JP4594752B2 - クローラ走行装置用トラック張り調整装置 - Google Patents
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Description
クローラ走行装置は、図5(a),(b)に示すように、トラックフレーム2の一端部(アイドラ支持部)2aに回転自在に取り付けられた遊動輪であるアイドラ4と、トラックフレーム2の他端部に取り付けられた駆動輪であるスプロケット(図示略)と、アイドラ4及びスプロケットに巻掛けられたトラック6とを備え、さらに、トラックフレーム2の上面に回転自在に取り付けられてトラック6を支える上転輪であるキャリアローラ(図示略)と、トラックフレーム2の下面に回転自在に取り付けられてトラックフレーム2の重量を支持してトラック6の上を転動する下転輪であるトラックローラ(図示略)と、を備えている。そして、スプロケットを旋回機体に設けられたエンジンの出力を用いて、走行制御手段によって、回転駆動させることにより、スプロケットと噛み合ったトラック6が周回駆動され、クローラ走行装置は路面上を走行し、油圧ショベルが走行するようになっている。
また、ロッド結合部18の軸心部にはロッド挿通孔18aが設けられ、このロッド挿通孔18aの一端側からピストンロッド14が挿通され、ロッド挿通孔18aの他端側に突出したピストンロッド14の先端部に、ストッパナット28が螺合締結されている。
図6に示すように、この形式の装置は、トラックフレームのアイドラ支持部2aに、ベースプレート126が固設され、このベースプレート126に、シリンダ状のストッパ110が固設されている。シリンダ状ストッパ110の内部(軸心部分)には、支持ロッド114が、基端114aをベースプレート126に固設されて備えられる。支持ロッド114の先端には、アイドラ支持部材116を構成するロッド結合部118が、アイドラ支持部2aに対して離接する方向(矢印8a,8b方向)に移動自在に接続されている。
また、シリンダ状ストッパ110の外周には、リコイルスプリング124が、ベースプレート126に一端を係止され、ロッド結合部118に他端を係止されて、シリンダ状ストッパ110及び支持ロッド114と同心位置にそなえられている。
これにより、通常時には、アイドラ支持部材116は、リコイルスプリング124によりアイドラ支持部2aに対して離隔する方向(矢印8a)に付勢され、ロッド結合部118とストッパナット128とが当接した状態となっているが、トラックに外力が加わって、トラックの張力が高まると、この張力増加がリコイルスプリング124の付勢力に抗するように作用して、アイドラ支持部材116をアイドラ支持部2aに接近する方向(矢印8b)に移動させて、張力増加が抑制されるようになっている。このアイドラ支持部材116のアイドラ支持部2aに接近する方向(矢印8b)への移動は、ロッド結合部118がシリンダ状ストッパ110の端部に当接するまで許容される。
このワッシャ132の追加により、アイドラのアイドラ支持部2aから離隔する側のストロークは減少するが、リコイルスプリング124を圧縮させるため、セット荷重(ロッド結合部118がストッパナット128で移動を規制されているときにリコイルスプリング124から加えられる基本の荷重)を増大させることができ、スプロケットの歯飛びの防止や、トラック(特に、ラバーベルトタイプのもの)の外れ防止に有効である。
しかしながら、この場合、セット荷重を増大させることができるものの、リコイルストロークは減少してしまう。
また、該アイドラ位置調整部材は、幅(軸方向長)の異なる複数のフリースペーサが用意され選択的に使用されることが好ましい。
さらに、リコイルストローク調整部材としてのフリースペーサとアイドラ位置調整部材としてのフリースペーサとを、径方向に共通規格に設定して共用可能に構成することにより、リコイルストローク調整部材及びアイドラ位置調整部材を低コストで用意することができ、また、両者を使い回すこともでき、これらの取付時等の作業性も向上する。
[第1実施形態]
図1〜図3は本発明の第1実施形態に係るクローラ走行装置用トラック張り調整装置を示すもので、図1はその要部縦断面図、図2はその変形例の要部縦断面図、図3はその効果を示す図である。なお、本実施形態は、図5に示す従来技術に対応したものであり、図1では図5(a)の一部を省略して記載しており、図5も流用して説明する。また、図1,図2において、図5と同符号は同様のものを示している。
また、ロッド結合部18の軸心部にはロッド挿通孔18aが設けられ、このロッド挿通孔18aの一端側からピストンロッド14が挿通され、ロッド挿通孔18aの他端側に突出したピストンロッド14の先端部に、ストッパナット28が螺合締結されている。
また、アジャスタシリンダ10は、その端部がアイドラ支持部材16(ここでは、そのロッド結合部18)に直接又は間接的に当接してアイドラ支持部材16のロッド結合部18の矢印8b方向(トラックフレームの支持部2aに対する接近方向)へのリコイル移動(リコイルストローク)を規制するリコイルストローク規制部材として機能する。
このようにフリースペーサ30を利用してリコイルストロークを変更すると、リコイルスプリング24のばね特性、つまり、エンド荷重やセット荷重の特性を自由に変更することができる。
図4は本発明の第2実施形態としてのクローラ走行装置用トラック張り調整装置の要部を示す縦断面図である。なお、本実施形態は、図6に示す従来技術に対応したものであり、図4において、図6と同符号は同様のものを示している。
また、シリンダ状ストッパ110の外周には、リコイルスプリング124が、ベースプレート126に一端を係止され、ロッド結合部118に他端を係止されて、シリンダ状ストッパ110及び支持ロッド114と同心位置にそなえられている。
そして、このストッパナット128は、アイドラ支持部材116のロッド結合部118に直接又は間接的に当接してアイドラ支持部材116のロッド結合部118の矢印8a方向(トラックフレームの支持部2aに対する離隔方向)への移動を規制してアイドラ4の常時位置を設定するアイドラ位置設定部材として機能する。
これにより、通常時には、アイドラ支持部材116は、リコイルスプリング124によりアイドラ支持部2aに対して離隔する方向(矢印8a)に付勢され、ロッド結合部118とストッパナット128とが当接した状態となっているが、トラックに外力が加わって、トラックの張力が高まると、この張力増加がリコイルスプリング124の付勢力に抗するように作用して、アイドラ支持部材116をアイドラ支持部2aに接近する方向(矢印8b)に移動させて、張力増加が抑制されるようになっている。このアイドラ支持部材のアイドラ支持部2aに接近する方向(矢印8b)への移動は、ロッド結合部118がシリンダ状ストッパ110の端部に当接するまで許容される。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
4 アイドラ
6 トラック
10 アジャスタシリンダ
14 ピストンロッド(支持ロッド)
16,116 アイドラ支持部材
18,118 ロッド結合部
24,124 リコイルスプリング
28,128 アイドラ位置設定部材としてのストッパナット
30,130 リコイルストローク調整部材としてフリースペーサ
32,132,132a,132b アイドラ位置調整部材としてのフリースペーサ(ワッシャ)
110 シリンダ状のストッパ
114 支持ロッド
Claims (4)
- トラックフレームの長手方向両端にそれぞれ回転自在に支持されたスプロケット及びアイドラと、該スプロケット及び該アイドラに巻掛けられたトラックとを備えたクローラ走行装置において、該トラックの張りを調整するトラック張り調整装置であって、
該アイドラを回転自在に支持するアイドラ支持部材と、
該アイドラ支持部材を該トラックフレームの一端部に対して該長手方向に離接可能に支持する支持ロッドと、
該アイドラ支持部材を該トラックフレームの該一端部に対して離隔する方向に付勢するリコイルスプリングと、
該アイドラ支持部材に直接又は間接的に当接して該アイドラ支持部材の該トラックフレームに対する離隔方向への移動を規制し該アイドラの常時位置を設定するアイドラ位置設定部材と、
該アイドラ支持部材に直接又は間接的に当接して該アイドラ支持部材の該トラックフレームに対する接近方向へのリコイル移動のストロークを規制するリコイルストローク規制部材とをそなえると共に、
該アイドラ支持部材と該リコイルストローク規制部材との間に該リコイル移動のストロークを調整するリコイルストローク調整部材と、
該アイドラ支持部材と該アイドラ位置設定部材との間に該アイドラの常時位置を調整するアイドラ位置調整部材とをそなえ、
該支持ロッドは、該トラックフレームに支持されたシリンダ内に装備され、
該リコイルストローク調整部材は、該支持ロッドの外周に遊嵌されて、該シリンダと該アイドラ支持部材との間に介装されるフリースペーサであって、
該支持ロッドの一端は、該アイドラ支持部材を貫通してそなえられ、
該アイドラ位置設定部材は、該支持ロッドの一端に固定され該アイドラ支持部材の該離隔方向の面に当接するストッパナットであるとともに、
該アイドラ位置調整部材は、該支持ロッドの外周に遊嵌されて、該ストッパナットと該アイドラ支持部材との間に介装されたフリースペーサである
ことを特徴とする、クローラ走行装置用トラック張り調整装置。 - 該リコイルストローク調整部材は、リコイルストローク調整量の異なる複数のフリースペーサが用意され選択的に使用される
ことを特徴とする、請求項1記載のクローラ走行装置用トラック張り調整装置。 - 該アイドラ位置調整部材は、幅の異なる複数のフリースペーサが用意され選択的に使用される
ことを特徴とする、請求項1又は2記載のクローラ走行装置用トラック張り調整装置。 - 該リコイルストローク調整部材としてのフリースペーサと該アイドラ位置調整部材としてのフリースペーサとが、径方向に共通規格に設定されて共用可能に構成されている
ことを特徴とする、請求項3記載のクローラ走行装置用トラック張り調整装置。
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JP2005013238A JP4594752B2 (ja) | 2005-01-20 | 2005-01-20 | クローラ走行装置用トラック張り調整装置 |
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JPH1191657A (ja) * | 1997-09-22 | 1999-04-06 | Kubota Corp | クローラ式走行装置 |
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2005
- 2005-01-20 JP JP2005013238A patent/JP4594752B2/ja active Active
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