JP4590828B2 - Light emitting element driving device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流電流を流して発光させる発光素子を駆動する発光素子駆動装置に関し、特にレーザゼログラフィーにその光源として用いられるレーザ素子の駆動に用いて好適な発光素子駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザ素子を光源とするレーザゼログラフィーの分野では、より高解像度化、より高速化の要求が強くなってきている。入力画像データに応じてレーザ素子の駆動をオン/オフ制御する速度(以下、変調速度と記す)には限度がある。レーザ光のビーム数を1本とした場合には、主走査方向の解像度のみならず、副走査方向の解像度をも上げようとすると、変調速度が犠牲にならざるを得ない。したがって、変調速度を上げずに副走査方向の解像度を上げるためには、レーザ光のビーム数を増すしかない。レーザ光のビーム数を例えば4本にした場合は、変調速度が1本の場合と同じと仮定すると、主走査・副走査方向の解像度を2倍に向上できる。
【0003】
レーザゼログラフィーにその光源として用いられる半導体レーザは、レーザ光が活性層と平行な方向に取り出される構造の端面発光型レーザ素子(以下、端面発光レーザと記す)と、レーザ光が活性層に垂直な方向に取り出される構造の面発光型レーザ素子(以下、面発光レーザと記す)とに大別される。従来、レーザゼログラフィーでは、一般的に、レーザ光源として端面発光レーザが用いられていた。
【0004】
しかしながら、レーザ光のビーム数を増やすという観点からすると、端面発光レーザは技術的に難しいとされており、構造上、端面発光レーザよりも面発光レーザの方がレーザ光のビーム数を増やすのに有利である。このような理由から、近年、レーザゼログラフィーの分野において、より高解像度化、より高速化の要求に応えるために、レーザ光源として、多数のレーザ光ビームを出射可能な面発光レーザを用いた装置の開発が進められている。
【0005】
ところで、半導体レーザの駆動装置では、当該半導体レーザの光量を受光器で検出し、その検出光量に基づいて自動的に光量制御を行う自動光量制御回路が用いられる。この光量制御に当たっては、面発光レーザの場合、レーザ光を活性層に垂直な方向に出射するという構造上の制約から、ハーフミラーを含む光学系によって出射光の一部を分離し、この分離した光をモニター光として受光器に入射させることによって面発光レーザの光量を検出する構成が採られている。
【0006】
このように、面発光レーザ、光学系および受光器の各素子がアセンブリされた構成となっていると素子相互の位置精度が悪いため、モニター光を確実に受光するには受光器の受光面積が大きくなってしまう。しかも、面発光レーザと受光器との間にハーフミラーを含む光学系が介在するなどの理由によって受光器の出力電流(光電流)自体が非常に小さく、端面発光レーザの受光電流が100μA程度であるのに対して数μA程度の微小な電流である。
【0007】
上述したように、面発光レーザを光源として用いた画像形成装置用の露光装置では、光学系の制約から光電流が微小となり、また受光器の受光面積が大きくなるため、受光器のレーザ消灯時の逆バイアスリーク電流が光電流に対して無視できない大きさになり、当該リーク電流に起因するオフセットが光量制御を行う上で問題となる。したがって、光量制御を行う制御回路において、基準光量に対する面発光レーザの発光光量の誤差分を検出するに当たってリーク電流に起因するオフセットをキャンセルする必要がある。
【0008】
オフセットキャンセル回路としては、従来、差動増幅回路を2個縦列接続し、初段の差動増幅回路と次段の差動増幅回路との間に一対のカップリング・コンデンサとこれらのコンデンサを充電するための一対のスイッチとからなるオフセット充電回路を設け、初段の差動増幅回路の入力をショートし、オフセットによる2つの出力電圧差をそれぞれ一対のカップリング・コンデンサに充電することによって差動増幅回路のオフセットを補正するようにした構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
かかる構成のオフセットキャンセル回路では、初段の差動増幅回路の入力をショートするのと同時にその両出力間を短絡し、一対のカップリング・コンデンサの差電圧が0になるようにすることにより、当該コンデンサの充電時間の短縮化を図っている。
【0010】
【特許文献1】
特開平6−85562号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術に係るオフセットキャンセル回路では、初段の差動増幅回路の入力をショートするのと同時にカップリング・コンデンサの次段の差動増幅回路側端子を接地することで、初段の差動増幅回路の出力が収束値と異なる電圧値から収束し始めるようにしているので、繰り返してオフセットの補正を行う場合、初段の差動増幅回路の両出力間を短絡する、短絡しないにかかわらず、カップリング・コンデンサの充電電圧は充電を行う度に一度収束値から大きく変動し収束していくことになる。
【0012】
したがって、特に多数のレーザ光ビームを出射可能な面発光レーザ(マルチビームレーザ)の光量制御では、レーザ光ビームの各々の光量制御に際してオフセット補正をする度に収束していくまでの時間が必要となるため、充電時間短縮の効果が十分に得られないことになる。しかも、基本的に、光量制御用の差動増幅回路のオフセットだけを補正するものであるため、当該オフセットキャンセル回路を面発光レーザの光量制御回路に用いても、受光器のリーク電流に起因するオフセットを補正することはできない。
【0013】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、光量制御の回路系において、受光器のリーク電流に起因する誤差(オフセット)と増幅器の誤差とを補正して高精度な光量制御を可能とした発光素子駆動装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、発光素子から発せられる光を受光し、当該光の光量に応じた光電流を出力する受光器と、前記受光器から出力される光電流を増幅する第1の増幅器と、前記発光素子が消灯されている第1の期間内に、前記発光素子の目標光量に対応する基準電流を前記第1の増幅器に供給する第1の電流源と、差動増幅器と、コンデンサと、前記第1の期間内に、前記基準電流の電流値に応じた電圧を前記差動増幅器の非反転入力端子に入力し、この入力に応じて当該差動増幅器から出力された電圧を当該差動増幅器の反転入力端子に入力し、前記第1の増幅器の出力に対応する電圧と前記反転入力端子の電圧との電圧差によって前記コンデンサを充電する第1の回路系と、前記発光素子が点灯されている第2の期間内に、前記基準電流の電流値に応じた電圧から前記コンデンサの電圧を差し引いた電圧を前記非反転入力端子に入力し、前記第1の増幅器の出力に対応する電圧を前記反転入力端子に入力する第2の回路系と、前記第2の期間内に前記差動増幅器から出力された電圧を用いて前記発光素子の光量を制御する駆動回路とを有することを特徴とする発光素子駆動装置である。
【0019】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発光素子駆動装置において、前記第2の回路系が、前記第2の期間に続く第3の期間内に、前記コンデンサの両端をオープン状態にすることを特徴とする。
【0020】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の発光素子駆動装置において、前記第1の回路系が、前記第1の期間内に、前記基準電流の電流値に応じた電圧を前記差動増幅器の非反転入力端子に入力し、この入力に応じて当該差動増幅器から出力された電圧を当該差動増幅器の反転入力端子に入力し、当該差動増幅器の出力電圧が収束するまでの一定時間が経過した後、当該差動増幅器の出力電圧を前記コンデンサに供給する経路を形成することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。以下に説明する各実施形態では、例えば半導体レーザ、特に内部抵抗が大きいGaN系青色レーザやシングルモード面発光レーザを駆動対象の発光素子として用いるものとする。
【0022】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る発光素子駆動装置の構成を示す回路図である。図1から明らかなように、本実施形態に係る発光素子駆動装置は、発光素子11を駆動制御するために、受光器12、増幅器13、基準電流供給回路14A、補正回路15A、差分検出回路16および駆動回路17を少なくとも有する構成となっている。ここでは、発光素子11の発光光量を目標光量になるように自動的に制御する光量制御回路の回路系の構成について示している。
【0023】
受光器12は例えばフォトダイオードからなり、発光素子11から発せられる光ビームを受光し、その光量に応じた光電流Ipdを出力する。ここで、発光素子11が面発光レーザである場合、先述したように、光学系の制約から受光器12の受光面積が大きくなるため、受光器12の寄生容量(主に、フォトダイオードの空乏層容量)Coが非常に大きくなってしまう。
【0024】
このように、受光器12の寄生容量Coが大きいと、光量制御の収束時間が長くなる。光量制御の収束時間を短くするために、低い抵抗値で電流−電圧変換を行うと、受光器12から出力される光電流Ipdが微小であるため十分な光量検出電圧が得られず、光量制御のための十分なゲインを確保することができない。増幅器13は、このゲイン不足を補うために設けられたものであり、受光器12から出力される光電流Ipdを増幅して負荷18−1に流す。
【0025】
ここで、上記ゲイン不足を解消する有効な方法の一つとして、カレントミラー回路でインピータンス変換して高インピータンスにしてから十分な出力電圧が得られる抵抗値で電流−電圧変換を行う方法が挙げられる。この方法によれば、光電流Ipdを増幅する場合にもカレントミラーの比率で増幅度を安定に設定できる。しかし、カレントミラー回路には、微小電流の場合は応答性が悪くなるという問題がある。
【0026】
カレントミラー回路にバイアス電流を流すことで高速化することも可能であるが、増幅した電流値を得るにはバイアス電流を加え、その後バイアス電流分を差し引く必要がある。しかし、バイアス電流分を差し引くことで、出力電位が後段との関係で決定されるため吸い込み電流がずれ、バイアス電流が大きいほどその誤差は拡大してしまい、光量制御の精度を悪化させる懸念がある。
【0027】
このような観点からすると、発光素子11として例えば面発光レーザを用いた発光素子駆動装置における光量制御では、カレントミラー回路よりも増幅器13の方がゲイン不足を解消するための有効な手段と言える。増幅器13の具体的な構成の一例を図2に示す。
【0028】
増幅器13は、低い入力側インピーダンスをそれよりも高い出力側インピーダンスに変換するインピーダンス変換回路131をその入力段に有する。このインピーダンス変換回路131は、ゲートとドレインが共通に接続され、ソースが接地されたNchMOSトランジスタQ11と、このMOSトランジスタQ11のゲート・ドレインにゲートが共通に接続され、ソースが接地されたNchMOSトランジスタQ12とからなるカレントミラー回路によって構成されている。
【0029】
このカレントミラー回路構成のインピーダンス変換回路131では、トランジスタQ11のドレインに流れ込む光電流Ipdに応じた電流がトランジスタQ12のドレインに流れることになる。本回路例に係る増幅部13はさらに、電源VDDとトランジスタQ11のドレイン・ゲート共通接続点との間に接続されたバイアス電流源132を有している。このバイアス電流源132は、トランジスタQ11のドレインに流れ込む光電流Ipdに対して、バイアス電圧V2によって設定されるバイアス電流Ibiasを重畳する。
【0030】
インピーダンス変換回路131の後段には、折り返し回路133が設けられている。この折り返し回路133は、ソースが電源VDDに接続され、ゲートおよびドレインがトランジスタQ12のドレインに共通に接続されたPchMOSトランジスタQ13と、このMOSトランジスタQ13のゲート・ドレインにゲートが共通に接続され、ソースが電源VDDに接続されたPchMOSトランジスタQ14とからなるカレントミラー回路によって構成されている。
【0031】
MOSトランジスタQ14のドレインとグランドGNDとの間には、バイアス電流源132のバイアス電流Ibiasと等しい電流値を吸い込む電流源134が接続されている。この電流源134は、折り返し回路133の出力電流から、増幅器13の入力段でバイアス電流源132によって重畳されたバイアス電流Ibiasと等しい電流値の電流を差し引いて、残りの電流を増幅器13の出力電流とする。
【0032】
基準電流供給回路14Aは、発光素子11の目標光量(規定光量)に対応して設定される直流電圧V1に応じた電流値の基準電流I1を流す電流源141を有しており、この電流源141で生成された基準電流I1を負荷18−2に流す。補正回路15Aは、受光器12の消灯時逆バイアスリーク電流による誤差(オフセット)と増幅器13の誤差を補正する。この補正回路15の具体的な回路構成の説明については後述する。
【0033】
ここで、負荷18(18−1,18−2)の具体的な構成の一例について図3を用いて説明する。
【0034】
負荷18は、抵抗値が異なる例えば2つの抵抗Ra,Rbを有している。抵抗Ra,Rbの各一端は共通に接続されて接地(GND)されている。抵抗Ra,Rbの各他端には、スイッチSWa,SWbの各一端が接続されている。SWa,SWbの各他端は共通に接続され、差動アンプ161の反転入力端子/非反転入力端子に接続される。スイッチSWa,SWbは一方がオン状態のとき他方がオフ状態になる。
【0035】
上記構成の負荷18、例えば負荷18−1は、インピーダンス変換回路131でインピーダンス変換された光電流Ipdを電圧変換することによって光量検出電圧Vdetを得る。この電圧変換の際、スイッチSWa,SWbによって抵抗Ra,Rbを切り替えることで負荷18の抵抗値を変えることにより、ゲインの調整が可能である。このように、負荷18の抵抗値を可変とすることにより、発光素子11−1,11−2の発光効率や受光器12へ入射する光量の割合によって適正なゲインが変わった場合には、負荷18(18−1,18−2)の抵抗値を調整することにより、光量制御の精度と収束性を両立できる最適なゲインを選択することができる。
【0036】
差分検出回路16は、差動アンプ161およびサンプルホールド回路162を有する構成となっている。差動アンプ161は、負荷18−2の端子に基準電流I1に応じて発生する基準電圧Vrefを非反転(+)入力とし、負荷18−1の端子に光電流Ipdに応じて発生する光量検出電圧Vdetを反転(−)入力とし、基準電圧Vrefに対する光量検出電圧Vdetの差分に応じた誤差電圧を光量制御電圧として出力する。ここで、発光素子11が目標光量で発光しているときは、当該目標光量に対応して設定されている基準電流I1と等しい電流値の光電流Ipdが受光器12から出力され、光量検出電圧Vdetが基準電圧Vrefに一致するため誤差電圧は0となる。
【0037】
サンプルホールド回路162は、一端が差動アンプ161の出力端子に接続されたスイッチSW1と、このスイッチSW1の他端とグランドの間に接続されたコンデンサC1とから構成されている。このサンプルホールド回路162において、発光素子11の駆動時にスイッチSW1がオン(閉)状態になることで、差動アンプ161で検出された誤差電圧がコンデンサC1にホールドされる。駆動回路17は、コンデンサC1のホールド電圧に応じて発光素子11を駆動する。駆動回路17と発光素子11の間には、発光素子11の光量制御を行うタイミングでオン状態になるスイッチSW2が設けられている。
【0038】
図4は、第1実施形態に係る発光素子駆動装置の具体的な回路例を示す回路図である。ここでは、発光素子11を半導体レーザLDとし、受光器12をフォトダイオードPDとして説明するものとする。図1と図4の対応関係においては、図1の駆動回路17が、図4の駆動電流制御回路17Aおよび駆動電圧制御回路17Bに対応している。
【0039】
駆動電流制御回路17Aは、アナログインバータ111、リミット電圧発生回路112、比較器113、電流源114、コンデンサC51およびスイッチSW51,SW52,SW53によって構成されている。この駆動電流制御回路17Aでは、半導体レーザLDの発光光量が規定光量(目標光量)となるように当該半導体レーザLDの駆動電流の制御が行われる。この駆動電流制御回路17Aには、差分検出回路16で検出される誤差電圧が駆動電圧制御回路17Bを介して光量制御電圧Vcontとして供給される。
【0040】
この光量制御電圧Vcontは、アナログインバータ111で反転されてスイッチSW51の入力側の端子に与えられる。コンデンサC51は、電源VDDとスイッチSW51の出力側の端子との間に接続されることによって当該スイッチSW51と共にサンプルホールド回路を構成している。このサンプルホールド回路は、アナログインバータ111で反転されて与えられる光量制御電圧Vcontをサンプルホールドする。
【0041】
リミット電圧発生回路112、比較器113およびスイッチSW52は、半導体レーザLDに流れる駆動電流を制限するための電流制限回路(リミッター)を構成している。リミット電圧発生回路112は、半導体レーザLDに流れる駆動電流を制限するリミット電流に対応するリミット電圧Vlimを発生する。比較器113は、リミット電圧発生回路112で発生されるリミット電圧Vlimを反転(−)入力とし、アナログインバータ111およびスイッチSW51を通して与えられる光量制御電圧Vcontを非反転(+)入力としており、光量制御電圧Vcontがリミット電圧Vlimを上回ったときに比較出力が反転する。
【0042】
スイッチSW52は、アナログインバータ111およびスイッチSW51を通して与えられる光量制御電圧Vcontを一方の入力とし、リミット電圧発生回路112で発生されるリミット電圧Vlimを他方の入力としており、通常の光量制御時には光量制御電圧Vcontを選択し、比較器113の比較出力が反転したときには、当該比較出力の反転に応答して光量制御電圧Vcontに代えてリミット電圧Vlimを選択する。
【0043】
スイッチSW52によって選択される光量制御電圧Vcontまたはリミット電圧Vlimは、電流源114にその制御電圧として与えられる。電流源114はその一端が電源VDDに接続されている。スイッチSW53は、一端が電流源114の他端に、他端が半導体レーザLDのアノード(駆動端)にそれぞれ接続されている。
【0044】
かかる構成の駆動電流制御回路17Aにおいて、光量制御電圧Vcontは、インバータ111で反転された後、スイッチSW51およびコンデンサC51からなるサンプルホールド回路によってサンプルホールドされる。このサンプルホールドされた光量制御電圧Vcontは、スイッチSW52によって選択されることにより、電流源114にその制御電圧として与えられ、電流源114からスイッチSW53を通して半導体レーザLDに供給される駆動電流を制御する。
【0045】
これにより、駆動電流制御回路17Aでは、半導体レーザLDの光量が差分検出回路16の基準電圧Vrefで決まる規定光量(目標光量)となるように、当該半導体レーザLDの駆動電流の制御が行われる。これが、半導体レーザLDのレーザパワーを、基準電圧Vrefで規定されるパワーになるように制御するAPC(Automatic Power Control;自動光量制御)である。
【0046】
サンプルホールド後の光量制御電圧Vcontはさらに、比較器113において、リミット電圧発生回路112で発生されるリミット電圧Vlimと比較される。比較器113は、光量制御電圧Vcontがリミット電圧Vlimを上回るとき比較出力が反転し、スイッチSW52を切り替え制御する。これにより、スイッチSW52は、それまで選択していた光量制御電圧Vcontに代えてリミット電圧Vlimを選択して、半導体レーザLDにその制御電圧として与える。その結果、駆動電流制御回路17Aにおいては、半導体レーザLDに流れる駆動電流が、リミット電圧Vlimに対応した一定のリミット電流になるように電流制限が行われる。
【0047】
駆動電圧制御回路17Bは、差動アンプ121、4つのスイッチSW54〜SW57およびコンデンサC52によって構成されている。この駆動電圧制御回路17Bでは、駆動電流制御回路17Aによって規定光量に制御されているときの半導体レーザLDの端子電圧を基に、点灯時に当該半導体レーザLDに印加する駆動電圧の制御が行われる。
【0048】
差動アンプ121は、差分検出回路16の出力電圧を非反転入力としており、反転入力端子と出力端子がスイッチSW57によってショートされた場合にバッファとして動作するようになっている。スイッチSW54は、その一端が差動アンプ121の出力端子に接続されている。コンデンサC52は、スイッチSW54の他端とグランドとの間に接続されることによって当該スイッチSW54と共にサンプルホールド回路を構成している。
【0049】
スイッチSW55は、一端がスイッチSW54の他端に、他端が半導体レーザLDのアノードにそれぞれ接続されている。スイッチSW56は、一端がスイッチSW55の他端および半導体レーザLDのアノードに、他端が差動アンプ121の反転入力端子にそれぞれ接続されている。
【0050】
かかる構成の駆動電圧制御回路17Bにおいて、半導体レーザLDの駆動電流の制御時、即ちAPC時(光量制御時)には、スイッチSW54,SW55,SW57が共にオフ状態、スイッチSW56がオン状態になる。すると、差分検出回路16で検出される誤差電圧が差動アンプ121およびスイッチSW56を経由して半導体レーザLDに印加され、フィードバックループが形成される。
【0051】
また、光量制御後の半導体レーザLDの変調時には、スイッチSW54,SW57が共にオン状態、スイッチSW55,SW56が共にオフ状態になる。すると、差動アンプ121の出力電圧、即ち光量制御終了時の半導体レーザLDの端子電圧がコンデンサC52にホールドされる。そして、コンデンサC52のホールド電圧は、半導体レーザLDの点灯時に、スイッチSW55がオンすることにより、当該スイッチSW55を介して半導体レーザLDの駆動端(アノード)にその駆動電圧として印加される。
【0052】
上述した駆動電流制御回路17Aおよび駆動電圧制御回路17Bからなる駆動回路17において、スイッチSW53,SW55,SW56が、図1のスイッチSW2に対応している。
【0053】
差分検出回路16は、図1の場合と同様に、差動アンプ161およびサンプルホールド回路162によって構成され、光量検出電圧Vdetの基準電圧Vrefに対する差分(誤差電圧)を検出する。ただし、差動アンプ161の反転入力端子と出力端子との間には、スイッチSW58およびコンデンサC53が直列に接続されている。サンプルホールド回路162を構成するスイッチSW59およびコンデンサC52は、図1のスイッチSW1およびコンデンサC1にそれぞれ対応している。
【0054】
かかる構成の差分検出回路16において、差動アンプ161は、半導体レーザLDの光量に応じた光量検出電圧Vdetを、半導体レーザLDの目標光量に対応して設定されている基準電圧Vrefと比較してその差分、即ち誤差電圧を出力する。差動アンプ161の出力電圧(誤差電圧)は、サンプルホールド回路162に与えられ、光量制御時にスイッチSW59がオンすることによってコンデンサ54にホールドされる。
【0055】
次に、上記構成の第1実施形態に係る発光素子駆動装置の回路動作について説明する。
【0056】
まず、補正回路15Aによる誤差補正時には、スイッチSW1,SW2が共にオフ(開)状態になり、発光素子11は消灯状態になる。この発光素子11の消灯時に受光器12から出力される電流は消灯時逆バイアスリーク電流である。この消灯時逆バイアスリーク電流は、増幅器13で増幅され、負荷18−1で電圧に変換されて補正回路15Aに供給される。補正回路15Aは、消灯時逆バイアスリーク電流に応じた電圧を検出し、光量制御時に検出した電圧を基に当該リーク電流に起因する誤差の補正を行う。この誤差補正に関する具体的な動作については後述する。
【0057】
光量制御時には、スイッチSW1,SW2が共にオン状態になる。受光器12からは、発光素子11の光量に応じた光電流Ipdが出力される。この光電流Ipdは、増幅器13で増幅された後負荷18−1に流れ込む。すると、負荷18−1には光電流Ipdに応じた光量検出電圧Vdetが発生し、差動アンプ161の反転入力となる。また、基準電流供給回路14Aから出力される基準電流I1が負荷18−2に流れ込む。これにより、負荷18−2には基準電流I1に応じた基準電圧Vrefが発生し、補正回路15を介して差動アンプ161の非反転入力となる。
【0058】
差動アンプ161からは、基準電圧Vrefに対する光量検出電圧Vdetの誤差電圧が光量制御電圧として出力される。この光量制御電圧は、スイッチSW1がオンするタイミングでコンデンサC1にホールドされる。駆動回路17は、コンデンサC1のホールド電圧に基づいて、発光素子11の光量が目標光量になるように当該発光素子11を駆動する。この一連の光量制御により、発光素子11の光量が目標光量に収束する。
【0059】
次に、第1実施形態に係る発光素子駆動装置における補正回路15Aの具体的な回路例およびその誤差補正のための回路動作について説明する。
【0060】
補正回路15Aは、3つのスイッチSW11,SW12,SW13およびコンデンサC11によって構成されている。スイッチSW11,SW12は2つの固定端子a,bを持っている。スイッチSW11の一方の端子aは負荷18−1の端子に接続され、他方の端子bは差動アンプ161の非反転入力端子に接続されている。スイッチSW12の一方の端子aは接地され、他方の端子bは負荷18−2の端子に接続されている。スイッチSW13は、負荷18−2と差動アンプ161の非反転入力端子の間に接続されている。コンデンサC11は、スイッチSW11,SW12の各可動端子cの間に接続されている。
【0061】
次に、上記構成の補正回路15Aにおける誤差補正のための回路動作について説明する。ここでは、基準電流をI1、負荷18−1,18−2の各抵抗値をR1、増幅器13のゲインをG、増幅器13の出力誤差電流をΔIg、受光器12の消灯時逆バイアスリーク電流をIleak、受光器12から出力される光電流をIpdとして説明する。
【0062】
まず、発光素子11の消灯時の受光器12の出力を増幅した電圧を検知するときは、スイッチSW11は端子a側、即ち増幅器13側に切り替わり、スイッチSW12もa側、即ちGND側に切り替わり、スイッチSW13はオン状態となる。これにより、負荷18−1→スイッチSW11→コンデンサC11→スイッチSW12→GNDの充電経路が形成され、負荷18−1の端子電圧によってコンデンサC11が充電される。
【0063】
このとき、負荷18−1には、リーク電流Ileakを増幅した電流と増幅器13の出力誤差電流をΔIgが流れ込むことになるため、負荷18−1の端子電圧Vaは、
Va=(Ileak×G+ΔIg)×R1
となる。そして、このときの負荷18−1の電圧VaによってコンデンサC11の充電が行われる。
【0064】
誤差補正を行う光量制御時には、スイッチSW11は端子b側、即ち差動アンプ161の非反転入力端子側に接続され、スイッチSW12も端子b側、即ち負荷18−2側に接続され、スイッチSW13はオフ状態になる。これにより、負荷18−2の端子にコンデンサC11の負側(GND側)端子が接続され、コンデンサC11の正側端子が差動アンプ161の非反転入力端子に接続された経路が形成される。
【0065】
このとき、差動アンプ161の入力誤差が0、即ち基準電圧Vrefに対する光量検出電圧Vdetの誤差が0だとすると、
より、
Ipd=I1/G
となる。すなわち、光電流Idpは、消灯時の受光器12の出力電流Ileakを基準とし、増幅器13の誤差電流ΔIgを補正しながら、光量制御時に設定した基準電流I1に基づいて設定される。
【0066】
上述したように、第1実施形態に係る発光素子駆動装置では、補正回路15において、発光素子11の消灯時の増幅器13の出力を基準として基準値の出力を補正し、発光素子11の点灯時の増幅器13の出力を検知して光量制御を実施することにより、例えば面発光レーザを光源とする露光装置に適用した場合であっても、面発光レーザに起因する受光器12のリーク電流による誤差(オフセット)と増幅器13の誤差を確実に補正することができるため高精度の光量制御を実現できる。
【0067】
特に、補正回路15が、コンデンサC11と、発光素子11の消灯時に増幅器13の出力に応じた電圧、即ち負荷18の端子電圧をコンデンサC11に充電する経路を形成する回路系(スイッチSW11,SW12が端子a側に切り替わったときの回路系)と、発光素子11の点灯時に増幅器13の出力に応じた電圧からコンデンサC11の充電電圧を差し引く経路を形成する回路系(スイッチSW11,SW12が端子b側に切り替わったときの回路系)とを有する回路構成となっていることで、回路系を切り替えるだけで発光素子11の消灯時に増幅器13の出力を基準として基準値の出力を補正して、発光素子11の点灯時の増幅器13の出力を検知して光量制御を実施することができるため、簡単な回路構成によって受光器12のリーク電流による誤差と増幅器13の誤差を補正することができる。
【0068】
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態に係る発光素子駆動装置の構成を示す回路図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。
【0069】
本実施形態に係る発光素子駆動装置では、光電流Ipdが流れる負荷18−1側の増幅器13−1と相似の構成の増幅器13−2を負荷18−2側にも有するとともに、基準電流供給回路14Bおよび補正回路15Bが、第1実施形態に係る発光素子駆動装置の基準電流供給回路14Aおよび補正回路15Aと構成が若干相違している。また、差分検出回路16のサンプルホールド回路162において、スイッチSW1′が2つの端子a,bを有し、コンデンサC1が一方の端子aとGNDとの間に接続され、他方の端子bが差動アンプ161の反転入力端子に接続されている。そして、スイッチSW1′は、光量制御時に端子a側に切り替わり、それ以外では端子b側に切り替わることになる。
【0070】
図6に、増幅器13−1,13−2の具体的な構成の一例を示す。増幅器13−1は図1の増幅器13に相当し、したがって図2と同じ構成となっている。増幅器13−2は、上述したように、増幅器13−1と相似の構成となっている。すなわち、増幅器13−2は、インピーダンス変換回路221、バイアス電流源22、折り返し回路223および電流源224を有する構成となっている。
【0071】
増幅器13−2において、インピーダンス変換回路221は、ゲートとドレインが共通に接続され、ソースが接地されたNchMOSトランジスタQ15と、このMOSトランジスタQ15のゲート・ドレインにゲートが共通に接続され、ソースが接地されたNchMOSトランジスタQ16とからなるカレントミラー回路によって構成されている。
【0072】
バイアス電流源222は、電源VDDとトランジスタQ15のドレイン・ゲート共通接続点との間に接続されている。折り返し回路223は、ソースが電源VDDに接続され、ゲートおよびドレインがトランジスタQ16のドレインに共通に接続されたPchMOSトランジスタQ17と、このMOSトランジスタQ17のゲート・ドレインにゲートが共通に接続され、ソースが電源VDDに接続されたPchMOSトランジスタQ18とからなるカレントミラー回路によって構成されている。
【0073】
電流源224は、MOSトランジスタQ18のドレインとグランドGNDとの間には接続され、折り返し回路223の出力電流から、増幅器13−2の入力段でバイアス電流源222によって重畳されたバイアス電流Ibiasと等しい電流値の電流を差し引いて、残りの電流を増幅器13−2の出力電流とする。
【0074】
基準電流供給回路14Bは、基準電流I1を出力する電流源141に加えて、基準電流I1と等しい電流値の疑似電流I2を出力する電流源142と、スイッチSW2に連動し、当該スイッチSW2がオフ状態のときオン状態となるスイッチSW3とを有する構成となっている。この基準電流供給回路14Bにおいて、スイッチSW3がオン状態になることで、光量制御時以外のとき、即ち受光器12から光信号Ipdが出力されないときに、目標光量に対応した電流源141の基準電流I1が増幅器13−1に供給される。また、電流源142の疑似電流I2が常時増幅器13−2に供給される。
【0075】
光量制御時において、発光素子11が目標光量で発光しているときは、受光器12のリーク電流を無視するものとすれば、受光器12から出力され、増幅器13−1を介して負荷18−1に流れ込む光電流Ipdの電流値は当然のことながら基準電流I1の電流値と一致している。したがって、負荷18−1には、基準電流I1の電流値に応じた端子電圧が光量検出電圧Vdetとして発生する。また、電流源142からは、基準電流I1と電流値が等しい疑似電流I2が増幅器13−2を介して負荷18−2に流れ込む。したがって、負荷18−2にも、基準電流I1の電流値に応じた端子電圧が基準電圧Vrefとして発生する。その結果、基準電圧Vrefに対する光量検出電圧Vdetの誤差は0となる。
【0076】
発光素子11の光量が目標光量からずれると、そのずれに応じた変動分ΔIpdだけ光電流Ipdが変動し、Ipd±ΔIpdの電流が増幅器13−1を介して負荷18−1に流れ込む。すると、負荷18−1の端子電圧、即ち光量検出電圧Vdetが、基準電圧Vrefに対して変動分ΔIpdに応じてΔVdetだけ変動し、この変動分ΔVdetが差動アンプ161で誤差電圧として検出される。そして、この誤差電圧が0になるように、即ち発光素子11の光量が目標光量にし収束するように、駆動回路17によって発光素子11の駆動制御が行われることになる。
【0077】
また、光量制御時以外のとき、即ち受光器12から光信号Ipdが出力されないときには、電流源141の基準電流I1を増幅器13−1に供給するようにすることにより、光量制御によって発光素子11の光量が目標光量に収束し、その光量制御が終了して増幅器13−1に光信号Ipdが供給されなくなっても、基準電流I1が引き続き増幅器13−1に供給され続けられることになる。これにより、光量制御開始時に、負荷18−1の端子電圧が大きく変動することはないため、発光素子11の光量を目標光量に速やかに収束させることができる。
【0078】
次に、第2実施形態に係る発光素子駆動装置における補正回路15Bの具体的な回路例およびその誤差補正のための回路動作について説明する。
【0079】
補正回路15Bは、スイッチSW11,SW12,SW13およびコンデンサC11に加えて、スイッチ14を有する構成となっている。スイッチSW11,SW12,SW13およびコンデンサC11の接続関係は、基本的に、第1実施形態に係る発光素子駆動装置の補正回路15Aのそれと同じである。ただし、スイッチSW12の他方の端子aは、差動アンプ161の反転入力端子に接続されている。スイッチSW14は、負荷18−1の端子と差動アンプ161の反転入力端子との間に接続されている。
【0080】
次に、上記構成の補正回路15Bにおける誤差補正のための回路動作について説明する。
【0081】
まず、補正電圧を検知してコンデンサC11に充電するときには、発光素子11の消灯状態でスイッチSW13がオン状態になり、基準電流I1と電流値が等しい疑似電流I2が増幅器13−2を介して負荷18−2に流れる。これにより、負荷18−2には基準電流I1に対応した端子電圧が発生し、差動アンプ161の非反転入力端子に入力される。また、差動アンプ161の出力端子に接続されているスイッチSW1は端子b側に切り替わっているので、差動アンプ161は出力が反転入力端子に入力されるボルテージフォロアを構成している。このときの差動アンプ161の反転入力端子と非反転入力端子間の電圧差が入力端子間オフセット電圧(誤差電圧)である。
【0082】
さらに、スイッチSW11は端子a側、即ち増幅器13−1側に切り替わり、スイッチSW12もa側、即ち差動アンプ161の反転入力端子側に切り替わり、スイッチSW14はオフ状態となる。これにより、負荷18−1→スイッチSW11→コンデンサC11→スイッチSW12→差動アンプ161の反転入力端子の充電経路が形成され、負荷18−1の端子電圧と差動アンプ161の反転入力端子の電圧差によってコンデンサC11が充電される。
【0083】
このとき、コンデンサC11には充電される電圧値は、受光器12の消灯時逆バイアスリーク電流による誤差と差動アンプ161の誤差(オフセット)の電圧を差し引きした電圧となる。このことについて、以下に具体的に説明する。
【0084】
ここで、差動アンプ161の反転入力端子電圧をVn、非反転入力端子電圧をVp、入力端子間オフセット電圧をΔVop、受光器12のリーク電流をIleak、負荷18−1,18−2の抵抗値をR1、基準電流をI1、増幅器13−1,13−2のゲインをG、増幅器13−1,13−2の出力誤差電流をΔIgと定義する。
【0085】
Vp=(I1×G+ΔIg)×R1
Vp+ΔVop=Vn
なので、コンデンサC11に充電されるオフセット電圧ΔVocは、
となる。
【0086】
次に、誤差補正を行う光量制御時には、スイッチSW11は端子b側、即ち差動アンプ161の非反転入力端子側に接続され、スイッチSW12も端子b側、即ち負荷18−2側に接続され、スイッチSW13はオフ状態、スイッチSW14はオン状態になる。これにより、負荷18−2の端子にコンデンサC11の負側(GND側)端子が接続され、コンデンサC11の正側端子が差動アンプ161の非反転入力端子に接続された経路が形成される。
【0087】
そして、上記(1)式で表される検知時のコンデンサC11の充電電圧ΔVopを基準電流I1に対応する電圧から差し引きして光量制御を行うことで誤差の補正が実施される。このことについて、式を用いて具体的に説明すると、
Vp=(I1×G+ΔIg)×R1−ΔVoc
Vn=(Ipd×G+Ileak×G+ΔIg)×R1
Vp+ΔVop=Vn
より、代入して相殺すると(ΔVocは(1)式より)、結局、I1=Ipdとなる。すなわち、光電流Idpは、消灯時の受光器12の出力電流Ileakを基準とし、増幅器13の誤差電流ΔIg、差動アンプ161の誤差電圧(オフセット電圧)ΔVopを補正しながら、光量制御時に設定した基準電流I1に基づいて設定される。
【0088】
上述したように、第2実施形態に係る発光素子駆動装置では、差動アンプ161の非反転入力側の負荷18−2に基準電流I1と電流値が等しい疑似電流I2を流すとともに、受光器12から光電流Ipdが出力されないときは、基準電流I1を差動アンプ161の反転入力側の負荷18−1に流すことで、光量制御開始時に負荷18−1の端子電圧が大きく変動して収束時間が長くなるのを防止する構成を採る場合において、補正回路15Bを用いることにより、面発光レーザに起因する受光器12のリーク電流による誤差(オフセット)と増幅器13の誤差を補正することにできることに加えて、特に駆動回路17をIC化し、CMOSで回路を構成した際に問題となる差動アンプ161のオフセットについても確実に補正することができるため、より高精度の光量制御を実現できる。
【0089】
(第2実施形態の変形例)
【0090】
図7は、第2実施形態の変形例に係る発光素子駆動装置の構成を示す回路図であり、図中、図5と同等部分には同一符号を付して示している。
【0091】
本変形例に係る発光素子駆動装置では、補正回路15Cの構成、特にスイッチSW11′,SW12′の構成が第2実施形態の補正回路15Bのそれと相違しているのみであり、それ以外の構成は第2実施形態に係る発光素子駆動装置と同じである。
【0092】
スイッチSW11′,SW12′は共に3つの端子a,b,cを有している。
スイッチSW11′,SW12′の端子a,bが、第2実施形態のスイッチSW11,SW12の端子a,bに対応している。第3の端子cはオープン状態になっている。そして、スイッチSW11′,SW12′は共に、光量制御時およびコンデンサに補正電圧を充電するとき以外は第3の端子cに切り替わることで、可動端子d間に接続されているコンデンサC11の両端をオープン状態にする。
【0093】
次に、上記構成の補正回路15Cにおける誤差補正のための回路動作について説明する。
【0094】
光量制御終了後は、スイッチSW11′,SW12′は共に第3の端子cに切り替わることで、コンデンサC11の両端をどの端子からも切り離し、オープン状態にする。そして、次回コンデンサC11の充電時には、第2実施形態において説明したように、スイッチSW11′は増幅器13−1側に切り替わり、スイッチSW12′は差動アンプ161の反転入力端子側に切り替わり、再度充電を開始する。
【0095】
これは、スイッチSW11′,SW12′が光量制御終了後、端子aあるいは端子bに接続されていると、負荷18−1,18−2や他のスイッチを介してコンデンサC11の充電電圧がリークして変動しやすくなることから、それを防止するためである。コンデンサC11の両端をオープン状態にしておくことで、次回オフセット補正時までの充電電圧のリークによる変動を最小限に抑えることができる。
【0096】
プリンターなどの露光装置で走査毎に光量制御とオフセット補正をセットで行う場合、誤差の値は走査毎には大きく変動しない。このように、オフセット補正毎の期間のコンデンサC11の充電電圧の変動を抑制するのは、次回のコンデンサC11の充電時に充電値が収束値近くから充電を開始することで、充電電圧の変動を小さく抑えることができ、その結果収束時間を短縮できるからである。
【0097】
コンデンサC11の充電開始時には、第2実施形態で述べたように、スイッチSW13をオンにするとともに、スイッチSW1′を端子b側に切り替えることによって差動アンプ161の出力端子を反転入力端子に接続し、かつスイッチ12を端子a側切り替えることによって差動アンプ161の出力端子をコンデンサC11に接続して充電を開始する。
【0098】
このとき、スイッチSW13をオン、スイッチSW1′を端子b側に切り替えた直後は、差動アンプ161の出力電圧はまだ収束値に対する差が大きい。したがって、このときの差動アンプ161の出力電圧を、スイッチSW12を介してコンデンサC11に充電しようとすると、充電値が一度大きく変動してから収束値に向かう。しかも、差動アンプ161の出力端子に容量負荷が接続され、当該差動アンプ161の出力電圧、即ち充電電圧の収束に時間がかかってしまう。
【0099】
そこで、スイッチSW12を端子a側に切り替えて、差動アンプ161の出力端子をコンデンサC11に接続するタイミングを、スイッチSW13をオン、スイッチSW1′を端子b側に切り替えてから一定時間が経過し、差動アンプ161の出力電圧が収束値近くなるタイミングに設定する。すなわち、補正時に差動アンプ161の出力電圧によってコンデンサC11を充電する場合において、差動アンプ161の出力電圧が収束するまでの一定時間が経過した後に差動アンプ161の出力電圧をコンデンサC11に供給する経路を形成することで、上記の場合と同様に、コンデンサC11の充電時に充電電圧の変動を小さく抑えることができるため収束時間を短縮できる。
【0100】
図8は、補正回路15Cの具体的な回路構成の一例を示す回路図である。本回路例においては、図7のスイッチSW11′,SW12′,スイッチSW13,スイッチSW14が、NchMOSトランジスタQ21〜Q26によって構成されている。ここで、図7との関係において、MOSトランジスタQ21がスイッチSW11′のb−d間、MOSトランジスタQ22がスイッチSW11′のa−d間、MOSトランジスタQ23がスイッチSW12′のb−d間、MOSトランジスタQ24がスイッチSW12′のa−d間にそれぞれ対応している。
【0101】
MOSトランジスタQ21〜Q24をオン状態にするには各ゲートに高レベルの電圧を、オフ状態にするには各ゲートに低レベルの電圧をそれぞれ印加すれば良い。コンデンサC11の両端をオープン状態にするには、コンデンサC11の両端子に接続されている4つのNchMOSトランジスタQ21〜Q24の各ゲート電圧をすべて低レベルにして、トランジスタQ21〜Q24の全てをオフ状態にすれば良い。
【0102】
ここで、NchMOSトランジスタQ21〜Q24がオン状態だと、コンデンサC11に充電された電荷がMOSトランジスタQ21〜Q24のサブストレート電位(通常、NchMOSトランジスタの場合はグランド、PchMOSトランジスタの場合は電源電圧)に対してリークして充電電圧が変動してしまう。したがって、コンデンサC11の両端をどの端子からも切り離してオープン状態にすることにより、コンデンサC11の充電電圧の変動を抑えることができる。
【0103】
なお、上記各実施形態では、単一の発光素子を駆動する駆動装置の場合を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、上記各実施形態に係る発光素子駆動装置は光量制御時の収束時間を短縮できるため、発光素子として面発光レーザを用い、各ビーム毎に順次繰り返して光量制御を行う構成のマルチレーザビームの駆動装置に適用すると、その効果をより一層発揮できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る発光素子駆動装置の構成を示す回路図である。
【図2】第1実施形態に係る発光素子駆動装置における増幅器の構成の一例を示す回路図である。
【図3】負荷の具体的な構成の一例を示す回路図である。
【図4】第1実施形態に係る発光素子駆動装置の具体的な回路例を示す回路図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る発光素子駆動装置の構成を示す回路図である。
【図6】第2実施形態に係る発光素子駆動装置における増幅器の構成の一例を示す回路図である。
【図7】第2実施形態の変形例に係る発光素子駆動装置の構成を示す回路図である。
【図8】第2実施形態の変形例における補正回路の具体的な回路構成の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
11…発光素子、12…受光器、13M13−1,13−2…増幅器、14A,14B…基準電流供給回路、15A,15B,15C…補正回路、16…差分検出回路、17…駆動回路、161…差動アンプ、162…サンプルホールド回路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a light emitting element driving apparatus for driving a light emitting element that emits light by passing a direct current, and more particularly to a light emitting element driving apparatus suitable for driving a laser element used as a light source in laser xerography.
[0002]
[Prior art]
In the field of laser xerography using a laser element as a light source, there is an increasing demand for higher resolution and higher speed. There is a limit to the speed (hereinafter referred to as modulation speed) at which on / off control of the driving of the laser element is performed according to the input image data. In the case where the number of laser beams is one, if the resolution in the sub-scanning direction is increased as well as the resolution in the main scanning direction, the modulation speed must be sacrificed. Therefore, the only way to increase the resolution in the sub-scanning direction without increasing the modulation speed is to increase the number of laser beams. For example, when the number of laser light beams is four, the resolution in the main scanning / sub-scanning direction can be doubled on the assumption that the modulation speed is the same as in the case of one.
[0003]
A semiconductor laser used as a light source for laser xerography includes an edge-emitting laser element (hereinafter referred to as an edge-emitting laser) having a structure in which laser light is extracted in a direction parallel to the active layer, and the laser light is perpendicular to the active layer. It is roughly classified into surface emitting laser elements (hereinafter, referred to as surface emitting lasers) having a structure that can be extracted in any direction. Conventionally, in laser xerography, an edge emitting laser is generally used as a laser light source.
[0004]
However, from the viewpoint of increasing the number of laser light beams, edge-emitting lasers are technically difficult, and structurally, surface-emitting lasers increase the number of laser light beams more than edge-emitting lasers. It is advantageous. For these reasons, in recent years, in order to meet the demand for higher resolution and higher speed in the field of laser xerography, an apparatus using a surface emitting laser capable of emitting a large number of laser light beams as a laser light source. Development is underway.
[0005]
By the way, in a semiconductor laser driving device, an automatic light amount control circuit is used that detects the light amount of the semiconductor laser with a light receiver and automatically controls the light amount based on the detected light amount. When controlling the amount of light, in the case of a surface emitting laser, a part of the emitted light is separated by an optical system including a half mirror because of the structural restriction that the laser light is emitted in a direction perpendicular to the active layer. A configuration is adopted in which the amount of light of the surface emitting laser is detected by causing light to enter the light receiver as monitor light.
[0006]
As described above, when the elements of the surface emitting laser, the optical system, and the light receiver are assembled, the positional accuracy between the elements is poor. Therefore, the light receiving area of the light receiver is required to reliably receive the monitor light. It gets bigger. Moreover, the output current (photocurrent) of the photoreceiver itself is very small due to the fact that an optical system including a half mirror is interposed between the surface emitting laser and the photoreceiver, and the photocurrent of the edge emitting laser is about 100 μA. On the other hand, it is a minute current of about several μA.
[0007]
As described above, in an exposure apparatus for an image forming apparatus using a surface emitting laser as a light source, the photocurrent is very small due to optical system limitations, and the light receiving area of the light receiving device is large. The reverse bias leak current becomes a magnitude that cannot be ignored with respect to the photocurrent, and the offset caused by the leak current becomes a problem in performing light quantity control. Therefore, it is necessary to cancel the offset caused by the leakage current when detecting the error of the light emission amount of the surface emitting laser with respect to the reference light amount in the control circuit that performs the light amount control.
[0008]
Conventionally, as an offset cancel circuit, two differential amplifier circuits are connected in cascade, and a pair of coupling capacitors and these capacitors are charged between the differential amplifier circuit of the first stage and the differential amplifier circuit of the next stage. A differential amplifier circuit is provided by providing an offset charging circuit comprising a pair of switches for short-circuiting, shorting the input of the first-stage differential amplifier circuit, and charging a pair of coupling capacitors with each of two output voltage differences due to the offset There is known a configuration in which the offset is corrected (see, for example, Patent Document 1).
[0009]
In the offset cancel circuit having such a configuration, the input of the first stage differential amplifier circuit is short-circuited, and at the same time, the two outputs are short-circuited so that the differential voltage between the pair of coupling capacitors becomes zero. Capacitor charging time is shortened.
[0010]
[Patent Document 1]
JP-A-6-85562
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
In the offset cancel circuit according to the above prior art, the input of the first stage differential amplifier circuit is short-circuited, and at the same time, the terminal of the next stage differential amplifier circuit of the coupling capacitor is grounded, so that the first stage differential amplifier circuit Output is started to converge from a voltage value different from the convergence value, so that when performing offset correction repeatedly, both outputs of the first-stage differential amplifier circuit are short-circuited regardless of whether they are short-circuited or not.・ Each time charging, the capacitor charging voltage will fluctuate from the convergence value and converge.
[0012]
Therefore, particularly in the light amount control of a surface emitting laser (multi-beam laser) capable of emitting a large number of laser light beams, it takes time to converge each time offset correction is performed in the light amount control of each laser light beam. Therefore, the effect of shortening the charging time cannot be obtained sufficiently. Moreover, basically only the offset of the differential amplifier circuit for controlling the light quantity is corrected, so even if the offset cancellation circuit is used for the light quantity control circuit of the surface emitting laser, it is caused by the leak current of the light receiver. The offset cannot be corrected.
[0013]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to correct an error (offset) caused by a leak current of a light receiver and an error of an amplifier in a light quantity control circuit system. An object of the present invention is to provide a light emitting element driving device capable of controlling light quantity with high accuracy.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to
[0019]
According to a second aspect of the present invention, in the light-emitting element driving device according to the first aspect, the second circuit system opens both ends of the capacitor within a third period following the second period. It is characterized by doing.
[0020]
According to a third aspect of the present invention, in the light emitting element driving device according to the first aspect, the first circuit system supplies a voltage corresponding to a current value of the reference current within the first period. Input to the non-inverting input terminal of the amplifier, and the voltage output from the differential amplifier in accordance with this input is input to the inverting input terminal of the differential amplifier, and the output voltage of the differential amplifier is constant until convergence. A path for supplying the output voltage of the differential amplifier to the capacitor is formed after a lapse of time.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In each embodiment described below, for example, a semiconductor laser, particularly a GaN blue laser or a single mode surface emitting laser having a large internal resistance is used as a light emitting element to be driven.
[0022]
[First Embodiment]
FIG. 1 is a circuit diagram showing a configuration of a light emitting element driving apparatus according to the first embodiment of the present invention. As is clear from FIG. 1, the light emitting element driving apparatus according to the present embodiment controls the
[0023]
The
[0024]
Thus, when the parasitic capacitance Co of the
[0025]
Here, as one of the effective methods for solving the above shortage of gain, there is a method of performing current-voltage conversion with a resistance value that can obtain a sufficient output voltage after impedance conversion by a current mirror circuit to achieve high impedance. Can be mentioned. According to this method, even when the photocurrent Ipd is amplified, the amplification degree can be set stably at the ratio of the current mirror. However, the current mirror circuit has a problem that the response is deteriorated in the case of a minute current.
[0026]
Although it is possible to increase the speed by supplying a bias current to the current mirror circuit, it is necessary to add a bias current and then subtract the bias current to obtain an amplified current value. However, by subtracting the bias current, the output potential is determined in relation to the subsequent stage, so that the sink current is deviated. The larger the bias current, the larger the error, and there is a concern that the accuracy of the light amount control is deteriorated. .
[0027]
From this point of view, it can be said that the
[0028]
The
[0029]
In the
[0030]
A
[0031]
A
[0032]
The reference current supply circuit 14A has a
[0033]
Here, an example of a specific configuration of the load 18 (18-1, 18-2) will be described with reference to FIG.
[0034]
The load 18 has, for example, two resistors Ra and Rb having different resistance values. One end of each of the resistors Ra and Rb is commonly connected and grounded (GND). The other end of each of the resistors Ra and Rb has a switchSWa, SWb are connected at one end.SWa, SWb are connected in common and connected to the inverting input terminal / non-inverting input terminal of the
[0035]
The load 18 having the above configuration, for example, the load 18-1, obtains the light amount detection voltage Vdet by converting the voltage of the photocurrent Ipd whose impedance has been converted by the
[0036]
The difference detection circuit 16 includes a
[0037]
The
[0038]
FIG. 4 is a circuit diagram illustrating a specific circuit example of the light emitting element driving apparatus according to the first embodiment. Here, it is assumed that the
[0039]
The drive current control circuit 17A includes an analog inverter 111, a limit voltage generation circuit 112, a comparator 113, a current source 114, a capacitor C51, and switches SW51, SW52, and SW53. In the drive current control circuit 17A, the drive current of the semiconductor laser LD is controlled so that the light emission amount of the semiconductor laser LD becomes a prescribed light amount (target light amount). The drive current control circuit 17A is supplied with the error voltage detected by the difference detection circuit 16 as the light amount control voltage Vcont via the drive voltage control circuit 17B.
[0040]
This light control voltage Vcont isAIt is inverted by the analog inverter 111 and given to the input side terminal of the switch SW51. The capacitor C51 is connected between the power supply VDD and the terminal on the output side of the switch SW51 to constitute a sample hold circuit together with the switch SW51. This sample and hold circuit samples and holds the light amount control voltage Vcont that is given by being inverted by the analog inverter 111.
[0041]
The limit voltage generation circuit 112, the comparator 113, and the switch SW52 constitute a current limiting circuit (limiter) for limiting the drive current flowing through the semiconductor laser LD. The limit voltage generation circuit 112 generates a limit voltage Vlim corresponding to the limit current that limits the drive current flowing through the semiconductor laser LD. The comparator 113 uses the limit voltage Vlim generated by the limit voltage generation circuit 112 as an inverting (−) input, and the analog inverter 111 and the switchSW51The light quantity control voltage Vcont applied through the non-inverted (+) input is used, and the comparison output is inverted when the light quantity control voltage Vcont exceeds the limit voltage Vlim.
[0042]
The switch SW52 has the light amount control voltage Vcont supplied through the analog inverter 111 and the switch SW51 as one input, and the limit voltage Vlim generated by the limit voltage generation circuit 112 as the other input. During normal light amount control, the light amount control voltage When Vcont is selected and the comparison output of the comparator 113 is inverted, the limit voltage Vlim is selected instead of the light amount control voltage Vcont in response to the inversion of the comparison output.
[0043]
The light amount control voltage Vcont or limit voltage Vlim selected by the switch SW52 is supplied to the current source 114 as its control voltage. One end of the current source 114 is connected to the power supply VDD. The switch SW53 has one end connected to the other end of the current source 114 and the other end connected to the anode (drive end) of the semiconductor laser LD.
[0044]
In the drive current control circuit 17A having such a configuration, the light amount control voltage Vcont is inverted by the inverter 111 and then sample-held by the sample-hold circuit including the switch SW51 and the capacitor C51. The sampled and held light amount control voltage Vcont is selected by the switch SW52 and is given as a control voltage to the current source 114, and the drive current supplied from the current source 114 to the semiconductor laser LD through the switch SW53 is controlled. .
[0045]
Thereby, in the drive current control circuit 17A, the drive current of the semiconductor laser LD is controlled so that the light quantity of the semiconductor laser LD becomes a prescribed light quantity (target light quantity) determined by the reference voltage Vref of the difference detection circuit 16. This is APC (Automatic Power Control) for controlling the laser power of the semiconductor laser LD so as to be the power specified by the reference voltage Vref.
[0046]
The light amount control voltage Vcont after the sample hold is further compared with the limit voltage Vlim generated by the limit voltage generation circuit 112 in the comparator 113. When the light amount control voltage Vcont exceeds the limit voltage Vlim, the comparator 113 inverts the comparison output and controls the switch SW52. As a result, the switch SW52 selects the limit voltage Vlim instead of the light amount control voltage Vcont that has been selected so far, and applies it to the semiconductor laser LD as its control voltage. As a result, in the drive current control circuit 17A, current limitation is performed so that the drive current flowing through the semiconductor laser LD becomes a constant limit current corresponding to the limit voltage Vlim.
[0047]
The drive voltage control circuit 17B includes a differential amplifier 121, four switches SW54 to SW57, and a capacitor C52. In this drive voltage control circuit 17B, a drive current control circuit17ABased on the terminal voltage of the semiconductor laser LD when the light quantity is controlled to a prescribed light amount, the drive voltage applied to the semiconductor laser LD during lighting is controlled.
[0048]
The differential amplifier 121 uses the output voltage of the difference detection circuit 16 as a non-inverting input, and operates as a buffer when the inverting input terminal and the output terminal are short-circuited by the switch SW57. One end of the switch SW 54 is connected to the output terminal of the differential amplifier 121. The capacitor C52 is connected between the other end of the switch SW54 and the ground to constitute a sample and hold circuit together with the switch SW54.
[0049]
The switch SW55 has one end connected to the other end of the switch SW54 and the other end connected to the anode of the semiconductor laser LD. The switch SW56 has one end connected to the other end of the switch SW55 and the anode of the semiconductor laser LD, and the other end connected to the inverting input terminal of the differential amplifier 121.
[0050]
Driving voltage control circuit having such a configuration17BWhen the drive current of the semiconductor laser LD is controlled, that is, during APC (light quantity control), the switches SW54, SW55, and SW57 are all in the OFF state.SW56Turns on. Then, the error voltage detected by the difference detection circuit 16 is applied to the semiconductor laser LD via the differential amplifier 121 and the switch SW56, thereby forming a feedback loop.
[0051]
Further, at the time of modulating the semiconductor laser LD after the light amount control, both the switches SW54 and SW57 are turned on, and both the switches SW55 and SW56 are turned off. Then, the output voltage of the differential amplifier 121, that is, the terminal voltage of the semiconductor laser LD at the end of the light amount control is held in the capacitor C52. The hold voltage of the capacitor C52 is applied as a drive voltage to the drive end (anode) of the semiconductor laser LD via the switch SW55 when the switch SW55 is turned on when the semiconductor laser LD is turned on.
[0052]
In the
[0053]
As in the case of FIG. 1, the difference detection circuit 16 is configured by a
[0054]
In the differential detection circuit 16 having such a configuration, the
[0055]
Next, the circuit operation of the light emitting element driving apparatus according to the first embodiment having the above-described configuration will be described.
[0056]
First, at the time of error correction by the correction circuit 15A, both the switches SW1 and SW2 are turned off (open), and the
[0057]
During the light amount control, both the switches SW1 and SW2 are turned on. From the
[0058]
From the
[0059]
Next, a specific circuit example of the correction circuit 15A in the light emitting element driving device according to the first embodiment and a circuit operation for correcting the error will be described.
[0060]
The correction circuit 15A includes three switches SW11, SW12, SW13 and a capacitor C11. The switches SW11 and SW12 have two fixed terminals a and b. One terminal a of the switch SW11 is connected to the terminal of the load 18-1, and the other terminal b is connected to the non-inverting input terminal of the
[0061]
Next, a circuit operation for error correction in the correction circuit 15A having the above configuration will be described. Here, the reference current is I1, the resistance values of the loads 18-1 and 18-2 are R1, the gain of the
[0062]
First, when detecting the amplified voltage of the output of the
[0063]
At this time, ΔIg flows into the load 18-1 from the current obtained by amplifying the leakage current Ileak and the output error current of the
Va = (Ileak × G + ΔIg) × R1
It becomes. Then, the capacitor C11 is charged by the voltage Va of the load 18-1 at this time.
[0064]
At the time of light amount control for error correction, the switch SW11 is connected to the terminal b side, that is, the non-inverting input terminal side of the
[0065]
At this time, if the input error of the
Than,
Ipd = I1 / G
It becomes. That is, the photocurrent Idp is set based on the reference current I1 set during the light amount control while correcting the error current ΔIg of the
[0066]
As described above, in the light emitting element driving apparatus according to the first embodiment, the correction circuit 15 corrects the output of the reference value based on the output of the
[0067]
In particular, the correction circuit 15 forms a circuit system (switches SW11 and SW12 are used for charging the capacitor C11 and the voltage corresponding to the output of the
[0068]
[Second Embodiment]
FIG. 5 is a circuit diagram showing a configuration of the light emitting element driving apparatus according to the second embodiment of the present invention. In FIG. 5, the same parts as those in FIG.
[0069]
In the light emitting element driving device according to the present embodiment, the load 13-2 has an amplifier 13-2 having a configuration similar to that of the amplifier 13-1 on the load 18-1 through which the photocurrent Ipd flows, and a reference current supply circuit. 14B and the correction circuit 15B are slightly different in configuration from the reference current supply circuit 14A and the correction circuit 15A of the light emitting element driving apparatus according to the first embodiment. In the
[0070]
FIG. 6 shows an example of a specific configuration of the amplifiers 13-1 and 13-2. The amplifier 13-1 corresponds to the
[0071]
In the amplifier 13-2, the
[0072]
The bias
[0073]
Current source224Is connected between the drain of the MOS transistor Q18 and the ground GND, and has a current value equal to the bias current Ibias superimposed by the bias
[0074]
In addition to the
[0075]
When the
[0076]
When the light amount of the
[0077]
Further, when the light signal is not controlled, that is, when the optical signal Ipd is not output from the
[0078]
Next, a specific circuit example of the correction circuit 15B in the light emitting element driving device according to the second embodiment and a circuit operation for correcting the error will be described.
[0079]
The correction circuit 15B includes a switch 14 in addition to the switches SW11, SW12, SW13 and the capacitor C11. The connection relationship between the switches SW11, SW12, SW13 and the capacitor C11 is basically the same as that of the correction circuit 15A of the light emitting element driving apparatus according to the first embodiment. However, the other terminal of the switch SW12aIs connected to the inverting input terminal of the
[0080]
Next, a circuit operation for error correction in the correction circuit 15B having the above configuration will be described.
[0081]
First, when the correction voltage is detected and the capacitor C11 is charged, the switch SW13 is turned on when the
[0082]
Further, the switch SW11 is switched to the terminal a side, that is, the amplifier 13-1, the switch SW12 is also switched to the a side, that is, the inverting input terminal side of the
[0083]
At this time, the voltage value charged in the capacitor C11 is a voltage obtained by subtracting the error due to the reverse bias leakage current when the
[0084]
Here, the inverting input terminal voltage of the
[0085]
Vp = (I1 × G + ΔIg) × R1
Vp + ΔVop = Vn
Therefore, the offset voltage ΔVoc charged in the capacitor C11 is
It becomes.
[0086]
Next, at the time of light quantity control for error correction, the switch SW11 is connected to the terminal b side, that is, the non-inverting input terminal side of the
[0087]
Then, the error correction is performed by subtracting the charging voltage ΔVop of the capacitor C11 at the time of detection represented by the above formula (1) from the voltage corresponding to the reference current I1 and performing light quantity control. This will be specifically explained using an equation.
Vp = (I1 × G + ΔIg) × R1−ΔVoc
Vn = (Ipd × G + Ileak × G + ΔIg) × R1
Vp + ΔVop = Vn
Thus, if it is substituted and canceled (ΔVoc is from equation (1)), I1 = Ipd is eventually obtained. That is, the photocurrent Idp was set at the time of light intensity control while correcting the error current ΔIg of the
[0088]
As described above, in the light emitting element driving apparatus according to the second embodiment, the pseudo current I2 having the current value equal to the reference current I1 is supplied to the load 18-2 on the non-inverting input side of the
[0089]
(Modification of the second embodiment)
[0090]
FIG. 7 is a circuit diagram showing a configuration of a light emitting element driving apparatus according to a modification of the second embodiment. In FIG. 7, the same parts as those in FIG.
[0091]
In the light emitting element driving apparatus according to this modification, the configuration of the correction circuit 15C, particularly the configuration of the switches SW11 ′ and SW12 ′, is only different from that of the correction circuit 15B of the second embodiment, and the other configurations are the same. This is the same as the light emitting element driving apparatus according to the second embodiment.
[0092]
Both the switches SW11 'and SW12' have three terminals a, b and c.
The terminals a and b of the switches SW11 ′ and SW12 ′ correspond to the terminals a and b of the switches SW11 and SW12 of the second embodiment. The third terminal c is in an open state. Both the switches SW11 ′ and SW12 ′ open both ends of the capacitor C11 connected between the movable terminals d by switching to the third terminal c except when controlling the light quantity and charging the capacitor with the correction voltage. Put it in a state.
[0093]
Next, a circuit operation for error correction in the correction circuit 15C having the above configuration will be described.
[0094]
After the light amount control is completed, the switches SW11 ′ and SW12 ′ are both switched to the third terminal c, so that both ends of the capacitor C11 are disconnected from any terminal and are opened. When the capacitor C11 is charged next time, as described in the second embodiment, the switch SW11 ′ is switched to the amplifier 13-1, the switch SW12 ′ is switched to the inverting input terminal side of the
[0095]
This is because if the switches SW11 'and SW12' are connected to the terminal a or b after the light quantity control is completed, the charging voltage of the capacitor C11 leaks via the loads 18-1 and 18-2 and other switches. This is to prevent it from becoming more variable. By keeping both ends of the capacitor C11 open, fluctuation due to leakage of the charging voltage until the next offset correction can be minimized.
[0096]
When a light amount control and offset correction are performed as a set for each scan by an exposure device such as a printer, the error value does not vary greatly from scan to scan. As described above, the fluctuation of the charging voltage of the capacitor C11 during the period of each offset correction is suppressed by starting charging from the vicinity of the convergence value when the capacitor C11 is charged next time, thereby reducing the fluctuation of the charging voltage. This is because the convergence time can be shortened.
[0097]
At the start of charging of the capacitor C11, as described in the second embodiment, the switch SW13 is turned on and the switch SW1 ′ is switched to the terminal b side to connect the output terminal of the
[0098]
At this time, immediately after the switch SW13 is turned on and the switch SW1 ′ is switched to the terminal b, the output voltage of the
[0099]
Therefore, when the switch SW12 is switched to the terminal a side and the output terminal of the
[0100]
FIG. 8 is a circuit diagram showing an example of a specific circuit configuration of the correction circuit 15C. In this circuit example, the switches SW11 ′, SW12 ′, switch SW13, and switch SW14 of FIG. 7 are configured by NchMOS transistors Q21 to Q26. Here, in relation to FIG. 7, the MOS transistor Q21 is between b and d of the switch SW11 ', the MOS transistor Q22 is between ad and the switch SW11', the MOS transistor Q23 is between b and d of the switch SW12 ', and the MOS The transistor Q24 corresponds to between a and d of the switch SW12 ′.
[0101]
To turn on the MOS transistors Q21 to Q24, a high level voltage may be applied to each gate, and to turn off, a low level voltage may be applied to each gate. In order to open both ends of the capacitor C11, the gate voltages of the four NchMOS transistors Q21 to Q24 connected to both terminals of the capacitor C11 are all set to a low level, and all the transistors Q21 to Q24 are turned off. Just do it.
[0102]
Here, when the Nch MOS transistors Q21 to Q24 are in the ON state, the charge charged in the capacitor C11 is set to the substrate potential of the MOS transistors Q21 to Q24 (usually ground in the case of NchMOS transistors and power supply voltage in the case of PchMOS transistors). On the other hand, the charging voltage fluctuates due to leakage. Therefore, the fluctuation of the charging voltage of the capacitor C11 can be suppressed by disconnecting both ends of the capacitor C11 from any terminal and making it open.
[0103]
In each of the above embodiments, the case of a driving device that drives a single light emitting element has been described as an example. However, the present invention is not limited to this, and the light emitting element driving device according to each of the above embodiments has a light amount control. Since the convergence time can be shortened, the effect can be further exerted by applying a surface emitting laser as a light emitting element and applying it to a multi-laser beam driving device configured to repeatedly and repeatedly control the amount of light for each beam. .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a circuit diagram showing a configuration of a light emitting element driving apparatus according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a circuit diagram showing an example of a configuration of an amplifier in the light emitting element driving apparatus according to the first embodiment.
FIG. 3 is a circuit diagram showing an example of a specific configuration of a load.
FIG. 4 is a circuit diagram showing a specific circuit example of the light emitting element driving device according to the first embodiment.
FIG. 5 is a circuit diagram showing a configuration of a light emitting element driving apparatus according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a circuit diagram showing an example of a configuration of an amplifier in the light emitting element driving apparatus according to the second embodiment.
FIG. 7 is a circuit diagram showing a configuration of a light emitting element driving apparatus according to a modification of the second embodiment.
FIG. 8 is a circuit diagram illustrating an example of a specific circuit configuration of a correction circuit according to a modification of the second embodiment.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記受光器から出力される光電流を増幅する第1の増幅器と、A first amplifier for amplifying the photocurrent output from the light receiver;
前記発光素子が消灯されている第1の期間内に、前記発光素子の目標光量に対応する基準電流を前記第1の増幅器に供給する第1の電流源と、A first current source that supplies a reference current corresponding to a target light amount of the light emitting element to the first amplifier within a first period in which the light emitting element is turned off;
差動増幅器と、A differential amplifier;
コンデンサと、A capacitor,
前記第1の期間内に、前記基準電流の電流値に応じた電圧を前記差動増幅器の非反転入力端子に入力し、この入力に応じて当該差動増幅器から出力された電圧を当該差動増幅器の反転入力端子に入力し、前記第1の増幅器の出力に対応する電圧と前記反転入力端子の電圧との電圧差によって前記コンデンサを充電する第1の回路系と、Within the first period, a voltage corresponding to the current value of the reference current is input to a non-inverting input terminal of the differential amplifier, and a voltage output from the differential amplifier according to the input is input to the differential A first circuit system that inputs to the inverting input terminal of the amplifier and charges the capacitor by a voltage difference between a voltage corresponding to the output of the first amplifier and a voltage of the inverting input terminal;
前記発光素子が点灯されている第2の期間内に、前記基準電流の電流値に応じた電圧から前記コンデンサの電圧を差し引いた電圧を前記非反転入力端子に入力し、前記第1の増幅器の出力に対応する電圧を前記反転入力端子に入力する第2の回路系と、A voltage obtained by subtracting the voltage of the capacitor from the voltage corresponding to the current value of the reference current is input to the non-inverting input terminal within the second period in which the light emitting element is turned on, and the first amplifier A second circuit system for inputting a voltage corresponding to an output to the inverting input terminal;
前記第2の期間内に前記差動増幅器から出力された電圧を用いて前記発光素子の光量を制御する駆動回路とA drive circuit for controlling a light amount of the light emitting element by using a voltage output from the differential amplifier within the second period;
を有することを特徴とする発光素子駆動装置。A light-emitting element driving device comprising:
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