JP4600877B2 - 温風供給機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘアードライヤー、手指乾燥機、温熱治療器等の温風供給機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、実開平5−74405号公報に開示のヘアーブロッサーは、中空筒状の本体ケースと、本体ケースの吹出口に装着されるブラシユニットとからなる。本体ケースの内部つまり風洞部内には、送風ファン、モータおよびヒーターユニットなどが直線列状に配置されている。ヒーターユニットは、十文字状に組んだ絶縁板と、絶縁板の周囲に螺旋状に巻き付けたヒーター線と、これらの外周囲を覆う金属板製の断熱ケースとで構成されている。送風ファンから送出された風は、断熱ケース内を通過する間にヒーター線で加熱されてブラシユニット側へ吹き出される。本体ケースから吹き出た温風は、ブラシユニットの内部で直交する向きへ変向されて、一群のブリッスルの間から吹き出し供給される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種のヘアーブロッサーにおいては、細長い筒状の本体ケースの内部に送風ファンとモータ、およびヒーターユニットなどが直線列状に集約配置されている。その風洞部は、グリップを兼ねていることもあって、風の通路断面積が極端に小さい。そのため、風の通路内におけるヒーターの空間占有量は、ピストル型ドライヤーにおけるヒーターの空間占有量に比べてかなり大きい。
【0004】
つまり、乾燥風の通路の殆どがヒーターによって塞がれている。そのため、ヒーターユニットの発熱温度が一定値以下に制限してあるにもかかわらず、乾燥風の温度が異常に高くなり、本体ケースが局部的に過熱され使用者が熱さを感じ、不安感を生じさせることがあった。
【0005】
とくに、ブラシユニットが装着される吹出部の内部にイオン発生装置やスチーム発生装置などが組み込んであるヘアーブロッサーの場合には、先の装置が乾燥風の通過の邪魔になるため、断熱ケースの出口の周辺部に熱がこもりやすく、本体ケースが局部的に過熱されやすかった。
【0006】
本発明の目的は、本体ケースが過熱されるのを確実に防止できる温風供給機を提供することにある。
【0007】
本発明の目的は、吹出部の内部にイオン発生装置やスチーム発生装置などが組み込んである温風乾燥機において、これらの機器に繋がる給電線が乾燥風に晒されて風切音を生じたり、あるいは過熱されて劣化するのを防止できる温風供給機を提供することにある。
【0008】
本発明の目的は、イオン発生装置を構成する高電圧発生部の温度上昇を防止する温風供給機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の温風供給機は、図1に示すように中空筒状の本体ケース1は、風洞部2と風洞部2に連続して形成され本体ケース1の中心軸と交差する向きに吹出口19が開口している吹出部4とで構成されており、風洞部2の内部に、送風ファン10と、送風ファン10を駆動するモータ11と、乾燥風を加熱するヒーターユニット12とが直線列状に設けてある。ヒーターユニット12は、ヒーター16と、このヒーター16の周囲を囲む断熱ケース17とを含んでいる。そして、断熱ケース17の出口に連続して、本体ケース1の過熱を防ぐ筒状の断熱体20が配置してある。さらに、送風ファン10によって生起された風の大半は、断熱ケース17の内部のヒーター16が収納される空間に流入され、流入された風は断熱ケース17の出口から断熱体20の内部の空間を通過して吹出部4の吹出口19から吹き出され、送風ファン10によって生起された風の一部は、断熱ケース17と本体ケース1間に形成される空間に送給され、送給された風は断熱体20と本体ケース1間に形成される空間を通過して吹出部4の先端側に設けられた排出口61から排出されることを特徴とする。
【0010】
更に具体的に説明すると、断熱体20と本体ケース1間に形成される空間に付加電気機器を、断熱ケース17と本体ケース1間に形成される空間に電源スイッチ18を配設した。
【0011】
また、本体ケース1が、送風ファン10を含む電装品を内蔵する風洞部2と、吹出口19が開口している吹出部4とで構成されており、断熱体20が、断熱ケース17の出口と、本体ケース1の吹出口19との間に配置されて吹出部4のケース内面壁の過熱を防いでいる。
【0012】
断熱体20は、図1および図5に示すごとく、一群の通気スリット16が開口していて、吹出口13用のグリルを兼ねている。
【0013】
吹出部4の内部には、付加電気機器が配置されており、付加電気機器への給電リード線46が、断熱体20と本体ケース1との間に配線されている(図6、図7参照)。付加電気機器としては、後述するイオン発生装置、水蒸気発生装置、振動発生装置、オゾン発生装置などがある。
【0014】
付加電気機器がイオン発生装置であって、イオン発生装置は、高電圧発生部64と一対の放電電極33・34とを含んでおり、高電圧発生部64を断熱体20と本体ケース1間に形成される空間に配設し、一対の放電電極33・34を断熱体20内の空間に露呈するように配設した。
【0015】
【発明の作用効果】
本発明の請求項1によれば、ヒーターユニット12の周囲を囲む断熱ケース17の出口に連続して、本体ケース1の過熱を防ぐ筒状の断熱体20が配置されているので、ヒーターユニット12から送給される風の温度が異常に高くなる場合でも、その熱を断熱体20で遮断して本体ケース1が局部的に過熱されるのを防止でき、使用者の不快感や不安感を解消できる。この温風供給機を連続使用した場合、特に断熱体20が高温となり、これに伴って本体ケース1と断熱体20との間の空気が温度上昇をし、この影響で断熱体20周辺の本体ケース1に熱が伝わることで使用者が熱さを感じることがあった。しかし、本発明の請求項1では断熱ケース17と本体ケース1間に形成される空間、及び断熱体20と本体ケース1間に形成される空間に、送風ファン10からの風の一部を送給することで、高温となりつつある空気を排出することができるので、例え連続使用しても、本体ケース1の温度上昇は少なく、使用者が熱さを感じ誤って落下させるといった危険性が少なくなる。
【0016】
本発明の請求項2によれば、断熱体20と本体ケース1間に形成される空間に付加電気機器を配設したことにより、ヒーターユニット12から送出されたばかりの熱風に付加電気機器が直接晒されないばかりか、その配置空間に、ヒーターユニット12を通過しない送風ファン10からの風の一部が流入するので、配置空間内の空気を冷却することができ、付加電気機器を熱から確実に保護できる。
【0017】
本発明の請求項3によれば、断熱ケース17と本体ケース1間に形成される空間に電源スイッチ18を配設したことにより、ヒーターユニット12から送出されたばかりの熱風に電源スイッチ18が直接晒されないのはもちろんのこと、その配置空間に、ヒーターユニット12を通過しない送風ファン10からの風の一部が流入するので、配置空間内の空気を冷却することができる。従って、電源スイッチ18の接点部やリード線との接続部の温度上昇を防止することができ、接点不良を確実に防止できる。
【0018】
本発明の請求項4によれば、断熱ケース17の出口と、本体ケース1の吹出口19との間に断熱体20を配置しているので、熱風を断熱体20で送給案内して、吹出部4のケース内面壁が過熱空気に晒されるのを阻止でき、吹出部4のケース内面壁が過熱されるのをさらに確実に防止できる。
【0019】
本発明の請求項5によれば、断熱体20を吹出口19用のグリルを兼ねるよう構成しているので、吹出口19用のグリルを独立部品として構成する場合に比べて部品点数が減り、その分だけ温風供給機の製造コストを削減化できる。
【0020】
本発明の請求項6によれば、吹出部4の内部に、イオン発生装置などの付加電気機器を配置し、付加電気機器への給電リード線46を断熱体20と本体ケース1との間に配線しているので、給電リード線46が熱風に晒されるのを防止でき、給電リード線46によって風切音が発生するのを防止できるうえ、給電リード線46が過熱されてその絶縁被覆が溶融したり、あるいは欠落したりするのを防止できる。
【0021】
本発明の請求項7によれば、付加電気機器がイオン発生装置であって、イオン発生装置は、高電圧発生部64と一対の放電電極33・34とを含んでおり、高電圧発生部64を断熱体20と本体ケース1間に形成される空間に配設し、一対の放電電極33・34を断熱体20内の空間に露呈するように配設しているので、耐熱性の低い高電圧発生部64を熱から保護しながら、放電電極33・34によって発生したイオンを送風ファン10からの風によって対象物に効果的に送給することが可能となる。
【0022】
【実施例】
図1ないし図12は、本発明に係る温風供給機、ヘアーブロッサーの第1実施例を示す。ヘアーブロッサーは、中空筒状の本体ケース1が図2に示すごとく前後に分割形成された前ケース1Aと後ケース1Bとを蓋合わせ状に接合して構成され、グリップを兼ねる下半側の風洞部2と、ブラシユニット3が装着される上半側の吹出部4とを備えている。
【0023】
風洞部2の側面上部にはドライヤーの運転状態を切り換えるスイッチベース5が装着されており、その中央にスイッチノブ6を上下スライド可能に組み付けてある。符号7は運転状態であることを点灯表示するLEDから成る表示灯、8はブラシユニット3をロック解除操作するための着脱ボタンである。
【0024】
図3において風洞部2の内部には、乾燥風を生起する送風ファン10と、送風ファン10を回転駆動するモータ11と、乾燥風を加熱するヒーターユニット12とが下側から順に直線列状に配置してある。送風ファン10は、風洞部2の下端に設けた吸込口13から吸い込んだ空気を加圧して、ヒーターユニット12を介して吹出部4へ向かって送給する。ヒーターユニット12は、十文字に組まれた絶縁枠(ヒーター支持体)15にコイル状のニクロム線(ヒーター)16を螺旋状に巻き付け(図12参照)、その周囲を断熱ケース17で覆って構成してある。断熱ケース17は、1枚の金属板を筒状に折り曲げて形成される。その内部を乾燥風が通過する空間B1としている。ヒーター16は、ニクロム線のような電気式のものに限らず、ガス式のものであってもよい。
【0025】
断熱ケース17はメッキ処理された金属板製の筒体からなり、熱伝導作用で熱を分散させることによって、ニクロム線16に近接する壁部分が局部的に高温化するのを防止し、さらに輻射熱を反射させるために存在する。断熱ケース17の筒内面には絶縁シートを貼り付けてある。断熱ケース17と本体ケース1との間に形成される空間S1に、モータ11およびニクロム線16への通電状態を切り換えるための電源スイッチ18を配置してあり、先のスイッチノブ6で本体ケース1の外面側から電源スイッチ18を切り換え操作できる。
【0026】
吹出部4は風洞部2の上方に一体成形によって連続して中空筒状に形成されている。吹出部4に臨む前ケース2Aの前面は、ほぼ全面にわたって吹出口19として開口しており、その内面に筒状の断熱体20と、後述するマイナスイオンを生成するためのイオン発生装置(付加電気機器)とが配置してある。吹出口19は本体ケース1の中心軸と交差する向きに開口してあって、本体ケース1内を流れる風を直交方向へ変向できるので、本体ケース1を無理せず自然に握るだけで、風及びマイナスイオンを簡単に対象物へ送給できる。
【0027】
断熱体20を本体ケース1内に配置することで、断熱体20と本体ケース1間に空気層(空間S2、S2’、S2’’)が形成される。従って、断熱ケース17から吹き出る加熱された乾燥風によって、本体ケース1の一部が過熱されて熱くなるのを防止できる。図5において断熱体20は、吹出口19に臨む前側の前分割体21と、後ろ側の後分割体22と、両分割体21・22の上部間に挟み固定されるホルダー23とからなり、図6に示すように、その下端の筒口68が断熱ケース17の出口に被さる状態で配置してある。このように、断熱ケース17の出口に筒状の断熱体20を外嵌すると、両者の隣接部分から乾燥風が漏れ出るのを解消でき、漏れ出た過熱乾燥風による本体ケース1の温度上昇をよく防止できる。また、1枚の金属板を筒状に折り曲げて形成した断熱ケース17の出口を断熱体20で保形保持して、断熱ケース17の接合縁の解離をよく防止できる。断熱体20を区政する各部材21・22・23はそれぞれ耐熱性に優れたポリフェニレンサルファイドを素材にして成形してあり、例えばポリブチレンテレフタレートで成形した本体ケース1の耐熱温度が200℃であるのに対し、前記三者21・22・23は270℃までの熱に耐える。このように、本体ケース1よりも断熱体20の耐熱温度が高いと、例えばヒーター16が落下衝撃によって変形し、あるいは位置ずれして巻き密度が不均一になり、発生熱量が局部的に大きくなったとしても、断熱体20の変形を確実に防止でき、さらに本体ケース1が耐熱温度を越えて過熱されるのを確実に防止して、その一部が変形し、あるいは変質して脆くなってしまうのを防止できる。なお、温風供給機の構造によっては、断熱体20と本体ケース1とを同じ材質で構成できる。
【0028】
後ろ向きに開口する樋状に形成された前分割体21は吹出口19用のグリル26を兼ねており、そのために吹出口19に臨む周面全体に一群の通気スリット24が開口しており、その中央部にイオン出口25が開口している(図4参照)。吹出口19の左右側縁に沿って、ブラシユニット用の装着部を設けてあり、図4に示すようにこの装着部にあてがったブラシユニット3を上方から下方にスライド操作することにより、ブラシユニット3を吹出部4に係合装着できる。着脱ボタン8を押すことで、係合を解除することができ、その状態でブラシユニット3を下方から上方にスライドさせれば、ブラシユニット3を吹出部4から脱することができる。ブラシユニット3を外せば単なる毛髪乾燥用に使用でき、ブラシユニット3を装着すれば、毛髪のカールや癖付けを効果的に行うことが可能なヘアーブロッサーとして使用できる。なお、着脱ボタン8は押圧動作を解除するとコイルばねによって押圧前の位置に戻る。
【0029】
図中76は、マイカから成る熱遮断板であり、断熱体20内に押圧式の着脱ボタン8側に寄せて設けられている(図4、図7参照)。この熱遮断板76の存在により、熱遮断板76、断熱体20、本体ケース1の三層構造となることで、着脱ボタン76側の本体ケース1表面の温度上昇をさらに抑制できる。したがって、使用者が整髪しながらの乾燥中(ブロッサーとして使用中)、ブラシユニット3を外して使おうと考え、着脱ボタン8およびその周辺を強く押そうとするとき、着脱ボタン8周辺の温度が抑制されているので、熱さを感じることはなく、不快に感じることはない。特に、本実施例のブラシユニット3の着脱構造は、ブラシユニット3側の凹と着脱ボタン8側の凸の係合を解除した状態(着脱ボタン8を押し続けた状態)で、ブラシユニット3を上方にスライドさせないと脱することができないので、押す時間が長く必要となり熱さを感じ易かったが、着脱ボタン8側の三層の断熱構造によりそれを解消できる。熱遮断板76は、その上方側を断熱ケース20に設けられたリブ77に嵌合され、下方側を断熱体20の内壁と断熱ケース17との間に嵌合されることで固定されている。熱遮断板76は、断熱体20と一体成形で形成されていてもよい。ただ熱伝導を考慮すれば本実施例のように別体で熱遮断板76を設けた方が熱の影響は少なくなる。
【0030】
図7および図8においてブラシユニット3は、一群のブリッスル27が植設されたアーチ形断面のベース28と、ベース28を固定支持するブラシ枠29などで構成されている。ベース28には、前分割体21と同様に、イオン出口30と一群の通気スリット31とがそれぞれ形成してある。
【0031】
図5および図9において後分割体22は、前向きに開口する樋体状のプラスチック成形品からなり、その上部にU字状の受座41を有し、受座41の後ろ側に絶縁壁42(図6参照)が形成されている。前分割体21と後分割体22とは蓋合わせ状に接合されて乾燥風の通路空間B2を区画形成しており、その上部に挟み固定したホルダー23、後分割体22で乾燥風の大半をイオン出口25の周辺へ向かって変向案内する。後述するように乾燥風の一部はホルダー23と前分割体21との間の隙間Eへ入り込んだのち、上側の通気スリット24から外部に吹き出る。
【0032】
図5および図6においてイオン発生装置は、高電圧発生部64と一対の放電電極33・34とを含んでおり、これらの機器をホルダー23に組み付けて、一個のユニット部品としてまとめてある。高電圧発生部64は、整流回路43およびパルス発生回路44で構成する電気部品(パルス電流発生回路)が実装されたイオン発生用の回路基板35と、高電圧を生成するトランス36とからなる。
【0033】
ホルダー23は後向きに開口する容器状に形成してあり、その下壁37に取付座38が下向きに突出している。ホルダー23の下壁37と後分割体22の上端壁22aとは、乾燥風の一部をホルダー23と前分割体21との間の隙間Eへ案内するために斜め上向きに傾斜している。ホルダー23の容器部分に回路基板35とトランス36とを組み、取付座38の中央とその周りを囲むボスとに放電電極33・34を組み付けてある。
【0034】
高電圧発生部64と放電電極33・34とが組み付けられたホルダー23は、図6および図9に示すごとくその取付座38が受座41に接合する状態で後分割体22に組み、前分割体21を後分割体22に組み付け、これらを後ケース1Bに組み付けることにより、イオン発生装置の全体を本体ケース1に固定する。このときホルダー23は、後ケース1B内壁にU字状に立設したリブ65に接合した状態で固定される(図9参照)。この組み付け状態において、放電電極33・34は前分割体21に設けたイオン出口25と正対し、ホルダー23と前分割体21との間に、乾燥風の進入を許す通気隙間Eが確保される。従って、吹出部4内に吹き出た乾燥風は、イオン出口25より下方の通気スリット24から吹き出るのはもちろんのこと、先の通気隙間E内へも入り込んで、通気隙間Eに臨む通気スリット24からも吹き出る。つまり、前分割体21に設けた全ての通気スリット24とイオン出口25から乾燥風を吹き出ることになる。グリル26は、吹出口19を覆うことで通気隙間Eを確保するとともに、イオン発生用の回路基板35とトランス36とから成る高電圧発生部64や放電電極33などの吹出部4内の電装部品を外部から保護している。また、グリル26は熱が伝導しにくいプラスチック材で形成してあるので、仮に身体が触れたとしても熱さを感じ難く、熱さのあまりヘアーブロッサーを落下させるといった危険性は低い。また火傷の危険性も少ない。断熱体20と本体ケース1との間に形成される空間S2、S2’’や、断熱体として機能しているホルダー23と本体ケース1との間に形成される回路基板35やトランス36が収納される空間S2’は、乾燥風の通路空間B2と、図6、7、8に示すようにホルダー23、取付座38、断熱体20によって区分されているので、乾燥風が空間S2、S2’、S2’’内へ入り込むことはない。従って、回路基板35に実装された電気部品や、トランス36、および高圧リード線45、給電リード線46などが高温の乾燥風に晒されて劣化したり、あるいは風切音が発生するのをよく防止できる。
【0035】
ホルダー23の下壁37と後分割体22の上端壁22aを設けることによって、放電電極33,34の近傍を吹出口19に向かって流れる乾燥風が、その上方側(先端)、および下方側に比べて増大するので、放電電極33,34によって生成されたマイナスイオンを大量の乾燥風によって遠くまで飛ばすことができ、乾燥を行いながら毛髪などの対象物に効果的にマイナスイオンを送給することができる。なお、図6における実線矢印,破線矢印は、風の流れを表している。
【0036】
図10はヘアーブロッサーの電気回路の概略を示しており、商用電源からの100Vの電流を整流回路43で半波整流した後、パルス発生回路44でパルス電流に変換する。ついでパルス電流をトランス36で昇圧(4KV)して、針状の放電電極33に印加し、該電極33から周囲の放電電極34に向かって電子を放出させる。これにより、空気中の酸素、微少水滴、塵がマイナスに帯電してマイナスイオン化する。マイナスイオンは、乾燥風によって主にイオン出口25から吹き出て髪に付着することで、プラスに帯電し易い髪を中和でき、髪のぱさつきを防止できる。また、身体のリラックス効果も期待できる。
【0037】
ヘアーブロッサーの駆動状態は、スイッチノブ6を上下にスライド操作することによって、次のように切り替わる。OFF位置から一段階のスライドで、モータ11、イオン発生装置の駆動を行う(冷風による乾燥風)。二段階のスライドで、モータ11、イオン発生装置、およびヒーター16の半波駆動(350W)を行う(温風による乾燥風)。三段階のスライドで、モータ11、イオン発生装置、およびヒーター16の全波駆動(700W)を行う(熱風による乾燥風)。一段階〜三段階の何れの状態でも運転状態を表示する表示灯Lは点灯する。図2に示すように表示灯Lはスイッチノブ5のスライド方向の延長線上にあり、使用者が運転状況を把握し易い。仮にモータに毛髪が絡みつきモータロックの状態のまま放置すれば発火のおそれがあり危険であるが、それを使用者に可及的に速やかに認識させることができる。また、表示灯Lの延長線上に着脱ボタン8があることで、表示灯Lから視線が外れることがさらに少なくなり不具合な状態を認識させ易い。また各操作部や表示部が集約配置されるので使い勝手が向上する。
【0038】
ここで改めてファン10によって生起された風の流れについて説明する。ファン10によって生起された風の大半(8割以上)は、ヒータ線16が収納される空間B1に流入する。流入した風は、ヒータ16によって加熱されて断熱ケース17の出口から吹出部2に向けて吹き出る。吹き出た熱風は断熱体20によって形成される空間B2を通過したのち、通気スリット24から本体外に吹き出でる。
【0039】
またこれと同時に、ファン10によって生起された風の一部(空間B1、B2を通過する風に比べ風量も風速も非常に少ない風)は以下に示すように本体内を通過する。すなわち、ファン10によって生起された冷風の一部は断熱ケース17と本体ケース1との間に形成されている空間S1に流入する。空間S1に流入した冷風はスイッチ18等の電装品を冷却しながら空間S1を通過し、風洞部2と吹出部4との間に形成される入口63から断熱体20と本体ケース1との間に形成される空間S2に流入する。空間S2に流入した冷風は上方に流れていき、回路基板35やトランス36が収納される空間S2’とその側方に位置する空間S2’’に流入する(図8参照)。空間S2’に流入した冷風は、回路基板35やトランス36を冷却しながら通過し、U字状リブ65の上方側に形成された出口62から排出される。排出された風はスリット状の排出口61から本体外に排出される。一方空間S2’’に流入した風はそのまま排出口61から排出される(図9参照)。なお、空間S2、S2’、S2’’は何れも断熱体20と本体ケース1との間に形成された熱風が流入することのない空間である。
【0040】
このように、断熱ケース17と本体ケース1間に形成される空間S1、及び断熱体20と本体ケース1間に形成される空間S2、S2’、S2’’に、送風ファン10からの風の一部を送給することで高温となりつつある空気を排出口61から排出することができ、空間S1、空間S2、S2’、S2’’の温度上昇を、さらには本体ケース1の温度上昇を抑制することができるので、本体ケース1に触れる使用者が熱さを感じることがなくなる。特に、空間B2内には全てのヒータ線を通過した熱量の大きい熱風(700W駆動時、常時120℃以上の熱風が流入する。部分的には200℃を超える場合がある。)が通過するので、空間S2、S2’、S2’’については高温となり易く、それに伴い本体ケース1の表面温度が上昇し易すかったが、送風ファン10からの風の一部を空間S2、S2’、S2’’に流入させることで、空間S2、S2’、S2’’の温度を下げることができ、本体ケース1の温度上昇を効果的に抑制できるものとなった。さらに、空間S2’には熱をきらう回路基板35(耐熱温度105℃)等の電装品が配設されているが、これも、送風ファン10からの風の一部を空間S2’に流入させることで効果的に冷却できる。空間S2、S2’、S2’’では冷風の流入によって−15degの効果がある。
【0041】
これに対し、空間S1の温度は、ファン10からの風が断熱ケース17内壁近傍を通過することによる冷却効果やヒータ16が長手方向に螺旋状に配置してあることで断熱ケース17に影響する熱量が部分的となることから、ヘアーブロッサー駆動中においても、室温より若干高い程度である。従って、本体のコンパクト化のため、図12に示すように断熱ケース17と本体ケース1とを空間S1部分を除き近接配置している。つまり、ここで形成している空間S1は、空間S2へ風を導くための通路として考える。空間S1はスイッチ18を収納する空間であると同時に、空間S2、S2’、S2’’側に冷風を送給するための通路でもあるのでスペースを無駄にすることがない効率的な構造である。もちろん本体ケース1が太くなることを度外視すれば、空間S1を断熱ケース17の全周に設けることができ、これによって断熱ケース17の周囲に位置する本体ケース1全周の表面温度を可及的に下降させることができる。
【0042】
図6及び図17に示すように、高電圧発生部64を断熱体20と本体ケース1間に形成される空間S2’に配設し、一対の放電電極33・34を断熱体20によって形成される空間B2に露呈するように配設しているので、耐熱性の低い高電圧発生部64を熱から保護しながら、放電電極33・34によって発生したマイナスイオンを送風ファン10からの風によって対象物に効果的に送給することが可能となる。
【0043】
図6に示すように中央の放電電極33とトランス36とを接続する高圧リード線45と、高電圧発生部64に電流を給電する給電リード線46とは、後分割体22の受座41の近傍で隣接し、とくに高圧リード線45の耐圧仕様が6〜10KVであるのに対し、給電リード線46の絶縁被覆の耐圧仕様が300Vと小さいため、被覆が途切れる高圧リード線45と針状の放電電極33との接続箇所から、給電リード線46に向けて放電するおそれがある。このような異常放電を避けるために、後分割体22に絶縁壁42を設け、両リード線45・46が異常接近しないよう隔絶している。なお、針状の放電電極33は、図7に示すように高圧リード線45による絶縁被覆が途切れる接続箇所をシリコンゴム71で絶縁被覆して、針の先端以外からの放電を防止しているが、落下衝撃や経時的にシリコンゴムにクラックが入り、絶縁状態が不十分になるおそれがある。このとき耐圧の低い給電リード線46が高圧リード線45に近づくと、給電リード線46側に放電し、放電電極33・34によるイオン発生作用が低下するおそれがある。しかし、絶縁壁42で高圧リード線45と給電リード線46の接近を確実に防止して、異常放電を防止できる。
【0044】
図6および図13に示すように、給電リード線46を後分割体22と後ケース1Bとの間に形成されたの空間に配線するので、給電リード線46が乾燥風に晒されて風切音を生じるのを避け、さらに高温の乾燥風に晒されてその絶縁被覆が劣化するのを避けることができる。とくに断熱ケース17から吹き出る加熱乾燥風の中でも、上述したように吹き出した直後の加熱乾燥風は非常に高温になる部分があるが、断熱体20はこの高温の乾燥風から給電リード線46をよく保護することができる。イオン発生用の回路基板35側から電力が供給される表示灯7用のリード線7aも、給電リード線46と同様に後分割体22と後ケース1Bとの間に配線され熱から保護されている。
【0045】
ヘアーブロッサーを構成するすべての電気機器は、図5に示すように予め結線したうえで、3個のブロックB1〜B3にまとめて後ケース1Bに組み込む。詳しくは、送風ファン10とモータ11とがひとまとめにされたファンブロックB1と、ヒーターユニット12を含むヒーターブロックB2と、イオン発生装置およびホルダー23を含む付加機器ブロックB3とにまとめたうえで、これらの各ブロックB1〜B3を接続リード線や給電リード線46で結線して、後ケース1Bに組み付ける。このとき付加機器ブロックB3は後分割体22に予め組みつけた状態で後ケース1Bに組み付けるが、先に後分割体22を後ケース1Bに組み付け、その後に取付座38が受座41に接合する状態で付加機器ブロックB3を後ケース1Bに組み付けることもできる。次に、後分割体22に前分割体21を組み付け、最後に前ケース1Aを後ケース1Bに組み付けて両者1A・1Bをビス47で締結し、その下端に空気の通過は許すが髪等の異物の侵入は阻止する截頭円錐状のキャップ48を吸込口13に固定することにより、全ての内部部品を確りと固定できる。その後、後述するようにカバー51と、スイッチノブ6を取り付けたスイッチベース5とを前ケース1Aと後ケース1Bとに係合固定することでヘアーブロッサーは完成する。
【0046】
なお、上述したすべての電気機器の予めの結線とは、電源スイッチ18や表示灯7の結線も含むものであり、ヘアーブロッサー本体内のすべての電気機器のリード線が結線されている状態を意味する。因みに、後ケース1Bに各電気機器を仮組みした後に結線するのでは、狭いケース内でのハンダ付け作業となり作業性が悪かったが、本実施例のように、予めすべての電気機器を結線したうえで、後ケース1Bに組み付ければ、ハンダ付け作業を自由な作業空間で簡便に行えるうえ、後ケース1Bに対する組付けの手間も軽減できる。また、電力を供給すれば完成品と同等の機能を発揮する状態にあるので、各機器の動作確認を行ったうえで本体ケース1を完成することができ、結線不良があった場合に本体ケース1の分解の手間を省くことができる。さらに各機器間の結線作業が作業台上の制約のない空間で手際よく簡単に行える。各ブロックB1〜B3どうしを本体ケース1に組み付けた後、例えばコネクターで結線する必要がないので、結線不良の余地がなく、その分だけ信頼性が向上する。
【0047】
スイッチ18や表示灯7についても、各ブロックB1〜B3を後ケース1Bに組み込むとき、同じく後ケース1Bに仮組み(図3に示すように、スイッチ18は後ケース1Bの断熱ケース17を保持する部分に形成された爪66に嵌合され、表示灯7も後ケース1Bに形成された係合溝67に嵌合している)し、その後、上述したように前ケース1Aを後ケース1Bに組み付けて確り固定する。なお、比較的小型の電気機器であるスイッチ18や表示灯7については、後ケース1Bに仮組みするのではなく、スイッチベース5側に組み付け、スイッチベース5の本体ケース1への組み付け時に同時に固定するようにしてもよい。
【0048】
本実施例では、付加機器ブロックB3の一部を断熱体20として利用しているが、それに限らず図16に示すように、熱風の通路を形成できれば筒状のプラスチック単独で断熱体20を形成できる。このとき付加機器ブロックB3を設けるならば、本体ケース1と断熱体20との間にリード線とともに配設する方が熱の影響を受け難いので好ましい。
【0049】
図3において風洞部2に臨む前ケース1Aと後ケース1Bとの接合縁49の外面には、装飾シート50を配置してその外表面が透明のカバー51で覆われている。さらに、カバー51の上部に隣接して前記スイッチベース5が装着されている。
【0050】
図11および図12において装飾シート50は、片面に金属蒸着層が形成されたポリカーボネイト製の柔軟性を有するシートを短冊状に切断して形成してあり、光の当り具合によって虹色を伴う金属光沢を発現できる。装飾シート50は、前ケース1Aと後ケース1Bとの接合縁を跨ぐ凹部52に配置し、接合縁49の隙間を塞ぐ。
【0051】
カバー51は、透明プラスチック材で剛性を有するよう形成してあり、凹部52との接合面の上下端に係合片53・54が一体成形によって設けてある。これらの係合片53・54のうち、上側の一対の係合片53は、前ケース1Aと後ケース1Bとに設けた係合溝(係合体)55に係合して、両ケース1A・1Bが前後に分離するのを阻止する。また、下側の係合片54は前記キャップ48で保持されて(図3参照)、その浮き離れが規制されている。上下の係合片53・54間の上下寸法は、装飾シートの上下寸法と略同じであるので、装飾シート50が上下方向へずれ動くのも規制する。
【0052】
例えば、接合縁49に装飾シート50のみを配設した場合には、接合縁49から乾燥風が漏れ出すのを防止して送風効率を向上することはできても、開き防止作用は得られない。また、剛性を有する部材で接合縁49を塞ぐと、剛性があるゆえに前ケース1Aと後ケース1Bとが開くのを防止できるが、柔軟性がないので合せ目を含むケース表面に対する追従性が悪く、送風効率の向上は望めない。これを解決するために、本発明では、本体ケース1における接合縁49に沿って柔軟性を有する装飾シート50を設け、そのうえで、剛性を有するカバー51で装飾シート50を覆うケース構造としたので、追従性のよい装飾シート50が接合縁49に密着して送風効率を向上することができ、さらに剛性のあるカバー51によって装飾シート50への損傷を防止できる。また、前ケース1Aと後ケース1Bの分離防止手段をカバー51に形成しておけば、効果的に両ケース1A・1Bの分離を防止できる。透明なカバー51を透かして装飾シート50を見ることになるので深みのある色合いを表現できる。
【0053】
装飾シート50は、本体ケース1の凹部52に貼着することで、接合縁49に密着させることができるが、工数を考慮すれば、カバー51で装飾シート50を部分的或いは全面的に押し付けて、装飾シート50を接合縁49に密着させる構造を採用する方が好ましく、本実施例では後者を採用している。また本実施例の装飾シート50はポリカーボネイト製のプラスチック材で形成されたものであるが、柔軟性を有していれば、金属であってもよい。なお、この柔軟性シートと剛性カバーの2重構造は、本実施例のように部分的に設ける必要はなく、送風効率を考えれば乾燥風の通路空間に位置する接合縁49全てに設ける方が好ましい。この場合構造上、シートやカバーが複数組みになることはやむを得ず、デザイン性を考慮すれば、1組のシートとカバーを上述したように透かして見えるようにし、その他のカバーは不透明とした方がよい。
【0054】
スイッチベース5は、着色された不透明のプラスチック成形品からなり、前記カバー51を装着したのち前ケース1Aと後ケース1Bとに係合固定する。この固定状態において、スイッチベース5の下端部分は、図3に示すようにカバー51の上端外面に被さって、係合片53と装飾シート50の上端部とを隠し、外観上の体裁を整える。装飾シート50は、模様や絵柄等をシートに印刷したものであってもよい。またデザイン性を考慮せず、送風効率向上と開き防止のみに重点をおいた場合は、同じ2重構造のままカバー51を不透明にすることもできる。
【0055】
図14は本発明の第2実施例を示しており、先のイオン発生装置に加えてマッサージ用の振動発生装置(付加電気機器)を吹出部4内に設けた点が第1実施例とは異なる。この振動発生装置は、モータ57と、その出力軸に偏心状態で固定した起振錘58とからなり、モータ57の給電リード線46を後分割体22と後ケース1Bとの間に形成された空間に配線する。電源スイッチ18を投入すれば、温風とイオンの発生とともにモータ57が駆動し振動を発生することができる。本実施例では、ホルダー23を別体で設けずに断熱体20の一部に凹みを設けこれをホルダーとして利用している。モータ57および給電リード線46を断熱体20によって区分された空間S2、S2’内に設けるので、熱による劣化や風切り音の発生を防止できる。本実施例においても勿論イオン発生装置の給電リード線は後分割体22と後ケース1Bとの間に配線される。なお、本実施例におけるイオン発生装置はなくてもよい。第1実施例では、断熱体20下端の筒口が断熱ケース17の出口に被さる状態で配置したが、断熱ケース17から吹き出る乾燥風が、ほぼ全て断熱体20側に流れるならば、図14に示すように若干の隙間を有する形態で断熱体20と断熱ケース17とを隣接配置してもよい。請求項における断熱ケース17の出口に連続して筒状の断熱体20を配置するという意味はこの点を含むものとする。図示するように排出口61は、吹出部4の先端側におけるブリッスル27に寄せた位置に設け、モータ57全体を冷却できるよう構成されている。他は先の第1実施例と同じであるので、同じ部材には同じ符号を付してその説明を省略する。以下の別実施例においても同様に扱う。
【0056】
図15は本発明の第3実施例を示しており、イオン発生装置に加えて水蒸気発生装置(付加電気機器)を吹出部4内に設けた点が第1実施例とは異なる。この水蒸気発生装置は、タンク59とヒーター内蔵の加熱部60とを有し、加熱部60に外嵌したフェルトに含浸されている水を加熱して髪にスチームを供給するようになっている。他は先の第2実施例と同じである。
【0057】
図16は本発明の第4実施例を示しており、ピストル型のヘアードライヤーの断熱ケース17と吹出口19との間に筒状の断熱体20を配置して、本体ケース1が過熱されるのを防ぐようになっている。第1実施例の断熱体20は前分割体21と後分割体22を有する二分割構造であったが、本実施例の断熱体20は、断熱体20を一体成形で筒状に構成したものであり、グリル26も断熱体20の出口に一体に成形してある。グリル26は、ヒーター16への器物の接触を防ぐ目的で形成してあり、断熱体20内にイオン発生装置や水蒸発生装置が内蔵していれば、それらを保護できることになる。本実施例においても、断熱ケース17の出口を断熱体20の入口内面に嵌め込んで、過熱乾燥風が両者の接続部分から漏れ出るのを防止している。上述したように、断熱体20は筒状のプラスチック成形品からなり、本体ケース1の吹出口19に臨む断熱体20の端壁に、一群の通気スリット24を開口して、断熱体20が吹出口19用のグリル26を兼ねているので、吹出口19用のグリルを独立部品として構成する場合に比べて部品点数が減り、その分だけ温風乾燥機の製造コストを削減化できる。しかも断熱体20を一個の部品として構成できる分だけ、温風乾燥機の製造コストをさらに削減できる。
【0058】
第4実施例における断熱ケース17と断熱体20は、本体ケース1の内壁から突出するリブによって本体ケース1と同心円状に配設されることで、断熱ケース17と本体ケース1との間、断熱体20と本体ケース1との間にドーナッツ状の空間S1、S2が形成されている。大風量で早い流速の乾燥用の風は、空間B1、空間B2、吹出口19を経由して本体外に吹き出される。乾燥用の風に比べ小風量で遅い流速の冷却用の風は、空間S1、空間S2、排出口61(吹出口19を利用)を経由して本体外に排出される。これによって、断熱ケース17、断熱体20の周囲に位置する本体ケース1の全周表面の温度上昇を抑制できる。排出口61は乾燥風の吹出口19を利用することで成る。したがって乾燥風の早い流速によるエジェクト効果によって、空間S1,S2内の空気が吸引排気されるので、効果的に空間S1,S2内の空気を排出でき、本体ケース1の表面温度の抑制をさらに効果的に行える。本実施例においても、電源スイッチ18は断熱ケース17と本体ケース1との間の空間S1に配設されている。72は折り畳み可能なグリップであるが、本体ケース1をグリップとして使用することも可能である。
【0059】
上記以外に本発明は、温風式のヘアーカーラー、ヘアーストレーター、手指乾燥機,足乾燥機、温風式温熱治療器などの電気機器にも適用することができる。またイオン発生装置の電極は、マイカ、セラミック等からなる板状の絶縁体(誘電体)の表と裏とに放電電極と誘導電極を配置した沿面放電型の構造や、2個の針状電極を対向配置した電極構造などに変更でき、マイナスイオンの発生が可能であればその構造は何ら限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体の縦断側面図
【図2】全体の側面図
【図3】風洞部の縦断正面図
【図4】ブラシユニットを分離した状態での吹出部の正面図
【図5】全体の厚生部材を分解した状態での側面図
【図6】吹出部の縦断側面図
【図7】図1におけるA−A線断面図
【図8】図1におけるB−B線断面図
【図9】ホルダーの組み付け構造を示す斜視図
【図10】イオン発生装置の回路構造を示すブロック図
【図11】風洞部の分解斜視図
【図12】図3におけるC−C線断面図
【図13】イオン発生装置の配線状態を示す背面図
【図14】第2実施例の概略を示す縦断面図
【図15】第3実施例の概略を示す縦断面図
【図16】第4実施例の概略を示す縦断面図
【図17】ブラシユニットを装着した状態の吹出部の縦断側面図
【符号の説明】
1 本体ケース
1A 前ケース
1B 後ケース
10 送風ファン
11 モータ
12 ヒーターユニット
15 ヒーター支持体
16 ヒーター
17 断熱ケース
19 吹出口
20 断熱体
21 前分割体
22 後分割体
24 通気スリット
33 放電電極
34 放電電極
64 高電圧発生部
B1 空間
B2 空間
S1 空間
S2 空間
S2’ 空間
S2’’ 空間

Claims (7)

  1. 中空筒状の本体ケース1は、風洞部2と風洞部2に連続して形成され本体ケース1の中心軸と交差する向きに吹出口19が開口している吹出部4とで構成されており、
    風洞部2の内部には、送風ファン10と、送風ファン10を駆動するモータ11と、送風ファン10から送られる風を加熱するヒーターユニット12とが直線列状に設けられており、
    ヒーターユニット12は、ヒーター16と、このヒーター16の周囲を囲む断熱ケース17とを含んでおり、
    断熱ケース17の出口に連続して、本体ケース1の過熱を防ぐ筒状の断熱体20が配置してあり、
    送風ファン10によって生起された風の大半は、断熱ケース17の内部のヒーター16が収納される空間に流入され、流入された風は断熱ケース17の出口から断熱体20の内部の空間を通過して吹出部4の吹出口19から吹き出され、
    送風ファン10によって生起された風の一部は、断熱ケース17と本体ケース1間に形成される空間に送給され、送給された風は断熱体20と本体ケース1間に形成される空間を通過してて吹出部4の先端側に設けられたて排出口61から排出されることを特徴とする温風供給機。
  2. 断熱体20と本体ケース1間に形成される空間に付加電気機器を配設したことを特徴とする請求項1に記載の温風供給機。
  3. 断熱ケース17と本体ケース1間に形成される空間に電源スイッチ18を配設したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温風供給機。
  4. 本体ケース1が、送風ファン10を含む電装品を内蔵する風洞部2と、吹出口19が開口している吹出部4とで構成されており、
    断熱体20が、断熱ケース17の出口と、本体ケース1の吹出口19との間に配置されて吹出部4のケース内面壁の過熱を防いでいることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の温風供給機。
  5. 断熱体20が、吹出口19用のグリルを兼ねていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の温風供給機。
  6. 吹出部4の内部に、付加電気機器が配置されており、
    付加電気機器への給電リード線46が、断熱体20と本体ケース1との間に配線されていることを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の温風供給機。
  7. 付加電気機器がイオン発生装置であって、
    イオン発生装置は、高電圧発生部64と一対の放電電極33・34とを含んでおり、
    高電圧発生部64を断熱体20と本体ケース1間に形成される空間に配設し、一対の放電電極33・34を断熱体20内の空間に露呈するように配設したことを特徴とする請求項2乃至請求項6の何れかに記載の温風供給機。
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