JP4600664B2 - ロール間隙調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧縮荷重を受けるロール間の間隙を調整するロール間隙調整装置に関する。
複数のロールの軸箱間にコッターを挟持し、このコッターを移動させることにより、ロール間の間隙を調整するロール間隙調整装置として、例えば、特許文献1、2等が既に開示されている。
特許文献1の「ロールの間隙調整装置」は、図6に示すように、一対のロール61、62がフレームに設けられた軸受け63、64に架設され、各軸受けの間に設けられたコッター状の滑動子65を移動させることにより、ロールの間隙を調整する装置において、軸受けのフレーム及びコッター状の滑動子には一対の目盛付き主尺66及び副尺67が取り付けられたものである。
特許文献2の「熱可塑性樹脂シートの板厚自動変更装置」は、バンクの安定性を維持したまま板厚み変更の操作を行うために、図7に示すように、複数本配列されたロール71,72,73と、該ロール間にシート状の溶融樹脂を供給するダイ74とを備え、前記シート状溶融樹脂の厚みを設定する手段75と、該設定された値となるように、前記のそれぞれのロール間隙とロール回転数とを同調させる手段とを備えたものである。
特開平4−349962号公報、「ロールの間隙調整装置」 特開平2−194917号公報、「熱可塑性樹脂シートの板厚自動変更装置」
図5は、コッターにおける荷重のつり合いを示す図である。この図に示すように、圧縮荷重をP、コッター54の水平に対する傾斜角をθ、テーパ面54aの摩擦係数をμとすると、コッター54の下面の摩擦力はμPとなる。また圧縮荷重Pのテーパ面に沿った分力と垂直力は、PsinθとPcosθであるから、摩擦力はμPcosθであり、この分力と摩擦力の水平成分は、それぞれPsinθcosθとμPcosθとなる。
従って、コッター54を図で右に移動させる引張力F1と逆に左に移動させる押付力F2は、式(1)(2)で示される。
引張力F1=μP+μPcosθ+Psinθcosθ・・・(1)
押付力F2=μP+μPcosθ-Psinθcosθ・・・(2)
コッター54の垂直移動量と水平移動量の比を1/10とすると、tanθ=0.1、θは、約5.71°であり、cosθ≒0.99≒1.0、sinθcosθ≒0.099≒0.1となる。従って、圧縮荷重Pが10トン=10000kg、摩擦係数μが0.2の場合、式(3)(4)のようになる。
引張力F1≒0.2×10000+0.2×10000×1.0+10000×0.1=2000+2000+1000=5000kg・・・(3)
押付力F2≒0.2×10000+0.2×10000×1.0+10000×0.1=2000+2000-1000=3000kg・・・(4)
なお、以上は例示であり、摩擦係数μは通常約0.1〜0.4であり、コッターの垂直移動量と水平移動量の比は、任意に設計でき、通常は1/20〜1/10程度である。
上述した例からもわかるように、従来のロール間隙調整装置では、コッター(勾配付きのプレート)を押し引きする時、コッター上下面の摩擦力と勾配の傾斜面に対する水平方向の力が必要になる。
この結果、一般的に摩擦力(上記の例で4000kg)の方が水平方向の分力(上記の例で1000kg)より大きいため、押し引き機構(例えばボルトとこれに螺合するネジ孔)に必然的に存在するバックラッシュ等の隙間により、押し作動(図で左向き)と引き作動(図で右向き)の際にその隙間に相当する誤差が、押し引き機構で生じ、押し引き機構の作動位置でコッターを正確に移動できない。そのため、運転を停止してコッターを正確に移動させる必要が生じ、運転中の正確な間隙調整ができない問題点があった。
また、押し引き機構で必要となる引張力及び押付力は、上述した例からもわかるように、圧縮荷重Pの約3割から5割程度に達するため、圧縮荷重が大きくなるとともに、押し引きする力は摩擦係数に比例して非常に大きくなり、大出力の押し引き機構が必要となる。
さらに、押し引き機構で必要となる引張力及び押付力に相当する水平力がロール間隙調整装置を取り付ける装置のフレーム等に作用するため、フレームが変形し、精密な間隙調整が困難となる問題点があった。
一方、ロール間に作用する圧延荷重の変動により、ロール両端を支持する軸箱を押付ける押付力も変動する。すなわち、ロール間に作用する圧延荷重の支持力をP1、軸箱の押付力をP2、コッターの圧縮荷重をPとすると、式(5)の関係となる。
P=P1-P2・・・(5)
この式(5)から明らかなように、従来のように軸箱の押付力P2を一定に保持すると、圧延荷重の変動によりコッターの圧縮荷重Pが変動し、軸箱の変形量や押し引き機構による水平力が変動し、支持しているフレームに曲げが発生しコッター移動方向に影響することで、その分誤差となる問題点があった。
本発明はかかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、(1)押し引き機構にバックラッシュ等の隙間が存在しても、その隙間の影響なしに押し引き機構の作動でコッターを正確に移動して運転中でも正確な間隙調整ができ、(2)圧縮荷重が大きい場合でも押し引きする力が小さく、常に小出力の押し引き機構で足り、(3)フレームや軸箱の変形量を小さくかつ一定に保持でき、これにより精密な間隙調整が可能となるロール間隙調整装置を提供することにある。
本発明によれば、第1ロールを支持する第1軸箱と、該第1軸箱を対向する第2ロールの第2軸箱に向けて押付ける押付手段と、前記第1軸箱と第2軸箱の間に挟持されその間隙を調整する間隙調整器と、を備え、前記押付手段は、第1軸箱を第2軸箱に向けて押付ける押付装置と、前記間隙調整器に作用する圧縮荷重を検出するロードセルと、前記押付装置の押付力を制御し検出された圧縮荷重を一定に保持する押付力制御装置とからなる、ことを特徴とするロール間隙調整装置が提供される。
本発明の構成によれば、押付手段により第1軸箱を介して第1ロールを対向する第2ロールに向けて押付け、ロール間に作用する圧延荷重の変動に抗してロール位置を保持することができる。また、この押付手段により間隙調整器に所定の圧縮荷重を付加し、間隙調整器による間隙調整を適正に機能させることができる。
しかも、上述した式(5)において、ロードセルで間隙調整器に作用する圧縮荷重Pを検出し、押付力制御装置でこの圧縮荷重を一定に保持するように押付シリンダの押付力P2を制御することができる。
従って、圧延荷重の支持力P1が変動しても間隙調整器に作用する圧縮荷重Pを一定に保持し、軸箱の変形量や押し引き機構による水平力を一定に維持し、支持フレームや軸箱の変形量を小さくかつ一定に保持でき、これにより精密な間隙調整が可能となる。
また圧延荷重が変動しても、常に水平方向に発生する力が相殺される。その結果、支持フレームの曲げによる変形量が常に一定になる。これにより、圧延荷重が変動しても間隙の誤差は無くなる。
前記間隙調整器は、第1軸箱と第2軸箱の間に形成された互いに平行な2面の間に挟持され圧縮荷重を受ける受板、コッター及び座板と、該コッターを前記2面に平行に移動させる押し引き機構とを備え、
前記受板は、前記2面に対し直交する方向にのみ移動可能に支持され、
前記コッターは、受板及び座板との摺動面の少なくとも一方が前記2面に対し移動方向に高さが漸増又は漸減する一定の勾配を有しており、
前記コッターと受板及び座板との間に、ころがり摩擦部材がそれぞれ挟持され、これにより摺動抵抗の総和が圧縮荷重の移動方向分力より小さく設定されている。
また前記ころがり摩擦部材は、ベアリング、リテーナ入りローラガイド、又はリテーナ入りボールガイドである。
この構成によれば、ころがり摩擦部材の摺動抵抗、すなわち、ころがり摩擦係数は最大で約0.003なので、コッターと受板及び座板との摺動抵抗を従来の約1/30〜1/100程度に大幅に低減できる。
この結果、上述した例は、式(6)(7)のようになる。
引張力F1≒0.003×10000+0.003×10000×1.0+10000×0.1=30+30+1000=1000kg・・・(6)
押付力F2≒0.003×10000+0.003×10000×1.0+10000×0.1=3000+3000-1000=-940kg・・・(7)
すなわち、本発明の構成により、圧縮荷重の移動方向の分力(上記の例で1000kg)が摩擦力(上記の例で60kg)より常に十分大きいため、押し引き機構にはこの分力により常に同一方向の荷重が作用する。
従ってバックラッシュ等の隙間があっても、その隙間は同一方向に常に押付けられているため、その隙間の影響なしに押し引き機構の作動でコッターを正確に移動することができ、運転中でも正確な間隙調整ができる。
また、押し引き機構で必要となる引張力及び押付力は、摺動抵抗が非常に小さいので、実質的に圧縮荷重の移動方向分力に相当するにすぎず、圧縮荷重Pの約1割前後であり、圧縮荷重が大きい場合でも押し引きする力が小さく、常に小出力の押し引き機構で足りる。従って、押し引き機構を小型、小出力にできる。
さらに、押し引き機構で必要となる引張力及び押付力が間隙調整器を取り付ける装置のフレーム等に作用しても、引張力及び押付力が小さいため、取り付け位置の変形が少なく精密な間隙調整が可能である。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記押し引き機構は、圧縮荷重の移動方向分力によるコッターの移動を防止するようにセルフロック機構を有する。
この構成により、間隙調整器に制動機構(ブレーキ等)を設けなくても、圧縮荷重の移動方向分力によるコッターの移動を防止することができる。
上述したように、本発明のロール間隙調整装置は、(1)押し引き機構にバックラッシュ等の隙間が存在しても、その隙間の影響なしに押し引き機構の作動でコッターを正確に移動して運転中でも正確な間隙調整ができ、(2)圧縮荷重が大きい場合でも押し引きする力が小さく、常に小出力の押し引き機構で足り、(3)フレームや軸箱の変形量を小さくかつ一定に保持でき、これにより精密な間隙調整が可能となる、等の優れた効果を有する。
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明のロール間隙調整装置の全体側面図であり、図2は、図1のA-A線における断面図である。
図1、図2に示すように、本発明のロール間隙調整装置は、第1ロール3を支持する第1軸箱5と、第1軸箱5を対向する第2ロール4の第2軸箱6に向けて押付ける押付手段30と、第1軸箱5と第2軸箱6の間に挟持されその間隙を調整する間隙調整器10とを備える。
第1ロール3と第2ロール4は、その間に間隙Gを有し、この間隙で、ロール3、4間を通る樹脂シート等の対象材9の厚さを制御するようになっている。なお本発明において、ロールは、1対(2本)に限定されず、その間に調整すべき間隙Gを有する限りで、3本以上であってもよい。また、この間隙を通る対象材9は、樹脂シート等に限定されず、圧延材、その他であってもよい。
また、この例では、第2軸箱6を支持フレーム7と分離して設けているが、必要に応じて第2軸箱6を支持フレーム7と一体に構成してもよい。
押付手段30は、押付シリンダ32、ロードセル34および押付力制御装置36からなる。
押付シリンダ32は、液圧シリンダ又はガス圧シリンダであり、押付力制御装置36からの指令に応じて、第1軸箱5を第2軸箱6に向けて押付力P2で押付ける。
ロードセル34は、例えば歪みゲージ式の力検出器であり、間隙調整器10と第2軸箱6の間に挟持され、間隙調整器10に作用する圧縮荷重Pを検出する。なお、ロードセル34の取り付け位置は、この位置に限定されず、間隙調整器10の上面、又は第2軸箱6の下面であってもよい。
押付力制御装置36は、シーケンスコントローラ、コンピュータ、又は専用の制御器であり、ロードセル34で検出された圧縮荷重Pを一定に保持するように押付シリンダ32の押付力P2を制御する。
なお、この図で37aは、荷重信号(アナログ)をデジタル信号に変換するA/D変換器であり、37bは、デジタル信号を荷重信号(アナログ)に変換するD/A変換器である。これらの変換器は、必要に応じて省略することもできる。
上述した構成により、式(5)において、ロードセル34で間隙調整器10に作用する圧縮荷重Pを検出し、押付力制御装置36でこの圧縮荷重Pを一定に保持するように押付シリンダ32の押付力P2を制御することができる。
従って、圧延荷重の支持力P1が変動しても間隙調整器10に作用する圧縮荷重Pを一定に保持し、軸箱5,6の変形量や押し引き機構による水平力を一定に維持し、支持フレーム7や軸箱5,6の変形量を小さくかつ一定に保持でき、これにより精密な間隙調整が可能となる。
また圧延荷重が変動しても、常に水平方向に発生する力が相殺される。その結果、支持フレームの曲げによる変形量が常に一定になる。これにより、圧延荷重が変動しても間隙の誤差は無くなる。
図3(A)は、図1における間隙調整器の第1実施形態図である。この図において、間隙調整器10は、第1軸箱5と第2軸箱6の間に形成された互いに平行な2面1,2の間に挟持され圧縮荷重を受ける受板12、コッター14及び座板16と、コッター14を2面1,2に平行に移動させる押し引き機構20とを備える。
この例において、2面1,2は水平面であり、コッター14の移動方向は図で水平の左右方向である。しかし、本発明はこれに限定されず、2面1,2が水平以外の鉛直面、傾斜平面であってもよい。なお、特に記載しない限り、2面1,2が水平面である場合を以下に説明する。
受板12は、図で下方に作用する圧縮荷重Pを面1から直接受ける水平な上面12aと、左右の鉛直外面12bを有する。座板16は、この例では本体17と一体に形成されている。なお、座板16と本体17を別に構成し、ボルト等で一体に連結してもよい。また、座板16と本体17は、図示しないボルト等で水平な下面2に固定するのがよい。
本体17は、貫通孔17aを上部に有し、この孔に受板12が嵌合し、鉛直外面12bを案内して受板12を鉛直方向にのみ移動可能に支持している。なお、この支持・案内手段は、この例に限定されず、受板12を前記2面1,2に対し直交する方向に案内する限りで、他の手段(例えば、滑りキー、リニアガイド等)でもよい。
コッター14は、この例では上面に図で右方向に高さが漸減するテーパ面14aを有し、下面14bは水平に形成されている。またこれに対応して、受板12の下面12cもテーパ面14aと同一の勾配θに形成され、座板16の上面16aは水平に形成されている。
なお、コッターの構成はこの例に限定されず、受板及び座板との摺動面の少なくとも一方が前記2面1,2に対し移動方向に高さが漸増又は漸減する一定の勾配を有していればよい。
間隙調整器10は、さらにコッター14と受板12及び座板16との間にころがり摩擦部材18(この例ではリニアローラベアリング)を備える。その他のころがり摩擦部材として、その他の形式のベアリング、リテーナ入りローラガイド、又はリテーナ入りボールガイドを用いてもよい。
この例で、リニアローラベアリング18は、円筒ころが本体内部を循環できる構造のものであり、本体は、受板12及び座板16の所定の位置にそれぞれ図示しない取付金具(ボルト等)で固定されている。
なお、リニアローラベアリング18の本体を、コッター14の上下面の一方又は両方に固定してもよい。
押し引き機構20は、例えば、ネジの螺旋溝がセルフロック機能を有するボルトとこれと螺合するネジ孔であり、コッター14を2面1,2に平行に移動させる機能と、コッターの移動を防止するセルフロック機構とを有する。押し引き機構20の可動部(ロッド等)とコッター14は、例えばピン21等で連結される。
なお、押し引き機構20は、この例に限定されず、スクリュージャッキ、サーボモータとスクリューネジの組合せ、直動シリンダ、等でもよい。
上述した構成により、リニアローラベアリング18のころがり摩擦係数は最大で約0.003であるので、コッター14と受板12及び座板16との摺動抵抗を大幅に低減することができる。
図3(B)は、図3(A)のコッターにおける荷重のつり合いを示す図である。この図は、上述した図4と実質的に同一であるが、摩擦係数μが従来の約0.1〜0.4に対し、本発明では最大で約0.003である点が大きく相違する。
従って、上述した式(1)(2)における摩擦係数μを含む項は従来の約1/30〜1/100程度となり、非常に小さいので、これを無視することができ、式(8)(9)が成り立つ。
引張力F1≒+Psinθcosθ・・・(8)
押付力F2≒-Psinθcosθ・・・(9)
すなわち、この構成により、圧縮荷重Pの移動方向の分力(Psinθcosθ)が摩擦力より常に十分大きいため、押し引き機構にはこの分力により常に同一方向(図で左向き)の荷重が作用する。従って押し引き機構にピン21の隙間や、バックラッシュ等の隙間があっても、その隙間は同一方向に常に押付けられているため、その隙間の影響なしに押し引き機構の作動でコッターを正確に移動することができる。
また、押し引き機構で必要となる引張力及び押付力は、摺動抵抗が非常に小さいので、実質的に圧縮荷重の移動方向分力に相当するにすぎず、圧縮荷重Pの約1割前後であり、圧縮荷重が大きい場合でも押し引きする力が小さく、常に小出力の押し引き機構で足りる。従って、押し引き機構を小型、小出力にできる。
さらに、押し引き機構で必要となる引張力及び押付力が間隙調整器を取り付ける装置のフレーム等に作用しても、引張力及び押付力が小さいため、取り付け位置の変形が少なく精密な間隙調整が可能である。
図4(A)は、間隙調整器の第2実施形態図である。この図において、本発明の間隙調整器10は、互いに平行な2面1,2の間に挟持され圧縮荷重を受ける受板12、コッター14及び座板16と、コッター14を2面1,2に平行に移動させる押し引き機構20とを備える。
コッター14は、この例では上面に図で右方向に高さが漸増するテーパ面14aを有する。さらに、押し引き機構20はこの例では、ボルトとこれに螺合するネジ孔である。
また、この例において、ベアリング18は、円筒ころを保持器で一定の間隔に並べたものであり、受板12及び座板16の所定の位置に固定することなく挟持されている。
さらに、この例において、本発明の間隙調整器は、圧縮荷重の移動方向分力の低下を補うために、コッター14を移動方向(この図で右方向)に付勢する付勢装置22を備える。付勢装置22はこの例では、コッター14を右方向に押付ける圧縮ばねであるが、反対側でコッター14を右方向に引く引張ばねでもよく、或いは空圧シリンダ又は液圧シリンダでもよい。
すなわち、付勢装置22による付勢力は、圧縮荷重の移動方向分力の方向と同じに設定する。また、付勢装置22による付勢力Fは、摺動抵抗の総和より大きく設定されている。
その他の構成は図3(A)と同様である。
図4(B)は、第2実施形態図のコッターにおける荷重のつり合いを示す図である。この図は、上述した図1(B)と実質的に同一であるが、コッター14の上面が図で右方向に漸増するテーパ面14aである点で異なる。
上述した式(1)(2)における摩擦係数μを含む項は従来の約1/30〜1/100程度であり、非常に小さいので、これを無視することができ、式(10)(11)が成り立つ。ここで、Fは、付勢装置22による右向きの付勢力である。
引張力F1≒-Psinθcosθ-F・・・(10)
押付力F2≒+Psinθcosθ+F・・・(11)
上述した構成により、圧縮荷重Pの移動方向の分力(Psinθcosθ)が摩擦力より常に十分大きいため、押し引き機構にはこの分力により常に同一方向(図で左向き)の荷重が作用する。従って押し引き機構にバックラッシュ等の隙間があっても、その隙間は同一方向に常に押付けられているため、その隙間の影響なしに押し引き機構の作動でコッターを正確に移動することができる。
また付勢装置22を備える構成により、取付けの方向や取付け装置の特性により、圧縮荷重が低下する場合でも、「圧縮荷重の移動方向の分力+付勢力」を摩擦力より常に十分大きく設定し、バックラッシュ等の隙間があっても、その隙間の影響なしに押し引き機構の作動でコッターを正確に移動することができる。
なお、本発明は上述した実施例及び実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。例えば、コッターの下面のみ、又は上下両面にテーパ面を設けてもよい。
本発明のロール間隙調整装置の全体側面図である。 図1のA-A線における断面図である。 間隙調整器の第1実施形態図である。 間隙調整器の第2実施形態図である。 コッターにおける荷重のつり合いを示す図である。 特許文献1の「ロールの間隙調整装置」の構成図である。 特許文献2の「熱可塑性樹脂シートの板厚自動変更装置」の構成図である。
符号の説明
1,2 面、3 第1ロール、4 第2ロール、
5 第1軸箱、6 第2軸箱、7 支持フレーム、9 対象材、
10 間隙調整器、12 受板、
12a 上面、12b 鉛直外面、12c 下面、
14 コッター、14a テーパ面、14b 下面、
16 座板、17 本体、17a 貫通孔、
18 ころがり摩擦部材(リニアローラベアリング)、
20 押し引き機構、21 ピン、22 付勢装置、
30 押付手段、32 押付シリンダ、34 ロードセル、
36 押付力制御装置、37a A/D変換器、37b D/A変換器

Claims (4)

  1. 第1ロールを支持する第1軸箱と、該第1軸箱を対向する第2ロールの第2軸箱に向けて押付ける押付手段と、前記第1軸箱と第2軸箱の間に挟持されその間隙を調整する間隙調整器と、を備え、
    前記押付手段は、第1軸箱を第2軸箱に向けて押付ける押付装置と、前記間隙調整器に作用する圧縮荷重を検出するロードセルと、前記押付装置の押付力を制御し検出された圧縮荷重を一定に保持する押付力制御装置とからなる、ことを特徴とするロール間隙調整装置。
  2. 前記間隙調整器は、第1軸箱と第2軸箱の間に形成された互いに平行な2面間に挟持され前記圧縮荷重を受ける受板、コッター及び座板と、該コッターを前記2面に平行に移動させる押し引き機構とを備え、
    前記受板は、前記2面に対し直交する方向にのみ移動可能に支持され、
    前記コッターは、受板及び座板との摺動面の少なくとも一方が前記2面に対し移動方向に高さが漸増又は漸減する一定の勾配を有しており、
    前記コッターと受板及び座板との間に、ころがり摩擦部材がそれぞれ挟持され、これにより摺動抵抗の総和が圧縮荷重の移動方向分力より小さく設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載のロール間隙調整装置。
  3. 前記ころがり摩擦部材は、ベアリング、リテーナ入りローラガイド、又はリテーナ入りボールガイドである、ことを特徴とする請求項に記載のロール間隙調整装置。
  4. 前記押し引き機構は、圧縮荷重の移動方向分力によるコッターの移動を防止するようにセルフロック機構を有する、ことを特徴とする請求項に記載のロール間隙調整装置。
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