以下、本発明の実施の形態につき、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の振動試験装置の上面図である。本実施形態の振動試験装置1は、振動試験の対象であるワークをテーブル100の上に固定し、第1、第2、第3アクチュエータ200、300及び400を用いてテーブル100及びその上のワークを直交3軸方向に加振するようになっている。なお、以下の説明においては、第1アクチュエータ200がテーブル100を加振する方向(図1における上下方向)をX軸方向、第2アクチュエータ300がテーブル100を加振する方向(図1における左右方向)をY軸方向、第3アクチュエータ400がテーブルを加振する方向、すなわち鉛直方向(図1において、紙面に直交する方向)をZ軸方向と定義する。
また、テーブル100上には、X、Y及びZ軸方向の加速度を計測する加速度センサが設けられており、この加速度センサの出力に基づいて図示しない制御部500(後述)が第1、第2、第3アクチュエータ200、300、400をフィードバック制御することによって、所望の振幅、周波数でテーブル100及びその上のワークを加振することができる。
第1、第2、第3アクチュエータ200、300、400は夫々ベースプレート202、302、402の上にモータ、動力伝達部材等が取り付けられる構成となっている。このベースプレート202、302、402は、図示しないボルトによって、装置ベース2の上に固定されるようになっている。
また、装置ベース2の上のベースプレート202、302、402に近接する複数の位置には、アジャスタAが配置されている。アジャスタAは、装置ベース2にボルトABで固定されるめねじ部A1と、このめねじ部A1にねじ込まれているおねじ部A2とを有する。おねじ部A2は、円筒面にネジ山が形成された円柱状の部材であり、おねじ部A2をめねじ部A1内で回動させることによって、おねじ部A2を対応するベースプレートに対して進退させることができる。おねじ部A2の一端(対応するベースプレートに対して近位となる側)は、略球面状に突出しており、この突出部と対応するベースプレートの側面とを当接させることによって、ベースプレートの位置の微調整を行うことができる。また、おねじ部A2の他端(対応するベースプレートに対して遠位となる側)には、図示しない六角穴が形成されており、この六角穴に六角レンチなどを係合させて回すことによっておねじ部A2を回動させることができる。なお、一旦ベースプレート202、302、402を固定した後は、振動試験によってベースプレートからアジャスタAに伝達されうる振動等によっておねじ部A2が緩まないように、ナットA3によっておねじ部A2及びめねじ部A1の締め付けを行い、おねじ部A2をめねじ部ABに強固に結合させている。
第1アクチュエータ200の構成につき以下説明する。図2は、本実施形態の第1アクチュエータ200をY軸方向に投影し、一部を切り欠いた側面図である。また、図3は、第1アクチュエータ200の一部切り欠いた上面図(すなわちZ軸方向に投影した図)である。なお、以下の説明においては、第1アクチュエータ200からテーブル100に向うX軸に沿った方向を「X軸正の方向」、テーブル100から第1アクチュエータ200に向うX軸に沿った方向を「X軸負の方向」と定める。
図2に示されるように、ベースプレート202の上には、互いに溶接された複数のはり222aと、天板222bからなるフレーム222が溶接によって固定されている。また、テーブル100(図1)を加振するための駆動機構210や駆動機構210による加振運動をテーブルに伝達させるための連結機構230を支持するための支持機構240の底板242が、フレーム222の天板222bの上に図示しないボルトを介して固定されている。
駆動機構210は、サーボモータ212と、カップリング214と、軸受部216と、ボールねじ218と、ボールナット219と、を有する。カップリング214は、サーボモータ212の駆動軸212aとボールねじ218とを連結するものである。また、軸受部216は、支持機構240の底板242から鉛直方向に伸びるように溶接された軸受支持プレート244に固定されており、ボールねじ218を回転可能に支持するようになっている。ボールナット219は、ボールねじ218と係合すると共に、その軸回りに回転しないよう支持されている。そのため、サーボモータ212を駆動すると、ボールねじ218が回転して、ボールナット219がその軸方向(すなわちX軸方向)に進退する。このボールナット219の運動が、連結機構230を介してテーブル100に伝達されることによって、テーブル100はX軸方向に駆動される。そして、短い周期でサーボモータ212の回転方向を切り換えるようサーボモータ212を制御することによって、テーブル100を所望の振幅及び周期でX軸方向に加振させることができる。
支持機構240の底板242の上面には、鉛直方向に伸びるモータ支持プレート246が溶接されている。モータ支持プレート246は、サーボモータ212の軸方向に略垂直となるように設けられており、その一面(X軸負の方向側の面)にサーボモータ212が片持ち支持されている。モータ支持プレート246には、開口部246aが設けられており、サーボモータ212の駆動軸212aはこの開口部246aを貫通し、モータ支持プレート246の他面側でボールねじ218と連結される。
なお、サーボモータ212がモータ支持プレート246に片持ち支持されているため、モータ支持プレート246、特に底板242との溶接部には大きな曲げ応力が加わる。この曲げ応力を緩和するために、底板242とモータ支持プレート246との間には、リブ248が設けられている。
軸受部216は、正面組合せで組み合わされた一対のアンギュラ玉軸受216a、216b(X軸負の方向側にあるものが216aであり、X軸正の方向側にあるものが216bである)を有する。アンギュラ玉軸受216a、216bは、軸受支持プレート244の中空部の中に収納されている。アンギュラ玉軸受216bの一面(X軸正の方向側の面)には、軸受押圧プレート216cが設けられており、この軸受押圧プレート216cをボルト216dを用いて軸受支持プレート244に締結することによって、アンギュラ玉軸受216bはX軸負の方向に押し込まれる。また、ボールねじ218において、軸受部216に対してX軸負の方向側に隣接する円筒面には、ねじ部218aが形成されており、このねじ部218に内周にめねじが形成されたカラー217が取り付けられるようになっている。カラー217をボールねじ218に対して回動させてX軸正の方向に移動させることによって、アンギュラ玉軸受216aはX軸正の方向に押し込まれる。このように、アンギュラ玉軸受216aと216bが、互いに近づく方向に押し込まれるようになっているので、両者が互いに密着して好適なプリロードがアンギュラ玉軸受216a、216bに付与される。
次いで、連結部230の構成につき説明する。連結部230は、ナットガイド232と、一対のY軸レール234と、一対のZ軸レール235と、中間ステージ231と、一対のX軸レール237と、一対のX軸ランナーブロック233と、ランナーブロック取付部材238と、を有する。
ナットガイド232は、ボールナット219に固定されている。また、一対のY軸レール234は、共にY軸方向に伸びるレールであり、ナットガイド232のX軸正の方向側の端部に、上下方向に並べて固定されている。また、一対のZ軸レール235は、共にZ軸方向に伸びるレールであり、テーブル100のX軸負の方向側の端部に、Y軸方向に並べて固定されている。中間ステージ231は、このY軸レール234の各々と係合するY軸ランナーブロック231aがX軸負の方向側に、Z軸レール235の各々と係合するZ軸ランナーブロック231bがX軸正の方向側に設けられているブロックであり、Y軸レール234及びZ軸レール235の双方に対してスライド可能に構成されている。
すなわち、中間ステージ231は、テーブル100に対してZ軸方向にスライド可能であり、且つ、ナットガイド232に対してY軸方向にスライド可能である。すなわち、テーブル100に対してナットガイド231はY軸方向及びZ軸方向にスライド可能となっている。このため、他のアクチュエータ300及び/または400によってテーブル100がY軸方向及び/またはZ軸方向に加振されたとしても、それによってナットガイド232が変位することはない。すなわち、テーブル100のY軸方向及び/またはZ軸方向の変位に起因する曲げ応力がボールねじ218や軸受部216、カップリング214などに加わることはない。
一対のX軸レール237は、共にX軸方向に伸びるレールであり、支持機構240の底板242の上に、Y軸方向に並べて固定されている。X軸ランナーブロック233は、このX軸レール237の各々と係合し、X軸レール237に沿ってスライド可能となっている。ランナーブロック取付部材238は、Y軸方向両側に向って張り出すようにナットガイド232の底面に固定された部材であり、X軸ランナーブロック233はランナーブロック取付部材238の底部に固定されている。このように、ナットガイド232は、ランナーブロック取付部材238及びX軸ランナーブロック233を介してX軸レール237にガイドされており、これによって、X軸方向のみに移動可能となっている。
このように、ナットガイド232の移動方向がX軸方向のみに制限されているため、サーボモータ212を駆動してボールねじ218を回動させると、ナットガイド232及びこのナットガイドと係合するテーブル100は、X軸方向に進退する。
ランナーブロック取付部材238の、Y軸方向側の一方の側面(図2においては手前側、図3においては右側)238aには、位置検出手段250が配置されている。位置検出手段250は、X軸方向に一定間隔で並べられた3つの近接センサ251と、ランナーブロック取付部材238の側面238aに設けられた検出用プレート252と、近接センサ251を支持するセンサ支持プレート253とを有する。近接センサ251は、各々の近接センサの前に何らかの物体が近接して(例えば1ミリメートル以内)いるかどうかを検出可能な素子である。ランナーブロック取付部材238の側面238aと近接センサ251とは充分に離れているため、近接センサ251は、各々の近接センサ251の前に検出用プレート252があるかどうかを検知することができる。振動試験装置1の図示しない制御手段は、例えば近接センサ251の検出結果を用いてサーボモータ212をフィードバック制御することができる。
また、支持機構240の底板242の上には、X軸ランナーブロック233をX軸方向両側から挟むように配置された規制ブロック236が設けられている。この規制ブロック236は、ナットガイド232の移動範囲を制限するためのものである。すなわち、サーボモータ212を駆動させてナットガイド232をX軸正の方向に向って移動させ続けると、最終的には、X軸正の方向側に配置された規制ブロック236とランナーブロック取付部材238とが接触し、それ以上ナットガイド232はX軸正の方向に移動できなくなる。ナットガイド232をX軸負の方向に向って移動させ続ける場合も同様であり、X軸負の方向側に配置された規制ブロック236とランナーブロック取付部材238とが接触して、それ以上ナットガイド232はX軸正の方向に移動できなくなる。
以上説明した第1アクチュエータ200と、第2アクチュエータ300とは、設置される方向が異なる(X軸とY軸が入れ代わる)点を除いては同一の構造である。従って、第2アクチュエータ300の説明については省略する。
次いで、第3アクチュエータ400の構成につき説明する。図4は本実施形態のテーブル100及び第3アクチュエータ400をX軸方向に投影し、一部を切り欠いた側面図である。また、図5は本実施形態のテーブル100及び第3アクチュエータ400をY軸方向に投影し、一部を切り欠いた側面図である。なお、以下の説明においては、第2アクチュエータ300からテーブル100に向うY軸に沿った方向をY軸正の方向、テーブル100から第2アクチュエータ300に向うY軸に沿った方向をY軸負の方向と定義する。
図4及び5に示されるように、ベースプレート402の上には、鉛直方向に伸び、ベースプレート402に溶接された複数のはり422aと、このはり422aの上を覆うようにはり422aに溶接された天板422bからなるフレーム422が設けられている。また、支持機構440の軸受支持プレート442が、フレーム422の天板422bの上に図示しないボルトを介して固定されている。この軸受支持プレート442は、テーブル100(図1)を上下方向に加振するための駆動機構410や、駆動機構410による加振運動をテーブルに伝達させるための連結機構430を支持するための部材である。
駆動機構410は、サーボモータ412と、カップリング414と、軸受部416と、ボールねじ418と、ボールナット419と、を有する。カップリング414は、サーボモータ412の駆動軸412aとボールねじ418とを連結するものである。また、軸受部416は、前述の軸受支持プレート442に固定されており、ボールねじ418を回転可能に支持するようになっている。ボールナット419は、ボールねじ418と係合すると共に、その軸回りに移動されないよう支持されている。そのため、サーボモータ412を駆動すると、ボールねじが回転して、ボールナット419がその軸方向(すなわちZ軸方向)に進退する。このボールナット419の運動が、連結機構430を介してテーブル100に伝達されることによって、テーブル100はZ軸方向に駆動される。そして、短い周期でサーボモータ412の回転方向を切り換えるようサーボモータ412を制御することによって、テーブル100を所望の振幅及び周期でZ軸方向(上下方向)に加振させることができる。
支持機構440の軸受支持プレート442の下面から、2枚の連結プレート443を介して、水平方向(XY平面)に広がるモータ支持プレート446が固定されている。モータ支持プレート446の下面には、サーボモータ412が吊り下げられ、固定されている。モータ支持プレート446には、開口部446aが設けられており、サーボモータ212の駆動軸412aはこの開口部446aを貫通し、モータ支持プレート446の上面側でボールねじ418と連結される。
なお、本実施形態においては、フレーム422の高さよりもサーボモータ412の軸方向(上下方向、Z軸方向)の寸法が大きいため、サーボモータ412の大部分は、ベースプレート402よりも低い位置に配置される。このため、装置ベース2には、サーボモータ412を収納するための空洞部2aが設けられている。また、ベースプレート402には、サーボモータ412を通すための開口402aが設けられている。
軸受部416は、軸受支持プレート442を貫通するように設けられている。なお、軸受部416の構造は、第1アクチュエータ200における軸受部216(図2、図3)と同様であるので、説明は省略する。
次いで、連結部430の構成につき説明する。連結部230は、可動フレーム432と、一対のX軸レール434と、一対のY軸レール435と、複数の中間ステージ431と、二対のZ軸レール437と、二対のZ軸ランナーブロック433と、を有する。
可動フレーム432は、ボールナット419に固定されている枠部432aと、枠部432aの上端に固定された天板432bと、天板432bのX軸方向両縁から下方に伸びるよう固定された側壁432cと、を有する。一対のY軸レール435は、共にY軸方向に伸びるレールであり、可動フレーム432の天板432bの上面に、X軸方向に並べられて固定されている。また、一対のX軸レール434は、共にX軸方向に伸びるレールであり、テーブル100の下面に、Y軸方向に並べて固定されている。中間ステージ431は、X軸レール434と係合するX軸ランナーブロック431aが上部に、Y軸レール435の各々と係合するY軸ランナーブロック431bが下部に設けられているブロックであり、X軸レール434及びY軸レール435の双方に対してスライド可能に構成されている。なお、中間ステージ431は、X軸レール434とY軸レール435とが交差する位置毎に一つずつ設けられている。X軸レール434とY軸レール435は、夫々2つずつ設けられているので、X軸レール434とY軸レール435とは4箇所で交差する。従って、本実施形態においては、4つの中間ステージ431が使用される。
このように、中間ステージ431の各々は、テーブル100に対してX軸方向にスライド可能であり、且つ、可動フレーム432に対してY軸方向にスライド可能である。すなわち、テーブル100に対して可動フレーム432はX軸方向及びY軸方向にスライド可能となっている。このため、他のアクチュエータ200及び/または300によってテーブル100がX軸方向及び/またはY軸方向に加振されたとしても、それによって可動フレーム432が変位することはない。すなわち、テーブル100のX軸方向及び/またはY軸方向の変位に起因する曲げ応力がボールねじ418や軸受部416、カップリング414などに加わることはない。
また、本実施形態においては、可動フレーム432には比較的大重量のテーブル100及びワークを支えるため、X軸レール434及びY軸レール435の間隔を、第1アクチュエータ200のY軸レール234及びZ軸レール235と比べて広くとっている。このため、第1アクチュエータ200と同様に一つの中間ステージのみによってテーブル100と可動フレーム432とを連結させる構成とすると、中間ステージが大型化し、可動フレーム432に加わる荷重が増大してしまう。このため、本実施形態においては、X軸レール434とY軸レール435とが交差する部分ごとに小型の中間ステージ431を配置する構成として、可動フレーム432に加わる荷重の大きさを必要最低限に抑えている。
二対のZ軸レール437は、Z軸方向に伸びるレールであり、可動フレーム432の側壁432cの夫々に、Y軸方向に並べて一対ずつ固定されている。Z軸ランナーブロック433は、このZ軸レール437の各々と係合し、Z軸レール437に沿ってスライド可能となっている。Z軸ランナーブロック433は、ランナーブロック取付部材438を介してフレーム422の天板422b上に固定されるようになっている。ランナーブロック取付部材438は、可動フレーム432の側壁432cと略平行な側板438aと、この側板438aの下端に固定された底板438bとを有しており、全体としてはL字断面形状となっている。また、本実施形態においては、特に重心の高く且つ大重量のワークをテーブル100の上に固定すると、X軸回り及び/またはY軸回りの大きなモーメントが可動フレーム432に加わりやすくなっている。ランナーブロック取付部材438は、この回転モーメントに耐えられるよう、リブによって補強されている。具体的には、ランナーブロック取付部材438のY軸方向両端における側板438aと底板438bとが成すコーナーに、一対の第1リブ438cが設けられ、さらに、この一対の第1リブ438cの間に渡された第2リブ438dが設けられている。
このように、Z軸ランナーブロック433が固定されており、且つZ軸レール437に対してスライド可能となっている。従って、可動フレーム432は、上下方向にスライド可能であるとともに、可動フレーム432の上下方向以外の移動は規制される。このように、可動フレーム432の移動方向が上下方向のみに制限されているため、サーボモータ412を駆動してボールねじ418を回動させると、可動フレーム432及びこの可動フレーム432と係合するテーブル100は、上下方向に進退する。
また、第1アクチュエータ200の位置検出手段250(図2、3)と同様の位置検出手段(不図示)が第3アクチュエータ400にも設けられている。振動試験装置1の図示しない制御手段は、この位置検出手段の検出結果に基づいて、可動フレーム432の高さが所定の範囲内となるように制御することができる。
以上説明したように、本実施形態においては、各々のアクチュエータとテーブル100との間に、二対のレールとこのレールに対してスライド可能に構成された中間ステージが設けられている。これによって、各アクチュエータに対して、テーブル100はそのアクチュエータの駆動方向に垂直な面上の任意の方向にスライド可能となっている。このため、あるアクチュエータによってテーブル100が変位したとしても、この変位に起因する荷重やモーメントが他のアクチュエータに加わることは無く、且つ他のアクチュエータとテーブル100とが中間ステージを介して係合する状態が維持される。すなわち、テーブルが任意の位置に変位したとしても、各アクチュエータがテーブルを変位させることが可能な状態が維持される。このため、本実施形態においては、3つのアクチュエータ200、300、400を同時に駆動させてテーブル100及びその上に固定されるワークを3軸方向に加振可能である。
次いで、各アクチュエータ200、300及び400のサーボモータを制御するための制御部500の構成につき説明する。図6は、本実施形態の制御部500のブロック図である。図6に示されているように、本実施形態の制御部500は、主コントローラ510、サーボコントローラ520、アンプ540、操作手段550、波形発生回路560、フレキシブルディスクドライブ(FDD)570、メモリ580及びアナログポート590を有する。なお、図6においては、制御部500は一つのブロックとして記載されているが、実際は複数のユニットによって形成される。例えば、アンプ540が独立したユニットとして形成される。また、操作手段550は、主コントローラ510を含むユニットのケース外面に設けられる制御パネルであってもよく、或いは、ケーブルを介して主コントローラ510に接続される独立したユニット(例えばパーソナルコンピュータ)であってもよい。
主コントローラ510は、A/Dコンバータ511及びD/Aコンバータ512を内蔵している。A/Dコンバータ511は、アンプ540を介してテーブル100(図1)に設けられた加速度センサより入力されるワークのX軸、Y軸及びZ軸方向の加速度の波形、及びアナログポート590から入力されるアナログ波形データを離散化する。また、D/Aコンバータ512は、主コントローラ510で生成されるデジタル波形データをアナログ波形データに変換してサーボコントローラ520に送信する。
サーボコントローラ520は、主コントローラ510から受信したアナログ波形データから、サーボアンプに送る設定角度を算出し、これをサーボアンプに送る。サーボアンプは、各アクチュエータ200、300及び400のサーボモータに駆動電流を供給し、各サーボモータの駆動軸の位相が設定角度となるよう制御する。ここで、サーボアンプはアクチュエータ200、300、400毎に用意されている。主コントローラ510は、アクチュエータ200、300、400毎に別個のアナログ波形データを生成し、これをサーボコントローラ520に送信している。サーボコントローラ520は、受信したアナログ波形データから得られる各アクチュエータ200、300、400のサーボモータの駆動軸の設定角度を、対応するサーボアンプに送信する。このように、本実施形態においては、X軸、Y軸、Z軸方向夫々について、別個の波形でテーブル100を振動させることができるようになっている。
このように、本実施形態の振動試験装置1の制御部500は、テーブル100(図1に記載)に設けられた3軸の加速度センサによって検出されたワークの加速度に基づいて、テーブル100上のワークの変位、速度又は加速度の経時変動が所望の波形を示すように、各アクチュエータ200、300及び400のサーボアンプに設定角度を送信するものである。
テーブル100上のワークに与える作用(変位、速度、又は加速度)の波形は、操作手段550を用いて設定される。操作手段550は、例えばキーボードなどの入力手段と、この入力手段による入力結果を確認するための表示手段とを備えており、本実施形態の振動試験装置1のオペレータは、操作手段550を操作して、振動試験を行う際のワーク(テーブル100)の変位、速度、又は加速度の範囲を設定することができる。例えば、正弦波状の変位波形でワークを振動させる際の変位の振幅を設定することができる。操作手段550による設定結果は、主コントローラ510に送信され、メモリ580に保存される。
また、波形発生回路560は、所望の周期・タイミングで正弦波、三角波、矩形波、地震波などの信号波形を生成する回路である。より具体的には、f(t)を時刻tを引数とする関数としたときに、式s=f(t)で示される値sを順次主コントローラ510に出力するものである。なお、上式において、例えば波形が正弦波であれば、周期をT、位相をaとして、f(t)=sin(2π(t−a)/T)である。ここで、周期T及び位相aは、操作手段550を操作することによって任意の値に設定可能である。
主コントローラ510は、波形発生回路560から主コントローラ510に送信される値に、操作手段550によって設定された値(振幅など)を乗じて目標値を演算し、この目標値と、テーブル100に設けられた加速度センサが検出した加速度(又はそれらの時間積分値であるワークの速度や変位量)とを比較して、各アクチュエータ200、300及び400のサーボアンプに送るべき設定角度を演算する。演算された設定角度は、D/Aコンバータ512によってアナログ波形に変換されてサーボコントローラ520に送られる。サーボコントローラ520は、アナログ波形として送信された設定角度をパルスに変換してサーボアンプに送信する。
以上のような構成により、本実施形態の振動試験装置1は、ワークの変位、速度或いは加速度が、正弦波、三角波、矩形波或いは地震波といった規定の波形に従って変動するように、アクチュエータ200、300及び400を駆動することが出来るようになっている。
また、本実施形態の振動試験装置1は、テーブル100上に固定されたワークの速度のX軸、Y軸及びZ軸方向成分を正弦波波形に従って変動させると共に、この波形の周波数を徐々に増減させることによって、広い周波数域にてワークを振動させる、速度振幅一定スイープ試験を行うことができる。さらに、本実施形態の振動試験装置1は、テーブル100上に固定されたワークの加速度のX軸、Y軸及びZ軸方向成分を正弦波波形に従って変動させると共に、この波形の周波数を徐々に増減させることによって、広い周波数域にてワークを振動させる、加速度振幅一定スイープ試験を行うことができる。
このようなスイープ試験においては、ワークに加わる速度や加速度の上下限、すなわち振幅を一定にすることが望ましい。しかしながら、スイープ試験において振幅を一定に保つためには、特に高周波域において各アクチュエータ200、300及び400のボールねじ機構等の伝達系やワーク自身の弾性による応答遅れや、伝達系やワークの摩擦や粘性による減衰の影響を考慮したうえで、サーボアンプに送る目標値(目標波形)を演算する必要がある。本実施形態においては、ワークの実際の変位の計測値に基づいて、サーボアンプに与える設定角度をフィードバック制御し、所望の振幅でスイープ試験が行われるようにしている。以下、その具体的な手順を説明する。
図7は、本実施形態において、テーブル100に取り付けられたワークに対して、速度振幅一定周波数スイープ試験を行う手順を示したフロー図である。以下の説明は、このフローに基づいてなされる。また、以下の説明においては、アクチュエータ200、300、400のうち、特定の一つのアクチュエータのみを駆動して、ワークをX軸、Y軸或いはZ軸方向のいずれか一方向にワークを加振している。
まず、振動試験装置1のオペレータは、操作手段550を操作して、「周波数スイープを行う上限周波数Fmax及び下限周波数Fmin」「周波数スイープを等差間隔と等比間隔のいずれで行うか」「周波数スイープの間隔Δf」「ワークの速度の振幅VS(本発明の特許請求の範囲における『設定速度』に対応)」「スイープ回数K」といったパラメータを制御部30に入力する(ステップS1)。
上記のパラメータの内、間隔Δfは、周波数スイープを等差間隔で行う場合は差、等比間隔で行う場合は比である。本実施形態においては、周波数スイープが行われる周波数をFn(n=1,2,・・・N)とすると、Fmin、Δf、n及びFnの間には数1の関係が成立する。
また、周波数スイープを等差間隔、等比間隔のいずれで行う場合であっても、Fn、NとFmaxの間には数2の関係が成立する。
すなわち、Fnの最小値はFminであり、Fnの最大値FNはFmaxを越えない最大の周波数である。
次いで、主コントローラ510は、下記の数3に基づいて、速度振幅一定周波数スイープ試験を行う際の、サーボモータの回転軸の角度の振幅Dnを求める(ステップS2)。
なお、上記の数3において、Lは送りねじのリード(単位mm/回転)である。
続いて、主コントローラ510は、振幅D1、周波数F1=Fminの正弦波を設定角度(すなわちD1×sin(2π×F1×t)としてサーボコントローラ520に送り、サーボコントローラ520はこの設定角度でアクチュエータ200、300或いは400のサーボモータを駆動する(ステップS3)。
次いで、ワークの速度を計測する(ステップS4)。前述のように、テーブル100には加速度センサが設けられており、主コントローラ510はこの加速度センサが計測した加速度を時間で積分してワークの速度vM(単位:mm/s)を得ることができる。主コントローラ510は、速度vMを少なくとも1周期、すなわち時間1/Fn計測し、速度の最大値(すなわち、速度の振幅)VMmaxを得る。
次いで、主コントローラ510は、ステップS1にて設定された速度VSとステップS4で計測された速度VMmaxとを比較する(ステップS5)。すなわち両速度の比が、0.95≦VS/VMmax≦1.05を満たすのであれば、主コントローラ510はサーボアンプに与える設定角度を変更する必要はないと判断し(ステップS5:YES)、ステップS6を実行する。一方、両速度の比が上記の規定を満たしていないのであれば、主コントローラ510はサーボアンプに与える設定角度を変更する必要があると判断し(ステップS5:NO)、ステップS21を実行する。なお、本実施形態においては、上記のように両速度の差が±5%以内であることを基準としているが、より正確な試験を行う際は上記基準を±1%(すなわち0.99≦VS/VMmax≦1.01)より厳しくしてもよい。
ステップS21においては、主コントローラ510は、ステップS1にて設定された速度VSとステップS4で計測された速度VMmaxのどちらが大きいのかの判定を行う。すなわち、計測値VMmaxが設定値VSよりも大きいのであれば(ステップS21:YES)、ステップS22が実行される。
ステップS22では、主コントローラ510は、加振を行っているアクチュエータのサーボモータの回転軸の振幅Dnを下記の数4に基づいて演算し、修正したDnに基づいて、サーボコントローラ510に与える設定角度を変更する。次いで、ステップS4が再び実行され、主コントローラ510は速度の振幅VMmaxを再度測定する。
また、ステップS21において、計測値VMmaxが設定値VSよりも小さいのであれば(ステップS21:NO)、主コントローラ510はステップS23を実行する。
ステップS23では、主コントローラ510は、以下の数5に基づいて加振を行っているアクチュエータのサーボモータの回転軸の振幅Dnを演算し、修正したDnに基づいて、サーボコントローラ520に与える設定角度を変更する。次いで、ステップS4が再び実行され、主コントローラ510は速度の振幅VMmaxを再度計測する。
以上のように、ステップS1にて設定された速度VSとステップS4で計測された速度VMmaxとの比が所定の基準を越えていた場合は、ステップS21〜S23の処理により、サーボモータの回転軸の振幅が調整されるようになっている。
ステップS6では、計測値VMmaxと設定値VSが基準以内に納まった状態で、所定の周期で振動が行われるまで待機する。次いで、ステップS7が実行される。
本実施形態においては、周波数を最小値F1から最大値FNまで増加させ(往路)、周波数が最大値FNに達した後は、周波数をF1まで減少させ(復路)る。そしてこれを1サイクルとし、Kサイクルの試験を実行する。ステップS7では、主コントローラ510は現在実行しているのが往路であるか復路であるかを判断し、往路であるならば(ステップS7:YES)、ステップS8を実行する。復路であるならば(ステップS7:NO)、主コントローラ510はステップS9を実行する。
ステップS8では、主コントローラ510は現在試験を行っている周波数が最大値FNに達したかどうかの判定を行う。最大値FNに達したのであれば(ステップS8:YES)、主コントローラ510は往路が完了したものと判定し、ステップS32を実行する。一方、周波数が最大値FNに達していないのであれば(ステップS8:NO)、主コントローラ510はステップS31を実行する。
ステップS31では、主コントローラ510は、周波数を増加させる。すなわち現在の周波数がFnであるならば、周波数をFn+1にする。次いで、ステップS4が再度実行され、この周波数での速度の振幅VMmaxの計測が行われる。
ステップS9では、現在試験を行っている周波数が最小値F1に達したかどうかの判定を主コントローラ510は行う。最小値F1に達したのであれば(ステップS9:YES)、主コントローラ510は復路が完了したものと判定し、ステップS10を実行する。一方、周波数が最小値F1に達していないのであれば(ステップS9:NO)、主コントローラ510はステップS32を実行する。
ステップS32では、主コントローラ510は周波数を減少させる。すなわち現在の周波数がFnであるならば、周波数をFn−1にする。次いで、ステップS4が再度実行され、この周波数での速度の振幅VMmaxの計測が行われる。
ステップS10では、主コントローラ510は現在何サイクル目の試験が完了したかのチェックを行う。すなわち、ステップS1で設定したKサイクルの試験が完了したと判断された場合は(ステップS10:YES)、ステップS11にてサーボモータの停止を行い、本フローを終了する。一方、ステップS10にて完了したサイクル数がK未満であるならば(ステップS10:NO)、ステップS4が再度実行され、次のサイクルの試験が行われる。
以上のように、図7のフローチャートに示される処理が実行されることによって、設定した速度振幅VSと計測される速度振幅VMmaxが略一致するように、速度振幅一定周波数スイープ試験を行うことができる。
次いで、ワークに対して、加速度振幅一定周波数スイープ試験を行う手順について説明する。図8は、本実施形態において、振動試験装置1のテーブル100に取り付けられたワークに対して、加速度振幅一定周波数スイープ試験を行う手順を示したフロー図である。以下の説明は、このフローに基づいてなされる。また、以下の説明においては、アクチュエータ200、300、400のうち、特定の一つのアクチュエータのみを駆動して、ワークをX軸、Y軸或いはZ軸方向のいずれか一方向にワークを加振している。
まず、振動試験装置1のオペレータは、操作手段550を操作して、「周波数スイープを行う上限周波数Fmax及び下限周波数Fmin」「周波数スイープを等差間隔と等比間隔のいずれで行うか」「周波数スイープの間隔Δf」「ワークの加速度の振幅AS(本発明の特許請求の範囲における『設定加速度』に対応)」「スイープ回数K」といったパラメータを制御部500に入力する(ステップS101)。
上記のパラメータの内、間隔Δfは、周波数スイープを等差間隔で行う場合は差、等比間隔で行う場合は比である。本実施形態においては、周波数スイープが行われる周波数をFn(n=1,2,・・・N)とすると、Fmin、Δf、n及びFnの間には上記の数1の関係が成立する。
また、周波数スイープを等差間隔、等比間隔のいずれで行う場合であっても、Fn、NとFmaxの間には上記の数2の関係が成立する。
すなわち、Fnの最小値はFminであり、Fnの最大値FNはFmaxを越えない最大の周波数である。
次いで、主コントローラ510は、下記の数6に基づいて、加速度振幅一定周波数スイープ試験を行う際に、駆動するアクチュエータのサーボモータの回転軸の角度の振幅Dnを求める(ステップS102)。
なお、上記の数6において、Lは送りねじのリード(単位mm/回転)である。
続いて、主コントローラ510は、振幅D1、周波数F1=Fminの正弦波を設定角度(すなわちD1×sin(2π×F1×t)としてサーボコントローラ520に送り、サーボコントローラ520はこの設定角度でサーボモータを駆動する(ステップS103)。
次いで、ワークの速度を計測する(ステップS104)。テーブル100に取り付けられている加速度センサが計測したワークの加速度AM(単位:mm/s2)を、主コントローラ510は得ることができる。主コントローラ510は、加速度AMを少なくとも1周期、すなわち時間1/Fn計測し、加速度の最大値(すなわち、加速度の振幅)AMmaxを得る。
次いで、主コントローラ510は、ステップS101にて設定された加速度ASとステップS104で計測された加速度AMmaxとを比較する(ステップS105)。すなわち両加速度の比が、0.95≦AS/AMmax≦1.05を満たすのであれば、主コントローラ510はサーボアンプに与える設定角度を変更する必要はないと判断し(ステップS105:YES)、ステップS106を実行する。一方、両加速度の比が上記の規定を満たしていないのであれば、主コントローラ510はサーボアンプに与える設定角度を変更する必要があると判断し(ステップS105:NO)、ステップS121を実行する。なお、本実施形態においては、上記のように両加速度の差が±5%以内であることを基準としているが、より正確な試験を行う際は上記基準を±1%(すなわち0.99≦AS/AMmax≦1.01)より厳しくしてもよい。
ステップS121においては、主コントローラ510は、ステップS101にて設定された加速度ASとステップS104で計測された加速度AMmaxのどちらが大きいのかの判定を行う。すなわち、計測値AMmaxが設定値ASよりも大きいのであれば(ステップS121:YES)、ステップS122が実行される。
ステップS122では、主コントローラ510は、駆動しているアクチュエータのサーボモータの回転軸の振幅Dnを下記の数7に基づいて演算し、修正したDnに基づいて、サーボコントローラ520に与える設定角度を変更する。次いで、ステップS104が再び実行され、主コントローラ510は加速度の振幅AMmaxを再度演算する。
また、ステップS121において、計測値AMmaxが設定値ASよりも小さいのであれば(ステップS121:NO)、主コントローラ510はステップS123を実行する。
ステップS123では、主コントローラ510は、以下の数8に基づいて駆動しているアクチュエータのサーボモータの回転軸の振幅Dnを演算し、修正したDnに基づいて、サーボコントローラ520に与える設定角度を変更する。次いで、ステップS104が再び実行され、主コントローラ510は加速度の振幅AMmaxを再度計測する。
以上のように、ステップS101にて設定された加速度ASとステップS104で計測された加速度AMmaxとの比が所定の基準を越えていた場合は、ステップS121〜S123の処理により、駆動しているアクチュエータのサーボモータの回転軸の振幅が調整されるようになっている。
ステップS106では、計測値AMmaxと設定値ASが基準以内に納まった状態で、所定周期の振動が行われるまで待機する。次いで、ステップS107が実行される。
本実施形態においては、周波数を最小値F1から最大値FNまで増加させ(往路)、周波数が最大値FNに達した後は、周波数をF1まで減少させ(復路)る。そしてこれを1サイクルとし、Kサイクルの試験を実行する。ステップS107では、主コントローラ510は現在実行しているのが往路であるか復路であるかを判断し、往路であるならば(ステップS107:YES)、ステップS108を実行する。復路であるならば(ステップS107:NO)、主コントローラ510はステップS109を実行する。
ステップS108では、主コントローラ510は現在試験を行っている周波数が最大値FNに達したかどうかの判定を行う。最大値FNに達したのであれば(ステップS108:YES)、主コントローラ510は往路が完了したものと判定し、ステップS132を実行する。一方、周波数が最大値FNに達していないのであれば(ステップS108:NO)、主コントローラ510はステップS131を実行する。
ステップS131では、主コントローラ510は、周波数を増加させる。すなわち現在の周波数がFnであるならば、周波数をFn+1にする。次いで、ステップS104が再度実行され、この周波数での加速度の振幅AMmaxを計測する。
ステップS109では、現在試験を行っている周波数が最小値F1に達したかどうかの判定を主コントローラ510は行う。最小値F1に達したのであれば(ステップS109:YES)、主コントローラ510は復路が完了したものと判定し、ステップS110を実行する。一方、周波数が最小値F1に達していないのであれば(ステップS109:NO)、主コントローラ510はステップS132を実行する。
ステップS132では、周波数を減少する。すなわち現在の周波数がFnであるならば、周波数をFn−1にする。次いで、ステップS104が再度実行され、この周波数での加速度の振幅AMmaxの計測が行われる。
ステップS110では、主コントローラ510は現在何サイクル目の試験が完了したかのチェックを行う。すなわち、ステップS101で設定したKサイクルの試験が完了したと判断された場合は(ステップS110:YES)、ステップS111にてサーボモータの停止を行い、本フローを終了する。一方、ステップS110にて完了したサイクル数がK未満であるならば(ステップS110:NO)、ステップS104が再度実行され、次のサイクルの試験を行う。
以上のように、図8に示される処理が実行されることによって、設定した加速度振幅ASと計測される加速度振幅AMmaxが略一致するように、加速度振幅一定周波数スイープ試験を行うことができる。
なお、本実施形態の周波数スイープ試験においては、X軸、Y軸及びZ軸のいずれか一方向のみにワークを加振し、この加振の速度又は加速度の振幅を保ちつつその周波数を変動させているが、本発明は上記の構成に限定されるものではない。例えば、2つ又は3つのアクチュエータを同時かつ同位相で駆動して、X軸、Y軸及びZ軸以外の方向にワークを加振させる構成としてもよい。このような場合、制御部510は、ワークの速度振幅VS又は加速度振幅ASは、アクチュエータ毎に設定され、試験の結果得られる速度振幅VM又は加速度振幅AMは、X軸、Y軸及びZ軸成分に分解された上で、各アクチュエータの速度振幅VS又は加速度振幅ASと比較される。