIAQuick Gel Extraction Kit(Qiagen社)を用いて抽出した。得られた断片を制限酵素XhoIで消化し、QIAQuick PCR Purification kit(Qiagen社)で精製した。
一方ベクターとしてpcDNA3.1(-)(Invitrogen社)をXhoI及びEcoRVで消化し、アガロースゲル電気泳動で精製し、QIAQuick Gel Extraction kitで抽出した。
両者をライゲーションし、大腸菌をトランスフォームし、得られたコロニーを単離し、常法に従ってプラスミドを調製した。得られたプラスミドをマウスシグレック15/pcDNAと名付けた。得られたプラスミドの挿入配列は常法に従って決定した。該配列は所定の配列と一致した。
まずマウスシグレック15の全長cDNAを含む上記のプラスミドをテンプレートに用いてPCRを行った。プライマーには配列番号12及び配列番号13に示す一本鎖オリゴDNAを用い、DNAポリメラーゼにはPhusion(Finnzymes社)を用いた。反応液組成は酵素の取扱説明書の指示に従い、反応は98℃15秒、60℃30秒、72℃1分のサイクルを15サイクル行った。
反応生成物をアガロースゲル電気泳動で分離し、目的の生成物(801bp)をQIAEx II Gel Extraction Kit(Qiagen社)を用いて抽出した。得られたDNA断片を制限酵素XbaIで消化し、QIAEx II Gel Extraction kit(Qiagen社)を用いて抽出した。得られたDNA断片の塩基配列は、配列表の配列番号3における1〜777番目の塩基配列を有する(配列番号4のアミノ酸配列1〜259に対応。)
一方ベクターとしてEK-Fc/pcDNAを制限酵素XbaI及びEcoRVで消化し、アガロースゲル電気泳動で精製し、QIAEx II Gel Extraction kit(Qiagen社)を用いて抽出した。EK-Fc/pcDNAはpcDNA3.1(-)(Invitrogen社)のEcoRVとEcoRIサイトの間にFLAGタグ/エンテロキナーゼ認識配列をコードする領域及びヒトIgG1のヒンジ領域からC末端までをコードするゲノム由来DNA断片を含むベクターであり、FLAGタグ/エンテロキナーゼ認識配列をコードする領域の5’上流に読み枠が合うようにcDNA断片を挿入する事により、挿入したcDNA断片由来のポリペプチドとFLAGタグ/エンテロキナーゼ認識配列、ヒトIgGのヒンジ領域及びFc領域が融合された可溶性タンパク質を発現するためのコンストラクトを得ることができる。
両者をライゲーションし、大腸菌をトランスフォームし、得られたコロニーを単離し、常法に従ってプラスミドを調製した。得られたプラスミドをマウスシグレック15-EK-Fc/pcDNAと名付けた。得られたプラスミドの挿入配列を常法に従って決定した。
該配列は所定の配列と一致した。
リポフェクトアミン2000(Invitrogen社)を用い、試薬の取扱説明書に従ってHEK293細胞にヒトシグレック15-EK-Fc/pcDNAまたはマウスシグレック15-EK-Fc/pcDNAをトランスフェクトした。
翌日、2%の低IgGウシ胎児血清(HyClone社)を含むOpti-MEM(Invitrogen社)に培地を交換し、3日間培養を行い、培養上清を回収した。新鮮な2%の低IgGウシ胎児血清を含むOpti-MEMを加え、さらに3日間培養を行い、培養上清を回収した。
回収した培養上清2回分を併せて遠心操作により細胞由来の固形物と分離し、得られた上清に1/50容の1M トリス塩酸バッファー(pH8.0)を加え、さらにプロテインA-セファロース(Amersham Biosecience社)を加え、組み換えシグレック15-IgG Fc融合タンパク質を4℃で一夜吸着させた。
プロテインA-セファロースビーズをプラスチックカラム(Poly-Prep、Bio-Rad社)に充填し、ビーズの20倍容の20mM トリス塩酸バッファー (pH8.0), 150mM塩化ナトリウムでビーズを洗った。
組み替えタンパク質をビーズに吸着させたままシアリダーゼ(Arthrobacter ureafaciensノイラミニダーゼ、ナカライテスク社)で37℃、30分処理した(ビーズ1mlあたりシアリダーゼ1単位使用)。この操作は組み換え体タンパク質の糖鎖認識能を調べる際には行う事が望ましいが、その他の目的に用いる際には省略しても良い。この後ビーズを20倍容の20mMトリス塩酸バッファー(pH8.0), 150mM 塩化ナトリウムで洗った。
さらにビーズを20倍容の0.1M クエン酸ナトリウムバッファー(pH5.8)で洗った後、 ビーズの20倍容の0.1Mグリシン塩酸バッファー(pH3.0)を用いて組み替えタンパク質を溶出した。溶出液の1/10容の1M トリス塩酸バッファー(pH8.0)を加えて中和し、Amicon Ultra(カットオフ30K)を用いて濃縮した。
96穴プレート(NUNC、カタログ番号269620)にプロテインA(5マイクログラム/ml)を含む0.1M炭酸トリウムバッファー(pH9.5)をウェルあたり100マイクロリットル加え、4℃で終夜静置することによりプロテインAを固相化した。上清を除き、ウェルあたり150マイクロリットルのELISAバッファー(20mM HEPESバッファー(pH7.45), 125mM塩化ナトリウム, 1%ウシ血清アルブミン, 0.01%アジ化ナトリウム)を加え、軽く震盪後、液を除いた。この洗浄操作を2回行った後、各ウェルにELISAバッファーを150マイクロリットル加え、室温で1時間静置した(ブロッキング操作)。液を除き、2マイクログラム/mlの上記(3)で得られたヒト及びマウスシグレック15-IgG Fc融合タンパク質を含むELISAバッファーをウェルあたり100マイクロリットル加え、室温で2時間静置した(シグレック-Fc融合タンパク質の固相化)。液を除き、ウェルあたり150マイクロリットルのELISAバッファーを用いて3回ウェルを洗浄した。ここに各種オリゴ糖(3’-シアリルラクトース、6’-シアリルラクトース、シアリルルイスX、ジシアル酸、シアリルTn)を各結合したビオチン化ポリアクリルアミド(図中にはオリゴ糖の名称のみを記した。Glycotech社)5マイクログラム/mlを含むELISAバッファーをウェルあたり100マイクロリットル加え、室温で2時間静置した。液を除き、ウェルあたり150マイクロリットルのELISAバッファーを用いて3回ウェルを洗浄した。ここにストレプトアビジンを結合したアルカリ性フォスファターゼ(Jackson ImmunoReserarch社)1マイクログラム/mlを含むELISAバッファーをウェルあたり100マイクロリットル加え、室温で1時間静置した。液を除き、ウェルあたり150マイクロリットルのELISAバッファーを用いて4回ウェルを洗浄した。ここにアルカリ性フォスファターゼ基質である100mM炭酸ナトリウム、10mMパラニトロフェニルリン酸、1mM塩化マグネシウムをウェルあたり100マイクロリットル加え、室温で反応させた。マイクロプレートリーダー(Versamax、Molecular Devices社)を用いて継時的に405ナノメートルでの吸光度を測定し、パラニトロフェニルリン酸の分解産物であるパラニトロフェノールの生成をモニターした。
結果を図1に示す。これによれば、本発明のヒトシグレック15-IgG Fc融合タンパク質は、シアリルTnに対する結合性が高いことが明らかである。また本発明のマウスシグレック15-IgG Fc融合タンパク質は、シアリルTnおよび3’-シアリルラクトースに対する結合性が高く、また他の構造(シアリルルイスXおよびジシアル酸)にも結合性を示すのに対し6’-シアリルラクトースに対する結合性は弱い事が明らかである。
Claims (16)
- 配列番号4に示されるアミノ酸配列を有するか、または配列番号4に示されるアミノ酸配列からなる糖鎖認識機能を有する蛋白質。
- 配列番号4に示されるアミノ酸配列における18〜342番目のアミノ酸配列からなる糖鎖認識機能を有する蛋白質。
- 配列番号4に示されるアミノ酸配列における49〜243番目のアミノ酸配列からなる糖鎖認識機能を有する蛋白質。
- 配列番号4に示されるアミノ酸配列における49〜165番目のアミノ酸配列からなる糖鎖認識機能を有する蛋白質。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の蛋白質をコードする遺伝子。
- 配列番号3に示される塩基配列を有するか、または配列番号3に示される塩基配列からなる糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
- 配列番号3に示される塩基配列における52〜1026番目の塩基配列からなる糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
- 配列番号3に示される塩基配列における145〜729番目の塩基配列からなる糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
- 配列番号3に示される塩基配列における145〜498番目の塩基配列からなる糖鎖認識機能を有するタンパク質をコードする遺伝子。
- 請求項5〜9のいずれかに記載の遺伝子が導入された組換えベクター。
- ベクターに抗体のFc部分をコードする遺伝子が導入されていることを特徴とする請求項10に記載の組み換えベクター。
- 請求項10または11に記載の組み換えベクターにより形質転換された形質転換体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の蛋白質に、抗体のFc部分が付加された融合蛋白質。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の蛋白質を含有する、糖鎖表出細胞または組織の検出試薬。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の蛋白質を特異的に認識する抗体。
- 請求項15に記載の抗体を含有する、請求項1に記載の蛋白質の発現細胞または組織の検出試薬。
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