JP2006005287A - 基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 環境や洗浄部品に影響されずに、装置立上げ及びメンテナンス後の金属汚染量を低減することを可能とする。
【解決手段】 処理室内に設けられたサセプタにウェハを載置しないで、処理室に少なくとも窒素ガス(N2)を含むガスを供給しつつ排気してプラズマダミー放電する。このプラズマダミー放電に際して、金属汚染量を低下するために、プラズマダミー放電は繰り返し行うとよい。また、プラズマ放電する際の圧力を、ウェハを載置してプラズマ酸化またはプラズマ窒化する際の圧力よりも低くしたり、プラズマ放電する際の高周波電力を、プラズマ酸化またはプラズマ窒化する際の高周波電力よりも高くすると良い。プラズマダミー放電を繰り返した後、生産処理に移行させ、サセプタにウェハを載置して、ウェハにプラズマ酸化またはプラズマ窒化してウェハを処理する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、処理基板の汚染量を改善した基板処理方法に関する。
一般にデバイスを製造する基板処理装置は、クリーンルーム内に基板処理室(真空チャンバ)を備え、基板処理室外部から基板処理室内に基板を搬入し、ガスを供給しつつ排気することにより基板を処理し、処理済みの基板を基板処理室から基板処理室外へ搬出するように構成される。基板処理室内で基板は金属汚染されないことが好ましい。金属汚染された状態だとデバイスの特性が低下するからである。
ところで、基板処理装置を新規に製作した後の装置立上げ時や、基板処理装置のメンテナンス後の再稼働時の、真空チャンバ内の初期汚染量は、クリーンルームの環境及び真空チャンバを構成する構成部品(洗浄部品)の洗浄具合で左右される。このため、クリーンルーム環境のクリーン度を高め、メンテナンス時の洗浄部品の洗浄度を高めている。
したがって、装置立上げ時やメンテナンス後の再稼働時の初期汚染は、クリーンルームの環境及び洗浄された構成部品からの汚染ではなく、別なルートからの汚染であると考えられていた。このため、従来は、装置の立上げ時やメンテナンス後の再稼働時は、真空チャンバ内でダミー基板などを数枚処理しただけで、基板の生産処理に移行していた。
しかしながら、基板の汚染は、クリーンルームの環境やメンテナンス後の洗浄部品の運搬方法及び運搬時間に影響されることがわかってきた。このため、上述した従来技術のように、装置立上げ時やメンテナンス後の再稼働時に、ダミー基板などを数枚処理しただけでは、基板の汚染を有効に防止できず、かといってダミー基板の枚数を増加すると、生産性が低下するという問題があった。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解消して、環境や洗浄部品に影響されずに、装置立上げ及びメンテナンス後であっても、基板の汚染量を低減することが可能な基板処理方法を提供することにある。
第1の発明は、基板処理室内に設けられた基板載置台に基板を載置しないで、前記基板処理室に少なくとも窒素ガスを含むガスを供給しつつ排気してプラズマ放電し、その後、前記基板載置台に基板を載置して、該基板を処理することを特徴とする基板処理方法である。基板の処理には、プラズマ酸化またはプラズマ窒化などのプラズマ処理、または非プラズマ処理を挙げることができる。
基板を処理せずに、少なくとも窒素ガスを含むガスを供給しつつ排気してプラズマ放電させると、処理室内の汚染量を低減することができる。したがって、装置立上げ時やメンテナンス後に、基板を処理しないでプラズマ放電させてから、基板を処理するようにすると、基板の汚染量を低減することができる。
第2の発明は、第1の発明において、基板の処理がプラズマ酸化またはプラズマ窒化であって、基板を載置しないでプラズマ放電する際の圧力を、基板を載置して基板をプラズマ処理する際の圧力よりも低くした基板処理方法である。
圧力が低い状態でプラズマ放電すると、基板の汚染量をより低減することができる。
第3の発明は、第1の発明において、基板の処理がプラズマ酸化またはプラズマ窒化であって、基板を載置しないでプラズマ放電する際の高周波電力を、基板を載置してプラズマ酸化、またはプラズマ窒化する際の高周波電力よりも高くした基板処理方法である。
高周波電力が高い状態でプラズマ放電すると、基板の汚染量をより低減することができる。
第4の発明は、第1の発明において、基板の処理がプラズマ酸化またはプラズマ窒化であって、基板を載置しないでプラズマ放電する際の圧力を、基板を載置して基板をプラズマ処理する際の圧力よりも低くし、かつ基板を載置しないでプラズマ放電する際の高周波電力を、基板を載置してプラズマ酸化またはプラズマ窒化する際の高周波電力よりも高くした基板処理方法である。
圧力が低く、かつ高周波電力が高い状態でプラズマ放電すると、基板の汚染量をより低減することができる。
本発明によれば、装置立上げ時及びメンテナンス後の装置再稼働時であっても、基板処理前に、基板の処理を伴わないプラズマ処理を行なうことによって、基板処理時の汚染量を低減することができ、その結果、生産性を向上することができる。
以下に本発明の基板処理方法の実施の形態を説明する。基板処理方法を実施するためのプラズマ処理炉は、電界と磁界により高密度プラズマを生成できる変形マグネトロン型プラズマ源(Modified Magnetron Typed Plasma Source)を用いてウエハ等の基板をプラズマ処理する基板処理炉(以下、MMT装置と称する)である。このMMT装置は、気密性を確保した処理室に基板を設置し、シャワープレートを介して反応ガスを処理室に導入し、処理室をある一定の圧力に保ち、放電用電極に高周波電力を供給して電界を形成するとともに磁界をかけてマグネトロン放電を起こす。放電用電極から放出された電子がドリフトしながらサイクロイド運動を続けて周回することにより長寿命となって電離生成率を高めるので高密度プラズマを生成できる。このように反応ガスを励起分解させて基板表面を酸化または窒化等の拡散処理、または基板表面に薄膜を形成する、または基板表面をエッチングする等、基板へ各種のプラズマ処理を施すことができる。このMMT装置は、酸化処理や窒化処理の均一性に優れいているので、酸化窒化装置として使用される。
図9に、このようなMMT装置の概略構成図を示す。MMT装置は、第2の容器である下側容器211と、該下側容器211の上に被せられる第1の容器である上側容器210とから処理室201が形成されている。上側容器210はドーム型の酸化アルミニウム又は石英で形成されており、下側容器211はアルミニウムで形成されている。また後述するヒータ一体型の基板保持手段であるサセプタ217を窒化アルミニウムや、セラミックス又は石英で構成することによって、処理の際に膜中に取り込まれる金属汚染を低減している。
上側容器210の上部にはガス分散空間であるバッファ室237を形成するシャワーヘッド236が設けられ、シャワーヘッド上壁にはガス導入用の導入口であるガス導入口234が設けられ、下壁はガスを噴出する噴出孔であるガス噴出孔234aを有するシャワープレート240からなっており、前記ガス導入口234は、ガスを供給する供給管であるガス供給管232により開閉弁であるバルブ243a流量制御手段であるマスフローコントローラ241を介して図中省略の反応ガス230のガスボンベに繋がっている。シャワーヘッド236から反応ガス230が処理室201に供給され、また、サセプタ217の周囲から処理室201の底方向へ基板処理後のガスが流れるように下側容器211の側壁にガスを排気する排気口であるガス排気口235が設けられている。ガス排気口235はガスを排気する排気管であるガス排気管231により圧力調整器であるAPC242、開閉弁であるバルブ243bを介して排気装置である真空ポンプ246に接続されている。
なお、プラズマ処理炉には、上述した反応ガス230を供給するガス供給管232の他に、酸素ガス(O2)や窒素(N2)ガスを供給するガス供給管(ガスライン)が設けられている。
供給される反応ガス230を励起させる放電手段として断面が筒状であり、好適には円筒状の第1の電極である筒状電極215が設けられる。筒状電極215は処理室201の外周に設置されて処理室201内のプラズマ生成領域224を囲んでいる。筒状電極215にはインピーダンスの整合を行う整合器272を介して高周波電力印加する高周波電源273が接続されている。
また、断面が筒状であり、好適には円筒状の磁界形成手段216は例えば筒状の永久磁石からなっている。磁界形成手段216は筒状電極215の内周面に沿って円筒軸方向に磁力線を形成するようになっている。
処理室201の底側中央には、基板であるウエハ200を保持するための基板保持手段としてサセプタ217が配置されている。サセプタ217はウエハ200を加熱できるようになっている。サセプタ217は、例えば窒化アルミニウムで構成され、内部に加熱手段としてのヒータ(図中省略)が一体的に埋め込まれている。ヒータは高周波電力が印加されてウエハ200を500℃程度にまで加熱できるようになっている。
また、サセプタ217の内部には、さらにインピーダンスを可変するための電極である第2の電極も装備されており、この第2の電極がインピーダンス可変機構274を介して接地されている。インピーダンス可変機構274は、コイルや可変コンデンサから構成され、コイルのパターン数や可変コンデンサの容量値を制御することによって、上記電極及びサセプタ217を介してウエハ200の電位を制御できるようになっている。
ウエハ200をマグネトロン型プラズマ源でのマグネトロン放電により処理するための処理炉202は、少なくとも前記処理室201、サセプタ217、筒状電極215、磁界形成手段216、シャワーヘッド236、及び排気口235から構成されており、処理室201でウエハ200をプラズマ処理することが可能となっている。
筒状電極215及び磁界形成手段216の周囲には、この筒状電極215及び磁界形成手段216で形成される電界や磁界を外部環境や他処理炉等の装置に悪影響を及ぼさないように、電界や磁界を有効に遮蔽する遮蔽板223が設けられている。
サセプタ217は下側容器211と絶縁され、サセプタ217を昇降させる昇降手段であるサセプタ昇降機構268が設けられている。またサセプタ217には貫通孔217aを有し、下側容器211底面にはウエハ200を突上げるための基板突上手段であるウエハ突上げピン266が少なくとも3箇所に設けられている。そして、サセプタ昇降機構268によりサセプタ217が下降させられた時にはウエハ突上げピン266がサセプタ217と非接触な状態で貫通孔217aを突き抜けるような位置関係となるよう、貫通孔217a及びウエハ突上げピン266が設けられる。
また、下側容器211の側壁には仕切弁となるゲートバルブ244が設けられ、開いている時には図中省略の搬送手段により処理室201へウエハ200が搬入、または搬出され、閉まっている時には処理室201を気密に閉じることができる。
また、制御手段であるコントローラ121は高周波電源273、整合器272、バルブ243a、マスフローコントローラ241、APC242、バルブ243b、真空ポンプ246、サセプタ昇降機構268、ゲートバルブ244、サセプタに埋め込まれたヒータに高周波電力を印加する高周波電源と接続し、それぞれを制御している。
上記のような構成において、ウエハ200表面を、又はウエハ200上に形成された下地膜の表面を所定のプラズマ処理を施す方法について説明する。
ウエハ200は処理炉202を構成する処理室201の外部(クリーンルーム)からウエハを搬送する図中省略の搬送手段によって処理室201に搬入され、サセプタ217上に搬送される。この搬送動作の詳細は、まずサセプタ217が下った状態になっており、ウエハ突上げピン266の先端がサセプタ217の貫通孔217aを通過してサセプタ217表面よりも所定の高さ分だけ突き出された状態で、下側容器211に設けられたゲートバルブ244が開き、図中省略の搬送手段によってウエハ200をウエハ突上げピンの先端に載置し、搬送手段は処理室201外へ退避すると、ゲートバルブ244が閉まり、サセプタ217がサセプタ昇降機構268により上昇すると、サセプタ217上面にウエハ200を載置することができ、更にウエハ200を処理する位置まで上昇する。
サセプタ217に埋め込まれたヒータは予め加熱されており、搬入されたウエハ200を室温〜500℃の範囲内でウエハ処理温度に加熱する。真空ポンプ246、及びAPC242を用いて処理室201の圧力を0.1〜100Paの範囲内に維持する。
ウエハ200を処理温度に加熱したら、ガス導入口234からシャワープレート240のガス噴出孔234aを介して、反応ガスを処理室201に配置されているウエハ200の上面(処理面)に向けてシャワー状に導入する。同時に筒状電極215に高周波電源273から整合器272を介して高周波電力を印加する。このときインピーダンス可変機構274は予め所望のインピーダンス値に制御しておく。
磁界形成手段216の磁界の影響を受けてマグネトロン放電が発生し、ウエハ200の上方空間に電荷をトラップしてプラズマ生成領域224に高密度プラズマが生成される。そして、生成された高密度プラズマにより、サセプタ217上のウエハ200の表面にプラズマ処理が施される。表面処理が終わったウエハ200は、図示略の搬送手段を用いて、ウェハ搬入と逆の手順で処理室201外のクリーンルームへ搬送される。
なお、コントローラ121により高周波電源273の電力ON・OFF、整合器272の調整、バルブ243aの開閉、マスフローコントローラ241の流量、APC242の弁開度、バルブ243bの開閉、真空ポンプ246の起動・停止、サセプタ昇降機構268の昇降動作、ゲートバルブ244の開閉、サセプタに埋め込まれたヒータに高周波電力を印加する高周波電源への電力ON・OFFをそれぞれを制御している。
さて、上述したように構成されたMMT装置において、特に新規装置の立上げ時や、メンテナンス後の再稼働時、処理室内でダミー基板などを数枚処理しただけで、ウェハの生産処理に移行すると、クリーンルーム環境を高清浄にしたり、洗浄部品を高清浄に保っているにもかかわらず、ウェハをプラズマ酸化またはプラズマ窒化すると、プラズマ処理ウェハが金属汚染されるという問題があった。これは、クリーンルームの環境やメンテナンス後の洗浄部品の運搬方法及び運搬時間に影響されることにも起因している。
そこで、実施の形態では、ウェハの生産処理に移行する前に、処理室201内に設けられた基板載置台としてのサセプタ217にウェハ200を載置しないで、処理室201に少なくとも窒素ガスN2を含むガスを供給しつつ排気してプラズマ放電する。その後、ウェハの生産処理に移行させ、サセプタ217にウェハ200を載置して、ウェハ200にプラズマ酸化またはプラズマ窒化するようにしている。
このようにウェハを処理せずに、少なくとも窒素ガスを含むガスを供給しつつ排気してプラズマ放電させると、処理室201内の金属汚染量を低減することができることがわかった。したがって、装置立上げ時やメンテナンス後に、ウェハを処理しないでプラズマ放電させてから、ウェハを処理するようにしたので、ウェハの金属汚染量を低減することができる。
この場合において、ウェハを載置しないでプラズマ放電する際の圧力が、ウェハを載置してプラズマ酸化またはプラズマ窒化する際の圧力よりも低くすることが好ましい。圧力が低い状態でプラズマ放電すると、電子及びイオンの衝突力が大きく、十分に金属汚染物が出ると考えられる。その後、その圧力よりも高い圧力で行なうと、衝突力が小さいので金属汚染物が出ずらいからである。
また、ウェハを載置しないでプラズマ放電する際の高周波電力が、ウェハを載置してプラズマ酸化またはプラズマ窒化する際の高周波電力よりも高くすることが好ましい。高周波電力が高い状態でプラズマ放電すると、電子及びイオンの衝突力が大きく、十分に金属汚染物が出ると考えられる。その後、その高周波電力よりも低い状態でプラズマ放電すると、衝突力が小さいので金属汚染物が出ずらいからである。
さて、上述したように、ウェハを処理しないでプラズマ放電させてから、ウェハを処理するようにすると、ウェハの金属汚染量を低減することができるが、その評価実験を上記MMT装置を用いて行った。
ウェハをチャンバ内のサセプタ217に設置することなく、APC242によるガス調圧を行なった後、高周波電力(RF)を筒状電極215に印加して、チャンバ内にプラズマを生成させる。本実験では高周波電力をオンして60秒放電させた後、高周波電力をオフさせる。このオン/オフシーケンスを任意の回数実施することで金属汚染量の低減効果を確認した。以下、詳述する。
まず始めに、ウェハを処理しない際に使用するガスを決定するために、N2とO2を比較した。その結果を図1〜図4に示す。これらのデータは、使用するガスをN2とO2どちらを採用するかを決定するために行なった実験である。
その内容は、N2ダミー放電(ウェハなしのダミー処理においてN2ガスを流してプラズマ放電させること)を所定バッチ回数繰り返して、チャンバ内の金属汚染を低減させる。その後、評価用のウェハを処理室内に入れて、処理したいプロセス(プラズマ酸化、またはプラズマ窒化)を行ない、そのウェハの金属汚染量を測定している。図1〜図4において、酸化Data(酸化データ)ないし窒化Data(窒化データ)という表記中の「酸化」又は「窒化」の意味は、ダミー放電処理後に行なったプロセス内容を意味する。横軸はバッチ回数(ダミー放電回数)、縦軸はダミー放電処理後に行ったプロセスにより汚染されたウェハの金属汚染量のデータである。
金属汚染量は、ICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析法)で測定した。プロセス処理後、チャンバから処理済みのウェハを搬出し、搬出したウェハ表面を測定した。測定金属種は、ナトリウムNa、アルミニウムAl、カリウムK、鉄Feである。
測定方法は次の通りである。まず、一晩以上チャンバをオープンにしてから、N2ダミー放電又はO2ダミー放電を1回ないし2回行った後、測定用ウェハをチャンバ内に入れてプラズマ窒化又はプラズマ酸化処理し、処理後のウェハの金属汚染量を測定した(バッチ回数1ないし2)。このときの測定値を初期金属汚染量とした。つぎに、N2又はO2ダミー放電を38回ないし39回繰り返し行なった後、測定用ウェハをチャンバ内に入れてプラズマ窒化処理又はプラズマ酸化処理し、処理後のウェハの金属汚染量を測定した(バッチ回数38)。つぎに、N2又はO2ダミー放電を75回ないし76回繰り返し行なった後、測定用ウェハをチャンバ内に入れてプラズマ窒化処理又はプラズマ酸化処理し、処理後のウェハの金属汚染量を測定した(バッチ回数75)。そして、N2又はO2ダミー放電を112回ないし113回繰り返し行なった後、測定用ウェハをチャンバ内に入れてプラズマ窒化処理又はプラズマ酸化処理し、処理後のウェハの金属汚染量を測定した(バッチ回数112)。
この間、チャンバ内には、プロセスがプラズマ窒化処理の場合には窒素ガスを、またプロセスがプラズマ酸化処理の場合には酸素ガスを流し続けている。
図1は、N2ダミー放電時の窒化データである。すなわち、N2ダミー放電を行った後、ウェハにプラズマ窒化したときのウェハの金属汚染量を示す。このときのN2ダミー放電条件は、ガス:N2、流量:300sccm、RF:300W、圧力:10Pa、時間:30秒、ウェハなしである。またプラズマ窒化条件は、ガス:N2、流量:500sccm、RF:250W、圧力:30Pa、時間:24秒、ウェハあり、である。
図からわかるように、Alの金属汚染量には目立った変化は見られないが、矢印で示すようにNa,Kの金属汚染量は漸減しているのがわかる。また、Feは激減しており、バッチ回数が38回、75回、112回では測定不能である。
図2は、N2ダミー放電時の酸化データである。すなわち、N2ダミー放電を行った後、ウェハにプラズマ酸化したときのウェハの金属汚染量を示す。このときのN2ダミー放電条件は、図1のときと同じである。また、プラズマ酸化条件は、ガス:O2、流量:300sccm、RF:300W、圧力:10Pa、時間:100秒である。
図からわかるように、Al,Fe金属汚染量には目立った変化は見られないが、矢印で示すようにNa,K金属汚染量は漸減しているのがわかる。
図3は、O2ダミー放電時の窒化データである。すなわち、N2ではなく、O2ダミー放電を行った後、ウェハにプラズマ窒化したときのウェハの金属汚染量を示す。このときのN2ダミー放電条件は、ガス:N2をガス:O2にした点を除き、図1のときと同じである。また、プラズマ窒化条件は、図1のときと同じである。
図からわかるように、図1のN2ダミー放電の場合と異なり、Feを除いた他の金属は、バッチ回数によっては金属汚染量は変らないことがわかる。なお、唯一例外的に、Feだけは金属汚染量が漸減している。
図4は、O2ダミー放電時の酸化データである。すなわち、N2ではなく、O2ダミー放電を行った後、ウェハにプラズマ酸化したときのウェハの金属汚染量を示す。このときのO2ダミー放電条件は、図3のときと同じである。また、プラズマ酸化条件は、図2のときと同じである。
図からわかるように、図2のN2ダミー放電の場合と異なり、いずれの金属種も、バッチ回数によっては金属汚染量は変らないことがわかる。
したがって、図1〜図4より、ダミー放電に使用するガスは、少なくともN2を含むガスが効果的であることがわかる。また、ダミー放電後に行うプロセスは、プラズマ窒化、プラズマ酸化で効果的であることがわかる。
次に、ダミー放電時におけるチャンバ内圧力とプラズマ放電を起こさせる高周波電力(RFパワー)との影響について評価した。その結果を、図5〜図8に示す。ここでは、ウェハ表面のみならず裏面の金属汚染も測定している。また、評価対象とするバッチ回数は図1の場合と比べて多くした。図5、図6は測定箇所がウェハ表面であり、図7、図8は測定箇所がウェハ裏面である。ウェハ表面の場合は、通常の搬送で処理したウェハ表面を測定するが、ウェハ裏面の場合は、ウェハを裏返して搬送して、ウェハのサセプタ接触面側の金属汚染量を測定する。また、バッチ回数を1〜4回行った後のプロセス処理にて取得した金属汚染量の測定値を初期汚染量とした。
図5は、N2、低圧、ハイパワーダミー時の窒化データ(表面)を示す。このときのN2ダミー放電条件は、ガス:N2、流量:500sccm、RF:200W、圧力:5Pa、時間:60秒、ウェハなしである。また、プラズマ窒化条件は、ガス:N2、流量:500sccm、RF:200W、圧力:130Pa、時間:40秒、ウェハあり、である。バッチ回数は1回、105回、及び1013回行った。すなわち、ダミー放電時とプロセス時との高周波印加電力は同じとしたが、ダミー放電時の圧力をプロセス時よりも低くした。
図からわかるように、Na,Al,及びFeの金属汚染量はいずれも矢印で示すように漸減しているのがわかる。特に、Al及びFeについては、バッチ回数が1013回目で測定不能となるほど低下している。なお、K金属汚染量は、1013回目で上昇に転じているが、初期汚染量を超えてはいない。
図6は、N2、低圧、ハイパワーダミー時の酸化データ(表面)を示す。このときのN2ダミー放電条件は、図5のときと同じである。また、プラズマ酸化条件は、ガス:O2、流量:15sccm、ガス:Kr、流量:375sccm、RF:150W、圧力:65Pa、時間:26秒、ウェハあり、である。すなわち、ダミー放電時の電力をプロセス時よりも大きくし、しかもダミー放電時の圧力をプロセス時よりも低くした。
図からわかるように、Na,Al,及びFe金属汚染量はいずれも矢印で示すように漸減しているのがわかる。特に、Alについては、バッチ回数が1013回目で測定不能となるほど低下している。なお、K金属汚染量は、バッチ回数が1015回目で上昇に転じているが、その上昇値は、バッチ回数が3回目の値を大きく下回っている。
図7は、N2、低圧、ハイパワーダミー時の窒化データ(裏面)を示す。このときのN2ダミー放電条件は、図5のときと同じである。また、プラズマ窒化条件も、図5のときと同じである。すなわち、ダミー放電時とプロセス時との高周波印加電力は同じとしたが、ダミー放電時の圧力をプロセス時よりも低くした。
図からわかるように、Na,K、Feの裏面金属汚染量はいずれも矢印で示すように漸減しているのがわかる。特に、Feについては、バッチ回数が1013回目で測定不能となるほど低下している。なお、Al金属汚染量には特に変化はなかった。
図8は、N2、低圧、ハイパワーダミー時の酸化データ(裏面)を示す。このときのN2ダミー放電条件は、図6のときと同じである。また、プラズマ酸化条件も、図6のときと同じである。すなわち、ダミー放電時の電力をプロセス時よりも大きくし、しかもダミー放電時の圧力をプロセス時よりも低くした。
図からわかるように、Na,Al,K,Feのいずれの裏面金属汚染量も、矢印で示すように漸減しているのがわかる。
したがって、図5〜ず8より、ダミー放電時に、生産条件より低い圧力、又は高いパワーを使用することで、ダミー処理時に金属汚染をより低減させ、生産時にはより低い金属汚染量になることが確認できた。
上述したように、実施の形態によれば、プラズマ窒化及び酸化装置において、N2を用いたプラズマダミー放電を行なうようにしたので、ウェハ表面と裏面の金属汚染を低減させることができる。また、N2ガスを用い、チャンバ内圧力が生産条件以下の範囲の条件を用いたプラズマダミー放電を行なうようにしたので、ウェハ表面と裏面の金属汚染を低減させることができる。また、プラズマ窒化及び酸化装置において、N2ガスを用い、RFパワーが生産条件以上の範囲の条件を用いたプラズマダミー放電を行なうようにしたので、ウェハ表面と裏面の金属汚染を低減させることができる。
したがって、各種半導体製造装置(プラズマ処理装置)において、装置立上げ後、及びメンテナンス後であって、生産前にチャンバをプラズマ処理することにより、初期の金属汚染状態にあったチャンバを、金属汚染量の少ない運用可能状態にして、生産性の安定を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、N2ガス供給系として、装置に装備されている既存のN2ガスラインを使用できるので、装置が簡潔となり、装置の製作費を低減できる。また、ダミーウェハを使う必要がなく、ダミー放電回数を増やすだけで良いので、資源の有効利用が図れる。
なお、本実施の形態では、プラズマ放電後に、ウェハをプラズマ酸化、またはプラズマ窒化する場合について説明したが、これ以外のプラズマ処理、またはプラズマを用いない処理にも、本発明は適用可能である。一般的にデバイスを製造するとき、金属汚染された状態だとデバイスの特性が低下するが、本発明は、この金属汚染を防止できるからである。
本発明の基板処理方法の有効性を評価するためのN2ダミー放電時の窒化データを示す図である。 本発明の基板処理方法の有効性を評価するためのN2ダミー放電時の酸化データを示す図である。 本発明の基板処理方法の有効性を評価するためのO2ダミー放電時の窒化データを示す図である。 本発明の基板処理方法の有効性を評価するためのO2ダミー放電時の酸化データを示す図である。 本発明の基板処理方法の有効性を評価するためのN2,低圧,ハイパワー時の窒化データ(表面)を示す図である。 本発明の基板処理方法の有効性を評価するためのN2,低圧,ハイパワー時の酸化データ(表面)を示す図である。 本発明の基板処理方法の有効性を評価するためのN2,低圧,ハイパワー時の窒化データ(裏面)を示す図である。 本発明の基板処理方法の有効性を評価するためのN2,低圧,ハイパワー時の酸化データ(裏面)を示す図である。 本発明の実施の形態を示す概略構成図である。
符号の説明
200 ウェハ(基板)
201 処理室(基板処理室)
217 サセプタ(基板載置台)
224 プラズマ生成領域
232 ガス供給管

Claims (1)

  1. 基板処理室内に設けられた基板載置台に基板を載置しないで、前記基板処理室に少なくとも窒素ガスを含むガスを供給しつつ排気してプラズマ放電し、
    その後、前記基板載置台に基板を載置して、該基板を処理することを特徴とする基板処理方法。

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