JP4387930B2 - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents
電子写真感光体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4387930B2 JP4387930B2 JP2004349862A JP2004349862A JP4387930B2 JP 4387930 B2 JP4387930 B2 JP 4387930B2 JP 2004349862 A JP2004349862 A JP 2004349862A JP 2004349862 A JP2004349862 A JP 2004349862A JP 4387930 B2 JP4387930 B2 JP 4387930B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating
- substrate
- coating solution
- photosensitive member
- electrophotographic photosensitive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Description
塗布開始後のタレによる塗膜の膜厚のピークを過ぎてから、該被塗布基体を引き上げる速度を少なくとも1回あるいは連続的に増加させる
ことを特徴とする電子写真感光体の製造方法が提供される。
被塗布基体として、アルミニウム円筒基体(φ30mm、長さ254mm)を用意した。
下記式で示されるアミン化合物1質量部、
結着樹脂として下記式で示される繰り返し構成単位をm:n=7:3の割合で共重合したポリアリレート(重量平均分子量(Mw)が130,000)樹脂10質量部、
をモノクロロベンゼン(沸点132℃)に溶解して塗布液を作製した。この塗布液の20℃における粘度は、前記モノクロロベンゼンの含有量を調整することで500mPa・sとした。続いて、この塗布液を前記アルミニウム円筒基体に浸漬塗布法で塗布した。このとき、塗布液の温度は、図2にて示すように温水循環機構を使用して31℃に保ち、また基体の内部には図2及び図3にて示すような加温機構を挿入し、基体表面の温度を35℃に保って塗布を行った。
電荷輸送層の塗布引き上げ速度について以下に記す方法を使用した以外は、全て実施例1と同様にして塗布を行い、膜厚を測定し、画像と耐久能力を評価した。塗布引き上げ速度は、初期速度として200mm/minで塗布を開始し、その後引き上げ距離が30mmに達する時点まで一定速度で塗布した。その後は塗布進行時間が1秒進むごとに塗布速度を2mm/minづつ加速して塗布した。測定結果は図5に、評価結果は表1にそれぞれ示す。
電荷輸送層の塗布液において、構成される唯一の結着樹脂として、下記式で示される繰り返し構成単位を有するポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw)が130,000)10質量部を使用して塗布液を作製し、塗布引き上げ距離が30mm位置での膜厚が25.0μmになるように初期速度を調整した以外は、全て実施例2と同様にして塗布を行い、膜厚を測定し、画像を評価した。測定結果は図5に、評価結果は表1にそれぞれ示す。
電荷輸送層の塗布液において、構成される唯一の結着樹脂として、下記式で示される繰り返し構成単位を有するポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ800、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製)10質量部を使用して塗布液を作製した以外は、全て実施例3と同様にして塗布を行い、膜厚を測定し、画像を評価した。測定結果は図5に、評価結果は表1にそれぞれ示す。
電荷輸送層の塗布液において、構成される唯一の結着樹脂として、下記式で示される繰り返し構成単位を有するポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw)が130,000)10質量部を使用して塗布液を作製した以外は、全て実施例3と同様にして塗布を行い、膜厚を測定し、画像を評価した。測定結果は図5に、評価結果は表1にそれぞれ示す。
電荷輸送層の塗布において、塗布液の温度を36℃とし、基体の温度を40℃に保ち、更に塗布引き上げ距離が30mm位置での膜厚が25.0μmになるように初期速度を調整し、その後引き上げ距離が30mmに達する時点まで一定速度で塗布した。その後は塗布進行時間が1秒進むごとに塗布速度を2.1mm/minづつ加速して塗布した。それ以外は、全て実施例1と同様にして塗布を行い、膜厚を測定し、画像を評価した。測定結果は図6に、評価結果は表1にそれぞれ示す。
電荷輸送層の塗布において、塗布液の温度を106℃とし、基体の温度を110℃に保ち、更に塗布引き上げ距離が30mm位置での膜厚が25.0μmになるように初期速度を調整し、その後引き上げ距離が30mmに達する時点まで一定速度で塗布した。その後は塗布進行時間が1秒進むごとに塗布速度を4.8mm/minづつ加速して塗布した。それ以外は、全て実施例1と同様にして塗布を行い、乾燥終了後に塗膜上の気泡発生の有無を画像にて確認した。評価結果は表1に示す。
電荷輸送層の塗布において、塗布液の温度を80℃とし、基体の温度を90℃に保ち、更に塗布引き上げ距離が30mm位置での膜厚が25.0μmになるように初期速度を調整し、その後引き上げ距離が30mmに達する時点まで一定速度で塗布した。その後は塗布進行時間が1秒進むごとに塗布速度を4.2mm/minづつ加速して塗布した。それ以外は、全て実施例2と同様にして塗布を行い、膜厚を測定し、画像を評価した。測定結果は図7に、評価結果は表1にそれぞれ示す。
電荷輸送層の塗布において、塗布液の粘度が、20℃において1000mPa・sとなるようにモノクロロベンゼンを加えて塗布液を作製し、塗布液の温度を80℃とし、基体の温度を90℃とした。更に初期速度200mm/minとして塗布を開始し、引き上げ距離が30mmに達する時点まで一定速度で塗布した。その後は塗布進行時間が1秒進むごとに塗布速度を3.0mm/minづつ加速して塗布した。それ以外は、全て実施例2と同様にして塗布を行い、膜厚を測定し、画像と耐久能力を評価した。なお、この塗布液の固形分は、10.8質量%であった。測定結果は図4に、評価結果は表1にそれぞれ示す。
電荷輸送層の塗布において、塗布液の粘度が、20℃において3000mPa・sとなるようにモノクロロベンゼンを加えて塗布液を作製し、塗布液の温度を80℃とし、基体の温度を90℃とした。更に初期速度100mm/minとして塗布を開始し、引き上げ距離が30mmに達する時点まで一定速度で塗布した。その後は塗布進行時間が1秒進むごとに塗布速度を3.0mm/minづつ加速して塗布した。それ以外は、全て実施例2と同様にして塗布を行い、膜厚を測定し、画像と耐久能力を評価した。なお、この塗布液の固形分は、24.3質量%であった。測定結果は図4に、評価結果は表1にそれぞれ示す。
電荷輸送層の塗布において、塗布引き上げ速度を終始200mm/minに保って塗布を行った以外、全て実施例1と同様にして塗布を行い、膜厚を測定し、画像と耐久能力を評価した。測定結果は図4に、評価結果は表1にそれぞれ示す。
電荷輸送層の塗布において、塗布引き上げ速度を終始初期速度に保って塗布を行った以外、全て実施例6と同様にして塗布を行い、膜厚を測定し、画像と耐久能力を評価した。測定結果は図6に、評価結果は表1にそれぞれ示す。
電荷輸送層の塗布において、塗布液の温度を116℃とし、基体の温度を120℃に保った以外は、全て実施例7と同様にして塗布を行い、乾燥終了後に塗膜上の気泡発生の有無を画像にて確認した。評価結果は表1に示す。
電荷輸送層の塗布において、塗布引き上げ速度を終始200mm/minに保って塗布を行った以外、全て実施例8と同様にして塗布を行い、膜厚を測定し、画像と耐久能力を評価した。測定結果は図7、評価結果は表1にそれぞれに示す。
図4〜図6に示されるように、それぞれ膜厚は、塗布開始後に最大値を示した後にも引き続き減少することなく形成されている。また、表1に示されるように、画像での濃淡ムラは発生せず、実施例1及び2については耐久枚数も終了まで欠陥を生じなかった。
表1に示されるように、画像においても気泡に起因する黒点は発生せず、耐久枚数も終了まで欠陥を生じなかった。
図4及び図7に示されるように、それぞれ膜厚は、塗布開始後に最大値を示した後にも引き続き減少することなく形成されている。また、表1に示されるように、画像での濃淡ムラは発生せず、実施例9及び10については耐久枚数も終了まで欠陥を生じなかった。
図4に示されるように、膜厚は、塗布開始後にいったん最大値を示し、その後減少した。塗布開始から220mm位置での実施例1との膜厚差は2.1μmであった。また、表1に示されるように、画像での濃淡ムラは、電子写真感光体塗布前半部から後半部にかけて軽微に濃度が増す現象が確認された。耐久枚数は46200枚付近にて電子写真感光体塗布後半部に画像カブリを生じた。
図6に示されるように、膜厚は、塗布開始後にいったん最大値を示し、その後減少した。塗布開始から220mm位置での実施例6との膜厚差は2.6μmであった。また、表1にて示されるように、画像での濃淡ムラは、電子写真感光体塗布前半部から後半部にかけて明確に濃度が増す現象が確認された。耐久枚数は39500枚付近にて電子写真感光体塗布後半部に画像カブリを生じた。
表1に示されるように、気泡発生に起因する黒点が、φ0.7mm以上が2点と、φ0.7mm未満が4点確認された。
図7に示されるように、膜厚は、塗布開始後にいったん最大値を示し、その後減少した。塗布開始から220mm位置での実施例6との膜厚差は4.5μmであった。また、表1に示されるように、画像での濃淡ムラは、電子写真感光体塗布前半部から後半部にかけて非常に強く濃度が増す現象が確認された。耐久枚数は27700枚付近にて電子写真感光体塗布後半部に画像カブリを生じた。
2a 円筒ヒーター
2b 塗布槽ヒーター
2c 塗布液タンクヒーター
3a〜c ヒーターケーブル
3d ヒーターアンプ
4チャック円筒
5 ゴム製Oリング
6 Oリング押さえ
7 塗布槽
8 塗布液タンク
9 フィルターユニット
10 送液ポンプ
11 蓄熱流体用循環経路
Claims (4)
- 電子写真感光体用の塗布液中に被塗布基体を浸漬した後に該被塗布基体を引き上げる浸漬塗布法によって塗膜を形成する電子写真感光体の製造方法であって、
浸漬塗布を行う際の該被塗布基体を、加温手段を有するチャッキング装置にて保持して、該被塗布基体の温度Td(℃)を、該塗布液の温度Tp(℃)よりも高く、かつ、該塗布液に含まれる希釈溶媒の沸点Tbs(℃)に対して20℃以上低くし、
塗布開始後のタレによる塗膜の膜厚のピークを過ぎてから、該被塗布基体を引き上げる速度を少なくとも1回あるいは連続的に増加させる
ことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 - 前記塗布液の温度Tp(℃)を、前記被塗布基体の温度Td(℃)に対して5℃以上低くする請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記塗布液の温度が20℃のときにおける前記塗布液の粘度が、500mPa・s以上3000mPa・s以下である請求項1又は2に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記塗布液中に浸漬される前記被塗布基体にはその表面に電荷発生層が形成されており、前記塗布液が電荷輸送層を形成するために用いられる塗布液であり、前記塗膜が電荷輸送層の塗膜である請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004349862A JP4387930B2 (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | 電子写真感光体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004349862A JP4387930B2 (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | 電子写真感光体の製造方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006162670A JP2006162670A (ja) | 2006-06-22 |
JP2006162670A5 JP2006162670A5 (ja) | 2008-01-24 |
JP4387930B2 true JP4387930B2 (ja) | 2009-12-24 |
Family
ID=36664805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004349862A Expired - Fee Related JP4387930B2 (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | 電子写真感光体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4387930B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7151492B2 (ja) * | 2019-01-11 | 2022-10-12 | コニカミノルタ株式会社 | 電子写真感光体及び電子写真感光体の製造方法 |
JP7409608B2 (ja) * | 2019-03-28 | 2024-01-09 | キヤノン株式会社 | 電子写真感光体の製造方法 |
-
2004
- 2004-12-02 JP JP2004349862A patent/JP4387930B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006162670A (ja) | 2006-06-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4702950B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置、ならびに、電子写真感光体の製造方法 | |
JP5755162B2 (ja) | 電子写真感光体の製造方法 | |
JP2007086522A (ja) | 電子写真感光体並びに該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置 | |
JP2016038577A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP2017227885A (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP2020085970A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP2007178813A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 | |
JP2019139225A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 | |
JP4387930B2 (ja) | 電子写真感光体の製造方法 | |
JP2007065164A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP6300590B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、および電子写真装置 | |
JP4100815B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 | |
JP2006162670A5 (ja) | ||
JP2005189765A (ja) | 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置 | |
JP2015176139A5 (ja) | ||
JP2005234321A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP3840161B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置、並びに、電子写真感光体の製造方法 | |
JP2008026481A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP2009053727A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP5264378B2 (ja) | 積層型電子写真感光体製造方法 | |
JP2006337926A (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP4821795B2 (ja) | 電子写真感光体用基体の製造方法、電子写真感光体及び画像形成装置 | |
JP2005208620A (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 | |
JP2018072475A (ja) | 電子写真感光体保護層用塗布液 | |
JP3983028B2 (ja) | 電子写真感光体ドラムを含む駆動機構およびそれを用いた画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071129 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071129 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20080207 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20090324 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090702 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090707 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090826 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090924 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091001 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4387930 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121009 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131009 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |