JP4586685B2 - 再水和用たん白素材 - Google Patents

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Description

本発明は、大豆たん白を製膜した再水和用たん白素材に関する。
食品素材である蛋白質、特にカゼインや大豆たん白を製膜する試みは古くより行われている。例えば伝統食品である湯葉の様に、通常の手法で大豆たん白を製膜すると、水に難溶な膜となる。そして、これらたん白膜の耐水性を更に引き上げる検討が数多く行なわれてきた。
特許文献1には、水に難溶性の大豆たん白膜の製造法が、特許文献2には、大豆たん白膜を燻煙成分と接触させる事で強度を上げた製造法が、さらに、特許文献3には、大豆たん白ペーストを脱泡し、残存気泡を微細化分散させることで膜強度を上げた製造法が、それぞれ開示されている。しかし、強度や耐水性が改善されたこれらの膜は水に対する溶解性が非常に小さいため、水和により膨潤には至るものの、喫食しても断片が口中に残存し、食感は好ましくない。
大豆たん白膜に口どけの良い易溶解性を付与する検討としては、含泡大豆たん白溶液を製膜する方法が特許文献4に開示されているが、含泡である故に透明性が低く、引張強度も低く、汎用性に欠ける等の問題がある。また、特許文献5に開示されている様に、プルランや澱粉等の多糖類からなる膜は、水溶性が高く水に対し速やかに溶解する性質を有する。しかし水和後直ちに均一な溶液となってしまい、本発明品が示す様な、皮膜成型物が膨潤し、崩壊するも、溶解には至らない、ゲルおよびゾルが混在した状態にする事ができない。
一方、人口に占める高齢者の割合が年々増加し、高齢者用の介護食の必要性も高まっている。中でも嚥下の困難な高齢者や患者に対し、クラッシュゲル様の嚥下食品を提供するケースが多い。しかし、これらの食品に、ゲルあるいはゾルの物性を付与する為に、喫食前に加熱や強い撹拌を用いて調理する必要がある。または予めゲルあるいはゾルに調製した状態の製品として、冷蔵状態等で流通する必要があり、嵩張ったり手間やコストがかかってしまう。
特開昭62-014747 特開平03-259044 特開平02-265444 特開昭60-156354 特開昭48-021739
本発明の目的は、食感が良好で水和性の高い、大豆たん白製の再水和用たん白素材、およびこれを用いた食品を提供することにある。
本発明者らは、酸性可溶大豆たん白から製膜したたん白素材が、水に対し容易に膨潤し、崩壊するが溶解には至らない状態が、クラッシュゼリーの様な、好ましい弾力感や喉通りの良さという良好な食感と、清涼感のある外観とを併せ持つことを見出し、この発明を完成させた。即ち本発明は、
(1)大豆たん白を等電点未満のpHで製膜した、再水和用たん白素材。
(2)大豆たん白が酸性可溶大豆たん白である、(1)に記載のたん白素材。
(3)(1)または(2)に記載の、たん白素材の水和物。
(4)(1)または(2)に記載の、たん白素材の水和物を含んでなる食品。
である。
本発明によれば、水和性に優れた大豆たん白素材を製膜し、これを用いた非常に食感に優れた食品を簡便に得ることが出来る。
以下、本発明を具体的に説明する。ここで用いる大豆たん白は、大豆または脱脂大豆の水抽出物、その等電点分離物(所謂分離大豆たん白)、更に7Sグロブリンや11Sグロブリンといった分画物、またはそれらの乾燥物の形態で用いる事ができ、粗蛋白質含量(CP)の高いもの程、製品の風味,透明性,強度に優れる。窒素係数を6.25としたケルダール法により、大豆たん白固形分中のCPが60%以上のものが好ましく、85%以上のものが更に好ましい。また、用いる大豆たん白は、後述する理由により、酸性可溶大豆たん白である事が好ましい。
酸性可溶大豆たん白は、pH4.0での溶解率が60%以上ある大豆たん白で、WO02/067690号公報に記載されている方法等により調製できる。例えば、大豆たん白を含む水溶液をフィターゼ処理し、続けて酸性下で高温処理を行う事で調製できる。本発明において使用する酸性可溶大豆たん白は、pH4.0での溶解率が60%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上のものが適しており、その部分加水分解物であってもよい。
溶解率(%)は蛋白質の溶媒に対する可溶化の尺度であり、たん白粉末を蛋白質濃度が5.0重量%になるように水に分散させ十分撹拌した溶液を、必要に応じてpHを調整した後、10,000×gで5分間遠心分離した上清たん白の全たん白に対する割合をケルダール法、ローリー法等の蛋白質定量法により測定して求める事ができる。
このたん白を用いた製膜を等電点pH未満で行なう。このpH領域と膜の水和性向上との間の理由は明確ではないが、蛋白質分子中のSH基の重合と周囲のpHが関連していると推測している。等電点pH未満で製膜を行なうと、製膜後も水和性が維持されるが、この際、等電点pH未満でもその近隣のpHでは蛋白質分子の荷電が少なく、原料たん白の溶解が十分ではない場合がある。そこで透明性が高く強度の強い膜を得るには、等電点pHより更に0.5低いpHを基準とした、その基準未満のpHが好ましく、等電点より更に1低いpHを基準とした、その基準未満のpHが更に好ましい。また、下限pHは目的によっても異なるが、通常はpH2以上であり、低いとたん白素材の酸味が更に強くなる。
この等電点は各々のたん白によって異なる。通常の分離大豆たん白は約pH4.5、7Sグロブリンは約pH4.8、11Sグロブリンは約pH6.4であり、酸性可溶大豆たん白は約pH5.0である。酸性可溶に調製した大豆たん白は等電点pHが高いので、製膜を行なえるpH域が広いメリットがある上に、等電点未満のpHでの粉体の溶解性が通常の大豆たん白より高く、透明性の高い膜を高歩留まりで得ることが出来る。
また製膜時に、各種の可塑剤や他のボディ材,増粘剤,色材,調味剤を加える事も可能である。可塑剤としては、エチレングリコール,プロピレングリコール,ジエチレングリコール,ジプロピレングリコール,グリセリン,ソルビトール,エリスリトール,マンニトール,キシリトール,トレハロース,マルトース,ショ糖,グルコース,フラクトース等の多価アルコールや少糖類を加える事ができる。また、他のボディ材や増粘剤として、メチルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体や、澱粉,各種化工澱粉,アルギン酸Na,マンナン,プルラン,水溶性大豆多糖類,キサンタンガム,グアーガム等の多糖類との併用も可能である。また、食感や風味の改質、あるいは濁りの付与のために油脂類も使用可能である。
色材としては、例えばクロロフィリン色素,コチニール色素,ラック色素,コウリャン色素,紅麹色素,クチナシ色素,ウコン色素,アナトー色素等の可食性素材を用いる事も可能であり、更に調味剤として、上記可塑剤として列挙した糖類に加え、アスパルテーム,スクラロース,アセスルファムカリウム等の各種の甘味料や、クエン酸,酒石酸,乳酸等の酸味料等を用いる事ができる。また、必要に応じて各種の香料を用いても良い。これら添加物を加えた、たん白素材原料物中の蛋白質含量は、固形物中に30重量%、好ましくは50重量%以上必要である。
製膜方法は、各種の方法を用いる事ができる。例えば、上記たん白素材原料物を1〜40重量%、好ましくは3〜30重量%含む水溶液とし、必要によっては遠心分離やフィルターで不溶物を除去し、あるいは超音波,減圧,遠心等により脱泡した後に、テフロン(登録商標)やポリプロピレン等の接着性の低い板上に薄層とし、そのまま常温或いは加熱下で乾燥を行なう。たん白濃度が高いと溶液が増粘し、脱泡やキャスティングがしにくくなる。たん白濃度が低いと、成型する膜厚が薄くなり、乾燥時間がかかる。また、たん白素材原料スラリーを積極的に起泡する事で、気泡を含んだたん白膜を調製することも出来る。
この際の水溶液を、エタノールあるいはイソプロピルアルコール等の極性有機溶媒の10〜80重量%水溶液とすることができる。極性有機溶媒を用いることにより、更に乾燥が容易となり、乾燥時間が短縮され、あるいは乾燥温度が下げられ、たん白素材の色調が維持し易くなる。また、蛋白質の不可逆な加熱変性が抑えられ、再水和物の物性も維持される。更に、製膜時の水溶液の塗布において展延性に優れ、悪風味成分が蒸散し、溶液の腐敗が抑制される等のメリットを有する。
あるいは、特開平7-100903に開示されている様に、濃厚なたん白素材原料スラリーを押出機により加熱混練溶融し、環状押出口を有するダイより押出し、押出された筒状押出物の内部に加圧された気体を循環排出することで、膜状のたん白素材を調製することも可能である。
たん白素材の乾燥直後の水分は、30重量%以下、好ましくは20重量%以下であるが、調製後の保存環境によりこの値は変化する。水分が30重量%を超えると、膜表面にべたつきが生じやすく、また5重量%を下回ると柔軟性が低下する。
以上の様に調製したたん白素材は、水に浸けると再水和が起こり、特に加熱や剪断力を加えることなく、緩やかな撹拌下、数分程度で膨潤し更に崩壊を起こす。しかし、静置状態ではそのまま均一な分散や溶解までには至らず、果実の断片が混入している様な、あるいはクラッシュゼリーの様な食感を与え、種々の用途、例えば嚥下食にもデザートに好適である。製膜の際、前述した様な色材や増粘剤,調味剤を予め膜に加えておくと、更に手間をかけずに調製が行なえる。
たん白素材の再水和の方法は、乾燥したたん白素材を、たん白素材重量に対し5倍量、好ましくは10倍量以上の溶媒に浸すことにより水和させることができる。5倍量未満であれば水和が不完全となり、十分な特徴を発揮できない可能性があるので好ましくない。再水和させる溶媒は、水あるいは温水が使用でき、温度が高いほど短時間で水和させることが可能である。さらに、各種のシロップ,ジュース類や、イオン飲料などの清涼飲料も溶媒として使用できる。ただし、水和完了後の膨潤物のpHが5.0を超えないことが必要であり、pHが5.0を超えるとたん白の不溶化が生じ、水和性が劣る可能性がある。
再水和したたん白素材は、食品に容易に蛋白質を付加できるので、種々の用途に適用することが可能である。例えば、たん白素材を加えた飲料はクラッシュゼリー様となり、適当なとろみを与えるので誤嚥防止効果がある。同時に蛋白質補給も行なえるので、介護食として好適である。また、再水和したたん白素材を、他のデザートやサラダ等に添加しても、新規な食感と共に蛋白質も付与できて効果的である。あるいは乾燥膜を具材の包装材として、また新食感の具材そのものとして、即席食品等に用いることも有効である。食品に加えるたん白素材は、水和前も水和後も問わず、添加量も問わない。本たん白素材を加えることで、嗜好性の高まる食品いずれにも使用することが出来る。
以下に実施例を記載するが、この発明の技術思想がこれらの例示によって限定されるものではない。
(製造例1)
大豆を圧扁し、n-ヘキサンを抽出溶媒として油を抽出分離除去して得られた脱脂大豆5kgに35kgの水を加え、希水酸化ナトリウム溶液でpH7に調整し、室温で1時間攪拌しながら抽出後、4,000×gで遠心分離しオカラおよび不溶分を分離し、脱脂豆乳を得た。この脱脂豆乳をリン酸にてpH4.5に調整後、連続式遠心分離機(デカンター)を用い2,000×gで遠心分離し、不溶性画分(酸沈殿カード)および可溶性画分(ホエー)を得た。酸沈殿カードを固形分10重量%になるように加水し酸沈殿カードスラリーを得、これをクエン酸でpH3.5に調整後、連続式直接加熱殺菌装置にて120℃,7秒間加熱した。これを噴霧乾燥し酸性可溶大豆たん白粉末(以下Sと略す)1.5kgを得た。このたん白の溶解率はpH4.0で61%であった。
(製造例2)
製造例1と同様にして得られた酸沈殿カードスラリーをクエン酸でpH4.0に調整後、40℃になるように加温した。この溶液に固形分1gあたり8unit相当のフィターゼ(NOVO社製)を加え、30分間酵素反応を行った。反応後、pH3.5に調整して連続式直接加熱殺菌装置にて120℃,7秒間加熱した。これを噴霧乾燥し酸性可溶大豆たん白粉末(以下Tと略す)1.5kgを得た。このたん白の溶解率はpH4.0で95%であった。
(実施例1)
酸性可溶大豆たん白S5部、グリセリン1部、水94部をプロペラ攪拌にて溶解し、次いで超音波洗浄器に入れ脱泡した(pH3.5)。これをポリプロピレン製のシート上に1mm厚で塗布し、70℃の乾燥機中で5時間乾燥した後、シートから剥離し皮膜を得た。皮膜の水分は12重量%であった。
(実施例2)
酸性可溶大豆たん白T5部、グリセリン1部、水94部をプロペラ攪拌にて溶解し、次いで超音波洗浄器に入れ脱泡した(pH3.5)。これをポリプロピレン製のシート上に1mm厚で塗布し、70℃の乾燥機中で5時間乾燥した後、シートから剥離し皮膜を得た。皮膜の水分は12重量%であった。
(比較例1)
分離大豆たん白(不二製油株式会社製、商品名「フジプロF」)5部、グリセリン1部、水94部をプロペラ攪拌にて溶解し、次いで超音波洗浄器に入れ脱泡した(pH7.0)。これをポリプロピレン製のシート上に1mm厚で塗布し、70℃の乾燥機中で5時間乾燥した後、シートから剥離し皮膜を得た。皮膜の水分は12重量%であった。
(比較例2)
プルラン((株)林原社製、商品名「PI-20」)5部、グリセリン1部、水94部をプロペラ攪拌にて溶解し、次いで超音波洗浄器に入れ脱泡した(pH7.0)。これをポリプロピレン製のシート上に1mm厚で塗布し、70℃の乾燥機中で5時間乾燥した後、シートから剥離し皮膜を得た。皮膜の水分は13重量%であった。
(実験例)
実施例1,2、および比較例1,2で作製した皮膜を1cm四方に切り出し、水を入れた試験管に投入し、30分間浸漬水和した。水和後の状態を目視確認し、続いて皮膜をピンセットで取り出せるかテストすることで評価した。その結果、水和後の目視確認では、実施例1,2、比較例1は膨潤した皮膜の存在が確認できたのに対し、比較例2は溶解したため皮膜が確認できなかった。続いて実施例1,2、比較例1について、皮膜をピンセットで取り出せるかテストしたところ、比較例1はそのままつまみ出すことができたが、実施例1,2はつまむと崩壊し、クラッシュゼリー様の形態を示した。
以上の結果から、酸性可溶大豆たん白から形成させた皮膜のみが、水に対し膨潤し崩壊することが明らかとなった。次に、実施例1,2、および比較例1の皮膜の水和物を喫食したところ、比較例1の皮膜の水和物がごわごわした硬さを感じ、喉にひっかかるため喉通りが悪かったのに対し、実施例1および2の皮膜の水和物は、適度に弾力を感じつつ、舌で容易に潰せる程度に軟らかく、喉通りも良好であった。また、実施例2の皮膜の水和物は、透明性に優れており見た目に清涼感を有していた。
(実施例3)
酸性可溶大豆たん白T3部、グリセリン0.75部、水56.25部をプロペラ攪拌にて溶解し、エタノール40部を混合した(クエン酸にてpH3.5に調整)。超音波洗浄器に入れ脱泡した後、これをポリプロピレン製のシート上に塗布し、70℃の乾燥機中で2時間乾燥した後、シートから剥離し皮膜を得た。皮膜の水分は10重量%であった。得られた皮膜は実施例2に比べ褐変が少なく、風味も良いものだった。この皮膜10部を、水100部を入れた容器に入れ、十分水和させた後、皮膜の水和物を取り出し喫食したところ、実施例2同様、クラッシュゼリーの様な清涼感と好ましい弾力感と喉通りの良さを感じデザートとしても良好な外観と食感を有していた。
(実施例4)
酸性可溶大豆たん白T10部、グリセリン1部、ウコン色素0.3部(三栄源エフエフアイ(株)社製、商品名「クルクミンAL」)、アセスルファムカリウム(武田キリン食品(株)社製、商品名「サネット」)0.1部、スクラロース(三栄源エフエフアイ(株)社製、商品名「スクラロース」)0.05部、水88.55部をサイレントカッターで混合し、次いで真空脱泡した(pH3.5)。これをポリプロピレン製のシート上に1mm厚で塗布し、70℃の乾燥機中で5時間乾燥した後、シートから剥離し皮膜を得た。得られた皮膜10部を、水100部を入れた容器に入れ、十分水和させた。パイナップルフレーバー(日本シーベルヘグナー(株)社製)を適量添加して風味付けしたシロップ50部に、皮膜の水和物を加え、軽く混ぜ合わせ、冷蔵庫で十分冷やして喫食したところ、クラッシュゼリーの様な清涼感と好ましい弾力感と喉通りの良さを感じデザートとしても良好な外観と食感を有していた。
(実施例5)
酸性可溶大豆たん白T10部、グリセリン1.5部、紅麹色素0.3部(三栄源エフエフアイ(株)社製、商品名「サンレッドTMA」)、梅フレーバー(日本シーベルヘグナー(株)社製)0.3部、ステビア製剤(守田化学工業(株)社製、商品名「A9-90」)0.05部、水87.85部をサイレントカッターで混合し、次いで真空脱泡した(pH3.5)。これをポリプロピレン製のシート上に1mm厚で塗布し、70℃の乾燥機中で5時間乾燥した後、シートから剥離し皮膜を得た。得られた皮膜10部を、水100部を入れた容器に入れ、十分水和させた後、レタス,サニーレタス,タマネギ,ワカメを盛った野菜サラダの上に皮膜の水和物を乗せた。これに市販梅ドレッシングを適当にかけ、軽く混ぜ合わせて喫食したところ、皮膜の水和物の適度な梅味とあいまって、野菜サラダとして違和感なく喫食することができた。このように、野菜サラダに足りない栄養素であるたん白を、違和感なく、またこれまでにない手軽な方法で組み合わせることができた。
(実施例6)
酸性可溶大豆たん白T14部、グリセリン6部、水80部を真空ステファンで60mmHgの真空下で調合、脱泡した後、直ちにテフロン(商品名)コーティングした無端ベルト上に、厚さ0.5mmになるように展延し、しかる後、2分間常温部を通過後加熱部に入るようにしてベルトを進めた。加熱部は、遠赤外線照射部(通過時間30秒)及び熱風(105℃)乾燥部(通過時間3分)からなり、加熱部通過後、皮膜は水分約10%に乾燥し、次いで連続的に剥離、巻き取りを行なって大豆たん白膜素材を得た。
酸性可溶大豆たん白から製膜したたん白素材を、水に対して再水和するだけで、良好な食感を持つ食品を調製できる。短時間で調製が可能な、新規なデザート類や嚥下食を提供する事で、新しい市場を形成できる。

Claims (3)

  1. 酸性可溶大豆たん白をその等電点未満のpHで製膜したたん白素材の皮膜状形成物を、再水和させた、クラッシュゼリー様の食感を有する水和物。
  2. 請求項に記載の、たん白素材皮膜状形成物水和物を、含んでなる食品。
  3. 酸性可溶大豆たん白をその等電点未満のpHで製膜したたん白素材を再水和させることを特徴とする、クラッシュゼリー様の食感を有する食品の製造方法。
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