JP4596806B2 - 駆動制御装置及び駆動制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ駆動される装置の駆動状態を制御する駆動制御装置及び駆動制御方法に係り、特にその装置の消費電力を低減するように駆動状態を制御する駆動制御装置及び駆動制御方法に関する。
従来より、電子部品を基板に実装する装置として、部品供給部により供給される複数の電子部品を、搭載ヘッドに備えられた吸着ノズルにより吸着し、基板に移送して搭載し、実装する電子部品実装装置が知られている。
図8に示す、従来の電子部品実装装置100は、入力部20における実装部品情報入力手段20aにより入力された基板とその基板に実装する電子部品に関する情報データと、入力部20における部品供給部情報入力手段20bにより入力された部品供給部により供給される電子部品に関する情報データとに基づき、制御部10の実装順序最適化手段10aが、実装タクトが最短となる電子部品の実装順を設定する。そして、制御部10の実装順序最適化手段10aにより設定された実装タクトが最短となる順に電子部品を基板に実装するように、搭載ヘッド等を移動し動作させるため、制御部10は、サーボモータであるX軸モータ8a、Y軸モータ8b、Z軸モータ8c、θ軸モータ8dを動作させるように、モータコントローラ30を介して各モータドライバ9a、9b、9c、9dへ動作指令を出力し、各モータを駆動するようになっている。
そして、図9は、従来の電子部品実装装置100において、実装タクトが最短となるように設定された、電子部品を基板に実装する際の各モータの動作シーケンスを示すタイムチャートと、そのタイムチャートに対応させた消費電力量を示すグラフである。
図9に示すように、ステップS1において、X軸モータ8aとY軸モータ8bが動作し、搭載ヘッドが部品供給部側へ移動するようになっている。
次いで、ステップS2において、Z軸モータ8cが動作し、搭載ヘッドの吸着ノズルが上下動され、電子部品を吸着保持するようになっている。
次いで、ステップS3において、X軸モータ8aとY軸モータ8bが動作し、搭載ヘッドが基板側へ移動するようになっている。なお、ステップS4として、搭載ヘッドが基板へ移動する間に、θ軸モータ8dが動作して吸着ノズルを回転させるように、吸着ノズルに吸着保持される電子部品の実装角度を補正するようになっている。
次いで、ステップS5において、Z軸モータ8cが動作し、搭載ヘッドの吸着ノズルが上下動され、電子部品を基板に実装するようになっている。
このような動作を繰り返し行うことにより、電子部品実装装置は基板に様々な電子部品を実装するようになっている。
図9に示す、このタイムチャートとグラフに示されるように、各モータが加速動作、減速動作する際に大きな電力を消費することが判る。なお、消費電力量の説明を簡略化するため、図9における装置全体の消費電力量は、X軸モータ8aとY軸モータ8bのみの消費電力で示してある。
また、複数のサーボモータを複数のサーボドライバにより動作制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−353685号公報
しかしながら、上記従来技術の場合、実装タクトが最短となるように、電子部品の実装順が設定されているので、複数のモータが同時に加速動作、減速動作することがある。図9のタイムチャートとグラフに示されるように、複数のモータが同時に加減速動作する際に、瞬時的に消費電力が最大のピークとなることが判る。
一般的に、このような電子部品実装装置を設置する工場などでは、平均的な消費電力を目安に電力設備を行っているので、平均消費電力と瞬時消費電力との差が大きい場合に、電源の電圧低下や安全ブレーカーの作動を引き起こすなどのトラブルが生じてしまうという問題があった。
また、上記特許文献1の場合、簡易な設定でサーボモータを制御することはできるが、モータ駆動時の消費電力の低減を図るものではなかった。
本発明の目的は、モータ駆動される装置における瞬時的な消費電力を低減するようにその駆動状態を制御することである。
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、停止状態から加速運動する第1ステップと、加速運動した後に等速運動する第2ステップと、等速運動した後に減速運動して停止する第3ステップと、を繰り返す複数のモータがそれぞれ所定の駆動部を駆動させるように、それらモータの運動を制御することにより、所定の動作を行うように構成される駆動制御装置であって、駆動制御装置が所定の動作を行うために、各モータが運動するタイミングを設定する設定手段と、設定手段により設定されたタイミングにおいて各モータが加速運動する第1ステップ同士または各モータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かを判断する判断手段と、判断手段により第1ステップ又は第3ステップが重なるタイミングになると判断されたモータ同士の、第1ステップから第3ステップまでのスパンを比較しそのスパンの大小を判断する第1の比較判断手段と、第1の比較判断手段により、第1ステップから第3ステップまでのスパンが小さいと判断された一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンと、その他方のモータの第2ステップのスパンとを比較しそのスパンの大小を判断する第2の比較判断手段と、第2の比較判断手段により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより小さいと判断された場合に、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように一方のモータが運動するタイミングを変更する主タイミング変更手段と、第2の比較判断手段により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより大きいと判断された場合に、その一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように他方のモータが運動するタイミングを変更する副タイミング変更手段と、を備えることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、駆動制御装置が所定の動作を行うために、各モータが運動するタイミングを設定手段が設定し、その設定されたタイミングにおいて各モータが加速運動する第1ステップ同士または各モータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かを判断手段が判断する。
ここで、モータが加速運動する第1ステップや、モータが減速運動する第3ステップは、そのモータにおいてより多くの消費電力がかかるタイミングであるので、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士が重なってしまうと、その重なったタイミングにおける瞬時的な消費電力がピークとなってしまう。
つまり、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士は、重ならないタイミングであることが、消費電力の観点からは好ましい。
そして、判断手段により、第1ステップ又は第3ステップが重なるタイミングになると判断されたモータ同士の第1ステップから第3ステップまでのスパンを、第1の比較判断手段が比較するとともにその大小を判断する。
つまり、第1の比較判断手段は、モータが加速運動してから等速運動し、減速運動を行い停止するまでの、第1ステップから第2ステップを経て第3ステップまでのスパンを比較し、そのスパンの大小を判断することにより、第1ステップ又は第3ステップが重なるタイミングになると判断されたモータ同士のスパンの大小を比較する。
なお、ここでいうスパンとは、モータが動作する時間的な幅、長さや、モータが動作することにより駆動部などが移動される場合の移動距離に関する範囲、長さを意味している。
そして、第1ステップから第3ステップまでのスパンが小さいと判断された一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンと、その他方のモータの第2ステップのスパンとを、第2の比較判断手段が比較するとともにその大小を判断する。
つまり、第1ステップから第3ステップまでのスパンが小さいと判断された一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンの範囲に収まるか否かを、第2の比較判断手段は比較し判断している。
そして、第2の比較判断手段により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより小さいと判断された場合に、主タイミング変更手段が、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように、その一方のモータが運動するタイミングを変更する。
つまり、主タイミング変更手段が、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように、その一方のモータが運動するタイミングを変更することにより、一方のモータと他方のモータとにおいて重なっていた第1ステップ又は第3ステップのタイミングをずらすことができる。具体的には、一方のモータの第1ステップと第3ステップが、他方のモータの第2ステップの範囲に収まり、一方のモータの第1ステップと第3ステップは、他方のモータの第2ステップと重なるようになる。そして、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士が重ならないようにすることにより、瞬時的な消費電力がピークとなることを抑えることができる。
よって、このような駆動制御装置は、各モータの運動するタイミングと、運動するスパンの大小に基づき、モータの運動タイミングを変更することによって、瞬時的な消費電力を低減するように、その駆動状態を制御することができる。
また、より大きいスパンを有する他方のモータの第1ステップから第3ステップのタイミングに、その一方のモータの第1ステップから第3ステップのタイミングを納めるようにその一方のモータが運動するタイミングを変更しているので、モータの運動タイミングの変更後も、全体的なスパンが増えることはない。
従って、駆動制御装置が動作するタクトタイムなどが増やすことなく、瞬時的な消費電力を低減することができる。
また、第2の比較判断手段により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより大きいと判断された場合に、副タイミング変更手段が、その一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように、その他方のモータが運動するタイミングを変更する。
つまり、副タイミング変更手段が、一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように、その他方のモータが運動するタイミングを変更することにより、一方のモータと他方のモータとにおいて重なっていた第1ステップ又は第3ステップのタイミングをずらすことができる。具体的には、他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが、一方のモータの第2ステップの範囲に収まり、他方のモータの第1ステップや第3ステップは、一方のモータの第2ステップと重なるようになる。そして、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士が重ならないようにすることにより、瞬時的な消費電力がピークとなることを抑えることができる。
よって、このような駆動制御装置は、各モータの運動するタイミングと、運動するスパンの大小に基づき、モータの運動タイミングを変更することによって、瞬時的な消費電力を低減するように、その駆動状態を制御することができる。
ただし、この場合、より小さいスパンを有する一方のモータの第2ステップのタイミングに、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップのタイミングを納めるようにその他方のモータが運動するタイミングを変更しているので、モータの運動タイミングの変更後には、全体的なスパンが増えてしまうことになる。
従って、このような駆動制御装置は、駆動制御装置が動作するタクトタイムなどを増やしてでも、瞬時的な消費電力を低減することを最優先に、その動作を制御することができるといえる。
請求項記載の発明は、請求項に記載の駆動制御装置において、副タイミング変更手段を実施するか否かを切り替える切替手段を備えることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、請求項に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、切替手段が、副タイミング変更手段を実施するか否かを切り替えることにより、駆動制御装置が動作するタクトタイムなどを増やしてでも、瞬時的な消費電力を低減するという副タイミング変更手段を実施するか否かを切り替えることができる。
つまり、副タイミング変更手段を実施するか否かを切り替えることにより、瞬時的な消費電力を低減することを最優先にすることと、瞬時的な消費電力を低減するとともに駆動制御装置が動作するタクトタイムなどをより少なくすることとを、切り替えることができる。
請求項記載の発明は、停止状態から加速運動する第1ステップと、加速運動した後に等速運動する第2ステップと、等速運動した後に減速運動して停止する第3ステップと、を繰り返す複数のモータがそれぞれ所定の駆動部を駆動させるように、それらモータの動作を制御する駆動制御方法であって、駆動部が所定の駆動を行うように設定された、各モータが動作するタイミングにおいて各モータが加速運動する第1ステップ同士または各モータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かを判断する判断工程と、判断工程により第1ステップ又は第3ステップが重なるタイミングになると判断されたモータ同士の、第1ステップから第3ステップまでのスパンを比較しそのスパンの大小を判断する第1の比較判断工程と、第1の比較判断工程により、第1ステップから第3ステップまでのスパンが小さいと判断された一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンと、その他方のモータの第2ステップのスパンとを比較しそのスパンの大小を判断する第2の比較判断工程と、第2の比較判断工程により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより小さいと判断された場合に、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように一方のモータが運動するタイミングを変更する主タイミング変更工程と、第2の比較判断工程により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより大きいと判断された場合に、その一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように他方のモータが運動するタイミングを変更する副タイミング変更工程と、を備えることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、駆動部が所定の駆動を行うように設定された、各モータが動作するタイミングにおいて各モータが加速運動する第1ステップ同士または各モータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かを判断することが、判断工程において行われる。
ここで、モータが加速運動する第1ステップや、モータが減速運動する第3ステップは、そのモータにおいてより多くの消費電力がかかるタイミングであるので、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士が重なってしまうと、その重なったタイミングにおける瞬時的な消費電力がピークとなってしまう。
つまり、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士は、重ならないタイミングであることが、消費電力の観点からは好ましい。
そして、判断工程において、第1ステップ又は第3ステップが重なるタイミングになると判断されたモータ同士の第1ステップから第3ステップまでのスパンを比較するとともにその大小を判断することが、第1の比較判断工程において行われる。
つまり、第1の比較判断工程において、モータが加速運動してから等速運動し、減速運動を行い停止するまでの、第1ステップから第2ステップを経て第3ステップまでのスパンを比較し、そのスパンの大小を判断することにより、第1ステップ又は第3ステップが重なるタイミングになると判断されたモータ同士のスパンの大小を比較する。
なお、ここでいうスパンとは、モータが動作する時間的な幅、長さや、モータが動作することにより駆動部などが移動される場合の移動距離に関する範囲、長さを意味している。
そして、第1ステップから第3ステップまでのスパンが小さいと判断された一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンと、その他方のモータの第2ステップのスパンとを比較するとともにその大小を判断することが、第2の比較判断工程において行われる。
つまり、第1ステップから第3ステップまでのスパンが小さいと判断された一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンの範囲に収まるか否かを、第2の比較判断工程において比較し判断している。
そして、第2の比較判断工程において、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより小さいと判断された場合に、主タイミング変更工程において、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように、その一方のモータが運動するタイミングを変更することが行われる。
つまり、主タイミング変更工程において、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように、その一方のモータが運動するタイミングを変更することにより、一方のモータと他方のモータとにおいて重なっていた第1ステップ又は第3ステップのタイミングをずらすことができる。具体的には、一方のモータの第1ステップと第3ステップが、他方のモータの第2ステップの範囲に収まり、一方のモータの第1ステップと第3ステップは、他方のモータの第2ステップと重なるようになる。そして、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士が重ならないようにすることにより、瞬時的な消費電力がピークとなることを抑えることができる。
よって、このような駆動制御方法は、各モータの運動するタイミングと、運動するスパンの大小に基づき、モータの運動タイミングを変更することによって、瞬時的な消費電力を低減するように、その駆動状態を制御することができる。
また、より大きいスパンを有する他方のモータの第1ステップから第3ステップのタイミングに、その一方のモータの第1ステップから第3ステップのタイミングを納めるようにその一方のモータが運動するタイミングを変更しているので、モータの運動タイミングの変更後も、全体的なスパンが増えることはない。
従って、駆動部が動作するタクトタイムなどが増やすことなく、瞬時的な消費電力を低減することができる。
また、第2の比較判断工程において、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより大きいと判断された場合に、副タイミング変更工程において、その一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように、その他方のモータが運動するタイミングを変更することが行われる。
つまり、副タイミング変更工程において、一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように、その他方のモータが運動するタイミングを変更することにより、一方のモータと他方のモータとにおいて重なっていた第1ステップ又は第3ステップのタイミングをずらすことができる。具体的には、他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが、一方のモータの第2ステップの範囲に収まり、他方のモータの第1ステップや第3ステップは、一方のモータの第2ステップと重なるようになる。そして、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士が重ならないようにすることにより、瞬時的な消費電力がピークとなることを抑えることができる。
よって、このような駆動制御方法は、各モータの運動するタイミングと、運動するスパンの大小に基づき、モータの運動タイミングを変更することによって、瞬時的な消費電力を低減するように、その駆動状態を制御することができる。
ただし、この場合、より小さいスパンを有する一方のモータの第2ステップのタイミングに、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップのタイミングを納めるようにその他方のモータが運動するタイミングを変更しているので、モータの運動タイミングの変更後には、全体的なスパンが増えてしまうことになる。
従って、このような駆動制御方法は、駆動部が動作するタクトタイムなどを増やしてでも、瞬時的な消費電力を低減することを最優先に、その動作を制御することができるといえる。
請求項記載に発明は、請求項に記載の駆動制御方法において、副タイミング変更工程を実施するか否かを切り替える切替工程を備えることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、請求項に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、切替工程において、副タイミング変更工程を実施するか否かを切り替えることにより、駆動部が動作するタクトタイムなどを増やしてでも、瞬時的な消費電力を低減するという副タイミング変更工程を実施するか否かを切り替えることができる。
つまり、副タイミング変更工程を実施するか否かを切り替えることにより、瞬時的な消費電力を低減することを最優先にすることと、瞬時的な消費電力を低減するとともに駆動部が動作するタクトタイムなどをより少なくすることとを、切り替えることができる。
請求項1記載の発明によれば、駆動制御装置が所定の動作を行うために、各モータが運動するタイミングを設定手段が設定し、その設定されたタイミングにおいて各モータが加速運動する第1ステップ同士または各モータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かを判断手段が判断する。
そして、判断手段により、第1ステップ又は第3ステップが重なるタイミングになると判断されたモータ同士の第1ステップから第3ステップまでのスパンを、第1の比較判断手段が比較するとともにその大小を判断する。また、第1ステップから第3ステップまでのスパンが小さいと判断された一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンと、その他方のモータの第2ステップのスパンとを、第2の比較判断手段が比較するとともにその大小を判断する。
そして、第2の比較判断手段により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより小さいと判断された場合に、主タイミング変更手段が、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように、その一方のモータが運動するタイミングを変更することができる。
つまり、主タイミング変更手段が、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように、その一方のモータが運動するタイミングを変更することにより、一方のモータと他方のモータとにおいて重なっていた第1ステップ又は第3ステップのタイミングをずらすことができる。具体的には、一方のモータの第1ステップと第3ステップが、他方のモータの第2ステップの範囲に収まり、一方のモータの第1ステップと第3ステップは、他方のモータの第2ステップと重なるようになる。そして、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士が重ならないようにすることにより、瞬時的な消費電力がピークとなることを抑えることができる。
よって、このような駆動制御装置は、各モータの運動するタイミングと、運動するスパンの大小に基づき、モータの運動タイミングを変更することによって、瞬時的な消費電力を低減するように、その駆動状態を制御することができる。
また、より大きいスパンを有する他方のモータの第1ステップから第3ステップのタイミングに、その一方のモータの第1ステップから第3ステップのタイミングを納めるようにその一方のモータが運動するタイミングを変更しているので、モータの運動タイミングの変更後も、全体的なスパンが増えることはない。
従って、駆動制御装置が動作するタクトタイムなどが増やすことなく、瞬時的な消費電力を低減することができる。
また、第2の比較判断手段により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより大きいと判断された場合に、副タイミング変更手段が、その一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように、その他方のモータが運動するタイミングを変更することができる。
つまり、副タイミング変更手段が、一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように、その他方のモータが運動するタイミングを変更することにより、一方のモータと他方のモータとにおいて重なっていた第1ステップ又は第3ステップのタイミングをずらすことができる。具体的には、他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが、一方のモータの第2ステップの範囲に収まり、他方のモータの第1ステップや第3ステップは、一方のモータの第2ステップと重なるようになる。そして、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士が重ならないようにすることにより、瞬時的な消費電力がピークとなることを抑えることができる。
よって、このような駆動制御装置は、各モータの運動するタイミングと、運動するスパンの大小に基づき、モータの運動タイミングを変更することによって、瞬時的な消費電力を低減するように、その駆動状態を制御することができる。
請求項記載の発明によれば、切替手段が、副タイミング変更手段を実施するか否かを切り替えることにより、駆動制御装置が動作するタクトタイムなどを増やしてでも、瞬時的な消費電力を低減するという副タイミング変更手段を実施するか否かを切り替えることができる。
つまり、副タイミング変更手段を実施するか否かを切り替えることにより、瞬時的な消費電力を低減することを最優先にすることと、瞬時的な消費電力を低減するとともに駆動制御装置が動作するタクトタイムなどをより少なくすることとを、切り替えることができる。
請求項記載の発明によれば、駆動部が所定の駆動を行うように設定された、各モータが動作するタイミングにおいて各モータが加速運動する第1ステップ同士または各モータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かを判断することが、判断工程において行われる。
そして、判断工程において、第1ステップ又は第3ステップが重なるタイミングになると判断されたモータ同士の第1ステップから第3ステップまでのスパンを比較するとともにその大小を判断することが、第1の比較判断工程において行われる。また、第1ステップから第3ステップまでのスパンが小さいと判断された一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンと、その他方のモータの第2ステップのスパンとを比較するとともにその大小を判断することが、第2の比較判断工程において行われる。
そして、第2の比較判断工程において、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより小さいと判断された場合に、主タイミング変更工程において、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように、その一方のモータが運動するタイミングを変更することが行われる。
つまり、主タイミング変更工程において、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように、その一方のモータが運動するタイミングを変更することにより、一方のモータと他方のモータとにおいて重なっていた第1ステップ又は第3ステップのタイミングをずらすことができる。具体的には、一方のモータの第1ステップと第3ステップが、他方のモータの第2ステップの範囲に収まり、一方のモータの第1ステップと第3ステップは、他方のモータの第2ステップと重なるようになる。そして、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士が重ならないようにすることにより、瞬時的な消費電力がピークとなることを抑えることができる。
よって、このような駆動制御方法は、各モータの運動するタイミングと、運動するスパンの大小に基づき、モータの運動タイミングを変更することによって、瞬時的な消費電力を低減するように、その駆動状態を制御することができる。
また、より大きいスパンを有する他方のモータの第1ステップから第3ステップのタイミングに、その一方のモータの第1ステップから第3ステップのタイミングを納めるようにその一方のモータが運動するタイミングを変更しているので、モータの運動タイミングの変更後も、全体的なスパンが増えることはない。
従って、駆動部が動作するタクトタイムなどが増やすことなく、瞬時的な消費電力を低減することができる。
また、第2の比較判断工程において、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより大きいと判断された場合に、副タイミング変更工程において、その一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように、その他方のモータが運動するタイミングを変更することが行われる。
つまり、副タイミング変更工程において、一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように、その他方のモータが運動するタイミングを変更することにより、一方のモータと他方のモータとにおいて重なっていた第1ステップ又は第3ステップのタイミングをずらすことができる。具体的には、他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが、一方のモータの第2ステップの範囲に収まり、他方のモータの第1ステップや第3ステップは、一方のモータの第2ステップと重なるようになる。そして、各モータの第1ステップ同士や第3ステップ同士が重ならないようにすることにより、瞬時的な消費電力がピークとなることを抑えることができる。
よって、このような駆動制御方法は、各モータの運動するタイミングと、運動するスパンの大小に基づき、モータの運動タイミングを変更することによって、瞬時的な消費電力を低減するように、その駆動状態を制御することができる。
請求項記載の発明によれば、切替工程において、副タイミング変更工程を実施するか否かを切り替えることにより、駆動部が動作するタクトタイムなどを増やしてでも、瞬時的な消費電力を低減するという副タイミング変更工程を実施するか否かを切り替えることができる。
つまり、副タイミング変更工程を実施するか否かを切り替えることにより、瞬時的な消費電力を低減することを最優先にすることと、瞬時的な消費電力を低減するとともに駆動部が動作するタクトタイムなどをより少なくすることとを、切り替えることができる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明に係る駆動制御装置を、電子部品実装装置に適用した場合を例に説明する。
電子部品実装装置は、部品供給部(電子部品フィーダ)により供給される電子部品を、基板の所定の位置に搭載し実装する装置である。
電子部品実装装置において、基板Pが前工程から後工程に搬送される方向をX軸方向とし、これと直交する一の方向をY軸方向とし、X軸方向とY軸方向の両方に直交する方向をZ軸方向と定義する。
図1は、電子部品実装装置1の平面図である。図2は、電子部品実装装置1の要部構成を示すブロック図である。
図1、図2に示すように、電子部品実装装置1は、各構成部材がその上面に載置される基台2と、基板PをX軸方向に沿って前工程から後工程に搬送する基板搬送手段3と、電子部品を供給する部品供給部4と、部品供給部4により供給される電子部品を基板Pに搭載する搭載ヘッド6と、搭載ヘッド6をX軸、Y軸の各方向に移動するヘッド移動手段7と、上記各部の動作制御を行う制御部10等を有している。
基板搬送手段3は、図示しない搬送ベルトを備えており、その搬送ベルトにより基板PをX軸方向に沿って前工程側から後工程側へ搬送する。
また、基板搬送手段3は、搭載ヘッド6により電子部品を基板Pへ実装するため、所定の部品実装位置において基板Pの搬送を停止し、基板Pを支持することも行う。
部品供給部4は、電子部品を搬送する複数の電子部品フィーダが、基台2の上面のフィーダバンクに配設されて成るものであり、基板搬送手段3の基板搬送路の両側に備えられている。
搭載ヘッド6は、後述する梁部材72に備えられており、下方(Z軸方向)に突出する所定数(本実施形態1においては4つ)の吸着ノズル6aを有している。この吸着ノズル6aは、吸着保持する電子部品の大きさや形状に応じて交換できるように、着脱可能に備えられている。
吸着ノズル6aは、例えば、図示しない空気吸引手段と接続されており、吸着ノズル6aに形成されている図示しない貫通穴にバキュームエアを通すことにより、吸着ノズル6aの下端である先端部に電子部品を吸着保持することを可能としている。また、その空気吸引手段には図示しない電磁弁が備えられており、その電磁弁によりバキュームエアの通気の切り替えが可能であり、空気吸引手段の空気吸引状態と大気開放状態とを切り替える。つまり、空気吸引状態としたときにバキュームエアを貫通穴に通して電子部品を吸着可能とし、大気開放状態としたときに吸着ノズル6aの貫通穴内を大気圧状態とし、吸着した電子部品の吸着を解除する。
また、搭載ヘッド6は、吸着ノズル6aをZ軸方向に移動させるZ軸移動手段としてのサーボモータであるZ軸モータ8c(図2参照)と、吸着ノズル6aをZ軸を軸中心として回転させるZ軸回転手段としてのサーボモータであるθ軸モータ8d(図2参照)と、を備えている。なお、Z軸モータ8cとθ軸モータ8dとは、各吸着ノズル6aにそれぞれ備えられている。
Z軸モータ8cは、搭載ヘッド6上に設けられており、吸着ノズル6aをZ軸方向に移動させるZ軸移動手段である。このZ軸モータ8cとベルトやボールネジを組み合わせることにより、吸着ノズル6aをZ軸方向に好適に移動させることができる。
このZ軸モータ8cは、図2に示すように、モータドライバ9c、モータコントローラ30を介して制御部10に接続されている。
θ軸モータ8dは、搭載ヘッド6上に設けられており、吸着ノズル6aを回転させる回転駆動手段である。このθ軸モータ8dには、θ軸モータ8dの回転角度量を検出するエンコーダが備えられている。
このθ軸モータ8dは、図2に示すように、モータドライバ9d、モータコントローラ30を介して制御部10に接続されている。
ヘッド移動手段7は、搭載ヘッド6をX軸方向(左右方向)に移動するX軸移動手段7aと、搭載ヘッド6をY軸方向(前後方向)に移動するY軸移動手段7bと、により構成されている。
X軸移動手段7aは、基板搬送手段3の基板搬送路上に、基板Pの搬送方向と垂直な方向(Y軸方向)に跨る様に備えられているガイド部材71,71に支持され、X軸方向に延在する梁部材72と、その梁部材72に支持されている搭載ヘッド6をX軸方向に移動させるサーボモータであるX軸モータ8a(図2参照)等を備えている。このX軸モータ8aとベルトやボールネジを組み合わせることにより、搭載ヘッド6をX軸方向に好適に移動させることができる。
このX軸モータ8aは、図2に示すように、モータドライバ9a、モータコントローラ30を介して制御部10に接続されている。
Y軸移動手段7bは、基板搬送手段3の基板搬送路上をY軸方向に跨る様に備えられているガイド部材71,71と、そのガイド部材71,71に掛け渡されて支持されている梁部材72をY軸方向に移動させるサーボモータであるY軸モータ8b(図2参照)等を備えている。このY軸モータ8bとベルトやボールネジを組み合わせることにより、梁部材72を介して搭載ヘッド6をY軸方向に好適に移動させることができる。
このY軸モータ8bは、図2に示すように、モータドライバ9b、モータコントローラ30を介して制御部10に接続されている。
また、電子部品実装装置1は、図2に示すように、電子部品実装装置1を動作させるための動作条件等を入力する入力部20と、装置の各駆動部(例えば、X軸移動手段7a、Y軸移動手段7b、Z軸移動手段、Z軸回転手段)の動作制御を行う制御部10等を有している。
入力部20は、例えば、キーボードやバーコードリーダなどからなり、電子部品実装装置1を動作させるための動作条件、情報データ等の入力を行うようになっている。入力部20において入力された各種データ等は、制御部10に出力される。
入力部20は、実装部品情報入力手段20aを備えており、基板Pに対し実装する電子部品の種類、数量や、その基板Pに対し電子部品を実装する位置等の情報データの入力が行われるようになっている。
また、入力部20は、部品供給部情報入力手段20bを備えており、基板Pに対し実装する電子部品を供給する部品供給部4の位置、各部品供給部4が供給する電子部品の種類や数量等の情報データの入力が行われるようになっている。
また、入力部20により、サーボモータが加速運動、等速運動、減速運動する、それぞれの場合における消費電力データの入力が行われるようになっている。
なお、実装部品情報入力手段20aや部品供給部情報入力手段20bの機能、構成、動作等は、従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
制御部10は、図示しないCPU,ROM,RAM等を含む演算装置で構成され、これらに所定のプログラムが入力されることにより、基板搬送手段3、搭載ヘッド6、ヘッド移動手段7(X軸移動手段7a、Y軸移動手段7b、Z軸移動手段、Z軸回転手段)等に対する動作制御を行うようになっている。
特に、制御部10は、各駆動部を駆動させるサーボモータ(X軸モータ8a、Y軸モータ8b、Z軸モータ8c、θ軸モータ8d)の動作、運動を制御することにより、各駆動部を駆動させて、電子部品実装装置1に所定の動作を行わせるようになっている。
制御部10は、実装順序最適化手段10aとして、実装部品情報入力手段20aと部品供給部情報入力手段20bにより入力された情報データや各サーボモータの加減速時間や移動速度に関するデータ等に基づき、部品供給部4と基板Pの間の移動距離や実装動作シーケンス等を求め、電子部品を基板Pに実装する実装タクトが最短となるように、電子部品の実装順序を最適化し、設定する制御を行う。
特に、実装順序最適化手段10aは設定手段として、電子部品実装装置1が所定の動作(基板Pに対する電子部品の実装動作)を行う際に、最も効率的に短時間でその動作を行うように、各サーボモータが運動するタイミングを設定する制御を行う。
なお、実装順序最適化手段10aの機能、処理動作等は、従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
また、制御部10は、消費電力最適化手段10bとして、実装順序最適化手段10a(設定手段)である制御部10が設定した電子部品の実装順序に基づき電子部品実装装置1を動作させるように、各サーボモータを駆動させ運動させる場合に生じる消費電力量を推定し、その推定した消費電力量における瞬時的な消費電力と平均的な消費電力との差を小さくするように、各サーボモータが運動するタイミングを変更する制御を行う。
具体的には、消費電力最適化手段10bは、判断手段と、第1比較判断手段と、第2比較判断手段と、主タイミング変更手段と、副タイミング変更手段とからなる。
なお、サーボモータが加速運動する第1ステップとは、後述する図3におけるtaのタイミングのステップであり、サーボモータが等速運動する第2ステップとは、後述する図3におけるtbのタイミングのステップであり、サーボモータが減速運動する第3ステップとは、後述する図3におけるtcのタイミングのステップである。
判断手段は、設定手段である制御部10により設定された各サーボモータが運動するタイミングにおいて、各サーボモータが加速運動する第1ステップ同士または各サーボモータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かを判断する制御を行う。
第1の比較判断手段は、その判断手段により、第1ステップ又は第3ステップが重なるタイミングで運動すると判断されたサーボモータ同士の、第1ステップから第3ステップまでのスパンを比較しそのスパンの大小を判断する制御を行う。なお、ここでいうスパンとは、サーボモータが動作する時間的な幅、長さや、サーボモータが動作することにより搭載ヘッド6が移動される移動距離に関する範囲、長さを意味している。
第2の比較判断手段は、第1の比較判断手段により、第1ステップから第3ステップまでのスパンが小さいと判断された一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンと、その他方のサーボモータの第2ステップのスパンとを比較しそのスパンの大小を判断する制御を行う。
主タイミング変更手段は、第2の比較判断手段により、一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のサーボモータの第2ステップのスパンより小さいと判断された場合に、その他方のサーボモータの第2ステップの範囲に、その一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップが収まるように、その一方のサーボモータが運動するタイミングを変更する制御を行う。
副タイミング変更手段は、第2の比較判断手段により、一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のサーボモータの第2ステップのスパンより大きいと判断された場合に、その一方のサーボモータの第2ステップの範囲に、その他方のサーボモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように、その他方のサーボモータが運動するタイミングを変更する制御を行う。
また、制御部10は、切替手段10cとして、消費電力最適化手段10bにおける副タイミング変更手段を実施するか否かを切り替える制御を行う。
なお、この切替手段10cにおいて、副タイミング変更手段を実施するか否かという切り替えの指示は、入力部20により入力されるようになっている。
次に、サーボモータが動作する際の消費電力の推定演算に関し、図3に基づいて説明する。
クーロン摩擦等の負荷トルクをTl(N・m)、加速時間ta(sec)、モータ最高速度Nm(rpm)、モータイナーシャJm(kg・m2)、負荷イナーシャJl(kg・m2)とすると、加速時に必要なモータトルクTp(N・m)は、以下の式(1)で表すことができる。
Tp(N・m)=((2π・Nm・(Jm+Jl))/60・ta)+Tl・・・(1)
モータのトルク定数をKtとすると、加速時に流れるモータ電流Imp(A)は、以下の式(2)で表すことができる。
Imp(A)=Tp/Kt・・・(2)
この式(2)で表されるモータ電流Impは、単相モータ推定式である。サーボモータは一般的に3相モータであるので、式(2)を単相/3相変換することにより、消費電力(W)を、以下の式(3)のように推定することができる。
消費電力(W)=電圧(V)×電流(A)×効率(%)・・・(3)
同様に、各サーボモータの等速運転時や減速運転時の消費電力を、上記のパラメータによって推定し求めることができる。
なお、電子部品実装装置が電子部品の実装動作中において、これらパラメータが変化してしまうような場合(例えば、搭載ヘッドの位置によって、負荷トルクが異なるような場合等)には、その動作状況に応じてパラメータを変化させる必要があるが、その消費電力を推定する要求精度に応じてパラメータを固定することで、演算の簡略化が可能である。また、実際の電子部品実装装置の消費電力は、サーボモータの駆動電力のみではないが、これも予めサーボモータ以外の消費電力を計測しておくことにより、その演算に反映させることが可能になる。
また、図3における、モータ最高速度Nm(rpm)の積分値は、そのサーボモータの動作に基づく移動量Xに相当する。
つまり、サーボモータの動作指令は、移動量X、加速時間ta、等速時間tb、減速時間tc、モータ最高速度Nmの各パラメータによる台形速度指令とすることができる。この場合、等速時間tbと、全移動時間tdは、以下の式(4)、(5)によりそれぞれ表すことができる。
tb=(X−(Nm・(ta+tb)/2)/Nm・・・(4)
td=ta+tb+tc=(X+(Nm・(ta+tb)/2)/Nm・・・(5)
次に、本発明に係る駆動制御装置である電子部品実装装置1が、電子部品を基板に搭載するために、各サーボモータを動作させるタイミングを設定する際の処理(駆動制御方法)について、図4に示すフローチャートに基づき説明する。
電子部品実装装置1において、瞬時的な消費電力のピークを低減するための消費電力最適化処理を実行するために、入力部20の実装部品情報入力手段20aと部品供給部情報入力手段20bとにより、それぞれ基板Pに対し実装する電子部品の種類、数量や、その基板Pに対し電子部品を実装する位置等の情報データと、基板Pに対し実装する電子部品を供給する部品供給部4の位置、各部品供給部4が供給する電子部品の種類や数量等の情報データとの入力が行われる(ステップS101)。そして入力された各種情報データは、制御部10に出力される。
また、入力部20を介して、各サーボモータが加速運動、等速運動、減速運動する、それぞれの場合における消費電力に関するデータの入力が行われる(ステップS102)。そして入力された消費電力に関するデータは、制御部10に出力される。
また、入力部20を介して、制御部10の切替手段10cが、副タイミング変更手段を実施するか否かという切り替えに関する指示の入力が行われる(ステップS103)。そして入力された切替手段10cに関するデータは、制御部10に出力される。
次いで、制御部10の実装順序最適化手段10a(設定手段)が、実装部品情報入力手段20aや部品供給部情報入力手段20bにより入力された情報データや各サーボモータの加減速時間や移動速度に関するデータ等に基づき、電子部品を基板Pに実装する実装タクトが最短となり、電子部品の実装順序を最適化するように、各サーボモータが運動するタイミングを設定する(ステップS104)。
次いで、制御部10の消費電力最適化手段10bが、実装順序最適化手段10a(設定手段)である制御部10が設定した電子部品の実装順序により、各サーボモータを運動させる場合に生じる消費電力量を推定する(ステップS105)。
そして、その推定した消費電力量における瞬時的な消費電力と平均的な消費電力との差を小さくするように、各サーボモータが運動するタイミングを変更する。
具体的には、判断手段としての制御部10が、設定された各サーボモータが運動するタイミングにおいて、各サーボモータが加速運動する第1ステップ同士または各サーボモータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かを判断する(ステップS106:判断工程)。
制御部10が、第1ステップ同士または第3ステップ同士が重なるタイミングになるモータがあると判断すると(ステップS106;Yes)、ステップS107へ進む。
一方、制御部10が、第1ステップ同士または第3ステップ同士が重なるタイミングになるモータがないと判断すると(ステップS106;No)、ステップS111へ進む。そして、設定された各サーボモータが運動するタイミングや、そのタイミングで各サーボモータを運動させた際の電子部品実装装置1の消費電力量等を図示しない表示部に表示し(ステップS111)、サーボモータを動作させるタイミングを設定する処理を終了する。
ステップS107では、第1の比較判断手段としての制御部10が、第1ステップ同士又は第3ステップ同士が重なるタイミングで運動すると判断されたサーボモータ同士の、第1ステップから第3ステップまでのスパンであるタクトタイムを比較しそのタクトタイムの大小(長短)を判断する(第1の比較判断工程)。そして、第2の比較判断手段としての制御部10が、第1の比較判断手段により第1ステップから第3ステップまでのタクトタイムが小さいと判断された一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)と、その他方のサーボモータの第2ステップのタクトタイム(tb)とを比較しそのタクトタイムの大小(長短)を判断する(ステップS107:第2の比較判断工程)。
制御部10が、第2の比較判断手段により、一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)が、他方のサーボモータの第2ステップのタクトタイム(tb)より小さいと判断すると(ステップS107;Yes)、ステップS108へ進む。
一方、制御部10が、第2の比較判断手段により、一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)が、他方のサーボモータの第2ステップのタクトタイム(tb)より大きいと判断すると(ステップS107;No)、ステップS109へ進む。
そして、ステップS108では、主タイミング変更手段としての制御部10が、第2の比較判断手段によって、第1ステップから第3ステップまでのタクトタイムが、第2ステップのタクトタイムより小さいと判断された一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップが、他方のサーボモータの第2ステップの範囲に収まるように、その一方のサーボモータが運動するタイミングを変更する(ステップS108:主タイミング変更工程)。そして、ステップS106に戻り、その一方のサーボモータが運動するタイミングが変更された、各サーボモータが動作するタイミングにおいて、各サーボモータが加速運動する第1ステップ同士または各サーボモータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かの判断を繰り返す。
また、ステップS109では、制御部10の切替手段10cが、消費電力最適化手段10bにおける副タイミング変更手段を実施するか否かを切り替える(ステップS109:切替工程)。
ステップS103において、副タイミング変更手段を実施するとの指示が入力されていると(ステップS109;Yes)、ステップS110へ進む。
一方、ステップS103において、副タイミング変更手段を実施しないとの指示が入力されていると(ステップS109;No)、ステップS111へ進む。そして、設定された各サーボモータが運動するタイミングや、そのタイミングで各サーボモータを運動させた際の電子部品実装装置1の消費電力量等を図示しない表示部に表示し(ステップS111)、サーボモータを動作させるタイミングを設定する処理を終了する。
そして、ステップS110では、副タイミング変更手段としての制御部10が、第2の比較判断手段によって、第1ステップから第3ステップまでのタクトタイムが、第2ステップのタクトタイムより大きいと判断された他方のサーボモータの第1ステップ又は第3ステップが、一方のサーボモータの第2ステップの範囲に収まるように、その他方のサーボモータが運動するタイミングを変更する(ステップS110:副タイミング変更工程)。そして、ステップS106に戻り、その他方のサーボモータが運動するタイミングが変更された、各サーボモータが動作するタイミングにおいて、各サーボモータが加速運動する第1ステップ同士または各サーボモータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かの判断を繰り返す。
そして、ステップS111においてサーボモータを動作させるタイミングを設定する処理を終了した後、電子部品実装装置1を起動させる所定の操作に伴い、設定されたサーボモータの動作タイミングに基づき、電子部品実装装置1が動作するようになっている。
このような、図4に示すフローチャートに基づき、電子部品実装装置1における各サーボモータの動作タイミングを設定することにより、瞬時的な消費電力のピークを低減するように消費電力最適化処理が実行されることについて、図5、図6、図7に基づいて説明する。なお、図5、図6、図7において、消費電力量の説明を簡略化するため、電子部品実装装置全体の消費電力量を、X軸モータとY軸モータのみの消費電力に基づき示している。
瞬時的な消費電力のピークを低減するために、電子部品実装装置1における各サーボモータの動作タイミングを設定する際に、電子部品の実装タクトを最優先するように、消費電力最適化処理を実行する場合、図4に示すフローチャートにおけるステップS103において、副タイミング変更手段を実施しないように指示入力を行い、図4に示すフローチャートにおけるステップS109からステップS111に進むようにすればよい。
それにより、第1の比較判断手段、第2の比較判断手段としての制御部10が、運動のタイミングが重なったサーボモータにおける、一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)と、その他方のサーボモータの第2ステップのタクトタイム(tb)とを比較し、一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)が、他方のサーボモータの第2ステップのタクトタイム(tb)より小さい(短い)と判断した場合に、主タイミング変更手段としての制御部10が、第1ステップから第3ステップまでのタクトタイムが、第2ステップのタクトタイムより小さい(短い)と判断された一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップが、他方のサーボモータの第2ステップの範囲に収まるように、その一方のサーボモータが運動するタイミングを変更するようになる。
具体的には、例えば図5に示すように、最適化前のモータ駆動タイミングT501、T502において、X軸モータの第1ステップと、Y軸モータの第1ステップとのタイミングが重なっている。
このモータ駆動タイミングT501において、X軸モータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)は、Y軸モータの第2ステップ(tb)より短い。
また、モータ駆動タイミングT502において、Y軸モータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)は、X軸モータの第2ステップ(tb)より長い。
そして、主タイミング変更手段としての制御部10が、モータ駆動タイミングT501におけるX軸モータ(一方のサーボモータ)の第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)が、Y軸モータ(他方のサーボモータ)の第2ステップ(tb)の範囲に収まるように、X軸モータの運動タイミングを変更し、消費電力最適化処理を実行する。
図5に示すように、モータ駆動タイミングT501におけるX軸モータ(一方のサーボモータ)の第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)が、Y軸モータ(他方のサーボモータ)の第2ステップ(tb)の範囲に収まるように、X軸モータ(一方のサーボモータ)の運動タイミングを変更したことにより、X軸モータの第1ステップと、Y軸モータの第1ステップとのタイミングがずれるので、消費電力最適化処理により、モータ駆動タイミングT501における瞬時電力ピークが低減していることがわかる(図5における最適化後、参照)。
そして、モータ駆動タイミングT501における電子部品の実装タクトは、Y軸モータのタクトに律速されているので、そのタクトタイムは変わらないままである。(図5に示すように、最適化前のモータ駆動タイミングT501におけるタクトタイムtd1と、最適化後のモータ駆動タイミングT501におけるタクトタイムtd2とは、同じ長さである。)
このような消費電力最適化処理によっては、電子部品実装装置1において、電子部品の実装タクトを最優先するとともに、瞬時の消費電力を低減することができる。
また、瞬時的な消費電力のピークを低減するために、電子部品実装装置1における各サーボモータの動作タイミングを設定する際に、電子部品の瞬時消費電力の低減を最優先するように、消費電力最適化処理を実行する場合、図4に示すフローチャートにおけるステップS103において、副タイミング変更手段を実施するように指示入力を行い、図4に示すフローチャートにおけるステップS109からステップS110に進むようにすればよい。
それにより、主タイミング変更手段としての制御部10が、第1ステップから第3ステップまでのタクトタイムが、第2ステップのタクトタイムより小さい(短い)と判断した一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップが、他方のサーボモータの第2ステップの範囲に収まるように、その一方のサーボモータが運動するタイミングを変更するようになる。
また、第1の比較判断手段、第2の比較判断手段としての制御部10が、運動のタイミングが重なったサーボモータにおける、一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)と、他方サーボモータの第2ステップのタクトタイム(tb)とを比較し、一方のサーボモータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)が、他方のサーボモータの第2ステップのタクトタイム(tb)より大きい(長い)と判断した場合に、副タイミング変更手段としての制御部10が、第1ステップから第3ステップまでのタクトタイムが、第2ステップのタクトタイムより大きい(長い)と判断された一方のサーボモータの第2ステップの範囲に、他方のサーボモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように、その他方のサーボモータが運動するタイミングを変更するようになる。
具体的には、例えば図6に示すように、最適化前のモータ駆動タイミングT601、T602において、X軸モータの第1ステップと、Y軸モータの第1ステップとのタイミングが重なっている。
このモータ駆動タイミングT601において、X軸モータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)は、Y軸モータの第2ステップ(tb)より短い。
また、モータ駆動タイミングT602において、Y軸モータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)は、X軸モータの第2ステップ(tb)より長い。
そして、主タイミング変更手段としての制御部10が、モータ駆動タイミングT601におけるX軸モータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)が、Y軸モータの第2ステップ(tb)の範囲に収まるように、X軸モータの運動タイミングを変更し、消費電力最適化処理を実行する。
また、副タイミング変更手段としての制御部10が、モータ駆動タイミングT602におけるX軸モータ(他方のサーボモータ)の第1ステップが、Y軸モータ(一方のサーボモータ)の第2ステップ(tb)の範囲に収まるように、X軸モータの運動タイミングを変更し、消費電力最適化処理を実行する。
図6に示すように、モータ駆動タイミングT601におけるX軸モータの第1ステップから第3ステップまでのタクトタイム(td)が、Y軸モータの第2ステップ(tb)の範囲に収まるように、X軸モータの運動タイミングを変更したことにより、X軸モータの第1ステップと、Y軸モータの第1ステップとのタイミングがずれるので、消費電力最適化処理により、モータ駆動タイミングT601における瞬時電力ピークが低減していることがわかる(図6における最適化後、参照)。そして、モータ駆動タイミングT601における電子部品の実装タクトは、Y軸モータのタクトに律速されているので、そのタクトタイムは変わらないままである。
また、モータ駆動タイミングT602におけるX軸モータ(他方のサーボモータ)の第1ステップが、Y軸モータ(一方のサーボモータ)の第2ステップ(tb)の範囲に収まるように、X軸モータ(他方のサーボモータ)の運動タイミングを変更したことにより、X軸モータの第1ステップと、Y軸モータの第1ステップとのタイミングがずれるので、消費電力最適化処理により、モータ駆動タイミングT602における瞬時電力ピークが低減していることがわかる(図6における最適化後、参照)。ただし、モータ駆動タイミングT602において、X軸モータの運動タイミングを変更し、ずらした分のタクトタイムが長くなっている。(図6に示すように、最適化前のモータ駆動タイミングT602におけるタクトタイムtd3と、最適化後のモータ駆動タイミングT602におけるタクトタイムtd4とは、td4の方が長くなっている。)
このような消費電力最適化処理によっては、電子部品実装装置1において、電子部品の実装タクトが長くなる場合があるが、瞬時の消費電力を低減することができる。
なお、消費電力最適化処理によって、電子部品実装装置1における電子部品の実装タクトが長くなるものの、瞬時の消費電力を低減することは、図6に示すように、第1ステップから第3ステップまでのタクトタイムが長いX軸モータの運動タイミングを変更し、ずらすのでなく、図7に示すように、第1ステップから第3ステップまでのタクトタイムが短いY軸モータの運動タイミングを変更しずらすようにしてもよい。
この場合、図7に示すように、モータ駆動タイミングT702におけるY軸モータの第1ステップを図中右側に変更して、ずらすと、X軸モータの第3ステップとY軸モータの第3ステップとが重なってしまうので、X軸モータの第3ステップが終了するまで、Y軸モータの第2ステップを伸ばし、X軸モータの第3ステップの終了後にY軸モータの第3ステップが行われるようにする。(図7に示すように、最適化前のモータ駆動タイミングT702におけるタクトタイムtd5と、最適化後のモータ駆動タイミングT702におけるタクトタイムtd6とは、td6の方が長くなっている。)
このような消費電力最適化処理によっても、電子部品実装装置1において、電子部品の実装タクトが長くなる場合があるが、瞬時の消費電力を低減することができる。
このように、本発明に係る駆動制御装置を電子部品実装装置1に適用すると、電子部品を基板Pに搭載し実装する際に生じる瞬時の消費電力を低減することができる。
また、瞬時消費電力を低減する場合に、電子部品の実装タクトを最優先することと、電子部品の実装タクトは長くなるものの、より瞬時消費電力の低減を図ることとの、切り替えを行うことができる。
なお、以上の実施の形態においては、サーボモータが加速運動する第1ステップ(ta)のタイミングが重なる場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、サーボモータが減速運動する第3ステップ(tc)のタイミングが重なる場合に、そのタイミングを変更するように、最適化処理が行われるようにしてもよい。
また、瞬時消費電力の最適化を、電子部品の実装タクトを最優先するとともに瞬時の消費電力を低減することと、電子部品の実装タクトは長くなるもののより瞬時消費電力の低減を図ることとの、切り替えを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、X軸モータとY軸モータの消費電力が、Z軸モータとθ軸モータの消費電力より、大幅に大きい場合、X軸モータとY軸モータとが装置全体に与える電力量の影響が大きいので、影響力が大きいモータの消費電力を優先的に低減するように、X軸モータとY軸モータ、Z軸モータとθ軸モータ、との組み合わせ毎に切り替えを行うようにしてもよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論であり、本発明に係る駆動制御装置を電子部品実装装置以外の他の装置に適用してもよい。
本発明に係る駆動制御装置を適用した電子部品実装装置を示す平面図である。 本発明に係る駆動制御装置を適用した電子部品実装装置の要部構成を示すブロック図である。 サーボモータが動作する際の消費電力量を示す説明図である。 本発明に係る駆動制御装置を適用した電子部品実装装置の動作を示すフローチャートである。 電子部品実装装置における実装タクトを優先した際の消費電力最適化処理を示す説明図である。 電子部品実装装置における瞬時消費電力低減を優先した際の消費電力最適化処理を示す説明図である。 電子部品実装装置における瞬時消費電力低減を優先した際の消費電力最適化処理の別の例を示す説明図である。 従来の電子部品実装装置の要部構成を示すブロック図である。 従来の電子部品実装装置における消費電力量を示す説明図である。
符号の説明
1 電子部品実装装置(駆動制御装置)
3 基板搬送手段
4 部品供給部
6 搭載ヘッド
6a 吸着ノズル
7 ヘッド移動手段
7a X軸移動手段
7b Y軸移動手段
71 ガイド部材
72 梁部材
8a X軸モータ
8b Y軸モータ
8c Z軸モータ
8d θ軸モータ
10 制御部
10a 実装順序最適化手段(設定手段)
10b 消費電力最適化手段(判断手段、第1比較判断手段、第2比較判断手段、主タイミング変更手段、副タイミング変更手段)
10c 切替手段(切替工程)
20 入力部
P 基板

Claims (4)

  1. 停止状態から加速運動する第1ステップと、加速運動した後に等速運動する第2ステップと、等速運動した後に減速運動して停止する第3ステップと、を繰り返す複数のモータがそれぞれ所定の駆動部を駆動させるように、それらモータの運動を制御することにより、所定の動作を行うように構成される駆動制御装置であって、
    前記駆動制御装置が所定の動作を行うために、各モータが運動するタイミングを設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定されたタイミングにおいて前記各モータが加速運動する第1ステップ同士または前記各モータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段により第1ステップ又は第3ステップが重なるタイミングになると判断された前記モータ同士の、第1ステップから第3ステップまでのスパンを比較しそのスパンの大小を判断する第1の比較判断手段と、
    前記第1の比較判断手段により、第1ステップから第3ステップまでのスパンが小さいと判断された一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンと、その他方のモータの第2ステップのスパンとを比較しそのスパンの大小を判断する第2の比較判断手段と、
    前記第2の比較判断手段により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより小さいと判断された場合に、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように前記一方のモータが運動するタイミングを変更する主タイミング変更手段と、
    前記第2の比較判断手段により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより大きいと判断された場合に、その一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように前記他方のモータが運動するタイミングを変更する副タイミング変更手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の駆動制御装置。
  2. 前記副タイミング変更手段を実施するか否かを切り替える切替手段を備えることを特徴とする請求項に記載の駆動制御装置。
  3. 停止状態から加速運動する第1ステップと、加速運動した後に等速運動する第2ステップと、等速運動した後に減速運動して停止する第3ステップと、を繰り返す複数のモータがそれぞれ所定の駆動部を駆動させるように、それらモータの動作を制御する駆動制御方法であって、
    前記駆動部が所定の駆動を行うように設定された、前記各モータが動作するタイミングにおいて前記各モータが加速運動する第1ステップ同士または前記各モータが減速運動する第3ステップ同士が、重なるタイミングになるモータがあるか否かを判断する判断工程と、
    前記判断工程により第1ステップ又は第3ステップが重なるタイミングになると判断された前記モータ同士の、第1ステップから第3ステップまでのスパンを比較しそのスパンの大小を判断する第1の比較判断工程と、
    前記第1の比較判断工程により、第1ステップから第3ステップまでのスパンが小さいと判断された一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンと、その他方のモータの第2ステップのスパンとを比較しそのスパンの大小を判断する第2の比較判断工程と、
    前記第2の比較判断工程により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより小さいと判断された場合に、その他方のモータの第2ステップの範囲に、その一方のモータの第1ステップから第3ステップが収まるように前記一方のモータが運動するタイミングを変更する主タイミング変更工程と、
    前記第2の比較判断工程により、一方のモータの第1ステップから第3ステップまでのスパンが、他方のモータの第2ステップのスパンより大きいと判断された場合に、その一方のモータの第2ステップの範囲に、その他方のモータの第1ステップ又は第3ステップが収まるように前記他方のモータが運動するタイミングを変更する副タイミング変更工程と、
    を備えることを特徴とする駆動制御方法。
  4. 前記副タイミング変更工程を実施するか否かを切り替える切替工程を備えることを特徴とする請求項に記載の駆動制御方法。
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