JP4602613B2 - 自動販売機の管理運営方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンションなどの集合住宅に設置された大型ペットボトル入り飲料水販売用のベンディングマシンにおけるペットボトルの回収を効果的に行うための自動販売機の管理運営方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、都会においては水質の悪化により水道水がこれに含まれる塩素の量の増加などにより飲み水としてあまり健康に良くない美味しくないものになりつつある。このため、良質な水が大型ペットボトルなどに収容され広く販売されている。そして、このような大型ペットボトルに収容され販売される水は、従来からの必需品という扱いに加えて嗜好品として扱われつつあり、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでの販売をはじめとし、宅配サービスや専用ウォーターサーバの設置など、いろいろな方法により消費者の手元に届けられるようになっている。また、消費者としても若年層から主婦、熟年層まで幅広く愛飲されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような水が収容された大型ペットボトルに関しては、水の消費量を考えたときにどうしてもまとめ買いをする場合が多くなるのでその持ち運びをする際に非常に重くて不便に感じる。また、都市生活においてはマンションやアパートなどの集合住宅をはじめとし土地付き住宅においてもその敷地面積が非常に小さいものが多く、大型ペットボトルを購入した後の保管場所の確保や使用後の空ペットボトルの扱いに非常に困るなど多くの問題を抱えている。
【0004】
一方、近年、世界的な環境問題の一つとして大気に有害物質を出すプラスチック製品の処理が挙げられており、これを改善するべく製品のリサイクルの推進が叫ばれている。このような状況下において、水を収容した大型ペットボトルなどもリサイクルの推進を図るべくキャンペーン活動の実施やゴミの分別収集、ゴミ箱の種別化などが行われているが、消費者にとっての問題意識の低さも相俟ってか回収率が非常に低い。さらに、リサイクルするためには回収された後に他の製品やゴミなどを捨てて大型ペットボトルのみを分別する必要がありこの分別作業が非常に面倒であり且つ時間のかかる作業であるので、リサイクルの効率化を図ることが困難である。特に、大型ペットボトルをはじめとするペットボトルには、その商品名や品質などを表示するための表示ラベルが取着されており、この表示ラベルが大型ペットボトルの材質と異なる場合が多いため、リサイクルするためには大型ペットボトルから表示ラベルを取り外し分別する費用があり、非常に面倒である。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために、特にマンションなどの大型集合住宅などに設置する大型ペットボトルのベンディングマシンにおける大型ペットボトルの回収率を向上させてリサイクル推進に貢献するとともに、大型ペットボトルの持ち運びや処理などの取り扱いを便利にすることが可能な自動販売機の管理運営方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上のような課題から、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、を見出した。以下に、本発明のより具体的な手段について説明する。
【0007】
(1)の発明は、集合住宅に設置された大型ペットボトル入り飲料水販売用のベンディングマシンにおける「空ペットボトルの回収率」及び/または「売上金の集計額」に応じて設置集合住宅の管理料の支払額を算出し、その表示を行うことを特徴とする自動販売機の管理運営方法である。
【0008】
(1)の発明によれば、集合住宅に住む人々は表示される管理料の支払額を見ることにより、この支払額を大きくして自身に還元されるように空ペットボトルの回収を積極的に行いやすくなるので、その設置集合住宅における空ペットボトルの回収率を向上させることになり、ペットボトルのリサイクルの推進に大きく貢献することが可能となる。また、これにともないペットボトルを供給する側にとっては、ペットボトルを製造するための材料費を低減させることが可能になるとともに、一旦ペットボトルを溶融した後にペットボトル以外の別の製品に成形するなどして別の製品への転用をより活用することが可能となる一方、空ペットボトルを処分する際に有害物質が出てしまうといった環境問題にも大きく貢献することが可能となる。
【0009】
(2)の発明は、大型ペットボトル入り飲料水販売用のベンディングマシンに併設されたボトルクラッシャーに投入されたペットボトルの数と種類を経時的に集計してデータを蓄積し、投入されたペットボトルの数と種類の経時変化に基づいて、将来における前記ベンディングマシンへの大型ペットボトル入り飲料水の補充頻度の算出及び当該算出結果の表示を行うことを特徴とする自動販売機の管理運営方法である。
【0010】
(2)の発明によれば、ボトルクラッシャーに投入されたボトルの数と種類の経時変化に基づく補充頻度をペットボトルの種類毎に表示させることが可能であり、ペットボトルの補充作業が迅速に行われやすく常にペットボトルが補充された状態にするためにペットボトルをボトルクラッシャーへ投入させることを促すことになり、ペットボトルのリサイクル推進に貢献し得るとともに、各種類のペットボトルの供給者に対して空ペットボトルをボトルクラッシャーへ投入させるための努力を他の種類のペットボトルとの比較において客観的に促す効果を奏し、ペットボトルのリサイクルに貢献し得る。また、ボトルクラッシャーにより回収されるペットボトルを平坦状に潰して空ペットボトルを収納するための容積を小さくしてこの空ペットボトルの取り出し作業の効率化を図るとともに、回収された空ペットボトルの集計をボトルクラッシャーの稼動回数に応じて容易にカウントすることが可能になる。
【0011】
(3)の発明は、(1)又は(2)に記載の自動販売機の管理運営方法であって、前記ベンディングマシンにおけるペットボトルには、取り外し可能とするミシン目が両端部に亘って形成された大型ペットボトル入り飲料水の種類表示用ラベルが取着されていることを特徴とする。
【0012】
(3)の発明によれば、種類表示用ラベルをミシン目に沿って容易に切り込みを入れつつペットボトルから取り外すことが可能となるので、例えば、ボトルクラッシャーに投入される前に、この種類表示用ラベルを取り外しその後に投入する可能性を大きくさせることにより、ペットボトルをリサイクルする上で不純物となり得る種類表示用ラベルを取り外す作業を行う減少化させ、リサイクルの効率化に貢献することが可能となる。
【0013】
(4)の発明は、(3)に記載の自動販売機の管理運営方法であって、前記種類表示用ラベルには、ペットボトルから取り外し収集することにより景品と引き換えることを可能とする付加価値が設けられていることを特徴とする。
【0014】
(4)の発明によれば、ペットボトルの購入者は景品との引き換えを可能とする種類表示用ラベルをペットボトルから取り外す可能性がより高くなり、この取り外した状態で空ペットボトルを投入しやすく上述したリサイクルの効率化をさらに高めることが可能となる。
【0015】
[用語の定義]
「管理料の支払額」とは、自動販売機を設置する側がこの自動販売機が設置されている集合住宅を管理する側に対して、ベンディングマシンにおける大型ペットボトルの回収の推進やその他の管理を行って頂いていることに関して支払う管理料の額である。
【0016】
また、「ベンディングマシン」とは、複数の大型ペットボトルを収納可能とし消費者の操作に応じて大型ペットボトルを一個づつ供給することが可能な供給装置である。「ボトルクラッシャー」とは、回収された空ペットボトルを例えば平坦状に押し潰しその容積を小さくする装置である。
【0017】
さらに、「景品と引き換えることを可能とする付加価値」とは、例えば、種類表示用ラベルを10枚集めると靴下などの景品と交換可能であったり、ハワイ旅行が抽選で当たるなど、単に種類表示用ラベルとしての大型ペットボトルの種類を消費者に認識させるという役目以外の役目を持つことである。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の自動販売機の管理運営方法についての具体的な実施形態について説明するが、本発明はこれらに限定されるものでない。
【0019】
まず、本実施形態に用いる図面について説明する。図1は本実施形態の自動販売機の管理運営方法の概要を説明するための概要説明図である。図2は本実施形態のベンディングマシンの機能を示す機能ブロック図である。図3は本実施形態に用いるベンディングマシンを示す概略正面図である。図4はベンディングマシンの表示部における表示内容を説明するための説明図である。図5は本実施形態における管理料の支払額とペットボトルの回収率及び売上金の集計額との関係を示すグラフである。図6は本実施形態に用いる大型ペットボトルを示す概略正面図である。
【0020】
これら図面を用いて説明すると、本実施形態の自動販売機の管理運営方法は、マンションなどの集合住宅に大型ペットボトル入り飲料水販売用のベンディングマシンを設置し、このベンディングマシンにおける「空ペットボトルの回収率」及び/または「売上金の集計額」に応じて設置集合住宅の管理料の支払額を算出し、その表示を行うものである。図1に示すように、集合住宅1には大型ペットボトル入り飲料水Pを販売するためのベンディングマシン2が設置されており、このベンディングマシン2を多くの住人3が利用し、大型ペットボトル入り飲料水Pを購入する一方、飲料水を使い切った空ペットボトルKをベンディングマシン2に投入する。また、ボトルサービサー4は、ベンディングマシン2に大型ペットボトル入り飲料水Pの補充を定期的に行う一方、住人3が投入した空ペットボトルを回収するといったサービスを行う。そして、ボトルサービサー4は、集合住宅1で投入された空ペットボトルの回収率及び/または売上金の集計額に応じて、集合住宅の管理者あるいは住人に対してある一定の管理料の支払いを行うようにする。管理料の支払いに関する詳細については後述する。
【0021】
本実施形態のベンディングマシン2は、図2に示すように、住人3などが大型ペットボトル入り飲料水Pを購入する際に投入した金銭などを検知する光センサなどを用いた料金検知センサ5と、この料金検知センサ5の検知に基づき可動し大型ペットボトル入り飲料水Pを払い出す大型ペットボトル払出用モータ6と、払い出される大型ペットボトル入り飲料水Pを検知する大型ペットボトル払出センサ7と、料金検知センサ5の金銭の検知に基づき売上金の集計を順次蓄積して一旦記憶するRAM8とを備える一方、集合住宅1における住人3が大型ペットボトル入り飲料水Pを使用した後に投入する空ペットボトルKを検知する光センサなどの空ペットボトル検知センサ9と、ベンディングマシン2において住人3に購入された大型ペットボトル入り飲料水Pの数に対する投入された空ペットボトルの数としてRAM8に一旦記憶される「空ペットボトルの回収率」及びRAM8に記憶された「売上金の集計額」に応じて設置集合住宅の管理料の支払額を算出するプログラムが記憶されたROM10と、上記管理料の支払額の表示を行う表示部11と、上述した制御をROM10におけるプログラムに基づいて実行するCPU12とを備える。表示部10には管理料の支払額を数値として表示する表示画面13と、表示画面13において数値などを表示させる制御を行う表示制御回路14とを備える。
【0022】
また、本実施形態のベンディングマシン2は、図3に示すように、縦長の略長方体形状をなす形態を有しており、その内部に多くの大型ペットボトル入り飲料水Pを収納している。そして、その正面側には大型ペットボトル入り飲料水Pを購入する際に金銭などを投入する料金投入口15と、大型ペットボトル入り飲料水Pが払い出され購入者としての住人3がこれを取り出す取出口16とが設けられている一方、住人3に大型ペットボトル入り飲料水Pを使用した後に空ペットボトルKとして投入させ回収するための回収口17と、上述した管理料の支払額などを表示させる液晶などの表示画面13とが設けられている。この表示画面18には、図4に示すように、CPU12の制御により算出された管理料の支払額や空ペットボトルの回収率などが数値として表示される。このような構成によれば、集合住宅の住人は表示画面13に表示される管理料の支払額を見ることが可能であり、この支払額を大きくして自身に還元されるように空ペットボトルKの回収を積極的に行いやすくなるので、その設置集合住宅における空ペットボトルKの回収率を向上させることになり、空ペットボトルKのリサイクルの推進に大きく貢献することが可能となる。また、これにともない大型ペットボトル入り飲料水Pを供給する側としてのボトルサービサー4にとっては、大型ペットボトルを製造するための材料費を低減させることが可能になるとともに、一旦大型ペットボトルを溶融した後にこれ以外の別の製品に成形するなどして別の製品への転用をより活用することが可能となる一方、空ペットボトルKを処分する際に有害物質が出てしまうといった環境問題にも大きく貢献することが可能となるのである。
【0023】
また、管理料の支払額については、図5に示すような関係式により算出することが可能である。この例においては売上集計に対して最大約20%及び最小約6.6%が空ペットボトルKの回収率に応じて管理料として集合住宅1の管理者もしくは住人3側に支払われることになる。例えば、売上集計が150000円であるときに、支払われる管理料は10000円〜30000円となる。そして、住人3から空ペットボトルKをどの程度回収されたかを把握するべく空ペットボトルKの回収率に着目し、その回収率が50%であるときに10000+(30000−10000)×50/100の算式により20000円と算出される。仮に回収率が100%であるときには30000円と算出されるので、集合住宅1の管理者や住人3にとっては空ペットボトルの回収に協力することが非常にメリットのあることなので、さらに回収率が向上しリサイクルがより推進されることになるのである。また、このような回収率による管理料の支払額は売上集計の額が大きくなるほどその差が広がるように算出されるので、空ペットボトルKの回収に対するメリットも大きくなるにして、住人3が空ペットボトルKの回収を進んで行うような状況にしている。
【0024】
また、本実施形態における大型ペットボトル入り飲料水Pは、図6に示すように、取り外し可能とするミシン目19が上端から下端にかけて両端部に亘って形成された大型ペットボトル入り飲料水の種類表示用ラベル20が取着されている。この種類表示用ラベル20には、商品名、メーカー名や採水地名など飲料水の特定を行うことが可能な表示がなされている。このような構成とすることにより、種類表示用ラベル20をミシン目19に沿って容易に切り込みを入れつつ大型ペットボトルから取り外すことが可能となるので、ベンディングマシン2に空ペットボトルKを投入する前に、この種類表示用ラベル20を取り外しその後に投入する可能性を大きくさせることにより、大型ペットボトルをリサイクルする上で不純物となり得る種類表示用ラベルを取り外す作業を行う減少化させ、リサイクルの効率化に貢献することが可能となる。
【0025】
さらに、本実施形態における種類表示用ラベル20には、大型ペットボトルから取り外しこれを10枚収集して応募することにより景品としての靴下と引き換えることを可能とする付加価値が設けられている。このような構成とすることにより、ペットボトルの購入者としての住人3たちは景品との引き換えを可能とする種類表示用ラベル20を大型ペットボトルから取り外す可能性がより高くなり、この取り外した状態で空ペットボトルKを投入しやすく上述したリサイクルの効率化をさらに高めることが可能となるのである。
【0026】
次に、本発明の自動販売機の管理運営方法における別の実施形態について説明する。この別の実施形態においては次に示す図面が用いられる。図7は別の実施形態の自動販売機の管理運営方法を説明するための概略説明図である。図8は別の実施形態に用いられるボトルクラッシャーの機能を示す機能ブロック図である。図9は別の実施形態におけるベンディングマシン及びボトルクラッシャーを示す概略正面図である。図10は別の実施形態におけるボトルクラッシャーの表示画面に表示される内容であり、投入されたペットボトルの数と種類の経時変化を告知している状態を説明するための説明図である。図11は別の実施形態におけるボトルクラッシャーの表示画面に表示される内容を示し、将来におけるベンディングマシンへの大型ペットボトル入り飲料水の補充頻度の算出結果を告知している状態を説明するための説明図である。
【0027】
これら図面に基づいて説明すると、この別の実施形態における自動販売機の管理運営方法は、大型ペットボトル入り飲料水販売用のベンディングマシンに空ペットボトルを押し潰すためのボトルクラッシャーを併設し、このボトルクラッシャーに投入された空ペットボトルの数と種類を経時的に集計してデータを蓄積し、投入された空ペットボトルの数と種類の経時変化に基づいて、将来におけるベンディングマシンへの大型ペットボトル入り飲料水の補充頻度の算出及び当該算出結果の表示を行うといったものである。この自動販売機の管理運営方法は、図7に示すように、大型ペットボトル入り飲料水販売用のベンディングマシン30に大型ペットボトル入り飲料水を使用した後に投入された空ペットボトルを平坦状に押し潰すボトルクラッシャー31を併設させてこれらを一組として、マンションなどの集合住宅32、大型販売店33や多くの会社が集合しているような会社のビル34などにそれぞれ設置し、これらベンディングマシン30及びボトルクラッシャー31と専用回線などで通信接続が可能な状態とされるサーバ機35を管理運営者が後述する種々のデータを管理するといった構成からなる。
【0028】
この実施形態におけるベンディングマシン30の機能については、特に図示しないが、購入者の投入した料金検知センサと、この料金検知センサによる金銭の検知に応じて大型ペットボトルを払い出すために可動する大型ペットボトル払出用モータと、払い出された大型ペットボトルを検知する大型ペットボトルの払出センサとを備える。
【0029】
また、この実施形態のボトルクラッシャー30は、図8に示すように、空ペットボトルの投入者が手で操作し投入ドアを開閉動させるドア開閉ボタン40及び後述するクラッシャー部の可動を指示するスタートボタン41を有する操作ボタン42と、使用した後の空ペットボトルをクラッシャー部に投入されたのを検知する投入検知センサ43と、投入ドアをドア開閉ボタン40の操作により開閉動させるために可動するドア開閉用モータ44及びスタートボタン41の操作により可動し空ペットボトルを押し潰すべく押圧体を移動させるクラッシュ用モータ45を有するクラッシャー部46と、投入された大型ペットボトルの数と種類を経時的に集計してデータを蓄積し一時的に記憶するRAM47と、投入された大型ペットボトルの数と種類の経時変化に基づいて将来におけるベンディングマシンへの大型ペットボトル入り飲料水の補充頻度の算出を行うプログラムが記憶されたROM48と、将来におけるベンディングマシン30への大型ペットボトル入り飲料水の補充頻度の算出結果の表示を行う表示部49と、ROM48におけるプログラムを実行させるCPU50とを備える。表示部49は、大型ペットボトル入り飲料水の補充頻度の算出結果を画像として表示する表示画面51と、表示画面51の画像表示を制御する表示制御回路52とを備える。
【0030】
次に、別の実施形態に用いるベンディングマシン30及びボトルクラッシャー31の構造について簡単に説明する。ベンディングマシン30は、略長方体形状の形態をなし、その内部に4種類の大型ペットボトルが個別に整理された状態で収納しており、購入者に各大型ペットボトルの種類を把握させるべく見本53を横一列に展示するとともに、各見本の下方部分に商品の払出を促す払出ボタン54を設置し、その下方部分に大型ペットボトルを購入するための金銭の投入を行う料金投入口55を設け、さらに、その下方部分に払出ボタン54の操作により選択された大型ペットボトル入り飲料水が払い出されるは払出口56が配設されている。
【0031】
また、ボトルクラッシャー31は、その内部に空ペットボトルを平坦状に押し潰すためのクラッシャー部46が設けられており、その正面部分において投入ドア57が開閉動自在に設けられている。この投入ドア57の裏側には投入された空ペットボトルが載置される図示しない載置台が設置されている。また、投入ドア57の下方部分にはドア開閉ボタン40及びスタートボタン41が並設されており、さらにその下方部分には表示画面51が配設されている。
【0032】
表示画面51においては様々な内容を表示させることが可能であり、例えば、図10に示すように、ボトルクラッシャーに投入されたペットボトルの数と種類を経時的に集計したデータをグラフで示すことが可能である。このグラフによれば、ある一定の数の空ペットボトルが投入されるとベンディングマシン30への補充が必要であることを画像として告知している。また、表示画面51においては、図11に示すように、投入されたペットボトルの数と種類の経時変化に基づいて、将来におけるベンディングマシンへの大型ペットボトル入り飲料水の補充頻度を表示させることが可能である。この表示においては、各種類のペットボトルがベンディングマシン30へ何日おきに補充する必要があるのか補充間隔日が示されている。
【0033】
このような構成によれば、ボトルクラッシャー31に投入された空ペットボトルの数と種類の経時変化に基づく補充頻度をペットボトルの種類毎に表示させることが可能であり、大型ペットボトル入り飲料水の補充作業が迅速に行われやすく常に大型ペットボトル入り飲料水が補充された状態にするために空ペットボトルをボトルクラッシャー31へ投入させることを促すことになり、空ペットボトルのリサイクル推進に貢献し得るとともに、各種類の大型ペットボトル入り飲料水の供給者に対して空ペットボトルをボトルクラッシャー31へ投入させるための努力を他の種類のペットボトルとの比較において客観的に促す効果を奏し、空きットボトルのリサイクルに貢献し得る。また、ボトルクラッシャー31により回収される空ペットボトルを平坦状に潰して空ペットボトルを収納するための容積を小さくしてこの空ペットボトルの取り出し作業の効率化を図るとともに、回収された空ペットボトルの集計をボトルクラッシャー31の可動回数に応じて容易にカウントすることが可能になる。
【0034】
また、管理運営者側のサーバ機35においても、表示画面51において表示されるデータを画像として表示させることが可能であり、これらの内容を把握することにより迅速に対応して必要な大型ペットボトル入り飲料水を補充するとともに、ボトルクラッシャー31に押し潰され回収された空ペットボトルを迅速に回収することが可能である。
【0035】
上記実施形態においては、ベンディングマシンやボトルクラッシャーの表示画面に管理料の支払額や補充頻度の算出結果の表示を行っているが、これに限定されるものでなく、例えば、管理運営者が別途表示を行う表示装置を設けて表示させたり、特に電子的に表示させずに、集合住宅の連絡板に書き記すことも可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したこの発明によれば、ベンディングマシンを設置した集合住宅における空ペットボトルの回収率を向上させることになり、ペットボトルのリサイクルの推進に大きく貢献することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の自動販売機の管理運営方法の概要を説明するための概要説明図である。
【図2】 本実施形態のベンディングマシンの機能を示す機能ブロック図である。
【図3】 本実施形態に用いるベンディングマシンを示す概略正面図である。
【図4】 ベンディングマシンの表示部における表示内容を説明するための説明図である。
【図5】 本実施形態における管理料の支払額とペットボトルの回収率及び売上金の集計額との関係を示すグラフである。
【図6】 本実施形態に用いる大型ペットボトルを示す概略正面図である。
【図7】 別の実施形態の自動販売機の管理運営方法を説明するための概略説明図である。
【図8】 別の実施形態に用いられるボトルクラッシャーの機能を示す機能ブロック図である。
【図9】 別の実施形態におけるベンディングマシン及びボトルクラッシャーを示す概略正面図である。
【図10】 別の実施形態におけるボトルクラッシャーの表示画面に表示される内容であり、投入されたペットボトルの数と種類の経時変化を告知している状態を説明するための説明図である。
【図11】 別の実施形態におけるボトルクラッシャーの表示画面に表示される内容を示し、将来におけるベンディングマシンへの大型ペットボトル入り飲料水の補充頻度の算出結果を告知している状態を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1、32 ・・・集合住宅
2、30 ・・・ベンディングマシン
4 ・・・ボトルサービサー
5 ・・・料金検知センサ
6 ・・・大型ペットボトル払出用モータ
7 ・・・大型ペットボトル払出センサ
8、47 ・・・RAM
9 ・・・空ボトル検知センサ
10、49・・・表示部
13、51・・・表示画面
19・・・ミシン目
20・・・種類表示用ラベル
31・・・ボトルクラッシャー
35・・・サーバ機
42・・・操作ボタン
46・・・クラッシャー部
P・・・・大型ペットボトル入り飲料水
K・・・・空ペットボトル
Claims (8)
- 集合住宅に設置して飲料製品を販売するベンディングマシンであって、
前記飲料製品を収納する飲料製品収納領域と、
対価が投入されたことに応じて、前記飲料製品収納領域に収納された飲料製品をその対価に応じた数だけ供給する飲料製品供給手段と、
前記飲料製品の売上金を集計し、記憶する売上金記憶手段と、
前記飲料製品に入った飲料を飲用することにより生じた空の容器を収納する空容器収納領域と、
前記空容器収納領域に収納された空の容器の数の前記飲料製品供給手段が供給した飲料製品の数に対する比を空容器の回収率として記憶する回収率記憶手段と、
前記売上金記憶手段に記憶された売上金と前記回収率記憶手段に記憶された回収率との両方に応じて管理料を算出する管理料算出手段と、
前記管理料算出手段が算出した管理料及び前記回収率記憶手段に記憶された回収率を表示する管理料・回収率表示手段とを備えるベンディングマシン。 - 飲料製品を販売するベンディングマシンに併設されたボトルクラッシャーであって、
前記ベンディングマシンから提供された飲料製品を飲用することにより生じた空の容器を回収する空容器回収手段と、
前記空容器回収手段が回収した空の容器の数の経時変化に基づいて、前記ベンディングマシンへの飲料製品の補充頻度を算出する補充頻度算出手段と、
前記補充頻度算出手段が算出した補充頻度を表示する補充頻度表示手段とを備えるボトルクラッシャー。 - 請求項2に記載のボトルクラッシャーと通信可能に接続されたサーバ機であって、
前記補充頻度算出手段が算出した補充頻度を受信し、その受信した補充頻度を表示するサーバ機側補充頻度表示手段を備えるサーバ機。 - 集合住宅に設置して飲料製品を販売するベンディングマシンの管理運営方法であって、
前記ベンディングマシンは、制御装置及び記憶装置を備え、
前記制御装置が、
対価が投入されたことに応じて、前記ベンディングマシンに予め収納した飲料製品をその対価に応じた数だけ供給する飲料製品供給工程と、
前記飲料製品の売上金を集計し、前記記憶装置に記憶する売上金記憶工程と、
前記飲料製品に入った飲料を飲用することにより生じた空の容器が前記ベンディングマシンに収納された数の前記飲料製品供給工程で供給した飲料製品の数に対する比を空容器の回収率として前記記憶装置に記憶する回収率記憶工程と、
前記売上金記憶工程で記憶した売上金と前記回収率記憶工程で記憶された回収率との両方に応じて管理料を算出する管理料算出工程と、
前記管理料算出工程で算出した管理料及び前記回収率記憶工程で記憶した回収率を表示する管理料・回収率表示工程とを実行する方法。 - 飲料製品を販売するベンディングマシンの管理運営方法であって、
前記ベンディングマシンに併設されたボトルクラッシャーは、制御装置及び表示装置を備え、
前記制御装置は、
前記ボトルクラッシャーに投入された空の容器の数を経時的に集計する投入量集計工程と、
前記投入量集計工程で集計した空の容器の数の経時変化に基づいて、前記ベンディングマシンへの飲料製品の補充頻度を算出する補充頻度算出工程と、
前記補充頻度算出工程で算出した補充頻度を前記表示装置に表示する補充頻度表示工程とを実行する方法。 - 請求項5に記載の方法であって、
前記ボトルクラッシャーと通信可能に接続されたサーバ機は、サーバ機側制御装置及びサーバ機側表示装置を備え、
前記サーバ機側制御装置は、前記補充頻度算出工程で算出した補充頻度を前記ボトルクラッシャーから受信し、その受信した補充頻度を前記サーバ機側表示装置に表示する工程を実行する方法。 - 前記飲料製品には、取り外し可能とするミシン目が両端部に亘って形成された種類表示用ラベルが取着されていることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の方法。
- 前記種類表示用ラベルには、前記飲料製品から取り外し収集することにより景品と引き換えることを可能とする付加価値が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の方法。
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