JP4589884B2 - 光制御素子及びその製造方法 - Google Patents

光制御素子及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4589884B2
JP4589884B2 JP2006043655A JP2006043655A JP4589884B2 JP 4589884 B2 JP4589884 B2 JP 4589884B2 JP 2006043655 A JP2006043655 A JP 2006043655A JP 2006043655 A JP2006043655 A JP 2006043655A JP 4589884 B2 JP4589884 B2 JP 4589884B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
optical waveguide
light
control element
cut portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006043655A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007225672A (ja
Inventor
雅之 市岡
満 佐久間
潤一郎 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Osaka Cement Co Ltd filed Critical Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority to JP2006043655A priority Critical patent/JP4589884B2/ja
Publication of JP2007225672A publication Critical patent/JP2007225672A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4589884B2 publication Critical patent/JP4589884B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Description

本発明は、光制御素子及びその製造方法に関し、特に、光導波路を伝搬する光波の一部を、モニタ光として基板外に導出するための構成を有する光制御素子及びその製造方法に関する。
従来、光通信分野や光計測分野において、電気光学効果を有する基板上に光導波路や、該光導波路内を伝搬する光波を変調するための変調電極を形成した導波路型光変調器などの光制御素子が実用化されている。また、光制御素子の動作状態を安定に制御するために、光制御素子内の各種の光波の状態をモニタすることが行われている。
例えば、マッハツェンダ型光導波路を有する光変調器においては、一対の分岐導波路を有しており、分岐導波路間の温度差などに起因し光変調器を駆動する駆動電圧の動作点がシフトする現象、所謂DCドリフト現象が発生する。DCドリフト現象を抑制し、光変調器の動作点を常に安定に保持するため、特許文献1又は2においては、分岐導波路の合波部から放出される放射モード光を光検知器でモニタし、該光検知器の出力信号を利用して光変調器の変調電極に印加する直流バイアス電圧を制御することが行われている。
特開平3−145623号公報 特開2003−215518号公報
また、特許文献3には、マッハツェンダ型光導波路の合波点から放出される放射モード光を基板の裏面に配置された光検知器で受光するため、基板表面に傾斜面を有する溝を形成することが記載されている。
特開平4−24610号公報
他方、光変調器の変調電極に印加するマイクロ波信号と光導波路を伝搬する光波との速度整合を図るため等により、光制御素子を構成する基板自体を30μm以下の薄板化することが行われている。
図1(a)に示すように、電気光学効果を有する基板1の厚みが数百μm程度ある場合には、光導波路2の合波部3から放出される放射モード光5は、基板1の一端面において、光導波路を伝搬する光波4と十分な距離が確保されている。このため、光波4を導入する不図示の光ファイバに放射モード光5が入射したり、放射モード光5を受光する受光素子に光波4が入射するなどの不具合は生じない。
しかしながら、図1(b)に示すように、基板1の厚みが30μm以下、特に15μm以下の場合には、放射モード光が基板1内に閉じ込められた状態で伝搬するため、基板1の一端面においては、光導波路2から出射する光波4’と放射モード光5’が極めて近接した状態となる。このため、両者を分離して光ファイバに導入したり、一方の光のみを受光素子に導入することが極めて困難となり、例えば、光制御素子の出力光における消光比の劣化や、モニタ信号の劣化に起因する制御不良など、光制御素子の諸特性が大きく低下することとなる。
本発明が解決しようとする課題は、上述したような問題を解決し、光制御素子内を伝搬する各種の光波の一部を、光制御素子の特性を低下させること無く、モニタ光として簡便に基板外に導出するための構成を有する光制御素子及びその製造方法を提供することである。
請求項1に係る発明では、電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光導波路と、該光導波路を伝搬する光波を制御するための変調電極と、該光導波路を伝搬する光波の一部を検出するための受光素子とを有する光制御素子において、該基板は、厚みが15μm以下の薄板であり、該基板に接合される補強板を有し、該基板の該補強板側の面には、該光導波路の光波の伝搬方向に対し傾斜する傾斜面を有し、該光導波路の一部に掛る切込み部が形成されており、該光導波路を伝搬する光波の一部は、該傾斜面により、該切込み部が形成された基板面と異なる基板面から基板外に放出され、該受光素子に入射されることを特徴とする。
本発明において、基板に形成される光導波路は、Tiなどの高屈折率材料を熱拡散して形成するものだけで無く、基板に溝を形成したリブ型光導波路や基板上に凸部を形成したリッジ型光導波路など、各種の光導波路を利用することが可能である。
また、基板の厚みが15μm以下であるため、切込み部を形成する面は、光導波路が形成された基板面に限らず、光導波路が形成たれた基板面と反対側の面であっても良い。
請求項2に係る発明では、請求項1に記載の光制御素子において、該切込み部の該傾斜面は、該光導波路の基板深さ方向の幅に対し、該幅の1/3以下まで該光導波路に掛っていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、請求項1又は2に記載の光制御素子において、該切込み部は、該基板の一方の側面から他の側面まで連続して形成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、請求項1乃至3のいずれかに記載の光制御素子において、該光導波路から放出された放射モード光の少なくとも一部が、該切込み部により反射され、該放射モード光の反射光を吸収する吸収部材が、該変調電極と同じ材料でかつ、変調電極と同一の基板面に形成されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、請求項1乃至4のいずれかに記載の光制御素子において、該基板と該補強版とは、接着剤を用いて接合、あるいは直接接合されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光導波路と、該光導波路を伝搬する光波を制御するための変調電極と、該光導波路を伝搬する光波の一部を検出するための受光素子とを有する光制御素子の製造方法において、該基板の裏面に切込み部を形成し、該基板の該切込み部を形成した面に補強板を接合し、該補強板を接合した基板の表面を研磨し、該基板を厚みが15μm以下の薄板とする、その後、該基板の表面に該光導波路を形成することで、該切込み部が、該光導波路の光波の伝搬方向に対し傾斜する傾斜面を有し、該光導波路の一部に掛るよう設定されることにより、該光導波路を伝搬する光波の一部は、該傾斜面により、該切込み部が形成された基板面と異なる基板面から基板外に放出され、該受光素子に入射するよう構成されることを特徴とする。
請求項7に係る発明では、電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光導波路と、該光導波路を伝搬する光波を制御するための変調電極と、該光導波路を伝搬する光波の一部を検出するための受光素子とを有する光制御素子の製造方法において、該基板の厚みが15μm以下の薄板であり、該基板の表面に該光導波路を形成された基板を準備し、該基板の裏面に切込み部を形成することで、該切込み部が、該光導波路の光波の伝搬方向に対し傾斜する傾斜面を有し、該光導波路の一部に掛るよう設定され、該切込み部が形成された該基板の面に補強板を接合することにより、該光導波路を伝搬する光波の一部は、該傾斜面により、該切込み部が形成された基板面と異なる基板面から基板外に放出され、該受光素子に入射するよう構成されることを特徴とする。
請求項1に係る発明により、光制御素子に、光導波路の光波の伝搬方向に対し傾斜する傾斜面を有し、該光導波路の一部に掛る切込み部を形成するだけで、該光導波路を伝搬する光波の一部は、該傾斜面により、該切込み部が形成された基板面と異なる基板面から基板外に容易に放出されることとなるため、光制御素子の構成を複雑化することなく、簡便に光導波路を伝搬する光波の一部を、モニタ光として基板外に導出することができる。また、基板外に放出された光は受光素子に入射されるため、例えば、光制御素子の一種である光変調器のDCバイアス制御などを該受光素子の出力信号に基づき容易に行うことが可能となる。
しかも、基板は、厚さ15μm以下の薄板であるため、光導波路から出射する光波と放射モード光とが距離的に近接する場合にでも、切込み部を形成することにより、必要な光の一部又は全部を容易に基板外に導出できる。しかも、切込み部を形成した基板面と反対側の面より光を導出しても、基板が薄板であるため、導出される光が基板内を伝搬する距離が短く、基板内での拡散や散乱が抑制され、導出光の劣化を抑えることが可能となる。さらに、切込み部を形成する面を、光導波路が形成された基板面と反対側の面とした場合であっても、基板が薄板であるため、光導波路を伝搬する光波の一部を、効率的に基板外に導出することが可能となり、光制御素子の設計の自由度が大きく向上する。
さらに、基板に接合される補強板を有し、切込み部は、該基板の該補強板側の面に形成されているため、補強板を接合した基板の表面(基板と補強板との接合面と反対側の面)から、必要な光を容易に導出することが可能となる。また、切込み部を覆うように補強板が接合されるため、切込み部を中心とする基板内の熱応力で基板に亀裂が生じることを抑制することも可能となる。また、基板と補強板との接合は、請求項5に係る発明のように、接着剤を用いて接合、あるいは直接接合の何れも利用することが可能である。
請求項2に係る発明により、切込み部の傾斜面は、光導波路の基板深さ方向の幅に対し、該幅の1/3以下まで該光導波路に掛っているため、光導波路を伝搬する光波を、該切込み部により大きく劣化させることが無い。
請求項3に係る発明により、切込み部は、基板の一方の側面から他の側面まで連続して形成されているため、切込み部の形成を容易かつ精度良く行うことができる。
請求項4に係る発明により、光導波路から放出された放射モード光の少なくとも一部が、切込み部により反射され、該放射モード光の反射光を吸収する吸収部材が、該変調電極と同じ材料でかつ、変調電極と同一の基板面に形成されているため、切込み部が放射モード光の伝搬光路を横切る場合においても、切込み部で反射された放射モード光を吸収部材で遮蔽でき、光導波路を伝搬する光波の一部を受光する受光素子に、該切込み部で反射された放射モード光がノイズとして入射することを抑制することが可能となる。しかも、該吸収部材は、変調電極の形成工程を利用して、変調電極と同時に形成することが可能であるため、製造工程が複雑化・高コスト化することもない。
請求項6に係る発明により、基板の裏面に切込み部を形成し、該基板の該切込み部を形成した面に補強板を接合し、該補強板を接合した基板の表面を研磨し、該基板を厚みが15μm以下の薄板とする、その後、該基板の表面に該光導波路を形成することで、該切込み部が、該光導波路の光波の伝搬方向に対し傾斜する傾斜面を有し、該光導波路の一部に掛るよう設定するため、光導波路形成時に該切込み部により基板が破損することが無い。また、必要に応じ、請求項7のように、基板の表面に光導波路を形成し、その後、該基板の裏面に切込み部を形成する方法も利用することが可能である。
以下、本発明を好適例を用いて詳細に説明する。
以下の説明では、光制御素子としてマッハツェンダ型光導波路を有する光変調器を中心に説明するが、本発明の光制御素子は、このような光変調器に限定されるものではなく、光制御素子内の光導波路から該光導波路を伝搬する光波の一部を基板外に導出するものであれば、特に、マッハツェンダ型光導波路を有するものに限定されるものではない。
図2(a)は、光制御素子の一つである光変調器の一例を示す斜視図であり、電気光学効果を有する基板1にはマッハツェンダ型光導波路2が形成されている。説明を簡略化するため、光導波路2上又は光導波路2の近傍に形成される変調電極は、図面において省略されている。光制御素子を構成する材料や構造については、特に限定されるものではないが、例えば、電気光学効果を有する基板としては、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、PLZT(ジルコン酸チタン酸鉛ランタン)、及び石英系の材料が利用可能である。また、基板に形成する光導波路は、Tiなどを熱拡散法やプロトン交換法などで基板表面に拡散させることにより形成することができる。また、基板に溝を形成したリブ型光導波路や基板上に凸部を形成したリッジ型光導波路などを利用することが可能である。さらに、変調電極を構成する信号電極や接地電極などは、Ti・Auの電極パターンの形成及び金メッキ方法などにより形成することが可能である。またさらに、必要に応じて光導波路形成後の基板表面に誘電体SiO等のバッファ層を設けることも可能である。
本発明の光制御素子の特徴の一つは、光導波路2の一部に、切込み部10を形成することである。
図2(b)は、図2(a)のA−Aにおいて基板を切断した場合の断面図を示している。
基板1の表面に沿って光導波路2が形成され、基板の一端面から入射した光波11は、光導波路2を伝搬し、矢印12及び13のように伝搬しながら基板の他端面から出射される。光導波路2の一部に設けられた切込み部10により、伝搬する光波12の一部は、該切込み部の傾斜面で反射し、矢印14の光波となって基板外に導出される。
図2(c)は、図2(b)の切込み部10の近傍を拡大した図面である。
切込み部10の断面形状は、V字形となっているが、これに限定されるものではなく、光導波路2を伝搬する光波を、矢印14のように必要な方向に反射させる傾斜面を有しているものであれば、多様な形状を選択できる。ただし、切込み部10の形成し易さの観点や、切込み部10の内面に不要な突起部を形成し基板表面の電荷の集中を招いたり、基板の内部応力や熱応力により基板に亀裂を生じることが無いように配慮する観点から、V字形が特に好ましい。なお、該傾斜面は、光導波路を伝搬する光波の進行方向に対し傾斜していることが必要である。
切込み部10は、光導波路2を伝搬する光波12の一部を抽出するものであるため、切込み部10を通過した光波13の光強度が極度に低下しないよう構成することが必要である。このため、切込み部10の深さdは、光導波路の基板深さ方向の幅Dに対し、該幅の1/3以下に設定することが好ましい。具体的には幅Dが3〜4μm程度の場合には、深さdは1μm以下であり、好ましくは0.1〜0.5μm程度とする。この場合の光導波路を伝搬する光波の損失量は、約0.2〜0.3dBである。
切込み部10の光導波路に沿った幅wは、上記深さdや光波を反射させる傾斜面の傾斜角により規定されるが、1μm以下とすることが好ましい。
また、切込み部10は、基本的には、光導波路2の一部に掛るように形成するだけで良いが、図2(a)に示すように、基板1の一方の側面から他の側面まで連続して形成することにより、切込み部の形成を容易かつ精度良く行うことができる。つまり、光制御素子の製造は、通常、基板となる一枚のウェハ上に複数の光制御素子を作り込み、該ウェハを切断することで、個々の光制御素子に分離している。このため、ウェハの段階で複数の光制御素子に跨る連続した切込みを形成するだけで、複数の光制御素子に同時に切込み部を形成することが可能となる。しかも、1枚のウェハには、光制御素子の数に応じて、1本又は数本の切込みを入れるだけで良いため、極めて精度良く作業を行うことが可能である。
また、切込み部10は、図3に示すように、光導波路を形成した基板面と反対側の面に形成することも可能である。基板の厚みが15μm以下、特に10μm以下となると、光導波路を伝搬する光波は、ほぼ基板の厚みと同じ程度に広がって伝搬しているため、光導波路が形成されていない面から切込み部10を形成しても、上述したように伝搬光の一部を基板外に導出することが可能となる。
さらに、切込み部の形状については、図4に示すように、切込み部20を形成した側に反射光21を導出するように、切込み部の傾斜面を形成することも可能である。
図2の切込み部10や図4の切込み部20などは、ダイアモンドカッターやダイシングソーなどを用いて容易に形成することが可能である。
図5に、基板1として15μm以下の薄板を使用した場合の応用例について説明する。
基板1は接着層35を介して補強板36に接合されている。
基板1の上面又は下面には、光導波路2が形成されると共に、光導波路2の一部に掛る切込み部30が形成されている。基板の厚みが15μm以下、特に10μm以下となると、光導波路を伝搬する光波は、ほぼ基板の厚みと同じ程度に広がって伝搬しているため、図5の基板1の上面(図5の上側の面)に光導波路を形成した場合でも、下面に切込み部30を形成することにより、伝搬光の一部を基板外に導出することが可能となる。
光導波路2の一端から入射する光波31は、矢印32のように光導波路2内を伝搬し、光導波路2の他端から光波33となり出射する。
光波32の一部は、切込み部30の傾斜面で反射され、基板外への導出光34として出力される。導出光34は、モニタ光として受光素子37に入射され、光制御素子の制御等に利用される。基板1が15μm以下の薄板であるため、導出される光が切込み部で反射してから基板内を伝搬する距離は極めて短く、基板1内での拡散や散乱が抑制され、導出光34の劣化を抑えることが可能となる。
図6は、基板1と補強板41とを直接接合する場合の応用例にいて説明したものである。
図2乃至5においては、通常、基板1に光導波路2を形成した後に、切込み部を形成しているが、図6のように、切込み部40を基板1に形成した後、光導波路42を形成することも可能である。
製造の手順としては、まず図6(a)のように、基板1の裏面に切込み部40を形成し、補強板41に直接接合を行う。図6(b)は両者を直接接合した後の状態を示している。次に、図6(c)のように、接合した基板の表面を研磨し、基板の一部42を除去し、基板1の厚みを15μm以下にする。
その後、基板1の表面(図6(d)の上面)にTiなどを熱拡散し、光導波路43を形成する。Tiなどの熱拡散の深さは、形成する光導波路43と切込み部40との関係が、図2(c)を用いて説明したように、所定の位置関係になるように設定される。
図6では、基板1と補強板41とを接合した後に光導波路を形成しているが、図6(a)の基板1に切込み部40を形成した後に、基板1の表面(切込み部と反対側の面)に光導波路を形成し、補強板41に接合することも可能であるが、光導波路形成時の熱応力により基板が破損することが無いようにするため、図6のように補強板41を接合した後に光導波路を形成することが好ましい。
なお、図6では、直接接合する場合について説明したが、これに限らず、図5のように接着剤などの接着層を用いて接合した場合でも、上述した製造手順を採用することも可能である。
図2乃至5で示した基板外に導出される光は、光検出器などの受光素子に入射され、光変調器のDCバイアス制御などに利用される。光制御素子と受光素子との間には、特許文献1又は2に示されているように、必要に応じて光ファイバなどの媒体を介在させることが可能であることは、言うまでもない。
図7は、光制御素子を構成する基板1上に受光素子60を配置する例を示したものである。
図7(a)では、基板1の表面状態を観察し易いように、受光素子60等を省略して記載している。また、基板1の裏面に形成される切込み部50を他の図線と区別し易いように実線で記載している。
図7(b)は、図7(a)のB−Bにおける断面図を示したものである。
図7(b)のように、基板1の上面に受光素子60を配置することで、切込み部50で反射された光を効率良く受光することが可能となる。
さらに、合波部3から放出される放射モード光51を除去するため、放射モード光の光路に沿って金属膜52などの光吸収体を配置し、放射モード光を吸収させることも可能である。
また、該金属膜52を受光素子に繋がる電極として利用することも可能である。
この場合には、金属膜52を基板1の表面に形成すると共に、半田バンプ62を介して受光素子60の電極61に接続し、受光素子に対する配線を基板1上に形成された金属膜52を用いることができる。
図7では、切込み部50が光導波路の近傍のみに形成されているものを示したが、図2のように、切込み部10が基板1の一方の側面から他の側面まで連続して形成される場合には、切込み部10が放射モード光の伝搬光路を横切るため、切込み部で放射モード光の一部が反射されることとなる。光導波路2を伝搬する光波の一部を受光する受光素子にとっては、放射モード光の反射光はノイズとなるため、受光素子に入射しないように遮蔽することが好ましい。
このため、図8に示すように、切込み部70から反射される放射モード光78を吸収する吸収部材74を配置する。
図8(a)は、光制御素子の上面図であり、図8(b)及び(c)は、図8(a)の矢印C及びDにおける光変調素子の断面図を示している。71,73は変調電極の一部を構成する接地電極、72は変調電極の一部を構成する信号電極を示している。また、75は、補強板76と基板1とを接合する接着層を示している。
吸収部材74は、変調電極(71〜73)と同じ材料でかつ、変調電極と同一の基板面に形成することにより、変調電極の形成工程を利用して、変調電極と同時に吸収部材を形成することが可能となり、製造工程が複雑化・高コスト化を抑制することができる。
さらに、切込み部で反射されない放射モード光については、基板1内又は基板1の端面(図8(a)又は(c)の右側端面)に放射モード光の遮蔽手段を設け、光制御素子の外部に配置された光ファイバに放射モード光が入射しないよう構成することが好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、光制御素子内を伝搬する各種の光波の一部又は全部を、光制御素子の特性を低下させること無く、簡便に基板外に導出するための構成を有する光制御素子及びその製造方法を提供することができる。
従来の光制御素子の斜視図である。 本発明に係る光制御素子の実施例を示す図である。 光導波路と切込み部とを互いに異なる面に形成する実施例を示す図である。 切込み部を形成した面から反射光を導出する実施例を示す図である。 本発明に係る光制御素子において、薄板を使用した応用例を示す図である。 本発明に係る光制御素子の製造方法の一例を示す図である。 本発明に係る光制御素子の受光素子を組合わせた例を示す図である。 切込み部で反射される放射モード光を遮蔽する例を示す図である。
1 基板
2,43 光導波路
3 合波部
4,4’ 出射光波
5,5’,21,51,78 放射モード光
10,20,30,40,50,70 切込み部
11,31 入射光
12,32 伝搬光
13,33 出射光
14,21,34,77 反射光
35,75 接着層
36,41,76 補強板
37,60 受光素子
42 除去部
52 金属膜
61 受光素子の電極
62 半田バンプ
71,73 接地電極
72 信号電極
74 吸収部材

Claims (7)

  1. 電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光導波路と、該光導波路を伝搬する光波を制御するための変調電極と、該光導波路を伝搬する光波の一部を検出するための受光素子とを有する光制御素子において、
    該基板は、厚みが15μm以下の薄板であり、
    該基板に接合される補強板を有し、
    該基板の該補強板側の面には、該光導波路の光波の伝搬方向に対し傾斜する傾斜面を有し、該光導波路の一部に掛る切込み部が形成されており、
    該光導波路を伝搬する光波の一部は、該傾斜面により、該切込み部が形成された基板面と異なる基板面から基板外に放出され、該受光素子に入射されることを特徴とする光制御素子。
  2. 請求項1に記載の光制御素子において、該切込み部の該傾斜面は、該光導波路の基板深さ方向の幅に対し、該幅の1/3以下まで該光導波路に掛っていることを特徴とする光制御素子。
  3. 請求項1又は2に記載の光制御素子において、該切込み部は、該基板の一方の側面から他の側面まで連続して形成されていることを特徴とする光制御素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の光制御素子において、該光導波路から放出された放射モード光の少なくとも一部が、該切込み部により反射され、該放射モード光の反射光を吸収する吸収部材が、該変調電極と同じ材料でかつ、変調電極と同一の基板面に形成されていることを特徴とする光制御素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の光制御素子において、該基板と該補強版とは、接着剤を用いて接合、あるいは直接接合されていることを特徴とする光制御素子。
  6. 電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光導波路と、該光導波路を伝搬する光波を制御するための変調電極と、該光導波路を伝搬する光波の一部を検出するための受光素子とを有する光制御素子の製造方法において、
    該基板の裏面に切込み部を形成し、
    該基板の該切込み部を形成した面に補強板を接合し、
    該補強板を接合した基板の表面を研磨し、該基板を厚みが15μm以下の薄板とする、
    その後、該基板の表面に該光導波路を形成することで、該切込み部が、該光導波路の光波の伝搬方向に対し傾斜する傾斜面を有し、該光導波路の一部に掛るよう設定されることにより、該光導波路を伝搬する光波の一部は、該傾斜面により、該切込み部が形成された基板面と異なる基板面から基板外に放出され、該受光素子に入射するよう構成されることを特徴とする光制御素子の製造方法。
  7. 電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光導波路と、該光導波路を伝搬する光波を制御するための変調電極と、該光導波路を伝搬する光波の一部を検出するための受光素子とを有する光制御素子の製造方法において、
    該基板の厚みが15μm以下の薄板であり、該基板の表面に該光導波路を形成された基板を準備し、
    該基板の裏面に切込み部を形成することで、該切込み部が、該光導波路の光波の伝搬方向に対し傾斜する傾斜面を有し、該光導波路の一部に掛るよう設定され、
    該切込み部が形成された該基板の面に補強板を接合することにより、該光導波路を伝搬する光波の一部は、該傾斜面により、該切込み部が形成された基板面と異なる基板面から基板外に放出され、該受光素子に入射するよう構成されることを特徴とする光制御素子の製造方法。
JP2006043655A 2006-02-21 2006-02-21 光制御素子及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4589884B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006043655A JP4589884B2 (ja) 2006-02-21 2006-02-21 光制御素子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006043655A JP4589884B2 (ja) 2006-02-21 2006-02-21 光制御素子及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007225672A JP2007225672A (ja) 2007-09-06
JP4589884B2 true JP4589884B2 (ja) 2010-12-01

Family

ID=38547590

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006043655A Expired - Fee Related JP4589884B2 (ja) 2006-02-21 2006-02-21 光制御素子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4589884B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4917977B2 (ja) * 2007-07-02 2012-04-18 アンリツ株式会社 モニタフォトディテクタ付き光変調器
JP4792494B2 (ja) * 2007-11-01 2011-10-12 日本碍子株式会社 光変調器

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62175704A (ja) * 1986-01-29 1987-08-01 Sumitomo Electric Ind Ltd 光分岐器
JPH0424610A (ja) * 1990-05-18 1992-01-28 Fujitsu Ltd 光変調器
JPH0534650A (ja) * 1991-05-10 1993-02-12 Fujitsu Ltd モニタ付分岐干渉型光変調器
JPH05150200A (ja) * 1991-11-29 1993-06-18 Fujitsu Ltd 光送信機
JP2002357797A (ja) * 2001-03-30 2002-12-13 Ngk Insulators Ltd 光導波路デバイス、その製造方法および進行波形光変調器
JP2004117605A (ja) * 2002-09-24 2004-04-15 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 出力光モニタ付き多チャンネル型光変調器
JP2004163675A (ja) * 2002-11-13 2004-06-10 Ricoh Co Ltd モニタ付有機導波路型光変調器および光変調装置および光集積回路
JP2005070365A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光導波路部品及びその作製方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62175704A (ja) * 1986-01-29 1987-08-01 Sumitomo Electric Ind Ltd 光分岐器
JPH0424610A (ja) * 1990-05-18 1992-01-28 Fujitsu Ltd 光変調器
JPH0534650A (ja) * 1991-05-10 1993-02-12 Fujitsu Ltd モニタ付分岐干渉型光変調器
JPH05150200A (ja) * 1991-11-29 1993-06-18 Fujitsu Ltd 光送信機
JP2002357797A (ja) * 2001-03-30 2002-12-13 Ngk Insulators Ltd 光導波路デバイス、その製造方法および進行波形光変調器
JP2004117605A (ja) * 2002-09-24 2004-04-15 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 出力光モニタ付き多チャンネル型光変調器
JP2004163675A (ja) * 2002-11-13 2004-06-10 Ricoh Co Ltd モニタ付有機導波路型光変調器および光変調装置および光集積回路
JP2005070365A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光導波路部品及びその作製方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007225672A (ja) 2007-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4658658B2 (ja) 光変調器
JP4874685B2 (ja) 光変調器
JP5454547B2 (ja) 光変調器
JP4847177B2 (ja) 光変調素子
US8923658B2 (en) Optical waveguide device
JP4691481B2 (ja) 光導波路素子
JP3640390B2 (ja) 光変調器
US7787717B2 (en) Optical waveguide device
US9081214B2 (en) Optical control element
JP5369883B2 (ja) 光制御素子
JP2009244812A (ja) 光導波路素子
WO2008099950A1 (ja) 光変調器用部品および光変調器
US11460650B2 (en) Optical waveguide device, and optical modulation device and optical transmission device using it
JP4868763B2 (ja) 光変調器
US7778497B2 (en) Optical modulators
JP2007272121A (ja) 光素子
JP5729075B2 (ja) 光導波路素子
JP4589884B2 (ja) 光制御素子及びその製造方法
JP3932276B2 (ja) 出力光モニタ付き多チャンネル型光変調器
CN101523262A (zh) 光学器件及光学器件的制造方法
JP2010230741A (ja) 光変調器
JP6237160B2 (ja) 光導波路デバイス
WO2023188175A1 (ja) 光導波路素子及びそれを用いた光変調デバイス並びに光送信装置
JP2006276519A (ja) 導波路型光デバイス
JP2003279769A (ja) 集積型光導波路素子

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100907

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4589884

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130917

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140917

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees