JP4589449B2 - 改質燃料油及びその製造法並びにその製造装置 - Google Patents

改質燃料油及びその製造法並びにその製造装置 Download PDF

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Description

【技術分野】
[0001]
本発明は、改質燃料油と、同改質燃料油を連続的に製造する方法と、同改質燃料油を連続的に製造する装置に関する。
背景技術
[0002]
改質燃料油製造装置の一形態として、網目状の連続多孔体よりなる円柱状の遠赤外線放射性セラミックス体と、それを貫挿した内部が中空の形状を備えた遠赤外線放射性円筒体セラミックスとから構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
かかる改質燃料油製造装置は、流体燃料が遠赤外線の放射を受けることにより活性化されて、燃焼効率が向上することを図っているものである。
特許文献1:特開平11−106762号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0004]
しかしながら、上記した改質燃料油製造装置は、燃焼効率の向上は図られるものの、満足できる効果を得るまでには到っていないのが現状である。
課題を解決するための手段
[0005]
前記課題を解決するため、請求項1,2に係る本発明では、以下のような改質燃料油を提供するものである。
【0006】
(1)請求項1記載の本発明は、燃料油を遠心力により流動させると共に、この流動する方向と交差する方向に分流と合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させる一次改質処理と、この一次改質処理された燃料油を圧送力により流動させると共に、この流動する方向と交差する方向に分流と合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させる流体改質器で改質処理する二次改質処理とを行ったことを特徴とする改質燃料油であって、央部に流体の流入口を形成した円板状の第1改質エレメントに、円板状の第2改質エレメントを対向させて配置すると共に、両改質エレメントの間に上記流入口から流入した流体を放射線方向に流動させて改質する改質流路を形成した改質ユニットを構成し、上記改質ユニットを円筒状に形成したケーシング本体内にその軸線方向に間隔を開けて複数配置して、隣接する改質ユニットとケーシング本体とで流路成形用空間を形成し、同流路形成用空間内には、円板状の集合流路形成エレメントを配置して、前記改質流路を通過した流体が、リング状に開口する流出口の全周から略均等に流出して、ケーシング本体の軸芯側に流動して集合する集合流路が形成されるようにして、前記集合流路形成エレメントにはエレメント本体の一側面に流路断面積を安定させる膨出状のガイド体を形成すると共に、同ガイド体は、エレメント本体の外周縁と同一曲率の円弧面に形成した外周円弧面と、同外周円弧面の両端からエレメント本体の中心側へ伸延させて接続した一対の側面と、エレメント本体と平行する平面となした当接面とから略扇型平板形状に形成し、しかも、前記ガイド体は、エレメント本体の円周部にその円周方向に同一間隔を開けて複数配置して、各ガイド体の外周円弧面が集合流路形成エレメントの外周端面及び第2改質エレメントの外周端面と面一で、かつ、隣接するガイド体の相対向する側面同士が円周方向で相互に平行になるように形成して、隣接するガイド体の側面とエレメント本体の背面とで形成される溝部の溝部幅を、集合流路形成エレメントの円周側から中心側に向けて略同一幅となしていることを特徴とする前記流体改質器によって改質処理を行ったことを特徴とする改質燃料油である。
[0007]
(2)請求項2記載の本発明は、請求項1記載の改質燃料油であって、一次改質処理された燃料油に微量の空気を加えて二次改質処理したことを特徴とする改質燃料油である。
[0008]
前記課題を解決するため、請求項3,4に係る本発明では、以下のような改質燃料油製造法を提供するものである。
[0009]
(3)請求項3記載の本発明は、燃料油を遠心力によりせん断状の分流と圧縮状の合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させて改質処理する一次改質処理行程と、同一次改質処理行程で一次改質処理された燃料油を圧送力によりせん断状の分流と圧縮状の合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させて改質処理する請求項1記載の流体改質器による二次改質処理行程とを有することを特徴とする改質燃料油製造法である。
[0010]
(4)請求項4記載の本発明は、請求項3記載の改質燃料油製造法であって、二次改質処理行程の前には、微量の空気を供給する微量空気供給行程を設けていることを特徴とする改質燃料油製造法である。
[0011]
前記課題を解決するため、請求項5,6に係る本発明では、以下のような改質燃料油製造装置を提供するものである。
[0012]
(5)請求項5記載の本発明は、燃料油を遠心力により流動させると共に、この流動する方向と交差する方向にせん断状の分流と圧縮状の合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させて改質処理する一次改質処理部と、同一次改質処理部で一次改質処理された燃料油を圧送力により流動させると共に、この流動する方向と交差する方向にせん断状の分流と圧縮状の合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させて改質処理する請求項1記載の流体改質器である二次改質処理部とを備えていることを特徴とする改質燃料油製造装置である。
[0013]
(6)請求項6記載の本発明は、請求項5記載の改質燃料油製造装置であって、一次改質処理部と二次改質処理部との間には、微量空気供給部を備えていることを特徴とする改質燃料油製造装置である。
発明の効果
[0014]
本発明では、燃料油中の微粒夾雑物を微細化する一次改質処理と、同燃料油中の微粒夾雑物をさらに超微細化する二次改質処理とにより、少なくとも二段階で均一に改質しているため、燃料油を完全燃焼化させることができて、所要の燃焼温度に要する燃料油の消費量を削減することができる。その結果、燃焼効率を向上させることができる。ここで、燃料油としては、ガソリン、航空タービン用燃料油(ジェット機燃料油)、灯油、軽油、ガスタービン用燃料油、重油などがあるが、本発明は、特に重油の改質に有効なものであり、廃油であっても改質して、有効利用可能な改質廃油となすことができる。
【0015】
そして、一次改質処理された燃料油に微量の空気を加えて二次改質処理した場合には、二次改質処理として微量の空気も超微細な気泡となして均一に燃料油と混合することができる(超微細な気泡混じりの改質燃料油となすことができる)。例えば、微量空気や微量夾雑物は、ふるい下体積の75%以下の粒径(平均粒径)が少なくとも4μm以下で、1μm〜4μmにおけるモード径が2μmの気泡や夾雑物粒子となすことができる。かかる気泡は浮力が減少しているため、改質燃料油中に分散して安定化する。しかも、超微細な気泡による気−液界面の面積(燃焼表面積)増加を図ることができる。この場合、直径が1μm前後、さらにはナノレベルないしはサブミクロンレベルに超微細化された気泡も存在しており、このような超微細な気泡によって一層の気−液界面の面積(燃焼表面積)増加、及び、静電分極による表面活性(界面活性剤のような機能)の増大を図ることができる。しかも、直径が1μm前後、さらにはナノレベルないしはサブミクロンレベルに超微細化された気泡中の酸素は燃料油に溶解され易いため、溶存酸素量の多い改質燃料油となすことができる。その結果、本発明では、燃料消費量を大幅に削減することができると共に、燃焼効率をより一層向上させることができる改質燃料油及びその製造法並びにその製造装置を提供することができる。ここで、ナノレベルとは、1μm未満のレベルをいう。サブミクロンレベルとは、0.1μm〜1μmのレベルをいう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る改質燃料油製造装置の構成を示す概念説明図である。
【図2】実験結果を示すグラフである。
【図3】同実験結果を示す棒グラフである。
【図4】時間−燃焼温度特性グラフである。
【図5】経時的な燃料消費量を示す棒グラフである。
【図6】各改質燃料油の燃焼温度棒グラフである。
【図7】粒子サイズ分布図である。
【図8】図面に代わる拡大顕微鏡写真である。
【図9】回転式流体改質器の改質器本体の側面図である。
【図10】改質器本体の上方の回転体の底面図である。
【図11】改質器本体の下方の回転体の平面図である。
【図12】上・下方の回転体にそれぞれ形成した流路形成用凹部同士の連通状態を示す平面説明図である。
【図13】図12のI-I線断面説明図である。
【図14】下方の回転体の底面図である。
【図15】第1実施形態の流体改質器を示す正断面図である。
【図16】第1実施形態の流体改質器の改質ユニットを示す分解正断面図である。
【図17】(a)は、第1実施形態の改質ユニットの第1改質エレメントを示す右側面図であり、(b)は、左側面図である。
【図18】(a)は、第1実施形態の改質ユニットの第2改質エレメントを示す左側面図であり、(b)は、右側面図である。
【図19】第1実施形態の改質ユニットを示す斜視図である。
【図20】第1実施形態の改質ユニットの組み付け状態を示す分解斜視図である。
【図21】第1実施形態の各改質エレメントに形成された凹部の当接状態を示す説明図である。
【図22】第2実施形態の流体改質器を示す正断面図である。
【図23】第2実施形態の流体改質器の改質ユニットを示す分解正断面図である。
【図24】(a)は、第2実施形態の改質ユニットの集合流路形成エレメントを示す右側面図であり、(b)は、左側面図である。
【図25】第2実施形態の改質ユニットの組み付け状態を示す分解斜視図である。
【図26】第2実施形態の改質ユニットの組み付け状態を示す集合流路形成エレメントの右側面説明図である。
【図27】(a)は、第2実施形態についての改変した第2改質エレメントを示す左側面図であり、(b)は、正面図を横に倒した状態のものであり、(c)は、右側面図である。
【図28】第3実施形態の流体改質器を示す正断面図である。
【図29】第3実施形態の流体改質器の改質ユニットを示す分解正断面図である。
【図30】第3実施形態の改質ユニットの組み付け状態を示す分解斜視図である。
【図31】(a)は、第3実施形態の改質ユニットの導出側エレメントを示す左側面図であり、(b)は、右側面図である。
【図32】第4実施形態の流体改質器を示す正断面図である。
【図33】第4実施形態の流体改質器の改質ユニットを示す分解正断面図である。
【図34】第4実施形態の改質ユニットの組み付け状態を示す分解斜視図である。
【図35】(a)は、集合流路形成エレメントの変容例を示す改質ユニットの組み付け状態の右側面説明図であり、(b)は、(a)のII-II線断面図であり、(c)は、(a)のIII-III線断面図である。
【図36】第1実施形態の流体改質器の改変例を示す断面側面説明図である。
【図37】第1実施形態の流体改質器の別の改変例を示す断面側面説明図である。
【符号の説明】
【0017】
A 改質燃料油製造装置
1 連通パイプ
2 圧送ポンプ
3 吸気管
4 給油部
11〜11E 流体改質器
24 改質ユニット
24a 隙間状の開口(流出口)
25 改質流路
26 集合流路
30 第1改質エレメント
31 流入口
40 第2改質エレメント
35a,41a 角部(分流部、合流部)
52 ガイド体
60 導出側エレメント
63 放出口
80 回転式流体改質器
100 スペーサー
102 錯流生起体
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0019】
[改質燃料油製造装置の説明]
図1は、本発明に係る改質燃料油製造装置(以下、「本装置」と称する。)Aの概念図である。本装置Aは、図1に示すように、予備的に燃料油を均一に撹拌しながら改質処理する一次改質処理部としての回転式流体改質器80と、同回転式流体改質器80にて改質処理された一次処理液をさらに改質処理する二次改質処理部としての静止型流体改質器11とを具備している。そして、両改質器80,11は、連通部としての連通パイプ1を介して連通連結して、同連通パイプ1の中途部に設けた圧送ポンプ2により回転式流体改質器80から静止型流体改質器11に所定量の一次処理液を圧送するようにしている。この圧送ポンプ2の吸入口側(直上流側)に位置する連通パイプ1の中途部には、微量の空気を取り入れる微量空気取り入れ部(微量空気供給部)としての吸気管3の基端部を連通連結し、同吸気管3の先端部に開口量調整弁(図示せず)を開口量調整自在に取り付けて、同先端部を適宜開口量だけ大気に開口させることができるようにしている。なお、逆止弁や開閉弁等の弁部は連通パイプ1の適宜箇所に配設することができる。また、圧送ポンプ2はその他にも連通パイプ1の適宜箇所に配設することができる。
【0020】
そして、図1中、4は回転式流体改質器80に所定量の燃料油を給油ポンプ等により供給する給油部である。6は、静止型流体改質器11に連通パイプ1を介して連通連結したバーナー等の燃料装置であり、静止型流体改質器11にて改質処理された最終処理液である改質燃料油を、上記連通パイプ1の中途部に設けた圧送ポンプ2により燃料装置6に圧送して供給するようにしている。なお、燃料装置6に供給した際の余剰の改質燃料油は、連通パイプ1から分流させて貯留部(図示せず)に貯留し、同貯留部から適宜連通パイプ1に環流させて燃焼装置6に供給することができるようにしている。この際、改質燃料油は、貯留部から静止型流体改質器11の上流側に環流させて、同静止型流体改質器11で複数回の改質処理を行った後に燃焼装置6に供給することもできる。
【0021】
また、図1中、12は第1三方弁、13は第2三方弁、14は両第1・第2三方弁12,13間に介設した戻り管であり、必要に応じて、両第1・第2三方弁12,13を切替操作することにより、改質処理液を回転式流体改質器80と静止型流体改質器11に循環的に送り込んで改質処理を所定回数(例えば10回)ないしは所定時間(例えば20分間)だけ繰り返して、所望の最終処理液である改質燃料油を燃料装置6に供給することができるようにしている。なお、回転式流体改質器80と静止型流体改質器11の詳細な説明は後述する。
【0022】
ここで、圧送ポンプ2としては、気液混合移送が可能なポンプ、すなわち、気液混合流体である改質燃料油を圧送する際にも、安定した吐出圧力及び吐出流量を確保することができるポンプ(例えば、株式会社ニクニ製の「気液移送ポンプ」)を使用することができる。
【0023】
また、吸気管3から連通パイプ1には、エジェクタ効果(連通パイプ1中の圧力と吸気管3中の圧力との圧力差を利用した吸引効果)により空気(外気)を取り入れ可能としている。
【0024】
そして、燃料油への微量空気取り入れ量(微量空気供給量)は、前記開口量調整弁(図示せず)等の調節部を介した吸気管3から連通パイプ1への取り入れ量や、圧送ポンプ2の吸引量により適宜設定調節することができるようにしている。最終処理液である改質燃料油の微量空気取り入れ量(微量空気供給量)としては、改質する燃料油の体積の0%〜3%が好ましい(ここで、微量空気取り入れ量が0%は、前記開口量調整弁を閉弁して吸気管3の先端部を閉塞することにより、同吸気管3から空気を取り入れない場合である)。より好ましくは、1%前後〜2%前後で、最も好ましいのは2%である。なお、エジェクタ効果により一度に所望の空気量を吸入することができない場合には、前記したように戻り管14を介して改質処理液を循環させて、複数回にわたって空気を取り込むことで、所望の最終処理液である改質燃料油となすことができる。なお、微量空気取り入れ部(微量空気供給部)としては、少なくとも二次改質処理部の上流側(流体導入口側)において、一次改質処理液中に数%の微量空気を供給することができる構造であればよく、上記したように吸気管3から微量空気を吸入する構造に限らず、微量空気を圧入等して供給する構造でもよい。
【0025】
次に、上記した本装置Aにより改質燃料油を製造する方法(改質燃料油製造法)について説明する。すなわち、本発明に係る改質燃料油製造法は、燃料油を遠心力によりせん断状の分流と圧縮状の合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させて改質処理する後述の回転式流体改質器80による一次改質処理行程と、同一次改質処理行程で一次改質処理された燃料油を圧送力によりせん断状の分流と圧縮状の合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させて改質処理する後述の静止型流体改質器11による二次改質処理行程とを有しており、二次改質処理行程の前には、必要に応じて微量の空気を供給する微量空気供給行程を設けている。
【0026】
そして、一次改質処理行程では、静止型流体改質器11により燃料油を均一に撹拌しながら改質処理することにより一次改質液となし、二次改質処理行程では、この改質液を静止型流体改質器11により均一に撹拌しながら改質処理することにより二次改質液ないしは最終処理液としての改質燃料油となす。
【0027】
また、微量空気供給行程では、回転式流体改質器80から連通パイプ1を通して静止型流体改質器11に供給される途中の改質液中に、吸気管3を通して所定量である微量の空気をエジェクタ効果により取り入れる。そして、微量の空気を流入させた場合には、静止型流体改質器11により空気と改質液とを気-液改質することにより、微細な気泡混じりの改質燃料油を連続的に製造する。また、最終処理液としての改質燃料油は、燃料装置(バーナー)6等に(必要に応じて前記貯留部を介して適宜)供給する。
【0028】
この際、燃料油中の微粒夾雑物は、一次改質処理部としての回転式流体改質器80により微細化(2〜5μm)されて、燃料油はこれらが均一に分散された一次改質液となり、二次改質処理部としての静止型流体改質器11では、供給された一次改質液中の微粒夾雑物をナノレベル(1μm未満)に超微細化すると共に、取り入れた微量の空気を直径がナノレベル(1μm未満)の超微細な気泡となして、これらを均一に混合・分散させた二次改質液となすことができる。本実施形態では、微粒夾雑物や気泡のふるい下体積75%以下の粒径(平均粒径)が少なくとも4μm以下(好ましくは2μm以下、より好ましくは0.95μm〜1.5μm)で、1μm〜4μmにおけるモード径が2μmの気泡や夾雑物粒子となるようにしている。また、これら微粒夾雑物や気泡を所望の平均粒径にするために、必要であれば、前記したように改質処理液を循環的に回転式流体改質器80と静止型流体改質器11に送り込んで改質処理を所定回数(例えば10回)ないしは所定時間(例えば20分間)だけ繰り返す循環行程を採用することができる。
【0029】
ここで、微粒夾雑物は、直径が1μm〜200μm程度の大きさで、主として蒸留装置、流動接触分解装置、タンク、配管などで発生する錆や腐食物質であり、酸化鉄、硫化鉄、塩化鉄などが含まれている。また、石油精製プラントで用いた各種触媒が微粒化したものもある。本実施形態では、燃料油に含まれている空気以外の含有物を微粒夾雑物と称している。かかる微粒夾雑物は、目開きの小さい燃料油フィルターに燃料油を通して濾過することもできるが、濾過効率が良くないという不具合がある。そこで、大きめの微粒夾雑物(例えば、100μm以上)だけを濾過して、それよりも小さめの微粒夾雑物は微量の空気とともに微細化さらには超微細化することにより燃料油を改質処理する。そうすることで改質燃料油の燃焼効率を向上させることができる。
【0030】
また、微細化した気泡は浮力が減少しているため、改質燃料油中に分散して安定化する。しかも、超微細な気泡による気−液界面の面積(燃焼表面積)増加を図ることができる。この場合、直径が1μm前後、さらにはナノレベルないしはサブミクロンレベルに超微細化された気泡も存在しており、このような超微細な気泡によって一層の気−液界面の面積(燃焼表面積)増加、及び、静電分極による表面活性(界面活性剤のような機能)の増大を図ることができる。そして、直径が1μm前後、さらにはナノレベルないしはサブミクロンレベルに超微細化された気泡中の酸素は燃料油に溶解され易いため、溶存酸素量の多い改質燃料油となすことができる。その結果、本実施形態に係る改質燃料油では、燃料消費量を大幅に削減することができると共に、燃料油の燃焼効率をより一層向上させることができる。
【0031】
また、本実施形態の変容例として、一次改質処理行程は行うことなく直に二次改質処理を行うようにすることもできる。また、改質処理を繰り返し循環させる循環行程は、一次改質処理工程から二次改質処理工程を経た後は、一次改質処理工程に戻すことなく、二次改質処理工程においてのみ繰り返し循還させる循環行程とすることもできる。これらの場合、微量の空気を取り込む場合と、取り込まない場合がある。上記した本装置Aは、コンピュータにより各機能部を自動制御して、改質燃料油を連続的にかつ自動的に製造することもできる。
【0032】
〔第1実験結果〕
次に、上記した本装置A(一次改質処理部として後述する回転式流体改質器80を使用し、二次改質処理部として後述する静止型流体改質器11Bを使用した。)によりA重油の改質燃料油を製造した。そして、燃料装置(コロナ株式会社製のメカニカルガンバーナMGHA−161を使用した。)の燃焼効率を、製造した改質燃料油と比較例としてのA重油(未改質)とで比較した。ここで、空気(改質処理液であるA重油の体積の1%前後)を取り込んだA重油の改質燃料油を第1改質燃料油とし、空気を取り込んでいないA重油の改質燃料油を第2改質燃料油とした。また、改質処理は、改質処理液を回転式流体改質器80と静止型流体改質器11に15分間だけ循環的に繰り返し送り込んで行った。
図2は、第1改質燃料油と第2改質燃料油とA重油(未改質)を、それぞれ燃料装置(バーナー)に供給して燃焼させた際の経時的な燃焼温度の変化を示すグラフである。グラフG1は、第1改質燃料油の燃焼温度の変化を実線で示している。グラフG2は、第2改質燃料油の燃焼温度の変化を一点鎖線で示している。グラフG3は、A重油(未改質)の燃焼温度の変化を鎖線で示している。グラフG1とグラフG3とは、略同一形状の温度変化グラフとなり、35分経過後の温度に殆ど差はなかった。グラフG2はこれらのグラフG1,G2と相似形状の温度変化グラフとなり、35分経過後の温度に約50度の温度差があった。
図3は、第1改質燃料油と第2改質燃料油とA重油(未改質)の経時的な燃料消費量を示す棒グラフである。35分経過後におけるそれぞれの燃料消費量は、第1改質燃料油が7.67L、第2改質燃料油が8.29L、A重油(未改質)が8.79Lであった。その結果、A重油(未改質)に対する第1改質燃料油の削減率は12.7%、そして、A重油(未改質)に対する第2改質燃料油の削減率は5.6%であることが分かった。
【0033】
〔第2実験結果〕
次に、前記第1実験と同様の実験を行った。ただし、第1改質燃料油に取り込む空気量は、改質処理液であるA重油の体積の2%とし、循環的に繰り返し行う改質処理は20分間行った。この際、第1改質燃料油には所定の空気量を圧入して供給した。
図4は、第1改質燃料油と第2改質燃料油とA重油(未改質)を、それぞれ燃料装置(バーナー)に供給して燃焼させた際の経時的な燃焼温度の変化を示すグラフ(時間−燃焼温度特性グラフ)である。グラフG1は、第1改質燃料油の燃焼温度の変化を実線で示している。グラフG2は、第2改質燃料油の燃焼温度の変化を一点鎖線で示している。グラフG3は、A重油(未改質)の燃焼温度の変化を鎖線で示している。燃焼時間は45分間である。第1改質燃料油と第2改質燃料油とA重油(未改質)の燃焼時間30分〜45分における燃焼温度がほぼ同じとなるように設定(その結果、グラフG1〜グラフG3の燃焼時間30分〜45分における燃焼温度は、略同一形状の温度変化グラフとなっている。)して、それぞれの燃料消費量を比較した。
図5は、第1改質燃料油と第2改質燃料油とA重油(未改質)の経時的な燃料消費量を示す棒グラフである。45分経過後におけるそれぞれの燃料消費量は、第1改質燃料油が7.23L、第2改質燃料油が7.8L、A重油(未改質)が8.37Lであった。その結果、A重油(未改質)に対する第1改質燃料油の削減率は13.6%、そして、A重油(未改質)に対する第2改質燃料油の削減率は6.8%であることが分かった。
【0034】
〔第3実験結果〕
次に、前記第2実験と同様の実験を行った。ただし、第1改質燃料油に取り込む空気量は、改質処理液であるA重油の体積の1%(第1−1改質燃料油)、2%(第1−2改質燃料油)、3%(第1−3改質燃料油)の3パターンとし、循環的に繰り返し行う改質処理は20分間行った。この際、第1改質燃料油には所定の空気量を圧入して供給した。
そして、燃料装置(バーナー)の燃焼スタート後、30分〜45分における燃焼温度の平均値を計測した。その結果は、図6にそれぞれを棒グラフで示すように、A重油(未改質)が872℃、第2改質燃料油が912℃、第1−1改質燃料油が919℃、第1−2改質燃料油が956℃、第1−3改質燃料油が861℃であった。
また、A重油(未改質)に対する改質燃料油それぞれの燃料消費量の削減率(45分経過後)は、第1−1改質燃料油が7.5%、第1−2改質燃料油が13.6%、第1−3改質燃料油が1.8%、第2改質燃料油が6.8%であった。
【0035】
上記した第1〜第3実験結果から、燃料消費量の削減率は、第1改質燃料油、その中でも第1−2改質燃料油(改質処理液であるA重油の体積の2%)が最も良いことが分かった。そして、第1−1改質燃料油(改質処理液であるA重油の体積の1%)第2改質燃料油(改質処理液であるA重油の体積の0%)も有効であることが分かった。
そこで、第1−2改質燃料油における気泡や微粒夾雑物の粒径分布測定を、株式会社セイシン企業製のSKレーザーマイクロンサイザーLMS−2000e(商品名)で行った。ここで、試料として第1−2改質燃料油をn−ヘキサン(分散媒)で5倍に希釈させて測定した。
その結果を、図7に粒径サイズ分布(棒グラフ)として示す。図7に示すように、粒子サイズの頻度は、1.783μm〜2.000μmの区分において、最大値である14.85%であった。また、ふるい下(体積)74.98%が、粒子サイズで3.991μm以下であった。
図8は、第1−2改質燃料油を光学顕微鏡((株)島津理化製の「デジタルマイクロスコープ DMBA 200」(商品名))で1500倍に拡大して写した写真である。
図7及び図8より、第1−2改質燃料油における気泡や微粒夾雑物は、大部分が超微細(1μm前後〜4μm未満)な粒子に均一化(改質処理)されていることが分かった。
【0036】
以下に、一次改質処理部としての回転式流体改質器80と二次改質処理部としての静止型流体改質器11〜11Eの構造をそれぞれ具体的に説明する。
【0037】
[回転式流体改質器の説明]
図9は、回転式流体改質器80の主要部である改質器本体81の側面図である。基本的に、回転式流体改質器80は、改質する被処理流体(本発明ではA重油やC重油等の燃料油)を収容する収容槽(図示せず)と、同収容槽内に配置して被改質物を改質して改質液となす上記改質器本体81と、同改質器本体81を回転駆動させる駆動源としての電動モータ(図示せず)を具備している。なお、収容槽の上部には、前記給油部4の先端部を連通連結すると共に、同収容槽の下部には、前記連通パイプ1の基端部を連通連結している。
【0038】
改質器本体81は、図9に示すように、前記電動モータの駆動軸に回転軸82の上端部を着脱自在に連動連結し、同回転軸82の下端部に一対の回転体83,84を上下対向状態にして同軸的に配置すると共に、一体的に連設している。
【0039】
そして、上方の回転体83は、図10に示すように、一定肉厚の円板状に形成した回転本体85の下面において、中央部86と一定幅の外周部87を除いて、半径方向及び円周方向に底面視六角形の流路形成用凹部88を整然と密に形成してハニカム形状となしている。ここで、回転本体85の中央部86は、流路形成用凹部88の下面と面一となす一方、外周部87は、流路形成用凹部88の上面と面一となしており、回転本体85の上面中心位置に回転軸挿通孔85aを形成すると共に、同回転本体85の上面に筒状連結部85bを上記回転軸挿通孔85aと連通させて一体に連設している。
【0040】
一方、図11に示すように、下方の回転体84は、上記した回転本体85と略同形、すなわち、略同一肉厚、略同一外径に形成した回転本体89の中央部に流入部としての流入口90を上下方向に貫通させて開口し、同回転本体89の上面において、一定幅の外周部91を除いて、半径方向及び円周方向に底面視六角形の流路形成用凹部92を整然と密に形成してハニカム形状となしている。ここで、回転本体89の中心位置、すなわち、流入口90の中心位置には、回転軸挿通孔89aを有するボス部89bを配置し、同流入口90を形成する回転本体89の内周縁部に連結片89cを介してボス部89bを連結している。
【0041】
そして、図12に示すように、両回転体83,84を対向させて、両回転軸挿通孔85a、89aを上下方向に符合させて重合状態に連結している。82cは回転軸82の下端部に形成した雄ねじ部、82d,82eは雌ねじ部、82f,82gはワッシャである。なお、図9〜図11に示す96は上方のビス孔、97は下方のビス孔、98はビスである。
【0042】
しかも、両回転体83,84に形成した流路形成用凹部88,92同士は、位置ずれさせた状態で対面させている。すなわち、図12に示すように、隣接する三つの流路形成用凹部88の中心部を、対面する一つの流路形成用凹部92の中心部に位置させると共に、隣接する三つの流路形成用凹部92の中心部を、対面する一つの流路形成用凹部88の中心部に位置させて、両流路形成用凹部88,92間にて、被処理流体が、一つの流路形成用凹部88(92)から対面する二つの流路形成用凹部92(88)にせん断されながら(せん断状に)分流し、また、二つの流路形成用凹部88(92)から対面する一つの流路形成用凹部92(88)に圧縮して(圧縮状に)合流するように、蛇行しながら放射線方向に流動する改質流路93を形成している。そして、上方の回転体83の外周部87と、下方の回転体84の外周部91との間に、流出部として外周縁にわたって開口する流出口94を形成している。
【0043】
このようにして、図13に示すように、上下一対の回転体83,84を電動モータにより回転させると、下方の回転体84の中央部に形成した流入口90から被処理流体R(図18に矢印で示す)が流入し、改質流路93において、一つの流路形成用凹部88(92)から対面する二つの流路形成用凹部92(88)に分流し、ないしは、二つの流路形成用凹部88(92)から対面する一つの流路形成用凹部92(88)に合流するというように、分流(分散)と合流(集合)とを繰り返しながら、しかも、蛇行しながら放射線方向にせん断されながら流動して、流出口94から流出するようにしている。
【0044】
続いて、上記流出口94から流出した被処理流体Rは、収容槽の周壁の内面に沿って上方から下方へ→収容槽の底面から上方へ向けて円滑に流動し、再度、流入口90に流入する(環流される)ようにしている。
【0045】
このように、流入口90から流入された被処理流体Rが、改質流路93をせん断されながら流動して、流出口94から流出され、再度、流入口90から流入されて、流入口90→改質流路93→流出口94→流入口90という被処理流体Rの循環流路が形成されるようにしている。その結果、効率よく被処理流体Rを循環させながら微粒夾雑物(や場合によっては気泡)を微細化して、被処理流体Rである燃料油を改質することができる。
【0046】
しかも、図9、図13及び図14に示すように、下方の回転体84の下面には、円周方向に一定の間隔を開けて複数(本実施の形態では3個)の流入促進用羽根99を突設しており、同流入促進用羽根99は、回転体84の中心から放射線方向に伸延し、かつ漸次下方へ突出する幅を大きく形成した直各三角形状の作用面99aを有している。99bは流入促進用羽根99のテーパー状背面、99cは流入促進用羽根99の端面である。
【0047】
このようにして、流入促進用羽根99が回転体84と一体的に回転して、被処理流体Rに流入促進用羽根99の作用面99aが作用することにより、流入孔90の外周近傍位置に、流入孔90側に被処理流体Rを吸入する流れが生起されて、同流入孔90への被処理流体Rの流入が促進される。そのため、粘度の高い流体、例えば、燃料油であるC重油を改質する場合でも、流入孔90に円滑に流入させることができて、環流に基づくC重油等の被処理流体Rの改質を効率よく行うことができる。
【0048】
[静止型流体改質器の説明]
以下に、気体と液体(気−液),液体と液体(液−液)等の被処理流体(以下、単に流体と称することがある)を改質する静止型流体改質器(以下、「流体改質器」と称する。)としての第1実施形態〜第4実施形態の流体改質器11〜11Eについて説明する。
【0049】
〔第1実施形態としての流体改質器11〕
第1実施形態の流体改質器11について図15〜図21を参照しながら説明する。すなわち、流体改質器11は、図15に示されるように、両端が開口している円筒形状のケーシング本体21を有する。ケーシング本体21の両端の各開口部にはフランジ21a,21bが形成されており、各フランジ21a,21bにケーシング本体21の蓋体22,23が着脱自在に取り付けられている。各蓋体22,23には、流体改質器11の流体Rの出入口である開口22a,23aが形成されている。本実施形態では、図15において左側に位置する蓋体22の開口を流体導入口22aとして用い一方、右側に位置する蓋体23の開口を流体導出口23aとして用いている。
【0050】
そして、ケーシング本体21内には、流体に改質処理を施す改質ユニット24が複数組(本実施形態では5組)収容されていると共に、同ケーシング本体21の内周面と各改質ユニット24の外周面とは、隙間のない密着状態となっている。
【0051】
図16に示されるように、各改質ユニット24は、いずれも同様の構造であり、対向配置された2枚の盤状(略円盤形状)の部材、より具体的には円盤形状の第1・第2改質エレメント30,40を備えている。2枚の第1・第2改質エレメント30,40のうち、流体導入口側(上流側)に配置される第1改質エレメント30は、円盤状のエレメント本体31の中央部に、流体R(図15等において矢印で示す)の流入口32が貫通状態で形成されている。
【0052】
そして、エレメント本体31の外周縁部には、全周に亘って肉厚の周壁部33が下流側に突出状に形成されて、エレメント本体31と周壁部33とにより、下流側に向けて円形の開口を有する凹み部34が形成されている。なお、符号「31a」は、エレメント本体31の流体導入口22a側に向けられる上流側面であり、符号「31b」は、エレメント本体31の流体導出口23a側に向けられる下流側面(第2改質エレメント40と対向する側の面)である。
【0053】
図17に示されるように、エレメント本体31の下流側面31bには、開口形状が正六角形の凹部35が隙間のない状態で複数形成されている。いわゆるハニカム状に多数の凹部35が形成されている。なお、符号「36」は、第1改質エレメント30に第2改質エレメント40をねじ留めにより固定する際に用いられるねじ用の挿通孔である。
【0054】
図16及び図18に示されるように、2枚の改質エレメントのうち、流体導出口側(下流側)に配置される第2改質エレメント40は、第1改質エレメント30よりも小径である。そして、第2改質エレメント40の直径は、第1改質エレメント30の凹み部34の直径よりも小径であり、凹み部34に第2改質エレメント40が嵌入されるようになっている。
【0055】
また、第2改質エレメント40の、第1改質エレメント30との対向面、すなわち流体導入口22a側に向けられる上流側面(第1改質エレメントと対向する面)40aには、第1改質エレメント30のエレメント本体31と同様に、開口形状が正六角形の凹部41が隙間のない状態で複数形成されている。そして、上流側面とは反対の下流側面40bの面には、3つの突起42が形成されている。なお、符号「43」は、第1改質エレメント30に第2改質エレメント40をねじ留めにより固定する際に用いられる雌ねじが形成されたねじ穴である。
【0056】
そして、両改質エレメント30,40は、図19及び図20に示されるような配置で組み付けられる。具体的に説明すると、第1改質エレメント30の凹み部34内に、第2改質エレメント40を位置させる。このとき、第1改質エレメント30の下流側面31bのハニカム状の多数の凹部35の開口面と、第2改質エレメント40の上流側面40aのハニカム状の多数の凹部41の開口面とが対面状態に当接するように、第2改質エレメント40の向きを定める(図20参照)。第2改質エレメント40をこの向きに向けると、突起42が形成された面が外から見える状態になる(図19参照)。この状態で、第1改質エレメント30の挿通孔36と、第2改質エレメント40のねじ穴43の位置を整合させてねじ44でねじ止めして組み付ける。
【0057】
図19に示されるように、第2改質エレメント40の直径は、第1改質エレメント30の凹み部34の直径よりも小径になっている。ただし直径の違いは僅かである。
【0058】
従って、両改質エレメント30,40を組み付けると、第1改質エレメントの周壁部33の内周面33aと第2改質エレメント40の外周端面40cとの間に、第2改質エレメント40の外周端面に沿って全周に亘りリング状の間隙が流出路24aとして形成され、同流出路24aの下流側に位置する終端開口部が流体の流出口であり、下流側に向けてリング状に開口されている。
【0059】
そして、第1改質エレメント30の流入口32に供給された流体は、後述する改質流路25(図15参照)を通過した後、この流出口から放出される。流出路24aの流出幅tは、全周にわたって略均等幅に形成されており、例えば、第2改質エレメント40の半径の20分の1前後(もっと具体的には2mm前後)の幅で形成される(図21参照)。
【0060】
このように、第2改質エレメント40の外周に全周に亘る流出路24aの流出口を略均等幅に形成すると、全周に亘って流体を略均等に流出させることができるため、流体圧力のばらつきが発生しにくくなり、改質ユニット24の外周部の位置によって流体の流出量に偏りが生ずるような不具合が防止される。流出量の偏りが防止されれば、流路抵抗が低下し、また局所的に流体の圧力が高圧になる場所が生ずることが防止される。
【0061】
また、本実施形態では、図21に示すように、流出路24aの大きさ、すなわち間隙の幅tが全周に亘って略均等になっている。これにより、より確実に流路抵抗を低下させることができて、局所的高圧領域の発生、特に流出路24a近傍における局所的高圧領域の発生を防止できる。
【0062】
ここで、各改質エレメント30,40の当接側の面に形成されるハニカム状の多数の凹部35,41の相互関係について説明する。
【0063】
図21に示されるように、両改質エレメント30,40の当接面は、第1改質エレメントの凹部35の中心位置に、第2改質エレメント40の凹部41の角部41aが位置する状態で当接している。
【0064】
このような状態で当接させると、第1改質エレメント30の凹部35と第2改質エレメント40の凹部41との間で流体を流すことができる。また、角部41aは3つの凹部41の角部41aが集まっている位置である。
【0065】
従って、例えば、第1改質エレメント30の凹部35側から第2改質エレメント40の凹部41側に流体が流れる場合を考えると、流体は、3つの流路に分流されることになる。
【0066】
つまり、第1改質エレメント30の凹部35の中央位置に位置された第2改質エレメント40の角部41aは、流体を2方に分流する分流部として機能する。逆に、第2改質エレメント40側から第1改質エレメント30側に流体が流れる場合を考えると、2方から流れてきた流体が1つの凹部35に流れ込むことで合流することになる。この場合、第2改質エレメント40の中央位置に位置された角部41aは、合流部として機能する。
【0067】
また、第2改質エレメント40の凹部41の中心位置にも、第1改質エレメント30の凹部35の角部35aが位置する。この場合は、第1改質エレメント30の角部35aが上述した分流部や合流部として機能する。
【0068】
このように、相互に対向配置された両改質エレメント30,40の間には、中央の流入口32から両改質エレメント30,40(ケーシング本体21)の軸線方向に供給された流体が、放射線方向(半径方向)に、せん断されながらの(せん断状に)分流と、圧縮されながらの(圧縮状に)合流とを繰り返しながら両改質エレメント30,40の流れる改質流路25(図15参照)が形成されている。
【0069】
この改質流路25を流れる過程で、流体に改質処理(ナノレベルに超微細化される)が施される。そして、改質流路25を通過した流体は、その後、改質ユニット24の背面側外周部に下流側に向けてリング状に開口した流出路24aの流出口から改質ユニット24の外部に流出される。
【0070】
図15に示されるように、本実施形態の流体改質器11では、ケーシング本体21内に5つの改質ユニット24が設置されている。複数の改質ユニット24を設置すると、上流側に位置する改質ユニット24の第2改質エレメント40の突起42が下流側に設置された改質ユニット24の第1改質エレメント30の(エレメント本体31の)上流側面31aに当接する。
【0071】
これにより、隣接して配置される改質ユニット24,24とケーシング本体21とにより形成される円盤状空間が確保され、流出路24aの流出口から流出した流体を、円盤状空間を通して下流側の改質ユニット24の流入口32に流す集合流路26が確保される。
【0072】
なお、最も下流側に配置された改質ユニット24の第2改質エレメント40の突起42は、ケーシング本体21の下流側の蓋体23に当接する。
【0073】
これにより、改質ユニット24と蓋体23とケーシング本体21とにより形成される円盤状空間が確保され、最下流側の改質ユニット24の流出路24aから流出した流体を、円盤状空間を通してケーシングの流体導出口23aに流す集合流路26が確保される。
【0074】
次に、上記のように構成した流体改質器11を用いて流体に改質処理を施す場合について説明する。ここでは、流体改質器11により空気と燃料油の気液改質流体に改質処理を施す場合を例に説明する。
【0075】
まず、流体改質器11の流体導入口22aと流体導出口23aに連通パイプ1を連結した状態にて、圧送ポンプ2を作動させることにより、前記一次改質処理部にて一次改質処理された処理液に、気体である空気を所定量だけ取り込んだ気液流体にして、流体改質器11の流体導出口23aに供給する。
【0076】
すると、図15に示されるように、流体改質器11に供給された気液改質流体は、ケーシング内の最も上流側に配置された第1改質ユニット24の第1改質エレメント30の流入口32に流入され、第1改質ユニット24の改質流路25に送られる。
【0077】
改質流路25に送られた気液改質流体は、ここで分流と合流を繰り返しつつせん断されながら、改質ユニット24の外周側に形成された流出路24aに流れる。つまり、分流と合流を繰り返す過程で蛇行しながら流動するので、概略的には、円盤形状の改質ユニット24の中心から外周側に放射状に広がる方向に流動しつつ、分流と合流をせん断されながら繰り返し、その過程で気液改質流体に改質処理が施される。すなわち、気液改質流体内では微粒夾雑物と気泡が超微細化(ナノレベルから数μmレベルまで)されている。特に気泡は均一化されている。
【0078】
第1改質ユニット24の流出路24aから流出した流体は、第1改質ユニット24と、その下流に配置された第2改質ユニット24との間の集合流路26を流れて、第2改質ユニット24の流入口32に送られる。なお、各改質ユニット24における流体の流れは、いずれも、第1改質ユニット24における流体の流れと同様であるので、その説明については省略するが、改質ユニット24を複数設置して、せん断されながらの分流と圧縮されながらの合流が繰り返されるようにすることで、より確実に気泡や微量夾雑物を超微細化かつ均一化する流体改質処理が施される。
【0079】
また、次のようにしてもよい。図1において、流体改質器11の流体導出口23aから導出された流体が戻り管14に流れ込むように、第1三方弁12を切替操作すると共に、戻り管14の流体が連通パイプ1に流れ込むように第2三方弁13を切替操作する。
【0080】
そして、戻り管14を通して流体を循環的に流体改質器11に送り込むようにする。このようにすると、さらに確実に流体改質処理が施され、さらに微細で均一な大きさの気泡を流体内に生成することができる。
【0081】
さらに、必要に応じた時間、循環させた後、第1・第2三方弁12,13を切替操作して、処理流体を導出させる。
【0082】
このようにすることで、より確実な流体改質処理を施すことができ、より微細かつ均一な大きさの所望の気泡を流体中に生成できる。
【0083】
ここで、分流総数は、各改質エレメント30,40に形成した凹部35,41の数と、流体改質器11のケーシング本体21内に設置された改質ユニット24の数と、流体改質器11に何回循環させるかという繰り返し回数とによって決定される。
【0084】
例えば、凹部35,41が平面視六角形状の開口を有するものであれば、凹部の室数が12室、18室、18室(計48室)の3列状の第1改質エレメント30と、室数が15室、15室(計30室)の2列状の第2改質エレメント40とを重合させた場合では、合計した分流総数は千五百回〜千六百回にも達することになる。なお、ここでいう分流総数とは、第1改質エレメント30と第2改質エレメント40の間に形成された改質流路25の分流部において分流される数のことである。
【0085】
〔第2実施形態の流体改質器11A〕
次に、第2実施形態の流体改質器11Aについて、図22〜図27を参照しながら説明する。すなわち、流体改質器11Aは、第1実施形態の改質ユニット24と異なり、改質ユニット24Aの流出路24aから流出した流体が流れる集合流路26にガイド体52を備えている(図24参照)。なお、上記第1実施形態の流体改質器11と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0086】
図22に示されるように、この実施形態の流体改質器11Aの改質ユニット24Aは、第1改質エレメント30と、第2改質エレメント40に加えて、集合流路26の流路断面積を安定させる部材であるガイド体52を具備する集合流路形成エレメント50を備えている。
【0087】
これらのうち、第2改質エレメント40は、第1実施形態のものとは異なり、突起42を備えていない。つまり、第2改質エレメント40の流体導出口側に向けられる下流側面40bは平面になっている。これ以外の点は、第1実施形態の第2改質エレメント40と同じである。図23において、符号「45」は、第1改質エレメント30に第2改質エレメント40をねじ留めにより固定する際に用いられるねじ用の挿通孔である。
【0088】
図24及び図26に示されるように、集合流路形成エレメント50は、第2改質エレメント40と同径で薄肉円盤形状に形成したエレメント本体51の片面である下流側面51bの周縁部にガイド体52を設けている。
【0089】
そして、ケーシング本体21内に設置する状態で第2改質エレメント40側に向けられて面接触する上流側面51aは平面になっている。また、流体導出口23a側に向けられる下流側面51bの周縁部に、複数の突起状のガイド体52が一体的に形成されている。
【0090】
ガイド体52は、第2改質エレメント40の外周縁と同一曲率の円弧面に形成した外周円弧面52aと、同外周円弧面52aの両端からエレメント本体51の中心側へ伸延させて接続した一対の側面52b,52bと、エレメント本体51と平行する平面となした当接面52cとから略扇型形状に形成した平板部材であり、一対の側面52b,52bがなす角(頂角)は45度、側面52bの伸延幅はエレメント本体51の半径の略3分の1に設定している。
【0091】
本実施形態のエレメント本体51の円周部には、都合8つのガイド体52が円周方向に同一間隔を開けて配置されている。そして、ガイド体52は、外周円弧面52aが集合流路形成エレメント50の外周端面及び第2改質エレメント40の外周端面と面一で、かつ、隣接するガイド体52の相対向する側面52b,52b同士が円周方向で相互に平行になるように形成されている。
【0092】
従って、隣接するガイド体52,52の側面52b,52bと下流側面51bとで形成される溝部55は、その溝部幅Wが集合流路形成エレメント50の円周側から中心側に向けて一定の同一幅になっている。なお、符号「53」は、第1改質エレメント30及び第2改質エレメント40に集合流路形成エレメント50を、一体的にねじ留めによって固定する際に用いられる雌ねじが形成されたねじ穴である。
【0093】
このような集合流路形成エレメント50を備える改質ユニット24Aは、図22に示されるように組み付けられる。
【0094】
まず、第1実施形態と同様に、第1改質エレメント30に第2改質エレメント40を組み込み、第2改質エレメント40に重ね合わせるように、集合流路形成エレメント50を配置する(図23及び図25参照)。
【0095】
このとき、外側に向けられた第2改質エレメント40の平面状の下流側面40bと、集合流路形成エレメント50の平面状の上流側面51aとを面接触させる。
【0096】
すると、集合流路形成エレメント50のガイド体52が形成された面が下流側に向けられる。
【0097】
この状態で、各改質エレメント30,40の挿通孔36,45と、集合流路形成エレメント50のねじ穴53の位置を整合させてねじ54止めして組み付ける。
【0098】
また、図22に示されるように、第2実施形態の流体改質器11Aでは、ケーシング本体21内に5つの改質ユニット24Aが設置されている。複数の改質ユニット24Aを設置すると、上流側に位置する改質ユニット24Aの集合流路形成エレメント50に設けたガイド体52の当接面52cが、下流側に位置する改質ユニット24Aの第1改質エレメント30の上流側面31aに当接する。
【0099】
これにより、隣接して配置される改質ユニット24Aとの間に、ガイド体52の肉厚分の空間が保持され、流出路24aの流出口から流出した流体を下流側の改質ユニット24Aの流入口32に流す集合流路26が確保される。
【0100】
しかも、図22及び図24に示されるように、集合流路形成エレメント50において、相互に隣接するガイド体52,52の間に形成されている溝部55は、上述したように、その幅寸法が一定になっている。
【0101】
従って、ガイド体52の当接面52cを下流側の第1改質エレメント30の上流側面31aに当接させたときに、溝部55と第1改質エレメント30の上流側面31aとの間に形成される集合流路26は、円周方向に細長四角形状の流路断面で、その流路断面積が集合流れの方向である外周側から中心側に向けて、溝部55が形成されている区間については一定になっている。また、ガイド体52は、流体の流れを整流するものでもある。ガイド体52を設けることで流体がスムーズに流れる。
【0102】
このようなガイド体52がなければ、集合流路26は、外周側ほど流路断面積が大きく、放出口につながる中心に近づくに連れて急激に流路断面積が狭くなる。流路断面積が急激に増減する構造は、流路抵抗の原因になったり、局所的に流体が高圧になる部分を生じさせる原因になったりする。流路抵抗が大きくなると、流体の圧力がより高圧になると共に流量が低下したりする。また、局所的に高圧の場所が生ずるとそこから流体の漏れが生じたりする。
【0103】
この点、本実施形態の流体改質器11Aでは、8個のガイド体52がエレメント本体51の周縁部に円周方向に一定の間隔を開けて設けられて、集合流路26をなす8本の溝部55が放射状に形成され、集合流れの方向である外周側から中心部の放出口近傍まで集合流路26における流路断面積が安定している。
【0104】
従って、リング状の流出路24aの流出口から流出した流体は、エレメント本体51の外周縁部から、円周方向に均等配置された最寄りの集合流路26の上流側に流入することになるが、この集合流路26の流路断面積が下流側である放出口近傍まで安定していると、流路抵抗が低下し、あるいは局所的に流体の圧力が高圧になる場所が生ずるようなことが防止される。
【0105】
また、ここまで説明した第2実施形態では、第2改質エレメント40とは別体の集合流路形成エレメント50にガイド体52を形成しているが、図27に示されるように、第2改質エレメント40にガイド体52を一体に形成するようにしてもよい。
【0106】
この場合、エレメント本体51が不要になり、流体改質器11の小型化を図ることができる。そして、部品点数が減少するので、組み付け作業が容易になる。本実施形態の流体改質器11Aのように流路が比較的狭い装置では、メンテナンスを行なう機会が少なくなく、分解・組立て作業など、メンテナンスが容易であることは重要である。
【0107】
また、第2改質エレメント40に備えたガイド体52は、第1実施形態の突起42としても用いることができる。従って、ガイド体52とは別に突起を設ける必要がないという利点もある。
【0108】
なお、第2実施形態の流体改質器11Aを用いて気泡を生成する方法自体は、第1実施形態の流体改質器11を用いて気泡を生成する場合と同様であるので、ここではその説明を省略する。次に説明する第3実施形態についても同様である。
【0109】
〔第3実施形態の流体改質器11B〕
次に、第3実施形態の流体改質器11Bについて図28〜図31を参照しながら説明する。なお、上記第2実施形態の流体改質器11Aと同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0110】
第3実施形態の流体改質器11Bは、第2実施形態の流体改質器11Aと異なり、ケーシング本体21内に設置された改質ユニットの構成部材として、集合流路形成エレメント50に対向配置される導出側エレメント60を備えている。
【0111】
具体的に説明すると、図29に示されるように、第3実施形態の流体改質器11Bの改質ユニット24Bは、第2実施形態の第1改質エレメント30と、第2改質エレメント40と、集合流路形成エレメント50に加えて、導出側エレメント60を備えている。
【0112】
なお、第1及び第2改質エレメント30,40は、第2実施形態のものと同一である。また、図29に示されるように、本実施形態の集合流路形成エレメント50は、第2実施形態のねじ穴53に替えて、ねじ留めに用いられる挿通孔56を備えている。この点以外は、第2実施形態の集合流路形成エレメント50と同様である。
【0113】
図29に示されるように、導出側エレメント60は、円盤状のエレメント本体61の中央部に、流体R(図28等において矢印で示す)の流体放出口62が貫通状態で形成されている。
【0114】
そして、エレメント本体61の外周縁部には、全周に亘って肉厚の周壁部63が上流側に突出状に形成されて、エレメント本体61と周壁部63とにより、上流側に向けて円形の開口を有する凹み部64が形成されている。なお、符号「61a」は、エレメント本体61の上流側面(集合流路形成エレメント50と対向する側の面)である。
【0115】
図31に示されるように、エレメント本体61の上流側面61aには、開口形状が正六角形の凹部65が隙間のない状態で複数形成されている。いわゆるハニカム状に多数の凹部65が形成されている。なお、符号「66」は、第1改質エレメント30等に導出側エレメント60をねじ留めにより固定する際に用いられるねじ穴を示すものである。
【0116】
図29及び図30に示されるように、導出側エレメント60は、エレメント本体61も周壁部63も、第1改質エレメント30のエレメント本体31と周壁部33と略同径に形成すると共に、パッキン67を介して周壁部63,33の端面同士を対面させている。
【0117】
すなわち、導出側エレメント60は、集合流路形成エレメント50よりも大径である。そして、エレメント本体61の直径は、エレメント本体51の直径よりも大径であり、凹み部64に集合流路形成エレメント50が嵌入状態に収容されるようになっている。ただし直径の違いは僅かである。
【0118】
従って、両エレメント50,60を組み付けると、集合流路形成エレメント50の外周端面51cと導出側エレメント60の周壁部63の内周面63aとの間に、集合流路形成エレメント50の外周端面に沿って全周に亘りリング状の間隙が流入路24bとして形成され、同流入路24bの上流側に位置する始端開口部が流体の流入口であり、上流側に向けてリング状に開口されている。
【0119】
流入路24bの流入幅は、全周にわたって略均等幅に形成されており、例えば、集合流路形成エレメント50の半径の20分の1前後(もっと具体的には2mm前後)の幅で形成される。
【0120】
ここで、かかる流入路24bは、集合流路形成エレメント50と第2改質エレメント40の直径を略同径となしている本実施形態では、第1・第2改質エレメント30,40間に形成される流出路24aと略同径・略同幅に形成されて対面配置されることになる。
【0121】
そして、流出路24aの流出口と流入路24bの流入口とが接続されて、リング状の連通連結路68が形成されることになる。
【0122】
しかも、連通連結路68は、全周にわたって下流側に向けてリング状に開口する流出路24aの流出口と、全周にわたって上流側に向けてリング状に開口する流入路24bの流入口とが、整合状態にて近接・対面して形成されるため、流出路24a→流入路24b→集合流路26へと流動する流体の圧力損失を大幅に低下させることができて、単位時間当たりの処理量を大きくすることができ、シール部であるパッキン67からの流体漏れも確実に回避することができる。
【0123】
改質ユニット24Bは、図28〜図30に示されるような配置で組み付けられる。具体的に説明すると、第1改質エレメント30の凹み部34内に、第2改質エレメント40を配置する一方、導出側エレメント60の凹み部64内に、集合流路形成エレメント50を配置する。
【0124】
このとき、第1改質エレメント30の下流側面31bのハニカム状の多数の凹部35の開口面と、第2改質エレメント40の上流側面40aのハニカム状の多数の凹部41の開口面とが対面状態に当接するように、第2改質エレメント40の向きを定めると共に、導出側エレメント60の上流側面61aのハニカム状の多数の凹部65の開口面と、集合流路形成エレメント50のガイド体52の当接面52cとが対面状態に当接するように、各エレメント30,40,50,60の向きを定める(図29参照)。
【0125】
この状態で、第1改質エレメント30の挿通孔36と、第2改質エレメント40のねじ孔45と、集合流路形成エレメント50の挿通孔56と、導出側エレメント60のねじ穴66の位置を整合させてねじ54でねじ止めして組み付ける。
【0126】
この際、導出側エレメント60の周壁部63と第1改質エレメント30の周壁部33の端面同士がパッキン67を介して対面状態に密着されると共に、両周壁部33,63(改質ユニット24B)の内方にリング状に形成される流出口としての間隙24aと流入口としての間隙24bとが対向状態に連通される。
【0127】
その結果、流出路24aから流出した流体は、流入路24bから集合流路形成エレメント50と導出側エレメント60の間に形成されている集合流路26に流れ込む。
【0128】
このように、第2改質エレメント40の外周に全周に亘る流出路24aを形成するとともに、集合流路形成エレメント50の外周に全周に亘る流入路24bを形成すると、全周に亘って流体を流出・流入させることができるので、改質ユニット24Bの外周部の位置によって流体の流出量に偏りが生ずるような不具合が防止される。
【0129】
流出量の偏りが防止されれば、流路抵抗が低下し、また局所的に流体の圧力が高圧になる場所が生ずることが防止される。また、本実施形態では、流出路・流入路24a,24bの大きさ、すなわち間隙の幅が全周に亘って略均等になっている。
【0130】
これにより、より確実に流路抵抗を低下させることができて、局所的高圧領域の発生、特に流出口・流入口24a,24b近傍における局所的高圧領域の発生を防止できる。
【0131】
また、このような構造にすると、流体の流路の途中に、流体が滞留しやすいいわゆるデッドスペースが無くなる。デッドスペースがあると、そのスペースに流体が滞留してしまい、流体改質処理品質(例えば、生成する気泡の大きさなどの品質)にばらつきが生じやすくなる。
【0132】
この点、本実施形態では、デッドスペースが最小限になっているので、このような不具合の発生が最小限に抑制され、流体により均一な改質処理を施すことができ、より均一な大きさの気泡を生成できる。
【0133】
先に説明したように、集合流路形成エレメント50と導出側エレメント60の間には、集合流路26(図28参照)が形成されており、流体は、流入路24bから集合流路26に流れ込むようになっている。
【0134】
流体は、集合流路26を通って流体放出口63(図29参照)へと流れ、次の改質ユニット24Bの流入口32に流れ込んだり、ケーシングの蓋体23の流体導出口23aから導出されたりする。
【0135】
集合流路26では、流体は、集合流路形成エレメント50の外周側から中心側に向けて流れる。集合流路形成エレメント50の外周側には、ガイド体52が形成されており、隣接するガイド体52の間には溝部55が形成されている。溝部55の幅寸法は一定になっており、溝部55と導出側エレメント60の上流側面61aとに囲まれた流路断面積は一定になっている。
【0136】
このように、流路断面積が安定していると、流路抵抗や圧力が安定し、流体の流通が安定する。
【0137】
ところで、図31に示されるように、導出側エレメント60の凹み部64の底面である上流側面61aには、いわゆるハニカム形状の凹部65が多数形成されている。集合流路形成エレメント50のガイド体52の当接面52cは平面であるので、導出側エレメント60側の当接面にハニカム形状の凹部(凹凸形状)があっても、流体が分流されたり、合流されたりすることはない。
【0138】
ところが、導出側エレメント60の凹み部64の底面に凹部65があると、集合流路26内であって凹部65の開口の近傍を流れる流体に対して、せん断力による改質効果や、機械的なキャビテーション等による改質効果を与えることができる。
【0139】
例えば、集合流路26に面する表面に複数の凹部65を備える導出側エレメント60を用いると、集合流路26内であって凹部65の開口の近傍を流れる流体中に、局所的高圧部分や局所的低圧部分を生じさせることができる。
【0140】
そして、このような流体中で、局所的低圧部分(例えば真空部分などの負圧部分)が生じるときに、いわゆる発泡現象が生じて液体中に気体が生じたり、微小な気泡が膨張(破裂)したり、生じた気体(気泡)が崩壊(消滅)したりする、いわゆるキャビテーションと称される現象が生ずる。
【0141】
このようなキャビテーションが起こるときに生ずる力によって、改質対象物の微細化が行われ、流体改質が促進される。
【0142】
ただし、上記のように、集合流路26に面する表面に凹部65を備える導出側エレメント60を用いれば、導出側エレメント60の凹部65の開口が面するところでのみ、流体中に局所的高圧部分や局所的低圧部分を生じさせることができる。
【0143】
そして、その他の部分、例えば流出路24aやこれに対向配置された流入路24b(図28参照)の近傍など流体の漏れが生じやすい領域では、流路断面積が安定化されており、局所的高圧部分の発生が防止される状態が維持される。従って、流体の漏れが生じやすくなることは防止されている。
【0144】
なお、導出側エレメント60としては、凹み部64の底面に凹部が複数形成された本実施形態に限られるものではなく、種々の形態のものを用いることができる。例えば、凹み部64の底面に凹部に代えて凸部が複数形成されるもの、凹み部64の底面に凹部と凸部の両方が複数形成されるもの、さらには、凹み部64の底面が平面であるものでもよい。
【0145】
〔第4実施形態の流体改質器11C〕
次に、第4実施形態の流体改質器11Cについて図32〜図34を参照しながら説明する。なお、上記第3実施形態の流体改質器11Bと同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0146】
第4実施形態の流体改質器11Cは、第3実施形態の流体改質器11Bと異なり、ケーシング本体21内に設置された改質ユニットの構成部材として、集合流路形成エレメント50を設けていない。
【0147】
具体的に説明すると、図33に示されるように、第4実施形態の流体改質器11Cの改質ユニット24Cは、第3実施形態の第1改質エレメント30と、第2改質エレメント40と、集合流路形成エレメント50に代えて設けた一対のスペーサー100,100と、導出側エレメント60を備えている。
【0148】
ここで、スペーサー100は、両端に開口端を有する筒状に形成して、同スペーサー100の筒長の大きさにより、第2改質エレメント40と導出側エレメント60との間隔、すなわち、両エレメント40,60間に形成される円盤状空間である集合流路26の流路深度Z(図32参照)を適宜設定することができるようにしており、かかる集合流路26の流路深度Zの変更は、適切な筒長を有するスペーサー100に付け替えることにより簡単に行うことができる。
【0149】
そして、改質ユニット24Cは、図32〜図34に示される状態に組み付けられる。
【0150】
すなわち、第1改質エレメント30と、第2改質エレメント40と、導出側エレメント60との組み付け状態は、前記第3実施形態と同様であり、第1改質エレメント30の挿通孔36,36と、第2改質エレメント40のねじ穴43,43と、一対のスペーサー100,100の開口端と、導出側エレメント60のねじ穴66,66の位置を符合させて、ねじ54,54でねじ止めして組み付ける。
【0151】
なお、上記のように第2改質エレメント40と導出側エレメント60の間にスペーサー100,100を介在させて組み付けると、両エレメント40,60間の外周に、全周に亘るリング状の間隙である流入路24b(図27参照)が形成される。この流入路24bの始端開口部は、第2改質エレメント40と導出側エレメント60の間に形成される集合流路26への流入口である。
【0152】
また、図32に示されるように、リング状の開口である集合流路26への流入路24bは、流出路24aに対向する位置に配置される。つまり、第2改質エレメント40の外周縁に形成された流出路24aから流出した流体は、直接、リング状の流入路24bから第2改質エレメント40と導出側エレメント60の間に形成される集合流路26に流れ込む。
【0153】
このような構造にすると、流体の流路の途中に、流体が滞留しやすいいわゆるデッドスペースが無くなる。デッドスペースがあると、そのスペースに流体が滞留してしまい、流体改質処理品質(例えば、生成する気泡の大きさなどの品質)にばらつきが生じやすくなる。
【0154】
この点、本実施形態では、デッドスペースが最小限になっているので、このような不具合の発生が最小限に抑制され、流体により均一な改質処理を施すことができ、より均一な大きさの気泡を生成できる。しかも、かかる流体改質器11Cでは、前記した第3実施形態に比べて構造の簡易化と低コスト化を図ることができる。
【0155】
先に説明したように、第2改質エレメント40と導出側エレメント60の間には、集合流路26(図27参照)が形成されており、流体は、流入路24bから集合流路26に流れ込むようになっている。
【0156】
集合流路26では、流体は、第2改質エレメント40の背面に沿って、その外周側から中心側に向けて流れ、流体放出口63(図27参照)へと流れ、次の改質ユニット24Cの流入口32に流れ込んだり、ケーシングの蓋体23の流体導出口23aから導出されたりする。
【0157】
この際、集合流路26に面する表面に複数の凹部65を備える導出側エレメント60を用いるため、集合流路26内であって凹部65の開口の近傍を流れる流体中に、局所的高圧部分や局所的低圧部分を生じさせることができる。
【0158】
そして、このような流体中で、局所的低圧部分(例えば真空部分などの負圧部分)が生じるときに、いわゆる発泡現象が生じて液体中に気体が生じたり、微小な気泡が膨張(破裂)したり、生じた気体(気泡)が崩壊(消滅)したりする、いわゆるキャビテーションと称される現象が生ずる。
【0159】
このようなキャビテーションが起こるときに生ずる力によって、改質対象物の微細化が行われ、流体改質が促進される。
【0160】
〔集合流路形成エレメント50の変用例〕
図35は、集合流路形成エレメント50の変用例であり、エレメント本体51の下流側面51bに、多数の錯流生起手段としての錯流生起体102を一体成形して突設し、隣接する錯流生起体102間に集合流路26を形成している。
【0161】
そして、錯流生起体102は、本変容例では、図35(a)〜(c)に示すように、略円柱状に形成すると共に、流体との接触面となる周面を凸状面103ないしは凹状面104となして、流体との接触面を大きく形成し、エレメント本体51の周縁部に円周方向に間隔を開けて複数(本実施形態では8個)の凸状面103を有する錯流生起体102を配置すると共に、隣接する錯流生起体102,102間の中央部より位置に複数(本実施形態では4個)の凹状面104を有する錯流生起体102を配置している。105は当接面である。
【0162】
このようにして、流出路24aから集合流路26内に流入する改質流体が、これら凸状面103ないしは凹状面104に沿って流れて錯流・脈流を繰り返し形成し、乱流となって下流側に隣接する改質ユニットの流入口32ないしは流体放出口63へと流れ込むようにしている。
【0163】
ここで、錯流とは、流体が物体の面を擦りながら流動する流れであり、錯流生起手段は、錯流を生起する面を有する突状物である。また、脈流は、流路断面積が断続的に変化する流れである。
【0164】
従って、集合流路26内に錯流生起体102を配置することにより、集合流路26内を流体が通過するとき、錯流生起体102の存在によって流体が錯流・脈流を繰り返し形成して、流体中に、局所的高圧部分や局所的低圧部分が生じる。
【0165】
そして、このような流体中では、局所的に低圧部分(例えば真空部分などの負圧部分)が生じるときに、いわゆる発泡現象が生じて液体中に気体が生じたり、微小な気泡が膨張(破裂)したり、生じた気体(気泡)が崩壊(消滅)したりするといったいわゆるキャビテーションと称される現象が生ずる。
【0166】
このようなキャビテーションが起こるときに生ずる力によって、改質対象物の微細化が行われ、流体改質が促進される。
【0167】
なお、先に説明したように、流体の漏れが生じやすい位置またはその近傍で局所的に流体高圧部分が生ずると、流体の漏れが生じやすくなるので、その意味では局所的高圧部分が生ずることは好ましくない。
【0168】
ただし、上記のように、集合流路26内に錯流生起体102を配置すれば、流出口から放出口までの流路のうち、錯流生起体102が配置された個所でのみ、流体中に局所的高圧部分や局所的低圧部分を生じさせることができて、流体改質が促進される。
【0169】
また、本実施形態では、凸状面103を有する錯流生起体102と凹状面104を有する錯流生起体102の両方をエレメント本体51に設けているが、いずれか一方の錯流生起体102だけをエレメント本体51に設けることもできる。錯流生起手段の形状は、錯流を形成する形状であればよく、本実施形態の略円柱状に限られるものではない。
【0170】
ここまで、流体改質器について、いくつかの実施形態を説明したが、上記形態に限られず、種々の改変をすることができる。
【0171】
例えば、上記各実施形態の流体改質器では、凹部35,41の開口の形状は、正六角形の開口であったが、これに限られるものではなく、例えば、正三角形などの三角形や、正四角形などの四角形や、正八角形などの八角形などの形状でもよい。
【0172】
また、上記実施形態で用いられている流体改質器のうち、シール用のパッキンを備えているのは、第3実施形態や第4実施形態の流体改質器11B,11Cであるが、第1実施形態や第2実施形態の流体改質器11,11Aにシール部材を設置してもよい。シール部材を設置すると、よりシール性が向上し、流体漏れなどの発生がより確実に防止される。
【0173】
また、上記実施形態のうち、いわゆるデッドスペースを最小限にしているのは、図22に示した第3実施形態や図28に示した第4実施形態の流体改質器11B,11Cであるが、第1実施形態や第2実施形態の流体改質器11,11Aにおいても、できるだけデッドスペースをなくす構造にしてもよい。
【0174】
例えば、第1改質エレメントの周壁部33の厚さ(軸線方向の厚さ)をさらに厚くするなどして、当該周壁部33の下流側面(流体導出口側の面)である端面を、下流側に配置される別の改質ユニット24の第1改質エレメントの上流側面(流体導入口側の面)に当接させるような構造を挙げることができる。
【0175】
〔第1実施形態の改変例としての流体改質器11D〕
図36に示されるように、流体改質器11Dは、第1実施形態の改質ユニット24を構成するエレメントのうち、処理流体に接する部分の角部に、丸みをつけて滑らかな面にした改変例である。例えば、図36の部分拡大図に示すように、第1改質エレメント30の凹み部34に形成した凹部35の開口端の角部に丸みをつけて滑らかにしている。
【0176】
また、処理流体に接する部分の隅部を、丸みをつけた滑らかな面にしてもよい。例えば、図36の部分拡大図に示すように、第1改質エレメント30の凹み部34に形成した凹部35の底面の隅部に丸みをつけた滑らかにしてもよい。
【0177】
このように丸みをつけて滑らかにすると、流路抵抗が減少し、単位時間当たりの処理量を増大させることができる。
【0178】
また、隅部に丸みをつけることで、デッドスペースが減少し、流体をより均一に改質することができ、流体改質処理性能を向上させることができる。例えば、より均一の大きさの気泡を生成できるようになるなど、生成される気泡の大きさなどについてのばらつきをより小さくすることができる。
【0179】
なお、図36の流体改質器11Dは、第1実施形態の流体改質器11を改変したものであるが、第2実施形態や第3実施形態や第4実施形態の流体改質器11A,11B,11Cを同様に改変しても良い。
【0180】
〔第1実施形態の別の改変例としての流体改質器11E〕
図37に示されるように、流体改質器11Eは、流体改質器11に温度制御ユニット70を設置して構成している。温度制御ユニット70は、流体改質器11Eのケーシング本体21の外周を覆うジャケット部71と、当該ジャケット部71内に温度制御用の流体(ここでは水)を供給する図示しない給水ポンプに接続された給水管72と、ジャケット部71から水を導出するための排水管73とを備えている。
【0181】
ジャケット部71は、半円筒形状の分割ジャケット体71a,71aを組み整合させてなるものであり、着脱自在にケーシング本体21に取り付けられるようになっている。そして、ジャケット部71のケーシング本体21との接触部にはパッキン74が取り付けられており、温度制御用の水が漏れないようになっている。
【0182】
このような温度制御ユニット70が設置されていれば、流体改質処理対象の流体(例えば気泡生成処理対象である気液改質流体)の温度上昇を防止したいときには、ジャケットに冷却水を供給することで、簡単に処理流体の温度上昇を防止できる。なお、図37の流体改質器11Eは、第1実施形態の流体改質器11を改変したものであるが、他の実施形態の流体改質器11A,11B,11C,11Dを同様に改変しても良い。
【0183】
また、図37に示される温度制御ユニット70は、冷却水などの冷媒を用いて冷却等の温度制御を行なうものであるが、このような方法に限られず、例えば、ケーシングに放熱用のフィンを設ける方法など、種々の方法を挙げることができる。
【0184】
〔流体改質器の基本構成に係る効果〕
上記のように構成した流体改質器の基本的構成に係る効果は、以下の通りである。
【0185】
すなわち、流体改質器では、流出口として、第2改質エレメントの外周縁と第1改質エレメントとの間に形成される隙間状の開口を形成している。つまり、第2改質エレメントの外周縁に沿って、第2改質エレメントの外周全周に亘る流出口が形成されている。そして、第2改質エレメントの対向面の大きさを第1改質エレメントの対向する側の面の大きさよりも小さく形成し、当該開口を第1改質エレメントの外周縁よりも内側に位置させている。つまり、流出口である開口は、両改質エレメントからなる改質ユニットの下流側の面すなわち前記流入口が形成されている面とは反対側の面に形成されている。このような構成にすると、両改質エレメント間の改質流路は、流出口を介して両改質エレメントの下流側の流路に直接連通することになり、また全周に流出口が存在するので流体圧力のばらつきが発生しにくくなり、結果として、流路抵抗が低下する。流路抵抗が低下すると、供給する流体の圧力を高圧にしなくても処理量を増大させることができ、シール部における流体漏れを防止しつつ、処理量を増大させることができる。
【0186】
特に、流体改質器によれば、平均粒径が500nm以下の気泡を被処理流体中に生成でき、そして平均粒径が50nm以下の気泡を被処理流体中に生成できる。この際、被処理流体を改質することができる。たとえば、水は、通常、単一の分子で存在しているのではなく、多数の分子からなるクラスターを形成しているところ、流体改質器で水が処理されると、クラスターの大きさがより小さい改質水を得ることができる。クラスターの大きさがより小さい改質水は、直径がナノレベル(1μm未満)の超微細な気泡を介して燃料油と均一に改質されやすくなる。
【0187】
また、次のような効果も得られる。(1)流体改質器では、圧力損失が低下する。圧力損失が低下すると、同じ量の処理流体を供給する際、ポンプなどの処理流体供給手段の出力を小さくすることができる。(2)同じ出力を維持するのであれば、処理能力が増大する。(3)圧力損失の低下も一因であると考えられるが、流体改質処理に伴い発生する騒音が小さくなり、静粛性が向上していると共に、振動が小さくなる。(4)流体改質処理時の騒音や振動が小さくなれば、例えば病院など、静粛性等が要求されるような場所への設置が可能になる。(5)圧力損失が小さくなったので、低圧で流体改質処理を行なうことができるようになり、パッキンなどのシール部材を使用する必要がなくなった。これにより、シール部材の交換などの作業が不要になり、メンテナンスが容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0188】
バーナー等の燃焼装置に本発明に係る改質燃料油製造装置を連通連結して、同燃焼装置に改質燃料油を供給することにより、同燃焼装置の燃焼効率を向上させることができる。

Claims (6)

  1. 燃料油を遠心力により流動させると共に、この流動する方向と交差する方向に分流と合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させる一次改質処理と、この一次改質処理された燃料油を圧送力により流動させると共に、この流動する方向と交差する方向に分流と合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させる流体改質器で改質処理する二次改質処理とを行ったことを特徴とする改質燃料油であって、
    央部に流体の流入口を形成した円板状の第1改質エレメントに、円板状の第2改質エレメントを対向させて配置すると共に、両改質エレメントの間に上記流入口から流入した流体を放射線方向に流動させて改質する改質流路を形成した改質ユニットを構成し、
    上記改質ユニットを円筒状に形成したケーシング本体内にその軸線方向に間隔を開けて複数配置して、隣接する改質ユニットとケーシング本体とで流路成形用空間を形成し、
    同流路形成用空間内には、円板状の集合流路形成エレメントを配置して、前記改質流路を通過した流体が、リング状に開口する流出口の全周から略均等に流出して、ケーシング本体の軸芯側に流動して集合する集合流路が形成されるようにして、
    前記集合流路形成エレメントにはエレメント本体の一側面に流路断面積を安定させる膨出状のガイド体を形成すると共に、同ガイド体は、エレメント本体の外周縁と同一曲率の円弧面に形成した外周円弧面と、同外周円弧面の両端からエレメント本体の中心側へ伸延させて接続した一対の側面と、エレメント本体と平行する平面となした当接面とから略扇型平板形状に形成し、
    しかも、前記ガイド体は、エレメント本体の円周部にその円周方向に同一間隔を開けて複数配置して、各ガイド体の外周円弧面が集合流路形成エレメントの外周端面及び第2改質エレメントの外周端面と面一で、かつ、隣接するガイド体の相対向する側面同士が円周方向で相互に平行になるように形成して、隣接するガイド体の側面とエレメント本体の背面とで形成される溝部の溝部幅を、集合流路形成エレメントの円周側から中心側に向けて略同一幅となしていることを特徴とする前記流体改質器によって改質処理を行ったことを特徴とする改質燃料油。
  2. 一次改質処理された燃料油に微量の空気を加えて二次改質処理したことを特徴とする請求項1記載の改質燃料油。
  3. 燃料油を遠心力によりせん断状の分流と圧縮状の合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させて改質処理する一次改質処理行程と、同一次改質処理行程で一次改質処理された燃料油を圧送力によりせん断状の分流と圧縮状の合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させて改質処理する請求項1記載の流体改質器による二次改質処理行程とを有することを特徴とする改質燃料油製造法。
  4. 二次改質処理行程の前には、微量の空気を供給する微量空気供給行程を設けていることを特徴とする請求項3記載の改質燃料油製造法。
  5. 燃料油を遠心力により流動させると共に、この流動する方向と交差する方向にせん断状の分流と圧縮状の合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させて改質処理する一次改質処理部と、同一次改質処理部で一次改質処理された燃料油を圧送力により流動させると共に、この流動する方向と交差する方向にせん断状の分流と圧縮状の合流を繰り返しながら蛇行状態に流動させて改質処理する請求項1記載の流体改質器による二次改質処理部とを備えていることを特徴とする改質燃料油製造装置。
  6. 一次改質処理部と二次改質処理部との間には、微量空気供給部を備えていることを特徴とする請求項5記載の改質燃料油製造装置。
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