JP4590563B2 - 広域lanシステム - Google Patents

広域lanシステム Download PDF

Info

Publication number
JP4590563B2
JP4590563B2 JP2005509174A JP2005509174A JP4590563B2 JP 4590563 B2 JP4590563 B2 JP 4590563B2 JP 2005509174 A JP2005509174 A JP 2005509174A JP 2005509174 A JP2005509174 A JP 2005509174A JP 4590563 B2 JP4590563 B2 JP 4590563B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
address
layer
terminal
neighbor
neighbor search
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2005509174A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2005032073A1 (ja
Inventor
桂一 清水
晃 大久保
正博 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Information and Communications Technology
Original Assignee
National Institute of Information and Communications Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Information and Communications Technology filed Critical National Institute of Information and Communications Technology
Publication of JPWO2005032073A1 publication Critical patent/JPWO2005032073A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4590563B2 publication Critical patent/JP4590563B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L49/00Packet switching elements
    • H04L49/35Switches specially adapted for specific applications
    • H04L49/351Switches specially adapted for specific applications for local area network [LAN], e.g. Ethernet switches
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L61/00Network arrangements, protocols or services for addressing or naming
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L61/00Network arrangements, protocols or services for addressing or naming
    • H04L61/09Mapping addresses
    • H04L61/10Mapping addresses of different types
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L49/00Packet switching elements
    • H04L49/20Support for services
    • H04L49/201Multicast operation; Broadcast operation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L49/00Packet switching elements
    • H04L49/60Software-defined switches
    • H04L49/602Multilayer or multiprotocol switching, e.g. IP switching

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)

Description

この発明は、IPサブネットワークを大規模化した広域LANシステムおよびレイヤ2移動体ネットワークに関するものである。
IP(Internet Protocol)による通信ではIPアドレスによって通信相手を識別するのに対して、イーサネット(登録商標)による通信ではMAC(media access control)アドレスによって通信相手を識別するので、イーサネット(登録商標)技術をベースとしたマルチキャスト転送が可能な同報型ネットワークであるLANシステムにおいてIPパケット通信サービスを提供する場合は、二つのアドレスの変換が必要になる。
そこで、同報型ネットワークであるLANシステムでは、このアドレス解決の方法として、例えばIPv6(IPバージョン6)では、近隣探索方式が使用されている。この近隣探索方式は、インターネット技術の標準化組織であるIETF(Internet Engineering Task Force)において規定されている(非特許文献1)。第1図を参照してその概要を説明する。
第1図は、同報型ネットワークであるLANシステムにおいてアドレス解決を行う近隣探索の動作概念図である。第1図において、端末(IPアドレスA)1a、端末(IPアドレスB)1b、端末(IPアドレスC)1c、端末(IPアドレスD)1d、端末(IPアドレスE)1e、端末(IPアドレスF)1f、端末(IPアドレスG)1g、端末(IPアドレスH)1h、端末(IPアドレスI)1iは、それぞれ、イーサネット(登録商標)伝送路2上でIPパケット通信を行う端末である。イーサネット(登録商標)伝送路2は、ルータ3を介して他のイーサネット(登録商標)伝送路4に接続されている。なお、第1図では、これらの端末は、イーサネット(登録商標)伝送路2に対し、バス的に接続されるとしているが、実場合にはレイヤ2スイッチなどによってツリー状もしくはリング状に接続されるのが一般的である。
IPv6での近隣探索では、データリンク層のアドレスを探索するために、IPv6のアドレスとして、“ff02:0:0:0:0:1:ffxx:xxxx”と表現されるノード要請マルチキャストアドレスを規定している。そして、アドレス探索の対象となるターゲットアドレスはIPアドレスの下位アドレス“xxxxxx”であるが、この下位アドレス“xxxxxx”は、24ビット構成となっている。そのため、第1図に示すように、一つのノード要請マルチキャストアドレスに複数の端末が属することがある。
第1図では、地理的に近い位置に存在する複数の端末が一つのノード要請マルチキャストアドレスに属する場合が示されている。すなわち、第1図では、端末1bと端末1cと端末1とには、ノード要請マルチキャストアドレスXが割り付けられている。端末1dと端末1gと端末1hとには、ノード要請マルチキャストアドレスYが割り付けられている。端末1eと端末1iには、ノード要請マルチキャストアドレスZが割り付けられている。そして、ルータ3には、ノード要請マルチキャストアドレスWが割り付けられている。
また、このノード要請マルチキャストアドレス“ff02:0:0:0:0:1:ffxx:xxxx”は、イーサネット(登録商標)技術では、MACグループアドレス“33:33:ff:xx:xx:xx”に自動的にマップされる。そのため、ノード要請マルチキャストアドレス宛てのIPパケットは、このMACアドレスを宛先にして送信できるようになる。
第1図に示すように、IPアドレスAの端末1aがIPアドレスBの端末1bに対してIPパケットを送信する場合は、端末1aは、まず、端末1bのノード要請マルチキャストアドレスXを計算で求める。次に、端末1aは、IPアドレスBが設定されている近隣要請パケット5をノード要請マルチキャストアドレスXを宛先にして送信する。
この近隣要請パケット5は、MACグループアドレス宛てに送信されるので、IPサブネットワーク内の物理媒体であるイーサネット(登録商標)伝送路2上を全て伝搬する。例えば、全てのレイヤ2スイッチの全ポート上を流れる。そして、このノード要請マルチキャストアドレスXを持つ端末(第1図では、端末1b、1c、1f)がこの近隣要請パケット5を取り込む。
ノード要請マルチキャストアドレスXを持つ端末1b、1c、1fは、この近隣要請パケット5に設定されたIPアドレスBを確認し、自端末のIPアドレスであると判断した端末1bが近隣通知パケット6を端末1aに返送する。この近隣通知パケット6には端末1bのMACアドレスが設定されているので、端末1aは、端末1bのMACアドレスが分かり、以後、端末1aは、端末1bに対してIPパケットが送信できるようになる。
一方、イーサネット(登録商標)のようなマルチキャスト転送が可能な同報型ネットワークではなく、ATM(Asynchronous Transfer Mode)のような非同報型ネットワークでIPパケット通信を行う場合には、アドレス解決方法として、アドレス解決サーバが使用されている(例えば、特許文献1)。第2図を参照してその概要を説明する。
第2図は、非同報型ネットワークでのアドレス解決サーバの動作概念図である。第2図では、特許文献1に開示されたアドレス処理システムが整理して示されている。第2図において、ATMなどの非同報型ネットワーク10にはイーサネット(登録商標)などの同報型ネットワーク11が接続されている。
非同報型ネットワーク10は、IPアドレスと非同報型ネットワーク10のアドレス(ATMアドレス)との変換を要求するIPサブネットワーク内のアドレス処理クライアント12a,12b,12c,12dと、同報型ネットワーク11とのゲートウェイとなる特別なアドレス処理クライアント13と、IPサブネットワーク内のアドレス処理クライアント12a〜12dのIPアドレスとATMアドレスとの対応表を管理する多数のアドレス処理サーバ14と、多数のアドレス処理サーバ14間で授受されるアドレス変換の要求を中継するアドレス処理リレー15と、アドレス処理クライアント13のATMアドレスとそのゲートウェイを介して接続されるIPサブネットワークのアドレスとを対応付けて管理するアドレス処理コンバータ16とで構成されている。
特許文献1では、第2図に示すように、アドレス解決サーバをアドレス処理サーバ14とアドレス処理リレー15とアドレス処理コンバータ16とに機能分散させて実現している。このように、非同報型ネットワークでは、一般にアドレス解決サーバが何等かの形で配置される。そして、第2図に示すIPサブネットワーク内のアドレス処理クライアント12a〜12dが非同報型ネットワーク10に配置されたアドレス解決サーバにNHRP(Next Hop Resolution Protocol)など専用のアドレス解決プロトコルで明示的に問い合わせを行う。このとき、アドレス解決サーバは、通知されたIPアドレスを検索キー情報としてデータリンク層のアドレスを決定する。
なお、上記した非特許文献1と特許文献1は、以下の通りである。
"Neighbor Discovery for IP Version 6 (IPv6)"T. Narten ほか著、IETF RFC2461、1998/11、P.58-63 (7.2. Address Resolution) 特開平9−214562号公報
上記のように、イーサネット(登録商標)技術を用いて構築される広域LANシステムを使用してIPサブネットワークを含むIPネットワークを構築する場合、端末のMACアドレスを決定するために、Pv6では前述したような近隣探索方式が使用される。また、IPバージョン4(IPv4)では近隣探索方式に類似のアドレス解決プロトコル(ARP:Address Resolution Protocol)が使用される。
しかしながら、広域LANシステムが非常に大きくなった場合には、ノード要請マルチキャストアドレス宛の近隣要請パケット、もしくはブロードキャストアドレス宛のARP RequestパケットがIPネットワークないしはIPサブネットワークを構成する全てのレイヤ2スイッチや端末を接続する物理媒体上を伝搬する。
また、多数の端末が広域LANシステムとしての単一のIPサブネットワークに接続され、端末同士が特別のサーバを介さずにPtoP(ポイント・ツー・ポイント)で接続される場合には、端末は不特定多数の端末と通信を行うことになるので、通信相手が特定されない。したがって、この場合には、近隣要請パケットやARP Requestパケットが頻繁にネットワーク内を流れることになり、IPサブネットワークの帯域を無駄に消費するという問題が起こる。
なお、上記の帯域を無駄に消費するという問題は、例えば広域LANシステムによる移動体ネットワークであるレイヤ2移動体ネットワークを移動端末が移動によってIPアドレスが変化しないように構築する場合にも起こる。この場合、典型的には、移動端末が移動する範囲であるレイヤ2移動体ネットワークは、単一の広域IPサブネットワークとして構成される。
一方、アドレス解決サーバを使用する方式によれば、このようなアドレス解決のためのマルチキャスト転送に起因した帯域消費を防止することができる。しかし、従来のアドレス解決サーバは、マルチキャスト転送ができない非同報型ネットワークを前提に提案されてきたものであり、本質的に適用分野が異なる。このため、同報型ネットワークにアドレス解決サーバを設置した場合、以下の問題が生じる。
まず、非同報型ネットワークにおけるアドレス解決では、アドレス解決を要求する各端末がアドレス解決サーバの存在を知っている。しかし、同報型ネットワークに接続される端末は、アドレス解決サーバの存在を知らない。この場合、同報型ネットワークに接続される端末がアドレス解決サーバの存在を知って動くようにすることもできるが、これは端末に対して、同報型ネットワークにおけるインターネットのアドレス解決原則に矛盾した動きを強いることになるので妥当でない。
また、第2図に示すアドレス処理クライアント13に類似のゲートウェイが代理でアドレス解決を行う方法も考えられる。しかし、この場合のゲートウェイは、アドレス解決サーバおよびクライアント間で規定されるNHRPなど特別のアドレス解決プロトコルをサポートする必要があり、繁雑で高コストとなる。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、IPパケット通信において必要となるアドレス解決を帯域の無駄な消費を起こさないで実現できる単一のIPサブネットワークからなる広域LANシステムおよびレイヤ2移動体ネットワークを得ることを目的とする。
この発明では、イーサネット(登録商標)などのインタフェースを有するレイヤ2スイッチ群とルータとから構成されブロードキャスト転送が可能な同報型IPサブネットワーク内に、近隣要請などのアドレス解決要求を受け付けてそれを処理し、近隣通知などのアドレス解決結果を返送する近隣探索サーバを配置した広域LANシステムであって、 前記レイヤ2スイッチ群の各レイヤ2スイッチは、端末が発行するアドレス解決要求のためのマルチキャストトラフィックを認識するとそのマルチキャストトラフィックをマルチキャストせずに既知のスイッチングルート上で前記近隣探索サーバまで配送する機能を備え、前記近隣探索サーバは、配送されてきたマルチキャストアドレス宛てのアドレス解決要求を処理し、そのアドレス解決結果を前記レイヤ2スイッチ群を介してアドレス解決を要求した端末に対して返送する機能を備えることを特徴とする。
この発明によれば、IPサブネットワークを構成する全レイヤ2スイッチとそこに配置される近隣探索サーバとが同報型ネットワーク上で非同報型ネットワークをエミュレートすることができる。したがって、IPサブネットワークが大規模になり、このIPサブネットワークが直接多数のエンドユーザ端末を収容する場合でも、IPアドレスからMACアドレスを解決するための近隣要請パケットがマルチキャスト転送もしくはブロードキャスト転送されないので、ネットワークの帯域を無駄に浪費することはない。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる広域LANシステムおよびレイヤ2移動体ネットワークの好適な実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
第3図は、この発明の実施の形態1である広域LANシステムの構成例および近隣探索手順の流れを示す概念図である。第3図に示す広域LANシステムは、階層的に配置される多数のレイヤ2スイッチ20(20−1〜20−11)と他のネットワークとの接続を行うルータ21とで構成されるIPサブネットワークに、近隣探索サーバ22が配置されている。近隣探索サーバ22は、近隣要請などのアドレス解決要求を受け付けてそれを処理し、近隣通知などのアドレス解決結果を返送する機能を有している。
第3図では、階層配置の最上位階に配置されるレイヤ2スイッチ20―1に、ルータ21と近隣探索サーバ22とが接続されている。また、階層配置の最下位階(エッジ)に配置されるエッジスイッチであるレイヤ2スイッチ20−8〜20−11には、各種無線のアクセスポイント23(23−1〜23−7)が接続されている。各アクセスポイント23は、端末A24,端末B25を何らかの無線アクセスによって収容するものであり、レイヤ2スイッチ20の一種と見なすこともできる。端末A24,端末B25は、何らかの無線アクセスが可能な汎用のIPv6対応端末である。
レイヤ2スイッチ20とルータ21とアクセスポイント23は、イーサネット(登録商標)などのブロードキャスト転送が可能なインタフェースで接続されている。したがって、第3図に示す広域LANシステムからなるネットワークは、全体として同報型IPサブネットワークを構成している。
このネットワークは、端末A24,端末B25からは、同報型ネットワーク26に見えているので、端末A24が端末B25のMACアドレス解決を行う場合には、通常の近隣探索手順に応じたアドレス解決を行う。つまり、端末A24は端末B25のMACアドレス解決を行う場合には、端末B25のノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケット27を送信する。
これに対して、レイヤ2スイッチ20−1〜20−11と近隣探索サーバ22とは、この同報型ネットワーク26上で非同報型ネットワークをエミュレートする(非同報型ネットワークエミュレーション28)。つまり、レイヤ2スイッチ20−1〜20−11は、この同報型ネットワーク26上に、近隣要請パケット27を受信したエッジから近隣探索サーバ22に至るスイッチングルートを非同報型ネットワークと同様の手法によって形成し、そのルートを用いて、近隣要請パケット27を近隣探索サーバ22まで配送し、また近隣探索サーバ22が出力する近隣通知パケット29を端末A24に配送する。そして、近隣探索サーバ22は、IPアドレスからMACアドレスを解決するようになっている。
第4図は、第3図に示す広域LANシステムにおいて実施される近隣探索動作を説明するシーケンス図である。第3図を参照しつつ第4図に沿って、端末A24が端末B25のMACアドレス解決を行う場合の近隣探索動作を説明する。
第4図において、端末A24は、端末B25のMACアドレス解決を行う場合には、端末B25のノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを送信する(手順T1)。この近隣要請パケットは、アクセスポイント23−5からエッジスイッチ20−10に送られる。
レイヤ2スイッチ20−1〜20−11は、近隣要請パケットを認識すると、あたかも非同報型ネットワークであるかのようにその近隣要請パケットを扱うので、ノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを受信すると、そのノード要請マルチキャストアドレスに対応するMACグループアドレスから対応するノード要請マルチキャストを認識し、ネットワーク全体にトラフィックをマルチキャスト転送することなく、このMACアドレスを持ったMACフレームを予め接続場所が既知の近隣探索サーバ22まで誘導する。
具体的には、レイヤ2スイッチ20−1〜20−11は、近隣探索サーバ22が最上位階のレイヤ2スイッチ20−1に接続されていることを知っている。また、最上位階のレイヤ2スイッチ20−1は、近隣探索サーバ22が接続されている物理ポートを知っている。レイヤ2スイッチ20−1〜20−11は、それに基づき、近隣探索サーバ22に至るスイッチングルートを形成する。
すなわち、ノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを受信したエッジスイッチ20−10は、ノード要請マルチキャストアドレスに対応するMACグループアドレスからノード要請マルチキャストを認識し(手順T2)、最上位階のレイヤ2スイッチ20−1に向かう上流に位置するレイヤ2スイッチ20−7と接続する物理ポートを決定し(手順T3)、当該MACグループアドレス宛てのMACフレームを上流のレイヤ2スイッチ20−7向け物理ポートのみに送信する(手順T4)。
上流のレイヤ2スイッチ20−7,20−5,20−2,20−1で構成されるレイヤ2スイッチネットワークにおいても、同様に、MACグループアドレスから対応するノード要請マルチキャストを認識し(手順T5)、送信する物理ポートを決定し(手順T6)、最上位階のレイヤ2スイッチ20−1から近隣探索サーバ22に近隣要請パケットが伝達される(手順T7)。
このように、非同報型ネットワークエミュレーションによって近隣要請パケットは、近隣探索サーバ22まで誘導される。近隣探索サーバ22は、このように誘導されて来る全ての近隣要請パケットを受信して取り込む。特に、近隣要請パケットのMACアドレスは、ターゲット端末である端末B25宛てのノード要請マルチキャストであるが、近隣探索サーバ22はこれらを無条件に取り込み処理する。近隣探索サーバ22は、近隣要請パケットに設定されているターゲット端末B25のIPアドレスに対して、そのMACアドレスが登録されている場合はそのMACアドレスを設定し(手順T8)、近隣通知パケットを通常の手順で近隣要請パケットの送信元端末A24宛てに返送する(手順T9)。
以上のように、実施の形態1によれば、IPサブネットワークを構成する全レイヤ2スイッチとそこに配置される近隣探索サーバとが同報型ネットワーク上で非同報型ネットワークをエミュレートすることができる。そのため、IPサブネットワークが大規模になり、このIPサブネットワークが直接多数のエンドユーザ端末を収容する場合でも、IPアドレスからMACアドレスを解決するための近隣要請パケットがマルチキャスト転送もしくはブロードキャスト転送されないので、ネットワークの帯域を無駄に浪費することはない。
実施の形態2.
第5図は、この発明の実施の形態2である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索動作を説明するシーケンス図である。この実施の形態2では、第3図に示した広域LANシステムにおいて、実施の形態1にて説明した非同報型ネットワークエミュレーションを実施の形態1とは別の形態で実現する例が示されている。したがって、近隣要請や近隣通知パケットの流れは第3図に記載のものと同一になる。以下、第3図を参照しつつ第5図に沿って、この実施の形態2による近隣探索動作を説明する。
第5図において、端末A24は、端末B25のMACアドレス解決を行う場合には、端末B25のノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを送信する(手順T11)。この近隣要請パケットは、アクセスポイント23−5からエッジスイッチ20−10に送られる。
エッジスイッチ20−10は、受信した近隣要請パケットを認識すると、あたかも非同報型ネットワークであるかのようにその近隣要請パケットを扱う(非同報型ネットワークエミュレーション)。そのため、ノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを受信したエッジスイッチ20−10は、そのノード要請マルチキャストアドレスに対応するMACグループアドレスからノード要請マルチキャストを認識し(手順T12)、そのノード要請マルチキャストアドレスを既知の近隣探索サーバ22のMACアドレスに置換する(手順T13)。そして、宛先が置換されたMACフレームを送信する物理ポートを決定し(手順T14)、エッジスイッチ以外のレイヤ2スイッチに向けて通常のユニキャストトラフィックのハンドリング手法で送信する(手順T15)。
エッジスイッチ以外のレイヤ2スイッチは、特殊なスイッチング規則を持つものではなく、通常使用されているレイヤ2スイッチによって構成されている。したがって、エッジスイッチ以外のレイヤ2スイッチで構成されるレイヤ2ネットワークでは、通常のユニキャストトラフィックのハンドリング手法で送信する物理ポートを決定し(手順T16)、近隣探索サーバ22まで誘導する(手順T17)。
なお、以上の説明では、エッジスイッチがノード要請マルチキャストアドレスに対応するMACグループアドレスを近隣探索サーバのMACアドレスに置換したが、置換ではなく近隣探索サーバのMACアドレスでカプセリングして送信することもできる(MACinMACカプセリング)。
以上のように、実施の形態2によれば、IPサブネットワークのエッジとなるレイヤ2スイッチと近隣探索サーバとが非同報型ネットワークをエミュレートするので、エッジスイッチ以外のレイヤ2スイッチには汎用のレイヤ2スイッチが使用できるようになり、システムコストに低減が図れるようになる。
実施の形態3.
第6図は、この発明の実施の形態3である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索動作を説明するシーケンス図である。この実施の形態3では、第3図に示した広域LANシステムにおいて、端末が自ら非同報型ネットワークエミュレーションを意識して動作することで、実施の形態1,2と同様のアドレス解決を図る例が示されている。したがって、近隣要請パケットや近隣通知パケットの流れは、第3図に記載のものと同一になる。以下、第3図を参照しつつ第6図に沿って、この実施の形態3による近隣探索動作を説明する。
第6図において、端末A24は、端末B25のMACアドレス解決を行う場合には、近隣探索サーバ22を決定し(手順T21)、近隣探索サーバ22のMACアドレス(近隣探索サーバ宛ユニキャストアドレス)宛てに近隣要請パケットを送信する(手順T22)。この近隣要請パケットは、アクセスポイント23−5からエッジスイッチ20−10に送られる。
全てのレイヤ2スイッチ20は、特殊なスイッチング規則を持つものではなく、通常使用されているレイヤ2スイッチによって構成されている。したがって、近隣探索サーバ22のMACアドレス宛てに近隣要請パケットを受信したエッジスイッチ20−10は、通常のユニキャストトラフィックのハンドリング手法で送信する物理ポートを決定し(手順T23)、エッジスイッチ以外のレイヤ2スイッチに向けて送信する(手順T24)。
同様に、エッジスイッチ以外のレイヤ2スイッチで構成されるレイヤ2ネットワークでも通常のユニキャストトラフィックのハンドリング手法で送信する物理ポートを決定し(手順T25)、近隣探索サーバ22まで誘導する(手順T26)。
このように、近隣要請パケットは、近隣探索サーバ22まで誘導される。近隣探索サーバ22は、自分宛の近隣要請パケットを受信し取り込む。近隣探索サーバ22は、近隣要請パケットに設定されているターゲット端末B25のIPアドレスに対して、MACアドレスが登録されている場合はそのMACアドレスを設定し(手順T27)、近隣通知パケットを通常の手順で近隣要請パケットの送信元端末A24宛てに返送する(手順T28)。
以上のように、実施の形態3によれば、端末が直接近隣探索サーバの存在を意識して動作するので、全てのレイヤ2スイッチは汎用のものが使用できるようになるので、システムコストに低減が図れるようになる。
実施の形態4.
第7図は、この発明の実施の形態4である広域LANシステムの構成および近隣探索手順の流れを示す概念図である。第7図では、第3図に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。すなわち、この実施の形態4である広域LANシステムでは、第3図に示した構成において、レイヤ2スイッチ20−1〜20−11は、実施の形態1と同様に同報型ネットワーク26上で非同報型ネットワークをエミュレートする(非同報型ネットワークエミュレーション28)が、近隣探索サーバ22に代えて、近隣探索サーバ31が設けられている。
近隣探索サーバ31は、第7図に示すように、端末A24からの近隣要請パケット32を受け取ると、ターゲットである端末B25宛の近隣要請パケット33を生成して端末24に向けて送信する機能を備えている。
そして、端末B25は、近隣要請パケット33を受け取ると、端末A24向けに近隣通知パケット34を送信するようになっている。以下、第7図を参照しつつ第8図に沿って、この実施の形態4による近隣探索動作を説明する。
第8図は、第7図に示す広域LANシステムにおいて実施される近隣探索動作を説明するシーケンス図である。なお、第8図では、第4図に示した手順と同一ないしは同等である手順には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
第8図において、端末A24は、端末B25のMACアドレス解決を行う場合には、端末B25のノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを送信する(手順T1)。この近隣要請パケットは、アクセスポイント23−5からエッジスイッチ20−10に送られる。
レイヤ2スイッチ20−1〜20−11は、近隣要請パケットを認識すると、あたかも非同報型ネットワークであるかのようにその近隣要請パケットを扱うので、ノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを受信すると、そのノード要請マルチキャストアドレスに対応するMACグループアドレスから対応するノード要請マルチキャス認識し、ネットワーク全体にトラフィックをマルチキャスト転送することなく、このMACアドレスを持ったMACフレームを予め接続場所が既知の近隣探索サーバ31まで誘導する(手順T2〜手順T7)。
近隣探索サーバ31は、受信した近隣要請パケットに設定されているターゲット端末である端末B25のIPアドレスに対してMACアドレスが登録されている場合、そのMACアドレスを宛先にした近隣要請パケットを生成し(手順T31)、ターゲット端末B25に対してこの近隣要請パケットを送信する(手順T32)。
ターゲット端末B25は、近隣要請パケットを受信すると、近隣要請パケットの送信元端末A24のMACアドレスを宛先にした近隣通知パケットを生成し(手順T33)、その近隣通知パケットを通常のユニキャストトラフィックのハンドリング手法で近隣要請パケットの送信元端末A24に返送する(手順T34)。
以上のように、実施の形態4によれば、アドレス解決のターゲットとなる端末に近隣要請などのアドレス解決パケットが到達するので、ターゲット端末は予めアドレス解決を要求した端末のMACアドレスを学習することができる。したがって、端末に対するパケット送信がある場合のアドレス解決待ち遅延時間を無くすことができる。
なお、実施の形態4では、近隣探索サーバが近隣要請パケットをターゲットとなる端末に中継転送し、ターゲットとなる端末がアドレス解決を要求した端末に近隣通知パケットを送信する手順を、非同報型ネットワークエミュレーションを全てのレイヤ2スイッチ20(20−1〜20−11)が実現する実施の形態1による広域LANシステムにおいて実施する場合を示したが、非同報型ネットワークエミュレーションをエッジに位置するレイヤ2スイッチ20−8〜20−11が実現する実施の形態2による広域LANシステムにおいても同様に実施できることは言うまでもない。
実施の形態5.
第9図は、この発明の実施の形態5である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索動作を説明するシーケンス図である。この実施の形態5では、第3図に示した広域LANシステムにおいて、近隣探索サーバ22がIPv6のアドレス重複チェックを行う動作例が示されている。IPv6のアドレス重複チェックは、近隣要請パケットや近隣通知パケットを使用するので、その流れの概要は、第3図に記載のものと同一になる。以下、第3図を参照しつつ第9図に沿って、この実施の形態5によるアドレス重複チェックの動作を説明する。なお、第9図では、第4図に示した手順と同一ないしは同等である手順には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態5に関わる部分を中心に説明する。
第9図において、端末A24は、IPv6のアドレス重複チェックを目的にソースIPアドレス(送信元IPアドレス)に“0”を設定した近隣要請パケットを生成する(手順T41)。このアドレス重複チェックを目的とした近隣要請パケットは、電源が入りIPv6スタックが立ち上がりIPv6リンクローカルアドレスを生成した場合に生成され、またステートレスにIPv6グローバルアドレスを生成した場合に生成される。
このアドレス重複チェックを目的とした近隣要請パケットからアドレス重複チェックを行うIPアドレスを対象にノード要請マルチキャストアドレスが作られる。また、このアドレス重複チェックするIPアドレスからMACグローバルアドレスが計算される。
端末A24が送信するアドレス重複チェックを目的とした近隣要請パケットは、アクセスポイント23−5からエッジスイッチ20−10に送られる(手順T42)。レイヤ2スイッチ20−1〜20−11は、近隣要請パケットを認識すると、あたかも非同報型ネットワークであるかのようにその近隣要請パケットを扱う。つまり、レイヤ2スイッチ20は、ノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを受信すると、そのノード要請マルチキャストアドレスに対応するMACグループアドレスから対応するノード要請マルチキャストを認識し、ネットワーク全体にトラフィックをマルチキャスト転送することなく、このMACアドレスを持ったMACフレームを予め接続場所が既知の近隣探索サーバ31まで誘導する(手順T2〜手順T7)。
近隣探索サーバ31は、近隣要請パケット受信すると、その近隣要請パケットのソースIPアドレスが“0”であることからアドレス重複チェックであることを認識し(手順T43)、アドレス重複チェックするIPアドレスに対するMACアドレスが登録されているか否かを判断する(手順T44)。近隣探索サーバ31は、アドレス重複チェックするIPアドレスに対するMACアドレスが登録されている場合は(手順T44:Yes)、他端末がこのIPアドレスを使用中であると判断して近隣通知パケットを端末A24宛てに返送する(手順T45)。一方、MACアドレスが登録されていない場合(手順T44:No)、その近隣要請パケットは廃棄する(手順T46)。
以上のように、実施の形態5によれば、IPv6のアドレス重複チェックのために近隣探索サーバを流用することができる。なお、実施の形態5では、IPv6のアドレス重複チェックを、非同報型ネットワークエミュレーションを全てのレイヤ2スイッチ20−1〜20−11が実現する実施の形態1による広域LANシステムにおいて実施する場合を示したが、非同報型ネットワークエミュレーションをエッジに位置するレイヤ2スイッチ20−8〜20−11が実現する実施の形態2による広域LANシステムにおいても同様に実施できることは言うまでもない。
実施の形態6.
第10図は、この発明の実施の形態6である近隣探索サーバの負荷分散を実現する広域LANシステムの構成例を示す図である。第10図では、第3図に示した構成要素と同一ないしは同等である要素には、同一の符号が付されている。
すなわち、この実施の形態6である広域LANシステムでは、第3図に示した構成において、近隣探索サーバ22に代えて、複数の近隣探索サーバ41,42,43が設けられている。複数の近隣探索サーバ41,42,43は、それぞれ近隣探索サーバ22と同等の機能を備えている。
第10図では、第3図に示した広域LANシステムが示されているが、この実施の形態6では、非同報型ネットワークエミュレーション28を、実施の形態1と同様に全てのレイヤ2スイッチ20−1〜20−11が実現する実施の形態1による広域LANシステムと、実施の形態2と同様にエッジに位置するレイヤ2スイッチ20−8〜20−11が実現し、他のレイヤ2スイッチ20−1〜20−7は通常使用されるレイヤ2スイッチで構成する場合との双方において、近隣探索サーバを複数設け、近隣探索サーバの負荷分散を実現するものである。
ここで、レイヤ2スイッチ20は、上記の非同報型ネットワークエミュレーション28を実現する機能に加えて、近隣要請パケットをスヌープ(覗き見)して近隣要請パケットがアドレス解決を要求するターゲット端末のIPアドレスを取得し、このIPアドレスを入力情報にして一つの近隣探索サーバを決定する機能を備えている。
近隣探索サーバの決定では、例えば、ターゲットIPアドレスの下1バイトをXとし、近隣探索サーバの通番をiとすると、「近隣探索サーバi=Xmod登録近隣探索サーバ数」の計算式によって、ターゲットIPアドレスの下1バイトをXから近隣探索サーバを一つに決定できるようになっている。
そして、レイヤ2スイッチ20は、近隣探索サーバが一つ決定できると、その近隣探索サーバに向かって近隣要請パケットを誘導するようにスイッチ動作するようになっている。
これによって、第10図おいて、例えば、端末A24が発行する近隣要請27が、アクセスポイント23−5、エッジに位置するレイヤ2スイッチ20−10およびレイヤ2スイッチのネットワーク(レイヤ2スイッチ20−7,20−5,20−2,20−1)を介して近隣探索サーバ41,42,43の中の一つに送られる。そして、近隣探索サーバ41,42,43の中の一つの近隣探索サーバが発行する近隣通知29は、同じルートで端末A24に伝達される。
以下、第11図と第12図とを参照して、この実施の形態6による2種類の近隣探索サーバの負荷分散方式について具体的に説明する。第11図は、全てのレイヤ2スイッチが非同報型ネットワークエミュレーションを実現する場合の近隣探索サーバの負荷分散を説明するシーケンス図である。なお、第11図では、第4図に示した手順(実施の形態1)と同一ないしは同等である手順には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態6に関わる部分を中心に説明する。
第11図において、端末A24は、端末B25のMACドレス解決を行う場合には、端末B25のノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを送信する(手順T1)。この近隣要請パケットは、アクセスポイント23−5からエッジスイッチ20−10に送られる。
各レイヤ2スイッチ20は、近隣要請パケットを必要に応じてスヌープし、近隣探索サーバを一つ決定し、それに基づき適宜物理ポートを決定し、その近隣要請パケットをあたかも非同報型ネットワークであるかのように扱う。但し、実施の形態1の場合には、最上位階のレイヤ2スイッチ20−1のみが近隣要請パケットをスヌープするようになっている。
すなわち、レイヤ2スイッチ20−2〜20−11は、ノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを受信すると、そのノード要請マルチキャストアドレスに対応するMACグループアドレスから対応するノード要請マルチキャストを認識し、ネットワーク全体にトラフィックをマルチキャスト転送することなく、このMACアドレスを持ったMACフレームを最上位階のレイヤ2スイッチ20−1まで誘導する(手順T2〜手順T6)。
最上位階のレイヤ2スイッチ20−1は、近隣要請パケットを受信すると(手順50)、その受信した近隣要請パケットをスヌープしてターゲットIPアドレスから近隣探索サーバを決定し(手順T51)、決定した近隣探索サーバに対応した物理ポートを決定し(手順T52)、決定した物理ポートに送信する(手順T53)。
このような機構によって複数の近隣探索サーバの中の一つに近隣要請パケットが到達する。
第12図は、エッジに位置するレイヤ2スイッチが非同報型ネットワークエミュレーションを実現する場合の近隣探索サーバの負荷分散を説明するシーケンス図である。なお、第12図では、第5図に示した手順(実施の形態2)と同一ないしは同等である手順には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態6に関わる部分を中心に説明する。
第12図において、端末A24は、端末B25のMACアドレス解決を行う場合には、端末B25のノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを送信する(手順T11)。この近隣要請パケットは、アクセスポイント23−5からエッジスイッチ20−10に送られる。
エッジスイッチ20−10エッジは、受信した近隣要請パケットを認識し、あたかも非同報型ネットワークであるかのように近隣要請パケットを扱う(非同報型ネットワークエミュレーション)。そのため、ノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを受信したエッジスイッチ20−10は、そのノード要請マルチキャストアドレスに対応するMACグループアドレスから対応するノード要請マルチキャストを認識すると(手順T12)、そのノード要請マルチキャストアドレスを既知の近隣探索サーバのMACアドレスに置換する。このとき、近隣要請パケットをスヌープしてターゲットIPアドレスから近隣探索サーバを一つ決定し、MACグループアドレスをこの近隣要請パケットのMACアドレスで置き換える(手順T55)。
そして、エッジスイッチ20−10は、決定した近隣探索サーバ向けの物理ポートを決定し(手順T56)、エッジスイッチ以外のレイヤ2スイッチに向けて通常のユニキャストトラフィックのハンドリング手法で送信する(手順T15)。その結果、エッジスイッチ以外のレイヤ2スイッチによって、近隣要請パケットが複数の近隣探索サーバの中の一つに誘導される(手順T16,手順T17)。このような機構によって、複数の近隣探索サーバの中の一つに近隣要請パケットが到達する。
以上のように、実施の形態6によれば、複数の近隣探索サーバを使用することで、アドレス解決処理の負荷を分散することができる。
実施の形態7.
第13図は、この発明の実施の形態7である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索サーバの情報報知動作を説明する概念図である。なお、第13図では、第3図に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、実施の形態7に関わる部分を中心に説明する。
第13図において、実施の形態7である広域LANシステムは、第3図に示した構成において、近隣探索サーバ22に代えて、近隣探索サーバ45が設けられている。近隣探索サーバ45は、近隣探索サーバ22の機能に加えて、全てのレイヤ2スイッチ20−1〜20−11を対象としたIPマルチキャストアドレス宛てに自サーバ45のMACアドレス情報46を報知する機能を備えている。
これによって、各レイヤ2スイッチ20は、IPマルチキャストアドレスに対応するMACグループアドレスを検出することで、近隣探索サーバ45のMACアドレス情報を取得し、近隣探索サーバ45が生きていることを学習し、また近隣探索サーバ45向けトラフィックを送信するための物理ポートおよび近隣探索サーバ45のMACアドレスを学習することができる。
なお、このIPマルチキャストアドレス宛てIPパケットは、全てのレイヤ2スイッチ20−1〜20−11を対象とするので、エッジスイッチ20−8〜20−11は、近隣探索サーバ45のMACアドレス情報を終端し、アクセスポイント23−1〜23−7には転送しないようになっている。
以上のように、実施の形態7によれば、全てのレイヤ2スイッチは近隣探索サーバのMACアドレスを学習して取得できるので、実施の形態2や実施の形態6のようにレイヤ2スイッチが近隣探索サーバのMACアドレスを予め知る必要がある場合に、そのレイヤ2スイッチに予め近隣探索サーバのMACアドレスをコンフィグレーションする負荷を無くすことができる。
実施の形態8.
第14図は、この発明の実施の形態8である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索サーバのエントリ自動登録動作を説明するシーケンス図である。第14図では、第3図に示した広域LANシステムにおいて、全てのレイヤ2スイッチ20が非同報ネットワークエミュレーションを実現する場合の近隣探索サーバのエントリ登録動作が示されている。したがって、第14図では、第4図に示した手順と同一ないしは同等である手順には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態8に関わる部分を中心に説明する。
第14図において、端末A24は、端末B25のMACアドレス解決を行う場合には、端末B25のノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを送信する(手順T1)。この近隣要請パケットは、全てのレイヤ2スイッチ20が実現する非同報ネットワークエミュレーションによって近隣探索サーバ22まで誘導される(手順T2〜手順T7)。
近隣探索サーバ22は、受信した近隣要請パケットについてのアドレス解決処理を終了すると(手順T8,手順T9)、エントリ登録処理を実施する(手順T58)。エントリ登録処理(手順T58)では、近隣探索サーバ22は、この近隣通知パケットに設定されているソースIPアドレスとソースMACアドレスとのペアを一つのエントリとして記憶する。このとき、近隣探索サーバ22は、このIPアドレスのエントリは存在するが、MACアドレスが異なる場合にはエントリを更新する。そして、同一のMACアドレスが登録されていた場合で、かつエントリに寿命がある場合には、そのエントリの寿命をリセットすることを行うようになっている。
以上のように、実施の形態8によれば、近隣探索サーバに予めIPアドレスとMACアドレスとの対応エントリを設定する負荷を無くすことができる。なお、実施の形態8では、近隣探索サーバのエントリ登録を、非同報型ネットワークエミュレーションを全てのレイヤ2スイッチ20−1〜20−11が実現する実施の形態1による広域LANシステムにおいて実施する場合を示したが、非同報型ネットワークエミュレーションをエッジに位置するレイヤ2スイッチ20−8〜20−11が実現する実施の形態2による広域LANシステムにおいても同様に実施できることは言うまでもない。
実施の形態9.
第15図は、この発明の実施の形態9である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索サーバのエントリ自動登録動作を説明するシーケンス図である。第15図では、第3図に示した広域LANシステムにおいて、実施の形態5にて説明したIPv6のアドレス重複チェックを行う過程で近隣探索サーバのエントリ登録動作が示されている。したがって、第15図では、第9図に示した手順と同一ないしは同等である手順には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態9に関わる部分を中心に説明する。
第15図において、端末A24は、IPv6のアドレス重複チェックを目的にソースIPアドレスに“0”を設定した近隣要請パケットを生成し(手順T41)、その近隣要請パケットを送信すると(手順T42)、アドレス重複チェックのシーケンスが開始される。すなわち、全てのレイヤ2スイッチ20によって実現される非同報型ネットワークエミュレーションによって近隣要請パケットが近隣探索サーバ22に伝達される(手順T2〜手順T7)。
そして、近隣探索サーバ22においてIPv6のアドレス重複チェックが行われ(手順T43、手順T44)、重複チェックするIPアドレスに対するMACアドレスが登録されていない場合(手順T44:No)、近隣探索サーバ22は、エントリ登録処理を実施する(手順T60)。
このエントリ登録処理(手順T60)では、近隣探索サーバ22は、実施の形態8と同様の処理を行う。すなわち、近隣探索サーバ22は、この近隣通知パケットに設定されているソースIPアドレスとソースMACアドレスとのペアを一つのエントリとして記憶する。このとき、近隣探索サーバ22は、このIPアドレスのエントリが存在するが、MACアドレスが異なる場合にはエントリを更新する。そして、同一のMACアドレスが登録されていた場合で、かつエントリに寿命がある場合には、そのエントリの寿命をリセットするようになっている。
以上のように、実施の形態9によれば、端末の電源を入れた直後から近隣探索サーバに、その端末のIPアドレスとMACアドレスとの対応エントリを自動的に登録できるようになっている。
なお、実施の形態9では、アドレス重複チェック手順と連携した近隣探索サーバのエントリ登録を、非同報型ネットワークエミュレーションを全てのレイヤ20−1〜20−11が実現する実施の形態1による広域LANシステムにおいて実施する場合を示したが、非同報型ネットワークエミュレーションをエッジに位置するレイヤ2スイッチ20−8〜20−11が実現する実施の形態2による広域LANシステムにおいても同様に実施できることは言うまでもない。
実施の形態10.
第16図は、この発明の実施の形態10である広域LANシステムにて実施される近隣探索サーバのエントリ自動登録動作を説明するシーケンス図である。第16図では、第3図に示した広域LANシステムにおいて、ルータ21を利用して近隣探索サーバ22にエントリを登録する動作が示されている。以下、第3図を参照しつつ第16図に沿って実施の形態10による近隣探索サーバのエントリ登録動作について説明する。
第16図において、端末A24は、電源が入りIPv6スタックが立ち上がりIPv6リンクローカルアドレスを生成した後、一般的にステートレスにIPv6グローバルアドレスを生成する(手順T65)。そのため、端末A24は、ステートレスアドレス設定を目的としたルータ要請パケットを全ルータにマルチキャスト転送する(手順T66)。これを受信したルータ21は、端末A24に対してルータ通知パケットをユニキャスト転送によって返送する(手順T67)。
並行して、ルータ21は、ルータ要請送信元端末A24のMACアドレスと自ルータ21のIPプレフィックスとからルータ要請送信元端末A24のIPアドレスを推定し(手順T68)、近隣探索サーバ22に「推定したIPアドレスとソースMACアドレス(端末A24のMACアドレス)」との対応を示したエントリ登録要求パケットを送信する(手順T69)。
近隣探索サーバ22は、ルータ21から端末A24のIPアドレスとMACアドレスとの対応を受け取ると、実施の形態8(第14図の手順T58)と同様、IPアドレスとMACアドレスとのペアを更新するとともに、ルータ21にエントリ登録応答を返送し、登録終了を通知する(手順T70)。
以上のように、実施の形態10によれば、IPv4などアドレスの重複チェックが行われないようなネットワークにおいて、端末の電源を入れた直後から近隣探索サーバに、この端末のIPアドレスとMACアドレスとの対応エントリを自動的に登録できるようになる。
実施の形態11.
第17図は、この発明の実施の形態11である近隣探索サーバのエントリ自動登録を実現する広域LANシステムの構成例を示す図である。第17図では、第3図に示した構成要素と同一ないしは同等である要素には、同一の符号が付されている。
すなわち、第17図に示すこの実施の形態11である広域LANシステムでは、第3図に示した構成において、端末A24,端末25に対してIPアドレスを付与するDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ50が設けられている。なお、第17図では、DHCPサーバ50は、レイヤ2スイッチ20−1に接続されている。
第17図では、第3図に示した広域LANシステムが示されているが、この実施の形態11では、非同報型ネットワークエミュレーション28を、実施の形態1と同様に全てのレイヤ2スイッチ20−1〜20−11が実現する実施の形態1による広域LANシステムと、実施の形態2と同様にエッジに位置するレイヤ2スイッチ20−8〜20−11が実現し、他のレイヤ2スイッチ20−1〜20−7は通常使用されるレイヤ2スイッチで構成する実施の形態2による広域LANシステムとの双方において、DHCPサーバを設け、そのDHCPサーバと連携して近隣探索サーバのエントリ自動登録を実現するものである。
第17図において、例えば、端末A24が発行するIPアドレス割当要求51は、アクセスポイント23−5、エッジに位置するレイヤ2スイッチ20−10およびレイヤ2スイッチのネットワーク(レイヤ2スイッチ20−7,20−5,20−2,20−1)を介してDHCPサーバ50に送られる。そして、DHCPサーバ50が発行するIPアドレス割当応答52は、同じルートで端末A24に伝達される。その過程で、DHCPサーバ50がレイヤ2スイッチ20−1を介して近隣探索サーバ22とエントリ登録53に関する通信を行い、端末A24のエントリを近隣探索サーバ22に登録するようになっている。
以下、第18図を参照して具体的に説明する。第18図は、第17図に示す広域LANシステムにおいてDHCPサーバと連携して実現する近隣探索サーバのエントリ登録の動作を説明するシーケンス図である。
第18図において、端末A24は、電源が入りIPv6スタックが立ち上がりIPv6リンクローカルアドレスを生成した後に、ステートレスにIPv6グローバルアドレスが生成できない場合、ステートフルなアドレス設定、つまり、DHCP50からIPアドレスを取得して設定することを実施する。
このとき、端末A24は、DHCPサーバ50のIPアドレスが不明の場合は、端末A24では、まず、DHCPサーバ50の探索を実行し(手順T75)、DHCP50サーバのIPアドレスを取得すると、DHCPサーバ50に対してDHCP Requestパケット(IPアドレス割当要求)を送信する(手順T76)。
DHCPサーバ50は、このIPアドレス割当要求を受けてIPアドレスの割り当てを行い、それを通知するDHCP Responseパケット(IPアドレス割当応答)を端末A24に返送する(手順T77)。並行して、DHCPサーバ50は、要求元端末A24のMACアドレスと自サーバ50のIPプレフィックスとから要求元端末A24のIPアドレスを推定し(手順T78)、近隣探索サーバ22に「推定したIPアドレスとソースMACアドレス(端末A24のMACアドレス)」との対応を示したエントリ登録要求パケットを送信する(手順T79)。
近隣探索サーバ22は、DHCPサーバ50から端末A24のIPアドレスとMACアドレスとの対応を受け取ると、実施の形態8(第14図の手順T58)と同様、IPアドレスとMACアドレスとのペアを更新するとともに、DHCPサーバ50にエントリ登録応答を返送し、登録終了を通知する(手順T80)。
以上のように、実施の形態11によれば、実施の形態10と同様に、IPv4などアドレスの重複チェックが行われないようなネットワークにおいて、端末の電源を入れた直後から近隣探索サーバに、この端末のIPアドレスとMACアドレスとの対応エントリを自動的に登録できるようになる。このとき、DHCPサーバは、独自になるものの、ルータは汎用のものが使用できるようになる。
実施の形態12.
第19図は、この発明の実施の形態12である広域LANシステムにて実施される近隣探索サーバのエントリ自動登録動作を説明するシーケンス図である。この実施の形態12である広域LANシステムでは、第3図に示した広域LANシステムにおいて、エッジに位置するレイヤ2スイッチ20−8〜20−11にはアクセスポイントの他に直接固定端末が接続されるケースもありうるが、ルータ21やレイヤ2スイッチ20−1〜20−11、エッジに位置するレイヤ2スイッチ20−8〜20−11に接続されるアクセスポイントや固定端末は、保守の観点からすると、端末としてパケットの終端点になりうる。つまり、これらの端末のIPアドレスに関しては、近隣探索サーバに予め設定することができる。
そこで、この実施の形態12では、レイヤ2スイッチ20−1〜20−11は、エッジスイッチに接続された固定端末やアクセスポイントからの上り方向のノード要請マルチキャストは実施の形態1や実施の形態2にて説明したエミュレート機構によってユニキャスト扱いとして処理し、近隣探索サーバからの下り方向のノード要請マルチキャストは通常のマルチキャスト扱いで処理する機構を有するように構成し、ルータ21やレイヤ2スイッチ20−1〜20−11、アクセスポイントおよび上記の固定端末のように当該ネットワーク内に固定的に存在する端末のエントリを近隣探索サーバが自律的に登録する例が示されている。
第19図において、近隣探索サーバには、当初は特定の端末のエントリが登録されている(手順T85)。このエントリは、IPアドレスのみが設定され、そのIPアドレスに対応するMACアドレスは登録されなくてもよい。ここで、特定の端末とは、例えば、ルータやレイヤ2スイッチ、アクセスポイント、さらにはエッジに位置するレイヤ2スイッチに直接接続される固定端末など、当該ネットワーク内に固定的に存在する端末である。
そして、近隣探索サーバは、IPアドレスのみが指定されたエントリが存在する場合に、通常の近隣探索手順を使用して近隣探索を実施し、当該ネットワーク内に固定的に存在する端末のうちこのIPアドレスを持つ端末のMACアドレスを調べる。具体的には、図19では、当該ネットワーク内に固定的に存在する端末のうち、ルータとレイヤ2スイッチと固定端末とを近隣探索の対象としているので、近隣探索サーバは、ルータに対する近隣探索(手順T86,T90,T91)と、レイヤ2スイッチに対する近隣探索(手順T87,T88,T93〜T95)と、固定端末に対する近隣探索(手順T89,T96,97)とを実施する。
すなわち、この近隣探索では、近隣探索サーバが各端末のノード要請マルチキャストアドレス宛に近隣要請パケットを送信することによって開始される(手順T86〜T89)。そして、ルータから近隣探索サーバのユニキャストアドレス宛に近隣通知パケットが返送されてくると(手順T90)、近隣探索サーバは、受信した近隣通知パケットの内容に基づきルータのエントリを生成する(手順T91)。
また、レイヤ2スイッチから近隣探索サーバのユニキャストアドレス宛に近隣通知パケットが返送されてくると(手順T92,T94)、近隣探索サーバは、受信した近隣通知パケットの内容に基づきレイヤ2スイッチのエントリを生成する(手順T93,T95)。同様に、固定端末ら近隣探索サーバ宛のユニキャストアドレス宛に近隣通知パケットが返送されてくると(手順T96)、近隣探索サーバは、受信した近隣通知パケットの内容に基づき固定端末のエントリを生成する(手順T97)。
以上のように、実施の形態12によれば、端末のIPアドレスとMACアドレスとの対応エントリを登録する場合に、ネットワーク内に固定的に存在する端末(ルータやレイヤ2スイッチ、アクセスポイントおよび固定端末を含む)に関しては、それらのIPアドレスを予め設定しておき、近隣探索サーバは、端末による上述した各実施の形態で説明したような近隣探索サーバへのエントリ自動登録に頼ることなく、通常の近隣探索の機構によって指定されたエントリのMACアドレスを自律的に補完することができるので、IPアドレスとMACアドレスとの対応エントリを確実に構成することができる。
実施の形態13.
第20図は、この発明の実施の形態13である広域LANシステムにて実施する近隣探索サーバのエントリの整合性保証動作を説明するフローチャートである。この実施の形態13である広域LANシステムでは、第3図や第10図、第17図などに示した広域LANシステムにおいて、近隣探索サーバがその保持するIPアドレスとMACアドレスとの対応が記載されたエントリの情報が正しいことを確認する動作例が示されている。
第20図において、近隣探索サーバは、その保持する全エントリまたは一部のエントリに対するアクセス状況を定期的に監視し(ステップST100)、アクセスが一定時間ない場合は(ステップST100:No)、エントリの対象となるターゲット端末に対して、定期的に近隣要請パケットを送信してアドレス解決を要求し、近隣通知パケットの返送を求める近隣探索手順を実行する(ステップST101)。この近隣探索手順では、ターゲットとなる端末のIPアドレスとMACアドレスがわかっているので、通常のユニキャストフレームで近隣要請パケットや近隣通知パケットが送受信される。
近隣探索サーバは、送信した近隣要請パケットに対して、一定時間内に近隣通知を受信した場合は(ステップST102:Yes)、当該エントリは正しいと判断するが(ステップST103)、一定時間内に近隣通知を受信しなかった場合は(ステップST102:No)、当該エントリを古いものとして消去する(ステップST104)。
以上のように、実施の形態13によれば、近隣探索サーバは、その保持するIPアドレスとMACアドレスとの対応が記載されたエントリの情報が正しいか否かを周期的にチェックして確認することができる。
実施の形態14.
第21図は、この発明の実施の形態14であるレイヤ2移動体ネットワークの構成を示す概念図である。第21図に示すレイヤ2移動体ネットワークは、比較的規模の大きなIPサブネットワーク60で構成されている。すなわち、IPサブネットワーク60には、管理領域である多数のレイヤ2スイッチングセグメント61(61−1〜61−10)がリング状のコアネットワーク62を介して相互間が接続される形で配置されている。各レイヤ2スイッチングセグメント61は、実施の形態1や実施の形態2にて説明した非同報型ネットワークをエミュレートすることができる構成になっている。
具体的に説明する。各レイヤ2スイッチングセグメント61は、ツリー状にないしはリング状に配置されMACアドレスに基づきMACフレームのスイッチングを行う複数のレイヤ2スイッチ63(63−1〜63−10)と、複数のレイヤ2スイッチ63の1つ以上のエッジスイッチに接続され移動端末(端末A、端末B)を収容する各種無線のアクセスポイント64と、複数のレイヤ2スイッチ63を統括し当該レイヤ2スイッチングセグメント61の内部と外部との通信を制御する機能を持つセグメントゲートウェイスイッチ65(65−1〜65−10)と、近隣探索サーバ66(66−1〜66−10)とで構成されている。
第21図では、近隣探索サーバ66は、セグメントゲートウェイスイッチ65に接続されているが、各レイヤ2スイッチングセグメント61におけるセグメントゲートウェイスイッチ65は、コアネットワーク62上に配置されるリング対応スイッチ67(67a,67b,67c,67d,67e)を介して相互間の接続が行われるようになっている。なお、コアネットワーク62上には、ルータ68が設けられ、このルータ68を介して図示しない他のIPサブネットワークと通信できるようになっている。
次に、第22図と第23図とを参照して、レイヤ2スイッチングセグメント間を跨いだ近隣探索動作と、移動端末が移動してきたことを認識したレイヤ2スイッチングセグメントにおける近隣探索動作とについて説明する。なお、第22図と第23図に示すレイヤ2スイッチのネットワークには、セグメントゲートウェイスイッチが含まれているので、近隣探索サーバに抜けるパケットは必ずセグメントゲートウェイスイッチを経由するようになっている。
第22図は、第21図に示すレイヤ2移動体ネットワークにおいて実施されるレイヤ2スイッチングセグメント間を跨いだ近隣探索動作を説明するシーケンス図である。第21図を参照しつつ第22図に沿って、端末Aが端末BのMACアドレス解決を行う場合の近隣探索動作を説明する。
第22図において、レイヤ2スイッチングセグメント61−1に収容される端末Aがレイヤ2スイッチングセグメント61−6に収容される端末BのMACアドレス解決を行う場合には、端末Aは、端末Bのノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを送信する(手順T110)。この近隣要請パケットは、アクセスポイント64−1aまたはアクセスポイント64−1bを介してレイヤ2スイッチ61−1のエッジスイッチに受信される。レイヤ2スイッチングセグメント61−1では、実施の形態1または実施の形態2にて説明した非同報型エミュレーションによってこの近隣要請パケットを近隣探索サーバ66−1まで誘導する(手順T111,T112)。
近隣探索サーバ66−1は、受信した近隣要請パケットに設定されるターゲット端末BのIPアドレスから、このIPアドレスのエントリがレイヤ2スイッチングセグメント61−6に配置される近隣探索サーバ66−6に記憶されていることを判定する(手順T113)。このターゲット端末のエントリを記憶する近隣探索サーバ(今の例では、近隣探索サーバ66−6)をホーム近隣探索サーバと呼ぶことにする。この場合、IPアドレスとこのエントリを保持するホーム近隣探索サーバとの関係は、実施の形態6にて説明した複数の近隣探索サーバの中の一つと同様の関係になる。
そして、近隣探索サーバ66−1は、その受信した近隣要請パケットを近隣探索サーバ66−6に向けてユニキャスト転送する(手順T114)。この近隣要請パケットは、レイヤ2スイッチングセグメント61−1のゲートウェイスイッチ65−1、コアネットワーク62およびレイヤ2スイッチングセグメント61−6のゲートウェイスイッチ65−6を経由して近隣探索サーバ66−6に送られる。
この場合、第22図では、近隣探索サーバ66−1は、ユニキャスト転送することが示されている。すなわち、近隣探索サーバ66−1は、近隣要請パケットのMACアドレスを、MACグループアドレスから近隣探索サーバ66−6のMACアドレスに置き換えて送信し、近隣探索サーバ66−6のみに受信させるようにしている。
その他の例として、近隣探索サーバ66−1は、マルチキャスト転送の方法で送信することもできる。すなわち、近隣探索サーバ66−1は、全ての近隣探索サーバ66−2〜66−10に対してノード要請マルチキャストアドレス宛てに近隣要請パケットを送信し、対応する近隣探索サーバ66−6に取り込ませるようにする。
近隣探索サーバ66−6は、近隣要請パケットに設定されているターゲット端末BのIPアドレスに対して、MACアドレスが登録されている場合、そのMACアドレスを設定した近隣通知パケットを生成し(手順T115)、通常の手順で近隣要請パケットの送信元端末A宛てに返送する(手順T116)。
次に、第23図は、第21図に示すレイヤ2移動体ネットワークにおいて実施される移動端末が移動してきたことを認識したレイヤ2スイッチングセグメントにおける近隣探索動作を説明するシーケンス図である。第21図を参照しつつ説明する。
第23図で説明する移動端末が移動してきたことを認識したレイヤ2スイッチングセグメントにおける近隣探索動作では、各レイヤ2スイッチングセグメント61に配置される近隣探索サーバ66は、自レイヤ2スイッチングセグメント61に存在する端末のIPアドレスとMACアドレスとの対応であるエントリを保持していることを前提にしている。
第23図では、端末Aが移動してきた移動先レイヤ2スイッチングセグメントと端末Aが移動前に存在していた移動元レイヤ2スイッチングセグメントとの関係が示されている。第21図で言えば、移動先レイヤ2スイッチングセグメントは、レイヤ2スイッチングセグメント61−1であることになる。上記のように端末Aのエントリは、移動元レイヤ2スイッチングセグメントに配置される近隣探索サーバが保持している。
そこで、端末Aがレイヤ2スイッチングセグメント61−1内のアクセスポイント64−1aにアクセスするとすれば、端末Aは、アクセスポイント64−1aと再度無線アソシエーション(Association)を設定する(手順T121)。そして、アクセスポイント64−1aは、セグメントゲートウェイスイッチ65−1に対し移動元のアクセスポイントである旧アクセスポイントのMACアドレスが設定されている位置情報の更新メッセージを送信する(手順T122)。
セグメントゲートウェイスイッチ65−1は、位置情報の更新メッセージの受信によって端末Aが自レイヤ2スイッチングセグメント61−1に移動してきたことを認識すると、その位置情報の更新メッセージに含まれるMACアドレスから移動元レイヤ2スイッチングセグメント内のセグメントゲートウェイスイッチのMACアドレスを初期値など静的データなどから求めて移動元セグメントゲートウェイスイッチを決定し(手順T123)、その受信した位置情報の更新メッセージを移動元レイヤ2スイッチングセグメント内のセグメントゲートウェイスイッチに送信し、端末Aがレイヤ2スイッチングセグメント61−1内に移動したことを通知する(手順T124)。
移動元レイヤ2スイッチングセグメント内のセグメントゲートウェイスイッチは、この移動通知を受けて、近隣探索エントリを自レイヤ2スイッチングセグメントに属する近隣探索サーバから新しい近隣探索サーバ66−1に移動することを判定し(手順T125)、ケース1またはケース2のエントリ移動手順を開始する。
ケース1では、手順T127〜手順T132の実行によって近隣探索エントリの移動が実施される。すなわち、移動元レイヤ2スイッチングセグメント内のセグメントゲートウェイスイッチが自レイヤ2スイッチングセグメントに属する近隣探索サーバに対してMove Requestを発行すると(手順T127)、その近隣探索サーバは、移動先のセグメントゲートウェイスイッチ65−1に属する近隣探索サーバ66−1に対してARP Cache Move Requestを発行する(手順T128)。
これによって、移動先の近隣探索サーバ66−1は、エントリ登録を行い(手順T129)、登録完了を通知するため移動元の近隣探索サーバに対してARP Cache Move Responseを返送する(手順T130)。移動元の近隣探索サーバは、登録完了通知を受けて、その保持するエントリを削除するとともに(手順T131)、自レイヤ2スイッチングセグメントに属するセグメントゲートウェイスイッチに対してMove Responseを返送しエントリ移動の完了を通知する(手順T132)。
また、ケース2では、手順T134〜手順T140の実行によって近隣探索エントリの移動が実施される。すなわち、移動元レイヤ2スイッチングセグメント内のセグメントゲートウェイスイッチが自レイヤ2スイッチングセグメントに属する近隣探索サーバに対してDelete Requestを発行すると(手順T134)、その近隣探索サーバは、保持するエントリを削除するとともに(手順T135)、自レイヤ2スイッチングセグメントに属するセグメントゲートウェイスイッチに対してDelete Responseを返送しエントリ削除の完了を通知する(手順T136)。
これを受けて移動元のセグメントゲートウェイスイッチが、移動先のセグメントゲートウェイスイッチ65−1に対して位置情報の更新応答を返送すると(手順T137)、移動先のセグメントゲートウェイスイッチ65−1は自レイヤ2スイッチングセグメントに属する近隣探索サーバ66−1に対してAdd Requestを発行する(手順T138)。これによって、近隣探索サーバ66−1は、エントリ登録を行い(手順T139)、自レイヤ2スイッチングセグメント61−1に属するセグメントゲートウェイスイッチ65−1に対してAdd Responseを返送しエントリ登録の完了を通知する(手順T140)。
以上の手順によって近隣探索エントリの移動が行われた後に、移動先のレイヤ2スイッチングセグメント61−1内に存在する他の端末が端末Aのアドレス解決を行うために、ノード要請マルチキャストアドレス宛に近隣要請パケットを送信すると(手順T145)、その近隣要請パケットは、例えばアクセスポイント64−1aからレイヤ2スイッチ63−1のエッジスイッチに送られ、レイヤ2スイッチ63−1のネットワークに含まれるセグメントゲートウェイスイッチ65−1を介して近隣探索サーバ66−1に受け付けられる(手順T146〜手順T147)。近隣探索サーバ66−1では、端末Aのエントリを保持しているので、迅速にアドレス解決を行うことができ(手順T148)、近隣通知パケットが要求元端末のユニキャストアドレス宛に送信される(手順T149)。
要するに、手順T145〜手順T149の近隣探索動作が示すように、端末Aと同一のレイヤ2スイッチングセグメントに存在する端末からの近隣要請は、第21図に示した近隣探索のような近隣探索サーバ間の中継を発生することなく、必ずそのレイヤ2スイッチングセグメントの近隣探索サーバで解決されるので、迅速なアドレス解決が行える。
以上のように、実施の形態14によれば、同報型ネットワークであるレイヤ2移動体ネットワークにおいて非同報型ネットワークがエミュレートできるので、近隣要請パケットがマルチキャスト転送もしくはブロードキャスト転送されず、ネットワークの帯域を無駄に浪費することはない。
また、近隣探索サーバは、実施の形態6にて説明したように複数個存在し近隣探索サーバの負荷分散が図れる形式となるが、実施の形態14での近隣探索は、近隣探索サーバの負荷分散を端末に意識させることなく実施することができる。
そして、移動端末の移動に関しては、端末のIPアドレスとMACアドレスとの対応であるエントリを保持している近隣探索サーバは、その端末が存在するレイヤ2スイッチングセグメントに配置される近隣探索サーバであるとするルールを設けることができるので、同一のレイヤ2スイッチングセグメント内のアドレス解決時間を短縮することができる。
この発明は、イーサネット(登録商標)技術をベースとしたマルチキャスト転送が可能な同報型ネットワークにおいて帯域の無駄な消費を生じないでIPパケット通信サービスを提供するのに好適である。
第1図は、同報型ネットワークであるLANシステムにおいてアドレス解決を行う近隣探索の動作概念図である。 第2図は、非同報型ネットワークでのアドレス解決の動作概念図である。 第3図は、この発明の実施の形態1である広域LANシステムの構成例および近隣探索手順の流れを示す概念図である。 第4図は、第3図に示す広域LANシステムにおいて実施される近隣探索動作を説明するシーケンス図である。 第5図は、この発明の実施の形態2である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索動作を説明するシーケンス図である。 第6図は、この発明の実施の形態3である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索動作を説明するシーケンス図である。 第7図は、この発明の実施の形態4である広域LANシステムの構成および近隣探索手順の流れを示す概念図である。 第8図は、第7図に示す広域LANシステムにおいて実施される近隣探索動作を説明するシーケンス図である。 第9図は、この発明の実施の形態5である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索動作を説明するシーケンス図である。 第10図は、この発明の実施の形態6である近隣探索サーバの負荷分散を実現する広域LANシステムの構成例を示す図である。 第11図は、第10図に示す広域LANにおいて全てのレイヤ2スイッチが非同報型ネットワークエミュレーションを実現する場合の近隣探索サーバの負荷分散を説明するシーケンス図である。 第12図は、第10図に示す広域LANにおいてエッジに位置するレイヤ2スイッチが非同報型ネットワークエミュレーションを実現する場合の近隣探索サーバの負荷分散を説明するシーケンス図である。 第13図は、この発明の実施の形態7である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索サーバの情報報知動作を説明する概念図である。 第14図は、この発明の実施の形態8である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索サーバのエントリ自動登録動作を説明するシーケンス図である。 第15図は、この発明の実施の形態9である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索サーバのエントリ自動登録動作を説明するシーケンス図である。 第16図はこの発明の実施の形態10である広域LANシステムにおいて実施される近隣探索サーバのエントリ自動登録動作を説明するシーケンス図である。 第17図は、この発明の実施の形態11である近隣探索サーバのエントリ自動登録を実現する広域LANシステムの構成例を示す図である。 第18図は、第17図に示す広域LANシステムにおいてDHCPサーバと連携して実現する近隣探索サーバのエントリ登録の動作を説明するシーケンス図である。 第19図は、この発明の実施の形態12である広域LANシステムにて実施される近隣探索サーバのエントリ自動登録動作を説明するシーケンス図である。 第20図は、この発明の実施の形態13である広域LANシステムにおいて実施する近隣探索サーバのエントリの整合性保証動作を説明するフローチャートである。 第21図は、この発明の実施の形態14であるレイヤ2移動体ネットワークの構成を示す概念図である。 第22図は、第21図に示すレイヤ2移動体ネットワークにおいて実施されるレイヤ2スイッチングセグメント間を跨いだ近隣探索動作を説明するシーケンス図である。 第23図は、第21図に示すレイヤ2移動体ネットワークにおいて実施される移動端末が移動してきたことを認識したレイヤ2スイッチングセグメントにおける近隣探索動作を説明するシーケンス図である。
20−1〜20−11レイヤ2スイッチ
21 ルータ
22 近隣探索サーバ
23−1〜23−7 アクセスポイント
24 端末A
25 端末B

Claims (11)

  1. イーサネット(登録商標)のインタフェースを有するレイヤ2スイッチが階層的に配置されたレイヤ2スイッチ群と、階層の最上位階に配置されるレイヤ2スイッチに接続されるルータとから構成されブロードキャスト転送が可能な同報型のIPサブネットワークにおいて、前記階層の最上位階に配置されるレイヤ2スイッチに、さらに、ネットワーク第2層のアドレスを探索するための近隣要請であるアドレス解決要求を受け付けてそれを処理し、近隣通知であるアドレス解決結果を返送する近隣探索サーバを配置する構成とし、ネットワーク内の端末の移動により当該端末のIPアドレスが変化しない単一の前記IPサブネットワークからなる、IPパケット通信サービスを提供する広域LANシステムであって、
    前記レイヤ2スイッチ群のうち、前記ネットワークの前記階層の最下位階であるエッジに配置されるレイヤ2スイッチは、
    端末が発行する前記アドレス解決要求のためのマルチキャストトラフィックとして、ノード要請マルチキャストアドレスが設定されたIPパケットを認識すると、当該ノード要請マルチキャストアドレスに対応するMACグループアドレスから当該マルチキャストトラフィックがアドレス解決要求であることを認識し、当該アドレス解決要求を、ネットワーク第2層においてマルチキャストせずに当該MACグループアドレスを宛先とするMACフレームとして、自身の上流のレイヤ2スイッチに向けて送信する機能を備え、
    前記レイヤ2スイッチ群のうち、前記ネットワークの前記エッジに配置されるレイヤ2スイッチ以外のレイヤ2スイッチは、
    前記MACグループアドレスを宛先とするMACフレームを認識すると、当該MACグループアドレスからアドレス解決要求であることを認識し、当該MACフレームを、ネットワーク第2層においてマルチキャストせずに既知のスイッチングルート上で前記近隣探索サーバまで配送する機能を備え、
    前記近隣探索サーバは、
    配送されてきた前記MACグループアドレスを宛先とするMACフレームに基づいて前記アドレス解決要求を処理し、そのアドレス解決結果を前記レイヤ2スイッチ群を介してアドレス解決を要求した端末に対して返送する機能を備え、
    前記近隣探索サーバは、さらに、
    自サーバが保持しているIPアドレスとMACアドレスの対応表であるエントリの全てまたは一部におけるエントリの対象となる端末に対して定期的にアドレス解決を要求し、その応答によってエントリの情報が正しいことを確認する機能を備える、
    ことを特徴とする広域LANシステム。
  2. イーサネット(登録商標)のインタフェースを有するレイヤ2スイッチが階層的に配置されたレイヤ2スイッチ群と、階層の最上位階に配置されるレイヤ2スイッチに接続されるルータとから構成されブロードキャスト転送が可能な同報型のIPサブネットワークにおいて、前記階層の最上位階に配置されるレイヤ2スイッチに、さらに、ネットワーク第2層のアドレスを探索するための近隣要請であるアドレス解決要求を受け付けてそれを処理し、近隣通知であるアドレス解決結果を返送する近隣探索サーバを配置する構成とし、ネットワーク内の端末の移動により当該端末のIPアドレスが変化しない単一の前記IPサブネットワークからなる、IPパケット通信サービスを提供する広域LANシステムであって、
    前記レイヤ2スイッチ群のうち、前記ネットワークの前記階層の最下位階であるエッジに配置されるレイヤ2スイッチは、
    端末が発行する前記アドレス解決要求のためのマルチキャストトラフィックとして、ノード要請マルチキャストアドレスが設定されたIPパケットを認識すると、当該ノード要請マルチキャストアドレスに対応するMACグループアドレスから当該マルチキャストトラフィックがアドレス解決要求であることを認識し、当該アドレス解決要求を、ネットワーク第2層においてマルチキャストせずに、宛先を前記ノード要請マルチキャストアドレスから前記近隣探索サーバのMACアドレスに置換したMACフレームとして、通常のスイッチング規則に従って送信するか、または、前記アドレス解決要求を前記近隣探索サーバのMACアドレスでカプセリングして通常のスイッチング規則に従って送信する機能を備え、
    前記レイヤ2スイッチ群のうち、前記ネットワークの前記エッジに配置されるレイヤ2スイッチ以外のレイヤ2スイッチは、
    前記エッジに配置されるレイヤ2スイッチが送信するMACフレームを通常のスイッチング規則に従って前記近隣探索サーバまで配送する機能を備え、
    前記近隣探索サーバは、
    配送されてきた自サーバ宛てのMACフレームに基づいて前記アドレス解決要求を処理し、そのアドレス解決結果を前記レイヤ2スイッチ群を介してアドレス解決を要求した端末に対して返送する機能を備え、
    前記近隣探索サーバは、さらに、
    自サーバが保持しているIPアドレスとMACアドレスの対応表であるエントリの全てまたは一部におけるエントリの対象となる端末に対して定期的にアドレス解決を要求し、その応答によってエントリの情報が正しいことを確認する機能を備える、
    ことを特徴とする広域LANシステム。
  3. 前記ネットワークにアクセスする端末は、
    IPv6のアドレス重複チェックを目的とするアドレス解決要求を前記レイヤ2スイッチ群に送信する機能を備え、
    前記近隣探索サーバは、
    前記レイヤ2スイッチ群から受け取ったアドレス解決要求が前記アドレス重複チェックを目的とするものであるとき、自サーバが保持する情報に基づきアドレス重複チェックの要求を処理し、重複していた場合にのみアドレス解決結果を前記レイヤ2スイッチ群を介してアドレス解決を要求した端末に対して返送する機能を備える、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の広域LANシステム。
  4. 前記近隣探索サーバは、複数個配置され、
    前記レイヤ2スイッチ群の各レイヤ2スイッチは、
    端末が発行するアドレス解決要求のためのマルチキャストトラフィックを認識すると、そのアドレス解決要求をスヌープしてアドレス解決対象端末のIPアドレスを取得し、そのIPアドレスから前記複数の近隣探索サーバのうちの一つの近隣探索サーバを決定する機能を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の広域LANシステム。
  5. 前記近隣探索サーバは、複数個配置され、
    前記レイヤ2スイッチ群のうち当該ネットワークのエッジに配置されるレイヤ2スイッチは、
    端末が発行するアドレス解決要求のためのマルチキャストトラフィックを認識すると、そのアドレス解決要求をスヌープしてアドレス解決対象端末のIPアドレスを取得し、そのIPアドレスから前記複数の近隣探索サーバのうちの一つの近隣探索サーバを決定する機能を備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載の広域LANシステム。
  6. 前記近隣探索サーバは、
    前記レイヤ2スイッチ群に対して自サーバのMACアドレスを定期的にブロードキャスト送信する機能、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の広域LANシステム。
  7. 端末が発行するアドレス解決要求を前記レイヤ2スイッチ群を介して受信した前記近隣探索サーバは、
    アドレス解決を処理してそのアドレス解決結果を前記レイヤ2スイッチ群を介してアドレス解決を要求した前記端末宛てに返送する際に、前記アドレス解決要求に設定される情報からアドレス解決要求を発行した前記端末のIPアドレスとMACアドレスとの対応表を更新する機能、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の広域LANシステム。
  8. 前記近隣探索サーバは、
    前記レイヤ2スイッチ群から受け取ったアドレス解決要求が前記アドレス重複チェックを目的とするものであるとき、自サーバが保持する情報に基づきアドレス重複チェックの要求を処理し、重複していた場合にアドレス解決結果を前記レイヤ2スイッチ群を介してアドレス解決を要求した前記端末に対して返送し、重複していない場合に前記アドレス解決要求に設定される情報からアドレス解決要求を発行した前記端末のIPアドレスとMACアドレスとの対応表を更新する機能、
    を備えることを特徴とする請求項に記載の広域LANシステム。
  9. 前記ルータは、
    端末が発行するステートレスアドレス設定を目的とするルータ要請を前記レイヤ2スイッチ群を介して受信し、ルータ通知を返送する際に、ルータ要請送信元のMACアドレスと自ルータのIPプレフィックスとから前記端末のIPアドレスを推定し、前記端末のIPアドレスとMACアドレスとの対応表を前記近隣探索サーバに登録する機能、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の広域LANシステム。
  10. さらに、端末へのIPアドレス割当処理を行うDHCPサーバを配置し、
    前記DHCPサーバは、
    端末からのIPアドレス割当要求を前記レイヤ2スイッチ群を介して受信したとき、IPアドレス割当処理を実施するとともに、そのIPアドレス割当要求の送信元MACアドレスと割り当てたIPアドレスとの対応表を前記近隣探索サーバに登録する機能、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の広域LANシステム。
  11. 前記近隣探索サーバは、
    初期設定などの静的な設定によってIPアドレスが設定されている当該ネットワーク内に固定的に存在する特定端末に対して、通常のアドレス解決要求を発行し、その応答を待ってMACアドレスを補完することで、前記特定端末のIPアドレスとMACアドレスの対応表を構成する機能、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の広域LANシステム。
JP2005509174A 2003-09-24 2003-09-24 広域lanシステム Expired - Lifetime JP4590563B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2003/012130 WO2005032073A1 (ja) 2003-09-24 2003-09-24 広域lanシステムおよびレイヤ2移動体ネットワーク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2005032073A1 JPWO2005032073A1 (ja) 2006-12-07
JP4590563B2 true JP4590563B2 (ja) 2010-12-01

Family

ID=34385852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005509174A Expired - Lifetime JP4590563B2 (ja) 2003-09-24 2003-09-24 広域lanシステム

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP4590563B2 (ja)
AU (1) AU2003266574A1 (ja)
WO (1) WO2005032073A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2918232B1 (fr) * 2007-06-28 2010-11-26 Airbus France Procedes et dispositifs pour la communication de donnees de diagnostic dans un reseau de communication temps reel
JP5712870B2 (ja) 2011-08-30 2015-05-07 富士通株式会社 通信方法、通信装置、および通信プログラム
JP6119187B2 (ja) * 2012-10-23 2017-04-26 株式会社リコー 管理装置、アドレス情報管理プログラム及びアドレス情報管理システム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09181776A (ja) * 1995-12-05 1997-07-11 Lucent Technol Inc Atmarpとnhrpを利用するネットワークの操作方法
JPH09214562A (ja) * 1996-02-05 1997-08-15 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> アドレス処理システム
JPH09214508A (ja) * 1996-02-02 1997-08-15 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> アドレス解決サーバ
JPH10200526A (ja) * 1997-01-06 1998-07-31 Hitachi Ltd Ipノードの状態管理方法
JPH1127298A (ja) * 1997-07-02 1999-01-29 Sanyo Electric Co Ltd ネットワークのアドレス解決方法及びアドレス解決端末

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09181776A (ja) * 1995-12-05 1997-07-11 Lucent Technol Inc Atmarpとnhrpを利用するネットワークの操作方法
JPH09214508A (ja) * 1996-02-02 1997-08-15 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> アドレス解決サーバ
JPH09214562A (ja) * 1996-02-05 1997-08-15 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> アドレス処理システム
JPH10200526A (ja) * 1997-01-06 1998-07-31 Hitachi Ltd Ipノードの状態管理方法
JPH1127298A (ja) * 1997-07-02 1999-01-29 Sanyo Electric Co Ltd ネットワークのアドレス解決方法及びアドレス解決端末

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2005032073A1 (ja) 2006-12-07
WO2005032073A1 (ja) 2005-04-07
AU2003266574A1 (en) 2005-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7450580B2 (en) Application layer multicast system and intermediate node therefor
US7860094B2 (en) Multicast routing method and apparatus for routing multicast packet
KR100886433B1 (ko) 확장된 브릿지를 이용한 무선통신 시스템에서의 IPv6지원 방법
KR100714111B1 (ko) IPv6 애니캐스트 서비스 지원을 위한 애니캐스트라우팅 장치 및 방법
US9736755B2 (en) Open communication method in a heterogeneous network
US8848609B2 (en) Forwarding internet protocol version 6 link-local multicast to support roaming of wireless mobile client devices
JP4522035B2 (ja) 通信システム及び方法
EP1316174A2 (en) Methods and apparatus for supporting mobility within a radio access network
KR20040000633A (ko) 외부망에서의 dns 서버 검색 장치 및 방법
CN102714636A (zh) 用于便于越过网络边界的推送通信的方法和装置
US8891551B2 (en) IPv6 over IPv4 transition method and apparatus for improving performance of control server
JP2002335281A (ja) マルチキャストパケット配信方法及びシステム、パケットのアドレス構造、並びに移動機
US20120131142A1 (en) Methods, apparatuses, related computer program product and data structure for distributed storage of service provision-related information
JP4265945B2 (ja) 移動体ネットワークにおけるシグナリング転送方法および移動体ネットワーク
US20160218958A1 (en) Method and system for forwarding packet in id/locator separation environment
JP4590563B2 (ja) 広域lanシステム
JP2000341330A (ja) 通信プロトコル代行処理方法、通信プロトコル代行処理装置、及び通信プロトコル代行処理サービス装置
JP2004253975A (ja) マルチキャストデータ通信システム及びその方法
JP3668130B2 (ja) マルチキャスト通信装置及びマルチキャスト通信方法
JP3928443B2 (ja) 移動体通信システム
KR101556031B1 (ko) 네트워크 상에 제어 기능이 분산된 이동성 지원 방법 및 시스템
KR101344473B1 (ko) 지오캐스트 시스템 및 패킷 라우팅 방법
CN115314463A (zh) 阶层式6LoWPAN网状网络的数据传送方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060907

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090601

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090612

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100803

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4590563

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term