JP4595982B2 - 感光体ドラムの組み立て方法および感光体ドラムならびにそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

感光体ドラムの組み立て方法および感光体ドラムならびにそれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は電子写真装置(例えば複写機やプリンタ)などのような画像形成装置に用いられる感光体ドラム(または電子写真感光体ドラム)の組み立て方法および感光体ドラム、その感光体ドラムを用いた画像形成装置に関する。
電子写真装置(例えば複写機やプリンタ)などのような画像形成装置において、画像ぼけなどの要因としては、画像形成装置の各種構成部品の加工誤差、組み立て誤差、画像形成装置の振動、ギヤ伝達系に起因する感光体ドラムの回転むらなどが挙げられる。
本発明者は明瞭な画像を得るため、画像形成装置の主要部品である感光体ドラム自体に着目した。
すなわち、感光体ドラムは、感光層が形成されたドラム本体と、このドラム本体の一端に取着されるフランジ部材から構成されている。そして、感光体ドラムは、前記ドラム本体の他端に設けられた軸支部と、前記フランジ部材に設けられた軸支部との双方の中心を結ぶ中心軸を回転中心として回転されるように画像形成装置に配設される。あるいは、感光体ドラムは、ドラム本体と、このドラム本体の両端にそれぞれ取着されるフランジ部材から構成され、感光体ドラムは、ドラム本体の両端の各フランジ部材の軸支部の中心を結ぶ中心軸を回転中心として回転されるように画像形成装置に配設される。
そして、感光体ドラムに振れがあると、すなわち、感光体ドラムに曲がり(感光体ドラム自体が湾曲している状態)や軸ずれ(感光体ドラムの外周面中心と回転中心がずれている状態)があると、これら曲がりや軸ずれに起因する振れにより、静電潜像形成時および転写時に、本来形成されるべき位置からの画像ずれが生じる。
より詳細に説明すると、レーザービームプリンタなどのようにポリゴンミラーを用いてレーザー走査を行なうものでは、静電潜像形成時、感光体ドラムの端部に近いほど斜めにレーザービームが入射するので、感光体ドラムに曲がりや軸ずれがあると、レーザービームの到達位置がドラム軸方向にずれる主走査方向ずれが生じる。
また、感光体ドラムに曲がりや軸ずれがあると、感光体ドラムの回転中心から感光体ドラムの表面までの距離、すなわち、回転半径の違いにより、回転半径の小さい部位では感光体ドラム表面の露光系に対する移動速度が遅くなって静電潜像が詰まり、回転半径の大きい部位では感光体ドラム表面の露光系に対する移動速度が速くなって静電潜像が伸びる副走査方向ずれが生じる。
その結果、印刷された画像に歪みが生じる。特に、タンデム型と呼ばれる、複数の感光体ドラムを平行に並べて使用するカラー複写機の場合には、各色毎に感光体ドラムが個別に使用されるため、位置ずれ、色ずれとして顕著化する。
他にも、発光ダイオードを露光装置として使用するものでは、焦点距離が近いことから振れ回りによる画像ぼけが生じ易く、問題が大きい。
感光体ドラムに振れがなく設計通りに組み立てられていれば上述のような問題は生じないが、振れの全くない感光体ドラムを得ることは現実問題として不可能に近い。
感光体ドラムのみに着目した場合、感光体ドラムの振れの大きさがどの程度あると明瞭な画像が得られず、また、どの程度の範囲内の加工誤差であれば明瞭な画像を得ることができるか、定量的な基準はない。
その結果、従来において、感光体ドラムについてある程度の振れがあることを前提として、組み立て誤差の低減化や装置の振動の抑制化を図ったり、感光体ドラムの回転むらの低減化を図るなど、感光体ドラムとは別の観点から明瞭な画像を得るための種々の対策(例えば、特開2000−330448号公報)を施しているのが現状である。
しかしながら、近年の画像形成装置の高解像度化、カラー化に伴い、上述の対策では限界があり、何らかの更なる改善が望まれていた。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、明瞭な画像を得ることができる感光体ドラムを簡易に確実に組み立てることができる方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、画像ずれや画像ぼけのない明瞭な画像を得る上で極めて有利な感光体ドラムを提供することにある。
また、本発明の目的は、明瞭な画像を得ることができる画像形成装置を提供することにある。
前記目的を達成するため請求項1記載の発明は、外周面に感光層が形成されたドラム本体と、前記ドラム本体の長手方向の両端にそれぞれ配設されるフランジ部材とからなり、前記各フランジ部材は、該フランジ部材の回転中心となる軸支部と、前記ドラム本体の長手方向の両端の嵌合孔に嵌め込まれ固定される筒部とを有し、両端のフランジ部材の軸支部の中心を結ぶ中心軸を基準とした径方向の振れの大きさが15μm以下の感光体ドラムを組み立てる方法であって、前記ドラム本体として、前記両端の嵌合孔を基準とした径方向の振れの大きさが7μm以下のものを多数用意し、前記フランジ部材として、前記筒部の中心と前記軸支部の中心とのずれ量が5μm以下のものを多数用意し、これらドラム本体とフランジ部材とをランダムに組み合わせて前記筒部を前記嵌合孔に嵌め込んで固定するようにしたことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、外周面に感光層が形成されたドラム本体と、前記ドラム本体の長手方向の一端または両端に配設されるフランジ部材とからなり、径方向の振れの大きさが15μm以下の感光体ドラムを組み立てる方法であって、前記ドラム本体の長手方向の両端にそれぞれ軸受嵌合孔を形成すると共に、前記ドラム本体の長手方向の一端または両端で前記軸受嵌合孔の外側に連続してフランジ部材嵌合孔を形成し、前記ドラム本体の各軸受嵌合孔に軸受を嵌合固定し、前記嵌合固定された軸受の外側の前記フランジ部材嵌合孔に、前記軸受の軸受孔よりも大きな内径の軸挿通孔が形成されたフランジ部材を嵌合固定するようにしたことを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、筒体の外周面に感光層が形成されたドラム本体と、前記ドラム本体の長手方向の両端にそれぞれ配設されるフランジ部材とからなり、前記各フランジ部材は、該フランジ部材の回転中心となる軸支部と、前記ドラム本体の長手方向の両端の嵌合孔に嵌め込まれ固定される筒部とを有し、両端のフランジ部材の軸支部の中心を結ぶ中心軸を基準とした径方向の振れの大きさが15μm以下の感光体ドラムを組み立てる方法であって、前記筒体の長手方向の両端にそれぞれ嵌合孔を形成し、前記各嵌合孔に筒部を嵌合固定して第1、第2フランジ部材を配設し、前記第1、第2フランジ部材の軸支部を基準として筒体の外周面を切削加工し、前記切削加工された筒体の外周面に感光層を形成するようにしたことを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3に何れか1項記載の感光体ドラムの組み立て方法により得られた感光体ドラムである。
また、請求項5記載の発明は、請求項4に記載の感光体ドラムを用いた画像形成装置である。
本発明の組み立て方法によれば、明瞭な画像を得ることができる感光体ドラムを簡易に確実に得ることができる。
本発明の感光体ドラムによれば、画像ずれや画像ぼけのない明瞭な画像を得る上で極めて有利となる。
また、本発明の画像形成装置によれば、画像ずれや画像ぼけのない明瞭な画像を得ることができる。
以下、本発明に係る感光体ドラムとその組み立て方法、組み立て装置およびそれを用いた画像形成装置の実施の形態について説明する。
まず、感光体ドラムから説明する。
図1(A)は感光体ドラムの正面図、(B)は感光体ドラムの分解図を示す。
図1に示すように、感光体ドラム12は、ドラム本体14と、ドラム本体14の長手方向の両端にドラム本体14に対して同心的に取着される第1、第2フランジ部材16、18とで構成されている。
前記ドラム本体14は、筒体1402と、この筒体1402の表面に形成された感光層1404により構成され、筒体1402の両端にはそれぞれ嵌合孔1406が形成されている。
前記第1フランジ部材16は、ドラム本体14の一端の嵌合孔1406に嵌め込まれ固定される筒部1602と、筒部1602よりも大径の大径部1604と、軸支部1610とで構成されている。
前記第2フランジ部材18は、ドラム本体14の他端の嵌合孔1406に嵌め込まれ固定される筒部1802と、筒部1802がドラム本体14の一端に嵌め込まれ固定された状態でドラム本体14の端部に隣接するように設けられた歯車1804と、軸支部1810とで構成されている。
感光体ドラム12の画像形成装置への配設は、第1、第2フランジ部材16、18の軸支部1610、1810が画像形成装置のフレーム側で回転可能に支持されることでなされ、例えば、第1、第2フランジ部材16、18の軸支部1610、1810が軸状である場合にはフレームの軸受孔で回転可能に支持され、あるいは、軸支部1610、1810が孔状である場合にはフレーム側の軸で回転可能に支持されることになり、本実施の形態では、軸支部1610、1810は軸受孔により形成されている。
前記歯車1804には不図示の駆動歯車が噛合し、これら駆動歯車、歯車1804を介して感光体ドラム12が、軸支部1610、1810の中心を結ぶ中心軸Lを中心として回転駆動されるように配設される。
本実施の形態において、感光体ドラム12は、第1、第2フランジ部材16、18の軸支部1610、1810の中心を結ぶ中心軸Lを基準とした径方向の振れが15μm以下になるように、あるいは、10μm以下になるように形成されている。
このような振れの測定は、例えば、感光体ドラム12を水平方向に延在させて支持し、中心軸Lを中心として感光体ドラム12を回転させつつ、距離センサ(例えばレーザ干渉計)や変位センサ(例えば走査型レーザ変位計)などのような従来公知の様々な高精度の測定器を用いて行なわれる。本実施の形態に係る感光体ドラム12は、径方向の振れの大きさが15μm以下になるように、あるいは、10μm以下になるように形成されている。なお、本発明において径方向の振れとは、任意の位置で測定した最大の振れの値をいう(JISでいう「全振れ」に相当している)。
本発明者は、外径30mm、長さが350mm、両端の嵌合部肉厚が0.75mmのアルミ合金製のドラム本体14の両側に、合成樹脂製の第1フランジ部材16と第2フランジ部材18を取り付けた感光体ドラム12を得た。そして、このような感光体ドラム12で中心軸Lを基準とした径方向の振れの大きさが10μm以下の5本の感光体ドラム12−1〜5と、振れの大きさが11μm以上15μm以下の5本の感光体ドラム12−6〜10と、振れの大きさが16μm以上20μm以下の5本の感光体ドラム12−11〜15と、振れの大きさが21μm以上25μm以下の5本の感光体ドラム12−16〜20との合計20本の感光体ドラム12−1〜12−20を用意し、各感光体ドラム12について試験を行なった。
なお、この試験では径方向の振れの大きさは、ドラム本体14の長手方向の中央部の箇所を測定した値を採用している。
試験の内容は下記の通りである。
各感光体ドラム12を、紙の大きさがA3対応のタンデム型フルカラー形式のプリンターの黄色用カートリッジに取り付け、高精細(1200dpi)モードで写真に白抜き文字を入れた画像を出力した。
この出力画像を目視および光学顕微鏡(50倍)にて観察し、画像中央部の色のずれを評価した。
具体的には、白抜き文字周辺部における黄色トナーのはみ出し具合をランク付けした。色の重ね合わせは100μm程度のドットで行われるが、ずれが50μm以上のものに×印を付し、20〜50μmのものに○印を付し、20μm以下のものに◎印を付した。なお、通常用いられるカートリッジについては程度差が見られるものの、×から○のランクに相当した。
この試験結果を表1に示す。
Figure 0004595982
表1から明らかなように、径方向の振れの大きさが21μm以上25μm以下の感光体ドラム12の場合には、品質に劣る画像が出現する割合が多く、振れの大きさが16μm以上20μm以下の感光体ドラム12の場合には、良好な画像を得る割合が増えるものの依然として品質に劣る画像が出現しており、振れの大きさが11μm以上15μm以下の感光体ドラム12の場合には、全ての感光体ドラム12Bについて良好な画像が得られ、振れの大きさが10μm以下の場合には、全ての感光体ドラム12について極めて良好な画像が得られた。
したがって、径方向の振れの大きさが15μm以下になるように形成された感光体ドラム12では、良好な画像が得られ、径方向の振れの大きさが10μm以下になるように形成された感光体ドラム12では、極めて良好な画像が得られる。
したがって、本実施の形態に係る感光体ドラム12を、より高解像度化が進められる画像形成装置に用いた場合に、画像ずれや画像ぼけのない明瞭な画像を得る上で極めて有利となる。
また、複数の(通常は4本の)感光体ドラムが、それらの長手方向を平行して配設されたタンデム型カラー画像形成装置では、感光体ドラムの振れが位置ずれや色ずれとして顕著化するため、タンデム型カラー画像形成装置に本実施の形態に係る感光体ドラム12を用いると、言い換えると、本実施の形態に係る感光体ドラム12により構成されたタンデム型カラー画像形成装置によれば、位置ずれや色ずれのない明瞭な画像を得る上で極めて有利となる。
なお、本実施の形態では、ドラム本体14の両端に第1、第2フランジ部材16、18が取着された感光体ドラム12の場合について説明したが、ドラム本体12の長手方向の一端にのみフランジ部材が取着され、ドラム本体14の他端には該ドラム本体14と一体的に軸支部が設けられた感光体ドラム12の場合にも本発明は無論適用される。
次に、前記感光体ドラムを組み立てる方法の一実施の形態を組み立て装置と共に説明する。
図2は感光体ドラム組み立て装置の正面図、図3は感光体ドラム組み立て装置の平面図、図4(A)、(B)は回転手段および昇降手段部分の拡大図を示す。
感光体ドラム12の組み立て装置は、基台24と、基台24上に設けられドラム本体14が載置される載置部26と、載置部26の両側に設けられた第1、第2支持部28A、28Bと、第1、第2支持部28A、28Bに支持された第1、第2フランジ部材16、18をそれぞれ回転させる第1、第2回転手段30A、30Bと、それら回転手段30A、30Bを昇降する第1、第2昇降手段32A、32Bと、第2支持部28Bをドラム本体14に対して離間接近する方向に移動する移動手段34と、第1、第2支持部28A、28Bに設けられた第1、第2透過型レーザ変位計36A、36Bと、第1、第2回転手段30A、30Bに装備された第1、第2ロータリーエンコーダ3006A、3006Bと、この組み立て装置の様々な動作を制御する制御ユニット(制御手段)38とを備えている。
前記載置部26は、ドラム本体14の両端が載置されるV溝を有する二つの載置部材2602を備えており、ドラム本体14は、その軸心が水平X方向に延在する姿勢でそれら載置部材2602に載置されることにより、載置部26に支持される。
載置部材2602は、制御ユニット38によって制御されている不図示の駆動手段によりスライダ2604を介して図2の紙面の厚さ方向(水平X方向と直交する水平Y方向)に移動され、両側の支持部28A、28Bの間に位置する測定および嵌合位置と、この測定および嵌合位置から離れた退避位置との間を移動するように配設されている。
前記第1支持部28Aは、基台24に固定された支持台2802と、この支持台2802に設けられた軸2804と、この軸2804の先端の平坦な端面の中央に突設されたスピンドル2806を備えている。前記軸2804は第1フランジ部材16とほぼ同程度の直径で形成され、スピンドル2806は第1フランジ部材16の軸受孔1610に挿脱される直径で形成されている。
前記第2支持部28Bは、支持台2802'と、この支持台2802'に設けられた軸2804と、この軸2804の先端の平坦な端面の中央に突設されたスピンドル2806を備えている。前記軸2804は第2フランジ部材18とほぼ同程度の直径で形成され、スピンドル2806は第2フランジ部材18の軸受孔1810に挿脱される直径で形成されている。
前記第2支持部28Bは、移動手段34によりドラム本体14に対して離間接近する方向に移動されるため、第1支持部28Aのように基台24に固定されておらず、移動手段34で支持されている。すなわち、移動手段34はエアーシリンダにより構成されており、移動手段34はエアーの給排により前記水平X方向に移動する移動台3402を備え、第2支持部28Bの支持台2802'はこの移動台3402に固定されている。
なお、前記載置部26が測定および嵌合位置に位置した状態で、二つの載置部材2602上に載置されたドラム本体14の軸心と、両側の支持部28A、28Bのスピンドル2806で支持された第1、第2フランジ部材16、18の軸心とはほぼ同軸上に位置するように設けられている。
第1回転手段30Aと第2回転手段30Bとは同一構成であり、第1昇降手段32Aと第2昇降手段32Bとは同一構成である。そのため、図4に、第1回転手段30A及び第1昇降手段32Aだけを詳細に示した。
図4に示すように、第1回転手段30Aは、モータ3002と、モータ3002により回転駆動されるローラ3004とで構成されている。ローラ3004の周面は摩擦係数の大きな材料で形成されており、摩擦係数が大きくしかも弾性を有するゴム系材料で形成することが好ましい。第2回転手段30Bも同様に、モータ3002とローラ3004とで構成されている。
前記第1、第2回転手段30A、30Bは、例えばエアシリンダなどからなる昇降手段32A、32Bにより、基台24の上面の上方に位置してローラ3004が第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602、1802の外周面に当接する測定位置と、基台24の下方の退避位置との間を、基台24に設けられた開口を通って昇降され、第1、第2回転手段30A、30Bの各モータ3002および昇降手段32A、32Bは制御ユニット38により制御される。
なお、前記第1、第2回転手段30A、30Bが測定位置に位置し、第1、第2回転手段30A、30Bの各ローラ3004が第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602、1802の外周面に当接されると、第1、第2フランジ部材16、18の軸受孔1610、1810の一側がスピンドル2806に押し当てられる。そして、この状態でモータ3002が駆動されて第1、第2フランジ部材16、18が回転され、したがって、第1、第2フランジ部材16、18は軸受孔1610、1810を基準として回転されることになる。
本実施の形態の組み立て装置は、第1、第2支持部28A、28Bに支持された第1、第2フランジ部材16、18の、軸支部1610,1810を基準とした筒部1602,1802の外周面の径方向の振れの大きさと向きを測定するための測定手段を備えている。
この測定手段は、第1、第2支持部28A、28Bに設けられた第1、第2透過型レーザ変位計36A、36Bと、第1、第2回転手段30A、30Bに装備された第1、第2ロータリーエンコーダ3006A、3006Bと、制御ユニット38の情報処理部3802とで構成されている。
第1透過型レーザ変位計36Aは、第1支持部28Aに支持された第1フランジ部材16の筒部1602の外周面の変位を検出してその変位を表すセンサ信号S1Aを出力し、同様に、第2透過型レーザ変位計36Bは、第2支持部28Bに支持された第2フランジ部材18の筒部1802の外周面の変位を検出してその変位を表すセンサ信号S1Bを出力する。
第1ロータリーエンコーダ3006Aは、第1回転手段30Aのローラ3004の回転角を検出してその回転角を表すセンサ信号S2Aを出力し、同様に、第2ロータリーエンコーダ3006Bは、第2回転手段30Bのローラ3004の回転角を検出してその回転角を表すセンサ信号S2Bを出力する。
制御ユニット38の情報処理部3002は、以上のセンサ信号S1A、S2A、S2A、S2Bを受取って処理することで、第1、第2支持部28A、28Bに支持された第1、第2フランジ部材16、18の、軸支部1610,1810を基準とした筒部1602,1802の外周面の径方向の振れの大きさと向きを表す情報を抽出する。
更に詳しく説明すると、第1、第2透過型レーザ変位計36A、36Bの各々は、レーザを照射する投光部3602と、照射されたレーザを受ける受光部3604とで構成されている。投光部3602から受光部3604へ向けて照射されたレーザは、第1フランジ部材16の筒部1602ないし第2フランジ部材18の筒部1802によって、部分的に遮られるようにしてある。そのため、第1支持部28Aに支持された第1フランジ部材16、ないし第2支持部28Bに支持された第2フランジ部材18を回転させたときに、それらフランジ部材16、18の筒部1602,1802の外周面が径方向に振れたならば、それによって受光部3604が受取るレーザの強度が変動する。従って、受光部3604が出力するセンサ信号S1A、S1Bは、第1フランジ部材16ないし第2フランジ部材18の、軸支部1610,1810を基準とした筒部1602,1802の外周面の径方向の振れの大きさを表すものである。
第1、第2回転手段30A、30Bに装備された第1、第2ロータリーエンコーダ3006A、3006Bは、それら回転手段30A、30Bのローラ3004が所定角度回転するたびに、センサ信号S2A、S2Bをパルス信号の形で出力する。制御ユニット38の情報処理部3802は、それらパルス信号をカウントし、そしてそのカウント値を、受光部3604から受取るセンサ信号S1A、S1Bと関連付けて、制御ユニット38のメモリ3804に格納する。
受光部3604から受取ったセンサ信号S1A、S1Bによって表される振れの大きさが最大のときに、ロータリーエンコーダ3006A、3006Bから受取ったセンサ信号S2A、S2Bによって表されるローラ3004の回転角を検出することで、予め分かっているローラ3004径と筒部1602,1802の外周面径の比より、第1フランジ部材16ないし第2フランジ部材18の、軸支部1610,1810を基準とした筒部1602,1802の外周面の径方向の振れの向きを算出することができる。
従って、先に述べたように、第1、第2支持部28A、28Bに設けられた第1、第2透過型レーザ変位計36A、36Bと、第1、第2回転手段30A、30Bに装備された第1、第2ロータリーエンコーダ3006A、3006Bと、制御ユニット38の情報処理部3802とで、第1、第2支持部28A、28Bに支持された第1、第2フランジ部材16、18の、軸支部1610,1810を基準とした筒部1602,1802の外周面の径方向の振れの大きさと向きを測定するための測定手段が構成されている。
制御ユニット38は更に、駆動制御部3806を備えており、この駆動制御部3806は、上述の測定手段によって得られた、第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602,1802の外周面の振れの大きさと向きを表す情報をメモリ3804から読出し、その読出した情報に基づいて、第1、第2回転手段30A、30Bの各モータ3002を制御する。
軸支部1610,1810を基準とした第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602,1802の外周面の径方向の振れの大きさと向きを測定する際には、制御ユニット38の駆動制御部3806の制御によって、第1、第2回転手段30A、30Bの各モータ3002を同時に駆動して、第1、第2支持部28A、28Bの各スピンドル2806で支持されている第1フランジ部材16及び第2フランジ部材18を回転させつつ、上述の測定手段によって、第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602,1802の外周面の振れの大きさと向きの検出を同時に行う。
次に、感光体ドラム12を組み立てる手順について説明する。
まず、載置部26および第1、第2回転手段30A、30Bを退避位置とし、支持部28A、28Bのスピンドル2806にそれぞれ第1フランジ部材16と第2フランジ部材18を装着する。
また、退避位置に位置した載置部26上にドラム本体14を載置する。
この場合、両端の嵌合孔1406を基準としたドラム本体14の径方向の振れの大きさと向きを予め測定しておく。それらを表す情報は、制御ユニット38のメモリ3804に入力する。
ドラム本体14は、その振れの向きを所定の方向にして、例えば、上向きにして載置部26に載置する。尚、ドラム本体14の振れの大きさと向きを表す情報を制御ユニット38のメモリ3804に入力する作業は、ドラム本体14を載置部26に載置する毎に行なってもよく、あるいは、多数のドラム本体14の振れの大きさを一度に入力し、その入力した順にドラム本体14を載置部26に載置するようにしてもよい。
なお、第1、第2フランジ部材16、18の装着やドラム本体14の載置は、作業員の手作業によって行なってもよく、あるいは、機械を用いて自動的に行なってもよく、載置部26にドラム本体14が載置されると、載置部26は退避位置から測定および嵌合位置に移動される。
次に、制御ユニット38の駆動制御部3806が、昇降手段32A、32Bを制御して、第1、第2回転手段30A、30Bを測定位置に上昇させ、それら回転手段30A、30Bのローラ3004が、第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602、1802の外周面に当接するようにする。
続いて、制御ユニット38は、第1、第2回転手段30A、30Bの各モータ3002を同時に駆動し、第1、第2フランジ部材16、18をそれぞれの軸受孔1610、1810を基準として回転させつつ、上述の測定手段により、軸支部1610,1810を基準とした第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602,1802の外周面の径方向の振れの大きさと向きを測定する。
また、同時に、制御ユニット38の情報処理部3802が、メモリ3804から読出したドラム本体14の振れの大きさと、前記測定した第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602,1802の外周面の径方向の振れの大きさとを比較し、ドラム本体14の振れの大きさと第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602,1802の外周面の振れの大きさの差を求める。
そして、前記差が前記所定値以下の場合に、本実施の形態では前記差が15μmの場合に、制御ユニット38の駆動制御部3806が、第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602,1802の外周面の径方向の振れの向きがドラム本体14の振れの向きと逆向きになるように、本実施の形態では下向きとなるように、第1、第2回転手段30A、30Bの各モータ3002の回転を制御する。
前記差が前記所定値を超えた場合には、本実施の形態では15μmを超えた場合には、例えば、その旨をランプ点滅などのような表示手段により表示し、あるいは、音により報知し、載置部26に載置されたドラム本体14と、支持部28A、28Bで支持された第1、第2フランジ部材16、18との組み合わせでは、振れが所定値以下の感光体ドラム12が得られないことを、本実施の形態では振れが15μm以下の感光体ドラム12が得られないことを知らせる。
この場合には、載置部26に載置されたドラム本体14と、支持部28A、28Bで支持された第1、第2フランジ部材16、18とを全て取り外し、次の新たなドラム本体14を載置部26に載置し、また、次の新たな第1、第2フランジ部材16、18を支持部28A、28Bに装着して前記の作業を最初から行なうようにしてもよいし、あるいは、前記差が15μm以下となるように、第1、第2フランジ部材16、18とドラム本体14のうちの一つの部材、あるいは、2つの部材を取り外し、取り外したものについて次の新たな部材を装着して前記の作業を最初から行なうようにしてもよい。
制御ユニット38の駆動制御部3806は、以上のようにして、前記差が前記所定値以下の場合に、本実施の形態では前記差が15μmの場合に、第1、第2回転手段30A、30Bの各モータ3002の回転を制御し、第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602,1802の外周面の径方向の振れの向きが下向きになったならば、昇降手段32A、32Bを制御して第1、第2回転手段30A、30Bを退避位置に下降させる。
次に、制御ユニット38の駆動制御部3806は、移動手段34を制御して、第2支持部28Bをドラム本体14に接近する方向に移動させる。このとき、第2フランジ部材18が、移動手段34によって押動されてドラム本体14の端部に当たり、それによってドラム本体14を第1フランジ部材16側へ移動させることにより、やがて、ドラム本体14の他端が第1フランジ部材16に当接する。この状態を越えて更に移動手段34が第2フランジ部材18を押動することで、ドラム本体14の両端の嵌合孔1406に第1フランジ部材16と第2フランジ部材18の筒部1602、1802がそれぞれ嵌合固定される。
したがって、本実施の形態にかかる感光体ドラム12の組み立て方法および組み立て装置によれば、振れが所定値(例えば、15μm)以下の感光体ドラム12を簡易にしかも確実に得ることが可能となる。
本実施の形態にかかる組み立て方法により、多数のドラム本体14と、多数の第1フランジ部材16と、多数の第2フランジ部材18とから感光体ドラム12を多数組み立てた試験1、2を行ない、また、比較例として、位相を合わせることなく第1、第2フランジ部材16、18をドラム本体14に嵌め込み固定して感光体ドラム12を多数組み立てた試験3を行なった。
試験1では、外径20mm、長さ250mm、嵌合孔肉厚0.75mmのアルミ合金製のドラム本体14に対して、軸受孔1610、1810が8mmで合成樹脂製の第1、第2フランジ部材16,18をドラム本体14の両端の嵌合孔に嵌合させて25個の感光体ドラム12を組み立てた。
そして、感光体ドラム12両端の軸受孔1610、1810の中心を結ぶ中心軸を基準として感光体ドラム12の径方向の振れの大きさを測定した。
試験1の結果を表2に示す。
Figure 0004595982
また、試験2では、外径30mm、長さ350mm、嵌合孔肉厚0.75mmのアルミ合金製のドラム本体14に対して、軸受孔1610、1810が8mmで合成樹脂製の第1、第2フランジ部材16,18をドラム本体14の両端の嵌合孔に嵌合させて20個の感光体ドラム12を組み立てた。
そして、感光体ドラム12両端の軸受孔1610、1810の中心を結ぶ中心軸を基準として感光体ドラム12の径方向の振れの大きさを測定した。
試験2の結果を表3に示す。
Figure 0004595982
試験3では、本実施の形態にかかる組み立て方法を用いずに、すなわち、ドラム本体14の径方向の振れの向きと、第1、第2フランジ部材16、18の筒部1602,1802の振れの向きを何ら考慮することなく感光体ドラム12を組み立てた。
外径30mm、長さ350mm、嵌合孔肉厚0.75mmのアルミ合金製のドラム本体14に対して、軸受孔1610、1810が8mmで合成樹脂製の第1、第2フランジ部材16,18をドラム本体14の両端の嵌合孔に嵌合させて20個の感光体ドラム12を組み立てた。
そして、感光体ドラム12両端の軸受孔1610、1810の中心を結ぶ中心軸を基準として感光体ドラム12の径方向の振れの大きさを測定した。
試験3の結果を表4に示す。
Figure 0004595982
表2から明らかなように、試験1では25個の感光体ドラム12の全てについて振れの大きさが9μm以下のものが得られた。振れの最も大きいものでも9μmとなり、振れの平均も6.0μmとなり、振れの極めて少ない感光体ドラム12が確実に得られた。
また、表3から明らかなように、試験2では20個の感光体ドラム12の全てについて振れの大きさが14μm以下のものが得られた。振れの最も大きいものでも14μmで、振れの平均も7.3μmとなり、試験2でも振れの極めて少ない感光体ドラム12が確実に得られた。
また、表4から明らかなように、試験3では、試験2とほぼ同程度の振れの大きさを有するドラム本体14および第1、第2フランジ部材16、18を使用しているにもかかわらず、感光体ドラム12の振れの大きさが15μm以下のものが半分以下しか得られず、生産ラインとして採用することができない。
したがって、表2乃至表4からも明らかなように本発明によれば、振れが所定値以下の感光体ドラム12を、例えば、所定値が15μmである場合には振れが15μm以下の感光体ドラム12を、また、例えば、所定値が10μmである場合には振れが10μm以下の感光体ドラム12を簡易にしかも確実に得ることが可能となる。
なお、本実施の形態では、ドラム本体14の両端に第1、第2フランジ部材16、18が取着された感光体ドラム12の場合について説明したが、ドラム本体12の長手方向の一端にのみフランジ部材が取着され、ドラム本体14の他端には該ドラム本体14と一体的に軸支部が設けられた感光体ドラム12の場合にも本発明は無論適用される。この場合には、ドラム本体14の他端の軸支部と嵌合孔1406とを基準としてドラム本体14の径方向の振れの大きさと向きが測定され、このドラム本体14の振れの大きさとフランジ部材の筒部の外周面の振れの大きさの差が求められる。
また、本実施の形態では、ドラム本体14の径方向の振れの大きさと向きを予め測定した後に載置部26に載置した場合について説明したが、ドラム本体14を載置部26に載置してから不図示の支持手段でドラム本体14を持ち上げ、あるいは、載置部26に代えてドラム本体14を回転可能に支持する支持部を設け、第1、第2フランジ部材16、18の振れの大きさと向きの測定時に、第1、第2フランジ部材16、18と同様にドラム本体14の振れの大きさと向きを測定するようにしてもよい。
なお、ドラム本体14の径方向の振れの大きさと向きの測定時に、その向きを表す印を、画像形成領域以外の箇所でかつ感光体ドラム12の完成時に外部から視認できるドラム本体14箇所に付し、また、第1、第2フランジ部材16、18の振れの大きさと向きの測定時に、その向きを表す印を、感光体ドラム12の完成時に外部から視認できる箇所に付し、感光体ドラム12の完成時に、これらドラム本体14の印と第1、第2フランジ部材16、18の印を視認することで、ドラム本体14の振れの向きに対して筒部1602,1802の外周面の振れの向きがほぼ逆向きなっているということが確認できるようにしてもよい。
このように印を確認できるように構成しておくと、感光体ドラム12の品質管理上極めて有利となる。
この場合、ドラム本体14の印と第1、第2フランジ部材16、18の印は、感光体ドラム12の完成時に、一致する箇所に設けれられることが望ましく、したがって、ドラム本体14または第1、第2フランジ部材16,18において、一方の印を振れの向きに対して180度ずらした箇所に設ければよい。あるいは、ドラム本体14では、振れの向きに対して+90度ずらした箇所に印を設け、第1、第2フランジ部材16,18では、振れの向きに対して−90度ずらした箇所に印を設ければよい。
次に、感光体ドラム12の別の組み立て方法について説明する。
(別組み立て方法1)
まず、ドラム本体12として、径方向の振れの大きさが7μm以下のものを多数用意する。
また、フランジ部材16、18として、同軸度が5μm以下のものを多数用意する(同軸度が5μm以下とは、フランジ部材16、18の筒部1602,1802の外周面の中心と、軸支部1610,1810の中心とのずれ量が5μm以下の場合である)。
そして、これらドラム本体12とフランジ部材16,18とをランダムに組み合わせて感光体ドラム12を得る。
このような組み立て方法によれば、理論上、振れの大きさの平均が12μm以下の感光体ドラム12が得られ、実用上も、フランジ部材16,18の筒部1602,1802の歪みや組み立て工程におけるフランジ部材16,18の傾きの影響を考慮に入れても、振れの大きさが15μm以下の感光体ドラム12を安定して得ることが可能となる。
前記組み立て方法により、多数のドラム本体14と、多数の第1フランジ部材16と、多数の第2フランジ部材18とから感光体ドラム12を多数組み立てた試験4を行なった。
試験4では、外径30mm、長さ350mm、嵌合孔肉厚0.75mmのアルミ合金製のドラム本体14に対して、軸受孔1610、1810が8mmで合成樹脂製の第1、第2フランジ部材16,18をドラム本体14の両端の嵌合孔に嵌合させて20個の感光体ドラム12を組み立てた。
用いたドラム本体12は、径方向の振れの大きさの平均が7.7μmであった。
また、用いたフランジ部材16、18の同軸度の平均が4.5μmと4.9μmであった。
そして、感光体ドラム12両端の軸受孔1610、1810の中心を結ぶ中心軸を基準として感光体ドラム12の径方向の振れの大きさを測定した。
試験4の結果を表5に示す。
Figure 0004595982
表5から明らかなように、試験4では20個の感光体ドラム12の全てについて振れの大きさが15μm以下のものが得られた。振れの平均は11.3μmであった。
試験4では、振れの大きさの平均が7.7μmのドラム本体14を使用して上記の値となるので、言いかえると、ドラム本体14には振れの大きさが7μmを越えるものが含まれていて上記の値となるので、一つ一つの振れの大きさが7μm以下のドラム本体14を使用すれば、振れの平均がさらに小さい値となり、一つ一つの振れの大きさが15μm以下の感光体ドラム12がほぼ確実に得られることは明らかである。
また、前記実施の形態のように、ドラム本体14とフランジ部材16,18の振れの向きがほぼ逆向きになるような位相合わせをした後、嵌め込んで固定すれば、10μm以下の感光体ドラム12がほぼ確実に得られることになる。
(別組み立て方法2)
まず、ドラム本体14の長手方向の両端にそれぞれ軸受嵌合孔を形成し、ドラム本体14の長手方向の両端または一端で前記軸受嵌合孔の外側に連続してフランジ部材嵌合孔(1406)を形成する。
次に、ドラム本体14の各軸受嵌合孔に軸受(例えば、ころがり軸受や滑り軸受)を嵌合固定する。
次に、ドラム本体14の前記軸受の外側に、フランジ部材(第1フランジ部材16または第2フランジ部材18)を、その筒部(1602または1802)を嵌合孔1406に嵌合固定してフランジ部材を取着する。
そして、画像形成装置への感光体ドラム12の配設を、前記ドラム本体14の両端の前記軸受の軸受孔に挿通させた軸により回転可能に支持させることで行なう。
このような組み立て方法によれば、感光体ドラム12の径方向の振れは、ドラム本体14の両端の前記軸受の軸受孔が基準となり、感光体ドラム12の径方向の振れの大きさは、ドラム本体14の両端の軸受嵌合孔を基準とした振れの大きさと、軸受の振れの大きさとの総和となり、フランジ部材の径方向の振れは感光体ドラム12の振れに影響しないため、径方向の振れの大きさが15μm以下、あるいは、10μm以下といった振れの極めて少ない感光体ドラム12を確実に簡単に得ることが可能となる。
(別組み立て方法3)
まず、筒体1402の長手方向の両端にそれぞれ嵌合孔1406を形成し、各嵌合孔1406に筒部1602,1802を嵌合固定して第1、第2フランジ部材16、18を配設する。本組み立て方法の場合には、第1、第2フランジ部材16、18として金属製のものを用いることが好ましい。
次に、第1、第2フランジ部材16、18の軸受孔1610,1810を基準として筒体1402の外周面を切削加工する。この場合、軸受孔1610,1810が、画像形成装置のフレーム側で回転可能に支持される軸支部に相当しており、軸支部は軸受孔ではなく軸の場合もある。
次に、筒体1402の外周面に感光層1404を形成する。
このような組み立て方法によっても、筒体1402に既に嵌合固定された金属製の第1、第2フランジ部材16、18の軸受孔1610,1810を基準として筒体1402の外周面が切削加工されているので、径方向の振れの大きさが15μm以下、あるいは、10μm以下といった振れの極めて少ない感光体ドラム12を確実に簡単に得ることが可能となる。
本発明において使用される感光体ドラム12(ドラム本体14)としては、電子写真感光体ドラムとして用いられるものであれば特に限定されるものではないが具体的には、アルミニウムあるいはアルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料、表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化すず、酸化インジウム等の導電性層を設けたポリエステルフィルム、紙、ガラス等の絶縁性基体等が使用される。非導電体を使用するときは、導電性粉体の配合による導電化、あるいは、金属蒸着による表面導電化が行われるのが一般的である。好ましくはアルミニウムあるいはアルミニウム合金からなるドラムがよい。ドラムの形状は、両端にフランジを取着(嵌合や接着などを含む)できればよいが、一般に円筒状ドラムが使用される。
以下、ドラムとして円筒状のアルミニウムあるいはアルミニウム合金を用いる場合について述べれば、アルミニウムあるいはA1050、A3003、A6063等のアルミニウム合金をポートホール法、マンドレル法等により円筒状に加工した後、所定の肉厚、長さ、外径寸法の円筒とするため、引き抜き加工、切削加工等による処理加工が行なわれる。また、濃度ムラ対策のために切削加工を利用して、ドラム表面を特定の表面粗さに仕上げてもよい。
本発明で用いられる感光体ドラム12は、ドラム本体14上に感光層を具備してなるものである。そのまま感光層を形成してもよいが、濃度ムラを防止する上でブロッキング層を形成した上に感光層を形成することが好ましい。ここで、ブロッキング層とは、陽極酸化被膜や下引き層等を示す。
陽極酸化被膜は、ドラム本体14表面に陽極酸化処理を施すことにより形成される。陽極酸化処理を施す前に、酸、アルカリ、有機溶剤、界面活性剤、エマルジョン、電解などの各種脱脂洗浄方法により脱脂処理されることが好ましい。陽極酸化被膜は通常の方法、例えば、クロム酸、硫酸、シュウ酸、ホウ酸、スルファミン酸などの酸性浴中で、陽極酸化処理することにより形成されるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も良好な結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜300g/l、溶存アルミニウム濃度は2〜15g/l、液温は0〜30℃、電解電圧は10〜20V、電流密度は0.5〜2A/dm2の範囲内に設定されるのが好ましいが、これに限られるものではない。このようにして形成された陽極酸化被膜の膜厚としては、通常は20μm以下であり、好ましくは10μm以下、更に好ましくは7μm以下である。
陽極酸化処理されたドラム本体14は封孔処理や染色処理を行うことができる。封孔処理は多孔質層中に水酸化アルミニウム等を成長させることにより封孔する工程である。封孔処理方法は通常の方法でよいが、例えばニッケルイオンを含む液(例えば酢酸ニッケルを含む液、フッ化ニッケルを含む液)に浸漬させ施されることが好ましい。また、染色処理を行う場合は、有機、無機化合物塩溶液中にドラム本体14を浸漬しそれらの塩を吸着させる。具体的にはアゾ系などの水溶性有機染料1〜10g/l、液温20〜60℃、pH3〜9、浸漬時間1〜20分のような条件で行う。
下引き層としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等の有機層を用いることができる。なかでも、ドラム本体14との接着性に優れ、電荷発生層塗布液に用いられる溶媒に対する溶解性の小さなポリアミド樹脂が好ましい。下引き層中には、アルミナ、チタニア等の金属酸化物微粒子や有機または無機の色素を含有させることが効果的である。下引き層の膜厚は通常0.1〜10μm、好ましくは0.2〜5μmである。本発明においては、陽極酸化処理、封孔処理、染色処理等が施された上に下引き層を形成することもできる。
前記ドラム本体14上には感光層が形成される。感光層は電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送層をこの順に積層したもの、逆に積層したもの、または電荷輸送媒体中に電荷発生物質粒子を分散したいわゆる単層型などいずれも用いることができるが、電荷発生層および電荷輸送層を有する積層型感光層が好ましい。感光層が単層構造の場合には、感光材料が結着材料に分散してなる公知のものが使用される。例えば、色素増感されたZnO感光層、CdS感光層、電荷発生物質を電荷輸送物質に分散させた感光層が挙げられる。
電荷発生層には、電荷発生物質とバインダー樹脂とを含む。電荷発生物質としては、電子写真感光体に用いられる物質であれば特に限定されるものではなく、具体的にはセレン及びその合金、ヒ素−セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛、その他の無機光導電体、フタロシアニン、アゾ、キナクリドン、多環キノン、ペリレン、インジゴ、ベンズイミダゾールなどの有機顔料を使用することができる。特に銅、塩化インジウム、塩化カリウム、スズ、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウムなどの金属、またはその酸化物や塩化物の配位したフタロシアニン類、無金属フタロシアニン類などのフタロシアニン顔料、または、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ、ポリアゾ類などのアゾ顔料が好ましい。これらのうち特にフタロシアニン顔料がより好ましく、特定結晶系を有するオキシチタニウムフタロシアニンが特に好ましい。これは、オキシチタニウムフタロシアニンが通常の顔料より熱による結晶変換が起きやすいためである。
このようなオキシチタニウムフタロシアニンの例としては、CuKα線によるX線回折においてブラッグ角(2θ±0.2゜)27.3゜に最大回折ピークを示すものがあげられるが、これに限定されるものではない。このオキシチタニウムフタロシアニンの結晶型は、一般にはY型あるいはD型と呼ばれているものであり、例えば特開昭62−67094号公報の第2図(同公報ではII型と称されている)、特開平2−8256号公報の第1図、特開昭64−82045号公報の第1図、電子写真学会誌第92巻(1990年発行)第3号第250〜258頁(同刊行物ではY型と称されている)に示されたものである。この結晶型オキシチタニウムフタロシアニンは、27.3°に最大回折ピークを示すことが特徴であるが、これ以外に通常7.4°、9.7°、24.2°にピークを示す。
回折ピークの強度は、結晶性、試料の配向性および測定法により変化する場合もあるが、粉末結晶のX線回折を行う場合に通常用いられるブラッグ−ブレンターノの集中法による測定では、上記の結晶型オキシチタニウムフタロシアニンは27.3°に最大回折ピークを有する。また、薄膜光学系(一般に薄膜法或いは平行法とも呼ばれる)により測定された場合には、試料の状態によっては27.3°が最大回折ピークとならない場合があるが、これは結晶粉末が特定の方向に配向しているためと考えられる。
分散媒としては、電子写真感光体の製造工程で用いられるものであれば特に限定されるものではなく種々の溶媒を用いてよい。例えば、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素を単独あるいは2種以上混合して使用することができる。用いる分散媒の量は分散が充分行え、且つ分散液中に有効量の電荷発生物質が含まれる限りいかなる量でもよく、通常は分散時の分散液中の電荷発生物質の濃度にして3〜20wt%、より好ましくは4〜20wt%程度が好ましい。
バインダー樹脂としては、電子写真感光体に使用されるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂等またこれらの部分的架橋硬化物等を単独あるいは2種以上用いることができる。バインダー樹脂と電荷発生物質との混合方法としては例えば、電荷発生物質を分散処理工程にバインダー樹脂を粉末のまま或いはそのポリマー溶液を加え同時に分散する方法、分散処理工程で得られた分散液をバインダー樹脂のポリマー溶液中に混合する方法、或いは逆に分散液中にポリマー溶液を混合する方法等のいずれかの方法を用いてもかまわない。
次にここで得られた分散液は、塗布をするのに適した液物性にするために、種々の溶剤を用いて希釈してもかまわない。このような溶剤としては、例えば前記分散媒として例示した溶媒を使用することができる。電荷発生物質とバインダー樹脂との割合は特に制限はないが一般には樹脂100重量部に対して電荷発生物質が5〜500重量部の範囲より使用される。また必要に応じて電荷輸送物質を含むことができる。電荷輸送物質としては例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリアセナフチレン等の有機高分子化合物、フルオレノン誘導体、テトラシアノキシジメタン、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、ジフェノキノン誘導体などの電子吸引性物質、カルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾールなどの複素環化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン誘導体、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、或いはこれらの化合物からなる基を主鎖もしくは側鎖に有する重合体などの電子供与性物質が挙げられる。電荷輸送物質とバインダー樹脂との割合はバインダー樹脂100重量部に対して電荷輸送物質が5〜500重量部の範囲により使用される。
この様にして調製された分散液を用いて、切削加工後のドラム本体14上或いは下引き層や陽極酸化被膜の形成されたドラム本体14上に電荷発生層を形成させ、その上に電荷輸送層を積層させて感光層を形成する、或いは該ドラム本体14上に電荷輸送層を形成しその上に前記分散液を用いて電荷発生層を形成し感光層を形成する、或いは該ドラム本体14上に前記分散液を用いて電荷発生層を形成させ感光層とする、のいずれかの構造で感光層を形成することが出来る。電荷発生層の膜厚は電荷輸送層と積層させて感光層を形成する場合0.1〜10μmの範囲が好適であり電荷輸送層の膜厚は10〜40μmが好適である。単層構造で感光層を形成する場合の感光層の膜厚は5〜40μmの範囲が好適である。
電荷輸送層は、上記電荷発生層の上に、バインダー樹脂として優れた性能を有する公知のポリマーと混合して電荷輸送物質と共に適当な溶剤中に溶解し、必要に応じて電子吸引性化合物、あるいは、可塑剤、顔料その他の添加剤を添加して得られる塗布液を塗布することにより、製造することができる。
電荷輸送層中の電荷輸送物質としては、上記の電荷輸送物質を使用することができる。電荷輸送物質とともに使用されるバインダー樹脂としては種々の公知の樹脂が使用できる。ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリレート樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂などの熱可塑性樹脂や硬化性の樹脂が使用できる。とくに摩耗、傷の発生の少ないポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリカーボネート樹脂は、そのビスフェノール成分としてビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールP、ビスフェノールZ、あるいは、公知の種々の成分が使用出来る。また、これらの成分からなる共重合物であってもよい。電荷輸送物質とバインダー樹脂の配合比率は、バインダー樹脂100重量部に対して例えば10〜200重量部、好ましくは30〜150重量部の範囲で配合される。積層型感光体の場合、電荷輸送層として上記の成分を主成分として形成される。
電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、アニソール等のエーテル類;メチルエチルケトン、2,4−ペンタンジオン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;酢酸エチル、蟻酸メチル、マロン酸ジメチル等のエステル類;3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のエーテルエステル類;ジクロロメタン、ジクロロエタン等の塩素化炭化水素などが挙げられる。もちろんこれらの中から1種または2種以上選択して用いてもよい。好ましくは、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、2,4−ペンタンジオン、アニソール、トルエン、マロン酸ジメチル、3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートの中から選択するのが好ましい。
更に、感光層は成膜性、可とう性、塗布性、機械的強度を向上させるために周知の可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤を含有していてもよい。更に、感光層の上に、機械的特性の向上及びオゾン,NOx等の耐ガス特性向上のために、オーバーコート層を設けても良い。更に必要に応じて、接着層、中間層、透明絶縁層等を有していてもよいことは言うまでもない。
本発明において、前記の各層を形成するための塗布操作は、従来公知の塗布方法に従う。例えば、浸漬塗布法、スプレー塗布法、スピンナーコーティング法、ブレードコーティング法等を採用して行うことができる。
本発明の画像形成装置としては、モノクロプリンター、複写機、カラープリンター、カラー複写機、ファクシミリなどがあげられる。特に、本発明の感光体は高画質の画像を提供できることから、高解像度の画像形成装置にも適している。特に、600dpi以上の解像度の画像を得る画像形成装置にも利用することができる。また、本発明の画像形成装置においては、通常、従来公知の波長域を有するレーザー光等の光源を利用することで本発明の効果を得ることが出来るが、380nm〜600nmに波長域を有する光源を利用する該画像形成装置においても、本発明の奏する効果は達成されると考えられる。
該画像形成装置には、現像ユニット(帯電器、現像器、定着器、除電器、クリーナー)、電子写真感光体、光学ユニット(露光器)、ホッパー、スタッカー、記録媒体(用紙)を搬送する搬送路、定着ユニット等が設けられている。
ホッパーは、記録媒体(用紙)を搬送路に提供するものである。スタッカーは、記録済みの媒体(印刷済み用紙)を積み重ねて保存するものである。搬送路は、記録媒体(用紙)を搬送するものである。定着ユニットは、電子写真感光体から記録媒体(用紙)に転写された画像を定着するものである。
現像ユニットは、電子写真感光体に形成された静電潜像に現像剤を与えて現像を行うものである。電子写真感光体は、得ようとする画像に応じた静電潜像を作成後、現像ユニットで現像された画像を記録媒体(用紙)に転写するものである。光学ユニットは、各画像データ(情報)により変調されたレーザー光で電子写真感光体上を走査して静電潜像を形成するものである。
画像形成装置の動作を以下説明する。コロトロン、スコロトロン等の帯電器を用いて電子写真感光体表面略均一に帯電する。上位コンピューターは、画像、文字等の情報に基づき印刷指令を送る。上位コンピューターからの印刷指令時に、印刷準備が整っていれば、データ要求を行い、各データーが送られてくると、画像形成装置の光学ユニットで各データに対応して変調されたレーザー光で電子写真感光体上を走査する。これにより、レーザー光が照射された電子写真感光体上の部分は、電荷が除去され、電子写真感光体上に静電潜像が形成される。その後、現像ユニットで電子写真感光体に形成された静電潜像にトナー等の現像剤を与えて、電子写真感光体上に可視像を形成する。次に、記録媒体(用紙)をこの可視像に重ね、記録媒体(用紙)の裏から帯電器で現像剤とは逆の電荷を記録媒体(用紙)に与え、静電力により可視像を記録媒体(用紙)に転写する。転写された可視像は、熱又は圧力により、記録媒体(用紙)に融着されて永久像とする。
一方、転写後の電子写真感光体上の潜像電荷は光により除電される。また、転写されずに残った残留トナー等の現像剤は、クリーナーにより除去する。このようなプロセスを繰り返すことにより連続的に画像形成を行う。また、フルカラー印刷を行う場合には、上述した画像形成プロセスを各色毎に感光体ドラムを個別に用いて行ない、カラー画像を得る。このように複数本の感光体ドラムを使用して画像が得られる画像形成装置をタンデム型という。
また、記録媒体(用紙)がホッパーで一枚ずつ搬送路に送られ、ベルト状の搬送手段で記録媒体(用紙)が搬送される間に電子写真感光体に形成された可視像を順次記録媒体(用紙)に転写していき、定着ユニットで用紙に転写された像を定着し、最後にスタッカーで印刷済みの記録媒体(用紙)を積み重ねて保管する。
なお、画像形成装置としては、フルカラー印刷を行う場合には、電子写真感光体上に付着したトナー等の現像剤を、一旦一つの中間転写ベルトに転写し、中間転写ベルト上で各色のトナーを合わせ、カラー可視像とした後、転写手段を用いて記録媒体(用紙)にカラー画像を形成するものであってもよい。
以上の説明で明らかなように、本発明の組み立て方法によれば、明瞭な画像を得ることができる感光体ドラムを簡易に確実に得ることができる。
また、本発明の感光体ドラムによれば、画像ずれや画像ぼけのない明瞭な画像を得る上で極めて有利となる。
また、本発明の画像形成装置によれば、画像ずれや画像ぼけのない明瞭な画像を得ることができる。
(A)は感光体ドラムの正面図、(B)は感光体ドラムの分解図である。 感光体ドラム組み立て装置の正面図である。 感光体ドラム組み立て装置の平面図である。 (A)、(B)は回転手段および昇降手段部分の拡大図である。
符号の説明
12……感光体ドラム、14……ドラム本体、16……第1フランジ部材、18……第2フランジ部材、1602,1802……筒部、1610,1810……軸受孔、26……載置部、28A、28B……支持部、30A、30B……回転手段、32A、32B……昇降手段、34……移動手段。

Claims (5)

  1. 外周面に感光層が形成されたドラム本体と、前記ドラム本体の長手方向の両端にそれぞれ配設されるフランジ部材とからなり、前記各フランジ部材は、該フランジ部材の回転中心となる軸支部と、前記ドラム本体の長手方向の両端の嵌合孔に嵌め込まれ固定される筒部とを有し、両端のフランジ部材の軸支部の中心を結ぶ中心軸を基準とした径方向の振れの大きさが15μm以下の感光体ドラムを組み立てる方法であって、
    前記ドラム本体として、前記両端の嵌合孔を基準とした径方向の振れの大きさが7μm以下のものを多数用意し、
    前記フランジ部材として、前記筒部の中心と前記軸支部の中心とのずれ量が5μm以下のものを多数用意し、
    これらドラム本体とフランジ部材とをランダムに組み合わせて前記筒部を前記嵌合孔に嵌め込んで固定するようにした、
    ことを特徴とする感光体ドラムの組み立て方法。
  2. 外周面に感光層が形成されたドラム本体と、前記ドラム本体の長手方向の一端または両端に配設されるフランジ部材とからなり、径方向の振れの大きさが15μm以下の感光体ドラムを組み立てる方法であって、
    前記ドラム本体の長手方向の両端にそれぞれ軸受嵌合孔を形成すると共に、前記ドラム本体の長手方向の一端または両端で前記軸受嵌合孔の外側に連続してフランジ部材嵌合孔を形成し、
    前記ドラム本体の各軸受嵌合孔に軸受を嵌合固定し、
    前記嵌合固定された軸受の外側の前記フランジ部材嵌合孔に、前記軸受の軸受孔よりも大きな内径の軸挿通孔が形成されたフランジ部材を嵌合固定するようにした、
    ことを特徴とする感光体ドラムの組み立て方法。
  3. 筒体の外周面に感光層が形成されたドラム本体と、前記ドラム本体の長手方向の両端にそれぞれ配設されるフランジ部材とからなり、前記各フランジ部材は、該フランジ部材の回転中心となる軸支部と、前記ドラム本体の長手方向の両端の嵌合孔に嵌め込まれ固定される筒部とを有し、両端のフランジ部材の軸支部の中心を結ぶ中心軸を基準とした径方向の振れの大きさが15μm以下の感光体ドラムを組み立てる方法であって、
    前記筒体の長手方向の両端にそれぞれ嵌合孔を形成し、
    前記各嵌合孔に筒部を嵌合固定して第1、第2フランジ部材を配設し、
    前記第1、第2フランジ部材の軸支部を基準として筒体の外周面を切削加工し、
    前記切削加工された筒体の外周面に感光層を形成するようにした、
    ことを特徴とする感光体ドラムの組み立て方法。
  4. 請求項1乃至3に何れか1項記載の感光体ドラムの組み立て方法により得られた感光体ドラム。
  5. 請求項4に記載の感光体ドラムを用いた画像形成装置。
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