JP4593380B2 - 残渣改質処理方法、プラズマ処理方法およびコンピュータ読取可能な記憶媒体 - Google Patents

残渣改質処理方法、プラズマ処理方法およびコンピュータ読取可能な記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、被処理基板を処理容器に収容して所定の処理を施す際の当該処理容器の内部に付着した残渣による被処理基板の汚染を抑制するための残渣改質処理方法、この残渣改質処理方法を用いたプラズマ処理方法、ならびにこの残渣改質処理方法およびプラズマ処理方法の実行のためにプラズマ処理装置の制御に用いられるコンピュータ読取可能な記憶媒体に関する。
半導体製造工程においては、被処理体であるシリコンウエハに形成されたコンタクトホールの底部にTiを成膜し、Tiと基板のSiとの相互拡散によりTiSiを形成し、その上にTiN等のバリア層を形成し、さらにその上にAl層、W層、Cu層等を形成してホールの埋め込みと配線の形成が行われる。
また、近時、半導体デバイスの微細化が進んでおり、0.15μm以降においては配線コンタクト部の一層の低抵抗化が望まれている。そのため、上述したTiSiに代えて、Siの上に低抵抗なCoSi膜やNiSi膜を形成し、その上にTi/TiNを形成することが行われている。
これらの技術においては、良好なコンタクトを得るために、成膜処理に先立って、シリコンウエハ上に形成された自然酸化膜を除去する処理が施される。
この自然酸化膜処理技術としては、プラズマ処理装置を用いて自然酸化膜をプラズマによりスパッタ除去するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−86569号公報
このような自然酸化膜処理技術において、シリコンやシリサイド等のSi含有部の表面に形成された自然酸化膜は、プラズマ中に水素を含んでいると、より容易に除去することができるが、その処理の際にSiOH等からなる残渣が処理容器の内壁に付着する。この残渣はそれ自体の結合力が弱く、処理容器の内壁に対する密着力が弱いため、この残渣が処理容器の内壁から剥がれてパーティクルとなって、自然酸化膜除去処理が終了したシリコンウエハの表面や次に処理するために処理容器に搬入されたシリコンウエハの表面に付着し、シリコンウエハを汚染してしまうおそれがある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、被処理基板を処理容器に収容して所定の処理を施す際の当該処理容器の内部に付着した処理残渣による被処理基板の汚染を抑制することができる残渣改質処理方法、およびこの残渣改質処理方法を用いたプラズマ処理方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、このような残渣改質処理方法とプラズマ処理方法の実行のためにプラズマ処理装置の制御に用いられるコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点では、処理容器内で被処理基板に所定の処理を施すことでその内壁にSiとOとHとを含む残渣が付着した際に、前記処理容器内に酸素ガスと窒素ガスの少なくとも一方および希ガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記残渣を酸化または窒化して、前記処理容器の内壁に対する密着性が高まるように改質し、改質した残渣を前記処理容器の内壁に残存させるようにすることを特徴とする残渣改質処理方法を提供する。
本発明の第2の観点では、その表面部分にSiを含む部分を有する被処理基板を処理容器内に収容し、前記処理容器内に希ガスおよびHガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記被処理基板の前記表面部分に形成された自然酸化膜を除去する工程と、前記処理容器から被処理基板を搬出した後に、前記処理容器内に酸素ガスと窒素ガスの少なくとも一方および希ガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記処理容器の内壁に付着したSiとOとHとを含む残渣を酸化または窒化して、前記処理容器の内壁に対する密着性が高まるように改質し、改質した残渣を前記処理容器の内壁に残存させるようにする工程と、を有することを特徴とするプラズマ処理方法を提供する。
このような残渣改質処理方法およびプラズマ処理方法における残渣改質工程とにおいて用いられるプラズマとしては、誘導結合プラズマが好適である。また、その際には希ガスとしてArガスが好適に用いられる。また、上記プラズマ処理方法では、前記Siを含む部分は、シリコンおよびシリサイドのうち少なくとも1種からなるものとすることができる。
本発明の第3の観点では、コンピュータに制御プログラムを実行させるソフトウェアが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記制御プログラムは、実行時に、処理容器内で被処理基板に所定の処理を施すことでその内壁にSiとOとHとを含む残渣が付着した際に、前記処理容器内に酸素ガスと窒素ガスの少なくとも一方および希ガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記残渣を酸化または窒化して、前記処理容器の内壁に対する密着性が高まるように改質し、改質した残渣を前記処理容器の内壁に残存させるように、プラズマ処理装置を制御する、コンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
本発明の第4の観点では、コンピュータに制御プログラムを実行させるソフトウェアが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記制御プログラムは、実行時に、(a)その表面部分にSiを含む部分を有する被処理基板を処理容器内に収容し、前記処理容器内に希ガスおよびHガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記被処理基板の前記表面部分に形成された自然酸化膜を除去し、(b)前記処理容器から被処理基板を搬出した後に、前記処理容器内に酸素ガスと窒素ガスの少なくとも一方および希ガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記処理容器の内壁に付着したSiとOとHとを含む残渣を酸化または窒化して、前記処理容器の内壁に対する密着性が高まるように改質し、改質した残渣を前記処理容器の内壁に残存させるように、プラズマ処理装置を制御する、コンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
本発明によれば、その表面部分にSiを含む部分を有する被処理基板の表面部分に形成された自然酸化膜を除去した際に処理容器の内壁面に付着するSi,O,Hを含む残渣を、その後の酸素ガスまたは窒素ガスの少なくとも一方と希ガスを用いたプラズマ処理によって改質させる。この残渣改質物はそれ自体の結合力が強く、処理容器の内壁面に対する密着性が高くなって剥がれ難くなるため、被処理基板の汚染を抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態の実施に用いるプラズマ処理装置15を示す断面図である。このプラズマ処理装置15は、誘導結合プラズマ(ICP)エッチング装置として構成されている。図1に示すように、プラズマ処理装置15は、上部の開口した有底円筒状のチャンバ21と、チャンバ21の上方に後述するガス供給部45およびガスケット46を介して連続的に設けられた有蓋円筒状のベルジャ22とからなる処理容器20を有している。チャンバ21内には、その上部で被処理体であるウエハWを水平に支持するためのサセプタ(基板載置台)23が、円筒状の支持部材32に支持された状態で配置されている。
サセプタ本体27の上面にはウエハWと略同型に凹部24が形成されており、この凹部24にウエハWが載置されるようになっている。この凹部24の下方にメッシュ状に形成された円盤状の下部電極25が埋設され、さらにこの下部電極25の下方に発熱体26が埋設されている。すなわち、サセプタ23は、AlN,Al等のセラミックスのような絶縁体からなるサセプタ本体(絶縁体部材)27中に、バイアス電圧を印加する下部電極25と、W、Mo等からなる発熱体26とが埋設された構成を有しており、サセプタ本体27と発熱体26とでセラミックヒーターを構成している。発熱体26には直流の電源41が接続されており、電源41から給電することにより発熱体26を加熱状態として、ウエハWを所定の温度に加熱することができる。
また、サセプタ23の上方には、凹部24に載置されたウエハWのエッジを覆うように、石英、AlN、Al等の誘電体からなる環状のシャドウリング30が設けられている。このシャドウリング30は、その下面に接続された支持柱33を介して環状部材34に連結されており、環状部材34には棒状部材36を介して昇降機構37が接続されている。この昇降機構37によって棒状部材36を昇降させることにより、環状部材34、支持柱33およびシャドウリング30を一体的に昇降させることができる。
棒状部材36の周囲はベローズ35により囲繞されており、処理容器20内の雰囲気が棒状部材36の近傍から外部に漏れないようになっている。このシャドウリング30は、ウエハWのエッジをマスクするとともに、ウエハW表面上に均一な密度のプラズマを形成するためのフォーカスリングとしての機能をも有している。シャドウリング30は、チャンバ21内にウエハWを搬入し、サセプタ23を貫通して上下駆動するウエハ支持ピン(図示せず)上に受け渡す際には所定位置まで上昇され、前記ウエハ支持ピン上にウエハWが受け渡された後にウエハWをサセプタ23上に載置する際には、前記ウエハ支持ピンとともに下降される。
下部電極25は、例えば13.56MHzの周波数を有する高周波電源39が整合器38を介して接続されており、この高周波電源39から下部電極25に給電することにより、所定のバイアス電圧を印加可能に構成されている。
チャンバ21とベルジャ22の間には、環状のガス供給部45およびガスケット46が設けられており、このガス供給部45内側の全周にわたって形成されたガス吐出孔より、後述するガス供給機構60から供給されるガスが処理容器20内に供給される。さらに、チャンバ21の側壁は開口47を有しており、チャンバ21の外側の開口47と対応する位置にはゲートバルブ48が設けられ、このゲートバルブ48を開にした状態でウエハWが隣接するロードロック室(図示せず)とチャンバ21内との間で搬送されるようになっている。
ベルジャ22は、例えば石英やセラミックス材料等の電気絶縁材料で形成されており、その外側にはプラズマ発生手段であるアンテナとしてのコイル42が巻回されている。コイル42には、例えば450kHzの周波数を有する高周波電源44が整合器43を介して接続され、この高周波電源44から整合器43を介してコイル42に高周波電力を供給することにより、ベルジャ22内に誘導結合プラズマ(ICP)を発生させることができるようになっている。
ガス供給機構60は、Arガスを供給するArガス供給源62a、Hガスを供給するHガス供給源62b、Oガスを供給するOガス供給源62c、Nガスを供給するNガス供給源62dを有している。Arガス供給源62aにはガスライン63aが接続され、このガスライン63a上にマスフローコントローラ65aとその前後の開閉バルブ64a,66aとが設けられている。同様に、Hガス供給源62bにはガスライン63bが接続され、このガスライン63b上にマスフローコントローラ65bとその前後の開閉バルブ64b,66bとが設けられている。また、Oガス供給源62cにはガスライン63cが接続され、このガスライン63c上にマスフローコントローラ65cとその前後の開閉バルブ64c,66cとが設けられている。さらに、Nガス供給源62dにはガスライン63dが接続され、このガスライン63d上にマスフローコントローラ65dとその前後の開閉バルブ64d,66dとが設けられている。これらガスライン63a〜63dはガスライン71に接続され、このガスライン71がガス供給部45と接続されている。
チャンバ21の底壁には、排気管50が接続されており、この排気管50には真空ポンプを含む排気装置51が接続されている。この排気装置51を作動させることにより、処理容器20内を所定の真空度に維持することができる。
プラズマ処理装置15におけるウエハWの一連の処理を制御するために、プラズマ処理装置15の各構成部の制御、例えば、ゲートバルブ48の開閉、下部電極25へのバイアス電圧の印加、開閉バルブ64a〜64d,66a〜66dの開閉、昇降機構37の昇降、排気装置51の駆動、コイル42への高周波電力供給、マスフローコントローラ65a〜65dの設定流量、発熱体26への供給電力等の制御は、制御部(コンピュータ)80により行われるようになっている。
制御部80には、工程管理者がウエハWの処理条件等を決定するためのコマンド入力操作等を行うキーボード、制御部80による演算結果、プラズマ処理の進行状態等を可視化して表示するディスプレイ等を有するデータ入出力部81と、プラズマ処理装置15を制御するためのプログラムやレシピ、実行された処理に関係するデータ等が記憶された記憶部82と、が接続されている。
記憶部82には、具体的には、後に詳細に説明する一連のプラズマ処理を実行するために、プラズマ処理時間、ガス供給量、印加電圧、処理温度等のデータから構成されるレシピが記憶されている。これらの処理プログラムやレシピは、例えば、ハードディスク(HD)、メモリー(RAM等)の固定記憶媒体や、CD−ROM(またはCD−R等)、DVD−ROM(またはDVD−R等)、MOディスク等の可搬性のある各種記憶媒体に記憶されており、制御部80によって読み取り可能に記憶されている。
また、記憶部82には、プラズマ処理装置15で実行された処理に関するデータ、例えば、ウエハWのロット番号、用いられた処理レシピ、処理日時、処理中の各種駆動機構の動作不良の有無等の実行データを記憶することができるようになっている。このような実行データは、CD−RやMOディスク等の可搬性のある各種記憶媒体にコピーや移し替えできるようになっている。
次に、このように構成されるプラズマ処理装置15におけるウエハWの処理について、図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。ここでのウエハWの処理は、ウエハWが有する自然酸化膜を除去する処理と、この酸化膜除去処理で生成した残渣をプラズマ処理により改質する残渣改質処理との2段階からなる。
まず、処理容器20の内部(特にベルジャ22の内壁面)を内部が清浄な状態で、ゲートバルブ48を開にして、図示しない搬送アームによりチャンバ21内にウエハWを搬入する(ステップ1)。
シャドウリング30を上昇させた状態でサセプタ23から突出させたウエハ支持ピン(図示せず)上にウエハWを受け渡し、ウエハ支持ピンおよびシャドウリング30を下降させ、ウエハWをサセプタ23上に載置し、シャドウリング30でウエハWの外周縁部をマスクする(ステップ2)。その後、ゲートバルブ48を閉にして、排気装置51により処理容器20内を排気して所定の圧力に設定し(ステップ3)、ヒーター26でウエハWを200〜500℃に加熱しながら、Arガス供給源62aおよびHガス供給源62bから処理容器20内に所定流量でArガスおよびHガスを導入しつつ、高周波電源44からコイル42への高周波電力の供給を開始する。これによりベルジャ22内に誘導結合プラズマが生成され、このプラズマにより生成されたAr、H等の活性種により自然酸化膜をエッチング除去する(ステップ4)。このとき、高周波電源39からサセプタ23に高周波電力を供給してイオンを引き込むことにより、エッチングの異方性を高めることができる。
その後、処理容器20内をパージし、支持ピンをサセプタ23から突出させてウエハWを持ち上げ、ゲートバルブ48を開にして搬送アーム19をチャンバ21内に進入させてウエハWを取り出す(ステップ5)。
このようなステップ1〜5の処理により、ウエハWの表面に形成された自然酸化膜が除去される。この場合に、希ガスであるArガスとHガスとの比を適切に調整することにより、エッチング選択比を十分に高めて適切に自然酸化膜を除去することができる。また、ベルジャ22内に誘導電磁界を形成することにより、下地の金属膜等に与えるダメージの小さい誘導結合プラズマを発生させ、この誘導結合プラズマを用いて自然酸化膜の除去を行うので、下地に対するダメージを低減することができる。
ところで、以上のような自然酸化膜を除去するウエハWがベアシリコンウエハの場合や、CoSi,NiSi等のシリサイドが形成されたものである場合、ポリシリコンのゲートが形成されたものである場合等、ウエハWの表面部分がSiを含む場合には、自然酸化膜除去処理によって、SiとOとHを含む残渣(典型的には、SiOHからなる残渣)がベルジャ22の内壁面に付着する。このような残渣(特にSiOH)はそれ自体の結合力が弱く、ベルジャ22の内壁面との密着性が弱いために、そのまま放置すると、以降に処理するウエハW上に落下してパーティクルとなってしまう。そこで、以下に残渣改質処理を行う。
この残渣改質処理においては、まず、ステップ5でチャンバ21からウエハWを搬出したら、ゲートバルブ48を閉じて、処理容器20内を排気して所定の減圧力にする(ステップ6)。この減圧状態で、例えば、Arガス供給源62a,Oガス供給源62c,Nガス供給源62dから処理容器20内に所定流量で、Arガスと、Nガスまたは/およびOガスとを導入しつつ、高周波電源44からコイル42への高周波電力の供給を開始してベルジャ22内に誘導結合プラズマを生成させ、そのプラズマにより生成した活性種によりベルジャ22の内壁面に付着した残渣を窒化または酸化させる改質処理を行う(ステップ7)。
この改質処理においては、Si,O,Hを含む残渣、特にSiOHのHの部分がNまたはOに置換され、例えば、SiやSiO等の化合物に改質される。これらの残渣改質物はSiOHよりも結合力が高く、ベルジャ22の内壁面に対する密着性が高いため、剥がれ難くなる。したがって、このような残渣改質処理を行うことにより、従来問題となっていた、次に処理するウエハWが処理容器20に装入された際にベルジャ22の内壁面に付着した残渣が剥がれてウエハWにパーティクルとして付着するといった不都合が生じ難くなる。
ステップ7の処理条件としては、Arガスの流量:0.05〜1L/min、NガスまたはOガスの流量:0.001〜0.1L/min、処理容器20内圧力:0.0667〜133.3Pa、ICP出力(高周波電源44からコイル42への高周波電力の供給電力):200〜2000W、処理時間:5〜300秒が例示される。
このステップ7が終了したら、処理容器20内をパージし(ステップ8)、その後、ゲートバルブ48を開にして次に処理するウエハWを保持した図示しない搬送アームをチャンバ21内に進入させることができる状態とする。その後は、上述したステップ1〜8を、処理するウエハWの枚数だけ繰り返して行う。
次に、本発明の効果を確認した実験について説明する。
図3は、上述したステップ1〜8のプロセスにより25枚のウエハ(ウエハ番号1〜25)を処理した場合の2枚(ウエハ番号7、15)のパーティクルの数と、上述したステップ1〜5のプロセスにより25枚のウエハ(ウエハ番号26〜50)を処理した場合の2枚(ウエハ番号31、39)のパーティクル数を、計測した結果を示すグラフである。
ここでは、その表面にSiOの自然酸化膜が形成されているベアウエハを用いた。また、パーティクルのカウントは、0.13μmよりも大きいパーティクルを対象に、パーティクルカウンタを用いて行った。ベアウエハの自然酸化膜除去処理は、Ar流量:6mL/min、H流量:12mL/min、処理容器内20内の圧力:0.665Pa、ウエハWの加熱温度:500℃、高周波電源39の電力:400W、高周波電源44の電力1000W、処理時間:30秒、とした。また、自然酸化膜除去処理後の残渣改質のためのプラズマ処理は、Ar流量:250mL/min、N流量:5mL/min、処理容器20内圧力:5.33Pa、ICP出力:500W、処理時間:30秒、とした。
この図3に示すように、自然酸化膜除去処理によって生じた残渣の改質処理を行った場合のパーティクル数は、この残渣改質処理を行わなかった場合のパーティクル数の約40%のにまで低減させることができることが確認された。Nガスの代わりにOガスを用いた場合、Nガスに加えてOガスを用いた場合も同様な結果が得られた。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこのような形態に限定されることなく、種々に変形が可能である。例えば、上記説明においては、ウエハWの自然酸化膜を除去し、その残渣を改質処理する場合について示したが、このような残渣改質処理は、Si,O,Hを含むを残渣が生じる処理に対して有効である。例えば、SiOに対してHを含むガスのプラズマ処理を行う場合等にも有効である。また、上記説明においては、希ガスとしてArガスを用いた場合について示したが、これに限るものではなく、Neガス,Heガス,Krガス,Xeガス等の他の希ガスを用いてもよい。さらに、上記説明ではプラズマとして誘導結合プラズマを用いた例を示したが、これに限らず、RLSA(Radial Line Slot Antenna)のような平面アンテナを用いたマイクロ波プラズマ等、下地へのダメージの少ない他のプラズマも適用することができる。
本発明は被処理基板のSiを含む部分に形成された自然酸化膜を除去するプラズマ処理装置に好適である。
プラズマ処理装置の概略構造を示す断面図。 プラズマ処理装置におけるウエハの処理方法を示すフローチャート。 残渣改質処理の有無とウエハに付着したパーティクル数との関係を示すグラフ。
符号の説明
15;プラズマ処理装置
20;処理容器
21;チャンバ
22;ベルジャ
42;コイル
44;高周波電源
45;ガス供給部
60;ガス供給機構
62a;Arガス供給源
62b;Hガス供給源
62c;Oガス供給源
62d;Nガス供給源
W;シリコンウエハ

Claims (9)

  1. 処理容器内で被処理基板に所定の処理を施すことでその内壁にSiとOとHとを含む残渣が付着した際に、前記処理容器内に酸素ガスと窒素ガスの少なくとも一方および希ガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記残渣を酸化または窒化して、前記処理容器の内壁に対する密着性が高まるように改質し、改質した残渣を前記処理容器の内壁に残存させるようにすることを特徴とする残渣改質処理方法。
  2. 前記プラズマは誘導結合プラズマであることを特徴とする請求項1に記載の残渣改質処理方法。
  3. 前記希ガスはArガスであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の残渣改質処理方法。
  4. その表面部分にSiを含む部分を有する被処理基板を処理容器内に収容し、前記処理容器内に希ガスおよびHガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記被処理基板の前記表面部分に形成された自然酸化膜を除去する工程と、
    前記処理容器から被処理基板を搬出した後に、前記処理容器内に酸素ガスと窒素ガスの少なくとも一方および希ガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記処理容器の内壁に付着したSiとOとHとを含む残渣を酸化または窒化して、前記処理容器の内壁に対する密着性が高まるように改質し、改質した残渣を前記処理容器の内壁に残存させるようにする工程と、
    を有することを特徴とするプラズマ処理方法。
  5. 前記残渣を改質するために用いられるプラズマは誘導結合プラズマであることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理方法。
  6. 前記残渣を改質するために用いられるプラズマの生成に用いられる希ガスはArガスであることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のプラズマ処理方法。
  7. 前記Siを含む部分は、シリコンおよびシリサイドのうち少なくとも1種からなることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  8. コンピュータに制御プログラムを実行させるソフトウェアが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
    前記制御プログラムは、実行時に、処理容器内で被処理基板に所定の処理を施すことでその内壁にSiとOとHとを含む残渣が付着した際に、前記処理容器内に酸素ガスと窒素ガスの少なくとも一方および希ガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記残渣を酸化または窒化して、前記処理容器の内壁に対する密着性が高まるように改質し、改質した残渣を前記処理容器の内壁に残存させるように、プラズマ処理装置を制御する、コンピュータ読取可能な記憶媒体。
  9. コンピュータに制御プログラムを実行させるソフトウェアが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
    前記制御プログラムは、実行時に、(a)その表面部分にSiを含む部分を有する被処理基板を処理容器内に収容し、前記処理容器内に希ガスおよびHガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記被処理基板の前記表面部分に形成された自然酸化膜を除去し、(b)前記処理容器から被処理基板を搬出した後に、前記処理容器内に酸素ガスと窒素ガスの少なくとも一方および希ガスを供給しつつ、前記処理容器内にプラズマを生成し、このプラズマにより前記処理容器の内壁に付着したSiとOとHとを含む残渣を酸化または窒化して、前記処理容器の内壁に対する密着性が高まるように改質し、改質した残渣を前記処理容器の内壁に残存させるように、プラズマ処理装置を制御する、コンピュータ読取可能な記憶媒体。
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