JP4603591B2 - 核酸分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、核酸分析装置に関し、例えば、単分子DNA解析を行うための反応デバイス上で発生する蛍光を観測し、その蛍光輝点輝度に基づいて分析を行う遺伝子診断/解析装置などの核酸分析装置に関する。
一般的な核酸分析方法として、非特許文献1において、基板表面に形成したDNAプローブに分析すべき試料DNA断片を1分子ずつ捕捉し、ほぼ1塩基ずつ塩基を伸長させ、蛍光計測を用いてそれらを検出し、塩基配列を決定する方法が提案されている。
反応デバイスの解析方法には、遺伝子発現解析分野において従来から利用されている、半導体チップを用いたマイクロアレイ解析法がある。この方法では、SNPとよばれる目的の遺伝子多型を検出するために、予めプローブを吸着させておいた反応スポットへ、ターゲットをハイブリダイゼーションさせる。遺伝子多型の発現の状況は、このとき結合するDNAに蛍光分子を標識することにより、光学的に検出できる。
従来のマイクロアレイ解析法などでは、試料に発生させた蛍光輝点を画像撮影し、その画像情報から遺伝子解析を行う。したがって、本分野において、画像撮影および画像処理を行うことは不可欠であり、試料の解析結果の信頼性を握る重要なプロセスといえる。
特に半導体チップを用いたマイクロアレイ解析法によるDNA多分子蛍光検出分野などでは、2次元撮像素子であるCCDなどを光学検出素子として用い、このCCDの画素にDNAチップ上の反応スポットを1対1対応させた配置とするか、またはCCDカメラが有する縮小ビニング機能を用いることにより、反応スポットと出力画像の画素を対応づけることが容易であった。このことから、従来の遺伝子解析装置分野では、撮像素子にて撮影した画像等のデータを前処理加工することなく利用することが可能であった。
例えば、特許文献4には、少ない画素数を用いて、反応デバイスが等間隔で配置されている場合に、集光・結像光学系の結像倍率および二次元センサの画素間隔を所定の関係に配置することで、蛍光検出する方法が提案されている。
特開2006-337245号公報 特開2007-10325号公報 特開2004-101376号公報 特開2007-322185号公報 P.N.A.S. 2003, Vol. 100, pp. 3960-3964. Physical Review Letters 2006, 96, pp 113002-113005. Anal. Chem. vol. 78, 6238-6245. Nanotechnology, 2007, vol. 18, pp 044017-044021. J. Comput. Theor. Nanosci. 2007, vol. 4, pp 686-691. Nanotechnology, 2006, vol.17, pp 475-482. P.N.A.S. 2006, vol. 103, pp 19635-19640.
最近の核酸分析装置は、食料品、医療、鑑定、学問など多岐に渡る遺伝子解析の実用化が進み、より高精度な分析能力が要求されている。
また、半導体チップを用いた解析法では、反応を行うための反応スポットは、より多くの反応を並列に解析するために極小化され、その究極の形態である単分子蛍光をマーカーに用いた単分子DNAシーケンサが次世代DNAシーケンシングの主流となりつつある。このような極小領域を観測するためには、拡大光学系を用いた高倍率・高感度な輝点の撮影および、光学歪みや位置ズレを補正するためのソフトウエアによる画像前処理が必要であり、従来技術のように単に反応デバイスを撮影し、その画像の各ピクセルの濃淡をもって蛍光反応を検出するのみでは高精度な結果が得られない。
核酸分析装置における遺伝子解析で処理すべき情報量も、昨今の技術革新により、爆発的に増大している。例えば、マイクロアレイ解析法などに代表される遺伝子解析方法では、一度に数百から数千もの試料を同時に解析する手法であり、それに対応できる高画質な画像が求められる。すなわち、核酸分析装置で反応デバイス上の蛍光を検出する素子として最も一般的に用いられているCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ素子およびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ素子は、日々高画素化・高感度化の改良がされ、それに伴って収集されるデータ量が増大している。例えば90年代後半では一般的に入手可能なCCD素子の画素数は高々100〜200万画素程度であったが、2007年現在ではその10倍程度の画素数である1000〜2000万画素となっている。さらに、市販の工業用CCDカメラの分解能は、素子の感度向上および低ノイズ化が進み、高分解能で量子化することが可能となったため、過去の8〜10bit程度から、現在の14〜16bit程度が主流となってきている。
したがって、核酸分析装置においても、高画質な画像を用いて分析できるように対応することが求められる。具体的には、高画質化に伴うデータ量の増加、および撮影対象となる反応スポットの単位サイズの減少や反応スポット数の増大により、1つの画像に含まれる多大なデータから個別のスポットについて精度よく分析できる能力、また、反応スポットと撮像素子の画素を1対1に対応させて画像を取得することが困難であるため、正しい輝点の判別が求められる。
このため、必要な輝点情報を選別することが必要である。発光状態をそのまま撮影した画像では発光していない反応スポットや、バックグランドを含んでいるからである。必要な輝点のみを収集する手段として、1次元センサを用いることが上述の特許文献1において提案されているが、単分子DNA解析に特化したものではない上、目的とする輝点へ1次元光学センサを物理的に移動する必要があるため、装置が大規模になることと、処理に時間がかかるという問題がある。
また、不良輝点を削除することが必要である。必要な輝点情報を選別後に、ゴミによる発光や、輝度が弱く不鮮明なものや輝点以外のノイズ等を含んでいる場合があるからである。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、単分子DNA解析等においても高精度な分析能力を実現する核酸分析装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明の核酸分析装置は、反応デバイスを撮像するための撮像素子を有する核酸分析装置であって、前記撮像素子を用いて反応デバイスを撮影する仮撮影手段と、前記仮撮影で得られた画像の全範囲をA/D変換したデータをカメラユニット内の通信制御I/Fを経由して解析用コンピュータへと送信し、前記データから前記反応デバイスの輝点座標のみを検出し、第1のビニング位置として記憶する輝点検出手段と、前期解析用コンピュータ内で、前記第1のビニング位置から不良輝点を弁別・削除することで、所定の輝点情報のみを算出し、第2のビニング位置として記憶する不良輝点弁別手段と、前記第2のビニング位置を解析用コンピュータから再び前記装置制御コンピュータおよびカメラユニット内の通信制御I/Fを経由し、カメラ制御MPUへと送信するビニング位置転送手段と、前記第2のビニング位置に含まれる撮像素子情報のみを選択的に収集するために駆動信号を可変して画像を収集する本撮影手段と、で構成される。
この場合において、撮像素子には固体撮像素子が用いられてもよい。
また、反応デバイス上をスキャンすることにより反応デバイス上の蛍光輝点を観測するために、撮像素子には1次元光センサを用いてもよい。
次に、本発明の核酸分析装置は、反応デバイスを撮像するための撮像素子を有する核酸分析装置であって、前記撮像素子を用いて反応デバイスを撮影する仮撮影手段と、前記仮撮影で得られた画像の全範囲をA/D変換したデータをカメラユニット内の通信制御I/Fを経由して解析用コンピュータへと送信し、前記データから前記反応デバイスの輝点座標のみを検出し、不等間隔で第1のビニング領域として記憶する輝点検出手段と、前期解析用コンピュータ内で、前記第1のビニング領域から不良輝点を弁別・削除することで、所定の輝点情報のみを算出し、第2のビニング領域として記憶する不良輝点弁別手段と、前記第2のビニング領域を解析用コンピュータから再び前記装置制御コンピュータおよびカメラユニット内の通信制御I/Fを経由し、カメラ制御MPUへと送信するビニング領域転送手段と、前記ビニング領域として算出された輝点近傍の複数撮像素子情報が選択的に積算されつつ、デジタル値へ変換される動作が行われる本撮影手段と、前記第2のビニング領域に含まれる撮像素子情報のみを選択的に収集するために駆動信号を可変して画像を収集する本撮影手段と、で構成される。
この場合において、ビニング範囲が予め記憶装置に設定されておいてもよい。
次に、本発明の核酸分析装置は、反応デバイスを撮像するための撮像素子を有する核酸分析装置であって、前記撮像素子を用いて反応デバイスを撮影する本撮影手段と、前記本撮影で得られた画像の全範囲をA/D変換したデータをカメラユニット内の通信制御I/Fを経由して解析用コンピュータへと送信し、前記データから前記反応デバイスの輝点座標のみを検出する輝点検出手段と、前記解析用コンピュータ内で、前記検出した輝点座標から不良輝点を弁別・削除することで、所定の輝点情報のみを算出する不良輝点弁別手段と、 前記解析用コンピュータ内で、前記輝点検出手段および前記不良輝点弁別手段によって算出された輝点座標の複数領域にまたがる輝点情報が積分される輝点領域積分手段と、前記解析用コンピュータ内で、前記積分された輝点情報が時間の進行と共にどのように変化するかを収集し、輝点の変化パターンを解析することによって、当該輝点が望むべき輝点か否かを判断する時間変化情報手段と、で構成される。
本発明によれば、単分子DNA解析等においても、輝点検出および不良輝点弁別の画像処理を行うことで、高精度な分析能力を実現することが可能である。
一般的な核酸分析装置では、フルフレーム型、またはインターライン型のCCD、CMOS等が利用される。フルフレーム型素子では、電荷取り出しおよびA/D変換が行われる際にも受光光量が蓄積されてしまうため、メカニカルシャッタが必要となる。またインターライン型は受光素子と水平・垂直転送素子が別々となっているため、シャッタが不要である。本発明の説明はフルフレーム型CCDを用いた例により説明する。また本実施形態のような2次元撮像素子以外にも、1次元リニヤCCDやフォトマルチプライヤ等の光検出素子を用い、1方向または2方向へスキャンすることにより2次元平面画像を得ることが考えられるが、この場合においても本発明の方法は適用可能である。
以下では、まず、第1の実施形態において、本発明の基本的な核酸分析装置について説明する。次に、第2の実施形態ではカメラシステム分野における従来技術である受光画素の一部から必要な情報を抜き出すROIを第1の実施形態へ適応させる方法予め輝点座標を指定することにより選択的に読み出す方法について説明する。第3の実施形態では複数輝点の積算を第2の実施形態へ適応させ、予め座標領域を指定することにより選択的に読み出す方法について説明する。第4の実施形態では、特許文献1のスキャン方式を本発明に適用させる方法について説明する。
ただし、本実施形態は本発明を実現するための一例にすぎず、本発明の技術的範囲を制限するものではない。
<第1の実施形態>
まず、本実施形態における核酸分析装置として、単分子DNAシーケンサの概略構成を表すブロック図を図1に示す。本装置例はプラズモン共鳴を応用したシステムであり、分析装置140と解析用コンピュータ122で構成される。反応デバイス114の反応は2次元センサカメラ121で観測される。反応デバイス114は光透過性の基板であり、その上には、金属構造体が格子状に配置されている。金属構造体は、例えば、近接した二つの金構造体や、円錐形の金構造体である。この金属構造体の間や、円錐形の先端に核酸プローブが固定されている。温度制御ユニット115の内側には溝等が掘られており、反応デバイス114を装着することで、反応チャンバーが形成される。反応チャンバーは、反応デバイス114表面に反応溶液を保持でき、反応溶液中に核酸プローブを配置できる。また、反応溶液中には、蛍光標識された試薬を供給できる。
反応デバイス114への試薬の供給は、試薬保管ユニット116内の各容器に格納された試薬が分注ユニット117によって分注され、送液チューブ118によって送液される。また供給した試薬は、反応が促進されるよう温度制御ユニット115により適切に温度調整される。反応が完了した後の廃液は、廃液チューブ119を経由し廃液容器120へ廃棄される。
反応溶液中の試薬は、標的核酸と複合体を形成した核酸プローブに特異的に捕捉され、これによりシーケンシング反応が起きる。このシーケンシング反応を捉えるために、蛍光標識は励起光により励起される。具体的には、蛍光色素の励起波長に合わせYAGレーザ装置124またはArレーザ装置125によりYAGレーザ124aまたはArレーザ125aが発せられる。発せられたレーザは、レーザ偏向面を制御するためのλ/4波長板126を経由したのちミラー127およびダイクロイックミラー128にて光軸が単一化され、プリズム129にて全反射される。プリズムで全反射されたレーザは界面の反対側にエバネッセント光を発生させる。そして、金属構造体のプラズモン共鳴による蛍光増強場により、エバネッセント光が増強される。この増強されたエバネッセント光が蛍光色素の励起光として利用される。
励起光により励起された蛍光色素は蛍光130を発生させる。これが集光レンズ131で集光されたのちフィルタユニット132で蛍光のみが透過され、結像レンズ133により2次元センサカメラ121の撮像面へ結像される。撮影した画像データは2次元センサカメラコントローラ134および装置制御コンピュータ123を経由し、解析用コンピュータ122へ送信される。
以上のような分析動作が行われるため、装置各ユニットの制御は、解析用コンピュータ122から指令を受けた装置制御コンピュータ123によって行われる。
解析用コンピュータは、遺伝子解析または配列解析等の必要機能を有したソフトウエアを内蔵した、一般的なパーソナルコンピュータまたは汎用コンピュータ等が該当する。ここでは特に重要ではないので、詳細な説明は省略する。
次に、本装置で特に重要となるカメラユニットの構成図を図2に示す。カメラユニット200は、遺伝子伸張反応等により発生した目的蛍光を検出する固体撮像素子203、固体撮像素子203からの電気信号をデジタル値に変換するA/D変換204、それらを制御するカメラ制御MPU201、MPUでの処理に利用する主記憶装置202、装置制御コンピュータ206との通信およびA/D変換した輝点情報等を送信する通信制御I/F205で構成される。これらの各部位は、通信バス208により接続される。また、固体撮像素子203への水平・垂直駆動信号207はカメラ制御MPU201によって生成され供給される。
次に、画像撮影および画像処理を説明するため、図3に一般的な固体撮像素子およびその周辺の詳細を示す。
図3において、固体撮像素子は受光兼垂直転送素子302、水平転送素子312、電荷・電圧変換313からなり、受光兼垂直転送素子302は観測対象からの蛍光316を結像レンズ311で受光し電荷として蓄え、またφV信号304により垂直方向314へバケツリレー方式で順次隣の素子へ電荷を移動させる働きを持つ。
水平転送素子312は受光兼垂直転送素子302と位置的および光学的に隔絶された位置にあり、光を受光しないようになっている。水平転送素子312は、受光兼垂直転送素子302から垂直方向314に転送されてきた電荷を1列または複数列分につき一旦蓄え、水平方向315へ順次転送する目的のみに利用される。受光兼垂直転送素子302の垂直方向端部まで転送された電荷は最終的に水平転送素子312へ転送され、転送された電荷はφH信号305により水平方向315へ順次転送される。水平方向315へ転送された電荷は、端部から順次電荷・電圧変換313により電圧へ変換され、さらにはA/D変換306によりデジタル信号へ変換され、デジタル値308となる。
RCK信号309は、電荷・電圧変換313に転送された電荷を破棄するための信号であり、この信号を与えれば電荷・電圧変換に蓄積された電荷がクリアされ変換電圧がゼロとなる。電荷・電圧変換313で電荷を変換するか否かはADCK信号307により制御することができる。すなわち変換したい輝点に相当する位置の電荷が電荷・電圧変換313に蓄えられているとき、ADCK信号307を与えることにより、電圧変換されている電荷量をデジタル信号308へ変換する。
次に、本実施形態における画像撮影の手順を説明するため、図4に本実施形態の固体撮像素子を用いた画像撮影のフローチャートを示す。なお、各処理の動作主体は、図2におけるカメラ制御MPU201である。
まずステップ401では、不要電荷を破棄する初期化処理が実行される。初期の段階では、受光兼垂直転送素子には不要電荷が蓄積されている可能性があり、破棄する必要があるためである。本動作は一般的な固体撮像素子を利用したカメラでの電荷破棄動作であるため、詳細な説明は省略する。
ステップ402では、本撮影処理が実行される。ここでは反応デバイス上でハイブリダイゼーションを行っている間は、時間変化観察のため反応デバイスの撮影を継続する必要がある。まず、励起光となるレーザが照射され、メカニカルシャッタが開けられることで露光され、露光によって蓄積された全電荷をカメラ制御MPU201によって電荷・電圧変換した後、A/D変換して、全画素分の輝度情報がコンピュータへ順次転送される。露光からA/D変換するまでの方法は、固体撮像素子を用いたカメラでの一般的な手法であるが、本発明の基本的な考え方を示すために必須であるため、ここで図5を用いて詳細に説明する。
図5は受光兼垂直転送素子302を詳細に図示したものであるが、露光直後の状態の電荷が蓄えられた素子を斜線にて示している。以下、処理の動作主体は、図2におけるカメラ制御MPU201である。まず始めに、各画素に蓄えられた電荷が受光兼垂直転送素子503から水平転送素子509へ転送される。これにはφV信号504が与えられると、受光兼垂直転送素子503に蓄えられた電荷が垂直方向にバケツリレー方式で転送されることにより行う。φV信号504が1パルス与えられた後の電荷の状態を図6に示す。水平転送素子に移動した電荷は、さらにφH信号505により水平方向508へ転送される。φH信号505を1パルス与えた後の電荷の状態を図7に示す。水平方向508への移動により、電荷・電圧変換510へ電荷が移動し、電荷量電圧511が出力される。この電圧信号がA/D変換されることにより、当該ピクセルの輝度値がデジタル値で得られる。電圧がA/D変換され輝度値が得られた後はRCK信号506が与えられ、電荷・電圧変換510の電荷は破棄される。同様に水平方向508のピクセル数分φH信号が与えられ、電圧信号がA/D変換され、輝度値を得た後RCK信号506が与えられる動作が繰り返されることにより、水平方向508の1ライン分の輝度値のデジタル値が得られることになる。また、φV信号504入力とφH信号入力とが交互に行われ、電荷・電圧変換が繰り返されることにより、全画素分の輝度値収集が行われる。以上の例のように、全画素を収集する動作を、以下フルフレーム収集という。
このようにして得られた全ピクセルのデジタル値は集合され、1枚の2次元画が得られる。以上の方法により得られる画像の例を図8に示す。また、この方法とは別に、例えば特許文献1では、目的とする輝点の情報のみが取得されるように、必要箇所のみを1次元光学センサによりスキャンする方式が考案されている。
図4に戻り、ステップ403では、本撮影が完了したのち、解析用コンピュータ122によって各蛍光輝点位置の座標を算出する処理が行われる。この算出処理では、輝点輝度のピーク位置を閾値により検出し、更にその近傍の3〜5ピクセルをガウシアン近似しサブピクセルレベルでの輝点ピーク位置を算出する方法が一般的に用いられる。本方法により積分処理することにより、反応デバイス上の反応スポットと固体撮像素子の各ピクセルが1対1に正しく対応していない場合においても、当該輝点の輝点座標を正確に検出することができる。
ステップ404では、解析用コンピュータ122によって、不良輝点を削除する処理や、または正しい輝点を検出し不良輝点の情報を収集対象から除外する所定の処理が実行される。例えば、複数の反応スポットが極端に接近している場合、予め分析する用途に応じて定めた正常輝点輝度範囲から外れているような場合において、特許文献2で示されているように不要となる反応スポットを予め定め光学画像から特定のスポットを簡単に同定する処理がある。または、特許文献3に示されているように輝点を検出する際に強度に応じた閾値を設けて、収集対象とするべき反応スポットを定めることにより、正しい輝点を検出する処理がある。ただし、本発明ではその手法は特段重要ではないので、詳細な説明は省略する。
ステップ405では、必要に応じて解析用コンピュータ122によって複数領域にまたがる輝点情報が積分される。ここでの積分処理とは、縦横のピクセルを2の倍数または、予め定められた算出方法により算出された座標領域、例えばステップ403で算出したガウシアン近似による閾値以上の座標領域などのような任意形状領域の輝度情報が積分される。本方法により積分処理することにより、反応デバイス上の反応スポットと固体撮像素子の各ピクセルが1対1に正しく対応していない場合においても、当該輝点の蛍光総量を正しく検出することができる。
ステップ406では、解析用コンピュータ122によって各蛍光輝点の時間変化情報が作成される。時間変化情報とは、ステップ405までの過程により算出された輝点輝度が時間の進行と共にどのように変化するかを収集した情報である。この情報を収集し、変化パターンを解析することによって、当該輝点が望むべき輝点か否かを判断する。一般的な蛍光色素の場合、1回のみ点灯したのち極短い時間で消光するが、このようなパターンが見られないケース、例えば点灯し続けたままであったり、複数回点灯したりするパターンが検出された場合においては、当該輝点を不良輝点とする。
ステップ406では、解析用コンピュータ122によって各蛍光輝点の時間変化情報が作成される。
ステップ407では、解析用コンピュータの記憶装置へ結果が格納される。
最後に、反応デバイス上に観測すべき視野が複数ある場合には、ステップ408の分岐により、すべての視野の観測が完了するまで処理が繰り返される。すべての視野を観測し終えた場合には、収集完了(409)となる。
以上が、第1の実施形態における核酸分析装置での蛍光信号の収集法の流れである。
以上の本発明の核酸分析装置によれば、装置構成が大規模にならずとも、発光の画像情報から蛍光輝点位置を検出し、不良輝点を削除する処理を行い、正しい輝点に対して時間変化情報を作成する。これにより、単分子DNA解析においても、高精度な分析能力を実現することが可能となる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態における核酸分析装置では、ハイブリダイゼーションの間中行われる撮影において、バックグランドやノイズなどを含む全ての画像が取り込まれ、全画素の電荷・電圧変換およびA/D変換が行われ、全データがコンピュータに転送されるという流れであるため、比較的画素数の少ない場合に有効である。
これに対して、第2の実施形態では、さらに高画質な画像かつ長時間にわたる発光観測を行う場合を想定し、毎秒数十コマに渡るコンピュータのデータ処理能力および画像転送能力にも対応可能である。つまり、このような重いデータの中から輝点情報を判別する等の一連の処理を実行するコンピュータへの負荷だけでなく、その後それらの情報を転送するための転送経路への負担も考慮したものである。
そこで、第2の実施形態では、第1の実施形態を背景とした上で、画像処理速度および転送速度を向上させることを目的とする。
本実施形態での画像撮影の手順について、図9を用いて説明する。
ステップ901では、一般的なカメラと同様に初期の段階で蓄積されている可能性のある不要電荷が破棄される初期化が実行される。これには第1の実施形態の処理同様、カメラ制御MPU201によってφV信号が垂直画素数分与えられたのち、φH信号が水平転送素子数分与えられればよい。
ステップ902では、後述する本撮影に備えて必要な輝点座標のみを予め検出しておくための仮撮影が行われる。反応デバイス上で、ハイブリダイゼーションが行われ、励起光となるレーザが照射され、メカニカルシャッタが開けられることで露光され、露光によって蓄積された全電荷がカメラ制御MPU201によって電荷・電圧変換されたのち、A/D変換される。ここでは輝点座標の検出のため、1コマのみが第1の実施形態と同様1ピクセル毎に読み出しながら高解像度すなわち全画素がフルフレーム収集されたのち、収集した画像がカメラ制御MPU201から通信制御I/F205および装置制御コンピュータ206を経由し、解析用コンピュータ122へ送信される。この画像は輝点の位置確認の目的にのみ使われるため、カメラで撮影可能な最も高画質の画像でなければならないが、撮影枚数に関しては輝点を検出するに十分な枚数として1枚、またはノイズ除去のための平均化を行うことを考慮した場合でも数枚を取得すれば必要十分である。
ステップ903では、仮撮影が完了したのち、解析用コンピュータ122によって各蛍光輝点位置の座標が算出される。解析用コンピュータ122は、収集した画像から目的とする輝点位置を検出し、そのピクセル位置座標を列挙し、その位置を第1のビニング位置として記憶する。
ステップ904では、解析用コンピュータ122によって収集すべきではない不良輝点は選別され削除される。そして収集すべきでないと判断される輝点位置は第1のビニング位置から削除され、修正後のビニング位置を第2のビニング位置として記憶される。ここでの輝点位置検出の方法には従来用いられている一般的な輝点検出方法を用いればよい。例えば、複数の反応スポットが極端に接近している場合、予め分析する用途に応じて定めた正常輝点輝度範囲から外れているような場合において、特許文献2で示されているように不要となる反応スポットを予め定め光学画像から特定のスポットを簡単に同定する処理がある。または、特許文献3に示されているように輝点を検出する際に強度に応じた閾値を設けて、収集対象とするべき反応スポットを定めることにより、正しい輝点を検出する処理がある。ただし、本発明ではその手法は特段重要ではないので、詳細な説明は省略する。
ステップ905では、解析用コンピュータ122で算出した第2のビニング位置が再び装置制御コンピュータ206およびカメラユニット内の通信制御I/F205を経由し、カメラ制御MPU201へ送信される。
ステップ906では、本撮影が実行される。ここでは反応デバイス上でハイブリダイゼーションが行われている間は、時間変化観察のため反応デバイスの撮影は継続されている必要がある。まず、反応デバイスに励起光となるレーザが照射され、メカニカルシャッタが開けられて露光が開始される。ここで、カメラ制御MPU201により、予め仮撮影より検出したビニング位置のみの画素の電荷が収集されるようにφVおよびφH駆動信号の制御が行われ、目的輝点の電荷は、電荷・電圧変換およびA/D変換が行われ、必要な輝点の輝度情報のみがデジタル値でコンピュータへ順次転送される。目的の画素以外の電荷は廃棄される。これにより、本撮影時では必要な輝点の情報のみが収集・転送されることとなる。必要な露光時間が経過したらメカニカルシャッタが閉じられ、露光が終了される。露光が完了した後も同様に、予め仮撮影ステップにて検出したビニング位置情報により示された座標のみが電荷・電圧変換およびA/D変換される。
目的のビニング位置の画素のみを選択的に収集する動作の具体例を図10に示す。図10の受光兼垂直転送素子503の中で、図中右下方向を原点座標(0,0)とし、収集したい最も原点に近い輝点位置座標(x,y)を(3,1)の位置とする。この場合、最初にφV信号504が2パルス、次にφH信号505が4パルス与えられれば電荷・電圧変換に座標(3,1)の電荷が与えられることになる。φV信号504およびφH信号505が上記個数分与えられた後の、電荷の状態を図11に示す。各駆動信号が与えられることにより、電荷は電荷の移動経路1115の通り移動し、電荷・電圧変換510に移動する。ここで初めて電荷・電圧変換およびA/D変換が行われる。
さらに、次に取得すべき輝点位置が(5,1)であった場合、図11に示すように、φH信号504にさらに2パルスが与えられれば当該位置の電荷が電荷・電圧変換され得る。このため、φH信号504に2パルスが与えられたのち電荷・電圧変換およびA/D変換が行われる。
ステップ907では本撮影で得られた各蛍光輝点の時間変化情報が作成される。
このようにして必要な蛍光輝点のみを選択的に収集し、結果が得られたところで、図9のステップ908では、図示しない記憶装置へ当該結果が格納される。
データ格納が完了したのち、ステップ909の分岐により、すべての視野の観測が完了するまで処理が繰り返される。ここですべての視野を観測し終えた場合には、収集完了(910)となる。
上述の通り本実施形態では、本撮影時の反応デバイス観測中において必要な輝点のみデータ変換および転送が行われ、バックグランドや不良輝点については行われない点が第1の実施形態と異なることに留意されたい。
以上のように、長時間にわたる多大なデータ量の処理・転送に対応するため、予め必要となる輝点の座標位置を把握することにより、ビニング方式では避けて通れなかった高精度な位置合わせをすることなく、かつ不要な領域の電荷・電圧変換およびA/D変換が行われずに破棄され、目的の輝点位置のみが電荷・電圧変換およびA/D変換される。これにより、取得した画像情報から一切の不要情報が省かれ、取得されるデータ量が削減される。また視野ごとに行っていた輝点検出および不良輝点弁別処理が仮撮影時の1回のみとなるため、撮影視野の増加に伴い、画像処理速度が向上され得る。
なお、カメラシステム分野の従来技術においては、処理速度の向上を目的として、ROIと呼ばれる興味対象領域を予め設定し受光画素の一部から必要な情報を選択的に読み出す方法はある。しかし、ROIの指定は一般的なカメラでは1回の露光で1領域しか指定できないため、複数の輝点を同時に捉えなければならない核酸分析装置では適用できない。
<第3の実施形態>
第3の実施形態は、第2の実施形態の特徴である、必要な蛍光輝点のみの選択的な収集に加えて、輝点輝度値を積算する処理を含む形態である。
ここでは、データ処理の迅速化を実現する第2の実施形態を背景とした上で、さらに鮮明な画像の提供を目的とする。
第2の実施形態に依れば、目的とする1ピクセルの輝点輝度値の収集が高速かつ簡便に行われることが可能である。一方、本発明が主眼とする分析装置での使用用途においては、反応デバイス上を観察する際に用いられる画像の判別のしやすさも重要である。
そこで、カメラシステム分野における従来技術である、固体撮像素子の電荷を複数加算させて見かけ上の感度を上げる方法であるビニングを発展させ、後述する方法により仮撮影時に予め定めた任意の領域を撮像素子上で積算させる方法が用いられる。
一般的にこの方法では、ある輝点の輝度を得ようとした場合、画素対輝点位置の位置誤差が吸収され、またノイズを抑制する等の目的で輝点近傍の数ピクセルが平均または積算される。そこで、本実施形態においては、反応デバイス上の反応スポットが固体撮像素子の水平・垂直方向に対して整列されていると想定し、電荷のビニング特定およびφV信号およびφH信号の生成法をさらに工夫することで、固体撮像素子上で電荷を積算させ、画像の感度を向上させることができる。
図12に、本実施形態で利用が想定される、反応スポットが整列した構造の反応デバイス例を示す。シリコン等の半導体、あるいは半導体に表面処理を施した基板1201に反応スポット1202が配置される。反応スポット1202は、金属構造体を設置あるいはエッチングあるいはスパッタリングなどの手法により形成され、プローブ1203を保持する。また反応スポット1202は、その形状および材質を配慮することにより局在プラズモン共鳴を発生させ、これを利用して蛍光発光を増強させる用途にも兼用できる。ここで最も重要な点としては、反応スポット1202が整列していることである。
図12に示すような反応デバイスを固体撮像素子で仮撮影(ステップ902参照)した場合の例を図13に示す。図13では説明を簡略化するため固体撮像素子のピクセル数を10ピクセル平方としている。図13では電荷の蓄積の様子をハンチングの濃淡で表現しており、図に示すように、必ずしも反応スポットと画素の位置は1対1に対応しない。通常、光学的な歪みやカメラとデバイスの位置関係のずれから、反応デバイスの各反応スポットと固体撮像素子の画素は1対1に正確に対応させることが困難であり、図13のように複数ピクセルにまたがった輝点形状となることが多い。このような場合では、画素の1ピクセルが電荷・電圧変換およびA/D変換されただけでは当該輝点の輝度情報として不正確であり、近傍のピクセルが積算された値がより輝点輝度情報として正確であると考えられる。
そこで、このような場合の画像撮影の手順について、図14を用いて説明する。
図14に示す本実施形態の画像撮影の手順において、ステップ1401からステップ1404までは第1の実施形態のステップ901から904までと同様である。これに対し、ステップ1405では、ステップ905のビニング位置転送に代えて、図15に示すようなビニング領域1505を示す情報が転送される。
次にステップ1406では、本撮影が実行される。ビニング位置を領域として定義した場合の本撮影では、予め仮撮影より検出したビニング領域のみの画素の電荷が収集され、輝点領域積分が行われ、積分された電荷は、電荷・電圧変換およびA/D変換が行われ、必要な輝点の輝度情報のみがデジタル値としてコンピュータへ順次転送される。ここでの具体的な手順を以下に示す。
図12に示す反応デバイス上の手前側の3輝点に相当する受光兼垂直転送素子の領域、すなわち図15のビニング領域1505のうち下側の3つの領域はともに4行3列である。このときにφV信号が4パルス与えられると、図16のように垂直方向4ピクセル分が積算された電荷量が水平転送素子へ蓄えられる。次に、3列分が電荷・電圧変換510へ転送されるため、φH信号が3パルス与えられる。これにより電荷・電圧変換510に当該輝点領域の積算された電荷が蓄えられる(図17)。この状態で電荷・電圧変換およびA/D変換が行われることにより、1つの反応スポットに対応した単一のデジタル値が得られる。
同様に、φH信号が3パルス与えられ、電荷・電圧変換およびA/D変換が行われることにより後続の反応スポットの積算輝度値が得られる。
このようにして図12の例の反応デバイス上の手前側列の輝点に相当する輝度値の変換が完了した状態を図18に示す。引き続き、次に収集すべき反応デバイス上の奥側列の輝点に相当する電荷が蓄積されているピクセルが収集される必要があるが、その前に不要なピクセル列1815の電荷が破棄されなければならない。このためには、φV信号が1パルス、φH信号が水平画素数分すなわち10パルス与えられればよい。
不要な電荷を破棄した状態を図19に示す。
以降の輝度値収集も前記の如く、必要な積算数に応じたφV信号およびφH信号の供給により反応スポットに1対1対応したデジタル値収集が行われればよい。
再び図14に戻り、ステップ1407からは図9に示す手順と同様である。
なお、本実施形態におけるビニング領域で規定する画素範囲は、一定である必要はなく、各々の輝点に合わせた範囲に設定することもできる。また、各々の輝点間隔に対応するビニング領域間隔も等間隔である必要はなく、不等間隔に設定することもできる。
以上のように、輝点近傍の数ピクセルを平均または積算し利用することで、反応スポットに対応した輝度情報の積算済みデジタル値が得られ、フルフレーム収集と比較して解析用コンピュータでの画像処理量が著しく削減され、またCCDカメラユニットから解析用コンピュータへ転送されるデータ量が著しく削減される。これにより、画像処理速度を向上させつつ、目的の結果である積算済み輝度値そのものが得られる核酸分析装置の実現が可能となる。
なお、カメラシステム分野の従来技術においては、処理速度の向上を目的として、固体撮像素子の電荷を列方向または行方向に2ライン分積算させながらビニングすることで見かけ上の感度を向上させる方法はある。しかし、積算させながらビニングを行うには、積算ライン数は2で指定しなければならないため、本実施形態の適用対象となるような単分子蛍光観察を行うような核酸分析装置においては数千〜数万の反応スポットをCCDのピクセルサイズであるおよそ6μm×2倍に整列する必要があり、現在適用可能な微細加工技術および光学系設計技術等をもってしても、このような高精度で蛍光を撮影することは現実的ではない。
<第4の実施形態>
上述の第1から第3までの実施形態では、受光素子が二次元平面状に配列された固体撮像素子を用いて説明を行ったが、このほかにも特許文献1に示すような、受光素子が一列に配置された一次元CCDを用いてスキャン方式の蛍光読み取りが行われることも可能である。この場合、本発明におけるφV信号は受光素子を含むユニットの移動ステップに相当し、φH信号は1次元CCD素子の画素電荷転送に相当する。
一次元CCDを用いてスキャン方式の蛍光読み取り装置に適用した場合は、第1の実施形態と同様であるが、以下手順について簡単に説明する。
まず、上記実施形態における仮撮影に代えて、反応デバイスの全画像を撮影するための仮スキャンが行われる。次に、仮スキャンで得られた画像から、目的とする輝点位置が検出され、不良輝点が弁別される。そして、弁別された輝点位置のみに対して本スキャンが行われ、目的の輝点情報が収集される。
以上のように、本実施形態の方法がスキャン方式へ適用されると、目的とするスキャン位置以外に関しては光源を点灯させる必要がない。これにより、半導体レーザ素子などの有寿命部品を用いたスキャン方式では、別途点等および消灯を制御するための追加回路およびソフトウエアが必要であるものの、より長寿命に動作させることができる。また、必要な輝点についてのみスキャンが行われ、電荷・電圧変換およびA/D変換されることで、全範囲スキャン手法と比較して解析用コンピュータでの画像処理量が著しく削減され、また一次元CCDカメラユニットから解析用コンピュータへ転送されるデータ量が著しく削減される。これにより、スキャン時間の短縮および画像処理速度を向上させ得る。
尚、上記実施形態では、シーケンシング反応をリアルタイムで行うリアルタイム方法をベースに説明したが、本発明は、蛍光色素の消光と伸長反応を制御する逐次反応方式にも適用できる。また、核酸プローブを反応デバイスに固定する方式をベースに説明したが、本発明は、核酸合成酵素を反応デバイスに固定する方式にも適用できる。また、単分子核酸プローブを用いる単分子シーケンス方法をベースに説明したが、本発明は、2〜数十の少数核酸プローブ(クラスタ)を用いたシーケンス方法にも適用できる。
また、本明細書で引用した明細書及び論文は本明細書の一部であり、DNAシーケンシングの詳細については、これらを参照のこと。
第1から第3の実施形態における分析装置の構成を説明するための図である。 第1から第3の実施形態における分析装置内蔵のカメラを説明するための図である。 第1から第3の実施形態における分析装置内蔵のカメラに用いる撮像素子の詳細を説明するための図である。 第1の実施形態における分析装置でのデータ収集方法のフローチャートである。 第1の実施形態における固体撮像素子駆動方法を説明するための図である。 第1の実施形態における固体撮像素子駆動方法を説明するための図である。 第1の実施形態における固体撮像素子駆動方法を説明するための図である。 第1の実施形態における分析装置で撮影される蛍光輝点画像の例である。 第2の実施形態における分析装置でのデータ収集方法のフローチャートである。 第2の実施形態における固体撮像素子駆動方法を説明するための図である。 第2の実施形態における固体撮像素子駆動方法を説明するための図である。 第3の実施形態における分析装置で用いる反応デバイスの例である。 第3の実施形態における固体撮像素子駆動方法を説明するための図である。 第3の実施形態における分析装置でのデータ収集方法のフローチャートである。 第3の実施形態における固体撮像素子駆動方法を説明するための図である。 第3の実施形態における固体撮像素子駆動方法を説明するための図である。 第3の実施形態における固体撮像素子駆動方法を説明するための図である。 第3の実施形態における固体撮像素子駆動方法を説明するための図である。 第3の実施形態における固体撮像素子駆動方法を説明するための図である。
符号の説明
114…反応デバイス
115…温調ユニット
116…試薬保管ユニット
117…分注ユニット
118…送液チューブ
119…廃液チューブ
120…廃液容器
121…2次元センサカメラ
122…解析用コンピュータ
123…装置制御コンピュータ
124…YAGレーザ装置
124a…YAGレーザ
125…Arレーザ装置
125a…Arレーザ
126…λ/4波長板
127…ミラー
128…ダイクロイックミラー
129…プリズム
130…蛍光
131…集光レンズ
132…フィルタユニット
133…結像レンズ
134…2次元センサカメラコントローラ
140…分析装置
200…カメラユニット
201…カメラ制御MPU
202…主記憶装置
203…固体撮像素子
204…A/D変換
205…通信制御I/F
206…装置制御コンピュータ
207…水平・垂直駆動信号
208…通信バス
301…固体撮像素子ユニット
302…受光兼垂直転送素子
303…メカニカルシャッタ
304…φV信号
305…φH信号
306…A/D変換
307…ADCK信号
308…デジタル値
309…RCK信号
311…結像レンズ
312…水平転送素子
313…電荷・電圧変換
314…垂直方向
315…水平方向
316…蛍光
401…不要電荷を破棄
402…本撮影
403…輝点検出
404…不良輝点弁別
405…輝点領域積分
406…時間変化情報作成
407…データ格納
408…全視野完了?
409…収集完了
503…受光兼垂直転送素子
504…φV信号
505…φH信号
506…RCK信号
507…垂直方向
508…水平方向
509…水平転送素子
510…電荷・電圧変換
511…電荷量電圧
901…不要電荷の破棄
902…仮撮影
903…輝点検出
904…不良輝点弁別
905…ビニング位置転送
906…本撮影
907…時間変化情報作成
908…データ格納
909…全視野完了?
910…収集完了
1115…電荷の移動経路
1201…基板
1202…反応スポット
1203…プローブ
1401…不要電荷の破棄
1402…仮撮影
1403…輝点検出
1404…不良輝点弁別
1405…ビニング領域転送
1406…本撮影(積算処理含む)
1407…時間変化情報作成
1408…データ格納
1409…全視野完了?
1410…収集完了
1505…ビニング領域
1815…不要なピクセル列

Claims (5)

  1. 反応デバイスを撮像するための撮像素子を有する核酸分析装置であって、
    前記撮像素子を用いて前記反応デバイスを撮影する仮撮影手段と、
    前記仮撮影で得られた画像の全範囲をA/D変換したデータをカメラユニット内の通信制御I/Fを経由して解析用コンピュータへと送信し、前記データから前記反応デバイスの輝点領域のみを検出し、第1のビニング位置として記憶する輝点検出手段と、
    前記解析用コンピュータ内で、前記第1のビニング位置から不良輝点を弁別・削除することで、所定の輝点情報のみを算出し、第2のビニング位置として記憶する不良輝点弁別手段と、
    前記第2のビニング位置を解析用コンピュータから再び前記装置制御コンピュータおよびカメラユニット内の通信制御I/Fを経由し、カメラ制御MPUへと送信するビニング位置転送手段と、
    前記第2のビニング位置に含まれる撮像素子情報のみを選択的に収集するために駆動信号を可変して画像を収集する本撮影手段と、
    前記解析用コンピュータ内で、前記収集された撮像素子情報が時間の進行と共にどのように変化するかを収集し、輝点の変化パターンを解析することによって、当該輝点が望むべき輝点か否かを判断する時間変化情報手段と、
    を備えることを特徴とする核酸分析装置。
  2. 前記撮像素子は固体撮像素子であることを特徴とする請求項1に記載の核酸分析装置。
  3. 前記撮像素子は1次元光センサであり、前期仮撮影手段と前記本撮影手段において反応デバイス上をスキャンすることにより反応デバイス上の蛍光輝点を観測することを特徴とする請求項1に記載の核酸分析装置。
  4. 反応デバイスを撮像するための撮像素子を有する核酸分析装置であって、
    前記撮像素子を用いて前記反応デバイスを撮影する仮撮影手段と、
    前記仮撮影で得られた画像の全範囲をA/D変換したデータをカメラユニット内の通信制御I/Fを経由して解析用コンピュータへと送信し、前記データから前記反応デバイスの輝点領域のみを検出し、任意形状で第1のビニング領域として記憶する輝点検出手段と、
    前記解析用コンピュータ内で、前記第1のビニング領域から不良輝点を弁別・削除することで、所定の輝点情報のみを算出し、第2のビニング領域として記憶する不良輝点弁別手段と、
    前記第2のビニング領域を解析用コンピュータから再び前記装置制御コンピュータおよびカメラユニット内の通信制御I/Fを経由し、カメラ制御MPUへと送信するビニング領域転送手段と、
    前記第2のビニング領域に対応した画素の輝度を積算、デジタル値へ変換する動作本撮影手段と、
    前記解析用コンピュータ内で、前記画素の輝度が積算された前記輝点情報が時間の進行と共にどのように変化するかを収集し、輝点の変化パターンを解析することによって、当該輝点が望むべき輝点か否かを判断する時間変化情報手段と、を有し、
    前記本撮影手段は、前記第2のビニング領域に含まれる撮像素子情報のみを選択的に収集するために駆動信号を可変して画像を収集することを特徴とする核酸分析装置。
  5. 前記第1のビニング領域が予め記憶装置に設定されていることを特徴とする請求項4に記載の核酸分析装置。
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