JP4596235B2 - 金属材への微細溝の形成方法 - Google Patents

金属材への微細溝の形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属材の一方面に、複数条の微細な幅と深さを有する微細溝を形成する微細溝の形成方法に関する。
各種の機器、或いは機器に使用される部品等の小型化、軽量化が進んでいる。これに伴い、部品を加工するために微細加工が求められている。その中で、金属材の少なくとも一方面に、幅および深さが0.5mm以下の微細な溝を形成することが要求されている。
このような、金属材に微細な溝を形成する方法としては、エッチング加工、プレス加工、切削加工等の各種の工法が検討されている。エッチング加工は、上記寸法の微細な溝を形成することは可能であるが、多くの加工時間を必要とするために、大量生産には不向きであり、しかも、コストが高くなる問題がある。また、プレス加工は、金属材の一方面に微細な溝を形成したときに、金属材に加わる大きな応力のために変形させてしまい、この変形を矯正することが困難となる問題がある。
さらに、切削加工は、図10および図11に示すように、治具103に載置された金属材100の一方面の一端側からカッター101によって微細な溝102を刻設する方法であり、この刻設によって切削片104が排出される。この切削工法によれば、比較的良好な微細溝を形成することが可能である。ところが、微細溝の幅はカッター101の幅によって一義的に決められることから、微細溝の幅をさらに小さく形成する場合には、カッター101の幅を小さくしなくてはならない。しかし、カッター101の幅を小さくした場合には、強度が低下することから、微細溝の幅に限界が生じてしまい、所望の小さな幅を有する微細溝が形成できない問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、金属材に微小幅の微細溝を微小な間隔で容易に形成することができ、しかも、微細溝を形成するときに微細な切削片が発生させないようにすることが可能な金属材への微細溝の形成方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、金属材の一方面に、複数条の微細な溝を形成する微細溝の形成方法であって、
移動方向の先端側に刃部が形成された削り起こし工具と金属材の一方面側との間に所定の角度を有した状態で上記金属材と上記削り起こし工具とを相対移動させ、上記削り起こし工具の刃部により上記金属材の一方面側を削り起こすことにより、板状のフィンを起立形成した後
上記フィンの起立形成により形成された被加工面よりも所定のピッチ分の上流側から、上記金属材と上記削り起こし工具とを相対移動させて、上記削り起こし工具により上記金属材の一方面側を削り起こすことにより微小の間隔で離間させた次の板状の上記フィンを起立形成し、以後上記削り起こし工具により微小の間隔で離間させて上記フィンと上記微細溝を形成する工程を順次繰り返して上記フィンの間に複数条の微細溝を連続して形成し、
上記フィンの頂部をカッター等の切削工具により切削して上記金属材の一方面側から所定の高さの平坦面を形成することを要旨とする。
また、請求項2に記載の発明は、上記削り起こし工具により微小の間隔で離間させて起立形成された上記フィンは、上記微細溝の深さよりも高く形成され、カッター等の切削工具により上記フィンの頂部を切削して所定の深さの上記微細溝を形成したことを要旨とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、上記微細溝は、幅が0.5mm以下であることを要旨とする。
さらにまた、請求項4に記載の発明は、上記削り起こし工具は、移動方向の先端側に形成された刃部が直線状に形成され、上記金属材の一方面側を順次削り起こすことにより直線状の平行な微細溝を形成したことを要旨とする。
また、請求項5に記載の発明は、上記削り起こし工具は、移動方向の先端側に形成された刃部が円形状または矢形状に形成され、上記金属材の一方面側を順次削り起こすことにより円形状または矢形状の微細溝を形成したことを要旨とする。
本発明によれば、金属材の一方面に微細溝を形成するときに、削り起こし工具により、所定のピッチで連続して金属材の一方面側を削り起こし、複数条のフィンと微細溝を形成するので、削り起こしのピッチを微小間隔に設定することにより、微小幅の微細溝を容易に形成することが可能となる。しかも、金属材の一方面側を削り起こし工具により削り起こすので、切削片が発生しない微細溝の形成が可能となる。さらに、所定ピッチ毎に起立形成されたフィン頂部をカッター等の切削工具により切削することによって、金属材の一方面側から所定の高さの平坦面が形成されるので、金属材の一方面側には、所定の深さを有する微小間隔の微細溝を容易に形成することが可能となる。
また、請求項2に記載の発明によれば、所定ピッチ毎に起立形成されたフィンの高さを微細溝の深さよりも高く形成することにより、切削工具により上記フィンの頂部を切削しても所定の深さの微細溝を容易に形成することが可能となる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、削り起こし工具と金属材とを相対移動させて上記金属材の一方面側を削り起こすので、0.5mm以下の幅の微細溝を容易に形成することが可能となる。しかも、従来のようなカッターの幅による制約を受けることなく、カッターでは困難であった限りなく微細な任意の幅の微細溝を連続して形成することが可能となる。
さらにまた、請求項4に記載の発明によれば、削り起こし工具の移動方向の先端側に、直線状の刃部を形成し、この削り起こし工具によって金属材の一方面側を順次削り起こすことにより、直線状の平行な微細溝を容易に形成することが可能となる。
また、請求項5に記載の発明によれば、削り起こし工具の移動方向の先端側に、円形状または矢形状の刃部を形成し、この削り起こし工具によって金属材の一方面側を順次削り起こすことにより、金属材には円形状または矢形状の微細溝を容易に形成することが可能となる。
金属材の一方面に、複数条の微細な微細溝を刻設する方法は、移動方向の先端側に刃部が形成された削り起こし工具と金属材の一方面側との間に所定の角度を有した状態で上記金属材と上記削り起こし工具とを相対移動させ、上記削り起こし工具の刃部により上記金属材の一方面側を削り起こすことにより、板状のフィンを起立形成する。さらに、上記フィンの起立形成により形成された被加工面よりも所定のピッチ分の上流側から、上記金属材と上記削り起こし工具とを相対移動させて、上記削り起こし工具により上記金属材の一方面側を削り起こすことにより次の板状の上記フィンを起立形成する。以後上記削り起こし工具により所定ピッチ離間させて上記フィンを形成する工程を順次繰り返して上記フィンの間に複数条の微細溝を連続して形成する。次の微細溝を形成するとき、上記削り起こし工具を離間させるピッチを例えば0.5mm以下の微小間隔に設定することにより、金属材の一方面側には、0.5mm以下の幅を有する上記微細溝が形成される。その後、上記フィンの頂部は、カッター等の切削工具により切削して、上記金属材の一方面側から所定の高さの平坦面を形成する。
以下、本発明による金属材への微細溝の形成方法を図面に基づいて詳細に説明する。図3および図4は、本発明による形成方法によって複数条の微細溝が形成された金属材の一例を示している。
金属材1は切削可能であり、しかも、所定の粘性を有し、しかも、微細溝を形成した金属材1を使用する部品や製品として必要な特性を有する、例えば鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、等の金属素材、或いは、これらの金属を主成分とする合金から選択される。
また、金属材1としては、板厚が1.0mm以下と比較的肉薄な金属板であり、幅を10mm程度とし、長さは例えば20mm程度以上に設定されているが、この金属材1としては、長尺のフープ状金属材も使用することができる。この金属材1の一方面1aには、複数条の微細溝2が等間隔に形成されている。因みに、実施例においては、微細溝2の幅wと深さdを各々0.1mm、各微細溝2の間の間隔gを0.05mmとしている。従って、金属材1の一方面1aには、数十条乃至数百条の微細溝2が形成される。
次に、金属材への微細溝の形成方法について、図1により説明する。図1(A)は、微細溝2を形成する金属材1を示し、この金属素材は、銅合金やステンレス鋼或いはアルミニウム等が選択される。そして、金属材1には、予め、押圧工程によって一方面1a側に凸部1cが突出形成されている。つまり、金属材1の素材は、図示しないプレス機に設置されたダイ20に対して位置決めした状態で載置した後、この金属材1の他方面1b側から、上記プレス機に装着されたパンチ21からなる押圧具を押圧することによって凹所1dを形成する。
このように、凹所1dを形成することにより、金属材1の一方面1a側には凹所1dの金属が移行し、凹所1dの深さとほぼ等しい高さhの凸部1cが突出形成される。この凸部1cの外形寸法Luは、凹所2の開口側寸法Ldよりもやや小さい相似形としている。このような寸法関係は、凸部1cが金属材1から切断することなく、常に連結状態を保持するためである。尚、このような連結状態を保持する手段としては、パンチからなる押圧具の先端部を先端に至るに従って細くなるようなテーパ部を形成してもよい。このように構成することにより、凹所1dを形成したときに、押圧具の先端部がダイ20の角部と離間するため、凸部1cが金属材1から切断することなく、常に連結状態が保持できる。
図1(B)(C)は、微細溝2の形成工程を示している。即ち、金属材1の一方面1aに突出形成された凸部1cを、削り起こし刃22の移動によって肉薄に削り起こすことにより、基端部を残して所定角度に起立させて第1のフィン3−1を形成する。次に、第1のフィン3−1よりも後退させた位置から、削り起こし刃22を第1のフィン3−1を形成したときとほぼ同じ削り代寸法を移動させて凸部1cを肉薄に削り起こすことにより、基端部を残して所定角度に起立させた第2のフィン3−2を形成する。そして、第1のフィン3−1と第2のフィン3−2との間を微小の間隔で離間させることにより、第1の微細溝2−1を形成する。以後も同様に、削り起こし刃22を同じ削り代寸法になるようにして凸部1cを肉薄に削り起こす工程をn回繰り返してn枚のフィン3を起立形成すると共に、それぞれのフィン3の間を微小の間隔で離間させて各フィン3の間にn−1条の微細溝2が形成される。以下、この微細溝2の形成工程について詳細に説明する。
図1(B)は、金属材1の他方面1bに突出形成された凸部1cを削り起こし刃22によって削り起こす当初の状態を示している。削り起こし刃22は、凸部1cの図示左方に位置し、図2に示すように、凸部1cに対して1度乃至20度の傾斜角度θで傾斜させている。この傾斜角度θは、金属材1の材質によって変えることが望ましいが、適宜の角度に設定することによって、フィン3の高さを変えることもできる。
まず、削り起こし刃22の刃先を、図1(B)に示す位置に当接する。この位置は、所定の高さのフィン3を形成するために必要な削り寸法が得られる位置に設定される。そして、図示しない駆動装置により、削り起こし刃22を上記傾斜角度θを保ちながら、この角度θと同じ1度乃至20度の所定の移動角度で、削り起こし刃22の刃先が凸部1cの高さhとほぼ同じ寸法の深さとなるまで移動させることによって、図1(B)に示すように、凸部1cの左端側に第1のフィン3−1を起立形成する。このようにフィン3を形成するとき、削り起こし刃22の圧力によって、金属材1が変形することがある。このため、金属材1の他方面1b側に、凹部1dに嵌合する突台を有する保持台23を配設して変形を防止することが望ましい。
この工程に用いられる削り起こし刃22は、底面に対してほぼ30度から80度の角度に形成した斜面を有し、かつ、その幅は上記凸部1cの幅寸法と同じかそれ以上に設定している。また、削り起こし刃22の刃先を凸部1cの高さhとほぼ等しい深さまで移動することにより、金属材1の一方面1aまでほぼ到達することになる。
1個目のフィン3−1を起立形成した後に、図2に示すように、2個目のフィン3−2を起立形成する。この2個目のフィン3−2は、1個目のフィン3−1を形成するために削いだ跡部分に形成される。つまり、削り起こし刃22を距離Lだけ上流側に後退させた位置に削り起こし刃22を当接する。この位置は、2個目のフィン3−2を1個目のフィン3−1と同じ高さに形成するために、必要な削り代cが得られ、しかも、削り起こし刃22の移動距離が同じになるように設定される。そして、削り起こし刃22を上記傾斜角度θを保ちながら、この角度θと同じ移動角度で、削り起こし刃22を移動させ、刃先が凸部1cの高さhとほぼ同じ寸法の深さとなる位置まで移動させる。これにより、削り起こし刃22が凸部1cを削り起こし、1個目のフィン3−1から後退した位置に基端部が凸部1cに連結された状態となった2個目のフィン3−2が形成される。そして、1個目のフィン3−1と2個目のフィン3−2との間には、金属材1の一方面1aに対して傾斜した微細溝2が形成される。この微細溝2の幅wは、2個目のフィン3−2を形成する位置によって適宜に設定される。この実施例においては、前述したように、幅wを0.1mmとなるように設定されている。
3個目からn個目のフィン3は、1つ前に形成したフィン3を形成するために削り起こした跡部分に対し、上述した2個目のフィン3−2と同様に順次形成し、凸部1cの図示右方の最後となるn個目のフィン3−nは、図1(C)に示すように形成される。そして、凸部1cにn個のフィン3が形成されると共に、各フィン3の間には、0.1mmの幅を有するn−1条の微細溝2が形成される。また、これら微細溝2の深さは、削り起こし刃22の移動距離によって適宜に設定可能であるが、図1(C)に示すn個のフィン3は、微細溝2に必要な深さよりも高く形成されている。因みに、この実施例においては、微細溝2の深さを0.1mmに設定しているので、n個のフィン3は少なくとも2倍以上の0.2mm以上の高さに形成される。なお、凸部1cの図示右方となる最後のn個目のフィン3−nを起立形成するときに、凸部1cの端部では削り代cを得ることができても、削り起こし刃22の移動距離が若干短くなるために、フィン3−nの高さが若干低くなる。しかし、フィン3−nの高さが、予め設定された微細溝2の深さの2倍以上であれば、所定の深さの微細溝2を形成することができる。
以上のように金属材1の一方面側に所定ピッチ毎に起立形成されたn個のフィン3は、次の切削工程において、切削工具24により頂部を切削し、図3および図4に示すように、金属材1の一方面側1aから所定の高さの平坦面3aが形成される。すなわち、図1(D)に示すように、n個のフィン3の間に形成された微細溝2の深さが所定の寸法となる図示の二点鎖線で示す高さまで切削工具24によって切削する。この切削工程において用いる切削工具24としては、図1(D)に示すグラインダー、或いは、カッターが使用される。上述したフィン3は、肉厚が0.1mm乃至0.05mmと肉薄なことから、切削工具24によって大きな負荷を与えた場合にはフィン3の先端が屈曲する虞がある。従って、例えば、カッターを用いる場合には、フィン3の長手方向から切削することが望ましい。この切削工程によって、金属材1の一方面1aには、図1(E)に示すように、所定の幅と深さ、および、所定のピッチからなる複数条の微細溝2が形成される。
この金属材1には、上述したように凸部1cおよび凹部1dが形成されているために、段差が設けられている。用途によってはこの状態のままで使用可能であるが、複数条の微細溝2が形成された範囲だけを使用する場合には、図1(D)に示すカットラインCL1、CL2を適宜の手段によって切断しても良い。また、フィン3の頂部に形成された平坦面3aに接合するように、例えば、平板5を被覆することによって、複数状の微細溝2は個々に密閉された流路を形成することができる。
図5は、本発明の第2の実施例を示している。上述した第1の実施例においては、金属材1の一方面側1aに起立形成した複数のフィンの頂部を切削工具24により切削して平坦面3aを形成したが、用途によっては、頂部を平坦にする必要がない場合がある。このときは、図5に示すように、前述した第1の実施例において、図1(C)に示す工程で終了させ、複数のフィン3の先端を図示のように鋭利な頂部としても良い。この第2の実施例においても、各フィン3の間に所定の幅と深さ、および、所定のピッチからなる複数条の微細溝2が形成される。
図6および図7は、本発明の第3の実施例を示し、金属材1の一方面に湾曲させた複数条の微細溝10を形成したものである。この第3の実施例において用いる削り起こし刃25は、底面に対してほぼ30度から80度の角度に形成した斜面を有することは前述した削り起こし刃22と同様であるが、異なる点は、削り起こし刃25の刃先を円弧状に湾曲させていることである。なお、削り起こし刃25の幅は上記凸部1cの幅寸法と同じかそれ以上に設定している。この削り起こし刃25を用いて、前述した第1の実施例と同様に、図示しない駆動装置により、削り起こし刃25を傾斜角度θを保ちながら、この角度θと同じ1度乃至20度の所定の移動角度で刃先が凸部1cの高さhとほぼ同じ寸法の深さとなるまで移動させることにより凸部1cにフィンを起立形成し、さらに、削り起こし刃25を上流側に後退させた位置に当接するとともに、傾斜角度θを保ちながら刃先が凸部1cの高さhとほぼ同じ寸法の深さとなる位置まで移動させる形成工程を順次繰り返すことによって、図7に示すような、円弧状に湾曲した複数条の微細溝11が形成される。
図7は、図6に示した第3の実施例の変形例を示し、微細溝11を先端を丸めた略矢形状に形成したものである。この実施例において用いる削り起こし刃26は、底面に対してほぼ30度から80度の角度に形成した斜面を有することは前述した削り起こし刃と同様であるが、異なる点は、削り起こし刃26の刃先を略矢形状に形成させていることである。なお、削り起こし刃26の幅は上記凸部1cの幅寸法と同じかそれ以上に設定している。そして、この削り起こし刃26を用いて、前述した各実施例と同様に、複数のフィンを形成することにより、各フィンの間に所定の幅と深さ、および、所定のピッチを有する略矢形状の複数条の微細溝11が形成される。
図8は、図6または図7に示した円弧状または略矢形状とした複数条の微細溝10、11が形成された金属材1と、前述した図3に示した直線状とした複数条の微細溝2が形成された金属材1とを連結させて、複数条の微細溝2を直角に屈曲した例を示している。すなわち、図7に示した略矢形状の複数条の微細溝11が形成された金属材1を、図示のように略四角形に裁断し、直角な端部に複数条の微細溝11を露出させる。一方、第1の実施例により形成された金属材1の一方側の端部に複数条の微細溝2を露出させ、この微細溝2と上記微細溝11とを合致させた状態で端部どうしを結合する。これにより、複数条の微細溝を直角に屈曲することができる。なお、両者の微細溝のピッチを一致させることにより、屈曲する角度は任意に設定可能である。
図9は、本発明の第4に実施例を示している。前述した第1の実施例においては、金属材1に予め凸部1cを形成し、この凸部1cに微細溝2を形成したが、凸部1cを形成することなく、金属材30の一方面30aに微細溝を形成している。すなわち、平坦な金属材30の一方面30aに削り起こし刃31を当接させ、前述した第1の実施例と同様に、金属材30の一方面30aを、削り起こし刃31の移動によって、金属材30の一方面30aを他方面30b方向に向けて肉薄に掘り起こすことにより、基端部を残して所定角度に起立させて第1のフィン32−1を形成する。次に、第1のフィン32−1よりも後退させた位置から、削り起こし刃31を第1のフィンを形成したときとほぼ同じ削り代寸法を移動させて、金属材1の一方面1aを肉薄に削り起こすことにより、基端部を残して所定角度に起立させた第2のフィン32−2を形成する。そして、第1のフィン32−1と第2のフィン32−2との間を微小の間隔で離間させることにより、第1の微細溝33−1を形成する。以後も同様に、削り起こし刃31を同じ削り代寸法になるようにして金属材30の一方面30aを肉薄に削り起こす工程をn回繰り返してn枚のフィン32を起立形成すると共に、それぞれのフィン32の間を微小の間隔で離間させて各フィン32を形成することにより、これらフィン32の間にn−1条の微細溝33が形成される。そして、複数条の微細溝33が形成された部分のみを使用するためには、前述した例と同様に、図示のカットラインCL1、CL2の個所で切断する。なお、図9において、符号34は、掘り起こし刃31の圧力による金属材30の変形を防止するための保持台である。
前述した各実施例において、金属材の一方面に複数条の微細溝を等ピッチで連続して形成したが、不等間隔に形成することや、所定数の微細溝を金属材に部分的に形成するようにしても良い。また、微細溝を直線状、円弧状に形成した例を示したが、例えば、S字状に形成することや、波状に形成するように変形しても良い。さらに、金属材としては、金属板の他に、ブロック状の金属材であっても良い。このように、本発明はこれら実施例に限定されることなく本発明を逸脱しない範囲において種々変更できる。
本発明は、各種の機械、電気、電子等の機器、或いはこれら機器に使用される部品等に適用可能である。
(A)乃至(E)は、本発明にかかる第1の実施例による金属材への微細溝の形成工程を示す説明図である。 本発明にかかる第1の実施例において第1および第2のフィンを形成する状態を示す説明図である。 本発明にかかる金属材への微細溝の形成によって形成された金属材の一部を示す斜視図である。 本発明にかかる金属材への微細溝の形成方法によって形成された金属材を示す側面図である。 本発明にかかる第2の実施例による金属材への微細溝の形成方法によって形成された金属材を示す側面図である。 本発明にかかる第3の実施例による金属材への微細溝の形成方法を示す平面図である。 本発明にかかる第3の実施例による金属材への微細溝の形成方法の変形例を示す平面図である。 複数条の微細溝が形成された2種の金属材を連結させた例を示す平面図である。 本発明にかかる第4の実施例による金属材への微細溝の形成方法を示す断面図である。 従来の溝の形成方法を示す断面図である。 従来の溝の形成方法を示す拡大斜視図である。
符号の説明
1 金属材
1a 一方面
1b 他方面
1c 凸部
2 微細溝
3 フィン
3−1 1個目のフィン
3−2 2個目のフィン
3a 平坦面
22 削り起こし刃
24 切削工具

Claims (5)

  1. 金属材の一方面に、複数条の微細な溝を形成する微細溝の形成方法であって、
    移動方向の先端側に刃部が形成された削り起こし工具と金属材の一方面側との間に所定の角度を有した状態で上記金属材と上記削り起こし工具とを相対移動させ、上記削り起こし工具の刃部により上記金属材の一方面側を削り起こすことにより、板状のフィンを起立形成した後
    上記フィンの起立形成により形成された被加工面よりも所定のピッチ分の上流側から、上記金属材と上記削り起こし工具とを相対移動させて、上記削り起こし工具により上記金属材の一方面側を削り起こすことにより微小の間隔で離間させた次の板状の上記フィンを起立形成し、以後上記削り起こし工具により微小の間隔で離間させて上記フィンと上記微細溝を形成する工程を順次繰り返して各上記フィンの間に複数条の微細溝を連続して形成し、
    上記フィンの頂部をカッター等の切削工具により切削して上記金属材の一方面側から所定の高さの平坦面を形成することを特徴とする金属材への微細溝の形成方法。
  2. 上記削り起こし工具により微小の間隔で離間させて起立形成された上記フィンは、上記微細溝の深さよりも高く形成され、カッター等の切削工具により上記フィンの頂部を切削して所定の深さの上記微細溝を形成した請求項1に記載の金属材への微細溝の形成方法。
  3. 上記微細溝は、幅が0.5mm以下である請求項1に記載の金属材への微細溝の形成方法。
  4. 上記削り起こし工具は、移動方向の先端側に形成された刃部が直線状に形成され、上記金属材の一方面側を順次削り起こすことにより直線状の平行な微細溝を形成した請求項1乃至3のいずれかに記載の金属材への微細溝の形成方法。
  5. 上記削り起こし工具は、移動方向の先端側に形成された刃部が円形状または矢形状に形成され、上記金属材の一方面側を順次削り起こすことにより円形状または矢形状の微細溝を形成した請求項1乃至3のいずれかに記載の金属材への微細溝の形成方法。
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