JP4598364B2 - パネル計器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シーケンサ等の制御装置のパネルに取り付けられて用いられるパネル計器に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種機器を制御する例えばシーケンサ等の制御装置は、通常、温度、圧力、流量等の所定のパラメータを設定する操作部および該シーケンサが制御する制御機器の状態等を表示する表示部を、その前面に備え、制御盤などのパネルに取り付けられて使用される。
【0003】
この種の機器(パネル計器)は、図1および図2に示すように、その筐体(本体)1内に、例えば制御部、電源部、インタフェース部および表示部等の各種回路基板3を内蔵している。
ちなみに、表示部は、例えばLED(発光ダイオード)等が用いられて、パネル計器の前面から視認できるように設けられる。一方、操作・設定を行う操作部は、該パネル計器の前面側に取り付けられている。図示しないがこれらの表示部および操作部は、インタフェース基板3aに実装される。ベゼルマスク5は、計器筐体1の前面開口部1cを封止する。ちなみにベゼルマスク5とインタフェース基板3aとの間に、表示部に取り付けられたLEDの視認性を向上させる目的で、導光性を有する導光用部材4が介挿されている。この導光用部材4は、インタフェース基板3aに取り付けられたLEDの光をパネル計器の前面側に導くため、専ら反射率の高い白色の部材が用いられる。またベゼルマスク5の前面には、表示ガイダンスやスイッチの機能名称等が印刷された表面シート(化粧シート)6が取り付けられている。
【0004】
一方、パネル計器の計器筐体1の背面側には、該計器筐体1の内部に収納された各種回路基板3と図示しない外部機器(例えば制御処理装置)とを接続する端子台(図1では隠れている)が設けられており、パネル計器の設置現場においては、この端子台に多数の配線がネジ止め固定されている。このため、パネル計器に故障等の不具合が生じた場合のメンテナンス性の向上をはかる目的で、パネル計器の計器筐体1の内部に収納された回路基板3を該パネル計器の前面側に引き出して交換することが可能なプラグイン型コネクタが計器筐体1の背面内側に設けられている。尚、回路基板3の保守作業を行うためにベゼルマスク5は、計器筐体1に対して着脱可能に設けられている(図2)。
【0005】
このような構成のパネル計器が取り付けられた制御盤等にあっては、該制御盤が設置される雰囲気に応じて、塵芥、或いは水などの液体がパネル計器内部および該パネル計器が取り付けれているパネル内部(制御盤内部等)へ侵入しないような防滴構造が取られる。この防滴構造は、具体的には、パネル計器が取り付けられるパネル7と該パネル計器の計器筐体1との間に第1のパッキン(ゴム等)2aを設ける。一方、ベゼルマスク5と計器筐体1との間には、第2のパッキン2bが設けられて、それぞれのパッキン(2a,2b)により防滴するように構成されている。
【0006】
このような構造を取るパネル計器として、例えばケース開口部と前面カバーとの間にパッキン等を設けて防水する計器ケースの防水構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。これは、透明な合成樹脂カバーで形成されたカップ状のカバーでパネル計器の前面を覆うと共に、このカバーとパネルとの間にパッキンを介装して水密となるように構成したものである。
【0007】
或いは、パネル計器の計器筐体と一体に形成したパッキンにより前面カバーと計器筐体の間およびパネルと計器筐体との間のそれぞれを防滴するように構成したパネル計器が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、パネル計器のケースとパネルとの間に設けられたパッキンにより該パネル計器が取り付けられたパネル内への水の侵入を防ぐ一方、前面カバーとパネル計器との間は、前面カバーに取り付けた枠型の防水弾性パッキンにより防水するパネル計器の防水構造が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0008】
これらは、パネルに取り付けたパネル計器の筐体内部に収納された各種回路基板に不具合が生じた場合、パネル計器の前面に設けたカバーを開放して、該パネル計器の筐体に収納されている各種回路基板を交換可能となるようにしたものである。特にベゼルマスクを筐体と前面カバーとの間に設けるパネル計器にあっては、防水性を維持するため、前述したように前面カバーとベゼルマスクとの間にパッキンが設けられて水密になるように構成されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平8−334389号公報
【特許文献2】
特開平9−229723号公報
【特許文献3】
特開平10−32390号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したパネル計器の防滴(防水)構造は、パネルとパネル計器との間およびパネル計器と該パネル計器の前面を覆うカバーのそれぞれに防水性を有するパッキンを設ける必要がある。このため、パネル計器の構造が複雑になるという問題がある。また、防水性を維持しつつパネル計器の前面カバーを開放して、パネル計器の筐体内部に収納されている各種回路基板を交換可能となるように構成しているため、防滴のための構造が複雑となり、部品点数が多くなるという問題もある。
【0011】
さらに前面カバーは、複雑な防水構造を取るため、該前面カバーがパネルの前面に飛び出す高さが高くなるという不具合もある。また、ベゼルマスクを筐体と前面カバーとの間に設けるパネル計器にあっては、前面カバーとベゼルマスクとの間に設けたパッキンにより、水密となるように封止されている。このため、パネル計器内部の点検修理等の際、該パネル計器の筐体内部に収納された各種回路基板が取り出しにくいという不具合もある。
【0012】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、パネル計器に収納されている各種回路基板の交換が可能なパネル計器において、その防水性を損なうことなく、簡素な構成のパネル計器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため、本発明に係るパネル計器は、前面開口近傍の外周にフランジを有し、所定のパネルに設けた計器取り付け孔に挿入されて前記フランジを前記パネルに係止して取り付けられる計器筐体と、前記フランジと前記パネルとの間に設けられて、該フランジと該パネルとの間を封止するパッキンと、前記フランジの外縁よりも内側に、防水パッキンを設けることなく直接その全体を嵌め込んで該計器筐体の前面開口を閉塞すると共に、前記計器筐体に対して着脱可能に設けられた前面蓋部材と、この前面蓋部材を覆って設けられて、少なくとも前記計器筐体の前面の縁部に全周にわたって密着貼付されて前記計器筐体の前面開口を水密に封止する薄いシートとを備えることを特徴としている。
【0014】
また、前記前面蓋部材は、前記計器筐体に収納される基板を把持するよう構成されている。
このため、パネルに取り付けられたパネル計器の防滴性を維持しつつ、パネル計器の筐体内部に収納されている各種回路基板の交換を容易に行うことが可能となる。
【0015】
尚、前記シートにてその前面が覆われる前記前面蓋部材は、筐体内部に収納された前記基板に設けられた表示部および/または操作部と重なる部位に開口された窓部を備えた、例えば表面反射率の高い白色の部材からなっている。そして前記前面蓋部材の前面を覆う前記シートは、パネル計器の防滴性能を維持しながら上記窓部を通してパネル計器に設けられた表示部の表示をパネル計器の前面から視認し、また該シート上から前記操作部を押圧操作することでパネル計器に対して操作指令等を入力可能に設けられる。
【0016】
好ましくは前記シートは、粘着部材によって貼付されて、該表示部が出力する表示データおよび該操作部に入力される操作入力を妨げることなく、パネルケースの防滴を維持することができる。
したがって、本発明によれば簡易な構造でありながら、パネルに取り付けられたパネル計器の防滴を維持し、更に、該パネル計器の計器筐体の内部に収納された各種回路基板の交換を容易に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係るパネル計器について説明する。
図3は本発明に係るパネル計器を示す分解斜視図であり、図4は、パネル計器をパネルに取り付けた状態を示す断面図である。ちなみに、本発明に係るパネル計器は、詳細は後述するが、箱形の外観形状をなすものであり、例えば制御盤等を構成する垂設されたパネル7に穿たれたパネル計器取り付け孔7aに、該パネル計器をその背面側から挿入して取り付けるものとなっている。そして、このパネル計器の計器筐体1の内部には、各種回路基板3がパネル計器の計器筐体1の前面開口部1cから取り出し可能となるようにベゼルマスク10により把持されて該ベゼルマスク10と共に挿入されている。
【0018】
概略的には、上述したように構成されたパネル計器において、本発明が特徴とするところは、後述する表面シート20により、パネル計器の前面開口部1cを水密に封止する点にある。
具体的には、本発明に係るパネル計器を示す図3および図4において1は、このパネル計器の計器筐体であり、該計器筐体1をパネルに取り付ける前面側を開放した箱筒形状をなしている。また、計器筐体1の前面側近傍の外周には、該計器筐体1に段部を形成する鍔状のフランジ1aが設けられている。このフランジ1aは、パネル計器を取り付けるパネル7に設けられた計器取り付け孔7aに、該パネル計器の背面から挿入して該フランジ1aによりパネルに係止するようになっている。ちなみに計器筐体1は、金属または合成樹脂等で形成されており、十分な防水性を有している。
【0019】
また、フランジ1aの前面側の内周には、一例として幅[1.5]mmの凹部1bが閉じた環状に設けられ、後述する表面シート20が該凹部1bに水密に貼り合わされるようになっている。一方、フランジ1aとパネル7との間には、該フランジ1aとパネル7とを水密に封止する環状のパッキン2が設けられている。このパッキン2は、例えば防水性が良好なゴム材や防水性および弾力性に優れた高分子材料等が用いられる。そして計器筐体1を取り付ける図示しない筐体取り付け機構により、フランジ1aとパネル7との間に設けたパッキン2が圧接されるようになっている。
【0020】
この計器筐体1の前面開口部1cを閉塞する前面蓋部材(ベゼルマスク)10には、特に図示しないが表示部および該パネル計器を操作する操作者からの操作・設定入力等を受け付ける操作部(スイッチ)を備えたインタフェース基板3aが表示部および操作部が前面に向くように位置付けられて該ベゼルマスク10と平行に保持される。このベゼルマスク10は、計器筐体1の内部に立設される回路基板3b,3cをその上下から挟み込むように把持する基板固定部10aが取り付けられた構造をなしている。この基板固定部10aは、詳しくは、回路基板3b、3cの縁部に設けた突出部と係合する溝部を設けたものとして構成される。
【0021】
また、ベゼルマスク10は、インタフェース基板3aに設けられた例えばLED(発光ダイオード)が発した光を前面に導光する表示孔10bおよび該インタフェース基板3aに取り付けられた例えばスイッチが操作可能となる操作孔10cが設けられている。そして、ベゼルマスク10は、回路基板3を把持する共に、該計器筐体1の前面開口部1cを閉塞する役割を担っている。
【0022】
ちなみに、計器筐体1の前面側と対峙する計器筐体1の背面内側には、プラグイン型コネクタが設けられて、各種回路基板3に設けられた端子部(特に図示せず)と嵌合するように構成されている。このプラグイン型コネクタは、計器筐体1の背面部に設けられた端子台(図3では隠れる)に電気的に接続されるようになっている。
【0023】
このようにして計器筐体1の内部に回路基板3を保持して装着されたベゼルマスク10は、全体が計器筐体1の開口1cの内側に収納されている。そしてベゼルマスク10の前面は、前述したフランジ1aの前面側の内周に環状に設けられた凹部1b(機器前面の縁部)とほぼ同一平面上に位置し、段差のない、いわゆる面一致の状態になっている。そしてベゼルマスク10の前面と凹部1bとに跨って、該計器筐体1の前面開口を全周にわたって水密に封止する切れ目のない1枚の表面シート20が密着して貼り付けられるようになっている。この表面シートは、例えばPET(ポリエチレンテフタレート)等の防水性を有する材料を薄くシート状に形成したものである。
【0024】
この表面シート20を透光性材料で形成した場合には、遮光性インクによる印刷によって表示や操作のためのインタフェースの形状が形成される。例えば、表示部の光を透過させる窓部は、透明のまま残されており、視認性を高める光の拡散印刷が施される。また、前述したインタフェース基板3aに設けられた操作部(スイッチ)の先端部が、この表面シート20に達するように構成されている。つまり表面シート20の可撓性を利用することで、防水性を維持しつつ操作部(スイッチ)の操作ができるようになっている。
【0025】
また表面シート20は、計器筐体1のフランジ1aの前面側の内周に環状に設けられた凹部1bの全周およびベゼルマスク10に貼付する部位に粘着材が塗布または貼付されたものとなっている。好ましくは、この粘着材は、薄い帯状の基材の両面に粘着材を塗布した所謂、両面接着テープを用いると良い。例えばこの両面接着テープには、日東電工株式会社の両面接着テープ[No.500]等を用いれば十分な防水性を保つことができる。ちなみに、この両面接着テープは、柔軟な不織布を基材として感圧性粘着材を含浸させたものである。尚、両面接着テープは、前述したように表面シート20に設けられた窓部および操作部を除いた部分のみに貼り付けるものであり、図5に示すように予め窓部および操作部の部位となるところを抜き加工した両面接着テープ30を用いることが望ましい。
【0026】
しかしながら、少なくとも表面シート20が筐体1の凹部1b(例として幅1.5mm)の全周にわたって貼付されていれば、表面シート20とベゼルマスク10との間に粘着剤が介在していなくても防水性を得ることは可能である。また、ここで粘着剤を用いるのは、機器の点検修理の際に表面シート20を剥がして取り去る必要があるからである。したがって、比較的容易に表面シート20を剥がすことが可能であれば、上述の粘着剤の代わりに接着剤を用いて表面シート20を機器の凹部1bに貼付するようにしても良い。
【0027】
次に、上述したように構成されたパネル計器をパネルに取り付ける手順を説明する。まず、図4(a)のパネル取り付け断面図に示すように、パネル計器の計器筐体1と同じ大きさ、または極く僅かだけ大きく開けられたパネル取り付け孔に、パネル計器の計器筐体1をその背面から挿入する。このとき、フランジ1aとパネル7とが接する部位には、環状のパッキン2が設けられて、図示しない計器取り付け具によりフランジ1aとパネル7に挟まれたパッキン2が圧接されて水密になるようになっている。
【0028】
そうしてパネル7に取り付けられた計器筐体1に、ベゼルマスク10に把持された回路基板3が計器筐体1の前面開口部1cから挿入される。ちなみに、ベゼルマスク10の背面側には、表示部と操作部とを備えたインタフェース基板3aが、その表示部および操作部を計器筐体1の前面側に位置付けるように取り付けられる。また、ベゼルマスク10は、回路基板3と共に、計器筐体1の内面側に侵入して固定されるようになっている。ちなみに、ベゼルマスク10の基板固定部10aに把持される回路基板3b,3cは、計器筐体1の背面内側に設けられたプラグイン型コネクタ(図3では隠れる)に装着されるようになっている。そうして、ベゼルマスク10は、計器筐体1の内部に、回路基板3と共に収納されて、該計器筐体1の前面に膨出したフランジ1aの面位置に位置付けられる。
【0029】
そして、フランジ1aの前面側の内周に環状に設けられた凹部1bおよびベゼルマスク10の前面側に当接する部位にのみ両面接着テープが貼付された表面シート20が貼付される[図4(b)]。尚、表面シート20は、少なくともフランジ1aの前面側の内周に環状に設けた凹部1bと水密になるように貼り合わせてもよい。
【0030】
次に、このようしてパネルに取り付けられたパネル計器の計器筐体1の内部に収納された回路基板3に何らかの不具合が生じてメンテナンスを行う必要がある場合、該回路基板3を取り出して交換する手順を説明する。ちなみに、パネル計器の計器筐体1に収納された回路基板3に不具合が生じた場合、ベゼルマスク10および回路基板3とが組み合わされたユニットごとの交換を行うものとする。
【0031】
先ずフランジ1aの前面側に環状に設けられた凹部1bおよびベゼルマスク10に貼付されている表面シート20をその前面から剥がす。そして、回路基板3を把持しているベゼルマスク10を該回路基板3ごと前面に引き出す。この回路基板3は、前述したように計器筐体1の背面内側に設けられたプラグイン型コネクタに装着されているので、ベゼルマスク10を前方に引き出すことで、プラグイン型コネクタからはずされて前面に引き出すことができる。
【0032】
そして、交換の為に用意した別のベゼルマスク10および別の回路基板3とからなるユニットを、計器筐体1の前面開口部1cから挿入する。そして、上述したパネル計器をパネルに取り付ける手順と同様に、ベゼルマスク10を回路基板3と共に、計器筐体1の内側に挿入して固定する。このとき、ベゼルマスク10に把持される回路基板3b,3cは、計器筐体1の背面内側に設けられたプラグイン型コネクタに装着される。そうして、ベゼルマスク10は、計器筐体1の内部に、回路基板3と共に収納されて、該計器筐体1の前面に膨出したフランジ1aの面位置に位置付けられる。
【0033】
そうして、フランジ1aの前面側の内周に環状に設けられた凹部1bおよびベゼルマスク10の前面側に当接する部位にのみ両面接着テープが貼付された新たな表面シート20が貼付され、計器筐体1を水密に封止する。
かくして、このように構成されたパネル計器によれば、ベゼルマスク10を計器筐体1の内部に嵌め込むと共に、表面シート20を計器筐体1のフランジ1aおよびベゼルマスク10と水密となるように貼付している。このためベゼルマスク10の防水パッキンを不要にした簡単な構造でありながら防水性を確保することができる。また、ベゼルマスク10の防水パッキンが不要なので、ベゼルマスク10の取り出し作業が容易である。このため、パネル計器の計器筐体1に収納されている各種回路基板3の交換作業も容易となる。また、表面シート20と計器筐体1のフランジ1aおよびベゼルマスク10とを両面接着テープを用いて封止しているので、パッキンを用いたときのような毛管現象の懸念が少なく、より水密に計器筐体1を封止することができる。
【0034】
更にベゼルマスク10は、インタフェース基板3aに設けられた表示部の発光素子の光を表面シート20の透明な窓部へと導く機能を有しているので、表面反射率の高い白色物体で形成されることが望ましい。この点でベゼルマスク10が計器筐体1に収納されて計器筐体1外に出ないようになっているので、パネル計器を取り付けるパネルのデザインに影響しないという利点もある。白色は汚れやすいので、工業用のパネル計器の外装の採色としては通常、用いられることはない。具体的には、ベゼルマスク10および計器筐体1の材料として、ABS、PPO(ポリプロピレンオキシド)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の材料を用いればよい。
【0035】
また、ベゼルマスク10は、計器筐体1の内部に、回路基板3と共に収納されて、該計器筐体1の前面に膨出したフランジ1aの面位置に位置付けられるので、パネル前面に突出する高さを低く抑えることができ、制御装置のデザイン上も好ましい効果を得ることができる。
以上の実施形態では、防水性の確保について述べてきたが、これに拘らない。油や薬品等に対しての密閉状態を必要とする場合は、それぞれの部材の材質を適宜選択することで、達成できることは言うまでもない。
【0036】
その他、本発明はその要旨を変更しない範囲において種々変形して実施することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のパネル計器によれば、簡素な構成を採りながら防滴性能を損なうことがなく、かつ計器内部の点検修理等で必要な際には、計器筐体前面の開口を開放することが可能であるという効果を得ることができる。また、パネル計器をパネルに取り付けた際のパネル前面の突出する高さを低く抑えることが可能となり、該パネル計器を用いた制御装置等のデザイン上も好ましい等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のパネル計器の概略構成を示す分解斜視図。
【図2】従来のパネル計器のパネル取り付け状態を示す断面図。
【図3】本発明の一実施形態に係るパネル計器の概略構成を示す分解斜視図。
【図4】本発明の一実施形態に係るパネル計器のパネル取り付け状態を示す断面図。
【図5】本発明の一実施形態に係るパネル計器の前面シートに貼付される粘着テープの打ち抜きパターンの一例を示す図。
【符号の説明】
1 計器筐体
2 パッキン
3 回路基板
4 導光用部材
10 ベゼルマスク
20 表面シート
30 両面接着テープ
Claims (2)
- 前面開口近傍の外周にフランジを有し、所定のパネルに設けた計器取り付け孔に挿入されて前記フランジを前記パネルに係止して取り付けられる計器筐体と、
前記フランジと前記パネルとの間に設けられて、該フランジと該パネルとの間を封止するパッキンと、
前記フランジの外縁よりも内側に、防水パッキンを設けることなく直接その全体を嵌め込んで該計器筐体の前面開口を閉塞すると共に、前記計器筐体に対して着脱可能に設けられた前面蓋部材と、
この前面蓋部材を覆って設けられて、少なくとも前記計器筐体におけるフランジ前面の縁部に全周にわたって密着貼付されて前記計器筐体の前面開口を水密に封止する薄いシートと
を備えることを特徴とするパネル計器。 - 前記シートは、粘着部材によって貼付されているものである請求項1に記載のパネル計器。
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