JP4603850B2 - 安全タイヤ及びリム組立体と発泡性組成物 - Google Patents

安全タイヤ及びリム組立体と発泡性組成物 Download PDF

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Description

この発明は、外傷を受けた後も通常の走行を可能とする安全タイヤ及びリム組立体、特にタイヤ受傷後の走行における耐久性および乗り心地性に共に優れた安全タイヤ及びリム組立体に関するものである。
空気入りタイヤ、例えば乗用車用タイヤにおいては、タイヤ内部に内圧(絶対圧、以下同様)250〜350kPa程度の下に空気を封じ込めて、タイヤのカーカスおよびベルト等のタイヤ骨格部に張力を発生させ、この張力によって、タイヤへの入力に対してタイヤの変形並びにその復元を可能としている。すなわち、タイヤの内圧が所定の範囲に保持されることによって、タイヤの骨格に一定の張力を発生させて、荷重支持機能を付与するとともに、剛性を高めて、駆動、制動および旋回性能などの、車両の走行に必要な基本性能を付与している。
ところで、この所定の内圧に保持されたタイヤが外傷を受けると、この外傷を介して空気が外部に漏れ出してタイヤ内圧が大気圧まで減少する、いわゆるパンク状態となるため、タイヤ骨格部に発生させていた張力はほとんど失われることになる。すると、タイヤに所定の内圧が付与されることによって得られる、荷重支持機能や、駆動、制動および旋回性能も失われる結果、そのタイヤを装着した車両は走行不能に陥るのである。
そこで、パンク状態においても走行を可能とする、安全タイヤについて多くの提案がなされている。例えば、自動車用の空気入り安全タイヤ及びリム組立体としては、二重壁構造を有するもの、タイヤ内に荷重支持装置を配設したもの、タイヤサイド部を補強したものなど種々のタイプのものが提案されている。これらの提案の内、実際に使用されている技術としては、タイヤのサイドウォール部を中心にショルダー部からビ−ド部にかけての内面に比較的硬質のゴムからなるサイド補強層を設けたタイヤがあり、この種のタイヤは主にへん平比が60%以下の、いわゆるランフラットタイヤとして適用されている。
しかし、サイド補強層を追加する手法は、タイヤ重量を30〜40%も増加してタイヤの縦ばね定数を上昇するため、転がり抵抗の大幅な悪化とパンク前の通常走行時の乗り心地性低下をまねく不利がある。従って、通常走行時の性能、燃費および環境に悪い影響を与えることから、未だ汎用性に乏しい技術である。
一方、タイヤ断面高さの高い、へん平比が60%以上の空気入りタイヤにおいては、比較的高速かつ長距離の走行によるサイドウォール部の発熱を避けるために、リムに中子などの内部支持体を固定してパンク時の荷重を支持する構造とした、ランフラットタイヤが主に適用されている。
しかし、内部支持体は耐衝撃性の面から軽量化が難しく、結果的にタイヤ、内部支持体およびリムの総重量は従来の空気入りタイヤに比して3割〜5割以上増加してしまうため、パンク前の通常走行時の乗り心地性低下はもちろんのこと、車両の足回り部品であるブッシュ等の耐久性を著しく損なう不利がある。
加えて、内部支持体をタイヤ内部に配置してからタイヤをリムに組み付ける作業は、煩雑で長時間を要することも問題であった。この点、リムの幅方向一端側と他端側とのリム径に差を設けて、内部支持体を挿入し易くした工夫も提案されているが、十分な効果は得られていない。
なお、内部支持体をそなえるランフラットタイヤのパンク後走行距離を延ばすには、骨格材を追加してタイヤ構造をより重厚にすることが有効であるが、骨格材を追加した分、通常使用時の転がり抵抗や乗り心地性が悪化するため、この手法を採用することは現実的ではない。
さらに、これら従来の安全タイヤは、通常のアスファルト路面や、不整地路面等の摩擦係数がある程度高い路面では、パンク後の走行能力をある程度発揮できる。しかしながら、冬期の氷路や雪路に代表される摩擦係数の低い路面では、パンクしたタイヤが駆動輪ではなく遊輪であった場合、大きな欠点を露呈することとなる。すなわち、パンク前の状態では、当然タイヤの撓みが小さく、円に近い形状を保っているため、発進時に駆動輪から発生する駆動力によって車両が動き始めたとき、車両の動きに伴って遊輪が転動を始める。ところが、パンク後の状態では、タイヤの撓みが大きく、円形状からは逸脱した形状となる。遊輪では、ホイールが自ら転動できない、すなはち駆動力を出せない車輪であるため、遊輪の転動は、車両の動きと路面の摩擦係数に依存する事となる。よって摩擦係数の低い路面では、車両が動き始めても、路面の摩擦係数が低いために、パンクにより大きく撓んで円形状から逸脱したタイヤは、接地踏面内で大きな滑りを発生し、転動することなく引きずられながら車両と共に移動することとなる。その理由は、接地踏面内での接地圧力分布が、パンク前の比較的均一な状態に比して、大きな撓み変形と共に極端に不均一になるからである。このような状況は、発進時のみでは無く、制動時にも発生する。よって、あらかじめ車両に搭載された機能である摩擦係数の低い路面で安全な走行を補完するための「駆動力調整機能(トラクションコントロール)」や、制動時のタイヤロックを回避する「制動力調整機能(アンチロックブレーキシステム)」などが充分に発揮しないばかりか、誤作動を起こし、車両が制御不能に陥る危険性をはらんでいるのである。特に、前輪が遊輪かつ操舵輪であり、後輪が駆動輪である車両においては、前輪がパンクすると操舵性が極端に低下し、大変危険な状態に陥る事は言うまでもない。
また、タイヤとこれに組付けるリムとの組立体の内部空洞へ独立気泡を有する発泡体を充填したタイヤが、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4などに記載されている。これらに提案されたタイヤは、主に農耕用タイヤ、ラリー用タイヤ、二輪車用タイヤおよび自転車タイヤなど特殊な、または小型のタイヤに限定されるものである。従って、乗用車用タイヤやトラックおよびバス用タイヤなど、とりわけ転がり抵抗や乗り心地性を重視するタイヤへの適用は未知数であった。そしていずれの発泡体も発泡倍率が低いために、気泡を有する発泡体のわりには重量が大きく、振動乗り心地性や燃費の悪化を避けられない上、その独立気泡内部は大気圧であるため、従来タイヤの高圧空気の代替とするには機能的に不十分であった。
さらに、特許文献5には、発泡体充填材を内周部に挿入したパンクレスタイヤが開示されているが、気泡内圧が大気圧に極めて近いことによる不利に加え、発泡体がウレタン系であるために、ウレタン基の分子間水素結合に起因するエネルギーロスが大きく、自己発熱性が高い。よって、ウレタン発泡体をタイヤ内に充填した場合、タイヤ転動時のくり返し変形により、発泡体が発熱し大幅に耐久性が低下する。また、気泡を独立して形成するのが難しい素材を用いているため、気泡が連通しやすくて気体を保持することが難しく、所望のタイヤ内圧(荷重支持能力又はたわみ抑制能力、以下同様)を得られない不利がある。
さらにまた、特許文献6には、独立気泡を主体とする多気泡体の外周をゴムや合成樹脂等の厚さ0.5〜3mmの外包皮膜で一体的に包被密封した膨張圧力気泡体の多数をタイヤ内に充填し、該タイヤを規定内圧に保持した、パンクレスタイヤが提案されている。この技術は、発泡体の気泡内気圧を常圧より高くするために、膨張圧力気泡体となる独立気泡体形成配合原料中の発泡剤配合量をタイヤ内容積に対して、少なくとも同等以上の発生ガスが発生する発泡剤配合量に設定しており、これによって通常の少なくとも空気入りタイヤと同様の性能を目指している。
上記技術では、膨張圧力気泡体中の気泡内ガスの散逸を防ぐために、外包皮膜で一体的に包被密封しているが、この外包皮膜の材料として例示されているものは、自動車用チューブまたは該チューブ形成用配合物のような材料のみである。つまり、タイヤチューブ等に用いられる、窒素ガス透過性の低いブチルラバーを主体とした軟質弾性外包皮膜にて包被密封を施し、これらの多数をタイヤ内に充填している。製法としては、軟質弾性外包皮膜として未加硫のタイヤチューブを、膨張圧力気泡体として未加硫の独立気泡体形成配合原料を用い、これらの多数をタイヤおよびリム組立て体の内部に配置後、加熱により発泡させ、発泡体充填タイヤを得ている。発泡体の膨張によるタイヤ内部の常圧空気は、リムに開けられた排気小孔から自然排気される。
ここで、乗用車用タイヤの内圧は、一般的に常温における絶対圧で250〜350kPa程度に設定されるため、上記の発泡体充填タイヤを製造するには、その加硫成形の加熱時(140℃程度)の状態において、上記内圧の約1.5倍程度の圧力になっているものと、気体の状態方程式から推定される。ところが、この程度の圧力レベルでは、加硫圧力不足をまねいてブローンが発生するのを避けることは出来ない。このブローン現象を回避するためには、発泡剤配合量を大幅に増加して発泡による発生圧力を高めたり、加熱温度を高める必要がある。しかしながら、発泡剤配合量を増加する手法は、発泡剤配合量の増加により常温時の内圧が400kPaを大きく超えてしまうため、従来の空気入りタイヤの代替品とするのは困難であった。また、加熱温度を高める手法は、熱老化によるタイヤのダメージが大きくなってタイヤの耐久性を大幅に悪化させるため、長期使用における耐久性に問題が生じる。一方、タイヤおよびリム組立て体の内部には、軟質弾性外包皮膜に包まれた膨張圧力気泡体が多数配置されているが、上記ブローンが発生した軟質弾性外包皮膜同士の摩擦、タイヤ内面およびリム内面との摩擦等、耐久性面での問題が大きい。以上から上記の問題は、膨張圧力気泡体の形状が一体的なドーナツ形状をとるのとは異なり、分割された多数の膨張圧力気泡体を配置することに起因する大きな欠点とも言える。また、リムに開けられた排気小孔は、膨張圧力気泡体の膨張によるタイヤ内部の常圧空気を自然排気するためには有効であるものの、膨張圧力気泡体中の気泡内ガスの散逸経路となってしまうため、長期間の使用に耐えうるものではない。
さらに、軟質弾性外包皮膜として、タイヤチューブ等の、窒素ガス透過性が小さいブチルラバーを主体とした配合組成物を用いているが、ブチルラバーは加硫反応速度が極めて遅いために、反応を完結させるためには、140℃程度の温度では多大なる加熱時間を必要とする。このことは、軟質弾性外包皮膜の架橋密度不足を意味し、軟質弾性外包皮膜の剥離発生の一要因になることはいうまでもない。また、加熱時間の延長は、前述した熱老化によるタイヤのダメージを更に大きくするため、耐久性の低下を避けられず、得策とはいえない。
特開平6−127207号公報 特開平6−183226号公報、 特開平7−186610号公報 特開平8−332805号公報 特許第2987076号公報 特開昭48−47002号公報
そこで、この発明は、通常走行時における転がり抵抗および乗り心地性を犠牲にすることなしに、タイヤ受傷後のタイヤ内圧低下時にあっても必要とされる距離を安定して走行し得る安全タイヤ及びリム組立体について提供することを目的とする。
また、この発明の別の目的は、上記安全タイヤ及びリム組立体内側の配置する粒子の素材となる発泡性樹脂組成物について提供することにある。
発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、受傷後のタイヤ内圧低下時にあっても安定した走行を可能とするためには、外傷によってタイヤ内の気体が漏れ出た際に、その後の走行に必要な最低限のタイヤ内圧を適正な手段にて与えることが有効であることを見出した。
すなわち、この発明の要旨構成は、次のとおりである。
25℃における内部の圧力を絶対圧で150kPa以上900kPa以下に設定した安全タイヤ及びリム組立体の内部に充填する発泡性組成物であって、
下記の樹脂(A)と下記の発泡剤(C)とを含有する略球形状の粒子からなる、安全タイヤ及びリム組立体内部充填用の発泡性組成物。

(A)ポリビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル系重合体、アクリル系重合体および塩化ビニリデン系重合体から選ばれた少なくとも1種
(C)炭素数2から8の直鎖状及び分岐状の脂肪族炭化水素およびそのフルオロ化物、炭素数2から8の脂環式炭化水素およびそのフルオロ化物、そして次の一般式(I):
−O−R----(I)
(式中のRおよびRは、それぞれ独立に炭素数が1から5の一価の炭化水素基であり、該炭化水素基の水素原子の一部をフッ素原子に置き換えても良い)にて表されるエーテル化合物から選ばれた少なくとも1種
(2)上記(1)において、下記の熱分解性発泡剤(B)をさらに含有する、安全タイヤ及びリム組立体内部充填用の発泡性組成物。

(B)ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボンアミド、パラトルエンスルフォニルヒドラジンおよびその誘導体、そしてオキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジンから選ばれた少なくとも1種
この発明によれば、タイヤ受傷前の通常走行時における転がり抵抗および乗り心地性を犠牲にすることなしに、タイヤ受傷状態にあっても安定した走行を可能とした、耐久性に優れる安全タイヤ及びリム組立体を提供することができる。
以下に、この発明に従う安全タイヤ及びリム組立体について、その幅方向断面を示す図1に基づいて説明する。
すなわち、図示の安全タイヤ及びリム組立体は、タイヤ1を適用リム2に装着し、該タイヤ1と適用リム2とで区画されたタイヤ1の内部に、樹脂による連続相と独立気泡とからなる、略球形状の粒子3の多数を配置して成る。なお、タイヤ1は、各種自動車用タイヤ、例えば乗用車用タイヤなどの一般に従うものであれば、特に構造を限定する必要はない。例えば、図示のタイヤは一般的な自動車用タイヤであり、1対のビードコア4間でトロイド状に延びるカーカス5のクラウン部に、その半径方向外側へ順にベルト6およびトレッド7を配置して成る。なお、図において、符号8はインナーライナー層である。
上記粒子3は、略球形状の樹脂による連続相で囲まれた独立気泡を有する、例えば径が10μm〜500μm程度の中空体、あるいは独立気泡による小部屋の多数を含む海綿状構造体である。すなわち、該粒子3は、外部と連通せずに密閉された独立気泡を内包する粒子であり、該独立気泡の数は単数であってもよいし、複数であってもよい。この粒子が独立気泡を有することは、該粒子が独立気泡を密閉状態で内包する樹脂製の殻を有することである。上記の樹脂による連続相とは、この樹脂製の殻を構成する成分組成上の連続相を指す。なお、この樹脂製の殻の組成は後述のとおりである。
この粒子3の多数個を、タイヤ内部に配置することによって、タイヤの所定内圧を別途充填した気体とともに担うと共に、低内圧時に必要となる必要最低限のタイヤ内圧が確保される。
すなわち、上記粒子3の多数個をタイヤ1の内部に配置したタイヤ組立体にあっては、該タイヤが受傷すると、粒子3とともにタイヤに規定の内圧を付与していた、粒子3相互間の空隙9に存在する気体がタイヤ外に漏れ出る結果、タイヤの内圧はタイヤの外側と同程度の圧力に低下する。しかしながら、この内圧低下の過程にて、次のような現象がタイヤ内で生じるために、必要なタイヤ内圧が保持されることになる。
すなわち、まずタイヤが受傷して内圧が低下し始めると、粒子が受傷部を封止し、急激な内圧低下が抑制される。その一方、タイヤ内圧の低下に伴いタイヤの撓み量が増加し、タイヤ内容積が減少することによって、粒子そのものが直接的に荷重を負担することとなり、その後の走行に必要な最低限のタイヤ内圧を保持することとなる。また、受傷前のタイヤ内圧下で存在していた粒子の独立気泡中の気泡内圧力は、受傷後も上記のタイヤ内圧に準じた圧力を保ったまま、言い換えれば、受傷前の粒子総体積を保持したままタイヤ内に存在することになる。よって、さらにタイヤが転動することにより、粒子そのものが直接的に荷重を負担しつつ粒子同士が摩擦を引き起し自己発熱する結果、タイヤ内の粒子温度が急上昇する。そして、該温度が粒子の連続相を形成する樹脂の膨張開始温度を越えると、粒子の独立気泡中の気泡内圧力が受傷前のタイヤ内圧に準じた圧力であるのに加え、前記粒子温度の急上昇によりさらに気泡内圧力が上昇しているために、粒子が一気に体積膨張し、タイヤ内圧は受傷前の状態に近い圧力まで復活することになる。
上記の状態は、粒子が直接的に荷重を負担することで走行に必要な最低限のタイヤ内圧を与えている状態である。この状態でのタイヤの撓みは比較的小さく、上記した従来の安全タイヤに比して円形状を保つ事ができ、よって接地踏面内の接地圧力分布が比較的均一な状態を保つ事ができるために、例えばスタッドレスタイヤなどの冬期路面走行を主体としたタイヤに、この発明の粒子を充填することで、タイヤ受傷後にあってもスタッドレスタイヤのもつ基本的な性能を低下させる事はない。すなわち、氷雪路等での摩擦係数の低い路面にあっても、駆動性、制動性、旋回性などの操縦性能を悪化させることが少なく、走行不能に陥る事はない。
なお、上記の低内圧走行を有利に行うためには、大気圧下での平均嵩比重が0.1以下の粒子をタイヤ内部に充填する必要がある。なぜなら、大気圧下での平均嵩比重が0.1をこえる粒子ではタイヤ内部を満たしたときの粒子重量が大きく、通常内圧走行時の乗り心地性、車両の足回り耐久性を損なうばかりか、タイヤ受傷に伴うタイヤ内圧低下時の走行での粒子の自己発熱が大きくなり、目標走行距離を達成する以前に粒子が溶融してしまうことで、走行に必要な最低限のタイヤ内圧を保持しつづけることが困難となる。
ここで、該粒子の大気圧下での平均嵩比重は、例えば大気圧下にて既知体積であるものの重量を測定することにより算出できる。この発明では、大気圧下でメスシリンダーに粒子を量りとり、超音波水浴中にて振動を与え、粒子間のパッキングが安定した状態で、粒子の総体積と粒子の総重量を測定することによって、前記大気圧下での平均嵩比重を算出した。すなわち
粒子の大気圧下での平均嵩比重=粒子の総重量/粒子の総体積
なお、上記の粒子の総体積は、粒子の殻の総体積と、粒子中の独立気泡の総体積に加え、粒子間の空隙の総体積を足したものを意味する。
また、タイヤの内部に上記平均嵩比重の粒子を配置した上で、該タイヤの内部の25℃における圧力を絶対圧で150kPa以上900kPa以下に設定することが肝要である。すなわち、150kPa未満では、粒子の圧縮レベルが小さく、粒子周囲の空隙気圧としても小さいため、タイヤ受傷前の通常走行において、粒子の荷重負担率が高いために、粒子の耐久性を損なう恐れがある。また、900kPaを超えると、粒子の一部は圧縮により完全につぶれた状態となり、この時点で粒子の一部は破壊してしまう。よって、タイヤ受傷によりタイヤ内圧が低下したとき、一定距離の走行に必要な最低限のタイヤ内圧を保持しつづけることを保証できなくなる可能性がある。
以上の理由から、タイヤの内部の25℃における圧力を限定するが、さらには該圧力を180kPa以上、200kPa以上、そして250kPa以上とすることが、より好ましい。該圧力を180kPa以上、200kPa以上、そして250kPa以上とすることは、粒子の圧縮レベルを大きく、かつ粒子周囲の空隙気圧を高めることを意味し、タイヤ受傷前の通常走行において、粒子の荷重負担率を軽減させ粒子の耐久力を温存させることを可能とする。
ここで、この発明に従ってタイヤ内部に粒子3の多数を配置するに当り、さらにタイヤ内部に粒子の連続層を実質的に膨潤しない液体を加えることが肝要である。この液体の追加により、タイヤが損傷した際のタイヤ受傷部の封止機能を一層高めて、タイヤ受傷後の走行距離をさらに延ばすことが可能である。
すなわち、粒子は略球形状であるために流動性が高く、よってタイヤのバルブ等の内径の小さい導入口からタイヤおよびリム組立体内部に、容易に充填することができる。その一方、タイヤが受傷したときは、該受傷部からタイヤの外側へ粒子が吹き出ようとして受傷部内面に集まることになる。しかしながら、受傷部内面からタイヤ外周面までの受傷経路は、直線ではなく複雑に入り組んだ形状を呈するため、タイヤ内面傷口から入り込んだ粒子は該経路の途上で行く手を阻まれる結果、多数の粒子が受傷部内面に圧縮状態で集合することになり、受傷部が粒子によって封止される。その際、タイヤ内部に粒子と共に液体を添加しておくと、粒子表面と該液体との親和性および該液体の粘度に基づき、数個から数千個に及ぶ粒子を集合させることができるために、タイヤ受傷時には粒子の集合体で受傷部を瞬時に埋めることが可能になる。
さらに、混合する液体は、粒子に比べて明らかに比重が大きいために、通常の走行下では、タイヤ転動に伴う遠心力によりタイヤトレッド部の内面に多く分布することとなる。このことは、通常走行時よりタイヤトレッド部の内面近傍に比較的大きな集合体となった粒子が数多く存在していることを示す。よって、タイヤが異物等を踏むことで受傷した場合、比較的多量の液体を介して集合体となった粒子の多くが、いち早く受傷部を封止することになり、極めて有効である。
なお、液体を混合した粒子充填タイヤを得るには、製造上、以下の留意点がある。
すなわち、タイヤに充填する際は、粒子は流動性の高い状態、言い換えれば液体と混合する前の乾いた状態で充填することが重要である。粒子は、前述のように、液体と混合することで集合体を形成する。よって、液体と混合した粒子は、極めて流動性が低くなりタイヤへの充填が困難になるのである。よって、混合する液体は、充填前のタイヤ内面やリム内面に塗布する方法や、粒子を充填した後のタイヤおよびリム組立体内部に液体を注入する方法が効率的かつ確実である。
ここに用いる液体としては、上述のように特に粒子の連続相を膨潤したり、化学反応を引き起こさないこと、好ましくはインナーライナー層に対しても膨潤や化学反応を生じないこと、さらに走行時の発熱等に対して安定であること、などの性能が求められる。例えば、シリコンオイルや、エチレングリコール及びプロピレングリコールに代表される、脂肪族多価アルコールなどを挙げることができる。
また、タイヤの受傷後の低内圧状態において、粒子によって必要最低限の内圧を付与するには、粒子の独立気泡内に所定圧力で封入された気体が、粒子外部へ漏れ出ないこと、換言すると、粒子において独立気泡の連続相が気体を透過し難い性質を有することが、肝要である。すなわち、独立気泡のマトリックスとなる粒子の連続相は、ガス透過性の低い材質によること、具体的には、ポリビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル系共重合体、アクリル系共重合体、塩化ビニリデン系共重合体、アクリロニトリル/スチレン樹脂(AS)、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエステル樹脂(PET)およびポリスチレン/ポリエチレン共重合体(PS/PE)のいずれか少なくとも1種から成ることが、肝要である。これらの材料は、いずれもタイヤ内で比較的容易に発泡させることができ、タイヤ変形による入力に対して柔軟性を有するため、この発明に特に有効である。
とりわけ、粒子の連続相には、ポリビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル系重合体、アクリル系重合体および塩化ビニリデン系重合体のいずれかを適用することが好ましい。さらに、アクリロニトリル系重合体としては、アクリロニトリル重合体、アクリロニトリル/メタアクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル/メチルメタクリレート共重合体およびアクリロニトリル/メタアクリロニトリル/メチルメタクリレート3元共重合体から選ばれた少なくとも1種、アクリル系重合体としては、メチルメタクリレート樹脂(MMA)、メチルメタクリレート/アクリロニトリル共重合体(MMA/AN)、メチルメタクリレート/メタアクリロニトリル共重合体(MMA/MAN)およびメチルメタクリレート/アクリロニトリル/メタアクリロニトリル3元共重合体(MMA/AN/MAN)から選ばれた少なくとも1種、そして塩化ビニリデン系重合体としては、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン/メチルメタクリレート共重合体、塩化ビニリデン/メタアクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メタアクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メチルメタクリレート共重合体、塩化ビニリデン/メタアクリロニトリル/メチルメタクリレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メタアクリロニトリル/メチルメタクリレート共重合体から選ばれた少なくとも1種がそれぞれ有利に適合する。これらの材料は、いずれもガス透過係数が小さくて気体の透過性が低いために、独立気泡内の気体が外部に漏れることはなく、独立気泡内の気圧を保持することができる。
さらに、粒子の連続相は、30℃におけるガス透過係数が300×10-12(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下、好ましくは30℃におけるガス透過係数が20×10-12(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下、さらに好ましくは30℃におけるガス透過係数が2×10-12(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下であることが、推奨される。なぜなら、通常の空気入りタイヤにおけるインナーライナー層のガス透過係数は300×10-12(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下のレベルにあって十分な内圧保持機能を有している実績を鑑み、粒子の連続相についても、30℃におけるガス透過係数を300×10-12(cc・cm/cm2 ・s・cmHg)以下とした。ただし、このガス透過係数のレベルでは、3〜6カ月に1度程度の内圧補充が必要であるから、そのメンテナンス性の点からも、20×10-12 (cc・cm/cm2 ・s・cmHg)以下、さらに好ましくは2×10-12(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下とすることが推奨される。
また、粒子の独立気泡を構成する気体としては、窒素、空気、炭素数2から8の直鎖状及び分岐状の脂肪族炭化水素およびそのフルオロ化物、炭素数2から8の脂環式炭化水素およびそのフルオロ化物、そして次の一般式(I):
−O−R----(I)
(式中のRおよびRは、それぞれ独立に炭素数が1から5の一価の炭化水素基であり、該炭化水素基の水素原子の一部をフッ素原子に置き換えても良い)にて表されるエーテル化合物、からなる群の中から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。また、タイヤ内に充填する気体は、空気でも良いが、上記粒子中の気体がフルオロ化物でない場合には、安全性の面から酸素を含まない気体、たとえば窒素や不活性ガス等が好ましい。
尚、独立気泡を有する粒子とする方法は特に限定されないが、発泡剤を用いることが好ましい。この発泡剤としては、熱分解によって気体を発生する熱分解性発泡剤のほか、高圧圧縮ガス及び液化ガスなどを挙げることができる。これら高圧圧縮ガス及び液化ガスは、液体を加熱して気化させるものであり、具体的には上記した発泡剤(C)が相当する。
特に、熱分解性発泡剤には窒素を発生させる特徴のあるものが多く、その反応を適宜制御することによって得た粒子は気泡内に窒素を有するものとなる。
さらに、粒子を形成する上記樹脂連続相重合の際、高圧下でプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンおよびシクロオクタン等を液化させ、反応溶媒中に分散させつつ、乳化重合させる手法もあり、これによりプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンおよびシクロオクタン等のガス成分を液体状態で上記樹脂連続相にて封じ込めた発泡性の樹脂粒子を得ることができ、これをもってタイヤ内に充填し、加熱により粒子とした場合は、気泡内にプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンおよびシクロオクタンが封入される。なお、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンおよびオクタン、の異性体としては、イソブタン、イソペンタン、ネオペンタン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、メチルヘキサン類、ジメチルペンタン類、トリメチルブタン、メチルヘプタン類、ジメチルヘキサン類およびトリメチルペンタン類等を挙げることができる。
また、前記発泡性樹脂粒子の表面に、界面活性剤、油剤等の表面コーティングを施したものを、タイヤ内にて加熱発泡させることにより、目的のタイヤを得ることができる。更に、前記液化ガスを封じ込めた樹脂粒子をあらかじめ加熱発泡させ、略球形状の粒子とし、これをタイヤ内に圧縮充填することによっても、目的のタイヤを得ることができる。
一方、タイヤは、その内周面にインナーライナー層を有するのが通例であるが、該インナーライナー層が、融点170〜230℃のナイロン樹脂と、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物を含むエラストマー成分をゲル化率50〜95%に動的加硫した熱可塑性エラストマー組成物とからなることが、好ましい。なぜなら、従来のブチルゴムを主体とするインナーライナー層と異なり、ナイロン樹脂を連続相とすることによって、ガス透過性が極めて低くなる結果、インナーライナー層の機能を強化できるからである。一方、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物を含むエラストマー成分をゲル化率50〜95%に動的加硫した熱可塑性エラストマー組成物とすることによって、柔軟性に富み、かつ耐熱性および耐久性に優れたインナーライナー層が得られる。そして、以上の特徴をインナーライナー層が有することにより、粒子の独立気泡内の気体が気泡内に止まり続けることを容易とする環境を創出できるのである。
なお、ゲル化率とは、2軸混練り後のペレット化した配合物をウォーターバス中で8時間アセトンにてソックスレー抽出し、その残渣をさらに8時間n−ヘキサンにてソックスレー抽出することによって、未加硫のエラストマー成分を溶媒で抽出し、アセトンおよびn−ヘキサン抽出物の溶媒乾燥後重量を測定し、下記の式にて算出した値である。

ゲル化率(%)=〔全配合物の重量−{(アセトン抽出量+n−ヘキサン抽出量)−ステアリン酸量}〕/全配合物の重量×100
さらに、インナーライナー層は、30℃におけるガス透過係数が20×10-12 (cc・cm/cm2・s・cmHg)以下であることが好ましい。なぜなら、粒子から何らかの理由により気泡内のガスが漏出するような場合にあっても、インナーライナー層のガス透過性が十分に低ければ、粒子中の気泡内のガスがタイヤの外側に漏れ出ることは少なくなり、タイヤの内圧を保持するのに有利であるからである。つまり、インナーライナー層のガス透過性は、そのタイヤの圧力容器としての圧力保持性を直接的に決定する要因となるのである。勿論、粒子を形成する連続相のガス透過性が低いことが基本であり、その上でインナーライナー層にガス透過性の低いものを用いることが理想的である。
以上の効果は、タイヤの内側に所定の嵩比重の粒子を配置することにより得られるから、タイヤ構造自体を規制する必要はなく、汎用のタイヤ、そして汎用のリムを活用して、新たに安全タイヤ及びリム組立体を提供できる。
図1に示した構造のタイヤに、表1及び2に示す種々の仕様の粒子を同表に示すように適用し、サイズ5J×13のリムに組み込みサイズ175/70R13の乗用車用安全タイヤ及びリム組立体およびサイズ750×22.5のリムに組み込みサイズ11R22.5のトラック及びバス用安全タイヤ及びリム組立体を試作した。ここで、タイヤ1は、当該タイヤ種およびサイズの一般的構造に従うものである。なお、表1及び2における、粒子の連続相を構成する組成物の種類は表3に示すとおりであり、この表3に示す気泡ガス成分を封入した樹脂粒子を加熱して発泡させることによって粒子とし、得られた粒子を表1及び2に示すように種々の平均嵩比重の下にタイヤ内部に装入した。同様にインナーライナー層のゴム種は表4に、それぞれ示すとおりである。
ここで、表1および2中のタイヤの内容積は、タイヤとリムとによって閉ざされた容積にて定義される。よって、タイヤにリムを組み付けた後、その内部に水等の比重が既知な非圧縮性流体を充填し、その重量増加分からタイヤ内容積を求めた。
また、粒子の大気圧下での使用体積量は、以下の式に従って求めた。
粒子の大気圧下での使用体積量
=タイヤに充填した粒子の総重量/粒子の大気圧下での平均嵩比重
かくして得られた各タイヤについて、乗用車用安全タイヤは負荷荷重3.53kNおよび速度90km/hで、またトラック及びバス用安全タイヤは負荷荷重26.46kNおよび速度60km/hで、それぞれ距離5000kmにわたるドラム走行試験の前後において、タイヤのたわみ量を測定し、該ドラム走行の前後においてのたわみ変化量(荷重下における走行前タイヤのタイヤ高さ−荷重下における走行後のタイヤ高さ)を、各タイヤの荷重下における走行前のタイヤ高さを100としたときの指数として記した。この指数が小さいほど良好な結果を示している。
ここで、荷重を支持できるということは、外部からの力に対抗し得る力をタイヤ内部に有するということである。この力は、従来のタイヤでは内部の空気が発揮しており、この発明のタイヤでは、内部に充填した粒子と該粒子周囲の空隙に存在する気体が発揮する。両者が拮抗していれば、タイヤは元の形状を保ち、走行に支障をきたさないが、内部の空気の漏洩などによりタイヤ内部からの力が減少してくると、外からの力により、タイヤは次第に変形していき、たわみという現象を生じる。内部の空気の遺漏とは従来の空気入りタイヤにおいてはタイヤ内に充填した空気がタイヤの外に漏れることを指し、この発明のタイヤにおいては、粒子内の気泡に内在するガスが粒子の外部すなわち該粒子周囲の空隙に漏れ、該粒子周囲の空隙に存在する気体がさらに、タイヤの外部に漏れることを指す。
そこで、この発明においてはタイヤの荷重支持能力の変化を捉える指標としてタイヤのたわみ量増加率を測定することとした。
また、前記ドラム走行後の乗用車タイヤを、1500ccクラスの乗用車に装着し、次いでタイヤに径:3mmおよび長さ:3cmの釘をタイヤトレッドの外側からトレッドに貫通させることによって外傷を与えてから、4名乗車時に相当する荷重を負荷して、テストコースを90km/hで走行させて最大300kmの走行を実施し、走行可能距離200km以上を合格とした。また、前記ドラム走行後のトラックおよびバス用タイヤに、径:5mmおよび長さ:8cmの釘をタイヤトレッドの外側からトレッドに貫通させることによって外傷を与えて、その後100%荷重積載のトラックにて、テストコースを60km/hで走行させて最大100kmの走行を実施し、走行可能であった距離が40km以上の場合を合格とした。
これらの調査結果を、表1及び2に併記する。
Figure 0004603850
Figure 0004603850
Figure 0004603850
Figure 0004603850
この発明に従う安全タイヤ及びリム組立体を示すタイヤ幅方向断面図である。
符号の説明
1 タイヤ
2 リム
3 粒子
4 ビードコア
5 カーカス
6 ベルト
7 トレッド
8 インナーライナー層
9 空隙

Claims (2)

  1. 25℃における内部の圧力を絶対圧で150kPa以上900kPa以下に設定した安全タイヤ及びリム組立体の内部に充填する発泡性組成物であって、
    下記の樹脂(A)と下記の発泡剤(C)とを含有する略球形状の粒子からなる、安全タイヤ及びリム組立体内部充填用の発泡性組成物。

    (A)ポリビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル系重合体、アクリル系重合体および塩化ビニリデン系重合体から選ばれた少なくとも1種
    (C)炭素数2から8の直鎖状及び分岐状の脂肪族炭化水素およびそのフルオロ化物、炭素数2から8の脂環式炭化水素およびそのフルオロ化物、そして次の一般式(I):
    −O−R----(I)
    (式中のRおよびRは、それぞれ独立に炭素数が1から5の一価の炭化水素基であり、該炭化水素基の水素原子の一部をフッ素原子に置き換えても良い)にて表されるエーテル化合物から選ばれた少なくとも1種
  2. 請求項1において、下記の熱分解性発泡剤(B)をさらに含有する、安全タイヤ及びリム組立体内部充填用の発泡性組成物。

    (B)ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボンアミド、パラトルエンスルフォニルヒドラジンおよびその誘導体、そしてオキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジンから選ばれた少なくとも1種
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