JP6520402B2 - 光照射装置、画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、導光板と一体形成された被位置決め部たる3つの位置決めピンが、受け台の表裏を貫通する導光体位置決め部たる3つのピン穴に挿入された光照射装置が開示されている。
前記光源は、主走査方向に長尺な発光体及び主走査方向に並んだ複数の発光素子のいずれかであり、
前記導光体は、主走査方向に長尺であり、少なくとも一つの入射面及び出射面と、入射面からの光を反射して出射面へ導く複数の側面とを有し、主走査方向に少なくとも一つ、一体に形成された突起部を備え、
前記突起部は、前記導光体の複数の側面のうち、前記光源からの光線のうち最も強い光が進む方向に対し、傾斜角が最も小さい側面、かつ入射面よりも出射面に近い位置に設けられ、前記板状部材に形成された穴部と嵌合し、
前記板状部材は、一方の端部側において前記基板に固定され、折り曲げられた部位を介し、他方の端部側において前記導光体を保持することを特徴とする光照射装置である。
まず、本実施形態に係る画像形成装置の基本的な構成について図1に基づき説明する。
画像読取装置13は、被照明領域に載置される原稿を保持する透明部材(コンタクトガラス)15と、原稿面からの拡散反射光の一部を集光し、主走査方向に線状の画像を取得する撮像光学系とを備える。
また、原稿の両面を読取る場合には、排紙手段19に設けられた分岐機構および搬送ベルト18によってコンタクトガラス15上に返送して未読取面の読取りを行うようになっている。
画像読取装置13は、本実施形態の光照射装置と、前記原稿面からの拡散反射光の一部を集光し、主走査方向に線状の画像を取得する撮像光学系と、前記光照射装置と前記撮像光学系を保持する構造体と、を備える。
具体的には、図2に示すように、コンタクトガラス15、本体フレーム31、第1キャリッジ35、第2キャリッジ36、レンズユニット37及び撮像素子57からなり、他に図示していないが、駆動レール、プーリー、モーター、ワイヤ、そしてこれらを保持する構造体を備える。
第2キャリッジ36は2枚の反射ミラー44b及び44cから成る。
光照射光学系を構成する各部品(光源43、基板51、導光体41)、各反射ミラー(44a、44b、44c)、及び撮像素子57は、主走査方向(図2の紙面の垂直方向)に長尺な形状であるか、もしくは主走査方向に連続して配置された複数の部材からなる。
光照射光学系はその原稿面上を主走査方向に照射し、その被照明領域からの反射光は各反射ミラーで反射され、レンズユニット37に入射し、撮像素子57上に集光・結像され、線状の画像データを取得することが出来る。
なお、読取対象面上において、主走査方向と直交する副走査方向に移動しつつ線状の画像データを連続的に取得することにより面状の画像データを取得することができる。
図3は、読取光軸(撮像光学系の光軸)16に対して2つの光照射ユニットが対称に配置された構成を示しているが、図4では、一方の光照射ユニットのみを示している。
図3に示すように、第1走行体72には断面V字状のブラケット71が取り付けられている。原稿面で副走査方向の良好な照度分布を得るために、光源43をブラケット71により傾斜させて配設し、原稿の読取領域にのみ光が照射されるようにすることが好ましい。
また、ベース47には、光照射装置たる光照射ユニット40が取り付けられている。光照射ユニット40は、保持部材たる受け台45、光源43、基板51、導光体41、被覆部材たるカバー46を備えている。
ベース47に対する取付面を有する取付部と、ベース47と所定の角度をなすように折り曲げられた斜面部とを有する。受け台45の斜面部には、副走査方向に段差が設けられ、上段45uとカバー46との間隔よりも下段45dとカバー46との間隔が大きくなるようにしている。上段45uと下段45dとは略平行となっている。
受け台45の下段45dには、平板状の回路基板である基板51がネジ49によって取り付けられている。なおこの例ではネジ49により受け台45及びカバー46を固定している。
図5は、導光体41の形状と内部を通る光線を示している。
図5に示すような直方体形状(以下、「平行平板状」ともいう)の導光体41の場合、入射面41aもしくは出射面41bに設けた拡散構造体の影響を除けば、導光体41内で何回反射しても、入射面41aへの光線の入射角の絶対値と、出射面41bでの出射角の絶対値は一致する。光源のLEDの発光特性と導光体出射面41bからの照射特性は似たものになる。
図7のグラフから明らかなように、0°方向(導光体出射面41bと垂直方向)において、図5の導光体からの光線に対し、図6の導光体からの構成が約1.5倍の強度であることがわかる。すなわち、図6の導光体の方が、図5の導光体よりも光線の直進性が高いといえる。
例えば、導光体41を2灯配置して原稿面を照射する場合、図5の直方体形状の導光体よりも、図6の形状の導光体を用いることによって照射効率を約24%増大させることができる。
図8、図9及び図11の光照射光学系は、導光体41を位置決めして保持する導光体保持部材を有し、該導光体保持部材は、導光体41と一体に形成された突起部61と、突起部61が嵌合する穴部62を有する板状部材64とからなる。
導光体41は板状部材(板金部品)64に対し、導光体の側面41dに設けられた凸状(ボス形状)の突起部61によって図の上下方向及び垂直方向に固定される。図の左右方向の固定は、図の右方向から板ばね等によって導光体41を押圧することにより、板状部材64との当接面(突起部61が板状部材64と嵌合する面)に対して行うことができる。
板状部材64は、一方の端部側において、光源43を実装した基板63にねじ65などの固定部材により固定され、垂直に曲げられた部位を介し、他方の端部側において導光体41を導光体保持部材により固定している。このような構成とすることにより、導光体41と光源43とを高い位置精度で固定することが可能となる。
導光体41は板状部材(板金部品)64に対し、導光体の側面41dに設けられた凸状(ボス形状)の突起部61によって図の上下方向及び垂直方向に固定される。図の左右方向の固定は、図の右方向から板ばね等によって導光体41を押圧することにより、板状部材64との当接面(突起部61が板状部材64と嵌合する面)に対して行うことができる。
板状部材64は、導光体41の側面41dに沿って曲げられている。一方の端部側において光源43を実装した基板63にねじ65などの固定部材により固定され、曲げられた部位を介し、他方の端部側において導光体41を導光体保持部材により固定している。
板状部材64のような部品を作る場合、通常、ねじ穴65や穴部62を開ける工程を行ってから曲げ加工を行う。逆順の工程で行うと、ねじ穴65及び穴部62のいずれかの加工時の圧力によって、曲げ角度が変わってしまうためである。日刊工業新聞社発行の「実用プレス成形技術」等にも記載があるように、板金の曲げ加工において、板金の板厚中心軸は、曲げ部において板厚の必ずしも板厚の中心部には無く、曲げの内側へシフトする。そこで、曲げ加工を行う際にシフト分を加味して展開寸法を算出するが、シフト量の決定は作業者の経験値に寄るところが大きい。また、シフト量は曲げ角度により変化するため、加工経験の多い90°曲げの方が、任意角度での曲げと比較して精度を出しやすい傾向がある。
この現象を回避する方法として、あらかじめスプリングバック分を見越して角度をずらした曲げ加工金型を作る方法がある。しかしながら、角度のずれ量は、材料の材質や工具によるところが大きく、また曲げ角度にもよるため、加工者の経験によるところが大きい。このため、加工経験の多い90°曲げの方が、角度においても精度を出しやすい。
導光体41は板状部材64に対し、導光体の側面41dに設けられた段付きの突起部61a及び61bによって図の上下方向及び垂直方向に固定される。
板状部材64は、一方の端部側において、光源43を実装した基板63にねじ65などの固定部材により固定され、垂直に曲げられた部位を介し、他方の端部側において導光体41を導光体保持部材により固定している。
しかしながら、上述の効果を得るためには、突起部61bは突起部61aよりも広い断面積となるように設ける必要があり、その分だけ導光体の面積も増大することとなり、突起部61a及び61bに進入する光が増加し、光線ロスが多くなるという問題がある。
導光体41の入射面41aに入射した光は、一方の側面41cと他方の側面41e及び41dとの間を導光され、出射面41bから発せられる。
一方の側面41cの傾斜角は、他方の側面41e及び41dの平均傾斜角よりも大きい。
このような形状とすることにより、出射面41bからの光線は、側面41c側に寄った方向に強い光線が出射されることとなる。
図16は、図12の導光体41の側面41eに入射する光線と側面41dに入射する光線の比率(光量比)を示した表である。
光線追跡シミュレーションの結果、側面41dに入射する光線量は、側面41eに入射する光線量の約2/3である。
そこで、入射する光線量がより少ない41dに突起部61を設けることにより、突起部61に入射する光線量も少なくすることができ、照度劣化を小さくすることができる。
図17に示すように、側面41cで反射した光線は、破線で示す直方体形状(平行平板状)の導光体410と比較して、反射する際に出射面41bへ向かう方向に曲げられるため、側面41d及び41eの方向、特に側面41dの方向へ向かいにくくなるためである。
このことから、導光体41を固定するために設ける突起部61は、側面41d側へ設けることが好ましい。
上述のように、図12の導光体41のような導光体側面の傾斜角が異なる導光体を抜けた光線は、傾斜角が大きい方へ強い光線が抜ける。このため、原稿面からの拡散反射光を読取る撮像光学系光軸16側に、傾斜角が大きい方の側面(図12では側面41c)を向けるように、線対称状に導光体を配置することで、導光体間の間隔を広くすることが可能となる。
突起部61を設ける側面は、上述の板状部材64の曲げ加工における角度の問題や、突起部の形状等の問題から、側面41cよりも、側面41d及び41eの側に設けることが好ましい。
図14及び図15に示すように、板状部材64の図中鉛直方向の平面部と、導光体41の側面41eとが当接するように設置されているこれにより、図中水平方向の位置が決められる。一方、板状部材64の穴部62に突起部61が嵌合することにより、図中上下方向(鉛直方向)の位置が決められる。
突起部61は、導光体41の複数の側面のうち、光源43からの光線のうち最も強い光が進む方向に対し、傾斜角がより小さい側面、かつ入射面よりも出射面に近い位置に設けられ、板状部材64に形成された穴部62と嵌合する。突起部61は、具体的には、側面41eに設けられる。
主走査方向とは、撮像光学系の線状の画像取得方向として表すことができる。
すなわち、光照射装置は、前記撮像光学系の画素方向と対応した方向に長尺な照射領域を持ち、該照射領域の長手方向が主走査方向である。
また、入射面もしくは出射面が、いずれかの側面と一体化したような曲面である場合、入射面もしくは出射面とは、光源43から発せられた光が導光体41に入る際の主たる面上の領域であり、出射面とは原稿面に照射される導光体41から出た光線が導光体41を出る際の主たる面上の領域である。この場合、入射面及び出射面が直接接続されていないとは、ある曲面上で入射面領域と出射面領域とがオーバーラップしていないことを表す。
前記微細構造(以下、「拡散構造体」ともいう。)は、照明ロバスト性の向上や、まぶしさを和らげる目的で付与される。
通常、拡散構造体を付与した面に垂直に近い角度で光が入射したときほど透過率は高くなる。微細な凹凸で構成された拡散構造体に垂直以外の入射角で光が入射すると、該拡散構造体の透過率が変化してしまう。このため、拡散構造体による透過率ロスを最小限とするために、光源43の発光面と導光体41の入射面および出射面は、それぞれ平行な位置関係になっていることが望ましい。
また、少なくとも主走査方向の有効範囲において、加工誤差による変形を除き同一な形態を意味している。
また、導光体41の入射面41aと、突起部61が設けられた側面とが、垂直であることが好ましい。
図15に示すような構成とすることにより、光源43に対し導光体41を高い位置精度で固定することが可能となる。
導光体41を樹脂材料を用いて射出成形により成形することにより、複雑な形状であっても安価に作成することが可能であり、軽量の導光体が得られる。よって、このような導光体41を搭載した光照射装置の低コスト化及び軽量化にも繋がる。
15 透明部材(コンタクトガラス)
16 読取光軸
13 画像読取装置
35 第1キャリッジ
36 第2キャリッジ
37 レンズユニット
41 導光体
41a 入射面
41b 出射面
41c、41d、41e 側面
43 光源
44 反射ミラー
51 基板
57 撮像素子
61 突起部
62 穴部
63 基板
64 板状部材
65 ねじ
66 ねじ穴
E 被照明領域
M 原稿
Claims (8)
- 光源と、前記光源が取り付けられた基板と、前記光源からの光線を被照明領域に導く導光体と、前記基板及び前記導光体を位置決めして保持する板状部材と、を有する光照射装置において、
前記光源は、主走査方向に長尺な発光体及び主走査方向に並んだ複数の発光素子のいずれかであり、
前記導光体は、主走査方向に長尺であり、少なくとも一つの入射面及び出射面と、入射面からの光を反射して出射面へ導く複数の側面とを有し、主走査方向に少なくとも一つ、一体に形成された突起部を備え、
前記突起部は、前記導光体の複数の側面のうち、前記光源からの光線のうち最も強い光が進む方向に対し、傾斜角が最も小さい側面、かつ入射面よりも出射面に近い位置に設けられ、前記板状部材に形成された穴部と嵌合し、
前記板状部材は、一方の端部側において前記基板に固定され、折り曲げられた部位を介し、他方の端部側において前記導光体を保持することを特徴とする光照射装置。 - 前記導光体の入射面と、前記突起部の中心軸とが、平行であることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
- 前記導光体の入射面と、前記突起部が設けられた側面とが、垂直であることを特徴とする請求項1または2に記載の光照射装置。
- 前記導光体の入射面及び出射面の少なくともいずれかが、前記光源からの光を拡散させる微細構造を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光照射装置。
- 前記導光体の入射面と平行な断面の面積が、前記出射面に向かって大きくなることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光照射装置。
- 前記導光体が透明材料からなり、前記透明材料が樹脂材料であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光照射装置。
- 請求項1から6のいずれかに記載の光照射装置と、
前記被照明領域の原稿面からの拡散反射光の一部を集光し、主走査方向に線状の画像を取得する撮像光学系と、
前記光照射装置と前記撮像光学系を保持する構造体と、を備えることを特徴とする画像 読取装置。 - 請求項7に記載の画像読取装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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