JP2003025806A - 安全タイヤ及びリム組立体と発泡性組成物 - Google Patents

安全タイヤ及びリム組立体と発泡性組成物

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JP2003025806A
JP2003025806A JP2001237627A JP2001237627A JP2003025806A JP 2003025806 A JP2003025806 A JP 2003025806A JP 2001237627 A JP2001237627 A JP 2001237627A JP 2001237627 A JP2001237627 A JP 2001237627A JP 2003025806 A JP2003025806 A JP 2003025806A
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JP2001237627A
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Hiroyuki Teratani
裕之 寺谷
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Bridgestone Corp
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    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤ受傷前の走行における耐久性及び乗り
心地性を犠牲にすることなく、異物による外傷を受けた
後もタイヤ内圧の急激な低下を抑制するとともに、より
長い走行可能距離を実現する安全タイヤ及びリム組立体
を提供する。 【解決手段】 中空ドーナツ状のタイヤを適用リムに装
着し、該タイヤと適用リムとで区画されたタイヤの内部
に、樹脂による連続相と独立気泡とからなり、大気圧下
での平均嵩比重が0.3以下であり、大気圧下での体積
が該タイヤ内容積の0.2体積%以上である略球形状の
中空粒子の多数と、樹脂による連続相からなり、大気圧
下での体積が該タイヤ内容積の0.1体積%以上である
熱膨張性粒子とを配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特にタイヤが外
傷を受けていない通常の走行における耐久性及び乗り心
地性を犠牲にすることなく、外傷を受けた後のタイヤ内
圧の急激な低下を抑制するとともに、受傷後の走行可能
距離をより長いものとすることが可能な安全タイヤ及び
リム組立体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気入りタイヤ、例えば乗用車用タイヤ
においては、タイヤ内部に内圧(絶対圧、以下同様)2
50〜350kPa程度の下に空気を封じ込めて、タイ
ヤのカーカス及びベルト等のタイヤ骨格部に張力を発生
させ、この張力によって、タイヤへの入力に対してタイ
ヤの変形並びにその復元を可能としている。すなわち、
タイヤの内圧が所定の範囲に保持されることによって、
タイヤの骨格に一定の張力を発生させて、荷重支持機能
を付与するとともに、剛性を高めて、駆動、制動及び旋
回性能などの、車両の走行に必要な基本性能を付与して
いる。
【0003】ところで、この所定の内圧に保持されたタ
イヤが外傷を受けると、この外傷を介して空気が外部に
漏れ出してタイヤ内圧が大気圧まで減少する、いわゆる
パンク状態となるため、タイヤ骨格部に発生させていた
張力はほとんど失われることになる。すると、タイヤに
所定の内圧が付与されることによって得られる、荷重支
持機能や、駆動、制動及び旋回性能も失われる結果、そ
のタイヤを装着した車両は走行不能に陥るのである。
【0004】一般的に、パンクのほとんどは、釘、金属
片等の硬く鋭利な異物がタイヤに突き刺さることにより
発生し、その中でも特に一般ドライバーにとって危険な
状況は、タイヤに突き刺さった異物が走行中に抜け落ち
ることにより急激な内圧低下が発生した場合である。と
りわけ、受傷したタイヤが操舵輪(ほとんどの車両では
前輪)である場合、急激な左右バランス、前後バランス
の変化により、車両挙動が制御できない状態に陥ること
があり、大規模な事故へ繋がるおそれがある等、大変危
険な状況であることは言うまでもない。
【0005】そこで、パンク状態においても走行を可能
とする、安全タイヤについて多くの提案がなされてい
る。例えば、自動車用の空気入り安全タイヤ及びリム組
立体としては、二重壁構造を有するもの、タイヤ内に荷
重支持装置を配設したもの、タイヤサイド部を補強した
ものなど種々のタイプのものが提案されている。これら
の提案の内、実際に使用されている技術としては、タイ
ヤのサイドウォール部を中心にショルダー部からビ−ド
部にかけての内面に比較的硬質のゴムからなるサイド補
強層を設けたタイヤがあり、この種のタイヤは主にへん
平比が60%以下の、いわゆるランフラットタイヤとし
て適用されている。
【0006】しかし、サイド補強層を追加する手法は、
タイヤ重量を30〜40%も増加してタイヤの縦ばね定
数を上昇するため、転がり抵抗の大幅な悪化とパンク前
の通常走行時の乗り心地性低下をまねく不利がある。従
って、通常走行時の性能、燃費及び環境に悪い影響を与
えることから、未だ汎用性に乏しい技術である。
【0007】一方、タイヤ断面高さの高い、へん平比が
60%以上の空気入りタイヤにおいては、比較的高速か
つ長距離の走行によるサイドウォール部の発熱を避ける
ために、リムに中子などの内部支持体を固定してパンク
時の荷重を支持する構造とした、ランフラットタイヤが
主に適用されている。
【0008】しかし、パンク後のランフラット時にタイ
ヤと内部支持体との間で発生する、局所的な繰り返し応
力にタイヤが耐えることができずに、結果としてパンク
後の走行距離は100〜200km程度に限定されてい
た。また、内部支持体は衝撃耐久性の面から軽量化が難
しく、結果的にタイヤ、内部支持体、リムの総重量は従
来の空気入りタイヤに比して3割〜5割以上増加してし
まうため、パンク前の通常走行時の乗り心地性低下はも
ちろんのこと、車両の足回り部品であるブッシュ等の耐
久性を著しく損なう不利がある。加えて、内部支持体を
タイヤ内部に配置してからタイヤをリムに組み付ける作
業は、煩雑で長時間を要することも問題であった。この
点、リムの幅方向一端側と他端側とのリム径に差を設け
て、内部支持体を挿入し易くした工夫も提案されている
が、十分な効果は得られていない。
【0009】さらに、これら従来の安全タイヤは、通常
のアスファルト路面や、不整地路面等の摩擦係数がある
程度高い路面では、パンク後の走行能力をある程度発揮
できる。しかしながら、冬期の氷路や雪路に代表される
摩擦係数の低い路面では、パンクしたタイヤが駆動輪で
はなく遊輪であった場合、大きな欠点を露呈することと
なる。すなわち、パンク前の状態では、当然タイヤの撓
みが小さく、円に近い形状を保っているため、発進時に
駆動輪から発生する駆動力によって車両が動き始めたと
き、車両の動きに伴って遊輪が転動を始める。ところ
が、パンク後の状態では、タイヤの撓みが大きく、円形
状からは逸脱した形状となる。遊輪では、ホイールが自
ら転動できない、すなはち駆動力を出せない車輪である
ため、遊輪の転動は、車両の動きと路面の摩擦係数に依
存する事となる。よって摩擦係数の低い路面では、車両
が動き始めても、路面の摩擦係数が低いために、パンク
により大きく撓んで円形状から逸脱したタイヤは、接地
踏面内で大きな滑りを発生し、転動することなく引きず
られながら車両と共に移動することとなる。その理由
は、接地踏面内での接地圧力分布が、パンク前の比較的
均一な状態に比して、大きな撓み変形と共に極端に不均
一になるからである。このような状況は、発進時のみで
は無く、制動時にも発生する。よって、あらかじめ車両
に搭載された機能である摩擦係数の低い路面で安全な走
行を補完するための「駆動力調整機能(トラクションコ
ントロール)」や、制動時のタイヤロックを回避する「制
動力調整機能(アンチロックブレーキシステム)」など
が充分に発揮しないばかりか、誤作動を起こし、車両が
制御不能に陥る危険性をはらんでいるのである。特に、
前輪が遊輪かつ操舵輪であり、後輪が駆動輪である車両
においては、前輪がパンクすると操舵性が極端に低下
し、大変危険な状態に陥る事は言うまでもない。
【0010】なお、内部支持体をそなえるランフラット
タイヤのパンク後走行距離を延ばすには、骨格材を追加
してタイヤ構造をより重厚にすることが有効であるが、
骨格材を追加した分、通常使用時の転がり抵抗や乗り心
地性が悪化するため、この手法を採用することは現実的
ではない。
【0011】以上に示した従来技術は、タイヤ受傷によ
る内圧低下後の走行能力に言及しているものの、上述し
たような、突き刺さった異物が走行中に抜け落ちること
による、急激な内圧低下の状況に対応できるものではな
く、パンクに対する危険回避対策が充分であるとはいえ
ない。
【0012】一方、タイヤ内面に予め流動性をもつシー
ラント材を配置し、タイヤ内の圧力を活用して、受傷後
の傷穴を瞬時に封止する技術も種々提案されているが、
タイヤ重量の増加をまねく不利がある。すなわち、シー
ラント材による傷穴の封止能力は、タイヤ内面に設ける
シーラント材層の厚みに依存し、例えば直径3mm程度
の釘による傷穴を封止するには、3〜5mm程度のシー
ラント材層の厚みが必要となる。よって、一般的な乗用
車用タイヤの場合、シーラント材を配置することで重量
が1500g〜2500gも増加してしまい、パンク前
の通常走行時の転がり抵抗や乗り心地性低下はもちろん
のこと、車両の足回り部品であるブッシュ等の耐久性を
著しく損なうことにもなる。また、シーラント材を配置
したタイヤは、重量均一性に乏しく、通常走行時の転が
り抵抗や乗り心地性低下の主たる要因となる。
【0013】さらに、タイヤ使用中に釘等の異物が突き
刺さった場合、釘等の異物は必ずしもすぐに抜け落ちる
とは限らず、タイヤ内に貫通した状態で留まることがあ
る。このような状態では、タイヤの内圧はすぐに低下す
るわけではなく、その後の走行と共に釘等の異物がタイ
ヤ内部で刺さったまま揉まれるようにして入力を受ける
ため、釘等の異物とタイヤとの接触面にて擦れ合いが生
じる。この擦れ合いによって、ある程度接触面が摩耗す
ると、該接触面に隙間ができてしまい、ある時を境に突
然、釘等の異物が脱離すると共に、一気に内圧が低下し
走行不能となる。従来のシーラント材を配置したタイヤ
では、上記のような残存異物の入力履歴により引き起こ
される突然の異物離脱と内圧低下に充分対応できず、満
足のいくものではなかった。
【0014】また、タイヤとこれに組付けるリムとの組
立体の内部空洞へ独立気泡を有する発泡体を充填したタ
イヤが、例えば特開平6−127207号公報、特開平
6−183226号公報、特開平7−186610号公
報及び特開平8−332805号公報などに記載されて
いる。これらに提案されたタイヤは、主に農耕用タイ
ヤ、ラリー用タイヤ、二輪車用タイヤ及び自転車タイヤ
など特殊な、または小型のタイヤに限定されるものであ
る。従って、乗用車用タイヤやトラック及びバス用タイ
ヤなど、とりわけ転がり抵抗や乗り心地性を重視するタ
イヤへの適用は未知数であった。そしていずれの発泡体
も発泡倍率が低いために、気泡を有する発泡体のわりに
は重量が大きく、振動乗り心地性や燃費の悪化を避けら
れない上、その独立気泡内部は大気圧であるため、従来
タイヤの高圧空気の代替とするには機能的に不十分であ
った。
【0015】さらに、特許第2987076号公報に
は、発泡体充填材を内周部に挿入したパンクレスタイヤ
が開示されているが、気泡内圧が大気圧に極めて近いこ
とによる不利に加え、発泡体がウレタン系であるため
に、ウレタン基の分子間水素結合に起因するエネルギー
ロスが大きく、自己発熱性が高い。よって、ウレタン発
泡体をタイヤ内に充填した場合、タイヤ転動時のくり返
し変形により、発泡体が発熱し大幅に耐久性が低下す
る。また、気泡を独立して形成するのが難しい素材を用
いているため、気泡が連通しやすくて気体を保持するこ
とが難しく、所望のタイヤ内圧(荷重支持能力又はたわ
み抑制能力、以下同様)を得られない不利がある。
【0016】さらにまた、特開昭48−47002号公
報には、独立気泡を主体とする多気泡体の外周をゴムや
合成樹脂等の厚さ0.5〜3mmの外包皮膜で一体的に
包被密封した膨張圧力気泡体の多数をタイヤ内に充填
し、該タイヤを規定内圧に保持した、パンクレスタイヤ
が提案されている。この技術は、発泡体の気泡内気圧を
常圧より高くするために、膨張圧力気泡体となる独立気
泡体形成配合原料中の発泡剤配合量をタイヤ内容積に対
して、少なくとも同等以上の発生ガスが発生する発泡剤
配合量に設定しており、これによって通常の少なくとも
空気入りタイヤと同様の性能を目指している。
【0017】上記技術では、膨張圧力気泡体中の気泡内
ガスの散逸を防ぐために、外包皮膜で一体的に包被密封
しているが、この外包皮膜の材料として例示されている
ものは、自動車用チューブまたは該チューブ形成用配合
物のような材料のみである。つまり、タイヤチューブ等
に用いられる、窒素ガス透過性の低いブチルラバーを主
体とした軟質弾性外包皮膜にて包被密封を施し、これら
の多数をタイヤ内に充填している。製法としては、軟質
弾性外包皮膜として未加硫のタイヤチューブを、膨張圧
力気泡体として未加硫の独立気泡体形成配合原料を用
い、これらの多数をタイヤ/リム組立て体の内部に配置
後、加熱により発泡させ、発泡体充填タイヤを得てい
る。発泡体の膨張によるタイヤ内部の常圧空気は、リム
に開けられた排気小孔から自然排気される。
【0018】ここで、乗用車用タイヤの内圧は、一般的
に常温における絶対圧で250〜350KPa程度に設
定されるため、上記の発泡体充填タイヤを製造するに
は、その加硫成形の加熱時(140℃程度)の状態にお
いて、上記内圧の約1.5倍程度の圧力になっているも
のと、気体の状態方程式から推定される。ところが、こ
の程度の圧力レベルでは、加硫圧力不足をまねいてブロ
ーンが発生するのを避けることは出来ない。このブロー
ン現象を回避するためには、発泡剤配合量を大幅に増加
して発泡による発生圧力を高めたり、加熱温度を高める
必要がある。しかしながら、発泡剤配合量を増加する手
法は、発泡剤配合量の増加により常温時の内圧が400
KPaを大きく超えてしまうため、従来の空気入りタイ
ヤの代替品とするのは困難であった。また、加熱温度を
高める手法は、熱老化によるタイヤのダメージが大きく
なってタイヤの耐久性を大幅に悪化させるため、長期使
用における耐久性に問題が生じる。一方、タイヤ/リム
組立て体の内部には、軟質弾性外包皮膜に包まれた膨張
圧力気泡体が多数配置されているが、上記ブローンが発
生した軟質弾性外包皮膜同士の摩擦、タイヤ内面及びリ
ム内面との摩擦等、耐久性面での問題が大きい。以上か
ら上記の問題は、膨張圧力気泡体の形状が一体的なドー
ナツ形状をとるのとは異なり、分割された多数の膨張圧
力気泡体を配置することに起因する大きな欠点とも言え
る。また、リムに開けられた排気小孔は、膨張圧力気泡
体の膨張によるタイヤ内部の常圧空気を自然排気するた
めには有効であるものの、膨張圧力気泡体中の気泡内ガ
スの散逸経路となってしまうため、長期間の使用に耐え
うるものではない。
【0019】さらに、軟質弾性外包皮膜として、タイヤ
チューブ等の、窒素ガス透過性が小さいブチルラバーを
主体とした配合組成物を用いているが、ブチルラバーは
加硫反応速度が極めて遅いために、反応を完結させるた
めには、140℃程度の温度では多大なる加熱時間を必
要とする。このことは、軟質弾性外包皮膜の架橋密度不
足を意味し、軟質弾性外包皮膜の剥離発生の一要因(詳
しくは後述する)になることはいうまでもない。また、
加熱時間の延長は、前述した熱老化によるタイヤのダメ
ージを更に大きくするため、耐久性の低下を避けられ
ず、得策とはいえない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
特にタイヤ受傷前の走行における耐久性及び乗り心地性
を犠牲にすることなく、タイヤ受傷後のタイヤ内圧の急
激な低下を抑制するとともに、受傷後の走行可能距離を
より長いものとすることが可能な安全タイヤ及びリム組
立体について提供することを目的とする。
【0021】また、この発明の別の目的は、上記安全タ
イヤ及びリム組立体内側に配置する中空粒子及び熱膨張
性粒子の素材となる発泡性樹脂組成物について提供する
ことにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】発明者らは、釘等の異物
がタイヤに突き刺さりそのまま残存した場合、残存した
異物がタイヤとの接触面にて擦れ合い、ある程度接触面
が摩耗して接触面に隙間ができることによって、突然異
物がタイヤから脱離し一気にタイヤ内圧が低下するとい
った、ドライバーにとって大変危険かつ不測の事態をい
かに抑制するか、について鋭意検討した。また、通常内
圧使用時の性能を犠牲にしないために、タイヤの重量増
をまねかないことを前提条件として、種々検討した。そ
の結果、略球形状の中空粒子の多数と熱膨張性粒子とを
組み合わせてタイヤ内に配置することにより、極めて優
れたセルフシール効果を発現させることに成功した。
【0023】すなわち、この発明の要旨構成は、次のと
おりである。 (1)中空ドーナツ状のタイヤを適用リムに装着し、該
タイヤと適用リムとで区画されたタイヤの内部に、樹脂
による連続相と独立気泡とからなり、大気圧下での平均
嵩比重が0.3以下、かつ大気圧下での体積が該タイヤ
内容積の0.2体積%以上である略球形状の中空粒子の
多数と、樹脂による連続相からなり、大気圧下での体積
が該タイヤ内容積の0.1体積%以上である熱膨張性粒
子とを配置したことを特徴とする安全タイヤ及びリム組
立体。
【0024】(2)上記(1)において、タイヤ及びリ
ム組立て体の内部に配置した中空粒子の大気圧下での体
積が、タイヤ内容積の0.5体積%以上であることを特
徴とする安全タイヤ及びリム組立体。
【0025】(3)上記(1)または(2)において、
タイヤ及びリム組立て体の内部に配置した中空粒子の大
気圧下での体積が、タイヤ内容積の1.0体積%以上で
あることを特徴とする安全タイヤ及びリム組立体。
【0026】(4)上記(1)ないし(3)のいずれか
において、タイヤ及びリム組立て体の内部に配置した中
空粒子の大気圧下での体積が、タイヤ内容積の5.0体
積%以上であるであることを特徴とする安全タイヤ及び
リム組立体。
【0027】(5)上記(1)ないし(4)のいずれか
において、中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続相
が、ポリビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル系重
合体、アクリル系重合体及び塩化ビニリデン系重合体の
いずれか少なくとも1種から成ることを特徴とする安全
タイヤ及びリム組立体。
【0028】(6)上記(1)ないし(5)のいずれか
において、中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続相
がアクリロニトリル系重合体から成り、該アクリロニト
リル系重合体は、アクリロニトリル重合体、アクリロニ
トリル/メタアクリロニトリル共重合体、アクリロニト
リル/メチルメタクリレート共重合体及びアクリロニト
リル/メタアクリロニトリル/メチルメタクリレート3
元共重合体から選ばれた少なくとも1種であることを特
徴とする安全タイヤ及びリム組立体。
【0029】(7)上記(1)ないし(5)のいずれか
において、中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続相
がアクリル系重合体から成り、該アクリル系重合体は、
メチルメタクリレート樹脂、メチルメタクリレート/ア
クリロニトリル共重合体、メチルメタクリレート/メタ
アクリロニトリル共重合体及びメチルメタクリレート/
アクリロニトリル/メタアクリロニトリル3元共重合体
から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする安
全タイヤ及びリム組立体。
【0030】(8)上記(1)ないし(5)のいずれか
において、中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続相
が塩化ビニリデン系重合体から成り、該塩化ビニリデン
系重合体は、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合
体、塩化ビニリデン/メチルメタクリレート共重合体、
塩化ビニリデン/メタアクリロニトリル共重合体、塩化
ビニリデン/アクリロニトリル/メタアクリロニトリル
共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メチル
メタクリレート共重合体、塩化ビニリデン/メタアクリ
ロニトリル/メチルメタクリレート共重合体及び塩化ビ
ニリデン/アクリロニトリル/メタアクリロニトリル/
メチルメタクリレート共重合体から選ばれた少なくとも
1種であることを特徴とする安全タイヤ及びリム組立
体。
【0031】(9)上記(1)ないし(8)のいずれか
において、中空粒子及び/または熱膨張性粒子の内部
に、窒素、空気、炭素数3から8の直鎖状及び分岐状の
脂肪族炭化水素及びそのフルオロ化物、及び炭素数3か
ら8の脂環式炭化水素及びそのフルオロ化物からなる群
の中から選ばれた少なくとも1種を、気体または液体の
状態で有することを特徴とする安全タイヤ及びリム組立
体。
【0032】(10)上記(1)ないし(9)のいずれ
かにおいて、中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続
相は、30℃におけるガス透過係数が300×10-12
(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下であること
を特徴とする安全タイヤ及びリム組立体。
【0033】(11)上記(1)ないし(10)のいず
れかにおいて、中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連
続相は、30℃におけるガス透過係数が20×10
-12(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下であること
を特徴とする安全タイヤ及びリム組立体。
【0034】(12)上記(1)ないし(11)のいず
れかにおいて、中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連
続相は、30℃におけるガス透過係数が2×10
-12(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下であるこ
とを特徴とする安全タイヤ及びリム組立体。
【0035】(13)ポリビニルアルコール樹脂、アク
リロニトリル系重合体、アクリル系重合体及び塩化ビニ
リデン系重合体から選ばれた少なくとも1種の樹脂と、
ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボン
アミド、パラトルエンスルフォニルヒドラジン及びその
誘導体、そしてオキシビスベンゼンスルフォニルヒドラ
ジンから選ばれた少なくとも1種の発泡剤とを含有する
発泡性組成物。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、この発明に従う安全タイ
ヤ及びリム組立体について、その幅方向断面を示す図1
に基づいて説明する。すなわち、図示の安全タイヤ及び
リム組立体は、タイヤ1を適用リム2に装着し、該タイ
ヤ1と適用リム2とで区画されたタイヤ1の内部に、樹
脂による連続相と独立気泡とからなる略球形状の中空粒
子3の多数と、樹脂による連続相からなる熱膨張性粒子
4を配置して成る。なお、タイヤ1は、各種自動車用タ
イヤ、例えば乗用車用タイヤなどの一般に従うものであ
れば、特に構造を限定する必要はない。例えば、図示の
タイヤは一般的な自動車用タイヤであり、1対のビード
コア5間でトロイド状に延びるカーカス6のクラウン部
に、その半径方向外側へ順にベルト7及びトレッド8を
配置して成る。なお、図において、符号9はインナーラ
イナー層であり、符号10は空気または窒素ガス等の圧
力をもつ気体である。
【0037】上記中空粒子3は、略球形状の樹脂による
連続相で囲まれ、外部と連通せずに密閉された独立気泡
を内包する粒子であり、独立気泡の数は単数であっても
よいし、複数であってもよい。この中空粒子は、該独立
気泡を密閉状態で内包する樹脂製の殻を有する。ここ
に、上記樹脂による連続相とは、この樹脂製の殻を構成
する成分組成上の連続相を指すものである。すなわち、
中空粒子3は、例えば径が10μm〜500μm程度の
中空体であり、特に大気圧下での平均嵩比重0.3以
下、かつ大気圧下での体積が該タイヤ内容積の0.2体
積%以上の中空粒子3の多数個をタイヤ1の内部に配置
することが肝要である。かくして内部に多数個の中空粒
子3が配置されたタイヤ及びリム組立体は、該中空粒子
が極めて低比重であるために、中空粒子が占める体積の
わりには重量増加分がわずかであり、また走行によるタ
イヤの繰り返し変形に対し、該中空粒子が何ら剛性的関
わりを持たないために、通常内圧走行での転がり抵抗及
び乗り心地性等を犠牲にすることはない。
【0038】その一方、上記中空粒子3の多数個と熱膨
張性粒子4の多数個とを、タイヤ1の内部に配置したタ
イヤ及びリム組立体にあっては、該タイヤに異物が刺さ
る等で受傷し、その後異物がタイヤ内に残存したまま走
行することによって、異物及びタイヤ間の接触面にて大
きな繰返し摩擦が発生し、受傷部周囲が局所的に発熱し
た場合、熱膨張性粒子4が極めて有効に作用する。すな
わち、この局所的な発熱を受けて熱膨張性粒子4が発泡
し熱膨張する結果、熱膨張性粒子4の占有領域が大幅に
体積増加するため、上記接触面の摩擦による新たな隙間
をも埋め尽くし、該接触面間の隙間を熱膨張により新た
に発生した圧力によって封止することとなる。よって、
その後異物が抜け落ちて傷穴が露出しても、熱膨張性粒
子がない場合に比べて、熱膨張性粒子の熱膨張により増
加した圧力により、傷穴周囲の中空粒子が圧縮された状
態で傷穴を完全に埋め尽くすため、中空粒子や熱膨張し
た粒子の圧縮反力により、確実に異物脱離後の傷穴を封
止出来る。そのため、従来は不可避であった突然の内圧
低下を避けることができ、必要最低限のタイヤ内圧を一
定時間確保でき、必要最低限の走行が保証されるのであ
る。
【0039】上記の状態は、粒子が直接的に荷重を負担
することで走行に必要な最低限のタイヤ内圧を与えてい
る状態である。この状態でのタイヤの撓みは比較的小さ
く、上記した従来の安全タイヤに比して円形状を保つ事
ができ、よって接地踏面内の接地圧力分布が比較的均一
な状態を保つ事ができるために、例えばスタッドレスタ
イヤなどの冬期路面走行を主体としたタイヤに、この発
明の粒子を充填することで、タイヤ受傷後にあってもス
タッドレスタイヤのもつ基本的な性能を低下させる事は
ない。すなわち、氷雪路等での摩擦係数の低い路面にあ
っても、駆動性、制動性、旋回性などの操縦性能を悪化
させることが少なく、走行不能に陥る事はない。
【0040】ここで、上記のタイヤ受傷後の低内圧走行
を有利に行うためには、大気圧下での平均嵩比重が0.
3以下の中空粒子をタイヤ内部に充填する必要がある。
なぜなら、大気圧下での平均嵩比重が0.3をこえる中
空粒子は、粒子外径の割に内径の小さい、いわゆるシェ
ル(外殻)厚さの厚い粒子となり、かような粒子は弾力
性に乏しいため、タイヤ内部において通常内圧下での圧
縮程度が小さくなる。すると、受傷直後にタイヤ内面の
傷穴内部に中空粒子が入り込んでも、内圧低下分に相当
する回復の程度が小さいため、受傷部の封止能力が低下
してしまう。
【0041】これに対して、大気圧下での平均嵩比重が
0.3以下の中空粒子は、同0.3をこえる粒子に比し
て、弾力性に富み、通常内圧下で大きく圧縮された状態
になっている。従って、受傷直後にタイヤ内面の傷穴内
部に中空粒子が入り込んだとき、いままで大きく圧縮さ
れていた該中空粒子は内圧低下分に相当する分だけの回
復反力を発生して膨張するため、より確実に受傷部を封
止することができるのである。なお、大気圧下での平均
嵩比重は、例えば、大気圧下にて既知体積であるものの
重量を測定することにより算出することができる。この
発明では、大気圧下でメスシリンダーに中空粒子を量り
とり、超音波水浴中にて振動を与え、粒子間のパッキン
グが安定した状態で、粒子体積と粒子重量を測定するこ
とによって、大気圧下での平均嵩比重を算出した。
【0042】さらに、上記のタイヤ受傷後の低内圧走行
を有利に行うため、大気圧下での体積が該タイヤ内容積
の0.2体積%以上の中空粒子3をタイヤ内部に充填す
る必要がある。すなわち、タイヤが通常内圧下で走行し
ている時、中空粒子3はタイヤの回転による遠心力で、
タイヤ内表面に押し付けられ、ある厚さを持った層状に
配置された状態となっている。しかも、該遠心力の大き
さは、タイヤ中心からの距離(タイヤ半径方向に相当)
に依存するため、該距離の短いサイド部内面よりも、該
距離のもっとも長いトレッド中心の内面が、もっとも大
きな遠心力を受ける部位と言える。通常走行により、タ
イヤが鋭利な異物等を踏むことで受傷する位置は、タイ
ヤの幅方向において、一方のショルダー部内面から他方
のショルダー部内面までのトレッド内面全般にわたる
為、少なくとも回転中のタイヤ内面において、上記トレ
ッド内面全般にわたり中空粒子3が層状に配置されるこ
とが理想となる。一方、中空粒子3は転動時の接地部内
面では、タイヤが撓むことにより該距離が撓んだ分だけ
短くなる結果、遠心力の大きさが変化して中空粒子3の
上記層状の配置が乱され、中空粒子3の一部はタイヤ転
動中、常に移動していることになる。よって、タイヤが
異物による受傷をした以降の内圧低下過程において、走
行可能なうちに中空粒子による受傷部の封止を達成する
に必要な中空粒子の体積量を検討したところ、タイヤ内
容積に対して0.2体積%以上が必要であるという知見
を得たのである。
【0043】なお、この発明での中空粒子3の体積は、
大気圧下での粒子間の空隙を含む体積である。すなわ
ち、 中空粒子の使用体積量=中空粒子の殻の体積+中空粒子
内の空隙体積+中空粒子間の空隙体積 なお、中空粒子内の空隙体積=独立気泡体積である。そ
こで、この発明では、大気圧下でメスシリンダーに中空
粒子を量りとり、超音波水浴中にて振動を与え、粒子間
のパッキングが安定した状態で、粒子体積を測定するこ
ととした。また、タイヤ内容積は、タイヤとリムとによ
って閉ざされた容積にて定義される。よって、タイヤに
リムを組み付けた後、その内部に水等の比重が既知な非
圧縮性流体を充填し、その重量増加分からタイヤ内容積
を求める事とした。
【0044】さらに、大気圧下での体積が該タイヤ内容
積の0.1体積%以上の熱膨張性粒子4をタイヤ内部に
充填する必要がある。すなわち、前記中空粒子3がタイ
ヤ内で受ける遠心力の変動による配置の乱れと移動は、
熱膨張性粒子4においても同様に発生している。そこ
で、タイヤが異物による受傷をした以降の内圧低下過程
において、走行可能なうちに中空粒子3による受傷部の
封止を達成するに必要な0.2体積%での封止効果を前
提とし、熱膨張性粒子4をさらに加える事によって、封
止効果をより高めるに必要な熱膨張性粒子の量を検討し
たところ、タイヤ内容積に対して0.1体積%以上が必
要であるという知見を得た。
【0045】ここで、熱膨張性粒子は、100℃以上に
て発泡を開始するものであることが好ましい。すなわ
ち、通常の内圧充填したタイヤは、環境条件にもよる
が、内部温度が100℃を超えることは極めて少ない一
方、例えば−20℃の環境下であっても、釘等の異物が
突き刺さった状態で走行すると、残存する異物の周囲の
温度は、局部的に100℃以上に上昇する。従って、い
かなる環境条件下でも、局部的な発熱に対してのみ確実
に発泡させるに適正な温度設定を考慮すると、発泡開始
温度を100℃以上とすることが推奨される。
【0046】加えて、熱膨張性粒子の粒径は、発泡によ
る膨張前の状態で1〜200μm程度が好ましい。なぜ
なら、1μm未満では、いくら発泡しても体積膨張効果
の観点から効果が小さく、一方200μmを越えると、
異物とタイヤの接触面に入り込みにくくなる為である。
また、熱膨張性粒子の発泡による体積膨張能力は、前述
した適性発泡開始温度下にて5倍以上の体積膨張能力を
持っていることが好ましい。なぜなら、発泡能力が5倍
を下回ると、異物とタイヤの接触面内で発泡したとき、
接触面間の隙間を封止する力(直接的に異物表面やタイ
ヤ接触面を押す力)が不足し、充分な封止効果を得る事
が出来なくなるからである。
【0047】以上の効果は、タイヤの内側に所定の嵩比
重の中空粒子と熱膨張性粒子を配置することにより得ら
れるから、タイヤ構造自体を規制する必要はなく、汎用
のタイヤ、そして汎用のリムを活用して、新たに安全タ
イヤ及びリム組立体を提供できる。
【0048】ここで、タイヤの内部に上記平均嵩比重の
中空粒子と熱膨張性粒子とを配置した上で、該タイヤの
内部の25℃における圧力を絶対圧で200kPa以上
900kPa以下に設定することが好ましい。すなわ
ち、200kPa未満では、タイヤ内部の中空粒子周囲
の空隙気圧が小さくなって、いわゆる空気入りタイヤと
しての基本性能が乏しくなり、またタイヤ受傷後におい
て、内圧が低いと、中空粒子による受傷部の封止機能が
活用できない、おそれがある。一方、900kPaを超
えると、中空粒子の一部は圧縮により完全につぶれた状
態となり、この時点で中空粒子の一部は破壊してしま
う。よって、タイヤ受傷によりタイヤ内圧が低下したと
き、瞬時に受傷部を封止する機能を保証できなくなる可
能性がある。
【0049】ここで、この発明に従ってタイヤ内部に粒
子3の多数を配置するに当り、さらにタイヤ内部に粒子
の連続層を実質的に膨潤しない液体を加えることが肝要
である。この液体の追加により、タイヤが損傷した際の
タイヤ受傷部の封止機能を一層高めて、タイヤ受傷後の
走行距離をさらに延ばすことが可能である。すなわち、
粒子は略球形状であるために流動性が高く、よってタイ
ヤのバルブ等の内径の小さい導入口からタイヤおよびリ
ム組立体内部に、容易に充填することができる。その一
方、タイヤが受傷したときは、該受傷部からタイヤの外
側へ粒子が吹き出ようとして受傷部内面に集まることに
なる。しかしながら、受傷部内面からタイヤ外周面まで
の受傷経路は、直線ではなく複雑に入り組んだ形状を呈
するため、タイヤ内面傷口から入り込んだ粒子は該経路
の途上で行く手を阻まれる結果、多数の粒子が受傷部内
面に圧縮状態で集合することになり、受傷部が粒子によ
って封止される。その際、タイヤ内部に粒子と共に液体
を添加しておくと、粒子表面と該液体との親和性および
該液体の粘度に基づき、数個から数千個に及ぶ粒子を集
合させることができるために、タイヤ受傷時には粒子の
集合体で受傷部を瞬時に埋めることが可能になる。
【0050】さらに、混合する液体は、粒子に比べて明
らかに比重が大きいために、通常の走行下では、タイヤ
転動に伴う遠心力によりタイヤトレッド部の内面に多く
分布することとなる。このことは、通常走行時よりタイ
ヤトレッド部の内面近傍に比較的大きな集合体となった
粒子が数多く存在していることを示す。よって、タイヤ
が異物等を踏むことで受傷した場合、比較的多量の液体
を介して集合体となった粒子の多くが、いち早く受傷部
を封止することになり、極めて有効である。
【0051】なお、液体を混合した粒子充填タイヤを得
るには、製造上、以下の留意点がある。すなわち、タイ
ヤに充填する際は、粒子は流動性の高い状態、言い換え
れば液体と混合する前の乾いた状態で充填することが重
要である。粒子は、前述のように、液体と混合すること
で集合体を形成する。よって、液体と混合した粒子は、
極めて流動性が低くなりタイヤへの充填が困難になるの
である。よって、混合する液体は、充填前のタイヤ内面
やリム内面に塗布する方法や、粒子を充填した後のタイ
ヤおよびリム組立体内部に液体を注入する方法が効率的
かつ確実である。
【0052】ここに用いる液体としては、上述のように
特に粒子の連続相を膨潤したり、化学反応を引き起こさ
ないこと、好ましくはインナーライナー層に対しても膨
潤や化学反応を生じないこと、さらに走行時の発熱等に
対して安定であること、などの性能が求められる。例え
ば、シリコンオイルや、エチレングリコール及びプロピ
レングリコールに代表される、脂肪族多価アルコールな
どを挙げることができる。
【0053】また、タイヤの受傷後の低内圧状態におい
て、上記中空粒子及び熱膨張性粒子による確実な傷穴封
止を発現かつ維持するには、中空粒子の独立気泡内に所
定圧力で封入された気体が中空粒子外部へ漏れ出ないこ
と、また発泡により体積膨張した熱膨張性粒子が、発泡
にて発生した気体を外部に逃がさない構造になっている
ことがそれぞれ重要である。換言すると、該中空粒子や
該熱膨張性粒子を構成する外殻が、気体を透過し難い性
質を有する連続相であることが肝要である。すなわち、
該中空粒子や該熱膨張性粒子の外殻となる連続相は、ガ
ス透過性の低い材質によること、具体的には、ポリビニ
ルアルコール樹脂、アクリロニトリル系共重合体、アク
リル系共重合体、塩化ビニリデン系共重合体、アクリロ
ニトリル/スチレン樹脂(AS)、ポリエチレン樹脂
(PE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエステル
樹脂(PET)及びポリスチレン/ポリエチレン共重合
体(PS/PE)のいずれか少なくとも1種から成るこ
とが、肝要である。
【0054】とりわけ、中空粒子や熱膨張性粒子の外殻
となる連続相には、ポリビニルアルコール樹脂、アクリ
ロニトリル系重合体、アクリル系重合体及び塩化ビニリ
デン系重合体のいずれかを適用することが好ましい。さ
らに、アクリロニトリル系重合体としては、アクリロニ
トリル重合体、アクリロニトリル/メタアクリロニトリ
ル共重合体、アクリロニトリル/メチルメタクリレート
共重合体及びアクリロニトリル/メタアクリロニトリル
/メチルメタクリレート3元共重合体から選ばれた少な
くとも1種、アクリル系重合体としては、メチルメタク
リレート樹脂(MMA)、メチルメタクリレート/アク
リロニトリル共重合体(MMA/AN)、メチルメタク
リレート/メタアクリロニトリル共重合体(MMA/M
AN)及びメチルメタクリレート/アクリロニトリル/
メタアクリロニトリル3元共重合体(MMA/AN/M
AN)から選ばれた少なくとも1種、そして塩化ビニリ
デン系重合体としては、塩化ビニリデン/アクリロニト
リル共重合体、塩化ビニリデン/メチルメタクリレート
共重合体、塩化ビニリデン/メタアクリロニトリル共重
合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メタアクリ
ロニトリル共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリ
ル/メチルメタクリレート共重合体、塩化ビニリデン/
メタアクリロニトリル/メチルメタクリレート共重合
体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メタアクリロ
ニトリル/メチルメタクリレート共重合体から選ばれた
少なくとも1種がそれぞれ有利に適合する。これらの材
料は、いずれもガス透過係数が小さくて気体の透過性が
低いために、独立気泡内の気体が外部に漏れることはな
く、独立気泡内の気圧を保持することができる。
【0055】さらに、中空粒子及び熱膨張性粒子の外殻
となる連続相は、30℃におけるガス透過係数が300
×10-12 (cc・cm/cm2 ・s・cmHg)以
下、好ましくは30℃におけるガス透過係数が20×1
-12(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下、さら
に好ましくは30℃におけるガス透過係数が2×10-1
2(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下であること
が、推奨される。なぜなら、通常の空気入りタイヤにお
けるインナーライナー層のガス透過係数は300×10
-12(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下のレベル
にあって十分な内圧保持機能を有している実績を鑑み、
中空粒子及び熱膨張性粒子の外殻となる連続相について
も、30℃におけるガス透過係数を300×10
-12(cc・cm/cm2 ・s・cmHg)以下とし
た。ただし、このガス透過係数のレベルでは、3〜6カ
月に1度程度の内圧補充が必要であるから、そのメンテ
ナンス性の点からも、20×10-12 (cc・cm/c
2 ・s・cmHg)以下、さらに好ましくは2×10
-12(cc・cm/cm2・s・cmHg)以下とするこ
とが推奨される。
【0056】また、中空粒子、そして熱膨張性粒子の発
泡による熱膨張後、の独立気泡を構成する気体として
は、窒素、空気、炭素数3から8の直鎖状及び分岐状の
脂肪族炭化水素及びそのフルオロ化物、及び炭素数3か
ら8の脂環式炭化水素及びそのフルオロ化物からなる群
の中から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。また、
タイヤ内に充填する気体は、空気でも良いが、上記中空
粒子や熱膨張性粒子中の気体がフルオロ化物でない場合
には、安全性の面から酸素を含まない気体、たとえば窒
素や不活性ガス等が好ましい。
【0057】尚、独立気泡を有する中空粒子とする方法
は特に限定されないが、発泡剤を用いることが好まし
い。この発泡剤としては、熱分解によって気体を発生す
る熱分解性発泡剤のほか、高圧圧縮ガス及び液化ガスな
どを挙げることができる。特に、熱分解性発泡剤には窒
素を発生させる特徴のあるものが多く、その反応を適宜
制御することによって得た中空粒子の気泡ガスや熱膨張
性粒子内での発泡ガスは気泡内に窒素を有するものとな
る。
【0058】さらに、中空粒子を形成する樹脂連続相重
合の際、、高圧下でプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、シクロプロパン、シクロブ
タン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタ
ンおよびシクロオクタン等を液化させ、反応溶媒中に分
散させつつ、乳化重合させる手法もあり、これによりプ
ロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタ
ン、シクロヘキサン、シクロヘプタンおよびシクロオク
タン等のガス成分を液体状態で上記樹脂連続相にて封じ
込めた発泡性の樹脂粒子を得ることができる。前記中空
粒子は、上記発泡性の樹脂粒子を予め加熱発泡させるこ
とで得られ、これをもってタイヤ内に充填しても良い
し、タイヤ内で加熱発泡させても良い。また、熱膨張性
粒子として適用する場合は、発泡性の樹脂粒子を加熱発
泡前の状態でタイヤ内に配置することとなる。
【0059】また、前記発泡性樹脂粒子をタイヤ内にて
加熱発泡させる場合には、あらかじめ前記発泡性樹脂粒
子の表面に、界面活性剤、油剤等の表面コーティングを
施したものをタイヤ内に配置し加熱発泡することによ
り、目的のタイヤを得ることができる。この場合、熱膨
張性粒子は、上記加熱後のタイヤを冷却してから添加す
ると良い。更に、前記液化ガスを封じ込めた樹脂粒子を
あらかじめ加熱発泡させ、略球形状の中空粒子とし、こ
れをタイヤ内に配置する場合には、熱膨張性粒子を上記
中空粒子とブレンドする方法を選択できる。
【0060】一方、タイヤは、その内周面にインナーラ
イナー層を有するのが通例であるが、該インナーライナ
ー層が、融点170〜230℃のナイロン樹脂と、イソ
ブチレンパラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物を
含むエラストマー成分をゲル化率50〜95体積%に動
的加硫した熱可塑性エラストマー組成物とからなること
が、好ましい。なぜなら、従来のブチルゴムを主体とす
るインナーライナー層と異なり、ナイロン樹脂を連続相
とすることによって、ガス透過性が極めて低くなる結
果、インナーライナー層の機能を強化できるからであ
る。一方、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の
ハロゲン化物を含むエラストマー成分をゲル化率50〜
95体積%に動的加硫した熱可塑性エラストマー組成物
とすることによって、柔軟性に富み、かつ耐熱性及び耐
久性に優れたインナーライナー層が得られる。そして、
以上の特徴をインナーライナー層が有することにより、
中空粒子の独立気泡内の気体が気泡内に止まり続けるこ
とを容易とする環境を創出できるのである。
【0061】なお、ゲル化率とは、2軸混練り後のペレ
ット化した配合物をウォーターバス中で8時間アセトン
にてソックスレー抽出し、その残渣をさらに8時間n−
ヘキサンにてソックスレー抽出することによって、未加
硫のエラストマー成分を溶媒で抽出し、アセトン及びn
−ヘキサン抽出物の溶媒乾燥後重量を測定し、下記の式
にて算出した値である。 記 ゲル化率(体積%)=〔全配合物の重量−{(アセトン
抽出量+n−ヘキサン抽出量)−ステアリン酸量}〕/
全配合物の重量×100
【0062】さらに、インナーライナー層は、30℃に
おけるガス透過係数が20×10-1 2 (cc・cm/c
2・s・cmHg)以下であることが好ましい。なぜ
なら、中空粒子から何らかの理由により気泡内のガスが
漏出するような場合にあっても、インナーライナー層の
ガス透過性が十分に低ければ、中空粒子中の気泡内のガ
スがタイヤの外側に漏れ出ることは少なくなり、タイヤ
の内圧を保持するのに有利であるからである。つまり、
インナーライナー層のガス透過性は、そのタイヤの圧力
容器としての圧力保持性を直接的に決定する要因となる
のである。勿論、中空粒子を形成する連続相のガス透過
性が低いことが基本であり、その上でインナーライナー
層にガス透過性の低いものを用いることが理想的であ
る。
【0063】
【実施例】図1に示した構造のタイヤに、表1及び2に
示す種々の仕様の中空粒子を同表に示すように適用し、
サイズ5J×13のリムに組み込みサイズ175/70
R13の乗用車用安全タイヤ及びリム組立体及びサイズ
750×22.5のリムに組み込みサイズ11R22.
5のトラック、バス用安全タイヤ及びリム組立体を試作
した。ここで、タイヤ1は、当該タイヤ種及びサイズの
一般的構造に従うものである。なお、表1及び2におけ
る、中空粒子の種類と熱膨張性粒子の種類については、
その内容を表3に示した。すなわち、この表3に示す気
泡成分を封入した樹脂粒子を加熱して発泡させることに
よって中空粒子とし、得られた中空粒子を表3に示す種
々の平均嵩比重の下にタイヤ内部に装入した。また、熱
膨張性粒子は、表3に示した樹脂粒子を加熱発泡させず
に、そのままの状態でタイヤ内に配置した。
【0064】上記評価を行うタイヤ及びリム組立て体の
リム内表面には、内圧をモニターするセンサーを組み込
み、測定した内圧データの信号を一般に使用されている
テレメータを用いて電波伝送し、ドラム試験装置の外部
に設置した受信機にて受信しながら内圧の変化を計測し
た。
【0065】次に、前記乗用車タイヤ及びリム組立て体
に、窒素ガスを充填し内圧を絶対圧力で300kPaに
調整した後、直径5.0mm、長さ50mmの釘10本
をトレッド表面からタイヤ内部に向けて貫通するまで打
ち込んだ。そして、釘がタイヤに打ち込まれたままの状
態にて、3.54kNの荷重を負荷しつつ、90km/
hの速度でドラム走行を開始し、開始直後からの経過時
間とタイヤ内圧を計測した。すなわち、内圧が開始時の
レベルである300kPaに比して50kPa以上低下
するまで、継続して90km/hで走行しつつ内圧を計
測し、250kPaになった時点で試験中止とし、その
走行距離を比較した。さらに、250kPaになった時
点でドラムを停止し、釘の残存本数を数えた後、釘の抜
けた痕を観察し、シールの程度を評価すると共に、上記
内圧低下の原因を解析した。これらの調査結果を、表1
に併記する。
【0066】また、前記トラック及びバス用タイヤは、
内圧を絶対圧力で800kPa、径:5mm及び長さ:8
cmの釘、荷重は26.46kN、速度は60km/h、
試験中止とした内圧を500kPa、とした以外は上記
と同様の評価を行った。 これらの調査結果を、表2に
併記する。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【発明の効果】この発明によれば、特にタイヤ受傷前の
走行における耐久性及び乗り心地性を犠牲にすることな
く、異物による外傷を受けた後もタイヤ内圧の急激な低
下を抑制することと、より長い走行可能距離を実現する
安全タイヤ及びリム組立体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に従う安全タイヤ及びリム組立体を
示すタイヤ幅方向断面図である。
【符号の説明】 1 タイヤ 2 リム 3 中空粒子 4 熱膨張性粒子 5 ビードコア 6 カーカス 7 ベルト 8 トレッド 9 インナーライナー層 10 気体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 29:04 C08L 29:04 33:00 33:00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空ドーナツ状のタイヤを適用リムに装
    着し、該タイヤと適用リムとで区画されたタイヤの内部
    に、樹脂による連続相と独立気泡とからなり、大気圧下
    での平均嵩比重が0.3以下、かつ大気圧下での体積が
    該タイヤ内容積の0.2体積%以上である略球形状の中
    空粒子の多数と、樹脂による連続相からなり、大気圧下
    での体積が該タイヤ内容積の0.1体積%以上である熱
    膨張性粒子とを配置したことを特徴とする安全タイヤ及
    びリム組立体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、タイヤ及びリム組立
    て体の内部に配置した該中空粒子の大気圧下での体積
    が、タイヤ内容積の0.5体積%以上であることを特徴
    とする安全タイヤ及びリム組立体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、タイヤ及び
    リム組立て体の内部に配置した中空粒子の大気圧下での
    体積が、タイヤ内容積の1.0体積%以上であることを
    特徴とする安全タイヤ及びリム組立体。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    タイヤ及びリム組立て体の内部に配置した中空粒子の大
    気圧下での体積が、タイヤ内容積の5.0体積%以上で
    あるであることを特徴とする安全タイヤ及びリム組立
    体。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続相が、ポリビ
    ニルアルコール樹脂、アクリロニトリル系重合体、アク
    リル系重合体及び塩化ビニリデン系重合体のいずれか少
    なくとも1種から成ることを特徴とする安全タイヤ及び
    リム組立体。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続相がアクリロ
    ニトリル系重合体から成り、該アクリロニトリル系重合
    体は、アクリロニトリル重合体、アクリロニトリル/メ
    タアクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル/メチ
    ルメタクリレート共重合体及びアクリロニトリル/メタ
    アクリロニトリル/メチルメタクリレート3元共重合体
    から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする安
    全タイヤ及びリム組立体。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続相がアクリル
    系重合体から成り、該アクリル系重合体は、メチルメタ
    クリレート樹脂、メチルメタクリレート/アクリロニト
    リル共重合体、メチルメタクリレート/メタアクリロニ
    トリル共重合体及びメチルメタクリレート/アクリロニ
    トリル/メタアクリロニトリル3元共重合体から選ばれ
    た少なくとも1種であることを特徴とする安全タイヤ及
    びリム組立体。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続相が塩化ビニ
    リデン系重合体から成り、該塩化ビニリデン系重合体
    は、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、塩化
    ビニリデン/メチルメタクリレート共重合体、塩化ビニ
    リデン/メタアクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデ
    ン/アクリロニトリル/メタアクリロニトリル共重合
    体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メチルメタク
    リレート共重合体、塩化ビニリデン/メタアクリロニト
    リル/メチルメタクリレート共重合体及び塩化ビニリデ
    ン/アクリロニトリル/メタアクリロニトリル/メチル
    メタクリレート共重合体から選ばれた少なくとも1種で
    あることを特徴とする安全タイヤ及びリム組立体。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかにおいて、
    中空粒子及び/または熱膨張性粒子の内部に、窒素、空
    気、炭素数3から8の直鎖状及び分岐状の脂肪族炭化水
    素及びそのフルオロ化物、及び炭素数3から8の脂環式
    炭化水素及びそのフルオロ化物からなる群の中から選ば
    れた少なくとも1種を、気体または液体の状態で有する
    ことを特徴とする安全タイヤ及びリム組立体。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかにおい
    て、中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続相は、3
    0℃におけるガス透過係数が300×10-12(cc・
    cm/cm2・s・cmHg)以下であることを特徴と
    する安全タイヤ及びリム組立体。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかにおい
    て、中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続相は、3
    0℃におけるガス透過係数が20×10-12(cc・cm
    /cm2・s・cmHg)以下であることを特徴とする安
    全タイヤ及びリム組立体。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかにおい
    て、中空粒子及び/または熱膨張性粒子の連続相は、3
    0℃におけるガス透過係数が2×10-12(cc・cm
    /cm2・s・cmHg)以下であることを特徴とする
    安全タイヤ及びリム組立体。
  13. 【請求項13】 ポリビニルアルコール樹脂、アクリロ
    ニトリル系重合体、アクリル系重合体及び塩化ビニリデ
    ン系重合体から選ばれた少なくとも1種の樹脂と、ジニ
    トロソペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボンアミ
    ド、パラトルエンスルフォニルヒドラジン及びその誘導
    体、そしてオキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジン
    から選ばれた少なくとも1種の発泡剤とを含有する発泡
    性組成物。
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