JP4597818B2 - ドラム缶のプラグ装着装置及び装着方法 - Google Patents

ドラム缶のプラグ装着装置及び装着方法 Download PDF

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Description

この発明は、ドラム缶の天板に形成された口金部を閉止するために用いられるドラム缶のプラグ装着装置及び装着方法に関する。
一般に、大容量の液体収容容器としてドラム缶が広く用いられている。ドラム缶は、円筒状に形成された胴体の上側及び下側の開口部にそれぞれ天板及び地板が締め付けられて構成されている。この天板には液体を注入する注入口と、ドラム缶内の気体を排出する換気口とが形成されており、この注入口及び換気口には口金部が形成され、この口金部にプラグが装着されて閉止される構成とされている。
プラグは、一般に、円筒状の側壁部と底面とを有しており、側壁部の外周面に雄ネジが形成されたものである。
口金部内周面には雌ネジが形成されており、口金部にプラグを装着する際には、口金部に形成された雌ネジとプラグに形成された雄ネジとを螺合させてプラグをねじ込むことになる。ここで、口金部に対してプラグが傾斜したり位置ずれしたりした状態で、無理やりプラグを口金部にねじ込んだ場合には、装着不良となって充填物の漏洩や変質などの問題が生じることがあった。また、口金部の雌ネジ及びプラグの雄ネジが変形してしまい、プラグによる開閉の繰り返しができなくなってしまうといった問題があった。
したがって、プラグの装着を確実に行うためには、口金部の軸線とプラグの軸線とを一致させる必要があり、従来、位置センサを利用した位置合わせなどが行われている(特許文献1参照)。
ところで、例えば、樹脂原料やインクなどの粘性の高い液体をドラム缶に充填する際には、液体の粘性を低くして充填作業を効率的かつ確実に行うために、室温よりも高い温度にて充填される。このように高温で充填された状態でプラグを装着した場合には、ドラム缶及び内容物が室温まで低下した際に、ドラム缶内の気圧が低下してドラム缶が収縮変形してしまうことがあった。これを防止するために、液体を充填する温度を低下したり、充填した後に室温まで温度低下した後にプラグを装着したりしていたが、これらの方法では、作業効率が落ちてしまうといった問題があった。
この収縮変形を防止するために、内容物を充填した後にドラム缶内にガスを注入してドラム缶内を大気圧よりも高い圧力にしておき、ドラム缶が室温まで低下した際にドラム缶内の気圧が大気圧と釣り合うようにしたプラグの装着方法が知られている。
しかしながら、このようにガスをドラム缶内に注入した場合には、ガスを充填した時点でドラム缶の天板が上方に膨らむように変形して口金部が傾斜してしまうことになる。すると、口金部にプラグを安定して装着することができなくなってしまう。
また、通常、ドラム缶は繰り返し使用されるものであり、長期間の使用や運搬などによって変形することがある。このドラム缶の変形によって、口金部が傾斜したり、口金部のドラム缶側面からの位置がずれたりしてしまう。すると、プラグの軸線と口金部の軸線とを一致させてねじ込むことが困難となり、プラグを安定して装着することができなくなってしまうといった問題があった。
そこで、特許文献2では、ドラム缶が変形して口金部が傾斜及び位置ずれしていた場合でもプラグを装着することができるプラグ装着装置が開示されている。
このプラグ装着装置は、回転自在な上部回転軸と、この上部回転軸に自在継ぎ手によって連結された下部回転軸とを有しており、この下部回転軸を軸支する外筒と、この外筒に収容されて軸方向に伸縮可能な内筒とが備えられ、内筒の下端に口金部の外周に当接される傾斜面を有するプラグガイドとプラグを吸着・保持するプラグ保持部とが設けられたものである。
この構成のプラグ装着装置では、プラグガイドの傾斜面が口金部の外周部に当接されることにより、自在継ぎ手によって連結された下部回転軸、外筒、内筒及びプラグ保持部が、口金部の傾斜及び位置に合わせて傾斜及び移動し、口金部の軸線とプラグの軸線とが一致することになる。このようにして変形したドラム缶の口金部にプラグをして装着するものである。
特開2000−203689号公報 特開2003−312779号公報
しかしながら、特許文献2に記載されたプラグ装着装置においては、自在継ぎ手によって傾斜及び移動される部分が、下部回転軸、外筒、内筒、プラグガイド及びプラグ保持部であり、その重量及びサイズが大きいとともに、自在継ぎ手と口金部との距離が離れているので、口金部の傾斜や位置ずれに対する追従性が十分ではなく、プラグの軸線と口金部の軸線とを精度良く一致させることができず、プラグを安定して装着できないことがあった。
また、口金部の外周面とプラグガイドの傾斜面とが摺動することで、プラグ保持部等が案内される構成であるため、口金部外周部に付着物があったり外周部が変形したりしている場合には、プラグを装着できないことがあった。
また、装置自体の構造が非常に複雑であるため、このプラグ装着装置の製作コストが高くなるといった問題や、メンテナンス作業に多くの時間と労力を有するとともに取り扱いが困難であるといった問題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、装置自体が簡単な構成であるとともに、ドラム缶の天板に形成された口金部が傾斜や位置ずれしていた場合であっても、この口金部にプラグを確実に装着することができるドラム缶のプラグ装着装置及びプラグ装着方法を提供することを目的とする。
本発明であるプラグ装着装置は、ドラム缶に形成された口金部にプラグを装着するドラム缶のプラグ装着装置であって、回転駆動手段を備え、該回転駆動手段による回転力を伝達可能であるとともに上下方向に移動可能な軸部を有し、該軸部の下端側には、該軸部の軸方向に対して略直角に延びて前記軸部とともに回転する受け部材が備えられ、前記軸部の下端面には、前記プラグを保持するプラグ保持部と該プラグ保持部の軸線に直角に延びる摺動部材とが球面軸受を介して接続され、これらプラグ保持部及び摺動部材の外周側には、前記プラグを正逆回転させるプラグ回転部材が設けられ、該プラグ回転部材部の内周側には前記摺動部材が摺動可能なリング溝が形成されており、前記プラグ回転部材と前記受け部材の間には、前記受け部材の回転力を前記プラグ回転部材へと伝達する回転伝達部材が配置され、前記プラグ回転部材は、前記プラグ保持部及び前記摺動部材とともに前記球面軸受を中心として傾動可能とされていることを特徴としている。
また、本発明であるプラグ装着方法は、請求項2に記載のドラム缶のプラグ装着装置を用いて、ドラム缶に形成された口金部にプラグを装着するドラム缶のプラグ装着方法であって、前記筒状部材を下降して前記天板部に密着させることにより前記口金部周辺を覆い、前記給気機構によって前記筒状部材の内周側に向けて前記ガスを注入し、前記口金部を介して前記ドラム缶内部に前記ガスを充填した後に、前記プラグを前記口金部に装着する構成とされ、前記プラグを前記プラグ保持部で保持した状態で、前記軸部を前記プラグのねじ込み方向と逆方向に回転しつつ前記口金部に向けて下降させて、前記プラグを前記口金部に当接させることにより、前記プラグの軸線を前記口金部の軸線に倣わせるとともに、前記口金部に形成された雌ネジ部のネジ切り出し位置と前記プラグに形成された雄ネジ部のネジ切り出し位置との位置合わせをした後に、前記プラグをねじ込み方向に回転することにより、前記プラグを前記口金部に装着することを特徴としている。
本発明に係るプラグ装着装置によれば、軸部の下端面に球面軸受を介してプラグ保持部及び摺動部材が接続されているので、口金部の傾斜に倣うようにプラグ保持部が傾斜することになる。
ここで、球面軸受を中心として傾動する部分がプラグ保持部、摺動部材及びプラグ回転部材であり、その重量及びサイズが小さく、しかも球面軸受と口金部との距離が小さいので、口金部の傾斜に対する追従性が良く、口金部の傾斜角度とプラグ保持部の傾斜角度を精度よく一致させることができる。
また、摺動部材が、プラグ回転部材の内周面に形成されたリング溝に摺動可能に係合されているので、口金部の位置ずれに対してプラグ保持部が摺動部材とともに移動することになる。
ここで、リング溝内を摺動して移動する部分がプラグ保持部及び摺動部材であり、その重量及びサイズが小さく、しかもリング溝と口金部との距離が小さいので、口金部の位置ずれに対する追従性が良く、口金部の位置とプラグ保持部の位置を精度よく一致させることができる。
このようにして、口金部の傾斜や位置ずれに対してプラグ保持部が傾斜及び移動することになり、プラグの軸線と口金部の軸線とを精度良く一致させることができる。よって、口金部にプラグを確実に装着することができる。
また、装置自体の構成が比較的簡単であるため、このプラグ装着装置を低いコストで製作することができるとともに、メンテナンス作業に要する時間と労力とを大幅に低減することができる。また、この装置の取り扱いが容易となる。
また、口金部の外周部に当接させる部分がないので、口金部外周部に付着物があった場合や外周部が変形していた場合であっても、プラグを確実に装着することができる。
さらに、軸部が上下動可能とされているので、プラグ保持部に保持されたプラグを口金部に当接させる際には、この軸部の自重によってプラグが口金部に押し付けられることになる。したがって、過度な力でプラグを口金部に押し付けることがなく、口金部及びプラグの変形等を防止することができる。また、口金部の側壁部の高さが変化した場合でも、プラグが口金部に押し付けられる力が大きく変化せず、安定してプラグの装着を行うことができる。
また、本発明に係るプラグ装着方法によれば、プラグの軸線と口金部の軸線とを一致させた状態で口金部にプラグをねじ込むので、プラグを確実に安定して装着することができる。
さらに、プラグをねじ込み方向と逆方向に回転しつつ、口金部にプラグを当接させるので、プラグに形成された雄ネジ部のネジ切り出し位置と、口金部に形成された雌ネジ部のネジ切り出し位置との位置合わせが行われ、プラグの装着をさらに確実に行うことができる。
本発明の実施形態であるプラグ装着装置は、前記プラグ回転部材の周囲を覆うように筒状部材が配置され、該筒状部材の下端面には前記ドラム缶の天板部に密着するパッキン材が備えられており、前記筒状部材の内周面側に向けてガスを注入する給気機構が備えられたものである。
この構成のプラグ装着装置では、口金部周辺を筒状部材で覆った状態でこの筒状部材の内周部にガスを注入することにより、ドラム缶内の圧力を大気圧よりも高くして、ドラム缶の温度低下による変形を防止することができる。また、ドラム缶の内圧上昇によってドラム缶の天板が上方に膨らむように変形して口金部が傾斜しても確実にプラグを装着することができる。
本発明の実施形態であるプラグ装着方法は、前記筒状部材を下降して前記天板部に密着させることにより前記口金部周辺を覆い、前記給気機構によって前記筒状部材の内周側に向けて前記ガスを注入し、前記口金部を介して前記ドラム缶内部に前記ガスを充填した後に、前記プラグを前記口金部に装着するものである。
この構成のプラグ装着方法では、ドラム缶内部へのガス注入を確実に行うことができるとともに、天板が膨らむように変形した場合であっても口金部に確実にプラグを装着することができる。
以下、本発明の実施例によるプラグ装着装置について添付した図面を参照して説明する。図1から図3に本発明の実施例であるプラグ装着装置を示す。図4にこのプラグ装着装置に備えられた円板状部材を示す。また、図5及び図6に、本実施例であるプラグ装着装置が備えられたドラム缶充填ラインの一部を示す。
本実施例によるプラグ装着装置10は、底面1Aと円筒状の側壁部1Bとを有するプラグ1をドラム缶2の天板2Aに形成された口金部3に装着するものである。プラグ1の側壁部1B外周に雄ネジが形成されており、口金部3の内周面に形成された雌ネジと螺合させることによりプラグ1が口金部3に装着される構成とされている。
プラグ装着装置10は、ドラム缶2の天板2Aに形成された口金部3の上方に配置された支持フレーム11によって支持されており、この支持フレーム11には、上下方向に移動可能なスプライン軸12を軸支したハウジング部13が固定されている。
プラグ装着装置10は、図6に示すように、支持フレーム11がガイド軸7に支持されており、昇降手段(図示せず)によって、プラグ装着装置10全体が上下動できるように構成されている。
支持フレーム11の上方には、スプライン軸12を回転駆動するための回転駆動手段8が配置されており、スプライン軸12の回転トルクを制御するトルクリミッタ14が備えられている。
また、スプライン軸12の上端側には、スプライン軸12の下方側への移動範囲を規制するストッパ15が備えられている。
スプライン軸12は、ハウジング部13の内部に設けられた貫通孔16に挿通されており、この貫通孔16の内周面に配置された軸支持リング17及び軸受部18によって軸支されている。
ハウジング部13の下端面から突出したスプライン軸12の下方側には、スプライン軸12の軸線O方向に対して略直角に延びる円板状部材19が固定されており、円板状部材19とハウジング部13の下端面との間には、スプリング20が配置されている。このスプリング20の上端面及び下端面には、上部リング部材21及び下部リング部材22が配置されている。
円板状部材19は、その外周面に開口して径方向内側に向けて延びる切欠溝19Aが、周方向に等間隔に複数形成されている。本実施例では、図4に示すように、4つの切欠溝19Aが円周方向に等間隔に配置されている。
この複数の切欠溝19Aには回転伝達ロッド23がそれぞれ挿通されており、これら4本の回転伝達ロッド23はそれぞれ径方向に延びる切欠溝19A内を移動可能とされている。
この回転伝達ロッド23の上端面は、下部リング部材22の下端面に滑り部材24を介して当接させられており、スプリング20によって下方へと押圧されている。
この回転伝達ロッド23の下端側には、下方に向かうにしたがい漸次縮径するテーパ面25Aを有するプラグ回転部材25が固定されている。このテーパ面25Aがプラグ1の側壁部1B内周面に接する当接面とされている。
また、スプライン軸12の下端面には、球面軸受26を介してプラグ吸着部27が配置されており、スプライン軸12には、このプラグ吸着部27に連通するとともに上端部まで貫通する排気孔(図示せず)が形成され、スプライン軸12の上端開口部12Aに排気装置(図示せず)が接続されている。
プラグ吸着部27の上方側には、このプラグ吸着部27の軸線に対して直角に延びるディスク部28が形成されており、これらプラグ吸着部27とディスク部28とが一体となって、球面軸受26を中心として傾動できるように構成されている。
これらプラグ吸着部27及びディスク部28の外周側に、プラグ回転部材25が配置される。プラグ回転部材25の内周側にはリング溝29が形成され、このリング溝29の底面がなす円の直径はディスク部28の外径よりも大径とされており、このリング溝29にディスク部28が摺動可能に嵌合されている。
円板状部材19、スプリング20、上部リング部材21、下部リング部材22、回転伝達ロッド23及びプラグ回転部材25の上端部分は、ハウジング部13の下端面に接続されたケーシング部30に収容されており、このケーシング部30の下端面からプラグ回転部材25のテーパ面25A部分が突出されているのである。
ケーシング部30の外周側には、筒状部材31が上下動可能に配置されており、ケーシング部30の外周面には、Oリング32が2つ嵌合されている。また、筒状部材31の下端面には、軟質ウレタン材で構成されたパッキン33が配置されている。
そして、ケーシング部30の側面には、ケーシング部30及び筒状部材31の内部にガスを供給する給気口34が形成されている。
次に、このプラグ装着装置10を用いてドラム缶2の口金部3にプラグ1を装着する方法について説明する。
前工程でドラム缶2内に内容物が充填され、プラグ1がドラム缶2の口金部3に仮置きされたドラム缶2がコンベア4によって移送される。
所定位置まで移送されたドラム缶2は、ドラム缶2の胴体部に当接された回転ロール5によって回転され、位置センサ6によって口金部3を検出し、口金部3がプラグ装着装置10の下方に位置するようにしてドラム缶2が載置される。
昇降手段8によって、プラグ装着装置10全体を口金部3に向けて下降していく。この際、排気装置によってプラグ吸着部27からの吸引を行うとともに、スプライン軸12を回転駆動手段8によってプラグ1のねじ込み方向と逆方向に回転させる。すると、円板状部材19が回転して切欠溝の側壁が押圧することで回転伝達ロッド23が回転され、回転伝達ロッド23の下端側に固定されたプラグ回転部材25が回転される。
口金部3に仮置きされたプラグ1の内周面に、プラグ回転部材25のテーパ面25Aを当接させる。すると、テーパ面25Aに案内されてプラグ回転部材25が傾斜及び移動してプラグ1の底面1Aにプラグ吸着部27が接触してプラグ1が吸着される。また、プラグ回転部材25のテーパ面25Aがプラグ1の内周面に当接されているので、プラグ1自体もねじ込み方向と逆方向に回転されることになる。
プラグ吸着部27でプラグ1を保持した状態でプラグ装着装置10自体を上昇させ、プラグ1を口金部3から離間させる。すると、プラグ吸着部27及びプラグ回転部材25は、その自重とスプリング20からの押圧によってスプライン軸12の軸線とプラグ吸着部27の軸線とが平行となるように移動される。すなわち、スプリング20はプラグ吸着部27及びプラグ回転部材25の傾斜を元に戻す際の補助手段である。
次に、ケーシング部30外周面に配置された筒状部材31をドラム缶2天板2Aに向けて下降させ、パッキン33と天板2Aとが密着するように押圧する。これにより、口金部3周辺が筒状部材31及びケーシング部30の内部に密閉状態で覆われたことになる。ここで、ケーシング部30側面に形成された給気口34から加圧ガス、例えば窒素ガスを注入して、ケーシング部30及び筒状部材31の内部空間の気圧を大気圧よりも高くしていき、ケーシング部30に配置された圧力計で所定の気圧となったことを確認して窒素ガスの注入を停止する。口金部3が開口されているので、ドラム缶2内部にも窒素ガスが注入されていき、ドラム缶2内部の気圧がケーシング部30及び筒状部材31の内部空間の気圧と同等になるのである。
すると、ドラム缶2の天板2Aが上方に膨らむように変形し、口金部3が傾斜することになる。なお、筒状部材31が天板2Aに密着されているが、天板2Aの変形をパッキン33部分で吸収することになり、筒状部材31及びケーシング部30等は天板2Aの変形に併せて傾斜することはない。
スプライン軸12をねじ込み方向と逆方向に回転させた状態で、プラグ装着装置10を下降していき、プラグ1を口金部3に当接させる。プラグ吸着部27に保持されたプラグ1と口金部3とが接触した際にプラグ1の軸線と口金部3の角度が一致していない場合には、球面軸受26を中心としてプラグ吸着部27が傾斜することにより、プラグ1の軸線の傾斜角度と口金部3の軸線の傾斜角度が一致される。
また、プラグ1の軸線と口金部3とが位置ずれしている場合には、プラグ吸着部27と一体に移動するディスク部28がプラグ回転部材25のリング溝29内を摺動して移動することにより、プラグ1の軸線と口金部3の位置が一致される。
また、プラグ1をねじ込み方向と逆方向に回転させながら口金部3に当接させることにより、口金部3に形成された雌ネジのネジ切り出し位置とプラグ1に形成されたネジ切り出し位置との位置合わせが行われる。
この状態でスプライン軸12をねじ込み方向に回転させることにより、プラグ1が口金部3にねじ込まれて、トルクリミッタ14によって所定のトルクでプラグ1が口金部3に装着される。
プラグ1のねじ込みが終了したことを確認した後に、排気装置を停止してプラグ1の吸引を解除する。また、窒素ガスの注入を停止して筒状部材31を上昇させ、筒状部材31を天板2Aから離間させる。そして、プラグ装着装置10を上方に移動させ、ドラム缶2の口金部3へのプラグ装着作業が終了し、次工程へと移送されていく。
この構成のプラグ装着装置10では、スプライン軸12の下端面に球面軸受26を介してプラグ吸着部27及びディスク部28が接続され、このディスク部28が、プラグ回転部材25に形成されたリング溝29内を摺動可能とされているので、プラグ1を口金部3に当接させた際に口金部3の傾斜や位置に合わせてプラグ吸着部27が傾斜及び移動し、プラグ1の軸線と口金部3の軸線とが一致する。したがって、口金部3にプラグ1を確実に装着することができる。
また、球面軸受26を中心として傾動する部分及びディスク部28とともに移動する部分の重量及びサイズが小さく、球面軸受26及びディスク部28と口金部3との距離が小さいので、口金部3の傾斜や位置ずれに対するプラグ吸着部27の追従性が良く、プラグ1の軸線と口金部3の軸線とを精度良く一致させることができる。
また、ドラム缶2の口金部3周辺を筒状部材31で覆った状態で、筒状部材31及びケーシング部30の内部に窒素ガスを注入することにより、ドラム缶2内に窒素ガスを注入してドラム缶2内の圧力を大気圧よりも高くした状態でプラグ1を装着することができ、ドラム缶2の温度低下による変形を防止することができる。また、このガス注入による内圧上昇によってドラム缶2の天板2Aが上方に膨らむように変形して口金部3が傾斜した場合であっても、本実施例によるプラグ装着装置10によれば確実にプラグ1を装着することができる。
また、スプライン軸12が上下動可能とされているので、プラグ吸着部27に吸着保持されたプラグ1を口金部3に当接させた際には、このスプライン軸12の自重とスプリング20の押圧力とによってプラグ1が口金部3に押し付けられることになる。
したがって、過度な力でプラグ1を口金部3に押し付けることがなく、口金部3及びプラグ1の変形等を防止することができる。また、口金部3の側壁部の高さが変化した場合でも、プラグ1が口金部3に押し付けられる力が大きく変化せず、安定してプラグ1の装着を行うことができる。
また、装置自体の構成が比較的簡単であるため、このプラグ装着装置10を低いコストで製作することができるとともに、メンテナンス作業に要する時間と労力とを大幅に低減することができる。
さらに、口金部3の外周部に当接させる部分がないので、口金部3の外周部に付着物があった場合や外周部が変形していた場合であっても、プラグ1を確実に装着することができる。
また、プラグ1をねじ込み方向と逆方向に回転しつつ、口金部3にプラグ1を当接させるので、プラグ1に形成された雄ネジ部のネジ切り出し位置と、口金部3に形成された雌ネジ部のネジ切り出し位置との位置合わせが行われ、プラグ1の装着を確実に行うことができる。
以上、本発明の実施例によるプラグ装着装置について説明したが、これに限定されることはなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、ドラム缶の内部に窒素ガスを注入した後にプラグを装着するもので説明したが、これに限定されることはなく、ガス注入をせずにプラグのみを装着するものでも良い。運搬等によって変形したドラム缶であってもプラグを確実に装着できるため、効果的である。
また、プラグが口金部に仮置きされたドラム缶のプラグ装着方法として説明したが、プラグをストック部等から取り出して口金部に装着するものであっても良い。
また、回転駆動手段による回転力を伝達可能であるとともに上下方向に移動可能な軸部としてスプライン軸を用いたもので説明したが、キー部を有する丸軸、多角形軸、一対のスパーギアを備えたものであっても良い。
さらに、スプリングを配置したもので説明したが、これに限定されることはなく、スプリングを有しないものであっても良い。
本発明の実施例であるプラグ装着装置の側面部分断面図である。 図1に示すプラグ装着装置において、筒状部材をドラム缶の天板に押し当てた状態を示す側面図である。 図1に示すプラグ装着装置のプラグ吸着部近傍の拡大図である。 図1に示すプラグ装着装置に備えられた円板状部材の上面図である。 図1に示すプラグ装着装置が備えられたドラム缶充填ラインの一部を示す上面図である。 図4の側面図である。
符号の説明
1 プラグ
2 ドラム缶
3 口金部
8 回転駆動手段
10 プラグ装着装置
12 スプライン軸(軸部)
19 円板状部材(受け部材)
23 回転伝達ロッド(回転伝達部材)
25 プラグ回転部材
26 球面軸受
27 プラグ吸着部(プラグ保持部)
28 ディスク部(摺動部材)
29 リング溝
31 筒状部材
34 給気口

Claims (3)

  1. ドラム缶に形成された口金部にプラグを装着するドラム缶のプラグ装着装置であって、
    回転駆動手段を備え、該回転駆動手段による回転力を伝達可能であるとともに上下方向に移動可能な軸部を有し、
    該軸部の下端側には、該軸部の軸方向に対して略直角に延びて前記軸部とともに回転する受け部材が備えられ、
    前記軸部の下端面には、前記プラグを保持するプラグ保持部と該プラグ保持部の軸線に直角に延びる摺動部材とが球面軸受を介して接続され、
    これらプラグ保持部及び摺動部材の外周側には、前記プラグを正逆回転させるプラグ回転部材が設けられ、該プラグ回転部材部の内周側には前記摺動部材が摺動可能なリング溝が形成されており、
    前記プラグ回転部材と前記受け部材の間には、前記受け部材の回転力を前記プラグ回転部材へと伝達する回転伝達部材が配置され、前記プラグ回転部材は、前記プラグ保持部及び前記摺動部材とともに前記球面軸受を中心として傾動可能とされていることを特徴とするドラム缶のプラグ装着装置。
  2. 前記ドラム缶の前記口金部を覆う筒状部材が備えられ、前記筒状部材の内周側に向けてガスを注入する給気機構が備えられている請求項1に記載のドラム缶のプラグ装着装置。
  3. 請求項2に記載のドラム缶のプラグ装着装置を用いて、ドラム缶に形成された口金部にプラグを装着するドラム缶のプラグ装着方法であって、
    前記筒状部材を下降して前記天板部に密着させることにより前記口金部周辺を覆い、前記給気機構によって前記筒状部材の内周側に向けて前記ガスを注入し、前記口金部を介して前記ドラム缶内部に前記ガスを充填した後に、前記プラグを前記口金部に装着する構成とされ、
    前記プラグを前記プラグ保持部で保持した状態で、前記軸部を前記プラグのねじ込み方向と逆方向に回転しつつ前記口金部に向けて下降させて、
    前記プラグを前記口金部に当接させることにより、前記プラグの軸線を前記口金部の軸線に倣わせるとともに、前記口金部に形成された雌ネジ部のネジ切り出し位置と前記プラグに形成された雄ネジ部のネジ切り出し位置との位置合わせをした後に、
    前記プラグをねじ込み方向に回転することにより、前記プラグを前記口金部に装着することを特徴とするドラム缶のプラグ装着方法。
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