JP4590489B1 - ライン光照射装置 - Google Patents

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【課題】リフレクタ部材とLEDとを正確に位置決めでき、しかも組み立てが簡単でがたつきも生じず、部品点数も少ないライン光照射装置を提供する。
【解決手段】ケーシング2と、長尺基板31に複数のLED32を1又は複数列に搭載してなる発光ユニット3と、ケーシング2の側板21に支持されて発光ユニット3の左右に配置した一対のリフレクタ部材4とを備えたものであって、前記各リフレクタ部材4が発光ユニット3を、左右方向については、当該発光ユニット3の発光中心から左右に等しい位置に設けた各外向き面を、両側から直接的又は間接的に狭圧し、リフレクタ部材4が発光ユニット3を左右から狭圧する反力で、リフレクタ部材4が側板21に押しつけられ、側板21との間の左右方向のがたが解消されるように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のLEDを用い、ライン状の光を照射することができるライン光照射装置に関し、特にワーク(製品)の所定照射領域における傷の有無やマーク読み取り等の検査用として好適に用いられるものに関するものである。
従来、検査対象物であるWEB(連続物:フィルム・紙・金属板)等のインライン高速検査を行う場合、ラインセンサカメラを用い、流れていくワークの表面を次々と連続的に画像情報として取り込み、画像情報処理装置において明るさの違う部位を検出するなどして表面欠陥等を検出するようにしている。そしてその際に用いる照明装置(光照射装置)として、代表的には、ハロゲンランプや蛍光灯を利用したものが知られているが、近時では、特許文献1に示すように、速応性や光度安定性、寿命等に優れたLEDを1列に複数並べたものも開発されてきている。
ところがLEDは点光源であり、ライン状の光を得るべく一列に並べたとしても、全体としては不連続な光源となり、照度ムラができるという不具合がある。特にパワーLEDと呼ばれる超高輝度タイプのLEDを用いた場合、放熱の問題も発生することから、LEDの発光部分間のピッチを大きくせざるを得ず、照度ムラの問題が顕著になる。
そこで、本発明者らは、LED列の左右にリフレクタ部材を設け、照度ムラを効果的に抑えようとしたものを開発中である。
ところが、実際の組み立てにおいて、リフレクタ部材とLED列との正確な位置決め、特にLEDの光軸に左右対称に各リフレクタ部材を配置することが容易ではなく、そのずれが顕著なものに関しては照度ムラ等が生じて高品質の光を供給できないという問題が生じている。その原因として第1に挙げられるのが、ケーシングに対するリフレクタ部材及びLEDの取り付け誤差である。現状では、リフレクタ部材及びLEDを搭載した基板をそれぞれケーシングに取り付けるようにしているが、その時の取り付け位置の誤差によって、リフレクタ部材とLED列との位置ずれが生じてしまう。また、第2に挙げられるのが、基板に対するLEDの取付位置のばらつきである。なお機械実装を施せば、LEDだけに関して言えば、ほぼ正確に一列に並ばせることはできるが、基板とLED列との相対位置のばらつきを防止するのは難しい。
これらの不具合を解決するために容易に考えられるのは、組立者の熟練や加工精度の向上を図ることであるが、これには限界があり、またその分だけコストや手間がかかってしまう。
特開2001−215115公報
そこで本発明は、それら不具合を一挙に解決すべく、組み立てていく過程で、リフレクタ部材と発光ユニットとが押圧密接されて固定されそれらの間の正確な位置決めが自動的に行われるようにしたものであって、だれでもが品質にばらつきなく簡単に組み立てられて、しかも部品点数も抑制できるライン光照射装置を提供することをその所期課題としたものである。
すなわち本発明に係るライン光照射装置は、左右一対の側板及び底板を少なくとも有し頂板側に開口部を形成してなるケーシングと、底板上に位置づけられ、長尺基板に複数のLEDを長手方向に沿って列状に搭載してなる発光ユニットと、側板に取り付けられて発光ユニットの左右に配置された一対のリフレクタ部材とを備え、長手方向から見てLEDから射出された光のうち所定角度以上外側に広がる光が前記各リフレクタ部材の内側面に設けた反射面で内向きに反射されるように構成したものであって、前記各リフレクタ部材によって発光ユニットの発光中心から左右に等しい位置に設けた各外向き面を両側から狭圧し、リフレクタ部材の左右対称軸に発光ユニットの発光中心を合致させるように構成した左右狭圧機構と、この左右狭圧機構によって左右方向に位置決めされている発光ユニットをケーシングに固定する固定機構とを備えていることを特徴とする。
このようなものであれば、ケーシング内でのリフレクタ部材及びLEDのがたつきを防止し、かつねじ止めなどの組み立てに負担がかかる取り付け構造を排除することができる。
さらに、縦方向(底板と垂直な方向)について確実にガタを解消するには、リフレクタ部材とケーシングとの対向面間に弾性部を設け、その弾性部の弾性復帰力により、リフレクタ部材が底板方向に付勢され、側板に取り付けたリフレクタ部材の縦方向のガタが解消されるように構成しているものが望ましい。
その具体的な構成としては、リフレクタ部材の頂部に前記弾性部を一体に設け、リフレクタ部材とケーシングとの対向面間に光拡散板等の中間部材を挿入することにより、前記弾性部が変形してリフレクタ部材を底部方向に付勢するようにしているものを挙げることができる。
放熱効率を大幅に向上させるとともに、発光ユニットに無理な力が作用することなくがたつきを抑えられるようにするには、底板と発光ユニットの間に粘弾性を有する熱伝導部材を介在させているものが好ましい。熱伝導部材がクッションの役割を果たすとともに、発光ユニットの基板裏面に抵抗等の部品があっても、熱伝導部材はそれを包み込むように変形して密着するからである。
上記に加えて放熱の効率を向上させるためには、前記基板の各LEDに対応する部位に貫通孔を設け、その貫通孔に第2の熱伝導部材を嵌入して、その第2の熱伝導部材が、LEDの裏面と前記熱伝導部材とに接触するようにしていることが望ましい。さらに、前記ケーシングと前記熱伝導部材との接触面が凹凸面となるようにしていることが望ましい。
種々の長さに柔軟に対応でき、しかも製造の標準化を図れるようにするには、発光ユニットの長さとリフレクタ部材の長さとを異ならせ、1又は直列させた複数の発光ユニットに対し、発光ユニット数とは数の異なる複数の直列させたリフレクタ部材が対応するように構成しているものが好適である。
リフレクタ形状の具体例としては、例えば、列方向からみた場合に、リフレクタの表面が光照射方向に向かって拡がる放物線を形成し、LEDから出た光を反射して略平行にするように構成しているものなどを挙げることができる。
照度ムラを無くしさらに照射される光を均一化するための実施の態様としては、例えば、前記リフレクタが、そのリフレクタの光照射方向側の先端部に、前記LEDからの光を拡散する拡散面を有するものなどが考えられる。
照度ムラのより少ない光を得るためには、前記LED列の光照射方向側に配置され、LEDからでた光を少なくとも列方向に平均化しつつ透過させる光拡散板をさらに備えているものが好ましい。この光拡散板の具体例としては、例えば、列方向と垂直な筋目を有するレンチキュラレンズやプリズムシートなどを挙げることができる。もちろん、拡散に方向性のない通常の拡散板を用いてもよいし、レンチキュラレンズ等の拡散方向性のあるものと重ねて使用してもよい。
また、LED及びケーシング等の温度上昇を防ぐためには、前記ケーシングに、
冷却用流体を流通させるための流通経路を設けていることが望ましい。
前記ケーシングが、光照射方向に開口するように側板と底板とから構成され、その底板にLEDを保持するようにしたものである場合には、底板が最も温度が高くなるので、前記流通経路を、前記底板の内部に設けていることが好適である。
LEDの冷却を均一的に行うため、さらには配管上の利便を図るためには、前記流通経路が、列方向に延びる経路であり、少なくとも1回往復していることが挙げられる。
このような構成の本発明によれば、リフレクタ部材と、発光ユニットのLEDとの正確な位置決めがなされるため、従来のように位置決めが不正確なことによる光質の劣化を防止できるうえ、ねじ止め等によらず、部材同士の押圧だけでリフレクタ部材と発光ユニットとの固定が行われるため、組み立てが極めて簡単で部品点数も可及的に削減でき、さらには、リフレクタ部材や発光ユニットのがたつきも防止することが可能になる。
本発明の一実施形態における光照射装置を示す全体斜視図。 同実施形態における光照射装置の内部を示す組み立て途中図。 同実施形態における光照射装置の横断面図。 図3における要部拡大図。 同実施形態におけるリフレクタ部材を示す斜視図。 同実施形態における光照射装置の組み立て途中図及びその部分拡大図。 同実施形態における光照射装置の流通経路を示す底面図。 本発明における発光中心を説明する説明図。
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係るライン光照射装置1は、例えば検査物(ワーク)の所定照射領域にライン状の光を照射するもので、撮像装置(図示しない)で前記所定照射領域を撮影し、得られた画像データを、画像処理装置(図示しない)で取り込んで傷等の有無の自動表面検査を行う製品検査システム等に用いられる。
具体的にこのライン光照射装置1は、図1〜図5に示すように、ケーシング2と、長尺配線基板31に複数のLED32を1列に搭載してなる発光ユニット3と、ケーシング2の側板21に支持されて発光ユニット3の左右に配置した一対のリフレクタ部材4とを備えている。なお、以下の説明で、LED32の並ぶ列方向を長手方向ともいい、その長手方向に直交しかつケーシング2の側板21と直交する方向を左右方向、前記長手方向に直交しかつケーシング2の底板22と直交する方向を縦方向と便宜上言うこととする。
以下に各部を詳述する。
ケーシング2は、図1〜図3に示すように、長尺金属製の直方体形状をなすもので、左右一対の側板21及び頂板24、底板22、エンドプレート23を備えている。
側板21及び頂板24は、例えば押し出し(引き抜き)成型した一体のものである。側板21の外側面には長手方向に延びる複数の溝が設けてあってその間に形成された突条が放熱フィンFとしての役割を果たすようにしてある。また側板21の頂部からは内向きに頂板24が一体に延出し、それら左右の頂板24間に、ライン光を射出するための帯状の開口部Mが形成されている。底板22は、側板21と同じく押し出し(引き抜き)成型した厚肉平板状のもので、互いに内面を対向させて離間配置した前記側板21の底面にねじ止め等により密着させてある。この底板22には、冷却用流体を流通させるための長手方向に延びる流通経路Rを設けている。その流通経路Rは、図7に示すように、少なくとも1回往復して入口と出口が同じエンドプレート23に開口するように構成している。なお、この流通経路Rを使用する場合は、底板22の底にさらに蓋部材25(図3に想像線で示す。他の図ではこの蓋部材25は取り付けられていない。)を取り付ける必要がある。エンドプレート23は、側板21の各端面に取り付けられる矩形板状のものである。
発光ユニット3は、図2〜図4に示すように、帯状のプリント配線基板31の表面に、複数のLED32を、光軸を一定方向に揃えて略直線状に1列に機械実装したものである。LED32は、連続して200mA以上の電流を流すことが可能ないわゆるパワーLEDと称されるもので、この実施形態では薄い矩形板状をなすパッケージ321の中央にLED素子322を配設した表面実装型のものである。かかるLED32は、例えば、前記LED素子322が所定の間隔で略直線1列に並ぶように配置される。
リフレクタ部材4は、図2〜図5に示すように長尺板状をなす部材本体41と、部材本体41の底面外側から一体に突出させた複数の突起42(この例では各端部に1つずつ、計2箇所)からなるもので、ケーシング側板21の内側面に、凹凸係合部を介して取り付けられる。この凹凸係合部は、若干のガタを有してスライド係合可能な長手方向に延びる凹溝51及び突条52であり、リフレクタ部材4と側板21とを長手方向にスライドさせて前記凹溝51及び突条52を係合させることにより、当該リフレクタ部材4を側板21に取り付けられるように構成している。
部材本体41の内側面4aは傾斜させてあり、各リフレクタ部材4をそれぞれ側板21に取り付けた状態では、各内側面4a間の距離が、開口部Mに向かって徐々に大きくなるように構成している。また、この内側面4aの略全域は、LED32からの光を反射する反射面として機能するように蒸着面加工により鏡面にしている。なお、内側面4aの開口側先端部分は、微少な凹凸を形成したり、あるいは白色塗装したりして一部拡散面にしてもよい。また、内側面4aの傾斜は、長手方向から見て開口部に向かって拡がる放物線とし、LED32から出た光を反射して光軸と略平行にするように構成しているが、直線状にしても構わない。
リフレクタ部材4としては、金属や樹脂を用いることができる。また、この実施形態では1つの側板21に複数のリフレクタ部材4を直列保持させているが、1つの側板に1つのリフレクタ部材4にしても構わない。
しかしてこの実施形態では、図3、図4に特に示すように、左右方向については、前記各リフレクタ部材4によって、LEDパッケージ321の左右両側面32a、32bを両側から直接的又は間接的に狭圧するように構成した左右狭圧機構を設けるとともに、縦方向については、前記左右狭圧機構により左右方向に位置決めされている発光ユニット3をケーシング2に固定する固定機構とを設けている。
まず左右狭圧機構について詳述する。この実施形態では、リフレクタ部材4に設けた複数の突起42の内面によって、対応する部位にあるLEDパッケージ321の左右側面32a、32bを挟み込むようにしている。自然状態では左右の突起42の内面間の幅は、LEDパッケージ321の左右幅寸法よりも若干狭く、これら突起42でLED32を挟み込むことにより、突起42が若干弾性変形してLED32を狭圧する(図4の横の矢印が狭圧方向を示す)。一方、その反力でリフレクタ部材4は左右方向外側に付勢され、ケーシング側板21にガタなく押しつけられることになる。
次に固定機構について詳述する。この実施形態では、ケーシング側板21の底部内側面から一体に鍔部26を内方に突出させ、ケーシング底板22をケーシング側板21に締結することによって、前記鍔部26における底板22側を向く面と底板22との間で前記発光ユニット2の基板31における左右両側部が挟み込まれて固定されるように構成している(図4の縦の矢印は鍔部26による付勢方向を示す)。なお、発光ユニット3の裏面とケーシング底板22の内面との間には熱伝導部材9が介在させてある。この熱伝導部材9は、配線基板31と略同じ幅を有する帯状の平板でシリコーン等の所定の粘弾性及び絶縁性を有する素材で形成してある。そして、側板21と底板22とが締結されることにより、熱伝導部材9は、配線基板31の裏側に配した抵抗等の部品を凹むように変形し、配線基板31に理想的に面接触してLED32から底板22への熱伝導効率を高める役割を果たす。
本実施形態では、さらにリフレクタ部材4の頂面から、縦方向に弾性変形可能な弾性部である三角状の複数の突出体7(この例では各端部に1つずつ、計2箇所)を突出させている。
リフレクタ部材4をケーシング側板21に取り付けた状態では、リフレクタ部
材4とケーシング頂板24間に隙間が形成されるようにしてあり、その隙間に、一定厚みの帯状拡散板8を長手方向に沿ってスライド挿入することにより、前記頂板24から拡散板8を介して突出体7に没入方向の力が作用し、その突出体7の弾性復帰力によりリフレクタ部材4が底板22に向かって付勢されるようにしてある。そしてこのことにより、前記凹凸係合によるリフレクタ部材4の縦方向のガタが解消されリフレクタ部材4の縦方向の位置決めが行なわれる。
次に簡単にこのライン光照射装置1の組み立て方法の一例について説明する。
まず、側板21の長手方向一方側端部にエンドプレート23を取り付ける。
次に、側板21の長手方向他方側端部からリフレクタ部材4をスライド挿入し、側板21に係合保持させる(この状態が図2である)。
次に底方向から発光ユニット3を、LEDパッケージ321が左右の突起42に挟み込まれるように、嵌め入れる。発光ユニット3の裏面には、長さが揃うように1乃至複数枚の熱伝導部材9を貼り付けておく。
次に底板22を取り付ける。
次に拡散板8を側板21の長手方向他方側端部からスライド挿入し、この拡散板8で開口を閉塞する(この途中状態が図6である)。
最後に、側板21の長手方向他方側端部にエンドプレート23を取着する。
なお、この組み立て方法はあくまで一例であり、他の手順も考えられる。例えば底板22の取り付けと拡散板8の挿入とは手順が逆でも構わない。また、側板21にリフレクタ部材4を挿入した後、エンドプレート23を側板21の長手方向一方側端部に取り付けてもよい。
このように、本実施形態によれば、発光ユニット3がケーシング2に対して自在に動ける状態で、その発光ユニット3に搭載されたLED32に対し、リフレクタ部材4が左右からこれを挟み込んで狭圧するのでリフレクタ部材4に対するLED32の左右方向の位置決めを、だれでもが無理なく正確に行うことができ、ひいては製品毎の光の品質を高度に保つことができる。
またLED32への狭圧力等の反力で、リフレクタ部材4や発光ユニット3がケーシング2に押しつけられるので、これらリフレクタ部材4や発光ユニット3のケーシング2内でのがたつきをも防止できる。
さらに、ねじ止めなどの組み立てに負担がかかり部品点数も増える取り付け構造も可及的に排除されているので、手間やコストの大幅な削減も図れる。
特にこの実施形態では、固定機構により、発光ユニット3が熱伝導部材9を介してケーシング底板22に押圧されているので、LED32から発する熱を効率よくケーシング2に伝えて放熱できる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない(以下の説明中、必要に応じて前記実施形態に対応する部材には同一の符号を付している)。
固定機構について、リフレクタ部材4と底板22との間で発光ユニット3を挟み込んで固定するようにしたものでもよい。
具体的には、例えば、部材本体41の底面や、突起42に設けた段部など、リフレクタ部材4におけるケーシング底板22を向く面を設けることによって、発光ユニット3を押圧するようにすればよい。この場合、縦方向について前記実施形態同様、リフレクタ部材4とケーシング2との間に突出体7を介在させておけばよい。その突出体7の弾性復帰力により、リフレクタ部材4が底板22方向に付勢され、側板21に取り付けたリフレクタ部材4の縦方向のガタを解消できるとともに、発光ユニット3に無理な力を作用させることなく好適に押圧固定できるからである。
また例えば、縦方向について、拡散板8を介在させずとも、ケーシング頂板24と弾性部である突出体7とを直接接触させるようにしてもよい。弾性部は、ケーシング側に設けてもよい、要は、縦方向について、リフレクタ部材底面とケーシング底板との間など、リフレクタ部材とケーシングとの対向する面間に、弾性部を介在させればよい。
逆に左右方向には、左右の突起42とLEDパッケージ321の左右各側面32a、32bとの間に、同一の左右幅寸法を有するスペーサを介在させるようにしてもよい。
また、突起42を設けずに、リフレクタ部材4の内側面4aで直接狭圧してもよい。さらに発光ユニット3において、挟み込まれる左右外向き面は、LEDパッケージ321の左右側面32a、32bに限られず、その発光中心から左右均等な位置でさえあればよく、配線基板31に別途ピンをたてるなどして形成しても構わない。
ここで発光中心とは、基本的には、LEDが1列など奇数列の場合は中心列のLEDの発光部位を結ぶ直線である。また機械実装であっても、厳密には、一直線状のLED列を作ることは困難であり、LEDが若干直線からずれて配置されている場合は、左右方向における各LEDの発光部位のばらつきの平均位置を示す直線が好ましい。実際には、例えば図8に示すように、左右方向に最も外れた各LEDの外向き面間の中心に設定することもある。またLEDが偶数列の場合は、左右LEDの対称中心線か、又は左右方向における各LEDの発光部位の平均中心位置を示す直線である。これについても、発光中心を、左右方向に最も外れた各LEDの外向き面間の中心に設定することもある。
加えて言えば、リフレクタ部材により、LEDに斜め内向き、すなわち縦方向と左右方向とを合成した方向の力が作用するようにしてもよい。この場合はリフレクタ部材にLEDの左右隅部を斜め内向きに押圧する傾斜面を設けておけばよい。
その他、放熱の方式や、ケーシング形状など種々変更が可能であるし、LEDは1列に限らず、2列や3列でも構わない。LEDが複数列の場合は最も外側のLEDの外側面を狭圧するようにすればよい。
また、熱伝導部材は必ずしも必要なく、使用態様によっては省略可能である。LEDもパワーLEDやチップタイプのものに限られず、通常の電流で動作するものや砲弾型のタイプでも構わない。さらにケーシングに1つの発光ユニットを内蔵させるのではなく、発光ユニットを複数直列または並列させてもよい。その場合、リフレクタ部材は、発光ユニットに1対1に対応させてもよいし、発光ユニットよりも長いものや、短いものを用いてよく、全体としての長ささえ一致するようにすればよい。このようにすれば、少ない種類の発光ユニットやリフレクタ部材を用いて種々の長さのライン光照射装置を製造することもできる。
以上に詳述したように、本発明によれば、LEDとリフレクタ部材の正確な位置決めを簡単に行えるとともに、それらのがたつきを防止でき、さらには少ない部品点数で構成可能なライン光照射装置を提供することができる。
1・・・光照射装置
2・・・ケーシング
21・・・側板
22・・・底板
26・・・鍔部
3・・・発光ユニット
31・・・基板
32・・・LED
32a、32b・・・外向き面(LEDの左右側面)
4・・・リフレクタ部材
4a・・・内側面
41・・・部材本体
42・・・突起
7・・・弾性部(突出体)
8・・・光拡散板(中間部材)

Claims (4)

  1. 左右一対の側板及び底板を少なくとも有し頂板側に開口部を形成してなるケーシングと、底板上に位置づけられ、長尺基板に複数のLEDを長手方向に沿って列状に搭載してなる発光ユニットと、側板に取り付けられて発光ユニットの左右に配置された一対のリフレクタ部材とを備え、長手方向から見てLEDから射出された光のうち所定角度以上外側に広がる光が前記各リフレクタ部材の内側面に設けた反射面で内向きに反射されるように構成したものであって、
    前記各リフレクタ部材によって発光ユニットの各外向き面を両側から狭圧するように構成し、
    リフレクタ部材が、凹凸係合部を介して、側板に若干のガタを有して取り付けられたものであって、リフレクタ部材が発光ユニットを左右から狭圧する反力で、当該リフレクタ部材が側板に押しつけられ、側板との間の左右方向のがたが解消されるように構成しているライン光照射装置。
  2. リフレクタ部材とケーシングとの対向面間に弾性部を設け、その弾性部の弾性復帰力により、リフレクタ部材が底板方向に付勢され、側板に取り付けたリフレクタ部材の縦方向のガタが解消されるように構成している請求項1記載のライン光照射装置。
  3. リフレクタ部材の頂部に前記弾性部を一体に設け、リフレクタ部材とケーシングとの対向面間に光拡散板等の中間部材を挿入することにより、前記弾性部が変形してリフレクタ部材を底部方向に付勢するようにしている請求項2記載のライン光照射装置。
  4. 底板と発光ユニットの間に粘弾性を有する熱伝導部材を介在させている請求項1乃至3いずれか記載のライン光照射装置。
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