JP4589571B2 - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物や防音壁、防火壁等のリフォームや解体等によって発生する産業廃棄物である石膏ボードを破砕して焼結原料に添加して、バインダーとしての生石灰、フラックスとして使用される石灰石の代替えとして活用する焼結鉱の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、粉鉱石や集塵ダスト、スラジ等の含鉄粉に、バインダーとして生石灰を、フラックスとして石灰石を添加し、これに燃料である粉コークスを添加して造粒を行い、疑似粒子からなる焼結原料を製造し、この焼結原料を焼結機のパレットに装入して粉コークスを燃焼させ、発生する排ガスをパレットの上方側から下方側に吸引しながら焼結鉱を製造している。
この焼結鉱は、高炉に装入されて塊コークスと接触して還元された後、溶解して溶銑が製造されるが、高炉の還元反応を良好にするために、前記した焼結鉱の強度や還元性等の品質を向上すると同時に、安価な溶銑を製造するために、焼結工程で使用するバインダー及び焼結用フラックスとしての生石灰や石灰石の節減、低級鉄鉱石粉の増量等による原料の低コスト化が日々推進されている。
この対策として、特開昭60−230940号公報に記載されているように、焼結原料の配合過程で、焼結機で発生する排ガスを石灰乳中に含まれる石灰分(CaO)と接触させて回収した石膏(CaSO4 )を添加し、石膏中のCaOをバインダー及び焼結用フラックスとして活用することにより、焼結原料の低コスト化を図る方法が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭60−230940号公報に記載された方法では、石灰乳で回収した石膏を添加した焼結原料は、焼結機のパレット内で1200〜1250℃で燃焼した際、排ガス中のSO2 濃度が増加し、このSO2 を吸着処理する新たな石灰分(CaO)が必要になり、結果として脱硫処理に使用する生石灰等が増加し、総合的な焼結鉱の製造コストが高くなる欠点がある。
しかも、回収された石膏は、水分を多量に含むため、乾燥等の後処理に手間を要し、その粒度が細かいため、この石膏を配合した焼結原料を焼結機のパレットに装入した際、焼結原料の通気性が阻害され、焼結が不十分になり、製造された焼結鉱の強度の低下や良焼結鉱の歩留りが低下すると言う問題がある。
一方、近年において、建物や防音壁、防火壁等がリフォームの時期にあり、解体される構造物も多く、この建物や防音壁、防火壁等に使用されている石膏ボードの廃棄物が多量に発生している。この石膏ボードは、埋め立て場所の制約からその処理に困窮し、処理費用が高騰している状況にある。しかも、この廃棄物である石膏ボードは、今後さらに増加することが予想されており、有効利用を図るための方策が思考されている。更に、石膏ボードを使用した際に発生するSO2 ガスの処理を如何に行うか等が模索されている実状にある。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、廃棄物として発生した石膏ボードを有効利用して焼結原料の生石灰や石灰石の使用量を節減し、焼結鉱の強度や歩留りを高く維持し、焼結鉱の製造コストを低減することができる焼結鉱の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明の焼結鉱の製造方法は、焼結機のパレット内に装入する焼結原料に配合された粉コークスに着火させて、前記パレットの上方から下方に燃焼した排ガスを吸引し、該排ガスを脱硫処理する焼結鉱の製造方法において、粒度10μm以上2mm以下に破砕した石膏ボード屑を前記焼結原料に内分で0.01〜5質量%配合し、前記燃焼した排ガスの前記脱硫処理に水酸化マグネシウムを吸着剤として用いる
この方法により、廃棄物である石膏ボードを破砕した石膏ボード屑を用いることで、水分が少なく、乾燥等の手間を要せず、しかも、粒度の揃え易い利点を活用でき、この石膏ボード屑を焼結原料に配合して、混合機で疑似粒子にし、疑似粒子からなる焼結原料を焼結機のパレット内に装入することにより、焼結原料の通気性を阻害することなく、石膏ボード屑に含まれるCaOを焼結原料のバインダー及び焼結用フラックスとして利用して生石灰(CaO)や石灰石(CaCO3)の使用量を低減し、結合強度の高い焼結鉱を製造することができる。
【0006】
また、粒度10μm以上2mm以下に破砕した石膏ボード屑とすることにより、石膏ボード屑を焼結原料に配合して使用する際、造粒性を良好にして、製造される疑似粒子の強度を高め、石膏ボード屑がハンドリング過程で粉化してパレット内の通気性を阻害するのを安定して防止でき、焼結を良好にして、焼結鉱の強度や焼結鉱の製品歩留りを高く維持することができる。
石膏ボード屑の粒度が2mmを超えると、造粒時の疑似粒子の生成が悪くなる。しかも、焼結原料に石膏ボード屑の粒を均一に配合することが難しくなり、バインダー及び焼結用フラックスとして有効な石膏ボード屑中に含まれるCaOが偏析し、この偏析に起因する焼結鉱の強度の低下を招く。
前記した理由から、石膏ボード屑の粒度は、10μm〜1mmにするとより好ましい結果が得られる。
【0007】
更に、前記石膏ボード屑を前記焼結原料に内分で、0.01〜5質量%配合することにより、石膏ボード屑を配合した焼結原料を1200〜1250℃で燃焼させた際、パレットの下方に設けたウインドボックスから吸引される燃焼の排ガス中に含まれるSO2、SO3等を最小限に抑制でき、燃焼した排ガスの脱硫処理の負荷を軽減し、廃棄物である石膏ボード屑を有効利用することができる。
石膏ボード屑の配合量が0.01質量%未満になると、発生する石膏ボードを焼結原料に配合することで消化することができず、石膏ボードの廃棄物としての処理費用が増加する。一方、石膏ボード屑の配合量が5質量%より多くなると、燃焼した排ガスの脱硫処理の負荷が増加し、脱硫処理の費用が大幅に増加する。この石膏ボード屑は、0.1〜5質量%配合することにより、石膏ボードの消化が可能であり、生石灰や石灰石の節減が顕著になり、より好ましい結果が得られる。
【0009】
また、前記燃焼した排ガスの前記脱硫処理に、水酸化マグネシウムを吸着剤として用いることにより、石膏ボード屑に含まれるCaOを焼結原料に配合する生石灰や石灰石の一部として活用すると共に、石膏ボード屑の熱分解によって排ガス中のSO2、SO3等の有害ガスを水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)を含む溶液に吸着させる水マグ脱硫処理により、排ガスの脱硫効率を高めることができる。
更に、SO2、SO3等を水酸化マグネシウムに吸着させた溶液を生物活性汚泥処理に供給することにより、重金属、有害元素を除去した無害なMgSO4にすることができ、排ガスの脱硫処理を容易にし、脱硫処理コストを低減することができる。
【0010】
本発明者は、古い建物や防音壁、防火防壁等の構造物がリフォームや建て替えの時期にあり、解体等によって大量の石膏ボードの廃棄物が発生していることや、石膏ボードは、埋め立て等の規制を受け、処理費用が高くなることから、その有効活用について、鋭意研究を重ねた。その結果、比較的、地域毎の石膏ボードの回収集積が容易であること、焼結原料に使用されるバインダーである生石灰(CaO)やフラックスとして用いる石灰石(CaCO3 )の一部として活用が可能であること、石膏ボードが板状、あるいは板塊状であり、破砕処理することで粒状の石膏ボード屑に加工し易く、乾燥等の手間を要せず、しかも、焼結原料に配合した際、通気性を阻害しない範囲の粒度に加工し易い等の利点が得られると共に、破砕した石膏ボード屑が熱分解して生成するSO2 、SO3 ガスの処理が容易であること等を知見でき、石膏ボード屑の有効活用を可能にした。
【0011】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明の一実施の形態に係る焼結鉱の製造方法に適用される焼結機の全体図、図2は石膏ボード屑の粒度と焼結鉱の強度指数の関係を表すグラフ、図3は石膏ボード屑の配合量と焼結鉱の強度指数の関係を表すグラフである。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る焼結鉱の製造方法に用いられる焼結機10は、両側端に配置された駆動ドラム11、12に、複数のパレット13を無端状に連結しており、駆動ドラム11側に位置するパレット13に石膏ボードを破砕した石膏ボード屑19aが配合された焼結原料(混合後の焼結原料)14を装入するための貯蔵ホッパ15と、貯蔵ホッパ15から焼結原料14を切り出すドラムフィーダ16及びドラムフィーダ16から切り出された焼結原料14をパレット13内に装入するシュート17を有し、パレット13内の焼結原料14に含まれる粉コークスに着火する図示しないバーナを設けた点火装置18を備えている。
【0012】
更に、貯蔵ホッパ15の上方には、石膏ボード屑19aを貯蔵するホッパ19と、含鉄粉に生石灰や粉コークス等を配合した焼結原料20aを貯蔵するホッパ20と、追加粉コークス21aのホッパ21と、これ等ホッパ19、20、21から切り出されたものを貯蔵ホッパ15に搬送するベルトコンベア22と、このベルトコンベア22の下流側に材料を混合しながら造粒する混合機(図示せず)を有している。
また、各パレット13の下方には、駆動ドラム11から駆動ドラム12側に向けて順次、低温の排ガス用のウインドボックス23と、高温の排ガス用のウインドボックス24と、燃焼が終了した排ガス用の複数のウインドボックス25を設けており、ウインドボックス23及びウインドボックス25は、ブロア27により吸引され、電気集塵機28で塵除した排ガスを放出する煙突29を備えている。一方、高温の排ガス用のウインドボックス24には、前記したブロア27に連通する吸引ダクト30と、吸引ダクト31が設けられ、吸引ダクト30と吸引ダクト31の間には、電気集塵機32と、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2 )を吸着剤として使用して脱硫処理(水マグ処理ともいう)を行う脱硫装置33を有し、脱硫装置33からの溶液を生物活性汚泥処理するシックナ34を備えている。
【0013】
次に、本発明の一実施の形態に係る焼結鉱の製造方法について焼結機10を用いて説明する。
石膏ボードは、建物や防音壁、防火防壁等の構造物がリフォームや解体された際に発生した石膏ボードを産業廃棄物(解体廃棄物)として回収したものを用いており、粒度調整が容易な板状あるいは板塊状であり、水分が低く乾燥等の手間を要すること無く、13〜40質量%のCaOを含んでいる。
この石膏ボードを破砕機で破砕し、2mm以下、好ましくは10μm〜2mmの粒度になるように加工処理を行った石膏ボード屑19aをホッパ19に貯蔵する。
一方、粉鉱石や集塵ダスト、スラジ等の含鉄粉にバインダーとして生石灰を添加し、更に、燃料である粉コークスを添加した焼結原料20aをホッパ20に貯蔵する。
そして、ホッパ20から焼結原料20aを切り出すと同時に、石膏ボード屑19aを切り出し、ベルトコンベア22を駆動して搬送し、ベルトコンベア22と貯蔵ホッパ15の間に設けた混合機で混合しながら造粒して疑似粒子にしたものを焼結原料14として貯蔵ホッパ15に連続して供給する。
なお、石膏ボード屑19aの配合量は、焼結原料14の内分で、0.01〜5質量%になるように調整する。
貯蔵ホッパ15内の石膏ボード屑が配合された焼結原料14は、ドラムフィーダ16の回転によって貯蔵ホッパ15から切り出し、更に、ドラムフィーダ16から落下する焼結原料14をシュート17を介してパレット13内に、その焼結原料14の層厚みが500〜600mmとなるように連続して装入する。
なお、焼結原料20aに添加された燃料用の粉コークスが不足する場合、あるいはパレット13内の混合された焼結原料14の層厚み方向で、粉コークスの量を変化させたい場合には、焼結原料20aの切り出しと同時に、ホッパ21に貯蔵された追加粉コークス21aを切り出し、焼結原料20aに添加することもできる。
【0014】
パレット13内の焼結原料14が装入された後、点火装置18のバーナ火炎で、焼結原料14の表層に含まれる粉コークスに着火し、1200〜1250℃で焼結原料14の表層から順次下層に燃焼させる。これにより添加した石膏ボード屑19aに含まれるCaOが焼結のフラックスとして作用し、その一部が溶融して焼結原料14中の含鉄粉等と結合する焼結が行われる。
更に、ウインドボックス23、24、25の内部は、負圧1300〜1600mm水柱にしているため、粉コークスが燃焼して生成した排ガスは、焼結原料14の表層から下方に吸引されて、各ウインドボックス23、24、25内から吸引ダクト26、吸引ダクト30を経て処理される。
100℃以下の低温の燃焼の排ガスは、吸引ダクト26を通り、電気集塵機28で除塵された後、煙突29から放出される。
しかし、200〜400℃の高温の排ガスには、石膏ボード粉及び石膏ボード屑19aが下記熱分解反応によって生成したSO2 (一部SO3 を含む)を含むため、このSO2 の除去が必要になる。
CaSO4 →CaO+SO3 ↑ ・・・・・(1)
2SO3 →2SO2 +O2 ↑ ・・・・・(2)
【0015】
従って、複数のウインドボックス24から吸引ダクト30を介して電気集塵機32で除塵された高温の排ガスは、一般に適用されている石灰石膏法、スラグ石膏法、活性炭法、Mg(OH)2 法等を用いて脱硫装置33で脱硫処理が行われる。
本実施の形態では、特に、脱硫効率、脱硫コスト、生成物の処理の容易性等に優れたMg(OH)2 法を利用した水マグ処理法を採用する。
水マグ処理法は、Mg(OH)2 を含む溶液に高温の排ガスを接触させ、同時に空気を吹き込んで、下記反応によりMg(OH)2 に排ガス中のSO2 ガスを吸着させて除去する。
Mg(OH)2 +SO2 +1/2O2 → MgSO4 +H2 O ・・・(3)
脱硫処理を終了した排ガスは、吸引ダクト31を通り、ブロア27によって煙突29から放出される。
更に、脱硫装置33を用いた脱硫処理で生成したMgSO4 を含む溶液は、シックナ34に供給され、この溶液に含まれる有害成分を生物活性汚泥処理を行うことにより、有害成分が全て除去され、無害化してから系外に放出される。
【0016】
この水マグ処理法は、排ガス中に含まれるSO2 ガスやSO3 ガスの吸着除去効果が極めて高く、しかも、石灰石膏法(カルシウム吸着)のような沈着、堆積の高いCaSO4 が生成しないため、沈着や堆積した石膏の処理が不要となり、安定した操業を維持しながら石膏ボード屑等の高硫黄濃度の原料の使用が可能となる。
更に、煙突29から大気中に放出される排ガス中のSOx濃度を大幅に改善することができる。
そして、焼結機10で製造された焼結鉱は、5〜50mmに破砕され、ベルトコンベアを介して搬送されて高炉に装入し、加熱溶融されて溶銑が製造される。
【0017】
【実施例】
次に、本発明の焼結鉱の製造方法の実施例について説明する。
粉鉱石や集塵ダスト、スラジ等の含鉄粉に、バインダーとして生石灰を2質量%、粉コークスを3質量%添加した焼結原料に、2mm以下に破砕した石膏ボード屑Aを内分で0.01〜10質量%配合して疑似粒子化した焼結原料を焼結機のパレット内に層厚みが500mmとなるように装入した。
更に、点火炉のバーナーの火炎で石膏ボード屑Aを配合した焼結原料の表層の粉コークスに着火させ、排ガス用ウインドボックス内をブロアを介して負圧1300〜1600mm水柱にし、パレットの上方から下方に燃焼の排ガスを吸引しながら焼結原料を焼結させた。
そして、焼結鉱の強度指数、石膏ボード屑Aの配合割合に対する焼結鉱の強度指数を調査した。その結果を図2、図3に示す。
なお、比較例として、粒度が3〜5mmである石膏ボード屑Bを内分で0.01〜10質量%配合した焼結原料を焼結機のパレット内に層厚みが500mmとなるように装入し、焼結した。
図2に示すように、石膏ボード屑の粒度が本発明の範囲を満たす石膏ボード屑Aでは、焼結鉱の強度指数が生石灰のみをフラックスにした従来の焼結鉱強度と差のない指数1にできた。
しかし、粒度が3〜5mmの石膏ボード屑Bでは、焼結鉱の強度指数が0.8に低下した。
更に、図3に示すように、石膏ボード屑Aの配合量が本発明の範囲を満たす0.01〜5質量%である焼結原料では、焼結鉱強度指数が1と良好であった。しかし、石膏ボード屑Aの配合量が5質量%超から10質量%の範囲では、通気性が悪く、融液の生成量が不足して焼結鉱強度指数が1未満に悪くなった。
なお、石膏ボード屑Aの配合量が5質量%を超えると、水マグ脱硫処理の負荷が急激に増加し、処理後の排ガス中のSO2ガス濃度が高くなった。
【0018】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、石膏ボードは、建物や防音壁、防火防壁、あるいは解体される構造物から発生した廃棄物の他に、これ等構造物の新設時に発生する石膏ボードの切り屑、破損して使用できないものを回収して使用することができる。
更に、スラジや集塵ダスト、鉄鉱石粉等を造粒して疑似粒子を製造した後に、この疑似粒子と石膏ボード屑を混合して使用することもできる。
【0019】
【発明の効果】
請求項1記載の焼結鉱の製造方法においては、焼結機のパレット内に装入する焼結原料に配合された粉コークスに着火させて、パレットの上方から下方に燃焼した排ガスを吸引し、排ガスを脱硫処理する焼結鉱の製造方法において、焼結原料に石膏ボード屑を配合しているので、廃棄物として発生した石膏ボードを乾燥することなく焼結用の原料として有効利用し、生石灰や石灰石の使用量を節減して焼結鉱の製造コストを低減することができる。
【0020】
特に、石膏ボード屑の粒度を10μm以上2mm以下にしているので、疑似粒子の強度が高められ、壊れ易い石膏ボード屑の粉化を抑制して、パレット内の通気性を良くして焼結原料の焼結を良好にでき、焼結鉱の強度や焼結鉱の製品歩留りを高くすることができる。
【0021】
また、石膏ボード屑を焼結原料に0.01〜5質量%配合するので、ウインドボックスから吸引される燃焼の排ガス中に含まれるSO2、SO3等を最小限に抑制でき、燃焼した排ガスの脱硫処理のコストを低減でき、廃棄物である石膏ボード屑を焼結原料のフラックスとして活用することができ、焼結鉱の製造コストを低減することができる。
【0023】
更に、燃焼した排ガスの脱硫処理に、水酸化マグネシウムを吸着剤として用いるので、燃焼の排ガス中のSO2、SO3等の脱硫処理効率を高め、しかも、有害元素の無害化処理を容易に行うことができ、排ガス中のSO2、SO3等の処理コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る焼結鉱の製造方法に適用される焼結機の全体図である。
【図2】石膏ボード屑の粒度と焼結鉱の強度指数の関係を表すグラフである。
【図3】石膏ボード屑の配合量と焼結鉱の強度指数の関係を表すグラフである。
【符号の説明】
10:焼結機、11:駆動ドラム、12:駆動ドラム、13:パレット、14:混合された焼結原料、15:貯蔵ホッパ、16:ドラムフィーダ、17:シュート、18:点火装置、19:ホッパ、19a:石膏ボード屑、20:ホッパ、20a:焼結原料、21:ホッパ、21a:追加粉コークス、22:ベルトコンベア、23:低温の排ガス用ウインドボックス、24:高温の排ガス用ウインドボックス、25:燃焼終了用ウインドボックス、26:吸引ダクト、27:ブロア、28:電気集塵機、29:煙突、30:吸引ダクト、31:吸引ダクト、32:電気集塵機、33:脱硫装置、34:シックナ

Claims (1)

  1. 焼結機のパレット内に装入する焼結原料に配合された粉コークスに着火させて、前記パレットの上方から下方に燃焼した排ガスを吸引し、該排ガスを脱硫処理する焼結鉱の製造方法において、
    粒度10μm以上2mm以下に破砕した石膏ボード屑を前記焼結原料に内分で0.01〜5質量%配合し、前記燃焼した排ガスの前記脱硫処理に水酸化マグネシウムを吸着剤として用いることを特徴とする焼結鉱の製造方法。
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