JP3494693B2 - ウシi型ホスホリパーゼa2レセプター - Google Patents
ウシi型ホスホリパーゼa2レセプターInfo
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Description
ゼA2レセプター;ウシI型ホスホリパーゼA2レセプタ
ー構造遺伝子;該遺伝子によりコードされるウシI型ホ
スホリパーゼA2レセプター;該遺伝子を含む発現ベク
ター;該発現ベクターを有する形質転換体;および該形
質転換体を用いたウシI型ホスホリパーゼA2レセプタ
ーの製造方法に関する。
4)は、3-sn-ホスホグリセリドの2-アシルエステル結合
を加水分解するリン脂質分解酵素であり、哺乳類の膵臓
やヘビの毒液などに存在することが知られている。これ
までに知られているホスホリパーゼA2には、高分子量
細胞質内在型と低分子量分泌型があり、このうち低分子
量分泌型PLA2は、グループI型とグループII型とに
分けられる。グループI型PLA2(PLA2-I)は、哺乳類の
膵臓などに存在している。膵臓のPLA2は、膵液中に分泌
される消化酵素の1つであり、通常は前駆体として存在
し、トリプシンなどのタンパク分解酵素により加水分解
されて活性型となる。一方、グループII型PLA2は、血小
板などに多く存在し、おもに炎症反応に関与していると
考えられる。
にも存在することが、最近明らかとなり(Sakataら, Bi
ochim. Biophys. Acta, 1007, 124-126 (1989)、Seilha
merら, DNA, 5, 519-527 (1986)、Yasudaら, Biochim.
Biophys. Acta, 1046, 189-194 (1990)、Tojoら, J. Bi
ol. Chem., 263, 5724-5731 (1988)、HanasakiおよびAr
ita, J. Biol. Chem., 267, 6414-6420 (1992))、PLA2
−Iが、消化酵素としての作用以外の作用も有している
可能性が示唆されている(Kanemasaら, Biochim. Bioph
ys. Acta, 1125, 210-214 (1992))。
レセプター)が、最近確認され、ウシ黄体の膜画分より
精製されたタンパク質が、分子量190,000の1つの糖タ
ンパク質からなることが判った(HanasakiおよびArita,
Biochim. Biophys. Acta, 1127, 233-241 (1992))。
課題を解決するものであり、その目的は、ウシI型ホス
ホリパーゼA2レセプター;ウシI型ホスホリパーゼA2
レセプター構造遺伝子;該遺伝子によりコードされるウ
シI型ホスホリパーゼA2レセプター;該遺伝子を含む
発現ベクター;該発現ベクターを有する形質転換体;お
よび該形質転換体を用いたウシI型ホスホリパーゼA2
レセプターの製造方法を、提供することにある。
り精製されたウシI型ホスホリパーゼA2レセプタータ
ンパク質のアミノ酸配列を決定し、このアミノ酸配列を
もとに、該タンパク質をコードするDNA配列を決定し
ようと種々の検討を行った。その結果、ウシ胎盤由来の
cDNAライブラリーおよびウシ腎臓細胞由来のcDN
AライブラリーにウシI型ホスホリパーゼA2レセプタ
ータンパク質をコードするDNA配列を見いだした。さ
BR>らに、該タンパク質は細胞膜を貫通しており、その
アミノ末端側である細胞の外側の領域はホスホリパーゼ
A2認識部位と考えられるため、ホスホリパーゼA2レセ
プターcDNAからカルボキシル末端側をコードする部
分を削ったcDNAを作成した。これを用いて分泌型ホ
スホリパーゼA2レセプターを発現した。さらに、ホス
ホリパーゼA2結合部位を特定し、結合部位のみをコー
ドするDNAを作製した。これを用いて低分子型ホスホ
リパーゼA2レセプターを発現し、本発明を完成するに
至った。
プターは、配列表の配列番号1の486位のLeuから9
40位のProまでのアミノ酸配列を含む。
ホリパーゼA2レセプターは、配列表の配列番号1の1
位のGluから1372位のLysまでのアミノ酸配列を含
む。
ホリパーゼA2レセプターは、配列表の配列番号1の、
−20位のMetから1372位のLysまでのアミノ酸配列
を、含む。
ホリパーゼA2レセプターは、配列表の配列番号1の1
位のGluから1443位のGlnまでのアミノ酸配列を含
む。
ホリパーゼA2レセプターは、配列表の配列番号1の、
−20位のMetから1443位のGlnまでのアミノ酸配列
を、含む。
記載のウシI型ホスホリパーゼA2レセプターをコード
する。
は、配列表の配列番号1の1794位のCから3159
位のCまででなる塩基配列を有する。
は、配列表の配列番号1の340位のGから4455位
のAまででなる塩基配列を有する。
は、配列表の配列番号1の280位のAから4455位
のAまででなる塩基配列を有する。
は、配列表の配列番号1の340位のGから4668位
のGまででなる塩基配列を有する。
は、配列表の配列番号1の280位のAから4668位
のGまででなる塩基配列を有する。
に記載のDNA配列を有する。
を宿主に導入して得られる。
類動物細胞である。
プターの製造方法は、上記形質転換体を培養する工程、
および産生されたウシI型ホスホリパーゼA2レセプタ
ーを培養培地から回収する工程を包含する。
するDNAの配列決定 本発明のPLA2レセプタータンパク質をコードするDNA
を含むDNA断片の配列決定方法を以下に例示する。こ
のDNA断片の配列は、例えば、ウシ胎盤由来のcDN
Aライブラリー等をプローブを用いてスクリーニング
し、スクリーニングによって得られたDNAをDNAシ
ークエンシングにより分析することにより、決定され得
る。
ば、ウシ胎盤由来のcDNAライブラリー等から得るこ
とができる。そのためには、まず、ウシ胎盤cDNAラ
イブラリーから、PLA2レセプタータンパク質をコードす
る遺伝子のクローニングを行うためのプローブが、例え
ば、次のようにして作成される。
末端のペプチド配列の決定を行う。例えばウシ黄体膜画
分より、一連の分離操作によって、単一な成分にまでPL
A2レセプタータンパク質を精製する(Hanasaki, K., Bi
ochim. Biophys. Acta, 1127, 233-241 (1992))。この
精製PLA2レセプタータンパク質を、例えば、AppliedBio
systems 477A Protein Sequencerを用いて分析する。こ
の結果、精製PLA2レセプタータンパク質のアミノ末端の
アミノ酸配列が、図1および配列表の配列番号8に示す
ように決定された。
直接的にあるいは間接的に、プローブを作成することが
できる。
ば、上記アミノ末端のアミノ酸配列をもとに、ポリメラ
ーゼチェーンリアクション(PCR)用のDNAプライ
マーを合成し、このプライマーを用いて、以下のように
して調製したPCR用の鋳型を増幅させて、スクリーニ
ング用のプローブとし得る。このPCR用の鋳型として
は、例えばPLA2レセプタータンパク質が多く存在してい
ることが考えられるウシ黄体から得られるDNAを用い
ることができる。このようなDNAは、例えば、ウシ黄
体から、グアニジウムチオシアナート法(Chomczynski,
P.ら, Anal. Biochem., 162, 156-159 (1987))によっ
て、RNAを抽出し、このRNAからcDNAを調製す
る方法により、得られる。RNAからのcDNAの調製
は、まず、プライマーをRNAにアニーリングさせ、逆
転写酵素により該プライマーからDNAを合成していく
ことにより、行われ得る。この時、例えば、cDNA合
成およびプラスミドクローニングのためのSuperScript
プラスミドシステム(BRL社製)が用いられ得る。
1 (1988)に記載の方法に従い、PCR自動化装置(Perk
in Elmer Cetus社製)を用いて行われ得る。
て、以下のスクリーニングに用いることができる。
NAをスクリーニングするためのライブラリーとして、
ウシ由来の様々なライブラリーが用いられ得る。このラ
イブラリーには、例えば、ウシ染色体ライブラリー、ウ
シ胎盤cDNAライブラリー、およびウシ腎臓細胞cD
NAライブラリーなどが含まれる。
に公知の方法で、上記(A)項で得られたプローブを用
いて行われ得る。このスクリーニング法には、例えば組
換えファージプラークのプラークハイブリダイゼーショ
ン法および組換え大腸菌のコロニーハイブリダイゼーシ
ョン法が含まれる。
挿入断片の塩基配列の決定は、例えば以下のように行わ
れる。まず、クローンの内部に存在する制限酵素部位を
用いて切断し、それぞれのDNA断片を各々適当なシー
クエンスベクター、例えば、M13mp18(宝酒造社製)お
よびM13mp19(宝酒造社製)にクローニングする。次に
クローニングした断片の塩基配列をジデオキシ法(Sang
er, F., Science, 214, 1205-1210 (1981))により決定
する。これにより、塩基配列が決定される。配列表の配
列番号1に、クローンを解析して得られた、PLA2レセプ
タータンパク質遺伝子を有するDNAの配列を示す。PL
A2レセプタータンパク質遺伝子のすべてを含む配列が示
されている。
の発現 本発明のPLA2レセプタータンパク質遺伝子は、適当なベ
クターに組み込まれて、PLA2レセプタータンパク質を発
現させるための発現ベクターとされる。
母、昆虫細胞、または動物細胞に導入して、形質転換体
が作成される。この形質転換体を培養することにより本
発明のPLA2レセプタータンパク質が産生され得る。
に本発明のPLA2レセプター遺伝子を含む発現ベクター
を、サル由来細胞COS7に導入することによって形質転換
体を作成し、この形質転換体を5%CO2存在下、37
℃で数日間培養することにより、PLA2レセプタータンパ
ク質が産生され得る。
産生培養物、あるいはコントロールとして作成したPLA2
レセプタータンパク質をコードする遺伝子を含まないコ
ントロール培養物を遠心分離し、沈澱画分の培養細胞を
回収する。この培養細胞を洗浄した後、125I放射性同
位元素で標識したPLA2を加えて、PLA2-PLA2レセプター
間の結合反応を行わせる。このようにして得られるPLA2
の特異的な結合量を測定すれば、細胞表面上に発現した
PLA2レセプタータンパク質の量がわかる(図4参照)。
発現 本発明のPLA2レセプタータンパク質のうち、膜結合部位
である配列表の配列番号1の1373位のGlyからカル
ボキシル末端側の配列を含まないアミノ酸配列からなる
タンパク質は分泌型であり、これを分泌型PLA2レセプタ
ータンパク質という。分泌型PLA2レセプタータンパク質
は、本発明のPLA2レセプタータンパク質をコードする遺
伝子から、例えば、配列表の配列番号1のアミノ酸配列
の1373位からカルボキシル末端側をコードする部分
を削ったcDNAが、ミスマッチを含むDNAオリゴマ
ーを用いて、作成され得る。
タンパク質遺伝子と同様に、適当なベクターに組み込ま
れて、分泌型PLA2レセプタータンパク質を発現させるた
めの発現ベクターとされ得る。
母、昆虫細胞、または動物細胞に導入して、形質転換体
が作成される。例えば、発現ベクターをサル由来細胞CO
S7に導入することにより形質転換体を作成し、この形質
転換体を培養することによって、PLA2結合能を有しかつ
細胞膜から培地中に遊離される分泌型PLA2レセプタータ
ンパク質が産生され得る。また、例えば、発現ベクター
をCHO細胞の染色体に組み込むことによって、分泌型PLA
2レセプタータンパク質を恒常的に発現し得る。
の発現 本発明のPLA2レセプタータンパク質のアミノ酸配列のう
ち、PLA2結合部位である配列表の配列番号1のアミノ酸
配列の486位のLeuから940位のProまでのアミノ酸
配列から主としてなるタンパク質を、低分子型PLA2レセ
プタータンパク質という。低分子型PLA2レセプタータン
パク質をコードする遺伝子は、本発明のPLA2レセプター
タンパク質をコードする遺伝子から、例えば、PLA2結合
部位である配列表の配列番号1のアミノ酸配列の486
位から940位をコードする部分を含むDNA断片を、
適当な制限酵素により切断することによって調製でき
る。このDNA断片は、本発明のPLA2レセプタータンパ
ク質および分泌型PLA2レセプタータンパク質の遺伝子と
同様に、適当なベクターに組み込まれて、低分子型PLA2
レセプタータンパク質を発現させるための発現ベクター
とされ得る。
母、昆虫細胞、または動物細胞に導入して、形質転換体
が作成される。この形質転換体を培養することにより本
発明の低分子型PLA2レセプタータンパク質が産生され得
る。例えば、低分子型PLA2レセプタータンパク質の発現
ベクターを、サル由来細胞COS7に導入することにより形
質転換体を作成し、この形質転換体を培養することによ
って、PLA2結合能を有する低分子型PLA2レセプタータン
パク質が、培養上清中に産生され得る。また、例えば、
発現ベクターをCHO細胞の染色体に組み込むことによっ
て、低分子型PLA2レセプタータンパク質を恒常的に発現
し得る。
る。
子生物学的実験手法(DNAのアガロースゲル電気泳動、
ポリアクリルアミドゲル電気泳動、電気泳動分離したDN
Aを透析膜を用いてゲル中から回収する方法、フェノー
ル抽出、クロロフォルム抽出、エタノール沈殿、ライゲ
ーション、大腸菌の形質転換、組換え大腸菌の培養、プ
ラスミドDNAの調製、ファージDNAの調製、DNAの制限酵
素による切断、DNAの放射標識等)は Molecular clonin
g (Cold Spring Harbor Laboratory, New York,1982)
によった。同じく一般的な分子生物学的実験手法に用い
る試薬(制限酵素、DNA修飾試薬等)は、特に指示のな
いかぎり、宝酒造(株)より購入した。
アミノ酸配列の決定 遺伝子のクローニングを行うためには、目的の遺伝子を
検出、同定するために用いるDNA断片が必要となる。こ
のようなDNA断片を得るために、まず、精製PLA2レセプ
タータンパク質のアミノ末端のペプチドのアミノ酸配列
から、DNA塩基配列の決定のための情報を得ることを試
みた。
ノエチル−セファセルクロマトグラフィー、PLA2-I-ア
フィニティーゲルクロマトグラフィー、ゲルフィルトレ
ーションHPLCの一連の分離操作によって単一な成分にま
で精製されたPLA2レセプタータンパク質(Hanasaki, K.
ら, Biochim. Biophys. Acta, 1127, 233-241 (1992))1
5μgを、セントリコン100(米国アミコン社製)によっ
て脱塩した後、10mM HCl, 20mMオクチルチオグルコシド
溶液に溶解し、Applied Biosystems 477A Protein Sequ
encerを用いて分析した。その結果、アミノ末端からの
配列として、図1および配列表の配列番号8に示すよう
に、23個のアミノ酸のアミノ酸配列を決定することが
できた。
合成 上記A項で決定することのできたアミノ酸配列をもとに
DNAオリゴマーを合成し、ポリメラーゼチェーンリアク
ション法 (PCR、Saiki, R. K.ら, Science, 239, 487-
494 (1988))によってDNAプローブ(以下に示す遺伝子
ライブラリーのスクリーニングに使用するためのプロー
ブ)の作成を行った。このPCRに用いるDNAオリゴマーの
設計、およびその作製は、以下の通りである。各アミノ
酸残基に対応するコドンを考慮して、決定したアミノ酸
配列の、ある領域をコードしうるDNA配列のすべてを網
羅する混合DNAオリゴマーを設計することができる。実
際には、哺乳動物で優先的に使用されるコドンを主に用
い、図1に示した塩基配列のうちアミノ末端側とカルボ
キシル末端側の配列をもとにそれぞれ(I)(配列表の配
列番号2)(II)(配列表の配列番号3)と(III)(配列
表の配列番号4)(IV)(配列表の配列番号5)のDNAオ
リゴマーを合成した。これらのうち(III)および(IV)の
2つは、タンパク質をコードしている遺伝子の相補鎖の
塩基配列に基づくものである。これらのDNAオリゴマー
は短鎖であるため、核酸合成機(PharmaciaLKB Gene Ass
embler Plus, DNA Synthesizer)を用いて化学合成し
た。これらのDNAオリゴマーは図1に示すような位置関
係にあるので、適当な試料を鋳型としてPCRを行えば、
(I)と(IV)のオリゴマーペアーからは65塩基対、(II)
と(IV)のオリゴマーペアーからは62塩基対のPLA2レセ
プターcDNA断片が増幅されると予想できる。さらに、初
めにオリゴマー(I)と(IV)のペアーで増幅した産物をゲ
ル電気泳動によって分離し、鎖長が65塩基対であるDN
Aを分離回収し、これを(II)と(IV)のオリゴマーによる
2回目のPCRの鋳型として用いれば、さらに高い特異性
をもってPLA2レセプターcDNAを得ることができる。
タンパク質が存在しているので、遺伝子クローニングの
材料としても黄体が適したものであると考えられる。新
鮮な状態で凍結されたウシ黄体7個より、グアニジウム
チオシアネート法(Chomczynski, P.ら, Anal. Bioche
m., 162, 156-159 (1987))によってRNAを抽出した。
タンパク質の分子量から計算して少なくとも4500塩
基以上であることが予想され、このように長いcDNAの場
合通常のオリゴdTプライマーを用いる方法によるcDNA調
製のための反応では、完全長のcDNAが得られる可能性が
低くなることが知られている。
域の下流側の極く近傍に位置するDNAオリゴマーを、cDN
A化のプライマーとして用いることを試みた。ここでい
うcDNA化に用いたDNAオリゴマーは図1の(III)で示され
るものであり、実際には上記ウシ黄体RNA 10μgから、
このDNAオリゴマー(III)1pmoleをプライマーとしてcDN
Aの調製を行った。このcDNA調製には、cDNA合成および
プラスミドクローニングのためのSuperScriptプラスミ
ドシステム(米国BRL社製)のcDNA合成反応系を使用し
た。
と単離 上記B項で得られたDNAオリゴマー(I)と(IV)を用いて、
上記C項で得られたcDNA試料を鋳型としてPLA2レセプタ
ーcDNAの増幅を行った。PCRには、酵素として米国Perki
n Elmer Cetus社のAmpliTaq DNA polymeraseを用い、反
応液の組成は当酵素の使用説明書に従った。増幅装置は
Perkin Elmer Cetus社のThermal cyclerを使用し、94℃
1分、37℃ 1分を15サイクル、引き続いて94℃ 1分、50
℃ 1分、72℃ 15秒を15サイクルで、増幅を行った。PCR
反応液200μlをクロロフォルム抽出、エタノール沈殿し
た後、15%ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ、増
幅産物をその分子量にしたがって分離した。PLA2レセプ
ターcDNAが増幅されると予想される65塩基対に相当す
る付近のゲル断片を切り出して、ゲル断片中に含まれる
DNAを回収した。次に、回収したDNAを鋳型とした2回目
のPCRを、オリゴマー(II)と(IV)を用いて行った(94℃ 1
分、50℃ 1分、72℃ 1分を30サイクル)。このPCRの産物
も上記と同様にクロロフォルム抽出、エタノール沈殿の
後ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分離し、6
2塩基対に相当するDNAをゲルから回収した。得られた
2本鎖のDNAを、適当なクローニングベクター内に挿入
することによって大腸菌内でクローン化した。上記で単
離したDNAは、クローニングベクターpBLUE SCRIPT(KS-)
(米国STRATAGENE社)を制限酵素EcoRVで直鎖状にしジデ
オキシチミジンを付加したもの(Holton, T.A.ら, Nucle
ic Acids Res., 19,1156 (1991))とライゲーションする
ことによって、このクローニングベクター内に挿入し
た。ライゲーション液をフェノール抽出、エタノール沈
殿した後、この精製ライゲーション液を用いて大腸菌C6
00株(米国CLONETECH社製)を形質転換した。形質転換
した大腸菌をアンピシリン50μg/mlを含むLB寒天培地
で選択した。得られた形質転換体の中から6株につい
て、それらの大腸菌が保持するプラスミドDNAを調製し
た。このうち4株に関して、これらのプラスミドDNAのE
coRV部位に挿入されているPCR産物の塩基配列を、ジデ
オキシ法(Sanger, F., Science, 214, 1205-1210 (198
1))によって決定した。これらのうちの2クローンの塩
基配列は、図1のオリゴマー(II)と(IV)で挟まれる部分
に相当するアミノ酸配列をコードするものであった。
スクリーニング) 実施例1のD項のPCR増幅で得られたPLA2レセプターcDN
A断片は、通常の遺伝子ライブリーのスクリーニングに
プローブとしてそのまま用いることができる。しかしな
がら、感度の面で問題があり更に長いプローブの取得が
望ましい。さらに、このPLA2レセプター遺伝子の発現頻
度が低いものであると予想されたため、cDNAライブラリ
ーではなく、その遺伝子の発現頻度によらず、すべての
遺伝子領域を均等に含むと考えられる染色体ライブラリ
ーのスクリーニングを初めに行い、より長いcDNA断片の
単離を行った。
より購入したBovine Genomic Libraryを使用した。プロ
ーブには実施例1のD項で得られたcDNA断片を32P放射
性同位元素標識したものを用い、スクリーニング方法は
ライブラリー添付のプロトコールに従った。具体的には
まず、ファージ液の力価測定を行った後、1枚のプレー
ト当り約4万個のファージプラークを形成するだけのフ
ァージ液をライブラリー添付の大腸菌宿主と混合し、L
Bプレート(10×15cm)に重層した。このプレートを37
℃で一晩培養後、形成されたプラークをプラークハイブ
リダイゼーション法によってスクリーニングした。
行ったところ、1個の陽性クローンが得られた(図2の
pGE-1)。このクローンの塩基配列を解析したところ、
配列表の配列番号1に示す塩基配列のうち、1位から3
88位までに相当する領域を含んでいた。388位の塩
基の下流には介在配列(イントロン)(図2の破線部
分)が見られた。
のスクリーニング) 実施例2で明らかにすることのできた塩基配列をもと
に、配列表の配列番号1の257位から384位までの
128塩基対をPCR法によって増幅することのできるD
NAオリゴマーをプライマーとして合成した(配列表の
配列番号6および7)。実施例2で得られた陽性クロー
ンのDNA(pGE-1)を鋳型として、上記の128塩基対よ
りなるDNA断片をPCR法によって特異的に増幅し、この産
物を32P放射性同位元素標識し、ウシ胎盤cDNAライブラ
リーのスクリーニングに用いた。ウシ胎盤cDNAライブラ
リーは米国CLONETECH社より購入したBovine Placenta c
DNALibrary(5'Stretch)を使用した。上記ライブラリー
のスクリーニングはライブラリー添付のプロトコールに
従った。具体的には、実施例2に記載の染色体ライブラ
リーのスクリーニング法と同様の工程でスクリーニング
を行った。合計約64万個のクローンのスクリーニング
を行い、図2のpNH-1で示されるPLA2レセプターcDNA断
片を持つクローンを得た。得られたクローンのcDNAを制
限酵素で切断し、ゲル電気泳動にて分離回収した後、32
P放射性同位元素標識することによってDNAプローブを
調製した。この新しいプローブを用いて同じライブラリ
ーを再スクリーニング(約350万クローン)すること
によって、pNH-1より下流側をコードするクローン(図
2のpMID-1およびpMID-7)を単離することができた。こ
のように、新しく得られたクローンから新しいDNAプロ
ーブを調製して、互いにオーバーラップするクローンを
順次得ることができた。
ライブラリーのスクリーニング) 種々の培養細胞あるいは組織でのPLA2レセプターの発現
量を、スキャッチャードプロット解析によって測定した
結果、ウシ腎臓由来の細胞MDBK細胞株(ATCC CCL 22)
が、他の臓器に比べてより多くのPLA2レセプターを発現
していることが認められた。実施例3までで得られてい
たcDNAをプローブとして、MDBK細胞株cDNAライブラリー
のスクリーニングを行った(米国STRATAGENE社のBovine
KidneycDNA Library in the Lambda ZAPII Vectorを使
用した)。この結果、図2に示したpMD-6およびpMD-24
を含む複数の陽性クローンが得られた。また、市販のラ
イブラリーとは別に、MDBK細胞より抽出したRNAからcDN
Aを合成し、cDNA合成およびプラスミドクローニングの
ためのSuperScriptプラスミドシステム(BRL社、前出)
によってcDNAライブラリーを作成した。
DBK-11を含む複数のクローンが得られた。
次構造の決定) 実施例4までで得られたcDNAクローンのうちpNH-1およ
びpMDBK-11の2つの塩基配列情報を重ね合わせると、PL
A2レセプターcDNAの全塩基配列を決定することができ
る。全塩基配列およびアミノ酸配列を配列表の配列番号
1に示す。これらのcDNAは、翻訳開始点と考えられるAT
Gの上流279bp、PLA2レセプタータンパク質をコード
する4389bp、終止コドンから下流310bp(mRNAの
3'端に見られるPolyA tailを含む)からなり、合計4
978bpで構成されている。また、実際に、pNH-1とpMD
BK-11の2つのcDNA断片を、予め制限酵素NcoIで切断し
た後に連結させることによって、PLA2レセプタータンパ
ク質全体をコードするcDNA断片を構築することができる
(後述)。
らレセプタータンパク質のアミノ酸残基数は1463で
あることがわかった。ただし、アミノ末端部分にシグナ
ルペプチド様の配列が見られ、精製タンパク質のアミノ
末端のアミノ酸配列(図1)が配列表の配列番号1のア
ミノ酸配列の21番目以降に見られることから、アミノ
末端の20残基はシグナルペプチドであり、シグナルペ
プチド切断後の成熟レセプタータンパク質のアミノ酸残
基数は1443と予想される。
PLA2レセプタータンパク質の輸送のため、あるいは膜に
対して正しく配向するために機能し、実際のPLA2結合能
はこの1443個のアミノ酸によって保持されていると
考えられる。
バンクとのホモロジー検索を行った結果、レクチンの1
種であるマンノースレセプターとの間に、データバンク
中の他のタンパク質と比較して最も高いホモロジー(一
次構造全体で29%)が検出された。両者間のホモロジー
は一次構造全体にわたっており、特に、タンパク質の立
体構造の規定に重要であるシステイン残基の位置が極め
てよく保存されていた。マンノースレセプタータンパク
質は、多ドメイン構造であることが報告されているため
(Taylor, M. E.ら, J. Biol. Chem., 265, 12156-1216
2 (1990))、これをもとにPLA2レセプタータンパク質の
ドメイン構造を予想した。図3にPLA2レセプターの推定
されたドメインを示す構造模式図を示す。図の下の数字
は、各ドメインのアミノ末端のアミノ酸残基の番号(配
列表の配列番号1に対応)を表す。PLA2レセプターは、
図3に示すようにアミノ末端から順に、シグナル配列
(S)、システイン残基を多く含むドメイン(C)、フ
ァイブロネクチンタイプ2リピート様ドメイン(T)、
8個の糖結合領域様ドメイン(CRD1〜CRD8、図中の1〜
8)、膜結合領域(M)、および細胞質内ドメイン
(I)からなると考えられる。
ンパク質の発現) cDNAクローンであるpNH-1とpMDBK-11は、いずれも図2
に示す制限酵素NcoI認識部位(配列表の配列番号1の塩
基配列799位に相当)以外の領域にNcoIで切断される
配列を持たないことが確かめられた。そのため、この両
者をNcoIで切断後、ゲル電気泳動によって、pNH-1から
はNcoIより上流側を、pMDBK11からはNcoIより下流側を
分離精製し、得られた2つのcDNA断片をライゲーション
反応によって連結した。連結したDNA断片をPLA2レセプ
ターcDNAと呼ぶ。このPLA2レセプターcDNAを動物細胞用
発現ベクターであるpSVL SV40後期プロモーター発現ベ
クター(Pharmacia LKB)のプロモーター下流域に順方向
に挿入した。このプラスミドをPLA2レセプター発現ベク
ターと呼ぶ。続いてこのPLA2レセプター発現ベクターで
サル由来のCOS7細胞をトランスフェクトした。トランス
フェクションには米国GIBCO/BRL Life Technologies, I
nc.のLipofectin Reagentを用い、方法はそのプロトコ
ールによった。トランスフェクト3日後に、COS7細胞の
解析を、以下のように行った。
125I放射性同位元素標識したPLA2の存在下におくこと
によって、PLA2-PLA2レセプター間の結合反応を行わせ
た。結合しなかった遊離のPLA2を洗浄にて除去した後、
細胞膜上に捕らえられた放射性同位元素量を測定した。
結果を図4に示す。図中のContおよびPLA2は、それぞ
れ、コントロールプラスミドでトランスフェクトした細
胞およびPLA2レセプター発現プラスミドでトランスフェ
クトした細胞をそれぞれ3回測定した平均値を表す。PL
A2-PLA2レセプター間の結合反応を大過剰の未標識PLA2
存在下で行ったときの放射性同位元素量を非特異的結合
量(図の斜線部分)とみなし、この値をそれぞれの測定
値である全結合量(図の点描部分)から差し引いた値を
PLA2レセプターによる特異的な結合量とした。その結
果、cDNAを挿入していないコントロールプラスミドでト
ランスフェクトした細胞に比べ、PLA2レセプター発現プ
ラスミドでトランスフェクトした細胞が有意に高いPLA2
結合能(全結合量と非特異的結合量の差)を有している
ことが明らかとなった。このようにして、このcDNAが実
際に機能を持つPLA2レセプターをコードしていることが
確認できた。なお、PLA2結合能の測定は前出の論文(Han
asaki, K.ら, Biochim. Biophys. Acta, 1127, 233-241
(1992))に従って行った。
現) 配列表の配列番号1の1373位のGlyをコードするcDN
A配列(GGA)を終止コドンであるTGAに変換するために、
配列表の配列番号9のDNAオリゴマーを合成した。このD
NAオリゴマーは、1368位のLysから1372位のLys
までの5アミノ酸に対応する15塩基配列、1373位の
Glyをコードするコドンを終止コドンであるTGAに変換す
る配列、およびこの終止コドンの3'側に制限酵素NotI
の認識配列であるGCGGCCGCを導入する配列を有する。こ
のDNAオリゴマーと、制限酵素XbaI認識配列(配列表の
配列番号1の塩基配列4178位に相当)より上流側に
あってセンス鎖に対応するDNAオリゴマーとを用いて、P
LA2レセプターcDNAを鋳型としたPCRを実施例1のD項と
同様の方法で行った。PCR増幅で得られたcDNAを、制限
酵素XbaIとNotIで切断した。実施例6のPLA2レセプター
発現ベクターをXbaIとNotIで切断して、PLA2レセプター
cDNAのXbaI認識配列から3'側を欠いたcDNAを調製し、
先のPCR増幅cDNA断片をこのcDNAへ挿入した。この結果
得られたベクターDNAを分泌型PLA2レセプター発現ベク
ターと呼ぶ。この分泌型PLA2レセプター発現ベクター
は、PLA2レセプター発現ベクターと比較して、PLA2レセ
プターDNAの配列中1373位のアミノ酸Glyをコードす
る配列が終止コドンに変わっており、また1374位以
降のアミノ酸をコードする部分を欠失している。
サル由来COS7細胞をトランスフェクトした。この細胞の
培養上清中のPLA2結合能を、PLA2とレセプタータンパク
質とをポリエチレングリコールを用いて共沈させる方法
(Hanasaki, K.ら, J. Biol.Chem., 267, 6414-6420 (1
992)) によって測定した。結果を図5に示す。図の網掛
部分は非特異的結合量を、点描部分は全結合量を表す。
その結果、cDNAを挿入していないコントロールプラスミ
ドでトランスフェクトした細胞(Cont)に比べ、分泌型
PLA2レセプター発現プラスミドでトランスフェクトした
細胞(PLA2)が非常に高いPLA2結合能を有しており、こ
の分泌型PLA2レセプター発現ベクターから発現される組
換え型レセプターは実際に培地中に分泌され、野生型レ
セプターと同程度のPLA2結合親和性(Kd値=0.8nM)を持
っていることが判った。
分子型PLA2レセプタータンパク質の発現) 配列表の配列番号1に示した塩基配列の1794位に存
在する制限酵素StuIの認識部位から3165位に存在す
る制限酵素PflMIの認識部位までのDNA断片を、実施例6
のPLA2レセプターcDNAを各制限酵素で切断することによ
り調製し、大腸菌DNAポリメラーゼI(Klenow fragmen
t)によってその末端を平滑化した。このDNA断片を、実
施例6のPLA2レセプター発現ベクターを制限酵素XhoIと
XbaIで切断し末端を平滑化したベクターDNAと、ライゲ
ーション反応によって連結した。連結して得られたベク
ターDNAを、低分子型PLA2レセプター発現ベクターと呼
ぶ。この低分子型PLA2レセプター発現ベクター中のPLA2
レセプターcDNA部分は、野生型PLA2レセプターcDNAと比
較して、塩基配列の426〜1793位および3162
〜4176位を欠失している。また、29位のアミノ酸
をコードするコドンが、連結によりGAGからGACに変わっ
たため、Aspがコードされている。同様に941位のア
ミノ酸もAsnに変換されている。さらに、連結の結果、
4176〜4181位のXbaI認識部位中のTAGが終止コ
ドンとして機能するため、塩基配列の4178位以降の
cDNA部分はタンパク質には翻訳されない。従って、翻訳
される部分は配列表の配列番号1のアミノ酸配列の−2
0〜28位と486〜940位の領域であり、28位と
486位の間にはAspが、940位のカルボキシル末端
側にはAsnが付加している。すなわち、発現された低分
子型PLA2レセプターのアミノ酸配列は、配列表の配列番
号10に示すとおりである。これは、PLA2レセプターの
ドメイン構造のCRD3〜CRD5に相当する領域をすべて含
み、それ以外の部分はほとんど含まない。
を、実施例7で行ったのと同様にCOS7細胞に導入し、培
養上清中のPLA2結合活性を測定した。その結果を図6に
示す。図の網掛部分は非特異的結合量を、点描部分は全
結合量を表している。その結果、培養上清中にはPLA2結
合活性が検出され、コントロールプラスミドでトランス
フェクトした細胞(Cont)に比べ、低分子型PLA2レセプ
ター発現プラスミドでトランスフェクトした細胞(PL
A2)で高いPLA2結合能が見られた。このことは、PLA2レ
セプターのドメイン構造のうちのCRD3〜5に相当する領
域のみで、PLA2と結合し得ることを示している。
ホスホリパーゼA2レセプター;ウシI型ホスホリパー
ゼA2レセプター構造遺伝子;該遺伝子によりコードさ
れるウシI型ホスホリパーゼA2レセプター;該遺伝子
を含む発現ベクター;該発現ベクターを有する形質転換
体;および該形質転換体を用いたウシI型ホスホリパー
ゼA2レセプターの製造方法が提供される。
胞増殖作用(Aritaら, J. Biol. Chem., 266, 19139-19
141 (1991))や肺実質組織の収縮作用(Kanemasaら, FE
BS LETTERS, 303, 217-220 (1992))を示すことが報告
されている。従って、PLA2-Iレセプターのアゴニストお
よびアンタゴニストは、細胞増殖剤あるいは血管弛緩剤
などとして有用である。すなわち、PLA2-Iレセプター
は、細胞増殖剤あるいは血管弛緩剤などとして期待され
る、PLA2-Iレセプターのアゴニストあるいはアンタゴニ
ストのスクリーニングに有用である。また、分泌型およ
び低分子型PLA2-Iレセプターは野生型のレセプターより
も精製が容易であり、可溶性に保つための界面活性剤を
必要としない。従って、実験操作の簡便化が可能であ
り、PLA2-Iレセプターのアゴニストあるいはアンタゴニ
ストのスクリーニングに極めて有用である。さらに、分
泌型および低分子型PLA2-Iレセプターは、PLA2-Iと結合
した後、細胞内への情報伝達を行わないので、PLA2-I阻
害剤などとしても有用である。さらに、低分子型PLA2-I
レセプターは、PLA2-Iの結合に不必要な領域がないた
め、アゴニストあるいはアンタゴニストの検索を含めた
レセプター−リガンド間の相互作用解析を行うのにも有
用である。
アミノ酸配列およびプローブを作成するためのPCR用
のプライマーの配列を示す図である。
ドする、各クローンの位置および制限酵素地図を示す図
である。
されるPLA2レセプターのドメイン構造の模式図である。
有する形質転換体とPLA2レセプターを有さない形質転換
体のPLA2に対する結合能を示す図である。
よびPLA2レセプターcDNAを含まないコントロールベクタ
ーでCOS細胞をトランスフェクトして3日後の培地200μ
l中のPLA2結合能を示す図である。
およびPLA2レセプターcDNAを含まないコントロールベク
ターでCOS細胞をトランスフェクトして3日後の培地200
μl中のPLA2結合能を示す図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 配列表の配列番号1の486位のLeu
から940位のProまでのアミノ酸配列を含む組換え
ウシI型ホスホリパーゼA2レセプター。 - 【請求項2】 配列表の配列番号1の1位のGluから
1372位のLysまでのアミノ酸配列を含む、請求項
1に記載の組換えウシI型ホスホリパーゼA2レセプタ
ー。 - 【請求項3】 配列表の配列番号1の−20位のMet
から1372位のLysまでのアミノ酸配列を含む、請
求項1に記載の組換えウシI型ホスホリパーゼA2レセ
プター。 - 【請求項4】 配列表の配列番号1の−20位のMet
から1443位のGlnまでのアミノ酸配列を含む、請
求項1に記載の組換えウシI型ホスホリパーゼA2レセ
プター。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の組換え
ウシI型ホスホリパーゼA2レセプターをコードする核
酸分子。 - 【請求項6】 配列表の配列番号1の1794位のCか
ら3159位のCまででなる塩基配列からなる、請求項
5に記載の核酸分子。 - 【請求項7】 配列表の配列番号1の340位のGから
4455位のAまででなる塩基配列からなる、請求項5
に記載の核酸分子。 - 【請求項8】 配列表の配列番号1の280位のAから
4455位のAまででなる塩基配列からなる、請求項5
に記載の核酸分子。 - 【請求項9】 配列表の配列番号1の340位のGから
4668位のGまででなる塩基配列からなる、請求項5
に記載の核酸分子。 - 【請求項10】 配列表の配列番号1の280位のAか
ら4668位のGまででなる塩基配列からなる、請求項
5に記載の核酸分子。 - 【請求項11】 請求項5〜10のいずれかに記載の核
酸分子を有する発現ベクター。 - 【請求項12】 請求項11に記載の発現ベクターを宿
主に導入して得られる形質転換体。 - 【請求項13】 前記宿主が哺乳類動物細胞である、請
求項12に記載の形質転換体。 - 【請求項14】 請求項12に記載の形質転換体を培養
する工程、および産生された組換えウシI型ホスホリパ
ーゼA2レセプターを培養培地から回収する工程を包含
する、組換えウシI型ホスホリパーゼA2レセプターの
製造方法。
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